JP5896394B2 - 複合構造の硬質材料およびその作製方法 - Google Patents
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(1)炭化チタンを含まない硬質材料層と、炭化チタンを含む硬質材料層を含む複合構造の硬質材料であって、
炭化チタンを含まない硬質層として2mass%ないし5mass%の炭化タンタルまたは炭化ニオブと炭化タングステン、コバルトないしニッケルを構成成分とする硬質材料層と、炭化チタンを含む硬質層として10mass%以上の炭化チタンと、0mass%超えの炭化タングステン、炭化モリブデンの2種ないし3種の炭化物とコバルトないしニッケルを構成成分とする硬質材料層とから構成される複合構造を有し、両層の界面部にコバルトないしニッケルの結合金属相、およびタングステン、チタン、タンタルまたはニオブの3種類の炭化物からなる複合炭化物(WC−TiC−TaCまたはNbC)の相を有すること、を特徴とする上記複合構造を有する硬質材料。
(2)炭化チタンを含まない硬質材料層が、少なくとも50mass%のタングステンを含む、前記(1)記載の硬質材料。
(3)炭化チタンを含まない硬質材料層と、炭化チタンを含む硬質材料層とから構成される複合構造を有する硬質材料であって、両層の界面部の硬度が、両層の高い方の硬度より高くなっている、前記(1)記載の硬質材料。
(4)前記(1)から(3)のいずれかに記載の複合構造を有する硬質材料を作製する方法であって、
炭化タンタルまたは炭化ニオブを2mass%ないし5mass%含有する炭化チタンを含まない炭化タングステンを主成分としてコバルトないしニッケルを結合金属相とする硬質材料層と、10mass%以上の炭化チタンを含む炭化タングステン、炭化モリブデンの2種以上の炭化物とコバルトないしニッケルを構成成分とする硬質材料層のそれぞれの層を構成するセラミックス粉末と金属粉末を混合した後、これらをプレス成形して作製した成形体を、真空中で、両層に含まれる金属が液相を生成する温度以上の1380℃ないしそれ以上に加熱して同時焼結し、両層の界面部に複合炭化物(WC−TiC−TaCまたはNbC)の相からなる反応層を形成し、界面部の金属量を低下させて、両層の剥離を防止するようにすること、を特徴とする複合構造を有する硬質材料の作製方法。
(5)前記(1)から(3)のいずれかに記載の複合構造を有する硬質材料を作製する方法であって、
炭化タンタルまたは炭化ニオブを2mass%ないし5mass%含有する炭化チタンを含まない炭化タングステンを主成分としてコバルトないしニッケルを結合金属相とする硬質材料層と、10mass%以上の炭化チタンを含む炭化タングステン、炭化モリブデンの2種以上の炭化物とコバルトないしニッケルを構成成分とする硬質材料層のそれぞれの層を構成するセラミックス粉末と金属粉末を混合した後、これらをプレス成形して作製した成形体を、真空中で、両層に含まれる金属が液相を生成する温度以上の1380℃ないしそれ以上に加熱して同時焼結し、両層の界面部で、炭化チタンと炭化タングステンを含む複合炭化物(WC−TiC−TaCまたはNbC)の相を生成させて、両層の剥離を防止するようにすること、を特徴とする複合構造を有する硬質材料の作製方法。
本発明は、特性の異なる硬質材料を積層成形した後に、同時に焼結できるようにしたことに特徴を有するものである。本発明では、これまで、液相を利用して焼結されてきた異種の硬質材料において、液相を介して硬質相を固溶・再析出させることで、両層の界面部に、反応相を形成し、それにより、物性の異なる異種硬質材料の同時焼結を実現している。
(1)液相焼結により作製される硬質材料において、炭化チタンを含まない硬質材料層と、炭化チタンを含む硬質材料層を、同時に焼結した硬質材料であって、炭化チタンを含まない硬質材料層が、タンタルまたはニオブのうちの1種類以上を含有する複合構造の硬質材料の点。
(1)炭化チタンを含む硬質材料と、炭化チタンを含まない硬質材料を、異なる硬質材料とすることで、界面での反応を制御して、両硬質材料を同時に焼結することができる。
(2)本発明によって、炭化チタンを主成分とするサーメットと、炭化チタンを含まない超硬合金は、同時に焼結することが可能となり、両硬質材料の特性を生かした工具設計が可能となる。
(3)さらに、粉末成形時に任意の形状を作りこむことで、成形体の表面と内部を異なる硬質材料で作製することが可能となり、サーメットの軽量性を生かした、部材の軽量化が可能となる。
(4)また、硬質材料として、タングステンに比べて、比較的価格の安定しているチタンを利用することで、工具の価格変動を抑えることが可能となる。
Claims (5)
- 炭化チタンを含まない硬質材料層と、炭化チタンを含む硬質材料層を含む複合構造の硬質材料であって、
炭化チタンを含まない硬質層として2mass%ないし5mass%の炭化タンタルまたは炭化ニオブと炭化タングステン、コバルトないしニッケルを構成成分とする硬質材料層と、炭化チタンを含む硬質層として10mass%以上の炭化チタンと、0mass%超えの炭化タングステン、炭化モリブデンの2種ないし3種の炭化物とコバルトないしニッケルを構成成分とする硬質材料層とから構成される複合構造を有し、両層の界面部にコバルトないしニッケルの結合金属相、およびタングステン、チタン、タンタルまたはニオブの3種類の炭化物からなる複合炭化物(WC−TiC−TaCまたはNbC)の相を有すること、を特徴とする上記複合構造を有する硬質材料。 - 炭化チタンを含まない硬質材料層が、少なくとも50mass%のタングステンを含む、請求項1記載の硬質材料。
- 炭化チタンを含まない硬質材料層と、炭化チタンを含む硬質材料層とから構成される複合構造を有する硬質材料であって、両層の界面部の硬度が、両層の高い方の硬度より高くなっている、請求項1記載の硬質材料。
- 請求項1から3のいずれかに記載の複合構造を有する硬質材料を作製する方法であって、
炭化タンタルまたは炭化ニオブを2mass%ないし5mass%含有する炭化チタンを含まない炭化タングステンを主成分としてコバルトないしニッケルを結合金属相とする硬質材料層と、10mass%以上の炭化チタンを含む炭化タングステン、炭化モリブデンの2種以上の炭化物とコバルトないしニッケルを構成成分とする硬質材料層のそれぞれの層を構成するセラミックス粉末と金属粉末を混合した後、これらをプレス成形して作製した成形体を、真空中で、両層に含まれる金属が液相を生成する温度以上の1380℃ないしそれ以上に加熱して同時焼結し、両層の界面部に複合炭化物(WC−TiC−TaCまたはNbC)の相からなる反応層を形成し、界面部の金属量を低下させて、両層の剥離を防止するようにすること、を特徴とする複合構造を有する硬質材料の作製方法。 - 請求項1から3のいずれかに記載の複合構造を有する硬質材料を作製する方法であって、
炭化タンタルまたは炭化ニオブを2mass%ないし5mass%含有する炭化チタンを含まない炭化タングステンを主成分としてコバルトないしニッケルを結合金属相とする硬質材料層と、10mass%以上の炭化チタンを含む炭化タングステン、炭化モリブデンの2種以上の炭化物とコバルトないしニッケルを構成成分とする硬質材料層のそれぞれの層を構成するセラミックス粉末と金属粉末を混合した後、これらをプレス成形して作製した成形体を、真空中で、両層に含まれる金属が液相を生成する温度以上の1380℃ないしそれ以上に加熱して同時焼結し、両層の界面部で、炭化チタンと炭化タングステンを含む複合炭化物(WC−TiC−TaCまたはNbC)の相を生成させて、両層の剥離を防止するようにすること、を特徴とする複合構造を有する硬質材料の作製方法。
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