JP6805454B2 - 超硬合金及びその製造方法、並びに超硬工具 - Google Patents
超硬合金及びその製造方法、並びに超硬工具 Download PDFInfo
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Description
(Ti1−x,WX)(C1−Y,NY) ・・・(1)
(式中、Xは0.2〜0.6であり、Yは0.2〜0.6である。)
前記結合相中に分散生成された前記チタン系炭窒化物の微細粒子の少なくとも一部が前記硬質相を構成するWC粒子の表面に付着して食い込み、前記WC粒子の表面に微細凹部を形成し、前記焼結による前記WC粒子の粒成長が抑制されていることを特徴とする。
(Ti1−X,WX)(C1−Y,NY) ・・・(1)
(式中、Xは0.2〜0.6であり、Yは0.2〜0.6である。)
このとき、分散相を構成するチタン系炭窒化物の微細粒子の少なくとも一部が、前記硬質相を構成するWC粒子の表面に付着し前記WC粒子の表面に微細凹凸を形成する。
(Ti1−X,WX)(C1−Y,NY) ・・・(1)
(式中、Xは0.2〜0.6であり、Yは0.2〜0.6である。)
上記式(1)で示されるチタン系炭窒化物の微細粒子は、結合相中に生成され、その少なくとも一部は、硬質相を構成するWC粒子の表面に付着し、WC粒子の表面に微細凹凸を形成する。
まず、本実施の形態に係る超硬合金を製造するために必要な原料粉末を準備する。この原料粉末は、硬質相を構成する金属粉末と、結合相を構成する金属粉末と、分散相を構成する金属粉末からなる。
(Ti1−X,WX)(C1−Y,NY) ・・・(1)
(式中、Xは0.2〜0.6であり、Yは0.2〜0.6である。)
上記式(1)で示されるチタン系炭窒化物の微細粒子は、結合相中に生成され、その少なくとも一部は、硬質相を構成するWC粒子の表面に付着し、WC粒子の表面に微細凹凸を形成する
実施例1の超硬合金は、硬質相を構成する粒度を1.5μmとするWC粉末と、結合相を構成する粒度を1.1μmとするCo粉末と、分散相を構成するTi化合物として粒度を1.0μmとするTiO2粉末を混合した原料粉末を用いて作成した。
実施例2の超硬合金は、硬質相を構成する粒度を1.5μmとするWC粉末と、結合相を構成する粒度を1.1μmとするCo粉末と、分散相を構成するTi化合物として粒度を1.0μmとするTiO2粉末を混合した原料粉末を用いて作成した。
実施例3の超硬合金は、硬質相を構成する粒度を6.0μmとするWC粉末と、結合相を構成する粒度を1.1μmとするCo粉末と、分散相を構成するTi化合物として粒度を1.0μmとするTiO2粉末を混合した原料粉末を用いて作成した。
実施例4の超硬合金は、硬質相を構成する粒度を6.0μmとするWC粉末と、結合相を構成する粒度を1.1μmとするCo粉末と、分散相を構成するTi化合物として粒度を1.0μmとするTiO2粉末を混合した原料粉末を用いて作成した。
実施例5の超硬合金は、硬質相を構成するWC粉末として粒度を6.0μmとするものを用い、結合相をCo、Ni、Cr3C2により構成し、分散相を(Ti,W)Cから生成した。
Claims (8)
- 硬質相を構成する炭化タングステン(WC)を主体とする粉末と、結合相を構成するCo、Ni及びFeからなる群より選択された少なくとも一種を主体とする粉末と、分散相を構成するTi化合物からなる粉末とを混合した原料粉末を所定形状に圧縮成形してなる圧縮成形体の焼結体からなる超硬合金であって、
炭化タングステン(WC)を主体とする硬質相と、Co、NiおよびFeから成る群より選択された少なくとも一種を主体とする結合相と、前記結合相中に分散生成された粒径を50〜300nmとする下記一般式(1)で示されるチタン系炭窒化物の微細粒子からなる分散相とを備え、
(Ti1−x,WX)(C1−Y,NY) ・・・(1)
(式中、Xは0.2〜0.6であり、Yは0.2〜0.6である。)
前記焼結により前記結合相中に分散生成された前記チタン系炭窒化物の微細粒子の少なくとも一部が前記硬質相を構成するWC粒子の表面に付着して食い込み前記WC粒子の表面に微細凹部を形成し、前記焼結による前記WC粒子の粒成長が抑制されていることを特徴とする超硬合金。 - 前記炭窒化物を構成するWの一部がTa,Nb,Mo,Zr,Hf,Cr,Vからなる群より選択された少なくとも1種に置き換えられていることを特徴とする請求項1記載の超硬合金。
- 前記結合相を当該超硬合金の全重量に対し5〜30重量%の範囲で含有し、前記分散相を前記結合相に対し3〜40重量%含有していることを特徴とする請求項1又は2記載の超硬合金。
- 工具基体を請求項1〜3のいずれか1項記載の超硬合金により形成したことを特徴とする超硬工具。
- 硬質相を構成する炭化タングステン(WC)を主体とする粉末と、結合相を構成するCo、Ni及びFeからなる群より選択された少なくとも一種を主体とする粉末と、分散相を構成する(Ti,W)C,(Ti,W)(C,N),TiC,TiN,Ti(C,N)から選ばれた少なくとも1種のTi化合物からなる粉末とを混合して作成した原料粉末を所定形状に圧縮成形して圧縮成形体を作成し、
前記圧縮成形体を真空雰囲気若しくは不活性雰囲気とされた加熱炉内で600〜900℃に加熱して予備焼結体を作成し、
次いで、前記予備焼結体を酸化雰囲気下で1000℃となるまで加熱して、前記原料粉末に混合されたTi化合物を酸化し、前記酸化されたTi化合物を前記原料粉末に混合した炭素粉末により還元、炭化してTi炭酸化物若しくはTi複炭酸化物を生成し、
さらに次いで、前記予備焼結体を窒素雰囲気中で1000℃以上に加熱して窒化処理し、前記Ti炭酸化物若しくはTi複炭酸化物を還元、窒化し、Ti(C,N)若しくはTi複炭窒化物を生成し、
さらに次いで、前記予備焼結体を窒素雰囲気中で前記結合相を構成する金属が溶融して液相となる液相温度以上の温度である1350〜1500℃にて60〜120分間加熱して焼結体を生成するとともに、
前記焼結体を生成する工程において、前記Ti(C,N)若しくはTi複炭窒化物に前記圧縮成形体中に含まれるWCを拡散させ、粒径を50〜300nmとする下記一般式(1)で示されるチタン系炭窒化物の微細粒子からなる分散相を前記結合相中に分散生成するとともに、前記チタン系炭窒化物の微細粒子の少なくとも一部を、前記硬質相を構成するWC粒子の表面に付着させ、前記WC粒子の表面に微細凹凸を形成し、前記WC粒子の粒成長を抑制したことを特徴とする特徴とする超硬合金の製造方法。
(Ti1−x,WX)(C1−Y,NY) ・・・(1)
(式中、Xは0.2〜0.6であり、Yは0.2〜0.6である。) - 前記結合相中に分散生成される前記式(1)で示されるチタン系炭窒化物は、前記Ti化合物を還元し炭化して生成された前記Ti炭酸化物若しくはTi複炭酸化物に窒化処理を施して生成されたTi(C,N)にWCを拡散させて生成されたことを特徴とする請求項5記載の燒結金属の製造方法。
- 前記原料粉末は、結合相を構成する金属粉末を5〜30重量%を含有し、分散相を構成するチタン系炭窒化物を炭化チタン(TiC)換算で2〜20重量%を含有し、残部に硬質相を構成するWC粉末と不可避的な不純物を含有していることを特徴とする請求項5記載の超硬合金の製造方法。
- 硬質相を構成する炭化タングステン(WC)を主体とする粉末と、結合相を構成するCo、Ni及びFeからなる群より選択された少なくとも一種を主体とする粉末と、分散相を構成するTiO 2 の粉末とを混合して作成した原料粉末を所定形状に圧縮成形して圧縮成形体を作成し、
前記圧縮成形体を真空雰囲気若しくは不活性雰囲気とされた加熱炉内で600〜900℃に加熱して予備焼結体を作成し、
次いで、前記予備焼結体を1000℃となるまで加熱して、前記原料粉末に混合された前記TiO 2 を前記原料粉末に混合された炭素粉末により還元、炭化してTi炭酸化物若しくはTi複炭酸化物を生成し、
さらに次いで、前記予備焼結体を窒素雰囲気中で1000℃以上に加熱して窒化処理し、前記Ti炭酸化物若しくはTi複炭酸化物を還元、窒化し、Ti(C,N)若しくはTi複炭窒化物を生成し、
さらに次いで、前記予備焼結体を窒素雰囲気中で前記結合相を構成する金属が溶融して液相となる液相温度以上の温度である1350〜1500℃にて60〜120分間加熱して焼結体を生成するとともに、
前記焼結体を生成する工程において、前記Ti(C,N)若しくはTi複炭窒化物に前記圧縮成形体中に含まれるWCを拡散させ、粒径を50〜300nmとする下記一般式(1)で示されるチタン系炭窒化物の微細粒子からなる分散相を前記結合相中に分散生成するとともに、前記チタン系炭窒化物の微細粒子の少なくとも一部を、前記硬質相を構成するWC粒子の表面に付着させ、前記WC粒子の表面に微細凹凸を形成して前記焼結による前記WC粒子の粒成長を抑制したたことを特徴とする特徴とする超硬合金の製造方法。
(Ti 1−x ,W X )(C 1−Y ,N Y ) ・・・(1)
(式中、Xは0.2〜0.6であり、Yは0.2〜0.6である。)
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JP2016076906A JP6805454B2 (ja) | 2016-04-06 | 2016-04-06 | 超硬合金及びその製造方法、並びに超硬工具 |
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JP2016076906A JP6805454B2 (ja) | 2016-04-06 | 2016-04-06 | 超硬合金及びその製造方法、並びに超硬工具 |
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JP2017186624A JP2017186624A (ja) | 2017-10-12 |
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JP2016076906A Active JP6805454B2 (ja) | 2016-04-06 | 2016-04-06 | 超硬合金及びその製造方法、並びに超硬工具 |
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