JP5896272B2 - プラント監視制御装置及びプラント監視制御方法 - Google Patents
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Description
ところが、従来のプラント監視制御装置は、運転状況などのメッセージを発生順に表示するだけであるため、異常発生には至っていない運転状況から、異常発生の事前対策を行うのは困難であった。従来のプラント監視制御装置では、特許文献1に記載されるように、過去の監視履歴から特定のメッセージを検索することができた。つまり、過去にどのような故障があったかを知ることは可能であるが、過去の監視履歴から、事前修繕に役立つような情報を得ることは困難であった。
さらに、メッセージ蓄積データベースが蓄積したメッセージの発生回数を、メッセージの種類別に蓄積する発生回数蓄積データベースと、発生回数蓄積データベースが蓄積した発生回数を解析して、設定された期間内での特定のメッセージの発生回数が、予め設定した閾値を超えたとき、表示画面作成部に発生回数超過のメッセージを通知する通知部と、通知部が通知した発生回数超過のメッセージの発生頻度を、メッセージの種類別に蓄積する発生頻度蓄積データベースとを備える。そして、表示画面作成部は、発生回数超過のメッセージを通知部から受信したとき、表示画面に発生回数超過のメッセージを加えると共に、発生頻度蓄積データベースに蓄積された発生回数超過のメッセージの発生頻度が増加傾向にある場合に、表示画面に増加傾向のメッセージを加える。
そして、発生回数蓄積処理で蓄積した発生回数を解析して、設定された期間内での特定のメッセージの発生回数が、予め設定した閾値を超えたとき、表示画面で、発生回数超過のメッセージの表示を行う発生回数警告メッセージ表示処理と、発生回数超過のメッセージの発生頻度をメッセージの種類別に蓄積する発生頻度蓄積処理と、発生頻度蓄積処理で蓄積した発生回数超過のメッセージの発生頻度が増加傾向にある場合に、表示画面に増加傾向のメッセージを加える増加傾向メッセージ表示処理とを含む。
以下、本発明の第1の実施の形態を、図1〜図4を参照して説明する。
図1は、本発明の第1の実施の形態の例によるシステム構成例を示す図である。
プラント監視制御装置100は、プラント設備を構成するプラント機器11や、プラント設備の各部の状態を計測する計測機器12と、ネットワーク10を介して通信可能に接続する。図1では、プラント機器11と計測機器12は1つずつ配置した構成を示すが、これらのプラント機器11や計測機器12は、プラント設備の実際の構成に応じて、それぞれ複数設置される。
メッセージ発生回数蓄積データベース220の記憶データは、通知部230で読み出される。通知部230は、メッセージ発生回数蓄積データベース220の記憶データの解析を随時行い、メッセージ発生回数が予め決められた閾値を超えたことを検出したとき、表示画面作成部140に回数超過の警告メッセージを出力する。
次に、図2のフローチャートを参照して、メッセージ発生頻度通知部200での処理に基づいた表示動作を説明する。
まず、メッセージ発生頻度通知部200の入力部210は、メッセージ蓄積データベース130が蓄積した新たなメッセージを判別し、そのメッセージを種類別に分類する(ステップS11)。そして、入力部210は、その分類したメッセージについての発生回数を、メッセージ発生回数蓄積データベース220に登録する(ステップS12)。すなわち、入力部210は、メッセージ発生回数蓄積データベース220が記憶した該当するメッセージの発生回数を、1つ加算した回数に更新する。該当するメッセージについて、メッセージ発生回数蓄積データベース220が記憶した発生回数が0回である場合には、入力部210が発生回数を1回に更新する。
図3は、メッセージ発生回数蓄積データベース220に蓄積されるデータの例を示した図である。
メッセージ発生回数蓄積データベース220には、分類されたメッセージの詳細項目として、設備名称221と、機器名称222と、検定名称223とが記憶される。また、メッセージ発生回数蓄積データベース220には、各メッセージの発生回数224と、超過判定回数225とが記憶される。
図3の例では、その他のメッセージには、閾値の設定がない。
図4は、表示画面作成部140が作成する沈砂設備の床排水ポンプの運転履歴のメッセージ表示画面の例である。
メッセージ表示画面は、図4に示すように、メッセージの発生日時141と、設備名称142と、機器名称143と、検定名称144の欄を備える。図4の例のメッセージ表示画面は、沈砂設備の床排水ポンプの履歴だけを表示させた画面であり、最新のメッセージを一番に上に表示させた降順表示の例である。このような床排水ポンプの履歴だけの表示は、例えばプラント監視制御装置100が備える検索機能を利用して、床排水ポンプの履歴を検索する処理を、メッセージ蓄積データベース130の蓄積データに対して行うことで可能である。
図4の例では、さらに、表示144eの「停止」のメッセージを表示し、「2011年8月10日16時55分44秒」の運転が、「2011年8月10日17時11分32秒」に停止したことを示している。
このように本実施の形態の例のプラント監視制御装置100は、一般的には見逃しやすい故障や、異常の初期状態を早期に発見できるようになる。
次に、本発明の第2の実施の形態を、図5〜図8を参照して説明する。この図5〜図8において、第1の実施の形態で説明した図1〜図4と同一部分には同一符号を付し、以下の説明では第1の実施の形態との相違点を中心に説明する。
次に、図6のフローチャートを参照して、メッセージ発生頻度通知部200′での頻度増加の警告メッセージを出力する際の動作を説明する。
まず、通知部230は、メッセージ発生回数蓄積データベース220が記憶したメッセージの発生回数の内で、閾値を超えたメッセージの発生回数のデータを、メッセージ発生頻度蓄積データベース240に記憶させる(ステップS21)。そして、通知部230は、そのメッセージ発生頻度蓄積データベース240から、同じメッセージについての発生回数の過去からの変化を判断する(ステップS22)。
ステップS23で通知部230が出力した回数増加メッセージを受信した表示画面作成部140は、受信した回数増加メッセージを、メッセージ一覧表示画面に加える。
メッセージ発生頻度蓄積データベース240には、蓄積データの詳細項目として、日付241と、設備名称242と、機器名称243と、検定名称244と、発生回数245とが記憶される。図7の例では、1日ごとの床排水ポンプの運転回数を蓄積した例で、1日ごとに閾値を超えた運転回数が19回、20回、20回、22回、23回となった例を示す。このような運転回数の変化時には、通知部230は運転回数が増加傾向であると判断し、回数増加メッセージを出力する。
図8の表示例は、第1の実施の形態で説明した図4に示した運転履歴のメッセージ表示画面に、回数増加メッセージを加えた例である。
例えば、運転回数超過の警告メッセージが、表示144dの「運転回数超過」として表示されたとする。この表示144dの「運転回数超過」は、表示144cの「運転」で、閾値を超えた運転回数であることを警告するものである。
このような表示が行われることで、プラント設備の好ましくない状況がメッセージで警告され、回数の超過だけをメッセージで警告する場合よりも、より良好な警告が可能になる。
そして、そのボタン表示が行われた箇所が、監視員の操作で選択された場合に、表示部150は、図7に示した、メッセージ発生頻度蓄積データベース240の詳細を表示する。すなわち、表示144fの「運転増加傾向」の表示箇所の選択操作に基づいた指示で、表示画面作成部140が、メッセージ発生頻度蓄積データベース240の記憶データを読み出し、その読み出したデータに基づいて、図7に示した表を表示させる表示画面を表示画面作成部140が作成する。そして、表示部150が、そのメッセージ発生頻度蓄積データベース240の記憶データによる表を表示する。
このような表示が行われることで、メッセージの発生回数の増加傾向の詳細が判り、運転監視員は、現在の運転状況がどのような状況であるかの詳細について判断できるようになる。
なお、メッセージ発生頻度蓄積データベース240の記憶データによる表の表示は、このような図8に示したボタン操作以外で行うようにしてもよい。例えば、メッセージ発生頻度蓄積データベース240の記憶データを検索する機能を利用して、直接、監視員が必要とする情報を検索し、その検索結果として、表示部150が図7に示した表などを表示してもよい。
なお、第1及び第2の実施の形態で図4及び図8に示したメッセージ表示画面では、沈砂設備の床排水ポンプの履歴だけを表示させた画面を示した。これに対して、表示画面作成部140は、プラント機器11や計測機器12からプラント監視制御装置100に供給された各種データを混在して表示するメッセージ表示画面中に、発生回数超過を警告するメッセージや、増加傾向のメッセージを表示する表示画面を作成してもよい。
Claims (4)
- 制御対象設備又は制御対象機器が出力したプラント状態に関するデータが入力される入力部と、
前記入力部に入力されたデータに対応したメッセージを生成するメッセージ生成部と、
前記メッセージ生成部が生成したメッセージを蓄積するメッセージ蓄積データベースと、
前記メッセージ蓄積データベースに蓄積されたメッセージを表示する表示画面を作成する表示画面作成部と、
前記メッセージ蓄積データベースに蓄積されたメッセージの発生回数を、メッセージの種類別に蓄積する発生回数蓄積データベースと、
前記発生回数蓄積データベースに蓄積された発生回数を解析して、設定された期間内での特定のメッセージの発生回数が、予め設定した閾値を超えたとき、前記表示画面作成部に発生回数超過のメッセージを通知する通知部と、
前記通知部が通知した発生回数超過のメッセージの発生頻度を、メッセージの種類別に蓄積する発生頻度蓄積データベースとを備え、
前記表示画面作成部は、前記発生回数超過のメッセージを前記通知部から受信したとき、表示画面に発生回数超過のメッセージを加えると共に、前記発生頻度蓄積データベースに蓄積された発生回数超過のメッセージの発生頻度が増加傾向にある場合に、表示画面に増加傾向のメッセージを加える
プラント監視制御装置。 - 前記増加傾向のメッセージの表示箇所の選択操作で、前記発生頻度蓄積データベースが蓄積した発生頻度のデータの表示画面を、前記表示画面作成部が作成する
請求項1記載のプラント監視制御装置。 - 制御対象設備又は制御対象機器が出力したデータに基づいて生成したメッセージを蓄積するメッセージ蓄積処理と、
前記メッセージ蓄積処理で蓄積されたメッセージを表示する表示画面を作成する表示画面作成処理と、
前記メッセージ蓄積処理で蓄積されたメッセージの発生回数を、メッセージの種類別に蓄積する発生回数蓄積処理と、
前記発生回数蓄積処理で蓄積された発生回数を解析して、設定された期間内での特定のメッセージの発生回数が、予め設定した閾値を超えたとき、前記表示画面で、発生回数超過を警告する発生回数超過のメッセージの表示を行う発生回数警告メッセージ表示処理と、
前記発生回数超過のメッセージの発生頻度を、メッセージの種類別に蓄積する発生頻度蓄積処理と、
発生頻度蓄積処理で蓄積した前記発生回数超過のメッセージの発生頻度が増加傾向にある場合に、表示画面に増加傾向のメッセージを加える増加傾向メッセージ表示処理とを含む
プラント監視制御方法。 - 前記増加傾向のメッセージの表示箇所の選択操作で、前記発生頻度蓄積処理により蓄積した発生頻度のデータの表示画面を作成する
請求項3記載のプラント監視制御方法。
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