JP5895880B2 - 光学素子、投射型画像表示装置および原盤 - Google Patents
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Description
特許文献2:位相差補償板の表面に反射防止膜を設け、位相補償板に反射防止機能を付与することが提案されている。
第1方向に延設された複数の構造体を表面に備え、
複数の構造体は、第1方向とは直交する第2方向にサブ波長のピッチで配列されており、
構造体の幅が、第1方向において周期的に変動し、
構造体のピッチtpに対する、第1方向において周期的に変動する構造体の幅のうちの最大幅w max の平均割合R w/tp は、0.4以上0.8以下の範囲内である光学素子である。
光源と、液晶パネルと、光学素子とを備え、
光学素子は、
第1方向に延設された複数の構造体を表面に備え、
複数の構造体は、第1方向とは直交する第2方向にサブ波長のピッチで配列されており、
構造体の幅が、第1方向において周期的に変動し、
構造体のピッチtpに対する、第1方向において周期的に変動する構造体の幅のうちの最大幅w max の平均割合R w/tp は、0.4以上0.8以下の範囲内である投射型画像表示装置である。
第1方向に延設された複数の溝を表面に備え、
複数の溝は、第1方向とは直交する第2方向にサブ波長のピッチで配列されており、
溝の幅が、第1方向において周期的に変動し、
溝のピッチtpに対する、第1方向において周期的に変動する溝の幅のうちの最大幅w max の平均割合R w/tp は、0.4以上0.8以下の範囲内である原盤である。
1.第1の実施形態(光学素子の例)
2.第2の実施形態(投射型画像表示装置の例)
[光学素子の構成]
図1は、本技術の第1の実施形態に係る光学素子の外観の一例を示す平面図である。光学素子1は、位相補償と反射防止との両方の機能を有する光学素子である。光学素子1は、矩形状の表面を有する基体2と、この表面に設けられた複数の構造体3とを備える。なお、基体2の表面は矩形状に限定されるものではなく、必要に応じて矩形状以外の形状を採用するようにしてもよい。本明細書では、光学素子1の表面の面内において直交する2方向をそれぞれX軸方向(第1方向)、Y軸方向(第2方向)と称し、その表面(XY平面)に垂直な方向をZ軸方向(第3方向)と称する。
基体2は、例えば、透明性を有し、且つ、光学等方性を有する。基体2の材料としては、例えば、樹脂材料などの有機材料、ガラスなどの無機材料を用いることができ、耐光性や良好な光学等方性の観点からすると、ガラスなどの無機材料を用いることが好ましい。ガラスとしては、例えば、ソーダガラス、無アルカリガラスまたは石英ガラスなどが挙げられる。樹脂材料としては、例えば、ポリメチルメタクリレート、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリエーテルスルホン、ポリアリレート、アモルファスポリオレフィン、シクロオレフィンポリマー(商品名:アートン、ゼオノア)、シクロオレフィンコポリマー、トリアセチルセルロースまたはエポキシ樹脂などのプラスチック材料が挙げられる。
図2Aは、図1に示した光学素子の表面の一部を拡大して表す平面図である。図2Bは、図2AのIIB−IIB線に沿った断面図である。図2Cは、図2AのIIC−IIC線に沿った断面図である。なお、図2Bおよび図2Cでは、光学素子1の一方の表面に複数の構造体3が設けられた例が示されているが、光学素子1の両方の表面に複数の構造体3が設けられるようにしてもよい。
光学素子1は、必要に応じて基体2と構造体3との間に中間層4をさらに備えるようにしてもよい。中間層4は、構造体3の底部側に構造体3と一体成形される層であり、構造体3と同様の材料により構成されている。
図3は、本技術の第1の実施形態に係るロール原盤の外観の一例を示す斜視図である。
図4Aは、図3に示したロール原盤の表面の一部を拡大して表す平面図である。図4Bは、図4AのIVB−IVB線に沿った断面図である。図2Cは、図2AのIVC−IVC線に沿った断面図である。
図5は、ロール原盤を作製するためのロール原盤露光装置の構成の一例を示す概略図である。このロール原盤露光装置は、光ディスクの原盤露光装置をベースとして構成されている。
図6A〜図7Dは、本技術の第1の実施形態に係る光学素子の製造方法の一例を説明するための工程図である。
まず、図6Aに示すように、円柱状または円筒状のロール原盤11を準備する。このロール原盤11は、例えばガラス原盤である。次に、図6Bに示すように、ロール原盤11の表面にレジスト層13を形成する。レジスト層13の材料としては、例えば、有機系レジストおよび無機系レジストのいずれを用いてもよい。有機系レジストとしては、例えば、ノボラック系レジストまたは化学増幅型レジストなどを用いることができる。また、無機系レジストとしては、例えば、金属化合物を用いることができる。
次に、図6Cに示すように、ロール原盤11の表面に形成されたレジスト層13に、レーザー光(露光ビーム)14を照射する。具体的には、図5に示したロール原盤露光装置のターンテーブル37上にロール原盤11を載置し、ロール原盤11を回転させると共に、レーザー光(露光ビーム)14をレジスト層13に照射する。このとき、レーザー光14をロール原盤11の軸方向(高さ方向)Zに移動させながら、レーザー光14を照射することで、レジスト層13を全面にわたって露光する。これにより、レーザー光14の軌跡に応じた潜像15が、レジスト層13の全面にわたって形成される。潜像15は、例えば、ロール原盤11が有する複数の溝12の形状に対応した形状を有している。
次に、例えば、ロール原盤11を回転させながら、レジスト層13上に現像液を滴下して、レジスト層13を現像処理する。これにより、図7Aに示すように、レジスト層13に複数の開口部16が形成される。レジスト層13をポジ型のレジストにより形成した場合には、レーザー光14で露光した露光部は、非露光部と比較して現像液に対する溶解速度が増すので、図7Aに示すように、潜像(露光部)15に応じたパターンがレジスト層13に形成される。
次に、ロール原盤11の表面に形成されたレジスト層13のパターン(レジストパターン)をマスクとして、ロール原盤11の円柱面または円筒面をエッチング処理する。これにより、図7Bに示すように、例えば、ロール原盤11の円柱面または円筒面にその円周方向に延在された複数の溝12が形成される。すなわち、ロール原盤11の成形面Sが形成される。エッチングとしては、例えば、ドライエッチングまたはウエットエッチングを用いることができる。エッチング処理とアッシング処理とを交互に行うことにより、例えば略U字状または略放物線状などの断面(ZR断面)を有する溝12を形成するようにしてもよい。以上により、目的とするロール原盤11が得られる。
次に、図7Cに示すように、ロール原盤11を回転させながら、ロール原盤11の成形面Sと、帯状の基体2の表面に塗布された転写材料17とを密着させると共に、紫外線などのエネルギー線をエネルギー線源18から転写材料17に照射して転写材料17を硬化させる。次に、ロール原盤11の回転を維持しつつ、硬化した転写材料17と一体となった基体2をロール原盤11の成形面Sから剥離する。これにより、図7Dに示すように、複数の構造体3が帯状の基体2の表面に順次形成されて、帯状の光学素子1が得られる。この際、必要に応じて構造体3と基体2との間に中間層4を形成するようにしてもよい。
次に、必要に応じて、帯状の光学素子1から、矩形状を有する複数の光学素子1を切り出す。この際、帯状の光学素子1の長手方向に対する切り出しの角度を選択することで、光学素子1の遅相軸および進相軸の方向を選択することができる。
以上により、目的とする光学素子1が得られる。
第1の実施形態に係る光学素子1では、基体2の表面には複数の構造体3が設けられている。これらの複数の構造体3は、X軸方向(第1方向)に延設されると共に、延設方向であるX軸方向(第1方向)とは直交するY軸方向(第2方向)にサブ波長のピッチtpで周期的に配列されているので、光学素子1に位相補償機能を付与することができる。また、X軸方向(第1方向)に延設された複数の構造体3の幅が周期的に変動しているので、光学素子1に反射防止機能を付与することができる。したがって、位相補償と反射防止との両方の機能を有する光学素子1を提供できる。
(第1の変形例)
上述の第1の実施形態では、基体2と構造体3とが別成形されている例について説明したが、基体2と構造体3とが一体成形されるようにしてもよい。この場合、基体2と構造体3とは、同一のエネルギー線硬化性樹脂組成物、熱硬化性樹脂または熱可塑性樹脂などにより構成される。
上述の第1の実施形態では、転写材料17としてエネルギー線硬化性樹脂を用いて光学素子1を形成する例について説明したが、転写材料17として熱硬化性樹脂または熱可塑性樹脂を用いて光学素子1を作製するようにしてもよい。
上述の第1の実施形態では、基体2として光学等方性を有するものを用いる場合を例として説明したが、基体2として複屈折を有するものを用いてもよい。この場合、面内リタデーションを大きくする観点からすると、基体2の遅相軸の方向と構造体3の延設方向(X軸方向)とが平行であることが好ましい。複屈折を有する基体2としては、例えば、従来公知の位相差フィルムなどを用いることができる。この位相差フィルムは、位相差安定性、面内光軸方向安定性、高透過率および密着性などを有することが好ましい。また、高耐熱性、低吸水性および低光弾性係数などの特性を有することが更に好ましい。これらの特性を満たすフィルムとして、例えばノルボルネン系フィルム、ポリカーボネート(PC)フィルム、セルローストリアセテートフィルム、ポリメチルメタクリレート(PMMA)フィルムなどが挙げられる。構造体3を基体2の表面に形成して光学素子1を得たのち、光学素子1を構造体3(X軸方向)の延設方向に延伸して、リタデーションを調整するようにしてもよい。
[投射型画像表示装置の構成]
図8は、本技術の第2の実施形態に係る投射型画像表示装置の構成の一例を示す概略図である。投射型画像表示装置115Aは、赤、緑および青の各色用の液晶ライトバルブを3枚用いてカラー画像表示を行う、いわゆる3板方式液晶プロジェクタ装置である。図8に示すように、この投射型画像表示装置115Aは、液晶表示装置101R、101G、101Bと、光源102と、ダイクロイックミラー103、104と、全反射ミラー105と、偏光ビームスプリッタ106R、106G、106Bと、合成プリズム108と、投射レンズ109とを備えている。
次に、以上のように構成された投射型画像表示装置115Aの動作について説明する。
まず、光源102から出射された白色光Lは、ダイクロイックミラー103の機能によって青色光LBとその他の色光(赤色光および緑色光)LRGとに分離される。このうち青色光LBは、全反射ミラー105の機能によって、偏光ビームスプリッタ106Bに向けて反射される。
図9は、本技術の第2の実施形態に係る投射型画像表示装置の他の構成例を示す概略図である。投射型画像表示装置115Bは、偏光分離素子として、図8に示したプリズム型の偏光ビームスプリッタ106R、106G、106Bに代えて、ワイヤーグリッド偏光子116R、116G、116Bを備えている。なお、図8に示した投射型画像表示装置と対応する部分には同一の符号を付している。
図10は、図8および図9に示した液晶表示装置の構成の一例を示す断面図である。図10に示すように、この液晶表示装置101R、101G、101Bは、ライトバルブである液晶パネル111と、液晶パネル111の表面に設けられた光学素子1とを備える。光学素子1は、液晶パネル111の表面のうち偏光ビームスプリッタ106R、106G、106Bまたはワイヤーグリッド偏光子116R、116G、116Bに対向配置される側の面に設けられる。
光学素子1は、偏光ビームスプリッタ106R、106G、106Bまたはワイヤーグリッド偏光子116R、116G、116Bと液晶パネル111の前面との間にそれぞれ設けられている(図8、図9)。液晶パネル111に垂直な軸を回転軸として光学素子1を回転させ、液晶パネル111の遅相軸に対する各光学素子1の遅相軸の回転角度を適宜設定することで、コントラストの調整を行うことが可能である。光学素子1としては、上述の第1の実施形態に係る光学素子1が用いられる。
第2の実施形態に係る投射型画像表示装置115A、115Bでは、液晶パネル111の表面に、位相補償と反射防止との両方の機能を有する光学素子1を備えている。したがって、優れたコントラストを実現でき、かつ、光源102から出射された光源光Lの利用効率を高めることができる。
まず、光学フィルムの表面を走査型電子顕微鏡(SEM:Scanning Electron Microscope)を用いてTop ViewおよびCross Section Viewで撮影した。次に、撮影したSEM写真から無作為に構造体を選び出し、その構造体の最大幅wmaxおよびピッチtpを測定した(図2A、図2C参照)。次に、これらの撮影および測定の手順を繰り返して、合計10個の構造体についての最大幅wmaxおよびピッチtpを得た。次に、それらの最大幅wmaxおよびピッチtpをそれぞれ単純に平均(算術平均)して、構造体の平均幅Wmaxおよび平均ピッチTpを求めた。次に、合計10個の構造体それぞれについて割合(wmax/tp)を求めたのち、それらの割合(wmax/tp)を単純に平均(算術平均)して、平均割合Rw/tpを求めた。
(サンプル2−1)
まず、外径126mmのガラスロール原盤を準備し、このガラスロール原盤の円柱面に以下のようにしてレジスト層を着膜した。すなわち、シンナーでフォトレジストを1/10に希釈し、この希釈レジストをディッピング法によりガラスロール原盤の円柱面上に厚さ70nm程度に塗布することにより、レジスト層を着膜した。次に、記録媒体としてのガラスロール原盤を、図5に示したロール原盤露光装置に搬送し、レジスト層を露光することにより、潜像をレジスト層にパターニングした。
平均最大幅Wmax:69nm
平均ピッチTp:173nm
平均割合Rw/tp:0.4
以上により、目的とする光学フィルムが得られた。
次に、露光工程およびエッチング工程の条件を調整することにより、以下に示す平均最大幅Wmax、平均ピッチTpおよび平均割合Rw/tpを有する複数の構造体をTACシート表面に形成する以外は実施例1と同様にして光学フィルムを得た。
平均最大幅Wmax:87nm
平均ピッチTp:173nm
平均割合Rw/tp:0.5
次に、露光工程およびエッチング工程の条件を調整することにより、以下に示す平均最大幅Wmax、平均ピッチTpおよび平均割合Rw/tpを有する複数の構造体をTACシート表面に形成する以外は実施例1と同様にして光学フィルムを得た。
平均最大幅Wmax:121nm
平均ピッチTp:173nm
平均割合Rw/tp:0.7
次に、露光工程およびエッチング工程の条件を調整することにより、以下に示す平均最大幅Wmax、平均ピッチTpおよび平均割合Rw/tpを有する複数の構造体をTACシート表面に形成する以外は実施例1と同様にして光学フィルムを得た。
平均最大幅Wmax:138nm
平均ピッチTp:173nm
平均割合Rw/tp:0.8
次に、露光工程およびエッチング工程の条件を調整することにより、以下に示す平均最大幅Wmax、平均ピッチTpおよび平均割合Rw/tpを有する複数の構造体をTACシート表面に形成する以外は実施例1と同様にして光学フィルムを得た。
平均最大幅Wmax:156nm
平均ピッチTp:173nm
平均割合Rw/tp:0.9
次に、上記実施例1〜5と同様に露光工程およびエッチング工程の条件を調整することにより、以下に示す構造体形状にて複数の構造体をTACシート表面に形成する以外は実施例1と同様にして光学フィルムを得た。
構造体径:250nm
配置:六方格子
ピッチTp:216nm
構造体形状:放物面形状
上述のようにして得られた実施例1〜5の光学フィルムのリタデーションを、方法としてはセナルモン法を用い、クロスニコル間に光学フィルムをセットし、セナルモンコンペンセータを挿入して、サンプルが明るくなる位置と暗くなる位置の角度より求めた。
上述のようにして得られた実施例1〜5の光学フィルムの反射スペクトルを以下のようにして評価した。まず、複数の構造体が形成された光学フィルムの裏面にブラックテープを貼り合わせた。次に、ブラックテープが貼り合わされた側とは反対側となる表面から光を入射して、光学フィルムの反射スペクトル(波長帯域350nm〜800nm)を、日本分光社製の評価装置(V−550)を用いて測定した。
図11Aは、実施例1〜5の光学フィルムのリタデーションの評価結果を示す。図11Bは、実施例4の光学フィルムの反射スペクトルの評価結果を示す。ここでは、反射スペクトルの評価結果として、特に優れた反射スペクトルが得られた実施例4の評価結果を代表して図示する。
平均割合Rw/tpが0.4≦Rw/tp≦0.5の範囲内では、リタ−デーションが約0.7の高い値に維持される。
平均割合Rw/tpが0.5<Rw/tp≦0.9の範囲内では、リタ−デーションが低下する傾向にある。しかし、この範囲内でも、リタ−デーションの低下の割合に変化があり、0.7<Rw/tp≦0.9の範囲では、0.5<Rw/tp≦0.7の範囲に比してリタ−デーションの低下の割合が大きくなる傾向にある。
平均割合Rw/tpを0.4≦Rw/tp≦0.8の範囲内にすると、リタデーションを3°以上とすることができる。平均割合Rw/tpを0.4≦Rw/tp≦0.7の範囲内にすると、リタデーションを5°以上とすることができる。光学フィルムをプロジェクタ装置などの位相補償素子として使用することを考慮すると、光学フィルムのリタデーションを3°以上とすることが好ましく、5°以上とすることがより好ましい。
また、比較例1の構造では、リタデーションの値はほとんど0であることが確認された。
平均割合Rw/tpが増加するに従って、反射率防止特性が向上する。平均割合Rw/tpが0.5を超えると、特に優れた反射率防止特性が得られる。これは、隣接する2つの構造体のうち一方の構造体幅が最も広くなる位置で、他方の構造体幅が最も狭くなる構成を採用することで、充填率が向上したためと推測される。
平均割合Rw/tpが0.5を超える実施例4では、図11Bに示すように、波長帯域350nm〜800nmの範囲内において、反射率が1%以下に抑えられている。
(1)
第1方向に延設された複数の構造体を表面に備え、
上記複数の構造体は、上記第1方向とは直交する第2方向にサブ波長のピッチで配列されており、
上記構造体の幅が周期的に変動している光学素子。
(2)
隣接する上記構造体のうち一方の構造体の幅が最も広くなる位置で、他方の構造体の幅が最も狭くなる(1)に記載の光学素子。
(3)
上記構造体のピッチtpに対する上記構造体の最大幅wmaxの平均割合Rw/tpは、0.4以上0.8以下の範囲内である(1)から(2)のいずれかに記載の光学素子。
(4)
上記構造体の高さは、周期的に変動し、
上記構造体の幅と高さとの変動周期が同期している(1)から(3)のいずれかに記載の光学素子。
(5)
面内リタデーションが、3度以上8度以下である(1)から(4)のいずれかに記載に光学素子。
(6)
複屈折を有する基体を含み、
上記基体の遅相軸の方向と上記第1の方向とが平行である(1)から(5)のいずれかに記載の光学素子。
(7)
(1)から(6)のいずれかに記載の光学素子を備える投射型画像表示装置。
(8)
(1)から(6)のいずれかに記載の光学素子を備える液晶表示装置。
(9)
第1方向に延設された複数の溝を表面に備え、
上記複数の溝は、上記第1方向とは直交する第2方向にサブ波長のピッチで配列されており、
上記溝の幅が周期的に変動している原盤。
(10)
隣接する上記溝のうち一方の溝の幅が最も広くなる位置で、他方の溝の幅が最も狭くなる(9)に記載の原盤。
(11)
上記溝のピッチtpに対する上記溝の最大幅wmaxの平均割合Rw/tpは、0.4以上0.8以下の範囲内である(9)から(10)のいずれかに記載の原盤。
(12)
上記溝の深さは、周期的に変動し、
上記溝の幅と深さとの変動周期が同期している(9)から(11)のいずれかに記載の原盤。
(13)
上記表面は円柱面または円筒面であり、
上記第1方向が上記円柱面または円筒面の円周方向である(9)から(12)に記載の原盤。
2 基体
3 構造体
4 中間層
11 ロール原盤
12 溝
13 レジスト層
14 レーザー光
15 潜像
16 開口部
17 転写材料
18 エネルギー線源
115A、115B 投射型画像表示装置
Claims (9)
- 第1方向に延設された複数の構造体を表面に備え、
上記複数の構造体は、上記第1方向とは直交する第2方向にサブ波長のピッチで配列されており、
上記構造体の幅が、上記第1方向において周期的に変動し、
上記構造体のピッチtpに対する、上記第1方向において周期的に変動する上記構造体の幅のうちの最大幅w max の平均割合R w/tp は、0.4以上0.8以下の範囲内である光学素子。 - 隣接する上記構造体のうち一方の構造体の幅が最も広くなる位置で、他方の構造体の幅が最も狭くなる請求項1に記載の光学素子。
- 上記複数の構造体は、ストライプ状を有している請求項1または2に記載の光学素子。
- 上記構造体の高さは、周期的に変動し、
上記構造体の幅と高さとの変動周期が同期している請求項1から3のいずれかに記載の光学素子。 - 面内リタデーションが、3度以上8度以下である請求項1から4のいずれかに記載に光学素子。
- 複屈折を有する基体を含み、
上記基体の遅相軸の方向と上記第1の方向とが平行である請求項1から5のいずれかに記載の光学素子。 - 請求項1から6のいずれかに記載の光学素子を備える投射型画像表示装置。
- 第1方向に延設された複数の溝を表面に備え、
上記複数の溝は、上記第1方向とは直交する第2方向にサブ波長のピッチで配列されており、
上記溝の幅が、上記第1方向において周期的に変動し、
上記溝のピッチtpに対する、上記第1方向において周期的に変動する上記溝の幅のうちの最大幅w max の平均割合R w/tp は、0.4以上0.8以下の範囲内である原盤。 - 上記表面は円柱面または円筒面であり、
上記第1方向が上記円柱面または円筒面の円周方向である請求項8に記載の原盤。
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