JPH1048613A - 反射型液晶表示装置 - Google Patents

反射型液晶表示装置

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JPH1048613A
JPH1048613A JP8203993A JP20399396A JPH1048613A JP H1048613 A JPH1048613 A JP H1048613A JP 8203993 A JP8203993 A JP 8203993A JP 20399396 A JP20399396 A JP 20399396A JP H1048613 A JPH1048613 A JP H1048613A
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liquid crystal
diffraction
refractive index
plate
light
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JP8203993A
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Atsushi Amako
淳 尼子
Tomio Sonehara
富雄 曽根原
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Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高分子分散型の反射型液晶表示体において表
示の明るさを犠牲にすることなく背景の映り込みを防止
できる技術を提供する。 【解決手段】 対向基板20の外面上には、平板状の回
折板40が貼着されている。この回折板40は、外見上
は平行平板であるが、その平面方向に所定周期の屈折率
分布41を備えており、この屈折率分布41によって、
入射光及び上記画素電極において反射された反射光を回
折するように構成されている。屈折率分布41は、好ま
しくは画素サイズよりも小さな周期で形成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は反射型液晶表示装置
に係り、特に、高分子分散型液晶を用いた液晶表示装置
の構造に関する。
【0002】
【従来の技術】反射型液晶表示装置は、液晶層を透過し
た入射光を反射層によって反射させて表示を行うため、
透過型液晶表示装置において必要なバックライトが不要
で、低消費電力である一方、反射光量が外光に依存して
いるため、表示が暗くコントラストが充分に確保できな
いという問題点があり、そのため、電卓、各種機械の表
示板、小型ゲーム機等のように適用分野が限定されてい
るとともに、カラー表示化を図ることが困難であるとい
う問題点があった。
【0003】透過型液晶表示装置においては、充分な黒
色を出すことができれば、表示の明るさはバックライト
によって確保できるため、コントラストを高めることが
できるので、開発の主力は偏光板等を用いて光の遮断性
能を高めることに費やされてきた。しかし、反射型液晶
表示装置においては、表示光量を十分に確保することが
困難であるために、偏光板を使用して光を遮断するよう
にした液晶表示装置では、偏光板によって表示の明るさ
がさらに低下するために好ましくない。
【0004】反射型液晶表示装置の反射輝度を改善し、
表示の明るさを確保するために、散乱モードを用いた液
晶表示装置が開発されている。例えば高分子分散型液晶
と呼ばれるものは、高分子と液晶物質とを混在させた状
態とし、印加電圧の有無によって高分子と液晶との屈折
率の差を変化させることによって光の散乱量を増減させ
て表示を行う。高分子と液晶との屈折率の差をなくすこ
とにより充分な透過率を得ることができ、反射輝度が向
上して黒色状態を得る。また、高分子と液晶との屈折率
を発生させることにより光を散乱させて白色状態を得る
のである。この方法によれば、偏光板を用いることなく
白黒表示を形成することができるため、反射型であって
も表示の明るさを確保することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記高
分子分散型の液晶表示体においては、表示の明るさを確
保するには、光透過状態における透過率及び反射率の向
上が必要となるが、透過率を向上させて反射輝度を高め
ると、偏光板がないことによって逆に、液晶の透過状態
において背景の映り込みが問題となる。この背景の写り
込みは、コントラストや表示の明るさとは別に視認性に
支障を与え、表示品位を劣化させる。
【0006】背景の写り込みを防止するには、透過率や
反射率を低下させればよいが、このようにするとコント
ラストが低下し、表示性能そのものが劣化する。反射板
の反射率を低下させると同様に表示の明るさが低下し、
また、反射板の表面を粗面にすると散乱光によりコント
ラストが低下する。
【0007】そこで本発明は上記問題点を解決するもの
であり、その課題は、上記高分子分散型の液晶表示体に
おいて表示の明るさを犠牲にすることなく背景の映り込
みを防止できる技術を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明が講じた手段は、第1の基板と第2の基板との
間に高分子分散型液晶を配置して、前記第2の基板の表
裏いずれかに反射層を形成し、前記第1の基板の側を表
示面とした反射型液晶表示装置において、前記反射層の
前記表示面側に、透過型の回折手段を配置したことを特
徴とする。
【0009】この手段によれば、回折手段によって入射
光が回折された状態で液晶セル内に導入され、反射層に
よって反射された後に、再び回折手段によって回折され
るため、表示の明るさやコントラストの低下を抑制しつ
つ、透過状態にある液晶層を通して背景が写り込むこと
を防止できる。
【0010】ここで、前記回折手段は、透光性基板内に
注入された不純物の変調分布により屈折率分布を形成し
た平板状の屈折率変調板であることが好ましい。或いは
また、前記回折手段は、平板の内部に回折面を形成した
平板状の回折板であることが好ましい。
【0011】この手段によれば、回折手段を平板状に構
成したので、回折手段の表面における散乱光量を低減す
ることができ、表示の明るさやコントラストの低下をさ
らに抑制できる。
【0012】さらに、前記回折手段は、高次の回折光の
発生を抑制するように構成された屈折率分布若しくは回
折面形状を備えていることが好ましい。
【0013】この手段によれば、高次の回折光を抑制
し、例えば回折光量を次数が高まるとともに急速に減少
させるように回折手段を設計することにより、表示の明
るさに寄与しない無駄な回折光の発生を抑制することが
できるので、表示の明るさやコントラストの低下を防止
することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】次に、添付図面を参照して本発明
に係る反射型液晶表示装置の実施形態について説明す
る。図1は本実施形態の液晶表示装置の概略拡大断面図
である。この実施形態においては、ガラスからなる素子
基板10の表面上にTaからなる図示しない配線層を形
成し、この配線層に一体形成された第1電極部12を形
成し、この第1電極部12の表面上に陽極酸化膜13を
形成する。この陽極酸化膜13の上からCrをスパッタ
リングしてパターニングすることにより第2電極部14
を画素電極15と一体に形成する。
【0015】上記第1電極部12、陽極酸化膜13及び
第2電極部14は、非線形素子であるMIM(金属−絶
縁体−金属)素子を構成し、図示しない配線層から供給
される駆動電位に応じて画素電極15に電位を供給する
ように構成されている。なお、画素電極15は反射層を
兼ねるものである。これらの構造の上にはポリイミド樹
脂からなる配向膜16が形成され、所定方向にラビング
処理が施される。
【0016】一方、ガラスからなる対向基板20の表面
にはITO(インジウムスズ酸化物)からなる透明な対
向電極21をストライプ状に複数形成する。また、この
対向電極21の表面上には上述と同様の配向膜が形成さ
れ、所定方向に、例えば上記配向膜16と同一の方向に
ラビング処理が施される。
【0017】素子基板10と対向基板20との間には、
誘電異方性及び屈折率異方性を備えた液晶と、この液晶
と所定の屈折率の関係を備えた高分子とが相互に分散配
置された高分子分散型液晶が注入され、液晶層30が形
成される。
【0018】この液晶層30は、一般に電界無印加状態
で高分子と液晶分子との屈折率(上記素子基板10及び
対向基板20に垂直な方向の屈折率をいう。以下同
じ。)がほぼ等しい場合には光学的に透明になり、高分
子と液晶分子との屈折率が異なる場合には、入射光を散
乱するようになる。
【0019】一方、液晶層30に対して画素電極15と
対向電極21とによって駆動電圧を印加すると、誘電異
方性を備えた液晶分子は駆動電圧に起因する電界によっ
て配向方向を電界方向に変えるため、屈折率異方性を備
えた液晶分子における上記基板に垂直な方向の屈折率と
高分子の屈折率との間に差が生じる。
【0020】電界無印加時においては、基板面に垂直な
方向における高分子の屈折率と、ラビング方向に配向し
た液晶分子の屈折率とがほぼ同じであり、液晶層30は
光透過状態にある。しかし、電界印加時においては液晶
分子の屈折率が変化することにより高分子の屈折率との
間に屈折率の差が生じ、液晶層30は光散乱状態とな
る。
【0021】ここで、逆に、電界無印加時において高分
子の屈折率と液晶分子の屈折率とが相違し、光散乱状態
になり、電界印加時において液晶分子の屈折率が変化す
ると高分子の屈折率と液晶分子の屈折率とがほぼ同様の
値になるように予め設定することもできる。
【0022】上記高分子分散型液晶は、液晶と高分子前
駆体(モノマー)とを相溶させた溶液を用いることが好
ましい。この溶液を上記素子基板10と対向基板20と
の間に封入することによって、液晶及び高分子前駆体は
共に配向膜16,22のラビング方向に配向する。この
状態で高分子前駆体を何らかの方法で重合させ、高分子
粒子が液晶中に分散した状態に析出するように構成でき
る。重合方法としては、光硬化型の高分子前駆体を用い
ることによって上記液体を基板間に注入した後、基板を
通して紫外線等の光を照射して光重合させる方法が最も
取り扱いが容易である。
【0023】この場合に、液晶としては、誘電異方性及
び屈折率異方性を備えた種々の液晶を用いることができ
る。特に、この液晶分子の構造を後述する高分子前駆体
の構造と類似のものとすることにより、透過状態での透
過率或いは反射率を向上させることができる。
【0024】一方、高分子としては、その方向により液
晶の屈折率とほぼ同等の屈折率を有する必要がある。特
に高分子主鎖にビフェニル骨格を有する側鎖を付けたも
のであれば、熱可塑性高分子、熱硬化性高分子、紫外線
等に対する光硬化性を備えた光硬化性高分子のいずれで
もよい。
【0025】ここで、高分子前駆体を上記液晶と相溶
し、しかる後に、重合硬化させて高分子と液晶とが相分
離した複合層を形成する場合には、高分子前駆体とし
て、ビフェニルメタノール、ターフェニルメタノールの
メタクリル酸エステル又はアクリル酸エステル、或いは
これらの化合物の誘導体を用いることができる。さら
に、これら各種のエステルにビフェノール、ターフェニ
ルメタノールのメタクリル酸エステル誘導体、或いはア
クリル酸エステル誘導体を混合したものを使用してもよ
い。
【0026】また、上記高分子は、高分子前駆体として
は電界無印加時に液晶に対して同一方向に配向させるこ
との可能な液晶相を呈するものが好ましく、さらに、液
晶と相分離した高分子は、その粒径が0.1〜10μm
となる条件で相分離する速度を調整することが、液晶高
分子複合層が最も良く光散乱することから望ましい。
【0027】液晶高分子複合層中の液晶の含有量は、全
体の50〜97wt%が最適である。液晶含有量がこれ
より少ないと電界に対して応答しにくくなり、これより
多いとコントラストが低下する。
【0028】この場合、液晶と高分子とを電界無印加状
態において同一方向(ラビング方向)に配向させ、この
ときに光透過状態を呈するよう構成することによって、
他の場合よりも液晶高分子複合層の光透過状態の透過率
を向上させることができるので、散乱光の量を低減する
ことができ、より好ましい構成となる。
【0029】対向基板20の外面上には、平板状の回折
板40が貼着されている。この回折板40は、外見上は
平行平板であるが、その平面方向に所定周期の屈折率分
布41を備えており、この屈折率分布41によって、入
射光及び上記画素電極において反射された反射光を回折
するように構成されている。屈折率分布41は、好まし
くは画素サイズよりも小さな周期、例えば、本実施形態
では画素サイズが100〜数百μm角程度であって、回
折板40の屈折率分布41は平面方向に約20μm程度
の周期で形成される。
【0030】回折板40の形成方法を図6を参照して説
明する。回折板40は、例えば、研磨された平行平板の
ガラス基板50上にTi薄膜を成膜し、フォトリソグラ
フィ技術により液晶の画素サイズよりも小さい周期のマ
スクパターン51を形成する。このマスクパターン51
は、島状に形成してもよく、或いはまた、画素サイズよ
りも小さな幅を備えたストライプ状に形成してもよい。
【0031】次に、このガラス基板50を溶融塩に浸漬
して溶融塩中のアルカリイオンとガラス中のイオンとを
交換し、ガラス基板の表面に屈折率分布を形成する。こ
の屈折率分布は上記マスクパターン51の形成周期に対
応して形成され、その分布の振幅は浸漬条件、特に、溶
融塩の温度や浸漬時間によって決定される。通常は温度
や時間等の条件を適宜に変えて予め測定して求めたイオ
ンの拡散長に応じて決定する。
【0032】上記拡散工程は、種々の金属その他の物質
を他の方法、例えば、イオン注入、プラズマ処理、化学
反応等によってガラス基板50の内部に導入することに
よっても行うことができる。
【0033】回折板としては、上記のように形成したも
のの他に、他の形成方法によって形成した、表面及び裏
面が本質的に平面で構成され、しかも、画素サイズより
も小さな周期(一定周期でなくともよい。)の屈折率分
布を備えたものを用いることができる。
【0034】他の回折板の例としては、図7(a)に示
すように、屈折率の異なる2枚の相互に嵌合する形状に
形成された透光性板52,53を貼り合わせることによ
って形成したものがある。これらの透光性板52,53
は、それぞれに相互に対応する凹凸形状を備えており、
さらに、相互に材質を変えることによって屈折率に差を
持たせている。透光性板52と53は、図7(b)に示
すように、その凹凸面同士が透明接着剤により接着さ
れ、或いは、接着剤を用いない方法により接合されて、
表面に凹凸を有しない平行平板の回折板54となる。
【0035】図1に示す実施形態においては、入射光
は、回折板40を通過して回折され、対向基板20を通
過し、液晶層30にてそれぞれの画素状態に応じて透過
又は散乱される。透過した光は反射層を兼ねた画素電極
15によって反射され、再び液晶層30、対向基板20
及び回折板40を透過して視認される。液晶層30にて
散乱した光は多くが再び対向基板20及び回折板40を
通過して視認され、一部は画素電極15にて反射されて
間接的に視認される。
【0036】上記の液晶表示体を用いて構成した液晶表
示装置にて背景の映り込みが問題となるのは透過状態の
画素においてである。透過状態では、液晶層30の透過
率が高くなるほど、画素電極15は反射鏡として作用す
るので、例えば視認者の顔や周囲の風景が画面に映り、
視認性を損なう。しかしながら、本実施形態において
は、回折板40が対向基板20の表面上に貼着されてい
るので、入射光は回折板40にて回折されて液晶セルの
内部へと入射し、画素電極15により反射された後、再
び液晶セルから放出される際に回折板40を通過するの
で、背景をそのまま映し出すことはなく、視認性が向上
する。
【0037】特に、本実施形態の回折板は基本的にその
表裏が平面で形成されているため、不要な散乱光を発生
させることが少なく、液晶セル自体のコントラストを低
下させることがほとんどない。例えば、通常の表面又は
裏面に凹凸形状81を備えた図10に示すような回折板
80を用いた場合、凹凸形状81の表面により散乱光8
2が発生するため、液晶画素が透過状態にあっても、そ
の散乱光82によって表示が白色化し、コントラストが
低下するという問題がある。この散乱光82は、回折板
80により回折された回折光83が反射されて再び回折
板80から射出される際にも発生する。
【0038】本実施形態の回折板40においては、図8
に示すように、内部に屈折率分布41が形成されてはい
るが、表面40aは平板状であり、しかも平板状である
ために面精度を向上させることが容易であり、面粗さも
低減し易いことから、表面における乱反射(光散乱)の
量を低減することができる。したがって、このような不
要な散乱光に基づくコントラストの低下及び視認性の劣
化を抑制することができる。
【0039】背景の写り込みは、入射光がそのまま反射
層である画素電極15によって反射されて視認されるた
めに起こるものであり、入射光によって表示の明るさを
得る反射型液晶表示体では大きな問題である。しかし、
本実施形態では、回折板40によって入射時及び射出時
において光が回折を受けるため、背景を視認することは
出来なくなる。本反射型液晶表示装置では、画像は回折
板の近く(〜1mm以下)に位置するのに対し、背景は
回折板から遠く(〜200mm)に位置する。このこと
を考慮して作成した回折板を用いることにより、画像に
対してほとんど影響を与えることなく、背景の写り込み
防止という目的を充分に達成することができる。
【0040】本実施形態においては、回折板40におい
て発生する散乱光の発生を極力防止するために、回折板
の表面を平面形状としているが、さらに、回折光の実効
的な次数を制限することにより、不要な高次の回折光の
発生を防止し、背景の写り込みを防止するのに要する最
小限の回折作用に止め、コントラストの低下や明るさの
低下を抑制している。回折光の次数を実効的に制限する
には、回折板の屈折率分布の分布プロファイルや回折面
の表面プロファイルを低次の回折光にエネルギーが集中
し、次数が高まるに従って急激に回折強度が低下するよ
うに設計すればよい。このような設計はシュミレーショ
ンによって容易に行うことができる。
【0041】図8は本実施形態のように低次(+1次、
−1次、0次、+2次、−2次等)の回折光のエネルギ
ーを強め、高次の回折光のエネルギーが急速に減少する
ように構成した本実施形態の回折板40を示し、図9
は、回折光の次数が高まるに従ってエネルギーは減少し
ていくが、その減少の割合は低い回折板70を示してい
る。高次の回折光はその回折角も大きく、その光エネル
ギーが大きいと、表示の明るさに寄与しない光量が増大
して表示が暗くなるとともに、回折角の大きな高次の回
折光は散乱光と同様に、表示のコントラストを低減させ
る。単純な凹凸形状の分布若しくは回折面プロファイル
71よりは、連続的かつ滑らかな曲線状の分布若しくは
回折面プロファイル41の方が、散乱光も少なく、高次
の回折光によって損失する光量も低減される。
【0042】図2乃至図5は、上記実施形態とは異なる
反射型液晶表示装置の概略構造を示すものである。図2
に示すものは、素子基板10の表面上に金属薄膜からな
る反射層19を形成するとともに、液晶層30と反射層
19との間に回折板40を配置したものである。回折板
40と液晶層30との間にはITOからなる透明な画素
電極17が形成されている。
【0043】この実施形態によれば、外光は回折板40
を通過した後に反射層19にて反射されるため、背景の
写り込みを防止することができるが、液晶層30の状態
によって表示される画像に対しては、復路のみ回折板の
回折を受けるものの往路においては回折の影響を受ける
ことはないため、表示画像の回折による影響を低減する
ことができる。
【0044】図3に示すものは、対向基板20と液晶層
30との間に回折板40を配置したものであり、回折板
40の内面上に対向電極21を形成している。
【0045】この実施形態によれば、回折板40を液晶
層30の近くに配置することができるため、回折による
表示の影響を低減しつつ、背景の写り込みを防止するこ
とができる。
【0046】図4に示すものは、素子基板18を回折板
を兼ねたものとし、素子基板18の裏面上に反射層19
を形成したものである。
【0047】この実施形態によれば、図2に示すものと
ほぼ同様の効果を奏することができるとともに、回折板
の貼着工程を削減することができる。
【0048】図5に示すものは、対向基板23を回折板
を兼ねたものとしたものである。
【0049】この実施形態によれば、図3に示すものと
同様の効果を奏することができるとともに、回折板の貼
着工程を削減することができる。
【0050】上記回折板は、表面が平面で構成されてい
ることによって表面の散乱光を低減しているが、本発明
に係る液晶表示装置においては、表面に凹凸形状のある
回折板を用いてもよい。
【0051】また、回折板は、所定方向にのみ屈折率分
布を備えていたり、所定方向に配列されたストライプ状
の溝や所定方向にのみ凹凸や波形を備えた凹凸形状を備
えていたりしている、例えばストライプ状のリニアレン
チキュラーレンズを配列させたマイクロレンズアレー
等、一次元の回折素子で構成してもよく、平面的な屈折
率分布や平面的に形成された凹凸形状を備えた、例えば
蠅の目レンズアレー等の二次元の回折素子で構成しても
よい。
【0052】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば以下
の効果を奏する。
【0053】請求項1によれば、回折手段によって入射
光が回折された状態で液晶セル内に導入され、反射層に
よって反射された後に、再び回折手段によって回折され
るため、表示の明るさやコントラストの低下を抑制しつ
つ、透過状態にある液晶層を通して背景が写り込むこと
を防止できる。
【0054】請求項2又は請求項3によれば、回折手段
を平板状に構成したので、回折手段の表面における散乱
光量を低減することができ、表示の明るさやコントラス
トの低下をさらに抑制できる。
【0055】請求項4によれば、高次の回折光を抑制
し、例えば回折光量を次数が高まるとともに急速に減少
させるように回折手段を設計することにより、表示の明
るさに寄与しない無駄な回折光の発生を抑制することが
できるので、表示の明るさやコントラストの低下を防止
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る反射型液晶表示装置の実施形態を
示す拡大縦断面図である。
【図2】異なる実施形態を示す概略縦断面図である。
【図3】さらに異なる実施形態を示す概略縦断面図であ
る。
【図4】別の実施形態を示す概略縦断面図である。
【図5】さらに別の実施形態を示す概略縦断面図であ
る。
【図6】屈折率分布を備えた平行平板の回折板を形成す
る工程を示す説明図である。
【図7】2枚の凹凸形状を備えた透明板を接合すること
により回折板を形成する工程を示す説明図である。
【図8】本実施形態における回折板の回折特性を示す説
明図である。
【図9】高次の回折光強度がある程度高い回折板の回折
特性を示す説明図である。
【図10】表面に凹凸形状を備えた回折板の回折特性を
示す説明図である。
【符号の説明】
10 素子基板 15 画素電極 20 対向基板 21 対向電極 40 回折板

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の基板と第2の基板との間に高分子
    分散型液晶を配置して、前記第2の基板の表裏いずれか
    に反射層を形成し、前記第1の基板の側を表示面とした
    反射型液晶表示装置において、 前記反射層の前記表示面側に、透過型の回折手段を配置
    したことを特徴とする反射型液晶表示装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記回折手段は、透
    光性基板内に注入された不純物の変調分布により屈折率
    分布を形成した平板状の屈折率変調板であることを特徴
    とする反射型液晶表示装置。
  3. 【請求項3】 請求項1において、前記回折手段は、平
    板の内部に回折面を形成した平板状の回折板であること
    を特徴とする反射型液晶表示装置。
  4. 【請求項4】 請求項1において、前記回折手段は、高
    次の回折光の発生を抑制するように構成された屈折率分
    布若しくは回折面形状を備えていることを特徴とする反
    射型液晶表示装置。
JP8203993A 1996-08-01 1996-08-01 反射型液晶表示装置 Withdrawn JPH1048613A (ja)

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JP8203993A Withdrawn JPH1048613A (ja) 1996-08-01 1996-08-01 反射型液晶表示装置

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