JP5895527B2 - 重金属処理剤の必要添加量決定方法及び重金属含有物の処理方法 - Google Patents

重金属処理剤の必要添加量決定方法及び重金属含有物の処理方法 Download PDF

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Description

本発明は、重金属含有物に重金属処理剤を加えて重金属を不溶化処理する際に、重金属処理剤の必要量を決定する方法及び該方法により決定された重金属処理剤を用いた重金属含有物の処理方法に関するものである。
アミンのカルボジチオ酸塩は飛灰、土壌、廃水等の重金属含有物に対する重金属の不溶化処理剤として用いられており、例えばアミンのカルボジチオ酸塩であるピペラジン−N,N’−ビスカルボジチオ酸塩では重金属処理能が高く、熱及び酸に対して安定で有害ガスの発生がないため、飛灰用の重金属処理剤として広く用いられている(例えば特許文献1参照)。
重金属含有物中の重金属を不溶化するためには、重金属処理剤の必要量を把握することが必要であるが、重金属処理剤の必要量を決定するためは、机上試験にて重金属含有物に重金属処理剤を添加し、混練等の前処理を施し、要求される条件での公定法(例えば環境庁告示13号試験等)を行うことにより、溶出液中の重金属濃度を測定する方法がある。しかし、公定法は長時間を要するものであるため、飛灰の様に連続的に処理することが必要な重金属含有物に迅速に対応することが困難であった。
それに対して重金属処理剤の必要量を簡易的に決定する方法も種々提案されており、例えば重金属含有物中に含まれる鉛と銅の含有量と重金属処理剤の必要量が比例する相関を利用して重金属処理剤の必要量を決定する方法が提案されている(例えば特許文献2参照)。しかし、重金属含有物中の鉛、銅をICPや原子吸光法等で分析するには前処理を含めると長時間を要し、また、高価な分析機器が必要であった。
より簡易的かつ正確な方法として、例えば重金属含有物から重金属を溶出した溶液に重金属処理剤を混合した際に生成する金属錯体の濁度変化を測定することにより重金属処理剤の必要量を決定する方法が提案されている(例えば特許文献3〜5参照)。しかし、従来の濁度法では得られた結果に別途係数を乗ずる必要があり、その係数は重金属含有物の形態等によって異なり、重金属が十分に不溶化されない場合があるという問題があった。
一方、最近では各種酸性物質の存在、特に重金属と錯体形成能力を有する有機酸が存在する厳しい条件下においても重金属の溶出がないことが求められつつある。有機酸は生ごみ等が直接埋め立てされた場合に発生する可能性があり、その錯体形成能によって重金属処理剤と競争反応する結果、重金属の溶出を促進する場合がある。その様な条件に対する試験方法として、酢酸等の脂肪族カルボン酸や硝酸等の共存条件下において重金属の溶出を測定する方法が知られている(例えば非特許文献1参照)。
特許第3391173号公報 特許第3843551号公報 特許第4599913号公報 特許第4784309号公報 特許第4793314号公報
廃棄物学会論文誌 Vol.13,No.2,pp.79−88,2002
本発明の目的は、重金属処理剤の必要量を係数を用いることなく、直接、簡易的かつ正確に決定する重金属処理剤の必要量の決定方法及び該方法により決定された必要量の重金属処理剤を用いた重金属含有物の処理方法を提供することにある。
本発明者等は、重金属含有物に対する重金属処理剤の必要量の決定方法について鋭意検討を重ねた結果、重金属含有物から重金属を、水、非対称構造を有するカルボン酸及び/又は非対称構造を有するヒドロキシカルボン酸で溶出させた溶液に、重金属処理剤を添加して濁度を測定し、濁度変化が一定となる終点又は濁度変化の変曲点における重金属処理剤の添加量から重金属処理剤の必要量を決定できることを見出し、本発明を完成するに至ったものである。
以下に本発明の重金属処理剤の必要量の決定方法及び該方法により決定された重金属処理剤を用いた重金属含有物の処理方法をさらに詳しく説明する。
本発明の重金属処理剤の必要量の決定方法(以下、「決定方法」という。)は、濁度法による重金属含有物に対する重金属処理剤の必要量の決定方法において、重金属含有物から重金属を、水、非対称構造を有するカルボン酸及び/又は非対称構造を有するヒドロキシカルボン酸で溶出させた溶液に、重金属処理剤を添加して濁度を測定することを特徴とする重金属処理剤の必要量の決定方法である。ここで、濁度法による重金属含有物に対する重金属処理剤の必要量の決定方法とは、重金属含有物から重金属を溶出した溶液に重金属処理剤を添加し、該水溶液の濁度を測定し、濁度変化が一定となる終点又は濁度変化の変曲点における重金属処理剤の添加量から重金属処理剤の必要量を決定する重金属含有物に対する重金属処理剤の必要量の決定方法を意味する。
本発明の決定方法では、重金属含有物から重金属を、水、非対称構造を有するカルボン酸及び/又は非対称構造を有するヒドロキシカルボン酸で溶出させる。
本発明で使用する非対称構造を有するカルボン酸及び/又は非対称構造を有するヒドロキシカルボン酸における非対称構造とは、分子の重心を通り、なおかつ、カルボキシル基又はヒドロキシル基を分割しない面で分子を分割した際に、分割された分子が互いに異なる構造となることを意味する。
本発明の決定方法で用いる非対称構造を有するカルボン酸及び/又は非対称構造を有するヒドロキシカルボン酸は酸型であることが必須である。酸型の非対称構造を有するカルボン酸及び/又は非対称構造を有するヒドロキシカルボン酸を用いることによって、従来必要であった係数を用いることなく、重金属処理剤の必要量を決定することができる。酸型ではなく非対称構造を有するカルボン酸及び/又は非対称構造を有するヒドロキシカルボン酸塩を用いた場合、重金属含有物毎に係数を用いる必要がある、濁度変化が一定となる終点又は濁度変化の変曲点の決定が困難となる等の問題が生じる。
本発明の決定方法で用いる非対称構造を有するカルボン酸及び/又は非対称構造を有するヒドロキシカルボン酸としては、水に溶解する非対称構造を有するカルボン酸及び/又は非対称構造を有するヒドロキシカルボン酸であれば特に限定はなく、例えば蟻酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、ヘキサン酸、ヘプタン酸、オキサロ酢酸、ピルビン酸、安息香酸等の非対称構造を有するカルボン酸の無水物、水和物、水溶液;グリコール酸、乳酸(D体、L体、DL体)、グリセリン酸(D体、L体、DL体)、ヒドロキシ酪酸(D体、L体、DL体)、リンゴ酸(D体、L体、DL体)、グルコン酸(D体、L体、DL体)、マンデル酸(D体、L体、DL体)、クエン酸等の非対称構造を有するヒドロキシカルボン酸の無水物、水和物、水溶液;等を挙げることができ、取扱の点で非対称構造を有するヒドロキシカルボン酸の無水物、水和物、水溶液が好ましく、特に安価で入手しやすく、固体状で取扱が容易なグリコール酸無水物、DL−リンゴ酸無水物、DL−マンデル酸無水物が好ましい。
本発明の決定方法で用いる非対称構造を有するカルボン酸及び/又は非対称構造を有するヒドロキシカルボン酸の使用量は、重金属含有物の形態、重金属含有物の組成等によって異なり、飛灰の場合、使用する飛灰と同重量部〜100倍重量部が好ましく、特に同重量部〜50倍重量部が好ましい。
本発明の決定方法で用いる水の量としては特に限定はなく、重金属含有物に対して100〜10000倍重量部の水を用いることが好ましい。
本発明の決定方法における溶出処理としては特に限定はなく、重金属含有物に前記範囲の水を用いて、10秒〜30分の攪拌又は振とう操作を行うことが好ましい。
本発明の決定方法では、従来の方法と異なり、係数を用いることなく、重金属含有物に必要な重金属処理剤の必要量を決定することができる。
本発明の決定方法では、重金属含有物から重金属を、水、非対称構造を有するカルボン酸及び/又は非対称構造を有するヒドロキシカルボン酸で溶出させた溶液をpH7以上とした上で重金属処理剤を添加し、濁度を測定することが好ましい。濁度を測定する溶液のpHは7以上、特に8以上、さらに10以上が好ましく、一方pH14、特に13、さらに12.5を越えないことが好ましい。pHを7以上とする前又は重金属処理剤を添加して濁度を測定する前に溶液は一旦濾過し、濁りをなくしておくことが好ましい。pH7以上とするために用いるアルカリは水に溶解するものであれば特に限定はなく、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム等の金属水酸化物の無水物、水和物、水溶液等を挙げることができる。
当該溶液中に溶解した重金属含有物中の重金属は、重金属処理剤の添加によって不溶性の金属錯体を形成し、徐々に溶液の濁度が上昇する。溶解した全ての重金属が錯体形成された後には重金属処理剤をさらに添加しても濁度は変化しなくなる又は変化が著しく小さくなるため、その点を終点又は変曲点とすることができる。
例えば重金属含有物のxグラムから重金属を、水、非対称構造を有するカルボン酸及び/又は非対称構造を有するヒドロキシカルボン酸で溶出させ、当該水溶液に重金属処理剤を徐々に添加した際に、重金属処理剤をyグラム添加した時が濁度変化が一定となる終点又は濁度変化の変曲点であれば、重金属含有物xグラムに対する重金属処理剤の必要量はyグラムと決定できる。
また、実際の重金属処理では、重金属含有物の形態、重金属含有物中の重金属の含有量のバラツキ、重金属処理剤の混合方法等により重金属処理にバラツキが生じるため、本発明の決定方法で決定された重金属処理剤の必要量にさらに上乗せした量を使用することが好ましい。その場合の上乗せ量は、重金属含有物の形態、重金属含有物中の重金属の含有量のバラツキ、重金属処理剤の混合方法等により異なり、通常飛灰の場合、飛灰に対して0.1〜3重量%が好ましく、特に0.5〜2重量%が好ましい。
本発明の方法では、従来の方法のように係数を用いる必要がなく、直接、簡易的、迅速かつ正確に重金属を十分に不溶化可能な重金属処理剤の必要量を決定することができる。
また、本発明の決定方法で決定された必要量の重金属処理剤は、重金属含有物にアルカリ金属水酸化物及び/又はアルカリ土類金属水酸化物を添加し、重金属含有物のPアルカリ度を200g−CaCO/kg−重金属含有物以上とする重金属含有物の処理方法において、特に効果的である。重金属含有物にアルカリ金属水酸化物及び/又はアルカリ土類金属水酸化物を添加し、重金属含有物のPアルカリ度を200g−CaCO/kg−重金属含有物以上とする重金属処理方法において、本発明の決定方法で決定された必要量の重金属処理剤を適用することにより、従来の条件下だけでなく、近年求められつつある有機酸が存在する条件下においても重金属の溶出を防止することができる。Pアルカリ度が200g−CaCO/kg−重金属含有物未満の重金属含有物に対して本発明の方法で決定された必要量の重金属処理剤を適用した場合、有機酸が存在する条件下では、重金属含有物の不溶化が不十分になる場合がある。重金属含有物のPアルカリ度としては200〜500g−CaCO/kg−重金属含有物が好ましく、さらに230〜400g−CaCO/kg−重金属含有物、特に300〜400gg−CaCO/kg−重金属含有物とすることが好ましい。
Pアルカリ度とは、一般的にはフェノールフタレインアルカリ度を意味する。本発明のPアルカリ度は、重金属含有物に対して10〜100000倍量の水を添加したスラリー中に指示薬としてフェノールフタレインを添加し、塩酸又は硫酸を滴下し、上澄み液の色が無色になるまでに要する酸の当量数をCaCO量に換算し、重金属含有物1kg当りで表した値である。Pアルカリ度は、pHメータによってスラリーpH=8.3で安定するまでに要する酸の当量数をCaCO量に換算して簡易的に求めてもよい。
また、特定のPアルカリ度以上であるかを確認する方法としては、フェノールフタレインを添加したスラリー中に、特定のPアルカリ度と当量数の酸を添加し、上澄み液の色を確認することで簡単に確認することもできる。
Pアルカリ度の調整に用いられるアルカリ金属水酸化物及び/又はアルカリ土類金属水酸化物は特に限定はなく、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物の無水物、水和物、水溶液、スラリー;水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム等のアルカリ土類金属水酸化物の無水物、水和物、水溶液、スラリー等が挙げられる。中でも、安価で入手しやすく、保存安定性、取り扱いが容易である水酸化ナトリウムの水溶液、水酸化カルシウムの無水物、水和物、スラリー等が好ましい。
本発明における重金属含有物は重金属を含有する物質であれば特に限定はなく、例えば、飛灰、汚泥、土壌、廃水等が例示できる。
本発明の決定方法で用いる重金属処理剤は特に限定はなく、特にアミンのジチオカルバミン酸塩、さらに耐酸性の高いピペラジンのカルボジチオ酸塩(ピペラジン−N−カルボジチオ酸塩、ピペラジン−N,N’−ビスカルボジチオ酸塩のいずれか一方又はそれらの混合物)であることが好ましい。ピペラジンのカルボジチオ酸塩としては、例えばアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩を挙げることができ、濁度を測定する観点から水溶性のアルカリ金属塩が好ましく、中でもナトリウム塩、カリウム塩が特に好ましい。ピペラジン以外のアミンのカルボジチオ酸塩では耐酸性が低いために有機酸によって分解する、或いは重金属との反応にpH依存性があるために濁度の測定pHによって濁度変化が一定となる終点又は濁度変化の変曲点がばらつくという問題が出る場合がある。
本発明の決定方法で用いる重金属処理剤の添加方法は特に限定はなく、ポンプを用いた添加、ピペットによる添加等を例示することができ、精度の点からポンプを用いた添加が好ましい。また重金属処理剤の添加における時間間隔は特に限定はなく、濁度変化が安定し、測定によるばらつきを軽減する上で、1分以上が好ましく、特に2分以上の間隔で添加することが好ましい。
本発明の決定方法で濁度の測定方法は特に限定はなく、例えば溶液中の濁度を光学的に検出できる吸光度計、レーザーセンサー等を用いることができる。
本発明の方法では、重金属含有物中の重金属を不溶化できる重金属処理剤の必要量を係数を用いることなく、直接、簡易的、迅速かつ正確に決定することができる。
以下本発明を実施例で説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
実施例1
飛灰1(Pb=1000、Cd=60、Cu=700ppm)0.2gを純水200g、DL−リンゴ酸無水物2.0gと混合(DL−リンゴ酸無水物:飛灰の10倍重量部、水:飛灰の1000倍重量部)し、30秒攪拌による溶出処理を行った(重金属含有物の飛灰から重金属を溶出)。次に当該溶液をろ過後、水酸化ナトリウムを加えてpHを約12に調整した。
当該水溶液を攪拌しながら重金属処理剤であるピペラジン−N,N’−ビスカルボジチオ酸カリウム塩の1.4重量%水溶液を滴下し、レーザーセンサーによって濁度変化を測定した。ピペラジン−N,N’−ビスカルボジチオ酸カリウム塩の1.4重量%水溶液を0.02gずつ、3分間隔で滴下し、0.10g滴下後、濁度変化が著しく低くなり、濁度変化の変曲点が確認された。この結果より、飛灰1中の重金属を処理するのに必要なピペラジン−N,N’−ビスカルボジチオ酸カリウム塩の必要量は飛灰1に対して0.70重量%(40.5重量%ピペラジン−N,N’−ビスカルボジチオ酸カリウム水溶液の場合1.7重量%)と決定した。
次に、上記決定法で決定されたピペラジン−N,N’−ビスカルボジチオ酸カリウム塩の必要量を用いて飛灰1 100gに40.5重量%ピペラジン−N,N’−ビスカルボジチオ酸カリウム水溶液1.7g(飛灰に対して1.7重量%)及び水20g(飛灰に対して20重量%)、水酸化カルシウム5g(飛灰に対して5重量%)を添加・混合し、処理物を得た。処理物からの重金属の溶出を従来の条件下(環境庁告示13号試験)、及び有機酸の存在する条件として標準的な方法(飛灰50gに対して1.6重量%酢酸水溶液1000gを添加し、18時間溶出)でそれぞれ評価した。結果を表1に示す。
いずれの評価条件においても鉛、カドミウムの溶出が溶出基準値(金属等を含む産業廃棄物に係る判定基準を定める省令に基づく溶出基準値)の0.3mg/L以下に抑えられていることが確認された。
実施例2
DL−リンゴ酸無水物をグリコール酸無水物とした以外は実施例1と同様の方法でピペラジン−N,N’−ビスカルボジチオ酸カリウム塩の必要量を測定した。ピペラジン−N,N’−ビスカルボジチオ酸カリウム塩の1.4重量%水溶液を0.10g滴下後、濁度変化が著しく低くなり、実施例1と同じ変曲点が確認された。実施例1と同様に非対称構造を有するカルボン酸及び/又は非対称構造を有するヒドロキシカルボン酸を用いたため、ピペラジン−N,N’−ビスカルボジチオ酸カリウム塩の必要量は同量であった。
実施例3
DL−リンゴ酸無水物をDL−マンデル酸無水物とした以外は実施例1と同様の方法でピペラジン−N,N’−ビスカルボジチオ酸カリウム塩の必要量を測定した。ピペラジン−N,N’−ビスカルボジチオ酸カリウム塩の1.4重量%水溶液を0.10g滴下後、濁度変化が著しく低くなり、実施例1と同じ変曲点が確認された。実施例1と同様に非対称構造を有するカルボン酸及び/又は非対称構造を有するヒドロキシカルボン酸を用いたため、ピペラジン−N,N’−ビスカルボジチオ酸カリウム塩の必要量は同量であった。
実施例4
飛灰1に実施例1で決定されたピペラジン−N,N’−ビスカルボジチオ酸カリウム塩の必要量及び水を添加(水酸化カルシウムを添加無し)し、従来の条件下(環境庁告示13号試験)、及び有機酸の存在する条件として標準的な方法(飛灰50gに対して1.6重量%酢酸水溶液1000gを添加し、18時間溶出)で重金属の溶出を評価した以外は実施例1と同様の操作を行った。結果を表1に合わせて示す。水酸化カルシウムを添加しなかったため、重金属含有物のPアルカリ度は200g−CaCO/kg−重金属含有物未満であり、有機酸の存在する条件下では溶出基準値(金属等を含む産業廃棄物に係る判定基準を定める省令に基づく溶出基準値)(0.3mg/L)以下ではあるが、重金属の溶出量の増加が確認された。
比較例1
DL−リンゴ酸無水物をフタル酸とした以外は実施例1と同様の方法でピペラジン−N,N’−ビスカルボジチオ酸カリウム塩の必要量を測定した。ピペラジン−N,N’−ビスカルボジチオ酸カリウム塩の1.4重量%水溶液を0.02g滴下後、濁度変化が著しく低くなり、濁度変化の変曲点が確認された。この結果より、飛灰1中の重金属を処理するために必要なピペラジン−N,N’−ビスカルボジチオ酸カリウム塩の必要量は飛灰1に対して0.14重量%(40.5重量%ピペラジン−N,N’−ビスカルボジチオ酸カリウム水溶液の場合0.35重量%)と決定した。非対称構造を有するカルボン酸及び/又は非対称構造を有するヒドロキシカルボン酸を用いなかったため、飛灰1中の重金属を処理するために必要なピペラジン−N,N’−ビスカルボジチオ酸カリウム塩の必要量は実施例よりも低い量となった。
次に、上記決定法で決定されたピペラジン−N,N’−ビスカルボジチオ酸カリウム塩の必要量を用いて飛灰1 100gに40.5重量%ピペラジン−N,N’−ビスカルボジチオ酸カリウム水溶液0.35g(飛灰に対して0.35重量%)及び水20g(飛灰に対して20重量%)、水酸化カルシウム5g(飛灰に対して5重量%)を添加・混合し、処理物を得た。処理物からの重金属の溶出を従来の条件下(環境庁告示13号試験)、及び有機酸の存在する条件として標準的な方法(飛灰50gに対して1.6重量%酢酸水溶液1000gを添加し、18時間溶出)でそれぞれ評価した。結果を表1に合わせて示す。
得られた値をそのままピペラジン−N,N’−ビスカルボジチオ酸カリウム塩の必要量とした場合、ピペラジン−N,N’−ビスカルボジチオ酸カリウム塩の必要量が不足しており、従来の方法、有機酸存在下条件いずれの場合にも溶出基準値(金属等を含む産業廃棄物に係る判定基準を定める省令に基づく溶出基準値)の0.3mg/Lを超える重金属の溶出が確認された。
比較例2
DL−リンゴ酸無水物を酒石酸無水物とした以外は実施例1と同様の方法でピペラジン−N,N’−ビスカルボジチオ酸カリウム塩の必要量を測定した。非対称構造を有するカルボン酸及び/又は非対称構造を有するヒドロキシカルボン酸を用いなかったため、ピペラジン−N,N’−ビスカルボジチオ酸カリウム塩の1、4重量%水溶液を0.2g滴下しても、濁度の終点又は変曲点を決定することができず、ピペラジン−N,N’−ビスカルボジチオ酸カリウム塩の必要量を決定することができなかった。
比較例3
DL−リンゴ酸無水物をDL−リンゴ酸ナトリウムとした以外は実施例1と同様の方法でピペラジン−N,N’−ビスカルボジチオ酸カリウム塩の必要量を測定した。ピペラジン−N,N’−ビスカルボジチオ酸カリウム塩の1.4重量%水溶液を0.06g滴下後、濁度変化が著しく低くなり、濁度変化の変曲点が確認された。この結果より、飛灰1中の重金属を処理するために必要なピペラジン−N,N’−ビスカルボジチオ酸カリウム塩の必要量は飛灰1に対して0.42重量%(40.5重量%ピペラジン−N,N’−ビスカルボジチオ酸カリウム水溶液の場合1.0重量%)と決定した。非対称構造を有するカルボン酸及び/又は非対称構造を有するヒドロキシカルボン酸ではなく、そのナトリウム塩を用いたため、飛灰1中の重金属を処理するために必要なピペラジン−N,N’−ビスカルボジチオ酸カリウム塩の必要量は実施例よりも低い量となった。
次に、上記決定法で決定されたピペラジン−N,N’−ビスカルボジチオ酸カリウム塩の必要量を用いて飛灰1 100gに40.5重量%ピペラジン−N,N’−ビスカルボジチオ酸カリウム水溶液1.0g(飛灰に対して1.0重量%)及び水20g(飛灰に対して20重量%)、水酸化カルシウム5g(飛灰に対して5重量%)を添加・混合し、処理物を得た。処理物からの重金属の溶出を従来の条件下(環境庁告示13号試験)、及び有機酸の存在する条件として標準的な方法(飛灰50gに対して1.6重量%酢酸水溶液1000gを添加し、18時間溶出)でそれぞれ評価した。結果を表1に合わせて示す。
得られた値をそのままピペラジン−N,N’−ビスカルボジチオ酸カリウム塩の必要量とした場合、重金属処理剤が不足しており、従来の方法、有機酸存在下条件いずれの場合にも溶出基準値(金属等を含む産業廃棄物に係る判定基準を定める省令に基づく溶出基準値)の0.3mg/Lを超える重金属の溶出が確認された。
実施例5
飛灰1を飛灰2(Pb=700、Cd=70、Cu=400ppm)とした以外は実施例1と同様の方法でピペラジン−N,N’−ビスカルボジチオ酸カリウム塩の必要量を測定した。ピペラジン−N,N’−ビスカルボジチオ酸カリウム塩の1.4重量%水溶液を0.06g滴下後、濁度変化が著しく低くなり、濁度変化の変曲点が確認された。この結果より、飛灰2中の重金属を処理するために必要なピペラジン−N,N’−ビスカルボジチオ酸カリウム塩の必要量は飛灰2に対して0.42重量%(40.5重量%ピペラジン−N,N’−ビスカルボジチオ酸カリウム水溶液の場合1.0重量%)と決定した。
次に、上記決定法で決定されたピペラジン−N,N’−ビスカルボジチオ酸カリウム塩の必要量を用いて飛灰2 100gに40.5重量%ピペラジン−N,N’−ビスカルボジチオ酸カリウム水溶液1.0g(飛灰に対して1.0重量%)及び水20g(飛灰に対して20重量%)、水酸化カルシウム6g(飛灰に対して6重量%)を添加・混合し、処理物を得た。処理物からの重金属の溶出を従来の条件下(環境庁告示13号試験)、及び有機酸の存在する条件として標準的な方法(飛灰50gに対して1.6重量%酢酸水溶液1000gを添加し、18時間溶出)でそれぞれ評価した。結果を表1に合わせて示す。
いずれの評価条件においても鉛、カドミウムの溶出が溶出基準値(金属等を含む産業廃棄物に係る判定基準を定める省令に基づく溶出基準値)の0.3mg/L以下に抑えられていることが確認され、異なる飛灰においても係数を用いることなく、重金属処理剤の必要量を決定することができる。
比較例4
飛灰1を飛灰2とした以外は比較例1と同様の方法でピペラジン−N,N’−ビスカルボジチオ酸カリウム塩の必要量を測定した。ピペラジン−N,N’−ビスカルボジチオ酸カリウム塩の1.4重量%水溶液を0.04g滴下後、濁度変化が著しく低くなり、濁度変化の変曲点が確認された。この結果より、飛灰2中の重金属を処理するために必要なピペラジン−N,N’−ビスカルボジチオ酸カリウム塩の必要量は飛灰2に対して0.28重量%(40重量%ピペラジン−N,N’−ビスカルボジチオ酸カリウム水溶液の場合0.70重量%)と決定した。非対称構造を有するカルボン酸及び/又は非対称構造を有するヒドロキシカルボン酸を用いなかったため、飛灰1中の重金属を処理するために必要なピペラジン−N,N’−ビスカルボジチオ酸カリウム塩の必要量は実施例よりも低い量となった。
次に、上記決定法で決定されたピペラジン−N,N’−ビスカルボジチオ酸カリウム塩の必要量を用いて飛灰1 100gに40.5重量%ピペラジン−N,N’−ビスカルボジチオ酸カリウム水溶液0.7g(飛灰に対して0.7重量%)及び水20g(飛灰に対して20重量%)、水酸化カルシウム6g(飛灰に対して6重量%)を添加・混合し、処理物を得た。処理物からの重金属の溶出を従来の条件下(環境庁告示13号試験)、及び有機酸の存在する条件として標準的な方法(飛灰50gに対して1.6重量%酢酸水溶液1000gを添加し、18時間溶出)でそれぞれ評価した。結果を表1に合わせて示す。
得られた値をそのままピペラジン−N,N’−ビスカルボジチオ酸カリウム塩の必要量とした場合、重金属処理剤が不足しており、従来の方法、有機酸存在下条件いずれの場合にも溶出基準値(金属等を含む産業廃棄物に係る判定基準を定める省令に基づく溶出基準値)の0.3mg/Lを超える重金属の溶出が確認された。
また、実施例と比較例のピペラジン−N,N’−ビスカルボジチオ酸カリウム塩の必要量の比と比較すると、飛灰1と飛灰2で大きく異なる比となり、従来の方法では得られた必要量に重金属含有物質毎に異なる係数を用いる必要性が示唆された。
Figure 0005895527
本発明の重金属処理剤の必要量の決定方法は、重金属含有物質中の重金属を不溶化できる重金属処理剤の必要量を簡易的、迅速かつ正確に決定することができるため、焼却場で連続的に排出される飛灰等の重金属含有物の処理を連続的に処理することに特に有用である。

Claims (6)

  1. 濁度法による重金属含有物に対する重金属処理剤の必要量の決定方法において、重金属含有物から重金属を、水非対称構造を有するヒドロキシカルボン酸で溶出させた溶液に、重金属処理剤を添加して濁度を測定すること特徴とする重金属処理剤の必要量の決定方法。
  2. 重金属含有物から重金属を、水非対称構造を有するヒドロキシカルボン酸で溶出させた溶液をpH7以上とした上で重金属処理剤を添加すること特徴とする請求項1に記載の重金属処理剤の必要量の決定方法。
  3. 非対称構造を有するヒドロキシカルボン酸が、グリコール酸、リンゴ酸、マンデル酸であることを特徴とする請求項1又は2に記載の重金属処理剤の必要量の決定方法。
  4. 重金属処理剤がピペラジン−N−カルボジチオ酸塩、ピペラジン−N,N’−ビスカルボジチオ酸塩のいずれか一方又はそれらの混合物であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の重金属処理剤の必要量の決定方法。
  5. 重金属含有物が飛灰、汚泥、土壌であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の重金属処理剤の必要量の決定方法。
  6. 重金属含有物に、請求項1〜5のいずれかに記載の決定方法により決定された必要量の重金属処理剤、アルカリ金属水酸化物及び/又はアルカリ土類金属水酸化物を添加し、重金属含有物のPアルカリ度を200g−CaCO/kg−重金属含有物以上とすることを特徴とする重金属含有物の処理方法。
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