JP2013136026A - 重金属処理剤の必要添加量決定方法及び重金属含有物の処理方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】重金属含有物から重金属を、水、非対称構造を有するカルボン酸及び/又は非対称構造を有するヒドロキシカルボン酸で溶出させた溶液に、重金属処理剤を添加して濁度を測定し、濁度変化が一定となる終点又は濁度変化の変曲点における重金属処理剤の添加量から重金属処理剤の必要量を決定する。特に重金属含有物に、前記方法により決定された必要量の重金属処理剤、アルカリ金属水酸化物及び/又はアルカリ土類金属水酸化物を添加し、Pアルカリ度を200g−CaCO3/kg−重金属含有物以上とする重金属含有物の処理方法において効果的である。
【選択図】 なし
Description
飛灰1(Pb=1000、Cd=60、Cu=700ppm)0.2gを純水200g、DL−リンゴ酸無水物2.0gと混合(DL−リンゴ酸無水物:飛灰の10倍重量部、水:飛灰の1000倍重量部)し、30秒攪拌による溶出処理を行った(重金属含有物の飛灰から重金属を溶出)。次に当該溶液をろ過後、水酸化ナトリウムを加えてpHを約12に調整した。
DL−リンゴ酸無水物をグリコール酸無水物とした以外は実施例1と同様の方法でピペラジン−N,N’−ビスカルボジチオ酸カリウム塩の必要量を測定した。ピペラジン−N,N’−ビスカルボジチオ酸カリウム塩の1.4重量%水溶液を0.10g滴下後、濁度変化が著しく低くなり、実施例1と同じ変曲点が確認された。実施例1と同様に非対称構造を有するカルボン酸及び/又は非対称構造を有するヒドロキシカルボン酸を用いたため、ピペラジン−N,N’−ビスカルボジチオ酸カリウム塩の必要量は同量であった。
DL−リンゴ酸無水物をDL−マンデル酸無水物とした以外は実施例1と同様の方法でピペラジン−N,N’−ビスカルボジチオ酸カリウム塩の必要量を測定した。ピペラジン−N,N’−ビスカルボジチオ酸カリウム塩の1.4重量%水溶液を0.10g滴下後、濁度変化が著しく低くなり、実施例1と同じ変曲点が確認された。実施例1と同様に非対称構造を有するカルボン酸及び/又は非対称構造を有するヒドロキシカルボン酸を用いたため、ピペラジン−N,N’−ビスカルボジチオ酸カリウム塩の必要量は同量であった。
飛灰1に実施例1で決定されたピペラジン−N,N’−ビスカルボジチオ酸カリウム塩の必要量及び水を添加(水酸化カルシウムを添加無し)し、従来の条件下(環境庁告示13号試験)、及び有機酸の存在する条件として標準的な方法(飛灰50gに対して1.6重量%酢酸水溶液1000gを添加し、18時間溶出)で重金属の溶出を評価した以外は実施例1と同様の操作を行った。結果を表1に合わせて示す。水酸化カルシウムを添加しなかったため、重金属含有物のPアルカリ度は200g−CaCO3/kg−重金属含有物未満であり、有機酸の存在する条件下では溶出基準値(金属等を含む産業廃棄物に係る判定基準を定める省令に基づく溶出基準値)(0.3mg/L)以下ではあるが、重金属の溶出量の増加が確認された。
DL−リンゴ酸無水物をフタル酸とした以外は実施例1と同様の方法でピペラジン−N,N’−ビスカルボジチオ酸カリウム塩の必要量を測定した。ピペラジン−N,N’−ビスカルボジチオ酸カリウム塩の1.4重量%水溶液を0.02g滴下後、濁度変化が著しく低くなり、濁度変化の変曲点が確認された。この結果より、飛灰1中の重金属を処理するために必要なピペラジン−N,N’−ビスカルボジチオ酸カリウム塩の必要量は飛灰1に対して0.14重量%(40.5重量%ピペラジン−N,N’−ビスカルボジチオ酸カリウム水溶液の場合0.35重量%)と決定した。非対称構造を有するカルボン酸及び/又は非対称構造を有するヒドロキシカルボン酸を用いなかったため、飛灰1中の重金属を処理するために必要なピペラジン−N,N’−ビスカルボジチオ酸カリウム塩の必要量は実施例よりも低い量となった。
DL−リンゴ酸無水物を酒石酸無水物とした以外は実施例1と同様の方法でピペラジン−N,N’−ビスカルボジチオ酸カリウム塩の必要量を測定した。非対称構造を有するカルボン酸及び/又は非対称構造を有するヒドロキシカルボン酸を用いなかったため、ピペラジン−N,N’−ビスカルボジチオ酸カリウム塩の1、4重量%水溶液を0.2g滴下しても、濁度の終点又は変曲点を決定することができず、ピペラジン−N,N’−ビスカルボジチオ酸カリウム塩の必要量を決定することができなかった。
DL−リンゴ酸無水物をDL−リンゴ酸ナトリウムとした以外は実施例1と同様の方法でピペラジン−N,N’−ビスカルボジチオ酸カリウム塩の必要量を測定した。ピペラジン−N,N’−ビスカルボジチオ酸カリウム塩の1.4重量%水溶液を0.06g滴下後、濁度変化が著しく低くなり、濁度変化の変曲点が確認された。この結果より、飛灰1中の重金属を処理するために必要なピペラジン−N,N’−ビスカルボジチオ酸カリウム塩の必要量は飛灰1に対して0.42重量%(40.5重量%ピペラジン−N,N’−ビスカルボジチオ酸カリウム水溶液の場合1.0重量%)と決定した。非対称構造を有するカルボン酸及び/又は非対称構造を有するヒドロキシカルボン酸ではなく、そのナトリウム塩を用いたため、飛灰1中の重金属を処理するために必要なピペラジン−N,N’−ビスカルボジチオ酸カリウム塩の必要量は実施例よりも低い量となった。
飛灰1を飛灰2(Pb=700、Cd=70、Cu=400ppm)とした以外は実施例1と同様の方法でピペラジン−N,N’−ビスカルボジチオ酸カリウム塩の必要量を測定した。ピペラジン−N,N’−ビスカルボジチオ酸カリウム塩の1.4重量%水溶液を0.06g滴下後、濁度変化が著しく低くなり、濁度変化の変曲点が確認された。この結果より、飛灰2中の重金属を処理するために必要なピペラジン−N,N’−ビスカルボジチオ酸カリウム塩の必要量は飛灰2に対して0.42重量%(40.5重量%ピペラジン−N,N’−ビスカルボジチオ酸カリウム水溶液の場合1.0重量%)と決定した。
飛灰1を飛灰2とした以外は比較例1と同様の方法でピペラジン−N,N’−ビスカルボジチオ酸カリウム塩の必要量を測定した。ピペラジン−N,N’−ビスカルボジチオ酸カリウム塩の1.4重量%水溶液を0.04g滴下後、濁度変化が著しく低くなり、濁度変化の変曲点が確認された。この結果より、飛灰2中の重金属を処理するために必要なピペラジン−N,N’−ビスカルボジチオ酸カリウム塩の必要量は飛灰2に対して0.28重量%(40重量%ピペラジン−N,N’−ビスカルボジチオ酸カリウム水溶液の場合0.70重量%)と決定した。非対称構造を有するカルボン酸及び/又は非対称構造を有するヒドロキシカルボン酸を用いなかったため、飛灰1中の重金属を処理するために必要なピペラジン−N,N’−ビスカルボジチオ酸カリウム塩の必要量は実施例よりも低い量となった。
Claims (6)
- 濁度法による重金属含有物に対する重金属処理剤の必要量の決定方法において、重金属含有物から重金属を、水、非対称構造を有するカルボン酸及び/又は非対称構造を有するヒドロキシカルボン酸で溶出させた溶液に、重金属処理剤を添加して濁度を測定すること特徴とする重金属処理剤の必要量の決定方法。
- 重金属含有物から重金属を、水、非対称構造を有するカルボン酸及び/又は非対称構造を有するヒドロキシカルボン酸で溶出させた溶液をpH7以上とした上で重金属処理剤を添加すること特徴とする請求項1に記載の重金属処理剤の必要量の決定方法。
- 非対称構造を有するカルボン酸及び/又は非対称構造を有するヒドロキシカルボン酸が、非対称構造を有するヒドロキシカルボン酸であることを特徴とする請求項1又は2に記載の重金属処理剤の必要量の決定方法。
- 重金属処理剤がピペラジン−N−カルボジチオ酸塩、ピペラジン−N,N’−ビスカルボジチオ酸塩のいずれか一方又はそれらの混合物であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の重金属処理剤の必要量の決定方法。
- 重金属含有物が飛灰、汚泥、土壌であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の重金属処理剤の必要量の決定方法。
- 重金属含有物に、請求項1〜5のいずれかに記載の決定方法により決定された必要量の重金属処理剤、アルカリ金属水酸化物及び/又はアルカリ土類金属水酸化物を添加し、重金属含有物のPアルカリ度を200g−CaCO3/kg−重金属含有物以上とすることを特徴とする重金属含有物の処理方法。
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