JP5894180B2 - 深さ分解能が向上した顕微鏡検査 - Google Patents

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Description

本発明は、マーキング分子でマーキングされるサンプルの高分解能ルミネッセンス顕微鏡検査の方法に関連する。マーキング分子は、活性化されると励起されて固有の発光放射を放出するように、活性化されることが可能である。方法は、
a)サンプル中に存在するマーキング分子の部分集合の活性化および励起を繰り返して発光放射を放出させる工程であって、サンプル中において、発光マーキング分子の少なくともいくつかは、直接隣接する発光マーキング分子から、少なくとも所定の光学分解能に由来する長さ以上の距離にある、工程と、
b)発光マーキング分子を有するサンプルの撮像を深さ方向に沿って所定の光学分解能で繰り返す工程と、
c)工程b)の撮像操作から個別の画像を生成する工程であって、個別の画像内の発光マーキング分子の幾何学的位置が、所定の光学分解能を越える空間分解能で決定される、生成する工程とを含む。
本発明は、さらに、マーキング分子でマーキングされるサンプルの高分解能ルミネッセンス顕微鏡検査のための顕微鏡に関連する。マーキング分子は、活性化されると励起されて固有の発光放射を放出するように活性化されることが可能である。顕微鏡は、
a)サンプル中に存在するマーキング分子の部分集合の活性化および励起を繰り返して発光放射を放出させるように形成された照明ビーム経路であって、サンプル中において、発光マーキング分子の少なくともいくつかは、直接隣接する発光マーキング分子から、少なくとも所定の光学分解能に由来する長さ以上の距離にある、照明ビーム経路と、
b)発光マーキング分子を有するサンプルの撮像を深さ方向に沿って所定の光学分解能で繰り返すように構成された撮像装置と、
c)撮像操作から個別の画像を生成し、個別の画像内の発光マーキング分子(1)の幾何学的位置を、所定の光学分解能を越える空間分解能で決定する制御および評価装置とを備える。
最先端技術では、ルミネッセンス顕微鏡検査における回折限度を打ち破るために様々な方法が開発されてきた。ルミネッセンス顕微鏡検査において生体学的試料を調べる目的のために、特定の染料(所謂蛍光体または蛍光プローブ)がサンプル(例えば細胞部)の特定のマーキングに使用される。サンプルは、励起放射として働く照明放射により照明され、このように励起された発光は好適な検出器によって検出される。通常、この目的のために、励起放射から発光を分離し個別の観察を可能にするダイクロイックビームスプリッタが、ブロッキングフィルタと組み合わされて顕微鏡内に設けられる。この手順は、顕微鏡において個々に異なる着色の細胞部を表すことができるようにする。当然、試料のいくつかの部分もまた、試料の異なる構造に特に付着する異なる染料により同時に染色することができる。この方法は、多重ルミネッセンスと呼ばれる。それ自体が発光性であるサンプルを(すなわち、染料の添加無しに)測定することも可能である。
発光(ルミネッセンス)は、本明細書では、一般的に見られるように、燐光および蛍光の総称用語(すなわち、両方の過程を含む)として理解される。本明細書で蛍光に言及される限りでは、蛍光は全体の一部でありかつ非限定的であると理解すべきである。
回折限界を越えた分解能を実現する方法は、特許文献1および特許文献2から知られている。略称PALM(光活性化光学顕微鏡検査法)により知られるこの方法は、光放射によって活性化することができるマーキング物質を使用する。マーキング物質を励起して、固有の蛍光放射を放出することができるのは、活性化状態においてだけである。マーキング物質の活性化されていない分子は、励起放射の導入後であっても、いかなる蛍光放射も放出しない、または少なくともいかなる感知可能な蛍光放射も放出しない。したがって活性化放射は、マーキング物質を、蛍光に励起され得る状態にする。活性化の他のタイプ、例えば熱的性質のものもまた可能である。このため、一般用語「切り替え信号」が使用される。次に、PALM方法では、切り替え信号は、活性化されたマーキング分子のうちの少なくともある割合のマーキング分子が、顕微鏡検査の光学分解能で測定されるような隣接活性化分子からの距離に存在し、分離されるか、またはその後分離可能であるように、印加される。このようにして活性化された分子は少なくとも大部分は分離される。発光放射の記録後、次に、分解能限界に起因する放射分布の中心がこれらの分離分子について確認され、このことから、分子の位置が、光学的撮像により実際に提供されるものよりも高い精度で、計算により決定される。計算による回折分布の重心決定を通じたこの向上した分解能はまた、英語で書かれた専門誌では「超分解能(superresolution)」と呼ばれる。それには、サンプルにおいて、活性化されたマーキング分子の少なくともいくつかが、発光放射が検出される光学分解能で識別可能である(すなわち分離される)ことが必要である。このような分子については、位置の特定は、向上した分解能にて達成できる。
個々のマーキング分子を分離させるという目的のために、PALM方法は、マーキング分子が、所与の強度(例えば1光子の活性化放射)の切り替え信号を受け取った後に活性化される確率が、すべての分子にとって同じであるということを利用する。このため、切り替え信号の強度と、したがってサンプルの単位面積に入射する光子数とに関し、サンプルの所与の表面領域内に存在するマーキング分子を活性化する確率が非常に低く、識別可能なマーキング分子だけが光学分解能内で蛍光放射を放出する十分な領域が存在するということを確実にすることができる。切り替え信号の強度(例えば光子密度)の適切な選択により、達成される結果は、可能な限りでは、光学分解能の観点において分離されたマーキング分子だけが活性化され、その後蛍光放射を放出するということである。分離されたマーキング分子の十分な光子を検出することができれば、位置の決定は、ナノメートル範囲までの精度を有する広視野動作の高感度カメラによって行われる。発光マーキング分子により構成される擬似点状光源は、顕微鏡の点拡がり関数によりいくつかのカメラ画素に撮像され、そして、カメラ面に割り当てられたサンプル面内の発光マーキング分子の正確な位置は、例えば、公知の点拡がり関数のフィッティングにより(例えばガウスフィッティングにより)、または重心決定等により決定することができる。これにより5〜30nmの位置決定精度が実現される。位置決定については、様々な画像評価方法が知られている。このためには、一例として特許文献3が参照される。サンプル全体を撮像する目的のために、活性化放射とその後の励起および蛍光放射の撮像の導入による部分集合のマーキング分子の分離は、可能な限り、すべてのマーキング分子が部分集合内に一旦含まれ撮像動作の分解能内で分離されるまで、繰り返される。
PALM方法は、高い空間分解能が活性化のためまたは励起のためのいずれかに必要で無いという利点を有する。その代りに、活性化と励起の両方を広視野照明において行うことができる。PALM方法の個々の変形形態は主として、蛍光プローブの選択と光学的切り替え処理のタイプで異なる。個別の活性化放射により活性化される分子の場合、分離を活性化放射の好適な印加により行うことができる。しかし、例えばサンプルの選択的漂白が分離に使用される手法もまた知られている。
但し、この位置決定精度は、横方向、すなわちカメラの画像面に割り当てられた面においてだけ達成される。したがってこの点では、これらの方法は2次元試料分析に限定される。サンプルの撮像との関連では深さ方向である第3の空間的方向において発光マーキング分子の位置を決定するための手法が同様に最先端技術から知られている。
非特許文献1では、非点収差の(astigmatischen)点拡がり関数を生じる低電力円柱レンズを撮像ビーム経路中に導入することを提案している。したがって、カメラ上の分子の像は、分子が点拡がり関数の対称点の上方または下方に位置すると直ちに楕円形に歪められる。発光マーキング分子の深さ位置に関する情報は、配向と歪みの強度から得ることができる。この方法の欠点は、局所環境と分子双極子の配向も、深さ位置とは何の関係も無い発光マーキング分子の像の歪みを生じ得るということである。このとき、正しくない深さ値が、それらの配向にしたがってこのような発光マーキング分子に割り当てられる。
非特許文献2では、二重らせん構造に対する撮像動作中に空間位相変調器により点拡がり関数を修正することが提案されている。このとき、個々の発光マーキング分子の点像は二重点になり、それらの深さ位置は二重点の共通軸の角度方向に符号化される。
非特許文献3では、発光マーキング分子により放出される光子を自己干渉させることが提案されている。この目的に使用されるのは、発光マーキング分子を同時に観察する4π構成で搭載された2つの対物レンズである。このようにして得られる部分ビーム経路は、特別な3方向ビームスプリッタにより干渉状態にされる。その結果受信される3つの点像の各々は、カメラにより検出される。3点像の強度比は深さ位置の指標を与える。
非特許文献4及び非特許文献5では、サンプルの画像を2つの副画像に分割する50/50ビームスプリッタが撮像ビーム経路内に組み込まれた手法が記載されている。これらの2つの画像は独立に検出される。それに加えて、これにより得られた部分ビーム経路の1つにおいて、光路長差は、z軸方向(すなわち深さ方向)の最小光学分解能(例えば700nm)の約半分だけ、または最小光学分解能だけ離れて存在する2つの物体の面が、2つの部分ビーム経路から生成されるように導入される。このとき、これらの2つの面間に存在するマーキング分子の深さ位置は、同じマーキング分子の2つの副画像の減算または三次元点拡がり関数の対応するフィッティングにより得られる。この方法は、2つの高感度カメラ、または2つの画像が高感度カメラの受光領域上に互いに隣り合って配置されることを必要とし、これは、当然画像フィールドの制限となる。両選択肢については、さらに、サブピクセル精度を有する2つの副画像の重ね合わせを実現するためにビーム経路の精密な調整と較正測定が必須である。さらに、マーキング分子の2つの副画像は通常、形状が異なる。これは、撮像システムの点拡がり関数の横方向の広がりが、観察される物体の面の位置に応じて変化するためである。
国際公開第2006/127692号 独国特許出願公開第102006021317(A1)号明細書 独国特許出願公開第102008009216(A1)号明細書
ファング(Huang)ら著、サイエンス(Science) 319、810頁、2008年 パバニ(Pavani)ら著、PNAS 106、2995頁、2009年 シュテンゲル(Shtengel)ら著、PNAS 106、3125頁、2009年 トプラック(Toprak)ら著、ナノレット(Nanolet.) 7、3285〜3290頁、2007年 ジュエット(Juette)ら著、ネーチャー・メソッド(Nature Methods) 5、527頁、2008年
したがって、本発明は、最先端技術の上述の欠点を回避しながら高分解能を深さ方向で実現するために高分解能顕微鏡のための方法を開発するという目的に基づく。
この目的は最初に挙げられたタイプの方法により実現される。この方法では、深さ方向に沿った高分解能のために、
d)工程a)における活性化および励起のうちの少なくとも一方が、少なくとも2つの領域中に導入される放射により行われ、領域が、それぞれ前記深さ方向に略垂直な面に沿って延在し、領域が、深さ方向に所定の広がりを有し、領域は、深さ方向に見たときに領域が互いに前後し部分的にだけ重なるように配置され、
e)個別の画像から発光マーキング分子に関する深さ情報を得るために、サンプルの個別の画像が、少なくとも2つの領域の各々の活性化および励起のうちの少なくとも一方について、工程b)において記録される。
上記目的はさらに、最初に挙げられたタイプの顕微鏡により実現される。この顕微鏡では、深さ方向に沿った高分解能のために、
d)照明ビーム経路が、少なくとも2つの領域内に、活性化および励起のうちの少なくとも一方のための放射を導入し、領域が、それぞれ深さ方向に略垂直な面に沿って延在し、領域が、深さ方向に所定の広がりを有し、領域は、深さ方向に見たときに領域が互いに前後して部分的にだけ重なるように配置され、
e)撮像装置は、少なくとも2つの領域の各々の活性化および励起のうちの少なくとも一方について、サンプルの個別の画像を記録し、制御および評価装置は、個別の画像から発光マーキング分子に関係する深さ情報を得る。
こうして本発明は、マーキング分子の深さ位置(すなわちz位置)を判断するために検出処理中に干渉を普遍的にもたらす最先端技術の手順から脱却する。ここで、本発明によると、深さ位置に関する位置決定を実現するために励起および/または活性化処理中に好適なアクションがなされる。使用される蛍光プローブに応じて、励起または活性化放射、または励起と活性化との両方を行う放射が導入される。以下の明細書では、単に一例として、ある程度、励起放射に言及する。但し、記載は活性化または励起放射に、または活性化と励起との両方を行う放射に、等しく当てはまる。
本発明による概念では、放射は、深さ方向に関し横断的に存在する面内に配置された領域が割り当てられる2つの状態で照明する。それぞれの領域は、面の副領域だけを含むこともできる。それぞれの領域は、少なくとも部分的に互いに前後し部分的にだけ重なる。2つの領域の個別の画像が記録される。第1および第2の領域間の重なり領域に位置するマーキング分子だけが両方の画像に現われる。結果的に、深さ方向の空間分解能は、重なり領域の大きさにまで低減され得る。両方の領域からの画像の記録では、検出ビーム経路を変更する手立てが無いので、画像はそれらの形状ではなくそれらの強度だけが変わる。
画像分離は、領域の照明の好適な変調、例えば交互照明により行うことができる。
深さ方向において互いに前後して位置する領域の重なりは、深さ方向の分解能にとって決定的である。光学設計に応じて、深さ方向の領域の広がりの境界は鮮明度という点で異なる。例えば、回折限界の放射が光シートの形態で導入されれば、光シートの厚さ(すなわち深さ方向のその広がり)は、導入光学系に依存する。光強度は、例えばz軸方向のガウス関数に従う。このとき、空間広がりは、光強度が特定の最小値に低下した時点の値に基づき定義することができる。この場合の通常の値は1/eの値である。しかし、本発明の範囲内で他の定義が可能である。
重なり領域の大きさは深さ方向の分解能に影響を与える。このため、サンプル中のマーキング分子の密度に基づいて深さ方向の重なり領域の測度を選択することが好ましい。この場合、サンプル中のマーキング分子の密度を決定するために、従来の意味における(すなわち深さ分解能の向上のない)サンプルの撮像を最初に行うことができる。次に、重なりは、例えば以前に決定された表形式の値の参照により必要に応じて選択され設定される。
本発明による深さ方向の分解能の向上については、領域が少なくとも部分的に互いに前後して位置し部分的に重なるということ、および領域が検出時に識別可能となるように照射されることが重要である。
放射は、深さ方向に関して横断的に存在する光シートの形態で導入することができる。光シートは、1つの位置の光シートが他の位置の光シートと重なる領域を有するように、深さ方向に関して横断的に少なくとも2つの位置に移動されることが可能である。したがって移動は光シートの半分の厚さ未満である。あるいは、深さ方向に重なるような相互の関係で位置する2つの光シートを使用することも可能である。このとき、これら2つの光シートを切り替えることが可能である(すなわち、光シートは交互にスイッチオンおよびオフされるか、または光シートは差動的に変調される)。この場合の光シートは、擬似光シート照明が時間に関する移動により生成されるように、光シート面が検出期間中に光ビームにより走査される配置であると理解することもできる。走査は検出処理の時間分解能より速い速度で行なわれる。
「光シート」が本明細書において意味するのは、とりわけ、その照明が検出軸zに関しある角度で導入されるということである。通常、照明領域は検出光学系により予め定義される検出面の領域を含む。照明は、例えばアナモフィック光学系により並列的に、および励起ビームによる走査により連続的に、の両者で行われる。両方の変形形態の組み合わせも可能である。また本明細書に提示される本発明の意味に含まれるのは、例えば検出面に関して縦方向にただ1つの線を導入することで、または検出面に関しある角度で光シートを導入することで、励起領域が、検出面を部分的にだけ含む変形形態、またはこのような変形形態の組み合わせである。光シート生成の様々な可能性は、P.ケラー(P.Keller)およびE.ステルツァ(E.Stelzer)著、「デジタル走査レーザ光シート蛍光顕微鏡法による胚全体の定量的生体内撮像(Quantitative in vivo imaging of entire embryos with Digital Scanned Laser Light Sheet Fluorescence Microscop)」、神経生物学のカレントオピニオン(Current Opinion in Neurobiology)、2009年、第19巻,1〜9頁に記載されており、この点に関する開示の全体を参照として本明細書に組み入れる。
本発明による、互いに前後して位置し、重なり、そして検出時に識別可能となるように照射される2つの深さ領域内への励起および/または活性化放射の導入もまた、実現することができる。放射は、光シートの場合のように深さ方向に関し横断的に導入されないが、深さ方向に沿って導入されるからである。放射がサンプル内に合焦される場合、励起および/または活性化は小さな体積領域内においてだけ、もたらされる。このとき、この焦点領域は、横方向にだけでなく深さ方向にも境界を定められる。2つのこのような焦点領域が互いに前後して置かれれば、本発明による概念を実現できるようにする2つの領域が同様に得られる。サンプル全体の広視野照明を行うために、それぞれの焦点面に沿って(深さ方向に関し横断的に)2つの焦点を移動することが可能である。このような移動が十分に速く行われれば、各領域それ自体は励起および/または活性化放射により、これにより励起される発光(ルミネッセンス)の持続時間と比較して短い期間内に照明される。これにより再び、深さ方向に互いに前後しある量だけ重なる2つの領域が生じる。それぞれの面に沿った焦点の移動は、回転ディスクが励起および/または活性化放射の導入に使用され、互いに前後する2つの領域の互い違い配置に対応した異なる焦点距離を有するマイクロレンズが回転ディスク上に存在するので、最も簡単に実現することができる。
二光子過程が励起および/または活性化に利用される場合、深さ方向の強度分布は特に鋭く、特に良好な高分解能を与える。
本発明が上のようにまたは方法を参照して以下に説明される限りにおいては、本開示は、好適な手段と特には本方法を実行するのに好適な制御および評価装置とを有する対応する顕微鏡に等しく適用される。逆に、対応する顕微鏡の説明は、その動作モードに従う対応する方法工程を等しく開示する。
上述の特徴と以下にさらに説明される特徴は、本発明の範囲から逸脱すること無しに、上述の組み合わせだけでなく他の組み合わせまたは単独にでも適用可能であるということが理解される。
本発明は、これも本発明にとって必須の特徴を開示する添付図面を参照して以下にさらに詳細に、一例として説明される。
分解能限界体積内の活性化マーキング分子の概略図である。 空間分解検出器上の様々な活性化されたマーキング分子、および活性化されていないマーキング分子の撮像の概略図である。 PALM方法における画像生成のフローチャートである。 図2の検出器上に撮像されたマーキング分子の図3のフローチャートに関連する説明図である。 PAL顕微鏡検査のための顕微鏡の概略図である。 第1の設計における深さ方向にも高分解能を有するPAL顕微鏡検査のための顕微鏡の概略図である。 図6の顕微鏡における照明の概略断面図である。 図6の顕微鏡の検出器の上面図である。 第2の設計による顕微鏡の概略図である。 図9による顕微鏡に使用されるミニレンズ回転ディスクの上面図である。 図7と類似する図9の顕微鏡の図である。 深さ方向の発光マーキング分子の分離を説明する概略図である。 深さ方向の発光マーキング分子の分離を説明する概略図である。 第3の設計による顕微鏡の概略図である。 第4の設計による顕微鏡の概略図である。
図1に概略的に示すのは、蛍光を放出するように励起されたマーキング分子1である。当然、蛍光検出は、各励起が正確に1つの蛍光光子を供給するので、多くの励起を必要とし、放射の検出は多くの蛍光光子の積分を必要とする。物理的原理に基づき、マーキング分子1により放出された蛍光放射は、顕微鏡における限られた光学分解能によってだけ検出することができる。顕微鏡が光学分解能の回折限界を実現したとしても、蛍光マーキング分子1の光子は回折のためにさらに散乱され、このため回折ディスク2内で検出される。したがって、原理的に、図1では黒丸として概略的に示されるマーキング分子1の幾何学的広がりを表す代わりに、顕微鏡は図1では回折ディスク2により示されるより大きな対象物を表す。回折ディスク2の大きさは、使用される顕微鏡検査装置の品質に依存し、光学的撮像の点拡がり関数の半値幅により定義される。実際には、当然、対象物は2次元対象物ではなく蛍光光子が貫通する回折体積である。しかし、図1の2次元図ではこれはディスクとして現われる。このため、用語「回折ディスク」は、本明細書ではごく一般的には、使用される光学系により実現することができる最大分解能体積と、みなされる。しかし、使用される光学系は、例え好ましいとしても、必ずしも回折限界で動作する必要はない。
次に、マーキング分子1を回折ディスク2内でより高精度で位置決定できるようにするために、既に上で総括的用語にて概説されたPALM方法が使用される。これは個々のマーキング分子を活性化する。本明細書では、用語「活性化」は、ごく一般的には、マーキング分子の固有の発光特性の活性化、すなわち発光(ルミネッセンス)励起能力のスイッチオンと、固有の発光特性のスイッチオンに対応する発光スペクトルの変更との両方を意味する。本明細書に記載の実施形態例では、活性化は光学的活性化放射により行われる。しかし、他の非光学的活性化機構もまた可能である。
このとき、活性化は、その重心が他の活性化分子の回折ディスク内に位置しない少なくともいくつかの活性化分子が存在する(すなわち光学分解能の範囲内で少なくとも依然として全く識別可能である)ように、行われる。
図2に概略的に示すのは、光子を空間分解能で積分する検出器5上の例示的状況である。図から分かるように、隣接するマーキング分子の回折ディスクが重なる領域3が存在する。しかし、この場合、図から分かるように、図2の左側の領域3では、予め活性化されたマーキング分子だけが重要である。活性化されていないマーキング分子1’は、マトリックス検出器5上に捕えられる固有の蛍光放射を放出せず、したがって重要ではない。
領域4では(例えばマトリックス検出器5の中心に位置する領域4では)、マーキング分子1は、それらの回折ディスク2が個別の活性化されたマーキング分子1の回折ディスクと重ならないように配置されている。マトリックス検出器5の右側の領域は、活性化されたマーキング分子の回折ディスクが重なる領域3が、そうでない領域4に実際に隣接して存在し得るということを示す。右側の領域4はさらに、活性化されていないマーキング分子1’に対する活性化されたマーキング分子1の近接性が検出には重要ではないことを示す。これは、このようなマーキング分子1’はマトリックス検出器5により検出される蛍光放射を実際に放出しない(すなわち蛍光を発しない)からである。
装置により予め定義された光学分解能を越えた詳細を有する画像(本明細書の意味内では高分解能画像である)を記録する目的のために、図3に概略的に表された工程が次に使用される。
第1の工程S1では、マーキング分子の部分集合を活性化するために切り替え信号が使用され、したがってマーキング分子の部分集合は、固有の蛍光放射を放出するために励起することができない第1の状態から、固有の蛍光放射を放出するために励起することができる第2の状態に、切り替えられる。当然、活性化信号はまた選択的非活性化を行うことができる、すなわち工程S1では逆の手順もまた使用することができる。工程S1後、固有の蛍光放射を放出するためにマーキング分子の部分集合だけを励起できることが重要である。活性化または非活性化(簡潔化のために、活性化の場合だけが以下では説明される)は、使用されるマーキング分子に応じて行われる。例えばDRONPA、PA−GFPまたは可逆的切り替え可能合成染料(Alexa/シアン構成物等)等の染料の場合、活性化は光学的放射により行われる、すなわち切り替え信号が放射を切り替える。
図3の下に表された図4では、図4(a)に工程S1後の状態を示す。マーキング分子l_nの部分集合だけが活性化された。この部分集合のマーキング分子は完全な黒点により表される。マーキング分子の残りの部分はこの工程では活性化されなかった。図4(a)では、それらはl_n+1により示される。
このとき、活性化されたマーキング分子は、第2の工程S2において、蛍光放射を放出するために励起することができる。PA−GFPまたはまたDRONPA等の最先端技術で知られた蛍光蛋白質が蛍光染料として使用されることが好ましい。このような分子の場合、活性化は405nmの領域の放射により行われ、蛍光放射の励起は約488nmの波長において行われ、蛍光放射は、490nmを越えた範囲内にある。
第3の工程S3では、放出された蛍光放射は例えば記録された蛍光光子の積分により検出される、その下に存在する図4(b)に表される状況は、マトリックス検出器5上に得られる。図から分かるように、活性化されたマーキング分子l_nの回折ディスクは重ならない。回折ディスクの大きさはマトリックス検出器5上での撮像の光学分解能により決定される。図4(b)にさらに示されるのは、非活性化群l_n+1に属する蛍光分子の(理論的)回折ディスクである。これらの活性化されていないマーキング分子は蛍光放射を放出しないので、それらの(理論的)回折ディスク内に存在するいかなる蛍光放射も活性化されたマーキング分子の部分集合l_nの蛍光放射の検出と干渉しない。
部分集合l_nにおいて、マーキング分子がもはや全く識別可能でなくなるようにできるだけ少ない回折ディスクが重なるためには、活性化エネルギーは、光学的配置により分解することができる体積に対して統計的に多くのマーキング分子が識別されるように、部分集合1_nがマーキング分子の合計量の比較的小さな割合だけを構成するように、設定される。
第4の工程S4では、蛍光マーキング分子の位置が蛍光ディスクの回折分布から計算的に決定され、その結果、図4(c)により示すように、それにより活性化マーキング分子の位置が知られる分解能は、光学的配置の分解能を越えて鋭くなる。
計算的決定の代替として、記録された蛍光放射を非線形に増幅すること、したがって低減された費用で分解能を、光学的配置の分解能を越えてはっきりさせることが原理的に十分可能である。非線形増幅は、例えば関数S=A×F(数式1)、またはS=A×expF/w(w=10−N)(数式2)に従って記述することができる。ここで、Fは蛍光信号の振幅、Aは正規化係数、Nは1を越える整数である。特に有利なのは、パラメータSのFへの強い非線形依存性(すなわち例えば数式1または2の大きなNの値)である。当然、他の関数も使用することができる。原理的に、非線形性は、回折ディスクの半値幅が、マーキング分子の位置の特定のために求められる空間分解能に対応するように選択されることが好ましい。非線形増幅に加えて、非線形減衰も利用することができる。この場合、低振幅または低強度の蛍光信号が減衰され、強い信号は少なくとも大きくは減衰されないままである。当然、非線形増幅と減衰の組み合わせを利用することも可能である。
次に、第5の工程S5では、その空間分解能が光学分解能を越えて向上した個別の画像を形成するために、その位置が既に定義されたマーキング分子を構成する。しかし、それは、マーキング分子の以前に活性化された部分集合に関係する情報だけを含む。
第6の工程S6では、個別の画像が公知の方法で完成画像内に設定される。次に手順は工程S1に戻り、これまでの蛍光分子を再び非活性化しなければならない。マーキング分子のタイプに応じ、非活性化は個別の放射によりまたは活性化状態の減衰により実現することができる。既に撮像されたマーキング分子を漂白するために励起放射を使用することも可能である。
各パスにより、完成画像に貢献する別の個々の画像がこのようにして得られる。次のパスでは、マーキング分子の別の部分集合、例えば図4に表された部分集合1_n+1が活性化される。
工程1〜工程6のパスを複数回繰り返した結果、完成画像は、光学的撮像の分解能と比較して鋭くされた空間分解能を有する、マーキング分子の位置を規定する個別のパスの個別の画像から構築される。したがって、対応する繰り返し回数の結果、高分解能完成画像が連続的に構築される。本方法の場合、回折ディスクの削減は、z軸方向に離間された複数の画像スタックが記録されれば3つの空間次元のすべてにおいて行われることが好ましい。このとき、完成画像は、3つの空間的方向のすべてにおいて高分解能のマーキング分子の位置の特定を含む。
図5に概略的に示すのは、サンプル7の高分解能撮像のための顕微鏡6である。サンプルは、例えば染料DRONPAによりマーキングされる(国際公開第2007/009812A1号参照)。活性化と蛍光励起の目的のために、顕微鏡6は照明ビーム経路22を有する。後者は個別のレーザ9および10を有する放射源8を含み、そのビームはビームコンバイナ11により一つにされる。レーザ9および10は、例えば405nm(活性化放射)および488nm(蛍光励起および非活性化)の放射を放出することができる。活性化と蛍光励起を同一の波長において実現することができる染料(例えばDENDRA(グルスカヤ(Gurskaya)ら著,ネイチャバイオテック(Nature Biotech),第24巻,461〜465頁,2006年参照)という名の染料)も知られている。このときは1つのレーザで十分である。
超音波光学フィルタ12は、波長選択と、個別のレーザ波長の急速な切り替えまたは減衰とに使用される。光学系13は、放射源8の放射がサンプル7上に広視野照明として入射するように、(例えば、ダイクロイック)ビームスプリッタ14を介し対物レンズ15の瞳内に放射を合焦させる。
サンプル7中に生成された蛍光放射は検出ビーム経路21内に導かれ収集される。この目的のため、蛍光放射がフィルタ16からチューブレンズ17を通過するように発生し、その結果、全体として蛍光サンプル7が検出器5上で撮像されるように、ビームスプリッタ14は設計される。
顕微鏡6の動作を制御するという目的のために、制御装置がディスプレイ19とキーボード20とを有するコンピュータ18として本明細書では形成され設けられる。方法工程S2〜S6はコンピュータ18において行われる。マトリックス検出器のフレームレートは全測定時間にとって極めて重要であるので、できるだけ高いフレームレートを有するマトリックス検出器5が測定時間の低減に有利である。
顕微鏡6により、説明された本方法は、例えば顕微鏡の光学分解能と比較して10倍向上した空間分解能を有する完成画像を実現する。顕微鏡6の光学分解能は例えば横方向に250nm、軸方向に500nmであってよい。
上述の手順または説明された顕微鏡は入射光に垂直な面内で高分解能(すなわち回折限界を越えて向上した光学分解能)を実現する。このとき入射の方向に沿っても、すなわち深さ方向(通常、z座標と呼ばれる)に高分解能を実現するために、励起または活性化放射によるサンプルの照明(図5では単に概略的に表されている照明)は、サンプルの2つの異なる深さ領域(深さ方向内に互いに前後して位置し重なる)を交互に照明するように実現される。このための例示的な構造を図6により示す。それらの構造または機能に関して既に説明された要素には、その説明を改めてもう一度繰り返す必要がないように図5と同じ参照番号が付される。
次に、照明ビーム経路22は、照明が光シートの形態でサンプル内に横方向に導入されるように形成される。この目的のため、放射源8は、調整可能ミラー24(通常はガルボスキャナ)上に放射を導く放射適応系23に供給する。後者は例えば2つの位置間で旋回され、このようにして異なって偏向された放射を走査対物レンズ25へ導く。このとき、ミラー24の位置に応じて、例えば2つの異なる位置28および29に偏向されるビーム経路が存在する。ビーム適応系23は例えば、光シートを成形するために使用される円柱レンズを含むことができる。さらに、z及びy方向のその広がりに関し光シートを適応させるズームレンズ系要素を本明細書では配置することができる。それに加えて、ビーム強度の調整を可能にする強度調整要素(AOTF,フィルタ)を設けることができる。ミラー24はまた、走査対物レンズ25の後ろで、位置28および29(図面の平面に平行)だけでなく図面の平面に垂直な位置にもビーム偏向を可能にするミラー群として実現することができる。このような設計では、光シートはいわばy方向の時間ベース走査により生成されるので、円柱レンズ無しで済ますことも可能である。走査は、検出処理の時間分解能より速い速度で起きる。
偏向ミラー26、チューブレンズ17、別の偏向ミラー26を介し、放射は照明用対物レンズ27に到達し、照明用対物レンズ27は放射をサンプル撮像の深さ方向に関し垂直にサンプル(図示せず)内に(すなわちx/y面内に)導入する。座標系を図6に一例として示す。したがって、例えば励起放射によりサンプルを照明する2つの光シート30、31が調整可能ミラー24の2つの位置に対して得られる。
光シート30および31は図7では拡大されて示されている。これらは互いに対しz軸方向にオフセットを与えられる。各光シートはz軸方向の強度分布を有する。実際には、光シート30および31は非常に細長いビームウェストであり、簡潔化のために、このウエストは光シートの平行な境界により図7では表される。このとき、光シート30の強度分布46は光シート31の強度分布45と重なるので重なり32が存在する。この重なり32では、サンプルは光シート30および31が交互にスイッチオン及びオフされるときに両方の光シートにより照明される。
これは図8に表されるような結果を有する、この重なり32内に位置するマーキング分子だけが両方の照明状態の場合に、すなわち光シート30がスイッチオンされるときと光シート30がスイッチオフされ光シート31が活性化されるときとの両方の際に、蛍光放射を呈する。これは、図8に概略的に示される。同図は、検出器5の画像面の上面図を示す。図8の上部画像では、光シート31がスイッチオンされ光シート30はスイッチオフされる。一方、検出器5の下側の上面図では、光シート30が活性化され光シート31は暗い。図から分かるように、回折ディスクは、光シート30および31の重なり32内の図7に示されるマーキング分子M1の場合だけ両画像に現われる。光シート30内に位置するが重なり32の下に位置するマーキング分子M2は下側の画像内だけに現われる。一方、光シート31内にだけ位置するマーキング分子M3は上側の画像内にだけ見ることができる。
光シート間の距離は、調整可能ミラー34の2つの傾斜位置の角度差の適切な設定により調整することができる。同時にz軸方向の光シートの厚さは知られているので、z軸方向の重なり32の大きさはこのようにして調整することができる。結果的に、1μmの典型的な光シート厚さの場合でも、発光マーキング分子の深さ位置を極めて正確に特定することが可能である。深さ方向の分解能はz軸方向の重なり32の広がりと関連する。以下にさらに説明されるように、分解能をさらに向上させる可能性もある。
図9に、PAL顕微鏡検査の場合に深さ分解能を同様に実現する別の設計の顕微鏡6を示す。図9の設計では、互いに前後して位置して重なる照明の被写界深度領域は、励起放射を用いて、反射光構成における照明ビーム経路22により生成される。図6と類似する方法で形成される照明ビーム経路22内に配置されるのは、光学軸の外側に位置する軸34を中心に回転するミニレンズ回転ディスク33である。ビーム経路内のその機能により公知のニプコー(Nipkov)ディスクに対応するミニレンズ回転ディスク33上には、ニプコーディスク内に設けられる孔の代わりにミニレンズ35、36が存在する。第1の焦点距離のミニレンズ35は第2の焦点距離のミニレンズ36と交互に動作する。異なる焦点距離は、サンプルが光学軸に沿って離間された2つの異なる焦点面37、38内の放射で照明され、その結果、サンプル内では、焦点が、今や深さ方向に離間された2つの焦点面39と40内に同様に結合されることを保証する。
図10に、ミニレンズ回転ディスク33と、第1の焦点距離を有するミニレンズ35及び第2の焦点距離を有するミニレンズ36の配置との上面図を示す。
この構造またはこれにより実現される照明の効果は、図11に概略的に表される。複数の焦点41が焦点面39内および矢印43の方向においてサンプルを貫通するということがわかる。上記に関連して同期して、および時間オフセットをもって、焦点46は、焦点面40内において、上記に関連して並列的に、すなわち矢印44の方向において貫通する。各焦点は焦点41に対して参照符号45、および焦点42に対して参照符号46で概略的に示される強度分布を有するので、その結果重なり32が再び得られる。
図9の実施形態では、重なり32はミニレンズ回転ディスク33により予め定義される。それに加えて、照明ビーム経路内のビームスプリッタ14は、焦点面39と40との間のオフセットと、したがって重なり領域32とを同様に設定できるようにするズームレンズ系に先行され得る。検出の観点では、焦点は検出処理により解決され得る速さより著しく速く矢印43、44に沿って移動するので、図9の設計は焦点面39および40内の同時照明を実現する。
ミニレンズ回転ディスクは通常、一回転当たりz(例えば12)個の画像が走査されるように、すなわちz反復レンズ配置がディスク上に配置されるように構築される。画像記録は、ディスク回転による正確に1〜n回の走査動作が画像の記録と一致するようにディスクの回転に同期される。この場合、nはzの整数部分である。本明細書に存在するケースでは、例えば反復レンズ配置の各第2番目(または、予想されるカメラフレームレートに応じて、また例えば12のうちの第2番目の6等)は異なる焦点距離を有し、上のケースと同様な同期の場合、したがって、その都度、1つの画像は「上」の照明により記録され他の1つは「下」の照明により記録されることが実現され、こうして照明状態への画像の当該割り当てが実現される。
離間された焦点面内に束ねられた焦点群で走査することによる、互いに前後して配置されたサンプル領域の生成は、反射光照明構成を選択することができるということだけでなく、好ましくは、結合された放射(例えば励起放射)が二光子効果を利用するという効果に対する開発を可能にするということにも利点を有する。知られているように、このような効果は、二乗により強度分布を鋭くし、重なり32を極小寸法まで高精度に設定できるようにする。したがって、深さ方向の位置決定もまた高精度である。それに加えて、撮像操作を目的としないサンプル領域は、知られているようにマーキング分子の漂白を生じ得る放射負荷にさらされない。
別の設計では、深さ方向に互い違いに配置された2つの異なる被写界深度領域の生成もまた、サンプル内に撮像される回折素子(DOE)を使用することにより行なうことができる。これは、図14に概略的に示される。回折光学素子47は変位48を受ける。同時に、それは初期強度分布49で照射される。変位48に応じて、回折光学素子47により実現される対応する焦点面は、再び、焦点面39および40がこのとき存在する強度分布45および46に対して得られるように、z軸方向に移動される。
深さ方向の位置決定は、重なり32内に位置しない分子が分離されるという点で既に行うことができる。これは、これら分子が2つの画像の1つの中にだけ(すなわち、2つの照明状態の1つに対してだけ)現われるからである。このとき、空間分解能は重なり32の広がりにより実質的に定義される。
開発において、空間分解能をさらに向上させることが可能である。このため、発光強度が励起強度につれて増加するということが利用される。これにより、2つの照明状態の強度分布を利用できるようにする。図12に、深さ方向(z座標)に沿った強度分布45および46を示す。強度分布45および46の強度Iは重なり32内において互いに重なる。この領域内に位置するマーキング分子M1は、強度分布45を有する照明状態により励起され発光放射を放出すれば第1の強度I1で記録される。一方、上記マーキング分子M1が強度分布46を有する照明状態で照明されれば、検出器5は強度I2を有するマーキング分子M1を感知する。重なり領域の中心の外側にあるマーキング分子M1の位置のおかげで、I1は低い。このため、任意選択的に、励起されたマーキング分子の強度差が深さ位置の決定に使用される。
可能な手順は図13により与えられる。ここでは、強度I1とI2の比がz座標の関数としてプロットされる。分子M1の深さ座標は重なり32の寸法より非常に小さい分解能で規定することができるということがわかる。当然、比を形成する代わりに、I1とI2との強度差の別のタイプの評価を利用することも可能である。
2つの励起領域の時間ベースの差別化の場合、励起強度もまた、1つの領域から他の領域に適応的に変えることができ、励起強度の変化が評価に含まれると、言えるかもしれない。これは、より良い雑音統計値を得るために、または測定の全ダイナミックレンジを増加させるために有利となり得る。
サンプル内の異なるz位置において2つの照明状態を生成する別の可能性が、図15に概略的に表される。ここでは、異なる分散の群速度を有する2つのビーム経路が照明ビーム経路内に設けられる。これらの2つのビーム経路はプリズム対52および54により実現される。放射源9からの放射は、ビームスプリッタ56と、この場合切り替え素子の例であるAOTF51とを介しプリズム対52及び54間で切り替えられる。2つのビーム経路のそれぞれにおいて、放射はプリズム対52.1および52.2、または54.1および54.2を通り、最終ミラー53または55において反射され、回折格子50を介しビームスプリッタ14に到達する。異なる分散の群速度は、サンプル7内の2つの異なる焦点面39および40内に、回折格子50を介して結像をもたらす。
2つの焦点面の切り替えは再び、検出ビーム経路21内の画像記録と同期して行われる。プリズム対52の随意的移動性は分散差異を設定できるようにする。
2つの照明状態に割り当てられる2つの画像の検出は、それに応じて同期された方法で読み出されるカメラにより行なうことができる。本方法を加速するために、対応するビームスプリッタを介し検出ビーム経路内に2台のカメラを反映させることが有利である。特に、カメラ読み出し期間中に通常発生する不感時間はこれにより低減することができる。
深さ位置と重なりとが異なる被写界深度領域を有する異なる照明状態を提供する原理は当然ながら2つの状態に限られない。当然、対で重なるおよび/または異なる変調周波数で変調される互いに前後して位置する複数の深さ領域を利用することも可能である。同じことは当然、領域間の切り換えに関し当てはまる。排他的スイッチオンとオフとが行われる必要はない。異なる変調周波数で照明領域を変調することも完全に可能である。このとき、深さ位置は、ビート信号から、例えばロックイン検出により得られる。
さらに、ファーバッハ,F.O(Fahrbach,F.O.)とローバッハ,A.(Rohrbach,A.)著の,「位相成形自己再構成ビームを有する線走査光シート顕微鏡(A line scanned light−sheet microscope with phase shaped self−reconstructing beams)」,光学レター誌(Optics Express)24229,第18巻,no.23,2010年から知られるように、光シートの生成は所謂ベッセルSPIM技術と組み合わることができる。
様々な実施形態に関しては、以下の開発が考えられるまたは以下の利点が当てはまる。
照明状態の切り替えに関して、特に光シートによる横方向の照明の場合、ガルバノスキャナ、音響光学変調器、またはフィルタおよび/または切り替え可能位相要素が考慮される。
画像記録または評価は異なる照明状態に合わせられる。これは同期により行うことができる。しかし、周波数評価手法はまた、2つの照明状態が特に時間に対して差動的に変調されることで可能である。
説明した実施形態は、TIRF照明による従来のPAL顕微鏡検査の場合、隣接サンプル境界層に限られた顕微鏡撮像の浸入深さを改良する。高分解能三次元撮像が実現される。同時に、焦点領域の外側から発生する背景信号の抑圧によりコントラストが改良される。分解能の三次元的向上は、位置決定方法がまたz軸方向にも働くので実現される。
照明の面の変位による上述の手法に対する代替としては、最終的にはサンプル内の照明面の相対変位の問題に過ぎないことが指摘され得る。当然、これもサンプルの好適な移動により実現することができる。
説明された手順はより速い画像記録を実現するだけでなく、z軸方向において、標準的対物レンズに関しては周知である点拡がり関数が、位置決定処理中に画像のより良い捕捉を同時にもたらす。特に、高分解能3D顕微鏡検査の最先端技術において記載される非点収差レンズ等が必要とされないため、z軸方向とx/y方向において点拡がり関数の差が無い。
照明強度は、調整することができ、特に、画像記録期間中に再調整することができる。これにより、サンプルの異なる領域において信号対雑音比が変化しないような状況を実現することが可能である。
光シート利用の場合、撮像のz軸方向の強度の分布は、この方向の光シートを構成するために修正することができる。これによりサンプルのネガ像を得ることができる。飽和効果をよりうまく利用することも可能である。
異なる光シートまたは照明状態の干渉的重ね合わせもまた、z軸方向に異なる方法で構成される照明状態を生成するために考慮される。
説明された手順はさらに、異なるサンプル位置の信号間の相互相関の評価を可能にする。

Claims (16)

  1. マーキング分子(1)でマーキングされるサンプル(7)の高分解能ルミネッセンス顕微鏡検査の方法であって、前記マーキング分子(1)は、活性化されると励起されて固有の発光放射を放出するように、活性化されることが可能であり、
    a)前記サンプル(7)中に存在する前記マーキング分子(1)の部分集合の活性化および励起を繰り返して発光放射を放出させる工程であって、前記サンプル中において、発光マーキング分子(1)の少なくともいくつかは、直接隣接する発光マーキング分子(1)から、少なくとも所定の光学分解能に由来する長さ以上の距離にある、前記放出させる工程と、
    b)発光マーキング分子(1)を有する前記サンプル(7)の撮像を深さ方向に沿って前記所定の光学分解能で繰り返す工程と、
    c)工程b)の撮像操作から個別の画像を生成する工程であって、前記個別の画像内の前記発光マーキング分子(1)の幾何学的位置が、前記所定の光学分解能を越える空間分解能で決定される、前記生成する工程と
    を含む方法において、前記深さ方向に沿った高分解能のために、
    d)工程a)における活性化および励起のうちの少なくとも一方が、少なくとも2つの領域中に導入される放射により行われ、
    −前記領域(30、31)が、それぞれ前記深さ方向に略垂直な面(39、40)に沿って延在し、
    −前記領域(30、31)が、前記深さ方向に所定の広がりを有し、
    −前記領域(30、31)は、前記深さ方向に見たときに前記領域が互いに前後して部分的にだけ重なるように配置され、
    e)前記個別の画像から前記発光マーキング分子(1)に関する深さ情報を得るために、前記サンプル(7)の個別の画像が、前記少なくとも2つの領域(30、31)の各々の活性化および励起のうちの少なくとも一方について、工程b)において記録されることを特徴とする方法。
  2. 工程e)において、少なくとも2つの個別の画像の両方に現われる発光マーキング分子(1)が、選択されることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  3. 前記少なくとも2つの画像において、選択されたマーキング分子(1)の発光強度が比較されることにより、深さが特定されることを特徴とする、請求項2に記載の方法。
  4. 工程d)において、前記放射は、少なくとも1つの光シート(30、31)の形態で導入され、前記少なくとも1つの光シート(30、31)は、前記深さ方向に関して横断的に導入され、厚さが前記広がりを規定する、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 前記光シートの厚さは回折限界である、請求項4に記載の方法。
  6. 前記光シート(30、31)は、前記深さ方向に関して横断的に、前記サンプルに対して少なくとも2つの位置に移動されることを特徴とする、請求項4に記載の方法。
  7. 交互にスイッチオン及びオフされるか、または差動的に変調される2つの離間した光シート(30、31)が使用されることを特徴とする、請求項4に記載の方法。
  8. 工程d)において、前記深さ方向に沿った放射は、少なくとも一対の回折限界焦点(41、42)の形態で導入され、前記少なくとも一対の回折限界焦点(41、42)のうちの第1の焦点(41)は、2つの面のうちの第1の面(39)内に合焦されており、前記少なくとも一対の回折限界焦点(41、42)のうちの第2の焦点は、前記2つの面のうちの第2の面(40)内に合焦されており、前記少なくとも一対の回折限界焦点(41、42)は、前記2つの領域を形成するために、それぞれの面(39、40)に沿って移動され、合焦のための被写界深度は、前記領域の広がりを規定することを特徴とする、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の方法。
  9. マーキング分子(1)でマーキングされるサンプル(7)の高分解能ルミネッセンス顕微鏡検査のための顕微鏡であって、前記マーキング分子(1)は、活性化されると励起されて固有の発光放射を放出するように活性化されることが可能であり、
    a)前記サンプル(7)中に存在する前記マーキング分子(1)の部分集合の活性化および励起を繰り返して発光放射を放出させるように形成された照明ビーム経路(22)であって、前記サンプル(7)中において、発光マーキング分子(1)の少なくともいくつかは、直接隣接する発光マーキング分子(1)から、少なくとも所定の光学分解能に由来する長さ以上の距離にある、前記照明ビーム経路(22)と、
    b)発光マーキング分子(1)を有する前記サンプル(7)の撮像を深さ方向に沿って前記所定の光学分解能で繰り返すように構成された撮像装置(21)と、
    c)撮像操作から個別の画像を生成し、前記個別の画像内の前記発光マーキング分子(1)の幾何学的位置を、前記所定の光学分解能を越える空間分解能で決定する制御および評価装置(18)と
    を備える顕微鏡において、前記深さ方向に沿った高分解能のために、
    d)前記照明ビーム経路(22)が、少なくとも2つの領域(30,31)内に、活性化および励起のうちの少なくとも一方のための放射を導入し、
    −前記領域(30、31)が、それぞれ前記深さ方向に略垂直な面(39、40)に沿って延在し、
    −前記領域(30、31)が、前記深さ方向に所定の広がりを有し、
    −前記領域(30、31)は、前記深さ方向に見たときに前記領域が互いに前後して部分的にだけ重なるように配置され、
    e)前記撮像装置(21)は、前記少なくとも2つの領域(30、31)の各々の活性化および励起のうちの少なくとも一方について、前記サンプルの個別の画像を記録し、前記制御および評価装置は、前記個別の画像から前記発光マーキング分子(1)に関係する深さ情報を得ることを特徴とする顕微鏡。
  10. 前記照明ビーム経路(22)は、少なくとも1つの光シート(30、31)の形態で活性化および励起のうちの少なくとも一方のための放射を導入し、前記少なくとも1つの光シート(30、31)は、前記深さ方向に関して横断的に位置し、厚さが前記広がりを規定することを特徴とする、請求項9に記載の顕微鏡。
  11. 前記光シート(30、31)の厚さは回折限界である、請求項10に記載の顕微鏡。
  12. 前記照明ビーム経路(22)は、前記深さ方向に関して横断的に、前記光シート(30、31)を少なくとも2つの位置に移動させる装置(24)を有することを特徴とする、請求項10に記載の顕微鏡。
  13. 前記照明ビーム経路(22)は、交互にスイッチオン及びオフされるか、または差動的に変調される2つの離間した光シートを有することを特徴とする、請求項10に記載の顕微鏡。
  14. 前記照明ビーム経路(22)は、少なくとも一対の回折限界焦点(41、42)の形態で前記深さ方向に沿って前記活性化および励起のうちの少なくとも一方のための放射を導入し、前記少なくとも一対の回折限界焦点(41、42)のうちの第1の焦点(41)を、2つの面のうちの第1の面(39)内に合焦し、前記少なくとも一対の回折限界焦点(41、42)のうちの第2の焦点(42)を、前記2つの面のうちの第2の面(40)内に合焦し、前記2つの領域を形成するために、それぞれの面(39、40)に沿って前記少なくとも一対の回折限界焦点(41、42)を移動させ、合焦のための被写界深度は、前記領域の広がりを規定することを特徴とする、請求項10乃至13のいずれか一項に記載の顕微鏡。
  15. 前記照明ビーム経路(22)は、回転ディスク(33)上に配置されたミニレンズアレイ(35、36)を含むことを特徴とする、請求項14に記載の顕微鏡。
  16. 前記制御および評価装置(18)は、顕微鏡(6)を駆動して請求項1から8に記載の方法を実行するように形成されていることを特徴とする、請求項9乃至15のいずれか一項に記載の顕微鏡。
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