JP5893593B2 - 外装材の色数値検査方法 - Google Patents

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Description

この発明は、住宅やその他の建物における、外壁の外装材の劣化の程度の判定や、外装材の新築時や生産段階での品質管理等のために色の数値を検査する外装材の色数値検査方法に関する。
建物における外壁等の外装材は、日射熱や水分、紫外線等の影響で劣化し、経年で塗膜の色変化やチョーキング、汚れ等が出て来る。特に、色の変化は、チョーキングや汚れに至る前段階で起こる場合が多い。このため、色を数値化し、初期との差で劣化の程度を把握することが一般的である。色の数値化には、色差計が用いられている。
色を数値化する方法としては、色差計等を用い、「Lab」等で表す方法が一般的に行われている。ここで、「L」は明度、「ab」は、緑、赤、青、黄色の彩度を表し、明度差、彩度差、およびそれらを総合的に評価する色差が劣化の進行度の評価指標して用いられる。なお、上記「Lab」および「ab」は、一般的に「L* a* b* 」,「a* b* 」の表色系で示す数値のことであるが、この明細書では以下の説明においても、簡明のためにスターの記号を省略して示す。
色差計は、φ8mm程度の感知部を直接に外壁等に接触させて、多方向から拡散光を当て、反射する鉛直方向の色を計測する仕組みになっている。φ8mm程度の感知部の周辺は、試料と感知部との密着性を良くし、外部から余計な光が入らないようにするためのφ40mm程度の水平の補助部材(アタッチメント)が設置された構造である。
通常、外壁材には柄など、目視でも判断できる程度の凹凸がある。また、幅20mm程度の溝加工が施されている場合もある。このため、色差計のアタッチメントが干渉し、密着できない場合があり、正しく測定できない可能性がある。また、外壁の溝ピッチが狭い場合には、感知部に凹部が含まれてしまう可能性がある。この他、感知部が小さいために、多色の試料の場合には、測定部位毎にばらつきが大きくなる問題がある。さらには、色差計は高額な上に、有線のため、実現場では操作性が悪かったり、測定に制限が出るなどの欠点がある。
色差計は、上記のように凹凸のある外装材等では正しく測定できない可能性があり、また高価な専用の機器であるため、色差計を使わずに、劣化した部位などの色を簡易に数値化する方法が提案されている。例えば、市販のデジタルカメラを用いて、Labなどの色の数値が既知のカラーカードと評価したい部位とを含めて撮影し、既知色部分の色補正をすることで、評価部位を含めた全体の色を補正する簡易的かつ安価な方法が提案されている。
カラーカードとしては、静物や人物をカメラで撮影する際に、露出や色調整をするために用いられる18%グレーカードや、立方体面に18%グレーや絶対黒、純白を組み合わせ、そのうちの2色を基準点で補正するようなキューブ状のものがある。
特開2011−099709号公報 特許第4158350号公報 特開2010−117259号公報
デジタルカメラ等のカメラは、被写体の明るさが中間色の18%グレーで認識されるため、白いものは暗く写り、黒いものは明るく写る。一方、18%グレーの反射板を自動露出で撮影すると、常に適正露出となるように設計されているため、写り込んだ周辺の色は、自然に近い色で撮影されることになる。
従来技術のグレーカードは、表面が18%グレーに近い中間色で構成されたもので、それを被写体に含むことで、カメラのオート機能により、最適な露出が得られたり、色の数値が明確になった18%グレーが写り込むことで、撮影後の画像の色調整が行い易くなる利点がある。しかし、外壁などの大きな平面の一部を撮影したい場合は、必然的にカード以外の比較的大きな面積の外壁が含まれることになり、例えば白い外壁色の場合、撮影範囲の半分程度の面積に外壁の白い部分が含まれるだけで、露出が合わず、実物よりも暗くなってしまうという問題がある。
一方、立方体のツールを含めて壁面を撮影する場合は、18%グレーの部分がそもそも少なく、グレーカードの場合と同じように露出が合わない問題が発生するほか、被写体である壁面とツール面の角度が異なるため、住戸間の路地に面した壁面で用いた場合には、ツールの上半分は日照の影響で明るく写り、下半分が暗く写ってしまう。また、ツールが立体的であるため、被写体が立方体ツールの影になってしまう場合があるため、撮影後の色補正まで精度が上がらないという問題がある。
この発明の目的は、専用の測定機器を用いることなく、凹凸のある外装材でも、また日照等の撮影環境が異なっていても、色の数値化を正しく行える外装材の色数値検査方法を提供することである。
この発明の他の目的は、色の数値化を正しく行えて、精度の良い劣化判定が行えるようにすることである。
この発明の外装材の色数値検査方法は、面材状に形成されて表面が、Lab表示におけるLが既知でそれぞれLが45〜55の部分とLが98〜105の部分との2つの部分に上下に色分けされ、前記Lが45〜55の部分で囲まれる箇所に評価窓を有する補正ツールを準備する準備過程(S1)と、
検査対象となる外装材の検査箇所に前記評価窓が位置するように、かつ前記Lが45〜55の部分が周囲の環境の明るい側に位置するように前記外装材に前記補正ツールを重ねる重ね過程(S2)と、
この補正ツールを重ねた状態で前記評価窓内の前記外装材の表面と共に前記補正ツールの表面をデジタル撮影手段で撮影する撮影過程(S3)と、
この撮影されたデジタルデータの画像の色から、前記外装材の前記評価窓内の部分の色の数値を算出する色数値算出過程(S4)と、
を含む。
前記外装材、建てられた状態の外壁であり、前記重ね過程および撮影過程では、前記補正ツールの前記Lが45〜55の部分を上側に、Lが98〜105の部分を下側に位置させる。前記Lが45〜55の部分およびLが98〜105の部は、無彩色では、それぞれグレーおよび白となる部分である。
外壁等の外装材2の劣化の程度は通常色差ΔEで評価される場合が多いが、ΔEはLabの中でもΔL(明るさの変化)で決定されることが多い。カメラ撮影においては、被写体の「明るさ」を決める要素は「露出」であるが、この発明はこれに着目し、これを精度良く、かつ再現性の高い撮影を実現する手段として、前記補正ツールを用いる。色数値につき、Labで表現する場合に限らず、RGBやCMKYで示す場合も同様である。
この方法によると、色の数値が既知の補正ツールを、評価窓内の外装材と一緒にデジタル撮影手段で撮影するため、日照、天候等の撮影時の環境の変化や、デジタル撮影手段の機種による特性の違いがあっても、画像中の補正ツールの部分についての色の写り方の変化に応じて外装材の画像を色補正することで、外装材の色を適切に色補正し、数値化できる。
また、前記補正ツールの評価窓の周囲はLが45〜55の部分とするため、撮影自体も適切に行える。すなわち、デジタル撮影手段、いわゆるデジタルカメラには、一般時に撮影画面を18%グレーに平均化して撮影する特性があるため、18%グレーが大部分を占める色既知面を一緒に撮影すると、写り込んだ周辺の色は自然に近い色で撮影されたことになる。このように、撮影時により自然に近い色で撮影されるため、色の数値がより精度良く求まる。
さらに、補正ツールは、Lが45〜55の部分とLが98〜105の部分との2つの部分に色分けされ、Lが45〜55の部分が周囲の環境の明るい側に位置するように前記外装材に補正ツールを重ねるため、撮影環境に方向による明暗があっても、光の影響を平準化できる。
前記外装材建てられた状態の外壁であるが、補正ツールの前記Lが45〜55の部分を上側に位置させる。
外壁面は、上部は日照の影響を強く受け、明るく見える。一方、下部は地面からの反射の影響を受けて、上部よりも暗く見える。この影響をそれぞれ相殺する方向となるように、つまり補正ツールは上部にLが45〜55の部分、下部にLが98〜105の部分を配置することで、光の影響を平準化できる。
なお、この発明とは異なる参考例につき説明すると、建てられた状態の外壁に限らず、室内で生産段階の外装材を検査する場合であっても、撮影する照明の環境が方向性や偏りを生じている場合が多くあり、そのような場合、Lが45〜55の部分が周囲の環境の明るい側に位置するように前記外装材に補正ツールを重ねることで、光の影響を平準化できる。
撮影した画像は、例えば、市販等の画像編集ソフトウェアなどを用いて、評価したい範囲を選択し、選択した範囲の平均のLabを読み取ることで、色の数値を知ることができる。あるいは、色の数値の既知の18%グレーの部分を範囲選択し、選択した範囲の平均のLabを読みとり、既知のLabとの差異の割合で補正する方法としても良い。
このように、日照等の撮影環境が異なっていても、色の数値化を正しく行うことができる。
この発明の外装材の色数値検査方法において、前記色数値算出過程で算出された前記外装材の色の数値から前記外装材の劣化の判定を行う劣化判定過程を含んでも良い。
例えば、予め用意された初期のLabと、実建物においてデジタル撮影手段(2)で撮影した画像から求めたLabから、明度、彩度差、色差を求める。このように明度、彩度差、色差等の色の数値の差を知ることで、これを、予め用意された劣化の予測線図等と照らし合わせることで、外装材の劣化の度合い、さらに余寿命、メンテナンスの時期の適切な提示が可能となる。
前記補正ツールは、上部をLが50程度のグレー、下部がL100程度の白とし、前記補正ツールの表面に撮影範囲を示す撮影枠を設け、この撮影枠内における、前記白の部分の割合を前記補正ツールの表面の全体に対する15〜25%とすることが好ましい。
撮影枠を設けて白の部分の割合が適切な範囲となるように撮影することで、色の数値化を正しく行えて、精度の良い劣化判定が行える。白の部分の適切な割合は、試験により15〜25%の範囲であることが判明した。
この発明の外装材の色数値検査方法は、建てられた状態の外壁の外装材の色数値検査方法であって、面材状に形成されて表面が、Lab表示におけるLが既知でそれぞれLが45〜55の部分とLが98〜105の部分との2つの部分に上下に色分けされ、前記Lが45〜55の部分で囲まれる箇所に評価窓を有する補正ツールを準備する準備過程と、
検査対象となる外装材の検査箇所に前記評価窓が位置するように、かつ前記Lが45〜55の部分が周囲の環境の明るい側に位置するように前記外装材に前記補正ツールを重ねる重ね過程と、この補正ツールを重ねた状態で前記評価窓内の前記外装材の表面と共に前記補正ツールの表面をデジタル撮影手段で撮影する撮影過程と、この撮影されたデジタルデータの画像の色から、前記外装材の前記評価窓内の部分の色の数値を算出する色数値算出過程と、を含み、前記重ね過程および撮影過程では、前記補正ツールの前記Lが45〜55の部分を上側に、Lが98〜105の部分を下側に位置させるため、専用の測定機器を用いることなく、凹凸のある外装材でも、また日照等の撮影環境が異なっていても、色の数値化を正しく行うことができる。
この発明の一実施形態に係る外装材の色数値検査方法に用いる補正ツールの正面図である。 同外装材の色数値検査方法の説明図である。 補正ツールの白色の配分と外壁L値の関係を示すグラフである。 同色数値検査方法に用いる色数値検査装置のハードウェア構成例を示すブロック図である。 同色数値検査装置の概念構成を示すブロック図である。
この発明の一実施形態を図面と共に説明する。この外装材の色数値検査方法は、図1,図2に示すカラーカードからなる補正ツール1を準備する準備過程(S1)と、検査対象となる外装材4の検査箇所に補正ツールを重ねる重ね過程(S2)と、この重ねた状態で補正ツール1の評価窓3内の前記外装材4の表面と共に補正ツール1の表面をデジタル撮影手段2で撮影する撮影過程(S3)と、その撮影されたデジタルデータの画像Gの色を補正して外装材4の色の数値を算出する色数値算出過程(S4)とを含む。なお、画像Gの色補正は、必ずしも行わなくても良い。この色の数値の算出の後、外装材4の劣化等の判断を判断過程(S5)で行う。前記色数値算出過程(S4)と劣化等の判断過程(S5)は、情報処理手段5により行う。
外壁等の外装材4の劣化の程度は通常色差ΔEで評価される場合が多いが、ΔEはLabの中でもΔL(明るさの変化)で決定されることが多い。カメラ撮影においては、被写体の「明るさ」を決める要素は「露出」であるが、これに着目し、これを精度良く、かつ再現性の高い撮影を実現する手段として、前記補正ツールを用いる。色数値につき、Labで表現する場合に限らず、RGBやCMKYで示す場合も同様である。
デジタル撮影手段2は、カラーのデジタル画像が撮影できる手段であり、デジタルカメラ(いわゆるデジカメ)の他、カメラ機能を有する携帯電話端末や、他の携帯情報処理端末(PDA,タブレット)等であっても良い。
情報処理手段5は、パーソナルコンピュータや、いわゆるスマートフォン等の多機能携帯電話端末、PDAやタブレット型の携帯情報処理端末等である。
補正ツール1は面材状であり、図1に示すように、この例では横長の矩形の基板1Aの表面を、色の数値がそれぞれ既知であるグレーの部分1aと白の部分1bとの2つの部分1a,1bとに上下に色分けしたカラーカードとされ、前記グレーの部分1aで囲まれる箇所に評価窓3を設けた構成とされている。また、補正ツール1の表面には、前記撮影時の撮影すべき適切な範囲を示す撮影枠6が印刷等で施されている。グレーの部分1aと白の部分1bとは、必ずしも無彩色でなくても良いが、前記グレーの部分1aはLが45〜55、前記白の部分1bはLが98〜105とする。
補正ツール1は、より具体的には、グレーの部分1aは18%グレーとされ、白の部分1bは純白にできるだけ近い白色とされる。Lab表示で言うと、グレーの部分1aはLが50程度のグレー、下部がL100程度の白とされる。
18%グレーは、Lab表示において、L=50、a=0、b=0であるが、これに限定されることなく、例えば、L=50、a=50、b=50のようなレッド系のもの、L=50、a=0、b=20のようなブルー系のもの、L=50、a=30、b=0のようなグリーン系のものなど、グレースケールにおける中間色とすれば良い。
補正ツール1の材質として、純白に近い白色の素材としてはケント紙がある。この例では、グレーの部分1aはスタジオ用のグレーテープを、白の部分1bはケント紙を前記基板1Aの表面にそれぞれ貼り付けて設けられている。基板1Aは、弾力性があって、折れ曲がりなどが起こらない材質、例えばプラスチック板が用いられるが、厚過ぎると評価窓3内の評価部位に影ができてしまうため、厚みは0.5mm程度のものが適切である。この他に、プラスチック製の基板1Aを設ける代わりに、ケント紙に18%グレーテープを貼り付けてケント紙を基板1Aと白の部分1bとに兼用させても良い。
評価窓3は、検査対象の外装材4を評価撮影する開口部分であり、補正ツール1の中央付近に設けられる。評価窓3は、例えば縦横の寸法h,wとも20mm程度の矩形とされる。評価窓3の大きさは、小さすぎると検査対象となる外装材4である外壁などの凹凸により、この補正ツール1と外装材4との間に隙間ができ、評価部位に影ができてしまう可能性があるため、好ましくない。また大き過ぎると、現場で着目し指定した外装材4の部位と、その撮影した画像の再生,補正時に選択した評価部位とが異なることになる可能性がある他、被写体の撮影面積が大きくなり、従来技術と同じような問題が発生する。それを解消する方法として、被写体とデジタル撮影手段2との距離を長く取る方法があるが、その場合、解像度が粗くなってしまう問題がある。補正ツール1の全体の大きさは、例えば縦 150〜300mm、横200〜300mm程度の大きさとされる。
撮影枠6が示す上下方向の範囲Hは、グレーの部分1aを含む範囲H1が、上側から75〜85%の範囲、白の部分1bを含む範囲H2が残りの25〜15%の範囲とされる。
つぎに、各過程(S1)〜(S5)につき説明する。重ね過程(S2)では、外装材4の色検査したい箇所、例えば垂直に建てられた既存の外壁である外装材4の前面に、補正ツール1を、上側がグレーの部分1a、下側が白の部分1bとなるように重ねる。このとき、色数値の検査をしたい箇所が評価窓3に入るように重ねる。なお、外装材4は、同図の例では煉瓦状に凹凸模様の目地模様部4aが設けられている。
撮影過程(S3)では、上記のように重ねた補正ツール1の、撮影枠6内の全体が丁度撮影範囲となるようにデジタル撮影手段2で撮影する。図2(C)は、その撮影した撮影画像Gの概念図である。
色数値算出過程(S4)では、このように撮影した撮影画像Gから、この撮影画像Gにおける評価窓3に対応する画像部分Gaとなる外装材4の画像につき、色の数値を算出する。このとき、デジタルデータである撮影画像Gの色を、前記補正ツール1の前記既知の色の数値と比較して差異を補正して、この補正後の値で前記外装材4の前記評価窓3内の部分の色の数値を算出する。
劣化判定過程(S5)では、前記色数値算出過程(S4)で算出された外装材4の色の数値から、定められた規則に従い、前記外装材4の劣化の判定を行う。
この方法によると、色の数値が既知の補正ツール1を、評価窓3内の外装材4と一緒にデジタル撮影手段2で撮影するため、日照、天候等の撮影時の環境の変化や、デジタル撮影手段2の機種による特性の違いがあっても、画像中の補正ツール1の部分についての色の写り方の変化に応じて外装材2の画像を色補正することで、外装材2の色を適切に色補正し、数値化できる。
また、前記補正ツール1の評価窓3の周囲はグレーとするため、撮影自体も適切に行える。すなわち、デジタル撮影手段2、いわゆるデジタルカメラには、一般時に撮影画面を18%グレーに平均化して撮影する特性があるため、18%グレーが大部分を占める色既知面を一緒に撮影すると、写り込んだ周辺の色は自然に近い色で撮影されたことになる。このように、撮影時により自然に近い色で撮影されるため、色の数値がより精度良く求まる。
さらに、補正ツール1は、グレーの部分1aと白の部分1bとの2つの部分に色分けされ、グレーの部分1aが周囲の環境の明るい側に位置するように前記外装材2に補正ツール1を重ねるため、撮影環境に方向による明暗があっても、光の影響を平準化できる。
外装材2が建てられた状態の外壁である場合、補正ツール1の前記グレーの部分1aを上側に位置させる。
外壁面は、上部は日照の影響を強く受け、明るく見える。一方、下部は地面からの反射の影響を受けて上部よりも暗く見える。この影響をそれぞれ相殺する方向となるように、つまり補正ツール1は上部にグレーの部分1a、下部に白の部分1bを配置することで、光の影響を平準化できる。
これら外壁面の上部と下部とで受ける光の影響を精度良く平準化するには、補正ツール1のグレーの部分1aと白の部分1bの割合が定まった割合となるように撮影する必要がある。これにつき、補正ツール1に撮影枠6が設けられていると、グレーの部分1aと白の部分1bの撮影配分にばらつきが出ないように撮影できる。また、撮影枠6があることによって、撮影距離を安定させることができ、色の数値を求めるのに必要な画像の質と精度向上が得られる。
なお、この発明とは異なるが、建てられた状態の外壁に限らず、室内で生産段階の外装材2を検査する場合であっても、撮影する照明の環境が方向性や偏りを生じている場合が多くあり、そのような場合、グレーの部分が周囲の環境の明るい側に位置するように前記外装材2に補正ツール1を重ねることで、光の影響を平準化できる。
色数値算出過程(S4)では、撮影した画像につき、例えば市販等の画像編集ソフトウェアなどを用いて、評価したい範囲を選択し、選択した範囲の平均のLabを読み取ることで、色の数値を知ることができる。あるいは、色の数値の既知の18%グレーの部分を範囲選択し、選択した範囲の平均のLabを読みとり、既知のLabとの差異の割合で補正する方法としても良い
。このように、日照等の撮影環境が異なっていても、色の数値化を正しく行うことができる。
劣化判定過程(S5)では、例えば、予め用意された初期のLabと、実建物においてデジタル撮影手段2で撮影した画像から求めたLabから、明度、彩度差、色差を求める。このように明度、彩度差、色差等の色の数値の差を知ることで、これを、予め用意された劣化の予測線図等と照らし合わせることで、外装材の劣化の度合い、さらに余寿命、メンテナンスの時期の適切な提示が可能となる。
図3は、屋外に建つ建物で試行した結果を示す。外壁である外装材4の色は、色差計においてL値が82と63の種類である。A社およびB社の2社のいわゆるデジカメであるデジタル撮影手段2を用い、図1の補正ツール1の白の部分1bの割合を変えて撮影した画像からL値を求めた。
外壁色に関係なく(L値が82であって63であっても)、A社、B社とも、白の部分1bの割合が増えるとL値が小さく(暗く)なる傾向にある。色差計のL値を真値とすると、カメラのメーカーに関係なく、かつ外壁色に関係なく、白の部分1bの割合を15〜25%の割合で撮影すれば、デジカメ画像から求めたL値と真値との差が小さくなり、誤差の小さい最適な範囲になることを示している。そのため、前記撮影枠6内の白の部分1bの範囲は前記のように15〜25%とすることが適切な範囲となる。
なお、この図からは、白の部分1bが0%のL値については、カメラによる差異が少ないことから、この発明とは異なるが、撮影時に図1において補正ツール1を全面グレー(白色0%)としたものを用い、図3に示すような近似直線式をカメラ毎に用意して、白色の配分15%程度などの場合の(正しい)色を設定して補正する方法も考えられる。
上記実施形態の色数値検査方法による効果を纏め直して次に示す。
・外壁の外装材4の余寿命を知ることが可能となる。
参考例として示すと、屋根材からなる外装材4の余寿命診断も同じ原理を用いて利用できる。
・多色を含む外壁等の外装材4の色を数値化できる。
・汎用のデジタルカメラを用い、安価に余寿命診断が行える。
・時間を掛けない従来方法に近い方法で診断できる。
・診断の機器類を減らすことができる。
・余寿命としてユーザーに提示することで、危険度、緊急度をわかり易くユーザーに説明することが可能になる。
・外壁の外装材のメンテナンス時期の適切な提示が可能になる。
・メンテナンス工事受注のための営業ツールとしての利用が可能になる。
・パソコンなどの機器と連動させることで、点検直後にその場で診断結果を提示することが可能になる。
・劣化の診断の他、新築時の現場や生産段階でも前記と同じ方法を用いて品質管理が可能になる。
つぎに、外装材の色数値検査装置につき、図4,図5と共に説明する。
図4において、情報処理手段5は、パーソナルコンピュータまたはスマートフォン、タブレット端末等の形態端末である。情報処理手段5は、CPU(中央処理装置)15、記憶手段16、および入出力ポート17を有している。記憶手段16に色数値検査プログラム19が記憶され、この情報処理装置5により実行可能な状態にインストールされている。記憶手段16は、ハードディスクやSSD等の大容量記憶装置とメモリ等とを纏めて一つで示している。記憶手段16にはOS(オぺレーションプログラム)(図示せず)が記憶され、また画像データ等のデータを記憶するデータ記憶領域16aが設けられている。前記色数値検査プログラム19は、前記OS上で実行されるアプリケーションプログラムである。
この他に、入出力ポート17を介して、キーボード、マウス、タッチパネル等の入力機器21と、液晶表示装置等の画像を表示可能な出力機器である画面表示装置22が接続されている。入出力ポート17は、USB規格等のインタフェースを有し、デジタル撮影手段2で撮影された画像は、例えば入出力ポート17を介して情報処理装置5に入力される。デジタル撮影手段2で撮影された画像は、着脱可能なメモリチップ(図示せず)に記憶しておき、そのメモリチップから情報処理装置3に入力するようにしても良い。
前記色数値検査プログラム19と情報処理手段5のハードウェアとで、入力処理手段31、色補正手段32、色数値検査手段33、および出力処理手段34が構成される。入力処理手段31は、前記色数値検査の対象となる外装材4と前記色既知体1とを一緒に撮影したデジタルデータのカラーの画像を、デジタル撮影手段2から記憶手段16の所定の記憶領域16aに記憶する手段である。色補正手段32および色数値検査手段33は、それぞれ図1と共に前述した色数値算出過程(S4)のうち、色補正を行う過程の部分と、その色補正後値で色数値を算出する過程の処理を行う手段である。出力処理手段34は、色数値算出過程(S4)や判断過程(S5)における処理結果を画面表示装置22の画面に表示させる手段である。
1…補正ツール
2…デジタル撮影手段
3…評価窓
4…外装材
5…情報処理手段
6…撮影枠

Claims (3)

  1. 建てられた状態の外壁の外装材の色数値検査方法であって、
    面材状に形成されて表面が、Lab表示におけるLが既知でそれぞれLが45〜55の部分とLが98〜105の部分との2つの部分に上下に色分けされ、前記Lが45〜55の部分で囲まれる箇所に評価窓を有する補正ツールを準備する準備過程と、
    検査対象となる外装材の検査箇所に前記評価窓が位置するように、かつ前記Lが45〜55の部分が周囲の環境の明るい側に位置するように前記外装材に前記補正ツールを重ねる重ね過程と、
    この補正ツールを重ねた状態で前記評価窓内の前記外装材の表面と共に前記補正ツールの表面をデジタル撮影手段で撮影する撮影過程と、
    この撮影されたデジタルデータの画像の色から、前記外装材の前記評価窓内の部分の色の数値を算出する色数値算出過程と、
    を含み、
    前記重ね過程および撮影過程では、前記補正ツールの前記Lが45〜55の部分を上側に、Lが98〜105の部分を下側に位置させる外装材の色数値検査方法。
  2. 請求項1に記載の外装材の色数値検査方法において、前記色数値算出過程で算出された前記外装材の色の数値から前記外装材の劣化の判定を行う劣化判定過程を含む外装材の色数値検査方法。
  3. 請求項1または請求項2に記載の外装材の色数値検査方法において、前記補正ツールは、上部をLが50のグレー、下部をLが100の白とし、前記補正ツールの表面に撮影範囲を示す撮影枠を設け、この撮影枠内における、前記白の部分の割合を前記補正ツールの表面の全体に対する15〜25%とした外装材の色数値検査方法。
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