JP5893385B2 - ファン、成型用金型および流体送り装置 - Google Patents

ファン、成型用金型および流体送り装置 Download PDF

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Description

この発明は、一般的には、ファン、成型用金型および流体送り装置に関し、より特定的には、貫流ファンや遠心ファンなどのファン、そのファンの製造に用いられる成型用金型およびそのファンを備える流体送り装置に関する。
従来のファンに関して、たとえば、特開2011−58414号公報(特許文献1)には、優れた送風能力を発揮することを目的とした貫流ファンが開示されている。また、特開2011−58413号公報(特許文献2)および特開2011−85144号公報(特許文献3)には、優れた送風能力を発揮することを目的とした遠心ファンが開示されている。
特許文献1〜3に開示された各種のファンは、周方向に互いに間隔を隔てて設けられる複数のファンブレードを備える。ファンブレードには、正圧面と負圧面とからなる翼面が形成される。ファンブレードは、ファンの回転軸に直交する平面により切断された場合に、翼面に凹部と凸部とが交互に形成される翼断面形状を有する。
また、特開2010−101222号公報(特許文献4)には、ピーク音と異音とを同時に抑制しつつ、翼を傾斜させても性能が劣化せず消費電力を低減するとともに、金型による樹脂成型を容易にすることを目的とした貫流ファンが開示されている。
特許文献4に開示された貫流ファンは、複数の羽根部を含む羽根車を、中心軸線方向に複数積層することによって形成されている。回転中心線に対して垂直な羽根部の断面の中心点は、羽根部の付根部から先端部に向かうに従って、回転中心線を中心として回転方向前方側もしくは回転方向後方側に向けて変位するとともに、径方向外側に変位する。
また、特開平10−148196号公報(特許文献5)および特開平11−264394号公報(特許文献6)には、低騒音で高効率、かつ翼形状やファン長の変更が容易で信頼性が高く、安価であることを目的とした横流ファンが開示されている。特許文献5および6に開示された横流ファンにおいては、横断面が円弧状の複数の翼が、左右一対の端板間に同心状に環状に配されるとともに、所定角度だけ傾斜して設けられている。
特開2011−58414号公報 特開2011−58413号公報 特開2011−85144号公報 特開2010−101222号公報 特開平10−148196号公報 特開平11−264394号公報
上述の特許文献1〜3に開示されるように、貫流ファンもしくは遠心ファンのファンブレードとして、翼面に凹部と凸部とを交互に形成したものが知られている。このようなファンブレードの翼断面形状によれば、ファンの回転時、凹部に空気流れの渦(2次流れ)が生成されることによって、翼面を通過する空気流れ(主流)は、凹部に生じた渦の外側に沿って流れる。これにより、ファンブレードは、渦が形成された分だけ翼断面形状が厚肉化された厚肉翼のような挙動を示すため、ファンの送風能力を向上させることができる。
一方、このようなファンを樹脂により形成する場合、樹脂成型用の金型からファンの成型品を離型させる必要がある。しかしながら、離型時における金型とファンの成型品との相互の挙動によっては、金型の側面からファンブレードの翼面に面圧が作用する。これにより、翼面に形成された凸部の位置で引っ張り応力が発生し、ファンの成型品がファンブレードの根元部で破断する懸念がある。特に、ファンブレードとしてファンの回転軸に対して傾斜を有するスキュー翼を用いた場合、離型時に金型とファンの成型品とを相対的に回転させつつ成型品を金型から引き抜く必要がある。この場合、相対的な回転速度のわずかなずれによって、ファンブレードの翼面に過大な面圧が作用するため、ファンの成型品がファンブレードの根元部で破断する懸念が増大する。
そこでこの発明の目的は、上記の課題を解決することであり、樹脂による成型性に優れたファン、成型用金型および流体送り装置を提供することである。
この発明の1つの局面に従ったファンは、樹脂により形成されるファンである。ファンは、ファンの回転方向の側に配置される正圧面と、正圧面の裏側に配置される負圧面とからなる翼面が形成され、周方向に互いに間隔を隔てて設けられる複数の羽根部と、ファンの回転軸方向における羽根部の一方端に設けられ、複数の羽根部を互いに接続する支持部とを備える。複数の羽根部と、支持部とは、樹脂により一体に形成される。羽根部は、ファンの回転軸に直交する平面により切断された場合に、正圧面と負圧面との間の中心線が内周側の翼先端に交わる内縁部と、その中心線が外周側の翼先端に交わる外縁部とを有する。ファンの回転に伴って、翼面上には内縁部と外縁部との間を流れる流体流れが発生する。
羽根部は、ファンの回転軸に直交する平面により切断された場合に、正圧面および負圧面の少なくともいずれか一方に複数の凹部が形成される翼断面形状を有する。羽根部は、ファンの回転軸に直交する平面により切断された場合の翼断面の面積が、ファンの回転軸方向における羽根部の一方端から他方端に向かうに従って小さくなるように形成される。
ファンの回転軸方向における羽根部の一方端で羽根部をファンの回転軸に直交する平面により切断した場合に第1翼断面が得られ、ファンの回転軸方向における羽根部の一方端と他方端との間で羽根部をファンの回転軸に直交する平面により切断した場合に第2翼断面が得られる。内縁部および外縁部の間の長さが第1翼断面と第2翼断面とで互いに等しくなるまで、第2翼断面の外周をなす翼周線をその全周に渡って等距離ずつ外側に移動させるように第2翼断面を拡大するとともに、拡大した第2翼断面の中心線を、その中心線上の内縁部および外縁部がそれぞれ第1翼断面の内縁部および外縁部と一致するように第1翼断面に重ね合わせる。この場合に、第1翼断面に形成された凹部の底部と、第2翼断面の中心線との間の長さよりも、凹部の底部の裏側に配置される翼面と、第2翼断面の中心線との間の長さの方が大きい。
この発明の別の局面に従ったファンは、樹脂により形成されるファンである。ファンは、ファンの回転方向の側に配置される正圧面と、正圧面の裏側に配置される負圧面とからなる翼面が形成され、周方向に互いに間隔を隔てて設けられる複数の羽根部と、ファンの回転軸方向における羽根部の一方端に設けられ、複数の羽根部を互いに接続する支持部とを備える。複数の羽根部と、支持部とは、樹脂により一体に形成される。羽根部は、ファンの回転軸に直交する平面により切断された場合に、正圧面と負圧面との間の中心線が内周側の翼先端に交わる内縁部と、その中心線が外周側の翼先端に交わる外縁部とを有する。ファンの回転に伴って、翼面上には内縁部と外縁部との間を流れる流体流れが発生する。
羽根部は、ファンの回転軸に直交する平面により切断された場合に、正圧面および負圧面の少なくともいずれか一方に複数の凹部が形成される翼断面形状を有する。羽根部は、ファンの回転軸に直交する平面により切断された場合の翼断面の面積が、ファンの回転軸方向における羽根部の一方端から他方端に向かうに従って小さくなるように形成される。
ファンの回転軸方向における羽根部の一方端で羽根部をファンの回転軸に直交する平面により切断した場合に第1翼断面が得られ、ファンの回転軸方向における羽根部の一方端と他方端との間で羽根部をファンの回転軸に直交する平面により切断した場合に第2翼断面が得られる。内縁部および外縁部の間の長さが第1翼断面と第2翼断面とで互いに等しくなるまで、拡大前の第2翼断面と拡大後の第2翼断面とが相似形の関係となるように第2翼断面を拡大するとともに、拡大した第2翼断面の中心線を、その中心線上の内縁部および外縁部がそれぞれ第1翼断面の内縁部および外縁部と一致するように第1翼断面に重ね合わせる。この場合に、第1翼断面に形成された凹部の底部と、第2翼断面の中心線との間の長さよりも、凹部の底部の裏側に配置される翼面と、第2翼断面の中心線との間の長さの方が大きい。
このように構成されたファンによれば、羽根部は、支持部に接続される羽根部の一方端側であって凹部の底部の裏側において、厚肉に形成される。これにより、樹脂製のファンの製造時、成型用金型からファンの成型品を離型させる際に、ファンの成型品が羽根部の一方端で破断することを防止できる。これにより、樹脂によるファンの成型性を高めることができる。
また好ましくは、羽根部は、正圧面および負圧面のいずれか一方に形成された凹部が、正圧面および負圧面のいずれか他方に凸部を形成する翼断面形状を有する。第1翼断面に形成された凹部の底部と、第2翼断面の中心線との間の長さよりも、凹部の底部の裏側に配置される凸部の頂部と、第2翼断面の中心線との間の長さの方が大きい。
このように構成されたファンによれば、羽根部は、支持部に接続される羽根部の一方端側であって凹部の底部の裏側に配置される凸部において、厚肉に形成される。樹脂製のファンの製造時、成型用金型からファンの成型品を離型させる際に、ファンの成型品が羽根部の一方端で破断することを防止できる。これにより、樹脂によるファンの成型性を高めることができる。
また好ましくは、第1翼断面に形成される凸部は、その凸部に対応し、第2翼断面に形成される凸部よりも大きい曲率の翼面を形成する。このように構成されたファンによれば、第1翼断面において厚肉に形成された凸部は、第2翼断面における凸部よりもより突出した形状となるため、各翼断面の凸部により形成される翼面の曲率に差が生じる。
また好ましくは、羽根部は、ファンの回転軸に直交する平面により切断された場合の翼断面が、ファンの回転軸方向における羽根部の一方端と他方端との間でファンの回転方向に変位するように形成される。
このように構成されたファンによれば、成型用金型からファンの成型品を離型させる際に金型から翼面に面圧が作用する懸念が大きいにもかかわらず、ファンの成型品が羽根部の一方端で破断することをより確実に防止できる。
また好ましくは、周方向に配列された複数の羽根部の内側に内側空間が形成され、その外側に外側空間が形成される。上述のいずれかに記載のファンは、ファンの回転軸方向から見た場合に、回転軸に対して一方の側の外側空間から内側空間に流体を取り込み、取り込んだ流体を回転軸に対して他方の側の外側空間に送り出す貫流ファンである。このように構成されたファンによれば、樹脂による成型性に優れた貫流ファンを実現することができる。
また好ましくは、周方向に配列された複数の羽根部の内側に内側空間が形成され、その外側に外側空間が形成される。上述のいずれかに記載のファンは、内側空間から外側空間に流体を送り出す遠心ファンである。このように構成されたファンによれば、樹脂による成型性に優れた遠心ファンを実現することができる。
この発明に従った成型用金型は、上述のいずれかに記載のファンを成型するために用いられる。このように構成された成型用金型によれば、成型用金型からファンの成型品を離型させる際、成型品が羽根部の一方端で破断することを防止できる。
この発明に従った流体送り装置は、上述のいずれかに記載のファンと、ファンに連結され、複数の羽根部を回転させる駆動モータとから構成される送風機を備える。このように構成された流体送り装置によれば、送風能力に優れた樹脂製のファンによって、流体送り装置の性能を向上させることができる。
以上に説明したように、この発明に従えば、樹脂による成型性に優れたファン、成型用金型および流体送り装置を提供することができる。
この発明の実施の形態1における貫流ファンを示す斜視図である。 図1中の貫流ファンを構成する羽根車の1つを示す斜視図である。 図2中の羽根車を示す正面図である。 図3中のファンブレードの根元部と先端部との間における翼断面を示す断面図である。 図3中のファンブレードの根元部における翼断面を示す断面図である。 図4中の翼断面を拡大した図である。 図3中のファンブレードの根元部における翼断面を示す別の断面図である。 図3中のVIII−VIII線上に沿ったファンブレードを示す断面図である。 図1中の貫流ファンが用いられる空気調和機を示す断面図である。 図9中の空気調和機の吹き出し口近傍を拡大して示す断面図である。 図9中の空気調和機の吹き出し口近傍に生じる空気流れを示す断面図である。 図1中の貫流ファンの製造時に用いられる成型用金型を示す断面図である。 図12中の成型用金型を用いて図2中の羽根車を製造する工程を示す断面図である。 羽根車の成型品の離型時に、可動側金型からファンブレードの正圧面側に面圧が作用した場合にファンブレードの根元部に発生する応力を示すファンブレード根元部での断面図である。 羽根車の成型品の離型時に、可動側金型からファンブレードの負圧面側に面圧が作用した場合にファンブレードの根元部に発生する応力を示すファンブレード根元部での断面図である。 図10中に示す上流側領域において、ファンブレードの翼面上で生じる現象を表わした断面図である。 図10中に示す下流側領域において、ファンブレードの翼面上で生じる現象を表わした断面図である。 この発明の実施の形態2における遠心ファンを示す斜視図である。 図18中の遠心ファンを用いた送風機を示す断面図である。 図19中のXX−XX線上に沿った送風機を示す断面図である。 図18中の遠心ファンを用いた空気清浄機を示す断面図である。 第1変形例におけるファンブレードの根元部と先端部との間における翼断面を示す断面図である。 第1変形例におけるファンブレードの根元部における翼断面を示す断面図である。 図22中の翼断面を拡大した図である。 第1変形例におけるファンブレードの根元部における翼断面を示す別の断面図である。 第2変形例におけるファンブレードの根元部と先端部との間における翼断面を示す断面図である。 第2変形例におけるファンブレードの根元部における翼断面を示す断面図である。 図26中の翼断面を拡大した図である。 第2変形例におけるファンブレードの根元部における翼断面を示す別の断面図である。 第3変形例におけるファンブレードの根元部と先端部との間における翼断面を示す断面図である。 第3変形例におけるファンブレードの根元部における翼断面を示す断面図である。 図30中の翼断面を拡大した図である。 第3変形例におけるファンブレードの根元部における翼断面を示す別の断面図である。 実施の形態4におけるファンブレードの根元部と先端部との間における翼断面を示す断面図である。 実施の形態4におけるファンブレードの根元部における翼断面を示す断面図である。 図34中の翼断面を拡大した図である。 実施の形態4におけるファンブレードの根元部における翼断面を示す別の断面図である。
この発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。なお、以下で参照する図面では、同一またはそれに相当する部材には、同じ番号が付されている。
[実施の形態1]
(貫流ファンの構造の説明)
図1は、この発明の実施の形態1における貫流ファンを示す斜視図である。図2は、図1中の貫流ファンを構成する羽根車の1つを示す斜視図である。
図1および図2を参照して、本実施の形態における貫流ファン(クロスフローファン)100は、複数のファンブレード21を有する。貫流ファン100は、全体として略円筒形の外観を有し、複数のファンブレード21は、その略円筒形の周面に配置されている。貫流ファン100は、樹脂により形成されている。貫流ファン100は、図中に示す仮想上の中心軸101を中心に、矢印103に示す方向に回転する。
貫流ファン100は、回転する複数のファンブレード21によって、回転軸である中心軸101に直交する方向に送風するファンである。貫流ファン100は、中心軸101の軸方向から見た場合に、中心軸101に対して一方の側の外側空間からファンの内側空間に空気を取り込み、さらに取り込んだ空気を中心軸101に対して他方の側の外側空間に送り出すファンである。貫流ファン100は、中心軸101に直交する平面内において中心軸101に交差する方向に流れる空気流れを形成する。貫流ファン100は、中心軸101に平行な平面状の吹き出し流れを形成する。
貫流ファン100は、家庭用の電気機器などのファンに適用される低レイノルズ数領域の回転数で使用される。
貫流ファン100は、中心軸101の軸方向に並べられた複数の羽根車12が組み合わさって構成されている。各羽根車12において、複数のファンブレード21は中心軸101を中心にその周方向に互いに間隔を隔てて設けられている。
貫流ファン100は、支持部としての外周枠13をさらに有する。外周枠13は、中心軸101を中心に環状に延在するリング形状を有する。外周枠13は、各羽根車12に設けられた複数のファンブレード21を互いに接続するように設けられている。外周枠13は、端面13aおよび端面13bを有する。端面13aは、中心軸101の軸方向に沿った一方の方向に面して形成されている。端面13bは、端面13aの裏側に配置され、中心軸101の軸方向に沿った他方の方向に面して形成されている。
中心軸101の軸方向に順に並ぶ、図1中の羽根車12A、羽根車12Bおよび羽根車12Cに注目すると、羽根車12Aは、外周枠13Aと、複数のファンブレード21とから構成され、羽根車12Bは、外周枠13Bと、複数のファンブレード21とから構成され、羽根車12Cは、外周枠13Cと、複数のファンブレード21とから構成されている。
羽根車12Aに設けられる複数のファンブレード21は、外周枠13Aの端面13a上に立設され、中心軸101の軸方向に沿って外周枠13Aから離れる方向に板状に延在するように形成されている。羽根車12Bに設けられる複数のファンブレード21は、外周枠13Bの端面13a上に立設され、中心軸101の軸方向に沿って外周枠13Bから離れる方向に板状に延在し、外周枠13Aの端面13bに接続されている。羽根車12Cに設けられる複数のファンブレード21は、外周枠13Cの端面13a上に立設され、中心軸101の軸方向に沿って外周枠13Cから離れる方向に板状に延在し、外周枠13Bの端面13bに接続されている。
図2中には、代表的に、外周枠13Aと、複数のファンブレード21とから構成される羽根車12Aが示されている。貫流ファン100の製造工程においては、図2中に示す形態の羽根車12が樹脂成型により製造される。さらに、得られた複数の羽根車12が互いに接続されることにより、図1中の貫流ファン100の形態が得られる。
図3は、図2中の羽根車を示す正面図である。図3中には、中心軸101の軸方向、すなわち貫流ファン100の回転軸方向から見た羽根車が部分的に示されている。
図2および図3を参照して、ファンブレード21は、内周側翼先端部28および外周側翼先端部29を有する。内周側翼先端部28は、ファンブレード21の内周側の端部に配置されている。外周側翼先端部29は、ファンブレード21の外周側の端部に配置されている。ファンブレード21は、内周側翼先端部28と外周側翼先端部29との間で薄肉の翼断面を有するように形成されている。
ファンブレード21には、正圧面24および負圧面25からなる翼面23が形成されている。正圧面24は、貫流ファン100の回転方向の側に配置され、負圧面25は、正圧面24の裏側に配置されている。貫流ファン100の回転時、翼面23上で空気流れが発生するのに伴って、正圧面24で相対的に大きく、負圧面25で相対的に小さくなる圧力分布が生じる。ファンブレード21は、全体として、正圧面24側が凹となり、負圧面25側が凸となるように、内周側翼先端部28と外周側翼先端部29との間で湾曲した形状を有する。
ファンブレード21は、根元部31および先端部32を有する。ファンブレード21は、根元部31と先端部32との間で中心軸101の軸方向に沿って延在している。根元部31は、外周枠13の端面13aに接続されている。先端部32は、ファンブレード21が外周枠13の端面13aから遠ざかる方向に延びる先端に設けられている。先端部32は、隣接する羽根車12の外周枠13の端面13bに接続される。
図3中には、根元部31において中心軸101に直交する平面(貫流ファン100の回転軸に直交する平面)によりファンブレード21を切断した場合に得られる翼断面21Pと、先端部32において中心軸101に直交する平面によりファンブレード21を切断した場合に得られる翼断面21Qと、根元部31と先端部32との間の任意の位置において中心軸101に直交する平面によりファンブレード21を切断した場合に得られる翼断面21Rとが示されている。
ファンブレード21は、中心軸101に直交する平面により切断された場合の翼断面の面積が、根元部31から先端部32に向かうに従って小さくなるように形成されている。すなわち、根元部31と先端部32との間の任意の位置における翼断面21Rの面積は、根元部31における翼断面21Pの面積よりも小さく、先端部32における翼断面21Qの面積は、翼断面21Pの面積および翼断面21Rの面積よりも小さい。
このようなファンブレード21が有する先細りのテーパ形状は、図2中に示す羽根車12の樹脂成型時、成型用金型から羽根車12の成型品を離型する際の抜き勾配を考慮したものである。
ファンブレード21は、中心軸101に直交する平面により切断された場合の翼断面が、根元部31と先端部32との間で貫流ファン100の回転方向に変位するように形成されている。本実施の形態では、ファンブレード21が、その翼断面が根元部31から先端部32に向かうに従って、矢印103に示す貫流ファン100の回転方向前方側に変位するように形成されている。すなわち、根元部31と先端部32との間の任意の位置における翼断面21Rは、根元部31における翼断面21Pよりも貫流ファン100の回転方向前方側にずれて位置し、先端部32における翼断面21Qは、翼断面21Pおよび翼断面21Rよりも貫流ファン100の回転方向前方側に位置する。
このように本実施の形態における貫流ファン100においては、ファンブレード21として、ファンの回転軸である中心軸101に対して傾斜を有するスキュー翼が用いられている。
図3中には、ファンブレード21の翼断面の厚み方向(正圧面24と負圧面25とを結ぶ方向)における中心線106が示されている。
中心線106は、ファンブレード21の翼断面を正圧面24側と負圧面25側とに二分するように翼断面中を延びている。ファンブレード21は、中心線106が外周側翼先端部29に交わる位置に外縁部27を有し、中心線106が内周側翼先端部28に交わる位置に内縁部26を有する。内縁部26は、ファンブレード21の内周側に配置されている。外縁部27は、ファンブレード21の外周側に配置されている。中心線106は、外縁部27と内縁部26との間で連続的に延びている。正圧面24および負圧面25は、内縁部26と外縁部27との間で湾曲しながら延びている。
図4は、図3中のファンブレードの根元部と先端部との間における翼断面を示す断面図である。図4中には、図3中のファンブレード21の翼断面21Rが示されている。
図3および図4を参照して、ファンブレード21は、翼面23の正圧面24および負圧面25の少なくともいずれか一方に複数の凹部が形成される翼断面形状を有する。本実施の形態では、正圧面24に複数の凹部41が形成され、負圧面25に複数の凹部42が形成されている。より具体的には、正圧面24に3つの凹部41が形成され、負圧面25に2つの凹部42が形成されている。正圧面24には、負圧面25に形成された凹部42よりも多い数の凹部41が形成されている。
正圧面24には、複数の凸部46がさらに形成されている。凸部46は、貫流ファン100の回転方向前方側に向けて突出して形成されている。互いに隣り合って配置された凸部46間の谷部分によって、凹部41が形成されている。凹部41と凸部46とは、内縁部26と外縁部27とを結ぶ方向において交互に並んで形成されている。
負圧面25には、複数の凸部47がさらに形成されている。凸部47は、貫流ファン100の回転方向後方側に向けて突出して形成されている。互いに隣り合って配置された凸部47間の谷部分によって、凹部42が形成されている。凹部42と凸部47とは、内縁部26と外縁部27とを結ぶ方向において交互に並んで形成されている。
凹部41と凸部47とは、正圧面24および負圧面25の表裏対応する位置に形成され、凸部46と凹部42とは、正圧面24および負圧面25の表裏対応する位置に形成されている。すなわち、本実施の形態では、正圧面24に形成される凹部41が、負圧面25において凸部47を構成し、負圧面25に形成される凹部42が、正圧面24において凸部46を構成する。正圧面24および負圧面25において表裏対応して形成される凹部および凸部は、略U字状の同一の断面形状を有する。
凹部41,42は、中心軸101の軸方向に沿って延びる溝(凹)形状をなす。凹部41,42からなる溝部は、中心軸101の軸方向におけるファンブレード21の一方端と他方端との間、すなわち根元部31と先端部32との間で連続的に延びて形成されている。凹部41,42からなる溝部は、根元部31と先端部32との間で直線状に延びて形成されている。
なお、上記においては、翼断面21Rを示した図4を参照して、ファンブレード21の翼断面形状について説明したが、ファンブレード21は、中心軸101の軸方向におけるいずれの位置においても同様の翼断面形状を有する。
本実施の形態における貫流ファン100においては、ファンブレード21が、根元部31側の凸部46,47において厚肉に形成されている。以下、その構造について詳細に説明する。図5は、図3中のファンブレードの根元部における翼断面を示す断面図である。図5中には、図3中のファンブレードの翼断面21Pが示されている。
図4および図5を参照して、翼断面21Rの厚み方向における中心線106を特に中心線106Rといい、翼断面21Pの厚み方向における中心線106を特に中心線106Pという。翼断面21Rの内縁部26および外縁部27をそれぞれ、内縁部26Rおよび外縁部27Rといい、翼断面21Pの内縁部26および外縁部27をそれぞれ、内縁部26Pおよび外縁部27Pという。翼断面21Rにおいて、中心線106Rと正圧面24との間の長さは、中心線106Rと負圧面25との間の長さと等しい。翼断面21Pにおいて、中心線106Pと正圧面24との間の長さは、中心線106Pと負圧面25との間の長さと等しい。
翼断面21Rでは、内縁部26Rと外縁部27Rとの間の長さがL1であり、翼断面21Pでは、内縁部26Pと外縁部27Pとの間の長さがL2である。先細りのテーパ形状を有するファンブレード21において、内縁部26Pと外縁部27Pとの間の長さL2は、内縁部26Rと外縁部27Rとの間の長さL1よりも大きい(L1<L2)。
図6は、図4中の翼断面を拡大した図である。図4から図6を参照して、翼断面21Rの内縁部26Rと外縁部27Rとの間の長さL1が翼断面21Pの内縁部26Pと外縁部27Pとの間の長さL2と等しくなるように、翼断面21Rを拡大する。この際、本実施の形態では、翼断面21Rの外周をなす翼周線をその全周に渡って等距離gずつ外側に移動させるように、翼断面21Rを拡大する。翼断面21Rの外周をなす翼周線は、閉曲線である。これにより、図6中に示す翼断面21R´が得られる。
図7は、図3中のファンブレードの根元部における翼断面を示す別の断面図である。図7を参照して、図5中の翼断面21Pに、中心線106Pに替えて、図6中に示す翼断面21R´の中心線106Rを重ね合わせる。このとき、中心線106R上に規定された内縁部26Rおよび外縁部27Rが、それぞれ、翼断面21Pの内縁部26Pおよび外縁部27Pと一致するように、翼断面21R´の中心線106Rを重ね合わせる。
本実施の形態における貫流ファン100においては、翼断面21Pの正圧面24に形成された凹部41の底部と、中心線106Rとの間の長さよりも、凹部41の裏側に配置された負圧面25と、中心線106Rとの間の長さの方が大きくなる(T1>T2,T7>T8,T9>T10)。また、翼断面21Pの負圧面25に形成された凹部42の底部と、中心線106Rとの間の長さよりも、凹部42の裏側に配置された正圧面24と、中心線106Rとの間の長さの方が大きくなる(T3>T4,T5>T6)。
なお、凹部41,42は、溝形状をなし、凹部41,42の底部は、その溝形状の深さが最も深くなる位置である。
本実施の形態では、凹部41と凸部47とが、正圧面24および負圧面25の表裏対応する位置に形成され、凸部46と凹部42とが、正圧面24および負圧面25の表裏対応する位置に形成されている。
このような構成においては、翼断面21Pの正圧面24に形成された凹部41の底部と、中心線106Rとの間の長さよりも、凹部41の裏側に配置された凸部47の頂部と、中心線106Rとの間の長さの方が大きくなる(凹部41の底部と、その凹部41の裏側に配置された凸部47の頂部とを通る直線を引き、その直線と中心線106Rとが交わる点を想定した場合に、凸部47の頂部からその交点までの長さが、凹部41の底部からその交点までの長さよりも大きくなる)。また、翼断面21Pの負圧面25に形成された凹部42の底部と、中心線106Rとの間の長さよりも、凹部42の裏側に配置された凸部46の頂部と、中心線106Rとの間の長さの方が大きくなる(凹部42の底部と、その凹部42の裏側に配置された凸部46の頂部とを通る直線を引き、その直線と中心線106Rとが交わる点を想定した場合に、凸部46の頂部からその交点までの長さが、凹部42の底部からその交点までの長さよりも大きくなる)。
なお、凸部46,47は、凸形状をなし、凸部46,47の頂部は、その凸形状が最も突出する位置である。
ファンブレード21は、根元部31における翼断面21Pとの比較において、以上に説明したT1〜T10の大小関係を満たすような翼断面21Rを、根元部31と先端部32との間のいずれかの位置に有する。
図8は、図3中のVIII−VIII線上に沿ったファンブレードを示す断面図である。図4および図5中には、内縁部26と外縁部27との間の中央付近に形成された凹部41sと、その裏側に配置される凸部47sとが示されている。図8中には、中心軸101の軸方向に沿ったファンブレード21の縦断面であって、凹部41sの底部と凸部47sの頂部とを通る位置のファンブレード21の断面形状が示されている。
図8を参照して、根元部31と先端部32との間の中心に位置する仮想上の直線33が示されている。さらに、先端部32における正圧面24と負圧面25との間の中心点51と、直線33上における正圧面24と負圧面25との間の中心点52とを結んだ仮想上の直線50が示されている。
本実施の形態では、ファンブレード21が、根元部31側の凸部47において、先端部32側の凸部47と比較して厚肉に形成された厚肉部56を有する。このため、根元部31における正圧面24と負圧面25との間の中心点53は、直線50上に存在せず、直線50よりも、凸部47が形成された負圧面25側に寄った位置に存在する。
なお、上記においては、図8中に凹部41sの底部と凸部47sの頂部とを通る位置の断面を示してファンブレード21の翼断面形状について説明したが、他の凹部の底部と凸部の頂部とを通る位置においても、ファンブレード21は同様の翼断面形状を有する。
図4および図5を参照して、翼断面21Pに形成される凸部46,47は、その凸部46,47に対応し、翼断面21Rに形成される凸部46,47よりも大きい曲率を有する翼面23を形成する。たとえば、翼断面21Pに形成される凸部47sは、翼断面21Rに形成される凸部47sよりも大きい曲率を有する翼面23を形成する。
本実施の形態における貫流ファン100においては、以上に説明した複数の関係を全て満たすように、ファンブレード21が根元部31側の凸部46,47において厚肉に形成されている。なお、ファンブレード21は、以上に説明した複数の関係から選ばれた少なくとも1つの関係に従うように、根元部31側の凸部46,47において厚肉に形成されてもよい。
以上に説明した、この発明の実施の形態1における貫流ファン100の構造についてまとめて説明すると、本実施の形態におけるファンとしての貫流ファン100は、樹脂により形成されるファンである。貫流ファン100は、ファンの回転方向の側に配置される正圧面24と、正圧面24の裏側に配置される負圧面25とからなる翼面23が形成され、周方向に互いに間隔を隔てて設けられる複数の羽根部としてのファンブレード21と、ファンの回転軸方向におけるファンブレード21の一方端としての根元部31に設けられ、複数のファンブレード21を互いに接続する支持部としての外周枠13とを備える。ファンブレード21は、ファンの回転軸に直交する平面により切断された場合に、正圧面24と負圧面25との間の中心線106が内周側の翼先端としての内周側翼先端部28に交わる内縁部26と、その中心線106が外周側の翼先端としての外周側翼先端部29に交わる外縁部27とを有する。ファンの回転に伴って、翼面23上には内縁部26と外縁部27との間を流れる流体流れとしての空気流れが発生する。
ファンブレード21は、ファンの回転軸に直交する平面により切断された場合に、正圧面24および負圧面25の少なくともいずれか一方に複数の凹部41,42が形成される翼断面形状を有する。ファンブレード21は、ファンの回転軸に直交する平面により切断された場合の翼断面の面積が、ファンの回転軸方向におけるファンブレード21の根元部31から他方端としての先端部32に向かうに従って小さくなるように形成される。
ファンの回転軸方向におけるファンブレード21の根元部31でファンブレード21をファンの回転軸に直交する平面により切断した場合に第1翼断面としての翼断面21Pが得られ、ファンの回転軸方向におけるファンブレード21の根元部31と先端部32との間でファンブレード21をファンの回転軸に直交する平面により切断した場合に翼断面としての翼断面21Rが得られる。内縁部26および外縁部27の間の長さが翼断面21Pと翼断面21Rとで互いに等しくなるまで、翼断面21Rの外周をなす翼周線をその全周に渡って等距離ずつ外側に移動させるように翼断面21Rを拡大するとともに、拡大した翼断面21Rの中心線106Rを、その中心線106R上の内縁部26Rおよび外縁部27Rがそれぞれ翼断面21Pの内縁部26Pおよび外縁部27Pと一致するように翼断面21Pに重ね合わせる。この場合に、翼断面21Pに形成された凹部41,42の底部と、翼断面21Rの中心線106Rとの間の長さよりも、凹部41,42の底部の裏側に配置される翼面23と、翼断面21Rの中心線106Rとの間の長さの方が大きい。
(空気調和機および成型用金型の構造の説明)
図9は、図1中の貫流ファンが用いられる空気調和機を示す断面図である。図9を参照して、空気調和機210は、室内に設置され、室内側熱交換器229が設けられる室内機220と、室外に設置され、室外側熱交換器および圧縮機が設けられる図示しない室外機とから構成されている。室内機220および室外機は、室内側熱交換器229と室外側熱交換器との間で冷媒ガスを循環させるための配管により接続されている。
室内機220は、送風機215を有する。送風機215は、貫流ファン100と、貫流ファン100を回転させるための図示しない駆動モータと、貫流ファン100の回転に伴って、所定の気流を発生させるためのケーシング222とから構成されている。
ケーシング222は、キャビネット222Aおよびフロントパネル222Bを有する。キャビネット222Aは、室内の壁面に支持されており、フロントパネル222Bは、キャビネット222Aに着脱自在に取り付けられている。フロントパネル222Bの下端部とキャビネット222Aの下端部との間隙には、吹き出し口225が形成されている。吹き出し口225は、室内機220の幅方向に延びる略矩形に形成され、前方下方に臨んで
設けられている。フロントパネル222Bの上面には、格子状の吸い込み口224が形成されている。
フロントパネル222Bに対向する位置には、吸い込み口224から吸い込まれた空気に含まれる塵埃を捕集・除去するためのエアフィルタ228が設けられている。フロントパネル222Bとエアフィルタ228との間に形成される空間には、図示しないエアフィルタ清掃装置が設けられている。エアフィルタ清掃装置によって、エアフィルタ228に蓄積した塵埃が自動的に除去される。
ケーシング222の内部には、吸い込み口224から吹き出し口225に向けて空気が流通する送風通路226が形成されている。吹き出し口225には、左右方向の吹き出し角度を変更可能な縦ルーバ232と、上下方向の吹き出し角度を、前方上方、水平方向、前方下方および真下方向に変更可能な複数の横ルーバ231とが設けられている。
送風通路226の経路上における、貫流ファン100とエアフィルタ228との間には、室内側熱交換器229が配置されている。室内側熱交換器229は、上下方向に複数段、かつ前後方向に複数列に並設される蛇行した図示しない冷媒管を有する。室内側熱交換器229は、屋外に設置される室外機の圧縮機に接続されており、圧縮機の駆動によって冷凍サイクルが運転される。冷凍サイクルの運転によって、冷房運転時には室内側熱交換器229が周囲温度よりも低温に冷却され、暖房運転時には室内側熱交換器229が周囲温度よりも高温に加熱される。
図10は、図9中の空気調和機の吹き出し口近傍を拡大して示す断面図である。図9および図10を参照して、ケーシング222は、前方壁部251および後方壁部252を有する。前方壁部251および後方壁部252は、互いに間隔を隔てて向い合って配置されている。
送風通路226の経路上には、前方壁部251と後方壁部252との間に位置するように貫流ファン100が配置されている。前方壁部251には、貫流ファン100の外周面に向けて突出し、貫流ファン100と前方壁部251との隙間を微小とする突出部253が形成されている。後方壁部252には、貫流ファン100の外周面に向けて突出し、貫流ファン100と後方壁部252との隙間を微小とする突出部254が形成されている。
ケーシング222は、上側ガイド部256および下側ガイド部257を有する。送風通路226は、貫流ファン100よりも空気流れの下流側において、上側ガイド部256および下側ガイド部257によって規定されている。
上側ガイド部256および下側ガイド部257は、それぞれ、前方壁部251および後方壁部252から連なり、吹き出し口225に向けて延在している。上側ガイド部256および下側ガイド部257は、貫流ファン100によって送り出された空気を、上側ガイド部256が内周側となり、下側ガイド部257が外周側となるように湾曲させ、前方下方へと案内するように形成されている。上側ガイド部256および下側ガイド部257は、貫流ファン100から吹き出し口225に向かうほど、送風通路226の断面積が拡大するように形成されている。
本実施の形態では、前方壁部251および上側ガイド部256がフロントパネル222Bに一体に形成されている。後方壁部252および下側ガイド部257がキャビネット222Aに一体に形成されている。
図11は、図9中の空気調和機の吹き出し口近傍に生じる空気流れを示す断面図である。図9から図11を参照して、送風通路226上の経路上には、貫流ファン100よりも空気流れの上流側に位置して上流側外側空間246が形成され、貫流ファン100の内側(周方向に配列された複数のファンブレード21の内周側)に位置して内側空間247が形成され、貫流ファン100よりも空気流れの下流側に位置して下流側外側空間248が形成されている。
貫流ファン100の回転時、突出部253,254を境にして送風通路226の上流側領域241には、上流側外側空間246からファンブレード21の翼面23上を通って内側空間247に向かう空気流れ261が形成され、突出部253,254を境にして送風通路226の下流側領域242には、内側空間247からファンブレード21の翼面23上を通って下流側外側空間248に向かう空気流れ261が形成される。このとき、前方壁部251に隣接する位置には、空気流れの強制渦262が形成される。
なお、本実施の形態では、空気調和機を例に挙げて説明したが、この他に、たとえば、空気清浄機や加湿機、冷却装置、換気装置などの流体を送り出す装置に、本発明における貫流ファンを適用することが可能である。
図12は、図1中の貫流ファンの製造時に用いられる成型用金型を示す断面図である。図12を参照して、成型用金型160は、固定側金型164および可動側金型162を有する。固定側金型164および可動側金型162により、貫流ファン100と略同一形状であって、流動性の樹脂が注入されるキャビティ166が規定されている。
成型用金型160には、キャビティ166に注入された樹脂の流動性を高めるための図示しないヒータが設けられてもよい。このようなヒータの設置は、たとえば、ガラス繊維入りのAS(アクリロニトリルおよびスチレンの共重合化合物)樹脂のような強度を増加させた合成樹脂を用いる場合に特に有効である。
なお、後述する実施の形態2における遠心ファン10も、図12中の成型用金型160と同様の構造を有する金型により製造される。
(作用、効果の詳細な説明)
図13は、図12中の成型用金型を用いて図2中の羽根車を製造する工程を示す断面図である。図中には、図8中に示すファンブレード21の縦断面と、その縦断面に対応する可動側金型162の断面とが示されている。
図13(A)を参照して、キャビティ166に樹脂を注入し、樹脂を硬化させることによって、外周枠13と、その端面13aから延出する複数のファンブレード21とを備える羽根車12を成型する。成型後、羽根車12の成型品を成型用金型160から離型させるために、可動側金型162を外周枠13から離れる方向(矢印107に示す方向)にスライド移動させる。この際、本実施の形態では、ファンブレード21として、ファンの回転軸である中心軸101に対して傾斜を有するスキュー翼が用いられているため、可動側金型162を羽根車12の回転軸(中心軸101)を中心に回転させつつ、可動側金型162をスライド移動させる必要がある。
この場合、可動側金型162の回転とスライド移動との同期にわずかにでもずれが生じると、可動側金型162からファンブレード21の翼面23に面圧が作用してしまう。図13(B)中には、その一例として、可動側金型162のスライド移動の速度に対して回転速度がやや速い場合が示されている。このとき、可動側金型162の側面162bとファンブレード21の正圧面24との間に微小な隙間が生じる一方で、可動側金型162の側面162aとファンブレード21の負圧面25とが干渉して、負圧面25に面圧が作用する。
図14は、羽根車の成型品の離型時に、可動側金型からファンブレードの正圧面側に面圧が作用した場合にファンブレードの根元部に発生する応力を示すファンブレード根元部での断面図である。図15は、羽根車の成型品の離型時に、可動側金型からファンブレードの負圧面側に面圧が作用した場合にファンブレードの根元部に発生する応力を示すファンブレード根元部での断面図である。
図14を参照して、羽根車12の成型品の離型時、可動側金型162からファンブレード21の正圧面24に面圧が作用した場合、正圧面24に形成された凸部46に引っ張り応力が発生し、正圧面24に形成された凹部41に圧縮応力が発生する。図15を参照して、羽根車12の成型品の離型時、可動側金型162からファンブレード21の負圧面25に面圧が作用した場合、負圧面25に形成された凸部47に引っ張り応力が発生し、負圧面25に形成された凹部42に圧縮応力が発生する。
引っ張り応力が発生した箇所では、ファンブレード21の根元部31が外周枠13の端面13aから引き剥がされようとする。この結果、羽根車12の成型品の離型時に、ファンブレード21が根元部31の付近の凸部46,47において破断する懸念が生じる。
これに対して、本実施の形態における貫流ファン100においては、引っ張り応力が発生する箇所、すなわち、ファンブレード21の根元部31の付近の凸部46,47に厚肉部56が設けられる。このような構成により、凸部46,47におけるファンブレード21の強度を確保して、ファンブレード21の破断を防ぐことができる。
仮に厚肉部が凹部41,42に設けられた場合を想定すると、ファンブレード21の破断を防ぐために、特に根元部付近において凹部41,42による溝形状を埋める程度にまで肉付けを行なう必要がある。この場合、ファンブレード21の重量が大きくなって、貫流ファン100を駆動させるモータが大型化するといった問題や、ファンブレード21の原材料の必要量が増大するといった問題が生じる。これに対して、本実施の形態では、引っ張り応力が発生する凸部46,47に厚肉部56が設けられるため、ファンブレード21の破損のおそれがある箇所に効率的に強度を持たせることができる。
図16は、図10中に示す上流側領域において、ファンブレードの翼面上で生じる現象を表わした断面図である。
図16を参照して、上流側領域241において、上流側外側空間246から内側空間247に向かう空気流れが形成されるとき、ファンブレード21の翼面23上では、外縁部27から流入し、翼面23上を通過し、内縁部26から流出する空気流れが発生する。この際、正圧面24に形成された凹部41には、反時計回りの空気流れの渦62(2次流れ)が形成され、負圧面25に形成された凹部42には、時計周りの空気流れの渦64が生成される。これにより、翼面23上を通過する空気流れ61,63(主流)は、凹部41,42に生じた渦62,64の外側に沿って流れる。
図17は、図10中に示す下流側領域において、ファンブレードの翼面上で生じる現象を表わした断面図である。
図17を参照して、下流側領域242において、内側空間247から下流側外側空間248に向かう空気流れが形成されるとき、ファンブレード21の翼面23上では、内縁部26から流入し、翼面23上を通過し、外縁部27から流出する空気流れが発生する。この際、正圧面24に形成された凹部41には、時計回りの空気流れの渦67(2次流れ)が形成され、負圧面25に形成された凹部42には、反時計周りの空気流れの渦69が生成される。これにより、翼面23上を通過する空気流れ66,68(主流)は、凹部41,42に生じた渦62,64の外側に沿って流れる。
すなわち、貫流ファン100においては、ファンブレード21が上流側領域241から下流側領域242に移動すると、翼面23上における空気の流れ方向が反転し、これに伴って、凹部41,42に生じる渦の回転方向も反転する。
本実施の形態における貫流ファン100においては、ファンブレード21が、薄肉の翼断面形状を有するにもかかわらず、渦(2次流れ)が形成された凹部41,42の深さの分だけ翼断面形状が厚肉化された厚肉翼のような挙動を示す。この結果、ファンブレード21で生じる揚力を大幅に増大させることができる。
仮に厚肉部が凹部41,42に設けられた場合を想定すると、凹部41,42の深さが小さくなるため、ファンブレード21の根元部31の付近において渦の生成による上記厚肉翼の効果が損なわれる。これに対して、本実施の形態では、凸部46,47に厚肉部56が設けられるため、渦の生成による上記厚肉翼の効果が十分に奏される。
このように構成された、この発明の実施の形態1における貫流ファン100によれば、ファンブレード21の根元部31の付近の凸部46,47に厚肉部56が設けられるため、羽根車12の成型品の離型時にファンブレード21の破断を防ぐことができる。これにより、樹脂製の貫流ファン100の成型性を高めることができる。この際、翼面23に形成された凹部41,42の凹形状を損なうことなく厚肉部56が設けられるため、凹部41,42による送風能力の向上の効果が十分に奏される。また、羽根車12の成型品の離型時に引っ張り応力が発生する箇所に厚肉部56が設けられるため、ファンの重量がいたずらに増大することを抑制できる。
[実施の形態2]
本実施の形態では、まず、本発明におけるファンが適用される遠心ファンの構造について説明し、続いて、その遠心ファンが用いられる送風機および空気清浄機の構造について説明する。なお、本実施の形態における遠心ファンは、実施の形態1における貫流ファン100と比較して、部分的に同様の構造を備える。以下、重複する構造についてはその説明を繰り返さない。
(遠心ファンの構造の説明)
図18は、この発明の実施の形態2における遠心ファンを示す斜視図である。図18を参照して、本実施の形態における遠心ファン10は、複数のファンブレード21を有する。遠心ファン10は、全体として略円筒形の外観を有し、複数のファンブレード21は、その略円筒形の周面に配置されている。遠心ファン10は、樹脂により一体に形成されている。遠心ファン10は、図18中に示す仮想上の中心軸101を中心に、矢印103に示す方向に回転する。
遠心ファン10は、回転する複数のファンブレード21によって、内周側から取り込んだ空気を外周側に送り出すファンである。遠心ファン10は、遠心力を利用して、ファンの回転中心側からその半径方向に空気を送り出すファンである。遠心ファン10は、シロッコファンである。遠心ファン10は、家庭用の電気機器などのファンに適用される低レイノルズ数領域の回転数で使用される。
遠心ファン10は、支持部としての外周枠13pおよび外周枠13qをさらに有する。外周枠13pおよび外周枠13qは、中心軸101を中心に環状に延在して形成されている。外周枠13pおよび外周枠13qは、中心軸101の軸方向に距離を隔てた位置にそれぞれ配置されている。外周枠13pには、ディスク部14を介して、遠心ファン10を駆動モータに連結するためのボス部16が一体に形成されている。
複数のファンブレード21は、中心軸101を中心とする周方向に互いに間隔を隔てて配列されている。複数のファンブレード21は、中心軸101の軸方向における両端において、外周枠13pおよび外周枠13qによって支持されている。ファンブレード21は、外周枠13p上に立設され、外周枠13qに向けて中心軸101の軸方向に沿って延びるように形成されている。
遠心ファン10の製造工程においては、まず、外周枠13p、ディスク部14、ボス部16と、外周枠13pから延出する複数のファンブレード21とが、樹脂成型により一体に製造される。さらに、製造された成型品に外周枠13qが接続されることによって、図18中の遠心ファン10の形態が得られる。
ファンブレード21は、実施の形態1における図3中のファンブレード21と同じ翼断面形状を有する。
すなわち、ファンブレード21は、外周枠13pに接続される根元部31と、外周枠13qに接続される先端部32とを有する。ファンブレード21は、その翼断面の面積が、根元部31から先端部32に向かうに従って小さくなるように形成されている。ファンブレード21は、その翼断面が根元部31と先端部32との間で貫流ファン100の回転方向に変位するように形成されている。ファンブレード21は、翼面23の正圧面24および負圧面25の少なくともいずれか一方に複数の凹部が形成される翼断面形状を有する。ファンブレード21は、根元部31側の凸部において厚肉に形成されている。
(送風機および空気清浄機の構造の説明)
図19は、図18中の遠心ファンを用いた送風機を示す断面図である。図20は、図19中のXX−XX線上に沿った送風機を示す断面図である。図19および図20を参照して、送風機320は、外装ケーシング326内に、駆動モータ328と、遠心ファン10と、ケーシング329とを有する。
駆動モータ328の出力軸は、遠心ファン10と一体に成型されたボス部16に連結されている。ケーシング329は、誘導壁329aを有する。誘導壁329aは、遠心ファン10の外周上に配置される略3/4円弧によって形成されている。誘導壁329aは、ファンブレード21の回転により発生する気流をファンブレード21の回転方向に誘導しつつ、気流の速度を増大させる。
ケーシング329には、吸い込み部330および吹き出し部327が形成されている。吸い込み部330は、中心軸101の延長上に位置して形成されている。吹き出し部327は、誘導壁329aの一部から誘導壁329aの接線方向の一方に開放されて形成されている。吹き出し部327は、誘導壁329aの一部から誘導壁329aの接線方向の一方に突出する角筒形状をなしている。
駆動モータ328の駆動により、遠心ファン10が矢印103に示す方向に回転する。このとき、空気が吸い込み部330からケーシング329内に取り込まれ、遠心ファン10の内周側空間331から外周側空間332へと送り出される。外周側空間332に送り出された空気は、矢印304に示す方向に沿って周方向に流れ、吹き出し部327を通じて外部に送風される。
図21は、図18中の遠心ファンを用いた空気清浄機を示す断面図である。図21を参照して、空気清浄機340は、ハウジング344と、送風機350と、ダクト345と、(HEPA:High Efficiency Particulate Air Filter)フィルタ341とを有する。
ハウジング344は、後壁344aおよび天壁344bを有する。ハウジング344には、空気清浄機340が設置された室内の空気を吸い込むための吸い込み口342が形成されている。吸い込み口342は、後壁344aに形成されている。ハウジング344には、さらに、清浄空気を室内に向けて放出する吹き出し口343が形成されている。吹き出し口343は、天壁344bに形成されている。一般的に、空気清浄機340は、後壁344aを室内の壁に対向させるようにして壁際に設置される。
フィルタ341は、ハウジング344の内部において、吸い込み口342と向い合って配置されている。吸い込み口342を通じてハウジング344内部に導入された空気は、フィルタ341を通過する。これにより、空気中の異物が除去される。
送風機350は、室内の空気をハウジング344内部に吸引するとともに、フィルタ341により清浄された空気を、吹き出し口343を通じて室内に送り出すために設けられている。送風機350は、遠心ファン10と、ケーシング352と、駆動モータ351とを有する。ケーシング352は、誘導壁352aを有する。ケーシング352には、吸い込み部353および吹き出し部354が形成されている。
ダクト345は、送風機350の上方に設けられ、清浄空気をケーシング352から吹き出し口343に導く導風路として設けられている。ダクト345は、その下端が吹き出し部354に連なり、その上端が開放された角筒形をなす形状を有する。ダクト345は、吹き出し部354から吹き出された清浄空気を、吹き出し口343に向けて層流に誘導するように形成されている。
このような構成を備える空気清浄機340においては、送風機350の駆動により、ファンブレード21が回転し、室内の空気が吸い込み口342からハウジング344内に吸い込まれる。このとき、吸い込み口342および吹き出し口343間に空気流れが発生し、吸い込まれた空気に含まれる塵埃等の異物は、フィルタ341により除去される。
フィルタ341を通過して得られた清浄空気は、ケーシング352内部に吸い込まれる。この際、ケーシング352内に吸い込まれた清浄空気は、ファンブレード21周りの誘導壁352aによって層流となる。層流とされた空気は、誘導壁352aに沿って吹き出し部354に誘導され、吹き出し部354からダクト345内に送風される。空気は、吹き出し口343から外部空間に向けて放出される。
なお、本実施の形態では、空気清浄機を例に挙げて説明したが、この他に、たとえば、空気調和機(エアーコンディショナ)や加湿機、冷却装置、換気装置などの流体を送り出す装置に、本発明における遠心ファンを適用することが可能である。
このように構成された、この発明の実施の形態2における遠心ファン10によれば、実施の形態1に記載の効果を同様に得ることができる。
[実施の形態3]
本実施の形態では、図4から図7中に示すファンブレード21の形状の各種変形例について説明する。
図22は、第1変形例におけるファンブレードの根元部と先端部との間における翼断面を示す断面図である。図22中に示す翼断面は、図3中のファンブレード21の翼断面21Rに対応する。図23は、第1変形例におけるファンブレードの根元部における翼断面を示す断面図である。図23中に示す翼断面は、図3中のファンブレードの翼断面21Pに対応する。
図22および図23を参照して、本変形例では、正圧面24に2つの凹部41が形成されている。2つの凹部41は、全体的に、外縁部27よりも内縁部26に近い側に偏って配置されている。正圧面24には、凸部46がさらに形成されている。凸部46は、貫流ファン100の回転方向前方側に向けて突出して形成されている。
負圧面25には、1つの凹部42が形成されている。凹部42は、外縁部27よりも内縁部26に近い側に偏って配置されている。負圧面25には、複数の凸部47がさらに形成されている。凸部47は、貫流ファン100の回転方向後方側に向けて突出して形成されている。互いに隣り合って配置された凸部47間の谷部分によって、凹部42が形成されている。
凹部41と凸部47とは、正圧面24および負圧面25の表裏対応する位置に形成され、凸部46と凹部42とは、正圧面24および負圧面25の表裏対応する位置に形成されている。翼断面21Rの中心線106Rが、凹部41,42および凸部46,47に対応する位置で屈曲しているのに対して、翼断面21Pの中心線106Pは、凹部41,42および凸部46,47に対応する位置で湾曲している。
図24は、図22中の翼断面を拡大した図である。図25は、第1変形例におけるファンブレードの根元部における翼断面を示す別の断面図である。
図22から図24を参照して、翼断面21Rの内縁部26Rと外縁部27Rとの間の長さL1が翼断面21Pの内縁部26Pと外縁部27Pとの間の長さL2と等しくなるように、翼断面21Rを拡大する。この際、翼断面21Rの外周をなす翼周線をその全周に渡って等距離ずつ外側に移動させるように、翼断面21Rを拡大する。これにより、図24中に示す翼断面21R´が得られる。
図25を参照して、図23中の翼断面21Pに、中心線106Pに替えて、図24中に示す翼断面21R´の中心線106Rを重ね合わせる。このとき、中心線106R上に規定された内縁部26Rおよび外縁部27Rが、それぞれ、翼断面21Pの内縁部26Pおよび外縁部27Pと一致するように、翼断面21R´の中心線106Rを重ね合わせる。
本変形例では、翼断面21Pの正圧面24に形成された凹部41の底部と、中心線106Rとの間の長さよりも、凹部41の裏側に配置された凸部47の頂部と、中心線106Rとの間の長さの方が大きくなる(T3>T4、T5>T6)。また、翼断面21Pの負圧面25に形成された凹部42の底部と、中心線106Rとの間の長さよりも、凹部42の裏側に配置された凸部46の頂部と、中心線106Rとの間の長さの方が大きくなる(T1>T2)。
このような構成により、本変形例においても、ファンブレード21が根元部31側の凸部46,47において厚肉に形成されている。
図26は、第2変形例におけるファンブレードの根元部と先端部との間における翼断面を示す断面図である。図26中に示す翼断面は、図3中のファンブレード21の翼断面21Rに対応する。図27は、第2変形例におけるファンブレードの根元部における翼断面を示す断面図である。図27中に示す翼断面は、図3中のファンブレードの翼断面21Pに対応する。
図26および図27を参照して、本変形例では、正圧面24に3つの凹部41が形成されている。3つの凹部41は、全体的に、外縁部27よりも内縁部26に近い側に偏って配置されている。本変形例では、図26中に示す翼断面21Rにおいて、正圧面24に凹部および凸部が形成されていない。
図28は、図26中の翼断面を拡大した図である。図29は、第2変形例におけるファンブレードの根元部における翼断面を示す別の断面図である。
図28を参照して、翼断面21Rの内縁部26Rと外縁部27Rとの間の長さL1が翼断面21Pの内縁部26Pと外縁部27Pとの間の長さL2と等しくなるように、翼断面21Rを拡大する。この際、翼断面21Rの外周をなす翼周線をその全周に渡って等距離ずつ外側に移動させるように、翼断面21Rを拡大する。これにより、図28中に示す翼断面21R´が得られる。
図29を参照して、図27中の翼断面21Pに、中心線106Pに替えて、図28中に示す翼断面21R´の中心線106Rを重ね合わせる。このとき、中心線106R上に規定された内縁部26Rおよび外縁部27Rが、それぞれ、翼断面21Pの内縁部26Pおよび外縁部27Pと一致するように、翼断面21R´の中心線106Rを重ね合わせる。
本変形例では、翼断面21Pの正圧面24に形成された凹部41の底部と、中心線106Rとの間の長さよりも、凹部41の底部の裏側に配置された負圧面25と、中心線106Rとの間の長さの方が大きくなる(T1>T2、T3>T4、T5>T6)。
このような構成により、本変形例においては、ファンブレード21が根元部31側であって凹部41の裏側において厚肉に形成されている。
図30は、第3変形例におけるファンブレードの根元部と先端部との間における翼断面を示す断面図である。図30中に示す翼断面は、図3中のファンブレード21の翼断面21Rに対応する。図31は、第3変形例におけるファンブレードの根元部における翼断面を示す断面図である。図31中に示す翼断面は、図3中のファンブレードの翼断面21Pに対応する。
図30および図31を参照して、本変形例では、正圧面24に3つの凹部41が形成されている。3つの凹部41は、全体的に、外縁部27よりも内縁部26に近い側に偏って配置されている。負圧面25には、1つの凹部42が形成されている。その凹部42は、全体的に、内縁部26よりも外縁部27に近い側に偏って配置されている。本変形例では、図30中に示す翼断面21Rにおいて、凹部41の裏側に対応する負圧面25の位置に凸部が形成されず、凹部42の裏側に対応する正圧面24の位置に凸部が形成されていない。
図32は、図30中の翼断面を拡大した図である。図33は、第3変形例におけるファンブレードの根元部における翼断面を示す別の断面図である。
図32を参照して、翼断面21Rの内縁部26Rと外縁部27Rとの間の長さL1が翼断面21Pの内縁部26Pと外縁部27Pとの間の長さL2と等しくなるように、翼断面21Rを拡大する。この際、翼断面21Rの外周をなす翼周線をその全周に渡って等距離ずつ外側に移動させるように、翼断面21Rを拡大する。これにより、図32中に示す翼断面21R´が得られる。
図33を参照して、図31中の翼断面21Pに、中心線106Pに替えて、図32中に示す翼断面21R´の中心線106Rを重ね合わせる。このとき、中心線106R上に規定された内縁部26Rおよび外縁部27Rが、それぞれ、翼断面21Pの内縁部26Pおよび外縁部27Pと一致するように、翼断面21R´の中心線106Rを重ね合わせる。
本変形例では、翼断面21Pの正圧面24に形成された凹部41の底部と、中心線106Rとの間の長さよりも、凹部41の底部の裏側に配置された負圧面25と、中心線106Rとの間の長さの方が大きくなる(T1>T2、T3>T4、T5>T6)。また、翼断面21Pの負圧面25に形成された凹部42の底部と、中心線106Rとの間の長さよりも、凹部42の底部の裏側に配置された正圧面24と、中心線106Rとの間の長さの方が大きくなる(T7>T8)。
このような構成により、本変形例においては、ファンブレード21が根元部31側であって凹部41および凹部42の裏側において厚肉に形成されている。
このように構成された、この発明の実施の形態3における貫流ファンによれば、実施の形態1に記載の効果を同様に得ることができる。なお、本変形例におけるファンブレード21が、実施の形態2における遠心ファンに適用されてもよい。
[実施の形態4]
本実施の形態における貫流ファンは、実施の形態1において図4中の翼断面21Rから図6中の翼断面21R´を得る際に翼断面21Rを拡大する方法が、実施の形態1における貫流ファン100と異なる。
図34は、実施の形態4におけるファンブレードの根元部と先端部との間における翼断面を示す断面図である。図34中に示す翼断面は、実施の形態1における図3中のファンブレード21の翼断面21Rに対応する。図35は、実施の形態4におけるファンブレードの根元部における翼断面を示す断面図である。図35中に示す翼断面は、実施の形態1における図3中のファンブレードの翼断面21Pに対応する。
図36は、図34中の翼断面を拡大した図である。図34から図36を参照して、翼断面21Rの内縁部26Rと外縁部27Rとの間の長さL1が翼断面21Pの内縁部26Pと外縁部27Pとの間の長さL2と等しくなるように、翼断面21Rを拡大する。この際、本実施の形態における貫流ファンでは、拡大前の翼断面と拡大後の翼断面とが相似形の関係を満たすように、翼断面21Rを拡大する。これにより、図36中に示す翼断面21R´が得られる。
図37は、実施の形態4におけるファンブレードの根元部における翼断面を示す別の断面図である。図37を参照して、図35中の翼断面21Pに、中心線106Pに替えて、図36中に示す翼断面21R´の中心線106Rを重ね合わせる。このとき、中心線106R上に規定された内縁部26Rおよび外縁部27Rが、それぞれ、翼断面21Pの内縁部26Pおよび外縁部27Pと一致するように、翼断面21R´の中心線106Rを重ね合わせる。
本実施の形態では、翼断面21Pの正圧面24に形成された凹部41の底部と、中心線106Rとの間の長さよりも、凹部41の裏側に配置された負圧面25と、中心線106Rとの間の長さの方が大きくなる(T1>T2,T7>T8,T9>T10)。また、翼断面21Pの負圧面25に形成された凹部42の底部と、中心線106Rとの間の長さよりも、凹部42の裏側に配置された正圧面24と、中心線106Rとの間の長さの方が大きくなる(T3>T4,T5>T6)。
このように構成された、この発明の実施の形態4における貫流ファンによれば、実施の形態1に記載の効果を同様に得ることができる。なお、本実施の形態において説明したファンブレードの構造を、実施の形態2における遠心ファンや、実施の形態3におけるファンブレードの各種変形例に適用してもよい。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
この発明は、主に、空気清浄機や空気調和機などの送風機能を有する家庭用の電気機器に適用される。
10 遠心ファン、12,12A,12B,12C 羽根車、13,13A,13B,13C,13p,31q 外周枠、13a,13b 端面、14 ディスク部、16 ボス部、21 ファンブレード,21P,21Q,21R 翼断面、23 翼面、24 正圧面、25 負圧面、26,26P,26R 内縁部、27,27P,27R 外縁部、28 内周側翼先端部、29 外周側翼先端部、31 根元部、32 先端部、33,50 直線、41,41s,42 凹部、46,47,47s 凸部、51,52,53 中心点、56 厚肉部、62,64,67,69 渦、100 貫流ファン、101 中心軸、106,106P,106R 中心線、110 中心軸、160 成型用金型、162 可動側金型、164 固定側金型、166 キャビティ、210 空気調和機、215 送風機、220 室内機、222 ケーシング、222A キャビネット、222B フロントパネル、224 吸い込み口、225 吹き出し口、226 送風通路、228 エアフィルタ、229 室内側熱交換器、231 横ルーバ、232 縦ルーバ、241 上流側領域、242 下流側領域、246 上流側外側空間、247 内側空間、248 下流側外側空間、251 前方壁部、252 後方壁部、253,254 突出部、256 上側ガイド部、257 下側ガイド部、262 強制渦、320 送風機、326 外装ケーシング、327 吹き出し部、328 駆動モータ、329 ケーシング、329a 誘導壁、330 吸い込み部、331 内周側空間、332 外周側空間、340 空気清浄機、341 フィルタ、342 吸い込み口、343 吹き出し口、344 ハウジング、344a 後壁、344b 天壁、345 ダクト、350 送風機、351 駆動モータ、352 ケーシング、352a 誘導壁、353 吸い込み部、354 吹き出し部。

Claims (9)

  1. 樹脂により形成されるファンであって、
    ファンの回転方向の側に配置される正圧面と、前記正圧面の裏側に配置される負圧面とからなる翼面が形成され、周方向に互いに間隔を隔てて設けられる複数の羽根部と、
    ファンの回転軸方向における前記羽根部の一方端に設けられ、複数の前記羽根部を互いに接続する支持部とを備え、
    複数の前記羽根部と、前記支持部とは、樹脂により一体に形成され、
    前記羽根部は、ファンの回転軸に直交する平面により切断された場合に、前記正圧面と前記負圧面との間の中心線が内周側の翼先端に交わる内縁部と、その中心線が外周側の翼先端に交わる外縁部とを有し、
    ファンの回転に伴って、前記翼面上には前記内縁部と前記外縁部との間を流れる流体流れが発生し、
    前記羽根部は、ファンの回転軸に直交する平面により切断された場合に、前記正圧面および前記負圧面の少なくともいずれか一方に複数の凹部が形成される翼断面形状を有し、
    前記羽根部は、ファンの回転軸に直交する平面により切断された場合の翼断面の面積が、ファンの回転軸方向における前記羽根部の一方端から他方端に向かうに従って小さくなるように形成され、
    ファンの回転軸方向における前記羽根部の一方端で前記羽根部をファンの回転軸に直交する平面により切断した場合に第1翼断面が得られ、ファンの回転軸方向における前記羽根部の一方端と他方端との間で前記羽根部をファンの回転軸に直交する平面により切断した場合に第2翼断面が得られ、
    前記内縁部および前記外縁部の間の長さが前記第1翼断面と前記第2翼断面とで互いに等しくなるまで、前記第2翼断面の外周をなす翼周線をその全周に渡って等距離ずつ外側に移動させるように前記第2翼断面を拡大するとともに、拡大した前記第2翼断面の前記中心線を、その中心線上の前記内縁部および前記外縁部がそれぞれ前記第1翼断面の前記内縁部および前記外縁部と一致するように前記第1翼断面に重ね合わせた場合に、
    前記第1翼断面に形成された前記凹部の底部と、前記第2翼断面の前記中心線との間の長さよりも、前記凹部の底部の裏側に配置される前記翼面と、前記第2翼断面の前記中心線との間の長さの方が大きい、ファン。
  2. 樹脂により形成されるファンであって、
    ファンの回転方向の側に配置される正圧面と、前記正圧面の裏側に配置される負圧面とからなる翼面が形成され、周方向に互いに間隔を隔てて設けられる複数の羽根部と、
    ファンの回転軸方向における前記羽根部の一方端に設けられ、複数の前記羽根部を互いに接続する支持部とを備え、
    複数の前記羽根部と、前記支持部とは、樹脂により一体に形成され、
    前記羽根部は、ファンの回転軸に直交する平面により切断された場合に、前記正圧面と前記負圧面との間の中心線が内周側の翼先端に交わる内縁部と、その中心線が外周側の翼先端に交わる外縁部とを有し、
    ファンの回転に伴って、前記翼面上には前記内縁部と前記外縁部との間を流れる流体流れが発生し、
    前記羽根部は、ファンの回転軸に直交する平面により切断された場合に、前記正圧面および前記負圧面の少なくともいずれか一方に複数の凹部が形成される翼断面形状を有し、
    前記羽根部は、ファンの回転軸に直交する平面により切断された場合の翼断面の面積が、ファンの回転軸方向における前記羽根部の一方端から他方端に向かうに従って小さくなるように形成され、
    ファンの回転軸方向における前記羽根部の一方端で前記羽根部をファンの回転軸に直交する平面により切断した場合に第1翼断面が得られ、ファンの回転軸方向における前記羽根部の一方端と他方端との間で前記羽根部をファンの回転軸に直交する平面により切断した場合に第2翼断面が得られ、
    前記内縁部および前記外縁部の間の長さが前記第1翼断面と前記第2翼断面とで互いに等しくなるまで、拡大前の前記第2翼断面と拡大後の前記第2翼断面とが相似形の関係となるように前記第2翼断面を拡大するとともに、拡大した前記第2翼断面の前記中心線を、その中心線上の前記内縁部および前記外縁部がそれぞれ前記第1翼断面の前記内縁部および前記外縁部と一致するように前記第1翼断面に重ね合わせた場合に、
    前記第1翼断面に形成された前記凹部の底部と、前記第2翼断面の前記中心線との間の長さよりも、前記凹部の底部の裏側に配置される前記翼面と、前記第2翼断面の前記中心線との間の長さの方が大きい、ファン。
  3. 前記羽根部は、前記正圧面および前記負圧面のいずれか一方に形成された凹部が、前記正圧面および前記負圧面のいずれか他方に凸部を形成する翼断面形状を有し、
    前記第1翼断面に形成された前記凹部の底部と、前記第2翼断面の前記中心線との間の長さよりも、前記凹部の底部の裏側に配置される前記凸部の頂部と、前記第2翼断面の前記中心線との間の長さの方が大きい、請求項1または2に記載のファン。
  4. 前記第1翼断面に形成される前記凸部は、その凸部に対応し、前記第2翼断面に形成される前記凸部よりも大きい曲率の前記翼面を形成する、請求項3に記載のファン。
  5. 前記羽根部は、ファンの回転軸に直交する平面により切断された場合の翼断面が、ファンの回転軸方向における前記羽根部の一方端と他方端との間でファンの回転方向に変位するように形成される、請求項1から4のいずれか1項に記載のファン。
  6. 周方向に配列された複数の前記羽根部の内側に内側空間が形成され、その外側に外側空間が形成され、
    ファンの回転軸方向から見た場合に、回転軸に対して一方の側の前記外側空間から前記内側空間に流体を取り込み、取り込んだ流体を回転軸に対して他方の側の前記外側空間に送り出す貫流ファンである、請求項1から5のいずれか1項に記載のファン。
  7. 周方向に配列された複数の前記羽根部の内側に内側空間が形成され、その外側に外側空間が形成され、
    前記内側空間から前記外側空間に流体を送り出す遠心ファンである、請求項1から5のいずれか1項に記載のファン。
  8. 請求項1から7のいずれか1項に記載のファンを成型するために用いられる、成型用金型。
  9. 請求項1から7のいずれか1項に記載のファンと、前記ファンに連結され、複数の前記羽根部を回転させる駆動モータとから構成される送風機を備える、流体送り装置。
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