JP5892824B2 - ブランクシート、中間組立品、中間組立品の梱包形態及び包装箱 - Google Patents

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Description

本発明は、果物や野菜等の農産物の包装に適した組み立ての容易な包装箱の組み立てに使用されるブランクシート、該ブランクシートを使用して包装箱に組み立てる前の予備組立て段階で製造される中間組立品、該中間組立品を運搬・保管する場合に採られる中間組立品の梱包形態及び該中間組立品を使用することによって組み立てられる包装箱に関する。
下記の特許文献1、2、3に示すように開封・再封操作が容易で組立性に優れる包装箱が従来から数多く開発されている。
これらの多くは、包装箱の4枚の側板部を筋押し線を介して幅方向に帯状に連接し、これらの両端縁を糊付け片等によって接続することによって筒状の胴部を形成したものを中間組立品として使用し、更に、上記胴部の下縁及び上縁にそれぞれ筋押し線を介して連接される4枚ずつ設けられるフラップを適宜、折り重ねることによって当該包装箱の底面部及び天面部を形成するようにしている。
一方、果物や野菜等の農産物の包装には、当該農産物が良く見えるように天面部が広く開放された浅底の包装箱が使用されている。このような包装箱では、4枚の側板部を幅方向に連接すると、ブランクシートの状態で幅方向に長くなり過ぎてしまうため、図12に示すように底板部101を中心に据えて、その周囲4辺102、103、104、105から4枚の側板部106、107、108、109を上方に立ち上げて組み立てる方式のブランクシート110が使用されている。
そして、前記4枚の側板部106、107、108、109を上方に立ち上げて組み立てる方式のブランクシート110を使用する場合には、各側板部106、107、108、109を上方に立ち上げた後、対向位置にある2枚の側板部106、107の左右の両端辺に連接するように設けられているコーナ補強フラップ111、112、113、114をそれぞれ内側に折り曲げる。
また、上記側板部106、107と直交する位置にある残りの2枚の側板部108、109の上端辺に連接されている折返し押さえ部115、116を更に内側に折り曲げ、上記コーナ補強フラップ111、112、113、114を挟み込んで押さえることで包装箱の箱型形状への基本的な組み立てが行われていた。
また、図12に示すブランクシート110の場合には、フルートの目の方向が図12中、Yで示す方向に設定されるため、図示のように左右の側板部106、107の上端辺と下端辺に上記4枚のコーナ補強フラップ111、112、113、114を連接すると、当該ブランクシート110を包装箱に組み立てた時、上記4枚のコーナ補強フラップ111、112、113、114のフルートの目の方向がすべて横方向になってしまう。
特開2002−104375号公報 特開2006−96351号公報 特開2009−214891号公報
しかし、前記組立て手法によれば、各側板部106、107、108、109の上方への立ち上げ、コーナ補強フラップ111、112、113、114及び折返し押さえ部115、116の折り曲げの作業を各別に連続して行わなければならず、作業に要領が必要で熟練した作業者でも包装箱の組み立てに40秒程度の時間がかかっていた。
また、上記構造のブランクシート110は、幅寸法が大きくなることもあって、搬送にベルトコンベヤー等が使用できず人手によって搬送していたため、上述した組み立てに10人程度の作業者を必要としていた。
また、上記構造のブランクシート110の場合には、コーナ部に設けられる4枚のコーナ補強フラップ111、112、113、114の自由端辺が拘束されておらず、自由に回動できる状態で設けられているため、上記ブランクシート110に糊付けし、折り曲げ加工する加工装置に挿入する時に、上記コーナ補強フラップ111、112、113、114が引っ掛かるという問題を有していた。
また、上記のような回動自在のコーナ補強フラップ111、112、113、114を形成するためには、図12中、上下に配置されて側板部108、109と上記コーナ補強フラップ111、112、113、114との間に切込み部を形成する必要が生ずる。そして、この切込み部の形成に伴なって発生する端材の混入も問題になっていた。
そこで、本発明が解決しようとする課題は、側板部を上方に立ち上げて組み立てる方式の包装箱に関し、誰でも容易に短時間で組み立てるようにして組み立てに必要な作業者の数を少なくすること、組立てラインに供給される時の包装箱の組み立て前の形態をコンパクトにすることで運送・保管コストを低く抑えること、ブランクシートに対して糊付けや折り曲げ加工を行う加工装置に挿入する時の引っ掛かりや端材の混入を防止することであり、これらの課題を解決し得る包装箱用のブランクシート、該ブランクシートを使用して包装箱に組み立てる前の予備組立て段階で製造される中間組立品、該中間組立品を運搬・保管する場合に採られる中間組立品の梱包形態及び該中間組立品を使用することによって組み立てられる包装箱を提供することにある。
本発明者は鋭意検討を重ねた結果、以下の構成を有する本発明のブランクシート、中間組立品、中間組立品の梱包形態及び包装箱によれば、上記課題を解決し得ることを見出した。
本発明のブランクシートは、側板部を上方に立ち上げて組み立てる方式の包装箱の組み立てに使用されるブランクシートであって、中心に配置され、周囲4辺に対向するように第1罫線と第2罫線が2本ずつ二組設けられている底板部と、前記一組の第1罫線を介して、前記底板部の外方に連接される2枚の第1側板部と、前記他の一組の第2罫線を介して、前記底板部の外方に連接される2枚の第2側板部と、前記第1側板部の外方の第3内罫線と、所定の間隔を空けてその外方に位置する第3外罫線とを介して、その外方に連接される2枚の第1折返し押さえ部と、前記第2側板部の外方の第4内罫線と、所定の間隔を空けてその外方に位置する第4外罫線とを介して、その外方に連接される2枚の第2折返し押さえ部と、前記第1側板部の外方の第3内罫線を介して、その外方に連接される4枚の上端補強フラップと、前記上端補強フラップの左右両端辺の第5罫線を介して、その左右側方に連接される4枚の係止フラップと、前記第2側板部の左右両端辺の第6罫線を介して、その左右側方に連接される4枚の第1コーナ補強フラップと、前記第6罫線の下部から斜め外方に向けて延びる第7罫線を介して、前記第1コーナ補強フラップの左右側方に連接される4枚の中折れフラップと、前記第1コーナ補強フラップの外方の第8罫線を介して、その外方に連接され、前記第2折返し押さえ部の左右両端辺に作業者が引きちぎることのできる強度で接続されている自由端辺の保持構造を備えた4枚の第2コーナ補強フラップとを具備し、前記4枚の中折れフラップのうち少なくとも1枚が包装箱に組み立てる前の予備組立ての段階で前記第1側板部の内壁面に固定されて立上り誘導フラップとして機能するように構成されていることを特徴とするものである(第1の態様)。
上記発明において、前記自由端辺の保持構造が直線的な切取り線によって形成されていて、当該切取り線の一部に前記第2コーナ補強フラップの自由端辺と前記第2折返し押さえ部の左右両端辺を接続する接続部が形成されていてもよい(第2の態様)。
上記発明において、前記自由端辺の保持構造が波目状に湾曲した切取り線によって形成されていて、当該切取り線の一部に前記第2コーナ補強フラップの自由端辺と前記第2折返し押さえ部の左右両端辺を接続する接続部が形成されていてもよい(第3の態様)。
上記発明において、前記4枚の中折れフラップのすべてが包装箱に組み立てる前の予備組立ての段階で、前記第1側板部の内壁面に固定されて立上り誘導フラップとして機能するように構成されていてもよい(第4の態様)。
上記発明において、前記第4内罫線と第4外罫線との間の適宜の位置には、包装箱に組み立てる際に前記係止フラップを受け入れる係止穴部と、前記第2罫線上に形成されるスタッキング用穴部と係合するスタッキング用凸部とを形成する門型スリットが形成されていてもよい(第5の態様)。
上記発明において、前記門型スリットの内方には、該門型スリットから延びる係止スリットが設けられており、包装箱に本組立てする際に、前記係止フラップの一部が当該係止スリットに入り込むことによって係止されるように構成されていてもよい(第6の態様)。
また、本発明の中間組立品は、前記第1の態様のブランクシートを使用して包装箱に組み立てる前の予備組立て段階で製造される中間組立品であって、前記立上り誘導フラップとして機能する中折れフラップが前記第1側板部の内壁面に固定されていることを特徴とするものである(第7の態様)。
また、本発明の中間組立品の梱包形態は、前記第5の態様の中間組立品を運搬・保管する場合に採られる中間組立品の梱包形態であって、請求項5に記載の中間組立品を運搬・保管する場合に採られる中間組立品の梱包形態であって、前記2枚の第2側板部を前記第2罫線で内側に折り返して、前記2枚の第2折返し押さえ部と前記4枚の第2コーナ補強フラップとが、互いに重ね合わされた形態を採るように構成されていることを特徴とすることを特徴とするものである(第8の態様)。
また、本発明の包装箱は、前記第5の態様の中間組立品を使用することによって組み立てられる、側板部を上方に立ち上げて組み立てる方式の包装箱であって、被包装物を支承する四角形状の底板部と、前記底板部の周辺4辺の第1罫線と第2罫線から上方に2枚ずつ立ち上げられている第1側板部及び第2側板部と、前記2枚の第2側板部から第6罫線と第8罫線を介して、中折れ状態に折り畳まれる4枚ずつの第1コーナ補強フラップ、中折れフラップ及び第2コーナ補強フラップと、前記2枚の第1側板部から第3内罫線及び第3外罫線で内側に折り返すことによって前記折り畳まれた状態の第1コーナ補強フラップ、中折れフラップ及び第2コーナ補強フラップを挟み込んだ状態で保持する2枚の第1折返し押さえ部と、前記2枚の第2側板部から第4内罫線及び第4外罫線で折り返すことによって前記第1折返し押さえ部の左右両端部を係止し、前記第2コーナ補強フラップの自由端辺寄りの一部を挟み込んだ状態で保持する2枚の第2折返し押さえ部と、前記2枚の第1側板部から第3内罫線で内側に折り曲げ、左右両端の係止フラップを第5罫線で下方に折り曲げることによって前記第4内罫線と第4外罫線との間の係止穴部に前記係止フラップを係止させる上端補強フラップと、を具備していることを特徴とすることを特徴とするものである(第9の態様)。
第1の態様によれば、ブランクシートを糊付けしたり折り曲げ加工する加工装置にかけた場合に生ずるフラップ部の引っ掛かりや端材の混入が防止されるようになる。また、ブランクシートを運搬・保管する場合にも第2コーナ補強フラップは、第1コーナ補強フラップと第2折返し押さえ部と一体になっているから、取り扱いが容易であり、上下に重ね合わされる他のブランクシートとの引っ掛かりも生じない。
また、前記4枚の中折れフラップのうち少なくとも1枚が包装箱に組み立てる前の予備組立ての段階で前記第1側板部の内壁面に固定されて立上り誘導フラップとして機能するように構成されているから、包装箱に組み立てる際に、前記第2コーナ補強フラップを第8罫線で内側に折り曲げながら第1側板部を上方に立ち上げると、前記中折れフラップに連接されている第1コーナ補強フラップを介して第2側板部も上方に立ち上がるため、従来のブランクシートに比べて組み立てが容易になり短時間で包装箱に組み立てることが可能になる。
また、本態様のブランクシートは構造が比較的簡単で機械的強度に優れているから、厚さ0.5mm程度の板紙から厚手の段ボール(例えば厚さ5mmのAフルート段ボール)まで広い範囲の材料に適用可能である。
第2の態様によれば、前記自由端辺の保持構造を形成するために行う切取り線の打抜き加工が容易になり、当該切取り線の打抜きに使用する抜き型の形成も容易になる。
第3の態様によれば、当初接続部によって接続されている第2コーナ補強フラップの自由端辺と第2折返し押さえ部との切り離しが容易になり、ブランクシートから包装箱に組み立てる組立て作業が円滑に行われるようになる。
第4の態様によれば、前記4枚の中折れフラップのすべてが包装箱に組み立てる前の予備組立ての段階で、前記第1側板部の内壁面に固定されているから、このうち一組の中折れフラップの存する第2コーナ補強フラップを内側に折り曲げながら第1側板部を上方に立ち上げれば、すべての第1側板部と第2側板部が上方に同時に立ち上がって箱状になる。従って、上記第1側板部と第2側板部の立ち上がりが確実になって、更に組み立てが容易で短時間で包装箱に組み立てることが可能なブランクシートが提供できるようになる。
第5の態様によれば、ブランクシートの第4内罫線と第4外罫線との間の適宜の位置に門型スリットを形成することによって、包装箱に組み立てる段階で上記門型スリットの形成部位に自動的に前記係止フラップが係止される係止穴部と、前記第2罫線上に形成されるスタッキング用穴部と係合するスタッキング用凸部とが同時に形成される。
従って、前記スタッキング用穴部とスタッキング用凸部を係合させた状態で、組み立てた包装箱を複数段、段積みすれば、包装箱の荷崩れが防止される。また、単一の門型スリットの形成によって上記係止フラップが係止される係止穴部と、上記スタッキング用穴部に嵌まるスタッキング用凸部の両方が同時に形成されるからブランクシートの加工が簡単になり、ブランクシートの製造コストの削減が図られる。
第6の態様によれば、係止穴部に挿嵌された係止スリットの係止穴部からの浮き上がりが防止でき、包装箱の組立て状態を長期に亘って安定して保つことが可能になる。また、上記効果は、門型スリットの内方に一部切り込みを入れて係止スリットを形成するだけの簡単な構成によって実現できるから、ブランクシートの加工も複雑にならない。
第7の態様によれば、第1側板部の内壁面に固定されている中折れフラップをそのまま立上り誘導フラップとして使用できるから包装箱に組み立てる本組立て段階での作業が容易になって円滑に包装箱への組み立てが遂行できるようになり、極めて短時間で包装箱に組み立てることが可能になる。
また、中折れフラップを第1側板部の内壁面に固定することによって第2側板部が上方に立ち上がるから前記ブランクシートの状態よりもコンパクトになり、ベルトコンベア等に載置して搬送することが可能になって、包装箱の組み立てに必要な作業者の人数を減らして、効率の良い包装箱の製造が可能になる。
第8の態様によれば、中間組立品の外観を、外方に第2側板部、第2折返し押さえ部及び第2コーナ補強フラップを張り出させない幅方向にコンパクトですっきりとした形態に整えることが可能になる。
また、当該中間組立品の梱包形態は厚さが必要以上に厚くならず、幅寸法が極めて小さくスリムに抑えられているから、トラックの荷台等に積載した時の収納性が向上し運搬コストが軽減される。また、保管スペースも小さくて済むから中間組立品の管理コストの軽減も図られる。
第9の態様によれば、包装箱の組み立てに際して、立上り誘導フラップとして機能する中折れフラップを備える前記第7の態様の中間組立品を使用しているから、誰でも容易に短時間で包装箱を組み立てることができ、組み立てに必要な作業者の数を少なくして果物や野菜等の農産物の包装に適した縦荷重に強い包装箱を提供することが可能になる。
また、本態様の包装箱は、組み立てに際して金具やテープ類を一切使用していないから簡単に折り畳むことができ、使用しない時は前記第8の態様の中間組立品の梱包形態にして保管し次の使用に備えることも可能である。
本発明の実施の形態に係るブランクシートを示す平面図である。 本発明の実施の形態に係る中間組立品を示す斜視図である。 本発明の実施の形態に係る中間組立品の梱包形態を示す平面図である。 本発明の実施の形態に係る包装箱の組立手順を示す図で、第1側板部と第2側板部を立ち上げる時の立上り誘導フラップの作用状態を示す立上り誘導フラップ周辺の拡大斜視図である。 本発明の実施の形態に係る包装箱の組立手順を示す図で、第1側板部と第2側板部を立ち上げて第2コーナ補強フラップを内側に折り曲げた状態を示す斜視図である。 本発明の実施の形態に係る包装箱の組立手順を示す図で、第1折返し押さえ部を内側に折り曲げて係止させた状態を示す斜視図である。 本発明の実施の形態に係る包装箱の組立手順を示す図で、第2折返し押さえ部を内側に折り曲げて係止させた状態を示す斜視図である。 本発明の実施の形態に係る包装箱の組立手順を示す図で、上端補強フラップを内側に折り曲げて係止フラップで係止する途中の状態を示す係止フラップ周辺の拡大斜視図である。 本発明の実施の形態に係る包装箱の組立完成状態を示す斜視図である。 本発明の実施の形態に係る包装箱を段積みする場合を示す分解斜視図である。 本発明の実施の形態に係るブランクシートの第2コーナ補強フラップにおける自由端辺の保持構造の2種の態様を示す平面図である。 従来のブランクシートの一例を示す平面図である。
以下において、本発明の(1)ブランクシート、(2)中間組立品、(3)中間組立品の梱包形態及び(4)包装箱について、図面を参照しながら詳細に説明する。
尚、本明細書中で使用する「上方」、「上端」、「上部」、「下部」とは、ブランクシート1を包装箱4に組み立てた状態での「上方」、「上端」、「上部」、「下部」を意味し、本明細書中で使用する「左右両端」とは、当該部位を包装箱4に組み立てた状態で内面側から見た時の幅方向での「左右両端」を意味する。
また、本明細書中で使用する「外方」とは、底板部5を中心に据えて見た時の底板部5の「外方」を意味し、本明細書中で使用する「内方」とは、対向位置にある二部材について使用する場合には、該二部材間の「中心に向かう方向」、単に「内方」という場合には、底板部5を中心に据えて見た時の底板部5の「中心に向かう方向」を意味するものとする。
(1)ブランクシート(図1及び図11参照)
本発明のブランクシート1は、側板部11、13を上方Aに立ち上げて組み立てる方式の包装箱4の組み立てに使用されるブランクシートであって、1枚の底板部5と2枚の第1側板部11と、2枚の第2側板部13と、2枚の第1折返し押さえ部18と、2枚の第2折返し押さえ部22と、4枚の上端補強フラップ23と、4枚の係止フラップ27と、4枚の第1コーナ補強フラップ31と、4枚の中折れフラップ35と、4枚の第2コーナ補強フラップ39と、を具備することによって基本的に構成されている。
また、ブランクシート1の材料としては、前述したように厚さ0.5mm程度の板紙から厚さ5mmのAフルート段ボールまでの種々の厚さの板紙や段ボールを適用することが可能である。
そして、本実施の形態では図示のような矩形平板状の底板部5が採用されており、該底板部5を中心に配置して、その周囲4辺に対向するようにフルートの目の方向Yに沿う第1罫線7とフルートの目の方向Yと交差する第2罫線9が2本ずつ二組設けられている。
また、上記一組の第1罫線7を介して、前記底板部5の外方には、図示のように幅寸法に比べて高さ寸法の低い矩形平板状の第1側板部11が対向するように2枚設けられている。
また、上記2枚設けられる第1側板部11の中央の第1罫線7寄りの位置には、第9罫線55を残して長円形状に打ち抜かれた手掛かり窓57が形成されている。
そして、上記手掛かり窓57の内部には、包装箱4に組み立てた状態で内側に折り曲げて使用する長円を長手方向に沿って2分割した形状の折曲げ片59が上記第9罫線55を介して上記第1側板部11と連接されている。
また、上記第1側板部11と上記底板部5との間の上記第1罫線7上の左右両端寄りの位置には、後述する第1折返し押さえ部18の自由端辺に設けられている係止爪61を受け入れる角穴状の係止穴62が2つ形成されている。
また、上記他の一組の第2罫線9を介して、前記底板部5の外方には、前記第1側板部11と同様、高さ寸法に比べて幅寸法の長い矩形平板状の第2側板部13が同じく対向するように2枚設けられている。
また、上記第2側板部13と上記底板部5との間の上記第2罫線9上の左右両端寄りの位置には、後述する第2折返し押さえ部22の自由端辺に設けられている係止爪63を受け入れる係止穴としても機能する角穴状のスタッキング用穴部65が2つ形成されている。
また、上記第1側板部11の外方の第3内罫線15と、所定の間隔16を空けてその外方に位置する第3外罫線17とを介して、その外方に第1折返し押さえ部18が連接されている。
第1折返し押さえ部18は、外方に行くに従って幅寸法が徐々に大きくなる台形平板状の部材で、スリット24を介して後述する上端補強フラップ23と分断されている。
第1折返し押さえ部18の中央自由端辺寄りの位置には、上記第3内罫線15と第3外罫線17で第1折返し押さえ部18を上記第1側板部11の内壁面12側に折り曲げた時、前記手掛かり窓57と合致する長円形状の手掛かり窓67が形成されている。
更に、前述したように第1折返し押さえ部18の自由端辺における左右端辺寄りの位置には、組み立て時に前述した係止穴62に係止される一例として偏平長方形状の2つの係止爪61が図1中の左右に2組設けられている。
また、上記第2側板部13の外方の第4内罫線19と、所定の間隔20を空けてその外方に位置する第4外罫線21とを介して、その外方に第2折返し押さえ部22が連接されている。
第2折返し押さえ部22は、前記第2側板部13とほぼ同じ大きさの矩形平板状の部材で、第2折返し押さえ部22の自由端辺の中央には折り返した状態の第2折返し押さえ部22を展開状態にする場合に指を掛ける一例として半円形状に凹陥した指掛け部69が形成されている。
また、上記指掛け部69を挟んだ上記第2折返し押さえ部22の自由端辺の左右両端寄りの位置には、前述したスタッキング用穴部65に対して組立て時において係止される一例として偏平長方形状の2つの係止爪63が図1中の上下に2組設けられている。
また、上記第4内罫線19と第4外罫線21との間の間隔20には、左右両端寄りの位置に、次に述べる係止フラップ27を係止させる場合に使用する係止穴部51と、上記スタッキング用穴部65と係合するスタッキング用凸部52とを同時に形成する偏平な門型形状の門型スリット53が2個ずつ図1中上下に2組形成されている。
尚、上記スタッキング用穴部65は、当該ブランクシート1を包装箱4に組み立てた時、複数個の包装箱4を図10に示すように段積みする際に下方の包装箱4のスタッキング用凸部52を上方の包装箱4のスタッキング用穴部65に係合させることによって、当該段積みされた包装箱4の荷崩れを防止する役割を有している。
更に、上記門型スリット53の内方には、左右の門型スリット53から内側に向って僅かに延びる直線状の係止スリット54が形成されており、当該ブランクシート1を包装箱4に本組立てする際に、次に述べる係止フラップ27の一部が当該係止スリット54に入り込むことによって係止フラップ27の挿入を円滑にし、挿入後は当該係止スリット54の挟持作用によって上記係止フラップ27が確実に係止されるように構成されている。
一方、上記2枚の第1側板部11の外方には、上述した第1折返し押さえ部18を挟むようにその左右側方に配置される2枚の上端補強フラップ23が上記第3内罫線15を介して図1中の左右に2組設けられている。
上記上端補強フラップ23は、一例として三角形平板状の部材で該上端補強フラップ23の左右両端辺に設けた第5罫線25を介して、その左右側方に2枚ずつ計4枚の係止フラップ27が設けられている。
上記係止フラップ27は、一例としてコーナ部が丸く加工された三角形平板状の部材で、下端部から上記コーナ部にかけて形成されている一例として直線状に傾斜したガイド辺73によって上記係止穴部51に対する当該係止フラップ27の挿入を円滑にし、当該係止フラップ27の上端部の爪部75によって上記係止穴部51及び上記係止スリット54からの係止フラップ27の不用意な脱落を防止している。
また、上記2枚の第2側板部13の左右両端辺には、第6罫線29を介して、その左右側方に計4枚の第1コーナ補強フラップ31が連接されている。
第1コーナ補強フラップ31は、一例として三角形平板状の部材で、組立時に前記第1側板部11の内壁面12に重ね合わせて包装箱4のコーナ部を補強する役割を有している。
また、上記第6罫線29の下部から一例として45°の傾斜角度αで斜め外方に向けて延びる第7罫線33が上記第1コーナ補強フラップ31の側方の一端辺に設けられており、該第7罫線33を介してその側方に中折れフラップ35が設けられている。
中折れフラップ35は、一例として三角形平板状の部材で上記第1コーナ補強フラップ31の数に対応して4枚設けられており、これら4枚の中折れフラップ35のうち少なくとも1枚が包装箱4に組み立てる前の予備組立ての段階で上記第1側板部11の内壁面12に固定されて立上り誘導フラップ36として機能するように構成されている。
尚、上記中折れフラップ35は、後述する中間組立品の梱包形態3を採った時に上記第1コーナ補強フラップ31に重ね合わされて中折れ状態になるが、組立時には、上記第1コーナ補強フラップ31と同一平面になり、該第1コーナ補強フラップ31と共に包装箱4のコーナ部の補強部材として機能する。
また、上記第1コーナ補強フラップ31の外方には、第8罫線37を介して、4枚の第2コーナ補強フラップ39が連接されている。
第2コーナ補強フラップ39は、一例として1つのコーナ部が丸く加工された矩形平板状の部材で、組立時に上記第1コーナ補強フラップ31と中折れフラップ35とに重ね合わされて、包装箱4のコーナ部を補強する役割を有している。
そして、本実施の形態ではブランクシート1のフロートの目の方向Yが図1に示す方向に設定されているから、当該ブランクシート1を包装箱4に組み立てた時に上記第1コーナ補強フラップ31と中折れフラップ35と第2コーナ補強フラップ39のフルートの目の方向Yがすべて縦方向になるから多数段の段積みにも耐えられる縦荷重に強い包装箱4が得られるようになっている。また、上記第1コーナ補強フラップ31と中折れフラップ35に対して第2コーナ補強フラップ39を重ね合わせる2重構造のコーナ補強フラップによって包装箱4の機械的強度の一層の向上が図られている。
また、上記第2コーナ補強フラップ39の自由端辺41には、図11に示すような自由端辺の保持構造43が適用されている。この保持構造43は、図11(a)に示すような直線的な切取り線45Aや図11(b)に示すような波目状に湾曲した切取り線45B等によって形成されており、これらの切取り線45の一部(例えば図示のような2点)には、当該第2コーナ補強フラップ39の自由端辺41を上述した第2折返し押さえ部22の左右の両端部に接続するための接続部47が形成されている。
そして、上記接続部47は、作業者が手で容易に引きちぎることができる程度の強度で接続されており、当該ブランクシート1を包装箱4に組み立てる段階で、上記接続部47を引きちぎって第2コーナ補強フラップ39の上記機能が発揮されるように構成されている。
この他、図1中、符号49で示している罫線は、当該ブランクシート1を包装箱4に組み立てる際に包装箱4のコーナ部に自動的にできる折曲げ案内線を示している。
この折曲げ案内線49は、フルートの目の方向Yに沿っていることから上述したように包装箱4に組み立てる段階で自動的に形成されるものであるが、第2コーナ補強フラップ39のコーナ部での折れ曲がりを更に円滑にするために筋押し線や第2コーナ補強フラップ39の厚みの半分程度に切れ込みを入れた半切れ線等によって構成することも勿論可能である。
そして、このようにして構成される本実施の形態に係るブランクシート1によれば、上記コーナ補強フラップの2重構造と、フルートの目の方向Yを縦方向に設定したことによって包装箱4の機械的強度が向上して多数段、段積みしても最下段の包装箱4に潰れが生じなくなる。また、上記自由端辺の保持構造43によって、当該ブランクシート1を折り畳んだり、糊付けする際に上記第2コーナ補強フラップ39が加工装置等に引っ掛かってしまうという問題も生じない。
更に、本実施の形態のブランクシート1によれば、包装箱4に組み立てる前の予備組立ての段階で第1側板部11の内壁面12に固定される中折れフラップ35が立上り誘導フラップ36として機能するから、包装箱4への組立てが容易になり、構造が簡単で厚手の段ボールを使用しても製造することが可能なブランクシート1を提供できるようになる。
(2)中間組立品(図2参照)
本発明の中間組立品2は、前記図1に示すブランクシート1を使用して包装箱4に組み立てる前の予備組立て段階で製造される中間加工品である。即ち、前記ブランクシート1の状態から立上り誘導フラップ36として機能する中折れフラップ35が前記第1側板部11の内壁面12に固定された状態のものである。従って、第2コーナ補強フラップ39の自由端辺41が前記第2折返し押さえ部22に接続されており、前記自由端辺の保持構造43が機能した状態になっている。
また、本実施の形態では、前記4枚の中折れフラップ35のすべてが包装箱4に組み立てる前の予備組立ての段階で、前記第1側板部11の内壁面12に固定された状態のものを中間組立品2としている。
また、本実施の形態では、前記4枚の中折れフラップ35を前記第1側板部11の内壁面12に固定する態様として速乾性の糊を使用した糊付けを採用している。
そして、このようにして4枚の中折れフラップ35が第1側板部11の内壁面12にすべて糊付けされると、図2に示すように第2側板部13が第2罫線9で内側に折り曲げられるため、当該中間組立品2の幅寸法は、前記ブランクシート1の幅寸法に比べて格段に小さくなる。
従って、このように構成される本実施の形態に係る中間組立品2によれば、第1側板部11の内壁面12に糊付けされた中折れフラップ35のすべてがそのまま立上り誘導フラップ36として機能するから、包装箱4に組み立てる本組立て段階での作業が容易になり、極めて短時間で包装箱4に組み立てることが可能になる。
また、上記幅寸法の減少によりベルトコンベア等に載置された状態での搬送が可能になるから、包装箱4の組み立てに必要な作業者の人数を減らして、効率の良い包装箱4の製造が可能になる。
因みに、本実施の形態に係る中間組立品2を使用すれば、従来10人の作業者で40秒程度かかっていた包装箱4の組立作業を3人の作業者で20秒程度の時間で遂行できるようになる。
(3)中間組立品の梱包形態(図3参照)
本実施の形態に係る中間組立品の梱包形態3は、前記図2に示す中間組立品2を運搬・保管する場合に採られる中間組立品2の梱包形態であって、前記2枚の第2側板部13を前記第2罫線9で内側に折り返し、前記2枚の第2折返し押さえ部22と前記4枚の第2コーナ補強フラップ39と、が互いに重ね合わされた形態を採るように構成されている。
そして、このようにして構成される本実施の形態に係る中間組立品の梱包形態によれば、図2に示すように中間組立品2の段階で斜め上方内方に立ち上げられていた第2側板部13と第2折返し押さえ部22と第2コーナ補強フラップ39とを更に内側に折り返して平坦にし、厚さと幅が嵩張らないすっきりとした形態に整えることが可能になる。
従って、トラックの荷台等に積載した時の収納性が向上し運搬コストが軽減される。また、保管スペースも小さくて済むから中間組立品2の管理コストの削減も図られる。
(4)包装箱(図4乃至図10参照)
本実施の形態に係る包装箱4は、図9に示すような外観構成を有しており、図10に示す段積み状態での使用に適した構造を有している。
即ち、この包装箱4は、前述した図2に示す中間組立品2を使用することによって組み立てられる、側板部11、13を上方に立ち上げて組み立てる方式の包装箱であって、被包装物を支承する四角形状の底板部5と、前記底板部5の周囲4辺の第1罫線7と第2罫線9から上方に2枚ずつ立ち上げられている第1側板部11及び第2側板部13と、備えている。
また、この包装箱4には、前記2枚の第2側板部13から第6罫線29と第8罫線37を介して、中折れ状態に折り畳まれる4枚ずつの第1コーナ補強フラップ31と、中折れフラップ35と、第2コーナ補強フラップ39と、が設けられている。
また、この包装箱4には、前記2枚の第1側板部11から第3内罫線15及び第3外罫線17で内側に折り返すことによって前記折り畳まれた状態の第1コーナ補強フラップ31、中折れフラップ35及び第2コーナ補強フラップ39を挟み込んだ状態で保持する2枚の第1折返し押さえ部18と、前記2枚の第2側板部13から第4内罫線19及び第4外罫線21で折り返すことによって前記第1折返し押さえ部18の左右両端部を係止し、前記第2コーナ補強フラップ39の自由端辺41寄りの一部を挟み込んだ状態で保持する2枚の第2折返し押さえ部22と、が設けられている。
更に、この包装箱4には、前記2枚の第1側板部11から第3内罫線15で内側に折り曲げ、左右両端の係止フラップ27を第5罫線25で下方に折り曲げることによって前記第4内罫線19と第4外罫線21との間の係止穴部51に前記係止フラップ27を係止させる上端補強フラップ23と、が設けられており、これらの諸部材を備えることによって包装箱4は基本的に構成されている。
次に、図4乃至図10に示す包装箱4の組立て及び段積みの手順に従って、上述した包装箱4の各構成部材の作用状態について具体的に説明する。
(A)立上り誘導フラップの作用状態(図2及び図4、5参照)
包装箱4の製造ラインに供給される中間組立品2は、図2に示すように上下の第2側板部13が第2罫線9で内側の斜め上方に折り曲げられた幅方向にスリムでコンパクトな形態になっている。
従って、ベルトコンベアに積載しての搬送が可能で、作業者はベルトコンベアに積載されて搬送されてくる前記中間組立品2に対して組立て作業を遂行できるようになっている。
先ず、作業者は、第1側板部11に糊付けされている中折れフラップ35の立上り誘導フラップ36としての機能を使用して、第2コーナ補強フラップ39を内側に折り曲げた状態で第1側板部11を上方Aに立ち上げる。
この時、上記中折れフラップ35と前記第1コーナ補強フラップ31を介して連接されている第2側板部13も前記第2罫線9を中心に回動するようになって、上記第1側板部11の動きに連動して上方Aに徐々に立ち上がって行く。
そして、第1側板部11を垂直姿勢になるまで立ち上げると、第1側板部11も垂直姿勢になり、前記第1コーナ補強フラップ31と中折れフラップ35が第1側板部11の内壁面12に重ね合わされ、その内方に前記第2コーナ補強フラップ39が重ね合わされてフロートの目の方向Yが縦方向のコーナ補強フラップの二重構造が形成されて図5に示す状態になる。
(B)第1折返し押さえ部と第2折返し押さえ部の作用状態(図5乃至図7参照)
次に、作業者は、図5において対向する位置にある2枚の第1折返し押さえ部18を第3内罫線15と第3外罫線17で内側に折り曲げて行き、第1折返し押さえ部18の自由端辺に設けられている係止爪61を前記第1罫線7に一部かかるように底板部5に形成されている係止穴62に挿入して係止させれば、図6に示すように上記第1コーナ補強フラップ31と中折れフラップ35と第2コーナ補強フラップ39とを上記第1側板部11の内壁面12と第1折返し押さえ部18との間に挟み込んで上記コーナ補強フラップの2重構造が保持固定される。
次に、作業者は、図7に示すように対向する位置にある2枚の第2折返し押さえ部22を第4内罫線19と第4外罫線21で内側に折り曲げて行き、第2折返し押さえ部22の自由端辺に設けられている係止爪63を前記第2罫線9上に形成されているスタッキング用穴部65に挿して係止させる。
そして、このようにして第2折返し押さえ部22が保持されると、上記第1折返し押さえ部18の両端部が当該第2折返し押さえ部22によって係止状態で保持され、上記第2コーナ補強フラップ39が上記折曲げ案内線49で折り曲げられて、当該折曲げ案内線49から自由端辺41にかけての部分が当該第2折返し押さえ部22によって挟持状態で保持されるようになる。
この他、上記第2折返し押さえ部22が内側に折り返されて垂直姿勢で保持されると、図7に示すように第4内罫線19と第4外罫線21との間隔20に形成されている門型スリット53は、第4内罫線19を中心とする上記間隔20の内側水平姿勢への回動に伴なって、該間隔20上に係止穴部51を形成し、第2側板部13の上端辺にスタッキング用凸部52を上方Aに突出させた状態にする。
一方、上記垂直姿勢で保持されている第2折返し押さえ部22を展開状態にするには、第2折返し押さえ部25の自由端辺の中央に形成されている指掛け部69に指を掛けて上方Aそして外方へと当該第2折返し押さえ部22を引き上げるようにする。
(C)係止フラップの作用状態(図7乃至図9参照)
次に、作業者は、図7において対向する位置にある2枚の上端補強フラップ23を第3内罫線15を中心にして図8に示すように内側に徐々に折り曲げて行き、当該上端補強フラップ23に連接されている係止フラップ27を第5罫線25で内側に折り曲げて下方を向くようにする。
更に、上記上端補強フラップ23を折り曲げて行くと、係止フラップ27の一部が上述した第2側板部13上部の間隔20に形成されている係止穴部51に入り込むようになり、係止フラップ27の傾斜したガイド片73に案内されて当該係止フラップ27のすべてが上記係止穴部51内に入り込むと図9に示すように当該組立てが終了して包装箱4が完成する。
尚、上記係止フラップ27のすべてが係止穴部51内に入り込んだ状態では、係止フラップ27の爪部75が当該係止穴部51の内方に延びている係止スリット54に入り込み、その周辺の間隔20の裏面に係止されるため、係止フラップ27の不用意な係止穴部51からの脱落が防止され、上端補強フラップ23が内側に水平に折り曲げられた保持姿勢が維持されるようになる。
また、このようにして組み立てられた包装箱4を移動する場合には、第1側板部11に形成されている手掛かり窓57に手を入れて折曲げ片59を第9罫線55を中心にして内側に曲げて該折曲げ片59を内方の手掛かり窓67に係合させた状態とし、該折曲げ片59を持って包装箱4を持ち運ぶようにする。
(D)スタッキング用凸部の作用状態(図9及び図10参照)
このようにして完成された包装箱4の第2側板部13の上端辺には、図9及び図10に示すように垂直姿勢でスタッキング用凸部52が上方に突出しており、一方、包装箱4の下部の底板部5と第2側板部13の境界部には、スタッキング用穴部65が形成されている。
そして、図10に示すように複数の包装箱4を段積みする場合、下方の包装箱4のスタッキング用凸部52を上方Aの包装箱4のスタッキング用穴部65に係合させた状態で段積みすれば、包装箱4の段積み状態の荷姿が安定し、不用意な荷崩れが防止される。
そして、このようにして構成される本実施の形態に係る包装箱4によれば、第1側板部11の内壁面12に糊付けされた中折れフラップ35が有する立上り誘導フラップ36としての機能により、誰でも容易に短時間で組み立てることができる果物や野菜等の農産物の包装に適した包装箱4を提供することが可能になる。
また、上記包装箱4は、上述したコーナ補強フラップの2重構造とフルートの目の方向Yの設定によって縦荷重に強い構造になっているから、上述したように段積みしても荷崩れが生じないし、最下段の包装箱4が潰れることもない。また、折り畳むことによってコンパクトな中間組立品の梱包形態3にして保管することができるから使い勝手が良く、管理も容易である。
以上が、本発明の基本的な実施の形態であるが、本発明のブランクシート1、中間組立品2、中間組立品の梱包形態3及び包装箱4は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内の部分的構成の変更や省略、あるいは当業者において周知、慣用の技術を追加することが可能である。
例えば、係止フラップ27の形状は、前述した3角形平板形状に限らず、平板フック形状の係止フラップ27とすることも可能であるし、第2側板部13や第2折返し押さえ部22に通気用の穴部等を形成することも可能である。
また、中折れフラップ35を第1側板部11の内壁面12に固定する態様としては、速乾性の糊を使用した糊付けに限らず、ホットメルト等、他の接着剤を使用して固定するもの、打抜きプレス加工等を利用して中折れフラップ35の一部を第1側板部11に対して係合させて固定するもの等、種々の態様が適用可能である。
この他、本発明のブランクシート1、中間組立品2、中間組立品の梱包形態3及び包装箱4は、果物や野菜等の農産物の包装に限らず、菓子、文具、機械部品等の種々の被包装物の包装に利用することが可能である。
また、前記第2コーナ補強フラップ39の自由端辺41に適用した自由端辺の保持構造43は、前述したような直線的な切取り線45Aや波目状に湾曲した切取り線45Bに限らず、鋸刃状やミシン目状の切取り線45等、種々の形状の切取り線45によって形成することが可能であり、接続部47の数や長さも使用する段ボール等の厚さ等に応じて適宜調整することが可能である。
本発明のブランクシート、中間組立品、中間組立品の梱包形態及び包装箱は、包装箱を組み立てながら果物や野菜等の農産物等を梱包する梱包ライン等で利用でき、特に多数の包装箱を段積みして使用したい場合や少ない人数で効率良く短時間で包装箱を組み立てて被包装物を梱包したい場合に利用可能性を有する。
1 ブランクシート
2 中間組立品
3 中間組立品の梱包形態
4 包装箱
5 底板部
7 第1罫線
9 第2罫線
11 第1側板部
12 内壁面
13 第2側板部
15 第3内罫線
16 間隔
17 第3外罫線
18 第1折返し押さえ部
19 第4内罫線
20 間隔
21 第4外罫線
22 第2折返し押さえ部
23 上端補強フラップ
24 スリット
25 第5罫線
27 係止フラップ
29 第6罫線
31 第1コーナ補強フラップ
33 第7罫線
35 中折れフラップ
36 立上り誘導フラップ
37 第8罫線
39 第2コーナ補強フラップ
41 自由端辺
43 (自由端辺の)保持構造
45 切取り線
47 接続部
49 折曲げ案内線
51 係止穴部
52 スタッキング用凸部
53 門型スリット
54 係止スリット
55 第9罫線
57 手掛かり窓
59 折曲げ片
61 係止爪
62 係止穴
63 係止爪
65 スタッキング用穴部(係止穴)
67 手掛かり窓
69 指掛け部
73 ガイド片
75 爪部
A 上方
α 傾斜角度
Y (フルートの)目の方向

Claims (8)

  1. 側板部を上方に立ち上げて組み立てる方式の包装箱の組み立てに使用されるブランクシートであって、
    中心に配置され、周囲4辺に対向するように第1罫線と第2罫線が2本ずつ二組設けられている底板部と、
    前記一組の第1罫線を介して、前記底板部の外方に連接される2枚の第1側板部と、
    前記他の一組の第2罫線を介して、前記底板部の外方に連接される2枚の第2側板部と、
    前記第1側板部の外方の第3内罫線と、所定の間隔を空けてその外方に位置する第3外罫線とを介して、その外方に連接される2枚の第1折返し押さえ部と、
    前記第2側板部の外方の第4内罫線と、所定の間隔を空けてその外方に位置する第4外罫線とを介して、その外方に連接される2枚の第2折返し押さえ部と、
    前記第1側板部の外方の第3内罫線を介して、その外方に連接される4枚の上端補強フラップと、
    前記上端補強フラップの左右両端辺の第5罫線を介して、その左右側方に連接される4枚の係止フラップと、
    前記第2側板部の左右両端辺の第6罫線を介して、その左右側方に連接される4枚の第1コーナ補強フラップと、
    前記第6罫線の下部から斜め外方に向けて延びる第7罫線を介して、前記第1コーナ補強フラップの左右側方に連接される4枚の中折れフラップと、
    前記第1コーナ補強フラップの外方の第8罫線を介して、その外方に連接され、前記第2折返し押さえ部の左右両端辺に作業者が引きちぎることのできる強度で接続されている自由端辺の保持構造を備えた4枚の第2コーナ補強フラップとを具備し、
    前記4枚の中折れフラップのうち少なくとも1枚が包装箱に組み立てる前の予備組立ての段階で前記第1側板部の内壁面に固定されて立上り誘導フラップとして機能するように構成されていることを特徴とするブランクシート。
  2. 請求項1に記載のブランクシートにおいて、
    前記自由端辺の保持構造は、直線的な切取り線によって形成されており、当該切取り線の一部には前記第2コーナ補強フラップの自由端辺と前記第2折返し押さえ部の左右両端辺を接続する接続部が形成されていることを特著とするブランクシート。
  3. 請求項1に記載のブランクシートにおいて、
    前記、自由端辺の保持構造は、波目状に湾曲した切取り線によって形成されており、当該切取り線の一部には前記第2コーナ補強フラップの自由端辺と前記第2折返し押さえ部の左右両端辺を接続する接続部が形成されていることを特徴とするブランクシート。
  4. 請求項1に記載のブランクシートにおいて、
    前記4枚の中折れフラップのすべてが包装箱に組み立てる前の予備組立ての段階で、前記第1側板部の内壁面に固定されて立上り誘導フラップとして機能するように構成されていることを特徴とするブランクシート。
  5. 請求項1に記載のブランクシートにおいて、
    前記第4内罫線と第4外罫線との間の適宜の位置には、包装箱に組み立てる際に前記係止フラップを受け入れる係止穴部と、前記第2罫線上に形成されるスタッキング用穴部と係合するスタッキング用凸部とを形成する門型スリットが形成されていることを特徴とするブランクシート。
  6. 請求項に記載のブランクシートにおいて、
    前記門型スリットの内方には、該門型スリットから延びる係止スリットが設けられており、包装箱に本組立てする際に、前記係止フラップの一部が当該係止スリットに入り込むことによって係止されるように構成されていることを特徴とするブランクシート。
  7. 請求項1に記載のブランクシートを使用して包装箱に組み立てる前の予備組立て段階で製造される中間組立品であって、
    前記立上り誘導フラップとして機能する中折れフラップが前記第1側板部の内壁面に固定されていることを特徴とする中間組立品。
  8. 請求項7に記載の中間組立品を運搬・保管する場合に採られる中間組立品の梱包形態であって、
    前記2枚の第2側板部を前記第2罫線で内側に折り返して、前記2枚の第2折返し押さえ部と前記4枚の第2コーナ補強フラップとが、互いに重ね合わされた形態を採るように構成されていることを特徴とする中間組立品の梱包形態。
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