JP5892692B2 - 液晶ポリエステル含有液状組成物および液晶ポリエステル含有液状組成物の製造方法 - Google Patents
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Description
(1)−O−Ar1−CO−
(2)−CO−Ar2−CO−
(3)−X−Ar3−Y−
(Ar1は、フェニレン基、ナフチレン基又はビフェニリレン基を表す。Ar2及びAr3は、それぞれ独立に、フェニレン基、ナフチレン基、ビフェニリレン基又は下記式(4)で表される基を表す。X及びYは、それぞれ独立に、酸素原子又はイミノ基を表す。Ar1、Ar2又はAr3で表される前記基にある水素原子は、それぞれ独立に、ハロゲン原子、アルキル基又はアリール基で置換されていてもよい。)
(4)−Ar4−Z−Ar5−
(Ar4及びAr5は、それぞれ独立に、フェニレン基又はナフチレン基を表す。Zは、酸素原子、硫黄原子、カルボニル基、スルホニル基又はアルキリデン基を表す。)
なお、以下の説明においては、液晶ポリエステル含有液状組成物を「液状組成物」と略記することがある。以下、順に説明する。
本実施形態で用いる液晶ポリエステルは、溶融状態で液晶性を示す液晶ポリエステルであり、450℃以下の温度で溶融するものであることが好ましい。なお、液晶ポリエステルは、液晶ポリエステルアミドであってもよいし、液晶ポリエステルエーテルであってもよいし、液晶ポリエステルカーボネートであってもよいし、液晶ポリエステルイミドであってもよい。液晶ポリエステルは、原料モノマーとして芳香族化合物のみを用いてなる全芳香族液晶ポリエステルであることが好ましい。
(1)−O−Ar1−CO−
(2)−CO−Ar2−CO−
(3)−X−Ar3−Y−
(Ar1は、フェニレン基、ナフチレン基又はビフェニリレン基を表す。Ar2及びAr3は、それぞれ独立に、フェニレン基、ナフチレン基、ビフェニリレン基又は下記式(4)で表される基を表す。X及びYは、それぞれ独立に、酸素原子又はイミノ基(−NH−)を表す。Ar1、Ar2又はAr3で表される前記基にある水素原子は、それぞれ独立に、ハロゲン原子、アルキル基又はアリール基で置換されていてもよい。)
(4)−Ar4−Z−Ar5−
(Ar4及びAr5は、それぞれ独立に、フェニレン基又はナフチレン基を表す。Zは、酸素原子、硫黄原子、カルボニル基、スルホニル基又はアルキリデン基を表す。)
本実施形態の液状組成物では、溶媒として、用いる液晶ポリエステルが溶解可能なもの、具体的には50℃にて1質量%以上の濃度([液晶ポリエステル]/[液晶ポリエステル+溶媒])で溶解可能なものが、適宜選択して用いられる。
本実施形態の液状組成物は、得られる成形体の寸法安定性、熱伝導性、電気特性など種々の特性の改善を目的として、目的に応じて適宜選択した無機充填材を含有する。無機充填材の例としては、シリカ、アルミナ、酸化チタン、チタン酸バリウム、チタン酸ストロンチウム、水酸化アルミニウム、炭酸カルシウム等が挙げられる。無機充填材の含有量は、液晶ポリエステル100質量部に対して、0質量部より多く100質量部以下であることが好ましい。
液状組成物の製造方法としては、無機充填材を溶媒に分散させる工程と、無機充填材と溶媒との分散液に液晶ポリエステルを溶解させる工程と、を有する製造方法を挙げることができる。この方法を採用することにより、液状組成物における無機充填材の凝集を抑制することができ、得られる液状組成物がゲル化するまでの時間を長くすることができる。
本実施形態の液状組成物は、以上のような構成となっている。
フローテスター((株)島津製作所の「CFT−500型」)を用いて、液晶ポリエステル約2gを、内径1mm及び長さ10mmのノズルを有するダイを取り付けたシリンダーに充填し、9.8MPa(100kg/cm2)の荷重下、4℃/分の速度で昇温しながら、液晶ポリエステルを溶融させ、ノズルから押し出し、4800Pa・s(48000P)の粘度を示す温度を測定した。
液状組成物について、B型粘度計(東機産業(株)の「TVL−20型」)を用いて、No.21のローターにより、測定温度23℃、回転数20rpmで測定した。用いた粘度計の測定上限は30000mPa・sであり、測定上限を超える粘度を有する液状組成物は「ゲル化」したものとして評価した。
N,N−ジメチルアセトアミドを用いて液状組成物を固形分濃度約0.02質量%に希釈した後、希釈した液状組成物について、レーザー回折/散乱式粒子径分布測定装置((株)堀場製、LA−950V2)を用いて測定した。なお、液状組成物の希釈は、装置の測定セルに約180mLのN,N−ジメチルアセトアミドを入れ、そこに液状組成物を0.1〜0.2mL滴下した後、セル内の溶液を測定装置に付設されたポンプで循環させることにより行った。
攪拌装置、トルクメータ、窒素ガス導入管、温度計及び還流冷却器を備えた反応器に、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸1976g(10.5モル)、4−ヒドロキシアセトアニリド1474g(9.75モル)、イソフタル酸1620g(9.75モル)及び無水酢酸2374g(23.25モル)を入れ、反応器内のガスを窒素ガスで置換した後、窒素ガス気流下、攪拌しながら、室温から150℃まで15分かけて昇温し、150℃で3時間還流させた。
球状溶融シリカ(アドマテック社製、「SO−C2」、体積平均粒径0.5μm)81.4gと、N,N−ジメチルアセトアミド54.3gとを、攪拌脱泡装置((株)シンキー社製、自転公転ミキサーあわとり練太郎ARE−500)を用いて分散させ、シリカのN,N−ジメチルアセトアミド分散液を作製した。詳しくは、球状溶融シリカとN,N−ジメチルアセトアミドとの混合液に、目的とする分散液の重量に対して約10%のガラスビーズを添加した後、上記攪拌脱泡装置を用いて1000rpmで5分間攪拌し、次いで1500rpmで5分間攪拌することにより、分散液を作製した。
合成例で得られた液晶ポリエステル220g、N,N−ジメチルアセトアミド780gに加え、100℃で2時間攪拌して、液晶ポリエステル溶液を得た。この溶液の粘度(初期)を測定したところ200mPa・sであった。
合成例で得られた液晶ポリエステル220g、N,N−ジメチルアセトアミド780gに加え、100℃で2時間攪拌して、液晶ポリエステル溶液を得た。この溶液の粘度(初期)を測定したところ200mPa・sであった。
これらの結果から、本発明の有用性が確かめられた。
Claims (6)
- 液晶ポリエステルと無機充填材と溶媒とを含む液晶ポリエステル含有液状組成物であって、
前記液晶ポリエステル含有液状組成物中の前記無機充填材が、体積平均粒径が0.1μm以上1.5μm以下であり、且つ、前記液晶ポリエステル液状組成物中の無機充填材の粒度分布の標準偏差が6以下であることを特徴とする液晶ポリエステル含有液状組成物。 - 前記液晶ポリエステルが、下記式(1)で表される繰返し単位と、下記式(2)で表される繰返し単位と、下記式(3)で示される繰返し単位とを有することを特徴とする請求項1に記載の液晶ポリエステル含有液状組成物。
(1)−O−Ar1−CO−
(2)−CO−Ar2−CO−
(3)−X−Ar3−Y−
(Ar1は、フェニレン基、ナフチレン基又はビフェニリレン基を表す。Ar2及びAr3は、それぞれ独立に、フェニレン基、ナフチレン基、ビフェニリレン基又は下記式(4)で表される基を表す。X及びYは、それぞれ独立に、酸素原子又はイミノ基を表す。Ar1、Ar2又はAr3で表される前記基にある水素原子は、それぞれ独立に、ハロゲン原子、アルキル基又はアリール基で置換されていてもよい。)
(4)−Ar4−Z−Ar5−
(Ar4及びAr5は、それぞれ独立に、フェニレン基又はナフチレン基を表す。Zは、酸素原子、硫黄原子、カルボニル基、スルホニル基又はアルキリデン基を表す。) - 前記液晶ポリエステルが、自身を構成する全繰返し単位の合計量に対して、前記式(1)で表される繰返し単位を30モル%以上80モル%以下、前記式(2)で表される繰返し単位を10モル%以上35モル%以下、前記式(3)で示される繰返し単位を10モル%以上35モル%以下有することを特徴とする請求項2に記載の液晶ポリエステル含有液状組成物。
- 前記式(3)で示される繰返し単位において、X及びYのいずれか一方または両方が、イミノ基であることを特徴とする請求項2または3に記載の液晶ポリエステル含有液状組成物。
- 前記無機充填材がシリカであることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の液晶ポリエステル含有液状組成物。
- 溶媒に無機充填材を分散させて分散液を得る工程と、
前記分散液に液晶ポリエステルを溶解させる工程と、を有し、
前記無機充填材は、体積平均粒径が0.1μm以上1.5μm以下である液晶ポリエステル含有液状組成物の製造方法。
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