JP2012012466A - 液晶ポリエステル液状組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】液晶ポリエステルと溶媒とを含み、常温で保存しても粘度が上昇し難い液状組成物を提供する。
【解決手段】液晶ポリエステルと溶媒とを含む液状組成物に、リチウム化合物を含ませる。液状組成物におけるリチウム化合物の含有量は、液晶ポリエステル100質量部に対して、0.05〜0.25質量部とする。溶媒は、非プロトン性溶媒であることが好ましく、ハロゲン原子を有しない非プロトン性溶媒であることがより好ましい。液状組成物における液晶ポリマーの含有量は、液晶ポリマー及び溶媒の合計量に対して、10〜50質量%であることが好ましい。
【選択図】なし

Description

本発明は、液晶ポリエステルと溶媒とを含む液状組成物に関する。
液晶ポリエステルは、耐熱性や強度が高く、吸湿性や誘電損失が低いことから、プリント配線板の絶縁層の材料として検討されている。また、この絶縁層に用いられる液晶ポリエステルフィルムや液晶ポリエステル含浸繊維シートを製造する方法として、液晶ポリエステルと溶媒とを含む液状組成物を用いる方法が検討されている。例えば、特許文献1や特許文献2には、前記液状組成物を支持基板上に流延した後、溶媒を除去することにより、液晶ポリエステルフィルムを製造する方法が開示されている。また、特許文献3や特許文献4には、前記液状組成物を繊維シートに含浸した後、溶媒を除去することにより、液晶ポリエステル含浸繊維シートを製造する方法が開示されている。
特開2004−315678号公報 特開2005−342980号公報 特開2006− 1959号公報 特開2007−146139号公報 特開2009−227832号公報
特許文献1〜4に開示の如き液晶ポリエステルと溶媒とを含む液状組成物は、常温で保存すると、粘度が上昇し易く、保存が長期になるとゲル化することもあるという問題がある。この問題を解決するため、特許文献5には、前記液状組成物を−5〜10℃で保存する方法が提案されているが、冷却設備を必要とするため、コスト的には不利となる。そこで、本発明の目的は、液晶ポリエステルと溶媒とを含み、常温で保存しても粘度が上昇し難い液状組成物を提供することにある。
前記目的を達成するため、本発明は、液晶ポリエステルと溶媒とリチウム化合物とを含み、前記リチウム化合物の含有量が、前記液晶ポリエステル100質量部に対して、0.05〜0.25質量部である液状組成物を提供する。
本発明の液状組成物は、常温で保存しても粘度が上昇し難い。
液晶ポリエステルは、溶融状態で液晶性を示す液晶ポリエステルであり、450℃以下の温度で溶融するものであることが好ましい。なお、液晶ポリエステルは、液晶ポリエステルアミドであってもよいし、液晶ポリエステルエーテルであってもよいし、液晶ポリエステルカーボネートであってもよいし、液晶ポリエステルイミドであってもよい。液晶ポリエステルは、原料モノマーとして芳香族化合物のみを用いてなる全芳香族液晶ポリエステルであることが好ましい。
液晶ポリエステルの典型的な例としては、芳香族ヒドロキシカルボン酸と芳香族ジカルボン酸と芳香族ジオール、芳香族ヒドロキシアミン及び芳香族ジアミンからなる群から選ばれる化合物とを重合(重縮合)させてなるもの、異種の芳香族ヒドロキシカルボン酸を重合させてなるもの、芳香族ジカルボン酸と芳香族ジオール、芳香族ヒドロキシアミン及び芳香族ジアミンからなる群から選ばれる化合物とを重合させてなるもの、及びポリエチレンテレフタレート等のポリエステルと芳香族ヒドロキシカルボン酸とを重合させてなるものが挙げられる。ここで、芳香族ヒドロキシカルボン酸、芳香族ジカルボン酸、芳香族ジオール、芳香族ヒドロキシアミン及び芳香族ジアミンのそれぞれの一部又は全部に代えて、その重縮合可能な誘導体を原料モノマーとして用いてもよい。
芳香族ヒドロキシカルボン酸及び芳香族ジカルボン酸のようなカルボキシル基を有する化合物の重縮合可能な誘導体の例としては、カルボキシル基をアルコキシカルボニル基やアリールオキシカルボニル基に変換してなるもの、カルボキシル基をハロホルミル基に変換してなるもの、カルボキシル基をアシルオキシカルボニル基に変換してなるものが挙げられる。芳香族ヒドロキシカルボン酸、芳香族ジオール及び芳香族ヒドロキシアミンのようなヒドロキシル基を有する化合物の重縮合可能な誘導体の例としては、ヒドロキシル基をアシル化してアシルオキシル基に変換してなるものが挙げられる。芳香族ヒドロキシアミン及び芳香族ジアミンのようなアミノ基を有する化合物の重縮合可能な誘導体の例としては、アミノ基をアシル化してアシルアミノ基に変換してなるものが挙げられる。
液晶ポリエステルは、下記式(1)で表される繰返し単位(以下、「繰返し単位(1)」ということがある。)と、下記式(2)で表される繰返し単位(以下、「繰返し単位(2)」ということがある。)と、下記式(3)で表される繰返し単位(以下、「繰返し単位(3)」ということがある。)とを有するものであることが好ましい。
(1)−O−Ar1−CO−
(2)−CO−Ar2−CO−
(3)−X−Ar3−Y−
(Ar1は、フェニレン基、ナフチレン基又はビフェニリレン基を表す。Ar2及びAr3は、それぞれ独立に、フェニレン基、ナフチレン基、ビフェニリレン基又は下記式(4)で表される基を表す。X及びYは、それぞれ独立に、酸素原子又はイミノ基(−NH−)を表す。Ar1、Ar2又はAr3で表される前記基にある水素原子は、それぞれ独立に、ハロゲン原子、アルキル基又はアリール基で置換されていてもよい。)
(4)−Ar4−Z−Ar5
(Ar4及びAr5は、それぞれ独立に、フェニレン基又はナフチレン基を表す。Zは、酸素原子、硫黄原子、カルボニル基、スルホニル基又はアルキリデン基を表す。)
ここで、ハロゲン原子の例としては、フッ素原子、塩素原子及び臭素原子が挙げられる。アルキル基の例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基及び2−エチルヘキシル基が挙げられ、その炭素数は通常1〜10である。アリール基の例としては、フェニル基、o−トリル基、m−トリル基、p−トリル基、1−ナフチル基及び2−ナフチル基が挙げられ、その炭素数は通常6〜20である。アルキリデン基の例としては、メチレン基、エチリデン基、イソプロピリデン基、n−ブチリデン基及び2−エチルヘキシリデン基が挙げられ、その炭素数は通常1〜10である。
繰返し単位(1)は、芳香族ヒドロキシカルボン酸に由来する繰返し単位であり、Ar1としては、p−フェニレン基(p−ヒドロキシ安息香酸に由来)及び2,6−ナフチレン基(6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸に由来)が好ましい。
繰返し単位(2)は、芳香族ジカルボン酸に由来する繰返し単位であり、Ar2としては、p−フェニレン基(テレフタル酸に由来)、m−フェニレン基(イソフタル酸に由来)、2,6−ナフチレン基(6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸に由来)及びジフェニルエ−テル−4,4’−ジイル基(ジフェニルエ−テル−4,4’−ジカルボン酸に由来)が好ましい。
繰返し単位(3)は、芳香族ジオール、芳香族ヒドロキシルアミン又は芳香族ジアミンに由来する繰返し単位であり、Ar3としては、p−フェニレン基(ヒドロキノン、p−アミノフェノール又はp−フェニレンジアミンに由来)及び4,4’−ビフェニリレン基(4,4’−ジヒドロキシビフェニル、4−アミノ−4’−ヒドロキシビフェニル又は4,4’−ジアミノビフェニルに由来)が好ましい。
繰返し単位(1)の含有量は、液晶ポリエステルを構成する全繰返し単位の合計量(液晶ポリエステルを構成する各繰返し単位の質量を各繰返し単位の式量で割ることにより、各繰返し単位の物質量相当量(モル)を求め、それらを合計した値)に対して、好ましくは30〜80モル%であり、より好ましくは30〜60モル%であり、さらに好ましくは30〜40モル%である。繰返し単位(1)の含有量が多いほど、液晶ポリエステルの液晶性が向上する傾向にあり、繰返し単位(1)の含有量が少ないほど、液晶性ポリエステルの溶媒に対する溶解性が向上する傾向にある。
繰返し単位(2)の含有量は、液晶ポリエステルを構成する全繰返し単位の合計量に対して、好ましくは10〜35モル%であり、より好ましくは20〜35モル%であり、さらに好ましくは30〜35モル%である。繰返し単位(2)の含有量が多いほど、液晶性ポリエステルの溶媒に対する溶解性が向上する傾向にあり、繰返し単位(2)の含有量が少ないほど、液晶ポリエステルの液晶性が向上する傾向にある。
繰返し単位(3)の含有量は、液晶ポリエステルを構成する全繰返し単位の合計量に対して、好ましくは10〜35モル%であり、より好ましくは20〜35モル%であり、さらに好ましくは30〜35モル%である。繰返し単位(3)の含有量が多いほど、液晶性ポリエステルの溶媒に対する溶解性が向上する傾向にあり、繰返し単位(3)の含有量が少ないほど、液晶ポリエステルの液晶性が向上する傾向にある。
繰返し単位(2)と繰返し単位(3)との含有割合は、[繰返し単位(2)]/[繰返し単位(3)](モル/モル)で表して、0.9/1〜1/0.9であることが、液晶ポリエステルが高い液晶性を発現するので、好ましい。
液晶ポリエステルは、繰返し単位(3)として、X及び/又はYがイミノ基であるものを有すること、すなわち、芳香族ヒドロキシルアミンに由来する繰返し単位及び/又は芳香族ジアミンに由来する繰返し単位を有することが、溶媒に対する溶解性が優れるので、好ましく、実質的に全ての繰返し単位(3)のX及び/又はYがイミノ基であることが、より好ましい。
液晶ポリエステルは、原料モノマーを溶融重合させ、得られた重合物(プレポリマー)を固相重合させることにより、製造することが好ましい。これにより、耐熱性や強度が高い高分子量の液晶ポリエステルを操作性良く製造することができる。前記溶融重合は、触媒の存在下に行ってもよく、この触媒の例としては、酢酸マグネシウム、酢酸第一錫、テトラブチルチタネート、酢酸鉛、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、三酸化アンチモン等の金属化合物や、N,N−ジメチルアミノピリジン、N−メチルイミダゾール等の含窒素複素環式化合物が挙げられ、含窒素複素環式化合物が好ましく用いられる。
液晶ポリエステルは、その流動開始温度が250℃以上であることが好ましく、250℃〜350℃であることがより好ましく、260℃〜330℃であることがさらに好ましい。液晶ポリエステルの流動開始温度が高いほど、液晶ポリエステルの耐熱性や強度が向上する傾向にあるが、あまり高いと、液晶ポリエステルの溶媒に対する溶解性が低下したり、液状組成物の粘度が増加したりして、取り扱い難くなる。
なお、流動開始温度は、フロー温度又は流動温度とも呼ばれ、内径1mm、長さ10mmのノズルを持つ毛細管レオメータを用い、9.8MPa(100kg/cm2)の荷重下において、4℃/分の昇温速度で液晶ポリエステルの加熱溶融体をノズルから押し出すときに、溶融粘度が4800Pa・s(48,000ポイズ)を示す温度であり、液晶ポリエステルの分子量の目安となるものである(小出直之編、「液晶ポリマー−合成・成形・応用−」、株式会社シーエムシー、1987年6月5日、p.95参照)。
本発明の液状組成物は、前述のような液晶ポリエステルと溶媒とを含むものであり、溶媒としては、用いる液晶ポリエステルが溶解可能なもの、具体的には50℃にて1質量%以上の濃度([液晶ポリエステル]/[液晶ポリエステル+溶媒])で溶解可能なものが、必要に応じて2種以上の混合溶媒として用いられる。溶媒としては、腐食性が低く、取り扱い易いことから、非プロトン性溶媒が好ましく、ハロゲン原子を含まない非プロトン性溶媒がより好ましい。
非プロトン性溶媒の例としては、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン等のエーテル系溶媒;アセトン、シクロヘキサノン等のケトン系溶媒;酢酸エチル等のエステル系溶媒;γ−ブチロラクトン等のラクトン系溶媒;エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート等のカーボネート系溶媒;トリエチルアミン、ピリジン等のアミン系溶媒;アセトニトリル、サクシノニトリル等のニトリル系溶媒;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、テトラメチル尿素、N−メチルピロリドン等のアミド系溶媒;ニトロメタン、ニトロベンゼン等のニトロ系溶媒;ジメチルスルホキシド、スルホラン等の硫黄系溶媒、ヘキサメチルリン酸アミド、トリn−ブチルリン酸等のリン系溶媒が挙げられ、必要に応じてそれらの2種以上を混合して用いてもよい。中でも、アミド系溶媒やラクトン系溶媒が好ましく、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド及びN−メチルピロリドンがより好ましい。
また、溶媒としては、液晶ポリエステルを溶解し易いことから、双極子モーメントが3〜5である溶媒が好ましく、液状組成物の流延後や含浸後に除去し易いことから、1気圧における沸点が220℃以下である溶媒が好ましい。
液状組成物中の液晶ポリエステルの含有量は、液晶ポリエステル及び溶媒の合計量に対して、通常5〜60質量%、好ましくは10〜50質量%、より好ましくは15〜45質量%であり、所望の液状組成物の粘度が得られるように、また、液晶ポリエステルフィルムの製造に用いる場合は、所望のフィルム厚が得られるように、また、液晶ポリエステル含浸繊維シートの製造に用いる場合は、所望の含浸量となるように、適宜調整される。
そして、本発明では、液晶ポリエステル100質量部に対して、0.05〜0.25質量部、好ましくは0.05〜0.2質量部のリチウム化合物を、液状組成物に含ませる。これにより、液状組成物を常温で保存しても、その粘度の上昇を抑制することができる。リチウム化合物の含有量があまり少ないと、その粘度上昇の抑制効果が十分に得られず、一方、リチウム化合物の含有量があまり多いと、その粘度上昇は抑制できても、初期粘度自体が高くなり、取り扱い難くなるので、好ましくない。
リチウム化合物の例としては、炭酸リチウム、水酸化リチウム、酸化リチウム及びハロゲン化リチウムが挙げられ、必要に応じてそれらの2種以上を用いてもよい。中でも、ハロゲン化リチウムが、中性で、液晶ポリエステルを加水分解させる恐れがないので、好ましい。ハロゲン化リチウムとしては、溶媒への溶解性の点から、塩化リチウム、臭化リチウム及びヨウ化リチウムが好ましく、塩化リチウム及び臭化リチウムがより好ましい。
なお、液状組成物には、必要に応じて、液晶ポリエステル以外の樹脂、例えば、ポリプロピレン、ポリアミド、液晶ポリエステル以外のポリエステル、ポリフェニレンスルフィド、ポリエーテルケトン、ポリカーボネート、ポリエーテルスルホン、ポリフェニレンエーテル及びその変性物、ポリエーテルイミド等の液晶ポリエステル以外の熱可塑性樹脂;グリシジルメタクリレートとポリエチレンとの共重合体等のエラストマー;フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、シアネート樹脂等の熱硬化性樹脂が、1種又は2種以上含まれていてもよいが、その含有量は、液晶ポリエステル100質量部に対して、通常20質量部までである。
また、液状組成物には、必要に応じて、シリカ、アルミナ、酸化チタン、チタン酸バリウム、チタン酸ストロンチウム、水酸化アルミニウム、炭酸カルシウム等の無機フィラー;硬化エポキシ樹脂、架橋ベンゾグアナミン樹脂、架橋アクリル樹脂等の有機フィラー;カップリング剤、レべリング剤、消泡剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、難燃剤、染料、顔料が、1種又は2種以上含まれていてもよい。
本発明の液状組成物は、液晶ポリエステルと溶媒とリチウム化合物とを混合することにより製造することができ、その混合順序は適宜選択されるが、まず、リチウム化合物を溶媒に溶解させて、リチウム化合物の溶液を得、次いで、この溶液に、液晶ポリエステルを溶解させることにより製造することが、操作性の点から好ましい。
こうして得られる液状組成物は、常温で保存しても粘度が上昇し難く、保存後、速やかに、液晶ポリエステルフィルムや液晶ポリエステル含浸繊維シートの製造に用いることができる。
〔液晶ポリエステルの流動開始温度の測定〕
フローテスター((株)島津製作所の「CFT−500型」)を用いて、液晶ポリエステル約2gを内径1mm、長さ10mmのダイスを取付けた毛細管型レオメーターに充填し、9.8MPa(100kg/cm2)の荷重下において、昇温速度4℃/分で液晶ポリエステルの加熱溶融体をノズルから押し出し、溶融粘度が4800Pa・s(48000ポイズ)を示す温度を測定した。
〔液状組成物の粘度の測定〕
B型粘度計(東機産業(株)の「TVL−20型」)を用いて、No.21のローターにより、回転数20rpmで行った。
製造例1(液晶ポリエステルの製造)
攪拌装置、トルクメータ、窒素ガス導入管、温度計及び還流冷却器を備えた反応器に、2−ヒドロキシ−6−ナフトエ酸1976g(10.5モル)、4−ヒドロキシアセトアニリド1474g(9.75モル)、イソフタル酸1620g(9.75モル)及び無水酢酸2374g(23.25モル)を仕込んだ。反応器内を十分に窒素ガスで置換した後、窒素ガス気流下で15分かけて150℃まで昇温し、温度を保持して3時間還流させた。その後、留出する副生酢酸及び未反応の無水酢酸を留去しながら、170分かけて300℃まで昇温し、トルクの上昇が認められた時点で、内容物を取り出し、室温まで冷却した。得られた固形物を、粉砕機で粉砕して、粉末状の液晶ポリエステルのプレポリマーを得た。次いで、このプレポリマーを、窒素雰囲気下、215℃で3時間保持することにより、固相重合を行った。こうして得られた液晶ポリエステルの流動開始温度は、268℃であった。
実施例1、2、比較例1〜3
製造例1で得られた液晶ポリエステル66gを、塩化リチウムを溶解させたN,N−ジメチルアセトアミド234gに加え、窒素雰囲気下、100℃で2時間攪拌し、液状組成物を褐色透明な溶液として得た。N,N−ジメチルアセトアミドに溶解させた塩化リチウムの量を、液晶ポリエステル100質量部に対する質量部として、表1に示す。次いで、この液状組成物を110mlスクリュー瓶に入れ、23℃で粘度(初期)を測定した後、窒素雰囲気下、23℃で保存し、その間、適宜粘度を測定した。
初期及び保存中の液状組成物の23℃における粘度を表1に示す。
Figure 2012012466
*液状組成物がゲル化して、粘度の測定上限値(30000mPa.s)を超えた。

Claims (9)

  1. 液晶ポリエステルと溶媒とリチウム化合物とを含み、前記リチウム化合物の含有量が、前記液晶ポリエステル100質量部に対して、0.05〜0.25質量部である液状組成物。
  2. 前記液晶ポリエステルが、下記式(1)で表される繰返し単位と、下記式(2)で表される繰返し単位と、下記式(3)で示される繰返し単位とを有する液晶ポリエステルである請求項1に記載の液状組成物。
    (1)−O−Ar1−CO−
    (2)−CO−Ar2−CO−
    (3)−X−Ar3−Y−
    (Ar1は、フェニレン基、ナフチレン基又はビフェニリレン基を表す。Ar2及びAr3は、それぞれ独立に、フェニレン基、ナフチレン基、ビフェニリレン基又は下記式(4)で表される基を表す。X及びYは、それぞれ独立に、酸素原子又はイミノ基を表す。Ar1、Ar2又はAr3で表される前記基にある水素原子は、それぞれ独立に、ハロゲン原子、アルキル基又はアリール基で置換されていてもよい。)
    (4)−Ar4−Z−Ar5
    (Ar4及びAr5は、それぞれ独立に、フェニレン基又はナフチレン基を表す。Zは、酸素原子、硫黄原子、カルボニル基、スルホニル基又はアルキリデン基を表す。)
  3. 前記液晶ポリエステルが、それを構成する全繰返し単位の合計量に対して、前記式(1)で表される繰返し単位を30〜80モル%、前記式(2)で表される繰返し単位を10〜35モル%、前記式(3)で示される繰返し単位を10〜35モル%有する液晶ポリエステルである請求項2に記載の液状組成物。
  4. X及び/又はYが、イミノ基である請求項2又は3に記載の液状組成物。
  5. 前記溶媒が、非プロトン性溶媒である請求項1〜4のいずれかに記載の液状組成物。
  6. 前記非プロトン性溶媒が、ハロゲン原子を有しない非プロトン性溶媒である請求項5に記載の液状組成物。
  7. 前記非プロトン性溶媒が、アミド系溶媒である請求項5又は6に記載の液状組成物。
  8. 前記液晶ポリマーの含有量が、前記液晶ポリマー及び前記溶媒の合計量に対して、10〜50質量%である請求項1〜7のいずれかに記載の液状組成物。
  9. 前記リチウム化合物が、ハロゲン化リチウムである請求項1〜8のいずれかに記載の液状組成物。
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