JP2014154660A - 積層板及び金属ベース回路基板 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】金属板と、前記金属板上に設けられ、液晶ポリエステル及び無機充填材を含む絶縁層と、前記絶縁層上に設けられた金属箔とを有する積層板であって、前記無機充填材が非凝集状の窒化ホウ素を含み、前記窒化ホウ素のアスペクト比が10以下であり、前記窒化ホウ素の体積平均粒子径が5〜100μm以下である積層板とする。
【選択図】なし
Description
(2)−CO−Ar2−CO−
(3)−X−Ar3−Y−
フローテスター((株)島津製作所の「CFT−500型」)を用いて、液晶ポリエステル約2gを、内径1mm及び長さ10mmのノズルを有するダイを取り付けたシリンダーに充填し、9.8MPa(100kg/cm2)の荷重下、4℃/分の速度で昇温しながら、液晶ポリエステルを溶融させ、ノズルから押し出し、4800Pa・s(48000P)の粘度を示す温度を測定した。
B型粘度計(東機産業(株)の「TVL−20型」)を用いて、No.21のローターにより、回転数20rpmで測定した。
窒化ホウ素100mgを水に分散させ、レーザー回折/散乱式粒子径分布測定装置((株)堀場製作所の「LA−950」)により測定した。
窒化ホウ素を走査型電子顕微鏡により2000倍の倍率で観察し、画像から無作為に選んだ30個の厚さを測定し、その数平均値を求めた。そして、この数平均厚さで体積平均粒子径を割ることにより、アスペクト比を求めた。
積層板の銅箔をエッチングにより部分的に除去して、幅10mmの銅箔パターンを形成した。この銅箔パターンの一端を掴み、銅箔パターンのうち剥離した部分が金属板の主面に対して垂直となるように力を加えながら、銅箔パターンを50mm/分の速度で金属板から引き剥がした。このとき、銅箔パターンに加えた力をピール強度とした。
式:熱伝導率=熱拡散率×比熱×密度により算出した。熱拡散率は、積層板から10mm×10mm×1mmのサンプルを切り出し、(株)アイフェイズの「ai−Phase Mobile」を用いて、温度波熱分析法により室温で測定した。比熱は、示差走査熱量計(DSC)を用いて、サファイヤ標準物質との比較より測定した。密度は、アルキメデス法により測定した。
積層板の銅箔をエッチングにより部分的に除去して、φ20mmの円形パターンを形成し、JIS C2110に従って、段階昇圧法により、円形パターン−金属板間の絶縁破壊電圧を測定した。
〔液晶ポリエステルの製造〕
攪拌装置、トルクメータ、窒素ガス導入管、温度計及び還流冷却器を備えた反応器に、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸1976g(10.5モル)、4−ヒドロキシアセトアニリド1474g(9.75モル)、イソフタル酸1620g(9.75モル)及び無水酢酸2374g(23.25モル)を入れ、反応器内のガスを窒素ガスで置換した後、窒素ガス気流下、攪拌しながら、室温から150℃まで15分かけて昇温し、150℃で3時間還流させた。次いで、副生酢酸及び未反応の無水酢酸を留去しながら、150℃から300℃まで2時間50分かけて昇温し、300℃で1時間保持した後、反応器から内容物を取り出し、室温まで冷却した。得られた固形物を、粉砕機で粉砕して、粉末状のプレポリマーを得た。このプレポリマーの流動開始温度は、235℃であった。次いで、このプレポリマーを、窒素雰囲気下、室温から223℃まで6時間かけて昇温し、223℃で3時間保持することにより、固相重合させた後、冷却して、粉末状の液晶ポリエステルを得た。この液晶ポリエステルの流動開始温度は、270℃であった。
液晶ポリエステル2200gを、N,N−ジメチルアセトアミド7800gに加え、100℃で2時間加熱して、液晶ポリエステル溶液を得た。この溶液の粘度は400cPであった。
窒化ホウ素として、次の窒化ホウ素を用いた。
窒化ホウ素(1):changsung社の「KBN−10」(非凝集状、体積平均粒子径10μm、アスペクト比8)。
窒化ホウ素(2):三井化学(株)の「MBN−010T」(非凝集状、体積平均粒子径1μm、アスペクト比5)。
窒化ホウ素(3):電気化学工業(株)の「SGP」(非凝集状、体積平均粒子径18μm、アスペクト比20)。
窒化ホウ素(4):電気化学工業(株)の「MGP」(非凝集状、体積平均粒子径10μm、アスペクト比16)。
窒化ホウ素(5):水島合金鉄(株)の「HP40 MF100」(凝集状、体積平均粒子径68μm(凝集粒子としての体積平均粒子径))。
液晶ポリエステル溶液に、窒化ホウ素及び酸化アルミニウムを加え、遠心攪拌脱泡機で5分間攪拌して、液状組成物を得た。ここで、液晶ポリエステルと窒化ホウ素と酸化アルミニウムとの割合は、それぞれの比重(液晶ポリエステル1.37g/cm3、酸化アルミニウム3.98g/cm3、窒化ホウ素2.28g/cm3)から、表1に示す体積割合になるように、質量基準で調整した。
厚さ100μmのポリエステルフィルムに、液状組成物をその塗膜の厚さが約90μmになるように塗布した後、100℃で20分乾燥した。得られたポリエステルフィルムと乾燥塗膜との積層中間体を、その乾燥塗膜面が接触するように、厚さ35μmの銅箔と重ね合わせ、150℃に加熱した一対の熱ロール間に通過させて、乾燥塗膜と銅箔とを熱圧着した。次いで、ポリエステルフィルムを剥がし、得られた銅箔と乾燥塗膜との積層中間体を、290℃で3時間熱処理した。
銅箔と絶縁層との積層中間体を、その絶縁層面が接触するように、厚さ1.5mmの金属板(アルミニウム合金板:熱伝導率140W・m-1・K-1)と重ね合わせ、15MPaの圧力を加えながら340℃で20分熱処理して、絶縁層と金属板とを熱圧着した。得られた積層板について、銅箔のピール強度、絶縁層の熱伝導率及び絶縁層の耐電圧を測定し、表1に示した。
Claims (8)
- 金属板と、前記金属板上に設けられ、液晶ポリエステル及び無機充填材を含む絶縁層と、前記絶縁層上に設けられた金属箔とを有する積層板であって、前記無機充填材が非凝集状の窒化ホウ素を含み、前記窒化ホウ素のアスペクト比が10以下であり、前記窒化ホウ素の体積平均粒子径が5〜100μm以下である積層板。
- 前記絶縁層に占める前記液晶ポリエステルの割合が30〜60体積%であり、前記絶縁層に占める前記無機充填材の割合が40〜70体積%である請求項1に記載の積層板。
- 前記無機充填材が、さらに酸化ベリリウム、酸化マグネシウム、酸化アルミニウム、酸化ケイ素、酸化亜鉛、窒化アルミニウム及びタルクからなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物を含む無機充填材である請求項1又は2に記載の積層板。
- 前記無機充填材に占める前記窒化ホウ素の割合が10〜70体積%であり、前記無機充填材に占める前記化合物の割合が30〜90体積%である請求項3に記載の積層板。
- 前記液晶ポリエステルが、下記式(1)で表される繰返し単位と、下記式(2)で表される繰返し単位と、下記式(3)で表される繰返し単位とを有する液晶ポリエステルである請求項1〜4のいずれかに記載の積層板。
(1)−O−Ar1−CO−
(2)−CO−Ar2−CO−
(3)−X−Ar3−Y−
(Ar1は、フェニレン基、ナフチレン基又はビフェニリレン基を表す。Ar2及びAr3は、それぞれ独立に、フェニレン基、ナフチレン基、ビフェニリレン基又は下記式(4)で表される基を表す。X及びYは、それぞれ独立に、酸素原子又はイミノ基を表す。Ar1、Ar2又はAr3で表される前記基にある水素原子は、それぞれ独立に、ハロゲン原子、アルキル基又はアリール基で置換されていてもよい。)
(4)−Ar4−Z−Ar5−
(Ar4及びAr5は、それぞれ独立に、フェニレン基又はナフチレン基を表す。Zは、酸素原子、硫黄原子、カルボニル基、スルホニル基又はアルキリデン基を表す。) - 前記液晶ポリエステルが、それを構成する全繰返し単位の合計量に対して、前記式(1
)で表される繰返し単位を30モル%〜80モル%、前記式(2)で表される繰返
し単位を10モル%〜35モル%、前記式(3)で示される繰返し単位を10モル
%〜35モル%有する液晶ポリエステルである請求項5に記載の積層板。 - X及び/又はYがそれぞれイミノ基である請求項5又は6に記載の積層板。
- 請求項1〜7のいずれかに記載の積層板の前記金属箔をパターン化してなる金属ベース回路基板。
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JP2021165401A (ja) * | 2014-12-08 | 2021-10-14 | 昭和電工マテリアルズ株式会社 | エポキシ樹脂組成物、樹脂シート、プリプレグ、樹脂付金属箔、金属基板、及びパワー半導体装置 |
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