JP6086206B2 - 金属ベース基板及びその製造方法 - Google Patents
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Description
本発明は、金属層、絶縁層及び金属箔をこの順に備えた金属ベース基板の製造方法であって、前記金属層、絶縁層及び金属箔がこの順に重ねられてなる中間構造体を、前記金属層、絶縁層及び金属箔が重ねられた方向において、1枚又は2枚以上重ねてプレス部材で挟み込みつつ、加熱プレスする工程を有し、前記プレス部材は、ビッカース硬さが400以上であることを特徴とする金属ベース基板の製造方法を提供する。
本発明の金属ベース基板の製造方法においては、前記中間構造体を2枚以上重ねる場合に、線膨張係数が15(10 −6 /℃)以下の金属スペーサーを介して、これら中間構造体を重ねてもよい。
本発明の金属ベース基板の製造方法においては、前記金属層の厚さが0.01〜10mmであり、前記金属箔の厚さが9〜140μmであることが好ましい。
本発明の金属ベース基板の製造方法においては、前記金属層がアルミニウム又はアルミニウム合金からなり、前記金属箔が銅からなることが好ましい。
本発明の金属ベース基板の製造方法においては、前記液晶ポリエステルが、下記一般式(1)、(2)及び(3)で表される繰返し単位を有し、前記液晶ポリエステルを構成する全繰返し単位の合計量に対して、下記一般式(1)で表される繰返し単位を30〜80モル%有し、下記一般式(2)で表される繰返し単位を10〜35モル%有し、下記一般式(3)で表される繰返し単位を10〜35モル%有することが好ましい。
(1)−O−Ar1−CO−
(2)−CO−Ar2−CO−
(3)−X−Ar3−Y−
(式中、Ar1は、1,4−フェニレン基、2,6−ナフチレン基又は4,4’−ビフェニリレン基であり;Ar2は、1,4−フェニレン基、1,3−フェニレン基又は2,6−ナフチレン基であり;Ar3は、1,4−フェニレン基又は1,3−フェニレン基であり;Xはイミノ基であり;Yは酸素原子又はイミノ基である。)
また、本発明は、上記本発明の製造方法で製造されたことを特徴とする金属ベース基板を提供する。
本発明においては、前記中間構造体を加熱プレスすることにより、前記金属層及び絶縁層、並びに前記絶縁層及び金属箔が、互いに熱融着して一体化することで、金属ベース基板が得られる。そして、前記プレス部材は、加熱プレスする工程において、前記金属層及び金属箔にそれぞれ重ねて配置し、加熱プレス機からの熱及び圧力を前記金属層、絶縁層及び金属箔に伝達するものであり、ビッカース硬さが400以上であるものを用いることで、反りが大幅に抑制された金属ベース基板が得られる。
(I)芳香族ヒドロキシカルボン酸と、芳香族ジカルボン酸と、芳香族ジオール、芳香族ヒドロキシアミン及び芳香族ジアミンからなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物と、を重合(重縮合)させてなるもの、
(II)複数種の芳香族ヒドロキシカルボン酸を重合させてなるもの、
(III)芳香族ジカルボン酸と、芳香族ジオール、芳香族ヒドロキシアミン及び芳香族ジアミンからなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物と、を重合させてなるもの、
(IV)ポリエチレンテレフタレート等のポリエステルと、芳香族ヒドロキシカルボン酸と、を重合させてなるもの
が挙げられる。ここで、芳香族ヒドロキシカルボン酸、芳香族ジカルボン酸、芳香族ジオール、芳香族ヒドロキシアミン及び芳香族ジアミンは、それぞれ独立に、その一部又は全部に代えて、その重合可能な誘導体が用いられてもよい。
芳香族ヒドロキシカルボン酸、芳香族ジオール及び芳香族ヒドロキシアミンのようなヒドロキシル基を有する化合物の重合可能な誘導体の例としては、ヒドロキシル基をアシル化してアシルオキシル基に変換してなるもの(アシル化物)が挙げられる。
芳香族ヒドロキシアミン及び芳香族ジアミンのようなアミノ基を有する化合物の重合可能な誘導体の例としては、アミノ基をアシル化してアシルアミノ基に変換してなるもの(アシル化物)が挙げられる。
(2)−CO−Ar2−CO−
(3)−X−Ar3−Y−
(式中、Ar1は、フェニレン基、ナフチレン基又はビフェニリレン基であり;Ar2及びAr3は、それぞれ独立にフェニレン基、ナフチレン基、ビフェニリレン基又は下記一般式(4)で表される基であり;X及びYは、それぞれ独立に酸素原子又はイミノ基であり;前記Ar1、Ar2及びAr3中の一つ以上の水素原子は、それぞれ独立にハロゲン原子、アルキル基又はアリール基で置換されていてもよい。)
(4)−Ar4−Z−Ar5−
(式中、Ar4及びAr5は、それぞれ独立にフェニレン基又はナフチレン基であり;Zは、酸素原子、硫黄原子、カルボニル基、スルホニル基又はアルキリデン基である。)
前記アルキル基の例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、2−エチルヘキシル基、n−オクチル基、n−ノニル基及びn−デシル基が挙げられ、その炭素数は、1〜10であることが好ましい。
前記アリール基の例としては、フェニル基、o−トリル基、m−トリル基、p−トリル基、1−ナフチル基及び2−ナフチル基が挙げられ、その炭素数は、6〜20であることが好ましい。
前記水素原子がこれらの基で置換されている場合、その数は、Ar1、Ar2又はAr3で表される前記基毎に、それぞれ独立に2個以下であることが好ましく、1個であることがより好ましい。
繰返し単位(1)の含有量が多いほど、液晶ポリエステルの液晶性が向上し、耐熱性や強度・剛性が向上する傾向にあり、繰返し単位(1)の含有量が少ないほど、液晶ポリエステルの溶媒に対する溶解性が向上する傾向にある。
そして、液晶ポリエステルは、繰返し単位として、繰返し単位(1)〜(3)のみを有することが好ましい。
また、前記非プロトン性化合物としては、液晶ポリエステルを溶解し易いことから、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドンが好ましい。
前記他の成分としては、充填材が好ましく、その例としては、無機充填材及び有機充填材が挙げられる。
前記他の成分は、一種を単独で使用してもよいし、二種以上を併用してもよい。
具体的な無機充填材の例としては、酸化ベリリウム、酸化マグネシウム、酸化アルミニウム、酸化ケイ素、酸化チタン、酸化亜鉛等の酸化物;窒化ホウ素、窒化アルミニウム、窒化ケイ素等の窒化物;炭化ケイ素等の炭化物;ホウ酸アルミニウム、硫酸マグネシウム、チタン酸カリウム等のオキソ酸塩が挙げられ、これらを一種又は二種以上使用でき、酸化物、窒化物が好ましい。
例えば、粒状無機充填材は、平均粒径が0.1〜20μmであることが好ましく、0.5〜10μmであることがより好ましい。また、板状無機充填材は、平均粒径が0.1〜50μmであることが好ましく、1〜30μmであることがより好ましい。
液状組成物において、有機充填材の含有量は、液晶ポリエステル100質量部に対して、好ましくは0〜5質量部である。
熱伝導率=熱拡散率×比熱×密度
熱拡散率は、レーザーフラッシュ法により測定できる。
比熱は、示差走査熱量計(DSC)を用い、サファイア標準物質との比較により測定できる。
密度は、アルキメデス法により測定できる。
液状組成物において、添加剤の含有量は、液晶ポリエステル100質量部に対して、好ましくは0〜5質量部である。
液状組成物において、液晶ポリエステル以外の樹脂の含有量は、液晶ポリエステル100質量部に対して、好ましくは0〜20質量部である。
金属層の厚さは、好ましくは0.01〜10mm、より好ましくは0.1〜5.0mmである。
金属層は、熱伝導率が60W/(m・K)以上のものが好ましい。
金属層は、単層でもよいし複数層でもよい。そして複数層である場合には、これら複数層の材質は、互いに同一でも異なっていてもよい。
金属箔(すなわち、導体回路)の厚さは、好ましくは9〜140μm、より好ましくは18〜70μmである。下限値以上とすることで、導体回路としての機能がより向上し、上限値以下とすることで、導体回路の屈曲が容易となって、後述する金属ベース回路基板の折り曲げ加工性が向上する共に、金属ベース回路基板を搭載する電気電子機器の小型化及び薄型化が容易となる。
本発明においては、金属層11、絶縁層12及び金属箔13が、これらの厚さ方向においてこの順に重ねられてなる中間構造体10に対して、金属層11上に第一のプレス部材81を、金属箔13上に第二のプレス部材82を、それぞれ重ねて配置し、中間構造体10を金属層11側及び金属箔13側から、第一のプレス部材81及び第二のプレス部材82で、矢印A方向(金属層11、絶縁層12及び金属箔13が重ねられた方向)に挟み込む。絶縁層12が、上記のように液状組成物の金属箔上への塗工、及び溶媒の除去により形成されたものである場合、加熱プレスする前の中間構造体10において、絶縁層12及び金属箔13はすでに一体化している。なお、ここでは説明を判り易くするために、第一のプレス部材81及び第二のプレス部材82は、いずれも中間構造体10から離して示している。
このようなビッカース硬さの第一のプレス部材81及び第二のプレス部材82を用いることで、得られる金属ベース基板は、反りが高度に抑制されたものとなる。
真空条件下での加熱プレスは、例えば、2KPa以下等の減圧下で行うことが好ましい。
不活性ガス雰囲気下で加熱プレスする場合には、窒素ガス等の不活性ガスを用いればよい。
例えば、ここでは、液状組成物の金属箔上への塗工、及び溶媒の除去により、金属箔上に絶縁層を形成し、この絶縁層上に金属層を熱融着させて金属ベース基板とする方法について説明したが、絶縁層を金属箔以外の基材上に形成し、この絶縁層を基材から剥離させるとともに、金属層、絶縁層及び金属箔がこの順に重ねられた中間構造体とし、互いに熱融着させて金属ベース基板としてもよい。
また、ここでは、金属層11、絶縁層12及び金属箔13が重ねられた方向が鉛直方向である場合を示しているが、中間構造体10における配置方向は、これに限定されず、前記重ねられた方向が水平方向等、その他の方向であってもよい。そして、前記重ねられた方向が鉛直方向である場合、中間構造体10において最下部に位置する(第一のプレス部材81側に向けて配置する)のは金属層11及び金属箔13のいずれであってもよい。
この場合には、3枚の中間構造体10をこれらの厚さ方向(金属層11、絶縁層12及び金属箔13が重ねられた方向)において重ね、最下部に位置する中間構造体10の金属層11上に第一のプレス部材81を重ねて配置し、最上部に位置する中間構造体10の金属箔13上に第二のプレス部材82を重ねて配置して、これら3枚の中間構造体10を、第一のプレス部材81及び第二のプレス部材82で、矢印A方向(金属層11、絶縁層12及び金属箔13が重ねられた方向)に挟み込めばよい。
そしていずれの枚数であっても、一部又はすべての中間構造体10を、スペーサー83を介して配置することが好ましく、特に5枚以上の中間構造体10を用いる場合に、スペーサー83の使用効果がより顕著に得られる。
また、本発明においては、1枚以上のいずれか又はすべての中間構造体10を、金属層11を第二のプレス部材82側に向けて(金属箔13を第一のプレス部材81側に向けて)配置してもよい。
フローテスター(島津製作所社製、CFT−500型)を用いて、液晶ポリエステル約2gを、内径1mm及び長さ10mmのノズルを有するダイを取り付けたシリンダーに充填し、9.8MPa(100kg/cm2)の荷重下、4℃/分の速度で昇温しながら、液晶ポリエステルを溶融させ、ノズルから押し出し、4800Pa・s(48000ポイズ)の粘度を示す温度を測定した。
[製造例1]
(液晶ポリエステルの製造)
攪拌装置、トルクメータ、窒素ガス導入管、温度計及び還流冷却器を備えた反応器に、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸(1976g、10.5モル)、4−ヒドロキシアセトアニリド(1474g、9.75モル)、イソフタル酸(1620g、9.75モル)及び無水酢酸(2374g、23.25モル)を入れ、反応器内のガスを窒素ガスで十分に置換した後、窒素ガス気流下で攪拌しながら、15分間かけて室温から150℃まで昇温し、この温度(150℃)を保持して3時間還流させた。
次いで、留出する副生成物の酢酸及び未反応の無水酢酸を留去しながら、170分間かけて150℃から300℃まで昇温し、トルクの上昇が認められた時点を反応終了時点とみなし、反応器から内容物を取り出した。この内容物を室温まで冷却し、得られた固形物を粉砕機で粉砕し、比較的低分子量の粉末状の液晶ポリエステル(プレポリマー)を得た。このプレポリマーの流動開始温度は235℃であった。このプレポリマーを窒素ガス雰囲気下において、223℃で3時間加熱処理することにより、固相重合を行い、次いで冷却して、粉末状の液晶ポリエステルを得た。この液晶ポリエステルの流動開始温度は270℃であった。
得られた液晶ポリエステル(3000g)を、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)(7000g)に加え、100℃で2時間加熱して、液晶ポリエステルが完全に溶解した、透明な液晶ポリエステル溶液を得た。この液晶ポリエステル溶液の粘度は、東機産業社製のB型粘度計「TVL−20型」(ローターNo.21、回転速度5rpm)を用いて、23℃において測定したところ、0.32Pa・s(320cP)であった。この液晶ポリエステル溶液に、熱伝導性の板状無機充填材として鱗片凝集状窒化ホウ素粉末(水島合金鉄社製「HP40P」、平均粒径(D50)18μm)を分散させて、液状組成物を得た。このとき、液晶ポリエステル及び熱伝導充填材の合計含有量に占める熱伝導充填材の割合が、23℃において57体積%となるようにした。また、得られた液状組成物の粘度は8000mPa・sであった。
[実施例1]
図1を参照して説明した製造方法により、金属ベース基板を製造した。より具体的には以下の通りである。
得られた液状組成物を遠心脱泡機で5分間攪拌したのち、厚さ35μmの銅箔上に塗布し、100℃で通風しながら30分間乾燥させることにより、厚さ100μmの液晶ポリエステル含有層を銅箔上に形成した。
次いで、窒素ガス雰囲気下、前記液晶ポリエステル含有層を300℃で3時間加熱処理することで、銅箔上に絶縁層として液晶ポリエステルフィルムを形成した銅張積層板を得た。
次いで、得られた銅張積層板を200×300mm□に裁断し、液晶ポリエステルフィルム上に熱伝導率140W/(m・K)、厚さ2.0mmのアルミニウム合金板を重ねて中間構造体とし、この中間構造体を、ビッカース硬さが490であるSUS420J2からなる厚さ5mmの2枚の金属プレート(日本ケム・テック社製「FR−HT・530」)で挟み込み、さらに、これら金属プレート上にそれぞれ厚さ5mmの緩衝材(イチカワテクノファブリクス社製「KG331C3Gタイプ」)を重ね、高温真空プレス機(北川精機社社製「KVHC−PRESS」)を用い、真空下において、中間構造体を銅箔側及びアルミニウム合金板側の両方から圧力150kg/cm2、温度340℃の条件で20分間加熱プレスして熱融着させることにより、アルミニウム合金板、液晶ポリエステルフィルム及び銅箔をこの順に備えた200×300mm□の金属ベース基板を製造した。
表1に示すように、金属プレートとして、「FR−HT・530」に代えて、ビッカース硬さが450である厚さ2mmの金属プレート(日本金属工業社製「NTK630H」)を用いたこと以外は、実施例1と同じ方法により、金属ベース基板を製造した。
図2を参照して説明した製造方法により、金属ベース基板を製造した。すなわち、2枚の金属プレート間に、1枚の中間構造体を配置するのに代えて、3枚の中間構造体をいずれも、アルミニウム合金板を同じ方向に向けて(銅箔を同じ方向に向けて)重ねて配置したこと以外は、実施例1と同じ方法により、金属ベース基板を製造した。このとき、スペーサーは、いずれの位置にも用いなかった。
表1に示すように、スペーサーとして、ビッカース硬さが380、線膨張係数が10.3(10 −6 /℃)である厚さ1mmのステンレス板(日新製鋼社製「NSS431DP−2」)を、3枚の中間構造体の間に配置した(中間構造体、ステンレス板、中間構造体、ステンレス板、中間構造体の順に配置した)こと以外は、実施例3と同じ方法により、金属ベース基板を製造した。
表1に示すように、スペーサーとして、「NSS431DP−2」に代えて、ビッカース硬さが200以下、線膨張係数が17.3(10 −6 /℃)である厚さ1mmのステンレス板(橘社製「SUS304」)を用いたこと以外は、実施例4と同じ方法により、金属ベース基板を製造した。
表1に示すように、金属プレートとして、「FR−HT・530」に代えて、ビッカース硬さが200以下である厚さ5mmの金属プレート(橘社製「SUS304」)を用いたこと以外は、実施例1と同じ方法により、金属ベース基板を製造した。
表1に示すように、金属プレートとして、「FR−HT・530」に代えて、ビッカース硬さが380である厚さ2mmの金属プレート(日新製鋼社製「NSS431DP−2」)を用いたこと以外は、実施例1と同じ方法により、金属ベース基板を製造した。
表1に示すように、金属プレートとして、「FR−HT・530」に代えて、上記の「SUS304」を用いたこと以外は、実施例4と同じ方法により、金属ベース基板を製造した。
上記各実施例及び比較例で得られた金属ベース基板について、下記方法により反り率(%)を算出し、反りの抑制効果を評価した。結果を表1に示す。
JIS C6481(B法)に準じて、金属ベース基板の反り率を算出した。すなわち、200×300mm□の金属ベース基板を、凸面が上を向くように定盤の上に静置した後、定盤の金属ベース基板の静置面に対して垂直な方向における、前記静置面と、金属ベース基板の凹面(前記凸面とは反対側の面)との間の最大の隔たり(距離の最大値)H(mm)を測定した。また、このとき、金属ベース基板の反りが生じている辺について、定盤の前記静置面との2箇所の接触部間の距離L(mm)を測定した。そして、下記式により、金属ベース基板の反り率を算出した。
反り率(%)=H/L×100
なお、実施例3等のように、金属ベース基板を同時に複数枚製造した場合には、H及び反り率として、最大のものを表1に示した。
Claims (7)
- 金属層、絶縁層及び金属箔をこの順に備えた金属ベース基板の製造方法であって、
前記金属層、絶縁層及び金属箔がこの順に重ねられてなる中間構造体を、前記金属層、絶縁層及び金属箔が重ねられた方向において、1枚又は2枚以上重ねてプレス部材で挟み込みつつ、加熱プレスする工程を有し、
前記プレス部材は、ビッカース硬さが400以上であり、
前記絶縁層が液晶ポリエステルを含み、
前記加熱プレスする工程において、加熱プレス時の加熱温度が280〜380℃であり、加熱プレス時に加える圧力が100〜200kg/cm 2 であることを特徴とする金属ベース基板の製造方法。 - 前記プレス部材がステンレス鋼からなることを特徴とする請求項1に記載の金属ベース基板の製造方法。
- 前記中間構造体を2枚以上重ねる場合に、線膨張係数が15(10 −6 /℃)以下の金属スペーサーを介して、これら中間構造体を重ねることを特徴とする請求項1又は2に記載の金属ベース基板の製造方法。
- 前記金属層の厚さが0.01〜10mmであり、前記金属箔の厚さが9〜140μmであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の金属ベース基板の製造方法。
- 前記金属層がアルミニウム又はアルミニウム合金からなり、前記金属箔が銅からなることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の金属ベース基板の製造方法。
- 前記液晶ポリエステルが、下記一般式(1)、(2)及び(3)で表される繰返し単位を有し、
前記液晶ポリエステルを構成する全繰返し単位の合計量に対して、下記一般式(1)で表される繰返し単位を30〜80モル%有し、下記一般式(2)で表される繰返し単位を10〜35モル%有し、下記一般式(3)で表される繰返し単位を10〜35モル%有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の金属ベース基板の製造方法。
(1)−O−Ar1−CO−
(2)−CO−Ar2−CO−
(3)−X−Ar3−Y−
(式中、Ar1は、1,4−フェニレン基、2,6−ナフチレン基又は4,4’−ビフェニリレン基であり;Ar2は、1,4−フェニレン基、1,3−フェニレン基又は2,6−ナフチレン基であり;Ar3は、1,4−フェニレン基又は1,3−フェニレン基であり;Xはイミノ基であり;Yは酸素原子又はイミノ基である。) - 前記絶縁層がさらに無機充填材を含み、前記無機充填材の含有量が、前記液晶ポリエステル及び無機充填材の合計含有量に対して、20〜80体積%であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の金属ベース基板の製造方法。
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