JP5891979B2 - 用紙処理装置、綴じ装置および画像形成システム - Google Patents

用紙処理装置、綴じ装置および画像形成システム Download PDF

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本発明は、用紙処理装置、綴じ装置および画像形成システムに関する。
例えば特許文献1には、書類の封かんおよび開封を行う際の利便性を向上させるため、封かん装置が上下に移動できる上型に切り刃、ナイフ、カムを取り付け、これらに対抗して所定の穴が設けられかつ封かんすべき書類を受ける下型を備えていることが開示されている。この下型は、上型が接近したとき切刃が書類の一部をこの書類から離れないように打ち抜き、それと同時にナイフが打抜部分に隣接して書類に溝を開け、次にカムが打抜部分を折り曲げ、そして、上型が下型から離れるときにナイフが打抜部分の先端を溝に差し込み書類の封かんを行う。また、上型に上刃を取り付け、下型に下刃を取り付けて、上型が下型に接近したときに書類の切断を行うことが開示されている。
また、特許文献2には、排出される用紙束のスタック性能を向上させた排紙装置を提供するため、原稿読取部、本体トレイ、画像形成部、および給紙部を含む画像形成装置本体部と、用紙後処理装置およびシフタ機構を含む用紙スタック部とを備えており、用紙スタック部が排紙装置として機能する画像形成装置が開示されている。ここで、用紙後処理装置によりステープルされた用紙束はシフタ機構により左右すなわち排出方向に直交する水平方向へ所定の距離だけ離れた排出位置に交互にオフセット処理され、第2用紙スタックトレイに排出されることが開示されている。
また、特許文献3には、第1の綴じ手段により用紙束を綴じるときとは異なる綴じ位置を第2の綴じ手段により綴じる場合であっても、綴じ位置と用紙上に形成される画像の向きとを整合させるため、画像形成システムの用紙処理装置は、用紙束を搬送するイジェクトロールよりも用紙搬送方向の下流側に針無綴じ装置を有している。針無綴じ処理を行う際は、針無綴じ装置が用紙束の用紙搬送方向の最下流側における端部を綴じ、更に、画像形成装置の制御部が、ステープラが綴じ処理を行うときと比べて、用紙上に形成される画像を画像処理部が180度回転するように制御することが開示されている。
特公昭49−5960号公報 特開2006−8370号公報 特開2011−184153号公報
本発明は、用紙束に舌部を形成し綴じ処理を施す綴じ手段が動くことで、形成後の舌部が損傷を受けることを抑制する。
請求項1記載の発明は、複数の用紙を集積し用紙束を形成する用紙束形成手段と、前記用紙束形成手段により形成された前記用紙束を第1搬送方向に搬送する第1搬送手段と、前記第1搬送手段により搬送される前記用紙束に切り込みを形成し、かつ当該用紙束の一部を予め定めた形状に切ることにより一方の端部が当該用紙束と連続する部分を残す舌部を当該用紙束に形成するとともに、当該舌部を折り当該舌部の他方の端部を当該切り込みに挿入し当該他方の端部が当該一方の端部よりも前記第1搬送方向の下流側となるように当該用紙束を綴じる綴じ手段と、前記綴じ手段により綴じられた前記用紙束を、前記第1搬送方向とは異なる第2搬送方向に搬送する第2搬送手段と、前記第2搬送手段が前記用紙束を搬送した後に、前記綴じ手段を前記第1搬送方向と交差する方向において前記用紙束の搬送経路から退避させる退避手段と、前記綴じ手段が前記用紙束の搬送経路から退避した後に前記用紙束を搬送して積載する用紙束積載手段とを備えたことを特徴とする用紙処理装置である。
請求項2記載の発明は、前記綴じ手段は、前記用紙束における前記第1搬送方向先端側の端部を綴じることを特徴とする請求項1記載の用紙処理装置である。
請求項3記載の発明は、前記第2搬送手段は、前記第1搬送方向とは反対の方向である前記第2搬送方向に前記用紙束を搬送することを特徴とする請求項1または2記載の用紙処理装置である。
請求項4記載の発明は、前記綴じ手段は、前記用紙束における前記第1搬送方向に沿う第1端部を綴じる際には前記用紙束の搬送経路の当該第1端部側から当該用紙束の搬送経路内に進出し、前記用紙束における当該第1端部とは反対の第2端部を綴じる際には当該用紙束の搬送経路の当該第2端部側から当該用紙束の搬送経路内に進出し、当該用紙束を綴じることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載の用紙処理装置である。
請求項5記載の発明は、前記用紙束積載手段に積載された前記用紙束において前記舌部どうしが重ならないように、当該用紙束積載手段における当該用紙束の位置を前記第1搬送方向と交差する方向において異なるように配置する配置手段を備えることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項記載の用紙処理装置である。
請求項6記載の発明は、第1搬送方向に搬送される用紙束を受ける受け口と、前記第1搬送方向に搬送される前記用紙束に切り込みを形成し、かつ当該用紙束の一部を予め定めた形状に切ることにより一方の端部が当該用紙束と連続する部分を残す舌部を当該用紙束に形成するとともに、当該舌部を折り当該舌部の他方の端部を当該切り込みに挿入し当該他方の端部が当該一方の端部よりも前記第1搬送方向の下流側となるように当該用紙束を綴じる綴じ手段と、前記綴じ手段により綴じられた前記用紙束が前記第1搬送方向とは反対の第2搬送方向に搬送された後に、前記綴じ手段を前記第1搬送方向と交差する方向において前記用紙束の搬送経路から退避させる退避手段と、前記綴じ手段が前記用紙束の搬送経路から退避した後に前記用紙束が排出される排出口とを備えたことを特徴とする綴じ装置である。
請求項7記載の発明は、用紙に画像を形成する画像形成機構と、前記画像形成機構により画像が形成された複数の用紙を集積し用紙束を形成する用紙束形成手段と、前記用紙束形成手段により形成された前記用紙束を第1搬送方向に搬送する第1搬送手段と、前記第1搬送手段により搬送される前記用紙束に切り込みを形成し、かつ当該用紙束の一部を予め定めた形状に切ることにより一方の端部が当該用紙束と連続する部分を残す舌部を当該用紙束に形成するとともに、当該舌部を折り当該舌部の他方の端部を当該切り込みに挿入し当該他方の端部が当該一方の端部よりも前記第1搬送方向の下流側となるように当該用紙束を綴じる綴じ手段と、前記綴じ手段により綴じられた前記用紙束を、前記第1搬送方向とは反対の第2搬送方向に搬送する第2搬送手段と、前記第2搬送手段が前記用紙束を搬送した後に、前記綴じ手段を前記第1搬送方向と交差する方向において前記用紙束の搬送経路から退避させる退避手段と、前記綴じ手段が前記用紙束の搬送経路から退避した後に前記用紙束を搬送して積載する用紙束積載手段とを備えたことを特徴とする画像形成システムである。
請求項1記載の発明によれば、本構成を有しない場合に比較して、用紙束に舌部を形成し綴じ処理を施す綴じ手段が動くことで、形成後の舌部が損傷を受けることを抑制できる。
請求項2記載の発明によれば、本構成を有しない場合に比較して、綴じられた用紙束の用紙を捲る際に綴じ部分が外れることを抑制できる。
請求項3記載の発明によれば、本構成を有しない場合に比較して、第2搬送手段により搬送される用紙束の舌部が損傷を受けることを抑制できる。
請求項4記載の発明によれば、本構成を有しない場合に比較して、綴じ手段の移動距離を短縮できる。
請求項5記載の発明によれば、本構成を有しない場合に比較して、用紙束積載手段に積載された用紙束の高さを抑制できる。
請求項6記載の発明によれば、本構成を有しない場合に比較して、用紙束に舌部を形成し綴じ処理を施す綴じ手段が動くことで、形成後の舌部が損傷を受けることを抑制できる。
請求項7記載の発明によれば、本構成を有しない場合に比較して、用紙束に舌部を形成し綴じ処理を施す綴じ手段が動くことで、形成後の舌部が損傷を受けることを抑制できる。
本発明の実施の形態が適用される画像形成システムを示す概略構成図である。 コンパイル用積載部周辺を示す概略構成図である。 図2のIII方向から見たコンパイル用積載部周辺を示す概略構成図である。 針無綴じ機構及びその周辺部材を示す概略構成図である。 針無綴じ機構によって綴じられた部分を示す説明図である。 用紙束において綴じられた部分を示す説明図である。 用紙束において綴じられた部分を示す説明図である。 用紙束をオフセットする動作を示す説明図である。 積載部に積載された用紙束の図7(a)のVIIIからみた断面図である。 積載部に積載された用紙束の図7(a)のVIIIからみた断面図である。 針無綴じ機構により綴じられた用紙束の積載部上での配置を示す説明図である。 第2の積載形態における用紙束の配置を示す説明図である。 綴じ部分と用紙に形成される画像との関係を示す説明図である。 他の実施の形態が適用される画像形成システムを示す概略構成図である。 他の実施の形態のコンパイル用積載部周辺を示す概略構成図である。 針無綴じ機構と綴じ部分との配置を示す説明図である。 他の実施の形態における画像形成システムの動作を示すフローチャートである。 針無綴じ機構およびステープラにより綴じ処理が施される用紙束の配置を示す説明図である。 用紙束を戻す動作の変形例を示す図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
<画像形成システム1>
図1は、本実施の形態が適用される画像形成システム1を示す概略構成図である。図1に示す画像形成システム1は、例えば、電子写真方式によって画像を形成するプリンタや複写機等の画像形成装置2と、画像形成装置2によって例えばトナー像が形成された用紙Sに後処理を施す用紙処理装置3とを備えている。
<画像形成装置2>
画像形成装置2は、画像が形成される用紙Sを供給する用紙供給部6と、用紙供給部6から供給された用紙Sに画像を形成する画像形成部(画像形成機構)5とを備える。また、画像形成装置2は、この画像形成部5で画像が形成された用紙Sの面を反転させる用紙反転装置7と、画像が形成された用紙Sを排出する排出ロール8とを備える。さらに、画像形成装置2は、ユーザから綴じ処理に関する情報を受け付けるユーザ・インターフェイス9を備えている。
<用紙処理装置3>
用紙処理装置3は、画像形成装置2から出力された用紙Sを更に下流側に搬送する搬送装置10と、例えば用紙Sを集めて束ねるコンパイル用積載部35や用紙Sの端部を綴じる針無綴じ機構50などを含む後処理装置30とを備えている。また、図示の例においては、回転部および切り替え部の一例であり、用紙処理装置3が画像形成システム1全体を制御する制御部80を備えている。
用紙処理装置3の搬送装置10は、画像形成装置2の排出ロール8を介して出力される用紙Sを受け取る一対のロールである入口ロール11と、この入口ロール11にて受け取られた用紙Sに必要に応じて穴あけを施すパンチャ12とを備えている。また、搬送装置10は、パンチャ12のさらに下流側に、用紙Sを下流側へと搬送する一対のロールである第1搬送ロール13と、後処理装置30に向けて用紙Sを搬送する一対のロールである第2搬送ロール14とを有する。
用紙処理装置3の後処理装置30は、搬送装置10から用紙Sを受け取る一対のロールである受け取りロール31を備えている。また、後処理装置30は、受け取りロール31の下流側に設けられ用紙Sを集積し用紙束Bを形成するコンパイル用積載部35と、コンパイル用積載部35に向けて用紙Sを排出する一対のロールであるエグジットロール34とを備えている。
また、後処理装置30は、用紙Sをコンパイル用積載部35のエンドガイド35b(後述)に向けて押し込むよう回転するパドル37を備えている。さらに、後処理装置30は、用紙Sの端部を揃えるためのタンパ38を備えている。さらにまた、後処理装置30は、コンパイル用積載部35にて集積された用紙Sを押さえ、かつ回転することにより、用紙束Bを搬送するイジェクト(eject)ロール39を備えている。
さらに、後処理装置30は、コンパイル用積載部35に集積された用紙束Bの端部を綴じる針無綴じ機構50を有する。さらにまた、後処理装置30は、用紙束Bをイジェクトロール39によって後処理装置30の外側へ排出するための開口部69を備える。そして、開口部69から排出された用紙束Bをユーザが取りやすいようにして積み重ねる積載部70を備える。
<コンパイル用積載部35周辺の構造>
次に、図2及び図3を用いて、コンパイル用積載部35およびその周辺の構造を説明する。ここで、図2は、コンパイル用積載部35周辺を示す概略構成図であり、図3は、図2の矢印III方向から見たコンパイル用積載部35周辺の概略構成図である。
なお、図3における下側は、画像形成システム1のユーザ側を示し、図1および図2における紙面手前側を示す。
まず、用紙束形成手段の一例であるコンパイル用積載部35は、用紙Sを積載する上面を有する底部35aを備える。この底部35aは、上面に沿って用紙Sが落下するよう傾斜して設けられる。
また、コンパイル用積載部35は、底部35aに沿って落下する用紙Sの進行方向先端側の端部を揃えるよう配置されるエンドガイド35bを有する。
なお、詳しくは後述するが、コンパイル用積載部35周辺における用紙Sの動きは、まずコンパイル用積載部35に向けて供給され(図2の第1の進行方向S1参照)、次に進行方向を反転させてコンパイル用積載部35の底部35aに沿って落下する(図2の第2の進行方向S2参照)。その後、各用紙Sの端部が揃えられ、用紙束Bが形成される。そして、この用紙束Bは、進行方向を反転させてコンパイル用積載部35の底部35aに沿って上昇する(図2の第3の進行方向S3参照)。
ここで、図3に示すように、本実施の形態においてはコンパイル用積載部35の底部35aの各端部を次のように定義する。まず、用紙Sがコンパイル用積載部35の底部35aの上面に沿って落下する方向を示す第2の進行方向S2の先端側の端部を先端側端部Taと呼ぶ。この先端側端部Taは、エンドガイド35bと接触する端部である。また、第2の進行方向S2の方向に沿う端部であって画像形成システム1のユーザ側(図3における下側)の端部を、第1側方端部Tbと呼ぶ。さらに、第1側方端部Tbと対向する端部、すなわち第2の進行方向S2の方向に沿う端部であって、画像形成システム1の奥側(図3における上側)の端部を、第2側方端部Tcと呼ぶ。
パドル37は、コンパイル用積載部35の上方であって、かつエグジットロール34に対して、用紙Sの第1の進行方向S1の下流側に設けられる。また、パドル37は、図示しないモータ等の駆動を受けてコンパイル用積載部35の底部35aとの距離が変化するように備えられている。具体的には、パドル37は、図2の矢印U1およびU2の方向に移動可能に備えられており、矢印U1方向に移動してコンパイル用積載部35の底部35aに接近し(実線で描かれた位置Pb)、矢印U2方向に移動することでコンパイル用積載部35の底部35aから離間する(破線で描かれた位置Pa)。そして、パドル37は、図2の矢印R方向に回転することで、図2の第1の進行方向S1方向に沿って搬送された用紙Sを、コンパイル用積載部35上にて第2の進行方向S2に押し込むよう構成されている。
配置手段の一例であるタンパ38は、コンパイル用積載部35を挟んで対向する第1タンパ38aと第2タンパ38bとを有する。具体的には、第1タンパ38a及び第2タンパ38bは、第2の進行方向S2と交差する方向(図3における上下方向)で互いに対向するよう配置される。そして、第1タンパ38a及び第2タンパ38bは、底部35aに沿って落下する用紙Sの進行方向に沿う端部を揃えるよう、図示しないモータ等の駆動を受けて第1タンパ38a及び第2タンパ38bの互いの距離が変化するように備えられている。
図示の例においては、第1タンパ38aは、先端側端部Taに沿う方向に移動可能(矢印C1及びC2)であり、位置Ta1〜Ta4の4カ所に配置可能である。また、第2タンパ38bは、先端側端部Taに沿う方向に移動可能(矢印C3及びC4)であり、位置Tb1〜Tb4の4カ所に配置可能である。
なお、本実施の形態における第1タンパ38a及び第2タンパ38bのそれぞれの位置Ta1〜Ta4,Tb1〜Tb4は、コンパイル用積載部35に供給される用紙Sの用紙サイズや向きに応じて変化させることができる。
イジェクトロール39は、第1イジェクトロール39aと第2イジェクトロール39bとからなり、第1イジェクトロール39aと第2イジェクトロール39bとがコンパイル用積載部35の底部35aを挟んでこの底部35aの上側と下側とで対向するように配置されている。
そして、第1イジェクトロール39aは、コンパイル用積載部35の底部35aであって、用紙Sが積載される面側に設けられている。さらに、第1イジェクトロール39aは、図示しないモータ等の駆動を受けて第2イジェクトロール39bに対して進退可能に備えられている。一方、第2イジェクトロール39bはコンパイル用積載部35の底部35aであって、用紙Sが積載される面の裏面側に配置されており、その位置は固定され、回転運動のみを行うよう備えられている。
具体的には、第1イジェクトロール39aが矢印Q1方向に移動し、第1イジェクトロール39aがコンパイル用積載部35の底部35aに接近する(破線で描かれた位置P2)。一方、第1イジェクトロール39aが矢印Q2方向に移動し、第1イジェクトロール39aがコンパイル用積載部35の底部35aから離間する(実線で描かれた位置P1)。
そして、第1イジェクトロール39aは、用紙Sに接触した状態で図示しないモータ等の駆動を受けて、矢印T1方向に回転することで用紙束Bを上昇(第3の進行方向S3方向)させて搬送するように構成されている。
なお、第1イジェクトロール39aの位置P1、P2は、コンパイル用積載部35に供給される用紙Sの枚数や厚みに応じて変化させることができる。
<針無綴じ機構50>
針無綴じ機構50について説明をする。
図3に示すように、針無綴じ機構50は、コンパイル用積載部35を挟んで対向する第1針無綴じ機構50aと第2針無綴じ機構50bとを有する。ここで、第1針無綴じ機構50aと第2針無綴じ機構50bとは、上下方向が逆に配置されている点以外は同様に構成されている(後述)。
第1針無綴じ機構50aは、先端側端部Taと第1側方端部Tbとに挟まれる角部に設けられ、第2針無綴じ機構50bは、先端側端部Taと第2側方端部Tcとに挟まれる角部に設けられる。
また、第1針無綴じ機構50aは、図示しないモータ等の駆動を受けて先端側端部Taに沿う方向に移動可能(矢印C1及びC2)であり、位置Sa1、Sa2の2カ所に配置可能である。第2針無綴じ機構50bは、図示しないモータ等の駆動を受けて先端側端部Taに沿う方向に移動可能(矢印C3及びC4)であり、位置Sb1、Sb2の2カ所に配置可能である。
ここで、図示の例は、2つの第1針無綴じ機構50aと第2針無綴じ機構50bを有する構成である。なお、第1針無綴じ機構50aを一方側綴じ機構として捉え、第2針無綴じ機構50bを他方側綴じ機構として捉えることができる。
しかしながら、第1側方端部Tb側と第2側方端部Tc側とで綴じ処理を施すことが可能な構成であれば、例えば第1側方端部Tb、先端側端部Ta、第2側方端部Tcに沿って設けられたレール(図示せず)上を、モータ(図示せず)等の駆動を受け1つの綴じ機構50が移動する構成であってもよい。この場合、綴じ機構50を一方側綴じ機構として捉え、レール(図示せず)およびモータ(図示せず)を他方側綴じ機構として捉えることができる。
次に、図1および図4を参照しながら2つの綴じ機構50a、50bについてさらに説明する。なお、図4は、針無綴じ機構50及びその周辺部材を示す概略構成図である。より詳細には、図4(a)は画像形成システム1のユーザ側(図1における紙面手前側)から見た第1針無綴じ機構50aを示し、図4(b)は画像形成システム1のユーザ側から見た第2針無綴じ機構50bを示す。
図4(a)に示すように、第1針無綴じ機構50aは、制御部80(図1参照)に制御され針無綴じ機構50aを駆動させる針無綴じモータM1を有する。また、第1針無綴じ機構50aは、針無綴じモータM1より駆動を受けて回転し駆動力を伝達するカム82と、このカム82により伝達される駆動力とは反対向きの力を付与するスプリング84とを有する。
ここで、第1針無綴じ機構50a(および第2針無綴じ機構50b)は、ステープラ用つづり針(所謂ステープル針)を用いることなく、用紙束Bを構成する用紙Sを変形させることにより用紙束Bの端部を綴じる。具体的には、次のように構成されている。
第1針無綴じ機構50aは、対向して配置された基台501と基部503とを有する。図4(a)に示すように基台501に用紙束Bを挟んだ状態で、基部503が基台501に接近(図中F1方向)することにより、用紙束Bを綴じるよう構成されている。
基台501は、基台501と略平行となるよう配置されている抑え部材502を有する。基台501と抑え部材502とは、コンパイル用積載部35の底部35a(図2参照)を挟んで設けられており、コンパイル用積載部35上の用紙束Bは、基台501と抑え部材502とに挟まれる。また、図4に示すように、基台501は、基部503に向けて延伸し基台501と一体的に形成された突出部506を有する。
基部503は、用紙束Bに切り込みを入れるブレード504と、用紙束Bに舌部522(後述)を形成し折り曲げ、かつブレード504によって形成された切り込みに舌部522を挿入する打ち抜き部材505とを有する。
このブレード504は、基台501と抑え部材502との間に挟まれた用紙束Bに向けて延伸する略長方形の板状部材からなる。具体的には、ブレード504は、略長方形状の面に目穴504aを有し、さらに用紙束Bに接近するに従いその幅が減少する先端部504bを有する。
打ち抜き部材505はL字状の屈曲部を有する部材である。打ち抜き部材505の一方の端部は主部505aであり、他方の端部が副部505bである。
また、打ち抜き部材505は、L字状の屈曲部に設けられた主部回転軸505rを有する。この打ち抜き部材505は、主部回転軸505rを中心に回転可能である。打ち抜き部材505が主部回転軸505rを中心に回転することにより、主部505aがブレード504に対して接離する。なお、副部505bと基部503との間には、打ち抜き部材505が回転できるよう間隙が形成されている。
ここで、主部505aは基台501に向けて延伸する。さらに、主部505aは、主部回転軸505rが設けられた側とは反対側、すなわち基台501に対向する側に刃部505cを有する。この刃部505cは、舌部522の形状を打ち抜く刃からなる。なお、刃部505cのうちブレード504と対向する側には刃が形成されておらず、一端部522a(後述)によって舌部522と用紙Sとが連続するように構成されている。さらに、主部505aは、主部505aの側部であってブレード504と対向する側に、ブレード504へ向けて延伸する突起505dを有する。
さて、図4に示すように、第1針無綴じ機構50aは、基台501と、この基台501の上方に設けられた基部503とを有する。それに対して、図4(b)に示すように、第2針無綴じ機構50bは、第1針無綴じ機構50aと上下方向が逆に配置されており、基部503の上方に基台501が配置されている構成となる。
なお、図4とは異なり、1つの針無綴じ機構50が移動して綴じ処理を行う場合には、第1側方端部Tb側と第2側方端部Tc側とにおいて、針無綴じ機構50の上下方向を切り替える切り替え機構を設けてもよい。付言すると、第1針無綴じ機構50aと第2針無綴じ機構50bとが、上下方向において逆向きであることは必須ではなく、上下方向が一致する構成であってもよい。
<針無綴じ機構50の動作>
ここで、図1乃至図5を参照しながら、針無綴じ機構50によって、コンパイル用積載部35に積載された用紙束Bの端部を綴じる動作について具体的に説明をする。
ここで、図5は、針無綴じ機構50によって綴じられた部分を示す説明図である。より詳細には、図5(a)はスリット521及び舌部522の位置関係を示す説明図であり、図5(b)は第1針無綴じ機構50aにより綴じられるスリット521及び舌部522の関係を示す説明図であり、図5(c)は第1針無綴じ機構50aにより綴じられた綴じ部分51を示す説明図であり、図5(d)は第2針無綴じ機構50bにより綴じられた綴じ部分51を示す説明図である。
まず、コンパイル用積載部35に綴じ処理を施す用紙束Bが積載されると、制御部80からの信号を受けて、図示しないモータ等の駆動により第1針無綴じ機構50aを位置Sa1または位置Sa2に配置させ、第2針無綴じ機構50bを位置Sb1または位置Sb2に配置させる。なお、以下では第1針無綴じ機構50aにより綴じ処理を施す動作について説明をするが、第2針無綴じ機構50bも、上下方向が逆であることを除き、第1針無綴じ機構50aと同様に動作する。
この位置Sa1または位置Sa2において、制御部80からの指示を受けた針無綴じモータM1が駆動し、カム82を回転させる。このことにより基部503が基台501に接近し(図4(a)F1方向)、ブレード504の先端部504bと、打ち抜き部材505の刃部505cとが用紙束Bを貫通する。そして、用紙束Bを構成するそれぞれの用紙Sに、スリット(切り込み)521と、一端部522aを残して用紙Sが打ち抜かれた舌部522とが形成される(図5(a)参照)。
そして、図4(a)に示すように、カム82が回転して基部503を更に押下すると、打ち抜き部材505の副部505bが、基台501に一体に形成された突出部506に突き当たり、打ち抜き部材505が、主部回転軸505rを中心として図4(a)において時計周りに回転する。これにより、主部505aがブレード504側に傾斜し、打ち抜き部材505の突起505dがブレード504に接近する。そして、打ち抜き部材505の突起505dが、図5(b)に示すように、舌部522を折り曲げ、ブレード504の目穴504aに向けて図中F2方向に押し込む。尚、図5(b)では打ち抜き部材505を図示していない。
そして、図4(a)に示すように、カム82がさらに回転し下死点を通過した後は、スプリング84による力を受けながら基部503が基台501から離れる方向に移動する(図中F3参照)。基部503が図中F3方向に移動することにともない、舌部522がブレード504の目穴504aに引っ掛かった状態で移動する。
そして図5(c)に示すように、スリット521に舌部522が挿入(織り込み)されることにより、用紙束Bが綴じられる。このとき用紙束Bには、舌部522が打ち抜かれた箇所に綴じ穴523が形成されている。なお、本実施の形態においては、スリット521、舌部522、及び綴じ穴523が配置されている部分を綴じ処理が施された部分(綴じ部分)51とする。
図5(c)に示すように、第1針無綴じ機構50aにより綴じられる綴じ部分51においては、用紙束Bの上側面Bh側に、舌部522の先端である他端部522bが配置される。それに対して、図5(d)に示すように、第2針無綴じ機構50bにより綴じられる綴じ部分51においては、用紙束Bの下側面Bt側に、舌部522の先端である他端部522bが配置される。
<綴じ部分51>
次に、図5、図6−1および図6−2を参照しながら、綴じ部分51について説明をする。
ここで、図6−1および図6−2は、用紙束Bにおいて綴じられた部分を示す説明図である。より詳細には、図6−1(a)は図5(c)のVIa方向からみた断面図であり、図6−1(b)は図5(c)のVIb方向からみた断面図であり、図6−1(c)はステープル針41で綴じた綴じ部の断面図であり、図6−2(d)は図5(c)のVId方向からみた平面図であり、図6−2(e)は図5(c)のVIe方向からみた平面図であり、図6−2(f)はステープル針41で綴じた部分の平面図である。
まず、綴じ部分51の向きについて説明をする。
図5(c)、(d)に示すように、第1針無綴じ機構50aおよび第2針無綴じ機構50bにより綴じられる綴じ部分51の舌部522は、用紙束Bが搬送される方向(第3の進行方向S3)に沿うように形成される。また、舌部522は、舌部522の根元(一端部522a、一方の端部)が、舌部522の先端(他端部522b、他方の端部)に対して、用紙束Bが搬送される方向(第3の進行方向S3)における下流側となるように配置されている。このことにより、用紙束Bが搬送される際に舌部522が他の部材に引っかかることが抑制され、例えば舌部522が損傷を受けることが回避される。
また、舌部522は、舌部522の先端(他端部522b)が、用紙束Bを構成する用紙Sの外側を向くように配置されている。言い替えると、舌部522の先端が、舌部522の根元(一端部522a)よりも、用紙Sの端部側に配置されている。
ここで、例えばユーザによって用紙束Bが開かれる場合、用紙束Bを構成する用紙Sの一部が摘まれた状態で徐々に捲られる。このとき、通常は、用紙Sの摘まれる部分は用紙束Bの綴じ部分51が形成されている角部以外の用紙束Bの端部に位置する。そのため、用紙Sがこの摘まれる部分から捲られることにともない、綴じ部分51は用紙Sの中央部側から徐々に開かれる。
このとき、図示のように舌部522の先端(他端部522b)が用紙Sの外側を向いて配置されていることにより、用紙Sの中央部側から開かれる力を受けると、舌部522はスリット521に入り込む方向に力を受ける。
それに対して、図示の例と異なり、舌部522の先端(他端部522b)が用紙Sの中央部側を向いて配置された場合、用紙Sの中央部側から開かれる力を受けると、舌部522がスリット521から抜ける方向に力を受ける。
したがって、図示のように舌部522の先端が用紙Sの外側を向いて配置されている場合は、図示の例とは異なり舌部522の先端が用紙Sの中央部側を向いて配置されている場合と比較して、綴じ部分51の綴じが外れ難い。
次に、綴じ部分51の寸法について説明をする。
まず、図6−1(a)および図6−1(b)に示すように、綴じ部分51の舌部522は、用紙束Bの上側面Bh(図5(c)参照)から突出する第1部分522cと、用紙束Bの下側面Bt(図5(c)参照)から突出する第2部分522dとを有する。そして、この第1部分522cと第2部分522dとは、それぞれ少なくとも用紙束Bの高さH1と等しい厚みである。したがって、綴じ部分51は用紙束Bの表裏において膨らみを形成し、綴じ部分51の高さH3は、少なくとも用紙束Bの高さH1の3倍となる。
なお、例えば用紙束Bの枚数が多い場合には、舌部522の剛性が増すため、第1部分522cと第2部分522dとが、用紙束Bから用紙束Bの高さH1分よりもさらに突出する。したがって、綴じ部分51の高さH3はより厚くなる。
それに対して、図6−1(c)に示すように、比較例としてステープル針41で綴じ処理を施した場合、綴じ部分の高さH5は、例えば用紙束Bの高さH1+2mm程度である。したがって、用紙束Bの厚さが厚くなるに従い、ステープル針41により綴じられた場合と比較して、綴じ部分51の厚さはより厚くなる。
また、図6−2(d)および図6−2(e)に示すように、第3の進行方向S3と交差(直交)する方向における長さ、すなわち綴じ部分51の舌部522の幅方向長さ(長さLx)の方が、綴じ部分51の長手方向長さ(長さLy)よりも短い。ここで、通常の紙質からなる普通紙を用紙束Bを構成する用紙Sとして用いた場合、長さLxは例えば5mmとなる。
それに対して、図6−2(f)に示すように、比較例としてステープル針41を第3の進行方向S3に対して60度傾けて配置した場合、第3の進行方向S3と交差(直交)する方向における長さLzは、例えば約9mmとなる。従って、上述の綴じ部分51は、ステープル針41で綴じた綴じ部分よりも、第3の進行方向S3と交差する方向における長さを小さくすることもできる。
<画像形成システム1の動作>
次に、図1〜図3を参照して画像形成システム1の動作について説明する。なお、ここでは第1針無綴じ機構50aおよび第2針無綴じ機構50bのうち、第1針無綴じ機構50aにより用紙束Bに綴じ処理が施される場合を説明するが、第2針無綴じ機構50bにより用紙束Bに綴じ処理が施される場合も同様に動作する。
まず、本実施の形態においては、パーソナルコンピュータ(図示せず)あるいはユーザ・インターフェイス9等を介して、用紙Sに形成する画像及び綴じ処理に関する情報を受け付ける。制御部80が、これらの情報を受けることにより、画像形成システム1の動作が開始される。
なお、画像形成装置2の画像形成部5によって1番目の用紙Sにトナー像が形成される前の状態は次のように各部材が配置される。すなわち、第1イジェクトロール39aは位置P1に、パドル37は位置Paに配置され、第1タンパ38aは位置Ta4に配置され、そして第2タンパ38bは位置Tb3に配置される。また、第1針無綴じ機構50aは位置Sa2に配置される。
そして、画像形成装置2の画像形成部5によって1番目の用紙Sにトナー像が形成される。図1に示すように、トナー像が形成された1番目の用紙Sは、必要に応じて用紙反転装置7によって反転された後、排出ロール8を介して、1枚ごとに用紙処理装置3に供給される。
1番目の用紙Sが供給された用紙処理装置3の搬送装置10では、入口ロール11にて1番目の用紙Sを受け取り、この1番目の用紙Sに対して必要に応じてパンチャ12により穴あけ処理が施される。その後、第1搬送ロール13および第2搬送ロール14を介して、1番目の用紙Sが下流側の後処理装置30に向けて搬送される。
後処理装置30では、受け取りロール31により1番目の用紙Sを受け取る。受け取りロール31を経た1番目の用紙Sは、エグジットロール34によって第1の進行方向S1に沿って搬送される。このとき、1番目の用紙Sは、コンパイル用積載部35とパドル37との間およびコンパイル用積載部35と第1イジェクトロール39aとの間をそれぞれ通過するように搬送される。
1番目の用紙Sの第1の進行方向S1の先端が、コンパイル用積載部35とパドル37との間を通過した後、パドル37が位置Paから下降し(図2の矢印U1方向に移動)位置Pbに配置される。このことによりパドル37は、1番目の用紙Sと接触する。そして、1番目の用紙Sは、図2に示すパドル37の矢印R方向の回転により、図2の第2の進行方向S2方向に押し込まれ、その1番目の用紙Sのエンドガイド35b側の端部がエンドガイド35bと接触する。その後、パドル37は上昇(図2の矢印U2方向に移動)し1番目の用紙Sから離れ、位置Paに再び配置される。
さらに、1番目の用紙Sがコンパイル用積載部35に受け入れられ、エンドガイド35b側の端部がエンドガイド35bに到達した後に、第1タンパ38aが、位置Ta4から位置Ta2に配置される。このとき、第2タンパ38bは、位置Tb3に配置されたままである。このことにより、第1タンパ38aが1番目の用紙Sを押し、1番目の用紙Sが第2タンパ38bに接触する。その後、第1タンパ38aは、1番目の用紙Sから離れ位置Ta4に再び配置される。
この1番目の用紙Sに続く、画像形成部5によってトナー像が形成された2番目以降の用紙Sが、それぞれ順に後処理装置30に供給された際も、上述の動作と同様に、パドル37およびタンパ38によって、用紙Sの端部が揃えられる。すなわち、1枚目の用紙Sが揃えられた状態で2枚目の用紙Sが供給され、1枚目の用紙Sに対して2枚目の用紙Sが揃えられる。このことは、3枚目の以降に用紙Sが供給される場合についても同様である。このようにすることで、予め設定された枚数の用紙Sをコンパイル用積載部35に収容し、各用紙Sの端部を揃えて、用紙束Bを形成する。
次に、第1針無綴じ機構50aがコンパイル用積載部35に積載された用紙束Bに綴じ処理を施す。第1針無綴じ機構50aによって綴じられた用紙束Bは、必要に応じてオフセット処理を施される(後述)。
そして、第1イジェクトロール39aは位置P1から下降(図2の矢印Q1方向に移動)し、位置P2に配置される。そして、第1イジェクトロール39aが回転する(図2の矢印T1)ことにより、コンパイル用積載部35の底部35aに沿って上昇する(図2の第3の進行方向S3参照)。コンパイル用積載部35から排出された用紙束Bは、開口部69を通って積載部70に積載される。
<オフセット動作>
ここで、図7を参照しながら、積載部70上で積載される用紙束Bをオフセットする動作について説明をする。ここで、オフセットとは、用紙束Bの搬送方向(第3の進行方向S3参照)と交差する方向における位置をずらして、用紙束Bを積載部70上に配置することをいう。
また、図7は用紙束Bをオフセットする動作を示す説明図である。より詳細には、図7(a)は第1針無綴じ機構50aにより綴じられた用紙束Bの積載部70上での配置を示す説明図であり、図7(b)は第2針無綴じ機構50bにより綴じられた用紙束Bの積載部70上での配置を示す説明図である。
なお、ここでは例示として、後述する図8−2(h)に示す積載例を実現する動作として、用紙束Bを積載部70上の4カ所の位置に配置することを説明する。
また、積載部70に連続して順に供給される第1の用紙束B1〜第4の用紙束B4について説明するが、第5の用紙束(図示せず)以降の用紙束Bが供給された場合は、以下の動作が繰り返される。
まず、上述のように、第2タンパ38bが位置Tb3に配置された状態で、用紙Sがコンパイル用積載部35に供給されるごとに、第1タンパ38aが位置Ta4から位置Ta2に移動することを繰り返す。このことにより、用紙Sの端部が揃えられ用紙束Bが形成される。そして、用紙束Bに対して綴じ処理が施され、その後に用紙束Bに対してオフセット処理が行われる。
第1の用紙束B1は、第1針無綴じ機構50aによって綴じ処理が施される。なお、第1針無綴じ機構50aによって綴じ処理が施される際、第1タンパ38aは位置Ta4に配置されている。そして、綴じ処理が施された第1の用紙束B1にオフセット処理が施される。すなわち、第2タンパ38bが位置Tb3から位置Tb1に移動する(矢印C3)。このことにより、第1の用紙束B1が矢印C3方向に押圧されて、位置Ta4に配置されている第1タンパ38aと接触する。そして、第1タンパ38aと接触した第1の用紙束B1は、イジェクトロール39によって積載部70へと排出される。
次に形成される第2の用紙束B2は、第1針無綴じ機構50aによって綴じ処理を施された後、第1タンパ38aが位置Ta4から位置Ta3へ移動する(矢印C2)。そして、第2タンパ38bが位置Tb3から位置Tb2に移動する(矢印C3)。このことにより、第2の用紙束B2が矢印C3方向に押圧されて、位置Ta3に配置されている第1タンパ38aと接触する。オフセット処理が施された第2の用紙束B2は、イジェクトロール39によって積載部70へと排出される。
次に形成される第3の用紙束B3は、第2針無綴じ機構50bによって綴じ処理が施された後、第1タンパ38aが位置Ta4から位置Ta2に移動し(矢印C2)、イジェクトロール39によって積載部70へと排出される。
そして、次に形成される第4の用紙束B4が、第2針無綴じ機構50bによって綴じ処理が施された後、第2タンパ38bが位置Tb3から位置Tb4へ移動する(矢印C4)。次に、第1タンパ38aが位置Ta4から位置Ta1に移動する(矢印C2)ことにより第4の用紙束B4はオフセット処理が施され、イジェクトロール39によって積載部70へと排出される。
なお、ここでは用紙束Bに対して綴じ処理が施され、その後に用紙束Bに対してオフセット処理が行われることを説明したが、積載部70上で用紙束Bの搬送方向(第3の進行方向S3参照)と交差する方向における位置をずらして配置する態様であれば、用紙束B(あるいは用紙S)に対してオフセット処理を行った後に、用紙束Bに対して綴じ処理が施される態様であってもよい。
<第1の積載形態>
さて、図8−1および図8−2を参照しながら、積載部70に積載された第1の用紙束B1〜第4の用紙束B4について説明をする。
図8−1および図8−2は、積載部70に積載された用紙束Bの図7(a)のVIIIからみた断面図である。より詳細には、図8−1(a)は比較例における第1の用紙束B1〜第4の用紙束B4を示す図であり、図8−1(b)は第1の綴じ部分の配置態様を示す図であり、図8−1(c)は第1の綴じ部分の配置態様により積載された第1の用紙束B1〜第4の用紙束B4を示す図であり、図8−1(d)は第2の綴じ部分の配置態様を示す図であり、図8−1(e)は第2の綴じ部分の配置態様により積載された第1の用紙束B1〜第4の用紙束B4を示す図であり、図8−2(f)は第3の綴じ部分の配置態様を示す図であり、図8−2(g)は第3の綴じ部分の配置態様により積載された第1の用紙束B1〜第4の用紙束B4を示す図であり、図8−2(h)は第1および第3の綴じ部分の配置態様により積載された第1の用紙束B1〜第4の用紙束B4を示す図であり、図8−2(i)は図8(h)の変形例である。
まず、本実施の形態とは異なる比較例である図8−1(a)に示すように、第1の用紙束B1〜第4の用紙束B4の綴じ部分51が全て重なる状態で積載した場合、積載された第1の用紙束B1〜第4の用紙束B4全体の高さH7は、用紙束Bの高さH1(図6−1(b)参照)の12倍となる。付言すると、図8−1(a)に示すように第1の用紙束B1〜第4の用紙束B4を積載すると、綴じ部分51の膨らみの累積により、第1の用紙束B1〜第4の用紙束B4全体が不安定となり、大量積載に不向きとなる。
ここで、図8−1(b)に示す第1の綴じ部分の配置態様について説明をする。第1の綴じ部分の配置態様においては、第1針無綴じ機構50aにより綴じ処理が施された第1の用紙束B1および第2の用紙束B2の綴じ部分51が、互いに接触しない位置に配置される。具体的には、第1の用紙束B1における綴じ部分51の第1部分522cが、第2の用紙束B2における綴じ部分51の第2部分522dと接触しない位置に配置(オフセット)される。さらに、図示の例においては、第1の用紙束B1における綴じ部分51の第1部分522cが、第2の用紙束B2の端部よりも外側(図中破線よりも右側)にずれることにより第2の用紙束B2と接触しない位置に配置されている。
ここで、図8−1(a)に示す比較例に図8−1(b)に示す第1の綴じ部分の配置態様を適用すると、図8−1(c)のようになる。図8−1(c)に示すように、積載された第1の用紙束B1〜第4の用紙束B4全体の高さH9は、用紙束Bの高さH1(図6−1(b)参照)の8倍となる。したがって、図8−1(a)に示す比較例よりも、用紙束B全体の高さが抑制され、積載された第1の用紙束B1〜第4の用紙束B4がより安定する。
次に、図8−1(d)に示す第2の綴じ部分の配置態様について説明をする。第2の綴じ部分の配置態様においては、第1針無綴じ機構50aにより綴じ処理が施された第1の用紙束B1の綴じ部分51は、用紙束Bの図中右側の端部に形成されている。それに対して、第2針無綴じ機構50bにより綴じ処理が施された第2の用紙束B2の綴じ部分51は、用紙束Bの図中左側の端部に形成されている。このように、第1針無綴じ機構50aおよび第2針無綴じ機構50bそれぞれにより形成された綴じ部分51が、それぞれ用紙束Bの対向する端部(図中用紙束Bの左右方向の端部)へ振り分けられている。付言すると、第1針無綴じ機構50aおよび第2針無綴じ機構50bそれぞれにより形成された綴じ部分51は、図示のように互いに接触しない位置に配置されている。
図8−1(a)に示す比較例に図8−1(d)に示す第2の綴じ部分の配置態様を適用すると、図8−1(e)のようになる。図8−1(e)に示すように、積載された第1の用紙束B1〜第4の用紙束B4全体の高さH11は、用紙束Bの高さH1(図6−1(b)参照)の8倍となる。したがって、図8−1(a)に示す比較例よりも、用紙束B全体の高さが抑制される。また、図中左右方向の両端側に第1の用紙束B1〜第4の用紙束B4それぞれの綴じ部分51が配置されるため、より安定する。
次に、図8−2(f)に示す第3の綴じ部分の配置態様について説明をする。第3の綴じ部分の配置態様においては、第1針無綴じ機構50aにより綴じ処理が施された第1の用紙束B1の綴じ部分51は、用紙束Bの図中右側の端部に形成されている。それに対して、第2針無綴じ機構50bにより綴じ処理が施された第2の用紙束B2の綴じ部分51は、用紙束Bの図中左側の端部に形成されている。さらに、第1の用紙束B1における綴じ部分51の第1部分522cが、第2の用紙束B2の綴じ部分51が施された端部とは反対側の端部よりも外側(図中破線よりも右側)にずれ、第2の用紙束B2と接触しない位置に配置(オフセット)されている。同様に、第2の用紙束B2における綴じ部分51の第1部分522cが、第1の用紙束B1の綴じ部分51が施された端部とは反対側の端部よりも外側(図中破線よりも左側)に配置される。
図8−1(a)に示す比較例に図8−2(f)に示す第3の綴じ部分の配置態様を適用すると、図8−2(g)のようになる。図8−2(g)に示すように、積載された第1の用紙束B1〜第4の用紙束B4全体の高さH13は、用紙束Bの高さH1(図6−1(b)参照)の6倍となる。したがって、図8−1(a)に示す比較例よりも、用紙束B全体の高さが抑制される。また、図中左右方向の両端側に、第1の用紙束B1〜第4の用紙束B4それぞれの綴じ部分51が配置されるため、より安定する。さらに、例えば図8−2(g)に示す第2の用紙束B2における図中左側の端部が右側に向かう力を受けた場合、第1の用紙束B1の第1部分522cによってその向きの移動が妨げられる。したがって、積載された第1の用紙束B1〜第4の用紙束B4がより安定し、積載された状態から崩れることが抑制される。
さて、図8−1(a)に示す比較例において、図8−1(b)に示す第1の綴じ部分の配置態様と図8−2(f)に示す第3の綴じ部分の配置態様とを適用すると、図8−2(h)のようになる。図8−2(h)に示すように、積載された第1の用紙束B1〜第4の用紙束B4全体の高さH15は、用紙束Bの高さH1(図6−1(b)参照)の4倍となる。したがって、図8−1(a)に示す比較例よりも、用紙束B全体の高さが抑制される。
さらに説明をすると、図8−2(h)に示すように、積載された第1の用紙束B1〜第4の用紙束B4全体の高さH15は、綴じ部分51が形成されずに、第1の用紙束B1〜第4の用紙束B4が積載された場合と等しい高さである。また、積載された第1の用紙束B1〜第4の用紙束B4全体が平らに配置される。
なお、図8−1(a)に示す比較例において、図8−1(b)に示す第1の綴じ部分の配置態様と図8−2(f)に示す第3の綴じ部分の配置態様とを適用した態様は、2つの用紙束Bごとに、第1針無綴じ機構50aおよび第2針無綴じ機構50bによる綴じが切り替わる構成である図8−2(h)に示す態様に限らない。第1針無綴じ機構50aおよび第2針無綴じ機構50bによりそれぞれ綴じ処理が施され、かつ用紙束Bをそれぞれ対向する端部側へオフセットすることにより綴じ部分51をずらして積載する構成であれば、例えば、図8−2(i)に示すように、第1針無綴じ機構50aおよび第2針無綴じ機構50bが用紙束Bごと交互に綴じ処理を行う構成であってもよい。
また、用紙束Bの積載態様は、第1の用紙束B1〜第4の用紙束B4の両端が、同じ態様で積載されることを説明したが、綴じ部分51をずらして積載する態様であればこれに限定されず、第1の用紙束B1〜第4の用紙束B4の両端が、異なる態様で積載されてもよい。例えば、第1の用紙束B1〜第4の用紙束B4の一方の端部で、図8−1(b)に示す第1の綴じ部分の配置態様と図8−2(f)に示す第3の綴じ部分の配置態様とを適用し、他方の端部では図8−2(f)に示す第3の綴じ部分の配置態様のみを適用してもよい。
ここで、上述のように綴じ部分51の舌部522の長手方向は、第3の進行方向S3に沿うように配置されている(図6−2(d)参照)。このことから、綴じ部分51の舌部522の長手方向が第3の進行方向S3と交差する方向に配置されている場合と比較して、綴じ部分51の第3の進行方向S3と交差する方向における長さ(図8−1および図8−2における左右方向の長さ)がより短くなっている。
このことにより、第1の用紙束B1〜第4の用紙束B4をオフセットする際の第1タンパ38aおよび第2タンパ38bの移動量および移動のための時間が抑制される。さらに、積載部70上で第1の用紙束B1〜第4の用紙束B4を積載するために必要とされる面積が抑制される。
<第2の積載形態>
次に、図9および図10を参照しながら積載部70における用紙束Bの第2の積載形態を説明する。
図9は、針無綴じ機構50により綴じられた用紙束Bの積載部70上での配置を示す説明図である。また、図10は、第2の積載形態における用紙束Bの配置を示す説明図である。より詳細には、図10(a)は第4の綴じ部分の配置態様を示す図であり、図10(b)は積載部70に積載された第1の用紙束B1〜第4の用紙束B4の図9のXbからみた断面図であり、図10(c)は変形例における第1の用紙束B1〜第4の用紙束B4の積載部70上での配置を示す説明図である。
なお、ここでは積載部70に連続して順に供給される第1の用紙束B1〜第4の用紙束B4について説明する。また、第1の用紙束B1および第2の用紙束B2は、第1針無綴じ機構50aによって綴じ処理が施され、第3の用紙束B3および第4の用紙束B4は、第2針無綴じ機構50bによって綴じ処理が施される態様について説明をする。第5の用紙束(図示せず)以降の用紙束が供給された場合は、第1の用紙束B1〜第4の用紙束B4が供給された際の動作を繰り返す。
上述の第1の積載形態においては、用紙束Bを移動させ、第1針無綴じ機構50aおよび第2針無綴じ機構50bは第3の進行方向S3と交差(直交)する方向において移動することなく綴じ処理を行うことを説明した。それに対して、本積載形態においては、例えば図10(a)に示すように、用紙束Bを移動させずに、綴じ部分51を用紙束Bにおいて異なる位置に形成し、綴じ部分51が互いに接触しない位置に配置する態様を適用する。
具体的には、次のようにして第1の用紙束B1〜第4の用紙束B4に綴じ処理が施されながら積載部70に積載される。
まず、用紙Sが順次コンパイル用積載部35に供給され、第1タンパ38aおよび第2タンパ38bにより用紙Sの端部が揃えられ第1の用紙束B1が形成される。そして、制御部80からの信号を受けて、図示しないモータ等の駆動により第1針無綴じ機構50aが位置Sa2から位置Sa1に移動する。そして、第1の用紙束B1は、位置Sa1に配置された第1針無綴じ機構50aによって綴じ処理が施された後に、第1の用紙束B1はイジェクトロール39によって積載部70へと排出される。
次に、第2の用紙束B2が形成されると、第1針無綴じ機構50aは図示しないモータ等の駆動により位置Sa1から位置Sa2に移動する。そして、第2の用紙束B2は、位置Sa2に配置された第1針無綴じ機構50aによって綴じ処理が施された後に、第2の用紙束B2はイジェクトロール39によって積載部70へと排出される。
次に、第3の用紙束B3が形成されると、第2針無綴じ機構50bは位置Sb2から位置Sb1に移動した後に綴じ処理を行う。綴じ処理が施された第3の用紙束B3は、イジェクトロール39によって積載部70へと排出される。
次に、第4の用紙束B4が形成されると、第2針無綴じ機構50bは位置Sb1から位置Sb2に移動した後に綴じ処理を行う。綴じ処理が施された第4の用紙束B4は、イジェクトロール39によって積載部70へと排出される。
上述のように、第2の積載形態においては、用紙束Bを第3の進行方向S3と交差する方向において移動(オフセット)させずに、第1針無綴じ機構50aおよび第2針無綴じ機構50bが綴じ処理を施す位置を第3の進行方向S3と交差する方向において移動させる。
このことにより、図10(b)に示すように、積載部70に積載された第1の用紙束B1〜第4の用紙束B4は、それぞれに形成された綴じ部分51が互いに異なる位置に配置され、綴じ部分51どうしが接触することが抑制される。
ここで、図10(b)に示すように積載された第1の用紙束B1〜第4の用紙束B4全体の高さH19は、用紙束Bの高さH1(図6−1(b)参照)の6倍となる。したがって、図8−1(a)に示す比較例よりも、積載された第1の用紙束B1〜第4の用紙束B4全体の高さH19が抑制される。
この第2の積載形態においては、例えば用紙束Bを第3の進行方向S3と交差する方向において移動させることにともない、用紙束Bに形成された綴じ部分51が損傷を受けることが抑制される。また、第2の積載形態においては、用紙束Bをオフセットする場合と比較して、積載部70上で第1の用紙束B1〜第4の用紙束B4を積載するために必要とされる面積が抑制される。
また、ここでは、第1針無綴じ機構50aおよび第2針無綴じ機構50bが第3の進行方向S3と交差する方向においてそれぞれ2ヶ所で綴じ処理を施すことを説明した。しかしながら、用紙束Bに形成された綴じ部分51が互いに接触しない態様であれば、例えば第1針無綴じ機構50a(あるいは第2針無綴じ機構50b)が、第3の進行方向S3と交差する方向において3ヶ所以上で綴じ処理を施す構成であってもよい。
また、第1針無綴じ機構50aおよび第2針無綴じ機構50bが第3の進行方向S3と交差する方向において用紙束Bごとに綴じ位置を変更する構成であれば、綴じ処理を施す位置を移動させることに加えて、用紙束Bを移動させる構成であってもよい。
例えば、図10(c)に示すように、第1針無綴じ機構50aにより綴じ処理が施された第1の用紙束B1および第2の用紙束B2と、第2針無綴じ機構50bにより綴じ処理が施された第3の用紙束B3および第4の用紙束B4とを、オフセットする構成であってもよい。なお、図10(c)に示す態様は、図8−1(a)に示す比較例において、図8−2(f)に示す第3の綴じ部分の配置態様と図10(a)に示す第4の綴じ部分の配置態様とを適用した態様として捉えることができる。
ここで、図10(c)に示すように積載された第1の用紙束B1〜第4の用紙束B4全体の高さH21は、用紙束Bの高さH1(図6−1(b)参照)の4倍となる。したがって、図10(c)に示すように第1の用紙束B1〜第4の用紙束B4を積載することで、図8−1(a)に示す比較例よりも、積載された第1の用紙束B1〜第4の用紙束B4全体の高さH21が抑制される。
なお、用紙束Bの積載態様は、第1の用紙束B1〜第4の用紙束B4の両端が、同じ態様で積載されることに限定されず、綴じ部分51をずらして積載する態様であれば第1の用紙束B1〜第4の用紙束B4の両端が異なる態様で積載されてもよい。
<画像の向き>
ここで、図1、図3、図4および図11を参照しながら、用紙束Bに形成される綴じ部分51と、用紙束Bを構成する用紙Sに形成される画像との関係について説明をする。
ここで、図11は、綴じ部分51と用紙Sに形成される画像との関係を示す説明図であり、それぞれ積載部70に排出された用紙束Bを上面側から見た図を示す。より詳細には、図11(a)は第1針無綴じ機構50aにより綴じ処理が施された用紙束Bを示す説明図であり、図11(b)は第2針無綴じ機構50bにより綴じ処理が施された用紙束Bを示す説明図である。また、図11(c)は第2針綴じ機構50bにより綴じ処理が施された用紙束Bの他の例を示す説明図である。
上述のように第1針無綴じ機構50aおよび第2針無綴じ機構50bは、用紙束Bのそれぞれ対向する端部を綴じる(図3参照)。ここで、図11(a)および図11(c)に示すように、例えば積載部70に排出された用紙束Bの上面側に画像が形成される場合において、順次排出される用紙束Bに対して第1針無綴じ機構50aおよび第2針無綴じ機構50bにより綴じ処理を施すと、それぞれ綴じ部分51が用紙束B上で形成される位置が異なる。図示の例においては、図11(a)に示す用紙Sの図中左下の角部に綴じ部分51が形成されるのに対して、図11(c)に示す用紙Sの図中左上の角部に綴じ部分51が形成される。
本実施の形態においては、第1針無綴じ機構50aにより綴じ部分51が形成される用紙束Bと、第2針無綴じ機構50bにより綴じ部分51が形成される用紙束Bとで、用紙束Bにおける綴じ部分51の位置および向き(表裏)を一致させる。
具体的には、次のように各装置を動作させる。
まず、制御部80によって制御されながら、画像形成装置2の画像形成部5によって、用紙Sに画像が形成される。このとき、用紙Sに対して第1の方向で、画像形成部5により画像が形成される。また、用紙束Bを形成する複数の用紙S(1からN)を、Nから1の順番で形成する。画像形成部5によって、この順番で画像が形成された用紙Sを用紙反転装置7によって反転することなく、コンパイル用積載部35へと搬送する。そして、コンパイル用積載部35において、複数の用紙Sが積載され用紙束Bを形成した後に、第1針無綴じ機構50aにより綴じ処理が施される。このことにより、図11(a)に示すように、積載部70に排出された用紙束Bの上面に画像が形成され、積載部70上に積載されている状態で上面側から下面側までは、1からNの順番となる。
それに対して、図11(b)に示す態様で用紙束Bを形成する場合、次のように各装置を動作させる。まず、制御部80によって制御されながら画像形成装置2の画像形成部5によって、用紙Sに対して画像が形成される。このとき、用紙Sに対して、第1の方向から180°回転させた第2の方向で、画像形成部5により画像が形成される。また、用紙束Bを形成する複数の用紙S(1からN)を、1からNの順番で形成する。さらに、画像形成部5によって、この順番で画像が形成された用紙Sを用紙反転装置7によって反転させる。なお、用紙Sが反転されると、反転される前と後とで用紙Sの裏面および表面が入れ替わり、かつ用紙Sの搬送方向に対して用紙Sの先端側の端部と後端側の端部とが前後入れ替わる。そして、コンパイル用積載部35において複数の用紙Sが積載され用紙束Bを形成した後に、第2針無綴じ機構50bにより綴じ処理が施される。このことにより、図11(b)に示すように、積載部70に排出された用紙束Bの下面に画像が形成され、積載部70上に積載されている状態で上面側から下面側までは、Nから1の順番となる。
このように、第1針無綴じ機構50aで綴じ処理を行う用紙束Bと、第2針無綴じ機構50bで綴じ処理を行う用紙束Bとで、制御部80が制御することで画像形成部5が画像を形成する順序を逆とし、さらに形成する画像の向きも逆にする。そして、用紙反転装置7による用紙の反転の有無を切り替える。このことにより、画像が形成された用紙Sを束ねた用紙束Bにおいて、綴じ部分51の位置および向き(表裏)が一致する。
ここで、図4に示すように、第1針無綴じ機構50aと第2針無綴じ機構50bとは、上下方向が逆に配置されている。したがって、例えば第2針無綴じ機構50bの機構を上下逆転させること等を必要とすることなく、画像形成部5および用紙反転装置7の制御部80による制御を切り替えることで、用紙束Bにおける綴じ部分51の表裏の向きを一致させることができる。図示の例においては、用紙束Bにおける画像が形成されている面側に、舌部522の先端である他端部522bが配置される態様となる。
なお、図11(a)と図11(b)のように、用紙束Bにおいて綴じ部分51の位置および向き(表裏)を揃えることは必須の構成ではなく、上述のように第1針無綴じ機構50aおよび第2針無綴じ機構50bが、用紙束Bのそれぞれ対向する端部を綴じる構成であれば、例えば図11(c)に示すように用紙束Bを形成する態様であってもよい。あるいは、第1針無綴じ機構50aおよび第2針無綴じ機構50bにそれぞれ綴じられた用紙束Bどうしで、画像形成部5が形成する画像の向きを180度回転させた向きとすることのみを行う態様や、画像形成部5が用紙Sに画像を形成する順番および用紙反転装置7による用紙反転の有無の切り替えのみを行う態様であってもよい。
<他の実施形態>
図12は、他の実施の形態が適用される画像形成システム1を示す概略構成図である。なお、図12に示す画像形成システム1は、上述の実施の形態における図1等に示す画像形成システム1と同様に構成されており、以下においては、上述の実施の形態と異なる構成について説明をする。
図12に示す画像形成システム1の用紙処理装置3には、針無綴じ機構150を備えた針無綴じユニット200が設けられている。また、用紙処理装置3には、針無綴じ機構50ではなくステープラ140が設けられている。
なお、綴じ装置の一例である針無綴じユニット200は、後処理装置30とは別体として構成されており、例えば後処理装置30に吊るされる等して後処理装置30に搭載される。また、図示の例においては、例えば制御部80が、用紙処理装置3に設けられ針無綴じユニット200に電力を供給する第1コネクタ81に対して、針無綴じユニット200側に設けられる第2コネクタ83が接続されたことを検知すること等により、用紙処理装置3に針無綴じユニット200が搭載されたことを検知する検知部の機能を備える。
以下で、図12および図13を参照しながら、用紙処理装置3および針無綴じユニット200について説明をする。ここで、図13は、他の実施の形態のコンパイル用積載部35周辺を示す概略構成図である。
<用紙処理装置3>
図13に示すように、用紙処理装置3は、ステープラ140およびイジェクトロール39を有する。
まず、ステープラ140は、コンパイル用積載部35を挟んで対向する第1ステープラ140aと第2ステープラ140bとを有する。第1ステープラ140aは、先端側端部Taと第1側方端部Tbとに挟まれる角部に設けられ、第2ステープラ140bは、先端側端部Taと第2側方端部Tcとに挟まれる角部に設けられる。
また、ステープラ140は、ステープル針41を一つずつ用紙Sに押し込むことで、コンパイル用積載部35に収容された用紙束Bを綴じるよう構成されている。すなわち、図示しないステープラモータが駆動され、ステープラ140が一つのステープル針41を用紙束Bに押し込む。そして、用紙束Bの反対側でステープル針41の端部が折り曲げられることによって、用紙束Bが綴じられる。
第1搬送手段および第2搬送手段の一例であるイジェクトロール39は、上述の実施の態様と同様に、第1イジェクトロール39aと第2イジェクトロール39b(図1参照)とからなる。そして、このイジェクトロール39は、順方向および逆方向に回転可能であるとともに、後述するように針無綴じユニット200に用紙束Bを受け渡す際等に、例えば用紙束Bの停止/搬送制御によって用紙束Bの位置合わせを行うレジストレイション機能を備えている。
<針無綴じユニット200>
図12に示すように、針無綴じユニット200は、用紙束Bを支持する支持台135と、支持台135によって支持される用紙束Bに対して綴じ処理を施す針無綴じ機構150とを備えている。また、針無綴じユニット200は、コンパイル用積載部35から排出される用紙束Bを受ける受け口168を有し、コンパイル用積載部35とは反対側に用紙束Bを排出する排出口169を有する。
なお、図12に示すように、針無綴じユニット200が用紙処理装置3に設けられた状態においては、針無綴じユニット200の下方に積載部70が位置している。そして、ステープラ140または針無綴じ機構150によって綴じ処理が施された用紙束Bは、後述のように排出口169を通過した後に、用紙束積載手段の一例である積載部70に順次積載される。
さて、支持台135は、上述のように針無綴じ機構150により綴じ処理が施される際に用紙束Bを支持する。この支持台135は、搬送される用紙束Bの最下面が接する面を有している。また、この支持台135は、コンパイル用積載部35を挟んで対向する第1支持台135aと第2支持台135bとを有している。そして、第1支持台135aは第1針無綴じ機構150aと、第2支持台135bは第2針無綴じ機構150bとそれぞれ一体として構成されている。図示の例においては、第1支持台135aおよび第2支持台135bはコンパイル用積載部35に沿って配置されている。
なお、図13においては、位置Sa2、Sa3(後述)に配置された第1針無綴じ機構150aが一体として備える第1支持台135aを省略している。同様に、図13においては、位置Sb2、Sb3(後述)に配置された第2針無綴じ機構150bが一体として備える第2支持台135bを省略している。
<針無綴じ機構150>
次に、図13および図14を参照しながら、針無綴じ機構150について説明をする。
なお、図14は、針無綴じ機構150と綴じ部分51との配置を示す説明図である。さらに説明をすると、図14は、位置Sa1に配置された針無綴じ機構150と、この位置Sa1に配置された針無綴じ機構150によって用紙束Bに形成された綴じ部分51との位置関係を示す。
図13に示すように、綴じ手段の一例である針無綴じ機構150は、先端側端部Taに沿う方向において離間する第1針無綴じ機構150aと第2針無綴じ機構150bとを有する。第1針無綴じ機構150aは第1側方端部Tb側に設けられ、第2針無綴じ機構150bは第2側方端部Tc側に設けられる。なお、第1針無綴じ機構150aと第2針無綴じ機構150bとは、上述の実施の形態と同様に、上下方向が逆に配置されている点以外は同様に構成されている。
また、第1針無綴じ機構150aは、例えばモータおよびレールを含む駆動機構(退避手段)151aを有する。そして、第1針無綴じ機構150aは、この駆動機構151aからの駆動を受けて先端側端部Taに沿う方向に移動可能(矢印C1及びC2)であり、図示の例では位置Sa1、Sa2、Sa3の3カ所に配置可能である。
また、第2針無綴じ機構150bは、駆動機構151bを有する。そして、第2針無綴じ機構150bは、この駆動機構151bの駆動により先端側端部Taに沿う方向に移動可能(矢印C3及びC4)であり、図示の例では位置Sb1、Sb2、Sb3の3カ所に配置可能である。
なお、第1針無綴じ機構150aは、位置Sa1、Sa2に配置されると用紙束Bの搬送経路内に位置し、位置Sa3に配置されると用紙束Bの搬送経路外に位置する。また、第2針無綴じ機構150bは、位置Sb1、Sb2に配置されると用紙束Bの搬送経路内に位置し、位置Sb3に配置されると用紙束Bの搬送経路外に位置する。さらに、図示の例においては、位置Sa3は第1針無綴じ機構150aのホームポジションであり、位置Sb3は第2針無綴じ機構150bのホームポジションである。
ここで、図14に示すように、針無綴じ機構150は、第3の進行方向S3に搬送される用紙束Bの先端側の端部に綴じ処理を施す。また、図示の例においては、針無綴じ機構150は、第3の進行方向S3に搬送される用紙束Bの先端側の端部を跨ぐような配置において、用紙束Bに綴じ処理を施す。したがって、針無綴じ機構150が用紙束Bの搬送経路内に位置している状態では、針無綴じ機構150を超えて用紙束Bを第3の進行方向S3に搬送することができない。
さて、図14に示すように、針無綴じ機構150により形成される綴じ部分51においては、舌部522が第3の進行方向S3に沿うように形成される。また、この舌部522は、舌部522の先端(他端部522b、他方の端部)が、用紙束Bを構成する用紙Sの外側を向くように配置されている。付言すると、図14に示す例においては、舌部522の根元(一端部522a、一方の端部)が、舌部522の先端(他端部522b、他方の端部)よりも、第2の進行方向S2の下流側となるように配置されている。
<画像形成システム1の動作>
次に、図12〜図16を参照して画像形成システム1の動作について説明をする。
なお、図15は、他の実施の形態における画像形成システム1の動作を示すフローチャートである。また、図16は、針無綴じ機構150およびステープラ140により綴じ処理が施される用紙束Bの配置を示す説明図である。
以下では、まず、画像形成システム1が、針無綴じ機構150により綴じ処理が施された用紙束Bのみを形成する態様について説明をする。次に、画像形成システム1が、針無綴じ機構150により綴じ処理が施された用紙束Bとステープラ140により綴じ処理が施された用紙束Bとを形成する態様について説明をする。
<針無綴じ機構150による綴じ処理>
まず、画像形成システム1が動作を開始する前の状態において、第1タンパ38aは位置Ta2に、第2タンパ38bは位置Tb4に、第1針無綴じ機構150aは位置Sa3に、第2針無綴じ機構150bは位置Sb3にそれぞれ配置される。
そして、パーソナルコンピュータ(図示せず)等を介して、用紙Sに形成する画像及び綴じ処理に関する情報を受け付けることにより、画像形成システム1の動作が開始される。このことにともない、位置Sa3に配置されている第1針無綴じ機構150aが第1支持台135aとともに移動を開始し、位置Sa1へと配置されるとともに、位置Sb3に配置されている第1針無綴じ機構150bが第2支持台135bとともに移動を開始し、位置Sb2へと配置される(ステップ1501)。
そして、画像形成装置2において画像が形成された用紙Sが用紙処理装置3へと順次供給される。用紙Sは、用紙処理装置3のコンパイル用積載部35に収容され、第1タンパ38aが位置Ta2に配置された状態で、第2タンパ38bが位置Tb4から位置Tb3に移動し用紙Sを押すことを繰り返す。このことにより、用紙Sの端部が揃えられ、用紙束Bが形成される(ステップ1502)。なお、形成された用紙束Bは、位置Ta2に配置された第1タンパ38aに接触した状態である。
そして、イジェクトロール39が用紙束Bを挟み込んだ状態で順方向に回転することにより、用紙束Bの搬送が開始される(ステップ1503)。このイジェクトロール39によって搬送される用紙束Bは、コンパイル用積載部35の底部35aおよび支持台135に沿って搬送される(図13の第3の進行方向S3参照)。そして、用紙束Bが予め定められた綴じ位置に到達するタイミングで、イジェクトロール39の回転が停止することにともない、用紙束Bは停止する(ステップ1504)。
そして、第1針無綴じ機構150aが、イジェクトロール39に挟み込まれかつ第1支持台135aと第2支持台135bに支持される用紙束Bに対して、用紙束Bの第1端部の一例である第1側方端部Tb側の端部に綴じ部分51を形成することにより綴じ処理を施す(ステップ1505)。
綴じ処理が終わると、用紙束Bを挟み込んだ状態を維持したイジェクトロール39が逆方向に回転することにより、用紙束Bがコンパイル用積載部35側に戻る搬送が開始される(ステップ1506)。このイジェクトロール39により搬送される用紙束Bは、第1支持台135aと第2支持台135bおよびコンパイル用積載部35の底部35aに沿って搬送され(図13の第2の進行方向S2参照)、用紙束Bがエンドガイド35bに到達するタイミングでイジェクトロール39の回転が停止することによって、用紙束Bは停止する(ステップ1507)。
そして、第1針無綴じ機構150aが第1支持台135aとともに位置Sa1から位置Sa3に移動し、第2針無綴じ機構150bが第2支持台135bとともに位置Sb2から位置Sb3に移動することにより用紙束Bの搬送経路から退避する(ステップ1508)。
そして、イジェクトロール39が用紙束Bを挟み込んだ状態を維持したままで、再び順方向に回転することにより、用紙束Bの搬送が開始される(ステップ1509)。用紙束Bは、コンパイル用積載部35、第1支持台135aおよび第2支持台135bに沿って搬送され(図13の第3の進行方向S3参照)、排出口169を通って積載部70に積載される(ステップ1510)。
その後、制御部80は、次の用紙束Bがあるか否かを判断し(ステップ1511)、用紙束Bがある場合には、ステップ1501以下の処理を再度実行する。一方、用紙束Bがない場合には、処理を終了する。
ここで、上述のステップ1511において次の用紙束Bがある場合、すなわち針無綴じ機構150が複数の用紙束Bに綴じ処理を施す場合には、コンパイル用積載部35に供給されてきた用紙Sを揃える位置を、用紙束Bごとに変化させる(オフセット処理を施す)。そして、コンパイル用積載部35においてオフセットされた用紙束Bの位置に対応するように、第1針無綴じ機構150aあるいは第2針無綴じ機構150bを配置し、その配置において綴じ処理を施す。
例えば、2番目に形成される用紙束Bにおいては、位置Ta3に配置された第1タンパ38aに対して、第2タンパ38bが用紙Sを押しつけ用紙束Bを形成し、第1針無綴じ機構150aは位置Sa2に、第2針無綴じ機構150bは位置Sb1に配置され、位置Sa2に配置された第1針無綴じ機構150aが綴じ処理を施す。
また、3番目に形成される用紙束Bにおいては、位置Tb3に配置された第2タンパ38bに対して、第1タンパ38aが用紙Sを押しつけ用紙束Bを形成し、第1針無綴じ機構150aは位置Sa2に、第2針無綴じ機構150bは位置Sb1に配置され、位置Sb1に配置された第2針無綴じ機構150bが、用紙束Bの第2端部の一例である第2側方端部Tc側の端部に綴じ処理を施す。さらに、4番目に形成される用紙束Bにおいては、位置Tb4に配置された第2タンパ38bに対して、第1タンパ38aが用紙Sを押しつけ用紙束Bを形成し、第1針無綴じ機構150aは位置Sa1に、第2針無綴じ機構150bは位置Sb2に配置され、位置Sb2に配置された第2針無綴じ機構150bが綴じ処理を施す。
このことにより、針無綴じ機構150により綴じ部分51が形成された用紙束Bを、積載部70上の4カ所の位置に配置する。さらに説明をすると、積載部70に積載された状態において、第1針無綴じ機構150aおよび第2針無綴じ機構150bにより形成された綴じ部分51が、互いに接触しない位置に配置されるとともに用紙束Bの対向する端部へ振り分けられる。したがって、積載部70に積載された用紙束Bの高さが抑制され、積載された用紙束Bが安定する。
さて、本実施の形態においては、上述のように針無綴じ機構150が用紙束Bの搬送経路から退避する前に、綴じ処理が施された用紙束Bをコンパイル用積載部35側に戻すように搬送する。そして、針無綴じ機構150が用紙束Bの搬送経路から退避することにともない、用紙束Bに形成された綴じ部分51が損傷を受けることが抑制される。
ここで、図14を参照しながら、綴じ部分51が受ける損傷についてさらに説明をする。
仮に、本実施の形態とは異なり、綴じ処理が施された用紙束Bを予めコンパイル用積載部35に戻すよう搬送する(第2の進行方向S2参照)ことなく、針無綴じ機構150が用紙束Bの搬送経路から退避した場合、第3の進行方向S3に沿うように形成される舌部522が、針無綴じ機構150における用紙束Bと対向領域に形成されている段差や開口など(図示せず)に引っ掛かり損傷をうけ得る。
さて、本実施の形態においては、舌部522の根元(一端部522a)が、舌部522の先端(他端部522b)よりも搬送方向の下流側となる向きに、予め用紙束Bを搬送する。このことにより、他の向きに用紙束Bを搬送する場合と比較して、予め用紙束Bを搬送する際に、舌部522が針無綴じ機構150に形成された段差や開口など(図示せず)と接触し損傷を受けることが抑制される。
また、上述のように、用紙束Bをコンパイル用積載部35に戻すよう搬送する(第2の進行方向S2参照)ことにより、針無綴じ機構150を用紙束Bの搬送方向において移動させるための機構が簡略化される。
なお、舌部522の先端(他端部522b)が舌部522の根元(一端部522a)よりも針無綴じ機構150側に配置された状態で、用紙束Bと針無綴じ機構150とが離れるように移動する構成であれば、上記の態様に限定されない。例えば、用紙束Bを第2の進行方向S2に搬送せず第1針無綴じ機構150aを第3の進行方向S3に移動させる態様や、用紙束Bを第2の進行方向S2に移動させるとともに第1針無綴じ機構150aを第3の進行方向S3に移動させる態様であってもよい。
<針無綴じ機構150およびステープラ140による綴じ処理>
次に、図16を参照しながら、針無綴じ機構150により綴じ処理が施された用紙束Bとステープラ140とにより綴じ処理が施された用紙束Bとが混在する態様について説明をする。
なお、ここでは積載部70に連続して供給される第1の用紙束B1〜第8の用紙束B8について説明するが、第9の用紙束(図示せず)以降の用紙束Bが供給された場合は、以下の動作が繰り返される。また、ここでは、第1の用紙束B1〜第4の用紙束B4はステープラ140により綴じ処理が施され、第5の用紙束B5〜第8の用紙束B8は針無綴じ機構150により綴じ処理が施される。
まず、図16に示すように、ステープラ140により第1の用紙束B1〜第4の用紙束B4に綴じ処理が施される場合、上述の図7において説明をしたように、位置Tb3に配置した第2タンパ38bに対して、第1タンパ38aが用紙Sを押しつけることにより用紙束Bを形成する。そして、第1ステープラ140aあるいは第2ステープラ140bにより、ステープル針41を1つずつ押しこみ綴じ処理を施す。
綴じ処理が施された後に、タンパ38によりオフセット処理を施される。そして、イジェクトロール39が用紙束Bを搬送することによって、用紙束Bは針無綴じユニット200を通過し積載部70に積載される。以降供給される第2の用紙束B2〜第4の用紙束B4においては、それぞれオフセット位置を変化させる。なお、図示の例においては第1の用紙束B1〜第4の用紙束B4を積載部70上の4カ所の位置に配置する。
次に、図16に示すように、針無綴じ機構150により第5の用紙束B5〜第8の用紙束B8に綴じ処理が施される場合は、上述のように、コンパイル用積載部35に供給されてきた用紙Sがタンパ38によって揃えられる位置を、用紙束Bごとに変化させることによって、用紙束Bを積載部70上の4カ所の位置に配置する。
さて、図16に示すように、積載部70上に積載された第1の用紙束B1〜第8の用紙束B8においては、ステープル針41が積載部70の根元側に配置されており、綴じ部分51が積載部70の先端側に配置されている。すなわち、ステープル針41および綴じ部分51は、用紙束Bにおける対向する端部にそれぞれ配置されている。
このように配置されることにより、ステープル針41と綴じ部分51とによる綴じ処理が混在する態様において、積載された用紙束Bに形成されるステープル針41と綴じ部分51とが接触することがない。したがって、用紙束B全体の高さが抑制される。
また、積載部70上に積載された第1の用紙束B1〜第8の用紙束B8における4つの角部に、ステープル針41あるいは綴じ部分51がそれぞれ配置される。したがって、第1の用紙束B1〜第8の用紙束B8の4つの角部が他の部分よりも厚くなり、第1の用紙束B1〜第8の用紙束B8全体がより安定する。
さらに、図示の例においては、ステープル針41は、第3の進行方向S3に搬送される用紙束Bの後端側の端部に配置される。そして、積載部70に配置された用紙束Bの綴じ部分51は、積載部70の先端側に配置される。このことにより、用紙束Bに配置されたステープル針41の移動経路に、積載部70に配置された用紙束Bの綴じ部分51は存在しない。したがって、ステープル針41により綴じ処理が施された用紙束Bが搬送されることにともない、ステープル針41が綴じ部分51(例えば舌部522)に引っ掛かる等して損傷を与えることが抑制される。
さて、ここで図17を参照しながら、用紙束Bをコンパイル用積載部35に戻るように搬送する動作について説明をする。ここで、図17は、用紙束Bを戻す動作の変形例を示す図である。
上述の実施の形態においては、針無綴じ機構150による綴じ処理が施されてから、用紙束Bをコンパイル用積載部35のエンドガイド35bに到達する位置まで戻すことを説明した。しかしながら、針無綴じ機構150が用紙束Bの搬送経路から退避する際に綴じ部分51が損傷を受けない位置まで、用紙束Bが移動する態様であればよい。
したがって、例えば、針無綴じ機構150による綴じ処理が施された位置(図17(a)参照)から、舌部522の先端(他端部522b)が、舌部522の根元(一端部522a)が配置されていた位置よりも、コンパイル用積載部35側となる位置まで用紙束Bを搬送する態様(図17(b)参照)であってもよい。あるいは、舌部522の先端(他端部522b)が、針無綴じ機構150における用紙束Bと対向する領域よりも、コンパイル用積載部35側となる位置まで用紙束Bを搬送する態様(図17(c)参照)であってもよい。
さて、本実施の形態においては、針無綴じ機構150が綴じ処理を行う際に、コンパイル用積載部35の異なる位置に用紙束Bを形成した後、すなわち、オフセット処理を行った後に、用紙束Bに綴じ処理が施されることを説明した。しかしながら、積載部70上で用紙束Bの搬送方向(第3の進行方向S3参照)と交差する方向における位置をずらして配置する態様であればよい。
したがって、例えば綴じ処理が施された後に、用紙束Bに対してオフセット処理を行う態様であってもよい。この場合、針無綴じ機構150による綴じ処理が施され、用紙束Bをコンパイル用積載部35上へ戻した後に、タンパ38によりオフセット処理を行い得る。また、この場合、針無綴じ機構150を用紙束Bの搬送方向(第3の進行方向S3参照)と交差する方向に移動させるための機構を簡略化し得る。
さて、本実施の形態においては、ステープラ140は移動せず、タンパ38により用紙束Bにオフセット処理を施す構成として説明をしたが、積載部70に積載された用紙束Bのステープル針41が、互いに接触しない配置とする態様であればよい。したがって、例えば図9に示す針無綴じ機構50のように、ステープラ140を第3の進行方向S3と交差(直交)する方向において移動するように構成することで、用紙束Bにおける異なる位置にステープル針41を配置する構成であってもよい。
1…画像形成システム、2…画像形成装置、3…用紙処理装置、10…搬送装置、30…後処理装置、34…エグジットロール、35…コンパイル用積載部、37…パドル、38…タンパ、39…イジェクトロール、50,150…針無綴じ機構、51…綴じ部分、69…開口部、70…積載部、80…制御部、140…ステープラ、200…針無綴じユニット、521…スリット、522…舌部、523…綴じ穴

Claims (7)

  1. 複数の用紙を集積し用紙束を形成する用紙束形成手段と、
    前記用紙束形成手段により形成された前記用紙束を第1搬送方向に搬送する第1搬送手段と、
    前記第1搬送手段により搬送される前記用紙束に切り込みを形成し、かつ当該用紙束の一部を予め定めた形状に切ることにより一方の端部が当該用紙束と連続する部分を残す舌部を当該用紙束に形成するとともに、当該舌部を折り当該舌部の他方の端部を当該切り込みに挿入し当該他方の端部が当該一方の端部よりも前記第1搬送方向の下流側となるように当該用紙束を綴じる綴じ手段と、
    前記綴じ手段により綴じられた前記用紙束を、前記第1搬送方向とは異なる第2搬送方向に搬送する第2搬送手段と、
    前記第2搬送手段が前記用紙束を搬送した後に、前記綴じ手段を前記第1搬送方向と交差する方向において前記用紙束の搬送経路から退避させる退避手段と、
    前記綴じ手段が前記用紙束の搬送経路から退避した後に前記用紙束を搬送して積載する用紙束積載手段と
    を備えたことを特徴とする用紙処理装置。
  2. 前記綴じ手段は、前記用紙束における前記第1搬送方向先端側の端部を綴じることを特徴とする請求項1記載の用紙処理装置。
  3. 前記第2搬送手段は、前記第1搬送方向とは反対の方向である前記第2搬送方向に前記用紙束を搬送することを特徴とする請求項1または2記載の用紙処理装置。
  4. 前記綴じ手段は、前記用紙束における前記第1搬送方向に沿う第1端部を綴じる際には前記用紙束の搬送経路の当該第1端部側から当該用紙束の搬送経路内に進出し、前記用紙束における当該第1端部とは反対の第2端部を綴じる際には当該用紙束の搬送経路の当該第2端部側から当該用紙束の搬送経路内に進出し、当該用紙束を綴じることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載の用紙処理装置。
  5. 前記用紙束積載手段に積載された前記用紙束において前記舌部どうしが重ならないように、当該用紙束積載手段における当該用紙束の位置を前記第1搬送方向と交差する方向において異なるように配置する配置手段を備えることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項記載の用紙処理装置。
  6. 第1搬送方向に搬送される用紙束を受ける受け口と、
    前記第1搬送方向に搬送される前記用紙束に切り込みを形成し、かつ当該用紙束の一部を予め定めた形状に切ることにより一方の端部が当該用紙束と連続する部分を残す舌部を当該用紙束に形成するとともに、当該舌部を折り当該舌部の他方の端部を当該切り込みに挿入し当該他方の端部が当該一方の端部よりも前記第1搬送方向の下流側となるように当該用紙束を綴じる綴じ手段と、
    前記綴じ手段により綴じられた前記用紙束が前記第1搬送方向とは反対の第2搬送方向に搬送された後に、前記綴じ手段を前記第1搬送方向と交差する方向において前記用紙束の搬送経路から退避させる退避手段と、
    前記綴じ手段が前記用紙束の搬送経路から退避した後に前記用紙束が排出される排出口と
    を備えたことを特徴とする綴じ装置。
  7. 用紙に画像を形成する画像形成機構と、
    前記画像形成機構により画像が形成された複数の用紙を集積し用紙束を形成する用紙束形成手段と、
    前記用紙束形成手段により形成された前記用紙束を第1搬送方向に搬送する第1搬送手段と、
    前記第1搬送手段により搬送される前記用紙束に切り込みを形成し、かつ当該用紙束の一部を予め定めた形状に切ることにより一方の端部が当該用紙束と連続する部分を残す舌部を当該用紙束に形成するとともに、当該舌部を折り当該舌部の他方の端部を当該切り込みに挿入し当該他方の端部が当該一方の端部よりも前記第1搬送方向の下流側となるように当該用紙束を綴じる綴じ手段と、
    前記綴じ手段により綴じられた前記用紙束を、前記第1搬送方向とは反対の第2搬送方向に搬送する第2搬送手段と、
    前記第2搬送手段が前記用紙束を搬送した後に、前記綴じ手段を前記第1搬送方向と交差する方向において前記用紙束の搬送経路から退避させる退避手段と、
    前記綴じ手段が前記用紙束の搬送経路から退避した後に前記用紙束を搬送して積載する用紙束積載手段と
    を備えたことを特徴とする画像形成システム。
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