JP5974869B2 - 記録材処理装置および画像形成システム - Google Patents

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Description

本発明は、記録材処理装置および画像形成システムに関する。
特許文献1には、シートが搬送されるシート搬送経路と、シート搬送経路の脇に設けられシート搬送経路上を搬送されるシートの案内を行う案内部材とが設けられたシート後処理装置が開示されている。
特開平11−130338号公報
本発明の目的は、綴じ機構部を備えるとともに記録材の案内を行う案内部材が記録材搬送経路から離れる方向へ変位可能に設けられた記録材処理装置等の小型化を図ることにある。
請求項1に記載の発明は、予め定められた移動経路に沿って移動可能に設けられ、記録材束に対して綴じ処理を行う綴じ機構部と、記録材が搬送される記録材搬送経路と、前記記録材搬送経路の脇に設けられ、記録材搬送方向の上流側に位置する上流側端部および記録材搬送方向の下流側に位置する下流側端部を有し、当該記録材搬送経路上を搬送される記録材の案内を行う案内部材と、を備え、前記案内部材は、前記記録材搬送経路から離れる方向へ変位可能に設けられるとともに、前記上流側端部および前記下流側端部の前記移動経路上への到達が可能なように設けられていることを特徴とする記録材処理装置である。
請求項2に記載の発明は、前記記録材搬送経路には、当該記録材搬送経路上を搬送される記録材の進行方向下流側に向かうに従い曲がる部分が設けられ、前記案内部材は、前記曲がる部分の径方向における内側に配置されていることを特徴とする請求項1記載の記録材処理装置である。
請求項3に記載の発明は、前記案内部材が前記離れる方向へ変位し当該案内部材が前記移動経路上に達する際、当該案内部材が達する箇所とは異なる箇所に前記綴じ機構部が配置されていることを特徴とする請求項1記載の記録材処理装置である。
請求項4に記載の発明は、前記綴じ機構部は、前記記録材搬送経路側に面する側面を有するとともに、当該側面を当該記録材搬送経路側に向けた状態で前記移動経路上を移動し、前記綴じ機構部の前記側面は、当該綴じ機構部が移動する際、予め定められた仮想面上を移動し、前記記録材搬送経路のうち前記仮想面に対峙する部分は、当該仮想面に沿うように配置され、前記案内部材は、前記記録材搬送経路のうちの前記仮想面に対峙する前記部分の脇に設けられるとともに当該仮想面側に向かって変位するように設けられていることを特徴とする請求項1記載の記録材処理装置である。
請求項5に記載の発明は、前記綴じ機構部の外面には、前記記録材搬送経路側に面する第1の側面と、当該第1の側面に交差する関係で配置された第2の側面とが設けられ、前記綴じ機構部の前記第1の側面は、当該綴じ機構部が移動する際、予め定められた第1の仮想面上を移動し、当該綴じ機構部の前記第2の側面は、当該綴じ機構部が移動する際、予め定められた第2の仮想面上を移動し、前記記録材搬送経路は、前記第1の仮想面および前記第2の仮想面に沿うように設けられていることを特徴とする請求項1記載の記録材処理装置である。
請求項6に記載の発明は、記録材に画像を形成する画像形成装置と、予め定められた移動経路に沿って移動可能に設けられ、前記画像形成装置により画像が形成された複数枚の記録材に対して綴じ処理を行う綴じ機構部と、前記画像形成装置により画像が形成された記録材が搬送される記録材搬送経路と、前記記録材搬送経路の脇に設けられ、記録材搬送方向の上流側に位置する上流側端部および記録材搬送方向の下流側に位置する下流側端部を有し、当該記録材搬送経路上を搬送される記録材の案内を行う案内部材と、を備え、前記案内部材は、前記記録材搬送経路から離れる方向へ変位可能に設けられるとともに、前記上流側端部および前記下流側端部の前記移動経路上への到達が可能なように設けられていることを特徴とする画像形成システムである。
本発明の請求項1によれば、案内部材が、上流側端部および下流側端部の移動経路上への到達が可能なように設けられていない場合に比べ、記録材処理装置の小型化を図ることができる。
本発明の請求項2によれば、曲がる部分の径方向における外側に案内部材が配置される場合に比べ、記録材搬送経路のうちのユーザがアクセス可能となる領域をより大きなものとすることができる。
本発明の請求項3によれば、案内部材が達する箇所に綴じ機構部が配置されている場合に比べ、案内部材の変位量を増すことができるようになる。
本発明の請求項4によれば、記録材搬送経路のうち仮想面に対峙する部分がこの仮想面に沿うように配置されていない場合に比べ、案内部材の変位量を増すことができるようになる。
本発明の請求項5によれば、第1の仮想面および第2の仮想面に記録材搬送経路が沿っていない場合に比べ、記録材処理装置をより小型にすることが可能となる。
本発明の請求項6によれば、案内部材が、上流側端部および下流側端部の移動経路上への到達が可能なように設けられていない場合に比べ、画像形成システムの小型化を図ることができる。
本実施の形態が適用される画像形成システムの全体構成を示した図である。 第1後処理装置の構成を説明する図である。 用紙集積部を上方から見た際におけるステープルヘッドの動作を示した図である。 第1後処理装置の上部の拡大図である。 用紙案内部材を説明するための図である。 用紙案内部材の配置態様の一例を示した図である。 第2積載部に用紙が搬送される際の動きを説明する図である。 端綴じステープラユニットに用紙が搬送される際の動きを説明する図である。 中綴じユニットに用紙が搬送される際の動きを説明する図である。 中綴じユニットに用紙が搬送される際の動きを説明する図である。 中綴じユニットに用紙が搬送される際の動きを説明する図である。 用紙束の搬送例を示した図である。 用紙の後端部を第1用紙搬送経路上から退避させる際の処理を説明する図である。 用紙の後端部を第1用紙搬送経路上から退避させる際の処理を説明する図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態について詳細に説明する。
図1は、本実施の形態が適用される画像形成システム1の全体構成を示した図である。
図1に示す画像形成システム1は、記録材の一例としての用紙Pに対して例えば電子写真方式によってカラーのトナー像を形成する画像形成装置2と、画像形成装置2によってトナー像が形成された用紙Pに対して予め定められた処理を施す用紙処理装置3とを備えている。なお、本実施形態では、電子写真方式によって画像を形成する画像形成装置2を例示するが、画像形成装置2は、例えばインクジェットプリンタで構成するようにしてもよい。
記録材処理装置の一例としての用紙処理装置3は、画像形成装置2から出力された用紙Pを更に下流側に搬送する搬送装置10と、搬送装置10により搬送される用紙Pに対して厚紙や窓空き用紙等の合紙を供給する合紙供給装置20とを備えている。また、搬送装置10から搬送された用紙Pに対して内三折り(C折り)や外三折り(Z折り)等の折り処理を施す折り装置30と、折り装置30の下流側に設けられて用紙Pに穴あけや端綴じ、中綴じを行う第1後処理装置40とを備えている。更に、この第1後処理装置40の下流側に設けられ、中折り/中綴じされた用紙束P(冊子、記録材束)に対しさらに処理を行う第2後処理装置500を備えている。また、用紙処理装置3には、プログラム制御されたCPU(Central Processing Unit)により構成され、用紙処理装置3の全体を制御する制御部100が設けられている。
第1後処理装置40は、図1に示すように、用紙Pに穴あけ(パンチ)を施す穿孔ユニット41と、用紙束Pの端を綴じる端綴じステープラユニット42とを備えている。また、端綴じされた用紙束Pをユーザが取りやすいようにして積み重ねる第1積載部43と、用紙束Pを中折り/中綴じして見開き状の冊子を作製する中綴じユニット44とを備えている。更に、第1後処理装置40での処理が行われない用紙Pまたは穴あけだけが施された用紙Pを積み重ねる第2積載部45を備えている。
図2は、第1後処理装置40の構成を説明する図である。
第1後処理装置40には、同図に示すように、折り装置30から搬送されてきた用紙Pを受け入れる受け入れ口49が設けられている。また、この受け入れ口49から端綴じステープラユニット42にかけて設けられ、受け入れ口49にて受け入れられた用紙Pの端綴じステープラユニット42への搬送に用いられる第1用紙搬送経路R1が設けられている。
さらに、第1分岐部B1にて、第1用紙搬送経路R1から分岐し、第2積載部45への用紙Pの搬送に用いられる第2用紙搬送経路R2が設けられている。さらに、第2分岐部B2にて、第1用紙搬送経路R1から分岐し、中綴じユニット44への用紙Pの搬送に用いられる第3用紙搬送経路R3が設けられている。なお、本実施形態では、第1用紙搬送経路R1における用紙Pの搬送方向において、第2分岐部B2の方が第1分岐部B1よりも下流側に位置している。
また、本実施形態では、第1分岐部B1と第2分岐部B2との間に配置され、用紙Pの搬送先を、第1用紙搬送経路R1〜第3用紙搬送経路R3の何れかに切り替える(設定する)切り替えゲート70が設けられている。ここで、この切り替えゲート70は、第1分岐部B1よりも下流側且つ第2分岐部B2よりも上流側に位置する予め定められた突出箇所にて第1用紙搬送経路R1上へ突出することで、第1用紙搬送経路R1上を下流側へ搬送される用紙Pを第2用紙搬送経路R2へ案内し、第1用紙搬送経路R1上を上流側へ搬送される用紙Pを第3用紙搬送経路R3へ案内する(詳細は後述)。
また、切り替えゲート70は、第1の案内面75と、この第1の案内面75とは反対側に配置された第2の案内面76とを備え、第1用紙搬送経路R1上を下流側へ搬送される用紙Pを第1の案内面75で第2用紙搬送経路R2へ案内し、第1用紙搬送経路R1上を上流側へ搬送される用紙Pを第2の案内面76で第3用紙搬送経路R3へ案内する(詳細は後述)。なお、切り替えゲート70は、第1用紙搬送経路R1上からの退避が可能に設けられ、端綴じステープラユニット42へ用紙Pが搬送される際には、第1用紙搬送経路R1から退避した状態とされる。
また、本実施形態では、モータを備えこの切り替えゲート70を駆動するゲート駆動機構71が設けられている。また、第1用紙搬送経路R1〜第3用紙搬送経路R3の各々には、回転駆動する一対のロール状部材により構成され、用紙搬送経路上の用紙Pの搬送を行う搬送ロール90が設けられている。さらに、図2では図示を省略するが、第1用紙搬送経路R1〜第3用紙搬送経路R3の脇には、これらの用紙搬送経路に沿うように配置され、第1用紙搬送経路R1〜第3用紙搬送経路R3上を搬送される用紙Pの案内を行う用紙案内部材が設けられている。
ここで、穿孔ユニット41は、受け入れ口49の脇に設けられ、第1後処理装置40へ搬送されてきた用紙Pに対して、2穴や4穴等の穴あけ(パンチ)を施す。ここで、この穿孔ユニット41には、穿孔刃を有し2穴や4穴等の穴あけを用紙Pに対して行うユニット本体411と、このユニット本体411の下方に配置されユニット本体411による穴あけ処理により生じた穿孔屑を収容する収容容器412とが設けられている。また、穿孔ユニット41には、第1後処理装置40の装置内部側と収容容器412との間に配置され、収容容器412が設置される箇所と第1後処理装置40の装置内部側とを隔てる隔壁413が設けられている。
次に、端綴じステープラユニット42について説明する。
端綴じステープラユニット42には、傾斜して配置され用紙Pを下方から支持する支持板67を有し用紙Pを必要枚数だけ集積させて用紙束Pを生成する用紙集積部60、用紙集積部60にて生成された用紙束Pの端部に対してステープル綴じ(端綴じ)を実行する綴じ処理部50が設けられている。また、端綴じステープラユニット42には、回転可能に設けられ用紙集積部60にて生成された用紙束Pの第1積載部43への搬送に用いられる搬送ロール61が設けられている。さらに、搬送ロール61から退避した位置、および、搬送ロール61に圧接する位置へ移動可能な可動ロール62が設けられている。
ここで、端綴じステープラユニット42による処理が行われる際には、まず、受け入れ口49にて、折り装置30(図1参照)から搬送されてきた用紙Pが受け入れられる。その後、この用紙Pは、第1用紙搬送経路R1に沿って搬送され、端綴じステープラユニット42に達する。そして、この用紙Pは、支持板67の上方まで搬送された後に支持板67に落下する。そして、用紙Pは、支持板67によって下方から支持されるとともに、支持板67に付与された傾斜によって、支持板67の上をスライド移動する。
その後、この用紙Pは、支持板67の端部に取り付けられたエンドガイド64に突き当たるようになる。付言すると、本実施形態では、支持板67の端部に対し、図中上方に向かって延びるエンドガイド64が設けられており、支持板67上を移動した用紙Pは、このエンドガイド64に突き当たる。これにより、本実施形態では、用紙Pの移動が停止される。以後、用紙Pが上流側から搬送されてくる度にこの動作が行われ、支持板67上には、用紙Pの後端部が揃えられた状態の用紙束Pが生成される。
なお、本実施形態では、支持板67上の用紙Pをエンドガイド64に向けて移動させる回転パドル63も設けられており、支持板67に付与された傾斜およびこの回転パドル63によって、用紙Pはエンドガイド64まで移動する。また、上記では説明を省略したが、本実施形態では、用紙束Pの幅方向における位置を揃える用紙幅位置揃え部材65が設けられている。本実施形態では、支持板67上に用紙Pが供給される度に、用紙Pの幅方向における端部(側部)が用紙幅位置揃え部材65により押圧され、用紙P(用紙束P)の幅方向における位置も揃えられる。
予め定められた枚数の用紙Pが支持板67上に積載されると、綴じ処理部50に設けられたステープルヘッド51によって、用紙束Pの端部に対するステープル綴じが実行される。なお、綴じ機構部として機能するこのステープルヘッド51は、金属製のステープル(U字状針)を用紙束Pに打ち込むことで、ステープル綴じを実行する。その後、本実施形態では、可動ロール62が搬送ロール61に向かって進出し、可動ロール62および搬送ロール61により用紙束Pが挟まれる。その後、搬送ロール61が回転駆動を行い、用紙束Pが第1積載部43へ搬送される。
なお、ステープルヘッド51は、図中装置の奥側および手前側に向かって移動可能に設けられるとともに予め定められた移動経路に沿って移動可能に設けられており、本実施形態では、複数の箇所にて、用紙Pに対する綴じ処理を行えるようになっている。図3(用紙集積部60を上方から見た際におけるステープルヘッド51の動作を示した図)を参照し、具体的に説明すると、本実施形態では、用紙P(用紙束P)の搬送方向と直交する方向である、第1後処理装置40の奥行き方向に沿って、ステープルヘッド51が移動するようになっており、用紙束Pのうちの互いに異なる複数の箇所に対して綴じ処理を行えるようになっている。
さらに説明すると、本実施形態のステープルヘッド51は、図3に示すように、例えば、第1後処理装置40の奥行き方向において互いに異なる箇所に位置する2点(図3の(A)位置と(B)位置)にて停止するとともに、この2点において綴じ処理(2点端綴じ処理)を行う。また、ステープルヘッド51は、例えば、用紙束Pの一方の端(用紙束Pの一方の角部)(図3の(D)位置)にて停止するとともに、この停止位置で綴じ処理(1点端綴じ)を行う。
また、ステープルヘッド51は、例えば、用紙束Pの他方の端(用紙束Pの他方の角部)(図3の(C)位置)にて停止するとともに、この停止位置で綴じ処理(1点端綴じ)を行う。ここで、本実施形態では、(A)位置と(B)位置との間では、ステープルヘッド51は直線的な移動を行うが、(A)位置と(C)位置との間、および、(B)位置と(D)位置との間では、ステープルヘッド51は、例えば45°の回転を伴いながら移動を行う。
なお、上記では説明を省略したが、本実施形態では、図3に示すように、エンドガイド64が複数設けられている。そして、各々のエンドガイド64は、第1後処理装置40の奥行き方向(用紙Pの搬送方向と直交する方向)において、互いに異なる箇所に配置されている。
また、エンドガイド64の各々は、図3に示すように、支持板67に対して直交する関係で配置され用紙Pの端部が突き当たりこの用紙Pの移動を規制する規制部641と、この規制部641に接続されるとともに支持板67に対向するように配置された対向片642とにより構成されている。そして、本実施形態では、支持板67上に用紙Pが集積される際、対向片642と支持板67との間に用紙Pの端部が入り込むとともにこの端部が規制部641に突き当たる。これにより、用紙Pの揃え処理が行われる。
なお、上記では説明を省略したが、ステープルヘッド51によって、図3の(A)位置にて綴じ処理が行われるときには、図3にて図中中央(上下方向における中央)に位置する対向片642と図中下方に位置する対向片642との間に形成された間隙を通じて綴じ処理が行われる。また、ステープルヘッド51によって、図3の(B)位置にて綴じ処理が行われるときには、図3にて図中上方に位置する対向片642と図中中央に位置する対向片642との間に形成された間隙を通じて綴じ処理が行われる。
次に、図2を再び参照し、中綴じユニット44について説明する。
同図に示すように、中綴じユニット44には、鉛直方向に対して傾斜して配置され画像形成後の用紙Pを必要枚数だけ集積させる用紙集積部441、第3用紙搬送経路R3を経由して搬送されてきた用紙Pを用紙集積部441に排出する排出ロール442、中綴じ位置や中折り位置を決定するために用紙集積部441に沿って移動するエンドガイド443が設けられている。また、用紙集積部441上に集積される用紙Pをエンドガイド443に向けて搬送する複数の用紙揃え部材(不図示)が設けられている。なお、この用紙揃え部材は、回転するパドルにより構成されている。
また、中綴じユニット44には、用紙集積部441上に集積される用紙Pを幅方向に揃えるためにスライド移動する一対の整合板からなる用紙幅揃え部材445、用紙集積部441に集積された用紙束Pを中綴じするステープラ446が設けられている。更に、ステープラ446により中綴じされた用紙束Pを中綴じ位置で折るために用紙集積部441の背面側から正面側に向かって進出する折りナイフ447、折りナイフ447によって折りが開始された用紙束Pを挟み込む一対のロールからなる折りロール448、折りロール448により挟み込まれた用紙束Pを第2後処理装置500に向けて搬送する搬送ロール449が設けられている。
第1後処理装置40において中折り/中綴じされた冊子が作製される場合は、まず、受け入れ口49にて用紙Pが受け入れられるとともに、第1用紙搬送経路R1に沿って、且つ、用紙Pの後端部が切り替えゲート70に達するまで、この用紙Pは搬送される。なお、このとき、切り替えゲート70は、用紙Pを第1用紙搬送経路R1(端綴じステープラユニット42)に案内するように配置される。そして、用紙Pの後端部が切り替えゲート70に達した後、用紙Pの搬送が一旦停止される。
その後、切り替えゲート70が駆動され、用紙Pの後端部が切り替えゲート70により側方から押圧され、用紙Pの後端部が第3用紙搬送経路R3に入り込む。その後、搬送ロール90(図中、符号90Aで示す搬送ロール)(以下、「正逆転ロール90A」と称する)の逆転が開始される。これにより、第3用紙搬送経路R3に沿った用紙Pの搬送が開始され、中綴じユニット44に設けられた排出ロール442まで用紙Pが送り込まれる。その後、この排出ロール442によって、用紙Pが用紙集積部441へ送り出される。以後、新たな用紙Pが搬送されてくる度に、これらの動作が繰り返される。
これにより、例えば、5枚、10枚、15枚等、例えば画像形成装置2の制御部(図示せず)にて設定された枚数がこの用紙集積部441に集積される。なお、用紙集積部441に用紙Pが集積される際、用紙揃え部材(不図示)は、回転し、集積される用紙Pをエンドガイド443に押し当てて、用紙揃えを補助している。また、用紙幅揃え部材445は、用紙集積部441上に集積される用紙Pの幅方向にスライド移動して、集積された用紙Pに対し幅方向から用紙揃えを行う。
ここで、用紙Pのサイズにもよるが、用紙集積部441に予め定められた枚数の用紙Pが集積された後は、エンドガイド443が上昇し、用紙P(用紙束P)の中央部分がステープラ446によるステープル位置に位置する。ここで、このとき、エンドガイド443により上昇する用紙束Pは、用紙集積部441に沿って上方に向かって移動するが、用紙束Pが長い場合には、図中の破線3Aに沿って進行する。
なお、この場合、用紙束Pの先端部が穿孔ユニット41に突き当たり用紙束Pの移動が規制されるおそれがあるが、本実施形態では、穿孔ユニット41に設けられた隔壁413によって、穿孔ユニット41の脇の経路に用紙束Pが案内され、用紙束Pの移動が規制されないようになっている。なお、隔壁413を省略し、収容容器412の側面で、穿孔ユニット41の脇の経路に用紙束Pを案内するようにしてもよい。
用紙束Pの中央部分がステープラ446によるステープル位置に達すると、ステープラ446によって、用紙束Pに対する中綴じが実行される。次いで、中綴じを終えた用紙束Pは、エンドガイド443の下方への動きによって、折り部分(用紙束Pの中央部分)が折りナイフ447の先端位置と一致するように移動される。尚、折りナイフ447は、用紙集積部441への用紙集積段階や、ステープラ446による中綴じ段階、また、中綴じ後の用紙搬送段階では、用紙集積部441の背後に退避している。
用紙束Pの折り位置が折りナイフ447の先端位置まで移動した後、折りナイフ447は、用紙集積部441の背面側から正面側に向けて押し出される。これにより、用紙集積部441に形成された開口(不図示)を通じて、用紙集積部441の正面側に折りナイフ447が突出する。そして、この突出によって、用紙束Pの中央部分が、折りロール448に押し出されるとともに、折りロール448に挟み込まれる。その後、折りロール448によって用紙束Pが下流側へ搬送され、搬送ロール449へ用紙束Pが受け渡される。そして、中折り/中綴じ処理が施された用紙束Pは、搬送ロール449によって、第2後処理装置500へ送られる。
なお、上記では、端綴じステープラユニット42による綴じ処理、および、中綴じユニット44による中折り/中綴じ処理について説明したが、この二つの処理が行われない用紙P(第1後処理装置40での処理が行われない用紙P)や、穿孔ユニット41による穴あけ処理のみが行われる用紙Pは、切り替えゲート70の第1の案内面75によって第2用紙搬送経路R2へ案内され、第2積載部45上に積載される。
図4(第1後処理装置40の上部の拡大図)を参照し、第1後処理装置40について更に説明する。
上記にて説明を省略したが、用紙集積部60に設けられた支持板67は、水平面(不図示)に対して30°の角度を有した状態で配置されている。また、本実施形態では、中綴じユニット44に設けられた用紙集積部441が、垂直面(不図示)(鉛直方向に沿う面)に対して20°〜30°の角度を有した状態で配置される。このため、本実施形態では、支持板67と用紙集積部441とが直交する関係で配置される。このように、支持板67と用紙集積部441とが直交する関係で配置される場合、直交する関係で配置されない場合に比べ、デッドスペースを減らせるようになり、第1後処理装置40の小型化を図れるようになる。
ここで、ステープルヘッド51について詳細に説明すると、ステープルヘッド51は、図4に示すように、側方から見た場合の形状が矩形となるように形成されている。そして、ステープルヘッド51は、上面51Aと、下面51Bと、第3用紙搬送経路R3側に位置する第1側面51Cと、この第1側面51Cとは反対側に配置された第2側面51Dとを備えている。なお、上面51Aと第1側面51Cとが交わる箇所には、上面51Aおよび第1側面51Cの両者に交差する関係で配置された斜面51Eが設けられている。
ここで、本実施形態では、第3用紙搬送経路R3をステープルヘッド51の外面に極力接近させることで、第3用紙搬送経路R3とステープルヘッド51との間に生じうるデットスペースを減らし、第1後処理装置40の小型化を図っている。また、ステープルヘッド51の外面に沿うように第3用紙搬送経路R3を配置することで、第1後処理装置40の小型化を図っている。ステープルヘッド51の外面に第3用紙搬送経路R3が沿わず第3用紙搬送経路R3の一部がステープルヘッド51の外面から離れる場合、デッドスペースが生まれやすくなり、第1後処理装置40の小型化を行いにくくなる。
さらに具体的に説明すると、本実施形態では、図4に示すように、第3用紙搬送経路R3に、第2分岐部B2から下流側に向かうように形成されるとともに直線状に形成された第1直線経路R31を設け、この第1直線経路R31をステープルヘッド51の上面51Aに沿わせるようにしている。付言すると、本実施形態では、ステープルヘッド51の上面51Aは、ステープルヘッド51の移動に伴い仮想の平面上を移動していくが、上記第1直線経路R31は、この仮想の平面に沿うように設けられている。
また、本実施形態では、第3用紙搬送経路R3に、第1直線経路R31に接続されるとともに第1直線経路R31との接続部から下流側に向かうように形成され且つ直線状に形成された第2直線経路R32を設け、この第2直線経路R32をステープルヘッド51の斜面51E(斜面51Eが移動する際に通る仮想の平面(第2の仮想面の一例))に沿わせている。また、本実施形態では、第3用紙搬送経路R3に、第2直線経路R32の下流側に配置され且つ直線状に形成された第3直線経路R33を設け、この第3直線経路R33をステープルヘッド51の第1側面51C(第1側面51Cが移動していく際に通る仮想の平面(第1の仮想面の一例))に沿わせている。
このように、本実施形態では、第3用紙搬送経路R3を複数の直線状の経路で構成し、各々の経路をステープルヘッド51の外面に沿わせることで、ステープルヘッド51と第3用紙搬送経路R3との間の空間を小さくし、第1後処理装置40の小型化を図っている。さらに説明すると、本実施形態では、第3用紙搬送経路R3のうちのステープルヘッド51の周りに配置された部分を曲線上の経路で形成せず、複数の直線状の経路を結んで形成することで、第3用紙搬送経路R3が曲線で形成された場合に生じやすくなるデッドスペースを生じにくくしている。
次に、用紙案内部材について詳細に説明する。
本実施形態では、上記のとおり、第1用紙搬送経路R1〜第3用紙搬送経路R3の脇に、これらの用紙搬送経路上を搬送される用紙Pの案内を行う用紙案内部材が設けられている。そして、本実施形態では、一部の用紙案内部材が、用紙搬送経路から離れる方向に移動(変位)可能に設けている。これにより、用紙搬送経路へのユーザのアクセスが可能となり、用紙詰まりなどに起因して搬送が停止された用紙Pの除去を行えるようになる。
具体的には、本実施形態では、図4に示すとおり、第3用紙搬送経路R3に沿って配置された用紙案内部材の一部(図4の符号80で示す用紙案内部材、以下、「用紙案内部材80」と称する)が、第1後処理装置40の奥側に配置されたヒンジを中心として回転可能になっており、この用紙案内部材80を回転させることで開口が形成され、第3用紙搬送経路R3へのユーザのアクセスが可能になっている。これにより、用紙詰まりなどにより搬送が停止された用紙Pの除去を行えるようになる。なお、第1後処理装置40では、用紙案内部材が複数設けられているが、図4では、用紙案内部材80の図示のみを行っており、用紙案内部材80以外の他の用紙案内部材の図示は省略している。
図5(用紙案内部材80を説明するための図)を参照して、用紙案内部材80についてさらに説明する。なお、図5は、図4における矢印V方向から用紙案内部材80、用紙集積部60等を眺めた場合の図である。
用紙案内部材80は、上記にて説明したとおり、また、図5に示すように、第1後処理装置40の奥側に配置されたヒンジ81を中心として回転可能になっている。そして、このヒンジ81を中心に、用紙案内部材80を、第3用紙搬送経路R3(第3直線経路R33)から離れる方向に回転させると、図5の符号5Aで示す箇所に、開口が形成されるようになる。これにより、ユーザは、第1後処理装置40のフロント側から且つこの開口を通じて、第3用紙搬送経路R3にアクセスできるようになる。
なお、本実施形態では、用紙Pの詰まりが不図示のセンサにより検知されると、図5の矢印5Bに示すように、ステープルヘッド51が自動的に(B)位置まで移動する。その後、ユーザに対して、用紙詰まりが発生した旨が通知される。これにより、用紙案内部材80を大きく開くことができるようになり、上記開口も大きいものとなる。
ここで、本実施形態では、上記のとおり、第3用紙搬送経路R3の一部が、第1直線経路R31〜第3直線経路R33の3つの直線経路が接続されることによって構成されているが、この第1直線経路R31〜第3直線経路R33が設けられている部分は、全体として見ると、図4に示すように、用紙Pの搬送方向における下流側に向かって左に曲がるように(カーブを描くように)形成されている。そして、本実施形態では、第3用紙搬送経路R3のうちのこのカーブを描いている部分の径方向における内側に用紙案内部材80を設けている。
ここで、図6(用紙案内部材80の配置態様の一例を示した図)に示すように、一般的に、曲率を有して形成された用紙搬送経路の径方向における外側および内側のそれぞれに、同じサイズの用紙案内部材80を設ける場合、内側に配置された用紙案内部材80を開くようにした方が、ユーザがアクセス可能となる領域が大きくなる。
詳細に説明すると、内側に配置された用紙案内部材80が開く場合、図6における符号6Aで示す領域に対してユーザはアクセス可能となるが、外側に配置された用紙案内部材80が開く場合、符号6Aで示す領域よりも小さい符号6Bで示す領域に対してユーザはアクセス可能となる。このため、本実施形態では、上記のとおり、第3用紙搬送経路R3のうちのカーブを描いている部分の内側に用紙案内部材80を設ける構成とし、ユーザがアクセス可能となる領域を増やしている。
また、本実施形態では、上記のとおり、直線状の第3直線経路R33(図4参照)を形成するとともに、ステープルヘッド51の第1側面51Cに第3直線経路R33を沿わせている。そして、本実施形態では、第3直線経路R33の脇に用紙案内部材80を設けるとともに、この用紙案内部材80が第1側面51Cに向かって変位するようになっている。付言すると、ステープルヘッド51が移動する際、第1側面51Cは予め定められた仮想面上を移動していくが、本実施形態では、この仮想面に沿うように第3直線経路R33が配置されるとともに、仮想面に沿うこの第3直線経路R33の脇に用紙案内部材80を設けている。そして、本実施形態では、上記仮想面(第1側面51Cが通過していく仮想面)に向かって用紙案内部材80が変位する。これにより、本実施形態では、用紙案内部材80の回転に伴い形成される上記開口がより大きなものとなる。
ここで、例えば、第3直線経路R33の部分が直線状ではなくステープルヘッド51側に向かって膨らむように曲線で形成されている場合や、図4の破線4Aに示すように、第3直線経路R33が第1側面51Cに沿っていない場合、用紙案内部材80の回転角度が小さくなり、これに伴い、上記開口が小さくなってしまう。かかる場合、第3直線経路R33の部分をステープルヘッド51から離すことで、開口の面積を確保できるようになるが、この場合、第1後処理装置40の小型化が難しくなるおそれがある。一方で、本実施形態のように、直線状の第3直線経路R33を第1側面51C(仮想面)に沿わせた場合、開口の面積の確保、および、第1後処理装置40の小型化の両立を図りやすくなる。
また、本実施形態では、用紙案内部材80がユーザにより操作される際、ステープルヘッド51が図5の(B)位置に配置されることとなるが、これにより、本実施形態では、用紙案内部材80を開くためのスペースが第1後処理装置40内に生み出されるようになる。付言すると、本実施形態では、用紙案内部材80がユーザにより操作される際、用紙案内部材80の一部が、ステープルヘッド51が移動する際に通る移動経路上まで達するようになるが、この際、用紙案内部材80が達する箇所とは異なる箇所に、ステープルヘッド51が配置された状態となる。
ステープルヘッド51が通る経路上には何も配置されずデッドスペースとなることが多いが、本実施形態では、ステープルヘッド51が通る経路上まで用紙案内部材80が開く構成とすることで、このデッドスペースを利用するようにしている。付言すると、本実施形態では、ステープルヘッド51が移動する際に通る移動経路上まで用紙案内部材80が到達できるように構成し、デッドスペースを利用するようにしている。これにより、本実施形態では、第1後処理装置40の更なる小型化が図られるようになる。
なお、上記では説明を省略したが、本実施形態では、図4の符号4Bで示す部位にも、第2用紙搬送経路R2から離れる方向に移動する用紙案内部材(不図示)が設けられており、この部位においても、第2用紙搬送経路R2上に位置する用紙Pを除去できるようになっている。なお、本実施形態では、用紙案内部材80が設けられている箇所よりも下流側、および、符号4Bで示す箇所よりも下流側で、用紙Pの詰まりが発生した場合は、用紙案内部材80が設けられている箇所、および、符号4Bで示す箇所まで、この用紙Pは搬送される。
より具体的に説明すると、用紙詰まりは、用紙Pの先端が引っ掛かることで発生することが多く、用紙詰まりが発生しても、上流側へ用紙Pを搬送できることが多い。このため、本実施形態では、上記のとおり、用紙案内部材80よりも下流側、および、符号4Bで示す箇所よりも下流側にて用紙Pが詰まった場合、この用紙Pは、用紙案内部材80が設けられている箇所、符号4Bで示す箇所まで搬送される。その後、ユーザによって、この用紙Pは除去される。
図4を再び参照し、第1後処理装置40について更に説明する。
本実施形態では、第1後処理装置40の小型化を図るため、搬送ロール90も、第1後処理装置40の小型化を可能とする位置に設けるようにしている。具体的には、ステープルヘッド51の上面51A(上面51Aが移動する際に通る仮想の平面)に対峙する対峙領域から外れた箇所に、搬送ロール90を配置するようにしている。付言すると、第1側面51Cを延ばした仮想面(符号4Eで示す面)と、第2側面51Dを延ばした仮想面(符号4Fで示す面)との間に位置する領域から外れた箇所に、搬送ロール90を配置するようにしている。
より具体的に説明すると、まず、正逆転ロール90Aを、上記対峙領域から外れた箇所に配置している。さらに説明すると、第1用紙搬送経路R1における用紙Pの搬送方向において、対峙領域よりも下流側に正逆転ロール90Aを配置している。また、本実施形態では、第3用紙搬送経路R3上に配置され且つ切り替えゲート70と排出ロール442との間に配置された搬送ロール90(以下、「第3経路上搬送ロール90B」と称する)も、対峙領域から外れた箇所に配置されている。具体的には、第3用紙搬送経路R3における用紙Pの搬送方向において、対峙領域よりも下流側に第3経路上搬送ロール90Bを配置している。
これにより、本実施形態では、ステープルヘッド51の上面51Aに対して、第1用紙搬送経路R1の一部(第2分岐部B2と正逆転ロール90Aとの間に位置する部分)を接近させることができ、また、ステープルヘッド51の上面51Aに対して、第3用紙搬送経路R3の一部(第2分岐部B2と第3経路上搬送ロール90Bとの間に位置する部分)を接近させることができる。そしてこの場合、第1後処理装置40の更なる小型化を図れるようになる。
ここで、上記の対峙領域に搬送ロール90を設ける場合、搬送ロール90とステープルヘッド51との干渉を避けるため、ステープルヘッド51から搬送ロール90を離した状態で搬送ロール90を配置する必要が生じる。かかる場合、図4で示す状態よりも、ステープルヘッド51の上面51Aから用紙搬送経路(第1用紙搬送経路R1、第3用紙搬送経路R3)が離れるようになり、第1後処理装置40の大型化を招きやすくなる。
また、本実施形態では、ステープルヘッド51の上面51Aに対して用紙搬送経路を接近させることができるようになった結果、用紙搬送経路を挟みステープルヘッド51とは反対側に位置する領域(図4の領域4C)に、空間が生まれるようになる。そして本実施形態では、この領域に、切り替えゲート70を配置するようにしている。これにより、本実施形態では、第1後処理装置40内の限られたスペースがさらに有効的に活用され、第1後処理装置40の小型化がさらに図られるようになる。
ここで、第1後処理装置40の動きを説明する。
まず、図7(第2積載部45に用紙Pが搬送される際の動きを説明する図)を参照し、第2積載部45に用紙Pが搬送される際の各部の動きを説明する。上記にて説明したとおり、第1後処理装置40での処理が行われない用紙Pや、穿孔ユニット41による穴あけ処理のみが行われる用紙Pは、切り替えゲート70の第1の案内面75によって第2用紙搬送経路R2へ案内され、第2積載部45上に積載される。この場合、図7に示すように、切り替えゲート70は、第1用紙搬送経路R1を横切るように配置される。これにより、第1用紙搬送経路R1に沿って上流側から搬送されてきた用紙Pは、第2用紙搬送経路R2へ案内される。その後、この用紙Pは、第2積載部45上に積載される。
次に、図8(端綴じステープラユニット42に用紙Pが搬送される際の動きを説明する図)を参照し、端綴じステープラユニット42に用紙Pが搬送される際の各部の動きを説明する。端綴じステープラユニット42へ用紙Pが搬送される際には、図8に示すように、切り替えゲート70は、第1用紙搬送経路R1から退避した状態とされる。そして、この場合、第1用紙搬送経路R1に沿って切り替えゲート70まで搬送されてきた用紙Pは、切り替えゲート70が設けられている箇所(切り替えゲート70が突出する突出箇所)をそのまま通過し、第1用紙搬送経路R1に沿ってさらに搬送される。これにより、この用紙Pは、端綴じステープラユニット42まで到達する。
次に、図9〜図11(中綴じユニット44に用紙Pが搬送される際の動きを説明する図)を参照し、中綴じユニット44に用紙Pが搬送される際の各部の動きを説明する。
中綴じユニット44に用紙Pが搬送される際には、受け入れ口49にて用紙Pが受け入れられるとともに、第1用紙搬送経路R1に沿ってこの用紙Pが搬送される。なお、このとき、図9に示すように、切り替えゲート70は、第1用紙搬送経路R1から退避している。その後、図9に示すように、用紙Pの後端部が切り替えゲート70に達するまで、この用紙Pは搬送され、用紙Pの後端部が切り替えゲート70に達した後、用紙Pの搬送が一旦停止される。
次いで、ゲート駆動機構71が駆動され、図10に示すように、第1用紙搬送経路R1を横切るように切り替えゲート70が配置される。これにより、用紙Pの後端部が切り替えゲート70の第2の案内面76により側方から押圧され、用紙Pの後端部が第3用紙搬送経路R3に入り込む。その後、正逆転ロール90Aの逆転が開始される。これにより、第1用紙搬送経路R1上を一方向に向かって搬送されてきた用紙Pは、この一方向とは逆方向に搬送されるとともに切り替えゲート70の第2の案内面76により案内され、図11に示すように、第3用紙搬送経路R3へ送り込まれる。その後、中綴じユニット44に設けられた排出ロール442までこの用紙Pは搬送され、この排出ロール442によって、用紙Pは、用紙集積部441へ送り出される。
なお、正逆転ロール90Aの逆転による第3用紙搬送経路R3への用紙Pの搬送が終了すると、次に搬送されてくる用紙Pを通過させるため、第1用紙搬送経路R1から切り替えゲート70は退避する。そして、この次の用紙Pの後端部が切り替えゲート70に達すると、上記と同様、用紙Pの搬送が停止されるとともに、切り替えゲート70の駆動が行われる。これにより、この次の用紙の後端部が第3用紙搬送経路R3に入り込む。その後、上記と同様、正逆転ロール90Aの逆転が開始され、この用紙Pは排出ロール442へ送り込まれる。
即ち、中綴じユニット44へ用紙Pが搬送される際には、用紙束Pの生成のために用紙Pが順次搬送されてくるが、この場合、新たな用紙Pが搬送されてくる度に、第1用紙搬送経路R1に沿った用紙Pの搬送、切り替えゲート70の駆動(第1用紙搬送経路R1を横切るように切り替えゲート70を配置)、正逆転ロール90Aの逆転、第1用紙搬送経路R1からの切り替えゲート70の退避が行われる。
なお、上記にて説明したが、本実施形態では、用紙集積部441に予め定められた枚数の用紙Pが集積された後は、エンドガイド443が上昇し、用紙束Pの中央部分がステープラ446によるステープル位置に位置する。ここで、このとき、エンドガイド443により上昇する用紙束Pは、用紙集積部441に沿って上方に向かって移動するが、用紙束Pが長い場合には、図12(用紙束Pの搬送例を示した図)に示すように、用紙束Pの先端部が穿孔ユニット41に向かって進出する。
この場合、上記のとおり、用紙束Pの先端部が穿孔ユニット41に突き当たり用紙Pの移動が規制されるおそれがあるが、本実施形態では、穿孔ユニット41に設けられた隔壁413が、この用紙束Pの搬送経路を横切るように配置されているとともに、この搬送経路と直交する関係ではなく交差する関係(斜め方向に横切る関係)で配置されている。このため、用紙束Pは、穿孔ユニット41の脇の経路に案内され、用紙束Pの移動が穿孔ユニット41によって規制されることが生じなくなる。
なお、本実施形態では、用紙束Pは、穿孔ユニット41と第3用紙搬送経路R3との間のスペースに案内される。ここで、第3用紙搬送経路R3側ではなく、第3用紙搬送経路R3が設けられている側と反対側に(図12の符号12Aで示す側に)用紙束Pを案内することも考えられるが、この場合、装置からの用紙束Pの突出を防ぐために第1後処理装置40を大型化する必要が生じてしまう。一方で、本実施形態のように、穿孔ユニット41と第3用紙搬送経路R3との間に用紙Pを案内する場合、デッドスペースとなりうる箇所を利用する状態となり、このような大型化を招きにくくなる。
なお、上記では説明を省略したが、端綴じステープラユニット42では、予め定められた枚数の用紙Pを集積し用紙束Pを生成した後、この用紙束Pに対して綴じ処理を行うが、この綴じ処理には時間を要する。その一方で、用紙束P(冊子)を複数部連続して作成する際には、端綴じステープラユニット42に対して、上流側から新たな用紙P(次の冊子の作成に用いられる用紙P)が搬送されてくる。付言すると、端綴じステープラユニット42において綴じ処理を行っている最中に、新たな用紙束P(新たな冊子)の生成に用いられる新たな用紙Pが搬送されてくる。ここで、本実施形態の第1後処理装置40は、このように新たに搬送されてくる用紙Pの後端部を第1用紙搬送経路R1上から一時的に退避させる機能も有している。
図13、図14(用紙Pの後端部を第1用紙搬送経路R1上から退避させる際の処理を説明する図)を参照して具体的に説明する。
新たな用紙P(次の冊子の作成に用いられる用紙P、以下、「新用紙P」と称する)が上流側から搬送されてきた場合は、まず、第1用紙搬送経路R1に沿って、且つ、新用紙Pの後端部が切り替えゲート70に達するまで、この新用紙Pは搬送される。なお、このとき、切り替えゲート70は、新用紙Pを第1用紙搬送経路R1に案内するように配置される(第1用紙搬送経路R1から退避した状態で配置される)。
そして、新用紙Pの後端部が切り替えゲート70に達した後、新用紙Pの搬送が一旦停止され、また、切り替えゲート70の駆動が行われる。これにより、上記に説明したのと同様、新用紙Pの後端部が第3用紙搬送経路R3に入り込む。その後、正逆転ロール90Aの逆転が開始される。これにより、図13に示すように、第3用紙搬送経路R3に新用紙Pの後端部が送りこまれ、新用紙Pの後端部が第1用紙搬送経路R1上から退避した状態となる。
次いで、本実施形態では、図14に示すように、切り替えゲート70を第1用紙搬送経路R1から退避させる。その後、図14に示すように、上流側から2枚目の用紙P(以下、「2枚目用紙P2」と称する)が搬送されてくるが、2枚目用紙P2の先端部が予め定められた箇所に達した際に(例えば、2枚目用紙P2の先端部が切り替えゲート70を通過した後に)、正逆転ロール90Aの回転(正方向における回転)を開始する。これにより、第3用紙搬送経路R3に一時的に送りこまれた新用紙Pと、2枚目用紙P2とが重なった状態で用紙集積部60に供給される。なお、このときには、先行して作成されていた冊子(用紙束P)は排出され、用紙集積部60には用紙Pが積載されていない状態となっている。
ここで、このような処理を行なう場合、上記2枚目用紙P2の搬送を停止させずに済む。ここで、2枚目用紙P2の搬送が停止する場合、この2枚目用紙P2に後続する用紙Pも順次停止することとなり、これに伴い、画像形成装置2(図1参照)における画像形成動作も中断せざるを得なくなる。そして、この場合、単位時間当たりに画像形成することができる用紙Pの枚数が減り、生産性が低下する。一方で、上記にて説明した処理を行う場合、2枚目用紙P2の搬送の停止が回避され、生産性の低下が抑制されるようになる。
なお、新用紙Pを第1用紙搬送経路R1上に単に待機させておき、2枚目用紙P2が予め定められた箇所まで搬送されてきたタイミングで、正逆転ロール90Aの正転を開始すれば、一応は、生産性の低下が抑制されるようになる。しかしながら、新用紙Pを第1用紙搬送経路R1上に単に待機させておいた場合、搬送されてきた2枚目用紙P2が新用紙Pの下にもぐりこみ、予め定められた順序とは異なる順序で新用紙Pと2枚目用紙P2とが積載されてしまうおそれがある。ここで、上記のように、新用紙Pの後端部を第1用紙搬送経路R1上から退避させる場合、予め定められた順序で新用紙Pと2枚目用紙P2とが積載されるようになる。
なお、上記では説明を省略したが、一般的に、切り替えゲート70は、用紙搬送経路が分岐する分岐のそれぞれに設置される。本実施形態の構成では、第1分岐部B1と第2分岐部B2の二つの分岐部が設けられているが、一般的には、第1分岐部B1と第2分岐部B2のそれぞれに切り替えゲート70が設置される。
一方で、本実施形態では、上記に説明したとおり、一つの切り替えゲート70によって、第1用紙搬送経路R1と第2用紙搬送経路R2との切り替えが行われ、また、第1用紙搬送経路R1と第3用紙搬送経路R3との切り替えが行われる。これにより、本実施形態では、分岐部のそれぞれに切り替えゲート70が設けられている場合に比べ、部品点数が削減され、製造コストが低減される。さらに、部品点数の削減に伴い、装置の小型化も図れるようになる。
なお、本実施形態では、図10などで説明したとおり、用紙Pの後端部を切り替えゲート70で側方から押圧して、用紙Pを第3用紙搬送経路R3に案内する処理を説明したが、用紙Pの第3用紙搬送経路R3への案内はこのような処理に限らず他の処理により行うようにしてもよい。
例えば、用紙Pの後端部が切り替えゲート70を通過するまで、用紙Pを第1用紙搬送経路R1に沿って搬送し、その後、切り替えゲート70の駆動を行う。付言すると、切り替えゲート70が第1用紙搬送経路R1上に突出する突出位置を、用紙Pの後端部が完全に通過してから、切り替えゲート70を第1用紙搬送経路R1上に突出させる。次いで、正逆転ロール90Aの逆転を行い、用紙Pを逆方向に搬送する。
この場合、第1用紙搬送経路R1上へ切り替えゲート70を突出させる際、切り替えゲート70と用紙Pとが非接触状態となり、上記のように側方から用紙Pを押圧する場合に比べ、用紙Pの損傷等が生じにくくなる。
1…画像形成システム、2…画像形成装置、3…用紙処理装置、51…ステープルヘッド、51C…第1側面、80…用紙案内部材、P…用紙束、R1〜R3…第1用紙搬送経路〜第3用紙搬送経路

Claims (6)

  1. 予め定められた移動経路に沿って移動可能に設けられ、記録材束に対して綴じ処理を行う綴じ機構部と、
    記録材が搬送される記録材搬送経路と、
    前記記録材搬送経路の脇に設けられ、記録材搬送方向の上流側に位置する上流側端部および記録材搬送方向の下流側に位置する下流側端部を有し、当該記録材搬送経路上を搬送される記録材の案内を行う案内部材と、
    を備え、
    前記案内部材は、前記記録材搬送経路から離れる方向へ変位可能に設けられるとともに、前記上流側端部および前記下流側端部の前記移動経路上への到達が可能なように設けられていることを特徴とする記録材処理装置。
  2. 前記記録材搬送経路には、当該記録材搬送経路上を搬送される記録材の進行方向下流側に向かうに従い曲がる部分が設けられ、
    前記案内部材は、前記曲がる部分の径方向における内側に配置されていることを特徴とする請求項1記載の記録材処理装置。
  3. 前記案内部材が前記離れる方向へ変位し当該案内部材が前記移動経路上に達する際、当該案内部材が達する箇所とは異なる箇所に前記綴じ機構部が配置されていることを特徴とする請求項1記載の記録材処理装置。
  4. 前記綴じ機構部は、前記記録材搬送経路側に面する側面を有するとともに、当該側面を当該記録材搬送経路側に向けた状態で前記移動経路上を移動し、
    前記綴じ機構部の前記側面は、当該綴じ機構部が移動する際、予め定められた仮想面上を移動し、
    前記記録材搬送経路のうち前記仮想面に対峙する部分は、当該仮想面に沿うように配置され、
    前記案内部材は、前記記録材搬送経路のうちの前記仮想面に対峙する前記部分の脇に設けられるとともに当該仮想面側に向かって変位するように設けられていることを特徴とする請求項1記載の記録材処理装置。
  5. 前記綴じ機構部の外面には、前記記録材搬送経路側に面する第1の側面と、当該第1の側面に交差する関係で配置された第2の側面とが設けられ、
    前記綴じ機構部の前記第1の側面は、当該綴じ機構部が移動する際、予め定められた第1の仮想面上を移動し、当該綴じ機構部の前記第2の側面は、当該綴じ機構部が移動する際、予め定められた第2の仮想面上を移動し、
    前記記録材搬送経路は、前記第1の仮想面および前記第2の仮想面に沿うように設けられていることを特徴とする請求項1記載の記録材処理装置。
  6. 記録材に画像を形成する画像形成装置と、
    予め定められた移動経路に沿って移動可能に設けられ、前記画像形成装置により画像が形成された複数枚の記録材に対して綴じ処理を行う綴じ機構部と、
    前記画像形成装置により画像が形成された記録材が搬送される記録材搬送経路と、
    前記記録材搬送経路の脇に設けられ、記録材搬送方向の上流側に位置する上流側端部および記録材搬送方向の下流側に位置する下流側端部を有し、当該記録材搬送経路上を搬送される記録材の案内を行う案内部材と、
    を備え、
    前記案内部材は、前記記録材搬送経路から離れる方向へ変位可能に設けられるとともに、前記上流側端部および前記下流側端部の前記移動経路上への到達が可能なように設けられていることを特徴とする画像形成システム。
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