本発明のラインパターンの形成方法では、(A)アルカリ可溶性樹脂と、(B)光重合性モノマーと、特定の構造のオキシム系化合物を含む(C)光重合開始剤と、(D)着色剤とを含有するネガ型感光性樹脂組成物を用いて、ネガ型感光性樹脂組成物からなる塗布膜をハーフトーンマスクを介して露光することでラインパターンを形成する。以下、ネガ型感光性樹脂組成物と、ラインパターンの形成方法とについて順に説明する。
≪ネガ型感光性樹脂組成物≫
以下、ネガ型感光性樹脂組成物が含む必須又は任意の成分と、ネガ型感光性樹脂組成物の調製方法とについて順に説明する。
〔(A)アルカリ可溶性樹脂〕
アルカリ可溶性樹脂とは、樹脂濃度20質量%の樹脂溶液(溶媒:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート)により、膜厚1μmの樹脂膜を基板上に形成し、濃度0.05質量%のKOH水溶液に1分間浸漬した際に、膜厚0.01μm以上溶解するものをいう。
(A)アルカリ可溶性樹脂としては、上述のアルカリ可溶性を示す樹脂であれば特に限定されず、従来公知のアルカリ可溶性樹脂を用いることができる。
好適な(A)アルカリ可溶性樹脂の一例としては、(A1)カルド構造を有する樹脂が挙げられる。(A1)カルド構造を有する樹脂としては、特に限定されるものではなく、従来公知の樹脂を用いることができる。その中でも、下記式(a−1)で表される樹脂が好ましい。
上記式(a−1)中、Xaは、下記式(a−2)で表される基を示す。
上記式(a−2)中、Ra1は、それぞれ独立に水素原子、炭素数1〜6の炭化水素基、又はハロゲン原子を示し、Ra2は、それぞれ独立に水素原子又はメチル基を示し、Waは、単結合又は下記式(a−3)で表される基を示す。
また、上記式(a−1)中、Yaは、ジカルボン酸無水物から酸無水物基(−CO−O−CO−)を除いた残基を示す。ジカルボン酸無水物の例としては、無水マレイン酸、無水コハク酸、無水イタコン酸、無水フタル酸、無水テトラヒドロフタル酸、無水ヘキサヒドロフタル酸、無水メチルエンドメチレンテトラヒドロフタル酸、無水クロレンド酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、無水グルタル酸等が挙げられる。
また、上記式(a−1)中、Zaは、テトラカルボン酸二無水物から2個の酸無水物基を除いた残基を示す。テトラカルボン酸二無水物の例としては、ピロメリット酸二無水物、ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、ビフェニルエーテルテトラカルボン酸二無水物等が挙げられる。
また、上記式(a−1)中、mは、0〜20の整数を示す。
(A1)カルド構造を有する樹脂の質量平均分子量は、1000〜40000であることが好ましく、2000〜30000であることがより好ましい。上記の範囲とすることにより、良好な現像性を得ながら、十分な耐熱性、膜強度を得ることができる。
また、好適な(A)アルカリ可溶性樹脂の他の例としては、(A2)エポキシ樹脂が挙げられる。(A2)エポキシ樹脂としては、特に限定されるものではなく、従来公知のエポキシ樹脂を用いることができ、エチレン性不飽和基を有さないものであっても、エチレン性不飽和基を有するものであってもよい。
エチレン性不飽和基を有さないエポキシ樹脂としては、例えば、不飽和カルボン酸とエポキシ基含有不飽和化合物とを少なくとも共重合させて得られる樹脂(A2−1)を用いることができる。
不飽和カルボン酸としては、(メタ)アクリル酸、クロトン酸等のモノカルボン酸;マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、メサコン酸、イタコン酸等のジカルボン酸;これらジカルボン酸の無水物;等が挙げられる。これらの中でも、共重合反応性、得られる樹脂のアルカリ溶解性、入手の容易性等の点から、(メタ)アクリル酸及び無水マレイン酸が好ましい。これらの不飽和カルボン酸は、単独又は2種以上組み合わせて用いることができる。
なお、本明細書において、「(メタ)アクリル酸」は、アクリル酸とメタクリル酸との両方を意味する。
上記樹脂(A2−1)に占める不飽和カルボン酸由来の構成単位(カルボキシル基を有する構成単位)の割合は、5〜29質量%であることが好ましく、10〜25質量%であることがより好ましい。上記範囲とすることにより、ネガ型感光性樹脂組成物の現像性を適度なものとすることができる。
エポキシ基含有不飽和化合物は、脂環式エポキシ基を有さないものであっても、脂環式エポキシ基を有するものであってもよいが、脂環式エポキシ基を有するものがより好ましい。
脂環式エポキシ基を有さないエポキシ基含有不飽和化合物としては、グリシジル(メタ)アクリレート、2−メチルグリシジル(メタ)アクリレート、3,4−エポキシブチル(メタ)アクリレート、6,7−エポキシヘプチル(メタ)アクリレート、3,4−エポキシシクロヘキシル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸エポキシアルキルエステル類;α−エチルアクリル酸グリシジル、α−n−プロピルアクリル酸グリシジル、α−n−ブチルアクリル酸グリシジル、α−エチルアクリル酸6,7−エポキシヘプチル等のα−アルキルアクリル酸エポキシアルキルエステル類;o−ビニルベンジルグリシジルエーテル、m−ビニルベンジルグリシジルエーテル、p−ビニルベンジルグリシジルエーテル等のグリシジルエーテル類;等が挙げられる。これらの中でも、共重合反応性、硬化後の樹脂の強度等の点から、グリシジル(メタ)アクリレート、2−メチルグリシジル(メタ)アクリレート、6,7−エポキシヘプチル(メタ)アクリレート、o−ビニルベンジルグリシジルエーテル、m−ビニルベンジルグリシジルエーテル、及びp−ビニルベンジルグリシジルエーテルが好ましい。
脂環式エポキシ基を有するエポキシ基含有不飽和化合物の脂環式基は、単環であっても多環であってもよい。単環の脂環式基としては、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等が挙げられる。また、多環の脂環式基としては、ノルボルニル基、イソボルニル基、トリシクロノニル基、トリシクロデシル基、テトラシクロドデシル基等が挙げられる。
具体的に、脂環式エポキシ基を有するエポキシ基含有不飽和化合物としては、例えば下記式(a4−1)〜(a4−16)で表される化合物が挙げられる。これらの中でも、ネガ型感光性樹脂組成物の現像性を適度なものとするためには、下記式(a4−1)〜(a4−6)で表される化合物が好ましく、下記式(a4−1)〜(a4−4)で表される化合物がより好ましい。
上記式中、Ra3は水素原子又はメチル基を示し、Ra4は炭素数1〜6の2価の脂肪族飽和炭化水素基を示し、Ra5は炭素数1〜10の2価の炭化水素基を示し、nは0〜10の整数を示す。Ra4としては、直鎖状又は分枝鎖状のアルキレン基、例えばメチレン基、エチレン基、プロピレン基、テトラメチレン基、エチルエチレン基、ペンタメチレン基、ヘキサメチレン基が好ましい。Ra5としては、例えばメチレン基、エチレン基、プロピレン基、テトラメチレン基、エチルエチレン基、ペンタメチレン基、ヘキサメチレン基、フェニレン基、シクロヘキシレン基、−CH2−Ph−CH2−(Phはフェニレン基を示す)が好ましい。
これらのエポキシ基含有不飽和化合物は、単独又は2種以上組み合わせて用いることができる。
上記樹脂(A2−1)に占めるエポキシ基含有不飽和化合物由来の構成単位(エポキシ基を有する構成単位)の割合は、5〜90質量%であることが好ましく、15〜75質量%であることがより好ましい。上記範囲とすることにより、良好な形状のブラックカラムスペーサを形成しやすくなる。
上記樹脂(A2−1)は、脂環式基含有不飽和化合物をさらに共重合させたものであることが好ましい。
脂環式基含有不飽和化合物の脂環式基は、単環であっても多環であってもよい。単環の脂環式基としては、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等が挙げられる。また、多環の脂環式基としては、アダマンチル基、ノルボルニル基、イソボルニル基、トリシクロノニル基、トリシクロデシル基、テトラシクロドデシル基等が挙げられる。
具体的に、脂環式基含有不飽和化合物としては、例えば下記式(a5−1)〜(a5−8)で表される化合物が挙げられる。これらの中でも、ネガ型感光性樹脂組成物の現像性を適度なものとするためには、下記式(a5−3)〜(a5−8)で表される化合物が好ましく、下記式(a5−3)、(a5−4)で表される化合物がより好ましい。
上記式中、Ra6は水素原子又はメチル基を示し、Ra7は単結合又は炭素数1〜6の2価の脂肪族飽和炭化水素基を示し、Ra8は水素原子又は炭素数1〜5のアルキル基を示す。Ra7としては、単結合、直鎖状又は分枝鎖状のアルキレン基、例えばメチレン基、エチレン基、プロピレン基、テトラメチレン基、エチルエチレン基、ペンタメチレン基、ヘキサメチレン基が好ましい。Ra8としては、例えばメチル基、エチル基が好ましい。
上記樹脂(A2−1)に占める脂環式基含有不飽和化合物由来の構成単位の割合は、1〜40質量%であることが好ましく、5〜30質量%であることがより好ましい。
また、上記樹脂(A2−1)は、上記以外の他の化合物をさらに共重合させたものであってもよい。このような他の化合物としては、(メタ)アクリル酸エステル類、(メタ)アクリルアミド類、アリル化合物、ビニルエーテル類、ビニルエステル類、スチレン類等が挙げられる。これらの化合物は、単独又は2種以上組み合わせて用いることができる。
(メタ)アクリル酸エステル類としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、アミル(メタ)アクリレート、t−オクチル(メタ)アクリレート等の直鎖状又は分岐鎖状のアルキル(メタ)アクリレート;クロロエチル(メタ)アクリレート、2,2−ジメチルヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンモノ(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、フルフリル(メタ)アクリレート;等が挙げられる。
(メタ)アクリルアミド類としては、(メタ)アクリルアミド、N−アルキル(メタ)アクリルアミド、N−アリール(メタ)アクリルアミド、N,N−ジアルキル(メタ)アクリルアミド、N,N−アリール(メタ)アクリルアミド、N−メチル−N−フェニル(メタ)アクリルアミド、N−ヒドロキシエチル−N−メチル(メタ)アクリルアミド等が挙げられる。
アリル化合物としては、酢酸アリル、カプロン酸アリル、カプリル酸アリル、ラウリン酸アリル、パルミチン酸アリル、ステアリン酸アリル、安息香酸アリル、アセト酢酸アリル、乳酸アリル等のアリルエステル類;アリルオキシエタノール;等が挙げられる。
ビニルエーテル類としては、ヘキシルビニルエーテル、オクチルビニルエーテル、デシルビニルエーテル、エチルヘキシルビニルエーテル、メトキシエチルビニルエーテル、エトキシエチルビニルエーテル、クロロエチルビニルエーテル、1−メチル−2,2−ジメチルプロピルビニルエーテル、2−エチルブチルビニルエーテル、ヒドロキシエチルビニルエーテル、ジエチレングリコールビニルエーテル、ジメチルアミノエチルビニルエーテル、ジエチルアミノエチルビニルエーテル、ブチルアミノエチルビニルエーテル、ベンジルビニルエーテル、テトラヒドロフルフリルビニルエーテル等のアルキルビニルエーテル;ビニルフェニルエーテル、ビニルトリルエーテル、ビニルクロロフェニルエーテル、ビニル−2,4−ジクロロフェニルエーテル、ビニルナフチルエーテル、ビニルアントラニルエーテル等のビニルアリールエーテル;等が挙げられる。
ビニルエステル類としては、ビニルブチレート、ビニルイソブチレート、ビニルトリメチルアセテート、ビニルジエチルアセテート、ビニルバレート、ビニルカプロエート、ビニルクロロアセテート、ビニルジクロロアセテート、ビニルメトキシアセテート、ビニルブトキシアセテート、ビニルフエニルアセテート、ビニルアセトアセテート、ビニルラクテート、ビニル−β−フェニルブチレート、安息香酸ビニル、サリチル酸ビニル、クロロ安息香酸ビニル、テトラクロロ安息香酸ビニル、ナフトエ酸ビニル等が挙げられる。
スチレン類としては、スチレン;メチルスチレン、ジメチルスチレン、トリメチルスチレン、エチルスチレン、ジエチルスチレン、イソプロピルスチレン、ブチルスチレン、ヘキシルスチレン、シクロヘキシルスチレン、デシルスチレン、ベンジルスチレン、クロロメチルスチレン、トリフルオロメチルスチレン、エトキシメチルスチレン、アセトキシメチルスチレン等のアルキルスチレン;メトキシスチレン、4−メトキシ−3−メチルスチレン、ジメトキシスチレン等のアルコキシスチレン;クロロスチレン、ジクロロスチレン、トリクロロスチレン、テトラクロロスチレン、ペンタクロロスチレン、ブロモスチレン、ジブロモスチレン、ヨードスチレン、フルオロスチレン、トリフルオロスチレン、2−ブロモ−4−トリフルオロメチルスチレン、4−フルオロ−3−トリフルオロメチルスチレン等のハロスチレン;等が挙げられる。
樹脂(A2−1)の質量平均分子量は、2000〜50000であることが好ましく、5000〜30000であることがより好ましい。上記の範囲とすることにより、ネガ型感光性樹脂組成物の膜形成能、現像性のバランスがとりやすい傾向がある。
一方、エチレン性不飽和基を有するエポキシ樹脂としては、例えば、不飽和カルボン酸とエポキシ基含有不飽和化合物とを少なくとも重合させて得られる樹脂のカルボキシル基と、エポキシ基含有不飽和化合物のエポキシ基とを反応させて得られる樹脂(A2−2)、あるいは、不飽和カルボン酸とエポキシ基含有不飽和化合物とを少なくとも重合させて得られる樹脂のエポキシ基と、不飽和カルボン酸のカルボキシル基とを反応させて得られる樹脂(A2−3)を用いることができる。
不飽和カルボン酸、エポキシ基含有不飽和化合物としては、上記樹脂(A2−1)で例示した化合物が挙げられる。従って、不飽和カルボン酸とエポキシ基含有不飽和化合物とを少なくとも重合させて得られる樹脂としては、上記樹脂(A2−1)が例示される。
上記樹脂(A2−2)、(A2−3)に占める不飽和カルボン酸由来の構成単位(カルボキシル基を有する構成単位)の割合は、5〜60質量%であることが好ましく、10〜40質量%であることがより好ましい。上記範囲とすることにより、ネガ型感光性樹脂組成物の現像性を適度なものとすることができる。
また、上記樹脂(A2−2)、(A2−3)に占めるエポキシ基含有不飽和化合物由来の構成単位(エポキシ基を有する構成単位)の割合は、5〜90質量%であることが好ましく、15〜75質量%であることがより好ましい。上記範囲とすることにより、ネガ型感光性樹脂組成物を用いて良好な形状のラインパターンを形成しやすくなる。
樹脂(A2−2)、(A2−3)の質量平均分子量は、2000〜50000であることが好ましく、5000〜30000であることがより好ましい。上記の範囲とすることにより、ネガ型感光性樹脂組成物の、膜形成能と、現像性とのバランスをとりやすい傾向がある。
上記のほか、(A2)エポキシ樹脂としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、フェノール又はクレゾールノボラック型エポキシ樹脂、レゾール型エポキシ樹脂、トリフェノールメタン型エポキシ樹脂、ポリカルボン酸ポリグリシジルエステル、ポリオールポリグリシジルエステル、アミンエポキシ樹脂、ジヒドロキシベンゼン型エポキシ樹脂等のエポキシ樹脂のエポキシ基と、(メタ)アクリル酸とを反応させて得られるエポキシ(メタ)アクリレート樹脂等を用いることもできる。
(A)アルカリ可溶性樹脂の含有量は、ネガ型感光性樹脂組成物の固形分に対して10〜85質量%が好ましく、15〜50質量%がより好ましい。上記の範囲とすることにより、現像性に優れるネガ型感光性樹脂組成物を得やすい。
〔(B)光重合性モノマー〕
(B)光重合性モノマーとしては、特に限定されず、従来公知の単官能モノマー、多官能モノマーを用いることができる。
単官能モノマーとしては、(メタ)アクリルアミド、メチロール(メタ)アクリルアミド、メトキシメチル(メタ)アクリルアミド、エトキシメチル(メタ)アクリルアミド、プロポキシメチル(メタ)アクリルアミド、ブトキシメトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N−ヒドロキシメチル(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリル酸、フマル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、イタコン酸、無水イタコン酸、シトラコン酸、無水シトラコン酸、クロトン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、tert−ブチルアクリルアミドスルホン酸、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−フェノキシ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−(メタ)アクリロイルオキシ−2−ヒドロキシプロピルフタレート、グリセリンモノ(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノ(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、2,2,2−トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、2,2,3,3−テトラフルオロプロピル(メタ)アクリレート、フタル酸誘導体のハーフ(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらの単官能モノマーは、単独又は2種以上組み合わせて用いることができる。
一方、多官能モノマーとしては、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、2,2−ビス(4−(メタ)アクリロキシジエトキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−(メタ)アクリロキシポリエトキシフェニル)プロパン、2−ヒドロキシ−3−(メタ)アクリロイルオキシプロピル(メタ)アクリレート、エチレングリコールジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、フタル酸ジグリシジルエステルジ(メタ)アクリレート、グリセリントリアクリレート、グリセリンポリグリシジルエーテルポリ(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート(すなわち、トリレンジイソシアネート)、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネートとヘキサメチレンジイソシアネートと2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートとの反応物、メチレンビス(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリルアミドメチレンエーテル、多価アルコールとN−メチロール(メタ)アクリルアミドとの縮合物等の多官能モノマーや、トリアクリルホルマール等が挙げられる。これらの多官能モノマーは、単独又は2種以上組み合わせて用いることができる。
(B)光重合性モノマーの含有量は、ネガ型感光性樹脂組成物の固形分に対して1〜30質量%であることが好ましく、5〜20質量%であることがより好ましい。上記の範囲とすることにより、ネガ型感光性樹脂組成物の、感度、現像性、及び解像性のバランスをとりやすい傾向がある。
〔(C)光重合開始剤〕
ネガ型感光性樹脂組成物は、下記式(c−1)で表されるオキシム系化合物を含む(C)光重合開始剤を含有する。
(式(c−1)中、aは0又は1であり、R
c1は炭素数1〜11のアルキル基又は置換基を有していてもよいフェニル基であり、R
c2は下式(c−2)又は(c−3):
で表される基であり、
式(c−2)中、R
c4は置換基を有していてもよいアリール基であり、R
c5は水素原子又は炭素数1〜10のアルキル基であり、
式(c−3)中、R
c6は置換基を有していてもよいアリール基であり、AはS又はOであり、
R
c3は有機基である。)
上記式(c−1)中、Rc1は、炭素数1〜11のアルキル基又は置換基を有していてもよいフェニル基である。Rc1が置換基を有するフェニル基である場合、フェニル基に結合する置換基としては、炭素数1〜5のアルキル基、炭素数1〜5のアルコキシ基、ハロゲン原子等が好ましく例示される。Rc1が置換基を有するフェニル基である場合、フェニル基に結合する置換基の数は特に限定されない。
Rc1が炭素数1〜11のアルキル基である場合、アルキル基は、直鎖状でも、分岐鎖状でもよい。Rc1が炭素数1〜11のアルキル基である場合の具体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、2−エチルヘキシル基、n−ノニル基、n−デシル基、及びn−ウンデシル基が挙げられる。
Rc1が置換基を有していてもよいフェニル基である場合の具体例としては、フェニル基、2−メチルフェニル基、3−メチルフェニル基、4−メチルフェニル基、2−エチルフェニル基、3−エチルフェニル基、4−エチルフェニル基、2,3−ジメチルフェニル基、2,4−ジメチルフェニル基、2,5−ジメチルフェニル基、2,6−ジメチルフェニル基、3,4−ジメチルフェニル基、3,5−ジメチルフェニル基、2−クロロフェニル基、3−クロロフェニル基、4−クロロフェニル基、2−ブロモフェニル基、3−ブロモフェニル基、及び4−ブロモフェニル基等が挙げられる。
上記式(c−1)中、Rc1としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、フェニル基、ベンジル基、o−トリル基、m−トリル基、及びp−トリル基等が好ましく例示され、これらの中でも、メチル基又はフェニル基がより好ましい。
上記式(c−1)中、R
c2は下記式(c−2)又は(c−3)で表される基である。
上記式(c−2)中、Rc4は置換基を有してもよいアリール基であり、Rc5は水素原子、又は炭素数1〜10のアルキル基である。
上記式(c−2)中のRc4としては、それぞれ置換基を有していてもよい、フェニル基、ナフチル基、アントリル基、フェナントリル基、及びビフェニリル基が好ましく、置換基を有していてもよいフェニル基又は置換基を有していてもよいナフチル基がより好ましく、置換基を有していてもよいフェニル基が特に好ましい。Rc4であるアリール基が有してもよい置換基としては、炭素数1〜5のアルキル基、炭素数1〜5のアルコキシ基、及びハロゲン原子等が好ましく例示される。
上記式(c−2)中、Rc4としては、フェニル基、2−メチルフェニル基、3−メチルフェニル基、4−メチルフェニル基、2−エチルフェニル基、3−エチルフェニル基、4−エチルフェニル基、2,3−ジメチルフェニル基、2,4−ジメチルフェニル基、2,5−ジメチルフェニル基、2,6−ジメチルフェニル基、ナフチル基、2−メトキシ−1−ナフチル基、及び9−アントラセニル基等が好ましい。
上記式(c−2)中、Rc5としてのアルキル基は、直鎖状でも、分岐鎖状でもよい。Rc5が炭素数1〜10のアルキル基である場合の具体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、2−エチルヘキシル基、n−ノニル基、及びn−デシル基が挙げられる。上記式(c−2)中、Rc5としては、水素原子、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル、n−ヘキシル基、フェニル基、及び3−メチルブチル基等が好ましく例示される。これらの中では、エチル基がより好ましい。
上記式(c−3)中のRc6としては、それぞれ置換基を有していてもよい、フェニル基、ナフチル基、アントリル基、フェナントリル基、及びビフェニリル基が好ましく、置換基を有していてもよいフェニル基又は置換基を有していてもよいナフチル基がより好ましく、置換基を有していてもよいフェニル基が特に好ましい。アリール基が有する置換基の数は特に限定されず、0〜4が好ましく、0〜3がより好ましく、0又は1が特に好ましい。
式(c−3)中、Rc6であるアリール基が有してもよい置換基としては、1価の有機基、アミノ基、ハロゲン、ニトロ基、及びシアノ基からなる群より選択される基が挙げられる。Rc6が置換基として1価の有機基を有するアリール基である場合、1価の有機基は、本発明の目的を阻害しない範囲で、種々の有機基から選択される。Rc6について、アリール基が有する置換基の好適な例としては、炭素数1〜6のアルキル基;炭素数1〜6のアルコキシ基;炭素数2〜7の飽和脂肪族アシル基;炭素数2〜7のアルコキシカルボニル基;炭素数2〜7の飽和脂肪族アシルオキシ基;フェニル基;ナフチル基;ベンゾイル基;ナフトイル基;炭素数1〜6のアルキル基、モルホリン−1−イル基、ピペラジン−1−イル基、及びフェニル基からなる群より選択される基により置換されたベンゾイル基;炭素数1〜6のアルキル基を有するモノアルキルアミノ基;炭素数1〜6のアルキル基を有するジアルキルアミノ基;モルホリン−1−イル基;ピペラジン−1−イル基;ハロゲン;ニトロ基;シアノ基が挙げられる。
Rc6について、アリール基が有していてもよい置換基の中では、ベンゾイル基;ナフトイル基;炭素数1〜6のアルキル基、モルホリン−1−イル基、ピペラジン−1−イル基、及びフェニル基からなる群より選択される基により置換されたベンゾイル基;ニトロ基が好ましく、ベンゾイル基;ナフトイル基;2−メチルフェニルカルボニル基;4−(ピペラジン−1−イル)フェニルカルボニル基;4−(フェニル)フェニルカルボニル基がより好ましい。
Rc6が置換基を有するアリール基である場合に、置換基に含まれるフェニル基、ナフチル基、及びヘテロシクリル基がさらに置換基を有する場合の置換基としては、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数2〜7の飽和脂肪族アシル基、炭素数2〜7のアルコキシカルボニル基、炭素数2〜7の飽和脂肪族アシルオキシ基、炭素数1〜6のアルキル基を有するモノアルキルアミノ基、炭素数1〜6のアルキル基を有するジアルキルアミノ基、モルホリン−1−イル基、ピペラジン−1−イル基、ハロゲン、ニトロ基、及びシアノ基等が挙げられる。Rc6が置換基を有するアリール基である場合に、置換基に含まれる、フェニル基、ナフチル基、及びヘテロシクリル基がさらに置換基を有する場合、その置換基の数は、本発明の目的を阻害しない範囲で限定されないが、1〜4が好ましい。Rc6が置換基を有するアリール基である場合に、置換基に含まれるフェニル基、ナフチル基、及びヘテロシクリル基が、複数の置換基を有する場合、複数の置換基は、同一であっても異なっていてもよい。
式(c−3)中、Rc6−A−で表される基が、式(c−3)で表される基の結合手に対してベンゼン環上のパラ位に結合しており、Rc6が1つの置換基を有するフェニル基である場合、Rc6中の置換基は、基−A−に対してパラ位に結合しているのが好ましい。
また、Rc6として好ましい基としては、フェニル基、2−メチルフェニル基、3−メチルフェニル基、4−メチルフェニル基、2−エチルフェニル基、3−エチルフェニル基、4−エチルフェニル基、2,3−ジメチルフェニル基、2,4−ジメチルフェニル基、2,5−ジメチルフェニル基、2,6−ジメチルフェニル基、ナフチル基、p−tert−ブチルフェニル基、p−メトキシフェニル基等も例示される。
式(c−3)中のAはS又はOであり、Sが好ましい。
上記式(c−1)中、Rc3は有機基である。Rc3としての有機基は、酸素、窒素、硫黄、ハロゲン等のヘテロ元素を含んでいてもよい。Rc3としては、炭素数1〜5のアルコキシ基、ハロゲン原子等で置換されていてもよい炭化水素基が好ましい。好適な炭化水素基の例としては、例えば、炭素数1〜10のアルキル基、置換基を有していてもよいアリール基、下式(c−4)で表される基が挙げられる。Rc3が置換基を有していてもよいアリール基である場合の置換基としては、1価の有機基、アミノ基、ハロゲン、ニトロ基、及びシアノ基が挙げられる。アリール基は複数の置換基を有していてもよい。アリール基が複数の置換基を有する場合、複数の置換基は同一であっても異なっていてもよい。
上記式(c−4)中、bは1〜5の整数であり、cは1〜8の整数であり、dは0〜(c+3)の整数であり、R
c7は、置換基を有してもよい炭素数1〜11のアルキル基、又は置換基を有してもよいアリール基である。
Rc3が炭素数1〜10のアルキル基である場合、アルキル基は直鎖状であっても分岐鎖状であってもよい。Rc3が炭素数1〜10のアルキル基である場合の具体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、2−エチルヘキシル基、n−ノニル基、及びn−デシル基が挙げられる。これらの中では、メチル基が好ましい。
Rc3が置換基を有していてもよいアリール基である場合、Rc3としては、それぞれ置換基を有していてもよい、フェニル基、ナフチル基、アントリル基、フェナントリル基、及びビフェニリル基が好ましく、置換基を有していてもよいフェニル基又は置換基を有していてもよいナフチル基がより好ましく、置換基を有していてもよいフェニル基が特に好ましい。Rc3が置換基を有していてもよいアリール基である場合の置換基としては、1価の有機基、アミノ基、ハロゲン、ニトロ基、及びシアノ基が挙げられる。
Rc3が1価の有機基を置換基として有するアリール基である場合、1価の有機基の種類は本発明の目的を阻害しない範囲で特に限定されず、種々の有機基から適宜選択される。1価の有機基の好適な例としては、アルキル基、アルコキシ基、シクロアルキル基、シクロアルコキシ基、飽和脂肪族アシル基、アルコキシカルボニル基、飽和脂肪族アシルオキシ基、置換基を有してもよいフェニル基、置換基を有してもよいフェノキシ基、置換基を有してもよいベンゾイル基、置換基を有してもよいフェノキシカルボニル基、置換基を有してもよいベンゾイルオキシ基、置換基を有してもよいフェニルアルキル基、置換基を有してもよいナフチル基、置換基を有してもよいナフトキシ基、置換基を有してもよいナフトイル基、置換基を有してもよいナフトキシカルボニル基、置換基を有してもよいナフトイルオキシ基、置換基を有してもよいナフチルアルキル基、置換基を有してもよいヘテロシクリル基、1又は2の有機基で置換されたアミノ基、モルホリン−1−イル基、及びピペラジン−1−イル基等が挙げられる。
1価の有機基がアルキル基である場合、その炭素数は1〜20が好ましく、1〜6がより好ましい。また、1価の有機基がアルキル基である場合、アルキル基は、直鎖状であっても、分岐鎖状であってもよい。1価の有機基がアルキル基である場合の具体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、sec−ペンチル基、tert−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、イソオクチル基、sec−オクチル基、tert−オクチル基、n−ノニル基、イソノニル基、n−デシル基、及びイソデシル基等が挙げられる。また、1価の有機基がアルキル基である場合、アルキル基は炭素鎖中にエーテル結合(−O−)を含んでいてもよい。炭素鎖中にエーテル結合を有するアルキル基の例としては、メトキシエチル基、エトキシエチル基、メトキシエトキシエチル基、エトキシエトキシエチル基、プロピルオキシエトキシエチル基、及びメトキシプロピル基等が挙げられる。
1価の有機基がアルコキシ基である場合、その炭素数は1〜20が好ましく、1〜6がより好ましい。また、1価の有機基がアルコキシ基である場合、アルコキシ基は、直鎖状であっても、分岐鎖状であってもよい。1価の有機基がアルコキシ基である場合の具体例としては、メトキシ基、エトキシ基、n−プロピルオキシ基、イソプロピルオキシ基、n−ブチルオキシ基、イソブチルオキシ基、sec−ブチルオキシ基、tert−ブチルオキシ基、n−ペンチルオキシ基、イソペンチルオキシ基、sec−ペンチルオキシ基、tert−ペンチルオキシ基、n−ヘキシルオキシ基、n−ヘプチルオキシ基、n−オクチルオキシ基、イソオクチルオキシ基、sec−オクチルオキシル基、tert−オクチルオキシ基、n−ノニルオキシ基、イソノニルオキシ基、n−デシルオキシ基、及びイソデシルオキシ基等が挙げられる。また、1価の有機基がアルコキシ基である場合、アルコキシ基は炭素鎖中にエーテル結合(−O−)を含んでいてもよい。炭素鎖中にエーテル結合を有するアルコキシ基の例としては、メトキシエトキシ基、エトキシエトキシ基、メトキシエトキシエトキシ基、エトキシエトキシエトキシ基、プロピルオキシエトキシエトキシ基、及びメトキシプロピルオキシ基等が挙げられる。
1価の有機基がシクロアルキル基、又はシクロアルコキシ基である場合、その炭素数は3〜10が好ましく、3〜6がより好ましい。1価の有機基がシクロアルキル基である場合の具体例としては、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、及びシクロオクチル基等が挙げられる。1価の有機基がシクロアルコキシ基である場合の具体例としては、シクロプロピルオキシ基、シクロブチルオキシ基、シクロペンチルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基、シクロヘプチルオキシ基、及びシクロオクチルオキシ基等が挙げられる。
1価の有機基が飽和脂肪族アシル基、又は飽和脂肪族アシルオキシ基である場合、その炭素数は2〜20が好ましく、2〜7がより好ましい。1価の有機基が飽和脂肪族アシル基である場合の具体例としては、アセチル基、プロパノイル基、n−ブタノイル基、2−メチルプロパノイル基、n−ペンタノイル基、2,2−ジメチルプロパノイル基、n−ヘキサノイル基、n−ヘプタノイル基、n−オクタノイル基、n−ノナノイル基、n−デカノイル基、n−ウンデカノイル基、n−ドデカノイル基、n−トリデカノイル基、n−テトラデカノイル基、n−ペンタデカノイル基、及びn−ヘキサデカノイル基等が挙げられる。1価の有機基が飽和脂肪族アシルオキシ基である場合の具体例としては、アセチルオキシ基、プロパノイルオキシ基、n−ブタノイルオキシ基、2−メチルプロパノイルオキシ基、n−ペンタノイルオキシ基、2,2−ジメチルプロパノイルオキシ基、n−ヘキサノイルオキシ基、n−ヘプタノイルオキシ基、n−オクタノイルオキシ基、n−ノナノイルオキシ基、n−デカノイルオキシ基、n−ウンデカノイルオキシ基、n−ドデカノイルオキシ基、n−トリデカノイルオキシ基、n−テトラデカノイルオキシ基、n−ペンタデカノイルオキシ基、及びn−ヘキサデカノイルオキシ基等が挙げられる。
1価の有機基がアルコキシカルボニル基である場合、その炭素数は2〜20が好ましく、2〜7がより好ましい。1価の有機基がアルコキシカルボニル基である場合の具体例としては、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、n−プロピルオキシカルボニル基、イソプロピルオキシカルボニル基、n−ブチルオキシカルボニル基、イソブチルオキシカルボニル基、sec−ブチルオキシカルボニル基、tert−ブチルオキシカルボニル基、n−ペンチルオキシカルボニル基、イソペンチルオキシカルボニル基、sec−ペンチルオキシカルボニル基、tert−ペンチルオキシカルボニル基、n−ヘキシルオキシカルボニル基、n−ヘプチルオキシカルボニル基、n−オクチルオキシカルボニル基、イソオクチルオキシカルボニル基、sec−オクチルオキシルカルボニル基、tert−オクチルオキシカルボニル基、n−ノニルオキシカルボニル基、イソノニルオキシカルボニル基、n−デシルオキシカルボニル基、及びイソデシルオキシカルボニル基等が挙げられる。
1価の有機基がフェニルアルキル基である場合、その炭素数は7〜20が好ましく、7〜10がより好ましい。また、1価の有機基がナフチルアルキル基である場合、その炭素数は11〜20が好ましく、11〜14がより好ましい。1価の有機基がフェニルアルキル基である場合の具体例としては、ベンジル基、2−フェニルエチル基、3−フェニルプロピル基、及び4−フェニルブチル基が挙げられる。1価の有機基がナフチルアルキル基である場合の具体例としては、α−ナフチルメチル基、β−ナフチルメチル基、2−(α−ナフチル)エチル基、及び2−(β−ナフチル)エチル基が挙げられる。1価の有機基が、フェニルアルキル基、又はナフチルアルキル基である場合、1価の有機基は、フェニル基、又はナフチル基上にさらに置換基を有していてもよい。
1価の有機基がヘテロシクリル基である場合、ヘテロシクリル基は、1以上のN、S、Oを含む5員又は6員の単環であるか、かかる単環同士、又はかかる単環とベンゼン環とが縮合したヘテロシクリル基である。ヘテロシクリル基が縮合環である場合は、環数3までのものとする。かかるヘテロシクリル基を構成する複素環としては、フラン、チオフェン、ピロール、オキサゾール、イソオキサゾール、チアゾール、チアジアゾール、イソチアゾール、イミダゾール、ピラゾール、トリアゾール、ピリジン、ピラジン、ピリミジン、ピリダジン、ベンゾフラン、ベンゾチオフェン、インドール、イソインドール、インドリジン、ベンゾイミダゾール、ベンゾトリアゾール、ベンゾオキサゾール、ベンゾチアゾール、カルバゾール、プリン、キノリン、イソキノリン、キナゾリン、フタラジン、シンノリン、及びキノキサリン等が挙げられる。1価の有機基がヘテロシクリル基である場合、ヘテロシクリル基はさらに置換基を有していてもよい。
1価の有機基が1又は2の有機基で置換されたアミノ基である場合、有機基の好適な例は、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数3〜10のシクロアルキル基、炭素数2〜20の飽和脂肪族アシル基、置換基を有してもよいフェニル基、置換基を有してもよいベンゾイル基、置換基を有してもよい炭素数7〜20のフェニルアルキル基、置換基を有してもよいナフチル基、置換基を有してもよいナフトイル基、置換基を有してもよい炭素数11〜20のナフチルアルキル基、及びヘテロシクリル基等が挙げられる。これらの好適な有機基の具体例は、Rc3がアリール基である場合に、アリール基が置換基として有していてもよい1価の有機基と同様である。1又は2の有機基で置換されたアミノ基の具体例としては、メチルアミノ基、エチルアミノ基、ジエチルアミノ基、n−プロピルアミノ基、ジ−n−プロピルアミノ基、イソプロピルアミノ基、n−ブチルアミノ基、ジ−n−ブチルアミノ基、n−ペンチルアミノ基、n−ヘキシルアミノ基、n−ヘプチルアミノ基、n−オクチルアミノ基、n−ノニルアミノ基、n−デシルアミノ基、フェニルアミノ基、ナフチルアミノ基、アセチルアミノ基、プロパノイルアミノ基、n−ブタノイルアミノ基、n−ペンタノイルアミノ基、n−ヘキサノイルアミノ基、n−ヘプタノイルアミノ基、n−オクタノイルアミノ基、n−デカノイルアミノ基、ベンゾイルアミノ基、α−ナフトイルアミノ基、及びβ−ナフトイルアミノ基等が挙げられる。
1価の有機基に含まれる、フェニル基、ナフチル基、及びヘテロシクリル基がさらに置換基を有する場合の置換基としては、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数2〜7の飽和脂肪族アシル基、炭素数2〜7のアルコキシカルボニル基、炭素数2〜7の飽和脂肪族アシルオキシ基、炭素数1〜6のアルキル基を有するモノアルキルアミノ基、炭素数1〜6のアルキル基を有するジアルキルアミノ基、モルホリン−1−イル基、ピペラジン−1−イル基、ハロゲン、ニトロ基、及びシアノ基等が挙げられる。1価の有機基に含まれる、フェニル基、ナフチル基、及びヘテロシクリル基がさらに置換基を有する場合、その置換基の数は、本発明の目的を阻害しない範囲で限定されないが、1〜4が好ましい。1価の有機基に含まれる、フェニル基、ナフチル基、及びヘテロシクリル基が、複数の置換基を有する場合、複数の置換基は、同一であっても異なっていてもよい。
Rc3がアリール基である場合に、アリール基が有していてもよい置換基の中では、式(c−1)で表されるオキシム系化合物が化学的に安定であったり、溶媒に対する溶解性が高かったりすることや、立体的な障害が少なく、オキシム系化合物の合成が容易であること等から、ニトロ基、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、及び炭素数2〜7の飽和脂肪族アシル基からなる群より選択される基が好ましく、ニトロ基、又は炭素数1〜6のアルキルがより好ましく、ニトロ基、又はメチル基が特に好ましい。
Rc3が置換基を有するアリール基である場合、置換基を有するアリール基は、下記式(c−5)で表される基が好ましい。
式(c−5)中、R
c8は、1価の有機基、アミノ基、ハロゲン、ニトロ基、及びシアノ基からなる群より選択される基である。1価の有機基は、R
c3が、置換基を有していてもよりアリール基である場合に、アリール基の置換基として選択されうる1価の有機基と同様である。eは0〜4の整数である。
式(c−5)中、Rc8がフェニル基に結合する位置は、式(c−5)で表される置換基の結合手の位置を1位とし、メチル基の位置を2位とする場合に、4位、又は5位が好ましく、5位がより好ましい。また、eは、0〜3の整数が好ましく、0〜2の整数がより好ましく、0又は1が特に好ましい。
式(c−1)中、Rc3が式(c−4)で表される基である場合、式(c−4)中、bは1〜5の整数であり、cは1〜8の整数であり、dは0〜(b+3)の整数であり、Rc7は、置換基を有してもよい炭素数1〜11のアルキル基、又は置換基を有してもよいアリール基である。
式(c−4)中、cは1〜3が好ましく、1又は2がより好ましい。dは1〜8が好ましく、1〜4がより好ましく、2が特に好ましい。
式(c−4)中、Rc7としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、フェニル基等が好ましく例示され、これらの中でも、メチル基がより好ましい。
以上説明した式(c−1)で表されるオキシム系化合物の中でも好ましいものとしては、以下に示すものが挙げられる。
また、R
c3として上記の式(c−5)で表される基を有する以下のオキシム系化合物も、式(c−1)で表されるオキシム系化合物の中で、好適な化合物である。
R
c3として上記の式(c−4)で表される基を有する以下のオキシム系化合物も、式(c−1)で表されるオキシム系化合物の中で、好適な化合物である。
ネガ型感光性樹脂組成物に含まれる(C)光重合開始剤は、以上説明した式(c−1)で表されるオキシム系化合物とともに、式(c−1)で表されるオキシム系化合物以外の他の光重合開始剤を含んでいてもよい。式(c−1)で表されるオキシム系化合物以外の他の光重合開始剤の好適な例としては、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−〔4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル〕−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、1−(4−ドデシルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、ビス(4−ジメチルアミノフェニル)ケトン、2−メチル−1−〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタン−1−オン、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド、4−ベンゾイル−4’−メチルジメチルスルフィド、4−ジメチルアミノ安息香酸、4−ジメチルアミノ安息香酸メチル、4−ジメチルアミノ安息香酸エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸ブチル、4−ジメチルアミノ−2−エチルヘキシル安息香酸、4−ジメチルアミノ−2−イソアミル安息香酸、ベンジル−β−メトキシエチルアセタール、ベンジルジメチルケタール、o−ベンゾイル安息香酸メチル、2,4−ジエチルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、1−クロロ−4−プロポキシチオキサントン、チオキサンテン、2−クロロチオキサンテン、2,4−ジエチルチオキサンテン、2−メチルチオキサンテン、2−イソプロピルチオキサンテン、2−エチルアントラキノン、オクタメチルアントラキノン、1,2−ベンズアントラキノン、2,3−ジフェニルアントラキノン、アゾビスイソブチロニトリル、ベンゾイルパーオキシド、クメンパーオキシド、2−メルカプトベンゾイミダール、2−メルカプトベンゾオキサゾール、2−メルカプトベンゾチアゾール、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジ(メトキシフェニル)イミダゾール二量体、2−(o−フルオロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(o−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(p−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体、ベンゾフェノン、2−クロロベンゾフェノン、4,4’−ビスジメチルアミノベンゾフェノン(すなわち、ミヒラーズケトン)、4,4’−ビスジエチルアミノベンゾフェノン(すなわち、エチルミヒラーズケトン)、4,4’−ジクロロベンゾフェノン、3,3−ジメチル−4−メトキシベンゾフェノン、ベンジル、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾイン−n−ブチルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンゾインブチルエーテル、アセトフェノン、2,2−ジエトキシアセトフェノン、p−ジメチルアセトフェノン、p−ジメチルアミノプロピオフェノン、ジクロロアセトフェノン、トリクロロアセトフェノン、p−tert−ブチルアセトフェノン、p−ジメチルアミノアセトフェノン、p−tert−ブチルトリクロロアセトフェノン、p−tert−ブチルジクロロアセトフェノン、α,α−ジクロロ−4−フェノキシアセトフェノン、チオキサントン、2−メチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、ジベンゾスベロン、ペンチル−4−ジメチルアミノベンゾエート、9−フェニルアクリジン、1,7−ビス−(9−アクリジニル)ヘプタン、1,5−ビス−(9−アクリジニル)ペンタン、1,3−ビス−(9−アクリジニル)プロパン、p−メトキシトリアジン、2,4,6−トリス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−メチル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−[2−(5−メチルフラン−2−イル)エテニル]−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−[2−(フラン−2−イル)エテニル]−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−[2−(4−ジエチルアミノ−2−メチルフェニル)エテニル]−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−[2−(3,4−ジメトキシフェニル)エテニル]−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−メトキシフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−エトキシスチリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−n−ブトキシフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2,4−ビス−トリクロロメチル−6−(3−ブロモ−4−メトキシ)フェニル−s−トリアジン、2,4−ビス−トリクロロメチル−6−(2−ブロモ−4−メトキシ)フェニル−s−トリアジン、2,4−ビス−トリクロロメチル−6−(3−ブロモ−4−メトキシ)スチリルフェニル−s−トリアジン、2,4−ビス−トリクロロメチル−6−(2−ブロモ−4−メトキシ)スチリルフェニル−s−トリアジン、「IRGACURE 369」、「IRGACURE 651」、「IRGACURE 907」(商品名:BASF製)、「NCI−831」(商品名:ADEKA製)等が挙げられる。
(C)光重合開始剤中の式(c−1)で表されるオキシム系化合物の含有量は、30質量%以上が好ましく、50質量%以上がより好ましく、100質量%が最も好ましい。
ネガ型感光性樹脂組成物中の(C)光重合開始剤の含有量は、ネガ型感光性樹脂組成物の固形分の合計100質量部に対して1〜10質量部が好ましく、3〜8質量部がより好ましい。上記範囲内の量で(C)光重合開始剤を用いることにより、断面形状が裾引きのない矩形であるラインパターンを形成しやすい。
〔(D)着色剤〕
ネガ型感光性樹脂組成物は(D)着色剤を含有する。特に、ネガ型感光性樹脂組成物に遮光剤を(D)着色剤として含有させることにより、ネガ型感光性樹脂組成物を用いて、例えば、液晶表示ディスプレイのカラーフィルタにおけるブラックマトリクスを形成することができる。
(D)着色剤としては、特に限定されないが、例えば、カラーインデックス(C.I.;The Society of Dyers and Colourists社発行)においてピグメント(Pigment)に分類されている化合物、具体的には、下記のようなカラーインデックス(C.I.)番号が付されているものを用いることが好ましい。
C.I.ピグメントイエロー1(以下、「C.I.ピグメントイエロー」は同様であり、番号のみを記載する。)、3、11、12、13、14、15、16、17、20、24、31、53、55、60、61、65、71、73、74、81、83、86、93、95、97、98、99、100、101、104、106、108、109、110、113、114、116、117、119、120、125、126、127、128、129、137、138、139、147、148、150、151、152、153、154、155、156、166、167、168、175、180、185;
C.I.ピグメントオレンジ1(以下、「C.I.ピグメントオレンジ」は同様であり、番号のみを記載する。)、5、13、14、16、17、24、34、36、38、40、43、46、49、51、55、59、61、63、64、71、73;
C.I.ピグメントバイオレット1(以下、「C.I.ピグメントバイオレット」は同様であり、番号のみを記載する。)、19、23、29、30、32、36、37、38、39、40、50;
C.I.ピグメントレッド1(以下、「C.I.ピグメントレッド」は同様であり、番号のみを記載する。)、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、14、15、16、17、18、19、21、22、23、30、31、32、37、38、40、41、42、48:1、48:2、48:3、48:4、49:1、49:2、50:1、52:1、53:1、57、57:1、57:2、58:2、58:4、60:1、63:1、63:2、64:1、81:1、83、88、90:1、97、101、102、104、105、106、108、112、113、114、122、123、144、146、149、150、151、155、166、168、170、171、172、174、175、176、177、178、179、180、185、187、188、190、192、193、194、202、206、207、208、209、215、216、217、220、223、224、226、227、228、240、242、243、245、254、255、264、265;
C.I.ピグメントブルー1(以下、「C.I.ピグメントブルー」は同様であり、番号のみを記載する。)、2、15、15:3、15:4、15:6、16、22、60、64、66;
C.I.ピグメントグリーン7、C.I.ピグメントグリーン36、C.I.ピグメントグリーン37;
C.I.ピグメントブラウン23、C.I.ピグメントブラウン25、C.I.ピグメントブラウン26、C.I.ピグメントブラウン28;
C.I.ピグメントブラック1、C.I.ピグメントブラック7。
(D)着色剤を遮光剤とする場合、遮光剤としては黒色顔料を用いることが好ましい。黒色顔料としては、有機物、無機物を問わず、カーボンブラック、チタンブラック、銅、鉄、マンガン、コバルト、クロム、ニッケル、亜鉛、カルシウム、銀等の金属酸化物、複合酸化物、金属硫化物、金属硫酸塩、金属炭酸塩等の各種の顔料を挙げることができる。これらの中でも、高い遮光性を有するカーボンブラックを用いることが好ましい。
カーボンブラックとしては、チャンネルブラック、ファーネスブラック、サーマルブラック、ランプブラック等の公知のカーボンブラックを用いることができるが、遮光性に優れるチャンネルブラックを用いることが好ましい。また、樹脂被覆カーボンブラックを使用してもよい。
樹脂被覆カーボンブラックは、樹脂被覆のないカーボンブラックに比べて導電性が低いことから、液晶表示ディスプレイのブラックマトリクスとして使用した場合に電流のリークが少なく、信頼性の高い低消費電力のディスプレイを製造できる。
また、カーボンブラックの色調を調整するために、補助顔料として上記の有機顔料を適宜添加してもよい。
(D)着色剤をネガ型感光性樹脂組成物において均一に分散させるために、さらに分散剤を使用してもよい。このような分散剤としては、ポリエチレンイミン系、ウレタン樹脂系、アクリル樹脂系の高分子分散剤を用いることが好ましい。特に、(D)着色剤としてカーボンブラックを用いる場合には、分散剤としてアクリル樹脂系の分散剤を用いることが好ましい。
(D)着色剤として使用される無機顔料及び有機顔料は、単独で使用されても、2種以上を組み合わせて使用されてもよい。(D)着色剤を併用する場合には、(D)着色剤の総量100質量部に対して、有機顔料を10〜80質量部の範囲で用いることが好ましく、20〜40質量部の範囲で用いることがより好ましい。
ネガ型感光性樹脂組成物中の(D)着色剤の含有量は、ネガ型感光性樹脂組成物を用いて形成されるラインパターンの用途に応じて適宜選択される。ネガ型感光性樹脂組成物中の(D)着色剤の含有量は、例えば、ネガ型感光性樹脂組成物の固形分100質量部に対して、5〜70質量部が好ましく、25〜60質量部がより好ましい。
特に、ネガ型感光性樹脂組成物を使用してブラックマトリクスを形成する場合、ブラックマトリクスの膜厚1μm当たりのOD値が4以上となるように、ネガ型感光性樹脂組成物における遮光剤の量を調整するのが好ましい。ブラックマトリクスにおける膜厚1μm当たりのOD値が4以上あれば、液晶表示ディスプレイのブラックマトリクスに用いた場合に、十分な表示コントラストを得ることができる。
〔(E)増感剤〕
ネガ型感光性樹脂組成物は、感度向上の目的等から、(E)増感剤を含んでいてもよい。この(E)増感剤としては、チオール系連鎖移動剤やその他の増感剤を使用することができる。
(E)増感剤として使用されるチオール系連鎖移動剤としては、例えば、β−メルカプトプロピオン酸、β−メルカプトプロピオン酸メチルエステル、β−メルカプトプロピオン酸エチルエステル、β−メルカプトプロピオン酸2−エチルヘキシルエステル、β−メルカプトプロピオン酸n−オクチルエステル、β−メルカプトプロピオン酸メトキシブチルエステル、β−メルカプトプロピオン酸ステアリルエステル、β−メルカプトプロピオン酸イソノニルエステル、トリメチロールプロパントリス(3−メルカプトプロピオネート)、ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトプロピオネート)、ジペンタエリスリトールヘキサキス(3−メルカプトプロピオネート)、トリス[(3−メルカプトプロピオニロキシ)−エチル]イソシアヌレート等のメルカプト有機酸(プロピオン酸)誘導体;チオグリコール酸メチル、チオグリコール酸オクチル、チオグリコール酸メトキシブチル、エチレングリコールビスチオグリコレート、ブタンジオール・ビスチオグリコレート、トリメチロールプロパントリスチオグリコレート、ペンタエリスリトールテトラキスチオグリコレート等のチオグリコール酸誘導体等が挙げられる。
その他の増感剤の例としては、2,4−ジエチルチオキサントン、イソプロピルチオキサントン、2,3−ビス(4−ジエチルアミノベンザル)シクロペンタノン、2,6−ビス(4−ジメチルアミノベンザル)シクロヘキサノン、2,6−ビス(4−ジメチルアミノベンザル)−4−メチルシクロヘキサノン、ミヒラーケトン、4,4−ビス(ジエチルアミノ)−ベンゾフェノン、4,4−ビス(ジメチルアミノ)カルコン、4,4−ビス(ジエチルアミノ)カルコン、p−ジメチルアミノシンナミリデンインダノン、p−ジメチルアミノベンジリデンインダノン、2−(p−ジメチルアミノフェニルビニレン)−イソナフトチアゾール、1,3−ビス(4−ジメチルアミノベンザル)アセトン、1,3−カルボニル−ビス(4−ジエチルアミノベンザル)アセトン、3,3−カルボニル−ビス(7−ジエチルアミノクマリン)、N−フェニル−N−エチルエタノールアミン、N−フェニルエタノールアミン、N−トリルジエタノールアミン、N−フェニルエタノールアミン、ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、ジエチルアミノ安息香酸イソアミル、3−フェニル−5−ベンゾイルチオテトラゾール、及び1−フェニル−5−エトキシカルボニルチオテトラゾール等が挙げられる。
ネガ型感光性樹脂組成物中の(E)増感剤の含有量は、ネガ型感光性樹脂組成物の固形分に対して0.1〜10質量%が好ましく、0.1〜3質量%がより好ましい。
〔(S)溶剤〕
ネガ型感光性樹脂組成物は、塗布性の改善や、粘度調整のため、(S)有機溶剤を含んでいてもよい。
(S)有機溶剤として具体的には、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、エチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、ジエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、プロピレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、トリプロピレングリコールモノエチルエーテル等の(ポリ)アルキレングリコールモノアルキルエーテル類;エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート等の(ポリ)アルキレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類;ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、テトラヒドロフラン等の他のエーテル類;メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、2−ヘプタノン、3−ヘプタノン等のケトン類;2−ヒドロキシプロピオン酸メチル、2−ヒドロキシプロピオン酸エチル等の乳酸アルキルエステル類;2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、エトキシ酢酸エチル、ヒドロキシ酢酸エチル、2−ヒドロキシ−3−メチルブタン酸メチル、3−メトキシブチルアセテート、3−メチル−3−メトキシブチルアセテート、3−メチル−3−メトキシブチルプロピオネート、酢酸エチル、酢酸n−プロピル、酢酸i−プロピル、酢酸n−ブチル、酢酸i−ブチル、蟻酸n−ペンチル、酢酸i−ペンチル、プロピオン酸n−ブチル、酪酸エチル、酪酸n−プロピル、酪酸i−プロピル、酪酸n−ブチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、ピルビン酸n−プロピル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、2−オキソブタン酸エチル等の他のエステル類;トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;N−メチルピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等のアミド類;等が挙げられる。これらの中でも、アルキレングリコールモノアルキルエーテル類、アルキレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類、上述した他のエーテル類、乳酸アルキルエステル類、上述した他のエステル類が好ましく、アルキレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類、上述した他のエーテル類、上述した他のエステル類がより好ましい。これらの溶剤は、単独又は2種以上組み合わせて用いることができる。
ネガ型感光性樹脂組成物中の(S)有機溶剤の含有量は、特に限定されない。ネガ型感光性樹脂組成物中の(S)有機溶剤の含有量は、典型的には、ネガ型感光性樹脂組成物の固形分濃度が、5〜50質量%となる量が好ましく、8〜40質量%となる量がより好ましく、10〜30質量%となる量がさらに好ましい。
〔その他の成分〕
ネガ型感光性樹脂組成物は、必要に応じて、各種の添加剤を含有していてもよい。添加剤としては、硬化促進剤、充填剤、密着促進剤、酸化防止剤、凝集防止剤、熱重合禁止剤、消泡剤、界面活性剤等が挙げられる。
〔ネガ型感光性樹脂組成物の調製方法〕
ネガ型感光性樹脂組成物は、以上説明した各成分を撹拌機で混合することにより調製される。なお、調製されたネガ型感光性樹脂組成物が均一なものとなるよう、メンブランフィルタ等を用いて濾過してもよい。
≪ラインパターンの形成方法≫
以上説明したネガ型感光性樹脂組成物を用いて、以下の、
ネガ型感光性樹脂組成物を基板上に塗布して塗布膜を形成する工程と、
ライン状の半透光部と、半透光部に隣接する遮光部とを有する半遮光性のフォトマスクを介して塗布膜を露光する工程と、
露光された塗布膜を現像して、凹部と凸部とを有するラインパターンを形成する工程と、を含む方法により、ラインパターンを形成する。
本発明のラインパターンの形成方法では、特定のオキシム系化合物を含む(C)光重合開始剤と、(D)着色剤とを組わせて含むネガ型感光性樹脂組成物を用いて、上記の工程によりラインパターンを形成することで、低露光量、且つ幅広い範囲の露光量で、所望する寸法、且つ断面形状が裾引きのない矩形であるラインパターンを形成することができる。
ネガ型感光性樹脂組成物を基板に塗布する方法は特に限定されず、従来知られる方法から適宜選択できる。塗布方法の例としては、ロールコータ、リバースコータ、バーコータ等の接触転写型塗布装置やスピンナー(回転式塗布装置)、カーテンフローコータ等の非接触型塗布装置を用いる方法が挙げられる。ネガ型感光性樹脂組成物を、基板上に塗布した後、形成された塗布膜をプリベークしてもよい。プリベークの条件は、塗布膜が熱により劣化や変性したりしない限り特に限定されない。典型的には、80〜120℃、好ましくは90〜100℃の温度にて60〜120秒間のような条件でプリベークは行われる。このようにして形成されるネガ型感光性樹脂組成物からなる塗布膜の膜厚は、特に限定されないが、典型的には、0.5〜3μmが好ましく、0.8〜1.5μmがより好ましい。
次いで、ライン状の半透光部と、半透光部に隣接する遮光部とを有する半遮光性のフォトマスクを介して塗布膜を露光する。半遮光性のフォトマスクを介して塗布膜を露光することで、細線のラインパターンを容易に形成することができる。半透光部の光線の透過率は、光源の露光量と、塗布膜表面での実効的な露光量との関係から適宜定められる。典型的には、半透光部の光線の透過率は、塗布膜表面での実効的な露光量が光源の露光量の30〜90%、好ましくは50〜75%となるような透過率であるのがよい。
フォトマスク中のライン状の半透光部の線幅は、特に限定されず、形成するラインパターンの線幅に応じて適宜選択される。典型的には、フォトマスク中のライン状の半透光部の線幅は、6〜20μmが好ましく、9〜13μmがより好ましい。
以上説明した所定の構成を備えるフォトマスクを介して、紫外線、エキシマレーザー光等の活性エネルギー線を塗布膜に対して照射して露光を行う。露光には、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、キセノンランプ、カーボンアーク灯等の紫外線を発する光源を用いることができる。露光量はネガ型感光性樹脂組成物の組成によっても異なるが、例えば、塗布膜表面での実効的な露光量として、10〜50mJ/cm2が好ましく、20〜40mJ/cm2がより好ましい。このような露光は、近接露光法により行われてもよい。近接露光法により露光を行うことにより、より精細なラインパターンを形成しやすい。
このようにして露光された塗布膜を現像することで、ラインパターンが得られる。本発明のラインパターンの形成方法では、(A)アルカリ可溶性樹脂を含むネガ型感光性樹脂組成物を用いるため、現像には、アルカリ性の現像液が使用される。アルカリ性の現像液としては、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、及びトリエタノールアミン等の有機塩基や、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、及びアンモニア、4級アンモニウム塩等の水溶液を使用できる。現像方法は特に限定されない。例えば、浸漬法、スプレー法等により現像が行われる。
現像後に得られたラインパターンに対してポストベークを施してもよい。典型的には、ポストベークは、150〜250℃、15〜60分の条件で行われる。
このようにして形成されるラインパターンは、例えば、液晶ディスプレイのような表示装置用のブラックマトリクス等の種々の用途に使用される。
以下、本発明の実施例を説明するが、本発明の範囲はこれらの実施例に限定されるものではない。
[実施例1、実施例2、及び比較例1〜4]
実施例1、実施例2、及び比較例1〜4では、下記方法に従って調製された、カルド構造を有する樹脂である樹脂(A−1)を、アルカリ可溶性樹脂として用いた。
(樹脂(A−1)調製例)
まず、容量500mLの四つ口フラスコ中に、ビスフェノールフルオレン型エポキシ樹脂(エポキシ当量235)235g、テトラメチルアンモニウムクロライド110mg、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール100mg、及びアクリル酸782.0gを仕込んだ。フラスコの内容物に25mL/分の速度で空気を吹き込みながら、フラスコの内容物を90〜100℃に加熱した。白濁した状態のフラスコの内容物を、撹拌しながら、引き続き120℃まで徐々に加熱し、フラスコの内容物を完全に溶融させた。この間、フラスコの内容物の酸価を定期的に測定し、酸価が1.0mgKOH/g未満になるまで、フラスコの内容物の撹拌を継続した。120℃到達後、フラスコの内容物の酸価が目標値に到達するまで12時間を要した。撹拌停止後、フラスコの内容物を室温まで冷却して、下記式(a−4)で表されるビスフェノールフルオレン型エポキシアクリレートを得た。
このようにして得られた、ビスフェノールフルオレン型エポキシアクリレート307.0gを、3−メトキシブチルアセテート600gに溶解させた。得られた溶液に、ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物80.5gと、テトラエチルアンモニウム1gとを加えた後、溶液を110〜115℃まで徐々に昇温させた。その後、同温度で溶液を4時間加熱して、ビスフェノールフルオレン型エポキシアクリレートと、ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物とを反応させた。反応液の試料から酸無水物基が消失したことを確認した後、反応液に1,2,3,6−テトラヒドロ無水フタル酸38.0gを混合した。反応液を90℃で6時間加熱して反応を行い、樹脂(A−1)を得た。
実施例1、実施例2、及び比較例1〜4では、光重合性モノマーとしてジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(DPHA)を用いた。
実施例1、実施例2、及び比較例1〜4では、以下の光重合開始剤(I)〜(V)を用いた。
実施例1、実施例2、及び比較例1〜4では、着色剤としてカーボンブラック分散液(CFブラック、御国色素株式会社製、固形分濃度25質量%、溶剤:3−メトキシブチルアセテート)を用いた。
上記の樹脂(A−1)310質量部と、光重合性モノマー65質量部と、表1に記載の種類の光重合開始剤15質量部と、カーボンブラック分散液1200gとを、3−メトキシブチルアセテート/プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート/シクロヘキサノンを、質量比60/20/20で混合した混合溶剤と混合して、固形分濃度15質量%のネガ型感光性樹脂組成物を調製した。なお、実施例2では、光重合開始剤I10質量部と、光重合開始剤II5質量部とを組み合わせて用いた。
各実施例及び比較例で得られたネガ型感光性樹脂組成物を、ガラス基板(100mm×100mm)上にスピンコーターを用いた塗布した後に、90℃で120秒間プリベークを行い、膜厚1.0μmの塗布膜を形成した。次いで、プロキシミティ露光機(TME−150RTO、株式会社トプコン製)を用いて、露光ギャップ100μmの条件で、幅10μmの半遮光性のラインパターンを備え、ラインパターン部の透過率が60%であるハーフトーンマスクを介して塗布膜を露光した。塗布膜の露光は、基板表面での実効的な露光量を23mJ/cm2、25mJ/cm2、30mJ/cm2、40mJ/cm2、50mJ/cm2、及び60mJ/cm2とする6条件で行った。次いで、0.04質量%のKOH水溶液を用いて、26℃40秒の条件で、露光された塗布膜を現像した。現像後の塗布膜を230℃で30分間ポストベークしてラインパターンを得た。
各露光量で形成されたパターンの形状を顕微鏡により観察して、以下の基準に従って形成されたラインパターンの寸法と、形状とを評価した。各実施例及び各比較例で形成されたラインパターンの寸法及び形状の評価結果を表1に記す。
(寸法評価基準)
◎:ラインパターンの幅が4.5μm以上5.5μm未満。
○:ラインパターンの幅が4.0μm以上4.5μm未満、又は5.5μm以上6.0μm未満。
×:ラインパターンの幅が6.0μm以上。
(形状)
◎:裾引きがなく、矩形である。
○:わずかに裾引きがみられるが、概ね矩形である。
×:裾引きがみられるとともに、ラインパターンの先端が丸まっている。
実施例1及び実施例2から、(A)アルカリ可溶性樹脂、(B)光重合性モノマー、及び(D)着色剤と、前述の式(c−1)で表されるオキシム系化合物を含む(C)光重合開始剤とを組み合わせて含むネガ型感光性樹脂組成物を用いて、基板上に塗布幕を形成し、形成された塗布幕に対してハーフトーンマスクを介して露光を行う場合、低露光量且つ幅広い範囲の露光量で、所望する寸法、且つ断面形状が裾引きのない矩形であるラインパターンを形成できることが分かる。
他方、比較例1〜4から、ネガ型感光性樹脂組成物に含まれる(C)光重合開始剤が前述の式(c−1)で表されるオキシム系化合物を含まない場合、低露光量、且つ幅広い範囲の露光量で、所望する寸法、且つ断面形状が裾引きのない矩形であるラインパターンを形成できないことが分かる。