JP5889267B2 - 船舶の避難誘導システム及び方法 - Google Patents

船舶の避難誘導システム及び方法 Download PDF

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Description

本発明は、客船や旅客船などの船舶の避難誘導システム及び方法に関するものである。
客船は、緊急避難用の設備として、客室に救命胴衣(ライフジャケット)が装備されると共に、舷側に救命ボートが装備されている。この客船で火災などの災害が発生したとき、乗客は、各自の部屋に戻って救命胴衣を着用し、所定の召集場所に集合し、救命ボートに乗船して避難する。
なお、従来の船舶の避難誘導システムとしては、例えば、下記特許文献に記載されたものがある。
特開2003−233658号公報 特許第3298940号公報 特開2003−271722号公報
上述した従来の船舶の避難方法では、災害の発生時に、乗客は一度自分の部屋に戻って救命胴衣を着用し、所定の召集場所に集合することとなる。しかし、災害の発生時に、乗客は、必ずしも自分の部屋の近くにいることはなく、船内の各所に分散していることが多い。この場合、乗客が自分の部屋に戻るとき、その移動経路が交差してしまうことがあり、迅速に避難することが困難となる。
本発明は、上述した課題を解決するものであり、災害の発生時に迅速で且つ安全に避難誘導を可能とする船舶の避難誘導システム及び方法を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するための本発明の船舶の避難誘導システムは、船内に防火構造で囲繞された複数の集合場所と、船体に装備された複数の救命ボートと、船内に設けられたカメラまたはRFIDからの情報に基づいて船内における所定のエリア内の乗客位置情報を取得する人員配置情報取得部と、前記人員配置情報取得部からの乗客位置情報及び避難の事象情報から設定される通路通行可否情報に基づいて避難経路を策定する避難経路計算部と、前記人員配置情報取得部と前記避難経路計算部との間で情報を共有して前記避難経路計算部が策定した避難経路を出力する避難情報管理部と、前記避難情報管理部が出力した避難経路に基づいて船内通路に設けられた避難誘導表示を変更する避難誘導部と、前記複数の集合場所に避難した複数の乗客に対して乗船する前記救命ボートを割当てる集合場所管理部と、を有することを特徴とするものである。
従って、人員配置情報取得部がカメラの情報からエリア内の乗客位置情報を取得し、避難経路計算部が乗客位置情報と通路通行可否情報から避難経路を策定し、避難情報管理部が避難経路を出力し、避難誘導部が避難経路に基づいて避難誘導表示を変更し、集合場所管理部が集合場所に避難した乗客に救命ボートを割当てる。そのため、突発事象の発生時に、乗客を船内に防火構造で囲繞された集合場所に混乱なく迅速に短時間で避難誘導することができ、乗客の安全を確保することができる。
本発明の船舶の避難誘導システムでは、前記カメラは、船舶の横隔壁に設けられた水平通路と、上下のデッキに連通する上下通路に設けられることを特徴としている。
従って、複数のカメラにより横隔壁の水平通路を通過する乗客と上下通路を通路する乗客を撮影することができ、各エリア間を移動する乗客を適正に把握し、エリア内の乗客位置情報を高精度に取得することができる。
本発明の船舶の避難誘導システムでは、前記人員配置情報取得部は、前記カメラが取得した画像に基づいて乗客の移動方向を認識して乗客位置情報を取得し、前記エリア内の乗客数を推定することを特徴としている。
従って、人員配置情報取得部は、常時、乗客の移動方向を認識して乗客位置情報を取得し、エリア内の乗客数を推定するため、災害の発生時におけるエリア内の乗客数を高精度に取得することができる。
本発明の船舶の避難誘導システムでは、前記集合場所の出入口に設けられて乗客が携帯したRFIDタグを検知可能なRFIDゲートと、前記集合場所管理部との間で無線により情報を共有可能であると共に前記RFIDゲートからの検知情報に基づいて前記救命ボートに乗船する乗客を入力する端末機とが設けられることを特徴としている。
従って、集合場所の出入口に設けられたRFIDゲートにより乗客が携帯したRFIDタグを検知し、端末機がこの検知情報を共有するため、乗員は、この端末機を操作することで、集合場所に避難した乗客を特定することができ、救命ボートに乗船する乗客を迅速に決定することができる。
本発明の船舶の避難誘導システムでは、前記集合場所管理部は、前記端末機により前記救命ボートに乗船する乗客が入力されると、入力された乗客数をカウントし、この乗客数が前記救命ボートの定員に到達したら、別の救命ボートを指定することを特徴としている。
従って、乗員が端末機により救命ボートに乗船する乗客を入力するだけで、集合場所管理部は、入力された乗客数をカウントし、乗客数が救命ボートの定員に到達したら別の救命ボートを指定することで、救命ボートへの乗客の割当作業を効率良く行うことができ、避難誘導作業を迅速に行うことができる。
本発明の船舶の避難誘導システムでは、前記避難経路計算部は、乗客位置情報及び通路通行可否情報に基づいて乗客が前記集合場所へ最短時間で避難可能な避難経路を策定することを特徴としている。
従って、避難経路の短さではなく、避難時間の短さで避難経路を策定するため、乗客を集合場所へ迅速に効率良く避難させることができる。
本発明の船舶の避難誘導システムでは、前記避難経路計算部は、乗客位置情報及び通路通行可否情報に基づいて、前記複数の集合場所への誘導避難方向と、前記複数の集合場所へ避難することが予想される乗客数と、前記複数の集合場所へ避難が完了する避難完了予想時刻と、前記複数の集合場所へ避難が完了するまでの避難完了予想時間とを有する避難推奨経路ファイルを作成することを特徴としている。
従って、招集室への乗客の避難予測を立てることで、実際の乗客の避難誘導を効率良く行うことができる。
本発明の船舶の避難誘導システムでは、前記複数の救命ボートは、前記集合場所の付近の階に設けられた救命ボート乗艇甲板から乗り降り可能な舷側に支持されることを特徴としている。
従って、集合場所に避難した乗客を階段移動が少ない救命ボート乗艇甲板から救命ボートに案内することができ、避難誘導作業を効率良く行うことができる。
本発明の船舶の避難誘導システムでは、前記集合場所は、防火隔壁により囲繞されたマスターステーションであることを特徴としている。
従って、集合場所をマスターステーションとすることで、船内に別途集合場所を確保する必要がなく、船内スペースを効率良く使用することができる。
本発明の船舶の避難誘導システムでは、入力された避難の事象情報に基づいて警報装置を作動する中央安全制御部が設けられ、前記中央安全制御部は、事象情報を前記避難情報管理部に出力することを特徴としている。
従って、避難情報管理部が中央安全制御部と情報を共有することで、避難誘導処理の高効率化を可能として船舶の安全性を向上することができる。
また、本発明の船舶の避難誘導方法は、船内に予め設定された複数の集合場所と、船体に装備された複数の救命ボートと、避難の事象情報が入力される中央安全制御部とを有する船舶の避難誘導方法であって、乗客位置情報と避難の事象情報から避難経路を策定し、避難経路に基づいて船内通路に設けられた避難誘導表示を変更し、乗客が前記集合場所に避難したときに乗客のRFIDタグを前記集合場所の出入口に設けられたRFIDゲートが検出して乗客ID情報を取得し、乗員の端末機が受信した乗客ID情報及び事象情報の画面情報に基づいて乗客が乗船する前記救命ボートを割当てて乗客を避難誘導する、ことを特徴とするものである。
従って、突発事象の発生時に、乗客を船内に防火構造で囲繞された集合場所に混乱なく迅速に短時間で避難誘導することができ、乗客の安全を確保することができる。
本発明の船舶の避難誘導方法は、船内に予め設定された複数の集合場所と、避難の事象情報が入力される中央安全制御システムと、複数のライフボートとを有する船舶の避難誘導方法であって、避難の事象時に、前記複数の集合場所の出入口において、それぞれ、乗客ID情報を受信し、前記乗客ID情報及び前記中央安全制御システムからの事象情報を表示する端末機の画面情報に基づき、前記集合場所から前記ライフボートの何れかに乗客を避難誘導することを特徴とするものである。
従って、避難の事象時に、乗客を船内に防火構造で囲繞された集合場所に混乱なく迅速に短時間で避難誘導することができ、乗客の安全を確保することができる。
本発明の船舶の避難誘導システム及び方法によれば、乗客位置情報と通路通行可否情報から避難経路を策定して避難誘導表示を変更すると共に、乗員による避難誘導経路にも反映させ、集合場所に避難した乗客を救命ボートに割当てるので、突発事象の発生時に、乗客を船内に防火構造で囲繞された集合場所に混乱なく迅速に短時間で避難誘導することができ、乗客の安全を確保することができる。
図1は、本実施形態の船舶の避難誘導システムを表す概略構成図である。 図2は、カメラが装備された船内の概略図である。 図3は、RFIDゲートが装備されたマスターステーション(召集室)の概略図である。 図4は、災害発生時の各エリアの現在の人数情報を表すファイルの概略図である。 図5は、災害発生時の通路情報を表すファイルの概略図である。 図6は、災害発生時の推奨通路を表すファイルの概略図である。 図7は、各防火区画に避難する到着予想人数と避難完了予想時刻と避難完了所要時間を表すファイルの概略図である。 図8は、災害発生時の乗客の避難状況を表すファイルの概略図である。 図9は、本実施形態の船舶の避難誘導システムによる避難誘導方法を表すフローチャートである。 図10は、救命ボートへの人員割当方法を表すフローチャートである。 図11は、旅客船を表す側面図である。 図12は、第8デッキを表す概略平面図である。 図13は、第7デッキを表す概略平面図である。 図14は、第6デッキを表す概略平面図である。
以下に添付図面を参照して、本発明に係る船舶の避難誘導システム及び方法の好適な実施形態を詳細に説明する。なお、この実施形態により本発明が限定されるものではなく、また、実施形態が複数ある場合には、各実施形態を組み合わせて構成するものも含むものである。
図11は、旅客船を表す側面図、図12は、第8デッキを表す概略平面図、図13は、第7デッキを表す概略平面図、図14は、第6デッキを表す概略平面図である。
本実施形態の船舶としての旅客船において、図11に示すように、船体10は、船首11と、船尾12と、船底13と、左舷14(図12参照)と、右舷15を有している。本実施形態では、船体10の船長方向(前後方向)をX方向、船幅方向(幅方向)をY方向、船高方向(上下方向)をZ方向として表している。そして、CLは、船体10における幅方向の中心位置(センターライン)を表し、WLは、船体10の満載喫水線を表している。
船体10は、船底13から上方に向けて第1甲板から第14甲板が所定高さをあけて構築されることで、第1デッキから第14デッキが設けられている。この場合、主に、第1デッキ(第1甲板)から第4デッキ(第4甲板)に主機関などの推進装置や補機、バラストタンクなどが設けられている。また、第5デッキ(第5甲板)から第7デッキ(第7甲板)及び第14デッキ(第14甲板)から第15デッキ(第15甲板)に劇場やレストランなどの娯楽施設などが設けられている。また、第8デッキ(第8甲板)から第12デッキ(第12甲板)に客室などが設けられている。
例えば、第1デッキ(第1甲板)21における船尾12側に機関室が区画され、この機関室に主機関(例えば、ディーゼルエンジン)22が配置されている。この主機関22は、推進力を伝達するプロペラ23が駆動連結されている。
また、図12に示すように、第8デッキ41は、複数の横隔壁31,32,33,34,35,36がX方向に沿って所定間隔で設けられることで、複数の空間に区画されている。そして、第8デッキ41は、左舷14と右舷15側にX方向に沿って複数の客室42,43が設けられ、この客室42,43の内側にX方向に沿って通路44,45が設けられている。また、第8デッキ41は、船体10の左舷14と右舷15の外側に複数の救命ボート(ライフボート)46,47が吊下げ支持されている。また、第8デッキ41は、船体10の船首11側に遊歩道(プロムナード‐デッキ)48が設けられている。
図13に示すように、第7デッキ(救命ボート甲板)51は、第8デッキ41と同様に、複数の横隔壁31,32,33,34,35,36がX方向に沿って所定間隔で設けられることで、複数の空間に区画されている。そして、第7デッキ51は、船首11側から船尾12側に向けて、各空間に劇場(シアター)52、ラウンジバー53、ショップ54、レストラン55、カフェ56、レストラン57が設けられている。また、第7デッキ51は、船体10の左舷14と右舷15、つまり、各空間の外側にX方向に沿って遊歩道(プロムナード‐デッキ)58,59が設けられており、船尾12側でつながっている。第8デッキ41は、前述したように、左舷14と右舷15の外側に複数の救命ボート46,47が配置されており、この救命ボート46,47は、第7デッキ51まで下降することができ、緊急避難時に、乗客と乗員がこの第7デッキ51の遊歩道58,59から救命ボート46,47に乗船することができる。
図14に示すように、第6デッキ(救命ボート甲板)61は、第8デッキ41及び第7デッキ51と同様に、複数の横隔壁31,32,33,34,35,36がX方向に沿って所定間隔で設けられることで、複数の空間に区画されている。そして、第6デッキ61は、船首11側から船尾12側に向けて、各空間に劇場(シアター)62、ラウンジバー63、カジノ64、ショップ65、レストラン66が設けられている。
そして、第8デッキ41と第7デッキ51と第6デッキ61をZ方向に貫通してエレベータ71と階段72が設けられている。なお、このエレベータ71と階段72は、第8デッキ41より上方のデッキ及び第6デッキ61より下方のデッキまで貫通して配置されている。また、第7デッキ51の劇場52と第6デッキ61の劇場62は、Z方向に連通している。横隔壁31,32,33,34,35,36は、基本的に船体10のZ方向に連続して一体に設けられているものであるが、第7デッキ51の劇場52と第6デッキ61の劇場62が貫通していることから、横隔壁32の位置が船尾12側にずれて設けられている。
このような旅客船は、火災などの災害が発生したときに用いられる避難誘導システムが搭載されている。図1は、本実施形態の船舶の避難誘導システムを表す概略構成図、図2は、カメラが装備された船内の概略図、図3は、RFIDゲートが装備されたマスターステーション(召集室)の概略図、図4は、災害発生時の各エリアの現在の人数情報を表すファイルの概略図、図5は、災害発生時の通路情報を表すファイルの概略図、図6は、災害発生時の推奨通路を表すファイルの概略図、図7は、各防火区画に避難する到着予想人数と避難完了予想時刻と避難完了所要時間を表すファイルの概略図である。
本実施形態の船舶の避難誘導システムは、災害の発生時に乗客を船内に予め設定された複数の集合場所に召集し、この集合場所で乗客に救命胴衣(ライフジャケット)を配布し、救命胴衣を着た多数の乗客をこの集合場所から船体10に装備された複数の救命ボート46,47に案内して乗船させるものである。この場合、集合場所とは、避難時に想定される人員を受け入れるのに十分な広さを有し、最重要な防火構造で囲繞された領域である。本実施例の旅客船は、前述したように、船体10の各デッキ41,51,61が複数の横隔壁31,32,33,34,35,36により複数の空間に区画されており、この各空間内にマスターステーション(召集室)が設けられている。このマスターステーション(召集室)は、例えば、劇場52,62、ラウンジバー53及びショップ54、レストラン55、カフェ56、レストラン57、ラウンジバー63などである。このマスターステーション(召集室)として使用される劇場52,62、ラウンジバー53及びショップ54、レストラン55、カフェ56、レストラン57、ラウンジバー63は、複数の横隔壁31,32,33,34,35,36により区画され他空間内で、所定の防火壁に囲繞されて構成されている。
この避難誘導システムは、図1に示すように、人員配置情報取得部101と、避難経路計算部102と、避難情報管理部103と、避難誘導部104と、集合場所管理部105とを有している。そして、人員配置情報取得部101は、複数のカメラ111と複数のRFIDゲート(受信機)112が接続されている。避難情報管理部103は、災害情報入力部113が接続されている。避難誘導部104は、複数のデジタルサイネージ114と表示ランプ115が接続されている。また、避難情報管理部103と避難誘導部104とを接続するライン106に安全管理部107が接続されている。集合場所管理部105は、複数の操作端末機116が接続されている。
また、船内には、中央安全制御部201が設けられており、複数の火災報知機211と、複数の警報機212と、複数のスピーカ213が接続されている。そして、中央安全制御部201は、避難情報管理部103と災害情報入力部113に接続されている。
人員配置情報取得部101は、船内に設けられた複数のカメラ111からの情報に基づいて船内における所定のエリア(横隔壁31,32,33,34,35,36で区画された各空間)の乗客位置情報を取得するものである。即ち、図2に示すように、第8デッキ41は、複数の横隔壁32,33,34により複数の空間に区画されて、各空間に客室42,43が設けられると共に、通路44,45が設けられ、所定の位置にエレベータ71と階段72が設けられている。そして、各通路44,45は、水平通路であって、横隔壁32,33,34の位置に対応して防火扉44a,45aが設けられ、この位置に水平方向に移動する乗客と乗員を検出するカメラ111aが設けられている。また、各エレベータ71と各階段72は、上下通路であって、各通路44,45と各エレベータ71及び各階段72との間に対応して防火扉44b,45bが設けられ、この位置に上下方向に移動する乗客と乗員を検出するカメラ111bが設けられている。なお、通路44,45とエレベータ71と階段72にカメラ111a,111bを配置したが、それ以外に各エリアに配置してもよく、防犯用カメラなどを兼用してもよい。
人員配置情報取得部101は、カメラ111(111a,111b)が取得した画像を処理し、例えば、撮影画像から移動軌跡(移動方向)を認識することで、乗客位置情報を取得し、各エリアにいる乗員及び乗客の人数を推定する。また、撮影画像から乗客及び乗員の顔を認識するとことで個々人の移動軌跡を認識して、乗客位置情報を取得してもよい。この場合、乗客の移動方向とは、乗客が横隔壁31,32,33,34,35,36を船首方向または船尾方向に通行したか、第1デッキから第14デッキを船底方向または上甲板方向に通行したかであり、これを認識する。
また、図1に示すように、人員配置情報取得部101は、船内に設けられた複数のRFIDゲート112からの情報に基づいて船内における所定のマスターステーションの乗客位置情報を取得するものである。即ち、乗客及び乗員は、RFIDタグが装着されたIDカードを携帯している。一方、図3に示すように、第7デッキ51は、複数の横隔壁32,33,34により複数の空間に区画されて、各空間に劇場52,62、ラウンジバー53及びショップ54、レストラン55が設けられている。そして、例えば、ラウンジバー53は、X方向の一方側にある横隔壁32に出入口(防火扉)53aが設けられ、この位置に乗客と乗員を検出するRFIDゲート112aが設けられている。また、ラウンジバー53は、X方向の他方側にある横隔壁33に出入口(防火扉)53bが設けられ、この位置に乗客と乗員を検出するRFIDゲート112bが設けられている。
RFIDゲート112(112a,112b)は、IDカードのRFIDタグを検出することで、乗員及び乗客が出入口53a,53bを通ったことを検出し、人員配置情報取得部101に出力する。人員配置情報取得部101は、RFIDゲート112(112a,112b)が取得した情報(乗客位置情報)に基づいてラウンジバー53にいる乗客及び乗員の人数を計測すると共に、乗客及び乗員の個人情報を取得する。
なお、ここでは、第8デッキ41と第7デッキ51における特定のエリア及びマスターステーションについてのみ説明したが、他のデッキにおける特定のエリア及びマスターステーションもほぼ同様の構成となっている。
災害情報入力部113は、中央安全制御部201から受信した避難の事象情報(災害発生の事象情報)に基づいて通路通行可否情報を検出し、この通路通行可否情報を避難情報管理部103に入力する。この場合、災害情報入力部113は、通路通行可否情報を自動的に避難情報管理部103に入力してもよいし、乗員が手動で入力してもよい。避難情報管理部103は、人員配置情報取得部101からの乗客位置情報と災害情報入力部113からの通路通行可否情報を避難経路計算部102に出力する。避難経路計算部102は、乗客位置情報と通路通行可否情報に基づいて避難経路を策定する。
この場合、避難経路計算部102は、乗客位置情報及び通路通行可否情報に基づいて乗客がマスターステーションへ最短時間で避難可能な避難経路を策定する。つまり、乗客位置情報から災害が発生したときの各エリアにいる人数を推定することができる。そして、通路通行可否情報を加味して各エリアから最も短時間で避難できるマスターステーションを選択し、その避難経路を設定する。具体的に、避難経路計算部102は、乗客位置情報及び通路通行可否情報に基づいて、複数のマスターステーションへの誘導避難方向と、複数のマスターステーションへ避難することが予想される乗客数と、複数のマスターステーションへ避難が完了する避難完了予想時刻と、複数のマスターステーションへ避難が完了するまでの避難完了予想時間とを有する避難推奨経路ファイルを作成し、この避難推奨経路ファイルを避難情報管理部103に出力する。
この避難推奨経路ファイルにて、例えば、乗客位置情報は、図4に示すように、各エリアNOに現在いる乗客と乗員の人数及び全員の人数の表示がなされる。通路通行可否情報は、図5に示すように、通路NOや階段NOに対して通行可(0)または通行不可(1)の表示がなされる。また、マスターステーションへの誘導避難方向は、図6に示すように、各通路NOに対して通常の方向と同様(0)または逆方向に変更(1)の表示がなされる。マスターステーションへの避難予想乗客数と避難完了予想時刻と避難完了予想時間は、図7に示すように、マスターステーション(防火区画)に対して個々の表示がなされる。
避難誘導部104は、避難情報管理部103が出力した避難経路(マスターステーションへの誘導避難方向)に基づいて船内通路に設けられた避難誘導表示(デジタルサイネージ114、表示ランプ115)を変更する。安全管理部107は、避難情報管理部103が避難誘導部104に出力した避難経路に対して承認(非承認)を行うものであり、実際には、船長(キャプテン)または安全管理責任者に相当する乗員が承認(非承認)を行う。避難誘導部104は、安全管理部107が承認した避難経路に基づいて避難誘導表示を変更する。つまり、避難時間が最短となるように避難誘導表示を変更する。
集合場所管理部105は、複数のマスターステーションに避難した複数の乗客や乗員に対して乗船する救命ボート46,47を割当てるものである。避難情報管理部103は、避難経路(避難推奨経路ファイル)、乗客及び乗員の個人情報(RFIDタグNO−氏名、性別、年令、サポートの要否)などを集合場所管理部105に出力する。前述したように、乗客及び乗員は、RFIDタグが装着されたIDカードを携帯している。そのため、IDカードを携帯した乗客及び乗員がRFIDゲート112を通ってマスターステーションに避難すると、RFIDゲート112は、IDカードのRFIDタグを検出し、乗員及び乗客を特定して人員配置情報取得部101に出力する。人員配置情報取得部101は、この情報を避難情報管理部103を通して集合場所管理部105に出力する。すると、集合場所管理部105は、特定のマスターステーションに避難した乗客及び乗員を知ることができる。
各操作端末機116は、集合場所管理部105との間で無線により情報を共有することができる。そのため、マスターステーションにいる乗員は、操作端末機116により集合場所管理部105からの情報からこのマスターステーションに避難した乗客と乗員を把握することができ、救命ボート46,47に乗船する乗客を入力する。集合場所管理部105は、操作端末機116により救命ボート46,47に乗船する乗客名が入力されると、入力された乗客数をカウントし、この乗客数が救命ボート46,47の定員に到達したら、別の救命ボート46,47を指定する。
操作端末機116は、例えば、タッチパネル式のタブレットPCであり、その操作画面は、図8に示すように、予想現在位置、氏名、最終確認場所、要救助、性別、年齢、客室番号、マスターステーションへの集合完了、集合完了場所、救命ボートへの案内状況などが表示される。
なお、避難情報管理部103は、人員配置情報取得部101と災害情報入力部113と避難経路計算部102と避難誘導部104と集合場所管理部105と中央安全制御部201との間で情報を共有している。
また、中央安全制御部201は、火災報知機211と警報機212とスピーカ213が接続されている。災害が発生し、船内で火事が発生すると、火災報知機211が作動することから、中央安全制御部201が船内の火事を認識し、警報機212を作動すると共に、スピーカ213で緊急避難の案内が放送される。また、中央安全制御部201は、火事が発生した事象を災害情報入力部113に出力する一方で、避難情報管理部103から避難経路(避難推奨経路ファイル)が入力される。
ここで、本実施形態の船舶の避難誘導システムによる避難誘導方法について詳細に説明する。図9は、本実施形態の船舶の避難誘導システムによる避難誘導方法を表すフローチャート、図10は、救命ボートへの人員割当方法を表すフローチャートである。
本実施形態の船舶の避難誘導方法は、乗客位置情報と避難の事象情報から避難経路を策定し、避難経路に基づいて船内通路に設けられた避難誘導表示を変更し、乗客が集合場所(マスターステーション)に避難したときに乗客が携帯するRFIDタグを出入口に設けられたRFIDゲート112が検出して乗客ID情報を取得し、乗員が保持する操作端末機116が乗客ID情報及び事象情報を受信し、操作端末機116の画面情報に基づいて複数の乗客を乗船する救命ボート46,47に割当てて乗客を避難誘導するものである。
即ち、図1及び図9に示すように、ステップS11にて、中央安全制御部201は、船内で火事が発生したかどうかを判定する。この判定は、火災報知機211の作動や乗員や乗客からの通報により行われる。ここで、船内火事が発生していないと判定(No)されたら、何もしないでこのルーチンを抜ける。一方、船内火事が発生していると判定(Yes)されたら、中央安全制御部201は、警報機212を作動すると共に、スピーカ213で緊急避難の案内を放送する。そして、中央安全制御部201は、火事が発生した事象情報を災害情報入力部113に出力する。
ステップS12にて、災害情報入力部113は、中央安全制御部201から受信した避難の事象情報に基づいて通路通行可否情報を検出し、この通路通行可否情報を避難情報管理部103に入力する。
ステップS13にて、避難情報管理部103は、災害情報入力部113からの避難の事象情報に基づいて人員配置情報取得部101に指令を出力し、人員配置情報取得部101は、複数のカメラ111(111a,111b)からの情報に基づいた船内における所定のエリアの乗客位置情報を取得する。具体的に、人員配置情報取得部101は、カメラ111(111a,111b)が取得した画像を処理し、各エリアにいる乗員及び乗客の人数を推定している。この場合、カメラ111の撮影精度や画像処理精度を上げ、乗員及び乗客を特定し、かつ、予め登録された個人データと照合することで、乗員及び乗客の氏名を把握するようにしてもよい。また、各エリアの出入口にRFIDゲート112(112a,112b)が設けられているため、避難情報管理部103は、RFIDゲート112からの信号(検知情報)を受けて各エリアにいる乗員及び乗客の人数や指名を把握するようにしてもよい。そして、人員配置情報取得部101は、推定した各エリアごとの乗員及び乗客の人数(氏名)を避難情報管理部103に出力する。
ステップS14にて、避難情報管理部103が、人員配置情報取得部101からの乗客位置情報と災害情報入力部113からの通路通行可否情報を避難経路計算部102に出力すると、避難経路計算部102は、乗客位置情報と通路通行可否情報に基づいて避難経路を計算する。この避難経路は、多数の乗客がマスターステーションへ最短時間で安全に避難可能な避難経路であり、マスターステーションへの誘導避難方向、マスターステーションへ避難することが予想される乗客数、マスターステーションへ避難が完了する避難完了予想時刻、マスターステーションへ避難が完了するまでの避難完了予想時間とを有する避難推奨経路ファイルである。避難経路計算部102は、計算した避難経路を避難情報管理部103に出力する。
避難情報管理部103は、この避難経路を避難誘導部104に出力するが、このとき、ステップS15にて、安全管理部107は、避難経路に対して承認(非承認)を行う。ここで、船長が承認しなければ(No)、ステップS14に戻り、避難経路計算部102が避難経路を再計算する。一方、船長が承認すれば(Yes)、ステップS16にて、避難経路を決定し、ステップS17にて、避難誘導部104は、避難情報管理部103が出力した避難経路(マスターステーションへの誘導避難方向)に基づいて避難誘導表示(デジタルサイネージ114、表示ランプ115)を変更する。また、このとき、支援用の乗組員を配置する。
このように災害が発生したとき、多数の乗客や乗員に対して早期に火事を知らせると共に、避難経路を知らせることで、迅速で安全な避難誘導を行うことができる。この場合、多数の乗客や乗員が船内の随所に散在していることから、誘導する避難経路は、乗客や乗員が最短時間で避難できるものであり、それぞれ異なるマスターステーションに避難することとなる。
ステップS18では、乗客の避難が開始される。そして、多数の乗客や乗員が避難経路により所定のマスターステーションに避難誘導されると、乗客や乗員は、マスターステーションの出入口を通って避難する。このとき、出入口に設けられたRFIDゲート112(112a,112b)は、乗客や乗員が携帯するIDカードのRFIDタグを検出することで、避難した乗員及び乗客を認識し、人員配置情報取得部101に出力する。ステップS19では、人員配置情報取得部101は、RFIDゲート112(112a,112b)が取得した情報(乗客位置情報)に基づいてマスターステーションに避難してきた乗客及び乗員の人数を計測すると共に、乗客及び乗員の個人情報を取得する。
各マスターステーションには、避難が予測される乗客及び乗員の人数分の救命胴衣が装備されており、ステップS20にて、各マスターステーションの乗員は、避難してきた乗客及び乗員に救命胴衣を配布する。そして、ステップS21にて、集合場所管理部105は、複数のマスターステーションに避難した乗客や乗員に対して乗船する救命ボート46,47を割当てる。この場合、乗員は、操作端末機116を携帯しており、この操作端末機116によりマスターステーションに避難した乗客と乗員を把握し、救命ボート46,47に乗船する乗客を入力する。集合場所管理部105は、操作端末機116により救命ボート46,47に乗船する乗客名が入力されると、入力された乗客数をカウントし、この乗客数が救命ボート46,47の定員に到達したら、別の救命ボート46,47を指定する。
即ち、図10に示すように、ステップS31にて、所定の救命ボート46,47に対する誘導グループの形成を開始する。すると、ステップS32にて、カウント数Nが0とリセットされる。ステップS33にて、マスターステーションに避難した乗客を順にこの誘導グループに新規登録していく。すると、ステップS34にて、カウント数Nが+1されていく。ステップS35にて、誘導グループに登録した乗客数Nが救命ボードの定員となったかどうかを判定する。ここで、誘導グループに登録した乗客数Nが救命ボードの定員となっていないと判定(No)されたら、ステップS33に戻って処理を繰り返す。一方、誘導グループに登録した乗客数Nが救命ボードの定員となったと判定(Yes)されたら、ステップS36にて、空いている救命ボート46,47を検索し、ステップS37にて、誘導する救命ボート46,47を決定する。その後、ステップS38にて、登録した乗客の誘導グループを決定した救命ボート46,47へ誘導し、データを更新する。この処理は、乗員が操作端末機116を用いて行い、終了したら、データを集合場所管理部105に送信して更新する。
図9に戻り、乗客や乗員に対して乗船する救命ボート46,47の割当てが完了したら、ステップS22にて、乗員は、所定の救命ボート46,47への乗船を案内する。そして、ステップS23にて、全員の救助が完了したかどうかを判定する。即ち、乗客と乗員の全員を誘導グループに登録し、且つ、救命ボードを決定したかどうかを判定する。ここで、全員の救助が完了していないと判定(No)されたら、ステップS19に戻って処理を繰り返し行う。一方、全員の救助が完了したと判定(Yes)されたら、処理を完了する。
なお、乗員が乗客を所定の救命ボート46,47に誘導して乗船させるとき、例えば、救命ボート46,47の乗船口に配置したRFIDゲートにより乗船者を検出することで、全員の救助が完了したかどうかを判定してもよい。
このように本実施形態の船舶の避難誘導システムにあっては、船内に防火構造で囲繞された複数の集合場所としてのマスターステーションと、船体10に装備された複数の救命ボート46,47と、船内に設けられたカメラ111からの情報に基づいて船内における所定のエリア内の乗客位置情報を取得する人員配置情報取得部101と、人員配置情報取得部101からの乗客位置情報及び避難の事象情報から設定される通路通行可否情報に基づいて避難経路を策定する避難経路計算部102と、人員配置情報取得部101と避難経路計算部102との間で情報を共有して避難経路計算部102が策定した避難経路を出力する避難情報管理部103と、避難情報管理部103が出力した避難経路に基づいて船内通路に設けられた避難誘導表示を変更する避難誘導部104と、複数のマスターステーションに避難した複数の乗客に対して乗船する救命ボート46,47を割当てる集合場所管理部105とを設けている。
従って、人員配置情報取得部101がカメラ111の情報からエリア内の乗客位置情報を取得し、避難経路計算部102が乗客位置情報と通路通行可否情報から避難経路を策定し、避難情報管理部103が避難経路を出力し、避難誘導部104が避難経路に基づいて避難誘導表示を変更し、集合場所管理部105がマスターステーションに避難した乗客に救命ボート46,47を割当てる。そのため、突発事象の発生時に、乗客を船内に防火構造で囲繞されたマスターステーションに混乱なく迅速に短時間で避難誘導することができ、乗客の安全を確保することができる。
本実施形態の船舶の避難誘導システムでは、カメラ111(111a,111b)を船舶の横隔壁31,32,33,34,35,36に設けられた通路44,45と、上下のデッキに連通するエレベータ71と階段72に設けている。従って、複数のカメラ111により水平移動する乗客と上下移動する乗客を撮影することができ、各エリア間を移動する乗客を適正に把握し、エリア内の乗客位置情報を高精度に取得することができる。
本実施形態の船舶の避難誘導システムでは、人員配置情報取得部101は、カメラ111が取得した画像に基づいて乗客の移動方向を認識して乗客位置情報を取得し、エリア内の乗客数を推定している。従って、人員配置情報取得部101は、常時、乗客の移動方向を認識して乗客位置情報を取得し、エリア内の乗客数を推定するため、災害の発生時におけるエリア内の乗客数を高精度に取得することができる。
本実施形態の船舶の避難誘導システムでは、集合場所の出入口に設けられて乗客が携帯したRFIDタグを検知可能なRFIDゲート112と、集合場所管理部105との間で無線により情報を共有可能であると共にRFIDゲート112からの検知情報に基づいて救命ボート46,47に乗船する乗客を入力する操作端末機116とを設けている。従って、マスターステーションの出入口に設けられたRFIDゲート112により乗客が携帯したRFIDタグを検知し、操作端末機116がこの検知情報を共有するため、乗員は、この操作端末機116を操作することで、マスターステーションに避難した乗客を特定することができ、救命ボート46,47に乗船する乗客を迅速に決定することができる。なお、この場合、乗客のうち、RFIDタグを携帯していない子供やRFIDタグを紛失した乗客に対して、RFIDタグとカメラによる顔認証を併用するように構成してもよい。
本実施形態の船舶の避難誘導システムでは、集合場所管理部105は、操作端末機116により救命ボート46,47に乗船する乗客が入力されると、入力された乗客数をカウントし、この乗客数が救命ボート46,47の定員に到達したら、別の救命ボート46,47を指定している。従って、乗員が操作端末機116により救命ボート46,47に乗船する乗客を入力するだけで、集合場所管理部105は、入力された乗客数をカウントし、乗客数が救命ボート46,47の定員に到達したら別の救命ボート46,47を指定することで、救命ボート46,47への乗客の割当作業を効率良く行うことができ、避難誘導作業を迅速に行うことができる。
本実施形態の船舶の避難誘導システムでは、避難経路計算部102は、乗客位置情報及び通路通行可否情報に基づいて乗客がマスターステーションへ最短時間で避難可能な避難経路を策定している。従って、避難経路の短さではなく、避難時間の短さで避難経路を策定するため、乗客をマスターステーションへ迅速に効率良く避難させることができる。
本実施形態の船舶の避難誘導システムでは、避難経路計算部102は、乗客位置情報及び通路通行可否情報に基づいて、複数のマスターステーションへの誘導避難方向と、複数のマスターステーションへ避難することが予想される乗客数と、複数のマスターステーションへ避難が完了する避難完了予想時刻と、複数のマスターステーションへ避難が完了するまでの避難完了予想時間とを有する避難推奨経路ファイルを作成している。従って、マスターステーションへの乗客の避難予測を立てることで、各マスターステーションでの避難誘導形態を把握することができ、実際の乗客の避難誘導を効率良く行うことができる。
本実施形態の船舶の避難誘導システムでは、複数の救命ボート46,47をマスターステーションが設けられた救命ボート乗艇甲板から乗り降り可能な舷側に支持している。従って、マスターステーションに避難した乗客を同じ位置の救命ボート乗艇甲板から救命ボート46,47に案内することができ、避難誘導作業を効率良く行うことができる。
本実施形態の船舶の避難誘導システムでは、集合場所を防火隔壁により囲繞されたマスターステーションとしている。従って、集合場所としてマスターステーションを兼用させることで、船内に別途集合場所を確保する必要がなく、船内スペースを効率良く使用することができる。
本実施形態の船舶の避難誘導システムでは、入力された避難の事象情報に基づいて警報装置を作動する中央安全制御部201を設け、中央安全制御部201が事象情報を避難情報管理部103に出力するようにしている。従って、避難情報管理部103が中央安全制御部201と情報を共有することで、避難誘導処理の高効率化を可能として船舶の安全性を向上することができる。
また、本実施形態の船舶の避難誘導方法にあっては、乗客位置情報と避難の事象情報から避難経路を策定し、避難経路に基づいて船内通路に設けられた避難誘導表示を変更し、乗客がマスターステーションに避難したときに乗客が携帯するRFIDタグをマスターステーションの出入口に設けられたRFIDゲート112が検出して乗客ID情報を取得し、乗員が保持する操作端末機116が乗客ID情報及び事象情報を受信し、操作端末機116の画面情報に基づいて複数の乗客を乗船する救命ボート46,47に割当てて乗客を避難誘導するようにしている。
従って、突発事象の発生時に、乗客を船内に防火構造で囲繞された集合場所に混乱なく迅速に短時間で避難誘導することができ、乗客の安全を確保することができる。
10 船体
11 船首
12 船尾
13 船底
14 左舷
15 右舷
31,32,33,34,35,36 横隔壁
41 第8デッキ
46,47 救命ボート
51 第7デッキ(救命ボート乗艇甲板)
52 劇場(マスターステーション、集合場所、召集室)
53 ラウンジバー(マスターステーション、集合場所、召集室)
54 ショップ(マスターステーション、集合場所、召集室)
55 レストラン(マスターステーション、集合場所、召集室)
56 カフェ(マスターステーション、集合場所、召集室)
57 レストラン(マスターステーション、集合場所、召集室)
58,59 遊歩道
61 第6デッキ
62 劇場(マスターステーション、集合場所、召集室)
63 ラウンジバー(マスターステーション、集合場所、召集室)
101 人員配置情報取得部
102 避難経路計算部
103 避難情報管理部
104 避難誘導部
105 集合場所管理部
107 安全管理部
111,111a,111b カメラ
112,112a,112b RFIDゲート
113 災害情報入力部
114 デジタルサイネージ
115 表示ランプ
116 操作端末機

Claims (10)

  1. 船内に防火構造で囲繞された複数の集合場所と、
    船体に装備された複数の救命ボートと、
    船内に設けられたカメラからの情報に基づいて船内における所定のエリア内の乗客位置情報を取得する人員配置情報取得部と、
    前記人員配置情報取得部からの乗客位置情報及び避難の事象情報から設定される通路通行可否情報に基づいて避難経路を策定する避難経路計算部と、
    前記人員配置情報取得部と前記避難経路計算部との間で情報を共有して前記避難経路計算部が策定した避難経路を出力する避難情報管理部と、
    前記避難情報管理部が出力した避難経路に基づいて船内通路に設けられた避難誘導表示を変更する避難誘導部と、
    前記複数の集合場所に避難した複数の乗客に対して乗船する前記救命ボートを割当てる集合場所管理部と、
    を有することを特徴とする船舶の避難誘導システム。
  2. 前記カメラは、船舶の横隔壁に設けられた水平通路と、上下のデッキに連通する上下通路に設けられることを特徴とする請求項1に記載の船舶の避難誘導システム。
  3. 前記人員配置情報取得部は、前記カメラが取得した画像に基づいて乗客の移動方向を認識して乗客位置情報を取得し、前記エリア内の乗客数を推定することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の船舶の避難誘導システム。
  4. 前記集合場所の出入口に設けられて乗客が携帯したRFIDタグを検知可能なRFIDゲートと、前記集合場所管理部との間で無線により情報を共有可能であると共に前記RFIDゲートからの検知情報に基づいて前記救命ボートに乗船する乗客を入力する端末機とが設けられることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の船舶の避難誘導システム。
  5. 前記集合場所管理部は、前記端末機により前記救命ボートに乗船する乗客が入力されると、入力された乗客数をカウントし、この乗客数が前記救命ボートの定員に到達したら、別の救命ボートを指定することを特徴とする請求項4に記載の船舶の避難誘導システム。
  6. 前記避難経路計算部は、乗客位置情報及び通路通行可否情報に基づいて乗客が前記集合場所へ最短時間で避難可能な避難経路を策定することを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の船舶の避難誘導システム。
  7. 前記避難経路計算部は、乗客位置情報及び通路通行可否情報に基づいて、前記複数の集合場所への誘導避難方向と、前記複数の集合場所へ避難することが予想される乗客数と、前記複数の集合場所へ避難が完了する避難完了予想時刻と、前記複数の集合場所へ避難が完了するまでの避難完了予想時間とを有する避難推奨経路ファイルを作成することを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の船舶の避難誘導システム。
  8. 前記複数の救命ボートは、前記集合場所が設けられた救命ボート乗艇甲板から乗り降り可能な舷側に支持されることを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の船舶の避難誘導システム。
  9. 前記集合場所は、防火隔壁により囲繞されたマスターステーションであることを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の船舶の避難誘導システム。
  10. 入力された避難の事象情報に基づいて警報装置を作動する中央安全制御部が設けられ、前記中央安全制御部は、事象情報を前記避難情報管理部に出力することを特徴とする請求項1から請求項9のいずれか一項に記載の船舶の避難誘導システム。
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