JP5888421B2 - 交流電力測定装置及び交流電力測定方法 - Google Patents
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Description
本発明は、交流電力測定装置及び交流電力測定方法に関する。
電気機器等の負荷による実際の消費電力(有効電力)は、皮相電力と力率との積により求められる。
力率を求める際には、電圧と電流との位相差の情報を要する。
このため、有効電力を求める際には、測定器の測定端子を電線の導線に直接接続することにより測定を行うことが一般的である。
背景技術としては以下のようなものがある。
しかしながら、測定器の測定端子を電線の導線に接続する際に、安全の確保等のため、負荷の電源等をオフ状態にせざるを得ない場合があった。
本発明の目的は、電線の導線に対して非接触で交流電力を正確に測定し得る交流電力測定装置を提供することにある。
実施形態の一観点によれば、負荷に三相交流を供給する一組の3本の絶縁電線の各相の電圧波形を、静電容量結合によって、前記絶縁電線の導線に非接触で測定する電圧検出部と、前記一組の絶縁電線の電流波形を、電磁誘導結合によって、前記絶縁電線の前記導線に非接触で測定する電流検出部と、前記各相の電圧波形を前記三相交流の接地タイプに応じた振幅比となるように正規化し、正規化された前記各相の電圧波形に基づいて前記一組の絶縁電線の線間電圧波形を求め、前記線間電圧波形と前記電流波形と規定電圧値とに基づいて前記負荷に供給される電力を算出する処理部とを有することを特徴とする交流電力測定装置が提供される。
実施形態の他の観点によれば、負荷に三相交流を供給する一組の3本の絶縁電線の各相の電圧波形を、静電容量結合によって、前記絶縁導線の導線に非接触で測定し、前記一組の絶縁電線の電流波形を、電磁誘導結合によって、前記絶縁電線の前記導線に非接触で測定するステップと、前記各相の電圧波形を前記三相交流の接地タイプに応じた振幅比となるように正規化するステップと、正規化された前記各相の電圧波形に基づいて前記一組の絶縁電線の線間電圧波形を求めるステップと、前記線間電圧波形と前記電流波形と規定電圧値とに基づいて前記負荷に供給される電力を算出するステップとを有することを特徴とする交流電力測定方法が提供される。
開示の交流電力測定装置及び交流電力測定方法によれば、取得した各相の電圧波形を三相交流の接地タイプに応じた振幅比となるように正規化するため、電圧検出部と電線の導線との間における静電容量の各相間のばらつきを解消することができる。このため、電線の導線に対して非接触で交流電力を正確に測定することができる。
電流波形と電圧波形とをいずれも絶縁電線の導線に対して非接触で測定し、取得された電流波形と電圧波形とを用いて交流電力を求めることが考えられる。
電流波形を非接触で測定する際には、電流クランプを用い、電磁誘導結合によって、電流波形を正確に測定することが可能である。
一方、電圧波形を非接触で測定する際は、電圧検出用の電極を絶縁電線の絶縁体に近接又は接触させ、静電容量結合によって測定する。
図18は、実際の電線における各相の電圧波形の例を示すグラフである。なお、図18においては、説明の簡略化のため、三相交流のうちのa相とb相の電圧波形だけを示している。図18における横軸は時間であり、図18における縦軸は電圧である。
図18は、Y結線の場合の電圧波形であるため、a相の電圧波形の振幅とb相の電圧波形の振幅とは、等しくなっている。
図19は、電圧センサにより取得される各相の電圧波形を示すグラフである。図19における横軸は時間であり、図19における縦軸は電圧である。
図19に示すように、電圧センサにより取得されるa相の電圧波形の振幅と電圧センサにより取得されるb相の電圧波形の振幅とは、互いに異なってしまう場合がある。
a相の電圧波形の振幅とb相の電圧波形の振幅とが相違してしまうのは、電圧センサ側の電極と電線の導線との間の静電容量(結合容量)の相違等によるものである。かかる静電容量の相違は、電圧センサ側の電極と電線の導線との間の距離の相違等によって生じる。
図20は、a相とb相との間の線間電圧波形を示す図である。図20における実線は、実際の電線における線間電圧波形を示している。一方、図20における破線は、電圧センサにより取得された電圧波形に基づいて算出される線間電圧波形を示している。図20の横軸は、時間を示している。図20の左側の縦軸に示す電圧は、図20において実線で示す波形に対応している。図20の右側の縦軸に示す電圧は、図20において破線で示す波形に対応している。
図20から分かるように、実際の電線における線間電圧波形と電圧センサにより取得される電圧波形に基づく線間電圧波形との間には、位相のずれが生じている。
このように位相がずれた線間電圧波形を用いて電力を算出した場合には、電力の算出結果に大きな誤差が含まれてしまう虞がある。
[一実施形態]
一実施形態による交流電力測定装置及び交流電力測定方法を図1乃至図17を用いて説明する。図1は、本実施形態による交流電力測定装置を示す回路図である。
一実施形態による交流電力測定装置及び交流電力測定方法を図1乃至図17を用いて説明する。図1は、本実施形態による交流電力測定装置を示す回路図である。
本実施形態による交流電力測定装置は、図1に示すように、3つの入力回路10a〜10cを有している。3つの入力回路10a〜10cを設けているのは、三相交流の電力の測定を可能とするためである。本実施形態では、負荷(図示せず)に三相交流の電力を供給する場合を例に説明する。
図2は、本実施形態において用いられるクランプ部の例を示す図である。
クランプ部本体(支持部)は、一対の磁気コア12a、12bを支持している。一対の磁気コア12a、12bのうちの少なくとも一方は、可動自在となっている。例えば、磁気コア12aは、図2に示す矢印の方向に可動し得る。各々の磁気コア12a、12bは、例えば半環状に成型されている。
クランプ部11は、交流電源を供給する電線(絶縁電線)14をクランプするためのものである。絶縁電線14は、導線(導体)16が絶縁体18により被覆されている電線である。図2は、一対の磁気コア12a、12bにより電線14をクランプした状態を示している。
クランプ部11の一対の磁気コア12a、12bにより電線14をクランプすると、磁気コア12aの両端と磁気コア12bの両端とが互いに対向した状態となり、電線14が環状の磁路により取り囲まれた状態となる。
磁気コア12a、12bの材料としては、高透磁率の磁性材料が用いられている。より具体的には、磁気コア12a、12bの材料としては、フェライト、珪素鋼板、又は、パーマロイ等が用いられている。
磁気コア12bには、電線20が巻かれており、これによりコイル22が形成されている。コイル22は、電線14に流れる電流(電流波形)を、電磁誘導結合によって、前記電線14の導線16に非接触で測定するために用いられる。一対の磁気コア12a、12bにより形成される環状の磁路に流れる磁束をコイル22により検出することにより、電線14に流れる電流を検出することが可能である。コイル22の両端からは、それぞれ引き出し線(配線、信号線)24、25が引き出されている。
磁気コア12aの内側には、電極(導体)26が設けられている。電極26は、電線14の電圧(電圧波形)を、容量結合(静電容量結合)によって、電線14の導線16に非接触で測定するために用いられるものである。クランプ部11は、電線14をクランプした際に、電線14の絶縁体18に電極26を押し付ける機構を有している。このため、電極26は、クランプ部11により電線14がクランプされた際に、電線14の絶縁体18に近接又は接触する。電極26の材料としては、例えば銅(Cu)を用いる。電極26からは、引き出し線(配線、信号線)28が引き出されている。
図1に示すように、各々の入力回路10a〜10cには、クランプ部11a〜11cが設けられている。各々のクランプ部11a〜11cには、例えば図2に示すようなクランプ部11がそれぞれ用いられる。
各々の入力回路10a〜10cには、容量素子(コンデンサ、キャパシタ)30a〜30cがそれぞれ設けられている。クランプ部11a〜11cの電極26と容量素子30a〜30cの一方の端部とは、配線28a〜28cによりそれぞれ電気的に接続されている。
クランプ部11a〜11cにより電線14a〜14cをクランプすると、容量素子30a〜30cの一方の端部は、電線14a〜14cにそれぞれ静電容量結合される。
容量素子30a〜30cの他方の端部は、それぞれグラウンド(接地電位、接地端子)GNDに電気的に接続されている。
なお、本実施形態による交流電力測定装置のグラウンドGNDは、配電盤(図示せず)等に設けられたグラウンド(図示せず)に電気的に接続される。
電線14a〜14cの導線16a〜16cとクランプ部11a〜11cの電極26との間の静電容量C0が例えば10pF程度の場合、容量素子30a〜30cの静電容量C1は例えば10nF程度とする。容量素子30a〜30cの静電容量C1は、導線16a〜16cと電極26との間の静電容量C0に対して過度に大きくないことが好ましい。容量素子30a〜30cの両端に加わる電圧を、大きく確保するためである。
各々の容量素子30a〜30cには、電圧波形測定部(電圧信号測定部)32a〜32cがそれぞれ接続されている。電圧波形測定部32a〜32cは、容量素子30a〜30cの両端の電圧(電圧波形、電圧信号)Xa(t)〜Xc(t)をそれぞれ測定するものである。電圧波形測定部32a〜32cと容量素子30a〜30cとクランプ11a〜11cとが相俟って電圧センサ(電圧検出部)がそれぞれ形成されている。電圧波形測定部32a〜32cは、容量素子30a〜30cの両端の電圧の瞬時値Xa(t)〜Xc(t)を所定の時間間隔で順次測定する。即ち、電圧波形測定部32a〜32cは、容量素子30a〜30cの両端の電圧の瞬時値Xa(t)〜Xc(t)を所定の時間分解能で順次測定し得る。交流電源の周波数は、例えば50Hz又は60Hzである。電圧波形測定部32a〜32cにより容量素子30a〜30cの両端の電圧Xa(t)〜Xc(t)を測定する時間間隔は、例えば200μ秒程度とする。このような時間間隔で容量素子30a〜30cの両端の電圧波形Xa(t)〜Xc(t)を測定すれば、十分な時間分解能の電圧波形Xa(t)〜Xc(t)のデータを得ることができる。
電圧波形測定部32a〜32cの入力インピーダンスは、容量素子30a〜30cのインピーダンスに対して十分に大きいことが好ましい。電圧波形測定部32a〜32cの入力インピーダンスを十分に大きく設定するのは、容量素子30a〜30cの両端に加わる電圧に位相ずれが生じるのを防止するとともに、電圧が過度に小さくなるのを防止し、十分な測定精度を確保するためである。例えば、電圧波形測定部32a〜32cの入力インピーダンスは、容量素子30a〜30cのインピーダンスの例えば2倍以上とする。より好ましくは、電圧波形測定部32a〜32cの入力インピーダンスは、容量素子30a〜30cのインピーダンスの例えば5倍以上とする。
電圧波形測定部32a〜32cによる電圧波形Xa(t)〜Xc(t)の測定は、処理部36により制御される。処理部36としては、例えば所定のコンピュータプログラムにより動作するCPU(Central Processing Unit)が用いられている。電圧波形測定部32a〜32cは、処理部36からの命令に応じて電圧波形Xa(t)〜Xc(t)のデータを取得し、取得した電圧波形Xa(t)〜Xc(t)のデータを処理部36に出力する。処理部36は、取得された電圧波形Xa(t)〜Xc(t)のデータを記憶部(データベース)39に記憶する。記憶部39としては、例えばRAM(Random Access Memory)等のメモリやハードディスクドライブ(HDD、Hard Disk Drive)等を用いることができる。
図3は、本実施形態による交流電力測定装置の機能ブロック図である。
図3に示す接地タイプ判定部42、電圧波形正規化部44、線間電圧計算部46、電圧計算部48及び電力計算部50は、例えば、図1に示す処理部36により実現される。
電圧計算部48は、接地タイプ判定部42、電圧波形正規化部44及び線間電圧計算部46により形成されている。
接地タイプ判定部42は、電圧波形測定部32a〜32cにより取得された各相の電圧波形のデータに基づいて、接地タイプの判定を行うものである。接地タイプの判定は、例えば、各々の電圧波形の位相差に基づいて行うことが可能である。
図4及び図5は、各接地タイプを示す図である。図4(a)は、Y結線の場合を示しており、図4(b)は、Δ結線の場合を示しており、図5は、V結線の場合を示している。
図6は、各接地タイプにおける電圧ベクトルを示す図である。図6(a)は、Y結線の場合を示しており、図6(b)は、Δ結線の場合を示しており、図6(c)は、V結線の場合を示している。
図6におけるベクトルの長さは、電圧波形Xa(t)〜Xc(t)の振幅に対応している。また、図6におけるベクトルの相対的な角度は、位相差に対応している。なお、図6においては、a相を基準として位相差を示している。
図7は、各相の電圧波形を示すグラフである。図7(a)はY結線の場合を示しており、図7(b)はΔ結線の場合を示しており、図7(c)はV結線の場合を示している。なお、図7において、Vaはa相の電圧を示しており、Vbはb相の電圧を示しており、Vcはc相の電圧を示している。
図7(a)に示すように、Y結線では、a相とb相の電圧波形の位相差は120°となっており、a相とc相の電圧波形の位相差は240°となっている。
また、図7(b)に示すように、Δ結線では、a相とc相の電圧波形の位相差は300°となっており、b相は接地されているため0Vとなっている。
また、図7(c)に示すように、V結線では、a相とb相の電圧波形の位相差は180°となっており、a相とc相の電圧波形の位相差は270°となっている。
図8は、各接地タイプにおける各相の位相差を示す図である。
このように、Y結線とΔ結線とV結線とでは、各相の電圧波形の位相差の態様が互いに異なっている。このため、取得された各相の電圧波形の位相差の態様に基づいて、三相交流電源の接地タイプを判定することが可能である。
なお、各相の電圧波形Xa(t)〜Xc(t)の位相差は、例えば、電圧波形Xa(t)〜Xc(t)のゼロクロス点の位置を比較することによって行い得る。電圧波形Xa(t)〜Xc(t)の平均値をゼロ点として、波形の傾きが正の部分とゼロ点とが交差する点をゼロクロス点とする。ゼロクロス点の位置の差(時間差)を周期で割って位相差に換算すれば、各相の電圧波形Xa(t)〜Xc(t)の位相差を求めることができる。
また、ある相の電圧波形の振幅が0Vの場合があり得るが、その場合には、他の2つの相の電圧波形の位相差が300°であればΔ結線と判定でき、それ以外ならクランプの不具合と判定できる。
電圧波形正規化44部は、取得された電圧波形Xa(t)〜Xc(t)を接地タイプに応じて正規化するものである。
電線14a〜14cの導線16a〜16cとクランプ部11a〜11cの電極26との間の静電容量は、導線16a〜16cと電極26との距離等に応じて変化する。このため、取得された電圧波形Xa(t)〜Xc(t)を単に用いて線間電圧を算出すると、線間電圧を正確に算出し得ない。このため、本実施形態では、電圧波形Xa(t)〜Xc(t)の正規化を行い、正規化された電圧波形Xa(t)〜Xc(t)を用いて線間電圧を算出する。
図9は、各接地タイプにおける振幅比の態様を示す図である。
図9に示すように、Y結線では、a相とb相とc相との振幅比は、1:1:1である。
また、Δ結線では、a相とb相とc相との振幅比は、1:0:1である。
また、V結線では、a相とb相とc相との振幅比は、1:1:√3である。
ここでは、b相の振幅を基準として正規化を行う場合を例に説明する。
取得されたa相の電圧波形の振幅を|Xa|とし、取得されたb相の電圧波形の振幅を|Xb|とし、取得されたc相の電圧波形の振幅を|Xc|とする。
また、取得されたa相の電圧波形をXa(t)とし、取得されたb相の電圧波形をXb(t)とし、取得されたc相の電圧波形をXc(t)とする。
b相に対するa相の振幅比をVratio_aとし、b相に対するc相の振幅比をVratio_cとする。
そうすると、正規化されたa相の電圧波形Xa′(t)は、以下のような式(1)で表される。
Xa′(t)=Vratio_a× (|Xb|/|Xa|)×Xa(t) ・・・(1)
また、正規化されたc相の電圧波形Xc′(t)は、以下のような式(2)で表される。
また、正規化されたc相の電圧波形Xc′(t)は、以下のような式(2)で表される。
Xc′(t)=Vratio_c × (|Xb|/|Xc|)×Xc(t) ・・・(2)
なお、Y結線の場合には、Vratio_aの値は1であり、Vratio_cの値は1である。
なお、Y結線の場合には、Vratio_aの値は1であり、Vratio_cの値は1である。
また、V結線の場合には、Vratio_aの値は1であり、Vratio_cの値も√3である。
ところで、Δ結線において、b相が接地されている場合には、b相の振幅を基準とし得ない。b相の振幅を基準とし得ない場合には、例えばa相の振幅を基準とする。a相の振幅を基準とする場合には、正規化されたc相の電圧波形Xc′(t)は、以下のような式(3)で表される。
Xc′(t)=Vratio_c × (|Xa|/|Xc|)×Xc(t) ・・・(3)
なお、式(3)におけるVratio_cは、a相に対するc相の振幅比である。Δ結線の場合、a相に対するc相の振幅比Vratio_cの値は1である。
なお、式(3)におけるVratio_cは、a相に対するc相の振幅比である。Δ結線の場合、a相に対するc相の振幅比Vratio_cの値は1である。
こうして、正規化された電圧波形Xa′(t)、Xc′(t)のデータが得られる。
線間電圧計算部46は、各相の電線14a〜14cの線間電圧を算出するものである。
ここでは、b相を基準として線間電圧を算出する場合を例に説明する。
a相とb相との間の線間電圧Zab(t)は、以下のような式(4)により表される。
Zab(t) =Xa′(t)− Xb(t) ・・・(4)
また、b相とc相との間の線間電圧Zcb(t)は、以下のような式(5)により表される。
また、b相とc相との間の線間電圧Zcb(t)は、以下のような式(5)により表される。
Zbc(t) =Xc′(t)− Xb(t) ・・・(5)
図10は、電圧センサにより取得される各相の電圧波形を示すグラフである。図10における横軸は時間であり、図10における縦軸は電圧である。説明の簡略化のため、図10においては、a相とb相の電圧波形だけを示している。
図10は、電圧センサにより取得される各相の電圧波形を示すグラフである。図10における横軸は時間であり、図10における縦軸は電圧である。説明の簡略化のため、図10においては、a相とb相の電圧波形だけを示している。
図10は、Y結線の場合のものであり、実際の電線においてはa相の電圧波形の振幅とb相の電圧の振幅とは等しい。
しかしながら、電圧センサにより取得されるa相の電圧波形の振幅と電圧センサにより取得されるb相の電圧波形の振幅とは、図10に示すように、互いに異なってしまう場合がある。
図11は、正規化された電圧波形を示すグラフである。なお、図11においては、説明の簡略化のため、a相とb相の電圧波形だけを示している。図11における横軸は時間であり、図11における縦軸は電圧である。
図11に示すように、正規化されたa相の電圧波形の振幅とb相の電圧波形の振幅とは、互いに等しくなる。
図12は、a相とb相との間の線間電圧波形を示す図である。図12における実線は、実際の電線における線間電圧波形を示している。一方、図12における破線は、電圧センサにより取得された電圧波形に基づいて算出される線間電圧波形を示している。図12の横軸は、時間を示している。図12の左側の縦軸に示す電圧は、図12において実線で示す波形に対応している。図12の右側の縦軸に示す電圧は、図12において破線で示す波形に対応している。
図12から分かるように、本実施形態によれば、実際の電線における線間電圧波形と電圧センサにより取得される電圧波形に基づく線間電圧波形との間の位相のずれを解消することが可能となる。
図13は、Y結線の場合の電圧波形の例を示すグラフである。
図13(a)は、実際の電線における電圧波形の例を示している。図13(b)は、電圧センサにより取得される電圧波形の例を示している。図13(c)は、正規化された電圧波形の例を示している。
電圧センサにより取得される電圧波形Xa(t)〜Xc(t)には、図13(b)に示すように、振幅にばらつきが生じる場合があるが、正規化することにより、図13(c)に示すように、各相の振幅比は1:1:1となる。
なお、図13は、b相の電圧波形Xb(t)の振幅を基準として正規化した場合を示している。
図14は、Δ結線の場合の電圧波形の例を示すグラフである。
図14(a)は、実際の電線における電圧波形の例を示している。図14(b)は、電圧センサにより取得される電圧波形の例を示している。図14(c)は、正規化された電圧波形の例を示している。
電圧センサにより取得される電圧波形Xa(t)〜Xc(t)には、図14(b)に示すように、振幅にばらつきが生じる場合があるが、正規化することにより、図14(c)に示すように、各相の振幅比は1:0:1となる。
なお、図14は、a相の電圧波形Xa(t)の振幅を基準として正規化した場合を示している。
図15は、V結線の場合の電圧波形の例を示すグラフである。
図15(a)は、実際の電線における電圧波形の例を示している。図15(b)は、電圧センサにより取得される電圧波形の例を示している。図15(c)は、正規化された電圧波形の例を示している。
電圧センサにより取得される電圧波形Xa(t)〜Xc(t)には、図15(b)に示すように、振幅にばらつきが生じる場合があるが、正規化することにより、図15(c)に示すように、各相の振幅比は1:1:√3となる。
なお、図15は、b相の電圧波形Xb(t)の振幅を基準として正規化した場合を示している。
各々の入力回路10a〜10cには、電流波形測定部(電流信号測定部)38a〜38cが設けられている。コイル22の両端に接続された信号線24a〜24c、25a〜25cは、電流波形測定部38a〜38cにそれぞれ接続されている。電流波形測定部38a〜38cは、コイルにより検出される信号に基づいて、電線14a〜14cに流れる電流を測定するものである。電流波形測定部38a〜38cとクランプ11a〜11cとが相俟って電流センサ(電流検出部)が形成されている。
電流波形測定部38a〜38cは、電線14a〜14cに流れる電流の瞬時値Ia(t)〜Ic(t)を所定の時間間隔で順次測定する。従って、電流波形測定部38a〜38cは、電線14a〜14cに流れる電流の瞬時値Ia(t)〜Ic(t)を所定の時間分解能で順次測定し得る。電線14a〜14cに流れる電流Ia(t)〜Ic(t)を電流波形測定部38a〜38cにより測定する時間間隔は、例えば200μ秒程度とする。このような時間間隔で電線14a〜14cに流れる電流Ia(t)〜Ic(t)を測定すれば、十分な時間分解能の電流波形Ia(t)〜Ic(t)のデータを得ることができる。
図16は、電流波形を示すグラフである。図16において、Iaはa相の電流を示しており、Icはc相の電流を示している。
なお、後述するように、三相交流の電力Pを算出する際には、例えば、a相の電流Iaとc相の電流Icとが計算に用いられ、b相の電流Ibは計算に用いられない。このため、b相の電流Ibは測定しなくてもよい。このため、図16においては、b相の電流波形の図示は省略されている。
Y結線、Δ結線、V結線のいずれの場合も、電流波形は図16のようになる。
処理部36は、取得された電流波形Ia(t)〜Ic(t)のデータを記憶部39に記憶する。
電流波形測定部38a〜38cによる電流波形Ia(t)〜Ic(t)の測定は、処理部36により制御される。処理部36は、電圧波形Xa(t)〜Xc(t)の測定と電流波形Ia(t)〜Ic(t)の測定とが同期するように、電圧波形測定部32a〜32cと電流波形測定部38a〜38cとを制御する。電流波形測定部38a〜38cは、処理部36からの命令に応じて電流波形Ia(t)〜Ic(t)のデータを取得し、取得した電流波形Ia(t)〜Ic(t)のデータを処理部36に出力する。
電力計算部46は、線間電圧Zab(t)、Zbc(t)のデータと電流波形Ia(t)〜Ic(t)のデータとに基づいて、負荷に供給される三相交流の電力(有効電力)Pを後述するようにして算出するものである。
電力計算部46により算出された三相交流の電力値のデータは、記憶部39に記憶される。
処理部36には、通信部40が接続されている。通信部40は、処理部36により算出された電力値のデータを他の機器(図示せず)との間で送受信し得る。例えば、通信部40は、ローカルエリアネットワーク(LAN、Local Area Network)やインターネット等のネットワークを介して他の機器との間で送信し得る。
次に、本実施形態による交流電力測定方法について説明する。図17は、本実施形態による交流電力測定方法を示すフローチャートである。
なお、ここでは、三相交流の電力を測定する場合を例として説明する。
まず、電力の測定を行う場合、操作者は、交流電力測定装置に設けられた測定スイッチ(図示せず)をオン状態にする(ステップS1)。これにより、電力の測定を開始することが可能となる。
次に、操作者は、規定電圧値Eeffを入力する(ステップS2)。規定電圧Eeffは、例えば実効値とする。三相交流の場合、規定電圧Eeffは例えば200Vである。規定電圧値Eeffは、図示しない入力部から入力される。入力された規定電圧値Eeffは、処理部36に入力される。入力された規定電圧値Eeffを、図示しない表示部により表示するようにしてもよい。
なお、規定電圧Eeffはこれに限定されるものではない。電線14a〜14cに供給される電力の規定電圧に応じて、規定電圧値Eeffを適宜入力すればよい。
処理部36は、電圧波形測定部32〜32cに電圧波形Xa(t)〜Xc(t)のデータを取得させるとともに、電流波形測定部38a〜38cに電流波形Ia(t)〜Ic(t)のデータを取得させる(ステップS3)。電圧波形測定部32a〜32cにより取得された電圧波形Xa(t)〜Xc(t)のデータ及び電流波形測定部38a〜38cにより取得された電流波形Ia(t)〜Ic(t)のデータは、処理部36に出力される。電圧波形Xa(t)〜Xc(t)のデータと電流波形Ia(t)〜Ic(t)のデータを取得する時間は、少なくとも1周期分以上とする。測定精度を向上するため、複数周期分の電圧波形Xa(t)〜Xc(t)のデータと複数周期分の電流波形Ia(t)〜Ic(t)のデータとを取得することが好ましい。処理部36は、こうして取得した電圧波形Xa(t)〜Xc(t)のデータ及び電流波形Ia(t)〜Ic(t)のデータを記憶部39に記憶させる。
なお、電力Pを算出する際に、例えば、a相の電流Iaとc相の電流Icとを計算に用いる一方、b相の電流Ibを計算に用いない場合には、b相の電流Ibを測定しなくてもよい。
次に、各相間の電圧波形Xa(t)〜Xc(t)の位相差を求める(ステップS4)。各相間の電圧波形Xa(t)〜Xc(t)の位相差は、例えば、電圧波形Xa(t)〜Xc(t)のゼロクロス点の位置を比較することによって行い得る。電圧波形Xa(t)〜Xc(t)の平均値をゼロ点として、波形の傾きが正の部分とゼロ点とが交差する点をゼロクロス点とする。そして、ゼロクロス点の位置の差(時間差)を周期で割って位相差に換算すれば、各相の電圧波形Xa(t)〜Xc(t)の位相差を求めることができる。
次に、接地タイプ判定部42により、接地タイプの判定を行う(ステップS5)。接地タイプの判定は、上述したように、例えば、各々の電圧波形Xa(t)〜Xc(t)の位相差に基づいて行うことが可能である。例えば、第1の電線14aの電圧波形Xa(t)と第2の電線14bの電圧波形Xb(t)との位相差が120°であり、第1の電線14aの電圧波形Xa(t)と第3の電線14cの電圧波形Xc(t)との位相差が240°である場合には、Y結線と判断する。また、例えば、第2の電線14bの電圧が0Vであり、第1の電線14aの電圧波形Xa(t)と第3の電線14cの電圧波形Xc(t)との位相差が300°である場合には、Δ結線と判断する。また、例えば、第1の電線14aの電圧波形Xa(t)と第2の電線14bの電圧波形Xb(t)との位相差が180°であり、第1の電線14aの電圧波形Xa(t)と第3の電線14cの電圧波形Xc(t)との位相差が270°である場合には、V結線と判断する。
このように、取得された各相の電圧波形Xa(t)〜Xc(t)の位相差の態様に基づいて、三相交流の接地タイプが判定される(図8参照)。
次に、電圧波形正規化部44により、電圧波形Xa(t)〜Xc(t)の正規化を接地タイプに応じて行う(ステップS6)。
Y結線、V結線の場合には、例えばb相の振幅を基準として、例えば、以下のような式(6)、(7)により正規化を行うことが可能である。
Xa′(t)=Vratio_a× (|Xb|/|Xa|)×Xa(t) ・・・(6)
Xc′(t)=Vratio_c × (|Xb|/|Xc|)×Xc(t) ・・・(7)
ここで、|Xa|は、取得されたa相の電圧波形Xa(t)の振幅である。|Xb|は、取得されたb相の電圧波形Xb(t)の振幅である。|Xc|は、取得されたc相の電圧波形Xc(t)の振幅である。Xa′(t)は、正規化されたa相の電圧波形である。Xc′(t)は、正規化されたc相の電圧波形である。
Xc′(t)=Vratio_c × (|Xb|/|Xc|)×Xc(t) ・・・(7)
ここで、|Xa|は、取得されたa相の電圧波形Xa(t)の振幅である。|Xb|は、取得されたb相の電圧波形Xb(t)の振幅である。|Xc|は、取得されたc相の電圧波形Xc(t)の振幅である。Xa′(t)は、正規化されたa相の電圧波形である。Xc′(t)は、正規化されたc相の電圧波形である。
また、Y結線の場合には、Vratio_aの値は1であり、Vratio_cの値は1である。
また、V結線の場合には、Vratio_aの値は1であり、Vratio_cの値は√3である。
Δ結線において、b相が接地されている場合には、b相の振幅を基準とし得ない。
この場合には、例えばa相の振幅を基準として正規化を行ってもよい。この場合には、正規化されたc相の電圧波形Xc′(t)は、以下のような式(8)で表される。
Xc′(t)=Vratio_c × (|Xa|/|Xc|)×Xc(t) ・・・(8)
なお、式(8)におけるVratio_cは、a相に対するc相の振幅比を示す。
なお、式(8)におけるVratio_cは、a相に対するc相の振幅比を示す。
こうして、接地タイプに応じた所定の振幅比(図9参照)となるように、電圧波形Xa(t)〜Xc(t)の正規化が行われる。
本明細書において、接地タイプに応じた振幅比とは、接地タイプ毎に定められた所定の規格の振幅比、即ち、接地タイプ毎に定められた正規の振幅比のことである。具体的には、接地タイプに応じた振幅比は、Y結線の場合には1:1:1であり、Δ結線の場合には1:0:1であり、V結線の場合には1:1:√3である。
次に、線間電圧計算部46により、各相の電線14a〜14cの線間電圧波形Zab(t)、Zcb(t)を算出する(ステップS7)。ここでは、b相を基準として線間電圧波形Zab(t)、Zcb(t)を算出する場合を例に説明する。
a相とb相との間の線間電圧波形Zab(t)は、以下のような式(9)により表される。
Zab(t) =Xa′(t)− Xb(t) ・・・(9)
b相とc相との間の線間電圧波形Zcb(t)は、以下のような式(10)により表される。
b相とc相との間の線間電圧波形Zcb(t)は、以下のような式(10)により表される。
Zcb(t) =Xc′(t)− Xb(t) ・・・(10)
次に、電力計算部50により、線間電圧波形Zab(t)、Zcb(t)のデータを用いて、負荷に供給される三相交流の電力(有効電力)Pを以下のようにして算出する(ステップS8)。
次に、電力計算部50により、線間電圧波形Zab(t)、Zcb(t)のデータを用いて、負荷に供給される三相交流の電力(有効電力)Pを以下のようにして算出する(ステップS8)。
まず、電力計算部50は、線間電圧Zab(t)のデータを用いて、以下に示すような第1の値Pabを以下のようにして求める。
即ち、まず、電力計算部50は、線間電圧Zab(t)のデータに基づいて、線間電圧Zab(t)の実効値Zab,effを算出する。
また、電力計算部50は、線間電圧Zab(t)と電線14aに流れる電流Ia(t)との積の平均値P0,abを求める。P0,abは、以下のような式(11)で表される。
P0,ab= (1/N)Σ(Zab(t)×Ia(t)) ・・・(11)
ここで、Σは、積算することを表す記号(総和記号)である。Nは、積算されるデータの個数である。積算は、例えば1周期分のデータについて行う。なお、複数周期分のデータを積算し、平均値を求めてもよい。
ここで、Σは、積算することを表す記号(総和記号)である。Nは、積算されるデータの個数である。積算は、例えば1周期分のデータについて行う。なお、複数周期分のデータを積算し、平均値を求めてもよい。
なお、電線14aに流れる電流Iaは、電流波形測定部38aにより取得される電流波形データにより示されるものである。
第1の値Pabは、以下のような式(12)で表される。
Pab= P0,ab×Eeff/Zab,eff ・・・(12)
なお、Eeffは、上述したように規定電圧値である。
なお、Eeffは、上述したように規定電圧値である。
また、電力計算部50は、線間電圧Zcb(t)のデータを用いて、以下に示すような第2の値Pcbを以下のようにして求める。
まず、電力計算部50は、線間電圧Zcb(t)のデータに基づいて、線間電圧Zcb(t)の実効値Zcb,effを算出する。
また、電力計算部50は、線間電圧Zcb(t)と電線14cに流れる電流Ic(t)との積の平均値P0,cbを求める。P0,cbは、以下のような式(13)で表される。
P0,cb= (1/N)Σ(Zcb(t)×Ic(t)) ・・・(13)
ここで、Σは、積算することを表す記号(総和記号)である。Nは、積算されるデータの個数である。積算は、例えば1周期分のデータについて行う。なお、複数周期分のデータを積算し、平均値を求めてもよい。
ここで、Σは、積算することを表す記号(総和記号)である。Nは、積算されるデータの個数である。積算は、例えば1周期分のデータについて行う。なお、複数周期分のデータを積算し、平均値を求めてもよい。
なお、電線14cに流れる電流Icは、電流波形測定部38cにより取得される電流波形データにより示されるものである。
第2の値Pcbは、以下のような式(14)で表される。
Pcb= P0,cb×Eeff/Zcb,eff ・・・(14)
なお、Eeffは、上述したように規定電圧値である。
なお、Eeffは、上述したように規定電圧値である。
次に、電力計算部50は、三相交流の電力Pの値を求める。
三相交流の電力Pは、以下のような式(15)で表される。
P = Pab+Pcb ・・・(15)
なお、式(15)において、物理的な意味を持つのは電力Pだけである。第1の値Pab、第2の値Pcbは電力Pを求める際に便宜上計算される値であり、それぞれ単独では物理的な意味は持たない。
なお、式(15)において、物理的な意味を持つのは電力Pだけである。第1の値Pab、第2の値Pcbは電力Pを求める際に便宜上計算される値であり、それぞれ単独では物理的な意味は持たない。
電力計算部50は、三相交流の電力Pを、このようにして算出する。
こうして、一組の3本の電線14a〜14cにより供給される電力Pが電力計算部50により算出される。電力計算部50により算出された電力値Pのデータは、記憶部28に記憶される(ステップS9)。
次に、算出結果を他の機器等に送信する場合(ステップS10)には、通信部40は、処理部36により算出された電力値Pのデータを他の機器(図示せず)に送信する(ステップS11)。
操作者が測定スイッチをオフ状態にすると、測定が終了する(ステップS12)。処理部36は、測定結果を図示しない表示部に表示する。
こうして本実施形態による交流電力測定方法が完了する。
このように、本実施形態によれば、取得した各相の電圧波形を三相交流の接地タイプに応じた振幅比となるように正規化するため、クランプ部11の電極26と電線14の導線16との間の静電容量の各相間のばらつきを解消することができる。このため、本実施形態によれば、電線14の導線16に対して非接触で交流電力を正確に測定することができる。
[変形実施形態]
上記実施形態に限らず種々の変形が可能である。
上記実施形態に限らず種々の変形が可能である。
例えば、上記実施形態では、各相間の電圧波形Xa(t)〜Xc(t)の位相差に基づいて接地タイプを判定する場合を例に説明したが、これに限定されるものではない。各相の電圧波形Xa(t)〜Xc(t)の振幅比の態様に基づいて接地タイプを判定するようにしてもよい。図9に示すように、Y結線の場合には、3つの相の電圧波形Xa(t)〜Xc(t)の振幅比は、1:1:1となる。従って、3つの相の電圧波形Xa(t)〜Xc(t)の振幅比が1:1:1に近い場合には、接地タイプはY結線であると判断することができる。また、図9に示すように、Δ結線の場合には、3つの相の電圧波形Xa(t)〜Xc(t)の振幅比は、1:0:1となる。従って、3つの相の電圧波形Xa(t)〜Xc(t)の振幅比が、1:0:1に近い場合には、接地タイプはΔ結線であると判断することができる。また、図9に示すように、V結線の場合には、3つの相の電圧波形Xa(t)〜Xc(t)の振幅比は、1:1:√3となる。従って、3つの相の電圧波形Xa(t)〜Xc(t)の振幅比が、1:1:√3に近い場合には、接地タイプはV結線であると判断することができる。
また、上記実施形態では、電圧と電流の両方を検出し得るクランプ11を用いる場合を例に説明したが、これに限定されるものではない。電流測定用のクランプと電圧測定用のクランプとを用いて測定を行ってもよい。
10a〜10c…入力回路
11,11a〜11c…クランプ部
12a、12b…磁気コア
14,14a〜14c…電線
16…導線
18…絶縁体
20…電線
22…コイル
24、24a〜24c…信号線
25、25a〜25c…信号線
26…電極
28…信号線
30a〜30c…容量素子
32a〜32c…電圧波形測定部
36…処理部
38a〜38c…電流波形測定部
39…記憶部
40…通信部
42…接地タイプ判定部
44…電圧波形正規化部
46…線間電圧計算部
48…電圧計算部
50…電力計算部
11,11a〜11c…クランプ部
12a、12b…磁気コア
14,14a〜14c…電線
16…導線
18…絶縁体
20…電線
22…コイル
24、24a〜24c…信号線
25、25a〜25c…信号線
26…電極
28…信号線
30a〜30c…容量素子
32a〜32c…電圧波形測定部
36…処理部
38a〜38c…電流波形測定部
39…記憶部
40…通信部
42…接地タイプ判定部
44…電圧波形正規化部
46…線間電圧計算部
48…電圧計算部
50…電力計算部
Claims (8)
- 負荷に三相交流を供給する一組の3本の絶縁電線の各相の電圧波形を、静電容量結合によって、前記絶縁電線の導線に非接触で測定する電圧検出部と、
前記一組の絶縁電線の電流波形を、電磁誘導結合によって、前記絶縁電線の前記導線に非接触で測定する電流検出部と、
前記各相の電圧波形を前記三相交流の接地タイプに応じた振幅比となるように正規化し、正規化された前記各相の電圧波形に基づいて前記一組の絶縁電線の線間電圧波形を求め、前記線間電圧波形と前記電流波形と規定電圧値とに基づいて前記負荷に供給される電力を算出する処理部と
を有することを特徴とする交流電力測定装置。 - 請求項1記載の交流電力測定装置において、
前記処理部は、前記各相の電圧波形に基づいて前記三相交流の前記接地タイプを判別し、判別された前記接地タイプに応じて前記各相の電圧波形を正規化する
ことを特徴とする交流電力測定装置。 - 請求項2記載の交流電力測定装置において、
前記処理部は、前記各相の電圧波形の位相差の態様に基づいて、前記接地タイプを判別する
ことを特徴とする交流電力測定装置。 - 請求項2記載の交流電力測定装置において、
前記処理部は、前記各相の電圧波形の振幅比の態様に基づいて、前記接地タイプを判別する
ことを特徴とする交流電力測定装置。 - 負荷に三相交流を供給する一組の3本の絶縁電線の各相の電圧波形を、静電容量結合によって、前記絶縁導線の導線に非接触で測定し、前記一組の絶縁電線の電流波形を、電磁誘導結合によって、前記絶縁電線の前記導線に非接触で測定するステップと、
前記各相の電圧波形を前記三相交流の接地タイプに応じた振幅比となるように正規化するステップと、
正規化された前記各相の電圧波形に基づいて前記一組の絶縁電線の線間電圧波形を求めるステップと、
前記線間電圧波形と前記電流波形と規定電圧値とに基づいて前記負荷に供給される電力を算出するステップと
を有することを特徴とする交流電力測定方法。 - 請求項5記載の交流電力測定方法において、
前記各相の電圧波形に基づいて前記三相交流の前記接地タイプを判別するステップを更に有し、
前記各相の電圧波形を正規化するステップでは、判別された前記接地タイプに応じて前記各相の電圧波形を正規化する
ことを特徴とする交流電力測定方法。 - 請求項6記載の交流電力測定方法において、
前記接地タイプを判別するステップでは、前記各相の電圧波形の位相差の態様に基づいて、前記接地タイプを判別する
ことを特徴とする交流電力測定方法。 - 請求項6記載の交流電力測定方法において、
前記接地タイプを判別するステップでは、前記各相の電圧波形の振幅比の態様に基づいて、前記接地タイプを判別する
ことを特徴とする交流電力測定方法。
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