JP5888091B2 - 不燃塗装化粧板 - Google Patents

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Description

本発明は無機系基材の表面に光沢を抑えた、好ましくはつや消し状の表面を有する化粧層及びクリア層をこの順で有する化粧板、及びその製造方法に関し、優れた不燃性能を維持しつつ、化粧層形成時の光沢を抑えた、好ましくはつや消し状の該化粧層表面の良好な発色と意匠性を保持し、クリア層の形成によっても該化粧板表面の外観、及び色相が変わるこがなく、しかも新たな追加機能を付加することの出来る化粧板に関する。
従来、不燃性基材上に着色、印刷等で意匠性を付与した化粧層を用いて不燃化粧板が作製されている。不燃化粧板は良好な不燃性能と共に家屋の内外装に使用するための高い意匠性を併有している必要性があり、特に内装用においての多くは化粧層としてメラミン樹脂等の熱硬化性樹脂を含浸させた化粧シートが用いられ、またこれを無機質基材と貼り合わせた不燃化粧板の製造が行われている。(引用文献1参照)。
しかし、メラミン樹脂等の熱硬化性樹脂を含浸させて製造される化粧シートは有機成分を多く含むことに加え、無機質基材に貼り合わせる際も、従来の化粧シート本来の高意匠性を発揮させるには、基材の凹凸の影響を避けるため接着剤を50g/m以上塗布する必要があった。このため化粧シートを用いて作製された上記化粧板に高い不燃性能を付与することは難しく、また化粧シートの接着時における塗工時のダク、接着剤の体積収縮の問題、加熱時や経時において化粧層と基材層との間の接着性が低下するといった問題が発生しやすかった。さらに化粧層の主要部が可燃性の紙質や樹脂であり、この点においても不燃性能の大幅な向上は困難であった。
一方化粧シートを使用せず、無機質基材表面に着色剤を含有する化粧層用塗料を塗布して化粧層を形成する場合(引用文献2、引用文献3、引用位文献4参照)や転写工程で塗布形成された転写用化粧層の転写工程で化粧層を形成する場合(引用文献5参照)には、化粧シートを使用した場合のような複雑な印刷模様を付与することは困難であるが、紙質のシートを使用せずまた該シートを積層するための接着剤を使用せずに済むため、より高い不燃性能を実現できる可能性がある。
しかし実際は化粧板表面の平滑性や光沢等の意匠性を重視して、ベースコート層や化粧層及びクリア層に依然多くの樹脂が使用されており、使用樹脂量のさらなる低減が検討されておらず、不燃性能に極めて優れた無機質系基材の特徴を充分に利用しているとは言えなかった。
例えば引用文献2においては、ベースコート層、樹脂含有化粧層が順次積層された窯業系化粧板が提案されている。化粧層は意匠性の向上、基材保護、耐薬品性の向上、塗膜硬度の向上を目的として樹脂含有塗料を塗布することにより形成され、ベースコート層も化粧層も塗料塗布量が極めて多くなっている。このため基材の隠蔽や塗膜強度の点では良好であるが、不燃特性は必ずしも充分とは言えない。
また引用文献3においては、無機系基材上に形成されたエナメル塗膜(化粧層)の上にさらにアクリルエマルジョン塗料を塗布してクリア塗膜を形成し、外装材としての耐候性を向上させた化粧板とすることが提案されている(特許文献3参照)。しかしシーラー層、エナメル層中の樹脂量に加えて、クリア層の樹脂量も考慮すると、総樹脂量が極めて多くなり、不燃性能の低下は避けられない。
また引用文献4においては、耐候性や外観性等の性能と不燃性能が両立し難いものであることを認識し、基材の厚さ、見かけ密度、や有機固形分の合計量まで規定しているが、表面平滑性を重視したために、クリア層の塗布量を低減することができず、意匠性を保持しつつ必ずしも充分な不燃性能を実現することができなかった。
これは無機系基材を使用した化粧板に意匠性をはじめ各種機能を付与させる段階では、樹脂の使用が不可欠となることが多く、意匠性を含めた各種機能の化粧板への付与と良好な不燃性能の達成とがトレードオフの関係となることが多いからである。このため、無機系基材の良好な不燃性能を維持しつつ、さらなる機能性の付与を行うことが困難な状況となっている。特にクリア層形成のためには、意匠性、表面硬度、耐薬品性等の向上のため、樹脂を主体とした多くの塗布量の塗料が通常は使用されている。
意匠性に関しては、無機質基材の艶消し状の質感を生かし、艶消し状の外観、表面形状を有する剛性感、重量感に富む意匠を用いることができる。このような外観、表面形状の化粧板とすることにより、クリア層なしで良好な意匠性と優れた不燃性能を有する不燃塗装化粧板を作製することができる。
しかし通常クリア層は化粧板の最表面層として、意匠性付与ばかりでなく、表面硬度や耐薬品性の向上をはじめその他の追加機能を付与するために用いられる。例えばクリア層なしでは要求される充分な表面硬度の付与が困難な場合も有り、また設置場所、設置箇所よって要求される追加機能を、最表層としての化粧層に付与しようとしても、化粧層中の顔料種の影響を受け充分に機能を発現しない場合もある。しかし、このような機能の追加は不燃性能の点では特性を低下させる方向であり、必ずしも全ての設置場所に必要とされるものではない。また一つの設置場所内における全ての設置箇所に必ずしも必要とされるものではないが、現状においては全ての設置場所例えば壁面等の色調を同一にするために、これら機能の付加された化粧板が一様に使用され、結果的に無機質系基材の有する優れた不燃性能が発揮されない状況となっている。
特開2005−030021 特開2001−310413 特開2008−246340 特開2011−163069
本発明の目的は、基本的に無機質系基材の良好な不燃性能を維持しつつ高い意匠性を有し、かつ設置場所の環境に応じて、種々の追加機能を安定的に付加してバリエーションを形成することが可能であって、不燃性能を含む化粧板の諸性能を設置場所に対して最適化して使用することができ、種々の機能をそれぞれの設置箇所に付与しつつ、設置箇所に応じて使い分けることが可能であって、設置場所全体として均質で統一感のある高意匠を維持し、かつ高い不燃性能を維持することができる化粧板の基本設計を提供することである。
さらに本発明の目的は、基本的に無機質系の良好な不燃性能を維持しつつ高い意匠性を持ち、かつ設置場所の環境に応じて種々の異なる追加機能を付与された化粧板を使い分けることが可能な基本設計を有するとともに、設置場所全体としては極めて高い不燃性能を実現することのできる化粧板のセットを提供することである。
さらに本発明の目的は、良好な不燃性能を維持しつつ高い意匠性を有した化粧板を用い、かつ設置場所の各箇所の環境と要請に応じて、バリエーションを追加し、必要な追加機能の付加を調整した化粧板を使い分け、全体として優れた不燃性能と高い意匠性を実現することのできる建築構造、建築構造の付設物、又は建築構造の内外に設置される物品の表面の施工方法、及び該施工方法を用いてその表面を化粧板で被覆された建築構造、建築構造の付設物、または建築構造の内外に設置される物品を提供することである。
発明者らは、化粧板を無機質系基材の艶消し状の質感を生かした外観とすることにより仮にクリア層を形成するとしても、表面の平滑性を向上させ高い光沢度を実現する目的で使用されていたクリア層用塗料の量を低減することができることを考慮した。また設置場所の特徴、環境に合わせて各種機能を付与した化粧板を使い分けることにより、全体として不燃性能を大きく低下させずに各場所に最適な化粧板を適用することができることを想起し、そのためには、各種機能をクリア層に付与した化粧板が、不燃性能を重視したクリア層形成前の化粧板との間で、色度、光沢度等の光学的性能に差異が出ないようにクリア層付きの化粧板を設計することが重要であることを見いだし本願発明に到達した。
すなわち本発明は、無機系基材の表面にベースコート層と、着色剤を含有する化粧層をこの順に有しさらにその上にクリア層を形成した化粧板であって、前記化粧板の表面は50以下の光沢度を有し、かつクリア層形成前の化粧層表面と比較して光沢度における増減値が+20〜−40%であり、かつ色差ΔEが1.5以下であることを特徴とする化粧板を提供する。
さらに本発明は、無機系基材の表面にベースコート層と、着色剤を含有する化粧層をこの順に有しさらにその上にクリア層を形成した化粧板であって、前記化粧板の表面は50以下の光沢度を有し、前記クリア層のヘイズ値が50%以下、かつ光沢度6.0の白色基板上に積層されたときの前記クリア層の光沢度が3.6〜7.2であることを特徴とする化粧板を提供する。
さらに本発明は上記化粧板と上記化粧板上にクリア層を形成する前の化粧板とからなる化粧板セットを提供する。
さらに本発明は上記の化粧板セットを構成する複数の種類の化粧板を使用して、建築構造、建築構造の付加物、又は建築構造の内外に設置される物品の表面を被覆することを特徴とする化粧板の施工方法を提供する。
また本発明は上記の施工方法を用いて、建築構造、または建築構造の敷設物における表面が、化粧板によって被覆されたことを特徴とする建築物を提供する。
さらにまた本発明は、建築構造の内外に設置される物品であって、上記の施工方法を用いてその表面を被覆されたことを特徴とする物品を提供する。
本発明の化粧板は無機系基材の表面のベースコート層上に、着色剤を含有する化粧層を有し、該化粧層上にクリア層を有し、前記化粧板の表面は50以下の光沢度を有している。このため化粧板表面を平滑化し高光沢とするためにクリア層に使用される樹脂量を低減でき、基本的に優れた不燃性能を付与することが容易である。また本発明の一方の化粧板は、クリア層形成前の化粧層表面と比較して光沢度における増減値が+20〜−40%であり、かつ色差ΔEが1.5以下であるため、クリア層形成前後で化粧板表面の外観が変化せず、クリア層を有する化粧板とクリア層を有さずより不燃性能の高い化粧板とを併用することが可能である。一方クリア層については、上記化粧板表面の光沢と色差の条件が成立する範囲において、配合や添加剤を適宜調整することにより、外観を同一としつつクリア層に各種追加機能を付与した化粧板のバリエーションを作製することができる。このように形成されたクリア層の有無も含めクリア層にバリエーションを有した化粧板を、化粧板の設置箇所に要請される機能に応じて使用することにより、設置場所に最適の機能を有する化粧板を適用でき、さらに設置場所全体としての優れた不燃性能、良好な意匠性を実現することができる。
本発明のもう一方の化粧板は、無機系基材の表面のベースコート層上に、表面の光沢度が50以下の化粧層を有し、該化粧層上にヘイズ値が50%以下、かつ光沢度6.0の白色基板上に積層されたときの光沢度が3.6〜7.2のクリア層を有している。このためクリア層の形成前後で化粧板の外観変化を識別が困難なほど小さくすることができ、既述の化粧板と同様に、外観を同一としつつ、クリア層に種々の追加機能を付与した化粧板のバリエーションを追加でき、かつこれらを併用することができる。
本発明の化粧板セットにおいては、クリア層を有する化粧板と、クリア層を有しない化粧板を含有し、これら化粧板はクリア層の有無によって化粧板の外観が変わらない。このため、設置場所全体を同一の色調に維持しつつ、これらを使い分けることができ、またクリア層に各種追加機能を付加することが可能であることから、設置場所中の各箇所において必要とされる機能に対応することができる。このため設置場所全体としてクリア層を有しない化粧板に特有の優れた不燃性能を維持しつつ、優れた意匠性や機能を発揮することが可能である。
上記化粧板セットを用いて建築構造、建築構造の付設物、又は建築構造の内外に設置される物品を被覆することにより、全体として優れた不燃性能と高い意匠性を保持しつつ、設置場所に応じた必要機能を付加する化粧板の使い分けを行った施工方法が可能となり、優れた不燃性能、高い意匠性を維持しつつ種々の追加機能が付加された、建築構造、建築構造の付設物、又は建築構造の内外に設置された物品とすることができる。
本発明のクリア層を有する化粧板は、化粧層形成後にクリア層を形成していない不燃性能の極めて優れた化粧板と併用して、設置場所である建築物の内装面又は外装面等の建築構造または建築構造の付設物、または建築構造の内外に設置される物品等の表面を被覆することができ、それら化粧板のバリエーションを設置箇所によって使い分けることによって、設置場所全体として高い意匠性と優れた不燃性能を維持しつつ、必要な設置箇所に付加することが可能である。
本発明の化粧板の構成を示す概略断面図である。
本発明の化粧板の基本的な構成を図1に示す。本発明の化粧板は無機系基材上にベースコート層と、着色剤を含有する化粧層をこの順に有しさらにその上にクリア層を形成した化粧板であって、良好な不燃性能を有する不燃塗装化粧板として利用できる。そして本発明の一方の化粧板は、化粧板の表面が50以下の光沢度を有し、かつクリア層形成前の化粧層表面と比較して光沢度における増減値が+20〜−40%であり、かつ色差ΔEが1.5以下である。前記光沢度における増減値は+15〜−30%が好ましく、また色差ΔEは1.2以下であることが好ましい。
以下本発明の化粧板における各構成について詳細に説明する。なお本発明において光沢度とは特に規定の無い限り60度測定における光沢度であって、ヘイズ値や色差と同様に後述のクリア層の特性測定において使用される測定装置、測定方法を用いて得られるものである。
本発明の化粧板に使用する無機系基材は、本発明の化粧板の良好な不燃性能の基礎となるものであって、樹脂含有量が少なく、略板状のものを使用することができる。窯業系無機質基材のほか骨材としての無機物や無機系繊維を有機系結合材により固めたものを使用することもできるが、無機物の総量が無機系基材の50質量%以上であることが好ましく、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、珪酸カルシウム等の結晶水を有する無機物を使用することが好ましい。耐熱性及び不燃性、また容易に入手できる等の観点から、窯業系無機質基材が好ましく、繊維補強珪酸カルシウム成形体、繊維補強セメント成形体、繊維補強セラミックス成形体、軽量気泡コンクリート(ALC)、ガラス、タイル、石材又はこれらの複合材等が挙げられる。これらのうち、特に珪酸カルシウム成形体、繊維補強珪酸カルシウム成形体や繊維補強セメント成形体が好ましい。
本発明で使用するベースコート層は無機系基材上に形成され、無機系基材からのアルカリ成分溶出の防止、化粧層の無機系基材への浸透防止、化粧層の密着性向上、無機質系基材の色調の隠蔽、さらには化粧層塗布前の下地の平滑化等果たすべき多くの機能を有している。
ベースコート層に使用される樹脂としてはイソシアネート樹脂、ウレタンアクリレート樹脂、エポキシアクリレート樹脂、ポリエステルアクリレート樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、アクリルシリコーン樹脂等が使用される。また、これらは紫外線硬化型でも熱硬化型でもよい。
これら機能は一つのベースコート層に全てを割り当てて発現させてもよいが、ベースコート層の果たす機能を分担する複数の層を積層して使用し、それらの間で果たすべき機能を割り当てて発現させたほうが、使用できる原材料の種類も、またそれらを用いた設計の幅も格段と多くなる。例えば、ベースコート層において、無機系基材からのアルカリ成分溶出の防止、化粧層の無機系基材への浸透防止、化粧層の密着性向上にはシーラー層としてイソシアネート樹脂を、無機質系基材の色調の隠蔽、化粧層塗布前の下地の平滑化には、シーラー層上に形成される目どめ処理層としてエポキシアクリルアクリレート樹脂を使用すると、各々の機能を効果的に発現させることができる。
シーラー層における樹脂は、その目的に応じて塗布量を調整することができるが、無機系基材からのアルカリ成分溶出の防止、化粧層の無機系基材への浸透防止等をはかる場合、シーラー層の塗布量は乾燥塗膜で15〜100g/m2が好ましい。
目どめ処理層における樹脂は使用量を増加するとより表面平滑性を高めることができ、その上に形成する化粧層の平滑性や光沢を高めることが可能である。目どめ処理層中には炭酸カルシウム、タルク等の顔料が配合させることが好ましい。しかし本発明の化粧板においては、無機質系基材の高い不燃性能を最大限発揮させることを重視し、樹脂の使用はむしろ必要最低限に留めつつ化粧板の意匠性や諸機能を発揮させることが好ましく、上記目どめ処理層の塗布量は乾燥塗膜で50〜200g/m、有機固形分配合比は30〜60質量%が好ましく、40〜50質量%がさらに好ましい。
本発明の化粧層は、無機系基材の上に形成されたベースコート層上に、化粧層用塗料の塗布、または転写用基材上に形成された化粧層の転写によって形成され、ベースコート層の形成された無機質系基材の色調を隠蔽して、化粧板に対して任意の意匠性の高い色調の付与を行う。本発明においてはベースコート層への樹脂使用量を増加して、化粧層表面の光沢を向上させることをせず、むしろ化粧板全体の不燃性能を重視して低い光沢で意匠性を確保することを重視する。このため化粧層の光沢はベースコート層上に積層された段階で光沢度50以下であることが好ましい。ベースコート層上に形成された段階での化粧層の光沢は、ベースコート層の表面形状、積層される化粧層の膜厚、化粧層中の樹脂量もしくは添加剤含有量等で調整することができる。光沢度は30以下であることが良好なつや消し状の質感が得られる点で好ましく、20以下であることがさらに好ましい。このような調整手法による化粧層表面の光沢の抑制、艶消し効果の向上は、いずれも樹脂の使用量を低下させる方向であり、不燃性能の向上のために好ましい。特に無機微粒子を艶消し剤として添加することにより化粧層の光沢を調整するときは、化粧層中の樹脂成分をより一層削減することができる。化粧層を形成するための化粧層用塗料は樹脂、着色剤を含有し、さらに必要に応じて前記艶消し剤、及びその他付加機能を付与するための添加剤を含有することができ、該化粧層用塗料をロールコーター法、スプレー法、フローコーター法等の塗布手段によって直接無機質系基材の上のベースコート層上、あるいは転写用基体上に塗布して、直接塗布または転写工程により化粧層を形成することができる。良好な不燃性能の実現のためには化粧層の塗布量は乾燥塗膜で70g/m以下が好ましい。
化粧層中で使用される樹脂としては、例えば塩化ビニル酢酸−ビニル共重合体樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、アクリルウレタン樹脂、硝化綿、ポリビニルアルコール、ポリビニルアセタール、セルロース誘導体、ポリカーボネート樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、ブチラール樹脂、等の樹脂の一種または二種以上の混合物が用いられる。尚、これらは硬化剤を用いていわゆる2液型とすることもできる。そのなかでも特にベースコート層表面に直接塗布されて形成される化粧層形成用の塗料として使用される樹脂としては、二液ウレタン系樹脂が好ましく、例えばポリエステル、アクリル、アクリルアルキッド等のポリオールとイソシアネートを二液混合したもの等が例示できる。
化粧層に使用される着色剤としては有機顔料及び無機顔料から選ばれた着色剤並びに体質顔料を含むものである。着色剤を構成する無機顔料としては、たとえば、チタン白、カーボンブラック、黄鉛、カドミウムイエロー、カドミウムレッド、弁柄、群青、及びアルミホワイト等を使用することができる。有機顔料としては、キナクリドン、レーキレッド、ベンジシンイエロー、イソインドリノン、フタロシアニンブルー、シンクレアレッド等を使用することができ、所望の色調に応じて上記以外にも任意の有機及び無機顔料が適宜使用できる。また、浸透促進剤として用いる体質顔料としては、無機質のものが好ましく、炭酸カルシウム、クレー、タルク、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、シリカ、アルミナ等の粒子等を用いることができる。
これら顔料は、膜厚が薄く樹脂使用量の少ない化粧層であっても良好に下地であるベースコート層の色相を隠蔽するものが好ましく、特に酸化チタンは隠蔽力が高く、またつや消し剤としても化粧層中に配合されることが多い。酸化チタンを配合すると化粧層の色調が全体として白っぽい方向に移行する。このため後述するようにクリア層のヘイズや光沢の影響を受けにくくなるが、色相がパステル調のものとなる傾向がある。さらに酸化チタンの配合によって、化粧層中の樹脂の含有量をより低減させることができるが、酸化チタンは表面硬度が高く化粧板表面の研磨性を上昇させるため、クリア層を形成せず化粧層を最表面層として使用する場合には、コイン等の金属が化粧板表面と擦れ合ったときに、金属が削れて化粧板上に金属粉の付着による接触痕を残すという(金属汚れ)が新たな問題として発生する可能性がある。
艶消し剤としては、ケイ素酸化物、アルミニウム酸化物、チタン酸化物等の微粒子酸化物を挙げることができ、分散性を高める目的で、それらの表面にシリカ処理、アルミナ処理、カップリング処理等を施したものを使用することができる。
化粧層上に形成される本願発明のクリア層は、化粧層上に積層されていて化粧板の最表面層を形成し、基本的に透明で、クリア層形成後であっても化粧板に光沢の低い、好ましくは艶消し状の外観を保持させるものである。化粧層上へ積層されるクリア層については該クリア層の形成前後において、化粧板表面の外観変化が小さいものであるほど好ましい。化粧板表面へ入射する光はクリア層を透過して化粧層に入射する。クリア層形成前に艶消し状の外観を発生させていた化粧層表面における光拡散は、化粧層表面がクリア層に被覆された後は抑制され、替わって新たに最外層となったクリア層表面での光散乱、及びクリア層中における光散乱によって艶消し状の外観が保持される。このためにクリア層形成前後で化粧板表面の外観をできるだけ変化しないように保つためには、クリア層は透明もしくは半透明であり、そのヘイズ値は50%以下であることが好ましい。
ヘイズ値が50%を超えると基本的にクリア層を透過するときのクリア層中の光散乱がより強くなるため、色相が白味を有する方向に変化し、特に化粧層が濃色系である場合は外観が白っぽくなる傾向がある。またクリア層からの正反射の割合が減少するため化粧板表面の光沢度が、クリア層形成前より低下しやすい。
さらにクリア層を光沢度6.0の白色基板表面上に形成したときの光沢度が3.6〜7.2であることが好ましく、さらに4.8〜6.6であることが好ましい。
光沢度6.0の白色基板上に形成されたクリア層の光沢度が3.6〜7.2のときは、基本的にクリア層形成前後で、化粧板表面は変化しない光沢上の外観を有する様に視認される。しかし上記範囲の上限を超えると、特に濃色の場合は濡れ色となるため更に濃い色味となる傾向にあり、また上記範囲の下限を下回ると、同じつや消し状の外観であってもより粗い質感のものとなる傾向がある。
一般に化粧層の色相が濃色であるほど、クリア層を積層したときの外観がヘイズ値による影響を受けやすく、特にヘイズ値が高いときに白っぽい外観を呈しやすい。さらにクリア層を形成したときの光沢度変化が大きな外観変化として認識されやすい。一方化粧層の色相が白色に近いほどクリア層のヘイズ値や、クリア層形成時の光沢度変化による外観変化が小さい傾向にある。
いっぽうクリア層の光沢度が50以下で、かつ光沢度6.0の白色基板上に形成された該クリア層の光沢度が3.6から7.2となるように形成されたときは、全ての色相の化粧層において、クリア層形成後の化粧板を、クリア層形成前の化粧層を最表面とした化粧板に対して、その外観における差違が視認できないほど小さいものとすることができる。このように上記のヘイズ値及び光沢度の範囲は、これらが同時に満たされると化粧層の色相にかかわらずクリア層形成前後で化粧板の外観を同一とすることのできる、極めて適用範囲の広いクリア層形成のためのの光学的特性の条件である。
本願発明のクリア層は樹脂を含有する。クリア層の構成成分として使用可能な樹脂としては透明で化粧層との接着性が良好な各種樹脂をあげることができ、例えばアクリル樹脂、ウレタン樹脂、アクリルウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂など用いられ、これらは硬化剤を用いていわゆる2液型とすることもできる。、また、紫外線硬化性樹脂等を使用することもできる。特に好ましい樹脂としては、透明性、表面硬度、化粧層への接着性等の点において、アクリル、ポリエステル等のポリオールとイソシアネートを2液混合したもの等が挙げられる。
本願発明で使用するクリア層のヘイズ値や光沢度は、クリア層の表面に光散乱のための凹凸を形成し、その凹凸形状や凹凸頻度を調整することで行うことができる。凹凸形状の調整には平滑なクリア層表面を形成後に、該表面に対して粗面を押しつけて腑形処理をして形成することもできる。しかし、クリア層中に光散乱性物質である微粒子を添加し、上記凹凸の形状や頻度を、添加する微粒子の大きさ、形状、配合量等を調整することで行う方が光散乱の程度を調整し易く、さらにクリア層表面の凹凸からの散乱ばかりでなく、クリア層中の微粒子表面からの光散乱も寄与するため、少ない添加量でより効率的な散乱効果が得られる傾向にあり好ましい。
クリア層に添加する微粒子としては樹脂粒子等の有機微粒子を使用することもできるが、クリア層中の樹脂との屈折率差が大きく、クリア層の膜厚が薄く、またクリア層中の含有量が少なかったとしても、これら少量の含有量で効果的な散乱を発生させることが可能な無機微粒子を使用することが好ましい。無機微粒子としては、既述の化粧層において必要に応じて添加した艶消し剤を同様に使用することができる。その中でも特に透明性が高く分散の容易なシリカ粒子が好ましく、少量の添加で表面凹凸を容易に形成することのできる点で不定形シリカ粒子がさらに好ましい。
微粒子の粒径は塗布膜厚にもよるが体積平均粒径で1〜12μmが好ましく、3〜8μmがより好ましい。さらにクリア層中の微粒子含有量は8質量%以下が好ましく、 5質量%以下がより好ましい。
本発明の化粧板においては、化粧板の表面の光沢を低く、好ましくは艶消し状の外観とするため、クリア層の塗布量を大幅に低減することができる。
クリア層の塗布量は、該クリア層の積層前後で化粧板の色相が変化せず、また不要なヘイズを発生させないために、さらに不燃性能を高く維持するためにも低く維持することが好ましく、塗布量は乾燥塗膜で0.2〜20.0g/mが好ましく、0.5〜5.0g/mがさらに好ましい。
このように光散乱の状況を調整してクリア層形成前後の光沢度と色差が同等となるように調整された化粧板の外観はクリア層形成前の化粧板と識別し難いほど差の小さいものである。そしてクリア層の配合や種々の添加剤の添加を行うことにより、種々の追加機能をクリア層に付加することができる。そして、これらクリア層を通じて追加機能の付加された化粧板を、該クリア層を有さない化粧板であって、かつ前記クリア層を有する化粧板と外観の点では識別不能なほどの小さな差しかないものと共に、外観上の差異を生じさせることなく、違和感なく併用することができる。クリア層を有さない化粧板は該クリア層に付随する追加機能は有さないが、クリア層が形成されていない分、より優れた不燃性能を有し、クリア層を有する追加機能の付加された化粧板と設置箇所に応じて使い分けることにより、全体として均質で統一感のある良好な意匠性と優れた不燃性能を維持しつつ、それぞれの設置箇所に要請される種々の追加機能を発揮させることが可能となる。
例えばクリア層に表面硬度の向上機能付加する場合、必ずしも家屋等の建築物の内装面全てに該機能の付加の必要の無い場合がある。例えば居住者の手の届かない壁面の高所や天井などには優れた表面硬度が必要とされず、むしろ不燃性能を高めておくことが好ましい。このような場合においては表面硬度を高めた組成のクリア層を有する化粧板と、該クリア層を有さずその分不燃性能のより優れた化粧板を設置箇所に応じて使用することが、内装面全体の意匠性、不燃性能向上のためには好ましい。
さらに例えば化粧層中において、下地の隠蔽機能が高い酸化チタンを添加した場合、化粧層における酸化チタンの研磨性を抑制するためにクリア層を使用することもできる。化粧層上にクリア層を形成することで酸化チタン表面を被覆する被膜を形成し、かつクリア層形成後の化粧板の表面の外観が、クリア層形成前の化粧層の表面との間で、識別不可能なほど小さい差異しか生じない場合。クリア層を形成することにより化粧層の研磨性を抑制した化粧板を建築物の内装面の例えば壁面の低い位置に使用し、居住者の手の届かないような壁面の高所や天井には、むしろ不燃化性能を重視したクリア層を有さない化粧板を使用することによって、内装面全体の高い意匠性と優れた不燃性能を維持しつつ、酸化チタンを化粧層に使用した化粧板の有する研磨性を適正に抑え、接触金属等の削れによる金属汚れを防止することができる。
クリア層には上記の他、その配合と添加剤の種類を調整することにより種々の特性を付与することが可能であり、例えば抗菌性、耐擦傷性・耐汚染性などの各種機能を付加した化粧板を作製することができる。
なおクリア層の塗布は樹脂、必要に応じて微粒子を含有するクリア層用塗料を化粧層上に、化粧層用塗料の塗布においても使用されたような公知の塗布方法を用いて塗布することによって形成することができる。
このような化粧板を用いて表面を被覆する施工方法は、家屋、建築物等の内装面や外装面である外壁、内壁、床、天井等の建築構造の被覆の他、庇やドア等の建築構造の付設物、あるいはキッチン設備等の台所施設や収納棚等の建築構造の内外に設置される家具、設備等の物品の表面に対して適用することができる。
<実施例1>
[クリア層無し化粧板の作製]
まず、厚さ6mmの珪酸カルシウム板(三菱マテリアル建材社製ヒシタイカ#70)の片面に対して、珪酸カルシウム板の表層強化及びアルカリ成分の溶出を防止するための固形分比50%MDI(日本ポリウレタン製MR−100)をロールコーターで乾燥時の塗布量が77g/mとなるように塗工し、ベースコート層の一つであってシーラー処理を行うシーラー層を形成し、十分に乾燥させた。次に、その上から目どめ処理層として固形分比100%のエポキシアクリレート系紫外線硬化型塗料(DIC製AC−12)をロールコーターで乾燥時の塗布量110g/mとなるように塗工し、上記シーラー層と併せてベースコート層を形成した。次に、その上からサンディング加工を行い、表面が平滑な下地処理済み珪酸カルシウム板を得た。
次に、その上から着色塗料として、二液タイプの白色系アクリルウレタン系エナメル塗料(DIC製UCカラーS DFD−023NT(酸化チタン含有))をフローコーターで乾燥時の塗布量で40g/m塗工して、クリア層形成前の化粧板(白色塗装板)を得た。この時点で化粧層の60度光沢度は6.0、a、b、Lはそれぞれ0.24、2.56、93.21であった。なおこれら光学的特性の測定は、後述のクリア層の特性測定に用いたと同様の方法で行ったものである。
[クリア層用塗料の作製]
次に、クリア層用塗料として不揮発分38%、水酸基価13.5のアクリルポリオール(大成ファインケミカル社製アクリットQT510−15ED)54.5質量部と、レーザー法による平均粒子径が3.9μmの表面未処理シリカ(富士シリア化学社製サイリシア350D)2.2質量部と、メチルイソブチルケトン43.3質量部、さらに硬化剤(住化バイエルウレタン社製スミジュールN−3300 HDI系イソシアネート)10質量部を各々配合しクリア層用塗料Aを作製した。
[クリア層の特性測定]
クリア層用塗料を、上記化粧層形成後の化粧板を60度光沢度6.0の測定用基体として用いて、この上にクリア層用塗料をナチュラルロールコーターで所定の塗布量、すなわち実施例1においては乾燥塗布量1.0g/mとなるように塗工して、クリア層付きの白色化粧板を得た。その後、クリア塗装白色化粧板の60°光沢度をグロスメーター(堀場製作所製IG−330)により測定した結果、4.5となった。
また、前記クリア層用途料を所定の塗布量すなわち実施例1においては1.0g/mとなるように透明PETフィルムに塗工し、そのヘイズ値をクリア層側からヘイズメーター(村上色彩技術研究所製HR−100)で測定した。その結果、31.3%となった。
[クリア層付き化粧板の特性]
上記クリア層用塗料を、上記クリア層形成前の化粧板(白色塗装板)上にナチュラルロールコーターで所定の塗布量、すなわち実施例1においては乾燥塗布量1.0g/mとなるように塗布してクリア層を形成した。クリア層乾燥後の化粧板の表面の60°光沢度をグロスメーター(堀場製作所IG−330)により測定し、同様に測定したクリア層形成前の化粧層表面の光沢度からの増減を、クリア層形成前の光沢度に対する比率(百分率)で表した。結果は+1.5%であった。
また、クリア層用塗料を塗工する前と塗工した後の色差ΔEを色差計(JUKI製JP7200C:C光源2度視野を使用)で測定した。ここで色差ΔEは下記のハンターの色差式で得られるものを用いた。
Figure 0005888091
ここでΔLとΔa,Δbは、比較する二つの表面色の明度指数Lと色座標a,bの差である。
測定の結果、ΔE=0.10であった。
<実施例2>
実施例1と同様の方法で作製したクリア層形成前の化粧板(白色塗装板)上にクリア途料の乾燥塗布量を2.3g/mとした以外は実施例1と同様な条件でクリア層を形成してクリア層付き化粧板を得た。実施例1と同様にクリア層の光沢度を測定した結果、5.0となった。また、実施例1と同様の方法でクリア層のヘイズ値を測定した結果、45.9%となった。また、クリア塗膜を塗工する前と塗工した後の光沢度の増減値は+4.5%、色差は結果、ΔE=0.12であった。
<実施例3>
実施例1と同様の方法で作製したクリア層形成前の化粧板(白色塗装板)上に、クリア層用途料として、不揮発分55%、水酸基価95のアクリルポリオール(DIC社製アクリディックTU690)67.4質量部と、レーザー法による平均粒子径が3.9μmの表面未処理シリカ3.7質量部と、メチルイソブチルケトン28.9質量部、さらに硬化剤(住化バイエルウレタン社製スミジュールN−3300 HDI系イソシアネート)10質量部を各々配合しクリア層用塗料Bを作製した。該塗料をナチュラルロールコーターで乾燥塗布量1.9/mとなるように塗工してクリア層付き化粧板を得た。クリア層の光沢度を実施例1と同様の方法で測定した結果、7.0となった。またそのヘイズ値を実施例1と同様の方法で測定した結果、44.0%となった。
また、実施例1と同様な方法で、クリア塗膜を塗工する前と塗工した後の光沢度の増減値を測定した結果は+13.6%、色差を色差計で測定した結果はΔE=0.60であった。
<実施例4>
着色塗料として、二液タイプの濃色系アクリルウレタン系エナメル塗料(DIC製UCカラーS DFチャコールグレーNT(酸化チタン含有))をフローコーターで40g/m塗工した以外は実施例1と同様な条件で、チャコール色のクリア層形成前の化粧板を作製した。このとき化粧層の60度光沢度は6.47、a、b、Lの値はそれぞれ1.65、2.51、35.18であった。測定には既述のクリア層の特性測定に用いたと同様の装置を使用した。この上に実施例1で使用したものと同じクリア層用塗料を塗布してクリア層付きのチャコールグレー色の塗装板を得た。実施例1と同様の方法で、クリア塗膜を塗工する前と塗工した後の光沢度の増減値を測定した結果は−25.0%、色差を色差計で測定した結果はΔE=0.97であった。
<実施例5>
着色塗料として、濃色系ウレタンエナメル塗料(DIC製UCカラーS DFチャコールグレーNT)をフローコーターで塗工した以外は実施例1と同様な条件で、チャコール色のクリア層形成前の化粧板を作製し、この上に実施例2で使用したものと同じクリア層用塗料を塗布してクリア層付きのチャコールグレー色の塗装板を得た。実施例1と同様の方法でクリア塗膜を塗工する前と塗工した後の光沢度の増減値を測定した結果は−21.9%、色差を色差計で測定した結果はΔE=1.11であった。
<実施例6>
着色塗料として、濃色系ウレタンエナメル塗料(DIC製UCカラーS DFチャコールグレーNT)をフローコーターで塗工した以外は実施例1と同様な条件でクリア層形成前の化粧板を作製し、この上に実施例3で使用したものと同じクリア層用塗料を塗布してクリア層付きのチャコールグレー色の塗装板を得た。実施例1と同様の方法でクリア塗膜を塗工する前と塗工した後の光沢度の増減値を測定した結果は−4.7%、色差を色差計で測定した結果はΔE=0.61であった。
<実施例7>
実施例1と同様の方法で作製したクリア層形成前の化粧板(白色塗装板)上にクリア層用途料として、不揮発分55%、水酸基価95のアクリルポリオール(DIC社製アクリディックTU690)25.0質量部と、不揮発分38%、水酸基価13.5のアクリルポリオール(大成ファインケミカル社製アクリットQT510−15ED)32.4質量部と、レーザー法による平均粒子径が3.9μmの表面未処理シリカ3.7質量部と、メチルイソブチルケトン38.9質量部、さらに硬化剤(住化バイエルウレタン社製スミジュールN−3300 HDI系イソシアネート)10質量部を各々配合してクリア層用塗料Cを作製した。該塗料をナチュラルロールコーターで乾燥塗布量1.9/mとなるように塗工してクリア層付き化粧板を得た。クリア層の光沢度を実施例1と同様の方法で測定した結果、4.0となった。またそのヘイズ値を実施例1と同様の方法で測定した結果、58.3%となった。
また、実施例1と同様な方法で、クリア塗膜を塗工する前と塗工した後の光沢度の増減値を測定した結果は−9.1%、色差を色差計で測定した結果はΔE=0.14であった。
<実施例8>
実施例1と同様の方法で作製したクリア層形成前の化粧板(白色塗装板)上にクリア層用途料として、不揮発分38%、水酸基価13.5のアクリルポリオール(大成ファインケミカル社製アクリットQT510−15ED)67.55質量部と、レーザー法による平均粒子径が3.9μmの表面未処理シリカ3.7質量部と、メチルイソブチルケトン28.95質量部、さらに硬化剤(住化バイエルウレタン社製スミジュールN−3300 HDI系イソシアネート)10質量部を各々配合したクリア層用塗料Dを作製した。該塗料をナチュラルロールコーターで乾燥塗布量0.5/mとなるように塗工してクリア層付き化粧板を得た。クリア層の光沢度を実施例1と同様の方法で測定した結果、3.0となった。また、そのヘイズ値を実施例1と同様の方法で測定した結果、45.0%となった。
また、実施例1と同様の方法で、クリア塗膜を塗工する前と塗工した後の光沢度の増減値を測定した結果は−27.3%、色差を色差計で測定した結果はΔE=0.25であった。
<実施例9>
実施例1と同様の方法で作製したクリア層形成前の化粧板(白色塗装板)上にクリア用途料として、不揮発分55%、水酸基価95のアクリルポリオール(DIC社製アクリディックTU690)66.4質量部と、レーザー法による平均粒子径が3.9μmの表面未処理シリカ5.2質量部と、メチルイソブチルケトン28.4質量部、さらに硬化剤(住化バイエルウレタン社製スミジュールN−3300 HDI系イソシアネート)10質量部を各々配合した塗料(クリア層用塗料E)をナチュラルロールコーターで乾燥塗布量1.6/mとなるように塗工してクリア層付き化粧板を得た。クリア層の光沢度を実施例1と同様の方法で測定した結果、3.2となった。また、そのヘイズ値を実施例1と同様の方法で測定した結果、61.4%となった。
また、実施例1と同様の方法で、クリア塗膜を塗工する前と塗工した後の光沢度の増減値を測定した結果は−24.2%、色差を色差計で測定した結果はΔE=0.27であった。
<比較例1>
実施例1と同様の方法で作製したクリア層形成前の化粧板(白色塗装板)上にクリア途料として、不揮発分55%、水酸基価95のアクリルポリオール(DIC社製アクリディックTU690)70.0質量部と、MIBK30.0質量部、さらに硬化剤(住化バイエルウレタン社製スミジュールN−3300 HDI系イソシアネート)10質量部を各々配合した塗料(クリア層用塗料F)をナチュラルロールコーターで乾燥塗布量0.7/mとなるように塗工してクリア層付き化粧板を得た。クリア層の光沢度を実施例1と同様の方法で測定した結果、25.0となった。また、そのヘイズ値を実施例1と同様の方法で測定した結果、1.0%となった。
また、実施例1と同様の方法で、クリア塗膜を塗工する前と塗工した後の光沢度の増減値を測定した結果は286.4%、色差を色差計で測定した結果はΔE=0.57であった。
<比較例2>
着色塗料として、濃色系ウレタンエナメル塗料(DIC製UCカラーS DFチャコールグレーNT)をフローコーターで塗工した以外は実施例1と同様な条件で、チャコール色のクリア層形成前の化粧板を作製し、この上に実施例7で使用したものと同じクリア層用塗料を塗布してクリア層付きのチャコールグレー色の塗装板を得た。実施例1と同様の方法で、クリア塗膜を塗工する前と塗工した後の光沢度の増減値を測定した結果は−25.0%、色差を色差計で測定した結果はΔE=1.62であった。
<比較例3>
着色塗料として、濃色系ウレタンエナメル塗料(DIC製UCカラーS DFチャコールグレーNT)をフローコーターで塗工した以外は実施例1と同様な条件でクリア層形成前の化粧板を作成し、この上に実施例8で使用したものと同じクリア層用塗料を塗布して,チャコール色のクリア層付きのチャコールグレー色の塗装板を得た。実施例1と同様の方法で、クリア塗膜を塗工する前と塗工した後の光沢度の増減値を測定した結果は−53.1%、色差を色差計で測定した結果はΔE=1.30であった。
<比較例4>
着色塗料として、濃色系ウレタンエナメル塗料(DIC製UCカラーS DFチャコールグレーNT)をフローコーターで塗工した以外は実施例1と同様な条件でクリア層形成前の化粧板を作製し、この上に実施例9で使用したものと同じクリア層用塗料を塗布して、チャコール色のクリア層付きのチャコールグレー色の塗装板を得た。実施例1と同様の方法で、クリア塗膜を塗工する前と塗工した後の光沢度の増減を測定した結果は、−50.0、色差を色差計で測定した結果はΔE=1.36であった。
<比較例5>
着色塗料として、濃色系ウレタンエナメル塗料(DIC製UCカラーS DFチャコールグレーNT)をフローコーターで塗工した以外は実施例1と同様な条件で、チャコール色のクリア層形成前の化粧板を作成し、この上に比較例1で使用したものと同じクリア層用塗料を塗布してクリア層付きのチャコールグレー色の塗装板を得た。実施例1と同様の方法で、クリア塗膜を塗工する前と塗工した後の光沢度の増減値を測定した結果は223.4%、色差を色差計で測定した結果はΔE=2.08であった。
<参考例1>
クリア塗膜を塗工しないこと以外は実施例1と同様として、クリア層を形成しない白色の化粧板を作製した。
<参考例2>
クリア塗膜を塗工しないこと以外は実施例4と同様として、クリア層を形成しないチャコール色の化粧板を作製した。
上記実施例1〜9比較例1〜5に使用したクリア層の配合とその特性について、下記に一覧表を示す。
Figure 0005888091
[クリア層形成前後の外観の比較]
上記実施例1〜9、比較例1〜5で作製したクリア層付き化粧板を、これらクリア層を形成する前の、化粧層を最表層とする化粧板と並置し以下の基準で外観を比較、評価した。結果を表2に示す。
○・・・クリア層形成前後で目視により外観の差異を認識することが不可能であるか きわめて困難である
△・・・クリア層形成前後で目視により認識可能な差異がわずかではあるが認識できる。
×・・・クリア層形成前後で目視により差異が容易に認識できる。
実施例1〜9、比較例1〜5、参考例1、参考例2の化粧板は、化粧層に用いられている塗料中に酸化チタンを含有している。以下に化粧層に顔料として酸化チタンを使用した場合に、懸念される接触金属に対する研磨性(コインマーク性)について以下の方法で評価を行った。結果を表2に示す。
[化粧板表面の研磨性]
化粧板表面に10円硬貨の円周部分を接触させ、角度45度を維持しながら50gの加重をかけつつ10円硬貨の面と平行方向に5cmの距離の移動をさせた。このとき化粧板の表面に形成された10円硬貨の削れ痕(金属汚れ)の状況を以下の評価基準をもとに評価した。
○・・・10円硬貨が削れることがなく,化粧板上に10円硬貨の削れ痕による金属汚れが発生しない。
△・・・10円硬貨の削れ痕による金属汚れがわずかではあるが発生する。
×・・・10円硬貨の削れ痕がはっきり残り金属汚れの発生が明らかである。
Figure 0005888091
表1から明らかなように、実施例1〜実施例9の化粧板は比較例1〜比較例5の化粧板に比較して、クリア層形成前後の光沢度の増減と色差が少なく、外観上の差異も識別不可能なほど小さいものであった。このため該化粧板をクリア層の形成されていないより不燃性能の高い化粧板と適宜併用することができる。特に実施例1〜実施例6の化粧板は、クリア層の形成前後で外観の差異の出にくい化粧層の色相が白の場合と、極めて差異の出やすい化粧層の色相が濃色のチャコールの場合とについて、同じクリア層の構成でクリア層形成前後の外観上の差異を小さく抑えることができており、このように設計されたクリア層を用いることにより、任意の色相の化粧層に対して対応可能とすることができる。
参考例1、参考例2に示すクリア層形成前の化粧板は、不燃性能はより優れたものとなるが化粧層に酸化チタンが配合されており金属汚れが発生する。しかしこれらクリア層を形成していない化粧板と、クリア層を形成することにより不燃性能はやや低下するものの、金属汚れの発生しない実施例1〜実施例9の化粧板とは、識別不可能な程度の外観差しか有さないため、これらを併用して内外装用として使用できる。すなわち、金属汚れの発生し易い壁面の低い位置等に例えば実施例1〜実施例9の化粧板を使用し、金属汚れが発生しにくい壁面のより高い位置や天井等に不燃性能のより優れた化粧板を使用することにより、施工場所に必要とされる追加機能を付与しつつ、施工場所全体としての良好な意匠性と優れた不燃性能を実現することができる。
同様に追加機能に抗菌性や耐擦傷性、耐汚染性等を選択して、化粧板の設置場所に応じて追加機能を付与することも可能である。
本願発明の化粧板は不燃性能を維持しつつ高い意匠性を有する化粧板として、施工場所全体として均質で統一感のある良好な意匠性と高い不燃性能を発揮させつつ、適用することができる。その際、設置箇所に応じた各種追加機能を色相や光沢等の外観上の差異を発生することなく化粧板に付与して、多くのバリエーションを作製することが可能であり、それら複数の化粧板を併用して、各置箇所に対して最適化して使用することにより、不燃性能や高意匠性といった基本性能を維持しつつ、新たな追加機能を付加することが可能であり、例えば建築物の内装面や外装面等の建築構造や建築構造の付設物の被覆、建築構造の内外に設置される各種物品の被覆に、追加機能の付加の可能な不燃塗装化粧板として使用することができる。
1 無機系基材
2 シーラー層
3 目どめ処理層
4 ベースコート層
5 化粧層
6 クリア層

Claims (6)

  1. 無機系基材の表面にベースコート層と、着色剤を含有する化粧層をこの順に有しさらにその上にクリア層を形成した化粧板であって、前記化粧板の表面は50以下の光沢度を有し、かつクリア層形成前の化粧層表面と比較して光沢度における増減値が+20〜−40%であり、かつ色差ΔEが1.5以下であることを特徴とする化粧板。
  2. 無機系基材の表面にベースコート層と、着色剤を含有する化粧層をこの順に有しさらにその上にクリア層を形成した化粧板であって、前記化粧板の表面は50以下の光沢度を有し、前記クリア層のヘイズ値が50%以下、かつ光沢度6.0の白色基板上に積層されたときの前記クリア層の光沢度が3.6〜7.2であることを特徴とする化粧板。
  3. 前記クリア層は無機微粒子を含有する請求項1または2に記載の化粧板。
  4. 前記無機微粒子はシリカ微粒子である請求項3に記載の化粧板。
  5. 請求項1〜4に記載のいずれか1項に記載の化粧板と、該化粧板における前記クリア層を形成前の化粧板とを含有する化粧板セット。
  6. 請求項5に記載の化粧板セットを構成する複数の種類の化粧板を使用して、建築構造、建築構造の付設物、又は建築構造の内外に設置される物品の表面を被覆することを特徴とする化粧板の施工方法。
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