以下に説明する好ましい実施形態は、本発明を容易に理解するために用いられている。従って、当業者は、本発明が、以下に説明される実施形態によって不当に限定されないことを留意すべきである。
図1は、本発明に従う車載装置を含むシステムの概略構成例を示す。図1の例において、車載装置は、例えば自動車等の車両に設けられるベース部4と、ベース部に着脱可能なタブレット型端末1と、を備えている。また、タブレット型端末1は、処理部を内蔵し、様々なアプリケーション又はプログラムを実行可能である。ベース部4は、例えばダッシュボートの内部に組み込まれるが、例えば特許文献1の図3のクレードルユニット12が特許文献1の図5で示されるように、例えばダッシュボートの上部又は表面に取り付けられてもよく、ベース部4は、例えばダッシュボートを介して車両の車体に設けることができる。
図1の例において、タブレット型端末1は、例えばインターネットで構成される回線3に接続可能な例えば3G通信モジュール等の通信部を有していない。そこで、タブレット型端末1は、回線3に接続可能な端末5と接続することで、例えばサーバ2上にダウンロード可能に設定されている様々なアプリケーション又はプログラムが、タブレット型端末1に取り込まれる。様々なアプリケーションには、例えば、車両を目的地に走行ルートで誘導するナビゲーションアプリケーションが含まれる。このようにして、車載装置は、例えば、ナビゲーション装置として構築することができる。
ベース部4は、例えば、ベース部4とタブレット型端末1とを接続する接続インターフェース等の接続部、タブレット型端末1の駆動電源、ベース部4内の部品の駆動電源を生成する電源部で構成される。ベース部4は、CPU(central processing unit)等の処理部を有する必要がないが、処理部を有してもよい。図1の例において、ベース部4は、ベース部4の前面に接続インターフェースとして例えば凸状のメス型ピン端子を有し、メス型ピン端子は、タブレット型端末1の背面に設けられる例えば凹状のオス型ピン端子(図示せず)と嵌合し、接続部は、着脱部としても機能する。凹状のオス型ピン端子は、例えば特許文献1の図2及び図6Aで示されるようなコネクタ14z又は接続インターフェースを採用することができる。
図1の例において、タブレット型端末1がベース部4に装着される時、ベース部4の前面に設けられた凹部(凸状のメス型ピン端子を含む)も、タブレット型端末1の背面に設けられた凸部(図示せず)と嵌合し、ベース部4の前面とタブレット型端末1の背面との隙間が少なく、ベース部4の前面は、タブレット型端末1の背面とほぼ密着している。タブレット型端末1の背面に設けられた凸部は、例えば特許文献1の図2で示されるようなキャッチレバー14h及び固定爪14gを含む凸部を採用することができる。
ベース部4の電源部には、例えば車両の原動機を格納する室又は自動車のエンジンルームに設置される車載バッテリが接続され、車載バッテリは、車載バッテリ電源を電源部に供給している。電源部は、例えば、車載バッテリ電源(例えば12[V])をタブレット型端末1の駆動電源(例えば5[V])に変換して、例えばベース部4の凸状のメス型ピン端子を介して、タブレット型端末1に供給することができる。
ここで、ベース部4の電源部は、車載バッテリ電源を常時使用してもよく、車載バッテリ電源を例えばアクセサリースイッチのオン時に使用してもよい。言い換えれば、ベース部4の電源部は、常時電源としての車載バッテリ電源(例えば12[V])をそのままタブレット型端末1の駆動電源(例えば5[V])に変換してもよく、アクセサリー電源としての車載バッテリ電源(例えば12[V])を例えばリレースイッチ(図示せず)を介してタブレット型端末1の駆動電源(例えば5[V])に変換してもよい。なお、リレースイッチは、アクセサリースイッチのオン時に連動して車載バッテリ電源をベース部4の電源部に接続するが、例えばエンジンスイッチ又はイグニッションスイッチのオン時に連動して車載バッテリ電源をベース部4の電源部に接続してもよい。
タブレット型端末1は、例えば、CPU等の処理部、HDD(hard disk drive)、フラシュメモリ等の記憶部、ベース部4とタブレット型端末1とを接続する接続インターフェース等の接続部、タブレット型端末1の部品の駆動電源を生成する電源部、タッチパネル式ディスプレイ等の表示部及び入力部で構成される。記憶部又はタブレット型端末1には、OS(operating system)アプリケーション及びOSアプリケーション上で実行可能なアプリケーション等のプログラムを記憶することができる。OSは、例えば、アンドロイドOSであり、プログラムには、例えば、タブレット型端末1がベース部4に装着されていることを検知し、CPUのクロック周波数を変更するプログラムが含まれる。タブレット型端末1は、例えばタブレット型のPC(personal computer)であるが、例えばタブレット型のマイクロコンピュータでもよい。
タブレット型端末1の接続部は、前述のように、例えば凹状のオス型ピン端子のピン端子であり、タブレット型端末1の例えばピン端子は、ベース部4の例えばピン端子と嵌合して、着脱部としても機能することができる。また、タブレット型端末1の例えばピン端子は、タブレット型端末1の駆動電源端子(端末1側)を有することができ、タブレット型端末1がベース部4に装着される時、タブレット型端末1の駆動電源端子(端末1側)は、タブレット型端末1の駆動電源端子(ベース部4側)と電気的に接続される。ベース部4によって生成されたタブレット型端末1用の駆動電源は、ベース部4のピン端子(又は駆動電源端子)及びタブレット型端末1のピン端子(又は駆動電源端子)介して、タブレット型端末1の電源部に供給される。
タブレット型端末1がベース部4に装着される時、タブレット型端末1の電源部は、タブレット型端末1の部品の規格に応じて、ベース部4からの駆動電源をそのまま部品に供給してもよく、又はその駆動電源を部品用の駆動電源に変換して変換された電源(部品用の駆動電源)を部品に供給してもよい。加えて、タブレット型端末1の電源部には、内蔵バッテリ(端末1側のバッテリ)が接続され、タブレット型端末1の電源部は、ベース部4からの駆動電源で内蔵バッテリを充電することができる。
タブレット型端末1がベース部4から取外される時、タブレット型端末1の電源部は、内蔵バッテリからの内蔵バッテリ電源をそのまま部品に供給してもよく、又はその内蔵バッテリ電源を部品用の駆動電源に変換して変換された電源(部品用の駆動電源)を部品に供給してもよい。
サーバ2は、例えば、CPU等の処理部、HDD等の記憶部、Ethernet(登録商標)LAN(local area network)ボード等の通信部で構成される。記憶部又はサーバ2には、OSアプリケーション及びOSアプリケーション上で実行可能なアプリケーション等のプログラムを記憶することができる。OSは、例えば、Windows(登録商標) Server 2008 operating systemであり、プログラムには、例えば、タブレット型端末1にインストール可能なアプリケーションを端末5にダウンロードさせるプログラムが含まれる。なお、端末5は、サーバ2上のアプリケーションを端末5にダウンロードしてそのアプリケーションをタブレット型端末1に転送する。この時、端末5は、ダウンロード先をタブレット型端末1に設定して、ダウンロードと転送を同時に実行してもよい。言い換えれば、タブレット型端末1は、端末5を介してアプリケーションをダウンロードしてもよい。
端末5は、例えば、CPU等の処理部、HDD、フラシュメモリ等の記憶部、Ethernet(登録商標)LANボード等の通信部で構成される。端末5とタブレット型端末1とを接続してアプリケーションを転送するために、通信部は、例えばUSB(Universal Serial Bus)通信モジュール等の有線通信モジュールをさらに有してもよく、また、例えばWifi(wireless fidelity)通信モジュール、Bluetooth(登録商標)通信モジュール等の無線通信モジュールをさらに有してもよい。記憶部又は端末5には、OSアプリケーション及びOSアプリケーション上で実行可能なアプリケーション等のプログラムを記憶することができる。OSは、例えば、Windows(登録商標) 7 operating systemであり、プログラムには、例えば、サーバ2及びタブレット型端末1と通信するプログラムが含まれる。端末5は、例えばデスクトップ型のPCであるが、例えばノート型のPCでもよい。
図2は、タブレット型端末1の動作例を示す。図2の例において、タブレット型端末1が図1のベース部4に装着されている時(車載時)のCPUのクロック周波数は、例えば800[MHz]である一方、タブレット型端末1がベース部4から取外されている時(取外し時)のCPUのクロック周波数は、例えば1[GHz](=1000[MHz])である。このように、車載時のCPU又は処理部のクロック周波数は、取外し時又は通常時のCPU又は処理部のクロック周波数よりも低く設定される。従って、車載時のCPU又はタブレット型端末1からの発熱は、少なく設定される。これにより、過酷な環境下でも車載装置は、正常に動作可能になる。言い換えれば、車載時から発熱を少なくすることで、タブレット型端末1が正常に動作しないことを未然に防ぎ、或いは、タブレット型端末1が正常に動作する期間を長く設定することができ、タブレット型端末1又は車載装置の耐久性及び信頼性が向上する。
タブレット型端末1又はCPUは、タブレット型端末1又は例えばアンドロイドOSの起動時に、CPUのクロック周波数を変更するアプリケーション(周波数変更アプリケーション)又はプログラムを、取外し時又は通常時のCPUのクロック周波数で実行することができる。周波数変更アプリケーションは、例えばバックグラウンドで実行され、常に、タブレット型端末1がベース部4から取外されているか否かを判別又は監視することができる。具体的には、周波数変更アプリケーションは、タブレット型端末1の例えば接続インターフェース又はピン端子とベース部4の例えば接続インターフェース又はピン端子とが接続されているか否かを判断する。
より具体的には、ベース部4のピン端子の例えば両側端子が例えば車体にアースされてグランド電位に設定されている場合に、タブレット型端末1のピン端子の例えば両側端子がベース部4のピン端子の例えば両側端子と接続されて、タブレット型端末1のピン端子の両側端子もグランド電位に設定された時に、例えば電源部又はCPU(周波数変更アプリケーション)は、タブレット型端末1がベース部4から取外されていないこと、即ちタブレット型端末1がベース部4に装着されていることを判別する。言い換えれば、例えば電源部又は周波数変更アプリケーションは、タブレット型端末1のピン端子の両側端子の電位を監視し、それらの電位の双方がフローティング又はグランドの何れかであるかを判別することができる。
なお、例えば電源部又は周波数変更アプリケーションは、タブレット型端末1のピン端子の駆動電源端子の電位を監視し、その電位がフローティング又は例えば5[V]の何れかであるかを判別してもよい。或いは、ベース部4が例えばCPUを有してベース部4の例えば電源部又はCPUでタブレット型端末1とベース部4との接続状態が監視される場合に、タブレット型端末1の例えば電源部又は周波数変更アプリケーションは、タブレット型端末1のピン端子の例えば通信端子でベース部4側での監視結果を受け取り、タブレット型端末1側がベース部4から取外されているか否かを判別又は監視してもよい。ここで、タブレット型端末1のピン端子の駆動電源端子の電位が例えば5[V]に設定される時、ベース部4は、その5[V]をアクセサリー電源(車載バッテリ電源から例えばリレースイッチを経由するもの)から生成してもよく、常時電源(車載バッテリ電源そのもの)から生成してもよい。
このように、タブレット型端末1がベース部4に装着されていることをタブレット型端末1によって検知された時は、具体的には、タブレット型端末1の接続インターフェースがベース部4の接続インターフェースと接続されていることをタブレット型端末1によって検知された時であり、より具体的には、例えば、タブレット型端末1の駆動電源がベース部4からタブレット型端末1に供給されていることをタブレット型端末1によって検知された時、グランド電位がベース部4からタブレット型端末1に供給されていることをタブレット型端末1によって検知された時、又は接続状態を表す監視結果がベース部4からタブレット型端末1に供給されていることをタブレット型端末1によって検知された時である。
タブレット型端末1がベース部4に装着されていることをタブレット型端末1の例えば電源部又は周波数変更アプリケーションが検知した瞬間に、タブレット型端末1は、取外し時又は通常時のCPUのクロック周波数を車載時のCPUのクロック周波数に変更する。また、タブレット型端末1がベース部4から取外されていることをタブレット型端末1の例えば電源部又は周波数変更アプリケーションが検知した瞬間に、タブレット型端末1は、車載時のCPUのクロック周波数を取外し時又は通常時のCPUのクロック周波数に変更する。
ところで、取外し時のタブレット型端末1は、様々なアプリケーションをインストールすることができる。図2の例において、タブレット型端末1の表示部又は例えばタッチパネル式ディスプレイは、例えばアンドロイドOSのホーム画面を表し、そのホーム画面上には、様々なアプリケーションのアイコン又は複数のアイコンを格納するフォルダが存在している。また、例えば目的地に関する情報等の様々な情報を検索可能な検索アプリケーションが実行されて、ホーム画面上には、ウィジェットも存在している。タブレット型端末1がベース部4から取外されている時のCPUのクロック周波数は、通常のクロック周波数のそのままでよく、例えば運転者又はユーザは、取外し時のアプリケーションを快適に操作することができる。
しかしながら、アプリケーションの種類によっては、車両の走行時に適しないアプリケーションも存在する。走行時に適しないアプリケーション又は所定の推奨アプリケーションに該当しないアプリケーションには、例えば、インターネット上の動画を再生可能な動画アプリケーション(図示せず)が含まれる。このようなアプリケーションの使用をタブレット型端末1がベース部4に装着されている時(車載時)に制限することで、運転者は車両の運転に専念することができ、車両は安全に走行することができる。なお、タブレット型端末1は、車載時を走行時とみなして、例えば動画アプリケーションの使用を制限することができるが、好ましくは、タブレット型端末1は、例えばベース部4を介して走行時を実際に判別し、その判別結果に従って例えば動画アプリケーションの使用を制限する。ここで、車載時に、好ましくは車載時であって走行時に、例えば動画アプリケーション等の走行時に適しないアプリケーションの使用を制限することができる。
タブレット型端末1がベース部4に装着されている時(車載時)に、例えば周波数変更アプリケーション又は周波数変更アプリケーションと連動するアプリケーションは、車載時に使用可能なアプリケーションのみを実行可能にすることが好ましい。図2の例において、車載時に使用可能なアプリケーションのアイコンとして、例えばナビゲーションアプリケーション、例えば音楽メディアを再生可能な音楽アプリケーション、及び例えばFM及びAMラジオを受信可能なラジオアプリケーションの3つのアイコンが表示されている。周波数変更アプリケーション又は周波数変更アプリケーションと連動するアプリケーションが、車載時のアプリケーションを例えば3つのアプリケーションに限定することで、車載時のCPU又はタブレット型端末1からの発熱は、より一層少なく設定される。
運転者は、タッチパネル式ディスプレイ又はタブレット型端末1のボタンを介して、例えばこれらの3つのアイコンのうちの例えばナビゲーションアプリケーションのアイコンをクリックして、タブレット型端末1にナビゲーションアプリケーションを実行させることができる。但し、ナビゲーションアプリケーションは、タブレット型端末1がベース部4から取外されている時(取外し時)においても、例えばホーム画面を介して実行することができる。また、取外し時にナビゲーションアプリケーションは、運転者又はユーザを目的地に歩行ルートで誘導してもよい。
タブレット型端末1がベース部4に取付けられている時(取付け時)に、周波数変更アプリケーション又は周波数変更アプリケーションと連動するアプリケーションは、例えば動画アプリケーションの使用を制限し、例えば動画アプリケーションは、取外し時のみに使用可能である。周波数変更アプリケーション又は周波数変更アプリケーションと連動するアプリケーションは、タブレット型端末1に保有される様々なアプリケーションが所定の推奨アプリケーション(第1の群に属するアプリケーション)に該当するか否かを判別し、所定の推奨アプリケーションに該当しないアプリケーションは、第2の群に属するアプリケーションに分類することができる。なお、タブレット型端末1は、第1の群に属するアプリケーションとして、少なくとも1つのアプリケーション(第1のアプリケーション)を有し、第2の群に属するアプリケーションとして、少なくとも1つのアプリケーション(第2のアプリケーション)を有することができる。
図3は、タブレット型端末1とベース部4が連携する例を示す。図3の例において、タブレット型端末1は、ハードウエアとして、例えば処理部、記憶部、接続部及び電源部の他に、例えば、Micro USB通信モジュール、Wifi通信モジュール、Bluetooth(登録商標)通信モジュール等の通信部、GPS(global positioning system)受信機、ラジオ受信機等のチューナ、マイク、スピーカを有することができる。
また、タブレット型端末1は、ボタンとして、例えば、タッチパネル式ディスプレイの入力部とともにアプリケーションを実行又は動作させるアプリケーション操作ボタン、タブレット型端末1の電源ボタン、スピーカの音声ボリュームアップボタン、スピーカの音声ボリュームダウンボタンを有することができる。さらに、タブレット型端末1は、アプリケーションとして、上述のアプリケーションの他、例えば、連携アプリケーション等を有することができる。
タブレット型端末1がナビゲーションアプリケーション、ラジオアプリケーション等を実行する時、タブレット型端末1は、タブレット型端末1のGPS受信機、ラジオ受信機等のチューナを利用することができる。但し、ベース部4も、GPS受信機、ラジオ受信機等のチューナを有することができ、ベース部4のチューナをピン端子(ベース部4側及び端末1側)の例えばチューナ端子又は例えば同軸ケーブル等の接続ケーブル(図示せず)でタブレット型端末1に接続することができる。一般に、ベース部4のチューナの性能又は精度は、タブレット型端末1のチューナの性能又は精度よりも高く、ナビゲーションアプリケーション、ラジオアプリケーション等は、ベース部4のチューナを利用することができる。
ベース部4は、GPS受信機だけでなく、ジャイロセンサを有してもよく、CAN(controller area network)等の車載ネットワーク7を介して車速センサ(図示せず)の車速信号を入力してもよい。ナビゲーションアプリケーション等は、ベース部4のGPS受信機だけでなく、ジャイロセンサ及び車速信号も利用して、ナビゲーションの精度を向上させることができる。もちろん、タブレット型端末1が、ハードウエアとしてジャイロセンサ及び加速度センサをさらに有してもよい。ここで、ベース部4は、車載ネットワーク7を介してパーキングブレーキセンサ(図示せず)のパーキング信号を入力してもよく、ナビゲーションアプリケーション等は、パーキング信号を利用してもよい。
また、ベース部4のチューナは、車載部品8として例えばGPSアンテナ、ラジオアンテナと接続することができ、チューナの精度を向上させることができる。また、ベース部4には、例えば車載ネットワーク7を介して車載スピーカ(図示せず)及び車載マイク(図示せず)が接続されてもよく、ナビゲーションアプリケーション、ラジオアプリケーション等は、車載スピーカを利用し、ナビゲーションアプリケーション、ラジオアプリケーション等は、車載マイクを利用して音声操作コマンドを認識するアプリケーションであってもよい。加えて、ベース部4の電源部は、車載部品8として例えば車載バッテリと接続されている。
図3の例において、ベース部4は、例えば電源部、チューナの他に、例えばHDD、フラシュメモリ等の記憶部を有することができる。記憶部又はベース部4には、例えば音楽メディアが記憶され、タブレット型端末1が音楽アプリケーション等を実行する時、タブレット型端末1は、ピン端子(ベース部4側及び端末1側)の例えばデータ端子を介して、ベース部4側の音楽メディアを利用することができる。なお、ベース部4は、CD(compact disk) drive等のメディア駆動部(図示せず)をさらに有してもよく、ベース部4側の音楽メディアは、ベース部4に取り入れられるCDに記憶されてもよい。
図3の例において、ベース部4は、処理部(図示せず)を有してもよく、処理部(図示せず)を有していなくてもよく、ベース部4は、車載部品8として例えばリアカメラと接続されている。リアカメラで撮像される画像は、処理部を介して、又は直接に、タブレット型端末1に供給することができる。
図3の例において、タブレット型端末1は、いわゆるスマートフォン等の携帯電話端末6とも連携することができる。携帯電話端末6は、CPU等の処理部、HDD、フラシュメモリ等の記憶部、3G通信モジュール、Wifi通信モジュール、Bluetooth(登録商標)通信モジュール、Micro USB通信モジュール等の通信部、タッチパネル式ディスプレイ等の表示部及び入力部で構成される。携帯電話端末6は、例えば携帯電話網に接続可能な電話アプリケーションを有することができる。
電話アプリケーションは、例えばBluetooth(登録商標)のHFP(Hands-Free Profile)で運転者の音声信号を例えばタブレット型端末1に内蔵されるマイクから受信又入力し、例えばBluetooth(登録商標)のHFPで相手の音声信号を例えばタブレット型端末1に内蔵されるスピーカに送信又は出力することができる。
なお、タブレット型端末1及びベース部4間の連携、タブレット型端末1及び携帯電話端末6間の連携、並びに、タブレット型端末1、ベース部4及び携帯電話端末6間の連携は、端子ピン、USB等の有線形式での連携であってもよく、Bluetooth(登録商標)、Wifi等の無線形式での連携であってもよく、例えば連携アプリケーションによって制御することができる。
図4は、タブレット型端末1の動作状態の遷移例を示す。図4の例において、タブレット型端末1がベース部4から取外されている状態において、タブレット型端末1が例えばアンドロイドOSのホーム画面を表示している時に、例えば運転者がタブレット型端末1を一定時間操作しないと、タブレット型端末1はスリープ機能を実行する(図4の矢印S10参照)。この時、タブレット型端末1は、タブレット型端末1の表示部を消灯している。タブレット型端末1がスリープ機能を実行している時に、運転者が例えばタッチパネル式ディスプレイに手を触れると、タブレット型端末1はスリープ機能を停止し、例えば、ホーム画面が再び表示される(矢印S12参照)。タブレット型端末1の電源ボタンがオフされる又はタブレット型端末1の内蔵バッテリの残量が規定値以下になると、タブレット型端末1は、アンドロイドOSのシャットダウンを実行する(矢印S11参照)。
例えばアクセサリースイッチ又はエンジンスイッチがオフされる状態において、タブレット型端末1がベース部4に装着されると、タブレット型端末1の動作状態は、変化しない(矢印S13,S19,S22参照)。図4の例において、タブレット型端末1がベース部4に装着されている状態においても、例えば運転者がタブレット型端末1を一定時間操作しないと、タブレット型端末1はスリープ機能を実行する(矢印S16参照)。タブレット型端末1がスリープ機能を実行している時に、運転者が例えば電源ボタンに手を触れると、ホーム画面が再び表示される(矢印S18参照)。タブレット型端末1がスリープ機能を実行している時に、例えば運転者がタブレット型端末1を例えば10分間操作しない又はタブレット型端末1の内蔵バッテリの残量が規定値以下になると、タブレット型端末1はシャットダウンを実行する(矢印S17参照)。
例えばアクセサリースイッチ又はエンジンスイッチがオンされる状態において、アンドロイドOSのホーム画面を表示しているかスリープ状態のタブレット型端末1がベース部4に装着されると、タブレット型端末1は、周波数変更アプリケーションを自動的に起動し、周波数変更アプリケーションが立ち上がるまでの間、例えば周波数変更アプリケーションのシステム名称を表す画像等のオープニング画面が表示される(矢印S15,S46参照)。例えばアンドロイドOSがシャットダウンされている場合、タブレット型端末1は、アンドロイドOSを自動的に起動し(矢印S24参照)、更に周波数変更アプリケーションを自動的に起動する(矢印S25参照)。
例えばタブレット型端末1がベース部4に装着される状態において、アクセサリースイッチ又はエンジンスイッチがオンされると、アンドロイドOSのホーム画面を表示しているかスリープ状態のタブレット型端末1は、周波数変更アプリケーションを自動的に起動し、例えばオープニング画面が表示される(矢印S14,S20参照)。例えばアンドロイドOSがシャットダウンされている場合、タブレット型端末1は、アンドロイドOSを自動的に起動する(矢印S23参照)。
このように、タブレット型端末1がベース部4に装着される状態において、例えばアクセサリースイッチがオンされる時に、タブレット型端末1は、タブレット型端末1の駆動電源(例えば5[V])がベース部4から供給されていることを判断して、周波数変更アプリケーションを自動的に起動することができる。
なお、タブレット型端末1がベース部4に装着される状態において、例えばアクセサリースイッチがオフされる瞬間に、タブレット型端末1は、タブレット型端末1の駆動電源(例えば5[V])が例えばピン端子にベース部4から供給されていないことを判断して、実行される例えばナビゲーションアプリケーションを自動的に停止することができ、タブレット型端末1は例えばスリープ機能を実行することができる(矢印S21参照)。また、タブレット型端末1がベース部4に装着される状態において、例えばタブレット型端末1がベース部4から取外される瞬間に、タブレット型端末1は、グランド電位が例えばピン端子にベース部4から供給されていないことを判断して、実行される例えばナビゲーションアプリケーションを自動的に停止することができ、タブレット型端末1は例えばホーム画面を表示することができる(矢印S47参照)。
図4の例において、タブレット型端末1又はCPUは、タブレット型端末1又は例えばアンドロイドOSの起動時に、周波数変更アプリケーションを起動するが、周波数変更アプリケーションよりも車両に設けられるリアカメラ等のカメラ表示を優先させることができる。ここで、例えばリアカメラで撮像される画像をタッチパネル式ディスプレイ等の表示部に表示するカメラアプリケーションは、例えばバックグラウンドで実行され、常に、例えばリアカメラで撮像される画像がベース部4から供給されているか否かを例えばピン端子(又は例えば映像端子)で判別又は監視することができる。なお、カメラアプリケーションは、リアカメラで撮像される画像に例えばガイド線を重畳した重畳画像を表示してもよく、タブレット型端末1がスリープ機能を有している場合には、OSのシャットダウンと比較して、スリープ時のカメラアプリケーションは、迅速に実行することができる。
ところで、例えば運転者がシフトレバー等のシフト装置を「R(リバース)」に移動又は設定した時に、ベース部4は、バックライト(後進灯)、リバーススイッチ等のオンを判別して、例えばリアカメラで撮像される画像をタブレット型端末1に供給又は転送することができる。バックライト等がオンされる状態で、例えばアンドロイドOSが起動すると、アンドロイドOSは、周波数変更アプリケーションよりもカメラアプリケーションを優先的に起動することができ、タブレット型端末1は、例えば、直前に設定されていた状態でのカメラ表示を表示することができる(図4の矢印S40参照)。なお、タブレット型端末1は、ソフトウエア(例えばアンドロイドOS及びカメラアプリケーション)よりもハードウエア(例えばセレクタ)を優先的に実行又は選択して、アンドロイドOS及びカメラアプリケーションが起動するまでの間、タブレット型端末1は、例えばガイド線を含まないカメラ表示を実行してもよい。
図4の例において、バックライト等がオンされる状態では、カメラアプリケーションは、フォアグラウンドで実行されて、リアカメラで撮像される画像に例えばリアカメラの視界を変更できるようなボタン画像を重畳した重畳画像が表示される。例えばタブレット型端末1の表示部又は重畳画像の右下に表示される「ビュー」ボタン(図示せず)を手でタッチすると、カメラアプリケーションは、通常の視界を表す「ノーマル」ボタン、広い視界を表す「ワイド」ボタン、上方からの視界を表す「トップダウン」ボダン等の選択ボタン(図示せず)を表示することができる(矢印S41参照)。選択ボタンが表示される状態で、例えば運転者がタブレット型端末1を例えば5秒間操作しないと、直前に設定されていた状態でのカメラ表示が表示される一方(矢印S42参照)、選択ボタンが選択されると、新しく設定された状態でのカメラ表示が表示される(矢印S43参照)。
図4の例において、シフト装置が「R(リバース)」に設定されていない状態で、例えばアンドロイドOS又はカメラアプリケーション、又はそれらと連動するアプリケーションは、周波数変更アプリケーションを起動することができる(矢印S26参照)。周波数変更アプリケーションは、例えばフォアグラウンドで実行され、常に、車両が走行しているか否かを例えばピン端子(又は例えば映像端子)で判別又は監視することができる。ベース部4は、例えば車速信号をタブレット型端末1に供給又は送信し、タブランチャーアプリケーションは、車速信号の有無で、走行時又は非走行時の何れかを判別することができる。ベース部4は、例えばパーキング信号を送信してもよく、周波数変更アプリケーションは、車速信号及びパーキング信号の双方、又はパーキング信号だけで、走行時又は非走行時の何れかを判別してもよい。
図4の例において、車載時であって非走行時に、周波数変更アプリケーションは、例えば走行時に適した例えば3つのアプリケーションを運転者からの指示によって実行することができる。走行時に適していないアプリケーションが実行されている状態で、周波数変更アプリケーションが車両の走行を検知すると、周波数変更アプリケーションは、走行時に適したアプリケーションのみ実行できるように、走行時に適していないアプリケーションの使用を制限する(矢印S27参照)。具体的には、例えば動画アプリケーションが走行時に実行されている場合、周波数変更アプリケーションは、動画アプリケーションを停止する。代替的に、例えばナビゲーションアプリケーションが走行時に実行されている場合、周波数変更アプリケーションは、ナビゲーションアプリケーションを実行し続ける。但し、走行時に適したアプリケーションであっても、走行時に適しない機能を有している場合、その機能を停止することが好ましい。
非車載時に、走行ルート上の目的地がナビゲーションアプリケーションに設定されていた状態で、その後、運転者がタブレット型端末1をベース部4に装着すると、周波数変更アプリケーションの起動時に、周波数変更アプリケーション又はナビゲーションアプリケーションは、直前に設定されていた状態として、その目的地を維持する。そして、例えばアクセサリースイッチがオンされると、ナビゲーションアプリケーションは、その目的地を利用して、走行ルートを設定し、車両を誘導することができる(図4の矢印S29参照)。
なお、目的地を設定する機能は、走行時に適しない機能であり、車載時であって非走行時のみ、ナビゲーションアプリケーションは、例えば直前に設定されていた目的地とは異なる他の目的地を設定することができる。例えば車速センサからの信号により走行時と判断すると、ナビゲーションアプリケーションは、目的地を設定する機能を停止した状態で、車両を誘導することができる(矢印S33参照)。例えば車速センサからの信号により非走行時と判断すると、ナビゲーションアプリケーションは、目的地を設定する機能を有効にすることができる(矢印S32参照)。
図4の例において、ナビゲーションアプリケーションが車両を目的地に走行ルートで誘導する状態で、タブレット型端末1の表示部に表示される「案内終了」ボタン(図示せず)を手でタッチすると、ナビゲーションアプリケーションは、例えば車両の現在位置を表示し、例えば音声案内、右折指示等の誘導を停止する(矢印S35参照)。車両が目的地又は目的地付近に到達した時も、ナビゲーションアプリケーションは、例えば車両の現在位置を表示し、誘導を停止する(矢印S35参照)。ナビゲーションアプリケーションが例えば車両の現在位置を表示する時も、走行時に適しない機能は停止され(矢印S37参照)、非走行時にその機能を利用することができる(矢印S36参照)。ナビゲーションアプリケーションが車両の現在位置を表示する状態で、タブレット型端末1の表示部に表示される「案内開始」ボタン(図示せず)を手でタッチすると、ナビゲーションアプリケーションは、誘導を再開又は開始することができる(矢印S34参照)。
図4の例において、例えばナビゲーションアプリケーションが実行される状態で、タブレット型端末1の表示部に表示される「戻る」ボタン(図示せず)又はタブレット型端末1にハードウエアとして設けられる「HOME」ボタン(図示せず)を手でタッチすると、ナビゲーションアプリケーションは、停止又はバックグラウンドで実行し続け、周波数変更アプリケーションは、例えば音楽アプリケーション等の他のアプリケーションを起動させることができる(矢印S31参照)。ナビゲーションアプリケーション以外の例えば音楽アプリケーションは、例えば車速信号が車両の移動を表さない時に、非走行時の動作として、次の曲のタイトルを表示することができる一方(矢印S38参照)、車速信号が車両の移動を表す時に、走行時の動作として、次の曲のタイトルを表示しない(矢印S39参照)。
図4の例において、例えばナビゲーションアプリケーションが実行される状態で、バックライト等がオンされると、ナビゲーションアプリケーションは、停止又はバックグラウンドで実行し続ける一方、カメラアプリケーションは、フォアグラウンドで実行される(矢印S45参照)。その後、カメラアプリケーションが実行される状態で、バックライト等がオフされると、カメラアプリケーションは、バックグラウンドで実行し続ける一方、直前に実行されていた又はバックグラウンドで実行されているナビゲーションアプリケーションは、フォアグラウンドで実行される(矢印S44参照)。この時、ナビゲーションアプリケーションは、ナビゲーションアプリケーションが停止した時又はバックグラウンドに移行した時に表示していた画面(縮尺)又は状態を維持することができる(矢印S44参照)。
なお、上述のように、タブレット型端末1がベース部4に装着される状態において、例えばアクセサリースイッチがオフされる瞬間に、タブレット型端末1は、例えばナビゲーションアプリケーションを例えばスリープ機能を利用して自動的に停止することができる。その後、バックライト等がオンされている状態でアクセサリースイッチが再びオンされると、カメラアプリケーションを優先的に起動され(矢印S40参照)、次にバックライト等がオフされると、ナビゲーションアプリケーションは、その停止時又はスリープ時に表示していた画面(縮尺)又は状態を維持することができる(矢印S44参照)。
本発明は、上述の例示的な実施形態に限定されず、また、当業者は、上述の例示的な実施形態を特許請求の範囲に含まれる範囲まで、容易に変更することができるであろう。