図1から図6は、本発明に係るゴルフ支援装置1の好適な一実施形態の外観図を示しており、図7は、その内部構造を示しており、図8は表示形態の一例を示している。図1〜図6に示すように、ゴルフ支援装置1は、持ち運び可能な携帯型の装置本体2と、それを保持する取付部材たるクレードル3とを備える。装置本体2は、クレードル3に対して着脱自在に取り付けられる。装置本体2は、扁平な矩形状のケース4を備え、その前面に表示装置14が配置される。また、ケース4の下面には、第1コネクタ5が露出状態で設けられている(図5参照)。装置本体2のケース4内には、後述するように図7に示す内部回路が実装される。
クレードル3は、装置本体2を保持するクレードル本体6と、車室内の所定の位置(ダッシュボード等)において、クレードル本体6を任意の姿勢で支持する台座部7と、を備えている。台座部7は、底面に設けた吸盤7aにて、ダッシュボードなどの上に吸着して固定される。台座部7の上面には、ボールジョイント7bが接続され、そのボールジョイント7bを介してクレードル本体6が所定の角度範囲内で回転可能に連結される。また、ボールジョイント7bは、ボール部7cと、そのボール部7cの外周面に符合する球面状の内周面を持つ凹部7dと、を備え、周知のようにボール部7cと凹部7dとが相対的に三次元方向の任意の角度範囲内で回転移動し、両者間の摩擦抵抗により任意の角度位置でその位置をとどめる。よって、クレードル本体6は、ボールジョイント7bによる可動範囲内でその姿勢を変えるとともに、その姿勢を維持することができる。
クレードル本体6は、扁平なケース6aの下端に、前方側に突出された受け部6bを配置した構成となり、図2等に示すようにクレードル本体6は、略L字型となる。受け部6bの上面中央には、第2コネクタ8が露出状態で設けられている(図4参照)。そして、さらに、クレードル本体6のケース6a内には、後述するように、図7に示す内部回路が実装される。
装置本体2をクレードル本体6に実装するに際し、装置本体2のケース4の下面4bをクレードル本体6の受け部6b上に置くとともに、装置本体2の背面をクレードル本体6の前面に接触するように配置する。このとき、第1コネクタ5と第2コネクタ8とが連結し、装置本体2の内部回路と、クレードル本体6の内部回路とが電気的に接続される。なお、本実施形態では、第1,第2コネクタ5,8同士を連結することで、有線にて直接通信する形態としたが、無線通信により接続するようにしても良い。
図7に示すように、装置本体2内には、GPS信号を受信し現在位置を求める位置計測部11と、周辺情報データを予め格納しておく周辺情報データ格納部12と、位置計測部11からの現在位置情報に基づき周辺情報データ格納部12をアクセスし、報知情報を取得し出力装置に出力する制御を行う制御部13と、係る出力装置を構成する表示装置14,スピーカ15並びにLED18のようなランプ(発光部)と、車載か携帯かを検知する車載/携帯検知部16と、携帯時の電源となる電池17とを備えている。さらに、装置本体2は、各種のスイッチ19や、通信インタフェース20も備えている。
表示装置14は、LCDや有機ELディスプレイ等から形成される。電池17は、乾電池などの一次電池でもよいが、好ましくは充電池のように充電可能な二次電池がよい。本実施形態では、二次電池から構成され、その電池17に対して充電したり、電池17からの放電を装置本体2内の各電子部品・機器に電力供給したりする充放電回路を備えた電源回路21も装置本体2内に有している。スイッチ19は、電源をON/OFFする電源スイッチや、携帯時や車載時において各種の指示を与える操作スイッチがある。また、表示装置14の表面にタッチパネルを設け、そのタッチパネルを操作スイッチとして利用するようにしても良い。
クレードル本体6(ケース6a)内には、マイクロ波受信機31や無線受信機32などの車載時のみに使用する構成要素や、通信インタフェース33や電源回路34並びに電源ジャック35が実装される。マイクロ波受信機31は、所定周波数帯のマイクロ波を受信するもので、その設定された周波数帯のマイクロ波を受信した場合に、その受信したマイクロ波の信号レベルを検出する。具体的には、その信号レベルであり電界強度に対応するRSSI電圧を利用する。上記の所定周波数帯は、たとえば車両速度測定装置から出射されるマイクロ波の周波数が含まれる周波数帯としている。無線受信機32は、飛来する所定周波数帯の無線を受信する。この所定周波数は、例えば、緊急車両が基地局に対して自車位置を通知する際に使用する無線の周波数帯とすることができる。
このマイクロ波受信機30や無線受信機31からの受信信号は、装置本体2並びにクレードル本体6に実装される通信インタフェース20,33(第1,第2コネクタ5,8)を介して、制御部13に取り込まれる。なお、図では、マイクロ波受信機31並びに無線受信機32の出力が、直接、通信インタフェース33に与えられ、装置本体2側の制御部13に与えられる構成を採っているが、クレードル本体6内にも制御部を設け、その制御部にて各受信機31,32からの信号に基づいて所定の処理をした結果を装置本体2側に送るようにしても良い。
そして、制御部13は、CPU,ROM,RAM、フラッシュメモリ、各種の周辺回路、インタフェース等を備えるマイコンを備える。制御部13は、電源スイッチのONに伴い電池17からの電源供給がなされ動作を開始する。制御部13は、ROMに記録されたブートローダーによって、フラッシュメモリに記録されたOSとアプリケーションプログラムをRAM上に展開し、RAM上のOS及びアプリケーションプログラムを実行することで、各種の入力機器(位置計測部11,マイクロ波受信機31,無線受信機32,スイッチ19等)から入力される情報に基づき所定の処理を実行し、出力機器(表示装置14,スピーカ15,LED18等)を利用して所定の警報・メッセージを出力する。この受信機から入力される情報に基づく警報内容を決定する所定の処理は、従来と同様のものを利用することができる。つまり、一定の条件を具備する信号を受信・取得した場合には、対応する警報を出力する。なお、スピーカ18を用いた警報は、ブザーや音声等がある。
また、電源ジャック35は、車両のシガーソケットに接続された電源ケーブルの一端に設けられた端子を装着するものである。電源ジャック35と電源回路34とは接続されており、車両のシガーソケット(車両のバッテリ)から電力供給を受けた電源回路34からの電力供給により、クレードル本体6内に内蔵された各種受信機並びに各電子部品・機器等が動作する。また、電源回路34の出力は、第1,第2コネクタ5,8を介して、装置本体2側にも与えられる。
装置本体2側の電源回路21は、電池17に対する充放電回路を備える。そして、装置本体2をクレードル本体6に装着している場合、電源回路21は、クレードル本体6内の電源回路34を経由して車両側からの電力供給を受け、電池17に充電すると共に、装置本体2に内蔵された各電子部品・機器等に対して電力供給を行う。また、車両側からの電力供給が無い場合、電源回路21は、電池17から放電された電力にて装置本体2内の各電子部品・機器等を動作させる。もちろん、車両のバッテリは12V(24V)等であり、内蔵された電子部品(少なくとも制御部を構成するMPU(CPU))の電源電圧は、5Vの場合が多い。従って、電源回路21,34には、レギュレータの機能を備える。
車載/携帯検知部16は、装置本体2が、現在、車載状態と携帯状態のいずれにあるかを検知するもので、具体的には、クレードル本体6に取り付けられているか否かにより判断する。つまり、装置本体2がクレードル本体6に装着されている場合には、車載状態と判断し、クレードル本体6から取り外されている場合には、携帯状態と判断する。この判断は、たとえば、装置本体2の背面あるいは下面等のクレードル本体6に対向する面に、リミットスイッチ等の感圧・接触式のスイッチ(センサ)を配置し、装置本体2をクレードル本体6に装着すると、係るスイッチがON(或いはOFF)になり、装置本体2をクレードル本体6から取り外すとスイッチがOFF(或いはON)に切り替わるように設定することで実現できる。このとき、スイッチは、装置本体2の表面と面一か少し内部に奥まった状態にし、クレードル本体6に設けた突起等でそのスイッチを押すようにすると良い。このようにすると、装置本体2を携帯しているときに、当該スイッチが誤って押されて車載モードと誤判定されることが抑制できる。また、このように直接接触するものに限ることはなく、近接センサなどの非接触タイプのものを利用することもできる。
さらに、接触式/非接触式を問わず、スイッチ・センサ類を別途設けるものではなく、制御部に取り込まれる信号・情報に基づいて制御部13が判断するようにしても良い。この場合、ハードウエア構成としては、車載/携帯検知部16は、制御部13(MPU)内に存在することになる。そして、具体的な処理機能としては、たとえば、ゴルフ場の領域を特定する位置情報を記憶保持させておき、位置計測部11から取得した現在の位置情報が当該ゴルフ場の領域内に存在する場合には、携帯状態と判定し、領域外の場合には車両での移動中と推測できるので、車載状態と判定する。他の方式としては、クレードル本体6からの電力供給の有無を判断し、クレードル本体6から電力供給がされている場合には車載状態にあり、クレードル本体6からの電力供給がなされていない場合には携帯状態にあると判定することもできる。また、装置本体2とクレードル本体6との間で定期的に通信を行うようにし、通信が出来なくなった場合に装置本体2はクレードル本体6から取り外されて携帯状態になった認識するようにしてもよく、その他各種の方式を採ることができる。
さらには、装置本体2のクレードル本体6への着脱に伴い自動的に判定するのではなく、モード切替スイッチを設け、ユーザのマニュアル操作により車載状態か携帯状態かを判定するようにしてもよい。
さらに、装置本体2は、スイッチ18として電源スイッチを備えており、独立して電源のON/OFFを制御できる。そして、装置本体2をクレードル本他6から取り外した状態で電源を投入すると、携帯モードで動作する。
周辺情報データ格納部12は、内部メモリや、着脱可能な外部記録媒体(マイクロSDメモリーカード等)等の記録メディアにより構成される。この周辺情報データ格納部12に格納される周辺情報としては、車載モードで動作している時に使用するドライブ情報と、携帯モードで動作している時に使用するゴルフ場に関するゴルフ情報がある。また、この周辺情報データ格納部12は、図では、1つのブロックで示しているが、物理的なハードウエアとしては複数の記憶手段で構成しても良い。
ドライブ情報は、検出対象の目標物に関する情報や、事故多発地帯や交通取締り情報などのより注意を持って安全に運転するための交通安全情報や、目的地までのガイド情報(ナビゲーション機能)・ランドマークや運転に有益な各種の情報がある。各情報は、具体的な情報の種類(目標物の種類,交通取り締まりの種類,事故多発地帯,ランドマークの名称等)と位置情報とを関連づけて登録されている。
これらの情報は、製造時或いは出荷時に登録されており、その後に追加された目標物についてのデータ等は、所定の処理を経て更新することができる。この更新のための処理は、例えば、内蔵或いはUSBその他のインタフェースに接続される外部のSDメモリカード用スロットに、追加データが格納されたSDメモリカードを装着すると共に、制御部13がそのSDメモリカードから周辺情報データ格納部12に転送することで行うことでできる。
ゴルフ情報は、実際のゴルフコースについてのデータ(各ホールのコースレイアウト,ゴルフ場のグリーンやバンカー等コース上の対象物の位置)や、クラブハウス・レストランなどの付帯設備の情報等がある。これらの情報は、上記のドライブ情報と同様に、製造時或いは出荷時に登録しておいても良いし、或いは所定の処理を経て必要な情報を追加・更新することもできる。この更新のための処理は、例えば、内蔵或いはUSBその他のインタフェースに接続される外部のSDメモリカード用スロットに、追加データが格納されたSDメモリカードを装着すると共に、制御部13がそのSDメモリカードから周辺情報データ格納部12に転送することで行うことでできる。また、ゴルフ情報を格納したメモリカードを装着し、そのメモリカードに格納した情報をそのまま用いることもできる。
制御部13は、車載/携帯検知部16からの検知信号(車載状態/携帯状態)に基づき、いずれかの情報を使用する。つまり、車載状態の場合、制御部13は、車載モードで動作し、位置計測部11から出力された現在位置情報を取得し、周辺情報データ格納部12に格納されたドライブ情報をアクセスし、現在位置の周囲に存在する警報・報知すべき情報を抽出し、情報の種類に応じた報知をする。報知対象となるドライブ情報は、たとえば、情報の種類関連づけられた位置情報が、現在位置を中心とした範囲X[m]内に存在するものを選択することができる。これは、記憶された各位置情報と現在位置との距離を求め、その距離がX[m]以下であれば、報知対象とすることができる。また、この距離Xは、情報の種類によって替えてもよいし、現在位置を中心に360度の全周囲に対して検索するのではなく、進行方向の前方側(進行方向を中心に左右の所定角度範囲内の領域)に位置するもののみを対象としてもよい。そして、制御部13は、情報の種類に対して、予め設定される報知手法(使用する出力装置,提供する情報等)に従い、ドライブ情報を提供する。
ドライブ情報の提供の一態様としては、図8に示すように、表示装置14の表示画面に、自車位置を示す自車オブジェクトGobと、目標物を示すオブジェクトTobをそれぞれの対応する位置に描画したり、スピーカ15から音声による報知を行ったり、LED18を点滅させたりすることができる。
一方、携帯状態の場合、制御部13は、携帯モードで動作し、位置計測部11から出力された現在位置情報を取得し、周辺情報データ格納部12に格納されたゴルフ情報をアクセスし、現在位置から現在いるゴルフ場を特定し、そのゴルフ場に関する情報を提供する(装置本体2は、ゴルフナビとして動作する)。つまり、表示装置に、そのゴルフ場のクラブハウス内の見取り図を描画したり、レストランやコース内の休憩所の位置や提供しているメニューを表示したり、各ホールのコースレイアウトを表示したりすることができる。クラブハウス内の見取り図を表示することで、フロントの位置や、ロッカールームの位置などを知ることができ、初めてのゴルフ場でもスムーズに移動できる。また、コースレイアウトを表示することで、各ホールの攻略方法を確認することができる。クラブハウスの見取り図等の付帯設備に関する情報の有無を問わず、コースレイアウトを表示する機能を備えた場合、表示すべき画面は複数あるので、適宜の方法により切り替える必要がある。この画面切り替えは、たとえば、表示装置14の表示画面の一部(タッチパネルが設定されている領域)に切り替えボタンアイコンを描画し、当該アイコンをユーザがタッチしたこと認識した制御部13が、該当する画面を描画することで実現できる。またこのようにユーザのマニュアル操作に基づいて切り替えるのではなく、位置計測部11から取得する現在位置に基づいて切り替える機能を備えるとよい。つまり、制御部13は、現在位置からゴルフ場内のどの位置(何番ホールか,クラブハウス内か等)にいるかを認識し、その位置が属する画面を選択し、描画する。さらに、クラブハウスや、各ホールレイアウトの表示画面に重ねて、現在位置を合わせて示すマーク等を描画するとよい。
このように、携帯モードで動作している場合、装置本体2は、ゴルフ支援装置としての本来の機能を発揮することになる。なお、係る本来の機能は、上述したゴルフ情報の提供にかぎることはなく、たとえば、プレイをしている際に、実際にボールを打った地点を記憶させ、プレイの履歴を表示装置14に表示したり、外部装置(パソコン等)に表示したりする機能のほか、各種の機能を実装することができる。
表示装置14に対する表示は、図9に示すように縦長に切り替えるように制御する。すなわち、図9に示すように、各ホールのコースレイアウトは、通常、縦に長いので、画面表示もそれに併せて縦長にすることで、効率よく大きく表示することができる。
また、クレードル本体6側に、装置本体2が取り付けられているか否かを判定する判定手段と、スピーカおよびまたは発光部等の警報装置と、クレードル本体6に装置本体2が装着されていない状態で車のイグニッションをONにする(車両側からの電力供給を受ける)と、所定の時間、音や光で警報する制御手段を設けるとよい。係る機能を設けると、ゴルフ場でゴルフ支援装置として使用した後や、家で充電した後に、車での取付け忘れを防止する効果と同時に、装置本体2を取り外した状態で駐車中の車を盗もうと侵入し、イグニッションをONにすると警報することから車の盗難防止にも役立つ。判定手段は、車載/携帯検知部と同様にスイッチ・センサなどを利用したり、装置本体2との通信ができるか否かにより判定を行うようにしたりするなど、各種のものが利用できる。
また、車載モードで動作させている際の機能として、ナビゲーション機能を有する場合、目的地に所定のゴルフ場を設定すると、装置本体2をクレードル本体6に取り付けている車載モードの場合にはそのゴルフ場までの経路案内をし、装置本体2をクレードル本体6から取り外して携帯モードに切り替わったならば、そのゴルフ場のデータを表示する機能を備えるとよい。また、携帯モードで動作中は、間欠動作やオートパワーオフ等の省電力モードで動作するとよい。
上述したように、制御部13は、車載モードと携帯モードを択一的に実行する。そして、係る切替を、装置本体2のクレードル6への装着の有無により自動的に行っているため、例えば、装置本体2をクレードル6に取り付けて車載モードで動作している場合には、携帯モードのゴルフ場の情報の提供に関する機能は停止し(ゴルフ場の情報の提供に関する関連処理を実行しない)、装置本体2をクレードル6から取り外したならば、ドライブ情報の提供に関する機能を停止する(関連処理をさせない)とともに、携帯モードを起動しゴルフ場の情報を提供する。また、携帯モードで動作している場合に、装置本体2をクレードル6に装着すると、ゴルフ場に関する情報を提供する機能を停止すると共に、ドライブ情報を提供する機能を起動する。このように、一方のモードの起動に伴い他方のモードの動作を停止するため、使用状況に適したモードのみが実行されるため、不要なモードを実行することによる制御部13の負荷の増大並びに消費電力の増大を抑制できると共に、ユーザは不要なモードを停止するためのスイッチ操作等の処理が不要となるので、利便性が向上する。
もちろん、このような自動的なモード切替に加え、スイッチ19にモード切替スイッチを用意することで、それぞれの状態、特に、装置本体2をクレードル6に取り付けた状態でゴルフ場に関する情報の提供を受けることができるようにするのを妨げない。その場合のゴルフ場に関する情報は、実際にゴルフ場にいないので、位置計測部11から得た現在位置ではなく、制御部13は、所定の入力手段により入力されたゴルフ場に関する情報を周辺情報データ格納部12から読み出すと共に、表示装置14に出力することになる。所定の入力手段としては、図示は省略するが、例えば表示装置14上に配置したタッチパネルや、リモコン等を利用できる。
図10は、本発明の別の実施形態を示している。本実施形態では、上述した実施形態を基本とし、さらに、装置本体2のケース4をクレードル6から取り外した際に動作する携帯モードの機能として、装置本体2を携帯して歩きながらも使えるナビゲーション機能(ハンディナビモード)を組み込んでいる。これより、装置本体2をクレードル6に取り付けた状態では、ドライブ情報を提供する装置として機能し、装置本体2をクレードル6から取り外した状態では、車両が降りたユーザが当該装置本体2を持ち歩くことで、徒歩等のクレードル6を取り付けた自動車以外で移動する場合に、目的地までの案内をするハンディナビとして動作する。そして、目的地までの案内は、具体的な経路の検索し、通知する本格的なハンディナビでもよいし、現在地から目的地の方向や目的地までの距離(直線距離)を表示する簡易的なハンディナビ(ハンディマップナビ)でもよい。なお、この車載モードと携帯モードの切替は、スイッチ19としてモード切替スイッチを用意し、ユーザがマニュアル操作で行っても良いが、好ましくは、上述した実施形態と同様に、車載/携帯検知部16により装置本体2がクレードル6に取り付けられているか否かに基づき自動的にモードが切り替わるようにすると良い。
係るハンディナビとして動作するため、本実施形態では、表示装置14に重ねて、表示装置14の表示画面上のどの部分がタッチされたかを検出するタッチパネル23と、ナビゲーション用の道路ネットワーク情報を記憶する地図データベース24を備えている。この地図データベース24は、内部メモリや、着脱可能な外部記録媒体(マイクロSDメモリーカード等)等の記録メディアにより構成される。ハードウエアとして、周辺情報データ格納部12の一部または全部を同一の記憶手段により実現しても良い。
また、この地図データベース24に格納する道路ネットワーク情報は、製造・出荷時において全国のすべての情報を格納しておいても良いし、地方毎にSDメモリカード22に格納したものを提供するようにし、ユーザは必要な地図データ等が格納されたSDメモリカードを用意し、それを内蔵或いは外部のSDメモリカード用スロットに装着して使用するようにしても良い。なお、SDメモリカードに格納された地図データ等は、地図データベース24に転送して格納しても良いし、制御部13がSDメモリカードにアクセスし、そこから読み出して使用するようにしても良い。この場合、SDメモリカードスロット(SDメモリカード)が地図データベース24と見ることができる。
さらに地図データベース24は、電話番号とその電話番号の住宅・会社・施設等の位置情報及び名称とを対応づけて記憶した電話番号データベースと、住所とその住所の位置情報とを対応づけて記憶した住所データベースと、業種別に検索するための電話帳データベースとを備える。また、お気に入りの地点を登録する登録エリアも確保されている。
そして、ナビゲーション機能を実現する制御部13は、位置計測部11から取得した現在位置情報に基づき、地図データベース24から現在位置周辺の道路ネットワーク情報を読み出し、現在位置周辺の地図を表示装置14に表示する機能を有する。この場合に、たとえば図11に示すように、表示した地図上の現在位置の箇所に、自分アイコンIを描画する。また、この図11において、制御部13は、右下に設定された「現在地住所」の表示領域に、自分アイコンIの表示位置(位置計測部11で取得した現在位置)の住所を表示する。位置計測部11は、GPS信号に基づいて経度緯度情報を求めるものである。そこで、当該「現在地住所」の表示領域に、そのまま経度緯度を表示しても良いが、本実施形態では、経度・緯度と住所を対応づけたテーブルを用意しておき、制御部13は、当該テーブルを参照して現在の住所を取得し、それを表示する。また、この表示画面の左下に設定された「縮尺」表示領域は、現在の表示スケールを描画する領域である。
図11に示す現在位置を中心とした周辺地図を描画する画面において、地図上の任意の地点がタッチされたことを制御部13が認識すると、図12(a)に示すように、そのタッチされた位置を画面の中心にし、その周辺の地図を描画する。そして、タッチされた位置は、丸に十文字を重ねたマークからなるカーソルを描画し、画面の左上には、そのタッチされて現在カーソルが描画されている位置の住所を表示し、画面の右上には現在地からカーソル中心までの距離(図では、「1.9km」)を表示する。このように、画面タッチをすることで、描画する地図を移動することができる。よって、地図から目的地を探すときなどに便利となる。
また、図12(a)では、左下の「縮尺」表示領域をタッチした後の状態を示しており、制御部13係る「縮尺」表示領域がタッチされたことを認識すると、図示のように、スケール変更ボタン(「+」,「−」)を描画する。この状態で、「縮尺」表示領域が再度タッチされると、スケール変更ボタンの表示を消し、スケール変更ボタンの「+」と「−」のいずれかがタッチされたならば、スケールを1段階拡大/縮小し、その変更後のスケールに沿った地図を再描画する(図12(b))。そして、いずれの画面においても、右下に用意された「現在地」ボタンがタッチされたことを制御部13が認識すると、図11に示すような現在地を中心とした周辺地図の描画画面に遷移する。
制御部13は、この道路ネットワーク情報を利用してある位置から別の位置に至るルート(経路)を検索することができる。すなわち、制御部11は、タッチパネル23によって、目的地設定ボタンの表示位置に対応する位置のタッチを検出した場合に、目的地設定処理を行う。目的地設定処理では、図13(a)に示す目的地設定メニューを表示装置14に表示している周辺地図の上に重ねた状態で表示し、目的地の設定方法の選択をユーザに促す。目的地設定メニューは、目的地の設定方法の選択をユーザに促す電話番号検索ボタンと住所検索ボタンと電話帳検索ボタンと、登録地点検索ボタンとを有する。電話番号検索ボタンがタッチされたことを検出した場合には、電話番号の入力画面を表示し、入力された電話番号に対応する位置情報を地図データベース24から取得する。住所検索ボタンがタッチされたことを検出した場合には、住所の選択入力画面を表示し、入力された住所に対応する位置情報を地図データベース24から取得する。電話帳検索ボタンがタッチされたことを検出した場合は、職業別電話帳の分類項目に従い、まず業種別リスト(飲食,医療,交通機関,サービス,交通……)を表示し、そのリストの中から一つを選択させ、選択された業種についての業務リスト(たとえば、飲食の場合には、ラーメン・餃子,和風料理,中華料理,ファーストフード……)を表示し、そのリストの中から一つを選択させ、選択された業務について、検索範囲(地域)の入力を促し、入力された地域内に存在する施設を抽出し、抽出結果を表示する。検索範囲の地域は、現在位置の周辺を指定する「周辺地域」と、県や市を特定するものがある。また、登録地点ボタンがタッチされたことを検出した場合には、お気に入りとして登録されている施設のリストを表示し、選択させる。
制御部13は、抽出された施設がお気に入りに登録されているか否かを判断し、お気に入りに登録済みの場合、図13(b)に示すように「登録削除」ボタンとともに抽出した施設の概要を表示する。「登録削除」の表示位置がタッチされたことをタッチパネル23により検出すると、制御部13は、その施設をお気に入りから削除する。また、表示画面の下方に用意された「目的地」ボタンがタッチされた場合、制御部13は、その表示した施設を目的地に設定する。「現在地」ボタンがタッチされた場合、制御部13は、目的地の設定を終了し、現在位置の周辺地図を描画する。「戻る」ボタンがタッチされた場合には、制御部13は、一つ前の処理に戻る。
一方、制御部13は、抽出された施設がお気に入りに登録されていない未登録の場合、図13(c)に示すように「登録」ボタンとともに抽出した施設の概要を表示する。「登録」の表示位置がタッチされたことをタッチパネル23により検出すると、制御部13は、その施設をお気に入りに登録する。また、表示画面の下方に用意された「目的地」ボタンがタッチされた場合、制御部13は、その表示した施設を目的地に設定する。「現在地」ボタン,「戻る」ボタンがタッチされた場合、それぞれ上記と同様の処理を行う。このように、目的地の検索処理の一連の作業中に、検索された施設をお気に入りに登録したり、削除したりする処理が行えるので、便利である。なお、お気に入りへの登録数には上限(たとえば100件)があるので、その上限数まですでに施設がお気に入りに登録されている場合に、さらに「登録」ボタンがタッチされた場合には、エラーメッセージ(たとえば「登録は、○○件までです。消去してから登録してください。」)を出力する。
上記の図13(b),(c)において、「目的地」ボタンがタッチされた場合、制御部13は、図14に示すように、現在位置周辺の地図とともに表示画面の上方に目的地に関する情報(目的地名称、現在地から目的地までの距離)を描画する。さらに、制御部13は、表示装置14に現在位置周辺の地図を随時表示し、目的地設定ボタンを表示する。そして、制御部13は、取得した位置情報を目的地の位置情報として設定し、現在位置と目的地までを結ぶ直線を地図上に描画することで、目的地の方向を示す。また、制御部13は、現在位置から目的地までの直線距離を算出し、所定の位置に表示する。これにより、ユーザは、正確な目的地の方向と残り距離を知ることができ、現在進んでいる方向があっているか否かや、どれくらいで目的地まで到着するかのおおよその目安を知ることができる。簡易的なナビゲーションとして機能する。
もちろん、制御部13は、現在位置から目的地までの推奨経路を、地図データベース24に記憶している道路ネットワーク情報に基づいて求める機能を設けても良い。この推奨経路の算出方法としては例えばダイクストラ法など公知の手法を用いることができる。そして、制御部13は、算出した推奨経路を、周辺の地図とともに表示し、本格的なハンディナビゲーションとして動作するようにしても良い。
このナビゲーション機能(ハンディナビモード)は、携帯モードにおける機能の一つとして実現される。つまり、制御部13は、装置本体2をクレードル6に装着した状態では、車載モードで動作し、ドライブ情報を提供する。一方、制御部13は、装置本体2をクレードル6から取り外した状態では、携帯モードで動作する(車載モードは停止する)。この点は、上述した基本となる実施形態と同様である。
そして、本実施形態では、携帯モード時に動作可能な機能として、ゴルフ情報を提供する機能と、目的地までの経路を案内するハンディタイプのナビゲーション機能を備えている。そこで、制御部13は、それら2つの機能を択一的に選択し実行する。係る選択の仕方としては、例えばスイッチ19のユーザ操作に基づいて切り替えることができる。また、制御部13は、位置計測部11から取得した現在位置情報に基づき、現在位置が、ゴルフ場内か否かを判断し、ゴルフ場内であれば、ゴルフナビモードとなり、そのゴルフ場に関する情報を提供する。ゴルフ場か否かは、周辺情報データ格納部12に各ゴルフ場に関する情報としてその領域が登録されているので、その領域の情報に基づいて判断できる。なお、当該領域内か否かによりゴルフ場か否かを弁別する場合はもちろん、設定された領域に対し、外側に一定のマージンを設け、外側でも当該マージンの範囲内であれば、ゴルフ場内と判断にしたり、逆に内側に一定のマージンを設け、内側でも当該マージンの範囲内であればゴルフ場外と判断したりするようにしても良い。
また、制御部13は、ゴルフ場の外と判断した場合、ゴルフ場の情報の提供は停止し、地図データベース24に基づく目的地までのハンディナビとして動作する。本実施形態では、ゴルフ場の情報を提供するゴルフナビモードと、目的地までの移動を案内するハンディナビモードの切替を位置情報に基づき自動的に行ったので、ユーザは、特にモードの切り替え(起動するモードの指定)をすることなく、その場所に応じて適切な情報の提供を受けることができる。もちろん、このゴルフナビモードとハンディナビモードの切替は、スイッチ19として当該モードの切替スイッチを用意し、ユーザがマニュアル操作で行っても良い。なお、その他の構成並びに作用効果は、上述した実施形態と同様であるので、対応する部材に同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
上記のように現在位置に基づいてゴルフナビモードとハンディナビモードとを切り替えるようにした場合、装置本体1をクレードル6から取り外して、車載モードから携帯モードへ切り替わる場合、通常は、ハンディナビモードが起動する。この場合において、たとえば図15に示すように、制御部13は、一定時間ハンディナビモードにするかを問う画面を表示装置14に表示し、ユーザからのハンディモードにする旨の指示入力(この例では、画面へのタッチ:タッチパネル23で検出)があれば、ハンディナビモードにし、なければ電源をオフにする機能を付加すると良い。たとえば自宅の駐車場等に駐車し、盗難防止のためなどの理由から装置本体2を取り外して持ち帰るだけの場合、ハンディナビモードを実行する必要はない。従って、そのような場合には、ユーザが電源スイッチを操作して装置本体2の電源をオフすればよいが、上記のような機能を追加することで、自動的に電源がオフになるので、ユーザは、装置本体2を取り外す作業をするだけでよく、便利なものとなる。係る機能は、上述したゴルフナビモードを実装した実施形態にも適用できる。
また、クレードルまたは車両からの電源供給がなくなったときに、一定時間ハンディナビモードにするかを問う画面を表示して、ユーザからのハンディモードにする旨の指示入力があれば、ハンディナビモードにし、なければ電源をオフにするようにしてもよい。
また、上述した各実施形態における携帯モードで動作する機能、すなわち、ゴルフ場に関する情報を提供するゴルフナビ機能や、歩行時等に目的地までの道順を案内するハンディナビ機能は、任意のものを後で追加できるようにしても良い。すなわち、周辺情報データ格納部12や、地図データベース24は、物理的には内部メモリ或いはSDメモリカード等の記録媒体により実現でき、実際に提供する情報等は、出荷時に一部または全てが格納されていない状態でも良く、所定のデータの追加・更新ができることは上述した通りである。さらに、係る機能を実現するためのアプリケーションプログラムも、後で追加できるようにしても良い。
すなわち、ユーザは、オプションとして、全国或いは一部の地域の道路ネットワーク情報と、それに基づいてナビゲーションを行うアプリケーションプログラムが格納されたSDメモリカードを購入したり、それらのデータ・プログラムを提供するサーバにパソコン等にてアクセスしてダウンロードしたりして取得する。そして、その取得したデータ・プログラムを、上述したデータ更新と同様に、装置本体2に転送し、実行可能にする。つまり、道路ネットワーク情報は、地図データベース24に格納し、アプリケーションプログラムはインストールする。これにより、装置本体2に、ハンディナビ機能が追加される。また、全国或いは一部の地域のゴルフ場に関する情報と、それに基づいてゴルフナビゲーションを行うアプリケーションプログラムが格納されたSDメモリカードを購入等して取得するとともに、取得したデータ・プログラムを、上述したデータ更新と同様に、装置本体2に転送し、実行可能にすることで、装置本体2に、ゴルフナビ機能が追加される。
携帯モードで動作する機能としては、上述したものに限ることはなく、各種の機能を実現できる。これらの機能も、予め組み込んでいても良いし、上述したように、アプリケーションプログラムとデータの追加で実現できるものの場合には、ユーザが後で追加することもできる。また、装置本体2にUSBなどの外部機器を接続するための汎用インタフェースを設けておき、機能追加のために必要なセンサ等の装置・機器が必要な場合に、アプリケーションプログラム等と共に係る装置・機器を購入し、当該装置・機器を装置本体2に外部接続するとともに、アプリケーションプログラムのインストール(必要なデータのダウンロード)等をすることで、機能追加することもできる。
携帯モードで動作する機能の一例としては、例えば、ゴルフ練習機能(ゴルフヘッドスピード測定機能)がある。図16は、係るゴルフ練習機能を実現するための構成を示しており、図17,図18は、使用態様に一例を示している。この例では、ヘッドスピードを測定するためのセンサ等を、オプションの拡張機器40に組み込み、その拡張機器40をUSB接続で装置本体2に接続するようにしている。もちろん、このオプション拡張器40と装置本体2との接続は、USBケーブル等の有線で接続するものに限らず、無線通信で接続するようにしてもよい。無線通信にすれば、オプション拡張器40と装置本体2との設置位置を離すこともでき、使い勝手がよい。また、このように無線接続を利用した場合、無線通信確立で、ゴルフ練習モードになるようにしてもよい。
そして、演算処理その他の制御や、ユーザとのマンマシンインタフェースは、装置本体2に実装された制御部13や表示装置14等を利用し、部品の共通化を図った。もちろん、予めゴルフ練習機能を実現するためのセンサ類を装置本体2内に実装しても良いが、そのようにすると、装置全体の寸法が大きくなると共に重量も増し、さらに、ゴルフ練習機能のためのセンサ類は、車載モードの時は不要であることから、この例では、装置本体2と別体とし、必要に応じてと接続して使用するようにした。
拡張機器40内には、出力周波数が24.15GHzのマイクロ波ドップラーセンサ41と、当該ドップラーセンサ41の出力信号(1波がゴルフクラブのヘッドの6mmの移動に相当する信号)を増幅するアンプ42と、アンプ42によって増幅された信号を基準値と比較し、ドップラーパルス(基準値以上の場合にハイレベルを基準値より小さい場合にはローレベルの信号)を出力するコンパレータ43等のゴルフ練習機能のみに使用する構成要素や、装置本体2側とデータ等の送受を行うために必要なUSBインタフェース44を備える。そして、USBケーブル45を介して、装置本体2に実装されたUSB端子26に接続し、データの送受を行うと共に、装置本体2側から電力供給を受けるようにしている。これにより、拡張機器40内のセンサや各種の電子回路は、装置本体2内の電池17に基づき動作する。
アンプ42で増幅されたアナログ信号や、コンパレータ43から出力されたパルス信号は、USBインタフェース44→USBケーブル45→USB端子26を経由して制御部13に与えられる。アンプ42によって増幅されたアナログ信号は、制御部13に内蔵されるA/Dコンバータにてデジタル信号に変換される。
図17,図18(a)に示すように、ゴルフ練習機能を実行する場合の装置本体2(拡張機器40付き)は、ゴルフクラブ52をスイングするゴルファー51の後方所定位置に設置する。具体的な設置位置は、拡張機器40内のドップラーセンサ41の検知範囲が、スイング中のゴルフクラブ52のヘッド52aが最大速度で移動する地点を含むような位置である。一例としては、図17に示すように、ゴルフクラブ52のヘッド52aの移動軌跡53の最下点付近がボール54に対するインパクト位置となり、通常、当該位置付近でヘッド52aの移動速度は最大速度になるため、係る移動軌跡53の最下点の接線55上であり、かつ、ゴルファー51の後方を設置位置とする。この場合のボール54と拡張機器40との距離は、約1mとしている。この拡張機器40には、ドップラーセンサ41が内蔵されているため、ドップラーセンサ41のアンテナの開口面41aが、ボール54に正対する(接線55上を向く)ように設置される。
この設置位置は、使用クラブがパター以外のクラブの場合に対応するものであり、ボール54は無くても良い。つまり、装置本体2に組み込まれたゴルフ練習機能は、ボール54をおいて実際に打った場合には、そのスイングする毎にヘッドスピードとボールスピードの両者を同時に測定し、ボール54を置かない(置いていても実際に打たない)で素振りをした場合にはヘッドスピードのみを測定する。
一方、使用クラブがパターの場合には、図18(b)に示すような設置位置をとる。つまり、ゴルファー1の斜め前、より具体的には、ゴルファー1から見てボール4を基準として前側に約20cm離れ、さらにボール4の打ち出し方向に約20cm先に進んだ位置に拡張器40をおく。そして、拡張器40のアンテナの開口面11aを、ボール4の転がり先の約1mの辺りに向くようにする。この利用態様では、ボールスピードを計測するため、ボール4をおいて、ゴルファー1が実際に打つことが必須である。そして、拡張器40のスピードの測定エリアが、ボールBの転がり先の一定領域に設定され、その測定エリア内にパター2′のヘッド2′aの移動軌跡がないので、ヘッドスピードの測定はできない。したがって、ボールの速度のみを測定する。
制御部13は、スイッチ19の操作に基づき、ゴルフクラブのヘッドスピードや実際に打ったボールのボールスピードや、推定飛距離等を求め出力するゴルフ練習機能(ゴルフ練習モード)を実行する。また、制御部13は、携帯モードの起動・動作中に、USB端子26に拡張機器40が接続されたことを認識した場合、ゴルフ練習機能を実行し、非接続の場合に上述した各種の機能・モードを実行するようにしてもよい。
そして、ゴルフ練習モードでは、以下のように動作する。電源オンに伴い、ドップラーセンサ41の出力をアンプ42で増幅したアナログ波形をコンパレータ43にてしきい値処理して符号化したドップラーパルスが、コンパレータ43から制御部13に入力される。そこで、制御部43は、内蔵するカウンタを利用してドップラーパルスの周期を求め、移動体の速度を求める。移動体がゴルフクラブのヘッドの場合、ヘッドスピードが求められ、移動体がボールの場合、ボールスピード(初速度)が求められる。この具体的な算出アルゴリズムは、例えば、特開平6−86845号公報等に開示された技術の他、各種の算出アルゴリズムを用いることができる。
さらに、本装置ではゴルフクラブのスイング時におけるヘッドスピードの速度測定に特化するため、スイング開始から終了までの速度データをいったん蓄積し、その後蓄積されたデータからスイングの最大速度を算出する機能を備えている。
また、ボールを置かずに素振りのみをする場合には、制御部13は、上記の公知のアルゴリズムにより、ヘッドスピードを簡単に求めることができる。さらに本実施形態では、ボールを実際に打った場合、制御部13は、ボールスピードとヘッドスピードを同時に求める。これは、ゴルフクラブのスイングに伴うヘッドの移動速度は、スイング開始から徐々に速度が早くなり、ボールに当たる前後付近で最大速度になり、その後、徐々に遅くなる。一方、ボールは、ゴルフクラブのスイング開始当初は、停止したままであるため移動速度は0となり、ヘッドが当たって打ち出されることで、移動するため速度が増速する。そして、ヘッドスピードの速度変化のピークと、ボールスピードの速度変化のピークとは、ずれがある(ボールスピードのピークが遅れて発生する)。そこで、速度のピークが2つ生じることから、それぞれのスピードを求めることができる。具体的には、例えば、特開平6−86845号公報等の技術を用いて両方のスピードを求めることができる。
また、ボールスピードは、上記のようにドップラーパルスに基づいて求めるものに限ることはなく、例えば、アンプ42から出力される信号(ドップラーセンサ41によって出力されたドップラー信号を増幅した信号)をA/D変換したデータを別途メモリに蓄積し、そのメモリに蓄積されたA/D変換データに対する周波数スペクトル解析(例えば、高速フーリエ変換(FFT)等)を行って算出するようにしてもよい。ゴルフボールはヘッドに比べ小さく遠い位置になる。このように小さい反射波による小さいレベルのドップラー信号でSN比が不利な入力信号においても、FFTは、周波数分解により、ノイズ成分が周波数全体に分散し、信号成分は線スペクトルとして抽出されるので、解析に充分なSN比を確保することができる。
また、メモリへの蓄積開始は、スイングを検出したことを条件に行うとよい。このようにすると、常時蓄積する必要が無く、メモリの更新処理に要する負荷が軽減される。このとき、スイング判別する機能は、ドップラーセンサ41によって出力されたドップラー信号に基づく当該ドップラー信号の周期がゴルフクラブのスイングに対応する周期パターンになった場合に、スイングあったと判別するとよい。制御部13は、求めた速度を表示装置14に表示したり、図示省略する記憶装置(メモリ)に格納したりする。
さらに本装置は、スイッチ19として、使用するクラブに合わせて、そのクラブ種を選択・指定するためのクラブ選択スイッチを備えている。そして制御部13は、選択されたクラブ種とヘッドスピードやボールスピード等の情報から、推定飛距離を算出する。具体的には、制御部13は、クラブ選択スイッチのタッチ(例えば、“短押”)を認識すると、下記の順でクラブ種を巡回させる。
「1W→3W→5W→3I→4I→5I→6I→7I→8I→9I→W(ウエッジ)→Pt(パター)」
また、制御部13は、このクラブ種の巡回に合わせて、表示装置14の表示画面の所定位置に設定したクラブ種表示エリアに、現在選択されているクラブ種を表示する。つまり、ウッド(1W,3W,5W)が選択されている場合には、“W”と選択された数字を表示し、アイアン(3I,4I,5I,6I,7I,8I,9I)が選択されている場合には、“I”と選択された数字を表示し、ウエッジ(W)が選択されている場合には、“W”のみを表示し、パター(Pt)が選択されている場合には、“t”のみを表示する。
制御部13は、実際にボールを打った場合には、ボールスピードと使用したクラブ種から推定飛距離を求め、素振りの場合にはヘッドスピードと使用したクラブ種から推定飛距離を求める。具体的には、予めクラブ種ごとにボールスピードに対する係数とベッドスピードに対する係数を設定しておき(クラブ種−係数のテーブル等を設ける)、ボールスピード或いはヘッドスピードに、クラブ種に対応する係数を乗じた値を推定飛距離とする。なお、ボールの有無は、マニュアル操作による手動によって指定しても良いし、各種のセンサを設け装置により自動的に認識するようにしてもよい。
この例では、推定飛距離を算出する機能も設けたが、単にヘッドスピードを測定する機能のみとしても良いし、クラブのスイングに伴い得られる測定結果を求める機能を付加しても良い。また、パターについての測定機能はなくても良い。また、ゴルフ練習モードとしては、このようにヘッドスピードに基づいて推定飛距離が算出されることから、さらに、以下に示す“トレーニングモード”を備えるとよい。
このトレーニングモードは、仮想ゴルフコースを想定し、ゲーム感覚で仮想コースを回るもので、1〜18ホールを1セットで回る”フルラウンド”と、任意に指定したホールで完結する”ホール指定”がある。スイッチ18として用意されたホール指定スイッチを操作することで、”フルラウンド”或いは”ホール指定”のプレイスタイルを選択する。本実施形態では、ホールは、18ホール用意しているので、例えば、ホール指定スイッチをタッチする都度、“フルラウンド”→“ホール指定(1番)”→“ホール指定(2番)”→……“ホール指定(18番)”→“フルラウンド”→……というように選択が切り替わる。もちろん、スイッチの数を増やすことで、より簡単に指定することもできる。
トレーニングモードで使用する仮想コースのコースレイアウト(全18ホール分)は、装置本体2内の所定の記憶装置に格納しておき、表示装置14に表示する。ある1つのホールのレイアウトの一例としては、図19に示すホールレイアウトとなる。そして、ユーザは、プレイするホールのレイアウト図を基にゲームを進めてゆく。また、制御部13が実行するソフト上でのホールは、図19に示すように、単純に距離に応じて各ゾーンを区分けしている。
この、トレーニングモードは、記憶保持している仮想ゴルフ場(コース)の地図データ(ティーグランドからカップまでの距離,OB・ウォーターハザード等のペナルティゾーンの位置等)を読み出し、ゴルフクラブのスイングに伴うヘッドスピード或いはボールスピードから推定飛距離を算出し、カップまで残り距離を求めるとともに、その求めた残り距離やそれまでの打数を表示装置14に表示し、最終的にカップイン(残り距離がしきい値以下)になるまで繰り返す。
つまり、制御部13は、ヘッドスピード或いはボールスピードに基づいて推定飛距離を算出すると、残り距離から算出した推定飛距離を減算して残り距離を求めるとともに、打数を“1打”加算する。制御部13は、求めた残り距離並びに打数を表示装置14に表示する。また、現在位置に推定飛距離を加算したボールの停止地点(次のボールのショット位置)が、ウォーターハザードやOBといったペナルティーエリアの場合、制御部13は、残り距離を数秒間点滅させた後で、打数にペナルティーを加算するとともに残り距離の修正を行い、修正後の打数・残り距離を表示する。残り距離は、ウォーターハザードに入った場合には、ウォーターハザードのティーグランド側の境界位置を次のボールのショット位置に設定し、そこからカップまでの距離を算出して求める。また、ボールがOBゾーンに入った場合、前のショット位置を次のショット位置に設定し、そこからカップまでの距離を修正後の残り距離とする。つまり、前回のショット時の残り距離(現在の残り距離に、前回のショットに伴う推定飛距離を加算した距離)が、修正後の残り距離となる。
そして、ボールの落下地点が、グリーンのエリアとなった(グリーンオンした)場合、マイクロコントローラ14は、”NICE ON”のロゴを表示装置14に点灯する。また、グリーン上では距離の単位は”yard”から”m”(メートル)に変わる。
さらに残り距離が1m以下になった場合、カップインとみなし、制御部13は、表示装置14にカップインを表現する表示を数秒間行う。また、残り距離が1〜3mの範囲では”OK”(1打プラスでホールアウト)とし、制御部13は、表示装置14にOKを表現する表示を数秒間行う。
さらに、このトレーニングモードで使用するコースレイアウトを、周辺情報データ格納部12に格納されている実際のゴルフ場のコースレイアウトを使用する機能を備える。これにより、たとえばゴルフ練習場等で、実際のゴルフ場でプレイしているかのごとくシミュレーションをして楽しんだり、あるいは実際のプレイの事前練習に使用したりすることができる。
実際には、図示省略するメニュー画面から、ユーザは、使用するゴルフ場を選択する。制御部13は、指定されたゴルフ場についてのコースレイアウトを読み出すと共に、所定のホールのコースレイアウトを表示装置14に表示する。このとき、上記のトレーニングモードにおける仮想ゴルフ場と同様に、1ホール目から順番に全てをプレイする”フルラウンド”か、指定したホールをプレイする”ホール指定”を選択することができる。
ユーザは、ティーショットを打つ場所を指定する。これは、例えば、表示装置14の表示画面にタッチパネルを設け、表示装置14に表示されているコースレイアウト上のティーグランド内の任意の点をタッチすることで指定できる。また、第1打は、予め設定されたティーグランド内の所定位置(エリア内の中心・前端中央等の予め設定した位置)としてもよい。制御部13は、クラブ選択スイッチを介して指定されたクラブ種を認識すると共に、スイング速度或いはボールスピードから推定飛距離を求め、打った地点を中心としてコースレイアウト表示上に推定飛距離の同心円を画く。
図20は、シミュレーションでプレイ中のあるホールを示している。この図では、表示画面の中央に自分のいる場所を示す自分アイコンIを描画し、グリーンが上に来るように現在プレイ中のホールのレイアウトを描画する。これにより、グリーンに向けた方向並びにグリーン周りに存在する池やバンカーなどの位置と大きさ・形状を知ることができる。また、自分アイコンIを中心に、同心円ラインLをホールのレイアウトに重ねて描画する。これにより、池やバンカーまでのおよその距離を理解できる。このように、コースレイアウトを表示することで、ユーザは、初めてのコースであっても事前に各ホールの攻略方法を確認することができる。
また、画面右下には、残り距離表示領域R1を設定している。すなわち、ゴルフ場データ格納部12には、グリーンの情報として、グリーンエッジの位置や、グリーン中央の位置が登録されている。そこで、制御部13は、現在位置とグリーン中央との間の距離を求め、グリーン中央までの残り距離を表示する(図では、“149”)。また、現在位置とグリーン中央を結ぶ線と、グリーンエッジとの交点を求め、その求めた交点の位置と現在位置間の距離を求め、グリーエッジまでの残り距離を表示する(図では、“132”)。さらに、現在位置からグリーン中央に向けた方向矢印Yを描画する。
そして、制御部13は、スイング速度或いはボールスピードから推定飛距離を求め、図21に示すように、打った地点(自己アイコンI)を中心としてコースレイアウト表示上に推定飛距離の円Sを重ねて描画する。
ユーザは、表示された推定飛距離の円S上の所定の位置を指定する。実際にボールを打った場合、実際に飛んだボールの方向から推定し、その飛んだ方向と円Sとの交点を指定する。また、素振りだけの場合には、任意の地点を指定する。この指定は、表示装置14にタッチパネルを重ねた場合、表示された円Sの該当する位置をタッチすることで行う。また、タッチパネルがない場合には、スイッチ19として用意されたカーソルキーなどを操作し、当該推定飛距離の円Sの円周上に沿ってカーソルを移動させ、任意の位置で選択することで指定できる。
この指定された地点が、次のボールを打つ地点となるので、制御部13は、図20のように当該位置が画面上の所望位置に位置するようにコースを描画すると共に、当該位置に自己アイコンIを描画する。また、当該位置を基点として飛距離やホールまでの残り距離等を表示する。この処理をホールアウトするまで繰り返し行う。また、グリーンに載った場合には、上記のトレーニングモードと同様に、カップ位置まで所定の距離になったならば、カップインとみなしたり、1打付加してOKパットとしたりしても良い。
このように実際のゴルフ場のコースレイアウトを用いてシミュレーションを行った結果は、装置本体2内の記憶装置に格納しておき、実際のゴルフ場でゴルフナビモードで実行する際に、制御部13は、その記憶装置に格納したシミュレーション結果を読み出し、表示装置14に出力することができる。これにより、実際のプレイ中にシミュレーション結果を確認し、ホール攻略の際の参考にすることができる。
携帯モードの別の機能としては、歩数計/カロリー計算、GPSログの記録開始或いは記録条件変更等がある。これらの追加機能も、装置本体2のクレードル6への着脱と連動して動作を開始/停止するとよい。
たとえば、歩数計/カロリー計算機能は、初期設定として、ユーザのプロフィールの登録を行う。このプロフィールの登録は、装置本体2をクレードル6から取り外した状態で行う。つまり、制御部13は、装置本体2がクレードル6から取り外された場合において、表示画面の所定位置のタッチその他の決められた条件を受け付けると、設定画面を描画する。
設定画面は、例えば最上位層が図22(a)〜(c)に示すように、3枚の画面に分割して用意される。まず、制御部13は、図22(a)に示す1枚目の設定画面を描画する。そして、右下に設定された三角形のマークが描画された頁送りボタンがタッチされたことをタッチパネル23経由で制御部13が認識すると、頁送りがされ図22(b)に示す2枚目の設定画面を描画する。この画面において、左下に設定された頁送りボタンがタッチされたことを制御部13が認識すると、1頁目(図22(a))に戻り、右下に設定された頁送りボタンがタッチされたことを制御部13が認識すると、頁送りがされ図22(c)に示す3枚目の設定画面を描画する。もちろん、この3枚目の画面において、左下に設定された頁送りボタンがタッチされたことを制御部13が認識すると、2頁目(図22(b))に戻る。ユーザは、各画面に描画された項目に対し、必要なものを適宜設定する。
本実施形態との関係で言うと、3頁目(図22(c))に用意された「カロリー/歩数計」の項目が「ON」の場合に、消費カロリー等を求める処理を実行する。図では、「ON」になっているので、消費カロリー等を求める。この「ON」と表示されている部分を1回タッチすると、「OFF」になる。この場合に、誤動作を防止するため、「長押し」された場合に状態が変わると良い。もちろん「OFF」の状態でタッチすると、「ON」に切り替わる。そして、「OFF」の場合には、歩数や消費カロリーの計算はしない。
さらに、図22(b)に示す設定画面の2頁目において、その下方中央に用意された「プロフィール」ボタンがタッチされたことを制御部13が認識すると、図23(a)に示すようなプロフィール入力画面を描画する。本実施形態では、プロフィールの初期値として、「男性,30歳,170cm,60kg」が登録されているので、最初は、当該初期値を描画する。このようにプロフィールの初期値を登録しておくことで、プロフィールの登録処理をすることなく、おおよその歩数計/カロリー計算を求めることができる。
また、使用するユーザが自分のプロフィールに修正する場合、図23(a)の表示画面において、修正する項目のボタンをタッチすると、その項目の値の入力画面に遷移する。図23(b)は、「身長」の項目がタッチされた後の状態である。ユーザは、テンキー画面を使用し、自分の身長を入力し、「決定」ボタンをタッチすることで、プロフィールの更新が行える。
図23(b)において、「戻る」ボタンがタッチされたことを制御部13が認識すると、一つ前の画面である図23(a)に戻る。また、図23(a)において、「戻る」ボタンがタッチされたことを制御部13が認識すると、一つ前の画面である図22(b)に戻る。いずれの画面においても、左下に用意された「現在地」ボタンがタッチされたことを制御部13が認識すると、周辺地図の表示画面を描画する。
カロリー計算は、プロフィールに登録された体重や年齢性別などに基づき、単位移動距離に対する基準消費カロリーを求め、ハンディマップ使用時に歩行した距離と基準消費カロリーから、消費カロリーを算出する。また、歩数は、身長に基づき1歩あたりの歩幅を決定し、ハンディマップ使用時に歩行した距離と歩幅から歩数を算出する。このようにすることで、簡易的な歩数計を実現し、消費カロリーを求めることができる。歩幅は、単純に身長に対して一意に特定できるものではないが、身長が高い人ほど歩幅も長くなるので、身長と歩幅の相関をテーブル構造として持たせることで、簡易的に求めることはできる。さらに、同じ身長でも、性別や年齢によっても歩幅が異なるので、より好ましくは、それら3つの条件と、歩幅の相関をテーブル構造として持たせることで、より正確な歩数を求めることができる。さらに、プロフィールの項目として、平均の歩幅を登録させるようにしてもよい。もちろん、通常の歩数計のように、振動センサ等の歩数を計測するためのセンサ等を実装することで、より正確な歩数を求めるようにしてもよい。
そして、歩数やカロリー計算は、ハンディマップ使用開始から終了までの全期間を対象に計測するようにして良いが、本実施形態では、図11や図14に示すように、歩数・消費カロリーの計測をユーザからの指示により開始,停止をするようにしている。すなわち、図22(c)に示す設定画面において、カロリー/歩数計がONとされている場合、制御部13は、周辺地図を描画するに際し、図11や図14に示すように、下方(2段目)の左に「リセット」ボタン、同右に「スタート」ボタン、同中央に計測結果表示領域を描画するレイアウトをとる。なお、カロリー/歩数計がOFFの場合には、係る2段目は描画されず、そのエリアには地図が描画されることになる。
そして、「スタート」ボタンがタッチされると、制御部13は、計測を開始すると共に当該右の領域の「スタート」を「ストップ」表示に切り替える。そして、係る表示が切り替わった「ストップ」ボタンがタッチされると、計測を終了する。これに伴い、制御部13は、当該右の領域の「ストップ」を「スタート」表示に切り替える。そして、計測して得られた歩数や消費カロリーは、中央の計測結果表示領域に出力表示する。また、左の「リセット」ボタンがタッチされたこと制御部13が認識すると、それまで計測した歩数,消費カロリーをリセットする(0にする)。なお、本実施形態では、このように「スタート」ボタンのタッチや「ストップ」ボタンのタッチのように、ユーザからの指示に従い計測の開始/終了を行うようにしたが、装置本体2をクレードル6から取り外すことに伴い自動的に計測を開始し、装置本体2をクレードル6に装着することに伴い計測を終了するようにしてもよい。このようにすると、降車してから再度乗車するまでの全行程での歩数や消費カロリーを忘れずに求めることができる。
また、GPSログは、ハンディマップ使用中に定期的に位置計測部11で現在位置を取得し、その移動軌跡を記録(ロギング)するものである。そして、そのようにして記録したロギングデータをパソコン等に取り込み、地図上に移動軌跡を描画することができる。図24は、GPSログ機能のための設定画面の一例を示している。この画面は、図22(a)に示す1枚目の設定画面に用意された「ログデータ」ボタンがタッチされたことを認識した制御部13が、描画する。
図において、「記録」は、ログ記録のON/OFFを設定するもので、ONの場合、ハンディモードで動作時のログを本体内部に記憶する。この記憶は、リングバッファのようにし、あらかじめ設定したメモリ容量分だけ記憶し、そのメモリ容量分のログが記録された場合には、古いものから順に上書きして更新していく。これにより、常時最新のデータが記憶されることになる。もちろん、OFFの場合にはログを記憶しない。図では、「ON」になっているので、ログを記憶する。この「ON」と表示されている部分を1回タッチすると、「OFF」になる。この場合に、誤動作を防止するため、「長押し」された場合に状態が変わると良い。もちろん「OFF」の状態でタッチすると、「ON」に切り替わる。
「SDカードへの書き込み」の項目は、「開始」がタッチされたことを制御部13が認識すると、本体内部に記録されたログをSDカードへ書き込む処理を行う。「データ削除」の項目は、「開始」がタッチされたことを制御部13が認識すると、本体内部に記録しているログデータの削除を行う。
SDカードへ囲まれたログデータは、パソコンにとりこみ、地図ソフトに自分の移動軌跡を表示することができる。地図ソフト上に移動軌跡を表示するアプリケーションは、各種のものがあるのでそれらを利用する。図25は、地図ソフト上に移動軌跡Kを表示した例を示している。
また、上記の歩数・消費カロリーの算出機能や、GPSログ機能は、設定画面でいずれもONにすることで、同時に動作させることはできる。さらに、歩数・消費カロリーの算出機能や、GPSログ機能は、ゴルフナビモードの実行中も平行して動作するようにしても良いし、ゴルフナビモードの動作中は停止するようにしても良い。
また、上記の各追加する機能は、当該機能を格納した機能SDを用意し、それを装置本体に装置着することで実現できる。そのように機能SDを用いるようにした場合、装置本体2がクレードル6に装着されていないときに動作する携帯モードは、機能SDカードが挿入されていれば、その機能SDカード内の機能を実行するようにできる。そして、クレードル6に装置本体2を装着した場合、機能SDカードの機能は停止し、車載モードとしてドライブ情報の提供を行う。
なお、上述した各実施形態並びに変形例では、携帯モードとしてゴルフ場の情報の提供機能を備えているが、例えば、携帯モードとしてハンディナビ機能を実装するのを標準とし、ゴルフ場の情報を提供する機能その他の携帯モードの機能を追加機能と実現するようにしても良い。さらには、車載モードとしてドライブ情報の提供をする装置に携帯モードとして動作する機能・仕組みを備えておき、ユーザが任意の機能を追加して動作できるようにしても良い。