JP2023055375A - ゴルフ支援装置及びプログラム等 - Google Patents

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孝平 庄司
Kohei Shoji
孝弘 日比野
Takahiro Hibino
勇喜 清水
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Abstract

【課題】従来よりも使い勝手の良いゴルフ支援装置を提供する。【解決手段】ゴルフコースの少なくとも一部の範囲内で移動することにより、GNSSを利用してゴルフコースの起伏(アンジュレーション)を測定する。この測定結果に基いて処理を行うことにより、ユーザがアンジレーションを認識できるように測定結果を表示する。【選択図】図12

Description

本発明は、ゴルフ支援装置及びプログラム等に関する。
GNSS(汎地球測位航法衛星システム)を利用して取得した現在の位置情報から、ゴルフコースの該当するホールを読み出して、表示部に現在プレー中のホールのレイアウトを描画し、描画されたホール中の自分のいる場所に対応する位置に自分アイコンを重ねて描画するゴルフ支援装置が知られている(特許文献1等)。このゴルフ支援装置を利用することにより、ユーザは、グリーンが位置する方向並びにグリーン周りに存在する池やバンカーなどの位置と大きさ、形状を知ることができる(特許文献1)。
特開2015-150061号公報
グリーンの位置する方向、グリーン周りの池やバンカーなどの位置や形状の他に、ホールに関する種々の情報が得られれば、ユーザにとって使い勝手がよくなる。例えば、グリーンのアンジュレーションに関する情報等が得られれば、ユーザにとって有益である。本発明の目的は、従来よりも使い勝手の良いゴルフ支援装置等を提供することである。
本願の発明の目的はこれに限定されず、本明細書および図面等に開示される構成の部分から奏する効果を得ることを目的とする構成についても分割出願・補正等により権利取得する意思を有する。例えば本明細書において「~できる」と記載した箇所を「~が課題である」と読み替えた課題が本明細書には開示されている。課題はそれぞれ独立したものとして記載しているものであり、この課題を解決するための構成についても単独で分割出願・補正等により権利取得する意思を有する。課題が明細書の記載から黙示的に把握されるものであっても、本出願人は本明細書に記載の構成の一部を補正または分割出願にて特許請求の範囲とする意思を有する。またこれら独立の課題を組み合わせた課題も開示されている。
(1)ゴルフコースの少なくとも一部の範囲内で移動することにより、GNSSを利用してゴルフコースの起伏(アンジュレーション)を測定し、測定結果に基づく処理を実行する機能を備えたゴルフ支援装置とするとよい。
この機能を備えたゴルフ支援装置を使用することにより、ユーザは、測定された範囲内の起伏に関する情報を得ることができる。ユーザが、後日同じゴルフコースでプレーするとき、起伏に関する情報を利用して、プレーを楽しむことができる。起伏に関する情報は、スコアアップの一助になる。
ゴルフコースでのゴルフ支援装置の移動は、例えばユーザ(プレイヤー)がゴルフ支援装置を装着してゴルフコースを歩いて、またはゴルフカートに乗車して移動することにより実現されるようにするとよい。測定結果に基づく処理は、例えば測定結果の記憶及び測定結果の表示の少なくとも一方の処理を含むとよい。
ゴルフコースでのゴルフ支援装置の移動の状況が、歩きであるか、カートに乗ってであるかを判定し、歩きの場合とカートに乗っての場合とで、GNSSを利用してのゴルフコースの起伏(アンジュレーション)の測定を、異なる処理によって行うとよい。この異なる処理としては、例えば、カートに乗っていると判定したときはゴルフコースの起伏(アンジュレーション)の測定を停止し、歩きと判定したときはゴルフコースの起伏(アンジュレーション)の測定を行うようにするとよい。また、この異なる処理としては、例えば、測定の頻度を歩きと判定したときに比べカートに乗っていると判定したときのほうが多くするとよい。
また、ゴルフコースでのゴルフ支援装置の移動の状況が、歩きであるか、カートに乗ってであるかを判定し、その判定結果に応じて前記測定結果に基づく処理を異なる処理とするとよい。例えば、カートに乗っていると判定したときはゴルフコースの起伏(アンジュレーション)の測定を行い測定結果の表示も行うが測定結果の記録は行わない一方、歩きと判定したときはゴルフコースの起伏(アンジュレーション)の測定を行い測定結果の記録を行うが、測定結果の表示は行わないようにするとよい。なお歩きが停止したと判定したときに測定結果は表示するとよい。
ゴルフコースでのゴルフ支援装置の移動の状況が、歩きであるか、カートに乗ってであるかの判定は、例えばGNSSに基づき算出した速度が所定以上であるか否かによって行うとよい。
(2)前記ゴルフコースの起伏を測定する範囲は、グリーン内の少なくとも一部の範囲を含み、前記測定結果に基づく処理は、グリーンの起伏を表示部に表示する処理であるゴルフ支援装置とするとよい。
この機能を備えることにより、ユーザはプレー中にパットを行う前にゴルフ支援装置をグリーン上で移動させて、グリーンの起伏に関する情報を得ることができる。この情報を利用して、適切なパットの打ち出し方向や強さ等を予測することができる。グリーンの起伏に関する情報は、ゴルフ支援装置がGNSSを利用してグリーン上の水平面内の位置、及びその位置における高さを測定することにより取得するとよい。表示部には、例えば液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ等が用いられる。
前記ゴルフコースの起伏を測定する範囲は、例えば、ゴルフコースの地図情報を予め記憶しておき、現在位置情報と地図情報とに基づいて、現在プレー中のゴルフコースの現在プレー中のホールを特定し、その地図情報に備えるグリーンの範囲とするとよい。
[ゴルフ支援装置の移動の種々の経路]
ユーザがゴルフ支援装置を携行してグリーン上のボールの位置からカップに向かって歩くことにより、ゴルフ支援装置がグリーンの起伏を測定する機能を持つとよい。ボールからカップまでの水平距離と、高度情報とから、ボールとカップとを結ぶ直線上の起伏を算出することができる。これにより、パットのラインが上りか下りかを知ることができる。ボールからカップまで歩く動作は、ボールからカップまでの距離を歩測するために一般的に行われている動作であり、この動作を行っても、後続組に時間的な迷惑をかけることはない。ボールからカップまでの歩行動作中に、位置情報(本明細書において、位置情報は、水平位置情報(緯度及び経度)と高さ情報とを含む)を取得しながら、リアルタイムに起伏を表す情報を表示するとよい。
ユーザがゴルフ支援装置を携行して、グリーン上のボールとカップとを結ぶ直線に対して交差する直線、例えば直交する直線に沿って歩くことにより、歩行ラインに沿った起伏の情報を取得する機能を持つとよい。この情報から、パットのラインがスライスラインかフックラインかを知ることができる。歩行動作中に、位置情報を取得しながら、リアルタイムに起伏を表す情報を表示するとよい。慎重なプレイヤーは、パットのラインが上りか下りか、スライスラインかフックラインかを確認するために、グリーンを種々の方向から観察する。この動作に、グリーン上のボールとカップとを結ぶ直線に対して交差する直線に沿って歩く動作を含めるとよい。なお、この動作にはある程度の時間が必要とされるため、後続組が待っている場合には、このような歩行動作は避けることが好ましい。
ユーザがゴルフ支援装置を携行して、カップの位置でほぼ直角に交差する2本の直線に沿って歩くことにより、カップ周辺のある領域の傾斜を測定する機能を持つとよい。表示部に水平面を表示し、水平面に重ねて、高さ情報を含む2本の直線を3D表示するとよい。この表示を見たユーザは、ある程度の二次元的な傾斜がどのようになっているかを知ることができる。
ユーザがゴルフ支援装置を携行して、カップの位置まで歩き、その後カップを中心とした適当な円周に沿って歩くことにより、カップを中心としたグリーンの傾きを測定する機能を持つとよい。例えば、カップと同じ高さの仮想的な水平な円周上の複数の点のそれぞれにおいて、仮想的な水平な円周からグリーン表面までの高さを求めるとよい。仮想的な水平な円周上の複数の点のそれぞれに対応するグリーン上の点を、「円周上の測定点」ということとする。
表示部に水平な円を表示し、それと重ねて、円周上の複数の測定点を3D表示するとよい。円周上の複数の測定点は、仮想的な水平な円周からの高さ(以下、単に「高さ」という場合がある。)に応じて、色分けして表示するとよい。仮想的な水平な円周の中心(カップの位置に相当)と、円周上のいくつかの測定点とを接続する線分上にいくつかの中間点を表示し、これらの中間点を、その高さに応じて色分けして表示するとよい。例えば、起伏を色のグラデーションとして表現するとよい。例えば、高さゼロの点を緑色で表示し、高さがプラスの点(カップより高い点)を赤色で表示し、高さがマイナスの点(カップより低い点)を青色で表示するとよい。さらに、高さの絶対値が大きくなるほど、濃い色にするとよい。このように、円周上の複数の測定点と、複数の中間点とにより、グリーンの表面を複数の点で代表して表示するとよい。ここで、「円周」は、幾何学的に厳密な円周を意味しているわけではなく、カップを取り囲む閉じた曲線も、本明細書中の「円周」に含まれる。
ユーザは、表示部のこの3D表示を見ることにより、カップを中心としたグリーンのある領域の傾斜がどのようになっているかを、視覚的に把握することができる。これにより、ある程度の二次元的な傾斜がどのようになっているかを知ることができる。円周に沿って歩くことにより、カップの位置でほぼ直角に交差する2本の直線に沿って歩く場合と比べて、歩行に要する時間(測定時間)が短くなる。さらに、カップから見た二次元平面内の二方向のみならず、より多くの方向に関する傾斜情報を取得することができ、より詳細なグリーン傾斜情報を得ることができる。
[歩行による上下動の補正]
歩行に起因する上下動を考慮して、GNSSを利用して得られた高さ情報を補正する機能を持つとよい。これにより、より正確な高さ情報を取得することができる。ゴルフ支援装置に加速度センサを搭載し、加速度センサの測定結果を利用して、歩行の上下動の影響を除去した高さ情報を求めるとよい。例えば、上下動の最高点及び最低点で、上下方向の速度がほぼゼロになり、上下方向の最高点において、上下方向の加速度がマイナス最大値を示し、最低点において、上下方向の加速度がプラス最大値を示すと仮定する。最高点と最低点との中間において、加速度がほぼゼロになる。上下動の最高点と最低点とのほぼ中間で、上下方向の加速度がほぼゼロになる。加速度がプラスの最大値からゼロになるまでの高さ方向の移動量、及び加速度がマイナス最大値からゼロになるまでの高さ方向の移動量を、上下動の振幅の半分と考えることができる。この振幅に基づいて、歩行に起因する上下動の影響を除去した高さ情報を求めるとよい。例えば、加速度がマイナス最大値を示した時の高さから、振幅の1/2を減算した高さを、上下動の影響を取り除いた修正後の高さとするとよい。加速度がプラス最大値を示した時の高さに、振幅の1/2を加算した高さを、上下動の影響を取り除いた修正後の高さとするとよい。高さ方向の加速度がプラス最大値を示す箇所及びマイナス最大値を示す箇所以外の箇所においては、補間演算を行うことにより、高さを補正するとよい。
(3)GNSSアンテナ及びGNSSモジュールを含むGNSS受信部、表示部、及び制御部を備え、GNSS受信部を、表示部及び制御部を含む本体とは別の筐体に収容したゴルフ支援装置とするとよい。
この構成を採用することにより、GNSS受信部を、本体とは別に、実際に測位したい箇所に取り付けることができる。例えば、GNSS受信部をユーザの頭部に近い位置に取り付けることが可能になる。
表示部及び制御部を含む本体とGNSS受信部とを、Bluetooth(登録商標)等の種々の近距離無線通信規格によって接続し、GNSS受信部から本体に、測位された位置情報(緯度、経度、高さの情報)を送信するとよい。ゴルフ支援装置は、予め格納されているゴルフコースの情報及び測位された位置情報に基づいて、ラウンド中に、ホール数、パー数、現在位置からグリーンエッジ及びグリーンセンターまでの距離等を音声でナビゲートするボイスナビ機能を持つとよい。
本体として、Bluetooth等の種々の近距離無線通信規格による通信が可能で、ゴルフ支援装置用のアプリがインストールされたスマートフォン(以下、スマホという。)を用いることも可能である。GDOのアプリ対応でもよい。GNSSモジュールからスマホに単純に位置情報を送信するようにすると、GNSS受信部の消費電力が低減されて電池の寿命が長くなり、安くできるのでよい。
Bluetooth等の種々の近距離無線通信規格による通信が可能な専用のビューア端末を、表示用端末として用いるとよい。または、表示用端末として従来型のゴルフナビを用いるとよい。表示用端末として、GNSS機能を備えた従来型のゴルフナビを用いる場合、ゴルフ支援装置は、2つのGNSS受信部を有することになる。この場合、ユーザの頭部に近い位置に取り付けられたGNSS受信部からの位置情報(水平位置情報及び高さ情報)を優先して使用するとよい。また、2つのGNSS受信部で補完しあって位置及び高さを算出するとよい。
GNSS受信部は、サンバイザやキャップのツバの上面側や、サイド部分に、クリップ等で取り付けるようにするとよい。髪留めをする女性ユーザの場合、GNSS受信部を髪留め型とするとよい。サンバイザやキャップのツバの上面と、サイド部分との両方にGNSSアンテナを取り付けるとよい。2箇所に取り付けたGNSSアンテナの正面方向(利得が最大になる方向)を異ならせることにより、向きの異なる2つのGNSSアンテナにより電波を受信することができる。
(4)GNSS受信部が加速度センサ(Gセンサ)を内蔵し、加速度センサの重力方向に対する姿勢のずれから、GNSS受信部を取り付けた箇所の、鉛直方向に対する傾きやGNSSアンテナの正面方向(アンテナ面の法線方向)の傾きを求める機能を持つゴルフ支援装置とするとよい。
ユーザの頭部(ユーザが着用するサンバイザやキャップを含む)にGNSS受信部を取り付け、センチメータ級測位を行う場合、頭の傾きが無視できなくなる可能性がある。GNSS受信部を取り付けた箇所の傾きを求める機能により、現在の測位状態が、取り付け箇所の傾きが無視できなくなっている状態か否かを判定することができる。
傾きが所定の範囲から逸脱しているときの位置情報は、頭が傾いている状態で取得されたものであるため、起伏の計算等に利用しないようにするとよい。例えばグリーン上でアプローチするためボールを見ている状態ではなく、その直前の頭が垂直な状態で静止しているときに取得された位置情報を、現在の位置情報として利用するとよい。あるいは逆に、頭の傾き情報から、ユーザがボールを見ているという状態を特定して、そのときの位置情報を利用するようにしてもよい。
重力方向に対するGNSS受信部の姿勢の変化に応じて、GNSS受信部の仰角マスクを変更するとよい。GNSS受信部の取り付け態様、例えばサイド部分に取り付けているのかツバの上面に取り付けているのか等を加速度センサの検出結果から判定し、リアルタイムにGNSS受信部の受信範囲を適正にコントロールするとよい。これにより、FIX率を向上させることができる。
(5)GNSS受信部が測定した位置情報から得られる地上高が所定の範囲内であるとき、GNSS受信部がサンバイザまたはキャップ取り付け状態であると判定する機能を備えたゴルフ支援装置とするとよい。
標高データが取得済の位置における標高と、その位置で測定されてた高さとの差に基づいて、GNSS受信部が取り付けられた箇所の地上高を求めるとよい。GNSS受信部をサンバイザまたはキャップに取り付けた状態では、定常状態において地上高が人間の身長程度(1m数十センチ程度)の所定の範囲に収まるはずである。地上高の算出値がこの所定の範囲内にあるか否かに基づいて、GNSS受信部が定常状態にあるか否かをチェックするとよい。例えば、地上高の算出値が所定の範囲内であるとき、GNSS受信部が定常状態であると判定するとよい。
(6)上記(5)の方法で求めた地上高の算出値の時間変化のパターンから、ユーザの現在の動作がプレー中のどの動作であるかを判定し、記録する機能を持つゴルフ支援装置とするとよい。例えば、現在の動作がボールマーカを置く動作である等の判定を行うとよい。
上記(4)の加速度センサの情報も利用して、例えばグリーン上でアプローチするためにボールを見ている状態かなどを判定する機能を持つゴルフ支援装置とするとよい。この判定の際に、測定された位置情報と、事前に準備されているホールデータとを利用するとよい。例えば、測定された位置情報がグリーン上であることを示しており、加速度センサの情報が、アプローチするためにボールを見ている状態であることを示している場合に、グリーン上でアプローチするためにボールを見ている状態であると判定するとよい。
一連の挙動の順序が所定のパターンになっていることを利用して、現在の動作がプレー中のどの動作であるかを決定し、記録しておく機能をゴルフ支援装置が備えるとよい。この動作解析は本体で行ってもよいが、ビューアやクラウドにアップロードしたGNSSログ、加速度センサログを解析して行うようにしてもよい。クラブハウス、カート移動、徒歩移動、クラブを選ぶ、ボールを置く、構える、素振り、打つ等といったプレーのトータルレコーダとするとよい。
(7)サンバイザやキャップの、ツバの裏や、サイドの裏に、両面テープ等で貼り付ける金属製の板を設け、金属製の板が貼り付けられた箇所のツバの表やサイドの表の位置にGNSSアンテナが位置するように構成したゴルフ支援装置とするとよい。
金属製の板として、手で曲げることができるものを用いるとよい。この構成を採用すると、金属製の板が、GNSSアンテナのグランドプレートとして機能し、受信性能が向上するという優れた効果が得られる。
(8)上述の(1)から(7)までのいずれかのGNSS受信部が、靴、例えばゴルフシューズに取り付けることができる取付け部を備えたゴルフ支援装置とするとよい。
GNSS受信部を靴に取り付けることにより、センチメータ級測位を行う際に、測定結果が安定するという優れた効果が得られる。また、高さの測定値も、ユーザの姿勢や体位の影響を受けにくくなる。GNSSモジュールのグランドプレートから、靴に沿って地面まで達するアースラインを設けるとよい。
[測位精度の向上]
(9)表示部及び制御部の機能を、ゴルフ支援装置用のアプリケーションプログラム(以下、アプリという。)がインストールされ、測位機能を持つゴルフ支援装置とするとよい。
GNSS受信部として、スマホの測位機能より高精度の測位を行うことができるものを用いるとよい。例えば、GNSS受信部として、センチメータ級またはサブセンチメータ級の測位機能を持つものを用いるとよい。この機能を利用することにより、スマホの測位機能によって取得された位置情報と、GNSS受信部によって取得された位置情報との2つの位置情報が得られる。精度が異なる2つの位置情報のうち一方を、必要に応じて使用することが可能になる。
ゴルフ支援装置用のアプリは、GNSS受信部により得られた位置情報と、スマホの測位機能により得られた位置情報とを連携させる機能を持つとよい。例えば、ゴルフ支援装置用のアプリは、GNSS受信部により得られた位置情報と、スマホの測位機能により得られた位置情報との両方を用いて位置を求めるとよい。スマホの測位機能により得られた位置情報は、測定誤差が所定の値より小さいときだけ使用するようにするとよい。
現在プレー中のコース及びホールの判定は、スマホの測位機能により得られた位置情報を用いて行うとよい。GNSS受信部を装着したユーザがコース内にいるときだけ、GNSS受信部の電源をオンにして測位機能を起動し、高精度の位置情報を取得するとよい。このとき、GNSS受信部により取得された位置情報を優先して使用するとよい。
(10)RTK(リアルタイムキネマティック)測位機能を備えたゴルフ支援装置とするとよい。
この機能を利用することにより、測位精度を高めることができる。
例えば、スマホのゴルフ支援装置用のアプリを起動したら、インターネット経由で、位置情報を補正するためのRTK情報の取得を開始するとよい。例えば、スマホからGNSS受信部にスリープ解除信号を送信し、GNSS受信部が起動されたらスマホからGNSS受信部にRTK情報を送信するとよい。GNSS受信部は、スマホから受信したRTK情報に基づいて測位を行い、RTK情報に基づく測位結果をスマホに送信するとよい。
(11)複数のGNSSモジュールを搭載したゴルフ支援装置とするとよい。
複数のGNSSモジュールのそれぞれで求められた位置情報のうち測位精度の最も高いものを使用するとよい。このようにすることで、結果的に精度の高い位置情報を得ることができる。
複数のGNSSモジュールとして、異なるメーカのものを用いるとよい。または、同一のGNSSモジュールの種々の設定を異ならせて測位を行うとよい。例えば、複数のGNSSモジュールの間で、仰角マスクの設定を異ならせておくとよい。例えば、2つのGNSSモジュールの一方の仰角マスクの設定を広くしておき、他方の仰角マスクの設定を狭くしておくとよい。このようにすることで、現在の地形や衛星位置に応じた好ましい仰角マスクを適用して測位を行うことが可能になる。複数のGNSSモジュールによって得られた複数の位置情報のうち、実際に採用した位置情報を出力したGNSSモジュールを特定する情報を、位置情報とともに記憶装置に記憶させるようにするとよい。複数のGNSSモジュールが出力した複数の位置情報を採用した場合には、実際に採用した位置情報を出力した複数のGNSSモジュールを特定する情報を、位置情報とともに記憶装置に記憶させるようにするとよい。記憶装置に記憶する代わりに、または記憶装置に記憶するとともに、無線通信回線を介してサーバに送信するようにするとよい。
[静止位置表示の安定化]
(12)所定周期でGNSSモジュールから出力されるNMEAフォーマットの情報のうち、複数の速度情報及び複数の位置情報に基づいて、現在の静止位置を決定する機能を備えたゴルフ支援装置とするとよい。
例えば、速度情報の値がゼロに近い状態で位置情報の値がふらついている場合、所定の基準で一つの位置情報を選択し、選択した位置情報で表される位置を現在の静止位置として採用するとよい。ここで、「速度情報がゼロに近い」か否かは、速度がゼロであると判定する上限値を予め設定しておき、速度情報の値がこの上限値以下のときに、速度情報がゼロに近いと判定するとよい。「所定の基準」として、例えば、NMEAフォーマットに含まれる使用衛星数、水平精度低下率等を採用するとよい。例えば、使用衛星数が最も多いときに取得された位置情報、または水平精度低下率が最も小さいときに得られた位置情報を、現在の静止位置を表す情報として採用するとよい。または、測位精度が高いと推定される複数の位置情報を選択し、複数の位置情報で表される複数の位置の重心位置を、現在の静止位置として採用するとよい。重心位置を求めるときには、複数の位置情報が取得されたときの使用衛星数や水平精度低下率等で重みづけするとよい。
このようにすることで、ユーザが静止しているときに、ゴルフ支援装置の表示部に表示される現在位置のふらつきを抑制することができる。静止状態から徒歩の速度がでるまでの時間を加味すると、NMEAフォーマットに含まれる速度情報、位置情報、使用衛星数、水平精度低下率等を取得する頻度を、10Hz以上にするとよい。
[測位結果により表示される位置と現実のコース上の位置との相違に対する対処]
(13)表示部に表示されている現在の位置が、コース上の実際の位置からずれているとき、ユーザの操作によって、位置ずれが生じていることを登録する機能を備えたゴルフ支援装置とするとよい。
ゴルフ支援装置は、ユーザがショットする位置を登録する機能を備えている。ショットする位置でユーザが登録ボタンを操作すると、ゴルフ支援装置がショット位置を表す情報を登録する。ここで、「登録する」とは、種々の情報を記憶装置に記憶させることを意味する。例えば、ユーザの実際の現在位置がハザードやヤーデージ表示の近傍であるとき、表示部に表示されている現在位置とハザードとの位置関係を、実際のユーザの現在位置とハザードとの位置関係と比較することにより、表示部に表示されている現在位置が、コース上の実際の位置からずれているか否かを判断するとよい。
表示部に表示されている現在位置が、コース上の実際の位置からずれていると、ユーザが判断したとき、ショット位置を登録する登録ボタンの押下とは異なるユーザインタフェースにより、位置ずれを登録するようにするとよい。例えば、位置ずれを登録する物理ボタンを、ショット位置を登録する登録ボタンとの押し間違いが無いように、ショット位置を登録するボタンから離れた位置に配置するとよい。例えば、ユーザがゴルフ支援装置を正面から見て、ショット位置を登録するボタンと、位置ずれを登録するボタンとを、左右方向の中心を基準として相互に反対側に配置するとよい。
ゴルフ支援装置は、登録された位置ずれが生じている位置情報を、ネットワークを介してサーバに送信する機能を備えるとよい。サーバは、ゴルフ支援装置から送信されたこれらの位置情報をビッグデータとして収集する機能を持つとよい。このビッグデータは、位置ずれが生じた要因を探索する有益な情報として利用することができる。例えば、コース内の木等によるマルチパスによってGNSS測位にずれが生じたのか、予め登録されているコースの位置データに誤りがあるのか、ゴルフ場側のヤーデージ表示が間違っているのか等を判定するための基礎情報として、このビッグデータを利用することができる。ゴルフコースのデータを他社に供給する等の場合には、特にデータに正確性が要求される。このビッグデータを利用して、ゴルフコースのデータの正確性を高めることができる。
位置ずれが生じている地点の位置情報をサーバに送信してくれたユーザにポイントを付与するようにするとよい。ポイント数に応じて種々の特典を提供するとよい。ポイント付与は、ユーザが、位置ずれが生じている地点の位置情報をサーバに送信する動機付けになり、位置ずれ情報を収集しやすくなる。
サーバは、このビッグデータを解析して位置ずれの要因を自動的に選別する機能を持つとよい。例えば、ビッグデータに含まれる複数の位置ずれ発生地点を所定範囲でクラスタ化して集約し、1つの位置ずれ発生地点の位置情報を登録するとよい。例えば、位置ずれが所定範囲に集中して発生しているとき、所定範囲内の複数の位置ずれ発生地点の重心位置を、位置ずれが発生している代表地点とするとよい。例えば、コースの位置情報を記憶したデータベースから求まるハザードの位置と、位置ずれが発生している代表地点とを比較し、比較結果に基づいてコースデータの誤りの有無を判定するとよい。例えば、両者が乖離している場合は、コースデータの誤りと判定し、両者が乖離していない場合は、コースデータの誤りではないと判定するとよい。
または、ゴルフコースの衛星写真または航空写真から木の位置を画像セグメンテーション等により判定するとよい。木の位置と、位置ずれが発生している代表地点とが近い場合は、位置ずれはマルチパスの影響に起因するものと判定するとよい。ゴルフ支援装置の機種情報(GNSSモジュールの機種情報)を、位置ずれが発生している地点の位置情報とともに収集し、位置ずれが発生している代表地点に機種間でずれがない場合、位置ずれはGNSSモジュールに起因するものではないと判定するとよい。位置ずれが発生している代表地点が特定の機種に集中している場合は、その機種のGNSSモジュールが原因で位置ずれが発生していると判定するとよい。
[ヤーデージ表示の基準の明確化]
(14)ゴルフコースのヤーデージ表示の基準を記憶する機能、及びプレーする前にプレーするコースのヤーデージ表示の基準を表示する機能を備えたゴルフ支援装置とするとよい。
ヤーデージ表示として、グリーンエッジ表示を採用するコースと、グリーンセンター表示を採用するコースとがある。グリーンエッジ表示の場合は、グリーンの最前方部分から計測した距離が、ヤード杭に表示されており、グリーンセンター表示の場合は、グリーンの中央部分から計測した距離が、ヤード杭に表示されている。このため、グリーンエッジ表示とグリーンセンター表示とでは、ヤード杭に表示された距離に、15~20ヤード程度の差が生じる。ユーザが、グリーンエッジ表示とグリーンセンター表示とを取り違えると、ミスショットしていないにも関わらず、ショートまたはグリーンオーバになってしまう。プレーする前に、ヤーデージ表示の基準、すなわちプレー中のコースがグリーンエッジ表示かグリーンセンター表示かを表示することにより、ユーザによるグリーンエッジ表示とグリーンセンター表示との取り違えが生じにくくなる。
現在位置からグリーンまでの距離を表示する機能を備え、ゴルフ支援装置が表示するグリーンまでの距離を、グリーンエッジ表示とするか、グリーンセンター表示とするかをユーザが選択する機能を備えたゴルフ支援装置とするとよい。ユーザは、コースのヤーデージ表示に合わせて、グリーンエッジ表示とするか、グリーンセンター表示とするかを選択することができる。ゴルフ場のヤーデージ表示(ヤード杭)の位置にヤーデージPOIを置き、ゴルフ支援装置の表示部にヤーデージPOIを表示する機能を備えるとよい。
[コースの各ホールの位置情報の校正(キャリブレーション)]
(15)ショット位置を登録する機能を備え、さらに、実際にティーショットを打つ位置で登録した実際の位置情報と、予め登録されているゴルフコースの位置情報とに基づいて、各ホールの位置情報を校正(キャリブレーション)する機能を備えたゴルフ支援装置とするとよい。
あらかじめ登録されているゴルフコースの位置を測位したときの位置情報と、プレー中に測位して得られた現在の位置情報とに一定のずれがある場合、この機能を用いて位置情報を校正することにより、表示部に表示される現在位置と、実際のホールにおける現在位置とのずれを小さくすることができる。
2つのティーマークを直線で結んだラインよりも後方、2クラブレングスの長方形の範囲内がティーグラウンドとなる。実際には、2つのティーマークを直線で結ぶライン(以下、ティーグラウンド前方ラインという。)の近傍でティーショットを打つ場合が多い。実際にティーショットを打つ位置で登録した現在位置から、ティーグラウンド前方ラインに下した垂線の長さに相当する距離だけ、ずれが生じている可能性があると推定して、各ホールの位置情報の校正を行うとよい。
複数のホールでも同様の校正を行うとよい。複数のホールで校正を行うことにより、校正の精度を高めることができる。ティーショットを打つ時の最初の登録地点が、ティーグラウンド前方ラインから大幅にずれている場合(例えば、ティーグラウンドの外側の場合)は、その時の位置情報は校正に使用しないようにするとよい。この登録時刻の近傍で、ティーグラウンド内に入った時点の位置情報を用いて校正を行うとよい。
(16)コース内のカートの走行路の位置情報が記憶されており、カートの走行中に測位した現在位置に基づいて、各ホールの位置情報を校正する機能を備えたゴルフ支援装置とするとよい。
カートの走行路におけるカーブや変曲点の位置情報と、カートで移動中に測位された実際の位置情報とに基づいて、各ホールの位置情報を校正するか、または校正するための情報を取得するとよい。このようにすることで、コースの各ホールの登録されている位置情報と、実際に測位された位置情報との差を小さくすることができる。特に、両者の位置情報のオフセット情報を取得することができる。カートの走行は徒歩での移動より速いことを利用して、現在の速度情報からカートでの移動中であることを検出する機能を備えるとよい。
[ラウンド前のプランニング機能、ラウンド後の振り返り機能]
(17)ホールごとに、各ショットで狙うべき好適範囲を、ユーザの操作によって登録する機能を備えたゴルフ支援装置とするとよい。さらに、ショットで狙ってはいけない範囲(非許容範囲)、状況によっては狙ってもよい範囲(許容範囲)を登録する機能を備えたゴルフ支援装置とするとよい。
許容範囲として、例えば、次につながりリスクが少ない範囲を登録するとよい。単にラウンドするのみではなく、事前に狙うべき好適範囲をプランニングしておくことにより、プラン通りにボールを打てたときに楽しさが倍増するという優れた効果が得られる。ここで、「プランニング」とは、ティーグラウンドからグリーンまでのコース取り、各ショットでの飛距離等を事前に計画することを意味する。例えば、各ショットでボールを落とすべき範囲を決めることによりプランニングを行うようにするとよい。例えば、プレー前に、ゴルフ支援装置本体、ウェブサービス、またはスマホやパソコンのアプリ等によって、このようなコース取りのプランニングや飛距離等のシミュレーション情報を入力しておくとよい。
さらに、複数のコース取りのパターンを登録できる機能を備えるとよい。プレー当日の調子や、気象状況に応じて、複数のコース取りのパターンから一つを選択することができ、種々の状況に応じて臨機応変に対応することができる。過去のコース取りやユーザの実力値から、危険なコース取りのパターンについては警告を表示する機能を備えるとよい。プランニングされた情報を、プレー中に表示部に表示する機能を備えるとよい。ウェブサービス、またはスマホやパソコンのアプリ等によって設定されたプランニングの情報を、ウェブサーバ、スマホ、パソコン等からネットワークを通してゴルフ支援装置に転送し、ゴルフ支援装置がこの情報を受信する機能を備えるとよい。
ラウンドした後、プランニングしていたコース取りと、実際のプレーでのコース取りとを表示部に表示させて比較する機能(以下、振り返り機能という。)を持つとよい。この振り返り機能を利用することにより、プランニング通りのプレーができたか否かを容易に知ることができる。
[リスクマネジメント機能]
(18)過去の実績を加味して、現在位置から、リスクの低いコース取りを表示する機能を備えたゴルフ支援装置とするとよい。
ユーザは、表示されたコース取りを見て、今回狙う実際のコース取りを決定することができる。例えば、過去の実績として、ゴルフ支援装置を使用しているユーザのクラブの番手ごとの平均飛距離、飛距離や方向の安定性等の情報を記憶する機能を持つとよい。リスクの低いコース取りとともに、リスクが高くチャレンジングなコース取りを表示する機能を備えるとよい。
[使用ボール等の登録機能]
(19)使用したボールの種類、使用したクラブの種類、及びプレー時の気象条件の少なくとも一つを登録する機能を備えたゴルフ支援装置とするとよい。
気象条件には、風の状態、天候、気温、湿度等を含めるとよい。使用したボールの種類、使用したクラブの種類、及びプレー時の気象条件等(以下、プレー条件という。)の登録は、ユーザがゴルフ支援装置を操作して登録するようにするとよい。その他に、ウェブサイトにアクセスして登録するようにしてもよいし、スマホやパソコンのアプリにこの機能を持たせてもよい。振り返り機能によるプレーの振り返り時に、登録したプレー条件を表示部に表示する機能を備えるとよい。さらに、後日、同一のコースでプレーするときに、登録されている過去のプレー条件を表示する機能を備えるとよい。さらに、現在のプレーで使用しているボールの種類と同一の種類のボールを使用した過去のコース取りの実績を、プレー中に表示部に表示する機能を備えるとよい。これらの機能を備えることにより、ユーザは、過去にプレーしたコースと同じコースでプレーするときに、ボールやクラブ等の道具の違いや、気象条件の違いを加味して、これからプレーするホールのプレー計画を立てることが可能になる。
[旋回測位の活用]
(20)旋回運動している状態を検出する機能、及び旋回運動している状態を検出すると、旋回運動の中心位置を旋回測位ポイントとして登録する機能を備えたゴルフ支援装置とするとよい。
特に、旋回測位ポイントが特定の場所やエリア内であるかを判定し、旋回測位ポイントが特定の場所やエリア内であるとき、その旋回測位ポイントは所定の位置、または所定の種類の位置であると判定するとよい。さらに、その旋回測位ポイントを、判定した所定の位置または所定の種類の位置として登録する機能を持つとよい。
例えば、ティーグラウンド内で旋回運動している状態が検出されると、そのときの旋回測位ポイントをティーショットの位置として登録するとよい。例えば、グリーン内で旋回運動している状態が検出されると、そのときの旋回測位ポイントをピン(カップ)の位置として登録するとよい。また、単純に、ボールの位置を、旋回測位のあった位置(旋回測位ポイント)で登録するようにしてもよい。特に、旋回運動している状態が検出されたとき、現在の位置が旋回測位ポイントとして登録されたことを表示部等に報知するようにするとよい。
[SNSへの自動投稿機能]
(21)プレー中に登録された位置(登録ポイント)の情報を自動的にSNSに登録する機能を備えたゴルフ支援装置とするとよい。
この機能を利用することにより、手動でSNSに登録する手間を省くことができる。予め準備されているグリーン画像に、登録ポイントの位置情報を組み込んで、自動的にSNSに登録する機能を備えるとよい。スマホ等で写真を撮った場合、コース情報、コース画像、現在位置をその写真に合成して、アプリから自動的にSNSに登録するようにするとよい。このとき、画像の中に、「Yupiteru ゴルフナビ」という文字列のような広告(出自)を示す情報も組み込むとよい。
[距離表示機能]
(22)ドッグレッグホールにおいて、ティーグラウンドまたは現在位置からグリーンの中央またはグリーンのエッジまでのフェアウェイを通った場合のコース取りの距離を計算し、表示部に表示する機能を備えたゴルフ支援装置とするとよい。
この距離情報は、ドッグレッグホールをプレーするときに安全策をとるか、ショートカットで攻めるかの判断材料として利用することができる。
ドッグレッグホールにおいて、現在位置からコーナーの内側または外側までの距離を計算して表示部に表示する機能を備えるとよい。現在のホールを平面視したときの画像に、現在位置を中心とした所定半径の同心状の複数の円弧を表示する機能があると、現在位置からコーナーの内側または外側までの距離を推測することはできるが、上記機能を利用することにより、現在位置からコーナーの内側または外側までのより高精度の距離情報を得ることができる。
ドッグレッグホールにおいて、現在位置からショートカットする可能性がある経路に配置された木または丘の頂上までの水平距離、及び現在位置を基準とした高さを計算し、表示部に表示する機能を備えるとよい。ドッグレッグホールにおいて、ショートカットしようとする経路に木または丘等が配置されていると、木または丘を越えてボールを運ぶことができるかどうか判断に迷う。上記機能により表示された距離情報及び高さ情報は、ショートカットを狙ってもよいか、安全策を取るべきかの判断材料となる。
現在位置から、グリーン奥のOBラインまでの距離を計算し、表示部に表示する機能を備えるとよい。ユーザにとって、打球がグリーン奥のOBラインを超えてしまうことは、グリーンバンカー等のハザードにつかまることより避けたい状況である。上記機能を利用することにより、グリーン奥のOBラインを超えないように気を付けてショットすることが可能になる。
打ち上げから打ち下ろしになっている(山を越える)ホールについて、現在位置から、山の頂上までの水平距離及び高度差を計算して表示する機能を備えたゴルフ支援装置とするとよい。表示部に表示したホール図形に、山の頂上の位置を示すアイコン等を重ねて表示するとよい。さらに、ホール図形に、ショットの方向を決めるための目印となりそうな物(例えば、木や鉄塔等)を重ねて表示するとよい。ホール途中に山があってグリーンを目視することができないようなホールにおいて、ユーザは、これらの表示を見てショットの方向や距離を決めることができる。例えば、見た目のフェアウェイの幅の1/3左方向というようにショットの方向を決めることができる。
[種々の登録及び報知機能]
(23)バーディーチャンスのときに、バーディーチャンスであることをユーザに報知する機能を備えたゴルフ支援装置とするとよい。
例えば、表示部への文字列やアイコンの表示、音声、電子音、振動等によって、バーディーチャンスであることを報知するとよい。ユーザがバーディーチャンスであることに気づくことにより、集中力を高める効果が期待される。
例えば、ユーザがショット位置を登録する操作を行ったとき、カップまでの距離を計算して、現時点までの打数、ホールのパー数、及びカップまでの距離に基づいて、バーディーチャンスであるか否かを判定するとよい。
ショット位置をユーザの手動操作によって登録する機能を備えたゴルフ支援装置において、ショット位置の登録忘れがあると、ゴルフ支援装置に記録されている打数が実際の打数と異なってしまい、バーディーチャンスではないのにバーディーチャンスの報知がなされてしまう場合がある。この間違った報知により、ユーザは、ショット位置の登録忘れに気づくことができる。
(24)ショット位置における地面の傾斜の状態を登録する機能を備えたゴルフ支援装置とするとよい。
ユーザがゴルフ支援装置を操作することにより、傾斜状態を登録できるようにするとよい。さらに、ゴルフ支援装置がカメラ(撮影機能)を備え、カメラで地面の傾斜状態を撮影し、その結果を登録するようにするとよい。このようにすることにより、ユーザがゴルフ支援装置を操作して傾斜状態を登録する方法に比べて、複雑な手間を省くことができる。
例えば、左足側が右足側より上がっているか下がっているかという情報を登録できるようにするとよい。さらに、つま先側がかかと側より上がっているか下がっているかという情報を登録できるようにするとよい。このとき、表示部に両足の画像及び地面の画像を表示し、視覚的に傾斜状態の確認及び入力が容易になるようにするとよい。例えば、ユーザによって傾斜状態が入力されると、入力された傾斜状態に応じて両足及び地面の画像を変形させるとよい。
傾斜状態に応じて、打ち方及びクラブの番手の変更についてアドバイスを文字列等で表示する機能を備えるとよい。例えば、つま先上がりのときは、クラブを一番手上げてフックの打ち方で打つようにアドバイスを表示し、つま先下がりのときは、クラブを一番手下げてスライスの打ち方で打つようにアドバイスを表示する機能を備えるとよい。アドバイスは、傾斜状態の入力画面等に表示するようにするとよい。さらに、傾斜状態の入力後に、入力された傾斜状態に応じていずれかのアドバイスを表示するようにするとよい。この機能によるアドバイス表示は、ピンまでの距離が所定の第1接近距離、例えば150ヤード以下になったときに行うようにするとよい。また、アドバイス表示を行ったときには、振動等によりユーザに報知する機能を備えるとよい。さらに、第1近接距離より短い第2近接距離、例えば100ヤード以下になったときは、クラブの一番手の変更に加えて二番手変更するようにアドバイス表示するとよい。
(25)ダフリボタンを備え、ユーザがショットでダフったときにダフリボタンを操作し、ダフったショットの位置を登録する機能を備えたゴルフ支援装置とするとよい。
ダフった位置として登録された位置を、表示部に表示する機能を備えるとよい。プレー後に、ダフった位置を確認することができる。
(26)ショットするときのユーザの心理状態を、ショットする位置と関連付けてユーザの操作によって登録する機能を備えたゴルフ支援装置とするとよい。
心理状態が登録されると、登録済の同じ心理状態の時のショットの結果を表示する機能を備えるとよい。ユーザは、どのような心理状態の時に、どのようなショット結果になったかを把握し、次のショットに生かすことができる。
表示部に心理状態を表す複数のキーワードを表示し、ユーザがその中から一つを選択できる機能を備えるとよい。心理状態を表すキーワードの例として、「これは外せない」、「まあいつもどおりに」、「緊張している」等が挙げられる。ユーザが心理状態を登録した後、過去の緊張状態の登録履歴に基づいて、適切な緊張状態になるようにアドバイスを文字列等で表示する機能を備えるとよい。例えば、前回のショットで「緊張している」という心理状態が登録されており、そのときの飛距離が想定より短かく、今回のショット前に、また「緊張している」という心理状態が登録された場合、「力んでもうまくいかない状態です!深呼吸して!打ってみて」というようなアドバイス表示を行うようにするとよい。
(27)ゴルフ支援装置が温度センサを備えており、プレー中に気温が急激に高まったことを検知すると、熱中症に注意するように報知する機能を備えたゴルフ支援装置とするとよい。
さらに、熱中症を回避するための具体的な対処方法を報知する機能を備えるとよい。例えば、水を飲むように、帽子をかぶるように、扇風機を使用するように、木陰に移動するようにといったアドバイスを表示する機能を備えるとよい。この機能により、熱中症を予防することができる。
(28)プレー中にゴルフクラブに貼り付けていたウエイトの状態を、プレーしたゴルフコースと対応付けて登録する機能を備えたゴルフ支援装置とするとよい。
この機能を利用して得られたウエイトの状態と、その状態でプレーしたときのスコアや飛距離等の情報は、自分に合ったウエイトの状態を見つけ出すための有益な手掛かりとなる。
例えば、ゴルフ支援装置にカメラを搭載し、ゴルフクラブをカメラで撮影して、画像を解析することにより、ウエイトの位置及び個数を検出して登録する機能を備えるとよい。なお、ゴルフ支援装置にカメラを搭載する代わりに、ゴルフ支援装置が、カメラで撮影した画像を取り込む機能を備えてもよい。また、画像解析を行う代わりに、撮影された画像自体を登録するようにしてもよい。ウエイト以外に、ゴルフクラブに着脱可能に取り付ける付属物、例えばグリップの種類等についても、登録する機能を備えるとよい。
(29)プレーするために持って行ったグラブのセットを特定する情報を、その日のログ(ショットした位置の情報等)と対応付けて記録する機能を備えたゴルフ支援装置とするとよい。
この機能を利用することにより、後日、どのコースで、どのクラブセットを使用してプレーしたかを知ることができる。例えば、具体的なクラブの組み合わせに対して識別名を付与して、クラブの組み合わせと識別名とを対応付けてあらかじめ登録しておく機能を備えるとよい。クラブのセットを特定する情報として、この識別名を使用するとよい。例えば、予め準備された「クラブセット1」、「クラブセット2」等の名前から選択して識別名を付与するようにするとよい。さらに、識別名として、ユーザが好きな名前を付与できるようにするとよい。このようにすることで、容易にクラブセットを特定する情報を記録することができる。
プレーの後、スマホのアプリやパソコンのアプリ、ウェブサイト等が、表示部上にコースの図形、及びプレーのログを表示する機能、及びプレーのログとともに、クラブのセットを特定するための情報を表示する機能を備えるとよい。この機能を利用することにより、どのクラブセットを使用したときに、どのような成績であったかを知ることができる。
(30)使用したボールの種類を、プレーしたゴルフコースと関連付けて登録する機能を備えたゴルフ支援装置とするとよい。
この機能を利用することにより、後日、どの種類のボールでプレーしたかを知ることができる。例えば、ボールの種類を特定する名称(例えば商品名等)を、ユーザの操作によって入力できる機能を備えるとよい。また、ボールを撮影した写真を、ゴルフコースと関連付けて登録する機能を備えるようにしてもよい。
(31)練習場ではうまくいっていたのに、本番のコースではうまくいかなかったときに、ゴルフコースと関連付けて、そのことを登録する機能を備えたゴルフ支援装置とするとよい。
例えば、練習場ではうまくできていたことを登録するボタンを備え、このボタンを操作した地点の位置情報を登録する機能を備えるとよい。ビューアでコースマップを表示したときに、練習場ではうまくできていたことが登録された地点に、練習場ではうまくできていたことを表すアイコンを表示する機能を備えるとよい。ユーザは、この情報を今後の練習に生かすことができる。
(32)ピンまでの残りの距離に応じて、風の影響を加味したボールの軌道の曲がり具合を表示する機能を備えたゴルフ支援装置とするとよい。
この機能を利用することにより、風の影響を考慮した適切な打ち方を見つけだすことができる。クラブの番手ごとに、風の影響を加味したボールの軌跡の曲がり具合を表示する機能を備えるとよい。クラブの番手を指定する機能を備え、指定された番手のクラブを用いたときのボールの軌跡の曲がり具合を表示する機能を備えるとよい。また、複数の番手のそれぞれを用いたときのボールの軌跡の曲がり具合を表示する機能を備えるとよい。この機能を利用することにより、風の影響を加味して、最適な番手のクラブを選択することができる。
(33)水分または塩分を補給したほうがよいことをユーザにお知らせする機能を備えたゴルフ支援装置とするとよい。
この機能により、水分や塩分不足による体調の悪化、成績の低下等を回避することが可能になる。これからプレーするコースが選択されたとき、または測位機能によって、プレーするコースが確定されたとき等に、水分や塩分の準備ができているか、そのほかに忘れ物がないかをユーザに報知する機能を備えるとよい。予め決められた一定の時間プレーしたと判定したら、水分または塩分の補給を促すアドバイスを行う機能を備えるとよい。例えば、アドバイスを文字列で表示部に表示するとよい。
(34)測位された現在位置がコースの近傍であるとき、シューズ、服装、帽子等をスマホで自撮りするように促す機能を備えたゴルフ支援装置とするとよい。
プレーの記念として、画像を残すことができる。クラブセットを撮影するように促す機能を備えるとよい。例えば、現在位置からコースまでの最短距離が、あらかじめ定められた判定距離以下になったときに、コースの近傍であると判定するとよい。自撮りするように促す機能は、例えば、表示部に「シューズ、服装、帽子等をスマホで自撮りしてください。」というような文字列を表示することにより実現するとよい。
(35)コースを回り終わったことを判定する機能、及びコースを回り終わったと判定した場合、スコアカードを撮影するように促す機能を備えたゴルフ支援装置とするとよい。
ユーザがスコアカードを撮影することにより、スコア情報を画像として保存することができる。この機能により、スコアカードの撮影し忘れを防止することができる。コースを回り終わったことの判定は、例えば、ティーショットの回数、現在位置とコースの位置との関係等に基づいて行うとよい。
(36)これからラウンドを開始することを判定する機能を備え、ラウンド開始であると判定したとき、準備体操をするようにアドバイスする機能を備えたゴルフ支援装置とするとよい。
準備体操を促されたユーザが準備体操をすることにより、ラウンド中に怪我をしにくくなるという優れた効果が得られる。ラウンド開始の判定は、例えば、現在位置とコースの位置情報とに基づいて行うとよい。準備体操のアドバイスは、例えば、「準備運動をしましょう。」というような文字列を表示部に表示することにより行うとよい。どのような体操をすればよいかという準備体操の内容を表示部に表示する機能を備えるとよい。
(37)心拍数の測定値に応じて、ミスの発生のし易さを報知する機能を備えたゴルフ支援装置とするとよい。
この機能により、ユーザは、現在の心拍数が、ミスの発生しやすい数値であることを知ることができ、ショット前に気持ちを落ち着かせることにより、ミスショットを少なくすることが可能になる。
ゴルフ支援装置を手首等に装着するウォッチタイプのものとし、ゴルフ支援装置が心拍数を測定する機能を備えるとよい。または、心拍数を測定する機能を備えた他の機器(例えば、手首に装着するタイプのもの)から心拍数の測定値を取得する機能を備えるとよい。心拍数の測定値の取得は、例えば、Bluetooth等の近距離無線通信規格に準拠した無線通信を介して取得するとよい。
心拍数が110前後の場合にミスショットが減り、心拍数が高すぎたり低すぎたりすると、ミスショットが増える傾向にある。例えば、心拍数の測定値が110よりも低い所定の値である第1閾値以下であれば、心拍数が低いためミスショットが増える可能性が高いことを報知するとよい。このとき、ショット前にジャンプするとよいことをユーザに報知する機能を備えるとよい。逆に、心拍数の測定値が110よりも高い所定の値である第2閾値以上であれば、心拍数が高いためミスショットが増える可能性が高いことを報知するとよい。このとき、深呼吸するとよいことをユーザに報知する機能を備えるとよい。
その他に、心拍数が110前後の場合にミスショットが減り、心拍数が高すぎたり低すぎたりすると、ミスショットが増える傾向にあることをユーザに報知する機能を備えるとよい。この機能により、ユーザは自分の現在の心拍数から、ミスショットが発生しやすい状態であるか否かを判断することができる。
(38)現在の状況が、普通にボールを打てる状況ではないことを入力する機能、及び入力された地点を登録する機能を備えたゴルフ支援装置とするとよい。
ユーザが、普通にボールを打てる状況ではないと判断したときに、その地点を「普通にボールを打てる状況ではない地点」として登録することができる。「普通にボールを打てる状況ではない」例として、ボールが林に入った場合等が挙げられる。ショット位置の位置情報を登録する登録ボタンを備え、この登録ボタンを1度押ししたときに、現在位置を通常のショット位置として登録し、2度押ししたときに、現在位置を「普通にボールを打てる状況ではない地点」として登録する機能を備えるとよい。このように、通常のショット位置の位置情報の登録と、「普通にボールを打てる状況ではない地点」の位置情報の登録とを、共通の登録ボタンを用いて登録し、登録ボタンの操作態様を異ならせることにより、両者を区別するようにするとよい。
ビューアでホールを平面図形で表示したとき、「普通にボールを打てる状況ではない地点」として登録された位置を、通常のショット位置と区別できる態様で平面図形上に表示する機能を備えるとよい。例えば、両者を異なるアイコンで表示するとよい。
(39)ショット後に、ショットの自己評価を入力できる機能、及び入力された自己評価を記憶する機能を備えたゴルフ支援装置とするとよい。
記憶された自己評価を読み出すことにより、後日、自分の気持ちを思い出しながらプレー内容を振り返ることができる。自己評価として、例えば「うまくいった」、「ふつう」、「失敗した」というような主観的な内容を入力できるようにするとよい。例えば、表示部に複数の自己評価の例を表示し、表示された自己評価の例から一つを選択することにより、自己評価を入力できるようにするとよい。
また、自己評価として、どのようにうまくいったのか、どのように失敗したのかというような状態を入力する機能を備えるとよい。例えば、「力みすぎた」というような評価を入力できるようにするとよい。
[スコアの登録表示]
(40)コースのホールごとのスコアを登録する機能、及びラウンド途中の現時点までの合計のスコアを表示する機能を備えたゴルフ支援装置とするとよい。
この機能により、ホールごとのスコアを足し合わせることなく、プレー途中に現時点の合計スコアが瞬時にわかる。
表示すべきホールを選択することにより、選択されたホールのスコアを表示するとともに、現時点の合計のスコアを表示するとよい。表示切替ボタンを備え、表示切替ボタンを操作すると、1ホール表示状態とホール一覧表示状態とを切り替えるようにするとよい。1ホール表示状態においては、選択されたホールのスコア、選択されたホールのスコア登録ボタン、現時点の合計のスコア等を表示するようにするとよい。ホール一覧表示状態では、複数のホールのスコアを同時に表示するようにするとよい。4人のプレイヤーのそれぞれのスコアを同時に表示するとよい。
(41)ユーザの操作によってショットする地点の位置情報を登録する機能、ショットする地点の位置情報が登録されると、現在プレー中のホールのスコアを更新する機能、及びユーザの操作によってホールごとのパット数を入力する機能、パット数の入力に連動してスコアを更新する機能を備えたゴルフ支援装置とするとよい。
ショットする地点の位置情報を登録することにより、スコアが更新されるため、ユーザはショットごとにスコアを更新する操作を行う必要がない。パットを行うときには、パットする地点の位置情報を入力しないユーザが多い。ユーザがパット数を入力すると、スコアが連動して更新されるため、ユーザは、パットごとにスコアを更新する操作を行う手間が省ける。
[ルールへの臨機応変の対応]
(42)練習モードと競技モードとを備え、ユーザが、練習モードと競技モードとの一方を選択することができ、競技モードが選択されているとき、練習モードが選択されているときに表示される情報のうち一部の情報を非表示にする機能を備えたゴルフ支援装置とするとよい。
ゴルフ規則に、競技中に機器からの取得が認められない情報が規定されている。競技モードが選択されているときに、機器からの取得が認められていない情報を非表示にすることにより、競技においてもゴルフ支援装置を利用することが可能になる。
例えば、2019年度ゴルフ規則において、距離や方向の情報を解明すること(例えば、プレイヤーの球の位置に基づき、推奨されるプレーの線やクラブの選択に関する情報を得るために機器を使用すること)が認められない。競技モードが選択されているときに、距離や方向の情報を解明するための情報を非表示にするとよい。例えば、種々の情報から、競技モードのときに表示してもよい情報を、ユーザが選択する機能を備えるとよい。この機能を用いることにより、ゴルフ規則の変更に臨機応変に対応することが可能になる。
[高低差の考慮]
(43)現在位置とカップとの高低差を考慮して、推奨のターゲット距離を算出して表示する機能を備えたゴルフ支援装置とするとよい。
高低差を考慮したターゲット距離に基づいて、クラブの番手の選択等を行うことにより、ショットの精度を高めることができる。
[現在位置からの距離の表示]
(44)現在位置を中心とする同心状の複数の円弧を、ホールの図形とともに表示する機能を備えたゴルフ支援装置とするとよい。
この機能により、ユーザはホール内のバンカーや池等のハザードまでの距離、ドッグレッグホールのコーナエッジまでの距離、ピンまでの距離等の概略値を知ることができる。
[シミュレーション機能]
(45)ゴルフスイングトレーナ機器と連動して、あらかじめ登録(集録)されているコースを疑似的にラウンドする機能を備えたゴルフ支援装置とするとよい。
実際のコースに出ることなく、所望のコースで疑似的にプレーを体験することができる。
例えば、ショットごとに目標とする方向を入力し、ゴルフスイングトレーナ機器を用いてショットすることにより、目標とする方向からのずれ、及び飛距離の推定値から自分の球の着地点を求めるとよい。
[軌跡の表示]
(46)動く撮影対象物の軌道を撮影し、撮影結果を表示する機能を備えたゴルフ支援装置とするとよい。
この機能を用いて、スイング時の特定の箇所の軌道、ボールの軌道等を表示することが可能になる。これにより、通常の映像ではわかりにくい軌跡を容易に確認することができる。
例えば、残像として残したい箇所に発光マーカ、発光シール、ペン等でチェックポイントを設定しておき、シャター開放状態で撮影することにより、チェックポイントの軌跡を画像として記録するとよい。リストバンド等の巻き付けるものを、チェックポイントとなる箇所に巻き付けることにより、チェックポイントを設定してもよい。例えば、腕に数か所のチェックポイントを設定しておき、スイングすることにより、複数のチェックポイントの軌跡を確認することができる。通常の動画のみではわかりにくい動きがわかりやすくなり、これらの軌跡を、スイングの修正に役立てることができる。複数のチェックポイントの軌跡を、実際の動画に重ねて表示する機能を備えるとよい。
上述した(1)から(46)に示した発明は、任意に組み合わせることができる。例えば、(1)に示した発明の全てまたは一部の構成に、(2)以降の少なくとも1つの発明の少なくとも一部の構成を加える構成としてもよい。特に、(1)に示した発明に、(2)以降の少なくとも1つの発明の少なくとも一部の構成を加えた発明とするとよい。また、(1)から(46)に示した発明から任意の構成を抽出し、抽出された構成を組み合わせてもよい。本願の出願人は、これらの構成を含む発明について権利を取得する意思を有する
例えば、上述の少なくとも1つの機能を備えることにより、ユーザにとって使い勝手の良いゴルフ支援装置が提供される。
本願の発明の効果はこれに限定されず、本明細書および図面等に開示される構成の部分から奏する効果についても開示されており、当該効果を奏する構成についても分割出願・補正等により権利取得する意思を有する。例えば本明細書において「~できる」と記載した箇所などは奏する効果を明示する記載であり、また「~できる」と記載がなくとも効果を示す部分が存在する。またこのような記載がなくとも当該構成よって把握される効果が存在する。
図1は、第1実施例によるゴルフ支援装置のブロック図である。 図2は、第1実施例によるゴルフ支援装置の斜視図である。 図3は、メニュー画面の例を示す図である。 図4は、グリーンモードの時の表示の例を示す図である。 図5は、アイコン表示の内容を示す図である。 図6は、ハザード表示の内容を示す図である。 図7は、ハザード表示切替の内容を示す図である。 図8は、グリーンセンサーモードの時の表示の例を示す図である。 図9は、補正画面の例を示す図である。 図10は、コース図表示画面の例を示す図である。 図11は、グリーン上を移動するユーザの移動経路を模式的に示した斜視図である。 図12は、円周状の歩行経路に沿って歩いたときに制御部が取得した位置情報に基づいて、表示部に表示した図形の一例を示す模式図である。 図13は、ユーザの歩行中の脚の形状を模式的に示した図である。 図14は、第2実施例によるゴルフ支援装置の斜視図である。 図15の左側の図は、1ホール表示状態のときに表示部に表示された画像を示し、右側の図は、ホール一覧表示状態のときに表示部に表示された画像を示す図である。
[第1実施例]
以下、本発明の第1実施例によるゴルフ支援装置について、添付図面を参照して説明する。第1実施例のゴルフ支援装置は、実際のゴルフ場のコースにおいて、現在位置を測位しユーザ(プレイヤー)の移動とともに、現在位置からグリーン中央などの予め記憶している地点までの残り距離、ホールの起伏状況等をリアルタイムに表示するゴルフ支援装置であり、ゴルフナビゲーション装置などとも称される。
図1及び図2は、第1実施例によるゴルフ支援装置のブロック図及び斜視図である。このゴルフ支援装置1は、偏平な略矩形状のケース2の前面に、その上下方向中央部から上部にかけて表示部3を備えている。この表示部3は、縦160ドット、横160ドットのモノクロ2階調のドットマトリクス液晶ディスプレイである。表示部3にはバックライトも内蔵されており、電源ボタン19の短押し操作が検出された際に画面のバックライトを点灯させることで、より見やすさが向上する。ただし、常時点灯させると、バッテリーの残量の消費も早くなるため、設定された時間だけ点灯後、消灯する。この時間は、ユーザ設定により変更できる(例えば、5秒/10秒/20秒から選択(初期値は5秒))。また、全く点灯しないモード(OFF)を採ることもできる。
ケース2の前面に、電源ボタン19と複数の操作ボタン5とを配置している。電源OFFの状態で電源ボタン19が長押し(例えば2秒以上)されたことを制御部11が認識すると、制御部11は制御部11に接続された各部への電源供給をオンにする。さらに、制御部11が表示部3に所定のメインメニュー画面を表示する。また、電源ONの状態で電源ボタン19が長押しされたことを制御部11が認識すると、制御部11は所定の終了画面を表示部3に表示した後、制御部11に接続された各部への電源供給をオフにする。制御部11は、各部からの入力に基づいて表示部3に表示する情報を更新する。制御部11は、いずれかの操作ボタン5の操作を検出すると、操作ボタン5の操作に基づく表示の更新を表示部3に即座に反映する。一方、操作ボタン5の操作が検出されていないときには、各部から入力された情報に基づき1秒毎に表示を更新する。
複数の操作ボタン5は、操作に使用するボタンであり、ケース2の前面の上下方向中央部であって表示部3の下の部分からケース2の前面の下部にかけて配置されている。操作ボタン5には、上ボタン5a、下ボタン5b、決定/スコアボタン5c、戻るボタン5d、登録ボタン5e、Viewボタン5fが含まれる。各ボタンは図2に示すように配置している。制御部11は、選択画面においては、選択項目を上下方向に並べて表示部3に表示し、上ボタン5a、下ボタン5bの押下を検出してそのボタンの方向に項目のフォーカスを移動させる表示を行う。制御部11は、決定/スコアボタン5cの押下を検出したときにフォーカスのある項目を選択された項目として処理を行う。これらのボタンの操作に伴う具体的な処理機能については後述する。
GNSSの衛星からの電波を受信するGNSS受信部6が、ケース2の上側内部に実装される。また、ケース2の右側面(以下正面から見ての位置で記載する)には、開閉可能な端子カバーが装着される。図2の下段に示すようにその端子カバーを開くと、microUSB端子9が露出する。このmicroUSB端子9にACアダプターからのびるプラグを差し込むことで充電することができ、またUSBケーブルを接続してパソコンと接続してデータの送受が行える。
ケース2の内部に備えられたGNSS受信部6は、GNSS信号を受信し1秒毎に現在位置(経度及び緯度)を求める。ゴルフ場データ格納部12に、ゴルフ場のコースレイアウト等のゴルフ情報が予め格納されている。制御部11が、電源ボタン19及び操作ボタン5に対する操作を検出する。さらに制御部11は、GNSS受信部6から1秒毎に出力される現在位置情報に基づきゴルフ場データ格納部12にアクセスし、ゴルフ場に関する情報を取得し出力装置に出力する。表示部3及びスピーカ15が、出力装置を構成する。電池17が、携帯時の電源として機能する。記憶装置18が、制御部11の実行結果等を記憶する。地磁気センサ4が、地磁気の方向を検出する。気圧センサ21が、気圧を測定する。加速度センサ16が、相互に直交する3軸方向の加速度を測定する。
ゴルフ場データ格納部12は、内部メモリにより構成される。このゴルフ場データ格納部12に格納されるゴルフ情報には、実際のゴルフコースについてのデータ(各ホールのコースレイアウト、ゴルフ場のグリーンやバンカー等コース上の対象物の位置)等が含まれる。これらの情報は、例えば、特開平7-57189号公報や、特開2003-339929号公報に開示されたものと同様なものとすることができる。第1実施例では、ゴルフ情報は、ゴルフ場の名称と、ゴルフ場の所在する県名と、ゴルフ場の名称のカナ読み頭文字と、当該ゴルフ場の範囲を示す位置情報であるゴルフ場位置情報と、コースのIN/OUTと、各ホールの範囲を示す位置情報であるホール位置情報と、各ホールの全体像の画像データと、各ホールのパー数と、各ホールのハザードの種類とそのハザードの位置情報であるハザード位置情報とを含む。グリーンの中心点の座標(緯度及び経度)と、そのグリーンのグリーンエッジの点の座標(緯度及び経度)と、そのグリーンの中心点の標高が、各ゴルフ場の各ホールに対応づけてゴルフ場データ格納部12に記憶されている。
制御部11は、CPU、ROM、RAM、フラッシュメモリ、各種の周辺回路、インタフェース等を備えたマイコン(マイクロコンピュータ)を備える。制御部11は、電源ONに伴い電池17からの電源供給がなされ動作を開始する。制御部11は、ROMに記録されたブートローダーによって、フラッシュメモリに記録されたOSとアプリケーションプログラムをRAM上に展開し、RAM上のOS及びアプリケーションプログラムを実行することで、以下に示す各種の処理を実行し、各種の機能を実現する。特に断りのない限り、すべての機能は、制御部11の処理によって実現している。
記憶装置18は、演算結果を記録しておくもので、第1実施例では着脱できない内部記憶装置としているが、例えばSDメモリカード等の着脱可能な記録メディアを装着するためのスロット部(読み書きする機能を含む)でも良い。この記憶装置18を構成する記録媒体及び装置は、ゴルフ場データ格納部12と共用してもよい。
電池17は、充電池のように充電可能な二次電池とし、microUSB端子9から充電できるようにしている。
地磁気センサ4は3軸の地磁気センサであり、三次元空間における原点からの磁北の方向と大きさを3次元ベクトルのデータとして制御部11に出力するものである。制御部11は1秒間隔で地磁気センサ4のデータを取得して、表示している画面を更新する。
第1実施例において基準方向は、表示部3の画面の上方向(画面の左右の辺と平行な線において上に向かう側の方向)としている。
加速度センサ16は3軸の加速度センサであり、三次元空間の3方向の加速度を測定し、制御部11に出力する。
[基本的な機能]
次にゴルフ支援装置1の基本的な使用方法と動作について説明する。
ラウンドを開始する前にゴルフ場でユーザは、電源ボタン19を2秒以上押す。制御部11は電源ボタン19の2秒以上の押下を検出した場合に制御部11に接続された各部への電源供給をオンにし、図3に示すようなメインメニュー画面を表示部3に表示させる。
メインメニュー画面は、電源ONしたとき、またはメインメニューに戻ったときに、表示させる画面である。メインメニュー画面では、上から下に向けて5つの選択項目が表示されており、各選択項目はアイコン表示とその右側に横書きされた文字列から構成されている。文字列は選択項目の内容を示すものである。アイコンは選択項目の内容を表象する図形である。5つの選択項目は上から下に向かって順に「ゴルフナビ」「手動検索」「設定」「ツール」「電源OFF」である。
選択項目「ゴルフナビ」が選択されると、制御部11は、ゴルフ場データ格納部12のゴルフ場位置情報に現在位置が含まれるゴルフ場を検索して現在のゴルフ場を特定し、ゴルフ場データ格納部12のホール位置情報に現在位置が含まれるホールを検索して現在のホールを特定して、そのホールについてのゴルフナビ機能を実行する。
ゴルフナビ機能は、現在のホールについての、コース表示、飛距離の表示、現在地からグリーンエッジまでの距離や高低差の表示、池やバンカー(ハザード)までの距離の表示、地点登録等を行う機能である。なお、現在のゴルフ場またはホールが特定できない場合には手動検索に移行する。
選択項目「手動検索」が選択されると、ユーザが手動でゴルフ場とホールを設定することができる。制御部11は、ユーザが設定したホールを現在のホールとして、ゴルフナビ機能を実行する。手動でゴルフ場を設定する場合、制御部11は、ゴルフ場データ格納部12のゴルフ場の所在する県名の選択画面を表示し、選択された県名の県に存在するゴルフ場の名称のカナ読み頭文字をゴルフ場データ格納部12から抽出して選択画面として表示し、選択されたカナ読み頭文字のゴルフ場の名称をゴルフ場データ格納部12から抽出して選択画面として表示し、選択されたゴルフ場の名称のゴルフ場を現在のゴルフ場として設定する。手動でのホール設定は、ゴルフ場の設定後に実行される。制御部11は、現在のゴルフ場のホールの番号とその番号に対応するホールのパー数とをゴルフ場データ格納部12から読み出して選択画面を表示し、ホールの番号をユーザに選択させ、選択されたホールを現在のホールとして設定する。
選択項目「設定」は、各種の設定を変更する機能である。
選択項目「ツール」は、スコアカードの入力、microUSB端子9を介してのPC接続、ユーザによる地点登録により登録した地点データの削除、GNSSステータス表示等を行う機能である。
選択項目「電源OFF」は制御部11に接続された各部への電源供給をOFFにする機能である。
これら5つの選択項目のうち、現在フォーカスされている項目は、現在フォーカスされていない項目とは区別がつくように、反転表示している。具体的には、現在フォーカスされている項目はアイコン及び文字列の部分を黒色としその背景部分を白色としている。一方、現在フォーカスされていない項目はアイコン及び文字列の部分の色を白色としその背景部分を黒色としている。図3の状態は現在フォーカスされている項目が「ゴルフナビ」である状態を示している。項目へのフォーカスは、上ボタン5aで上へ移動し、下ボタン5bで下へ移動する。フォーカスされている項目が一番上の項目であるときに上ボタン5aが押下された場合には、一番下の項目へフォーカスを移動する。フォーカスされている項目が一番下の項目であるときに下ボタン5bが押下された場合には、一番上の項目へフォーカスを移動する。
制御部11は、メインメニュー画面を表示しているときに、決定/スコアボタン5cの押下を検出した場合、フォーカスされている選択項目の処理に移行する。
ゴルフナビ機能によるゴルフナビ画面からメインメニュー画面に戻るには、ユーザは、戻るボタン5dを3秒以上押す。制御部11は、ゴルフナビ画面を表示している状態で戻るボタン5dの3秒以上の押下を検出した場合には、メインメニュー画面の表示へ移行する。
次にゴルフナビの基本機能について説明する。ゴルフナビ機能は、図4ないし図7に示す画面を表示部3に表示するグリーンモードと、図8及び図9に示す画面を表示部3に表示するグリーンセンサーモードと、図10に示すコース図表示モードのそれぞれの機能を有する。
グリーンモードの実行中にViewボタン5fの押下が検出された場合、制御部11はコース図表示モードに切り替え、コース図表示モードの実行中にViewボタン5fの押下が検出された場合にはグリーンセンサーモードに切り替え、グリーンセンサーモードの実行中にViewボタン5fの押下が検出された場合にはグリーンモードに切り替える。なお、コース図表示モードに切り替えてからの時間をカウントしその時間が60秒を経過した場合、グリーンモードに切り替える。またグリーンセンサーモードに切り替えてからの時間をカウントしその時間が60秒を経過した場合、グリーンモードに切り替える。
グリーンモード機能は、現在プレー中のホールが設定された際、または、現在位置の移動により現在プレー中のホールが変更された際に、図4に示す表示例のようなグリーンモード画面の表示を行う。
グリーンモード画面は、画面の左右方向に広がり、上下方向に並んだ複数の帯状の領域に区分されている。最も上の帯状の領域は、アイコン表示領域である。2番目の帯状の領域は、現在地からグリーンの中央までの距離表示領域である。3番目の帯状の領域は、現在地からグリーンエッジまでの距離表示領域である。4番目の帯状の領域は、ハザードの種類及び現在地からハザードまでの距離表示領域である。5番目の帯状の領域は、現在地からグリーン中央までの高低差表示領域である。最も下の帯状の領域は、飛距離表示領域である。
アイコン表示領域は、図5に示すように、左から右に向かって並んだ5つの表示領域を含む。最も左の表示領域は、電池17の残量を検出して4段階で表示する電池残量表示領域である。2番目の表示領域は、現在プレー中のホールの番号を表示するホール表示領域である。3番目の表示領域は、現在プレー中のホールのパー数をゴルフ場データ格納部12に記憶されたそのホールのパー数を参照して表示するパー表示領域である。4番目の表示領域は、距離をヤード単位で表示していることを示すヤード表示領域である。最も右側の表示領域は、GNSS受信部6で受信した現在の時刻を表示する時刻表示領域である。
現在地からグリーン中央までの距離表示領域には、図4に示すようにグリーンの中央を示すように円の中にプラスを表示したアイコンの右隣に、そのグリーンに対応付けて記憶されたグリーンの中心点の座標から現在位置の座標までの距離をヤードの単位で算出して表示する。図4の例では現在位置からグリーン中央までの距離が473ヤードであることを表示している。
現在地からグリーンエッジまでの距離表示領域には、図4に示すように、グリーンの端の部分を示す下線に対してその下線の方向に頂点が向いた逆三角形のグリーンエッジを示すような形のアイコンの右隣に、そのグリーンに対応付けて記憶されたグリーンエッジの点の座標から現在位置の座標までの距離をヤードの単位で算出して表示する。図4の例では現在位置からグリーンエッジまでの距離が465ヤードであることを表示している。
ハザードの種類及び現在地からハザードまでの距離表示領域には、ゴルフ場データ格納部12に格納されたそのホールのハザードの種類のアイコンを表示し、その右側にそのハザードの位置と現在位置との間の距離をヤードの単位で求め、表示する。ハザードの位置は、ゴルフ場データ格納部12に格納されたゴルフコースについてのデータに含まれるハザード位置情報により特定される。ハザード位置情報は、ハザードのうち最もティーグラウンドに近い位置を代表点としてその代表点の位置座標を含む。ハザードの種類とそのアイコンは図6に示すものである。図4の例では、左木の立木まで156ヤードであることを表示している。ハザードの種類及び現在地からハザードまでの距離表示領域に表示するハザードは、図7に示すように、現在地よりも先に存在するハザードのうちの1つを表示対象とし、上ボタン5aの押下が検出された場合、現在表示しているハザードよりも1つ先のハザードのものを表示し、下ボタン5bの押下が検出された場合、現在表示しているハザードの1つ手前のハザードのものを表示する。初期状態としては、最も近いハザードのものを表示する。
現在地からグリーン中央までの高低差表示領域には、図4に示すように、「高低差」の文字列の右側に、そのグリーンに対応付けて記憶されたそのグリーンの中心点の、現在位置からの高さを表示している。以下、この高さの算出方法について説明する。まず、ティーグラウンドからグリーンの中心点までの高さを読みだし、ティーグラウンドの位置で気圧センサ21によって検出して記憶しておいた気圧の値と、現在位置で気圧センサ21によって検出した気圧の値との差に基づいて、読み出したそのグリーンの中心点のティーグラウンドからの高さを補正する。図4の例では、現在位置からグリーンの中心点までの高さが、17ヤードであることを示している。
飛距離表示領域は、地点登録機能により登録された最新の登録地点から現在位置までの距離をヤード単位で表示する領域である。地点登録機能は、ショットする位置でユーザが登録ボタン5eを押し、これを制御部11が検出したときに現在の打数を+1するとともにその位置を最新の登録地点としてこれまで登録した登録地点の履歴に追加登録する機能である。飛距離表示領域には、地点登録機能により登録された最新の登録地点から現在位置までの距離をヤード単位で表示するとともに、その左側にそのホールで地点登録された回数nを「n打目」と表示し、さらにその左側に「飛距離」の文字列を表示する。
次にグリーンセンサーモードについて説明する。図8は、グリーンセンサーモードにおける表示例であり、四角形で示す枠が表示部3の画面の外枠を示すものである。
グリーンセンサーモードでは、図8に示すように、画面の右下に、現在位置からグリーン中央までの距離をヤードの単位で表示している。この距離は、そのグリーンに対応付けて記憶されたグリーンの中心点の座標と、現在位置の座標とに基づいて算出する。図8の例では、現在位置からグリーン中央までの距離が263ヤードであることを表示している。
ヤード表示の左上の位置に円周を描画し、その円周内に三角形のポインタを表示する。ポインタの1つの頂点が円周の内側の縁に向けて表示されたオブジェクトを、この円周の円弧に沿って移動させて、現在位置からグリーンの中央位置に向かう方向を示す表示を行う。
現在位置からそのグリーンの中央位置の方向を示す表示は、地磁気センサ4から得た磁北方向を示す3次元ベクトルを表示部3の画面の面内に投影して面内の磁北方向を求め、その投影された磁北方向と記憶装置18に記憶した偏角に基づき、表示部3の画面の面内での真北方向を求めて、基準方向である画面の上方向とこの真北方向とのなす角(第一の角度という)を求める。第1実施例では、表示部3の画面の上方向を基準として右側になす角をプラスの角度、左側になす角をマイナスの角度で表現する。また現在位置の座標からゴルフ場データ格納部12に格納されたそのホールのグリーンの中心点の座標への方向が真北方向となす角度(第二の角度という)を求める。例えば真北方向を基準として右側になす角をプラスの角度、左側になす角をマイナスの角度で表現する。そして第二の角度と第一の角度との和を表示部3の画面の上方向に対する角度として表示する。
なお、図8のグリーンセンサーモードの画面の表示中に、地磁気センサ4のキャリブレーションが必要な磁場の変動などが生じた場合には、地磁気センサ4は制御部11に対してキャリブレーションが必要な旨の信号を送る。制御部11はこの信号を地磁気センサ4から受け取ったとき、または、図8のグリーンセンサーモードの画面の表示中に決定/スコアボタン5cの押下が検出されたとき、図9に示すようなグリーンセンサーモード補正画面(以下キャリブレーション画面という)を表示部3の画面に表示する。キャリブレーション画面を表示した状態で、キャリブレーション画面に表示された本体を縦と横に回転させる操作をユーザが行うことで、地磁気センサ4から制御部11がキャリブレーション完了の信号を受けた場合には元のグリーンセンサーモードの画面に戻る。
次に、図10に表示例を示すコース図表示モードについて説明する。図10は四角形で示す枠が表示部3の画面の外枠を示すものである。コース図表示モードでは、ホールの全体像の画像データをゴルフ場データ格納部12から読み出して表示部3に表示する。この画像データには、図10に示すように、OB(アウトオブバウンズ)ラインを太線で描画するデータを含んでいる。
第1実施例では、表示部3として、縦160ドット、横160ドットのモノクロ2階調のドットマトリクス液晶ディスプレイを用いたが、より高精細のカラー液晶ディスプレイや有機ELディスプレイを用いてもよい。また、操作ボタン5として機械スイッチを用いたが、表示部3としてタッチパネルを用い、操作ボタン5として、タッチパネルに表示したソフトウェアキーを用いてもよい。この場合、操作ボタン5の押下は、ソフトウェアキーのタップに対応する。
次に、第1実施例によるゴルフ支援装置の他の機能について説明する。
[ゴルフコースの起伏測定機能]
第1実施例によるゴルフ支援装置は、メインメニュー画面(図3)の一つの選択項目として、「起伏測定」を表示する。ユーザが「起伏測定」を選択すると、ゴルフ支援装置は、起伏測定モードになる。起伏測定モードにおいて、ユーザは、「測定開始」、「測定終了」、「起伏表示」のいずれかの項目を選択することができる。
ユーザが「測定開始」を選択すると、起伏の測定が開始さる。この状態で、ユーザがゴルフ支援装置を携行して、ゴルフコースの起伏を測定したい範囲を移動すると、制御部11が、GNSS受信部6から取得する位置情報(緯度、経度、ジオイド高さ)に基づいて、水平面内における位置と、その位置のジオイド高さとを関連付けて、記憶装置18に記憶する。ユーザが「測定終了」を選択すると、制御部11は測定を終了する。ユーザが「起伏表示」を選択すると、制御部11は、測定した範囲の起伏を、表示部3に3D表示する。
ユーザは、起伏が3D表示された表示部3を見ることにより、測定された範囲内の起伏に関する情報を得ることができる。ユーザが、後日同じゴルフコースでプレーするとき、起伏に関する情報を利用して、プレーを楽しむことができる。起伏に関する情報は、スコアアップの一助になる。
次に、起伏を測定する範囲がグリーン上である場合について説明する。ユーザは、ゴルフ支援装置を携行してグリーン上を歩くことにより、グリーンの起伏を測定することができる。この情報を利用して、適切なパットの打ち出し方向や強さ等を予測することができる。
次に、図11を参照して、グリーン上におけるユーザの移動の経路について説明する。
図11は、グリーン上を移動するユーザの移動経路を模式的に示した斜視図である。グリーン30内にカップ31が設けられており、グリーン30にボール32がのっている。
ユーザ33がゴルフ支援装置を携行して、グリーン30上のボール32の位置からカップ31に向かって、直線状の歩行経路35に沿って歩く期間に、一定周期で、ゴルフ支援装置がGNSS受信部6により測位を行う。制御部11は、ボール32からカップ31に向かう直線に沿う水平距離と高度情報とから、ボール32とカップ31とを結ぶ直線上の起伏を算出する。さらに、制御部11は、ボール32からカップ31までの歩行動作中に、GNSS受信部6から位置情報を取得しながら、リアルタイムに起伏を表す情報を表示部3に表示する。
歩行経路35に沿って歩行してグリーンの起伏を測定することにより、パットのラインが上りか下りかを知ることができる。ボール32からカップ31まで歩く動作は、ボール32からカップ31までの距離を歩測するために一般的に行われている動作であり、この動作を行っても、後続組に時間的な迷惑をかけることはない。
さらに、ユーザ33がゴルフ支援装置を携行して、グリーン30にのったボール32とカップ31とを結ぶ直線状の歩行経路35に対して交差する(例えば直交する)直線状の歩行経路36に沿って歩く期間に、制御部11が一定周期でGNSS受信部6から測位情報を取得することにより、パットのラインがスライスラインかフックラインかを知ることができる。制御部11は、この歩行動作中に、位置情報を取得しながら、リアルタイムに起伏を表す情報を表示部3に表示する。
慎重なプレイヤーは、パットのラインが上りか下りか、スライスラインかフックラインかを確認するために、グリーンを種々の方向から観察する。この動作に、グリーン上のボール32とカップ31とを結ぶ直線に対して交差する直線に沿って歩く動作を含めるとよい。なお、この動作にはある程度の時間が必要とされるため、後続組が待っている場合には、このような歩行動作は避けることが好ましい。
その他に、ユーザ33がゴルフ支援装置を携行して、カップ31の位置でほぼ直角に交差する2本の直線に沿う歩行経路35、37に沿って歩くことにより、カップ31周辺のある領域の傾斜を測定することができる。制御部11は、表示部3に水平面を表示し、水平面に重ねて、高さ情報を含む2本の直線を3D表示する。この表示を見たユーザ33は、ある程度の二次元的な傾斜がどのようになっているかを知ることができる。
さらに、その他に、ユーザ33がゴルフ支援装置を携行して、カップ31の位置まで歩き、その後カップ31を中心とした適当な円周状の歩行経路38に沿って歩くことにより、カップ31を中心としたグリーンの傾きを測定することができる。
図12は、円周状の歩行経路38(図11)に沿って歩いたときに制御部11が取得した位置情報に基づいて、表示部3に表示した図形の一例を示す模式図である。円周状の歩行経路38を水平面に投影して得られる仮想的な水平な円周40を表示部3に3D表示する。水平な円周40上の複数の点Bのそれぞれにおいて、仮想的な水平な円周40からグリーン表面までの高さを求める。仮想的な水平な円周上の複数の点Bのそれぞれに対応するグリーン上の点Aを、「円周上の測定点」ということとする。
制御部11は、表示部3に水平な円周40を表示し、それと重ねて、円周上の複数の測定点Aを3D表示する。図12では、2つの測定点Aを表示しているが、実際には、より多くの測定点Aを表示する。円周上の複数の測定点Aは、仮想的な水平な円周40からの高さ(以下、単に「高さ」という場合がある。)に応じて、色分けして表示する。仮想的な水平な円周40の中心(カップ31の位置に相当)と、円周上のいくつかの測定点Aとを接続する線分上にいくつかの中間点Cを表示し、これらの中間点Cを、その高さに応じて色分けして表示する。このような表示により、起伏が色のグラデーションとして表現される。例えば、高さゼロの点を緑色で表示し、高さがプラスの点(カップ31より高い点)を赤色で表示し、高さがマイナスの点(カップ31より低い点)を青色で表示する。さらに、高さの絶対値が大きくなるほど、濃い色にする。このように、円周上の複数の測定点Aと、複数の中間点Cとにより、グリーン30(図11)の表面を複数の点で代表して表示する。ここで、「円周」は、幾何学的に厳密な円周を意味しているわけではなく、カップを取り囲む閉じた曲線も、本明細書中の「円周」に含まれる。
ユーザ33は、表示部3のこの3D表示を見ることにより、カップ31を中心としたグリーン30(図11)のある領域の傾斜がどのようになっているかを、視覚的に把握することができる。これにより、ある程度の二次元的な傾斜がどのようになっているかを知ることができる。円周状の歩行経路38(図11)に沿って歩くことにより、カップ31の位置でほぼ直角に交差する2本の直線状の歩行経路35、37に沿って歩く場合と比べて、歩行に要する時間(測定時間)が短くなる。さらに、カップ31から見た二次元平面内の二方向のみならず、より多くの方向に関する傾斜情報を取得することができ、より詳細なグリーン傾斜情報を得ることができる。
ユーザがゴルフ支援装置を携行して歩行するとき、GNSSアンテナの地上高が、歩行に起因する上下動の影響を受ける。次に、図13を参照して、歩行に起因する上下動を考慮して、高さ情報を補正する方法について説明する。
図13は、ユーザの歩行中の脚45の形状を模式的に示した図である。図13の左側の図に示すように、両方の脚45がほぼ直線状になって地面に接地しているとき、ユーザの上半身の高さは最も低くなる。このとき、高さ方向の速度はゼロであり、加速度がプラス最大値を示す。ここで、上向きの加速度をプラスと定義している。図13の右側の図に示すように、一方の脚45Aが地面から離れ、他方の脚45Bが地面に対してほぼ垂直になったとき、ユーザの上半身の高さは最も高くなる。このとき、高さ方向の速度はゼロであり、加速度がマイナス最大値を示す。上下動の最高点と最低点とのほぼ中間で、加速度の絶対値がほぼゼロになる。加速度がプラスの最大値からゼロになるまでの高さ方向の移動量、及び加速度がマイナス最大値からゼロになるまでの高さ方向の移動量を、上下動の振幅の半分と考えることができる。制御部11は、この振幅に基づいて、歩行に起因する上下動の影響を除去した高さ情報を求める。加速度がマイナス最大値を示した時の高さから、振幅の1/2を減算した高さを、上下動の影響を取り除いた修正後の高さとする。加速度がプラス最大値を示した時の高さに、振幅の1/2を加算した高さを、上下動の影響を取り除いた修正後の高さとする。高さ方向の加速度がプラス最大値を示す箇所及びマイナス最大値を示す箇所以外の箇所においては、補間演算を行うことにより、高さを補正する。
歩行による上下動の影響を取り除くことにより、グリーンの起伏をより正確に測定することができる。
一例として、脚の長さを100cm、歩幅を60cmと仮定すると、上下動の振幅は約4.6cmになる。振幅の半分は約2.3cmである。加速度がプラス最大値を示した地点の高さの測定値に2.3cmを加算することにより、修正後の高さが求まる。加速度がマイナス最大値を示した地点の高さの測定値から2.3cmを減算することにより、修正後の高さが求まる。
次に、上下動の影響を除去する他の方法について説明する。
歩行に起因する上下動を除去することなく測定して得られた起伏は、歩幅程度の周期のうねりを含んでいる。一般にグリーンの起伏のうねりの周期は、歩幅のうねりの周期に比べて十分長い。歩行に起因する上下動を除去することなく測定して得られた起伏から、歩幅より短い周期のうねりを除去することにより、歩行に起因する上下動の影響を除去する機能を持たせてもよい。
[第2実施例]
次に、図14を参照して、第2実施例によるゴルフ支援装置について説明する。以下、図1~図13を参照して説明した第1実施例によるゴルフ支援装置と共通の構成については、説明を省略する。
図14は、第2実施例によるゴルフ支援装置の斜視図である。第1実施例(図2)では、GNSS受信部6が本体のケース2内に収容されている。これに対して第2実施例では、GNSSアンテナ、GNSSモジュール、及び加速度センサ16を含むGNSS受信部6が、表示部3及び制御部11を含む本体10とは別の筐体に収容されている。本体10とGNSS受信部6とは、Bluetooth(登録商標)等の種々の近距離無線通信規格による無線通信回線によって接続される。GNSS受信部6は、測位された位置情報(緯度、経度、高さの情報)を、無線通信回線を介して本体10に送信する。ゴルフ支援装置は、予め格納されているゴルフコースの情報及び測位された位置情報に基づいて、ラウンド中に、ホール数、パー数、現在位置からグリーンエッジ及びグリーンセンターまでの距離等を音声でナビゲートするボイスナビ機能を持つ。
第2実施例においては、GNSS受信部6を、本体10とは別に、実際に測位したい箇所に取り付けることができる。例えば、GNSS受信部をユーザの頭部に近い位置に取り付けることが可能になる。GNSS受信部6は、サンバイザやキャップのツバの上面側や、サイド部分に、クリップ等で取り付けることができる。髪留めをする女性ユーザの場合、GNSS受信部6を髪留め型としてもよい。
制御部11は、加速度センサ16の重力方向に対する姿勢のずれから、GNSS受信部6を取り付けた箇所の、鉛直方向に対する傾きやGNSSアンテナの正面方向(アンテナ面の法線方向)の傾きを求める機能を持つ。ユーザの頭部(ユーザが着用するサンバイザやキャップを含む)にGNSS受信部6を取り付け、センチメータ級測位を行う場合、頭の傾きが無視できなくなる可能性がある。GNSS受信部6を取り付けた箇所の傾きを求める機能により、現在の測位状態が、取り付け箇所の傾きが無視できなくなっている状態か否かを判定することができる。
制御部11は、傾きが所定の範囲から逸脱しているときの位置情報を、起伏の計算等に利用しないようにする機能を持つ。例えばグリーン上でアプローチするためボールを見ている状態ではなく、その直前の頭が垂直な状態で静止しているときに取得された位置情報を、現在の位置情報として利用する。さらに、制御部11は、頭の傾き情報から、ユーザがボールを見ているという状態を特定して、そのときの位置情報を利用する機能を持つ。
制御部11は、重力方向に対するGNSS受信部6の姿勢の変化に応じて、GNSS受信部6の仰角マスクを変更する機能を持つ。GNSS受信部6の取り付け態様、例えばサイド部分に取り付けているのかツバの上面に取り付けているのか等を加速度センサ16の検出結果から判定し、リアルタイムにGNSS受信部6の受信範囲を適正にコントロールする機能を持つ。これにより、FIX率を向上させることができる。
制御部11は、GNSS受信部6が測定した位置情報から得られる地上高が所定の範囲内であるとき、GNSS受信部6がサンバイザまたはキャップ取り付け状態であると判定する機能を持つ。制御部11は、標高データが取得済の位置における標高と、その位置で測定されたジオイド高さとの差に基づいて、GNSS受信部6が取り付けられた箇所の地上高を求める機能を持つ。GNSS受信部6をサンバイザまたはキャップに取り付けた状態では、定常状態において地上高が人間の身長程度(1m数十センチ程度)の所定の範囲に収まるはずである。地上高の算出値がこの所定の範囲内にあるか否かに基づいて、制御部11が、GNSS受信部6が定常状態にあるか否かをチェックする。例えば、地上高の算出値が所定の範囲内であるとき、GNSS受信部6が定常状態であると判定する。
制御部11は、上記方法で求めた地上高の算出値の時間変化のパターンから、ユーザの現在の動作がプレー中のどの動作であるかを判定し、記録する機能を持つ。例えば、現在の動作がボールマーカを置く動作である等の判定を行う。
制御部11は、地上高の情報に加えて、加速度センサの情報も利用して、ユーザの動作の種別を判定する機能、例えばグリーン上でアプローチするためにボールを見ている状態かなどを判定する機能を持つ。制御部11は、この判定の際に、測定された位置情報と、事前に準備されているホールデータとを利用する。例えば、測定された位置情報がグリーン上であることを示しており、加速度センサの情報が、アプローチするためにボールを見ている状態であることを示している場合に、グリーン上でアプローチするためにボールを見ている状態であると判定する。
制御部11は、一連の挙動の順序が所定のパターンになっていることを利用して、現在の動作がプレー中のどの動作であるかを決定し、記録しておく機能を持つ。
次に、第2実施例の変形例について説明する。
第2実施例では、ユーザの動作の解析(動作の種別の判定)を本体10が行うが、ビューアやクラウドにアップロードしたGNSSログ、加速度センサログを解析して行うようにしてもよい。クラブハウス、カート移動、徒歩移動、クラブを選ぶ、ボールを置く、構える、素振り、打つ等といったプレーのトータルレコーダとして利用することができる。
サンバイザやキャップのツバの上面と、サイド部分との両方にGNSS受信部6を取り付けてもよい。2箇所に取り付けたGNSSアンテナの正面方向(利得が最大になる方向)を異ならせることにより、向きの異なる2つのGNSSアンテナにより電波を受信することができる。
本体10として、Bluetooth等の種々の近距離無線通信規格による通信が可能で、ゴルフ支援装置用のアプリがインストールされたスマホを用いることも可能である。GDOのアプリ対応でもよい。GNSS受信部6からスマホに単純に位置情報を送信するようにすると、GNSS受信部6の消費電力が低減されて電池の寿命が長くなり、安くできるのでよい。
Bluetooth等の種々の近距離無線通信規格による通信が可能な専用のビューア端末を、本体10として用いるとよい。または、本体10として従来型のゴルフナビを用いてもよい。本体10として、GNSS機能を備えた従来型のゴルフナビを用いる場合、ゴルフ支援装置は、2つのGNSS受信部6を有することになる。この場合、ユーザの頭部に近い位置に取り付けられたGNSS受信部6からの位置情報(水平位置情報及び高さ情報)を優先して使用するとよい。また、2つのGNSS受信部6で補完しあって位置及び高さを算出するとよい。
サンバイザやキャップの、ツバの裏や、サイドの裏に、両面テープ等で貼り付ける金属製の板を設け、金属製の板が貼り付けられた箇所のツバの表やサイドの表の位置にGNSSアンテナが位置するように構成するとよい。金属製の板として、手で曲げることができるものを用いるとよい。この構成を採用すると、金属製の板が、GNSSアンテナのグランドプレートとして機能し、受信性能が向上するという優れた効果が得られる。
GNSS受信部6が、靴、例えばゴルフシューズに取り付けることができる取付け部を備えるとよい。GNSS受信部6を靴に取り付けることにより、センチメータ級測位を行う際に、測定結果が安定するという優れた効果が得られる。また、高さの測定値も、ユーザの姿勢や体位の影響を受けにくくなる。GNSS受信部6のグランドプレートから、靴に沿って地面まで達するアースラインを設けるとよい。
表示部3及び制御部11の機能を、ゴルフ支援装置用のアプリケーションプログラム(以下、アプリという。)がインストールされ、測位機能を持つスマホで実現するとよい。GNSS受信部6として、スマホの測位機能より高精度の測位を行うことができるものを用いるとよい。例えば、GNSS受信部6として、センチメータ級またはサブセンチメータ級の測位機能を持つものを用いるとよい。この機能を利用することにより、スマホの測位機能によって取得された位置情報と、GNSS受信部6によって取得された位置情報との2つの位置情報が得られる。精度が異なる2つの位置情報のうち一方を、必要に応じて使用することが可能になる。
ゴルフ支援装置用のアプリは、GNSS受信部6により得られた位置情報と、スマホの測位機能により得られた位置情報とを連携させる機能を持つとよい。例えば、ゴルフ支援装置用のアプリは、GNSS受信部6により得られた位置情報と、スマホの測位機能により得られた位置情報との両方を用いて位置を求めるとよい。スマホの測位機能により得られた位置情報は、測定誤差が所定の値より小さいときだけ使用するようにするとよい。
現在プレー中のコース及びホールの判定は、スマホの測位機能により得られた位置情報を用いて行うとよい。GNSS受信部6を装着したユーザがコース内にいるときだけ、GNSS受信部6の電源をオンにして測位機能を起動し、高精度の位置情報を取得するとよい。このとき、GNSS受信部6により取得された位置情報を優先して使用するとよい。
複数のGNSS受信部6を搭載するとよい。制御部11は、複数のGNSS受信部6のそれぞれで求められた位置情報のうち測位精度の最も高いものを使用する。このようにすることで、結果的に精度の高い位置情報を得ることができる。
複数のGNSS受信部6のGNSSモジュールとして、異なるメーカのものを用いるとよい。または、同一のGNSSモジュールの種々の設定を異ならせて測位を行うとよい。例えば、複数のGNSSモジュールの間で、仰角マスクの設定を異ならせておくとよい。例えば、2つのGNSSモジュールの一方の仰角マスクの設定を広くしておき、他方の仰角マスクの設定を狭くしておくとよい。このようにすることで、現在の地形や衛星位置に応じた好ましい仰角マスクを適用して測位を行うことが可能になる。複数のGNSSモジュールによって得られた複数の位置情報のうち、実際に採用した位置情報を出力したGNSSモジュールを特定する情報を、位置情報とともに記憶装置に記憶させるようにするとよい。複数のGNSSモジュールが出力した複数の位置情報を採用した場合には、実際に採用した位置情報を出力した複数のGNSSモジュールを特定する情報を、位置情報とともに記憶装置に記憶させるようにするとよい。記憶装置に記憶する代わりに、または記憶装置に記憶するとともに、無線通信回線を介してサーバに送信するようにするとよい。
RTK(リアルタイムキネマティック)測位機能を備えるとよい。この機能を利用することにより、測位精度を高めることができる。制御部11は、スマホのゴルフ支援装置用のアプリを起動したら、インターネット経由で、位置情報を補正するためのRTK情報の取得を開始する。例えば、スマホからGNSS受信部6にスリープ解除信号を送信し、GNSS受信部6が起動されたらスマホからGNSS受信部6にRTK情報を送信する。GNSS受信部6は、スマホから受信したRTK情報に基づいて測位を行い、RTK情報に基づく測位結果をスマホに送信する。
制御部11は、所定周期でGNSS受信部6から出力されるNMEAフォーマットの情報のうち、複数の速度情報及び複数の位置情報に基づいて、現在の静止位置を決定する機能を備えるとよい。
例えば、速度情報の値がゼロに近い状態で位置情報の値がふらついている場合、所定の基準で一つの位置情報を選択し、選択した位置情報で表される位置を現在の静止位置として採用するとよい。ここで、「速度情報がゼロに近い」か否かは、速度がゼロであると判定する上限値を予め設定しておき、速度情報の値がこの上限値以下のときに、速度情報がゼロに近いと判定するとよい。「所定の基準」として、例えば、NMEAフォーマットに含まれる使用衛星数、水平精度低下率等を採用するとよい。例えば、使用衛星数が最も多いときに取得された位置情報、または水平精度低下率が最も小さいときに得られた位置情報を、現在の静止位置を表す情報として採用するとよい。または、測位精度が高いと推定される複数の位置情報を選択し、複数の位置情報で表される複数の位置の重心位置を、現在の静止位置として採用するとよい。重心位置を求めるときには、複数の位置情報が取得されたときの使用衛星数や水平精度低下率等で重みづけするとよい。
このようにすることで、ユーザが静止しているときに、ゴルフ支援装置の表示部3に表示される現在位置のふらつきを抑制することができる。静止状態から徒歩の速度がでるまでの時間を加味すると、NMEAフォーマットに含まれる速度情報、位置情報、使用衛星数、水平精度低下率等を取得する頻度を、10Hz以上にするとよい。
[第3実施例]
次に、第3実施例によるゴルフ支援装置について説明する。以下、第1実施例または第2実施例によるゴルフ支援装置と共通の構成については説明を省略する。
第3実施例によるゴルフ支援装置の制御部11は、表示部3に表示されている現在の位置が、コース上の実際の位置からずれているとき、ユーザの操作によって、位置ずれが生じていることを登録する機能を備えている。ここで、「登録する」とは、種々の情報を記憶装置18に記憶させることを意味する。
ユーザの実際の現在位置がハザードやヤーデージ表示の近傍であるとき、表示部3に表示されている現在位置とハザードとの位置関係を、実際のユーザの現在位置とハザードとの位置関係と比較することにより、ユーザは、表示部3に表示されている現在位置が、コース上の実際の位置からずれているか否かを判断することができる。表示部3に表示されている現在位置が、コース上の実際の位置からずれていると、ユーザが判断したとき、ショット位置を登録する登録ボタン5eの押下とは異なるユーザインタフェースにより、位置ずれを登録する。例えば、位置ずれを登録する物理ボタンが、ショット位置を登録する登録ボタン5e(図2)との押し間違いが無いように、ショット位置の登録ボタン5eから離れた位置に配置される。例えば、ユーザがゴルフ支援装置を正面から見て、ショット位置の登録ボタン5eと、位置ずれを登録するボタンとを、左右方向の中心を基準として相互に反対側に配置するとよい。
制御部11は、登録された位置ずれが生じている位置情報を、ネットワークを介してサーバに送信する機能を備える。サーバは、ゴルフ支援装置から送信されたこれらの位置情報をビッグデータとして収集する機能を持つ。このビッグデータは、位置ずれが生じた要因を探索する有益な情報として利用することができる。例えば、コース内の木等によるマルチパスによってGNSS測位にずれが生じたのか、予め登録されているコースの位置データに誤りがあるのか、ゴルフ場側のヤーデージ表示が間違っているのか等を判定するための基礎情報として、このビッグデータを利用することができる。ゴルフコースのデータを他社に供給する等の場合には、特にデータに正確性が要求される。このビッグデータを利用して、ゴルフコースのデータの正確性を高めることができる。
位置ずれが生じている地点の位置情報をサーバに送信してくれたユーザにポイントを付与するようにするとよい。ポイント数によって、種々の特典を提供するとよい。ポイント付与は、ユーザが、位置ずれが生じている地点の位置情報をサーバに送信する動機付けになり、位置ずれ情報を収集しやすくなる。
サーバは、このビッグデータを解析して位置ずれの要因を自動的に選別する機能を持つ。例えば、ビッグデータに含まれる複数の位置ずれ発生地点を所定範囲でクラスタ化して集約し、1つの位置ずれ発生地点の位置情報を登録する。例えば、位置ずれが所定範囲に集中して発生しているとき、所定範囲内の複数の位置ずれ発生地点の重心位置を、位置ずれが発生している代表地点とする。例えば、コースの位置情報を記憶したデータベースから求まるハザードの位置と、位置ずれが発生している代表地点とを比較し、比較結果に基づいてコースデータの誤りの有無を判定する。例えば、両者が乖離している場合は、コースデータの誤りと判定し、両者が乖離していない場合は、コースデータの誤りではないと判定する。
サーバは、ゴルフコースの衛星写真または航空写真から木の位置を画像セグメンテーション等により判定する機能を持つ。木の位置と、位置ずれが発生している代表地点とが近い場合は、位置ずれはマルチパスの影響に起因するものと判定する。ゴルフ支援装置の機種情報(GNSSモジュールの機種情報)を、位置ずれが発生している地点の位置情報とともに収集し、位置ずれが発生している代表地点に機種間でずれがない場合、位置ずれはGNSSモジュールに起因するものではないと判定する。位置ずれが発生している代表地点が特定の機種に集中している場合は、その機種のGNSSモジュールが原因で位置ずれが発生していると判定する。
次に、第1実施例~第3実施例によるゴルフ支援装置が備える種々の便利な機能について説明する。
[ヤーデージ表示の基準の明確化]
ゴルフ支援装置は、ゴルフコースのヤーデージ表示の基準を記憶する機能、及びプレーする前にプレーするコースのヤーデージ表示の基準を表示する機能を備える。
ヤーデージ表示として、グリーンエッジ表示を採用するコースと、グリーンセンター表示を採用するコースとがある。グリーンエッジ表示の場合は、グリーンの最前方部分から計測した距離が、ヤード杭に表示されており、グリーンセンター表示の場合は、グリーンの中央部分から計測した距離が、ヤード杭に表示されている。このため、グリーンエッジ表示とグリーンセンター表示とでは、ヤード杭に表示された距離に、15~20ヤード程度の差が生じる。ユーザが、グリーンエッジ表示とグリーンセンター表示とを取り違えると、ミスショットしていないにも関わらず、ショートまたはグリーンオーバになってしまう。プレーする前に、ヤーデージ表示の基準、すなわちプレー中のコースがグリーンエッジ表示かグリーンセンター表示かを表示することにより、ユーザによるグリーンエッジ表示とグリーンセンター表示との取り違えが生じにくくなる。
さらに、ゴルフ支援装置は、現在位置からグリーンまでの距離を表示する機能を備え、ゴルフ支援装置が表示するグリーンまでの距離を、グリーンエッジ表示とするか、グリーンセンター表示とするかをユーザが選択する機能を備えている。この機能により、ユーザは、コースのヤーデージ表示に合わせて、グリーンエッジ表示とするか、グリーンセンター表示とするかを選択することができる。ユーザが一方を選択したとき、図4に示した現在位置からグリーンまでの距離として、グリーンセンターまでの距離及びグリーンエッジまでの距離の一方を表示する。ゴルフ場のヤーデージ表示(ヤード杭)の位置にヤーデージPOIを置き、ゴルフ支援装置の表示部3にヤーデージPOIを表示する機能を備えるとよい。
[コースの各ホールの位置情報の校正(キャリブレーション)]
ゴルフ支援装置は、実際にティーショットを打つ位置で登録した実際の位置情報と、予め登録されているゴルフコースの位置情報とに基づいて、各ホールの位置情報を校正(キャリブレーション)する機能を備えている。
あらかじめ登録されているゴルフコースの位置を測位したときの位置情報と、プレー中に測位して得られた現在の位置情報とに一定のずれがある場合、この機能を用いて位置情報を校正することにより、表示部に表示される現在位置と、実際のホールにおける現在位置とのずれを小さくすることができる。
2つのティーマークを直線で結んだラインよりも後方、2クラブレングスの長方形の範囲内がティーグラウンドとなる。実際には、2つのティーマークを直線で結ぶライン(以下、ティーグラウンド前方ラインという。)の近傍でティーショットを打つ場合が多い。制御部11は、実際にティーショットを打つ位置で登録した現在位置から、ティーグラウンド前方ラインに下した垂線の長さに相当する距離だけ、ずれが生じている可能性があると推定して、各ホールの位置情報の校正を行う。
制御部11は、複数のホールでも同様の校正を行う。複数のホールで校正を行うことにより、校正の精度を高めることができる。ティーショットを打つ時の最初の登録地点が、ティーグラウンド前方ラインから大幅にずれている場合(例えば、ティーグラウンドの外側の場合)は、制御部11は、その時の位置情報は校正に使用しない。制御部11は、この登録時刻の近傍で、ティーグラウンド内に入った時点の位置情報を用いて校正を行う。
ゴルフ支援装置に、コース内のカートの走行路の位置情報が記憶されており、制御部11は、カートの走行中に測位した現在位置に基づいて、各ホールの位置情報を校正する機能を備えている。
カートの走行路におけるカーブや変曲点の位置情報と、カートで移動中に測位された実際の位置情報とに基づいて、制御部11は、各ホールの位置情報を校正するか、または校正するための情報を取得する。このようにすることで、コースの各ホールの登録されている位置情報と、実際に測位された位置情報との差を小さくすることができる。特に、両者の位置情報のオフセット情報を取得することができる。カートの走行は徒歩での移動より速いことを利用して、制御部11は、現在の速度情報からカートでの移動中であることを検出する機能を備える。
[ラウンド前のプランニング機能、ラウンド後の振り返り機能]
ゴルフ支援装置は、ホールごとに、各ショットで狙うべき好適範囲を、ユーザの操作によって登録する機能を備えている。さらに、ショットで狙ってはいけない範囲(非許容範囲)、状況によっては狙ってもよい範囲(許容範囲)を登録する機能を備えている。
許容範囲として、例えば、次につながりリスクが少ない範囲を登録するとよい。単にラウンドするのみではなく、事前に狙うべき好適範囲をプランニングしておくことにより、プラン通りにボールを打てたときに楽しさが倍増するという優れた効果が得られる。ここで、「プランニング」とは、ティーグラウンドからグリーンまでのコース取り、各ショットでの飛距離等を事前に計画することを意味する。例えば、ユーザは、各ショットでボールを落とすべき範囲を決めることによりプランニングを行うようにするとよい。例えば、プレー前に、ゴルフ支援装置本体、ウェブサービス、またはスマホやパソコンのアプリ等によって、このようなコース取りのプランニングや飛距離等のシミュレーション情報を入力しておくとよい。
さらに、ゴルフ支援装置は、複数のコース取りのパターンを登録できる機能を備えている。プレー当日の調子や、気象状況に応じて、複数のコース取りのパターンから一つを選択することができ、種々の状況に応じて臨機応変に対応することができる。制御部11は、さらに、過去のコース取りやユーザの実力値から、危険なコース取りのパターンについては警告を表示する機能を備えている。制御部11は、さらに、プランニングされた情報を、プレー中に表示部に表示する機能を備えている。ウェブサービス、またはスマホやパソコンのアプリ等によって設定されたプランニングの情報を、ウェブサーバ、スマホ、パソコン等からネットワークを通してゴルフ支援装置に転送し、ゴルフ支援装置がこの情報を受信する機能を備えている。
制御部11は、ラウンドした後、プランニングしていたコース取りと、実際のプレーでのコース取りとを表示部に表示させて比較する機能(以下、振り返り機能という。)を持つ。この振り返り機能を利用することにより、プランニング通りのプレーができたか否かを容易に知ることができる。
[リスクマネジメント機能]
ゴルフ支援装置は、過去の実績を加味して、現在位置から、リスクの低いコース取りを表示部3に表示する機能を備えている。
ユーザは、表示部3に表示されたコース取りを見て、今回狙う実際のコース取りを決定することができる。例えば、ゴルフ支援装置は、過去の実績として、ゴルフ支援装置を使用しているユーザのクラブの番手ごとの平均飛距離、飛距離や方向の安定性等の情報を記憶する機能を持つ。制御部11は、リスクの低いコース取りとともに、リスクが高くチャレンジングなコース取りを表示する機能を備えている。
[使用ボール等の登録機能]
ゴルフ支援装置は、使用したボールの種類、使用したクラブの種類、及びプレー時の気象条件の少なくとも一つを登録する機能を備えている。
気象条件には、風の状態、天候、気温、湿度等が含められる。使用したボールの種類、使用したクラブの種類、及びプレー時の気象条件等(以下、プレー条件という。)の登録は、ユーザがゴルフ支援装置を操作して登録することができる。その他に、ウェブサイトにアクセスして登録するようにしてもよいし、スマホやパソコンのアプリにこの機能を持たせてもよい。制御部11は、振り返り機能によるプレーの振り返り時に、登録したプレー条件を表示部3に表示する機能を持つ。さらに、制御部11は、後日、同一のコースでプレーするときに、登録されている過去のプレー条件を表示する機能を備えている。さらに、現在のプレーで使用しているボールの種類と同一の種類のボールを使用した過去のコース取りの実績を、プレー中に表示部に表示する機能を備えている。これらの機能を備えることにより、ユーザは、過去にプレーしたコースと同じコースでプレーするときに、ボールやクラブ等の道具の違いや、気象条件の違いを加味して、これからプレーするホールのプレー計画を立てることが可能になる。
[旋回測位の活用]
ゴルフ支援装置は、旋回運動している状態を検出する機能、及び旋回運動している状態を検出すると、旋回運動の中心位置を旋回測位ポイントとして登録する機能を備えている。
特に、制御部11は、旋回測位ポイントが特定の場所やエリア内であるかを判定し、旋回測位ポイントが特定の場所やエリア内であるとき、その旋回測位ポイントは所定の位置、または所定の種類の位置であると判定する機能を備えている。さらに、その旋回測位ポイントを、判定した所定の位置または所定の種類の位置として登録する機能を備えている。
例えば、ティーグラウンド内で旋回運動している状態が検出されると、制御部11は、そのときの旋回測位ポイントをティーショットの位置として登録する。例えば、グリーン内で旋回運動している状態が検出されると、制御部11は、そのときの旋回測位ポイントをピン(カップ)の位置として登録する。また、単純に、ボールの位置を、旋回測位のあった位置(旋回測位ポイント)で登録するようにしてもよい。旋回運動している状態が検出されたとき、現在の位置が旋回測位ポイントとして登録されたことを表示部3に報知する機能を備えるとよい。
[SNSへの自動投稿機能]
ゴルフ支援装置は、プレー中に登録された位置(登録ポイント)の情報を自動的にSNSに登録する機能を備えている。
この機能を利用することにより、手動でSNSに登録する手間を省くことができる。ゴルフ支援装置は、さらに、予め準備されているグリーン画像に、登録ポイントの位置情報を組み込んで、自動的にSNSに登録する機能を備えている。スマホ等で写真を撮った場合、コース情報、コース画像、現在位置をその写真に合成して、アプリから自動的にSNSに登録するようにするとよい。このとき、画像の中に、「Yupiteru ゴルフナビ」という文字列のような広告(出自)を示す情報も組み込むとよい。
[ドッグレッグホール対応機能]
ゴルフ支援装置は、ドッグレッグホールにおいて、ティーグラウンドまたは現在位置からグリーンの中央またはグリーンのエッジまでのフェアウェイを通った場合のコース取りの距離を計算し、表示部3に表示する機能を備えている。
この距離情報は、ドッグレッグホールをプレーするときに安全策をとるか、ショートカットで攻めるかの判断材料として利用することができる。
制御部11は、ドッグレッグホールにおいて、現在位置からコーナーの内側または外側までの距離を計算して表示部に表示する機能を備えている。現在のホールを平面視したときの画像に、現在位置を中心とした所定半径の同心状の複数の円弧を表示する機能があると、現在位置からコーナーの内側または外側までの距離を推測することはできるが、上記機能を利用することにより、現在位置からコーナーの内側または外側までのより高精度の距離情報を得ることができる。
制御部11は、ドッグレッグホールにおいて、現在位置からショートカットする可能性がある経路に配置された木または丘の頂上までの水平距離、及び現在位置を基準とした高さを計算し、表示部3に表示する機能を備えている。ドッグレッグホールにおいて、ショートカットしようとする経路に木または丘等が配置されていると、木または丘を越えてボールを運ぶことができるかどうか判断に迷う。上記機能により表示された距離情報及び高さ情報は、ショートカットを狙ってもよいか、安全策を取るべきかの判断材料となる。
制御部11は、現在位置から、グリーン奥のOBラインまでの距離を計算し、表示部3に表示する機能を備えている。ユーザにとって、打球がグリーン奥のOBラインを超えてしまうことは、グリーンバンカー等のハザードにつかまることより避けたい状況である。上記機能を利用することにより、グリーン奥のOBラインを超えないように気を付けてショットすることが可能になる。
[種々の登録及び報知機能]
ゴルフ支援装置は、バーディーチャンスのときに、バーディーチャンスであることをユーザに報知する機能を備えている。
例えば、表示部3への文字列やアイコンの表示、音声、電子音、振動等によって、バーディーチャンスであることを報知する。ユーザがバーディーチャンスであることに気づくことにより、集中力を高める効果が期待される。
例えば、制御部11は、ユーザがショット位置を登録する操作を行ったとき、カップまでの距離を計算して、現時点までの打数、ホールのパー数、及びカップまでの距離に基づいて、バーディーチャンスであるか否かを判定する。
ショット位置をユーザの手動操作によって登録する機能を備えたゴルフ支援装置において、ショット位置の登録忘れがあると、ゴルフ支援装置に記録されている打数が実際の打数と異なってしまい、バーディーチャンスではないのにバーディーチャンスの報知がなされてしまう場合がある。この間違った報知により、ユーザは、ショット位置の登録忘れに気づくことができるという副次的な効果も期待できる。
ゴルフ支援装置は、ショット位置における地面の傾斜の状態を登録する機能を備えている。
ユーザがゴルフ支援装置を操作することにより、傾斜状態を登録することができる。さらに、ゴルフ支援装置がカメラ(撮影機能)を備え、カメラで地面の傾斜状態を撮影し、その結果を登録するようにしてもよい。このようにすることにより、ユーザがゴルフ支援装置を操作して傾斜状態を登録する方法に比べて、複雑な手間を省くことができる。
例えば、左足側が右足側より上がっているか下がっているかという情報、及びつま先側がかかと側より上がっているか下がっているかという情報を登録することができる機能を持つ。傾斜状態の登録時に、制御部11は、表示部3に両足の画像及び地面の画像を表示する。これにより、視覚的に傾斜状態の確認及び入力が容易になる。例えば、ユーザによって傾斜状態が入力されると、制御部11は、入力された傾斜状態に応じて両足及び地面の画像を変形させる。
制御部11は、傾斜状態に応じて、打ち方及びクラブの番手の変更についてアドバイスを文字列等で表示部3に表示する機能を備えている。例えば、つま先上がりのときは、クラブを一番手上げてフックの打ち方で打つようにアドバイスを表示し、つま先下がりのときは、クラブを一番手下げてスライスの打ち方で打つようにアドバイスを表示する機能を備える。アドバイスは、傾斜状態の入力画面等に表示する。さらに、傾斜状態の入力後に、入力された傾斜状態に応じていずれかのアドバイスを表示する。この機能によるアドバイス表示は、ピンまでの距離が所定の第1接近距離、例えば150ヤード以下になったときに行う。また、アドバイス表示を行ったときには、振動等によりユーザに報知する機能を備える。さらに、第1近接距離より短い第2近接距離、例えば100ヤード以下になったときは、クラブの一番手の変更に加えて二番手変更するようにアドバイス表示する。
ゴルフ支援装置は、ダフリボタンを備え、ユーザがショットでダフったときにダフリボタンを操作し、ダフったショットの位置を登録する機能を備えている。
制御部11は、ダフった位置として登録された位置を、表示部3に表示する機能を備えている。ユーザは、プレー後に、ダフった位置を確認することができる。
ゴルフ支援装置は、ショットするときのユーザの心理状態を、ショットする位置と関連付けてユーザの操作によって登録する機能を備えている。
さらに、心理状態が登録されると、制御部11は、登録済の同じ心理状態の時のショットの結果を表示部3に表示する機能を備えている。ユーザは、どのような心理状態の時に、どのようなショット結果になったかを把握し、次のショットに生かすことができる。
例えば、表示部3に心理状態を表す複数のキーワードを表示し、ユーザがその中から一つを選択できる機能を備える。心理状態を表すキーワードの例として、「これは外せない」、「まあいつもどおりに」、「緊張している」等が挙げられる。ユーザが心理状態を登録した後、過去の緊張状態の登録履歴に基づいて、適切な緊張状態になるようにアドバイスを文字列等で表示する機能を備えている。例えば、前回のショットで「緊張している」という心理状態が登録されており、そのときの飛距離が想定より短かく、今回のショット前に、また「緊張している」という心理状態が登録された場合、「力んでもうまくいかない状態です!深呼吸して!打ってみて」というようなアドバイス表示を行う。
ゴルフ支援装置は、温度センサを備えており、制御部11は、プレー中に気温が急激に高まったことを検知すると、熱中症に注意するように報知する機能を備えている。
さらに、制御部11は、熱中症を回避するための具体的な対処方法を報知する機能を備えている。例えば、水を飲むように、帽子をかぶるように、扇風機を使用するように、木陰に移動するようにといったアドバイスを表示部3に表示する。この機能により、熱中症を予防することができる。
ゴルフ支援装置は、プレー中にゴルフクラブに貼り付けていたウエイトの状態を、プレーしたゴルフコースと対応付けて登録する機能を備ええいる。
この機能を利用して得られたウエイトの状態と、その状態でプレーしたときのスコアや飛距離等の情報は、自分に合ったウエイトの状態を見つけ出すための有益な手掛かりとなる。
例えば、ゴルフ支援装置にカメラを搭載し、ゴルフクラブをカメラで撮影して、画像を解析することにより、ウエイトの位置及び個数を検出して登録する機能を備えている。なお、ゴルフ支援装置にカメラを搭載する代わりに、ゴルフ支援装置が、カメラで撮影した画像を取り込む機能を備えてもよい。また、画像解析を行う代わりに、撮影された画像自体を登録するようにしてもよい。ウエイト以外に、ゴルフクラブに着脱可能に取り付ける付属物、例えばグリップの種類等についても、登録する機能を備えている。
ゴルフ支援装置は、プレーするために持って行ったグラブのセットを特定する情報を、その日のログ(ショットした位置の情報等)と対応付けて記録する機能を備えている。
この機能を利用することにより、後日、どのコースで、どのクラブセットを使用してプレーしたかを知ることができる。例えば、具体的なクラブの組み合わせに対して識別名を付与して、クラブの組み合わせと識別名とを対応付けてあらかじめ登録しておく機能を備えている。クラブのセットを特定する情報として、この識別名を使用する。例えば、予め準備された「クラブセット1」、「クラブセット2」等の名前から選択して識別名を付与する。さらに、識別名として、ユーザが好きな名前を付与することができる。このようにすることで、容易にクラブセットを特定する情報を記録することができる。
プレーの後、スマホのアプリやパソコンのアプリ、ウェブサイト等が、表示部上にコースの図形、及びプレーのログを表示する機能、及びプレーのログとともに、クラブのセットを特定するための情報を表示する機能を備えるとよい。この機能を利用することにより、どのクラブセットを使用したときに、どのような成績であったかを知ることができる。
ゴルフ支援装置は、使用したボールの種類を、プレーしたゴルフコースと関連付けて登録する機能を備えている。
この機能を利用することにより、後日、どの種類のボールでプレーしたかを知ることができる。例えば、ボールの種類を特定する名称(例えば商品名等)を、ユーザの操作によって入力できる機能を備えるとよい。また、ボールを撮影した写真を、ゴルフコースと関連付けて登録する機能を備えるようにしてもよい。
ゴルフ支援装置は、練習場ではうまくいっていたのに、本番のコースではうまくいかなかったときに、ゴルフコースと関連付けて、そのことを登録する機能を備えている。
例えば、ゴルフ支援装置は、練習場ではうまくできていたことを登録するボタンを備え、このボタンを操作した地点の位置情報を登録する機能を備えている。さらに、ゴルフ支援装置は、ビューアでコースマップを表示したときに、練習場ではうまくできていたことが登録された地点に、練習場ではうまくできていたことを表すアイコンを表示する機能を備えている。は、この情報を、今後の練習に生かすことができる。
ゴルフ支援装置は、ピンまでの残りの距離に応じて、風の影響を加味したボールの軌道の曲がり具合を表示部3に表示する機能を備えている。
この機能を利用することにより、風の影響を考慮した適切な打ち方を見つけだすことができる。ゴルフ支援装置は、さらに、クラブの番手ごとに、風の影響を加味したボールの軌跡の曲がり具合を表示部3に表示する機能を備えるとよい。クラブの番手を指定する機能を備え、指定された番手のクラブを用いたときのボールの軌跡の曲がり具合を表示部3に表示する機能を備えるとよい。また、複数の番手のそれぞれを用いたときのボールの軌跡の曲がり具合を表示部3に表示する機能を備えるとよい。ユーザは、この機能を利用することにより、風の影響を加味して、最適な番手のクラブを選択することができる。
ゴルフ支援装置は、水分または塩分を補給したほうがよいことをユーザにお知らせする機能を備えている。
この機能により、水分や塩分不足による体調の悪化、成績の低下等を回避することが可能になる。ゴルフ支援装置は、さらに、これからプレーするコースが選択されたとき、または測位機能によって、プレーするコースが確定されたとき等に、水分や塩分の準備ができているか、そのほかに忘れ物がないかをユーザに報知する機能を備えている。ユーザへの報知は、表示部3に文字列を表示することにより行う。さらに、制御部11が、予め決められた一定の時間プレーしたと判定したら、水分または塩分の補給を促すアドバイスを行う機能を備えている。例えば、制御部11は、アドバイスを文字列で表示部3に表示する。
ゴルフ支援装置は、測位された現在位置がコースの近傍であるとき、シューズ、服装、帽子等をスマホで自撮りするように促す機能を備えている。
この機能による催促に気づいたユーザがスマホで自撮りすることにより、プレーの記念として、画像を残すことができる。ゴルフ支援装置は、さらに、クラブセットを撮影するように促す機能を備えている。例えば、現在位置からコースまでの最短距離が、あらかじめ定められた判定距離以下になったことを制御部11が検出すると、制御部11は、現在位置がコースの近傍であると判定する。自撮りするように促す機能は、例えば、表示部3に「シューズ、服装、帽子等をスマホで自撮りしてください。」というような文字列を表示することにより実現される。
ゴルフ支援装置は、ユーザがコースを回り終わったことを判定する機能、及びコースを回り終わったと判定した場合、スコアカードを撮影するように促す機能を備えている。
この機能による催促に気づいたユーザがスコアカードを撮影することにより、スコア情報を画像として保存することができる。この機能により、スコアカードの撮影し忘れを防止することができる。コースを回り終わったことの判定は、例えば、制御部11が、ティーショットの回数、現在位置とコースの位置との関係等に基づいて行う。
ゴルフ支援装置は、これからラウンドを開始することを判定する機能を備え、ラウンド開始であると判定したとき、準備体操をするようにアドバイスする機能を備えている。
準備体操を促されたユーザが準備体操をすることにより、ラウンド中に怪我をしにくくなるという優れた効果が得られる。ラウンド開始の判定は、例えば、制御部11が、現在位置とコースの位置情報とに基づいて行う。準備体操のアドバイスは、例えば、「準備運動をしましょう。」というような文字列を表示部3に表示することにより行う。どのような体操をすればよいかという準備体操の内容を表示部に表示する機能を備えると、さらによい。
ゴルフ支援装置は、ユーザの心拍数の測定値に応じて、ミスの発生のし易さを報知する機能を備えている。
この機能により、ユーザは、現在の心拍数が、ミスの発生しやすい数値であることを知ることができ、ショット前に気持ちを落ち着かせることにより、ミスショットを少なくすることが可能になる。
ゴルフ支援装置は、手首等に装着するウォッチタイプのものであり、ゴルフ支援装置が心拍数を測定する機能を備えている。その変形例として、ゴルフ支援装置が、心拍数を測定する機能を備えた他の機器(例えば、手首に装着するタイプのもの)から心拍数の測定値を取得する機能を備えてもよい。心拍数の測定値の取得は、例えば、Bluetooth等の近距離無線通信規格に準拠した無線通信を介して取得する。
一般的に、心拍数が110前後の場合にミスショットが減り、心拍数が高すぎたり低すぎたりすると、ミスショットが増える傾向にある。例えば、心拍数の測定値が110よりも低い所定の値である第1閾値以下であれば、制御部11は、心拍数が低いためミスショットが増える可能性が高いことを報知する。このとき、ショット前にジャンプするとよいことをユーザに報知する機能を備えると、さらによい。逆に、心拍数の測定値が110よりも高い所定の値である第2閾値以上であれば、制御部11は、心拍数が高いためミスショットが増える可能性が高いことを報知する。このとき、深呼吸するとよいことをユーザに報知する機能を備えると、さらによい。
変形例として、制御部11は、心拍数が110前後の場合にミスショットが減り、心拍数が高すぎたり低すぎたりすると、ミスショットが増える傾向にあることをユーザに報知する機能を備えるとよい。この機能により、ユーザは自分の現在の心拍数から、ミスショットが発生しやすい状態であるか否かを判断することができる。
ゴルフ支援装置は、現在の状況が、普通にボールを打てる状況ではないことを入力する機能、及び入力された地点を登録する機能を備えている。
ユーザが、現在のボールの位置等に基づいて、普通にボールを打てる状況ではないと判断したときに、その地点を「普通にボールを打てる状況ではない地点」として登録することができる。「普通にボールを打てる状況ではない」例として、ボールが林に入った場合等が挙げられる。例えば、ゴルフ支援装置の登録ボタン5eを1度押しすると、制御部11は、現在位置を通常のショット位置として登録し、2度押すると、現在位置を「普通にボールを打てる状況ではない地点」として登録する。このように、制御部11は、通常のショット位置の位置情報の登録と、「普通にボールを打てる状況ではない地点」の位置情報の登録とを、共通の登録ボタン5eを用いて行い、登録ボタン5eの操作態様を異ならせることにより、両者を区別する。
ゴルフ支援装置やパソコンのビューアでホールを平面図形で表示したとき、「普通にボールを打てる状況ではない地点」として登録された位置を、通常のショット位置と区別できる態様で平面図形上に表示する機能を備える。例えば、両者を異なるアイコンで表示する。
ゴルフ支援装置は、ショット後に、ショットの自己評価を入力できる機能、及び入力された自己評価を記憶する機能を備えている。
記憶された自己評価を読み出すことにより、後日、自分の気持ちを思い出しながらプレー内容を振り返ることができる。自己評価として、例えば「うまくいった」、「ふつう」、「失敗した」というような主観的な内容を入力することができる。例えば、表示部3に複数の自己評価の例を表示し、表示された自己評価の例からユーザが一つを選択することにより、自己評価を入力することができる。
また、自己評価として、どのようにうまくいったのか、どのように失敗したのかというような状態を入力する機能を備えると、さらによい。例えば、「力みすぎた」というような評価を入力できるようにするとよい。
ゴルフ支援装置は、コースのホールごとのスコアを登録する機能、及びラウンド途中の現時点までの合計のスコアを表示する機能を備えている。この機能により、ホールごとのスコアを足し合わせることなく、プレー途中に現時点の合計スコアが瞬時にわかる。
ユーザが操作ボタン5を操作して、表示すべきホールを選択すると、制御部11は、選択されたホールのスコアを表示部3に表示するとともに、現時点の合計のスコアを表示する。ゴルフ支援装置は、表示切替ボタンを備えており、表示切替ボタンを操作すると、1ホール表示状態とホール一覧表示状態とを切り替える。
図15の左側の図は、1ホール表示状態のときに表示部3に表示された画像を示し、右側の図は、ホール一覧表示状態のときに表示部3に表示された画像を示す。1ホール表示状態においては、選択されているホールの番号、そのホールのパー数、選択されたホールのスコア及びパット数、現時点までのトータルスコア、選択されたホールのスコア及びパット数の更新用ボタン、プレイヤー名編集ボタン、表示切替ボタン、戻るボタンが表示される。これらのボタンは、ソフトウェアキーで実現される。ホール一覧表示状態では、プレー中のゴルフコースの名称、INまたはOUTの表示、複数のホールのスコアを表示する。1ホール表示状態及びホール一覧表示状態の何れにおいても、4人のプレイヤーのそれぞれのスコア等が同時に表示される。「P1」が、ゴルフ支援装置を操作するユーザを表しており、「P2」、「P3」、「P4」は、他のプレイヤーを表している。
スコア及びパット数の更新用ボタンは、「+」ボタンと「-」ボタンとで構成される。ユーザが「+」ボタンをタップすると、スコアまたはパット数の表示値が1だけ増加し、「-」ボタンをタップすると、スコアまたはパット数の表示値が1だけ現象する。ユーザの操作によってショットする地点の位置情報が登録されると、制御部11は、現在プレー中のホールの、ユーザのスコアを更新する。ユーザがパット数の更新用ボタンを操作すると、制御部11は、パット数の表示値を更新するとともに、パット数の表示値の更新に連動してスコアの表示値も更新する。
ショットする地点の位置情報を登録するとスコアの表示値が更新されるため、ユーザはショットごとにスコアを更新する操作を行う必要がない。パットを行うときには、パットする地点の位置情報を入力しないユーザが多い。ユーザがパット数を入力すると、スコアの表示値が連動して更新されるため、ユーザは、パットごとにスコアを更新する操作を行う手間が省ける。
ゴルフ支援装置は、練習モードと競技モードとを備え、ユーザが、練習モードと競技モードとの一方を選択することができ、競技モードが選択されているとき、練習モードが選択されているときに表示される情報のうち一部の情報を非表示にする機能を備えている。
ゴルフ規則に、競技中に機器からの取得が認められない情報が規定されている。競技モードが選択されているときに、機器からの取得が認められていない情報を非表示にすることにより、競技においてもゴルフ支援装置を利用することが可能になる。
例えば、2019年度ゴルフ規則において、距離や方向の情報を解明すること(例えば、プレイヤーの球の位置に基づき、推奨されるプレーの線やクラブの選択に関する情報を得るために機器を使用すること)が認められない。競技モードが選択されているときに、距離や方向の情報を解明するための情報を非表示にするとよい。例えば、種々の情報から、競技モードのときに表示してもよい情報を、ユーザが選択する機能を備えるとよい。この機能を用いることにより、ゴルフ規則の変更に臨機応変に対応することが可能になる。
ゴルフ支援装置は、現在位置とカップとの高低差を考慮して、推奨のターゲット距離を算出して表示する機能を備えている。
高低差を考慮したターゲット距離に基づいて、クラブの番手の選択等を行うことにより、ショットの精度を高めることができる。
ゴルフ支援装置は、現在位置を中心とする同心状の複数の円弧を、ホールの図形とともに表示部3に表示する機能を備えている。
この機能により、ユーザはホール内のバンカーや池等のハザードまでの距離、ドッグレッグホールのコーナエッジまでの距離、ピンまでの距離等の概略値を知ることができる。
ゴルフ支援装置は、ゴルフスイングトレーナ機器と連動して、あらかじめ登録(集録)されているコースを疑似的にラウンドする機能を備えている。
この機能を利用することにより、実際のコースに出ることなく、所望のコースで疑似的にプレーを体験することができる。
例えば、制御部11は、ショットごとに目標とする方向をユーザに入力させ、ゴルフスイングトレーナ機器を用いてショットした結果から、目標とする方向からのずれ、及び飛距離の推定値を取得し、自分の球の着地点を求める。
ゴルフ支援装置は、動く撮影対象物の軌道を撮影し、撮影結果を表示する機能を備えている。
この機能を用いて、スイング時の特定の箇所の軌道、ボールの軌道等を表示することが可能になる。これにより、通常の映像ではわかりにくい軌跡を容易に確認することができる。
例えば、残像として残したい箇所に発光マーカ、発光シール、ペン等でチェックポイントを設定しておき、ゴルフ支援装置のカメラ機能を用いてシャター開放状態で撮影することにより、チェックポイントの軌跡を画像として記録する。リストバンド等の巻き付けるものを、チェックポイントとなる箇所に巻き付けることにより、チェックポイントを設定してもよい。例えば、腕に数か所のチェックポイントを設定しておき、スイングすることにより、複数のチェックポイントの軌跡を確認することができる。通常の動画のみではわかりにくい動きがわかりやすくなり、これらの軌跡を、スイングの修正に役立てることができる。複数のチェックポイントの軌跡を、実際の動画に重ねて表示する機能を備えると、さらによい。
本発明の範囲は,明細書に明示的に説明された構成や限定されるものではなく,本明細書に開示される本発明の様々な側面の組み合わせをも,その範囲に含むものである。本発明のうち,特許を受けようとする構成を,添付の特許請求の範囲に特定したが,現在の処は特許請求の範囲に特定されていない構成であっても,本明細書に開示される構成を,将来的に特許請求の範囲とする意思を有する。
本願発明は上述した実施例に記載の構成に限定されない。上述した各実施例や変形例の構成要素は任意に選択して組み合わせて構成するとよい。また各実施例や変形例の任意の構成要素と,発明を解決するための手段に記載の任意の構成要素または発明を解決するための手段に記載の任意の構成要素を具体化した構成要素とは任意に組み合わせて構成するとよい。これらについても本願の補正または分割出願等において権利取得する意思を有する。
また,意匠出願への変更出願により,全体意匠または部分意匠について権利取得する意思を有する。図面は本装置の全体を実線で描画しているが,全体意匠のみならず当該装置の一部の部分に対して請求する部分意匠も包含した図面である。例えば当該装置の一部の部材を部分意匠とすることはもちろんのこと,部材と関係なく当該装置の一部の部分を部分意匠として包含した図面である。当該装置の一部の部分としては,装置の一部の部材としても良いし,その部材の部分としても良い。全体意匠はもちろんのこと,図面の実線部分のうち任意の部分を破線部分とした部分意匠を,権利化する意思を有する。
1 ゴルフ支援装置
2 ケース
3 表示部
4 地磁気センサ
5 操作ボタン
5a 上ボタン
5b 下ボタン
5c スコアボタン
5d ボタン
5e 登録ボタン
5f Viewボタン
6 GNSS受信部
9 端子
10 本体
11 制御部
12 ゴルフ場データ格納部
15 スピーカ
16 加速度センサ
17 電池
18 記憶装置
19 電源ボタン
21 気圧センサ
30 グリーン
31 カップ
32 ボール
33 ユーザ
35、36、37、38 歩行経路
40 仮想的な水平な編集
A 円周上の測定点
B 仮想的な水平な円周状の点
C 中間点

Claims (8)

  1. ゴルフコースの少なくとも一部の範囲でユーザのプレー中に移動することにより、GNSSを利用してゴルフコースの起伏を測定し、測定結果に基づく処理を実行する機能を備えたゴルフ支援装置。
  2. ゴルフコースの起伏を測定する範囲は、グリーン内の少なくとも一部の範囲を含み、前記測定結果に基づく処理は、グリーンの起伏を表示部に表示する処理である請求項1に記載のゴルフ支援装置。
  3. GNSSアンテナ及びGNSSモジュールを含むGNSS受信部、表示部、及び制御部を備え、前記GNSS受信部を、前記表示部及び前記制御部を含む本体とは別の筐体に収容した請求項1または2に記載のゴルフ支援装置。
  4. 前記GNSS受信部が加速度センサを内蔵し、前記加速度センサの重力方向に対する姿勢のずれから、前記GNSS受信部を取り付けた箇所の、鉛直方向に対する傾きや前記GNSSアンテナの正面方向の傾きを求める機能を持つ請求項3に記載のゴルフ支援装置。
  5. 所定周期で前記GNSSモジュールから出力されるNMEAフォーマットの情報のうち、複数の速度情報及び複数の位置情報に基づいて、現在の静止位置を決定する機能を備えた請求項3または4に記載のゴルフ支援装置。
  6. ショット位置を登録する機能を備え、さらに、実際にティーショットを打つ位置で登録した実際の位置情報と、予め登録されているゴルフコースの位置情報とに基づいて、各ホールの位置情報を校正する機能を備えた請求項1乃至5のいずれか1項に記載のゴルフ支援装置。
  7. 使用したボールの種類、使用したクラブの種類、及びプレー時の気象条件の少なくとも一つを登録する機能を備えた請求項1乃至6のいずれか1項に記載のゴルフ支援装置。
  8. 請求項1乃至7のいずれか1項に記載のゴルフ支援装置の機能をコンピュータに実現させるためのプログラム。
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