JP5885902B2 - デヒドロアスコルビン酸レダクターゼ活性促進剤並びに該促進剤を含有する組成物 - Google Patents

デヒドロアスコルビン酸レダクターゼ活性促進剤並びに該促進剤を含有する組成物 Download PDF

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本発明は、植物抽出液を有効成分とするデヒドロアスコルビン酸レダクターゼ活性促進剤に関し、更に詳細には、酸化型アスコルビン酸であるデヒドロアスコルビン酸を還元するデヒドロアスコルビン酸レダクターゼの活性を促進し、生体内のアスコルビン酸の再生を通じて生体組織、諸器官に於けるアスコルビン酸の生理作用の増強と効果の持続性の改善を可能ならしめると共に、天然物由来であるが故に生体安全性にもすぐれた新規なデヒドロアスコルビン酸レダクターゼ活性促進剤、並びに該デヒドロアスコルビン酸レダクターゼ活性促進剤を含むアスコルビン酸の欠乏にもとづく体内諸器官の不調不全の予防、改善に優れた効果を示す組成物に関する。
アスコルビン酸は、強力な生体内還元作用を有することで知られていて、抗壊血病因子としてのみならず、免疫機能増強作用、抗ウイルス作用、さらには抗腫瘍作用等の医薬品として、また、生体異物の代謝(シトクロームP−450の活性化)、アミノ酸・ホルモンの代謝(ドーパミンヒドロキシラーゼ)、コラーゲン体内生成時のリジンやプロリンのハイドロ化に作用することから、コラーゲン合成促進による肌の美容改善、美白作用を有するので、各種の化粧料用素材として、或いはビタミン剤、栄養剤として健康食品、特定保健用食品、栄養補助食品等の飲食品中に広く使用されている。
しかしながら、アスコルビン酸は、生体内の酸素の作用により容易に酸化されてモノデヒドロアスコルビン酸を経て、デヒドロアスコルビン酸に変化する。 上記の代謝経路によって生ずるモノデヒドロアスコルビン酸やデヒドロアスコルビン酸は、種々の酵素や細胞に傷害を与える毒性を有することが知られており、生体にとっては有害なものである。
デヒドロアスコルビン酸の代謝として、一部はジケトグロン酸を経て分解経路をとるが、一部はアスコルビン酸よりも還元力が強いNADH、NADPH、グルタチオンにより非酵素的に、またはデヒドロアスコルビン酸レダクターゼにより酵素的に還元され、もとのアスコルビン酸へと戻る(非特許文献1)。 唯、デヒドロアスコルビン酸がアスコルビン酸として還元されるものは僅かであり、再生されるアスコルビン酸は元のアスコルビン酸含量を維持し得るものでなく、生理作用効果の増強を発揮できていない。
「L−アスコルビン酸カスケード」木本英治著、発行所:開成出版株式会社、発行日:1994年9月25日
本発明は、デヒドロアスコルビン酸レダクターゼ活性を促進する作用成分を植物抽出物中に求め、これによって、生体適用時にアスコルビン酸の再生を通じて生体組織、諸器官に於けるアスコルビン酸の生理作用の増強と効果の持続性の改善を可能ならしめると共に、天然物由来であるが故に安全性が高く、長期間の使用によっても生体に悪影響を及ぼす恐れがない生体安全性に優れたデヒドロアスコルビン酸レダクターゼ活性促進剤、並びに該促進剤を含有する組成物を提供することに関する。
上記課題を解決するべく鋭意検討を重ねたところ、本発明者らはノウゼンカズラ科タベブイア属(Tabebuia sp.)の抽出物が強いデヒドロアスコルビン酸レダクターゼ活性促進作用を有し、又天然物由来であるが故に皮膚刺激等が少なく生体安全性にもすぐれ、デヒドロアスコルビン酸レダクターゼ活性促進剤として有用であることを見出し本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は第一にノウゼンカズラ科タベブイア属(Tabebuia)植物の抽出液を有効成分とするデヒドロアスコルビン酸レダクターゼ活性促進剤を提供するものである。
本発明は第二にノウゼンカズラ科タベブイア属(Tabebuia)植物の抽出液を有効成分とする、デヒドロアスコルビン酸レダクターゼ活性促進剤を含有する組成物を提供するものである。
ノウゼンカズラ科タベブイア属植物(以下、タベブイア属植物と云う)の利用については、特開平5−17340号公報に、該植物の樹皮の抽出物を配合した浴用組成物が、保温効果、美容効果、デオドラント効果を有することが、又特開平11−180819号公報及び特開2001−55318号公報に、タベブイア属植物の抽出物を有効成分とする抗男性ホルモン剤の発明及び歯周疾患の予防及び治療のための口腔用組成物について、又特開2006−143676号公報には、タベブイア属植物の抽出物を有効成分とする脱顆粒抑制剤の発明がそれぞれ開示されているが、該抽出物がデヒドロアスコルビン酸レダクターゼ活性促進作用を示すこと、並びに生体適用時にデヒドロアスコルビン酸をアスコルビン酸に再生することにより、本来失われていたアスコルビン酸の生理作用を十分に発揮できることは、それら公知事実からは全く予想困難であり、従来何らの知見も存在せず本発明をもって初めて明らかとなったところである。
本発明のタベブイア属植物抽出液を有効成分とするデヒドロアスコルビン酸レダクターゼ活性促進剤、並びにデヒドロアスコルビン酸レダクターゼ活性促進剤を含有する組成物は、酸化型アスコルビン酸であるデヒドロアスコルビン酸を還元するデヒドロアスコルビン酸レダクターゼの活性を促進し、生体適用時にアスコルビン酸の再生を通じて生体組織、諸器官に於けるアスコルビン酸の生理作用、効果の持続性の改善を可能ならしめ、アスコルビン酸の欠乏に基づく体内諸器官の不調不全の予防、改善に優れた効果を示す。
また、本発明のデヒドロアスコルビン酸レダクターゼ活性促進剤は、天然物由来であるが故に生体安全性にもすぐれている。
本発明のデヒドロアスコルビン酸レダクターゼ活性促進剤の調製に用いるタベブイア属の植物としては、例えばタベブイアインペティギノーサ[Tabebuia impetiginosa]、タベブイアロセア[Tabebuia rosea]、タベブイアカライビア[Tabebuia caraicia]、タベブイアクリスアンサ[Tabebuia chrysantha]、タベブイアクリスオトリカ[Tabebuia chrysotricha]などがあり、本発明に於いては、それらタベブイア属植物の全草又は樹皮(内部樹皮)が、抽出原料として好適に用いられる。
又、それらタベブイア属植物のうちでも、抽出物のデヒドロアスコルビン酸レダクターゼ活性促進作用の観点からタベブイアインペティギノーサの使用、特に内部樹皮の使用が最も好ましい。
タベブイアインペティギノーサはブラジルにおいてパウダルコ、イペ、イペロッショ、ラパッチョ、タヒボなどと呼ばれ、同義語としては、タベブイアアヴェラネダエ[T.avellanedae]、タベブイアイペ[T.ipe]などがある。
それらタベブイア属植物の抽出物の調製は、抽出対象部位例えば内部樹皮を、必要に応じて予め水洗、乾燥し、好ましくはさらに細切或いは粉砕した上、浸漬法、向流抽出法など適宜の手段により抽出溶媒と接触せしめることによって行われる。又、超臨界抽出法を用いることもできる。
抽出溶媒としては、水;メタノール、エタノール、プロパノールなどの低級アルコール類、オレイルアルコール、ステアリルアルコール、オクチルドデカノールなどの高級アルコール類;エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、グリセリンなどの多価アルコール類;酢酸エチル、酢酸ブチル、プロピオン酸メチル、トリオクタン酸グリセリルなどのエステル類;アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン類;エチルエーテル、イソプロピルエーテルなどのエーテル類;n−ヘキサン、トルエン、クロロホルムなどの炭化水素系溶媒などが挙げられ、それらは単独でもしくは二種以上混合して用いられる。さらには医薬品、医薬部外品、化粧料、飲食品への幅広い適用が可能であるという点から、水、低級アルコール類及び多価アルコール類から選ばれた一種の単独溶媒又は二種以上の混合溶媒の使用が好ましく、なかでも水の単独使用が最も好ましい。
混合溶媒を用いる場合の混合比は、例えば水とエチルアルコールとの混合溶媒であれば、重量比(以下同じ)で1:1〜25:1、水とグリセリンとの混合溶媒であれば1:1〜20:1、又水と1,3−ブチレングリコールとの混合溶媒であれば、1:1〜20:1の範囲とすることが好ましい。
本発明の抽出物の調製に際して、抽出液のpHは3〜8の範囲に保持されることが好ましく、かかる意味で、必要ならば上記の抽出溶媒に、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、水酸化カリウム、アルギニンなどのアルカリ性調整剤や、クエン酸、塩酸、リン酸、硫酸などの酸性調整剤等を配合し、所望のpHとなるように調整してもよい。
被抽出物に対する抽出溶媒の量比は、浸漬法の場合で一般に1:1〜1:200(重量比)の範囲、好ましくは1:5〜1:35の範囲である。
又、抽出温度、時間等の抽出条件は、用いる溶媒の種類、植物の抽出部位・細切度等によっても異なるが、例えば浸漬法の場合であれば、抽出温度は、一般に2〜80℃、好ましくは45℃以下の範囲であり、又抽出時間は、4℃の冷温抽出の場合で10時間〜7日間、特に12時間〜4日間、室温抽出の場合で3時間〜7日間、特に12時間〜1日間程度が好適である。
ここに得られる抽出物溶液は、一般にはpHを3〜8に調整した上、これをそのまま、もしくは希釈或いは減圧濃縮等により適宜の濃度に調整して組成物に配合してもよく、又場合によっては、スプレードライ法、凍結乾燥法など常法に従って粉末化して組成物に配合してもよい。
かかるデヒドロアスコルビン酸レダクターゼ活性促進剤を含有する本発明の組成物は、医薬、医薬部外品、化粧料、飲食品等のいずれとしても使用可能であり特に制限はない。
医薬、医薬部外品の剤形としては、例えば錠剤、顆粒剤、カプセル剤等の内服剤、軟膏、パップ剤、クリームなどの外用剤、浴用剤等が挙げられる。これらの医薬品は、生理的に認められるベヒクル、担体、賦形剤、結合剤、安定剤、香味剤等を必要に応じて適宣配合することができる。
化粧料の剤形としては、例えば乳液、クリーム、ローション、エッセンス、軟膏、パック、ハップ剤、皮膚清浄料(石けんなど)、洗顔料、ヘアートニック、ヘアーシャンプー、ヘアーリンス、ヘアートリートメント、各種メークアップ化粧料(口紅、ファンデーション、メイクアッププレスパウダーなど)、浴剤等が挙げられるが、勿論これらに限定されるものではない。
化粧料の組成物には、必須成分の上記デヒドロアスコルビン酸レダクターゼ活性促進剤のほかに、通常組成物に用いられる成分、例えば油性成分、界面活性剤、保湿剤、増粘剤、防腐・殺菌剤、粉体成分、紫外線吸収剤、抗酸化剤、色素、香料等を必要に応じて適宜配合することができる。
又、本発明のデヒドロアスコルビン酸レダクターゼ活性促進剤の有効性や特長を損なわない限り、他の生理活性成分を併せ配合することもできる。
飲食品の剤形としては、例えば飲料、菓子類、パン、麺類、シリアル、サプリメント等、並びに加工食品の剤形としては錠剤、顆粒剤、カプセル剤、粉末剤、ゼリー剤、液剤等が挙げられるが、勿論これらに限定されるものではない。
本発明のデヒドロアスコルビン酸レダクターゼ活性促進剤の配合量は、組成物の用途、適用部位等によっても異なるが、一般にはその有効成分たるタベブイア属植物抽出物の固形分として0.00001〜10重量%の範囲で配合するのがよく、好ましくは0.0001〜5重量%、特に好ましくは0.001〜1重量%の範囲である。
次に、実施例、試験例を挙げて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はそれらに限定されるものではない。なお、以下に於いて、部はすべて重量部を、又%はすべて重量%を意味する。
実施例1.デヒドロアスコルビン酸レダクターゼ活性促進剤の調製(1)
タベブイアインペティギノーサの内部樹皮の細切物100gに精製水1000gを混合し、4℃で24時間抽出を行った後ろ過し、淡褐色透明の抽出物溶液650gを得た(固形分濃度1.2%)。これを精製水で6倍に希釈して淡黄色透明のデヒドロアスコルビン酸レダクターゼ活性促進剤とした。
実施例2.デヒドロアスコルビン酸レダクターゼ活性促進剤の調製(2)
タベブイアインペティギノーサの内部樹皮の細切物100gに精製水とエタノールの9:1(重量比)混液900gを混合し、40℃で3時間抽出を行った後ろ過し、淡褐色透明のデヒドロアスコルビン酸レダクターゼ活性促進剤720gを得た(固形分濃度1.9%)。
実施例3.デヒドロアスコルビン酸レダクターゼ活性促進剤の調製(3)
タベブイアインペティギノーサの内部樹皮の細切物100gに精製水と1,3−ブチレングリコールの8:2(重量比)混液900gを混合し、80℃で6時間抽出を行った後ろ過し、淡褐色透明のデヒドロアスコルビン酸レダクターゼ活性促進剤460gを得た(固形分濃度2.0%)。
実施例4.デヒドロアスコルビン酸レダクターゼ活性促進剤の調製(4)
タベブイアインペティギノーサに代えて、タベブイアロセアの樹皮を用いるほかは実施例1と同様にして、淡黄色透明のタベブイアロセア樹皮の抽出物溶液500gを得た(固形分濃度2.3%)。これを10倍の精製水で希釈して淡黄色透明のデヒドロアスコルビン酸レダクターゼ活性促進剤とした。
実施例5.デヒドロアスコルビン酸レダクターゼ活性促進剤の調製(5)
タベブイアインペティギノーサの樹皮に代えて、葉を用いるほかは実施例1と同様にして、淡黄色透明のデヒドロアスコルビン酸レダクターゼ活性促進剤520gを得た(固形分濃度1.0%)。
実施例6.デヒドロアスコルビン酸レダクターゼ活性促進剤の調製(6)
実施例1と同様にして調製したタベブイアインペティギノーサ抽出物溶液500gを凍結乾燥した後粉砕し、黄褐色の粉末状デヒドロアスコルビン酸レダクターゼ活性促進剤5.9gを得た。
試験例1.デヒドロアスコルビン酸レダクターゼ活性測定試験
実施例1で得られた抽出物溶液を精製水で6倍に希釈したデヒドロアスコルビン酸レダクターゼ活性促進剤について、ヒトメラノサイトにおけるデヒドロアスコルビン酸レダクターゼ活性促進作用を調べた。
[試験方法]
(イ)細胞の培養
ヒトメラノサイト(HMV−2:Lot.080725(3))を10%FBS含有HAM−F12培地に懸濁して6ウェルプレートに2×10個ずつ播種し、37℃で24時間培養した。実施例1の活性促進剤を5.0%の濃度(溶液として)となるように混和した培地をそれぞれウェルに添加し、さらに37℃で5日間インキュベートした。
また比較のため、実施例1の活性促進剤を含む培地に代えて、精製水を含む培地を添加したウェル(コントロール)と、0.5mMブチオニンスルフォキシイミンを含む培地を添加したウェル(ポジティブコントロール)を設け、同じく37℃で5日間インキュベートした。
(ロ)細胞の回収
インキュベート終了後、それぞれのウェルから培地を除き、トリプシン処理によって細胞を回収し、遠心分離を行って細胞のペレットを得た。上清を捨て、細胞ペレットに対して細胞溶解溶液(1%Triton−X100溶液)を添加し、ピペッティングすることによって細胞を溶解した。この溶液を各試料添加区のデヒドロアスコルビン酸レダクターゼ粗酵素液とした。
それぞれのデヒドロアスコルビン酸レダクターゼ粗酵素液のタンパク質量を、DCプロテインアッセイキット(BIO RAD社製)を用いて測定した。
(ハ)デヒドロアスコルビン酸レダクターゼの活性測定
デヒドロアスコルビン酸レダクターゼの活性測定は次のように行った。
マイクロチューブに基質液(2mMデヒドロアスコルビン酸、0.8mMβ−NADPHをトリス−塩酸緩衝液(pH7.5)に溶解したもの)と、各試料(実施例1の活性促進剤又はブチオニンスルフォキシイミン)添加区のデヒドロアスコルビン酸レダクターゼ粗酵素液を体積比1:1で混和し、37℃で10分間反応させた後、氷冷しておいた反応停止液(1mM EDTA・2Na含有メタノール液)を混和し、激しく攪拌した。そのまま氷冷5分間静置後、遠心分離(約10,000xg、10分間)し、上清をとり、そこに含まれるアスコルビン酸の量を、HPLC分析により求め、これを酵素反応区のアスコルビン酸量とした。各試料添加区のデヒドロアスコルビン酸レダクターゼ粗酵素液を、反応停止液を加えてから基質液と混和し、その後の操作は同様に行ったものをそれぞれの対照とした。
各酵素反応区のアスコルビン酸量から対照区のアスコルビン酸量を差し引き、さらにこれをデヒドロアスコルビン酸レダクターゼ粗酵素液のタンパク質量で割った値を、コントロール区について同様にして得られたアスコルビン酸量との相対値で表したものを各試料添加区のデヒドロアスコルビン酸レダクターゼ活性率とした。
HPLC分析条件
ガードカラム:ODS-80Ts(東ソー)3.2×15
カラム:ODS-80Ts(東ソー)4.6mm(ID)×15.0cm(L)
カラム温度:40℃
移動相:10mMテトラブチルアンモニウムヒドロキシド/10mM KH2PO4(pH6.0)/0.5% メタノール
注入量:20μL
検出:265nm
[結果]を図1に示す。図1に示す通り、タベブイア属植物のタベブイアインペティギノーサ抽出物(実施例1の活性促進剤)は、デヒドロアスコルビン酸レダクターゼ活性率がコントロールの精製水添加区よりも顕著に高いことが認められる。
本発明の活性促進剤について安全性を確認するために皮膚一次刺激性試験を実施した。
[試験方法]
年齢20〜50歳の成人男子5名を被験者とし、各々の上腕部内側をエタノールで拭って皮脂を除去し、該部位に、フィンチャンバーのアルミ板に実施例1の活性促進剤及び対照の日局親水ワセリンをそれぞれ0.2g宛塗布したものを貼付した。24時間後にフィンチャンバーを除去し、皮膚刺激の程度をつぎに述べる方法並びに基準により判定した。
[判定]
パッチ除去後1時間後、24時間後及び48時間後に、貼付部位の紅斑及び浮腫の状況を、以下の「ドレイズ法による皮膚刺激性判定基準」に基づき目視判定し、被験者5名の平均値を求めた。
(紅斑)
スコア 皮膚の状態
0 : 紅斑なし
1 : 極軽度の紅斑
2 : 明らかな紅斑
3 : 中程度から強い紅斑
4 : 深紅色の強い紅斑に軽い痂皮形成
(浮腫)
スコア 皮膚の状態
0 : 浮腫なし
1 : 極軽度の浮腫
2 : 明らかな浮腫(周囲と明らかに区別可能)
3 : 中程度の浮腫(1mm以上の盛り上がり)
4 : 強い浮腫(さらに周囲にも広がり)
[結果]
結果を表1に示す。
Figure 0005885902
表1の結果から明らかな通り、タベブイア属植物の抽出物を有効成分としてなる本発明のデヒドロアスコルビン酸レダクターゼ活性促進剤は皮膚刺激が殆どなく、安全性に極めてすぐれている。
は、試験例1の各試料のデヒドロアスコルビン酸レダクターゼ活性率を示す棒グラフである。 縦軸:デヒドロアスコルビン酸レダクターゼ活性率(%) 横軸:試験試料
符号の説明
A:コントロール
B:本発明実施例1の活性促進剤
C:ポジティブコントロール

Claims (3)

  1. ノウゼンカズラ科タベブイア属(Tabebuia sp.)植物を、水、水と低級アルコールとの混合溶媒、または、水と多価アルコールとの混合溶媒のいずれかの抽出溶媒で抽出する工程を含む皮膚外用デヒドロアスコルビン酸レダクターゼ活性促進剤の製造方法
  2. タベブイア属(Tabebuia sp.)の樹皮を、水、水と低級アルコールとの混合溶媒、または、水と多価アルコールとの混合溶媒のいずれかの抽出溶媒で抽出する工程を含む皮膚外用デヒドロアスコルビン酸レダクターゼ活性促進剤の製造方法
  3. タベブイア属(Tabebuia sp.)植物がインペティギノーサ(Tabebuia Impetiginosa)である請求項1又は2に記載の皮膚外用デヒドロアスコルビン酸レダクターゼ活性促進剤の製造方法

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