JP5885568B2 - イソブチレン系熱可塑性エラストマーシート - Google Patents

イソブチレン系熱可塑性エラストマーシート Download PDF

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Description

本発明は、表面改質されたイソブチレン系熱可塑性エラストマーシートを、さらにシランカップリング剤により修飾したイソブチレン系熱可塑性エラストマーシートに関する。
従来、空気バリア性、柔軟性、および靭性に優れる共重合体としてイソブチレンとスチレンのブロック共重合体が知られている(たとえば特許文献1)。また、従来、耐気体透過性材料としてブチルゴムは種々の分野で利用されている。たとえば薬栓やタイヤインナーライナー用材料として使用されている。しかし、タイヤインナーライナー用材料として使用する場合には、加硫操作を必要とするため操作性に劣る、もしくは未加硫時の取り扱い時の変形を回避するのが困難であることから薄肉化が難しいという欠点があった。
特許文献2には芳香族ビニル化合物とイソブチレンとのブロック共重合体とカーボンブラックとを含有するタイヤインナーライナー用ゴム組成物が開示されている。これは加硫工程を必要とせず、ガスバリア性に優れているものの未だカーカス層を構成するゴムとの接着は不十分であった。
特許文献3、4にはイソブチレンとβ−ピネンとの共重合体が開示されている。カーカス層を構成するゴムとの接着性は向上しているものの充分とはいえず、かつ疲労試験時の接着に課題があった。
特許文献5にはイソブチレン系ブロック共重合体を含むシート表面をシランカップリング剤で処理したインナーライナーが開示されている。接着力は向上しているが疲労試験時の接着には課題があった。
特許文献6にはポリアミドフィルムからなるインナーライナーが開示されているが柔軟性に課題があった。
特開平08−301955号公報 特開平06−107896号公報 特開2010−195864号公報 特開2010−195969号公報 特開2010−100083号公報 特開平07−040702号公報
上記の課題を鑑み、本発明は空気バリア性、柔軟性、ゴムへの接着性、および外部疲労条件下での接着性に優れたイソブチレン系ブロック共重合体シートを提供することにある。さらに加硫工程を必要としない空気入りタイヤのインナーライナー層として空気バリア性、柔軟性とカーカスへの接着性のバランスに優れたインナーライナーを提供することにある。
すなわち本発明は、(a)イソブチレンを主体とする重合体ブロックと(b)芳香族ビニル系化合物を主体とする重合体ブロックとからなるイソブチレン系ブロック共重合体(A)を含有するシートであって、少なくとも一つの面は表面改質処理された後にシランカップリング剤で処理された熱可塑性エラストマーシートに関する。
好ましい実施態様としては、表面改質処理がコロナ放電、プラズマ照射およびエキシマ紫外線照射から選ばれる一つである熱可塑性エラストマーシートに関する。
好ましい実施態様としては、シランカップリング剤がメルカプト基、エポキシ基、スルフィド基、ビニル基、および(メタ)アクリロイル基の中から少なくとも一つを有するものである熱可塑性エラストマーシートに関する。
好ましい実施態様としては、イソブチレン系ブロック共重合体(A)がβ−ピネンを共重合したものである熱可塑性エラストマーシートに関する。
好ましい実施態様としては、イソブチレン系ブロック共重合体(A)のブロック構造が、(a)−(b)のジブロック体、または(b)−(a)−(b)のトリブロック体のいずれか、もしくは混合物であることを特徴とする熱可塑性エラストマーシートに関する。
好ましい実施態様としては、イソブチレン系ブロック共重合体(A)の数平均分子量が30,000〜300,000であり、かつ分子量分布(重量平均分子量/数平均分子量)が1.4以下である熱可塑性エラストマーシートに関する。
好ましい実施態様としては、イソブチレン系ブロック共重合体(A)が(a)イソブチレンを主体とする重合体ブロックを60〜90重量%、および(b)芳香族ビニル系化合物を主体とするブロックを40〜10重量%含む熱可塑性エラストマーシートに関する。
好ましい実施態様としては、芳香族ビニル系化合物がスチレンである熱可塑性エラストマーシートに関する。
好ましい実施態様としては、前記の熱可塑性エラストマーシートからなるタイヤ用インナーライナーに関する。
本発明の熱可塑性エラストマーシートは加硫工程を必要とせず、ガスバリア性、柔軟性、疲労時の加硫ゴムへの接着力に優れており、タイヤの組み立て容易化、ガス圧の保持力向上の観点から空気入りタイヤ用インナーライナーに好適である。
本発明の熱可塑性エラストマーシートは(a)イソブチレンを主体とする重合体ブロックと(b)芳香族ビニル系化合物を主体とする重合体ブロックとからなるイソブチレン系ブロック共重合体(A)を含有するシートを表面処理した後にシランカップリング剤で処理されることで得られる。
本発明のブロック共重合体(A)とは(a)イソブチレンを主体とする重合体ブロックと(b)芳香族ビニル系化合物を主体とする重合体ブロックとからなるイソブチレン系ブロック共重合体である。
(a)イソブチレンを主体とする重合体ブロックは、イソブチレンに由来するユニットが60重量%以上、好ましくは80重量%以上から構成される重合体ブロックである。
(b)芳香族ビニル系化合物を主体とする重合体ブロックは、芳香族ビニル系化合物に由来するユニットが60重量%以上、好ましくは80重量%以上から構成される重合体ブロックである。
芳香族ビニル系化合物としては、スチレン、o−、m−又はp−メチルスチレン、α−メチルスチレン、β−メチルスチレン、2,6−ジメチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、α−メチル−o−メチルスチレン、α−メチル−m−メチルスチレン、α−メチル−p−メチルスチレン、β−メチル−o−メチルスチレン、β−メチル−m−メチルスチレン、β−メチル−p−メチルスチレン、2,4,6−トリメチルスチレン、α−メチル−2,6−ジメチルスチレン、α−メチル−2,4−ジメチルスチレン、β−メチル−2,6−ジメチルスチレン、β−メチル−2,4−ジメチルスチレン、o−、m−又はp−クロロスチレン、2,6−ジクロロスチレン、2,4−ジクロロスチレン、α−クロロ−o−クロロスチレン、α−クロロ−m−クロロスチレン、α−クロロ−p−クロロスチレン、β−クロロ−o−クロロスチレン、β−クロロ−m−クロロスチレン、β−クロロ−p−クロロスチレン、2,4,6−トリクロロスチレン、α−クロロ−2,6−ジクロロスチレン、α−クロロ−2,4−ジクロロスチレン、β−クロロ−2,6−ジクロロスチレン、β−クロロ−2,4−ジクロロスチレン、o−、m−又はp−t−ブチルスチレン、o−、m−又はp−メトキシスチレン、o−、m−又はp−クロロメチルスチレン、o−、m−又はp−ブロモメチルスチレン、シリル基で置換されたスチレン誘導体、インデン、ビニルナフタレン等が挙げられる。これらの中でも、工業的な入手性やガラス転移温度の点から、スチレン、α−メチルスチレン、および、これらの混合物が好ましく、特にスチレンが好ましい。
いずれの重合体ブロックも、共重合成分として、相互の単量体を使用することができるほか、その他のカチオン重合可能な単量体成分を使用することができる。このような単量体成分としては、脂肪族オレフィン類、ジエン類、ビニルエーテル類、シラン類、ビニルカルバゾール、β−ピネン、アセナフチレン等の単量体が例示できる。これらはそれぞれ単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
脂肪族オレフィン系単量体としては、エチレン、プロピレン、1−ブテン、2−メチル−1−ブテン、3−メチル−1−ブテン、ペンテン、ヘキセン、シクロヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、ビニルシクロヘキサン、オクテン、ノルボルネン等が挙げられる。
ジエン系単量体としては、ブタジエン、イソプレン、ヘキサジエン、シクロペンタジエン、シクロヘキサジエン、ジシクロペンタジエン、ジビニルベンゼン、エチリデンノルボルネン等が挙げられる。
ビニルエーテル系単量体としては、メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、(n−、イソ)プロピルビニルエーテル、(n−、sec−、tert−、イソ)ブチルビニルエーテル、メチルプロペニルエーテル、エチルプロペニルエーテル等が挙げられる。
シラン化合物としては、ビニルトリクロロシラン、ビニルメチルジクロロシラン、ビニルジメチルクロロシラン、ビニルジメチルメトキシシラン、ビニルトリメチルシラン、ジビニルジクロロシラン、ジビニルジメトキシシラン、ジビニルジメチルシラン、1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン、トリビニルメチルシラン、γ−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロイルオキシプロピルメチルジメトキシシラン等が挙げられる。
これらの中でも、入手性、反応速度、加硫ゴムとの接着性の面からβ−ピネンを共重合したものであることが好ましい。
本発明のイソブチレン系ブロック共重合体(A)は、(b)芳香族ビニル系化合物を主体とする重合体ブロックと(a)イソブチレンを主体とする重合体ブロックから構成されている限り、その構造には特に制限はなく、例えば、直鎖状、分岐状、星状等の構造を有するブロック共重合体、ジブロック共重合体、トリブロック共重合体、マルチブロック共重合体等のいずれも選択可能である。好ましい構造としては、物性バランス及び成形加工性の点から、(a)イソブチレンを主体とする重合体ブロック−(b)芳香族ビニル系化合物を主体とする重合体ブロックのジブロック体、または(b)芳香族ビニル系化合物を主体とする重合体ブロック−(a)イソブチレンを主体とする重合体ブロック−(b)芳香族ビニル系化合物を主体とする重合体ブロックで構成されるトリブロック共重合体が挙げられる。これらは所望の物性・成形加工性を得る為に、それぞれ単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
芳香族ビニル系化合物を主体とする重合体ブロックとイソブチレンを主体とする重合体ブロックの割合に関しては、特に制限はないが、柔軟性およびゴム弾性の点から、イソブチレン系ブロック共重合体(A)における(a)イソブチレンを主体とする重合体ブロックを60〜90重量%、および(b)芳香族ビニル系重合体ブロックの含有量が40〜10重量%であることが好ましく、(a)イソブチレンを主体とする重合体ブロックを65〜90重量%、および(b)芳香族ビニル系重合体ブロックの含有量が35〜10重量%であることがより好ましい。
またイソブチレン系ブロック共重合体(A)の分子量にも特に制限はないが、流動性、成形加工性、ゴム弾性等の面から、GPC測定による重量平均分子量で30,000〜300,000であることが好ましく、30,000〜150,000であることが特に好ましい。重量平均分子量が30,000よりも低い場合には機械的な物性が十分に発現されない傾向があり、一方300,000を超える場合には流動性、加工性が悪化する傾向がある。
さらに、イソブチレン系ブロック共重合体(A)の重量平均分子量/数平均分子量が1.4以下であることが好ましい。
イソブチレン系ブロック共重合体(A)の製造方法については特に制限はないが、例えば、下記一般式(I)で表される化合物の存在下に、単量体成分を重合させることにより得られる。
(CRX)nR (I)
[式中Xはハロゲン原子、炭素数1〜6のアルコキシ基またはアシロキシ基から選ばれる置換基、R、Rはそれぞれ水素原子または炭素数1〜6の1価炭化水素基でR、Rは同一であっても異なっていても良く、Rは一価若しくは多価芳香族炭化水素基または一価若しくは多価脂肪族炭化水素基であり、nは1〜6の自然数を示す。]
上記一般式(I)で表わされる化合物は開始剤となるものでルイス酸等の存在下炭素陽イオンを生成し、カチオン重合の開始点になると考えられる。本発明で用いられる一般式(I)の化合物の例としては、次のような化合物等が挙げられる。
(1−クロル−1−メチルエチル)ベンゼン[CC(CHCl]、1,4−ビス(1−クロル−1−メチルエチル)ベンゼン[1,4−Cl(CHCCC(CHCl]、1,3−ビス(1−クロル−1−メチルエチル)ベンゼン[1,3−Cl(CHCCC(CHCl]、1,3,5−トリス(1−クロル−1−メチルエチル)ベンゼン[1,3,5−(ClC(CH]、1,3−ビス(1−クロル−1−メチルエチル)−5−(tert−ブチル)ベンゼン[1,3−(C(CHCl)-5−(C(CH)C
これらの中でも特に好ましいのはビス(1−クロル−1−メチルエチル)ベンゼン[C(C(CHCl)]、トリス(1−クロル−1−メチルエチル)ベンゼン[(ClC(CH]である。[なおビス(1−クロル−1−メチルエチル)ベンゼンは、ビス(α−クロロイソプロピル)ベンゼン、ビス(2−クロロ−2−プロピル)ベンゼンあるいはジクミルクロライドとも呼ばれ、トリス(1−クロル−1−メチルエチル)ベンゼンは、トリス(α−クロロイソプロピル)ベンゼン、トリス(2−クロロ−2−プロピル)ベンゼンあるいはトリクミルクロライドとも呼ばれる]。
イソブチレン系ブロック共重合体(A)を製造する際には、さらにルイス酸触媒を共存させることもできる。このようなルイス酸としてはカチオン重合に使用できるものであれば良く、TiCl、TiBr、BCl、BF、BF・OEt、SnCl、SbCl、SbF、WCl、TaCl、VCl、FeCl、ZnBr、AlCl、AlBr等の金属ハロゲン化物;EtAlCl、EtAlCl等の有機金属ハロゲン化物を好適に使用することができる。中でも触媒としての能力、工業的な入手の容易さを考えた場合、TiCl、BCl、SnClが好ましい。ルイス酸の使用量は、特に限定されないが、使用する単量体の重合特性あるいは重合濃度等を鑑みて設定することができる。通常は一般式(I)で表される化合物に対して0.1〜100モル当量使用することができ、好ましくは1〜50モル当量の範囲である。
イソブチレン系ブロック共重合体(A)の製造に際しては、さらに必要に応じて電子供与体成分を共存させることもできる。この電子供与体成分は、カチオン重合に際して、成長炭素カチオンを安定化させる効果があるものと考えられており、電子供与体の添加によって、分子量分布の狭い、構造が制御された重合体を生成することができる。使用可能な電子供与体成分としては特に限定されないが、例えば、ピリジン類、アミン類、アミド類、スルホキシド類、エステル類、または金属原子に結合した酸素原子を有する金属化合物等を挙げることができる。
イソブチレン系ブロック共重合体(A)の重合は必要に応じて有機溶媒中で行うことができ、有機溶媒としてはカチオン重合を本質的に阻害しなければ、特に制約なく使用することができる。具体的には、塩化メチル、ジクロロメタン、クロロホルム、塩化エチル、ジクロロエタン、n−プロピルクロライド、n−ブチルクロライド、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素;ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、プロピルベンゼン、ブチルベンゼン等のアルキルベンゼン類;エタン、プロパン、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、デカン等の直鎖式脂肪族炭化水素類;2−メチルプロパン、2−メチルブタン、2,3,3−トリメチルペンタン、2,2,5−トリメチルヘキサン等の分岐式脂肪族炭化水素類;シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサン等の環式脂肪族炭化水素類;石油留分を水添精製したパラフィン油等を挙げることができる。
これらの溶媒は、イソブチレン系ブロック共重合体(A)を構成する単量体の重合特性及び生成する重合体の溶解性等のバランスを考慮して、それぞれ単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
上記溶媒の使用量は、得られる重合体溶液の粘度や除熱の容易さを考慮して、重合体の濃度が1〜50wt%、好ましくは5〜35wt%となるように決定される。
実際の重合を行うに当たっては、各成分を冷却下例えば−100℃以上0℃未満の温度で混合する。エネルギーコストと重合の安定性を釣り合わせるために、特に好ましい温度範囲は−30℃〜−80℃である。
本発明のシートにはさらに架橋剤と架橋助剤を添加しても良い。架橋剤は単体硫黄、テトラメチルチウラムジスルフィド、4,4−ジチオビスモルホリン、有機過酸化物、フェノールホルムアルデヒド樹脂、ハロメチルフェノールが例示される。これらの中でも好ましいのは単体硫黄、テトラメチルチウラムジスルフィド、4,4−ジチオビスモルホリンである。架橋助剤は例えば、スルフェンアミド、ベンゾチアゾール、グアニジン、ジチオカルバミン酸、酸化亜鉛などの金属酸化物、ステアリン酸などの脂肪酸、含窒素化合物、トリアリルイソシアヌレート、エチレングリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパンメタクリレートが挙げられる。これらの中でも好ましいのはスルフェンアミド、ベンゾチアゾール、グアニジン、ジチオカルバミン酸、酸化亜鉛などの金属酸化物、ステアリン酸などの脂肪酸である。架橋剤と架橋助剤の配合量としてそれぞれ好ましくはイソブチレン系ブロック共重合体(A)100重量部に対して0.5〜5重量部である。
本発明のシートにはカーカスゴムへの密着性の点から、さらに粘着付与剤を含有しても良い。粘着付与剤には天然のロジン、テルペン、合成のクマロンインデン樹脂、石油樹脂、アルキルフェノール樹脂などが挙げられる。粘着付与剤の配合量はイソブチレン系ブロック共重合体(A)100重量部に対して好ましくは1〜80重量部である。
本発明のシートにはさらに目的に応じて充填剤、老化防止剤、軟化剤、加工助剤を添加しても良い。例えば充填剤には、カーボンブラック、湿式シリカ、乾式シリカ、炭酸カルシウム、カオリン、タルク、クレー等が挙げられ、老化防止剤には酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤が挙げられ、軟化剤にはパラフィン系オイル、ナフテン系オイル、アロマ系オイル、ナタネ油、ジオクチルフタレート、ジオクチルアジペートなどが挙げられ、加工助剤には高級脂肪酸、脂肪酸エステル、脂肪酸金属塩、脂肪酸アミド、パラフィンワックス、脂肪アルコール、フッ素・シリコーン系樹脂、高分子量ポリエチレンが挙げられる。
本発明のシートを得るための組成物を得るには、公知の溶融混練の方法が適用できる。例えばイソブチレン系ブロック共重合体と所定の物性を得るために配合される他の成分を、加熱混練機、例えば、一軸押出機、二軸押出機、ロール、バンバリーミキサー、ブラベンダー、ニーダー、高剪断型ミキサー等を用いて溶融混練することで製造することができる。溶融混練の温度は、100〜240℃が好ましい。100℃よりも低い温度ではイソブチレン系ブロック共重合体の溶融が不十分となり、混練が不均一となる傾向がある。240℃よりも高い温度では、イソブチレン系ブロック共重合体の熱分解、熱架橋が起こる傾向がある。得られた組成物を次に押出成形、カレンダー成形といった熱可塑性樹脂、熱可塑性エラストマーをシート化する通常の方法によってシート化すれば良い。
本発明の表面改質処理とは、コロナ放電、プラズマ照射およびエキシマ紫外線照射から少なくとも一つ選ばれるものが好ましい。
コロナ放電は、乾燥空気雰囲気下で行うことが好ましく、乾燥空気の流量は10〜100NL/分であることが好ましい。コロナ放電の出力は好ましくは250〜1000W、放電電量は好ましくは20〜550W・分/mである。
常圧プラズマ照射は、水素、ヘリウム、窒素、酸素、アルゴンから選択される少なくとも1種のガス雰囲気下で行うことが好ましく、窒素と乾燥空気または酸素とを混合して用いることがより好ましい。窒素の流量は好ましくは50〜150NL/分、乾燥空気または酸素の流量は好ましくは0.1〜5NL/分である。プラズマ照射の出力は0.5〜2kWであることが好ましい。プラズマ照射の周波数は出力に対応した共振周波数であることが好ましく、具体的には10〜100KHzの範囲が好ましい。プラズマ照射の照射速度は1〜100cm/分で行うことが好ましい。プラズマ発生源と樹脂フィルムとの距離は1〜10mmの間が好ましい。
また、プラズマ照射を減圧下で行うときは、0.001〜10kPa(絶対圧)の低圧ガス(アルゴンガス、酸素ガス、窒素ガス、またはこれらの混合ガスなど)を用いてプラズマ処理を行うことが好ましい。低圧ガスとしては、窒素と酸素との混合ガスを用いることが特に好ましい。窒素と酸素との混合比は体積比で10:1〜1:10であることが好ましく、混合ガスの流量は0.1〜10NL/分であることが好ましい。プラズマ照射の出力は好ましくは50〜500Wである。
エキシマ紫外線照射は、窒素と乾燥空気又は酸素との混合気を流しながらエキシマ紫外線ランプを用いてエキシマ紫外線照射することが好ましい。該混合気の酸素濃度は、通常1〜15%、好ましくは3〜5%である。混合気の流量は好ましくは3〜7リットル/分である。
ランプと本発明のシートの接着面との距離は10mm以下が好ましく、1〜5mmがより好ましい。照射の強度は、好ましくは20〜100mW、より好ましくは30〜50mWである。
本発明のシランカップリング剤は、特に制限されないが、好ましくは、下記一般式(II)、(III)で表される有機ケイ素化合物である。
SiY 4−(p+q) (II)
(RSiO3/2(RSiO3/2(XSiO3/2 (III)
[式中、Xは架橋剤、あるいは炭素−炭素不飽和結合と反応し得る官能基を含む置換基であり、Yは、水素原子、ハロゲン原子又は炭素数1〜4の置換又は非置換のアルキル基及びアルケニル基であり、Rは水酸基および炭素原子数1から6のアルコキシル基であり、pは、1、2又は3であり、qは、0、1又は2であり、(p+q)は、1、2又は3である。Rは水素原子,炭素原子数1から20の置換又は非置換の炭化水素基,及びケイ素原子数1から10のケイ素原子含有基から選ばれ、r、s、tは正の整数であり、4≦r+s+t≦16である。]
これらは、一種単独で、又は二種以上を組み合わせて用いることができる。
Xとしては、メルカプト基、エポキシ基、スルフィド基、ビニル基、および(メタ)アクリロイル基が挙げられる。この中でも加硫ゴムの加硫速度を合わせる観点から、メルカプト基、スルフィド基、ビニル基が好ましい。
具体的には、3-メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、3-メルカプトプロピルトリメトキシシラン、ビス(トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、2-(3,4-エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3-グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、3-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3-グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、3-グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、3-メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3-メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、3-メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3-アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシランが挙げられる。
シランカップリング剤の処理方法は、特に、限定されず公知の方法を用いることができる。処理方法としては、前記表面処理剤を、前記火炎処理された基材の表面に、公知のコーティング方法で、コーティングすることが好ましい。コーティング方法の具体例としては、バーコーティング、ロールコーティング、スプレーコーティング、ディップコーティング、スピンコーティング、ラミナーフローコーティング、ダイコーティング、グラビアコーティング、ナイフコーティング、カーテンコーティング、ロッドコーティング、エアードクターコーティング、ブレードコーティング、コンマコーティング、が挙げられる。基材の形状によるが、フィルムやシートの場合には、バーコーティング、ロールコーティング、スピンコーティング、ラミナーフローコーティング、ダイコーティング、グラビアコーティングなどが好ましい。容器等、形状が平面でない基材には、ディップコーティング、スプレーコーティングなどが好適である。
コーティングにおいては、前記表面処理剤をそのままコーティングしてもよいが、粘度調整のためや、コーティング層の厚みを制御するために、適当な溶剤に希釈してコーティングしてもよい。
溶剤としては、前記表面処理剤が溶解あるいは均一に分散するものであれば、好適に使用できるが、コストや取り扱いの観点から、炭化水素系溶媒(トルエン、キシレン、ヘキサン、シクロヘキサン等)、アルコール系溶媒(メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール等)、ハロゲン系溶媒(ジクロロメタン)等が好ましい。
表面処理剤の濃度としては、いずれも使用可能であるが、1%〜80%程度が好ましい。濃度が1%以下になると、表面処理剤が十分に反応しない場合があり、80%を超えると、表面処理剤の粘性が高い場合は、塗布が困難となる。但し、表面処理剤の粘度が低い場合は、この限りではない。
コーティングの膜厚としては、目的に応じて適宜選択できるが、0.1μm〜100μm程度が好ましい。0.1μm以下では、基材表面への官能基導入が十分ではない場合があり、100μ以上では、基材の物性が低下する場合がある上に、表面処理剤の使用量が増大するためコスト的に不利になる。
本発明のシートは、インナーライナー、特にタイヤ用インナーライナーに好適に使用できる。
本発明のインナーライナーの厚みは合計20μm〜1500μmの範囲に有ることが好ましい。厚みが20μmを下回るとインナーライナーの耐屈曲性が低下しタイヤ転動時の屈曲変形による破断や亀裂が生じる恐れがある。一方厚みが1500μmを超えるとタイヤ重量低減のメリットが少なくなる。
以下、実施例にて本発明をさらに詳しく説明するが、これらの実施例によって本発明は何ら限定されるものではない。
尚、実施例に先立ち各種測定法、評価法、実施例について説明する。
(引張強度)
JIS K 6251に準拠し、試験片としてシートをダンベルで7号型に打抜いたものを用意し、これを測定に使用した。引張速度は100mm/分とした。
(引張伸び)
JIS K 6251に準拠し、試験片としてシートをダンベルで7号型に打抜いたものを用意し、これを測定に使用した。引張速度は100mm/分とした。
(引っ張り弾性率)
JIS K 6251に準拠し、試験片としてシートをダンベルで7号型に打抜いたものを用意し、これを測定に使用した。歪みが2%と4%の時の応力から算出した。
(ガスバリア性)
ガスバリア性は気体透過性を評価し、酸素の透過度を評価した。酸素の透過度は、得られたシートから100mm×100mmの試験片を切り出し、JIS K 7126に準拠して、23℃、0%RH、1atmの差圧法にて測定した。
(接着性)
イソプレンゴムとの接着性を評価した。イソプレンゴムの2mm厚未加硫シートと貼り合わせ、150℃、50MPaで40分加熱加圧加硫を行った後100℃のオーブンに1週間静置した。その後、幅2cm×6cmに切り出して、180°剥離試験を行い応力を測定した。試験速度は200mm/minで行い、剥離開始後の応力の最大値を採用した。
(実施例等記載成分の内容)
成分(A)−1:スチレン−イソブチレン−スチレンブロック共重合体(株式会社カネカ社製 商品名「SIBSTAR062T」)
成分(A)−2:スチレン含量23wt%。スチレン−β−ピネン−イソブチレン−β−ピネン−スチレンブロック共重合体 β−ピネン含量2.4mol% 数平均分子量102,000(製造例2)
成分(B)−1:メルカプト基を有するシランカップリング剤 3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン
成分(B)−2:メルカプト基を有するシルセスキオキサン構造のシランカップリング剤 (荒川化学株式会社 HBSQ115−7)
ポリアミド1:ナイロン6タイプポリアミド(宇部興産株式会社 UBEナイロン 5033B)
(製造例1)イソプレンゴムシートの作製
イソプレンゴム(株式会社JSR社製 商品名「IR2200」)を400g、カーボンブラック(旭カーボン株式会社 旭♯50)200gを40℃に設定した1Lニーダー(株式会社モリヤマ社製)に投入し50rpmで5分間混練した後、硫黄6g、N-tert-ブチル-2-ベンゾチアゾリルスルフェンアミド8g、酸化亜鉛8g、ステアリン酸8gを投入し2分間混練した後排出し、80℃で加熱プレス(株式会社神藤金属工業社製)にて2mm厚のシート状に成形した。
(製造例2)[スチレン−β−ピネン−イソブチレン−β−ピネン−スチレンブロック共重合体(成分(A)−2)]の製造]
2Lのセパラブルフラスコの重合容器内を窒素置換した後、注射器を用いて、n−ヘキサン(モレキュラーシーブスで乾燥したもの)31.0mL及び塩化ブチル(モレキュラーシーブスで乾燥したもの)294.6mLを加え、重合容器を−70℃のドライアイス/メタノールバス中につけて冷却した後、イソブチレンモノマー88.9mL(941.6mmol)が入っている三方コック付耐圧ガラス製液化採取管にテフロン(登録商標)製の送液チューブを接続し、重合容器内にイソブチレンモノマーを窒素圧により送液した。p−ジクミルクロライド0.148g(0.6mmol)及びα−ピコリン0.07g(0.8mmol)を加えた。次にさらに四塩化チタン0.87mL(7.9mmol)を加えて重合を開始した。重合開始から1.5時間同じ温度で撹拌を行った後、重合溶液からサンプリング用として重合溶液約1mLを抜き取った。続いて、あらかじめ−70℃に冷却しておいたβ−ピネン3.6g(26.3mmol)を重合容器内に添加した。β−ピネン添加45分後にスチレンモノマー10.4g(99.4mmol)を重合容器内に添加した。スチレンを添加してから45分後に約40mLのメタノールを加えて反応を終了させた。反応溶液から溶剤等を留去した後、トルエンに溶解し2回水洗を行った。さらにトルエン溶液を多量のメタノールに加えて重合体を沈殿させ、得られた重合体を60℃で24時間真空乾燥することにより目的のブロック共重合体を得た。ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法により得られた重合体の分子量を測定した。Mnが102,000、Mw/Mnが1.25であるブロック共重合体が得られた。
(実施例1)
成分(A)−1を180℃で加熱プレスすることで2mm厚のシートを得た。得られたシートをShinko Corona Master PS シリーズを使用し、処理密度:138W・min/m、処理速度:12m/minの条件でコロナ電極から放電して形成したコロナ電界中に通過させる処理を行った。成分(B)−1をイソプロピルアルコール/トルエン=50/50重量%の溶剤に10wt%の濃度で溶解させた溶液を調製し、先ほど処理したシートのコロナ表面処理された表面に対し、ウェットでの塗布厚みが10μmとなるように、ワイヤーバーを使用してコーティングを実施した。コーティングされた基材を、常温で15分間風乾後、50℃の熱風オーブンで15分間乾燥して、改質された表面を有するシートを得た。このフィルムの引張試験、ガスバリア性、成分(B)−1を塗布した面を接着面とした接着性の測定を行い表1の結果を得た。
(実施例2)
成分(B)−1を成分(B)−2に変更した以外は実施例1と同様にしてシートを得た。このフィルムの引張試験、ガスバリア性、接着性の測定を行い表1の結果を得た。
(実施例3)
成分(A)−1を成分(A)−2に変更した以外は実施例1と同様にしてシートを得た。このフィルムの引張試験、ガスバリア性、接着性の測定を行い表1の結果を得た。
(実施例4)
成分(A)−1を成分(A)−2に変更した以外は実施例2と同様にしてシートを得た。このフィルムの引張試験、ガスバリア性、接着性の測定を行い表1の結果を得た。
(比較例1)
成分(A)−1を180℃で加熱プレスすることで2mm厚のシートを得た。このフィルムの引張試験、ガスバリア性、接着性の測定を行い表2の結果を得た。
(比較例2)
成分(A)−2を180℃で加熱プレスすることで2mm厚のシートを得た。このフィルムの引張試験、ガスバリア性、接着性の測定を行い表2の結果を得た。
(比較例3)
成分(A)−1を180℃で加熱プレスすることで2mm厚のシートを得た。得られたシートをコロナ電極から放電して形成したコロナ電界中に通過させる処理を行った。このフィルムの引張試験、ガスバリア性、成分(B)−1を塗布した面を接着面とした接着性の測定を行い表2の結果を得た。
(比較例4)
成分(A)−1を180℃で加熱プレスすることで2mm厚のシートを得た。成分(B)−1の10wt%イソプロピルアルコール/トルエン=50/50重量%、溶液を調製し、得られたシートの表面に対し、ウェットでの塗布厚みが10μmとなるように、ワイヤーバーを使用してコーティングを実施した。コーティングされた基材を、常温で15分間風乾後、50℃の熱風オーブンで15分間乾燥して、改質された表面を有するシートを得た。このフィルムの引張試験、ガスバリア性、成分(B)−1を塗布した面を接着面とした接着性の測定を行い表2の結果を得た。
(比較例5)
ポリアミド1を230℃で加熱することで、2mm厚のシートを得た。得られたシートをコロナ電極から放電して形成したコロナ電界中に通過させる処理を行った。成分(B)−1の10wt%イソプロピルアルコール/トルエン=50/50重量%、溶液を調製し、先ほど処理したシートのコロナ電極に向けた表面に対し、ウェットでの塗布厚みが10μmとなるように、ワイヤーバーを使用してコーティングを実施した。コーティングされた基材を、常温で15分間風乾後、50℃の熱風オーブンで15分間乾燥して、改質された表面を有するシートを得た。このフィルムの引張試験、ガスバリア性、成分(B)−1を塗布した面を接着面とした接着性の測定を行い表2の結果を得た。
Figure 0005885568
Figure 0005885568
本発明の実施例は表面処理、およびシランカップリング剤の処理の無い比較例1〜4に比べて柔軟性、ガスバリア性は維持しつつもゴムへの接着強度が高く、比較例5より柔軟性、破断伸びに優れることが分かる。

Claims (9)

  1. (a)イソブチレンを主体とする重合体ブロックと(b)芳香族ビニル系化合物を主体とする重合体ブロックとからなるイソブチレン系ブロック共重合体(A)を含有するシートであって、
    少なくとも一つの面は表面改質処理された後にシランカップリング剤で処理されたものであることを特徴とする熱可塑性エラストマーシート。
  2. 表面改質処理がコロナ放電、プラズマ照射およびエキシマ紫外線照射から選ばれる一つであることを特徴とする請求項1に記載の熱可塑性エラストマーシート。
  3. シランカップリング剤がメルカプト基、エポキシ基、スルフィド基、ビニル基、および(メタ)アクリロイル基の中から少なくとも一つを有するものであることを特徴とする請求項1,2のいずれか1項に記載の熱可塑性エラストマーシート。
  4. イソブチレン系ブロック共重合体(A)がβ−ピネンを共重合したものであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の熱可塑性エラストマーシート。
  5. イソブチレン系ブロック共重合体(A)のブロック構造が、(a)−(b)のジブロック体、または(b)−(a)−(b)のトリブロック体のいずれか、もしくは混合物であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の熱可塑性エラストマーシート。
  6. イソブチレン系ブロック共重合体(A)の数平均分子量が30,000〜300,000であり、かつ分子量分布(重量平均分子量/数平均分子量)が1.4以下であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の熱可塑性エラストマーシート。
  7. イソブチレン系ブロック共重合体(A)が(a)イソブチレンを主体とする重合体ブロックを60〜90重量%、および(b)芳香族ビニル系化合物を主体とするブロックを40〜10重量%含むことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の熱可塑性エラストマーシート。
  8. 芳香族ビニル系化合物がスチレンであることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の熱可塑性エラストマーシート。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の熱可塑性エラストマーシートからなるタイヤ用インナーライナー。

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