JP5884582B2 - 半導体装置の製造方法及び半導体装置の製造装置 - Google Patents

半導体装置の製造方法及び半導体装置の製造装置 Download PDF

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Description

本発明は、半導体装置の製造方法及び半導体装置の製造装置に関する。
従来、半導体素子同士、半導体素子と配線基板、配線基板同士の接合材料として、はんだが広く使用されている。はんだを加熱して溶融させることにより、端子同士がはんだ接合によって電気的に接続される。
はんだはその表面に酸化膜が形成されやすいため、接合前に予めリフロー加熱によって酸化膜を除去する作業が行われる。従来では、フラックスをウェハ上に塗布し、リフローを行うことではんだ表面の酸化膜を除去していた。しかし、リフロー後のフラックス洗浄の工程が非常に長いという問題があった。
そこで、はんだの酸化膜を効率的に除去するために、霧状にした蟻酸などの有機酸にはんだ端子を曝しながらリフロー加熱を行う方法が提案されている。この手法は、フラックス洗浄の工程が不要になり、リフロー工程が簡略化するという利点がある。
しかし、霧状の有機酸とはんだ中の錫(Sn)がリフロー中に反応し、蟻酸錫を生成するという課題がある。ウェハ全面に飛散した蟻酸錫を除去しないまま実装すると蟻酸錫が起点となり、イオンマイグレーションが発生して電子回路のショートの原因になるため、半導体装置の信頼性が低下してしまう。
有機酸に曝して金属端子の酸化膜を除去する技術においても、半導体装置の十分な信頼性が得られることが好ましい。
特開2007−70216号公報 特開2007−300012号公報
有機酸に曝して金属端子の酸化膜を除去する方法を含む半導体装置の製造方法及びその方法で使用される半導体装置の製造装置において、信頼性を向上させることを目的とする。
以下の開示の一観点によれば、半導体素子又は半導体ウェハの金属端子を有機酸に曝す工程と、前記有機酸と前記金属端子とが反応して生成する有機酸塩に紫外線を照射する工程とを有し、前記半導体素子又は半導体ウェハの金属端子を有機酸に曝す工程と前記有機酸塩に紫外線を照射する工程とは、同時に行われる半導体装置の製造方法が提供される。
また、その開示の他の観点によれば、金属端子を備えた半導体素子又は半導体ウェハを載置する処理室と、前記処理室内の前記半導体素子又は半導体ウェハに有機酸を供給する有機酸供給部と、前記処理室内の前記半導体素子又は半導体ウェハに前記有機酸を供給しながら、前記処理室内の前記半導体素子又は半導体ウェハに紫外線を照射する紫外線照射部とを有する半導体装置の製造装置が提供される。
以下の開示によれば、半導体素子又は半導体ウェハの金属端子を有機酸に曝して金属端子の酸化膜を除去する際に、金属端子と有機酸とが反応して有機酸塩が生成される、この有機酸塩に紫外線を照射することにより、有機酸塩を分解して除去する。
これにより、半導体素子又は半導体ウェハに、有機酸塩に起因するイオンマイグレーションが発生することが防止され、回路の電気ショートの発生が回避される。
また、半導体素子又は半導体ウェハの金属端子同士を対向させて積層する際も、同様に、金属端子の酸化膜を除去しながら信頼性よく両者を接合することができる。
図1は第1実施形態の半導体装置の製造装置を示す平面図である。 図2は第1実施形態の半導体装置の製造装置を示す断面図である。 図1及び図2の半導体装置の製造装置において、図3(a)は窒素を供給して蟻酸を気化させる様子を示す断面図、図3(b)は加熱して蟻酸を気化させる様子を示す断面図である。 図4は第1実施形態の半導体装置の製造方法において、半導体ウェハを蟻酸雰囲気でリフロー加熱しながら紫外線照射を行う工程を説明する図である。 図5は第1実施形態の半導体装置の製造方法を示す断面図(その1)である。 図6は第1実施形態の半導体装置の製造方法を示す断面図(その2)である。 図7は第1実施形態の半導体装置の製造方法を示す断面図(その3)である。 図8は第1実施形態の半導体装置の製造方法を示す断面図(その4)である。 図9は第1実施形態の半導体装置の製造方法を示す断面図(その5)である。 図10は第1実施形態の半導体装置の製造方法を示す断面図(その6)である。 図11(a)は第2実施形態で使用される半導体装置を示す断面図、図11(b)は第2実施形態の半導体装置の製造装置を示す平面図である。 図12(a)〜(c)は第2実施形態の半導体装置の製造方法を示す断面図(その1)である。 図13(a)〜(c)は第2実施形態の半導体装置の製造方法を示す断面図(その2)である。 図14(a)〜(c)は第2実施形態の半導体装置の製造方法を示す断面図(その3)である。 図15(a)〜(c)は第2実施形態の半導体装置の製造方法を示す断面図(その4)である。 図16(a)〜(c)は第2実施形態の半導体装置の製造方法を示す断面図(その5)である。 図17(a)〜(c)は実施例1〜3で使用した実験サンプルを示す断面図である。
以下、実施の形態について、添付の図面を参照して説明する。
本実施形態の説明の前に、予備的事項として、半導体素子又は半導体ウェハに設けられたはんだ端子をリフロー加熱してはんだ端子の表面の酸化膜を除去するときの問題点について説明する。
はんだは表面に酸化膜が形成されやすいため、予めリフロー加熱によって酸化膜を除去する作業が行われる。このとき、はんだの酸化膜を効率的に除去するために、霧状にした有機酸に半導体素子又は半導体ウェハのはんだ端子を曝しながらリフロー加熱を行う。
リフロー加熱による酸化膜の除去時に、有機酸とはんだの成分である錫が反応して有機酸塩が生成し、半導体ウェハの表面に飛散する。
有機酸塩が飛散した半導体素子又は半導体ウェハから半導体装置を製造し、高温高湿状態で動作させると、有機酸塩及びはんだの錫がイオン化して両者の間に電位差が発生し、錫イオンが有機酸塩に移動して錫の析出が起こる。この現象は、イオンマイグレーションと呼ばれる。
イオンマイグレーションによって発生した錫によって配線同士が繋がると、回路部に過電流が流れて電子回路が電気ショートし、半導体装置が故障してしまう。
この対策として、半導体素子又は半導体ウェハの上に飛散した有機酸塩を硫酸系などの酸処理によって除去する方法があるが、酸と有機酸塩との反応が遅いため多くの時間がかかる。また、時間をかけても除去しきれない場合がある。
また、半導体素子、半導体ウェハ又は配線基板などのはんだ端子同士を有機酸雰囲気でリフロー加熱して酸化膜を除去しながら接合する際にも同様な問題が発生する。
以下に説明する本実施形態では、有機酸雰囲気でリフロー加熱する際に半導体ウェハなどの電子部材に生じる有機酸塩を短時間で確実に除去することができる。
(第1実施形態)
図1〜図3は第1実施形態の半導体装置の製造装置を説明するための図、図4〜図10は第1実施形態の半導体装置の製造方法を説明するための図である。第1実施形態では、半導体装置の製造装置として、半導体素子又は半導体ウェハに設けられたはんだ端子をリフロー加熱して酸化膜を除去するリフロー装置を例に挙げて説明する。
最初に、第1実施形態のリフロー装置について説明する。図1は第1実施形態のリフロー装置を上側から透視した平面図であり、図2は図1をA方向から透視した側面図である。
図1及び図2に示すように、リフロー装置1は、準備室10と処理室20とを備えている。準備室10の外側には第1ゲートバルブ14が設けられており、第1ゲートバルブ14を開けて、外部から半導体ウェハ5が準備室10のステージ10aに載置される。
準備室10は、半導体ウェハ5を載置した後に、真空ポンプによって減圧されるようにしてもよい。また、複数の半導体ウェハ5が収容されたキャリアを準備室10に配置してもよい。
準備室10と処理室20とは第2ゲートバルブ16で仕切られており、第2ゲートバルブ16を開けて、準備室10の半導体ウェハ5が処理室20のステージ20aに搬送される。
処理室20の側壁には、蟻酸などの有機酸を処理室20内に供給するための有機酸供給部30が設けられている。図3(a)に示すように、有機酸供給部30は、液状の有機酸32が入った容器34を有し、容器34にはバブリング用の窒素(N2)を供給するための窒素供給管36が挿入されている。
窒素供給管36から窒素を容器34内の有機酸32に供給して有機酸32をバブリングすると、有機酸32が気化し、有機酸供給部30から処理室20に有機酸32が供給される。
あるいは、図3(b)に示すように、バブリング用の窒素を使用する代わりに、容器34の下にヒータなどの加熱機構38を配置し、有機酸32を加熱することにより気化させてもよい。
図1及び図2に戻って説明すると、処理室20の天井面には、半導体ウェハ5に紫外線を照射するための紫外線照射部40が設けられている。紫外線照射部40から出射される紫外線の波長は10nm〜400nmである。紫外線の光源としては、UVランプなどが使用される。
また、処理室20の天井面には半導体ウェハ5を加熱するための加熱部42が設けられている。加熱部42の好適な例としては、窒素を加熱するヒータなどの加熱手段を有し、加熱された窒素が半導体ウェハ5に供給され、半導体ウェハ5が加熱されて所定の温度に設定される。加熱した窒素を供給する代わりに、処理室20のステージ20aの下にヒータを設置して半導体ウェハ5を加熱するようにしてもよい。
また、処理室20の天井面には半導体ウェハ5に風を吹き付けるための送風部44が設けられている。送風部44は回転羽根(不図示)を備え、回転羽根が回転することにより半導体ウェハ5の表面に送風することができる。
有機酸によって半導体ウェハ5のはんだ端子の酸化膜を除去する際に生成される有機酸塩に、紫外線を照射すると有機酸塩が分解されて錫粒子が析出する。送風部44は、半導体ウェハ5上に析出する錫粒子を上方に浮遊させるために使用される。
さらに、処理室20には、第1吸引機構50と第2吸引機構60とが接続されている。第1吸引機構50は、処理室20に連結された第1排気管52と、処理室20の近傍の第1排気管52に設けられた第1圧力コントロールバルブ54と、第1排気管52の末端に取り付けられた第1真空ポンプ56とを備えている。処理室20が設定圧力になるように第1圧力コントロールバルブ54の開度が自動調整される。
第1吸引機構50は、有機酸を供給する際に処理室20を所定圧力に減圧して蟻酸の分圧を上げるために使用される。有機酸を供給する時点では、前述した錫粒子はまだ析出しないため異物の発生はほとんどない。このため、第1吸引機構50の第1真空ポンプ56として、高性能なターボポンプなどを使用することができ、処理室20内を比較的低い圧力まで減圧することできる。
また、第2吸引機構60は、処理室20に連結された第2排気管62と、処理室20の近傍の第2排気管62に設けられた第2圧力コントロールバルブ64と、第2排気管62の末端に取り付けられた第2真空ポンプ66とを備えている。同様に、処理室20が設定圧力になるように第2圧力コントロールバルブ64の開度が自動調整される。
前述したように、半導体ウェハ5上に析出する錫粒子は、送風部44によって半導体ウェハ5の上方に浮遊する。第2吸引機構60は、この浮遊した錫粒子を吸引して除去するために使用される。このため、第2吸引機構60の第2真空ポンプ66として、異物となる錫粒子を吸引してもトラブルが発生しにくいロータリーポンプが使用される。
次に、前述した第1実施形態のリフロー装置1を使用して、半導体ウェハのはんだ端子の表面の酸化膜を除去する方法について説明する。
図4は第1実施形態の半導体装置の製造方法において、半導体ウェハを有機酸雰囲気でリフロー加熱しながら紫外線照射を行う工程を説明する図である。以下、図5〜図10に加えて、図4を適宜参照しながら半導体装置の製造方法について説明する。
まず、図5に示すように、表面にはんだ端子6を備えた半導体ウェハ5を用意する。半導体ウェハ5では、シリコンウェハにトランジスタ、キャパシタ及び抵抗などの素子が形成されている。
各素子の上には、素子を接続するための多層配線(不図示)が形成されており、多層配線の接続パッドにはんだ端子6が形成されている。はんだ端子6は電解めっきで形成されるか、あるいははんだボールが搭載されて形成される。
はんだ端子6の材料としては、錫(Sn)単体、又はその化合物である錫(Sn)−銀(Ag)−銅(Cu)系のはんだ、錫(Sn)−銀(Ag)系のはんだ、錫(Sn)−銅(Cu)系のはんだ、錫(Sn)−鉛(Pb)系のはんだ、錫(Sn)−ビスマス(Bi)系のはんだ、錫(Sn)−インジウム(In)系のはんだ、錫(Sn)−亜鉛(Zn)系のはんだ、錫(Sn)−金(Au)系のはんだ、錫(Sn)−アンチモン(Sb)系のはんだなどが使用される。
半導体ウェハ5のはんだ端子6の外面には、大気の酸素と反応して生成した酸化膜が形成されている。このため、半導体ウェハ5のはんだ端子6を配線基板などの電極に接続する前に酸化膜を除去する必要がある。
本実施形態では、金属端子を備えた半導体素子又は半導体ウェハとして、はんだ端子6を備えた半導体ウェハ5を例示し、還元性を有する有機酸として蟻酸を使用し、蟻酸によってはんだ端子6の酸化膜を除去する方法について説明する。
還元性を有する有機酸は、金属端子と反応することで金属端子に形成された酸化膜を除去する機能がある。また、はんだ端子6の他に、銅端子などの各種の金属端子の酸化膜を除去することが可能である。
図5には、前述した図1のリフロー装置1の処理室20のステージ20a上に半導体ウェハ5が配置された様子が模式的に描かれている。
図4のT1の時点において、図5に示すように、図1のリフロー装置1の有機酸供給部30から蟻酸を半導体ウェハ5の表面に供給し、半導体ウェハ5のはんだ端子6を蟻酸の雰囲気に曝す。このとき、リフロー装置1の第1吸引機構50の第1圧力コントロールバルブ54を開け、第1真空ポンプ56で処理室20を減圧して一定の圧力に保持する。処理室20の圧力は、例えば80kPaに設定される。
次いで、図4のT1の時点からT2の時点に示すように、図1のリフロー装置1の加熱部42を稼働させ、半導体ウェハ5がはんだ端子6のリフロー温度に達するまで加熱する。リフロー温度は、はんだ端子6の融点より高い温度に設定される。
例えば、半導体ウェハ5のはんだ端子6が錫(Sn)−銀(Ag)系のはんだから形成される場合は、その融点である221℃より高い温度に設定する。リフロー温度としては融点より20℃〜50℃ほど高い温度、好適には30℃程度高い温度に設定される。
錫−銀−銅系のはんだの融点は217℃であり、錫−銅系のはんだの融点は227℃であり、錫−鉛系のはんだの融点は183℃であり、錫−ビスマス系のはんだの融点は138℃である。
また、錫−インジウム系のはんだの融点は117℃であり、錫−亜鉛系の融点は190℃である。錫(Sn)−金(Au)系のはんだの融点は280℃であり、錫(Sn)−アンチモン(Sb)系のはんだの融点は240℃である。はんだ端子6の各はんだ材料の融点に基づいて、その融点より高い最適なリフロー温度に設定される。
これにより、半導体ウェハ5のはんだ端子6は、加熱によってリフローしながら蟻酸の還元作用によって酸化膜が除去される。処理室20内を減圧しながら蟻酸を供給することにより、処理室20内の蟻酸の分圧を高くできるため、はんだ端子6の酸化膜を効率よく除去することができる。
なお、必ずしも処理室20内を減圧しながら蟻酸を供給する必要はなく、大気圧で蟻酸を供給してもはんだ端子6の酸化膜を除去することは可能である。
はんだ端子6の表面に形成されたSnO又はSnO2からなる酸化膜と蟻酸(2HCOOH)とが以下の反応式(1)、(2)で反応して酸化膜が除去され、蟻酸錫(Sn(HCOO)2)が生成される。
SnO+2HCOOH → Sn(HCOO)2+H2O・・・(1)
SnO2+2HCOOH → Sn(HCOO)2+H2O+O2・・・(2)
このようにして、図6に示すように、半導体ウェハ5のはんだ端子6の成分である錫と蟻酸とが反応して蟻酸錫70が生成される。前述した予備的事項で説明したように、半導体ウェハ5の上に蟻酸錫70が残存すると、イオンマイグレーションが発生して電子回路が電気ショートすることがある。
そこで、本実施形態では、図4のT2の時点からT3の時点の間において、図7に示すように、図1のリフロー装置1の紫外線照射部40から半導体ウェハ5の全面に紫外線を照射する。このとき、半導体ウェハ5のはんだ端子6を蟻酸32に曝す工程と、半導体ウェハ5をリフロー温度で加熱する工程と、半導体ウェハ5に紫外線を照射する工程は、同時に行われる。
紫外線の照射条件としては、波長が10nm〜400nmの範囲で、例えば100nmの紫外線を、照射量が10mJ〜5000mJの範囲、例えば100mJの条件で照射する。
蟻酸錫に紫外線(UV)を照射することにより、以下の反応式(3)のように蟻酸錫(Sn(HCOO)2)が分解される。
Sn(HCOO)2+UV → CO2+H2O+CO+Sn・・・(3)
このようにして、図7に示すように、図6の蟻酸錫(Sn(HCOO)2)70は紫外線と反応し、二酸化炭素(CO2)72、水(H2O)74、一酸化炭素(CO)76、及び錫(Sn)粒子78に分解される。
リフロー温度での定温加熱状態で紫外線照射を行うことにより、蟻酸錫70が半導体ウェハ5の上方の雰囲気に浮遊した状態で蟻酸錫70に紫外線を照射することができるため、蟻酸錫70を効率よく分解して除去することができる。
リフロー温度での定温加熱状態で紫外線照射を行う処理時間、すなわち図4のT2の時点からT3の時点までの時間は、1分〜3分程度であり、半導体ウェハ5を高いスループットで処理することができる。
リフロー温度で加熱しているため、水74は、二酸化炭素72及び一酸化炭素76と共に揮発成分として第1吸引機構50に排気される。
また、半導体ウェハ5のはんだ端子6は、図7に示すように、リフロー加熱によって丸みを帯びたバンプ形状となる。
そして、図4のT3の時点からT4の時点の間で、図1のリフロー装置1の加熱部42からの加熱処理を止め、半導体ウェハ5を室温まで冷却する。なお、リフロー温度での定温加熱状態で紫外線照射を行うことが好ましいが、半導体ウェハ5を室温まで冷却した後に紫外線を照射しても蟻酸錫70を分解して除去することができる。
図8に示すように、半導体ウェハ5の上の錫粒子78は、第1吸引機構50で吸引されずに残渣として残る。
次いで、図1のリフロー装置1の第1吸引機構50の第1圧力コントロールバルブ54を閉め、第2吸引機構60の第2圧力コントロールバルブ64を開ける。
次いで、図9に示すように、図1のリフロー装置1の送風部44を稼働させ、半導体ウェハ5に向けて強制風を吹き付ける。これにより、図8で示した半導体ウェハ5の上に残存する錫粒子78が上方に浮遊し、第2吸引機構60の排気管62を通して図1の第2真空ポンプ66に吸引される。
このとき、前述した図7の二酸化炭素72、水74、及び一酸化炭素76が残っている場合は、それらも同時に第2真空ポンプ66に吸引される。
以上により、図10に示すように、半導体ウェハ5上の錫粒子78が第2吸引機構60によって吸引されて除去され、半導体ウェハ5の表面はクリーンな状態となる。このようにして、有機酸塩に紫外線を照射することで分解して生成する金属粒子などの生成物を吸引して除去する。
本実施形態のリフロー装置1では、好適な例として、処理室20に第1吸引機構50と第2吸引機構60とが接続され、第1吸引機構50で蟻酸32の分圧を調整し、第2吸引機構60で錫粒子78を吸引して除去している。
この形態の他に、第1吸引機構50と第2吸引機構60とを統合して一ラインの吸引機構とし、蟻酸32の分圧の調整と、錫粒子78の吸引とを同じ吸引機構で行うようにしてもよい。
本実施形態では、半導体ウェハ5のはんだ端子6を蟻酸雰囲気でリフロー加熱することにより、半導体ウェハ5のはんだ端子6の外面から酸化膜が除去されると共に、はんだ端子6のバンプ形状が丸みを帯びた形になるように整えられる。
さらに、蟻酸によってはんだ端子6の酸化膜を除去する際に生成される蟻酸錫70に紫外線を照射することにより、蟻酸錫70を分解して確実に除去することができる。
このように、半導体ウェハ5上に残渣として残った蟻酸錫を酸処理で除去する方法よりも短時間で確実に除去することができる。従って、半導体ウェハ5から信頼性の高い半導体装置を短時間で製造することができる。
また、半導体ウェハ5上から蟻酸錫70を確実に除去できるため、蟻酸錫70に起因するイオンマイグレーションの発生が防止され、回路の電気ショートの発生が回避される。これより、半導体ウェハ5から製造される半導体装置の信頼性を向上させることができる。
第1実施形態の製造方法で得られる半導体ウェハ5は、個々のチップ領域が得られるように切断されてチップ状の半導体素子となり、半導体素子のはんだ端子が配線基板などにフリップチップ接続される。半導体素子のはんだ端子は酸化膜が除去されているため、信頼性よく配線基板などに接続される。
なお、前述した形態では、金属端子を備えた半導体素子又は半導体ウェハとして、露出するはんだ端子6を備えた単体の半導体ウェハ5を例示した。この形態の他に、露出するはんだ端子を備えた単体のチップ状の半導体素子、又は、露出するはんだ端子を備えた単体の配線基板などの各種の電子部材にも適用することができる。
また、図5には全体がはんだから形成されたはんだ端子6が例示されているが、少なくとも表面がはんだから形成されていればよい。
また、はんだ端子だけではなく、酸化膜が形成されやすい銅端子などの各種の金属端子にも適用することができる。
(第2実施形態)
前述した第1実施形態では、半導体ウェハのはんだ端子をリフロー加熱して酸化膜を除去する方法を説明した。第2実施形態では、はんだ端子同士を対向させて半導体素子などの半導体部材を積層し、リフロー加熱して酸化膜を除去しながら両者を接合する形態について説明する。
第2実施形態では、半導体装置の製造装置として、半導体部材の金属端子同士を接合する金属接合装置を例に挙げて説明する。
図11(a)は第2実施形態で使用される積層半導体部材を示す断面図、図11(b)は第2実施形態の半導体装置の製造装置を示す平面図、図12〜図16は第2実施形態の半導体装置の製造方法を示す断面図である。
第2実施形態では、図11(a)に示すように、金属端子を備えた半導体素子又は半導体ウェハとして、積層半導体部材4が使用される。積層半導体部材4では、第1半導体部材4aの第1金属端子4xの上に第2半導体部材4bの第2第1金属端子4yが対向して接触するように、第1半導体部材4aの上に第2半導体部材4bが積層されている。
そのような積層半導体部材4を金属接合装置で第1実施形態と同様な方法で処理するためには、第1半導体部材4aと第2半導体部材4bとの間の領域Bに、紫外線を照射し、送風部によって風を吹き付ける必要がある。
このため、図11(b)に示すように、第2実施形態の金属接合装置2では、紫外線照射部40及び送風部44が処理室20の側壁に設けられている。これによって、積層半導体部材4の間の領域Bに横方向から紫外線を照射できると共に、送風することができる。
図11(b)の金属接合装置2において、紫外線照射部40及び送風部44以外の要素は図1のリフロー装置1と同一であるため、同一符号を付してその説明を省略する。
図12(a)に示すように、図11(a)の積層半導体部材4の第1例として、第1はんだ端子6aを備えた第1半導体ウェハ5aと、第2はんだ端子6bを備えた第2半導体ウェハ5bとを用意する。
そして、第1はんだ端子6aの上に第2はんだ端子6bが対向して接触するように、第1半導体ウェハ5aの上に第2半導体ウェハ5bを積層して積層半導体ウェハ7を得る。第1はんだ端子6aと第2はんだ端子6bとははんだペースト(不図示)などによって仮接着される。
図12(a)及び(b)には、図11(b)の金属接合装置2の処理室20のステージ20aに積層半導体ウェハ7が配置された様子が模式的示されている。
図12(a)に示すように、第1実施形態と同様な方法で、積層半導体ウェハ7の内部の隙間に蟻酸を供給し、減圧雰囲気でリフロー加熱しながら、生成した蟻酸錫(不図示)に紫外線照射部40から紫外線を照射する。
さらに、図12(b)に示すように、送風部44から積層半導体ウェハ7の内部の隙間に送風し、蟻酸錫から生成した錫粒子(不図示)を積層半導体ウェハ7の外部に浮遊させる。そして、図11(b)の第2吸引機構60によって錫粒子を吸引して除去する。
このように、図11(b)の金属接合装置2では、積層半導体ウェハ7の内部の隙間に横方向から紫外線を照射し、送風することができる。
これにより、図12(c)に示すように、第1半導体ウェハ5aの第1はんだ端子6aと第2半導体ウェハ5bの第2はんだ端子6bとが酸化膜が除去された状態で信頼性よく接合されて,両者を接続するはんだ接続電極SEとなる。
そして、積層半導体ウェハ7が個々のチップ領域に分割されるように切断されて、積層半導体素子が得られる。
図13(a)に示すように、図11(a)の積層半導体部材4の第2例として、半導体ウェハ5のはんだ端子6の上にチップ状の半導体素子8のはんだ端子9が配置されるように、半導体ウェハ5の上に複数の半導体素子8を積層して積層半導体モジュール7aを得る。
そして、図13(a)に示すように、第1実施形態と同様な方法で、積層半導体モジュール7aの内部の隙間に蟻酸を供給し、減圧雰囲気でリフロー加熱しながら、生成した蟻酸錫(不図示)に紫外線照射部40から紫外線を照射する。
さらに、図13(b)に示すように、送風部44から積層半導体モジュール7aの内部の隙間に送風し、蟻酸錫から生成した錫粒子(不図示)を積層半導体モジュール7aの外部に浮遊させる。そして、図11(b)の第2吸引機構60によって錫粒子を吸引して除去する。
これにより、図13(c)に示すように、半導体ウェハ5のはんだ端子6と半導体素子8のはんだ端子9とが酸化膜が除去された状態で信頼性よく接合されて、両者を接続するはんだ接続電極SEとなる。
そして、半導体ウェハ5が個々のチップ領域に分割されるように切断されて、積層半導体素子が得られる。
図14(a)に示すように、図11(a)の積層半導体部材4の第3例として、チップ状の第1半導体素子8aの第1はんだ端子9aの上にチップ状の第2半導体素子8bの第2はんだ端子9bが配置されるように、第1半導体素子8aの上に第2半導体素子8bを積層する。これにより、積層半導体素子7bを得る。
そして、図14(a)に示すように、第1実施形態と同様な方法で、積層型半導体素子7bの内部の隙間に蟻酸を供給し、減圧雰囲気でリフロー加熱しながら、生成した蟻酸錫(不図示)に紫外線照射部40から紫外線を照射する。
さらに、図14(b)に示すように、送風部44から積層半導体素子7bの内の隙間に送風し、蟻酸錫から生成した錫粒子(不図示)を積層半導体素子7bの外部に浮遊させる。そして、図11(b)の第2吸引機構60によって錫粒子を吸引して除去する。
これにより、図14(c)に示すように、第1半導体素子8aの第1はんだ端子9aと第2半導体素子8bの第2はんだ端子9bとが酸化膜が除去された状態で信頼性よく接合されて、両者を接続するはんだ接続電極SEとなる。
また、図15(a)に示すように、図11(a)の積層半導体部材4の第4例として、配線基板80のはんだ端子82の上にチップ状の半導体素子8のはんだ端子9が配置されるように、配線基板80の上に第2半導体素子8を実装して積層半導体モジュール7cを得る。
図15(a)に示すように、第1実施形態と同様な方法で、積層半導体モジュール7cの内部の隙間に蟻酸を供給し、減圧雰囲気でリフロー加熱しながら、生成した蟻酸錫に紫外線照射部40から紫外線を照射する。
さらに、図15(b)に示すように、送風部44から積層半導体モジュール7cの内部の隙間に送風し、蟻酸錫から生成した錫粒子(不図示)を積層半導体モジュール7cの外部に浮遊させる。そして、図11(b)の第2吸引機構60によって錫粒子を吸引して除去する。
これにより、図15(c)に示すように、配線基板80のはんだ端子82と半導体素子8のはんだ端子9とが酸化膜が除去された状態で信頼性よく接合されて、両者を接続するはんだ接続電極SEとなる。
また、図16(a)に示すように、図11(a)の積層半導体部材4とは別の形態として、第1配線基板80aの第1はんだ端子82aの上に第2配線基板80bの第2はんだ端子82bが配置されるように、第1配線基板80aの上に第2配線基板80bを積層してもよい。これにより、積層配線基板7dが得られる。
図16(a)に示すように、第1実施形態と同様な方法で、積層配線基板7dの内部の隙間に蟻酸を供給し、減圧雰囲気でリフロー加熱しながら、生成した蟻酸錫(不図示)に紫外線照射部40から紫外線を照射する。
さらに、図16(b)に示すように、送風部44から積層配線基板7dの内部の隙間に送風し、蟻酸錫から生成した錫粒子(不図示)を積層配線基板7dの外部に浮遊させる。そして、図11(b)の第2吸引機構60によって錫粒子を吸引して除去する。
これにより、図16(c)に示すように、第1配線基板80aの第1はんだ端子82aと第2配線基板80bの第2はんだ端子82bとが酸化膜が除去された状態で信頼性よく接合されて、両者を接続するはんだ接続電極SEとなる。
図12〜図16の例では、金属端子としてはんだ端子を使用し、はんだ端子同士を接合しているが、図12〜図16の各例において、銅端子と銅端子とをはんだなしで接合するときに適用してもよい。この場合は、銅端子の接続面が切削などによって平滑面に加工され、200℃程度の温度の加熱雰囲気で銅端子と銅端子とが酸化膜が除去された状態で接合される。
また、全体がはんだから形成されたはんだ端子が例示したが、少なくとも表面がはんだから形成されていればよい。
このように、第2実施形態の半導体装置の製造方法は、各種の半導体素子又は半導体ウェハなどの酸化されやすい金属端子同士を酸化膜を除去しながら接合する際に適用することができる。
なお、図11(b)の金属接合装置2において、積層半導体部材4を載置するステージ20aが回転するようにしてもよいし、あるいは、紫外線照射部40及び送風部44を処理室20の複数の側壁にそれぞれ設けるようにしてもよい。
これにより、積層半導体部材4の面積が大きくなる場合であっても、積層半導体部材4の内部の隙間を全体にわたって均一に処理することができる。
第2実施形態は第1実施形態と同様な効果を奏する。第2実施形態では、積層半導体部材4の間の領域Bに残渣として残った蟻酸錫を酸処理で除去する方法よりも短時間で確実に除去することができる。これより、積層半導体部材4から製造される半導体装置の信頼性を向上させることができる。
本願発明者は前述した半導体装置の製造方法の効果を確認するため、以下に示すように実施例1〜3において実験サンプルを作成し、紫外線照射の有無での蟻酸錫の残渣の発生状況を調査した。
(実施例1)
実施例1の実験サンプルとしては、まず、直径が300mmのシリコンウェハに銅端子を形成した。銅端子の配置ピッチを50μmに、銅端子の直径を30μmに、銅端子の高さを30μmに設定した。
さらに、銅端子の先端の接続面を切削して平滑面とした。そして、シリコンウェハを一辺が1mmの正方形にダイシングすることにより、図17(a)に示すような銅端子9xを備えた個々のチップ状の半導体素子8を得た。
有機酸として蟻酸を使用し、容器に収容された蟻酸に窒素を流し込んでバブリングさせて蟻酸を気化させた。大気圧下の蟻酸雰囲気で200℃の温度で加熱しながら、2つの半導体素子8の銅端子9x同士をはんだなしで相互に30分間接触させて接合した。
その後に、接合された半導体素子8を分離し、半導体素子8の表面をXPS(X-ray Photoelectron Spectroscopy)で分析した結果、半導体素子8上に有機酸塩として蟻酸銅が面積比で5%残渣として確認された。
一方、大気圧下の蟻酸雰囲気で200℃の温度で加熱しながら、半導体素子8の銅端子9x同士を相互に30分間接触させると同時に、波長が100nmの紫外線を照射量が100mJの条件で2つの半導体素子8の間に60秒間、照射した。さらに、その雰囲気を吸引した。
接合された半導体素子を分離し、半導体素子8の表面をXPSで分析した結果、半導体素子8上の蟻酸銅は面積比で0%であり、蟻酸銅は存在しなかった。
このように、蟻酸銅に紫外線を照射することにより、蟻酸銅が分解されて除去されることが確認された。
(実施例2)
実施例2の実験サンプルとしては、まず、直径が300mmのシリコンウェハに、Sn−3.0%Ag―0.5%Cuの組成のはんだ端子を形成した。はんだ端子の配置ピッチを100μmに、はんだ端子の直径を50μmに設定した。さらに、シリコンウェハを一辺が1mmの正方形にダイシングすることにより、図17(b)に示すように、はんだ端子9を備えたチップ状の半導体素子8を得た。
そして、有機酸として蟻酸を使用し、容器に収容された蟻酸を120℃の温度で加熱して蟻酸を気化させた。蟻酸の還元効果を上げるため処理室を80kPaの減圧下とし、蟻酸雰囲気に半導体素子8を曝し、250℃の温度で加熱してはんだ端子9の酸化膜を除去した。この半導体素子8の表面をXPSで測定した結果、半導体素子8上に有機酸塩として蟻酸錫が面積比で7%残渣として確認された。
一方、同様に、80kPaの減圧下において蟻酸雰囲気に上記した半導体素子8を曝した状態で、半導体素子8を250℃の温度で加熱しながら、波長が100nmの紫外線を照射量が100mJの条件で60秒間、半導体素子8の表面に照射した。さらに、半導体素子8の表面に送風した。
その半導体素子8の表面をXPSで分析した結果、半導体素子8上の蟻酸錫は面積比で0%であり、蟻酸錫は存在しなかった。
このように、第2実施例においても、蟻酸錫に紫外線を照射することにより、蟻酸錫が分解されて除去されることが確認された。
(実施例3)
実施例3の実験サンプルとしては、図17(c)に示すように、大きさが一辺が400mmの正方形で、厚さが1mmのガラスエポキシ樹脂基板92にSn−38%Biの組成のはんだ端子94を形成して配線基板90とした。はんだ端子94の配置ピッチを1.27mmに、はんだ端子94の直径を600μmに設定した。
有機酸として蟻酸を使用し、容器に収容された蟻酸に窒素を流し込んでバブリングさせて蟻酸を気化させた。蟻酸の還元効果を上げるため処理室を80kPaの減圧下とし、蟻酸雰囲気に配線基板90を曝し、250℃の温度で加熱してはんだ端子94の酸化膜を除去した。
この配線基板90の表面をXPSで測定した結果、配線基板90上に有機酸塩として蟻酸錫が面積比で10%残渣として確認された。
一方、同様に、80kPaの減圧下において蟻酸雰囲気に上記した配線基板90を曝した状態で、配線基板90を160℃の温度で加熱しながら、波長が100nmの紫外線を照射量が4000mJの条件で70秒間、配線基板90の表面に照射した。さらに、配線基板90の表面に送風した。
その配線基板90の表面をXPSで分析した結果、配線基板90上の蟻酸錫は面積比で0%であり、蟻酸錫は存在しなかった。
このように、第3実施例においても、蟻酸錫に紫外線を照射することにより、蟻酸錫が分解されて除去されることが確認された。
以上の実施形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
(付記1)半導体素子又は半導体ウェハの金属端子を有機酸に曝す工程と、
前記有機酸と前記金属端子とが反応して生成する有機酸塩に紫外線を照射する工程とを有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
(付記2)前記有機酸塩に紫外線を照射する工程において、
前記半導体素子又は半導体ウェハを加熱しながら行うことを特徴とする付記1に記載の半導体装置の製造方法。
(付記3)前記有機酸塩に紫外線を照射する工程において、
減圧下で行うことを特徴とする付記1又は2に記載の半導体装置の製造方法。
(付記4)前記紫外線の照射によって前記有機酸塩が分解して生成する生成物を吸引して除去する工程を有することを特徴とする付記1乃至3のいずれか一項に記載の半導体装置の製造方法。
(付記5)前記半導体素子又は半導体ウェハの金属端子を有機酸に曝す工程と前記有機酸塩に紫外線を照射する工程とは、同時に行われることを特徴とする付記1乃至4のいずれかに記載の半導体装置の製造方法。
(付記6)前記金属端子は少なくとも表面がはんだより形成され、前記半導体素子又は半導体ウェハを加熱する際に、前記はんだの融点より高い温度で行うことを特徴とする付記2に記載の半導体装置の製造方法。
(付記7)前記金属端子は錫を含み、前記有機酸は蟻酸であり、前記有機酸塩は蟻酸錫であることを特徴とする付記1乃至6のいずれかに記載の半導体装置の製造方法。
(付記8)前記半導体素子又は半導体ウェハは、前記金属端子が露出する単体の半導体素子又は半導体ウェハ、あるいは、前記金属端子同士が対向して積層された積層半導体部材であることを特徴とする付記1乃至7のいずれかに記載の半導体装置の製造方法。
(付記9)金属端子を備えた半導体素子又は半導体ウェハを載置する処理室と、
前記処理室内の半導体素子又は半導体ウェハに有機酸を供給する有機酸供給部と、
記処理室内の前記半導体素子又は半導体ウェハに紫外線を照射する紫外線照射部とを有することを特徴とする半導体装置の製造装置。
(付記10)前記処理室内の前記半導体素子又は半導体ウェハを加熱する加熱部を有することを特徴とする付記9に記載の半導体装置の製造装置。
(付記11)前記処理室内の雰囲気を吸引する吸引機構を有することを特徴とする付記9又は10に記載の半導体装置の製造装置。
(付記12)前記処理室内の前記半導体素子又は半導体ウェハに送風する送風部を有することを特徴とする付記9又は10に記載の半導体装置の製造装置。
(付記13)前記吸引機構は、前記有機酸を供給する際に前記処理室内を減圧する第1吸引機構と、前記紫外線の照射によって前記有機酸塩が分解して生成する生成物を吸引して除去する第2吸引機構とを含むことを特徴とする付記11に記載の半導体装置の製造装置。
(付記14)前記半導体素子又は半導体ウェハは、前記金属端子が露出する単体の半導体素子又は半導体ウェハであり、
前記紫外線照射部及び送風部は、前記処理室の天井面に設けられていることを特徴とする付記9乃至13のいずれかに記載の半導体装置の製造装置。
(付記15)前記半導体素子又は半導体ウェハは、前記金属端子同士が対向して積層された積層半導体部材であり、
前記紫外線照射部及び送風部は、前記処理室の側壁に設けられていることを特徴とする付記9乃至13のいずれかに記載の半導体装置の製造装置。
1…リフロー装置、2…金属接合装置、4…積層半導体部材、4a,4b…半導体部材、4x,4y…金属端子、5,5a,5b…半導体ウェハ、6,6a,6b,9,9a,9b,82,82a,82b…はんだ端子、7…積層半導体ウェハ、7a,7c…積層半導体モジュール、7b…積層半導体素子、7d…積層配線基板、8,8a,8b…半導体素子、10…準備室、10a,20a…ステージ、14,16…ゲートバルブ、20…処理室、30…有機酸供給部、32…有機酸又は蟻酸、34…容器、36…窒素供給管、38…加熱機構、40…紫外線照射部、42…加熱部、44…送風部、50…第1吸引機構、52…第1排気管、54…第1圧力コントロールバルブ、56…第1真空ポンプ、60…第2吸引機構、62…第2排気管、64…第2圧力コントロールバルブ、66…第2真空ポンプ、70…蟻酸錫、72…二酸化炭素、74…水、76…一酸化炭素、78…錫粒子、80,80a,80b…配線基板、SE…はんだ接続電極。

Claims (9)

  1. 半導体素子又は半導体ウェハの金属端子を有機酸に曝す工程と、
    前記有機酸と前記金属端子とが反応して生成する有機酸塩に紫外線を照射する工程と
    を有し、
    前記半導体素子又は半導体ウェハの金属端子を有機酸に曝す工程と前記有機酸塩に紫外線を照射する工程とは、同時に行われることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  2. 前記有機酸塩に紫外線を照射する工程において、
    前記半導体素子又は半導体ウェハを加熱しながら行うことを特徴とする請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
  3. 前記有機酸塩に紫外線を照射する工程において、
    減圧下で行うことを特徴とする請求項1又は2に記載の半導体装置の製造方法。
  4. 前記紫外線の照射によって前記有機酸塩が分解して生成する生成物を吸引して除去する工程を有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の半導体装置の製造方法。
  5. 前記金属端子は少なくとも表面がはんだより形成され、前記半導体素子又は半導体ウェハを加熱する際に、前記はんだの融点より高い温度で行うことを特徴とする請求項2に記載の半導体装置の製造方法。
  6. 金属端子を備えた半導体素子又は半導体ウェハを載置する処理室と、
    前記処理室内の前記半導体素子又は半導体ウェハに有機酸を供給する有機酸供給部と、
    前記処理室内の前記半導体素子又は半導体ウェハに前記有機酸を供給しながら、前記処理室内の前記半導体素子又は半導体ウェハに紫外線を照射する紫外線照射部と
    を有することを特徴とする半導体装置の製造装置。
  7. 前記処理室内の前記半導体素子又は半導体ウェハを加熱する加熱部を有し、
    前記紫外線照射部は、前記加熱部によって前記処理室内の前記半導体素子又は半導体ウェハを加熱しながら、前記処理室内の前記半導体素子又は半導体ウェハに紫外線を照射することを特徴とする請求項6に記載の半導体装置の製造装置。
  8. 前記処理室内の雰囲気を吸引する吸引機構を有することを特徴とする請求項6又は7に記載の半導体装置の製造装置。
  9. 前記処理室内の前記半導体素子又は半導体ウェハに送風する送風部を有することを特徴とする請求項8に記載の半導体装置の製造装置。
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