JP5884274B2 - 回転電機の回転子の製造方法 - Google Patents

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Description

この発明は、一対のポールコアを対向して組み合わせたランデル型ロータコアを備える回転電機の回転子(ロータ)の製造方法に関する。
車両用交流発電機等の回転電機の回転子として、円筒状のボス部、ボス部の一端から半径方向に展長されたディスク部、およびディスク部の外周から等間隔で軸方向他端側に延長された複数の爪部を有しているポールコア(クローポール)の一対を、対向して組み合わせたランデル型ロータコアが使用されている。
各ポールコアの隣接した爪部の間は、ディスク部の外周に達するV字状の溝(V溝)となっており、一方のコアのV溝内に他方のコアの爪部が入り込み、ケージ状を呈している。所要の隙間を有して互いに噛み合った一対のポールコアの爪部とボス部との筒状空間には、磁界コイルが収容されている。この一対のポールコアおよび磁界コイルは、軸心にシャフトが圧入されて一体化され、ロータコア組付体となっている。
磁界コイルは、絶縁ボビンと、この絶縁ボビンに緻密に巻回された導電線(巻線)とからなる。絶縁ボビンは、ナイロンなど樹脂の射出成型で製造され、外周に巻線が円筒状に巻回された円筒状の胴部と、胴部の両端から径方向外側に展長したフランジ部とを有している。各フランジ部は、内側面が円筒状の巻線の両端面に当接する円環板状の鍔部、この鍔部から放射状に延長され、ポールコアの爪部の内壁面に対応した形状の舌部とからなる。隣接した舌部間は、V溝に対応したV字状の切欠部(V切欠部)となっている。
絶縁ボビンは、両鍔部の外側面が一対のポールコアのディスク部の内側面に当接した状態で胴部が一対のポールコアのボス部に外嵌されている。一方のフランジ部には、V切欠き部の底部に対応する位置の外側面に、ポールコアのV溝の底部に係合する突起部が設けられている。この突起部は磁界コイルの回り止めの作用を有するとともに、対向する2つの突起部は巻線の巻き始め側および巻き終わり側の引出線を係止させる端子部となっている。
ランデル型ロータコアを備えた回転電機では、回転子の回転に伴う遠心力、発電に伴う磁気反力により、爪部の外周部が振動的に変位する。この変位量が大きいと、ロータコアとステータコアとの間のエアギャップが不均一となり、磁気騒音が大きくなることが知られている。この磁気騒音を低減させるため、ボビンに押当部(舌部)形成し、その押当部をポールコアの爪部内周面と磁界コイル間に全面接触させるとともに、ワニス等の接着剤で接着して振動を減衰させることが提案されている(特許文献1参照)。
特許文献2には、このワニス等の接着剤がボビンの舌部と爪部の内壁面との間に円滑に侵入できるよう、ボビンの舌部の外側面にリブを設ける構成が提案されている。
特開2004−60806号公報 特許第2941636号公報
特許文献2に記載のボビンの舌部の外側面にリブを設ける構成では、ワニス等の接着剤の充填において、爪部の外周部の振動的変位を有効に防止する最適な充填構造について十分な配慮がなされていない。また、リブは、ボビンのフランジ部の成型に用いる型の構造を複雑化し製造コストが増大したり、生産性が低下する問題がある。さらに、リブの存在自体がワニスの侵入の妨げになるとともに、リブがポールコアの爪部内周面と当接している部分はワニスが侵入し難い。この結果、リブの存在自体が、遠心力による爪部の外周部の振動的変位で、接着面の剥離の基点になる欠点がある。
この発明の目的は、ボビンの舌部に両端が開口した周方向の凹溝を形成して、爪基部の内周面の所定の位置に適正量の未硬化樹脂を流入させ、ボビンの舌部と爪基部の内周面とを強固に固着することにある。
また、ボビンの射出成型が容易で生産性に優れ、かつ巻線が容易に形成が確実にできるとともに、剥離の基点になる樹脂(ワニス)の未侵入部分を確実に除去できる回転電機の回転子の製造方法の提供にある。
この発明の要旨は、絶縁ボビンの舌部の曲舌部をコイル側(内側)に全幅に渡って膨出させて、この膨出条の爪部の内壁面側に、両端が開口した凹溝を形成することにある。
これにより、電磁コイルの巻線に未硬化樹脂を塗布して巻線を固着する際に、流動性を有するゲル化中の未硬化樹脂が、凹溝(膨出条)の両側に形成される爪部の内壁面との隙間(開口)から凹溝内に円滑に流入し、凹溝とポールコアの爪部の基底部の内壁との空間に充填される。
これにより、ボビンの舌部とポールコアの爪基部とは、凹溝に充填された樹脂層より強固に固着され、爪部の外周部が磁気反力により振動的に変位することを強固に防止する。この結果、ロータコアとステータコアとの間のエアギャップの不均一に起因する磁気騒音を確実に低減させる。
また、この発明では、ボビンの成型時に舌部の所定の位置に折曲部を形成するという簡単な手段で、所定の位置に所望の大きさの凹溝を、舌部の全幅に渡って確実に形成できる。この凹溝は、両端が開口しているので、未硬化樹脂を流入させることが円滑にできる。なお、折曲部の位置、曲げ角度は、ボビンの材質、板厚などにより適宜に選択する設計事項である。
請求項3の発明では、請求項1に記載の回転電機の回転子の製造方法において、磁界コイルの巻線の外周半径をa、ボビンの舌部の曲舌部の中心からの距離(半径寸法)をb、爪部の内壁面(湾曲内壁面)の中心からの距離(半径寸法)をcとしたときに、a<b<cに設定したことを特徴とする。
これにより、曲舌部に巻線側に膨出した凹溝を全幅に渡って形成することが確実にできるとともに、巻線の外周に滴下されたゲル化中の未硬化樹脂が、凹溝の両端の開口から円滑に凹溝の中に流入できる。この結果、巻線の外周に供給された未硬化樹脂が、爪部の基部内壁面に適正に充填され、ボビンの舌部とロータコアの爪部とが樹脂層より強固に固着される。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の回転電機の回転子の製造方法であって、
1)円筒状の胴部と、この胴部の両端から径方向外側に伸びる円環板状の鍔部、各鍔部外周から半径方向に延長した多数の舌部を有し、この多数の舌部には同一円周内に位置する外側への折曲部が設けられている絶縁ボビンを成型するボビン成型工程、該ボビンに巻線を巻回する巻線工程により磁界コイルを形成し、
2)円筒状のボス部、このボス部の一端から展長されたディスク部、およびディスク部の外周から等間隔で他端側に延長された複数の爪部を有している一対のポールコアを、それぞれの爪部が所要の隙間を隔てて噛み合うように対向させて配するともに、前記一対のポールコア間に前記磁界コイルを収容し、
3)一対のポールコアおよびその間に配された磁界コイルにシャフトを圧入して一体化するコア組立工程を採用している。
このコアの組立工程において、ボビンの舌部が爪部の基底部と先端部との内周側側面に沿って中心側へ曲げられる。この内側(中心側)への曲げに伴い、ボビンの先端舌部および舌部の中間にある折曲部が、巻線の外周より外径側位置を基点にコイル中心側へ傾き、折曲部は成型時の折り曲げ角度を有したまま膨出条に変形する。そして、膨出条の裏面側(外側)に凹溝が形成される。この変形挙動は、成型時の折曲部は鈍角を有しているため、フラットな部分より剛性が高いことにより説明できる。
回転電機の回転子の一部断面図および要部拡大図である。 ボビンの側面図および断面図である。 ボビンの製造工程である。 回転電機の回転子の組付け工程図である。 回転電機の回転子の組付け工程図である。 図5のA部詳細図である。 回転子への樹脂の塗布工程図である。
この発明を実施するための形態を図に示す実施例とともに説明する。
図1は、この発明の実施例を示し、車両用交流発電機の回転子1は、エンジンによって駆動され、発電のための界磁子として作動する。回転子1は、シャフト2と、このシャフト2に、一対のポールコア(クローポール)3、4を対向して外嵌したランデル型ポールとを備える。これらポールコア3、4の間には、電気絶縁性のボビン5と、このボビン5に緻密に巻回された電導線(巻線)6とからなる磁界コイル7が配設されている。
一対のポールコア3、4はそれぞれ同形であり、シャフト2に外嵌めされる円筒状のボス部31、41と、このボス部31、41のそれぞれの一端側(外側)から径方向に展長したディスク部32、42とを備える。このディスク部32、42の外周部分からは、爪状磁極を形成する複数の爪部33、43が軸方向の他端側に延長されている。図1の実施例では、ポールコア3、4の爪部33、43はそれぞれ8個であり、同一形状で等間隔に形成され、各爪部33、43の外周壁面331、431は、シャフト2と同軸心を有する円筒面内に位置している。
爪部33、43の内壁面332、432は、先端(他端側)に行くに従って半径(内径)が漸増する円錐面となっており、シャフト2の軸心に直交的に展長されたディスク部32、42の内壁面324、424に、曲率半径の小さい湾曲内壁面325、425を介して連結されている。爪部33、43の円周方向の幅は、先端(軸方向の他端側)に向かってが漸減して楔形状を呈するとともに、それぞれの先端は頂面333、433となっている。隣接する爪部33、43の間には、略U字状ないし略V字状の溝(V溝)34、44が軸方向に形成されている。V溝34、44の外側端部は、ディスク部32、42の外周に食い込んで形成されている。
一対のポールコア3、4は互いに対向して配され、ボス部31、41の先端面が突き合わされて配されている。ポールコア3の爪部33とポールコア4の爪部43とは、交互に噛み合わせた状態となっており、爪部33、爪部43間に、所要の幅を有する波形隙間10を円筒状に形成している。一対のポールコア3、4の各ボス部31、41と、ディスク部32、42と、爪部33、43とで囲まれた円筒状の中空部に、磁界コイル7が収容されている。
この状態でシャフト2が圧入され一対のポールコア3、4、磁界コイル7はシャフト2に固着されて組立られる。このように組立られたコア組立体9には、波形隙間10から、未硬化(ゾル状態からゲル化途中)のエポキシ樹脂8が、磁界コイル7の巻線6に表面に塗布、含浸される。続いて、エポキシ樹脂8を熱硬化させて巻線6の表面および内部を固定する。
絶縁ボビン5は、ナイロン等の樹脂の成型体であり、図2に示す如く、巻線6が巻回される円筒状の胴部51と、この胴部51の両端から径方向外側に伸びる2つのフランジ部52、53とを有している。各フランジ部52、53は、ディスク部32、42の内壁面324、424に対応した円環板状の鍔部54、55と、鍔部54、55の外周から外方向に延長した複数の舌部56、57とを有する。舌部56、57は、爪部33、43の内壁面332、432に近似した形状を有し、爪部33、43に対応して等間隔に形成されている。隣接する舌部56、57の間の谷部には、V字状の切欠部58、59が形成されている。
この舌部56、57は、コア3、4の爪部33、43の内壁面332、432に対応した形状を有するとともに、コアのディスク部32、42の内壁面の外周部および爪部33、43の基部の内壁面に沿って放射状に伸びる舌基部561、571と、爪部33、43の湾曲内壁面325、425に沿って軸方向に曲げられる曲舌部562、572と、曲舌部562、572と爪部33、43の先端内壁面332、432に当接する先端舌部563、573とからなる。
胴部51に巻線6が巻回された際に、円環板状の鍔部54、55の外周位置まで巻線6の端面外周が到達する。一方のフランジ部52の外側面には、切欠部58の最奥部にポールコア3のV溝34の底部に係合して、絶縁ボビン5の回り止めするための突起部50が設けてある。突起部50の内の少なくとも2つは磁界コイルの巻き始めと巻き終わりの引出線14を挿通するとともに係止する端子部15が形成されている。シャフト2の一方端には、2つのスリップリング16、16が列設されており、それぞれ巻線6の巻き始めと巻き終わりの引出線14と接続される。
絶縁ボビン5の射出成型において、舌部56、57の舌基部561、571を、付け根部から、図2に示す如く、折曲部17、17を介して外側に傾斜させてある。
これにより、絶縁ボビン5に巻装された磁界コイル6を互いに対向して配されコア3、4の間に介装して組み付ける際に、舌部56、57は、ポールコア3、4の爪部33、43の内壁面332、432に押圧され、内側に曲げられて変形する。
この際に、図5および図6に示す如く、折曲部17、17が、巻線6側(内側)に、折曲部17の曲げ形態をほぼ維持したまま、あたかも内側に膨出したように変形する。これにより膨出条18、18が形成され、爪部33、43の内壁面332、432側には、両端が開口した凹溝19、19が全幅に渡って形成される。これは、舌部56、57の板厚、幅を変化させる等、折曲部17、17の曲げ剛性が他部の曲げ剛性より大きく、また、舌部56、57は、折曲部17付近を中心に内側に曲げられて変形するため、曲舌部562、572から先端舌部563、573にかけた各領域におけるモーメント力が、先端側が最も小さく、内径側にいくに従い大きくなり、折曲部17付近で最大になることに起因している。
舌部56、57の膨出条18、18または凹溝19、19の形成位置(半径寸法をbとする)は、湾曲内壁面325、425の中心位置(半径寸法をcとする)より幾分中心側に設定されている。この膨出条18、18により、ポールコア3、4の爪部33、43の内壁面332、432および湾曲内壁面325、425と、舌部56、57の凹溝19、19との間には、湾曲内壁面325、425の中心位置近傍が最も厚さの大きい隙間20、20が形成される。
図3は絶縁ボビン5の製造方法を示し、ボビン5は、射出成型の型21内にナイロン等の樹脂を射出して製造される。型21は、下型2A、上型2B、分割された横型2Cからなり、型締め時は図3の如く絶縁ボビン5の外形に対応した成型室3Dを形成する。上型2Bに形成した樹脂注入路3Eから樹脂を注入し、成型後は、相互に分離して成型品を取り出す。
図4は回転子1の組付治具22を示す。基台23にディスク部32を下、爪部33を上にした状態でコア3を設置し、磁界コイル6をボス部31に外嵌めし、その上に、爪部43を下、ディスク部42を上にしたコア4を重ねる。この状態でシャフト2を圧入する。これにより、コア組付体9が形成される。
このとき、ボビン5のフランジ52、53の舌部56、57は、図5の左半に示す組立開始時では、外側に拡開した傾斜状態から、図5の右半に示す組立完了時には内側に折り曲げられた状態に変形する。すなわち、舌部56、57の折曲部17、17は、内側に膨出条18、18を形成しながら自動的に形成され、膨出条18、18の裏面に凹溝19、19が形成される。この舌部56、57の曲げ変形により、膨出部18ならびに凹溝19が簡単に形成できるのは、成型時に屈曲部17の角部形状に伴う剛性の確保、または折曲部17に加わる曲げモーメントの大きさが、舌部全体の中で最大になることに依存している。
図6は、膨出条18の拡大断面を示す。磁界コイル7の巻線6の外周半径をa、ボビン5の舌部56(57)の曲舌部の中心位置を半径寸法b、湾曲内壁面325、425の中心位置を半径寸法cとしたときに、a<b<cに設定してある。これにより、膨出条18の形成が円滑にできるとともに、膨出条18および凹溝19の断面形状が適正に成形できる。
すなわち、舌部56(57)の曲げ変形の開始位置巻線6の半径aの半径方向位置から少し外側から膨出が開始され、断面の幅が最大となる折曲部17の半径方向位置cに至り、断面の幅が漸減しながら爪部33(43)の湾曲内壁面325(425)に沿って樹脂を充填可能な空間(隙間)が形成できる。これにより、エポキシ樹脂を塗布して巻線6に含浸させる際に、凹溝19に樹脂が確実に流入する。そして、熱硬化した際に、舌部56と爪部33との内周面とを強固に固着する。
図7は、コア組付体9に、巻線6を固定するための樹脂を塗布する樹脂塗布装置24の概略を示す。樹脂塗布装置24は、ゾル状の樹脂供給装置25、ノズル26、ノズル26の駆動手段27、組付体9を、水平に配置し、回転させる回転手段28を有する。組付体9を回転手段28により回転させながらノズル26から未硬化樹脂を滴下させ、窓13を通じて巻線6の表面に塗布する。
これにより、巻線6の表面に樹脂が塗布され、この際に凹溝19、19内に両側開口から流入して湾曲内壁面325(425)を中心に爪部33の内壁面と舌部56の外側面(凹溝19の溝面)に流入する。この樹脂の凹溝19、19内への流入を円滑にするためにも、上記のa<b<cの条件が有効である。
上記の実施例では、舌部56の折曲部17の曲率および傾斜角は、舌部56の板厚および爪部33の内壁面の傾斜角などに応じて適宜に選定される。また、舌部56の折曲部17は複数であってもよく、2段、3段の折曲部であってもよい。
この発明の回転電機の回転子は、舌部56に折曲部17を設け、組付け時に爪部33の内壁面の傾斜角により舌部56が逆方向に曲げられる際に、折曲部17が爪部33の内壁面との間に有効な隙間を形成する。この隙間に未硬化樹脂が流入して、熱硬化させると樹脂が舌部56を爪部33の内壁面に固着し、磁気振動を低減する。すなわち、ボビン5に舌部56を折曲部17を介して外側に傾斜した形状に成型するという簡単な構成で、最適な断面形状の樹脂層が形成できる。このため、低コストで大きい磁気振動の低減効果が得られる。
1 車両用交流発電機の回転子
2 シャフト
3、4 ポールコア
31、41 円筒状のボス部
32、42 ディスク部
33、43 爪部
34、44 V字状の溝(V溝)
5 絶縁ボビン
51 円筒状の胴部
52、53 フランジ部
54、55 円環板状の鍔部
56、57 舌部
58、59 切欠部
50 突起
6 巻線
7 磁界コイル
8 エポキシ樹脂
9 コア組付体
10 波形隙間
11、12 ターン部
13 窓
14 引出線
15 端子部
17 折曲部
18 膨出条
19 凹溝

Claims (3)

  1. 筒形状のボス部と、このボス部から展長したディスク部、該ディスク部の外周から軸方向に伸びる複数の爪部からなり、隣接した爪部の間は前記ディスク部の外周に達するV字状の溝(V溝)となっているポールコアを対向し、この一対のポールコアの間に、絶縁ボビンと、この絶縁ボビンに電導線を多数回巻き重ねた巻線とからなる磁界コイルを収容、これらをシャフトに固着し、前記巻線の表面に未硬化樹脂を塗布してこの巻線に含浸させ、前記未硬化樹脂を熱硬化させたランデル型ロータコアを備えた回転電機の回転子の製造方法であって、
    前記爪部は、前記ディスク部の外周に位置する爪基部内壁面と、円錐状面を構成する爪先端内壁面と、前記爪基部内壁面と前記爪先端内壁面との間を接続する湾曲内壁面とからなり、
    前記絶縁ボビンは、前記巻線が外装された筒状の胴部と、該胴部の両端から外周方向に展長されたフランジ部を有し、該フランジ部は、前記爪基部内壁面に密接される鍔部と、該鍔部から半径方向に延長された複数の舌部からなり、
    この舌部は、前記爪部の内壁面に対応した形状を有するとともに、前記爪基部内壁面に沿って放射状に伸び、折曲部を介して軸方向の外側に傾斜している舌基部と、該舌基部に連なり前記湾曲内壁面に沿って軸方向の内側に曲げられる曲舌部と、前記爪先端内壁面に当接する先端舌部からなり、
    前記曲舌部が軸方向の内側に曲げられることで、前記折曲部に沿って前記曲舌部の全幅に渡って幅方向に形成される膨出条および凹溝を有し、該膨出条および凹溝は、前記膨出条の背面側に両端が開口するようにして前記凹溝が設けられる関係にあり、前記凹溝と前記湾曲内壁面とによって形成される隙間に未硬化樹脂を充填することを特徴とする回転電機の回転子の製造方法
  2. 請求項1に記載の回転電機の回転子の製造方法であって、
    円筒状の胴部と、この胴部の両端から径方向外側に伸びる円環板状の鍔部、各鍔部外周から半径方向に延長した多数の舌部を有し、前記舌部の所定位置に、先端側が軸方向の外側に広がる折曲部が設けられている絶縁ボビンを成型するボビン成型工程、および該ボビンに巻線を巻回する巻線工程により磁界コイルを形成し、
    円筒状のボス部、このボス部の一端から展長されたディスク部、およびこのディスク部の外周から等間隔で他端側に延長された複数の爪部を有している一対のポールコアを、それぞれの前記爪部が所要の隙間を隔てて噛み合うように対向させて配するともに、前記一対のポールコア間に前記磁界コイルを収容し、
    前記一対のポールコアおよびその間に配された前記磁界コイルにシャフトを圧入して一体化する組立工程において、
    前記舌部の先端側が前記爪部の内壁面に沿って軸方向の内側に曲げ変形することで、前記折曲部が内側に変位して前記折曲部の背面側に両端が開口した凹溝が形成されることを特徴とする回転電機の回転子の製造方法。
  3. 請求項1に記載の回転電機の回転子の製造方法において、
    前記巻線の外周半径aに対し、前記舌部の曲舌部の中心位置の半径寸法bと、前記湾曲内壁面の中心位置の半径寸法cとは、a<b<cに設定してあることを特徴とする回転電機の回転子の製造方法
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