JP5883593B2 - 複数本のファイバー状構造体からなる束の製造方法、及び複数本の炭素繊維からなる束の製造方法 - Google Patents

複数本のファイバー状構造体からなる束の製造方法、及び複数本の炭素繊維からなる束の製造方法 Download PDF

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本発明は、ファイバー状構造体の製造方法、並びに炭素繊維及びその製造方法に関する。
直径がサブミクロンからナノメータースケールのファイバー状構造体は、高い比表面積をはじめ様々な特性を併せ持つことから、電子材料、キャパシタ、リチウム電池用セパレーター、各種ナノフィルター、細胞培地、触媒担体等の様々な分野への応用が期待される。そのため、このような微細なファイバー状構造体の高スループットな製造方法の確立が求められている。
ファイバー状構造体の製造方法としては、例えば、ノズルと基板間に電圧を印加し、前記ノズルから高分子や無機材料を含む溶液を噴出させることで、前記基板上に微細なファイバー状構造体を形成するエレクトロスピニング法が知られている(例えば、特許文献1)。
しかし、エレクトロスピニング法では、ファイバー状構造体の形成に使用する材料や直径等の態様によって、最適な印加電圧やノズル径が大きく異なる。そのため、ファイバー状構造体を安定して製造するには、製造前に膨大な実験データを蓄積し、その都度条件を最適化する必要がある。また、生産性を高めるためにノズル数を増やす等の対策が行われているが、高スループット化は充分とは言えない。また、エレクトロスピニング法で直径が100nm以下の微細なファイバー状構造体を製造することは困難であり、該ファイバー状構造体を製造しようとしても、直径のばらつきを20%以下に抑えることは難しい。さらに、エレクトロスピニング法では、得られるファイバー状構造体の断面形状を制御することも困難である。
直径のばらつきを抑制しつつ、断面形状も制御でき、微細なファイバー状構造体を容易に高スループットに製造できる方法としては、例えば、以下の方法が知られている。
光硬化性を有する反応性モノマーや低分子量オリゴマー等を含む固化可能な溶液を、多孔体の細孔から光照射しながら連続的に押し出し、架橋反応を進行させることで固化してファイバー状構造体を形成する架橋固化工程を有するファイバー状構造体の製造方法(特許文献2、非特許文献1)。
特開2007−303031号公報 特開2009−179922号公報
T. Yanagishita, R. Fujimura, K. Nishio, and H. Masuda, Chem. Lett., 39, 188 (2010).
しかし、該方法では、延伸によって優れた機械的強度を有するファイバー状構造体を得ることが難しい。具体的には、前記固化可能な溶液が多孔体から押し出された直後においては、まだ架橋反応が充分に進行しておらずファイバー状構造体が充分に形成されていないので、硬化液中で延伸しようとすると、ファイバー状構造体が断裂する。また、架橋反応が充分に進行した後のファイバー状構造体は、架橋構造を有するために非常に硬く延伸自体が困難になる。
本発明は、直径のばらつきを抑制しつつ、直径がサブミクロンから数十ナノメーター程度のファイバー状構造体を容易に高スループットに製造でき、得られるファイバー状構造体に延伸によって優れた機械的強度を付与することも可能な、ファイバー状構造体の製造方法、並びにさらに該ファイバー状構造体を炭素化する炭素繊維の製造方法、及び該製造方法により得られる炭素繊維の提供を目的とする。
本発明の複数本のファイバー状構造体からなる束の製造方法は、ポリマーを溶解した粘度が40mPa・s以上の原液を、陽極酸化ポーラスアルミナの平均直径10nm〜1μmの複数の貫通細孔又はその複製物の複数の貫通細孔から空気中又は貧溶媒中に紡出させ、前記ポリマーを凝固させて、平均直径10nm〜1μmの複数本のファイバー状構造体を形成し、前記の複数本のファイバー状構造体を束状に纏めて次工程に送る凝固工程を有する。
前記原液の粘度は、80mPa・s以上であることが好ましい。
前記ポリマーは、質量平均分子量が10,000以上であることが好ましい。
前記原液中のポリマーの含有量は、10質量%以上であることが好ましい。
また、前記凝固工程において、前記原液を紡出後に前記ポリマーを凝固させつつ延伸してファイバー状構造体を形成することが好ましい。
前記凝固工程後に前記の複数本のファイバー状構造体からなる束を延伸する延伸工程を有することが好ましい。
また、前記ポリマーは、アクリロニトリル系重合体であることが好ましい。
本発明の複数本の炭素繊維からなる束の製造方法は、アクリロニトリル系重合体を溶解した粘度が40mPa・s以上の原液を、陽極酸化ポーラスアルミナの平均直径10nm〜1μmの複数の貫通細孔又はその複製物の複数の貫通細孔から空気中又は貧溶媒中に紡出させ、前記アクリロニトリル系重合体を凝固させて、平均直径10nm〜1μmの複数本のファイバー状構造体を形成する凝固工程と、
得られた複数本のファイバー状構造体からなる束を800℃以上で炭素化する炭素化工程と、を有する
本発明のファイバー状構造体の製造方法は、直径のばらつきを抑制しつつ、直径がサブミクロンから数十ナノメーター程度のファイバー状構造体を容易に高スループットに製造でき、得られるファイバー状構造体に延伸によって優れた機械的強度を付与することも可能である。
また、本発明の炭素繊維の製造方法によれば、直径のばらつきが抑制された、機械的強度が高いナノサイズの直径の炭素繊維を容易に高スループットに製造できる。
本発明の炭素繊維は、直径のばらつきが抑制された、機械的強度が高いナノサイズの直径の炭素繊維である。
本発明のファイバー状構造体の製造方法の製造工程を示した概略図である。 本発明の製造方法に用いる陽極酸化ポーラスアルミナの一例を示した概略断面図である。 凝固工程の他の態様を示した概略図である。 実施例で製造したファイバー状構造体をSEM写真観察した写真である。
<ファイバー状構造体の製造方法>
以下、本発明のファイバー状構造体の製造方法の一例を説明する。本実施形態のファイバー状構造体の製造方法は、下記の凝固工程、延伸工程、洗浄工程、乾燥工程及び巻き取り工程を有する。
凝固工程:図1に示すように、ポリマーを溶解した原液Aを、図2に例示した陽極酸化ポーラスアルミナ12の平均直径10nm〜1μmの貫通細孔14から、貧溶媒B中に紡出させ、前記ポリマーを貧溶媒B中で凝固させて、平均直径10nm〜1μmのファイバー状構造体Fを形成する。
延伸工程:延伸手段18によってファイバー状構造体Fを延伸する。
洗浄工程:洗浄手段20によってファイバー状構造体Fを洗浄液で洗浄する。
乾燥工程:乾燥手段22によってファイバー状構造体Fを乾燥する。
巻き取り工程:巻き取り手段24によってファイバー状構造体Fを巻き取る。
各工程におけるファイバー状構造体Fの走行はガイドロール26によりガイドする。
(凝固工程)
凝固工程では、ポリマーを溶解した原液Aを容器10に収容し、容器10に取り付けられたポーラスアルミナ12の平均直径10nm〜1μmの貫通細孔14から、原液Aを凝固槽16に収容された貧溶媒B中に紡出させ、貧溶媒B中で原液Aのポリマーを凝固させて、平均直径10nm〜1μmのファイバー状構造体Fを形成させる。つまり、凝固工程では、ポーラスアルミナ12をノズルとして使用する。
この例では、ポーラスアルミナ12が有する複数の貫通細孔14から紡出されて形成された複数本のファイバー状構造体Fを束状に纏めて次工程に送るようになっている。なお、ファイバー状構造体Fの強度によってはそれぞれのファイバー状構造体Fを纏めずに単独で次工程で取り扱ってもよい。
ポーラスアルミナ12としては、例えば、(非特許文献)T. Yanagishita, Y. Tomabechi, K. Nishio, H. Masuda, Langmuir, 20, 554 (2004).に記載の方法で製造した貫通細孔を有する陽極酸化ポーラスアルミナが挙げられる。具体例としては、例えば、以下のものが挙げられる。
アルミニウム板の表面に凹凸を形成した後、該アルミニウム板の凹凸表面側に対して陽極酸化を実施する。陽極酸化によって、アルミニウム板の凹凸表面側がアルミナとなりつつ、凹部が徐々に深くなって細孔が形成されていく。その後、地金部分を除去し、細孔の底が開口するようにアルミナの底部を切断除去することで、貫通細孔を有する陽極酸化ポーラスアルミナが得られる。
ポーラスアルミナ12における貫通細孔14の平均直径は、陽極酸化条件等を調節することで高い精度で制御できる。
貫通細孔14の平均直径は、10nm〜1μmであり、製造するファイバー状構造体の直径に応じて選定すればよく、10nm〜200nmが好ましい。例えば、平均直径10nm〜500nmの貫通細孔14を有するポーラスアルミナ12であれば、形成するファイバー状構造体Fの平均直径を10nm〜600nmに制御できる。
また、貫通細孔を有する陽極酸化ポーラスアルミナは、陽極酸化を利用するため、陽極酸化条件を調節することで、貫通細孔の平均直径のばらつきを、30%以下、より好ましくは15%以下に抑えることができる。そのため、該陽極酸化ポーラスアルミナを使用することにより、得られるファイバー状構造体の直径のばらつきも同等以下に抑えることが可能である。
なお、貫通細孔14の平均直径はSEM写真観察により測定される値を意味する。また、ファイバー状構造体Fの平均直径は、SEM写真観察により測定される値を意味する。
また、ポーラスアルミナ12の貫通細孔14の断面形状は、ポーラスアルミナ12を製造する際の条件を制御することで、三角形、四角形等に制御することができる。そのため、断面形状を三角形、四角形等の幾何学形状に制御したファイバー状構造体Fを得ることもできる。例えば、アルミニウム板の表面に形成する凹部の断面形状を三角形、四角形等にすることで、貫通細孔の断面形状を三角形、四角形等にすることができる。
ポーラスアルミナ12の厚さは、ポーラスアルミナ12の剛性が向上することから、0.005mm以上が好ましく、0.01mm以上がより好ましい。また、ポーラスアルミナ12の厚さは、貫通細孔14から原液Aを押し出す圧力が過大となることを抑制しやすいことから、1.0mm以下が好ましく、0.25mm以下がより好ましい。
凝固工程において、ポーラスアルミナ12の貫通細孔14から原液Aを押し出す圧力は、貫通細孔を通して吐出しやすくなることから、100kPa以上が好ましく、300kPa以上がより好ましい。また、前記原液Aを押し出す圧力は、高すぎるとポーラスアルミナ12からなるノズルが破壊されるおそれがあることから、5,000kPa以下が好ましく、2,500kPa以下がより好ましい。
原液Aの押し出す方法としては、例えば、窒素、アルゴン、ヘリウム等の不活性ガスにより加圧する方法が挙げられる。また、シリンジポンプ等を用いた加圧方法や、一般的に用いられる1軸押出機や2軸押出機を用いる加圧方法も用いることができる。
本発明では、凝固工程において、原液Aを紡出後に、前記ポリマーを凝固させつつ延伸してファイバー状構造体Fを形成することが好ましい。この例では、ポーラスアルミナ12から紡出された原液Aのポリマーを凝固させつつ、貧溶媒B中で延伸してファイバー状構造体Fを形成することが好ましい。これにより、その後の延伸工程や洗浄工程におけるファイバー状構造体Fの機械的強度が高まり、工程通過性が向上する。本実施形態では、原液A中のポリマーを貧溶媒B中に紡出して凝固させるため、従来の反応性モノマーを使用する方法に比べて速やかに凝固が進行するので、凝固工程中において貧溶媒B中で延伸しながらファイバー状構造体Fを形成することが可能となる。
紡出後にポリマーを凝固させつつ延伸してファイバー状構造体Fを形成する方法としては、例えば、ロール等により、ポーラスアルミナ12の貫通細孔14から紡出する原液Aの線速度よりも速い速度で引っ張る方法が挙げられる。
また、貫通していない細孔を有する陽極酸化ポーラスアルミナを鋳型とし、その細孔内に固化可能な溶液を充填して固化を行う従来の方法では、得られる鋳型の膜厚に対応した長さのファイバー状構造体しか製造できない。これに対し、本発明では、ポーラスアルミナ12の貫通細孔14から連続的に原液Aを紡出してファイバー状構造体Fを形成できるので、ポーラスアルミナ12の厚さに関係なく長いファイバー状構造体Fを連続的に製造できる。
原液Aは、ポリマーを溶媒に溶解した溶液である。
ポリマーは、分岐鎖を有さない直鎖構造のポリマーが好ましい。
ポリマーとしては、例えば、ポリメタクリル酸メチル、メタクリル酸メチル及びメタクリル酸メチルと共重合可能なモノマーの共重合体、ポリカーボネート、ポリエステル、環状ポリオレフィン等の熱可塑性ポリマー、ポリアクリロニトリル、アクリロニトリル及びアクリロニトリルと共重合可能なモノマーの共重合体、アセテート系ポリマー等が挙げられる。なかでも、炭素繊維の製造に適用できることから、アクリロニトリル系重合体(ポリアクリロニトリル、アクリロニトリル及びアクリロニトリルと共重合可能なモノマーの共重合体)が好ましい。
ポリマーの質量平均分子量は、延伸によって優れた機械的特性を発現させやすいことから、10,000以上が好ましく、50,000以上がより好ましく、100,000以上が特に好ましい。また、ポリマーの質量平均分子量は、溶媒への溶解性が向上することから、1,000,000以下が好ましく、500,000以下がより好ましく、300,000以下が特に好ましい。
ポリマーは、1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
ポリマーを溶解する溶媒は、前記ポリマーの種類に応じて適宜選択すればよく、前記ポリマーの良溶媒が好ましい。良溶媒は、25℃において、ポリマーを30質量%以上溶解する溶媒が好ましい。
良溶媒の具体例としては、例えば、ポリマーがポリアクリロニトリルの場合、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキサイド、ジメチルアセトアミド等の有機溶剤、あるいはロダン塩、塩化亜鉛等の無機塩水溶液、硝酸等の無機酸水溶液等が挙げられる。
良溶媒は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
原液Aの粘度は、凝固工程においてポリマーを凝固させつつ延伸してファイバー状構造体Fを形成することが容易になることから、20mPa・s以上が好ましく、40mPa・s以上がより好ましく、80mPa・s以上が特に好ましい。また、原液Aの粘度は、吐出圧力を低く抑えやすいことから、500mPa・s以下が好ましく、300mPa・s以下がより好ましく、200mPa・s以下が特に好ましい。
なお、原液Aの粘度は、回転粘度計により25℃で測定される値を意味する。
原液A中のポリマーの含有量は、紡出後に形成されるファイバー状構造体Fの形状を保持しやすく、また凝固工程においてポリマーを凝固させつつ延伸してファイバー状構造体Fを形成することが容易になることから、10質量%以上が好ましく、15質量%以上がより好ましく、20質量%以上が特に好ましい。また、原液A中のポリマーの含有量は、吐出圧力を低く抑えやすいことから、30質量%以下が好ましく、28質量%以下がより好ましく、25質量%以下が特に好ましい。
また、原液Aにナノ粒子を含有させ、ファイバー状構造体Fとしてナノ粒子を含むコンポジットファイバー状構造体を形成してもよい。コンポジットファイバー状構造体は、各種機能を付与できるという点で有利である。
ナノ粒子としては、例えば、金、銀、Pt、TiO、ZnO、CdS、各種量子ドット、カーボンナノチューブ、グラフェン等が挙げられる。
ナノ粒子は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
原液A中のナノ粒子の含有量は、機能を発現させるために、0.01質量%以上が好ましく、0.1質量%以上がより好ましい。また、原液A中のナノ粒子の含有量は、ファイバー強度が下がることを抑制しやすいことから、15質量%以下が好ましく、8質量%以下がより好ましい。
貧溶媒Bは、ポリマーを溶解しない溶媒であり、ポリマーの種類に応じて適宜選定すればよい。貧溶媒Bは、25℃において、ポリマーの溶解量が1質量%以下である溶媒が好ましい。
貧溶媒Bとしては、例えば、前記良溶媒と水の混合溶媒、メタノール等のアルコール類等が挙げられ、良溶媒と貧溶媒Bの相溶性が高いことから、良溶媒と水の混合溶媒が好ましく、良溶媒の濃度が30〜80質量%の水溶液が特に好ましい。
貧溶媒の具体例としては、例えば、ポリマーがポリアクリロニトリルの場合、ジメチルホルムアミドと水の混合溶媒、ジメチルスルホキサイドと水の混合溶媒、ジメチルアセトアミドと水の混合溶媒等の有機溶剤と水の混合溶媒、あるいは濃度の低いロダン塩、塩化亜鉛等の無機塩水溶液、硝酸等の無機酸水溶液等が挙げられる。
貧溶媒は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
凝固工程における貧溶媒の温度は、円滑にファイバー構造を形成するために、0℃以上が好ましく、5℃以上がより好ましい。また、凝固工程における貧溶媒の温度は、効率的に凝固を進めるために、50℃以下が好ましく、40℃以下がより好ましい。
(延伸工程)
凝固工程で得られたファイバー状構造体Fを、延伸手段18によって延伸する。これにより、より優れた機械的強度を有するファイバー状構造体Fが得られる。
延伸手段18としては、ファイバー状構造体Fを所望の延伸倍率で延伸できるものであればよく、公知の延伸手段を採用できる。例えば、送り側ロールと引き取り側ロールを有し、引き取り側ロールによるファイバー状構造体Fの引き取り速度を、送り側ロールによるファイバー状構造体Fの送り速度よりも速くすることにより、ファイバー状構造体Fを延伸する手段等が挙げられる。
延伸工程におけるファイバー状構造体Fの延伸倍率は、延伸工程における延伸前のファイバー状構造体Fの長さに対して、1.05〜5.0倍が好ましく、1.1〜2.0倍がより好ましい。延伸倍率が前記範囲の下限値以上であれば、優れた機械的強度のファイバー状構造体Fが得られやすくなる。また、延伸倍率が前記範囲の上限値以下であれば、ファイバー構造形成が安定して行える。
(洗浄工程)
洗浄手段20によって、ファイバー状構造体Fを洗浄液で洗浄する。
洗浄手段20としては、ファイバー状構造体Fを充分に洗浄できるものであればよく、例えば、洗浄槽に収容された洗浄液中にファイバー状構造体Fを走行させることで、ファイバー状構造体Fを洗浄する手段等が挙げられる。
洗浄液としては、例えば、水、水と良溶媒との混合物等が挙げられる。水と良溶媒の混合物を用いた場合でも、最終的には水での洗浄が必要となる。
(乾燥工程)
乾燥手段22によってファイバー状構造体Fを乾燥する。
乾燥手段22としては、ファイバー状構造体Fを充分に乾燥できるものであればよく、例えば、走行するファイバー状構造体Fに熱風を吹き付けて乾燥する手段等が挙げられる。
(巻き取り工程)
巻き取り手段24によってファイバー状構造体Fを巻き取る。巻き取り手段24としては、ファイバー状構造体Fをボビンなどに巻取れるものであればよい。
以上説明したファイバー状構造体の製造方法によれば、ポリマーを溶解した原液を陽極酸化ポーラスアルミナの貫通細孔から紡出させてファイバー状構造体を形成させるので、直径のばらつきを抑制しつつ、直径がサブミクロンから数十ナノメーター程度のファイバー状構造体を容易に高スループットに製造できる。また、本発明では、得られるファイバー状構造体に延伸を行うことが可能であるので、特に優れた機械的強度を有するファイバー状構造体を得ることができる。また、本発明のファイバー状構造体の製造方法は、従来の光硬化性のモノマーや樹脂を使用する方法に比べて、使用できるポリマーの種類が多く、汎用性が高い。
なお、本発明のファイバー状構造体の製造方法は、前記した方法には限定されない。例えば、平均直径10nm〜1μmの貫通細孔を有する陽極酸化ポーラスアルミナに代えて、該陽極酸化ポーラスアルミナを用いて鋳型を作製し、該鋳型によってニッケル等の金属等からなる複製物を製造し、該複製物の貫通細孔から原液を紡出するようにしてもよい。
また、凝固工程における原液の紡出は、陽極酸化ポーラスアルミナの貫通細孔から貧溶媒中に直接紡出させる場合、前述のように上方向に紡出する態様には限定されず、図3に示すように、下方向に紡出させる態様であってもよい。
また、凝固工程では、ポリマーを溶解した原液を、陽極酸化ポーラスアルミナの貫通細孔又はその複製物の貫通細孔から空気中に紡出して凝固させるようにしてもよい。つまり、本発明における凝固工程の紡糸形式は、湿式であってもよく、乾式であってもよく、乾湿式であってもよい。原液を空気中に紡出させる場合も、ポリマーを凝固させつつ延伸してファイバー状構造体を形成することが好ましい。
また、本発明のファイバー状構造体の製造方法は、延伸工程、洗浄工程、乾燥工程及び巻き取り工程のいずれか1つ以上の工程を有さない方法であってもよい。
<炭素繊維及び炭素繊維の製造方法>
以下、本発明の炭素繊維の製造方法の一例を示して説明する。本発明の炭素繊維の製造方法は、下記の凝固工程、延伸工程、洗浄工程、乾燥工程、炭素化工程及び巻き取り工程を有する方法である。
凝固工程:アクリロニトリル系重合体を溶解した原液を、陽極酸化ポーラスアルミナの平均直径10nm〜1μmの貫通細孔又はその複製物の貫通細孔から空気中又は貧溶媒中に紡出させ、前記アクリロニトリル系重合体を凝固させて、平均直径10nm〜1μmのファイバー状構造体を形成する。
延伸工程:凝固工程で得られたファイバー状構造体を延伸する。
洗浄工程:延伸したファイバー状構造体を洗浄液で洗浄する。
乾燥工程:洗浄したファイバー状構造体を乾燥する。
炭素化工程:得られたファイバー状構造体を800℃以上で炭素化する。
巻き取り工程:得られた炭素繊維を巻き取り手段で巻き取る。
(凝固工程)
凝固工程は、使用するポリマーがアクリロニトリル系重合体である以外は、前述したファイバー状構造体の製造方法における凝固工程と同様に行うことができ、好ましい態様も同じである。平均直径10nm〜1μmの貫通細孔を有する陽極酸化ポーラスアルミナに代えて、前述した複製物を使用してもよい。また、原液の紡出は、空気中でも貧溶媒中でもよい。
(延伸工程、洗浄工程、乾燥工程)
延伸工程、洗浄工程及び乾燥工程は、前述したファイバー状構造体の製造方法における延伸工程、洗浄工程及び乾燥工程と同様に行うことができ、好ましい態様も同じである。
(炭素化工程)
炭素化工程では、アクリロニトリル系のファイバー状構造体を800℃以上の雰囲気下で加熱することにより炭素化する。
加熱温度は、炭素化がより速やかに進行することから、1,000℃以上が好ましく、1,200℃以上がより好ましい。また、加熱温度は、アクリロニトリル系重合体の熱による劣化を抑制しやすいことから、2,000℃以下が好ましく、1,600℃以下がより好ましい。
炭素化工程は、不活性雰囲気で行うことが好ましい。不活性雰囲気を形成するガスとしては、窒素、アルゴン、ヘリウム等の不活性ガスが挙げられる。
(巻き取り工程)
巻き取り工程は、ファイバー状構造体の代わりに炭素繊維を巻き取る以外は、前述した本発明のファイバー状構造体の製造方法における巻き取り工程と同様にして行える。
本発明の炭素繊維の製造方法によれば、直径のばらつきが抑制された、機械的強度が高いナノサイズの直径の炭素繊維を容易に高スループットに製造できる。特に、延伸によってアクリロニトリル系のファイバー状構造体の機械的強度を高めれば、高い機械的強度を有するナノサイズの直径の炭素繊維を得ることができる。
なお、本発明の炭素繊維の製造方法は、前述した方法には限定されない。例えば、延伸工程、洗浄工程、乾燥工程及び巻き取り工程のいずれか1つ以上の工程を有さない方法であってもよい。
以下、実施例によって本発明を詳細に説明するが、本発明は以下の記載によっては限定されない。
[製造例1:貫通細孔を有する陽極酸化ポーラスアルミナの製造]
純度99.99%のアルミニウム板の表面に、500nm周期で突起が規則的に配列した構造を持つSiC製モールドを押し付け、アルミニウム板表面に微細な凹凸パターンを形成した。次いで、得られたアルミニウム板の凹凸面側に対し、濃度0.1Mのリン酸水溶液を用いて、浴温0℃、直流200Vの条件下で90分間陽極酸化を行った後、地金部分をヨウ素飽和メタノール溶液中で溶解除去し、細孔を有する陽極酸化ポーラスアルミナ(以下、「ポーラスアルミナ1」という。)を得た。次いで、アルゴンイオンミリング装置を用いて、得られたポーラスアルミナ1の細孔の底部分を切断除去し、貫通細孔を有する陽極酸化ポーラスアルミナ(以下、「ポーラスアルミナ2」という。)を得た。
得られたポーラスアルミナ2の貫通細孔の平均直径をSEM写真観察により測定したところ、平均直径130nmであった。また、ポーラスアルミナ2の厚みは25μmであった。
得られたポーラスアルミナ2を、エポキシ樹脂を用いてシリンジの先端に取り付け、ファイバー状構造体の作製のためのノズルとした。
[実施例1]
良溶媒であるジメチルホルムアミドに、アクリロニトリル93質量%、酢酸ビニル7質量%からなるポリアクリロニトリル系共重合体(質量平均分子量250,000)を含有量が10質量%となるように溶解した原液を、前記ポーラスアルミナ2を取り付けたシリンジ内に充填し、ポーラスアルミナ2の貫通細孔から、貧溶媒である濃度70質量%のジメチルホルムアミド水溶液中に押し出し、凝固させてファイバー状構造体を形成し、該ファイバー状構造体を引き上げた。このとき、貧溶媒の温度は25℃とし、原液を押し出す圧力は400kPaとした。
得られたファイバー状構造体を電子顕微鏡により観察した写真を図4に示す。
図4に示すように、直径のばらつきを抑制しつつ、直径がサブミクロンから数十ナノメーター程度のファイバー状構造体を容易に高スループットに製造できた。また、この方法では、得られるファイバー状構造体に延伸によって、より優れた機械的強度を付与することも可能である。
10 容器
12 陽極酸化ポーラスアルミナ
14 貫通細孔
16 凝固槽
18 延伸手段
20 洗浄手段
22 乾燥手段
24 巻き取り手段
26 ガイドロール

Claims (8)

  1. ポリマーを溶解した粘度が40mPa・s以上の原液を
    陽極酸化ポーラスアルミナの平均直径10nm〜1μmの複数の貫通細孔又はその複製物の複数の貫通細孔から空気中又は貧溶媒中に紡出させ
    前記ポリマーを凝固させて、平均直径10nm〜1μmの複数本のファイバー状構造体を形成し、
    前記の複数本のファイバー状構造体を束状に纏めて次工程に送る凝固工程を有する複数本のファイバー状構造体からなる束の製造方法。
  2. 前記原液の粘度が80mPa・s以上である、請求項1に記載の複数本のファイバー状構造体からなる束の製造方法。
  3. 前記ポリマーの質量平均分子量が10,000以上である、請求項1又は2に記載の複数本のファイバー状構造体からなる束の製造方法。
  4. 前記原液中のポリマーの含有量が10質量%以上である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の複数本のファイバー状構造体からなる束の製造方法。
  5. 前記凝固工程において、前記原液を紡出後に前記ポリマーを凝固させつつ延伸してファイバー状構造体を形成する、請求項1〜4のいずれか一項に記載の複数本のファイバー状構造体からなる束の製造方法。
  6. 前記凝固工程後に前記の複数本のファイバー状構造体からなる束を延伸する延伸工程を有する、請求項1〜5のいずれか一項に記載の複数本のファイバー状構造体からなる束の製造方法。
  7. 前記ポリマーがアクリロニトリル系重合体である、請求項1〜6のいずれか一項に記載の複数本のファイバー状構造体からなる束の製造方法。
  8. アクリロニトリル系重合体を溶解した粘度が40mPa・s以上の原液を
    陽極酸化ポーラスアルミナの平均直径10nm〜1μmの複数の貫通細孔又はその複製物の複数の貫通細孔から空気中又は貧溶媒中に紡出させ
    前記アクリロニトリル系重合体を凝固させて、平均直径10nm〜1μmの複数本のファイバー状構造体を形成し、
    前記の複数本のファイバー状構造体を束状に纏めて次工程に送る凝固工程と、
    得られた複数本のファイバー状構造体からなる束を800℃以上で炭素化する炭素化工程と、を有する複数本の炭素繊維からなる束の製造方法。
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