JP5882930B2 - 段ボール製構造体の固定構造 - Google Patents
段ボール製構造体の固定構造 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5882930B2 JP5882930B2 JP2013040042A JP2013040042A JP5882930B2 JP 5882930 B2 JP5882930 B2 JP 5882930B2 JP 2013040042 A JP2013040042 A JP 2013040042A JP 2013040042 A JP2013040042 A JP 2013040042A JP 5882930 B2 JP5882930 B2 JP 5882930B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- fixing
- fixed
- fixing member
- corrugated cardboard
- projection
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Landscapes
- Tables And Desks Characterized By Structural Shape (AREA)
- Machines For Manufacturing Corrugated Board In Mechanical Paper-Making Processes (AREA)
- Connection Of Plates (AREA)
- Furniture Connections (AREA)
Description
そして、近年では、物品の収容や運搬だけでなく、椅子や机などを初めとする様々な構造体の製造にも段ボールが利用され始めている。
例えば(特許文献1)には、井桁構造体をカバーで覆ったことを特徴とする段ボール製組立式ベッドが開示されている。
また、(特許文献2)には、脚部分が座面部分及び背凭れ部分を支える一体的な井桁構造体からなり、井桁構造体を外面部材で覆うことにより座面部分と背凭れ部分が形成されることを特徴とする段ボール製組立式椅子が開示されている。
また、(特許文献3)には、天板が、脚部と連結するための差込爪が設けられた差込片を具え、脚部が、脚部材で構成される井桁構造体であり、その側面に、天板と連結するための差込孔が設けられた差込凹部を具え、差込爪を差込孔に嵌込むことにより、天板と脚部が連結されることを特徴とする段ボール製組立式テーブルが開示されている。
(1)(特許文献1)の段ボール製組立式ベッドは、カバーの周辺に設けた切込を井桁構造体の周辺の上下中間位置に設けた切込と噛合わせたり、井桁構造体の切込の入口近傍に設けた突起をカバーに設けた差込孔に嵌込んだりして簡単に組立てることが可能な構造である。
しかし、切込同士を噛合わせたり、突起を差込孔に嵌込んだりするだけの単純な構造であるため、外力などにより簡単に外れ易く、特に引き抜きの力に弱く、形状安定性、堅牢性に欠けるという課題を有している。
また、連結をより強固にするために、上下カバーの連結部に、井桁構造体に噛合わされるロック部材を挿入することも記載されているが、ロック部材を別途作成しなければならず、部品点数が増え、量産性、組立作業性が低下するだけでなく、折畳みによる弾性反発力のみを利用しているので、外力などが加わるとロック部材が容易に変形してロックが外れ易く、ロックの確実性、形状保持性に欠けるという課題を有している。
(2)(特許文献2)の段ボール製組立式椅子では、各部材は、接着剤による接着、差込片の差込孔への挿入、又は切込部同士の噛合わせのいずれかの方法により、相互に固定されており、容易に比較的短時間で組立てることができる。
しかし、各部材を接着剤によって接着したものは分解及び再利用が困難であり、廃棄にも手間がかかって、省資源性、環境保護性に欠けるという課題を有している。
また、差込片の差込孔への挿入、又は切込部同士の噛合わせにより各部材を相互に固定したものは、外力により簡単に抜け易く、形状安定性、堅牢性に欠けるという課題を有している。
さらに、ロック部材の切込部を、座面部材と背凭れ部材の連結部で、井桁部材の切込部に噛合わせるように挿入することも記載されているが、ロック部材を別途作成しなければならず、部品点数が増え、量産性、組立作業性が低下するだけでなく、折畳まれたロック部材の弾性反発力で固定するものであるため、外力などが加わるとロック部材が容易に変形してロックが外れ易く、ロックの確実性、形状保持性に欠けるという課題を有している。
(3)(特許文献3)の段ボール製組立式テーブルでは、金具、接着剤、或いは、両面テープ等の紙以外の連結・接合材は一切使用しないため、リサイクルや焼却の際に、環境問題は発生しないが、各部材同士が、すべて差込の嵌合で連結されているだけなので、引き抜きの力に弱く、固定の確実性、形状安定性、堅牢性に欠けるという課題を有している。
本発明の請求項1に記載の段ボール製構造体の固定構造は、段ボール製の被固定部材の嵌合孔に段ボール製の固定部材の突起部が嵌合されて固定される段ボール製構造体の固定構造であって、
前記固定部材の前記突起部に延設され前記突起部の先端から折り返されて前記突起部の外側面と重合される抜け止め防止片と、前記突起部及び前記抜け止め防止片の外周部に嵌合される貫通孔を有し前記被固定部材に積層される1以上の段ボール製の押え部材と、を備え、前記固定部材及び前記突起部が複数枚の段ボールを積層して形成され、前記抜け止め防止片が前記突起部の両外側に配置された構成を有している。
この構成により、以下のような作用、効果を有する。
(1)固定部材の突起部に延設され突起部の先端から折り返されて突起部の外側面と重合される抜け止め防止片と、突起部及び抜け止め防止片の外周部に嵌合される貫通孔を有し被固定部材に積層される1以上の段ボール製の押え部材を備えることにより、抜け止め防止片を突起部の外側面に重合させた状態で保持することができ、被固定部材から固定部材を引き抜こうとしても、抜け止め防止片が外方に開くことがなく、抜け止め防止片が被固定部材の嵌合孔の縁に係合し、突起部及び抜け止め防止片が被固定部材の嵌合孔から抜けることを確実に防止でき、固定の確実性、形状安定性、堅牢性に優れる。
(2)被固定部材の嵌合孔と固定部材の突起部との接触面積が小さい場合でも、押え部材の貫通孔に突起部及び抜け止め防止片が嵌合されることにより、押え部材と固定部材の間に被固定部材を挟むようにして固定部材を確実に固定することができ、固定部材のがたつきや傾きなどを防止することができ、固定の確実性、安定性に優れる。
(3)貫通孔から突起部及び抜け止め防止片を引き抜いて押え部材を取除いても、突起部が嵌合孔に嵌合されているので、直ちに固定部材が被固定部材から抜け落ちることはなく、さらに固定部材を引張って嵌合孔から突起部を引き抜こうとしても、抜け止め防止片が引っ掛かって突起部が嵌合孔から抜け難く、形状保持性、耐久性に優れる。
(4)固定部材及び突起部が複数枚の段ボールを積層して形成されることにより、固定部材の剛性及び突起部における固定安定性を向上させることができ、耐久性、堅牢性に優れる。
(5)抜け止め防止片が突起部の両外側に配置されているので、被固定部材の嵌合孔の両側で抜け止め防止片によって、被固定部材及び押え部材を所定の位置に保持して傾きなどを防止すると共に、被固定部材の嵌合孔から固定部材の突起部が抜けることを確実に防止することができ、形状保持性、抜け止め防止の確実性に優れる。
被固定部材及び固定部材の形状や大きさは適宜、選択することができる。また、1つの被固定部材に取付ける固定部材の数や配置も適宜、選択することができる。突起部の形状、長さ、高さ等は、適宜、選択することができるが、矩形状のものが好適に用いられる。また、1つの固定部材に形成する突起部の数や配置も適宜、選択することができる。固定部材は平板状でもよいし、L字型、コ字型、ロ字型などの形状に折り曲げてもよい。この場合、固定部材は1枚の段ボールで形成してもよいし、複数枚の段ボールを重ねて形成してもよい。また、固定部材は複数の段ボールの切込同士を噛合わせたり、突起を差込孔に嵌込んだりして、十字状、格子状、井桁状などの様々な形状に形成してもよい。この場合も、固定部材の各部は1枚の段ボールで形成してもよいし、複数枚の段ボールを重ねて形成してもよい。固定部材をL字型、コ字型、ロ字型或いは十字状、格子状、井桁状などの形状に形成する場合、突起部及び抜け止め防止片の配置は適宜、選択することができるが、各辺に少なくとも1つの突起部及び抜け止め防止片を形成することにより、固定部材の固定安定性に優れる。
被固定部材の嵌合孔は、突起部の長さ及び厚さに合わせて形成することにより、突起部を確実に嵌合して固定することができる。
押え部材の形状は、段ボール製構造体の構造、形状に応じて、適宜、選択することができ、必ずしも被固定部材と同一である必要はない。また、押え部材の枚数は、突起部の高さに応じて、適宜、選択することができるが、突起部の高さを高くして、押え部材の枚数を増やすことにより、固定の安定性、構造体としての耐久性、堅牢性を向上させることができる。尚、押え部材の表面と突起部の先端が略面一となるように形成することにより、押え部材の表面から突起部が突出することがなく、突起部が邪魔にならず、使用性に優れる。
この構成により、請求項1の(1)乃至(3)の作用、効果に加え、以下のような作用、効果を有する。
(1)固定部材が複数枚の段ボール同士を十字状に交差させて形成されることにより、固定部材の剛性を向上させることができ、耐久性、堅牢性に優れる。
(2)突起部が固定部材の交差部に突出して形成されることにより、突起部の剛性を高めると共に、被固定部材の嵌合孔との接触面積を拡大させることができ、被固定部材の嵌合孔から固定部材の突起部が抜け難く、固定安定性に優れる。
(3)抜け止め防止片が突起部の両外側に配置されているので、被固定部材の嵌合孔の両側(嵌合孔の対向する二辺上)で抜け止め防止片によって、被固定部材及び押え部材を所定の位置に保持して傾きなどを防止すると共に、被固定部材の嵌合孔から固定部材の突起部が抜けることを確実に防止することができ、形状保持性、抜け止め防止の確実性に優れる。
この構成により、請求項1の(1)乃至(3)の作用、効果に加え、以下のような作用、効果を有する。
(1)固定部材が複数枚の段ボール同士を井桁状に交差させて形成されることにより、固定部材の剛性を向上させながら大型化することができ、耐久性、堅牢性に優れる。
(2)突起部が固定部材の交差部を四隅とする矩形枠状に突出して形成されることにより、突起部の剛性を高めると共に、被固定部材の嵌合孔との接触面積を拡大させることができ、被固定部材の嵌合孔から固定部材の突起部が抜け難く、固定安定性に優れる。
(3)抜け止め防止片が突起部の対向する一組又は二組の面の外側にそれぞれ配置されているので、被固定部材の嵌合孔の対向する二辺上又は嵌合孔の外周の四辺上で抜け止め防止片によって、被固定部材及び押え部材を所定の位置に保持して傾きなどを防止すると共に、被固定部材の嵌合孔から固定部材の突起部が抜けることを確実に防止することができ、形状保持性、抜け止め防止の確実性に優れる。
この構成により、請求項1乃至3の内いずれか1項の作用、効果に加え、以下のような作用、効果を有する。
(1)抜け止め防止片の端面が被固定部材の表面に当接していることにより、被固定部材のがたつきや傾きなどを確実に防止することができ、固定の安定性、形状の安定性に優れる。
尚、押え部材の枚数(総厚)に合わせて抜け止め防止片の高さを設定することにより、押え部材の表面から突起部及び抜け止め防止片が突出することがなく、使用性に優れる。
(参考例1)
図1は参考例1の段ボール製構造体の固定構造を用いて固定された段ボール製構造体を示す模式斜視図であり、図2(a)は参考例1の段ボール製構造体の固定構造を用いて固定された段ボール製構造体を示す模式側面図であり、図2(b)は図2(a)のA−A線矢視模式断面図である。
図1及び図2中、1は本発明の参考例1の段ボール製構造体の固定構造を用いて固定された段ボール製構造体、2は1枚の段ボール2aで長方形状に形成された被固定部材、2cは被固定部材2に形成された矩形状の嵌合孔(図2(a))、3は1枚の段ボール3aで略長方形状に形成された固定部材、4は固定部材3の一端に固定部材3の全長よりも短い矩形状に形成され被固定部材2の嵌合孔2cに嵌合された突起部(図1,図2(b))、5は固定部材3の突起部4に延設され突起部4の先端から折り返されて突起部4の外側面と重合された抜け止め防止片(図1,図2(b))、6は2枚の段ボール6a,6bで被固定部材2と同じ長方形状に形成され被固定部材2に積層された押え部材、7は押え部材6に形成され突起部4及び抜け止め防止片5の外周部に嵌合された貫通孔(図1,図2(b))である。
段ボール製構造体1を構成する段ボール2a,6a,6bの種類(構造)は、適宜、選択することができる。段ボール2a,6a,6bの中芯は、通常の波形だけでなく、ハニカム構造のもの(ハニカム段ボール)を用いてもよい。また、段ボール2a,6a,6bは紙製に限らず、プラスチック製でもよい。紙製の段ボールとプラスチック製の段ボールを適宜、組合せて、剛性を高めることもできる。
図3は参考例1の段ボール製構造体の固定構造に用いる被固定部材及び固定部材を示す模式分解斜視図であり、図4は参考例1の段ボール製構造体の固定構造における被固定部材と固定部材の嵌合状態を示す模式斜視図であり、図5は参考例1の段ボール製構造体の固定構造における押え部材の挿通前の状態を示す模式斜視図である。
図3乃至図5中、2bは被固定部材2の表面、4aは突起部4と抜け止め防止片5との境目に形成された切れ目、5aは抜け止め防止片5の端面である。
尚、段ボール3の表裏のライナーの内の一方のライナーと中芯に切れ目4aを入れ、他方のライナーだけで抜け止め防止片5と突起部4が繋がった状態にしておくことにより、突起部4の先端から簡単に抜け止め防止片5を折り返すことができる。
図5において、抜け止め防止片5の高さhの最大値は、押え部材6の厚さと同等に形成することができ(図2(b))、押え部材6を構成する段ボール6a,6bの枚数に応じて、適宜、選択することができる。
次に、突起部4の先端の切れ目4aから抜け止め防止片5を外方に折り返し、抜け止め防止片5の端面5aが被固定部材2の表面2bに当接するように突起部4の外側面と重合させて図5の状態となる。
最後に、図1,図2(b)に示したように、2枚の段ボール6a,6bからなる押え部材6の貫通孔7に突起部4及び抜け止め防止片5の外周部を嵌合させ、押え部材6を被固定部材2に積層して図1に示した段ボール製構造体1が得られる。
また、1つの固定部材3に形成する突起部4の数や配置も適宜、選択することができ、固定部材3を長尺化した場合の固定安定性に優れる。さらに、固定部材は、L字型、コ字型、ロ字型などの形状に折り曲げたものでもよい。このとき、固定部材の各辺に少なくとも1つの突起部4及び抜け止め防止片5を形成することにより、固定部材の固定安定性に優れる。尚、切れ目4aは突起部4の前後どちらの面に形成してもよく、切れ目4aの位置で抜け止め防止片5を前後いずれかに折り曲げることができる。
また、押え部材6の形状は、段ボール製構造体1の構造、形状に応じて、適宜、選択することができ、必ずしも被固定部材2と同一である必要はない。また、押え部材6を構成する段ボール(6a,6b)の枚数は、突起部4の高さに応じて、適宜、選択することができるが、突起部4の高さを高くして、段ボール(6a,6b)の枚数を増やすことにより、固定の安定性、構造体としての耐久性、堅牢性を向上させることができる。
尚、本参考例1のように、押え部材6の上面から突起部4及び抜け止め防止片5が突出しないようにすることにより、押え部材6の表面を段ボール製構造体1の載置面とすることや壁面に当接させることができ、突起部4及び抜け止め防止片5が邪魔にならず、使用性に優れるが、突起部4及び抜け止め防止片5を押え部材6bの表面から突出させて、別部材との連結に用いることもできる。
(1)固定部材の突起部に延設され突起部の先端から折り返されて突起部の外側面と重合される抜け止め防止片と、突起部及び抜け止め防止片の外周部に嵌合される貫通孔を有し被固定部材に積層される1以上の段ボール製の押え部材を備えることにより、抜け止め防止片を突起部の外側面に重合させた状態で保持することができ、被固定部材から固定部材を引き抜こうとしても、抜け止め防止片が外方に開くことがなく、抜け止め防止片が被固定部材の嵌合孔の縁に係合し、突起部及び抜け止め防止片が被固定部材の嵌合孔から抜けることを確実に防止でき、固定の確実性、形状安定性、堅牢性に優れる。
(2)被固定部材の嵌合孔と固定部材の突起部との接触面積が小さい場合でも、押え部材の貫通孔に突起部及び抜け止め防止片が嵌合されることにより、押え部材と固定部材の間に被固定部材を挟むようにして固定部材を確実に固定することができ、固定部材のがたつきや傾きなどを防止することができ、固定の確実性、安定性に優れる。
(3)貫通孔から突起部及び抜け止め防止片を引き抜いて押え部材を取除いても、突起部が嵌合孔に嵌合されているので、直ちに固定部材が被固定部材から抜け落ちることはなく、さらに固定部材を引張って嵌合孔から突起部を引き抜こうとしても、抜け止め防止片が引っ掛かって突起部が嵌合孔から抜け難く、形状保持性、耐久性に優れる。
(4)抜け止め防止片の端面が被固定部材の表面に当接していることにより、被固定部材のがたつきや傾きなどを確実に防止することができ、固定の安定性、形状の安定性に優れる。
図6は実施の形態1の段ボール製構造体の固定構造を用いて固定された段ボール製構造体を示す模式斜視図であり、図7は実施の形態1の段ボール製構造体の固定構造を用いて固定された段ボール製構造体の嵌合状態を示す模式断面図である。尚、参考例1と同様のものには同一の符号を付して説明を省略する。
図6及び図7において、実施の形態1の段ボール製構造体の固定構造を用いて固定された段ボール製構造体1Aが、参考例1と異なるのは、固定部材3Aが略長方形状に形成された3枚の段ボール13a,13b,13cを重ねて形成されている点と、抜け止め防止片5が固定部材3Aを形成する3枚の段ボール13a,13b,13cの内の両側の最外層の段ボール13a,13cに形成された突起部4の両外側に配置されている点である。
図8は実施の形態1の段ボール製構造体の固定構造に用いる被固定部材及び固定部材を示す模式斜視図であり、図9は実施の形態1の段ボール製構造体の固定構造における被固定部材と固定部材の嵌合状態を示す模式斜視図であり、図10は実施の形態1の段ボール製構造体の固定構造における押え部材の挿通前の状態を示す模式斜視図である。
図8に示すように、3枚の段ボール13a,13b,13cの突起部4は同一の高さに形成されており、両外層の段ボール13a,13cの突起部4の頂部側に段ボール13bの切れ目4aを介して抜け止め防止片5が連設されている。
まず、実施の形態1の段ボール製構造体の固定構造を用いて段ボール製構造体を組み立てるには、図8において、固定部材3Aの抜け止め防止片5を端面5a側から被固定部材2の嵌合孔2cに挿通し、嵌合孔2cに突起部4を嵌合させて図9の状態となる。
次に、両外側の突起部4の先端の切れ目4aから抜け止め防止片5を外方に折り返し、抜け止め防止片5の端面5aが被固定部材2の表面2bに当接するように突起部4の外側面と重合させて図10の状態となる。
最後に、図6,図7に示したように、2枚の段ボール6a,6bからなる押え部材6の貫通孔7に突起部4及び抜け止め防止片5の外周部を嵌合させ、押え部材6を被固定部材2に積層して図6に示した段ボール製構造体1Aが得られる。
その他については、参考例1と同様なので説明を省略する。
(1)固定部材及び突起部が複数枚の段ボールを積層して形成されることにより、固定部材の剛性及び突起部における固定安定性を向上させることができ、耐久性、堅牢性に優れる。
(2)抜け止め防止片が突起部の両外側に配置されているので、被固定部材の嵌合孔の両側で抜け止め防止片によって、被固定部材及び押え部材を所定の位置に保持して傾きなどを防止すると共に、被固定部材の嵌合孔から固定部材の突起部が抜けることを確実に防止することができ、形状保持性、抜け止め防止の確実性に優れる。
図11は実施の形態2の段ボール製構造体の固定構造を用いて固定された段ボール製構造体を示す模式斜視図であり、図12(a)は実施の形態2の段ボール製構造体の固定構造を用いて固定された段ボール製構造体を示す模式側面図であり、図12(b)は図12(a)のB−B線矢視模式断面図である。尚、参考例1又は実施の形態1と同様のものには同一の符号を付して説明を省略する。
図11及び図12において、実施の形態2の段ボール製構造体の固定構造を用いて固定された段ボール製構造体1Bが、参考例1と異なるのは、固定部材3Bが略長方形状に形成された4枚ずつの段ボール23a〜23d,24a〜24d同士を十字状に交差させて形成されている点と、突起部4が固定部材3Bの交差部に突出して形成されている点と、抜け止め防止片5が固定部材3Bの突起部4が形成された4枚の段ボール23a〜23dの内の両側の最外層の段ボール23a,23dに形成された突起部4の両外側に配置されている点である。
図13は実施の形態2の段ボール製構造体の固定構造に用いる被固定部材及び固定部材を示す模式斜視図であり、図14は実施の形態2の段ボール製構造体の固定構造における被固定部材と固定部材の嵌合状態を示す模式斜視図であり、図15は実施の形態2の段ボール製構造体の固定構造における押え部材の挿通前の状態を示す模式斜視図である。
図13において、固定部材3Bは4枚の段ボール23a〜23dと段ボール24a〜24d同士を十字状に交差させて形成されるが、段ボールの枚数や固定の方法などは適宜、選択することができる。例えば、各々の段ボールの交差位置に凹溝状の切込部を形成し、切込部同士を噛合わせるだけでもよいし、切込部に抜け止め防止用の係止部などを設けてもよい。
尚、突起部4は、図13に示すように、固定部材3Bを形成する段ボール23a〜23d,24a〜24dの内の4枚の段ボール23a〜23dに形成されており、これにより固定部材3Bの交差部に突起部4を配置することができる。また、突起部4が形成された4枚の段ボール23a〜23dの内の両外層の段ボール23a,23dの突起部4に切れ目4aを介して抜け止め防止片5が連設されている。
次に、両外側の突起部4の先端の切れ目4aから抜け止め防止片5を外方に折り返し、抜け止め防止片5の端面5aが被固定部材2の表面2bに当接するように突起部4の外側面と重合させて図15の状態となる。
最後に、図11,図12に示したように、2枚の段ボール6a,6bからなる押え部材6の貫通孔7に突起部4及び抜け止め防止片5の外周部を嵌合させ、押え部材6を被固定部材2に積層して図11に示した段ボール製構造体1Bが得られる。
その他については、参考例1又は実施の形態1と同様なので説明を省略する。
(1)固定部材が複数枚の段ボール同士を十字状に交差させて形成されることにより、固定部材の剛性を向上させることができ、耐久性、堅牢性に優れる。
(2)突起部が固定部材の交差部に突出して形成されることにより、突起部の剛性を高めると共に、被固定部材の嵌合孔との接触面積を拡大させることができ、被固定部材の嵌合孔から固定部材の突起部が抜け難く、固定安定性に優れる。
(3)抜け止め防止片が突起部の両外側に配置されているので、被固定部材の嵌合孔の両側(嵌合孔の対向する二辺上)で抜け止め防止片によって、被固定部材及び押え部材を所定の位置に保持して傾きなどを防止すると共に、被固定部材の嵌合孔から固定部材の突起部が抜けることを確実に防止することができ、形状保持性、抜け止め防止の確実性に優れる。
図16は実施の形態3の段ボール製構造体の固定構造を用いて固定された段ボール製構造体を示す模式斜視図であり、図17(a)は実施の形態3の段ボール製構造体の固定構造を用いて固定された段ボール製構造体を示す模式側面図であり、図17(b)は図17(a)のC−C線矢視模式断面図である。尚、参考例1、実施の形態1及び2と同様のものには同一の符号を付して説明を省略する。
図16及び図17において、実施の形態3の段ボール製構造体の固定構造を用いて固定された段ボール製構造体1Cが、参考例1と異なるのは、固定部材3Cが略長方形状に形成された3枚ずつの段ボール33a〜33c,33d〜33f,34a〜34c,34d〜34f同士を井桁状に交差させて形成されている点と、突起部4が固定部材3Cの交差部を四隅とする矩形枠状に突出して形成されている点と、抜け止め防止片5が固定部材3Cの突起部4が形成された全ての段ボール33a〜33f,34a〜34fの内の各面(4面)の最外層の段ボール33a,33f,34a,34fに形成された突起部4の外側に配置されている点である。
図18は実施の形態3の段ボール製構造体の固定構造に用いる被固定部材及び固定部材を示す模式斜視図であり、図19は実施の形態3の段ボール製構造体の固定構造における被固定部材と固定部材の嵌合状態を示す模式斜視図であり、図20は実施の形態3の段ボール製構造体の固定構造における押え部材の挿通前の状態を示す模式斜視図である。
図18において、固定部材3Cは3枚ずつの段ボール33a〜33c,33d〜33f,34a〜34c,34d〜34f同士を井桁状に交差させて形成されるが、段ボールの枚数や固定の方法などは適宜、選択することができる。例えば、各々の段ボールの交差位置に凹溝状の切込部を形成し、切込部同士を噛合わせるだけでもよいし、切込部に抜け止め防止用の係止部などを設けてもよい。
尚、突起部4は、図16に示したように、固定部材3Cを形成する段ボール33a〜33c,33d〜33f,34a〜34c,34d〜34fの全てに形成されており、これにより固定部材3Cの交差部を四隅とする矩形枠状に突起部4を配置することができる。また、突起部4が形成された全ての段ボール33a〜33c,33d〜33f,34a〜34c,34d〜34fの内の各面(4面)の最外層の段ボール33a,33f,34a,34fの突起部4に切れ目4aを介して抜け止め防止片5が連設されている。
次に、矩形枠状に配置された突起部4の各面の最外側の突起部4の先端の切れ目4aから抜け止め防止片5を外方に折り返し、抜け止め防止片5の端面5aが被固定部材2の表面2bに当接するように突起部4の外側面と重合させて図15の状態となる。
最後に、図16,図17に示したように、2枚の段ボール6a,6bからなる押え部材6の貫通孔7に突起部4及び抜け止め防止片5の外周部を嵌合させ、押え部材6を被固定部材2に積層して図16に示した段ボール製構造体1Cが得られる。
固定部材3Cを複数枚の段ボール33a〜33c,33d〜33f,34a〜34c,34d〜34fで井桁状に形成することにより、固定部材3Cを大型化しつつ堅牢性を高めることができ、固定部材3Cをテーブル、ベッド、棚などの大型の段ボール製構造体の脚部等として使用することができる。
尚、固定部材3Cを形成する段ボールを長尺化し、交差させる段ボールの数も増やして固定部材を格子状に形成してもよい。
その他については、参考例1、実施の形態1及び2と同様なので説明を省略する。
(1)固定部材が複数枚の段ボール同士を井桁状に交差させて形成されることにより、固定部材の剛性を向上させながら大型化することができ、耐久性、堅牢性に優れる。
(2)突起部が固定部材の交差部を四隅とする矩形枠状に突出して形成されることにより、突起部の剛性を高めると共に、被固定部材の嵌合孔との接触面積を拡大させることができ、被固定部材の嵌合孔から固定部材の突起部が抜け難く、固定安定性に優れる。
(3)抜け止め防止片が突起部の対向する二組の面の外側にそれぞれ配置されているので、被固定部材の嵌合孔の外周の四辺上で抜け止め防止片によって、被固定部材及び押え部材を所定の位置に保持して傾きなどを防止すると共に、被固定部材の嵌合孔から固定部材の突起部が抜けることを確実に防止することができ、形状保持性、抜け止め防止の確実性に優れる。
2 被固定部材
2b 表面
2c 嵌合孔
3,3A,3B,3C 固定部材
2a,3a,6a,6b,13a,13b,13c,23a,23b,23c,23d,24a,24b,24c,24d,33a,33b,33c,33d,33e,33f,34a,34b,34c,34d,34e,34f 段ボール
4 突起部
4a 切れ目
5 抜け止め防止片
5a 端面
6 押え部材
7 貫通孔
Claims (4)
- 段ボール製の被固定部材の嵌合孔に段ボール製の固定部材の突起部が嵌合されて固定される段ボール製構造体の固定構造であって、
前記固定部材の前記突起部に延設され前記突起部の先端から折り返されて前記突起部の外側面と重合される抜け止め防止片と、前記突起部及び前記抜け止め防止片の外周部に嵌合される貫通孔を有し前記被固定部材に積層される1以上の段ボール製の押え部材と、を備え、前記固定部材及び前記突起部が複数枚の段ボールを積層して形成され、前記抜け止め防止片が前記突起部の両外側に配置されていることを特徴とする段ボール製構造体の固定構造。 - 段ボール製の被固定部材の嵌合孔に段ボール製の固定部材の突起部が嵌合されて固定される段ボール製構造体の固定構造であって、
前記固定部材の前記突起部に延設され前記突起部の先端から折り返されて前記突起部の外側面と重合される抜け止め防止片と、前記突起部及び前記抜け止め防止片の外周部に嵌合される貫通孔を有し前記被固定部材に積層される1以上の段ボール製の押え部材と、を備え、前記固定部材が複数枚の段ボール同士を十字状に交差させて形成され、前記突起部が前記固定部材の交差部に突出して形成されて、前記抜け止め防止片が前記突起部の両外側に配置されていることを特徴とする段ボール製構造体の固定構造。 - 段ボール製の被固定部材の嵌合孔に段ボール製の固定部材の突起部が嵌合されて固定される段ボール製構造体の固定構造であって、
前記固定部材の前記突起部に延設され前記突起部の先端から折り返されて前記突起部の外側面と重合される抜け止め防止片と、前記突起部及び前記抜け止め防止片の外周部に嵌合される貫通孔を有し前記被固定部材に積層される1以上の段ボール製の押え部材と、を備え、前記固定部材が複数枚の段ボール同士を井桁状に交差させて形成され、前記突起部が前記固定部材の交差部を四隅とする矩形枠状に突出して形成されて、前記抜け止め防止片が前記突起部の対向する一組又は二組の面の外側にそれぞれ配置されていることを特徴とする段ボール製構造体の固定構造。 - 前記抜け止め防止片の端面が前記被固定部材の表面に当接していることを特徴とする請求項1乃至3の内いずれか1項に記載の段ボール製構造体の固定構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013040042A JP5882930B2 (ja) | 2013-02-28 | 2013-02-28 | 段ボール製構造体の固定構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013040042A JP5882930B2 (ja) | 2013-02-28 | 2013-02-28 | 段ボール製構造体の固定構造 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2014166737A JP2014166737A (ja) | 2014-09-11 |
JP5882930B2 true JP5882930B2 (ja) | 2016-03-09 |
Family
ID=51616715
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2013040042A Active JP5882930B2 (ja) | 2013-02-28 | 2013-02-28 | 段ボール製構造体の固定構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5882930B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN111012035B (zh) * | 2019-12-31 | 2022-03-29 | 杭州顾家定制家居有限公司 | 一种适于小空间的多功能家具 |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6337871Y2 (ja) * | 1985-03-28 | 1988-10-06 | ||
JP2552736Y2 (ja) * | 1992-04-10 | 1997-10-29 | 中津川包装工業株式会社 | 包装箱 |
-
2013
- 2013-02-28 JP JP2013040042A patent/JP5882930B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2014166737A (ja) | 2014-09-11 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
EP2099334A1 (en) | Kits for use in forming three-dimensional articles, particularly articles of furniture, from flat cardboard sheets | |
JP2017209321A (ja) | 組立式家具 | |
JP2009166894A (ja) | 簡易組立式収納箱 | |
JP5882930B2 (ja) | 段ボール製構造体の固定構造 | |
JP4452250B2 (ja) | 緩衝材 | |
JP3177323U (ja) | 強化段ボール製の簡易ベッド及び強化段ボール製の簡易ベッド連接構造体 | |
JP2013185313A (ja) | 積層段ボール板の接続構造体 | |
JP5543680B1 (ja) | 段ボール製仕切り板キット | |
JP6366874B1 (ja) | 収容棚、組立家具、組立家具セット | |
JP6286194B2 (ja) | トレイ | |
JP2008114909A (ja) | 段ボール製トレー | |
JP5841087B2 (ja) | 段ボール製構造体の結合構造 | |
JPH06239346A (ja) | 段ボール製パレット | |
JP3177322U (ja) | 強化段ボール製の簡易パーテーション | |
JP2013052050A (ja) | 組立式台座 | |
JP3189510U (ja) | 組み立て式六角椅子 | |
JP3233569U (ja) | シートセット | |
JP6676421B2 (ja) | 箱用シート | |
JP2019126613A (ja) | 組立式簡易テーブル | |
JP4926672B2 (ja) | ダンボール製間仕切り装置及び間仕切り形成用ダンボール板 | |
JP7455342B1 (ja) | 角筒状構造体 | |
JP2023035326A (ja) | 什器 | |
JP3212846U (ja) | コーナーパッド用シート | |
JP5464056B2 (ja) | 紙製パネルの組立構造 | |
KR200489871Y1 (ko) | 종이 액자 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20141219 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20151029 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20151102 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20151216 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20160114 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20160204 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5882930 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
RD02 | Notification of acceptance of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R3D02 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |