JP5881303B2 - 反射防止膜および光学素子 - Google Patents

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Description

本発明は、光学素子に用いる反射防止膜に関し、反射防止性能に優れ、真空成膜装置を使用することなく製造することが可能であって生産性に優れた反射防止膜およびそれを形成した光学素子に関するものである。
レンズ等の光学素子には、光線の透過率を向上して撮像性能を向上するために、光学面には反射防止膜が形成されている。反射防止膜は、無機化合物の薄膜を光学面上に形成したものが広く用いられている。無機化合物の薄膜は真空蒸着法に代表される減圧下における成膜方法を利用しており、減圧下で無機化合物を高温に加熱することが必要であって成膜に時間を要するという問題点があった。
そこで、加熱または紫外線で硬化する有機材料をレンズ等の光学基材に塗布後、乾燥、加熱、あるいは紫外線照射を行って反射防止膜を形成する方法が提案されている。
従来の真空蒸着法では、光学ガラス等の表面に密着性が良好な反射防止膜を形成することができたが、有機材料を塗布して反射防止膜を形成する方法は、真空環境を必要としないものの、基材の光学材料との密着性が不十分なものであったり、あるいは複数層の反射防止膜を形成する場合には硬化層相互の密着性が十分でないことがあった。こうした問題を解決する方法が種々提案されている。
真空蒸着法等を使用せずに、紫外線硬化性樹脂を含有する高屈折率層と低屈折率層を交互に2層以上積層して、優れた反射防止性能を有する反射防止膜を80℃以下の温度で形成することが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、特許文献1では、紫外線硬化性の樹脂と金属酸化物粒子を含有するを高屈折率層と、紫外線硬化性のフッ素系樹脂を含有する低屈折率層とが、交互に2層以上積層されてなる反射防止膜を形成しているが、紫外線硬化性樹脂は、化学構造が類似したプラスチックレンズに対しては、比較的良好な密着性を得られるが、酸化ケイ素を主成分とするガラスを用いた光学基材に対しては密着性が充分ではないという問題点があった。
特開2005−227381号公報
本発明は、真空成膜装置を用いることなく作製することが可能であって、ガラス製の光学基材に密着性が良好な反射防止膜およびそれを有する光学素子を提供することを課題とするものである。
本発明は、ガラス基材表面に設けられる反射防止膜であって、前記表面に屈折率が異なる層の複数層が積層されており、前記表面から数えて第1層が金属アルコキシオリゴマーから形成された層であり、前記金属アルコキシオリゴマーが、テトラアルコキシシロキサン、トリアルコキシシロキサン、ジアルコキシシロキサンから選ばれる、分子量600以上3000未満のオリゴマーであり、前記第1層と前記ガラス基材との間にシロキサン結合が存在し、前記第1層の膜屈折率が1.42以上1.75未満である反射防止膜である。
前記反射防止膜の波長域420nmから650nmにおける反射率が、0.5%以下である前記の反射防止膜である。
前記の反射防止膜がガラス基材上に設けられた部材を有する光学素子である。
本発明は、ガラス基材表面に屈折率が異なる層の複数層が積層された光学素子において、前記ガラス表面から数えて第1層を金属アルコキシオリゴマーから形成された層としたので、真空成膜装置を用いることなくガラス表面に対して密着性が良好な反射防止膜を有する光学素子を提供することができる。
図1は、本発明の光学素子を説明する図であり、断面図である。 図2は、本発明の光学素子を反射製造する装置の一実施例を説明する図である。 図3は、本発明の光学素子の反射防止特性を説明する図である。 図4は、本発明の光学素子の反射防止特性を説明する図である。 図5は、本発明の反射防止膜の密着性評価方法を説明する図である。
光学ガラス等の光学基材の光学面に、屈折率が異なる複数の層を硬化積層した反射防止膜として、ガラス基材に接する第一層として、金属アルコキシドオリゴマーの塗布層を設けて、金属アルコキシドオリゴマー同士の縮合反応による高分子化によって、ガラスの構成成分との親和性が良好なシロキサン結合、あるいはチタンと酸素との結合が生成するので、ガラス表面との密着性が高い層を真空成膜装置を用いることなく短時間に所定の光学特性を有する光学素子を製造することができることを見いだしたものである。
従来、真空成膜装置を使用することなく紫外線硬化性組成物等から形成した反射防止膜は、ポリメチルメタクリレート等の合成樹脂製の光学材料を使用した光学素子に好適なものと考えられていた。前記した特許文献1においても、紫外線硬化性のフッ素樹脂を使用した反射防止膜を形成する基材としては、プラスチックレンズ等の合成樹脂が挙げられているように、合成樹脂製の反射防止膜は光学ガラスのようなガラス材料には好適なものとはされていなかった。
本発明の反射防止膜は、ガラス表面から数えて第1層には、金属アルコキシドを塗布し、金属アルコキシオリゴマーからなる膜屈折率が1.42以上1.75未満の反射防止膜を形成したものである。これによって、光学基材のガラス表面との密着性,反射防止特性が良好である反射防止膜および反射防止膜を有し、優れた反射防止特性を有する光学素子の提供が可能である。
このような特性が優れた反射防止膜が得られる理由は定かではないが、金属アルコキシドから生成した金属アルコキシオリゴマーがガラス表面との親和性が良好であるのでガラス表面との密着性が良好である反射防止膜が得られるものと考えられる。
本発明の反射防止膜は、様々なガラス製の光学材料に形成することができ、光学物品に使用するレンズ、フィルター、ミラー等の光学素子を挙げることができる。
以下に本発明を図面を参照して説明する。
図1は、本発明の光学素子を説明する図である。
光学素子1は、平板等のガラス基材、例えば屈折率1.83程度の光学ガラスである基板2の表面2aに複数層から形成された積層膜の反射防止膜3を備えている。反射防止膜3は、基板2の表面2aにシリコンアルコキシオリゴマー層からなる第1の層4を有している。
シリコーンアルコキシオリゴマーを用いて形成した第1の層4は、基材のガラス表面とのシロキサン結合を生成するので、基材との密着性の高い層を確保することができる。
また、第1の層は、屈折率1.42以上、1.75未満とした場合には、ガラス基材が備えた屈折率1.43から2.00という様々な基材に応じて、任意の屈折率のものを選択することができ、ガラス基材の屈折率に応じて、広い波長域での反射防止性能を確保することができる。
また、シリコーンアルコキシオリゴマーは、テトラアルコキシシロキサン、トリアルコキシシロキサン、ジアルコキシシロキサンなどの分子量600以上3000未満のオリゴマーを用いると良い。
分子量が600未満では、所定の膜厚を確保することが困難となり、また、分子量が3000を超えるとゲル化し難く、長期安定性を確保することができなくなる。
第1の層の膜厚は、10nm以上100nm未満とすることができが、10nmよりも薄いと膜厚の均一性が劣る場合があり、100nm以上であると形成した膜にクラックが発生する場合があるので、10nm以上100nm未満が望ましい。
このように厚さの範囲が広い膜が得られるので、ガラス基材の屈折率に応じた任意の膜厚であって、光学素子の設計自由度が大きく、優れた反射防止性能を有する膜を形成することができる。
第1の層4の上には第2の層5を有している。第2の層は、厚さ100nmから160nm、屈折率1.75から2.10のものを挙げることができる。
具体的には、塗布材料として、チタンアルコキシドオリゴーマーに酸化チタン粒子が分散した(ラサ工業製 TI2042K)によって成膜することができる。
次に、第2の層上に、第2の層よりも屈折率が小さな第3の層6を形成する。
第3の層には、厚み90nmから110nm、屈折率1.25から1.39の層を形成することができる。
具体的には例えば、汎用の合成樹脂、アルコキシシランオリゴマー等に比べて低屈折率膜を形成することが可能な非晶質フッ素樹脂(例えば一例として、旭硝子製 サイトップ)を用いて、第2の層5と同様な塗布工程、乾燥を経て、第2の層5の上に第3の層6を形成することができる。サイトップを使用した場合には屈折率が1.32の層が得られる。
図2は、本発明の光学素子を製造する装置の一実施例を説明する図である。
成膜装置20はスピンコート装置であって、基材保持部22に、基材中心と回転中心が一致する様に、基材保持部には基材外径に応じた嵌合部が設けられている。
基材を嵌合部に挿入し、基材保持部22に設けた図示しない吸引孔を減圧手段によって負圧にすることによりガラス基材2の中心と回転中心とを一致させて保持している。
基材保持部22は回転軸24に取り付けられており、回転軸24は回転駆動する回転部26に結合している。
本発明の成膜装置20は、基材保持部22の上部に吐出ノズル部31が配置されており、吐出ノズル部31には、異なる塗膜材料を吐出する独立した第1層塗布ノズル33a、第2層塗布ノズル33b、第3層塗布ノズル33cを有している。また、吐出ノズル部31は、各吐出ノズルを基材の中心に移動するとともに、塗布材料の吐出を調整する吐出調整部35に結合している。
また、吐出調整部35には、複数の吐出ノズル33a、33b、33cに対応した塗膜材料供給槽41a、41b、41cが結合されている。
基材保持部22の上部には、熱風噴射部37a、37bを有しており、基材を成膜装置外へ移動することなく塗膜材料を塗布して硬化することが可能である。したがって、基材保持部22にガラス基材2を保持して一度の位置決めのみで組成の異なる膜形成を順次行うことができる。
また、基材保持部22、回転部26、吐出ノズル部31、熱風噴射部37a、37b等の各装置の動作は、制御装置45によって制御している。
本発明の反射防止膜の成膜は、基材保持部22にガラス基材2を載置して、ガラス基材の中心を基材保持部の中心に一致させて保持した後に、吐出調整部35によって吐出ノズル部31を移動してガラス基材2の中心に第1層の塗布材料を吐出する第1層塗布ノズル33aを位置合わせを行う。次いで、制御装置45から制御信号によって、所定の回転数で回転した状態で、第1層塗布ノズル33aから所定量の塗布材料を吐出して塗布する。次いで、熱風噴射部37a、37bから熱風を噴射して塗布材料の硬化を促進して均一な膜厚の第1層を形成する。
膜厚は、塗布材料、吐出液量、回転数、回転時間を変化させて膜を作製して、所望の膜厚を得る条件を求めて、これらの値を設定することによって所望の膜厚の層を得ることができる。
続いて、吐出調整部35によって吐出ノズル部31を移動して第2層の塗布材料を吐出する第2層塗布ノズル33bをガラス基材2の中心に位置合わせの後に、基材保持部22を所定の回転数で回転して第2層の塗布材料を吐出して所定の膜厚で塗布した後に熱風噴射部37a、37bから熱風を噴射して塗布材料の硬化を促進して均一な膜厚の第2層を形成する。
更に、同様にして第3層塗布ノズル33cの位置合わせを行って、第3層塗布材料41cを吐出して同様に塗布材料を塗布した後に熱風を噴射して第3層を形成する。
以上の様に、本発明の成膜装置では、塗布および硬化処理を基材を成膜装置から移動することなく、同じ位置に設置した状態で行うので、高精度の反射防止膜の形成を効率的に行うことが可能となる。また、以上の説明では、第3層を塗布する例について述べたが、それ以上の数の層であっても同様に層形成することが可能である。
実施例1
直径20mm、厚さ1mmのガラス基材(オハラ製 S−LAH60 屈折率1.83)を成膜装置の回転保持部に配置して3200min-1で回転させてノズル部をガラス基材の中心に配置し、第1の層に使用する塗布液としてオルガノポリシロキサン(信越化学工業製 KR500)のn−ブタノール5質量%溶液をノズルから0.1mlを吐出し、15秒後に回転を停止した。
次いで、ガラス基材を回転保持部に装着した状態で、熱風噴射部から80℃の熱風を基材表面に30秒間吹きつけた。
得られた第1の層の厚さは15nm、膜屈折率は、1.48であった。第1の層は、基材のガラスとの間でシロキサン結合を形成して強固な層を形成することが形成できる。
第1の層が、屈折率1.42以上、1.75未満であるので、様々なガラス基材の屈折率範囲である1.43から2.00に応じて、任意の屈折率を選択できるので、ガラス基材の屈折率に応じて、広い波長域での反射防止性能を確保することができる。
次に、第1の層上に第2の層を形成する。
回転保持部を3000min-1で回転させ、ノズル部を基板中心に配置し、塗布液として、チタンアルコキシドオリゴーマーに酸化チタン粒子が分散した(ラサ工業製 TI2042K)n−ブタノール5質量%溶液を0.1ml吐出し、15秒後に基板回転を停止した。第1の層の工程と同様な乾燥工程を経て、第1の層4の上に第2の層5を得形成した。層5の厚さは、155nm、屈折率は、1.88であった。
次に、第3の層に使用する塗布液として、非晶質フッ素樹脂(旭硝子製 サイトップ)を用いて、第2の層5と同様に塗布して塗布、乾燥を経て、第2の層上に第3の層を形成し
た。第3の層6の厚さは、100nm、屈折率は、1.32であった。
図3は、作製した光学素子の反射防止特性を示すグラフである。このグラフから波長域420nmから650nmの範囲で、反射率が0.5%以下であり、可視域での透過率が高い光学素子を得ることがわかる。
反射防止膜の密着性評価
作製した試料について以下の反射防止膜の密着性評価試験方法に従い評価を行いその結果を表1に示す。
剥離試験
図4に試験方法を示すように、ガラス基材2の表面に反射防止膜3を形成した剥離試験試料1にセロハンテープ(ニチバン製セロテープCT−24)4を反射防止膜面に貼り付け、反射防止膜3の表面に対して、45°方向に10cm/sで剥がし、前後の外観変化を観察した。剥離前後で外観に変化がなければ、剥離なしとし、表1に剥離の有無を示した。
密着試験
反射防止膜の表面をレンズクリーニングワイパー(小津産業製ダスパー)で、9.8kPaの圧力を加えて拭き、試験前後での波長550nmにおける反射率の測定をレンズ反射率測定機(オリンパス製USPM−RU)を用いて行った。耐熱性評価試験前に比べて、0.2%以上変化すれば不良とした。
実施例2
直径20mm、厚さ1mmのガラス基材(オハラ製 S−BSL7 屈折率1.52)を成膜装置の回転保持部に配置し、3300min-1で回転させて、ノズル部をガラス基材の中心に配置し、第1の層に使用する塗布液として、チタンオクチレングリコールキレート(マツモトファインケミカル製 TC200)のn−ブタノール5質量%溶液を0.1mlを吐出し、15秒後に回転を停止した。
次いで、ガラス基材を回転保持部に装着した状態で、熱風噴射部から80℃の熱風を基材表面に30秒間吹きつけて硬化を促進して、第1の層を形成した。得られた層の厚さは90nm、膜屈折率は、1.58であった。第1の層は、基材のガラスとの間でチタン−酸素−ケイ素の架橋化により、密着性が高い層を得ることができるものと考えられる。
次いで、第1の層を形成したガラス基材を、3500min-1で回転させて、塗布液として、チタンアルコキシドオリゴーマーに酸化チタン粒子が分散した(ラサ工業製 TI2042K)n−ブタノール25質量%溶液をノズルから0.1ml吐出して、厚さ30nm、屈折率 1.88第2の層を形成した。
次いで、第2の層を形成したガラス基材を、4300min-1で回転させて、塗布液として、チタンオクチレングリコールキレート(マツモトファインケミカル製 TC200)のn−ブタノール2.5質量%溶液をノズルから0.1ml吐出して、厚さ17nm、屈折率1.58の第3の層を形成した。
次いで、第3の層を形成したガラス基材を、4200min-1で回転させて、チタンアルコキシドオリゴーマーに酸化チタン粒子が分散した(ラサ工業製 TI2042K)n−ブタノール35質量%溶液をノズルから0.1ml吐出して、厚さ94nm、屈折率1.88の第4の層を形成した。
次いで、第4の層を形成したガラス基材を、3100min-1で回転させて、塗布液として、チタンオクチレングリコールキレート(マツモトファインケミカル製 TC200)のn−ブタノール2.5質量%溶液をノズルから0.1ml吐出して、厚さ45nm、屈折率1.58の第5の層を形成した。
次いで、第5の層を形成したガラス基材を、4000min-1で回転させて、第2の層形成に使用した塗布液をノズルから0.1ml吐出して、厚さ19nm、屈折率1.88の第6の層を形成した。
更に、第6の層を形成したガラス基材を、2800min-1で回転させて、非晶質フッ素樹脂(旭硝子製 サイトップ)を塗布液として、ノズルから0.1ml吐出して、厚さ113nm、屈折率1.32の第7の層を形成した。
反射防止膜を形成した光学素子の反射率の特性を図5に示す。
基板表面に屈折率の異なる所望の厚さの層を交互に配置した7層の積層体を設けることにより、波長域380nmから900nmの範囲で、反射率が0.5%以下であり、可視域から近赤外域までの透過率が高い光学素子を得ることができる。
また、作製した試料について実施例1と同様に反射防止膜の密着性評価試験を行い、その結果を表1に示す。
比較例1
実施例2で用いたものと同じガラス基板(オハラ製 S−BSL7)上に、アルミナ層を140nm、ジルコニア層を120nm、フッ化マグネシウム層を95nmの厚さで順に真空蒸着した比較試料を作製して、実施例1と同様に剥離試験をおこないその結果を表1に示す。
表1の密着試験結果に示すように、実施例1および2の反射防止膜は、真空蒸着法により形成された比較例の反射防止膜と同レベルに、ガラス表面に対する密着性が優れていた。さらに、密着試験結果から、隣接する層同士の密着性にも優れていることが確認できた。
また、表1に示す剥離試験の結果も優れていた。
試験結果 表1
剥離試験 密着試験
実施例1 剥離なし 変化なし
実施例2 剥離なし 変化なし
比較例 剥離なし 変化なし
本発明の複数の層を積層した反射防止膜は、反射防止性能、基材のガラス材料との密着性、隣接する層同士の密着性に優れており、しかも紫外線硬化性組成物を積層して硬化することによって短時間で成膜することができるので生産性にも優れた光学素子を提供することができる。
1…剥離試験試料、2…ガラス基材、3…反射防止膜、4…セロハンテープ、20… 成膜装置、22…基材保持部、24…回転軸、26…回転部、31…吐出ノズル部、33a…第1層塗布のズル、33b…第2層塗布ノズル、33c…第3層塗布ノズル、35…吐出調整部、37a,37b…熱風噴射部、41a、41b、41c…塗膜材料供給槽、45…制御装置

Claims (3)

  1. ガラス基材表面に設けられる反射防止膜であって、
    前記表面に屈折率が異なる層の複数層が積層されており、
    前記表面から数えて第1層が金属アルコキシオリゴマーから形成された層であり、
    前記金属アルコキシオリゴマーが、テトラアルコキシシロキサン、トリアルコキシシロキサン、ジアルコキシシロキサンから選ばれる、分子量600以上3000未満のオリゴマーであり、前記第1層と前記ガラス基材との間にシロキサン結合が存在し、前記第1層の膜屈折率が1.42以上1.75未満であることを特徴とする反射防止膜。
  2. 前記反射防止膜の波長域420nmから650nmにおける反射率が、0.5%以下であることを特徴とする請求項に記載の反射防止膜。
  3. 請求項1または2のいずれか1項記載の反射防止膜がガラス基材上に設けられた部材を有することを特徴とする光学素子。
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