JP5879667B2 - 核酸の検出および同定のための一体型デバイス - Google Patents

核酸の検出および同定のための一体型デバイス Download PDF

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    • C12Q2527/101Temperature

Description

(関連出願の相互参照)
本願は、参照により本明細書に組み入れられている、2011年4月20日に出願された「核酸の検出および同定のための一体型デバイス(Integrated Device for Nucleic Acid Detection and Identification)」という表題の、米国仮出願第61/477,357号および2011年4月20日に出願された「核酸のための振動増幅反応(Oscillating Amplification Reaction for Nucleic Acids)」という表題の米国仮出願第61/477,437号の出願の優先権と利益を主張する。
配列記載書、表またはコンピュータプログラムへの参照
出願人は、ASCII準拠であり、参照により本明細書に組み入れられている、2キロバイトを有する、2012年4月20日に作成した042012_ST25.txtという名称のテキストファイルとして配列記載書をここに提出する。
本発明の実施形態は、核酸を検出および同定する一体型デバイスおよび関連方法に関するものである。本デバイスは、完全に使い捨てであってよく、または使い捨て部分と再使用可能な部分を備えていてよい。
以下の議論は、いくつかの刊行物および参考文献に言及することに留意されたい。このような刊行物の議論は本明細書では、科学的原理のより完全な背景のために与えられ、このような刊行物が特許性を判断する目的のための従来技術であることを認めるものとして解釈されるべきではない。
感染性および顕現性疾患、生物学的脅威因子、遺伝的疾患ならびに病原体の環境における貯蔵庫(environmental reservoirs of pathogens)の公衆衛生への影響や意識が高まるにつれ、より情報量が多く、高感度であり、特異的なポイント・オブ・ユース(point−of−use)迅速アッセイに対する要求により、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)ベースのツールに対する需要が高まっている。PCRベース増幅などの方法による核酸ベースの分子試験は、きわめて高感度であり、特異的で、情報量が多い。残念なことに、現在利用可能な核酸試験が現場での使用には不適であるか、または有用性が限定されているのは、これらの試験には複雑で費用のかかる機器類、特殊な実験用材料および/またはユーザの介入に依存する複数の操作が必要なためである。結果として、分子試験用の大半の試料は集中型試験所に送られ、必要な情報を得るためには長い所要時間がかかることになる。
迅速なポイント・オブ・ユース(point−of−use)分子試験に対する要求に対処するために、これまでの努力は使い捨てカートリッジと比較的高価な関連機器を用いる製品設計に注がれてきた。流体移動、増幅温度制御および検出を実現するために外部機器類を使用すると、分子試験に必要な複数の工程を一体化することに固有の技術上の課題の多くが簡単になる。残念なことに、複雑な機器類に依存することにより、小規模な診療所、地方および州政府ならびに法執行機関には著しい経済的障壁がもたらされる。さらに、試験を行うために少数の機器に依存すると、生物兵器の放出が疑われる場合や新興流行(emerging epidemic)の場合に起きるような、要求が高まる期間における不必要な遅延を引き起こすおそれがある。実際に、機器および使い捨て試薬カートリッジモデルは、大量発生により処理能力の増大やスループットの上昇が要求される場合に、潜在的に著しいボトルネックを引き起こす。加えて、機器類への依存によって配置場所へ試験装置を臨時に設置することが複雑となり、配置場所では物流上の制約により嵩高い関連設備は除外されるか、またはインフラストラクチャ要件(たとえば信頼できる電源)は存在しない。
重力は、既存のマイクロ流体デバイスでの流体移動手段として記載されてきた。しかし、通例のデバイスによって、このような流体移動のプログラム式もしくは電子制御、または3つ以上の流体の混合は可能にはならない。また、一部のデバイスは、不活性または包装済み流体を落下させてわずかな真空を生じさせることによって発生した圧力降下を利用して、垂直に向けられている場合に処理チャンバ内に反応物質を吸引するが、このことにより包装済み流体の安定性を確保するための貯蔵上および輸送上の複雑さが増す。複数の別個のステップで流体を移動させることを教示している既存のデバイスにより、チャンバの間に破損しやすいシールまたは弁が必要とされ、これにより操作と製造が複雑になる。これらのデバイスによって、各チャンバ用の別個の遠隔配置されたベントは教示されていない。
代表的なマイクロ流体デバイスは通例、標準的な実験室手順で用いられるよりも小さい反応体積を利用する。PCRまたは他の核酸増幅反応、たとえばループ媒介増幅(LAMP)、核酸ベース配列増幅(NASBA)ならびに他の等温および熱サイクル法は通例、5から100マイクロリットルの反応体積を使用して試験および研究実験室で行われる。これらの反応体積は、希釈された試料中の少ないアッセイ標的を確実に検出するのに十分な試験試料体積を収容する。在来の実験室での分子試験で用いられるものと比べて、反応体積を減少させるマイクロ流体システムは、反応に添加できる試料の体積も必然的に減少させる。反応体積がより小さくなった結果、希釈試料中のまたはアッセイ標的が微量である場合の、検出可能な標的の量を存在させるのに十分な試料体積を収容する能力が低下する。
本発明の一実施形態は、標的核酸を検出するための使い捨てプラットフォームであって、標的核酸を含むサンプルを収容するためのサンプルチャンバと、第1チャネルを介してサンプルチャンバに連結され、第2チャネルを介して第1ベントポケットに連結されている増幅チャンバと、第3チャネルを介して増幅チャンバに連結され、第4チャネルを介して第2ベントポケットに連結されている標識チャンバと、第5チャネルを介して標識チャンバに連結され、第6チャネルを介して第3ベントポケットに連結されている検出サブシステムと、複数の抵抗加熱素子と、1個以上の温度測定デバイスとを備え、ベントポケットは、抵抗加熱素子のうち1個の付近に位置する非耐熱性メンブレンによって、大気からそれぞれ密閉されている、使い捨てプラットフォームである。使い捨てプラットフォームは場合により、サンプルチャンバの入口と直接流体連結した出口を備えるサンプル調製ステージをさらに備えている。増幅チャンバの実質的平面の寸法は、好ましくは、増幅チャンバと熱的に接触している抵抗加熱素子の実質的平面の寸法とほぼ同じである。増幅チャンバは、好ましくは、能動的冷却デバイスによって冷却されない。増幅チャンバは場合により、増幅溶液を含有し、サンプルチャンバは場合により、液体増幅試薬ミックスもしくは凍結乾燥増幅試薬ミックスを含み、および/または標識チャンバは場合により、検出粒子を含む。標識チャンバは、好ましくは、抵抗加熱素子の1個を使用して加熱可能である。検出サブシステムは、好ましくは検出粒子を含まないラテラル・フロー・ストリップを含む。チャンバ、チャネルおよびベントポケットは、好ましくは流体アセンブリ層上に位置して、電子素子は好ましくは、プリント回路基板を含む別個の層上に位置し、別個の層は流体アセンブリ層に結合されている。検出サブシステムは、好ましくは流体アセンブリ層上に位置しているか、または場合により第2流体アセンブリ層上に位置している。少なくとも1個のチャンバの体積は、好ましくはおよそ1マイクロリットルからおよそ50マイクロリットルの間である。使い捨てプラットフォームは、好ましくは、使い捨てプラットフォームを外部機器ではなく、使い捨てプラットフォームを垂直のまたは傾斜した向きに保持するベースユニットと連結するためのコネクタをさらに備える。
本発明の一実施形態は、標的核酸を検出する方法であって、該方法は、使い捨てプラットフォームのサンプルチャンバに標的核酸を含むサンプルを配置することと、使い捨てプラットフォームを垂直にまたは傾斜して向けることと、サンプルを液体または先に凍結乾燥させた増幅試薬ミックスと反応させることと、増幅チャンバに連結された第1ベントポケットを大気に開放することにより、反応したサンプルが増幅チャンバ中に流入できるようにすることと、増幅チャンバにて標的核酸を増幅することと、標識チャンバに連結された第2ベントポケットを大気に開放することにより、増幅した標的核酸が標識チャンバ中に流入できるようにすることと、標識チャンバにて検出粒子を使用して、増幅した標的核酸に標識することと、検出サブシステムに連結されている第3ベントポケットを大気に開放することにより、標識した標的核酸が検出サブシステム中に流入できるようにすることと、増幅した標的核酸を検出することとから成る。増幅ステップは、好ましくは、使い捨てプラットフォーム内で増幅チャンバ付近に位置する抵抗加熱素子を使用して、標的核酸を増幅することを含む。本方法は、好ましくは、増幅チャンバを受動冷却することをさらに含む。本方法は、好ましくは、標識ステップの間に、使い捨てプラットフォーム内の標識チャンバ付近に位置する抵抗加熱素子を使用して標識チャンバを加熱することをさらに含む。検出サブシステムは、好ましく、検出粒子を含まない。本方法は、好ましくは、外部機器ではないドッキングステーションを使用することにより使い捨てプラットフォームの動作を制御することをさらに含む。
本発明の目的、利点および新規特徴、ならびにさらなる応用範囲は、添付図面と併せて、続いての詳細な説明において一部が述べられており、以下を検討することで当業者には一部が明らかとなり、または本発明の実施により習得され得る。本発明の目的および利点は、添付された特許請求の範囲にて特に指摘した手段および組み合わせを用いて、実現および達成され得る。
添付図面は、明細書に組み込まれ、その一部を形成するものであり、本発明のいくつかの実施形態を例示し、説明と共に、本発明の原理を明らかにする役割を果たす。図面は、本発明のある実施形態を例示する目的のものに過ぎず、本発明を限定するものと解釈されるべきではない。図面において、
本発明の一実施形態のための流体層および電子層を示す図である。調製されたサンプル流体はサンプルチャンバに進入して、そこで好ましくは凍結乾燥試薬と混合される。垂直向きでは、流体柱の圧力がその下の密閉された空気の体積と平衡になっている。毛管現象によって、空気の逃げと流体のさらなる進行が妨げられる。対応するベントポケットの下にある適切なベントシールが破断すると、流体はさらなる処理のために、出口チャネルを通じて次のチャンバに移動する。温度および流体制御は、好ましくは、標準プリント回路アセンブリ(PCA)構成要素およびアセンブリ技法を使用して達成される。 流体層内での流体移動の制御を行うために、本発明の一実施形態で用いられるベント機構の概略図である。 本発明の一実施形態におけるベントの位置および構造を示す図である。膜が周囲圧を超える流体柱の圧力を維持する。十分な熱が加えられると、膜は破断して、圧力を平衡する。流体は静水圧勾配に沿って移動する。圧力は、2、3ミリバール未満となることがある。 本発明の一実施形態のさらなる抵抗ヒータの詳細を示す。2個の2512サイズ厚膜表面実装デバイス(SMD)抵抗器(加熱素子)が、プリント回路基板(PCB)上で0402サイズサーミスタ(温度センサ)と側面で接している。(複数の)抵抗器と増幅チャンバとのインタフェースにおけるサーマルコンパウンドの薄層により、ヒータおよびセンサへの熱伝導率が維持されている。チャンバの寸法は、好ましくは、面積/体積比を最大化するように選択される。 熱サイクルまたは等温ベース核酸増幅法のどちらかに対応する本発明の実施形態を示す。 4個の抵抗器/サーミスタ対を有するPCAを示す。4個の表面実装抵抗器は、4個の独立制御可能なヒータとして作用する(矢印)。 図3の抵抗ヒータの詳細と一致する、図4AのPCAに結合された流体アセンブリを示す。流体層はPCAの表面実装抵抗器とインタフェースして、核酸増幅用の反応チャンバを提供する。 PCR装置(LAB)からのまたは熱サイクルによる本発明の一実施形態(μヒータ)による、約150bp(塩基対)生成物を生成する増幅反応のゲル電気泳動を示す。最左レーンがサイズ標準である。 本実施形態の増幅チャンバ内の流体についての、温度対時間(秒)のグラフである。暗い線は、熱電対によって得た反応チャンバ中の溶液の温度を示す。明るい線は、温度制御のためにマイクロコントローラが使用するサーミスタによって測定された温度である。2温度PCR反応40サイクルを、20μLの反応体積を使用して20分未満で達成することができる。 は、PCR装置(正の対照)から、または本発明の一実施形態を使用することにより、約150bp生成物を生成する等温核酸配列ベース増幅(NASBA)反応のゲル電気泳動を示す。4つの別個の反応は、温度センサの設定および流体チャンバ内部に適用される特定の表面処理の両方を示している。 ベントを使用せずに流体を運搬する技法を含む、本発明の一実施形態を示す。流体柱の下でチャンバを加熱することにより、気体が膨張して、気体自体が入口チャネルを通じて除去される。冷却すると、チャンバ体積中の気体が収縮して、除去された気体の体積と比例する流体の体積を引き込む。流体はチャンバ底部に落下する。このサイクルが連続して反復されて、全反応体積を移動することができる。この技法の動作は、チャネルのサイズ、長さ、加熱時間および温度、チャンバ体積および構成要素の表面エネルギーによって変わる。 本発明の一実施形態の標識チャンバの詳細および機能を示す。アンプリコンを含有する流体が入口チャネルを通じて標識チャンバに進入して、検出粒子と接触する。流体の加熱または沸騰により、十分な混合が実現される。チャンバの好ましくはテクスチャ特徴、たとえばレーザエッチングされたラインまたは一連のラインにより、底部および側面にて核形成された気泡が上昇して、好ましくは効果的に混合物を撹拌する。本実施形態において、SMD構成要素は、増幅ヒータで使用されているものと同じである。 本発明の一実施形態の流体層の構成要素である。選択した厚さの壁構成要素が、面構成要素によって2つの側面に接合されている。一実施形態において、壁構成要素は0.5mmレーザ切断されたアクリルであり、面は0.004インチのポリエステル(PET)膜である。部品は、好ましくはシリコーン転写接着剤により共に結合されている。内部表面は濡れを制御するように処理されている。試薬およびラテラル・フロー・アセンブリは製造中に加えられる。接着メンブレンは、好ましくはベントポケットを覆って密閉される。 加熱素子が厚膜抵抗器である、本発明の一実施形態の流体アセンブリに面するPCA側面を示す。温度センサは、ヒータにごく近くに位置決めされた小型SMDサーミスタである。PCAは、場合により、アッセイ進行、加熱およびベント開放を監視するためのインジケータLEDを含んでよい。 本発明の一実施形態による、接着シム(adhesive shim)によってPCAに接合された流体カセットを示す図である。シムの厚さは、ベントおよびヒータの適正な間隔配置および機能のために重要となる可能性がある。 本発明の半使い捨ての本発明の構成の実施形態の使い捨てPCAを示す。PCAは、使い捨て流体アセンブリとインタフェースする電子構成要素のみ含有する。これは加熱素子、温度センサおよび場合によりLEDインジケータを含む。回路を完成させるための、および場合により垂直向きに支持を加えるためのコネクタが存在する。 ドッキングステーションに配置された、図10Aの使い捨てPCA/流体アセンブリを示す。ドッキングステーションは、制御電子部品および電源を含有し、場合により移動や携帯が容易である。PCAおよび流体アセンブリを含有する使い捨て部分は、コネクタに好ましくは垂直向きに挿入される。表示LED、LCDおよびユーザ制御装置を含むユーザインタフェースは、場合によりいくつかの実施形態において存在することがある。ドッキングステーションは、アッセイに必要な電子工程を開始するボタンを含むことがある。 本発明の使い捨ての本発明の構成の実施形態のPCAの前面の図面である。この側面は、流体アセンブリに面する。加熱およびセンサ素子ならびにユーザインタフェース構成要素、たとえばLEDインジケータは、本実施形態に存在する。 図11Aの使い捨て本発明の構成のPCAの裏面のレイアウトを示す図である。PCBのこの側面は、制御回路、たとえばマイクロコントローラ、MOSFETスイッチおよび補助回路を保持する。本実施形態では、9Vバッテリ用の端子ならびに任意のユーザ・インタフェース・デバイス、たとえばアッセイ開始に有用なタクタイルスイッチが存在する。 9Vバッテリが設置された、図11BのPCAの図である。プラスチックハウジングは図示されていない。バッテリ配置は、図示する通り、質量中心を低下させるために、および動作中のデバイスの傾斜または転覆の防止を補助するために好ましい。 サンプル調製サブシステムが増幅および検出流体素子および電子部品とインタフェースしている、本発明の半使い捨て実施形態の図である。 使い捨てアッセイに組み込まれている多層流体層の一実施形態の構成要素を示す。 図13の流体層を組み込んでいる使い捨てアッセイカートリッジの分解組み立て図を示す。 ドッキングステーションに配置された、図14の組み立て済みの使い捨てPCA/流体アセンブリの図を示す。 熱サイクルベース核酸増幅および検出に支持する、本発明の一実施形態の流体層の写真を示す。核酸増幅に支持するために必要なすべての試薬を含有する反応溶液をサンプルチャンバに添加した。 必要な酵素を反応溶液に液体形で添加した。 必要な酵素をサンプルチャンバへの凍結乾燥ペレットの組み込みによって供給した。核酸の増幅および検出は、実施例1に記載するように行った。検出ストリップアセンブリの上端ラインは、正の対照である、検出プローブに相補的なオリゴヌクレオチドを表す。正の対照の直下のラインは、捕捉ラインである、検出プローブと同じ増幅産物鎖に相補的な固定オリゴヌクレオチドを表す。 本発明によるサンプル調製サブシステムとインタフェースすることによって製造された、一体型のサンプルから結果までの(sample−to−result)核酸試験デバイスの写真である。本発明の実施形態は、核酸単離、増幅および検出に1台の一体型デバイスで支持する。核酸単離、増幅および検出は、実施例2に記載するように行った。ラテラル・フロー・アセンブリの上端ラインは、正の対照である、検出プローブに相補的なオリゴヌクレオチドを表す。正の対照の直下のラインは、捕捉ラインである、検出プローブと同じ増幅産物鎖に相補的な固定オリゴヌクレオチドを表す。本デバイスは、柑橘グリーニング病に罹患した柑橘樹からの浸軟葉組織の処理および一体型サンプル調製システムによって単離された核酸のアッセイの完了後に、柑橘グリーニングの病原因子であるカンジダツス・リベリバクタについて示されている。 本発明によるサンプル調製サブシステムとインタフェースすることによって製造された、一体型のサンプルから結果までの(sample−to−result)核酸試験デバイスの写真である。本発明の実施形態は、核酸単離、増幅および検出に1台の一体型デバイスで支持する。核酸単離、増幅および検出は、実施例2に記載するように行った。ラテラル・フロー・アセンブリの上端ラインは、正の対照である、検出プローブに相補的なオリゴヌクレオチドを表す。正の対照の直下のラインは、捕捉ラインである、検出プローブと同じ増幅産物鎖に相補的な固定オリゴヌクレオチドを表す。本デバイスは、柑橘グリーニング病に罹患した柑橘樹からの浸軟葉組織の処理および一体型サンプル調製システムによって単離された核酸のアッセイの完了後に、柑橘グリーニングの病原因子であるカンジダツス・リベリバクタについて示されている。
本発明の実施形態は、核酸分子アッセイの必要なステップすべてを行う機器類の独立した手段を一体化して、現在の免疫ラテラルフロー迅速アッセイを、より情報量が多く、高感度の分析を提供する新世代の核酸試験によって補完する、使い捨てプラットフォームを含む。本発明の実施形態は、感染症、生物学的脅威の病原体、農業試験および環境試験が最も大きな影響を与えやすい小規模な診療所や簡易施設(austere settings)での迅速核酸試験のより幅広い使用を容易にする。本発明のある実施形態は、完全に独立型で使い捨てであるため、機器類によってボトルネックが課されることなく、並行試験を行うことにより、需要増大時に「処理能力を上昇させる」ことが可能となる。加えて、安価なバッテリ駆動式またはACアダプタ給電式ドッキングステーションと連結された低コストの使い捨てカートリッジが好ましい用途においては、簡単なドッキングステーションが用いられる本発明の一実施形態により、再使用可能であるが安価なベースに再使用可能な構成要素を配置することによって、試験コストがさらに低減される。本明細書で開示するプラットフォーム技術は、実験室での核酸増幅ベース方法と同等の感度、最小限のユーザ介入および訓練要件、増幅および検出の両方によって与えられる配列特異性、マルチプレックス処理能力、安定な試薬、低コスト大規模製造との適合性、簡易施設(austere settings)での使用を可能にするバッテリ動作、ならびにデバイスの再設計が不要な、追加のまたは代わりのバイオマーカーの組み込みを可能にする柔軟性のあるプラットフォーム技術を提供する。
本発明の実施形態は、試験が普通行われる実験室環境から離れた場所で分析を行うのに好適な、低コストのポイント・オブ・ユース(point−of−use)核酸検出および同定のためのシステムおよび方法を提供する。有利には、核酸増幅反応体積は、在来の実験室試験で一般に使用されるのと同じ体積範囲(たとえば5〜100μL)であることができる。本発明の実施形態で行う反応はこのため、一般に容認されている実験室アッセイと直接比較可能であり、在来の分子試験で通例用いられるのと同じ試料体積を収容することが可能である。
本発明の実施形態は、サンプル中の1つまたは複数の標的核酸の存在を検出するために使用してよい。標的配列は、DNA、たとえば染色体DNAもしくは染色体外DNA(たとえばミトコンドリアDNA、葉緑体DNA、プラスミドDNAなど)またはRNA(たとえばrRNA、mRNA、小型RNAおよびウイルスRNA)であってよい。同様に、本発明の実施形態は、単一ヌクレオチド多型、欠失、挿入、転位および配列重複を含む核酸多型を同定するのに使用してよい。さらに、本発明の実施形態は、遺伝子調節事象、たとえば転写レベルでの遺伝子上方調節および下方調節を検出するのに使用してよい。このため、本発明の実施形態は、1)農業、臨床、食品、環境および獣医学サンプルにおける病原体核酸の検出および同定、2)疾患の遺伝的バイオマーカーの検出、ならびに3)疾患または代謝状態の関連バイオマーカーの検出を通じた疾患または代謝状態、たとえば病原体、毒素、他の病原因子、環境による刺激または代謝状態の存在に応答した遺伝子調節事象(mRNA上方もしくは下方調節または疾患もしくは代謝状態の間に産生または抑圧された小型RNAもしくは他の核酸分子の誘導)の診断などの用途に用いてよい。
本発明の実施形態は、流体制御、温度制御および試薬混合のあらゆる態様を含む、核酸サンプル添加時の標的核酸サンプルの調製、増幅および検出の手段を含む。
本発明のいくつかの実施形態において、本デバイスは、移動可能な電源、たとえばバッテリを使用する核酸試験を行う手段を提供し、完全に使い捨て可能である。本発明の他の実施形態において、使い捨て核酸試験カートリッジは、代表的な実験室機器類のすべての機能を行うわけではない、簡単な再使用可能な電子構成要素と併せて動作する。
本発明の実施形態は、これに限定されるわけではないが、ハウジング、回路基板および流体またはマイクロ流体層を備えた核酸増幅および検出デバイスを提供する。ある実施形態において、回路基板は、多種多様の表面実装構成要素、たとえば抵抗器、サーミスタ、発光ダイオード(LED)、光ダイオードおよびマイクロコントローラを含有してよい。流体またはマイクロ流体層は、水性反応体積の移動を担い、多種多様のプラスチックから、レーザ切断された、ウォータージェットで切断されたまたは射出成形されたピースの接合、融着または積層を含む多種多様の製造技法によって作製してよい。流体素子および回路基板構成要素はまとめられて、その熱的結合は、熱伝導材料または化合物によって向上されてよい。ハウジングは、好ましくは、一部は、マイクロ流体および回路基板層の繊細な構成要素を覆う、表面保護シースとして作用し、サンプル投入、緩衝剤放出、核酸溶離ならびにデバイスの機能に必要な工程の開始を容易にする役割も果たしてよい。たとえばハウジングは、サンプル投入ポート、ユーザの動作、緩衝剤放出、サンプルフロー開始および/または核酸溶離を可能にするボタンまたは同様の機械的特徴を含んでよい。
本発明のいくつかの実施形態において、流体またはマイクロ流体層は、好ましくは、サンプル投入チャンバ、増幅チャンバ、核酸標識チャンバおよび検出チャンバを含む4個のチャンバを備える。溶液投入チャンバは、好ましくは、核酸含有サンプルを添加できるサンプル投入オリフィス、および増幅チャンバに達する退出管路を備える。サンプル投入チャンバは、好適な緩衝剤、塩、デオキシリボヌクレオチド、リボヌクレオチド、オリゴヌクレオチドプライマ、ならびに酵素、たとえばDNAポリメラーゼおよび逆転写酵素を含む凍結乾燥試薬を含んでもよい。このような凍結乾燥試薬は、好ましくは、核酸サンプルの添加時に可溶化される。増幅チャンバは、好ましくは、回路基板上のヒータ素子と位置合せして配置され、ヒータ素子と熱接触している。同様に、回路基板上に存在する電子構成要素は、流体層のベントもしくはバルブ構造と物理的に接触して、またはベントもしくはバルブ構造の近くに配置されて、電子制御を可能にする。回路基板の物理的レイアウトは流体またはマイクロ流体層の素子と位置が合うように設計されているので、増幅および/または流体フロー制御用の回路基板の抵抗加熱素子は、これらの素子と相互作用する流体構成要素の素子と接点を形成するように位置している。
本発明の他の実施形態は、サンプル調製デバイスと一体化された核酸増幅および検出デバイスを含む。サンプル調製デバイスを含む実施形態により、サンプル調製サブシステム出口ポートまたはバルブとデバイスの流体またはマイクロ流体構成要素の1個または複数の投入ポートとの間の流体の連通手段が提供される。
別途定義しない限り、本明細書で使用するすべての技術用語、表記および他の科学用語は、本発明が属する分野の当業者によって一般に理解される意味を有することが意図される。本明細書で記載または参照する技法および手順は、当業者によって概して十分に理解され、従来の方法、たとえば、ニューヨーク州コールドスプイリングハーバーにあるコールド・スプリング・ハーバー研究所の雑誌(Cold Spring Harbor Laboratory Press)のサムブルック(Sambrook)ら著、「分子クローニング:実習マニュアル(Molecular Cloning:A laboratory Manual)」、第3版(2001)、およびジョン・ワイリー・アンド・サンズ,Inc.(John Wiley & Sons,Inc.)のアウスベル(Ausbel)ら編「分子生物学カレント・プロトコル(Current Protocols in Molecular Biology)」(2001)に記載された広範に利用されている分子クローニング方法を使用して一般に用いられている。必要に応じて、市販のキットおよび試薬の使用を包含する手順が、別途記載しない限り、製造者が定義するプロトコルおよび/またはパラメータに従って行われる。
明細書および特許請求の範囲を通じて使用されるように、「標的核酸」または「テンプレート核酸」という用語は、検出されることが意図される単鎖または二本鎖DNAまたはRNA断片または配列を意味する。
明細書および特許請求の範囲を通じて使用されるように、「微粒子」または「検出粒子」という用語は、二本鎖核酸に特異的な蛍光染料、蛍光修飾オリゴヌクレオチドおよびオリゴヌクレオチドコンジュゲート量子ドットまたは固相素子、たとえばポリスチレン、ラテックスまたは常磁性粒子またはミクロスフェアを含む、増幅反応の間に産生された核酸生成物を標識するために使用されるいずれの化合物も意味する。
明細書および特許請求の範囲を通じて使用されるように、「チャンバ」という用語は、流体が別のチャンバに向かう前に、ある期間にわたって滞留する流体コンパートメントを意味する。たとえばチャンバは、サンプルチャンバ、増幅チャンバ、標識チャンバまたは検出チャンバであってよい。
明細書および特許請求の範囲を通じて使用されるように、「ポケット」という用語は、通気機構として作用する、抵抗器または他の機構の上に重ねられたコンパートメントを意味する。たとえば、上記の流体チャンバとは異なり、流体層に作製されたポケットは、PCA上で抵抗器と整合されている1つの開放面を有してよい。この開放面は、好ましくは薄いメンブレンで覆われて、下にある抵抗器に通電することによって容易に破断される密閉空隙を作製する。
明細書および特許請求の範囲を通じて使用されるように、「チャネル」という用語は、たとえば入口、出口またはベントチャネルを含む、2個以上のチャンバおよび/もしくはポケットまたはその組合せを通例連結する、流体アセンブリ内の狭い管路を意味する。入口または出口チャネルの場合、流体サンプルはチャネルを通じて移行する。ベントチャネルの場合、管路は、流体がないままであり、流体チャンバをベントポケットに連結する。
明細書および特許請求の範囲を通じて使用されるように、「外部機器」という用語は、使い捨てアッセイを加熱および/もしくは冷却する、ならびに/または使い捨てアッセイに、これに限定されるわけではないが、緩衝剤パックに穿刺することおよび/もしくは流体を圧送する、またはさもなければ流体に輸送力を能動的に提供することを含む、機械作用を行う再使用可能な機器を意味する。
本発明の実施形態は、試験が普通行われる実験室環境から離れた場所で分析を行うのに好適な、低コストのポイント・オブ・ユース(point−of−use)核酸試験のためのデバイスである。あるデバイスは、場合により保護ハウジングに収容された、流体および電子構成要素または層を備える。本発明の実施形態において、流体層はプラスチックで構成され、細いチャネルによって連結された一連のチャンバおよびポケットであり、チャネル内でチャンバは動作中に互いに垂直に向けられている。流体層は、電子構成要素、たとえば既製表面実装デバイス(SMD)を含有するプリント回路基板の上に重ねられているか、またはさもなければプリント回路基板と物理的に接触して配置され、マイクロコントローラによって制御される。デバイスのいくつかの実施形態において、アセンブリ全体が使い捨てである。他の実施形態において、流体層および物理結合電子層は使い捨てであるが、小型の安価な制御ユニットは再使用可能である。別の実施形態において、流体層は使い捨てであり、小型の制御ベースユニットは再使用可能である。すべての実施形態について、本発明は、「高度簡略化ラテラルフローベース核酸サンプル調製および受動流体フロー制御(Highly Simplified Lateral Flow−Based Nucleic Acid Sample Preparation and Passive Fluid Flow Control)」という表題の国際公開第2009/137059(A1)号パンフレット(参照により本明細書に組み入れられている)に記載されているような核酸サンプル調製デバイスおよび/またはそこに記載された使用方法と組合せてよい。
本発明の実施形態は、確立された製造工程によって安価に製造することができる一体型核酸試験デバイスを含む。本発明は、幅広く容認されている携帯型免疫アッセイのエンドユーザの見地からの簡単さを保持しながら、デバイス内での流体温度を調節すること、連続ステップにおいて少量のサンプル体積を輸送すること、試薬を混合こと、核酸を検出する課題を克服して、分子試験データを提供する。本発明の実施形態は、標準アセンブリ技法によって構築できる既製の電子素子の利用に比類なく適していて、可動部品を必要としない。さらに、流体層の設計により、ただちに入手可能なプラスチックおよび製造技法が使用可能になる。結果は、専用の実験室施設を必要とせずに、核酸を単離、増幅および検出できる、安価で使い捨て可能な信頼性の高いデバイスである。
既存の核酸試験デバイスは概して、費用が著しく加算されるおよび/または特殊な製造方法が必要である、高性能の加熱素子、たとえば被着膜ヒータおよびペルティエデバイスを使用している。本発明の実施形態において、反応溶液の加熱は、好ましくは数ペニー以下で購入できる簡単な抵抗表面実装デバイスを使用することにより実現され、一般の製造規格によって組立および試験される。流体チャンバをこれらの抵抗素子および関連するセンサ素子の上に重ねることによって、反応溶液の流体温度を便利に調製してよい。電子機器業界でSMD抵抗器が幅広く使用されていることにより、本発明は確立された品質制御方法に確実に従っている。多くの核酸増幅技法、たとえばPCRには、反応溶液の迅速な加熱だけではなく、迅速な冷却も同様に必要である。本発明の反応チャンバは、好ましくは1面で加熱を行い、対向面では周囲温度を用いて流体温度の低下を補助する。加えて、デバイスの実施形態の垂直向きは、受動対流により、デバイスが水平に向けられていた場合よりも迅速な冷却が可能となり、このため費用のかかるファンまたはペルティエデバイスを使用することなく、熱サイクル期間が短縮される。
流体制御は、低コストの核酸試験デバイス設計に関連するもう1つの課題である。当分野で公知のデバイスは、概して電気機械的、動電学的または圧電性圧送機構を用いて、デバイス動作中に流体を操作する。これらの圧送素子によって、デバイスの複雑さおよびコストの両方が上昇する。同様に、精巧な微小機械設計または可動部品を利用するバルブにより、製造コストが上昇して、可動部品の故障または生物付着などの複雑化によって信頼性が低下する可能性がある。先に記載された核酸試験デバイスとは異なり、本発明の実施形態は、マイクロコントローラ制御の静水圧を毛管力および表面張力と共に利用して、流体体積を操作する。本発明のいくつかの実施形態の垂直向きにより、反応溶液をマイクロコントローラ制御下でチャンバからチャンバへ転送して、アッセイに必要な操作に対応することができる。流体は、チャネルサイズと表面張力のバランスによって個々の反応チャンバに保持することができ、チャンバでは表面張力が気体の排除によって流体の進行を妨げる。サンプルは、好ましくはマイクロコントローラ制御下での簡単な通気機構の作動直後に、より低いチャンバへと進行する。ベントは、いったん開くと、流体の進入時に置換された空気が第2チャンバから出るための経路を提供することによって、流体を第1チャンバから第2チャンバへ移動させる。流体層内の各チャンバは、細いベントチャネルを通じて、好ましくは密閉ベントポケットに連結されている。ベントポケットは、好ましくは、薄いプラスチックメンブレンによって一面が密閉され、メンブレンの下にある小型の表面実装抵抗器を加熱することによってメンブレンは容易に破断される。より低いチャンバのベントがいったん開くと、流体の進行は、低い静水圧下でも行われる。
より詳細に後述するように、本発明のいくつかの実施形態における流体またはマイクロ流体バルブ機構は、好ましくは非耐熱性シールと熱的におよび(必須ではないが)物理的に接触した加熱素子を用いて、より高度の低いチャンバをベントしてより高度の高いチャンバからの流体を該低いチャンバに流入させることにより、流体移動の電子制御を可能にする。一実施形態において、表面実装抵抗器は、幅広く使用され確立された電子部品製造方法を使用して、プリント回路基板上に実装され、非耐熱性材料で構成されているチャネルシールと物理的に接触して配置されている。表面実装抵抗器は通電時に、シールを破断させるのに十分な熱を発生し、これによりチャンバのベントが行われて圧力、たとえば周囲圧力が低下し、このためより高い高度のチャンバからより低い高度のチャンバへ流体が移動される。より高い高度のチャンバとより低い高度のチャンバとの間の直接シールは、好ましくは用いられない。チャネルおよびシールを流体チャンバから離して配置してもよく、これにより製造のために効率的な配置での流体デバイスレイアウトが容易になる。シール材料は、ベントチャネルを密閉して、記載したように熱により破断することができるいずれの材料も、たとえば薄いプラスチックシートを含んでよい。装置での流体移動制御に対するこのようなアプローチは、低い材料コスト、確立した積層および電子部品製造技法を使用する製造への適合性から恩恵を受けると共に、電子制御回路、たとえばマイクロプロセッサまたはマイクロコントローラの制御下の一連のチャンバを通じて流体を移動させる能力を提供する。ベント、ベントを密閉する(および流体チャンバまたは流体マイクロチャネル自体は密閉しない)非耐熱性材料および前記シールを熱によって破く電子的手段を使用することにより、所定の時間におけるまたは特定の事象(たとえば温度の到達、温度変化もしくは一連の温度変化または1つもしくは複数のインキュベーション時間の完了または他の事象)の完了後に流体を移動できるようにするための、デバイスを通じて流体フローを制御する手段を提供する。
加えて、ベントのアプローチは、流体チャンバ自体を密閉することに勝るいくつかの利点を有する。ベントポケットは、流体素子レイアウトのどの場所に位置することも可能であり、ベントポケットがベントチャネルを介して調節するチャンバと簡単に連通することができる。製造の観点から、ベントポケットを局在化させることができるため、(ベント・ポケット・マニホールドを備えてよい)ベントポケットすべてに対して1枚の密閉メンブレンのみを、好ましくは接着剤、熱積層、超音波溶着、レーザ溶着などの確立された方法によって流体層に貼付する。対照的に、直接密閉流体チャンバでは、シール材料は各チャンバの位置に対応して異なる位置に配置する必要があるため、製造するのがより困難である。これにより、単一のメンブレンによって密閉された単一のベント・ポケット・マニホールドと比較して、製造中により課題の多いシナリオが示される。
加えて、チャンバに位置するシール材料は、チャンバに保持されている溶液と接触するようになりがちである。これにより、(i)チャンバにて行われる反応を妨害しない、および(ii)溶液により影響されない材料を使用する必要がある。化学阻害剤ならびに検出前の増幅および標識の両方に使用される高温に対する生化学反応の感度を考慮すると、許容される材料のリストは限定されるようになる。さらに、高温で反応を行うために使用される反応チャンバと直接関連する感熱性材料が物理的に近接していることによって、シール材料の溶融時に溶液の加熱を防止することに加えて、反応中に用いられる高温からのバルブシール材料を確実に断熱するという重大な課題が提示される。バルブの破損を避けるために、感熱性材料は熱源から離れて位置する必要があるか、または感熱性材料は反応で用いる最高温度よりもはるかに高い温度で活性化する必要がある。小型化デバイスのチャンバと直接関連する、遠隔配置シールによって流体素子のレイアウトに制約が課され、小型の物理設計の使用が妨げられる。そして反応チャンバ部位に配置されたバルブを作動させるためにより高い温度を使用すると、用いられる反応温度よりやや高温で安定性を消失する生化学構成要素にとって有害なことがある。最後に、チャンバが直接密閉されている場合、溶融シール材料がチャンバ間のチャネルに残存して、フローを閉塞させることがある。シール材料の粘度により、小型化重力駆動装置で得られるよりも大きい圧力が液体柱にて必要なことがある。
本発明の実施形態において、試薬混合には、他のシステムを超える複雑さは必要ない。核酸増幅に必要な試薬、たとえば緩衝剤、塩、デオキシリボヌクレオチド、オリゴヌクレオチドプライマおよび酵素は、好ましくは、凍結乾燥ペレットまたはケーキを使用することによって安定的に組み込まれる。流体チャンバ内に密閉されたこれらの凍結乾燥試薬は、水溶液との接触時にただちに可溶化させることができる。追加混合が必要とされる場合、本発明の実施形態の垂直向きによって、溶液を混合する新規方法の機会が与えられる。溶液が感熱性構成要素を含有する場合に、流体チャンバの下にあるヒータを使用することによって、気体を加熱することができ、上のチャンバ内の反応溶液に気泡が送達される。または、溶液が感熱性構成要素を含有しない場合、ヒータを使用して溶液を沸騰が起こる温度まで直接加熱してよい。気泡の発生は先に開示された流体およびマイクロ流体デバイスで望ましくないことが多いのは、気泡が流体チャンバおよびチャネルに蓄積して、デバイス内で反応溶液を排除するかまたは流体移動を妨げることがあるためである。本明細書で提示する本発明の実施形態の垂直設計により、気泡が流体表面まで上昇されて、最小限で一時的な流体の排除のみを生じ、流体またはマイクロ流体システムに対する気泡の不利な影響をいずれも効果的に改善する。沸騰による混合もこの垂直設計によって便利であるのは、工程中に排除された流体が、加熱素子の遮断後に、重力により元の流体チャンバに簡単に戻るためである。
本発明の実施形態において、比色検出ストリップを使用して、増幅された核酸を検出する。ラテラル・フロー・アッセイは、使用が容易なこと、高信頼性および低コストであるので、免疫アッセイ試験で一般に使用されている。従来技術は、また多孔性材料より成り、ラテラル・フロー・アッセイ・デバイスの一端またはその付近に配置された標識区域にまたはその付近にサンプル収容区域として多孔性材料を使用した、核酸検出のためにラテラル・フロー・ストリップの使用の記載を含有する。これらの従来の発明において、標識部分は標識区域内にある。サンプル収容区域および標識区域を構成するために多孔性材料を使用すると、結果として一部のサンプル溶液ならびに検出粒子を多孔性材料中に保持される。検出に必要な可逆的に固定された部分を有する多孔性材料を含む標識区域を本発明の実施形態で使用することができるが、本発明の実施形態は、好ましくはラテラル・フロー・ストリップのサンプル収容区域とは異なるデバイスの領域に保たれ、低い流体保持特徴を有する非多孔性材料を含む検出粒子または部分を利用する。このアプローチにより、デバイスのラテラルフロー構成要素のサンプル収容端の多孔性構成要素に導入される前に、核酸標的含有サンプルが標識されるようになり、これにより多孔性標識区域におけるサンプル材料および検出粒子の保持および/または消失が不要となる。本方法により、多孔性サンプル収容もしくは標識区域材料またはラテラルフロー検出ストリップ材料に対する温度の影響を懸念せずに、検出部分の存在下でのサンプルの多様な処置、たとえば二本鎖標的または単鎖標的内の二次構造の変性を実現するための高温を用いた処置がさらに可能となる。加えて、サンプル収容区域とラテラルフロー接触していないが、流体構成要素、たとえばベントまたはバルブの制御を受ける標識区域の使用により、標的および標的が流体フロー制御システムにより制御される期間にわたって接触したままとなる。このため本発明の実施形態は、サンプルおよび検出粒子の相互作用時間および条件が材料の毛細管輸送特性によって決定される、在来のラテラルフロー試験ストリップとは異なることがある。検出粒子を温度調節チャンバに組み込まれることにより、二本鎖核酸を変性させることができ、効率的なハイブリダイゼーションベースの検出が可能となる。代替的な実施形態において、LED、光ダイオードおよび光フィルタの組合せを使用して核酸増幅を検出するために、蛍光が使用される。これらの光学検出システムを使用して、増幅および増幅後のエンドポイント検出中にリアルタイムの核酸検出および定量を行うことができる。
本発明の実施形態は、核酸サンプルが選択的に増幅および検出される低コストのポイント・オブ・ユース(point−of−use)システムを含む。さらなる実施形態は、「高度簡略化ラテラルフローベース核酸サンプル調製および受動流体フロー制御(Highly Simplified Lateral Flow−Based Nucleic Acid Sample Preparation and Passive Fluid Flow Control)」という表題の国際公開第2009/137059(A1)号パンフレットに記載されているような、核酸サンプル調製デバイスとの一体化を含む。デバイスの一実施形態は、好ましくは、プラスチック流体構成要素およびプリント回路アセンブリ(PCA)の両方を含み、場合により、作動中の構成要素を保護するハウジングに収容されている。温度調節、流体および試薬混合は、好ましくはマイクロコントローラによって調整される。反応カセットは、マイクロコントローラによって作動するベントと併せて静水圧、毛管力および表面張力がデバイス内の流体移動を制御するように、好ましくは垂直に向けて作動される。
図1の代表的な概略図を参照すると、核酸サンプルがサンプルチャンバ10に添加されている。核酸サンプルは、オンライン(すなわち一体型核酸調製サブシステム)、別個の核酸調製工程(多くの市販方法の1つ、たとえばスピンカラムなど)とこれに続く精製核酸のデバイスへのピペットによる添加または未処理核酸含有サンプルから得てよい。好ましくは、増幅反応に必要なすべての構成要素、たとえば緩衝剤、塩、dNTP、rNTP、オリゴヌクレオチドプライマおよび/または酵素を含有する、液体または乾燥形であってよい試薬ミックスが、サンプルチャンバがすでに存在するか、または代わりに後で添加される。いくつかの実施形態において、試薬ミックスは凍結乾燥されて凍結乾燥試薬20を形成する。サンプルをサンプルチャンバへ導入すると、試薬がサンプルに作用するように、試薬およびサンプルが混ざり合う。サンプルを試薬とさらに混合するためのまたは試薬を再懸濁するための任意の気泡混合ステップを、場合により行ってよい。次に流体を好ましくは、入口チャネル40を通じて、デバイスが垂直向きである場合にサンプルチャンバの下にある1個以上の増幅チャンバ30に向かわせる。出口チャネル45は、増幅チャンバ30を次のチャンバに連結している。複数のアンプリコンが産生されるマルチプレックス試験を容易にするために、複数のプライマセットを増幅チャンバ内に配置することによって、多重化増幅を実現できる。加えて、複数の増幅および検出チャンバがデバイス中に組み込まれている回路基板および流体設計は、シングルプレックスまたはマルチプレックス反応であり得る複数の並列増幅反応に対応している。このアプローチによって、同じ反応で複数のプライマ対を使用するマルチプレックス化増幅から生じる、当業者に公知の複雑さが低減または除去される。その上、複数の増幅反応チャンバを使用することにより、異なる温度レジメンの下での同時増幅が、最適な増幅のための要件、たとえば異なる標的および/またはプライマ配列に必要な異なる溶融またはアニーリング温度に適応できる。
デバイスの第1チャンバから第2チャンバへの流体移動は、好ましくは、図1〜図2として示す第2チャンバに連結されたベントの開放によって実現される。ベントの一実施形態は、2個の構成要素、すなわち1つの面がメンブレン、たとえばポリオレフィンを含み、プリント回路基板アセンブリ(PCA)75に実装された抵抗器と接触しているベントポケット50、およびベントポケット50をマイクロ流体コンパートメントにその制御下で連結するベントチャネル60を備えている。流体が最初に、サンプルチャンバにてシステムに添加されると、下流チャンバに連結されたベントが密閉され、流体は2個のチャンバを連結しているチャネルを通過しなくなる。マイクロコントローラは、加熱素子、たとえばベントポケット50の1つの面を構成するメンブレンにまたはその付近に位置する抵抗器70への電流の送達を担う。通電された抵抗器によって生成された熱は、薄いメンブレン80を破り、このためベントを開く。ベントは、いったん開くと、流体の進入時に排除された空気が第2チャンバから出るための経路を提供することによって、流体を第1チャンバから第2チャンバへ落下させる。ベントポケットの他の実施形態は、感熱性メンブレン以外のシールを含んでよく、シールを破く他の方法、たとえば穿刺、引裂きまたは溶解を利用してよい。
増幅チャンバは、好ましくはヒータ素子と接触して、核酸増幅に支持するために必要な温度調節の手段を提供する。本発明のいくつかの実施形態において、増幅チャンバは内面の少なくとも一部にオリゴヌクレオチドを含有してよい。図1〜図3に示すように、デバイスの一実施形態は、上記のようにサンプルチャンバ10から増幅チャンバ30まで通じる入口チャネル30、好ましくは増幅チャンバ30から標識チャンバ90まで通じる出口チャネル45およびベントポケット50まで通じるベントチャネル60を備える。増幅チャンバ壁95とヒータ素子100との間のインタフェースには、熱伝導性材料、たとえば熱グリースまたは化合物を配置することが有利なことがある。マイクロコントローラは、好ましくは抵抗加熱素子への電流を、好ましくは金属酸化物半導体電界効果トランジスタ(MOSFET)により、温度センサ110から収集されたデータに基づいて、好ましくは簡単なオン/オフもしくは比例積分微分(PID)温度制御方法または当業者に公知の他のアルゴリズム温度制御を使用して調節する。
既存のシステムは、再使用可能な機器に位置する能動的加熱および冷却デバイスを用いて、使い捨てカートリッジで行われる核酸増幅のための温度制御を実現し、これには除去できる使い捨てカートリッジとの再現可能な熱的コントラクト(thermal contract)を確実に生じることができる十分な精度の機器が必然的に必要となる。このことにより、機器のコストと複雑さが増大し、ならびに機器の温度制御サブシステムと使い捨てカートリッジの流体サブシステムとの間の熱的インタフェースの信頼性が低下する。これらのシステムとは異なり、本発明の実施形態は、好ましくは、たとえば図11に示す、上記のものなどの、装置の使い捨て部分に配置された温度制御用抵抗加熱素子を備える。加熱素子および対応する温度センサを使い捨て構成要素上に配置することにより、温度制御サブシステムとこれらがインタフェースする増幅および検出チャンバとの間の高い再現性の熱的結合を製造することができる。このアプローチにより、製造中に熱伝導性インタフェースを形成する、流体サブシステムを電子熱制御サブシステムに結合する信頼性の高い手段が与えられる。電子温度制御構成要素と流体サブシステムとの間に生じた優れた熱的接触により、迅速な温度平衡が、したがって迅速なアッセイがもたらされる。
増幅チャンバの実施形態は、好ましくは、およそ30℃からおよそ110℃の範囲の温度への反復加熱および冷却に耐えられる材料を含む。なおより好ましくは、増幅チャンバは、毎秒およそ10℃からおよそ50℃程度の温度変化速度にて、およそ30℃からおよそ110℃の範囲の温度への反復加熱および冷却に耐えられる材料を含む。増幅チャンバは、好ましくは、マイクロコントローラのプログラミングに応じて、熱サイクルプロトコル(図4A〜図4D)または等温増幅プロトコル(図4E)のどちらかに好適な温度でその中に溶液を維持することができる。いくつかの核酸増幅用途では、標的核酸を変性するために、高い温度、たとえばおよそ37℃からおよそ110℃の間の温度での、1秒から5分の期間にわたる初期インキュベーションを提供することが好ましい。続いて、反応溶液は、これに限定されるわけではないが、核酸二本鎖変性を生じる温度ならびに標的へのハイブリダイゼーションによるプライマのアニーリングおよびポリメラーゼ触媒核酸重合を通じたプライマの伸長に好適な温度を含む、少なくとも2つの温度の間で変動する。熱サイクリングレジメンで必要な各温度でのインキュベーションの持続時間は、標的核酸の配列組成および反応混合物の組成によって変わることがあるが、好ましくはおよそ0.1秒からおよそ20秒の間である。反復加熱および冷却は通例、およそ20サイクルからおよそ50サイクル行う。等温増幅方法を包含する実施形態において、反応溶液の温度は、使用する増幅技法に応じて、およそ3分からおよび90分の間にわたって、一定温度に維持される(いくつかの場合では、高い温度での初期インキュベーション後)。増幅反応が完了したら、標識チャンバと連通しているベントを開放して、増幅反応溶液を増幅チャンバの下に位置する標識チャンバに輸送する。
いくつかの実施形態において、増幅反応の前、間または後に、さらなる生化学反応を増幅チャンバにて行ってよい。このような工程としては、これに限定されるわけではないが、RNAがcDNA中に転写される逆転写、複数のプライマ対が複数の標的核酸を同時に増幅するマルチプレクシング、および増幅生成物が増幅反応工程中に検出されるリアルタイム増幅が挙げられる。後者の場合、増幅チャンバはバルブまたは出口チャネルを含有しなくてよく、増幅チャンバは、好ましくは光学窓を備えているか、またはさもなければ増幅反応工程中にアンプリコンの濃度を問合せできるように構成されている。リアルタイム増幅の一実施形態において、標的核酸に相補的な蛍光標識オリゴヌクレオチドまたは二本鎖DNAに特異的な蛍光染料のどちらかの蛍光強度は、励起光源、たとえばLEDまたはダイオードレーザおよび検出装置、たとえば光ダイオード、ならびにこれに限定されるわけではないが、光学フィルタを含む適切な光学構成要素によって監視される。
別の本発明の実施形態において、流体移動は、デバイスチャンバ内の気体を膨張させるために抵抗加熱を使用して促進される(図5)。たとえば増幅チャンバ30を加熱することにより、チャンバ内の気体が膨張して、ベントされたチャネル、この場合は入口チャネル40から気泡120として逃げるようになる。本発明のいくつかの実施形態において、下流チャンバのこのような加熱を使用して、上流のチャンバ、たとえばサンプルチャンバ10の流体体積中に存在する試薬を混合するのに十分な気泡を発生させてよい。加熱素子が遮断されると、増幅チャンバ30内の気体が冷えて収縮し、サンプルチャンバ10から流体125を増幅チャンバ30内に引き上げる。工程を数回反復することにより、流体体積全体が1つのチャンバから別のチャンバに向かう。本発明の別の実施形態において、このような機構を抵抗器ベント機構と併せて使用して、流体体積を排除してもよい。
標識チャンバの実施形態は、好ましくは、増幅チャンバにて産生された増幅標的核酸の特異的標識を提供して、検出チャンバと協動して、試験の分析結果を提供する。図6Aに示すように、標識チャンバ90は、検出粒子の再懸濁を容易にするために、多糖、洗浄剤、タンパク質または当業者に公知の他の化合物などの担体中に、内面の少なくとも1部分にて乾燥、凍結乾燥または存在する検出粒子130を検出粒子の乾燥混合物として含有してよい。標識チャンバは、好ましくは、上記のように増幅チャンバ30から通じる入口チャネル135、検出チャンバまで通じる出口チャネル140およびベントポケットまで通じるベントチャネル150に連結されている。入口チャネル135は通例、増幅チャンバ30の出口チャネル45と同じチャネルである。PCAとの界面には、熱伝導性材料、たとえば熱グリースの薄層が好ましくは標識チャンバの1つの面と抵抗加熱素子との間に配置されている。
好適な検出粒子としては、これに限定されるわけではないが、二本鎖核酸に特異的な蛍光染料、蛍光修飾オリゴヌクレオチド、またはオリゴヌクレオチドコンジュゲート染色微粒子またはコロイド金が挙げられる。アンプリコンの検出は、検出されるアンプリコンに相補的である、またはさもなければ特異的に結合可能である「検出オリゴヌクレオチド」または他の「検出プローブ」を包含する。検出オリゴヌクレオチドの微粒子へのコンジュゲーションは、ストレプトアビジンコート粒子およびビオチン化オリゴヌクレオチドの使用によって、またはカルボジイミド化学作用によって行われてよく、カルボジイミド化学作用により、カルボキシル化粒子がカルボジイミドの存在下で活性化されて、検出オリゴヌクレオチド上に存在する1級アミンと特異的に反応する。検出オリゴヌクレオチドの検出可能部へのコンジュゲーションは、内部で、または5’末端もしくは3’末端にて行ってよい。検出オリゴヌクレオチドは、直接、またはより好ましくはスペーサ部分、たとえばエチレングリコールもしくはポリヌクレオチドを介して微粒子に結合させてよい。
二本鎖DNA増幅生成物の場合、検出チャンバへの導入後に反応溶液を加熱すると、検出が容易になる。二本鎖DNAを溶解させて、次に検出オリゴヌクレオチドの存在下で冷却すると、増幅標的核酸の配列特異的標識が生じる。二本鎖DNA溶解を開始するために、標識チャンバの下にある抵抗素子を使用して、流体体積をおよそ1からおよそ120秒加熱してよい。溶液が室温まで冷却したら、増幅された標的核酸を検出微粒子に特異的にハイブリダイズさせてよい。次に反応体積を好ましくは、検出チャンバのベントを開放することによって、標識チャンバ下の検出チャンバの領域に向かわせる。
効率的な標識を行うために、可溶化検出粒子を好ましくは反応溶液と十分混合する。本発明の実施形態において、抵抗ヒータを包含する第2混合方法は、標識中に二本鎖核酸標的を変性すると共に反応溶液中の検出微粒子を十分混合するために用いてよい。標識チャンバ中の溶液の沸点以上までの加熱を用いて、溶液中に乱流および混合を誘起してよい。チャンバのテクスチャ特徴、たとえば図6Bに示すレーザエッチングされたライン132(または一連のこのようなライン)により、底部および側面にて核形成された気泡が上昇して、好ましくは効果的に溶液を撹拌する。この効果は、対応する沸点の変動とは無関係に多くの高さで作用することが証明されている。沸騰により上のチャンバ中に排除されたいずれの溶液も、好ましくは次の冷却の間に標識チャンバ中に流下して戻る。本発明のいくつかの実施形態において、内面の領域または標識チャンバ壁は、核沸騰を特定のチャンバ壁または面に局在化させるためにテクスチャ加工、またはさもなければ処理されてよい。他の実施形態において、核沸騰を特定の箇所に局在化させるために、1個以上の沸騰石を標識チャンバ中に入れてよい。
本発明の検出チャンバの実施形態は、標識チャンバ中で標識された増幅標的核酸の特異的検出を提供する。本発明のある実施形態において、検出は、標識アンプリコンに直接または間接的に特異的に結合可能な結合部分を含むライン、ドットまたは他の視覚的に識別可能な素子によってパターン形成された多孔性材料(たとえばセルロース、ニトロセルロース、ポリエーテルスルホン、ポリビニリデンフルオライド、ナイロン、電荷修飾ナイロンまたはポリテテトラフルオロエチレン)から成る吸収性ストリップを通じた、標識アンプリコンを含有する溶液の毛管はい上がりによって実現される。いくつかの実施形態において、デバイスの吸収性ストリップ構成要素は、物理的に接触した3個までの多孔性基質:はい上がりを向上させる両親媒性試薬を含む界面活性剤パッド、標識アンプリコンを選択的に結合できる少なくとも1個の結合部位が固定される、多孔性材料(たとえばセルロース、ニトロセルロース、ポリエーテルスルホン、ポリビニリデンフルオライド、ナイロン、電荷修飾ナイロンまたはポリテテトラフルオロエチレン)を含む検出区域、および/またはさらなる吸収能力を提供するための吸収性パッドを含む。先に記載されたラテラルフロー検出デバイスとは異なり、検出粒子は、好ましくは検出チャンバ中のラテラルフロー多孔性材料内には含まれないが、代わりに標識チャンバ中の上流に保持され、この上流でアンプリコンと検出粒子との間での結合複合体の形成を実質的に促進する操作、たとえば加熱/沸騰を、デバイスの多孔性構成要素への得られた標識核酸の導入前に行ってよい。
「捕捉オリゴヌクレオチド」または「捕捉プローブ」は、好ましくは、当業者に公知の多種多様の手段のいずれか、たとえばUV照射によりデバイスの検出ストリップ素子に固定化されている。捕捉プローブは、標識核酸を含有する溶液が捕捉区域をはい上がるときに標識核酸を捕捉して、捕捉プローブ部位での標識の濃度の上昇を生じさせ、このため標識された標的核酸アンプリコンの存在を示す検出可能なシグナルを生成するように設計されている。単一の検出ストリップを1個または複数の捕捉プローブによってパターン形成して、複数のアンプリコンのマルチプレックス化検出、アンプリコン配列の決定、およびアッセイ品質管理(正および負の対照)を可能にしてもよい。
[流体サブアセンブリ層]
流体サブアセンブリの実施形態の構成要素は、好ましくはプラスチック、たとえばアクリル、ポリカーボネート、PETG、ポリスチレン、ポリエステル、ポリプロピレンおよび/または他の同様の材料を含む。これらの材料は、ただちに入手可能であり、標準方法によって製造できる。図3および図7に示すように、流体サブアセンブリは、チャンバおよびチャネルの両方を含む。流体チャンバは、壁、2つの面160から成り、1個以上のチャネル、たとえば入口、出口またはベントに連結されている。チャネルは、2個の流体チャンバを連結可能であり、壁および2つの面から成る。流体チャンバ設計によって、加熱および冷却を促進するために、好ましく表面積対体積比が最大化される。チャンバの内部体積は、好ましくはおよそ1μLからおよそ50μLの間である。溶液と接触したチャンバ面160の面積は、好ましくは、加熱中の流体温度を均一にするために加熱素子がインタフェースする面積と一致する。流体チャンバの形状は、加熱素子と適合するようにおよび溶液の進入または退出に好ましい形態を提供するように選択してよい。いくつかの実施形態において、チャンバの体積は、デバイス動作の途中に発生する気泡にスペースを提供するために、流体体積より大きくてよい。流体チャンバは、流体を毛管作用によってチャネルに進入させないために、またはさもなければベント機構を遮断するために、ベントチャネルに達する拡大延長部を有してよい。ベントチャネルが連通しているこれらのチャンバの部分は、場合により、ベントチャネル中への流体の侵入をさらに減少させる1つ以上の非湿潤性または疎水性面を含む。
いくつかの実施形態において、各流体サブアセンブリは3枚の積層されたプラスチックシートを含み、1個の構成要素200が流体チャンバの壁を形成し、2個の他の面構成要素210、220は第1の構成要素に積層されて面を形成する。面構成要素210は、場合により、LEDインジケータ214を観察するための孔212を備えている。面構成要素220は、好ましくは凍結乾燥試薬20、検出粒子130および検出ストリップアセンブリ230を備え、好ましくは、接着ボーダー224を備えたメンブレンを含み得る接着シム222を介してPCB75とインタフェースする。別の実施形態において、各流体サブアセンブリは2個のプラスチック構成要素を含んでよく、一方の構成要素は壁および1つの面を形成して、他方の構成要素は第1の構成要素に積層されてチャンバを密閉して、第2面を形成する。本発明の実施形態において、流体サブアセンブリのプラスチック構成要素は、工業用レーザまたはウォータージェット切断、パンチまたはスタンプ工程および射出成形の手段によって製造してよい。
本発明のいくつかの実施形態において、流体チャンバおよびチャネル壁の厚さは、およそ0.025mmからおよそ1mmの範囲に、好ましくはおよそ0.1mmからおよそ0.5mmの範囲にある。この厚さは、好ましくは、流体層の構造完全性の要件ならびに温度および関連する圧力下で閉鎖されたチャンバの密閉に対応するための要件をどちらも満足する。チャネル壁、特にベントチャネル壁の厚さは、好ましくはチャンバの厚さよりも薄く、およそ0.025mmからおよそ0.25mmの範囲である。入口および出口チャネルの幅は、好ましくは毛管現象を促進するように選択される。浅いベントチャネルは、大気圧へのベントに悪影響を及ぼさずに、流体層に剛性の改善をもたらす。流体層のプラスチック形成面は、好ましくは、熱伝達を最大化するために、壁を形成するものよりも薄い。任意の断熱層170が流体層のいくつかの構成要素を通過して、増幅および検出チャンバを包囲し、温度制御チャンバの断熱に寄与している。
流体層の組み立てで使用するプラスチック、たとえばアクリルおよびポリエステルは、好ましくは疎水性材料を含む。本発明の実施形態において、流体層の構成要素を処理して濡れ性を向上させてよい(すなわち疎水性を低下させる)。このような処理によって、流体チャネル寸法と共に適正な流体制御が確保される。いくつかの実施形態において、生体適合性界面活性剤、たとえばトリトンX−100を未コート材料に適用してよい。プラズマ放電処理は、流体接触面の疎水性を改変するための別の任意の処理である。
本発明のいくつかの実施形態において、両面接着フィルムを使用して、流体層の多様な構成要素を密閉してよい。接着フィルム、たとえば接着シム222またはメンブレン224を含むものが、構成要素が3個の流体層の場合には内部構成要素の側面に、または構成要素が2個の流体層の場合には1面に貼り付けられる。面構成要素220が他方の層に付加される前に、流体層のさらなる構成要素、たとえば検出ストリップアセンブリ230、検出粒子130および凍結乾燥試薬20が含まれてよい。いくつかの実施形態において、構成要素は、接着を良好にするために圧力を印加することによって積層してよい。核酸増幅反応の性能に悪影響を及ぼすことが知られているまたは判明している接着剤は、避けなければならない。アクリル系またはシリコン系接着剤は、本発明でうまく使用されてきた。1つの好ましい接着フィルムは、アドバンスト・アドヘシブ・リサーチ(Advanced Adhesives Research)によって供給されるSI7876である。他の接着剤は、デバイス動作中にさらされる温度に対して堅牢な密閉を提供しながら、用いられる緩衝剤、プラスチックおよび反応化学作用と化学的に適合性であることが判明した場合、使用してよい。
図2および図3を参照すると、ベントポケットは、好ましくは他のチャンバとはその構成が異なっている。上記のような流体層の構成の後、ベントポケットは、PCA層75と適合する流体層の側面上に開放面を有する。ベントポケットを形成するために、好ましくはPCAのベント抵抗器70に隣接する流体層に適用するための1つの接着面を持つ薄い非耐熱性メンブレン80を備えた、さらなるプラスチック構成要素が、チャンバを密閉するように積層されている。メンブレン80は、厚さおよそ5μmからおよそ200μmの間のポリオレフィンを含むが、他の同様のフィルムを使用してよい。この薄いメンブレンは、ベントポケットを密閉して、同時に穿孔を容易にするのに非常に適しており、このため電流がベント抵抗器を通過して迅速な温度上昇が生じるときに、大気へのベントが行われる。
[流体層のさらなる構成要素]
上記のように、複数のさらなる構成要素は、好ましくは最終積層および密閉の前に本発明の流体層内に組み込まれる。デバイスアセンブリの前に、緩衝剤、塩、dNTP、オリゴヌクレオチドプライマを含む試薬ならびに酵素、たとえばDNAポリメラーゼおよび逆転写酵素を凍結乾燥またはフリーズドライしてペレットまたはケーキにしてよい。試薬凍結乾燥は、当分野で周知であり、凍結試薬の一定分量を真空印加の下での昇華による脱水を包含する。リオプロテクタント、たとえば糖(二糖類および多糖類)およびポリアルコールの特定の処方を凍結前に試薬に添加することにより、酵素の活性が保存されることがあり、再水和速度が上昇することがある。凍結乾燥試薬ペレットまたはケーキは、標準方法によって製造され、いったん生成されると、合理的に耐久性であり、最終面を積層する前に、流体層の特定のチャンバ中に容易に配置することができる。
本発明のいくつかの実施形態において、検出微粒子は、流体層の別のさらなる構成要素である。いくつかの実施形態において、これらの微粒子は、上の反応試薬について記載したように凍結乾燥してよい。他の実施形態において、液体緩衝剤中の微粒子は、密閉前に流体チャンバの内面に直接適用および乾燥されてよい。微粒子を含有する液体緩衝剤は、好ましくは、凍結乾燥を助ける糖およびポリアルコールも含む。乾燥前の水性緩衝剤中の微粒子の流体層への直接の組み込みにより、最終的な製造コストを単純化および低減することができ、微粒子を反応溶液と十分に混合すること、および検出粒子へのハイブリダイゼーションのために二本鎖核酸生成物を変性することの両方のために、上記のような加熱または核沸騰が必要とされることがある。
本発明のいくつかの実施形態において、ラテラルフロー検出ストリップアセンブリも流体層中に組み込まれている。検出ストリップは、好ましくは、少なくとも1個の多孔性構成要素から成るメンブレンアセンブリを備え、場合により吸収パッド、検出メンブレン、界面活性剤パッドおよび裏打ち膜を備えていてよい。検出メンブレンは、ニトロセルロース、セルロース、ポリエーテルスルホン、ポリビニリデンフルオライド、ナイロン、電荷修飾ナイロンまたはポリテテトラフルオロエチレンで作られていて、プラスチック膜で裏打ちされていてよい。上記のように、捕捉プローブは、検出メンブレン上に、線状に、点状に、またはヒトの肉眼で見られるいずれかのパターンで被着および可逆的に固定してよい。被着されたオリゴヌクレオチドは、捕捉プローブ被着後に、検出メンブレンのUV照射によって永続的に固定してよい。界面活性剤パッドは、核酸生成物および検出微粒子の移行を妨げられずに可能にする、好ましくは最低限の核酸結合特性および流体保持特性を有する多孔性基質を含んでよい。界面活性剤パッドは、材料、たとえばガラス繊維、セルロースまたはポリエステルを含んでよい。本発明の実施形態において、検出メンブレンを通じてサンプルを均一に移行させるために、少なくとも1つの両親媒性試薬を含む製剤を界面活性剤パッド上で乾燥させる。吸収パッドはいずれの吸収性材料を含んでいてもよく、検出メンブレンアセンブルを通じたサンプルのはい上がりの誘発しやすくする。接着裏打ち膜、たとえば両面接着膜をベースとして使用して、検出メンブレン構成要素は、最初に検出メンブレンを配置して、続いて任意の吸収パッドおよび/または界面活性剤パッドを検出メンブレンとおよそ1mmからおよそ2mmの間で重複して物理的に接触させて配置することによって構築する。
[電子サブアセンブリ層]
いくつかの実施形態において、プリント回路基板(PCB)は、標準0.062インチ厚FR4銅クラッド積層材料を含むが、標準の基板材料および厚さを使用してよい。電子構成要素、たとえば抵抗器、サーミスタ、LEDおよびマイクロコントローラは、好ましくは既製の表面実装デバイス(SMD)を備え、業界標準の方法に従って配置されている。
別の実施形態において、PCAは、カセット壁と一体化させることが可能であり、可撓性プラスチック回路を備える。可撓性回路材料、たとえばPETおよびポリイミドを使用してよい。可撓性プラスチック回路の使用は、当分野で周知である。別の実施形態において、加熱素子および温度センサは、プラスチック流体層上にSoligie,Inc.などの企業によって開発された技術を用いてスクリーン印刷してよい。
本発明のいくつかの実施形態において、PCB厚ならびに抵抗ヒータを包囲する領域の銅の量および配置は、流体層中の反応溶液の温度管理のために調整される。これはすでに言及した標準製造技術を使用して実現することができる。
抵抗器ヒータアセンブリの例を図2および図3に示す。本発明のいくつかの実施形態において、抵抗器は厚膜2512パッケージであるが、他の抵抗器を使用してよい。流体層中の加熱チャンバは優先的には、チャンバ全体が均一に加熱されるように、抵抗器の寸法と同様の寸法である。このサイズの単一の抵抗器は、流体層厚を0.5mmと仮定して、およそ15μLの溶液を加熱するのに十分である。図3の概略図は、流体層厚を0.5mmと仮定して、およそ30μLの溶液を加熱するのに十分なヒータを形成する2個の抵抗器100を示す。この場合、抵抗器は、好ましくはそれぞれ40オームであり、並列配置で配列されている。
本発明のいくつかの実施形態において、温度センサ110は、好ましくは2512抵抗器パッケージの高さと同様の高さを有するサーミスタ、たとえば0402 NTCデバイスを備える。サーミスタは、好ましくは、抵抗器が1個または抵抗器が2個の構成の場合は、それぞれ抵抗器ヒータと隣接して位置合せされるか、または抵抗器ヒータの間に位置合せされるかのどちらかである。たとえば図8を参照のこと。これらの電子素子を接近して位置合せすることにより、これらの間にごく狭いエアギャップが生じるのみである。さらに、流体層を電子層と組み立てる前にサーマルコンパウンドを塗布することにより、流体層、抵抗器およびサーミスタの間の熱的接触が良好となる。
本発明のいくつかの実施形態において、ベント抵抗器70は厚膜0805パッケージであるが、同様の抵抗器を使用してよい。
本発明のいくつかの実施形態において、マイクロコントローラはAVR Atmega32である。マイクロコントローラは、好ましくは、流体システムの複雑さに適合している。たとえばマルチプレックシングにより、個々のベントおよびヒータの数は、マイクロコントローラI/Oラインの数と相応している。メモリサイズはプログラムサイズを収容するように選ぶことができる。
本発明のある実施形態において、ON−OFFモードで動作するSOT−23パッケージ中のN−チャネルMOSFETを使用して、ベントおよびヒータ抵抗器への電流負荷を変調する。変調シグナルはマイクロコントローラを介して送信される。別の実施形態において、流体のより高度な温度管理のために、パルス幅変調スキームおよび/または他の制御アルゴリズムを使用できる。これは通例、マイクロコントローラによって処理され、当業者に公知のさらなるハードウェアおよび/またはソフトウェアの特徴を必要とすることがある。
[最終デバイスの組み立て]
流体、電子およびハウジング構成要素の完成デバイスへの最終組み立ては好ましくは、PCA加熱素子と流体層に存在するチャンバおよび/またはポケットとの間の熱的接触を良好にするために、流体層250および電子層75の積層によって開始する。図9に示すように、接着シム222は両方の2つの層を共に結合して、平坦な流体層とPCA上に存在する局所的に隆起した電子構成要素との間で水平接触がなされるようにする。熱的接触をさらに改善するために、積層前にサーマルコンパウンドまたはグリースを加熱素子上に配置してよい。流体層および電子層の組み立て後に、最終デバイスを得るために、保護プラスチックハウジングを貼付してよい。
用途に応じて、本発明の異なる実施形態が最も有用なことがある。いくつかの実施形態は、小型制御ベースユニットが核酸増幅および検出システムを含有するより小型の使い捨てユニットを動作させるデバイスを備えている。この特定の実施形態は、個々の診断試験のコストを低下させるのに役立つ。この目的のために設計された代表的なデバイスを図10に示す。上記のように、このようなデバイスの電子機能は、好ましくは2つの別個のサブアセンブリに分けられる。使い捨てサブアセンブリ260は、流体システム構成要素と直接相互作用する構成要素を含めて、ピンコネクタ270または他の同様の電子コネクタならびに低コスト電子構成要素、たとえば増幅チャンバ加熱素子100、標識チャンバ加熱素子265、ベント加熱素子70、温度センサ、たとえばサーミスタおよび任意のLEDインジケータ214を備える。コネクタ270は、好ましくは、サーミスタへの電力およびシグナルラインと共に、抵抗ヒータへ電流を供給する。再使用可能なサブアセンブリまたはベースユニット280には、好ましくは、再使用可能な構成要素、たとえばマイクロコントローラ、MOSFET、スイッチ、電源または電力ジャック275および/またはバッテリ、任意の冷却ファン、任意のユーザインタフェースならびに使い捨てサブアセンブリ260のコネクタ270と適合するコネクタ272が組み込まれている。サブアセンブリがコネクタ270および272を介して結合されている場合、ベースユニット280は、好ましくは、実質的に垂直または垂直に近い向きで使い捨てサブアセンブリ260を支持する。実質的に垂直の向きが本明細書に記載する実施形態のいくつかで好ましいが、特にある経路が使用される溶液の濡れ角を小さくするためにコーティングされていると、デバイスが傾斜して操作される場合に同様の結果が得られることがある。
別の実施形態は、図11に示すように、アセンブリ全体が使い捨てであるデバイスを含む。この実施形態において、図11Cに示すように、好ましくは端子307を介してデバイスの裏側に結合された9ボルトバッテリ305によって電力供給される、単一の電子アセンブリのみがある。マイクロコントローラ300、電力調整回路302およびMOSFET310も、図11Bに示すように、好ましくはデバイスの裏側に配置されているが、流体層に接触していて、図11Aに示す反対側は、増幅チャンバ加熱素子100、標識チャンバ加熱素子265、ベント加熱素子70および温度センサを備える。図11に示すデバイスは、マルチプレクシング用途のために2つの反応である増幅反応および標識反応を並行して行うことが要求される、チャンバおよび他の構成要素を組み込むように設計されている。この特定の実施形態は、試験が離れた場所で行われる用途に理想的である。該デバイスはまた、電源アダプタまたは十分な容量の別の1個または複数のバッテリから電源供給してよい。
完全なサンプルから結果までの(sample−to−result)分子試験を提供するために、本発明の上の実施形態のいずれかを、チャネル325を介してサンプルチャンバ10に核酸を出力として提供するサンプル調製システムに320にインタフェースしてよい。このことは、「高度簡略化ラテラルフローベース核酸サンプル調製および受動流体フロー制御(Highly Simplified Lateral Flow−Based Nucleic Acid Sample Preparation and Passive Fluid Flow Control)」という表題の国際公開第2009/137059(A1)号パンフレットに記載されているような、サンプル調製技術を使用して示されている。得られた一体型デバイスの実施形態を図12に示す。
[複数の壁構成要素を有する流体サブアセンブリ]
いくつかの実施形態において、図7に示すように、流体サブアセンブリは3枚の積層プラスチックシートを備えてよく、1枚のシートは流体チャンバの壁を形成し、他の2枚の構成要素は第1のシートに積層されて面を形成している。別の実施形態において、流体サブアセンブリは2個のプラスチック構成要素を含んでよく、一方の構成要素は壁および1つの面を形成して、他方の構成要素は第1の構成要素に積層されてチャンバを密閉して、第2面を形成する。本発明の実施形態において、流体サブアセンブリのプラスチック構成要素は、工業用レーザまたはウォータージェット切断、パンチまたはスタンプ工程および射出成形の手段によって製造してよい。他の別の実施形態において、流体サブアセンブリは、検出チャンバがデバイスの別個の層に位置して、検出チャンバが増幅チャンバおよび標識チャンバを備える層の前に配置されるように積層された層を備えてよい。この物理的配置によりデバイスの幅が縮小され、同時にさらなる機能性も付与される。特にこの実施形態によって、検出ストリップは検出チャンバ中に標識チャンバを覆って位置するように配置されて、(アッセイの検出ステップ中に)使用される標識チャンバの下にあるヒータ素子が検出チャンバ中の温度を制御できるようにする。検出チャンバ温度の制御により、検出ストリップのハイブリダイゼーション中に高温が使用できる。ハイブリダイゼーションベースの検出中にハイブリダイゼーションの厳密性の温度介在調節を使用することによって、ハイブリダイゼーション特異性を向上させることができ、このことはたとえば、密接に関連した核酸配列(たとえば一塩基変異多型)の識別において有用である。
図13は、すぐ上に記載したような、本発明の実施形態の多層流体カセットアセンブリ290の構成要素を示す。第1壁構成要素300は、検出ストリップ305を収容するための検出チャンバ302およびサンプルチャンバの一部304を備える。第2壁構成要素310は、サンプルチャンバの別の一部306、増幅チャンバ314、標識チャンバ316、ベントポケット318および対応するチャネルを備える。3個の面構成要素330、335、340は、チャンバ、ポケットおよびチャネルを形成する。面構成要素335は、壁構成要素300の裏面および壁構成要素310の前面として作用して、サンプルチャンバを形成するための開口303および標識チャンバ316から検出チャンバ302に移動する標識標的核酸を含む溶液のための開口345を備えている。構成要素層は、好ましくはシリコーン転写接着剤により共に結合されている。内部表面は、好ましくは濡れを制御するように処理されている。試薬、検出ストリップ305を含むラテラル・フロー・アセンブリおよび熱可融性熱可塑性プラスチック・ベント・バルブ320は、好ましくは製造中に追加される。接着メンブレンは、好ましくはベントポケットを覆って密閉される。
図14は、図13の流体層290が組み込まれている使い捨てアッセイカートリッジ350の分解組み立て図を示す。アッセイカートリッジ350は、前シェルマイクロ流体カセットアセンブリ290、接合テープ360、回路基板370および後シェル380を備えている。図15は、ドッキングステーション400に配置された使い捨てPCA/流体アセンブリ350の図である。サンプルは、サンプルポート390を介してサンプルチャンバに添加される。ドッキングステーションは、好ましくは制御電子部品および電源を含有し、アッセイに必要な電子工程を開始するためのボタンを含むことがある。
[実施例1:柑橘類におけるカンジダツス・リベリバクタ感染の診断のための標的核酸の増幅および検出の方法]
使い捨て構成要素が再使用可能なドックとインタフェースする本発明の実施形態を用いて、柑橘グリーニングの病原因子であるカンジダツス・リベリバクタ・アシアティカスの存在について柑橘葉組織の試験を行った。
上記のような部分使い捨てデバイスを作製した。再使用可能なユニットは、標準1.5オンス銅クラッドPCBで構成された。回路構成要素は、ATmega328マイクロコントローラ、0.5アンペアN−チャネルMOSFET、SMD抵抗器および電力調整構成要素を含んだ。ステレオリソグラフィー(SLA)により形成したプラスチックシェルによって、基板およびタクタイルスイッチを覆った。メスピンコネクタを上面に取り付けて、使い捨てPCAに垂直連結できるようにした。使い捨てPCAは、厚膜抵抗器、0402サーミスタおよび0603LEDと共に、同様のPCBで構成された。直角オスピンコネクタを基板の一端に配置して、再使用可能ユニットのメスソケットへの挿入時に垂直に向けられるようにした。
流体層は、2個の面構成要素、壁構成要素および薄いメンブレンで構成された。面構成要素は、0.004インチポリエステル(PET)で作製した。壁構成要素は、Advanced Adhesives, Inc.からの0.002インチのシリコーン転写膜と積層された0.5mmアクリルで作製した。ベントメンブレンを0.0005インチのポリオレフィンと3M,Inc.からの0.004インチの耐溶媒性アクリル系接着剤で作製した。個々の構成要素をUniversal Laser Systems, Inc.のバーサレーザ(VersaLaser)3.5レーザカッタを使用して切断成形した。組み立て前に、メンブレン構成要素を除くすべてのレーザ切断プラスチック流体構成要素を、100mM水酸化ナトリウムおよび0.1%ドデシル硫酸ナトリウムを含有する超音波処理浴に入れて、30分間超音波処理を行って、いずれの細片、汚染核酸またはヌクレアーゼを除去した。清浄となったプラスチック構成要素を、ヌクレアーゼを含まない水で最終的に洗浄した。34.5MPa(5000psi)の圧力を印加することによって、(PCAに向けた)壁および面構成要素を最初に積層した。500mMスクロース中の検出オリゴヌクレオチド・コンジュゲート・ポリスチレン・ビーズを標識チャンバ中に被着させて、真空下で乾燥させた。乾燥後、両面テープ片を検出チャンバ中に配置して、検出メンブレン構成要素を、ニトロセルロース・メンブレン・ストリップ、アキュフロー−P界面活性剤パッドおよび吸収パッドとして作用する吸い取り紙を使用して組み立てた。一部の場合では、反応酵素および賦形剤で構成される凍結乾燥ビーズをサンプルチャンバに添加した。最後に、流体層を他の面構成要素で密閉して、ベントメンブレン構成要素を積層してベントポケットを密閉した。シリコーン・サーマル・コンパウンド(Radio Shack, Inc.)を増幅および標識抵抗器に薄く塗布して、接着シムを使用して流体および電子層を積層した。
デバイスの組み立て完了後、反応混合物28μLをサンプルチャンバに添加した。実験に応じて、増幅に必要な酵素は、この反応混合物に液体形で添加するか(図16A)、または流体層のサンプルチャンバに組み込まれている凍結乾燥ケーキの形で存在するか(図16B)のどちらかであった。どちらの場合においても、使用した核酸テンプレートを、キアシュレッダ(QIAshredder)およびスピン・カラム・キット(Qiagen, Inc.)を使用して、感染植物組織から抽出した。プライマhyvl_Forおよびhyvl_Revを使用して、植物病原細菌カンジダツス・リベリバクタ・アシアティカスの存在を診断するための139bp核酸配列を増幅した。400mMトリス−HCl(pH8.4)、10mM硫酸アンモニウム、100mM塩化カリウムおよび0.25%トリトンX−100を含む事前に調製した増幅緩衝剤(10X)を使用して、独自の増幅反応化学作用を生じさせた。反応溶液各20μLに下記が含有された。
9.4μL 水
2.0μL 10×増幅緩衝剤
2.0μL DMSO
0.4μL 塩化カリウム(2M)
0.5μL 塩化マグネシウム(100mM)
0.5μL ジチオトレイトール(100mM)
0.5μL dNTP(10mM)
2.0μL プライマセットhyvl_Forおよびhyvl_Rev(各8μΜ)
0.5μL VentR(エキソ)DNAポリメラーゼ(2U/μL)
0.2μL EtSSB、エクストリーム(Extreme)熱安定性一本鎖結合タンパク質(500μg/mL)
2.0μL 健常またはC.リベリバクタ感染組織から抽出したDNA(17.2ng/μL)
溶解して含まれていたか、または凍結乾燥酵素を使用した場合は、水で置換した。
増幅チャンバのベントならびに増幅および検出プログラムの開始は、再使用可能ユニットのスタートボタンとして作用するタクタイルスイッチを押すことによって行った。ベント後、反応溶液は増幅チャンバに入り、ここで溶液を85℃まで2分間加熱して、続いて76℃にて10秒および60℃にて25秒を40サイクル行った。熱サイクルが完了した後、マイクロコントローラでベントを開始することにより、反応物を標識チャンバ中に流入させた。標識チャンバは、500mMスクロースの存在下で、標識チャンバの1つの内面に乾燥した青色染色ポリスチレン検出ミクロスフェアを含有した。染色ミクロスフェアにコンジュゲートされた検出オリゴヌクレオチドは、核酸増幅生成物のセンス鎖に相補的であった。標識チャンバを105℃まで2分間加熱して、次に90℃にて30秒間維持して、ポリスチレンビーズの沸騰および完全な混合ならびに二本鎖DNA生成物の変性を誘起させた。加熱後、標識チャンバ中の反応溶液を2分間冷却させた。検出チャンバをベントして、溶液を標識チャンバから検出チャンバにおよび検出ストリップアセンブリ上へ流入させた。ラテラル・フロー・メンブレン上に3つの捕捉ラインを固定化した。これらはデバイスの底部から、いずれのアッセイ標的にも相補的でない負の対照オリゴヌクレオチド、増幅生成物に相補的な捕捉プローブ、および検出プローブに相補的な正の対照オリゴヌクレオチドであった。図16に明瞭に示されているように、本発明により、負の対照ラインへのクロスハイブリダイゼーションが検出されることなく、標的核酸の増幅および検出が成功した。
使用した増幅プライマの配列は以下の通りであった。
hyvl_For
ggccgtttta acacaaaaga tgaatatcat agatggggta gtcaa(配列番号1)
hyvl_Rev
cggccatttt agataaatca atttgttcta gtttagatac atcaatttgt t(配列番号2)
使用した捕捉および検出オリゴヌクレオチドの配列は以下の通りであった:
捕捉
tcgtttgagt agctagatcc nnnnnnnnnn nt(配列番号3)
検出
/5AmMC12/aattgatgga tgacgtgata gtttacgacc aacatctt/3Phos/(配列番号4)
増幅工程のより完全な説明は、参照により本明細書に組み入れられている、「核酸のための振動増幅反応(Oscillating Amplification Reaction for Nucleic Acids)」という表題の、同一出願人による米国特許仮出願第61/477,437号明細書に記載されている。本工程により、より高感度のより大きい溶液体積を使用することが可能となり、熱サイクリングを行うために能動的冷却を必要としない。該工程は受動的冷却、狭いサイクリング温度範囲のみを必要とし、PCRで通例使用されるよりも厳密でない温度許容範囲によって実質的に影響を受けないため、簡単抵抗加熱素子を使用してよく、このため該デバイスは小型化されて安価となる。さらに、増幅チャンバは、好ましくは加熱抵抗器に隣接する側面で平坦であり、このため良好な熱的接触が提供されるために、優れた熱的結合が実現可能である。この熱的インタフェースは、熱伝導性接着化合物を使用することにより向上することがある。
[実施例2:柑橘類におけるカンジダツス・リベリバクタ感染の診断のための標的核酸の単離、増幅および検出の方法]
上記のような部分使い捨てデバイスを作製した。再使用可能なユニットは、標準1.5オンス銅クラッドPCBで構成された。回路構成要素は、ATmega328マイクロコントローラ、0.5アンペアN−チャネルMOSFET、SMD抵抗器および電力調整構成要素を含んだ。ステレオリソグラフィー(SLA)により形成したプラスチックシェルにより、基板およびタクタイルスイッチを覆う。メスピンコネクタを上面に取り付けて、使い捨てPCAに垂直連結できるようにした。使い捨てPCAは、厚膜抵抗器、0402サーミスタおよび0603LEDと共に、同様のPCBで構成された。直角オスピンコネクタを基板の一端に配置して、再使用可能ユニットのメスソケットへの挿入時に垂直の向きを与えた。
流体層は、2個の面構成要素、壁構成要素および薄いメンブレンで構成された。面構成要素は0.004インチポリエステルで構成された。壁構成要素は、Advanced Adhesives, Inc.からの0.002インチのシリコーン転写膜と積層された0.5mmアクリルで構成された。サンプル調製サブシステムと一体化された流体層を収容するために、壁および面構成要素が作製されて、サンプル調製サブシステムへの積層時に、精製された核酸がサンプル調製工程の溶離フェーズの間に本発明のサンプルチャンバ中に伝達されるように位置する開口およびチャネルが提供された。ベントメンブレンを0.0005インチのポリオレフィンと3M,Inc.からの0.004インチの耐溶媒性アクリル系接着剤で作製した。個々の構成要素をUniversal Laser Systems, Inc.のバーサレーザ(VersaLaser)3.5レーザカッタを使用して切断成形した。組み立て前に、メンブレン構成要素を除くすべてのレーザ切断プラスチック流体構成要素を、100mM水酸化ナトリウムおよび0.1%ドデシル硫酸ナトリウムを含有する超音波処理浴に入れて、30分間超音波処理を行って、いずれの細片、汚染核酸またはヌクレアーゼを除去した。清浄となったプラスチック構成要素を、ヌクレアーゼを含まない水で最終的に洗浄した。34.5MPa(5000psi)の圧力を印加することによって、(PCAに向けた)壁および面構成要素を最初に積層した。500mMスクロース中の検出オリゴヌクレオチド・コンジュゲート・ポリスチレン・ビーズを標識チャンバ中に被着させて、真空下で乾燥させた。乾燥後、両面テープ片を検出チャンバ中に配置して、検出メンブレン構成要素を、ニトロセルロース・メンブレン・ストリップ、アキュフロー−P界面活性剤パッドおよび吸収パッドとして作用する吸い取り紙を使用して組み立てた。一部の場合では、反応酵素および賦形剤で構成される凍結乾燥ビーズをサンプルチャンバに添加した。最後に、流体層を他の面構成要素で密閉して、ベントメンブレン構成要素を積層してベントポケットを密閉した。シリコーン・サーマル・コンパウンド(Radio Shack, Inc.)を増幅および標識抵抗器に薄く塗布して、接着シムを使用して流体および電子層を積層した。
本発明の流体層がインタフェースするサンプル調製サブシステムは、緩衝剤リザーバおよびサブシステムの吸収性材料構成要素の物理的支持体を形成するために積層されたレーザ切断されたアクリルから作製した。受動的緩衝剤交換構造は、「高度簡略化ラテラルフローベース核酸サンプル調製および受動流体フロー制御(Highly Simplified Lateral Flow−Based Nucleic Acid Sample Preparation and Passive Fluid Flow Control)」という表題の国際公開第2009/137059(A1)号パンフレットに記載されている形態で切断された。不織ナイロンを緩衝剤交換装置材料として使用した。ワットマンGF/Bガラス繊維フィルタを核酸親和性マトリクスとして用いた。好適な容量の吸収性シンクを提供するために、綿ガーゼを吸収パッドとして使用した。
植物組織、特に葉柄付近の柑橘葉中央脈から収集した1.5mm生検パンチ4個を、微小遠心管内で抽出緩衝剤150μL(4Mチオシアン酸グアニジン、25mMトリス、pH6.4)中で短時間粉砕した。200μLの洗浄緩衝剤1(2Mチオシアン酸グアニジン、30%エタノール、25mMトリス、pH7.4)および800μLの洗浄緩衝剤2(400mM NaCl、50%エタノール、50mMトリス、pH6.4)を各リザーバに添加した直後に、生じた粗抽出物をサンプル調製サブシステムのサンプルリザーバに導入した。サンプル添加の15分後、サンプル調製構成要素の核酸結合マトリクスを下にある溶離チャンバ中へと「打ち抜いて」、核酸を反応緩衝剤50μLで溶離させた。打ち抜きおよび反応緩衝剤注入は、下にある親和性マトリクスに1ccツベルクリンシリンジ(針なし)を押し通して、マトリクスを下にある溶離チャンバに排除することによって行った。溶離チャンバを本発明のサンプルチャンバに、特別に設計された流体層中のチャネルによって連結した。シリンジのプランジャを押し下げると、捕捉された核酸が溶離して、前記チャネルを通じてサンプルチャンバ中へと流れる。
溶離緩衝剤は、酵素を除いて、植物病原細菌カンジダツス・リベリバクタ・アシアティカスの存在を診断するための139bp核酸配列を選択的に増幅する、プライマhyvl_Forおよびhyvl_Revを含む、独自の増幅技法による標的増幅に必要な試薬をすべて含有した。増幅緩衝剤(10X)は、事前に調製し、400mMトリス−HCl(pH8.4)、10mM硫酸アンモニウム、100mM塩化カリウムおよび0.25%トリトンX−100を含有した。溶離緩衝剤20μLは以下を含有した。
12.1μL 水
2.0μL 10×増幅緩衝剤
2.0μL DMSO
0.4μL 塩化カリウム(2M)
0.5μL 塩化マグネシウム(100mM)
0.5μL ジチオトレイトール(100mM)
0.5μL dNTP(10mM)
2.0μL プライマセットhyvl_Forおよびhyvl_Rev(各8μΜ)
デバイスに通電する前に、以下の酵素をサンプルチャンバ中の溶離した核酸サンプルに添加して、ゲル添加ピペットチップを使用して短時間混合する。
1.0μL ベントR(エキソ)DNAポリメラーゼ(2U/μL)
0.4μL Et SSB、エクストリーム(Extreme)熱安定性一本鎖結合タンパク質(500μg/mL)
増幅チャンバのベントならびに増幅および検出プログラムの開始は、再使用可能ユニットのスタートボタンとして作用するタクタイルスイッチを押すことによって行った。ベント後、反応溶液は増幅チャンバに入り、ここで溶液を85℃まで2分間加熱して、続いて76℃にて10秒および60℃にて25秒を40サイクル行った。熱サイクルが完了した後、マイクロコントローラでベントを開始することにより、反応物を標識チャンバ中に流入させた。標識チャンバは、500mMスクロースの存在下で、標識チャンバの1つの内面に乾燥した青色染色ポリスチレン検出ミクロスフェアを含有した。染色ミクロスフェアにコンジュゲートされた検出オリゴヌクレオチドは、核酸増幅生成物のセンス鎖に相補的であった。標識チャンバを105℃まで2分間加熱して、次に90℃にて30秒間維持して、ポリスチレンビーズの沸騰および完全な混合ならびに二本鎖DNA生成物の変性を誘起させた。加熱後、標識チャンバ中の反応溶液を2分間冷却させた。検出チャンバをベントして、溶液を標識チャンバから検出チャンバにおよび検出ストリップアセンブリ上へ流入させた。ラテラル・フロー・メンブレン上に3つの捕捉ラインを固定化した。これらはデバイスの底部から、いずれのアッセイ標的にも相補的でない負の対照オリゴヌクレオチド、増幅生成物に相補的な捕捉プローブ、および検出プローブに相補的な正の対照オリゴヌクレオチドであった。図14に明瞭に示されているように、完全一体型デバイスにより、標的核酸の核酸単離、増幅および検出が成功した。
[実施例3:柑橘類におけるカンジダツス・リベリバクタ感染の診断のための標的核酸の増幅および検出の方法]
使い捨て構成要素が再使用可能なドックとインタフェースする本発明の実施形態を用いて、先行する核酸単離ステップなしで、柑橘グリーニングの病原因子であるカンジダツス・リベリバクタ・アシアティカスの存在について粗柑橘葉組織抽出物の試験を行った。
上記のような部分使い捨てデバイスを作製した。再使用可能なユニットは、標準1.5オンス銅クラッドPCBで構成された。回路構成要素は、ATmega328マイクロコントローラ、0.5アンペアN−チャネルMOSFET、SMD抵抗器および電力調整構成要素を含んだ。ステレオリソグラフィー(SLA)により形成したプラスチックシェルにより、基板およびタクタイルスイッチを覆った。メスピンコネクタを上面に取り付けて、使い捨てPCAに垂直連結できるようにした。使い捨てPCAは、厚膜抵抗器、0402サーミスタおよび0603LEDと共に、同様のPCBで構成された。直角オスピンコネクタを基板の一端に配置して、再使用可能ユニットのメスソケットへの挿入時に垂直に向けられるようにした。
流体層は、2個の面構成要素、壁構成要素および薄いメンブレンで構成された。面構成要素は、0.004インチポリエステルで作製した。壁構成要素は、Advanced Adhesives, Inc.からの0.002インチのシリコーン転写膜と積層された0.5mmアクリルで作製した。ベントメンブレンは、0.0005インチのポリオレフィンと3M,Inc.からの0.004インチの耐溶媒性アクリル系接着剤で構成された。個々の構成要素をUniversal Laser Systems, Inc.のバーサレーザ(VersaLaser)3.5レーザカッタを使用して切断成形した。組み立て前に、メンブレン構成要素を除くすべてのレーザ切断プラスチック流体構成要素を、100mM水酸化ナトリウムおよび0.1%ドデシル硫酸ナトリウムを含有する超音波処理浴に入れて、30分間超音波処理を行って、いずれの細片、汚染核酸またはヌクレアーゼを除去した。清浄となったプラスチック構成要素を、ヌクレアーゼを含まない水で最終的に洗浄した。34.5MPa(5000psi)の圧力を印加することによって、(PCAに向けた)壁および面構成要素を最初に積層した。500mMスクロース中の検出オリゴヌクレオチド・コンジュゲート・ポリスチレン・ビーズを標識チャンバ中に被着させて、真空下で乾燥させた。乾燥後、両面テープ片を検出チャンバ中に配置して、検出メンブレン構成要素を、ニトロセルロース・メンブレン・ストリップ、アキュフロー−P界面活性剤パッドおよび吸収パッドとして作用する吸い取り紙を使用して組み立てた。一部の場合では、反応酵素および賦形剤で構成される凍結乾燥ビーズをサンプルチャンバに添加した。最後に、流体層を他の面構成要素で密閉して、ベントメンブレン構成要素を積層してベントポケットを密閉した。シリコーン・サーマル・コンパウンド(Radio Shack, Inc.)を増幅および標識抵抗器に薄く塗布して、接着シムを使用して流体および電子層を積層した。
デバイスの組み立て完了後、反応混合物40μLをサンプルチャンバに添加した。実験に応じて、増幅に必要な酵素は、この反応混合物に液体形で存在するか、または流体層のサンプルチャンバに組み込まれている凍結乾燥ケーキの形で存在するかのどちらかであった。どちらの場合も、アッセイした試料は、ヌクレアーゼを含まない水500μL中で直径1.5mmの生検パンチ5個を粉砕することによって調製した粗柑橘組織抽出物4μLから成った。プライマhyvl_Forおよびhyvl_Revを使用して、植物病原細菌カンジダツス・リベリバクタ・アシアティカスの存在を診断するための139bp核酸配列を増幅した。独自の増幅反応化学作用を生じさせた。増幅緩衝剤(10X)は、事前に調製し、400mMトリス−HCl(pH8.4)、10mM硫酸アンモニウム、100mM塩化カリウムおよび0.25%トリトンX−100を含有した。反応溶液各40μLに下記が含有された。
18.8μL 水
4.0μL 10×増幅緩衝剤
4.0μL DMSO
0.8μL 塩化カリウム(2M)
1.0μL 塩化マグネシウム(100mM)
1.0μL ジチオトレイトール(100mM)
1.0μL dNTP(10mM)
4.0μL プライマセットhyvl_Forおよびhyvl_Rev(各8μΜ)
1.0μL ベントR(エキソ)DNAポリメラーゼ(2U/μL)
0.4μL Et SSB、エクストリーム(Extreme)熱安定性一本鎖結合タンパク質(500μg/mL)
4.0μL ヌクレアーゼを含まない水500μL中で5個の生検パンチ(健常またはC.リベリバクタ感染柑橘樹のどちらかの柑橘葉葉柄または葉柄に近い中央脈から得た直径1.5mm)または約4mm長の葉柄組織を短時間粉砕することによって産生された、柑橘組織抽出物
溶解して含まれていたか、または凍結乾燥酵素を使用した場合は、水で置換した。
増幅チャンバのベントならびに増幅および検出プログラムの開始は、再使用可能ユニットのスタートボタンとして作用するタクタイルスイッチを押すことによって行った。ベント後、反応溶液は増幅チャンバに入り、ここで溶液を85℃まで2分間加熱して、続いて76℃にて10秒および60℃にて25秒を40サイクル行った。熱サイクルが完了した後、マイクロコントローラでベントを開始することにより、反応物を標識チャンバ中に流入させた。標識チャンバは、500mMスクロースの存在下で、標識チャンバの1つの内面に乾燥した青色染色ポリスチレン検出ミクロスフェアを含有した。染色ミクロスフェアにコンジュゲートされた検出オリゴヌクレオチドは、核酸増幅生成物のセンス鎖に相補的であった。標識チャンバを105℃まで2分間加熱して、次に90℃にて30秒間維持して、ポリスチレンビーズの沸騰および完全な混合ならびに二本鎖DNA生成物の変性を誘起させた。加熱後、標識チャンバ中の反応溶液を2分間冷却させた。検出チャンバをベントして、溶液を標識チャンバから検出チャンバにおよび検出ストリップアセンブリ上へ流入させた。ラテラル・フロー・メンブレン上に3つの捕捉ラインを固定化した。これらはデバイスの底部から、いずれのアッセイ標的にも相補的でない負の対照オリゴヌクレオチド、増幅生成物に相補的な捕捉プローブ、および検出プローブに相補的な正の対照オリゴヌクレオチドであった。本発明により、検出ストリップの負の対照ラインへのクロスハイブリダイゼーションが検出されることなく、標的核酸の増幅および検出が成功した。
[実施例4:ミカンキジラミのジアフォリナ・シトリ・クワヤマにおけるカンジダツス・リベリバクタの検出のための標的核酸の増幅および検出の方法]
使い捨て構成要素が再使用可能なドックとインタフェースする本発明の実施形態を実施例3に記載したように作製して、先行する核酸単離ステップなしで、シトラスグリーニングの病原因子であるカンジダツス・リベリバクタ・アシアティカスの存在について、ジアフォリナ・シトリ・クワヤマから調製した粗昆虫全体抽出物を試験するのに用いた。
一部の場合では、反応酵素および賦形剤で構成される凍結乾燥ビーズをサンプルチャンバに添加した。デバイスの組み立て完了後、反応混合物40μLをサンプルチャンバに添加した。実験に応じて、増幅に必要な酵素は、この反応混合物に液体形で存在するか、または流体層のサンプルチャンバに組み込まれている凍結乾燥ケーキの形で存在するかのどちらかであった。どちらの場合も、サンプルは、ヌクレアーゼを含まない水500μL中で生きた5のジアフォリナ・シトリ・クワヤマ全体を粉砕することによって調製した溶液4μLから成った。プライマhyvl_Forおよびhyvl_Revを使用して、植物病原細菌カンジダツス・リベリバクタ・アシアティカスの存在を診断するための139bp核酸配列を増幅した。独自の増幅反応化学作用を生じさせた。増幅緩衝剤(10X)は、事前に調製し、400mMトリス−HCl(pH8.4)、10mM硫酸アンモニウム、100mM塩化カリウムおよび0.25%トリトンX−100を含有した。反応溶液各40μLに下記が含有された。

18.8μL 水
4.0μL 10×増幅緩衝剤
4.0μL DMSO
0.8μL 塩化カリウム(2M)
1.0μL 塩化マグネシウム(100mM)
1.0μL ジチオトレイトール(100mM)
1.0μL dNTP(10mM)
4.0μL プライマセットhyvl_Forおよびhyvl_Rev(各8μΜ)
1.0μL ベントR(エキソ)DNAポリメラーゼ(2U/μL)
0.4μL Et SSB、エクストリーム(Extreme)熱安定性一本鎖結合タンパク質(500μg/mL)
4.0μL ヌクレアーゼを含まない水500μL中で5匹の昆虫全体を短時間粉砕することによって産生した、ジアフォリナ・シトリ・クワヤマ全体の抽出物
溶解して含まれていたか、または凍結乾燥酵素を使用した場合は、水で置換した。
増幅チャンバのベントならびに増幅および検出プログラムの開始は、再使用可能ユニットのスタートボタンとして作用するタクタイルスイッチを押すことによって行った。ベント後、反応溶液は増幅チャンバに入り、ここで溶液を85℃まで2分間加熱して、続いて76℃にて10秒および60℃にて25秒を40サイクル行った。熱サイクルが完了した後、マイクロコントローラでベントを開始することにより、反応物を標識チャンバ中に流入させた。標識チャンバは、500mMスクロースの存在下で、標識チャンバの1つの内面に乾燥した青色染色ポリスチレン検出ミクロスフェアを含有した。染色ミクロスフェアにコンジュゲートされた検出オリゴヌクレオチドは、核酸増幅生成物のセンス鎖に相補的であった。標識チャンバを105℃まで2分間加熱して、次に90℃にて30秒間維持して、ポリスチレンビーズの沸騰および完全な混合ならびに二本鎖DNA生成物の変性を誘起させた。加熱後、標識チャンバ中の反応溶液を2分間冷却させた。検出チャンバをベントして、溶液を標識チャンバから検出チャンバにおよび検出ストリップアセンブリ上へ流入させた。ラテラル・フロー・メンブレン上に3つの捕捉ラインを固定化した。これらはデバイスの底部から、いずれのアッセイ標的にも相補的でない負の対照オリゴヌクレオチド、増幅生成物に相補的な捕捉プローブ、および検出プローブに相補的な正の対照オリゴヌクレオチドであった。本発明により、検出ストリップの負の対照ラインへのクロスハイブリダイゼーションが検出されることなく、標的核酸の増幅および検出が成功した。
[実施例5:ツルニチニチソウ(カンタランツス・ロセウス)におけるカンジダツス・リベリバクタの検出のための標的核酸の増幅および検出の方法]
使い捨て構成要素が再使用可能なドックとインタフェースする本発明の実施形態を実施例3に記載したように作製して、先行する核酸単離ステップなしで、シトラスグリーニングの病原因子であるカンジダツス・リベリバクタ・アシアティカスの存在について、ツルニチニチソウ(カンタランツス・ロセウス)組織粗抽出物を試験するのに用いた。
一部の場合では、反応酵素および賦形剤で構成される凍結乾燥ビーズをサンプルチャンバに添加した。デバイスの組み立て完了後、反応混合物40μLをサンプルチャンバに添加した。実験に応じて、増幅に必要な酵素は、この反応混合物に液体形で存在するか、または流体層のサンプルチャンバに組み込まれている凍結乾燥ケーキの形で存在するかのどちらかであった。どちらの場合も、サンプルは、ヌクレアーゼを含まない水500μL中で直径1.5mmの生検パンチ5個を粉砕することによって調製した溶液4μLから成った。生検パンチは、カンジダツス・リベリバクタ・アシアティカス感染または未感染ツルニチニチソウ(カンタランツス・ロセウス)のどちらかから得た。プライマhyvl_Forおよびhyvl_Revを使用して、植物病原細菌カンジダツス・リベリバクタ・アシアティカスの存在を診断するための139bp核酸配列を増幅した。独自の増幅反応化学作用を生じさせた。増幅緩衝剤(10X)は、事前に調製し、400mMトリス−HCl(pH8.4)、10mM硫酸アンモニウム、100mM塩化カリウムおよび0.25%トリトンX−100を含有した。反応溶液各40μLに下記が含有された。
18.8μL 水
4.0μL 10×増幅緩衝剤
4.0μL DMSO
0.8μL 塩化カリウム(2M)
1.0μL 塩化マグネシウム(100mM)
1.0μL ジチオトレイトール(100mM)
1.0μL dNTP(10mM)
4.0μL プライマセットhyvl_Forおよびhyvl_Rev(各8μΜ)
1.0μL ベントR(エキソ)DNAポリメラーゼ(2U/μL)
0.4μL Et SSB、エクストリーム(Extreme)熱安定性一本鎖結合タンパク質(500pg/mL)
4.0μL ヌクレアーゼを含まない水500μL中で直径1.5mmの生検パンチ5個(ツルニチニチソウ葉の葉柄から採取)を短時間粉砕することによって産生したツルニチニチソウ組織抽出物
溶解して含まれていたか、または凍結乾燥酵素を使用した場合は、水で置換した。
増幅チャンバのベントならびに増幅および検出プログラムの開始は、再使用可能ユニットのスタートボタンとして作用するタクタイルスイッチを押すことによって行った。ベント後、反応溶液は増幅チャンバに入り、ここで溶液を85℃まで2分間加熱して、続いて76℃にて10秒および60℃にて25秒を40サイクル行った。熱サイクルが完了した後、マイクロコントローラでベントを開始することにより、反応物を標識チャンバ中に流入させた。標識チャンバは、500mMスクロースの存在下で、標識チャンバの1つの内面に乾燥した青色染色ポリスチレン検出ミクロスフェアを含有した。染色ミクロスフェアにコンジュゲートされた検出オリゴヌクレオチドは、核酸増幅生成物のセンス鎖に相補的であった。標識チャンバを105℃まで2分間加熱して、次に90℃にて30秒間維持して、ポリスチレンビーズの沸騰および完全な混合ならびに二本鎖DNA生成物の変性を誘起させた。加熱後、標識チャンバ中の反応溶液を2分間冷却させた。検出チャンバをベントして、溶液を標識チャンバから検出チャンバにおよび検出ストリップアセンブリ上へ流入させた。ラテラル・フロー・メンブレン上に3つの捕捉ラインを固定化した。これらはデバイスの底部から、いずれのアッセイ標的にも相補的でない負の対照オリゴヌクレオチド、増幅生成物に相補的な捕捉プローブ、および検出プローブに相補的な正の対照オリゴヌクレオチドであった。本発明により、検出ストリップの負の対照ラインへのクロスハイブリダイゼーションが検出されることなく、標的核酸の増幅および検出が成功した。
[実施例6:ネナシカズラ(クスクタ・ペンタゴナス)におけるカンジダツス・リベリバクタ・アシアティカスの検出のための標的核酸の増幅および検出の方法]
使い捨て構成要素が再使用可能なドックとインタフェースする本発明の実施形態を実施例3に記載したように作製して、先行する核酸単離ステップなしで、シトラスグリーニングの病原因子であるカンジダツス・リベリバクタ・アシアティカスの存在について、ツルニチニチソウ(カンタランツス・ロセウス)組織粗抽出物を試験するのに用いた。
一部の場合では、反応酵素および賦形剤で構成される凍結乾燥ビーズをサンプルチャンバに添加した。デバイスの組み立て完了後、反応混合物40μLをサンプルチャンバに添加した。実験に応じて、増幅に必要な酵素は、この反応混合物に液体形で存在するか、または流体層のサンプルチャンバに組み込まれている凍結乾燥ケーキの形で存在するかのどちらかであった。どちらの場合も、サンプルは、ヌクレアーゼを含まない水500μL中で長さ1cmのネナシカズラ(クスクタ・ペンタゴナス)のつるを粉砕することによって調製した溶液4μLから成った。プライマhyvl_Forおよびhyvl_Revを使用して、植物病原細菌カンジダツス・リベリバクタ・アシアティカスの存在を診断するための139bp核酸配列を増幅した。独自の増幅反応化学作用を生じさせた。増幅緩衝剤(10X)は、事前に調製し、400mMトリス−HCl(pH8.4)、10mM硫酸アンモニウム、100mM塩化カリウムおよび0.25%トリトンX−100を含有した。反応溶液各40μLに下記が含有された。
18.8μL 水
4.0μL 10×増幅緩衝剤
4.0μL DMSO
0.8μL 塩化カリウム(2M)
1.0μL 塩化マグネシウム(100mM)
1.0μL ジチオトレイトール(100mM)
1.0μL dNTP(10mM)
4.0μL プライマセットhyvl_Forおよびhyvl_Rev(各8μΜ)
1.0μL ベントR(エキソ)DNAポリメラーゼ(2U/μL)
0.4μL Et SSB、エクストリーム(Extreme)熱安定性一本鎖結合タンパク質(500μg/mL)
4.0μL ヌクレアーゼを含まない水500μL中で長さ1cmのつるを短時間粉砕することによって産生されたクスクタ・ペンタゴナ抽出物。
本発明は、特に記載した実施形態関して詳細に記載されているが、他の実施形態によって同じ結果を達成することができる。本発明の変形および変更は当業者に明らかとなり、このような変更および等価物すべてを含むことが意図される。上で引用したすべての特許および刊行物の完全な開示は、参照により本明細書に組み入れられている。

Claims (17)

  1. 標的核酸を検出するための使い捨てプラットフォームであって、
    標的核酸を含むサンプルを収容するためのサンプルチャンバと、
    第1チャネルを介して前記サンプルチャンバに連結され、第2チャネルを介して第1ベントポケットに連結された増幅チャンバと、
    第3チャネルを介して前記増幅チャンバに連結され、第4チャネルを介して第2ベントポケットに連結された標識チャンバと、
    前記標識チャンバに第5チャネルを介して連結され、第6チャネルを介して第3ベントポケットに連結された検出サブシステムと、
    複数の抵抗加熱素子と、
    1個以上の温度測定デバイスと、を備え
    前記ベントポケットは、前記抵抗加熱素子のうち1個の付近に位置する非耐熱性メンブレンによって大気からそれぞれ密閉されている、使い捨てプラットフォーム。
  2. 前記サンプルチャンバの入口と直接流体連結した出口を備えるサンプル調製ステージをさらに備える、請求項1に記載の使い捨てプラットフォーム。
  3. 前記増幅チャンバの実質的平面の寸法が前記増幅チャンバと熱的に接触している抵抗加熱素子の実質的平面の寸法とほぼ同じである、請求項1に記載の使い捨てプラットフォーム。
  4. 前記増幅チャンバが能動的冷却デバイスによって冷却されない、請求項1に記載の使い捨てプラットフォーム。
  5. 前記増幅チャンバが増幅溶液を含有し、前記サンプルチャンバが液体増幅試薬ミックスもしくは凍結乾燥増幅試薬ミックスを含み、および/または前記標識チャンバが検出粒子を含む、請求項1に記載の使い捨てプラットフォーム。
  6. 前記標識チャンバが前記抵抗加熱素子の1個を使用して加熱可能である、請求項1に記載の使い捨てプラットフォーム。
  7. 前記検出サブシステムが検出粒子を含まないラテラル・フロー・ストリップを含む、請求項1に記載の使い捨てプラットフォーム。
  8. 前記チャンバ、前記チャネルおよび前記ベントポケットが流体アセンブリ層上に位置して、前記電子素子がプリント回路基板を含む別個の層上に位置し、前記別個の層が流体アセンブリ層に結合されている、請求項1に記載の使い捨てプラットフォーム。
  9. 前記検出サブシステムが前記流体アセンブリ層上または第2流体アセンブリ層上に位置している、請求項1に記載の使い捨てプラットフォーム。
  10. 少なくとも1個の前記チャンバの体積がおよそ1マイクロリットルからおよそ50マイクロリットルの間である、請求項1に記載の使い捨てプラットフォーム。
  11. 前記使い捨てプラットフォームを、外部機器ではなく、使い捨てプラットフォームを垂直のまたは傾斜した向きで保持するベースユニットと連結するためのコネクタをさらに備える、請求項1に記載の使い捨てプラットフォーム。
  12. 標的核酸を検出するための方法であって、
    使い捨てプラットフォームのサンプルチャンバに標的核酸を含むサンプルを配置することと、
    前記使い捨てプラットフォームを垂直にまたは傾斜して向けることと、
    前記サンプルを液体または先に凍結乾燥させた増幅試薬ミックスと反応させることと、
    増幅チャンバに連結された第1ベントポケットを大気に開放することにより、反応したサンプルが前記増幅チャンバ中に流入できるようにすることと、
    前記増幅チャンバにて標的核酸を増幅することと、
    標識チャンバに連結された第2ベントポケットを大気に開放することにより、増幅した標的核酸が前記標識チャンバ中に流入できるようにすることと、
    前記標識チャンバにて検出粒子を使用して、増幅した標的核酸に標識することと、
    検出サブシステムに連結されている第3ベントポケットを大気に開放することにより、標識した標的核酸が前記検出サブシステム中に流入できるようにすることと、
    増幅した標的核酸を検出することと、を含み、
    前記ベントポケットは、抵抗加熱素子の付近に位置する非耐熱性メンブレンによって大気からそれぞれ密閉されていることを特徴とする方法。
  13. 増幅ステップが、使い捨てプラットフォーム内で増幅チャンバ付近に位置する抵抗加熱素子を使用して、標的核酸を増幅することを含む、請求項12に記載の方法。
  14. 増幅チャンバを受動冷却することをさらに含む、請求項12に記載の方法。
  15. 標識ステップの間に、使い捨てプラットフォーム内の標識チャンバ付近に位置する抵抗加熱素子を使用して標識チャンバを加熱することをさらに含む、請求項12に記載の方法。
  16. 検出サブシステムが検出粒子を含んでいない、請求項12に記載の方法。
  17. 外部機器ではないドッキングステーションを使用することにより使い捨てプラットフォームの動作を制御することをさらに含む、請求項12に記載の方法。
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