JP5875549B2 - 複合機 - Google Patents

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Description

本発明は、ログを記録する電子機器及びログ記録方法に関する。
一般に、プリンター、コピー機、及び複合機などの電子機器では、異常の原因究明などの目的で動作の履歴を示すログがRAM等の記憶手段に記録される。このとき、ログは、記憶手段に予め確保された所定サイズのバッファ内で古いログから順に上書きして記録される。
ところで、電子機器で通常時に記録される複数種類のログは、そのログの内容又は重要性に応じて記録間隔が異なることがある。しかしながら、従来、複数種類のログは、その記録間隔に関係なく同じバッファ内で順次上書きして記録されている。そのため、バッファでは、記録間隔の短いログの蓄積量が多く、記録間隔の長いログの蓄積量が少なくなる。一方、ログの記録方法として、異常発生時に記録するログを限定して記録間隔を短縮することによりバッファの記憶容量を低減しつつ必要なログを記録する技術が知られている(例えば特許文献1参照)。
特開2010−223560号公報
しかしながら、前述のように異常発生時に記録するログが限定される場合でも、複数種類のログが一つのバッファに記憶されている場合には、記録間隔の長いログが上書きされて蓄積量が少なくなるという問題は依然として残る。
本発明の目的は、記録間隔の異なるログ各々の蓄積量を個別に確保することが可能な電子機器及びログ記録方法を提供することにある。
本発明に係る電子機器は、複数のバッファ及びログ記録手段を備える。前記複数のバッファには複数種類のログが記録される。前記ログ記録手段は、前記ログ各々を複数の前記バッファのうち前記ログの記録間隔に応じて割り当てられた前記バッファに記録する。
本発明に係るログ記録方法は、複数種類のログが記録される複数のバッファを用意するステップと、前記ログ各々を複数の前記バッファのうち前記ログの記録間隔に応じて割り当てられた前記バッファに記録するステップとを含む。
本発明によれば、記録間隔の異なるログ各々がその記録間隔に対応するバッファに振り分けて記録されるため、記録間隔の異なるログの蓄積量を個別に確保することが可能になる。
本発明の実施の形態に係る複合機の概略構成を示す模式図。 本発明の実施の形態に係る複合機のシステム構成を示すブロック図。 本発明の実施の形態に係る複合機で実行される記録先変更処理の手順の一例を説明するためのフローチャート。 本発明の実施の形態に係る複合機で使用されるログ対応情報の一例を説明するための図。 本発明の実施の形態に係る複合機でバッファ各々に記録されるログの一例を説明するための図。 本発明の実施の形態に係る複合機でバッファ各々に記録されるログの一例を説明するための図。
以下添付図面を参照しながら、本発明の実施の形態について説明し、本発明の理解に供する。なお、以下の実施の形態は、本発明を具体化した一例であって、本発明の技術的範囲を限定する性格のものではない。
[複合機10の概略構成]
まず、図1を参照しつつ、本発明の実施の形態に係る複合機10の概略構成について説明する。
図1に示すように、前記複合機10は、ADF1、画像読取部2、画像形成部3、給紙部4、制御部5、及び操作表示部6などを備える。なお、前記複合機10は、本発明の電子機器の一例に過ぎず、プリンター、コピー機、ファクシミリ装置、スマートフォン、タブレット端末、又はパーソナルコンピューターなども本発明に係る電子機器に該当する。
前記操作表示部6は、前記複合機10の外面に設けられている。前記操作表示部6は、前記制御部5からの制御指示に応じて各種の情報を表示する液晶ディスプレイなどの表示部を有する。また、前記操作表示部6は、ユーザー操作に応じて前記制御部5に各種の情報を入力するハードキー又はタッチパネルなどの操作部を有する。
前記ADF1は、不図示のモーターで搬送ローラー12各々を駆動させることにより、原稿載置部11にセットされた原稿を前記画像読取部2による画像読取位置を通過させて排紙トレイ13まで搬送する自動原稿搬送装置である。
前記画像読取部2は、原稿台21、光源ユニット22、ミラー23、24、光学レンズ25、及びCCD(Charge Coupled Device)26などを備える画像読取手段である。前記原稿台21は、前記画像読取部2の上面に設けられた原稿の載置部である。前記読取ユニット22は、LED光源221及びミラー222を備え、不図示のモーターによって副走査方向(図1における左右方向)に移動可能である。前記LED光源221は、主走査方向(図1における奥行き方向)に沿って配列された多数の白色LEDを備える。前記ミラー222は、前記LED光源221から照射されて前記原稿台21上の読取位置にある前記原稿の表面で反射した後の光を前記ミラー23に向けて反射させる。そして、前記ミラー222で反射した光は、前記ミラー23、24によって前記光学レンズ25に導かれる。前記光学レンズ25は、入射した光を集光して前記CCD26に入射させる。前記CCD26は、前記光学レンズ25から入射される光の受光量に応じた電気信号を前記原稿の画像データとして前記制御部5に入力する光電変換素子などを有する。
前記画像形成部3は、前記画像読取部2で読み取られた画像データ、又は外部のパーソナルコンピューター等の電子機器から入力された画像データに基づいて画像形成処理(印刷処理)を実行する電子写真方式の画像形成手段である。具体的に、前記画像形成部3は、搬送部30、感光体ドラム31、帯電装置32、露光装置(LSU)33、現像装置34、転写ローラー35、クリーニング装置36、定着ローラー37、加圧ローラー38、及び排紙トレイ39などを備える。
一方、前記給紙部4は、前記複合機10に対して着脱可能な給紙カセット41に収容された紙などのシートを前記画像形成部3に供給する。そして、前記画像形成部3に供給されたシートは、前記搬送部30により前記感光体ドラム31及び前記転写ローラー35を経て前記定着ローラー37及び前記加圧ローラー38を通過した後、排紙トレイ39に排出される。このとき、前記画像形成部3では、前記給紙部4から供給されて前記搬送部30により搬送されるシートに画像を形成する画像形成処理が以下の手順で実行される。
まず、前記帯電装置32によって前記感光体ドラム31が所定の電位に一様に帯電される。次に、前記露光装置33により前記感光体ドラム31の表面に画像データに基づく光が照射される。これにより、前記感光体ドラム31の表面に画像データに対応する静電潜像が形成される。そして、前記感光体ドラム31上の静電潜像は前記現像装置34によってトナーにより現像(可視像化)される。なお、前記現像装置34には、前記画像形成部3に着脱可能なトナーコンテナ34Aからトナーが補給される。続いて、前記感光体ドラム31に形成されたトナー像は前記転写ローラー35によってシートに転写される。その後、シートに転写されたトナー像は、そのシートが前記定着ローラー37及び前記加圧ローラー38の間を通過する際に前記定着ローラー37で加熱されて溶融定着する。なお、前記画像形成部3による前記画像形成処理後に前記感光体ドラム31の表面に残存する前記トナーは前記クリーニング装置36によって除去される。
次に、図2を参照しつつ、前記複合機10のシステム構成について説明する。
前記制御部5は、CPU51、ROM52、及びRAM53などの制御機器を有するコンピューターである。前記CPU51は、各種の演算処理を実行するプロセッサーである。前記ROM52は、前記CPU51に各種の処理を実行させるための制御プログラムなどの情報が予め記憶された不揮発性の記憶手段である。前記RAM53は、各種の情報を記憶する揮発性の記憶手段であり、前記CPU51が実行する各種の処理の一時記憶メモリー(作業領域)として使用される。そして、前記CPU51は、前記ROM52に予め記憶された各種の制御プログラムを実行することにより前記複合機10を統括的に制御する。なお、前記制御部5は、集積回路(ASIC、DSP)などの電子回路で構成されたものであってもよく、前記複合機10を統括的に制御するメイン制御部と別に前記画像形成部3などに設けられたエンジン制御部であってもよい。
具体的に、前記CPU51は、前記ROM52に記憶された前記制御プログラムに従って、前記複合機10の動作の履歴を示すログを前記RAM53に記録する後述のログ記録処理(図4参照)を実行する。前記ログは、異常の原因究明などの目的で記録される情報であり、例えば前記複合機10内に設けられる用紙検知センサー及び温度センサー等の検知結果、前記CPU51によって実行される処理内容、並びに前記複合機10のステータス情報などの各種情報が含まれる。
ここで、前記RAM53には、前記ログ記録処理において各種のログが記録される複数のバッファ531〜533が設けられている。なお、前記バッファ531〜533は予め設定された固定の記憶領域である。また、前記バッファ531〜533は、前記複合機10の起動時などに前記CPU51によって前記RAM53内に確保されてもよい。本実施の形態では、前記バッファ531〜533が、前記RAM53に確保された記録領域である場合を例に挙げて説明するが、前記バッファ531〜533各々が異なるRAM等の記憶手段に設けられたものであってもよい。
また、前記バッファ531〜533は、記録されるログの内容に応じて記憶容量が異なる。具体的に、前記バッファ531の記憶容量が最も大きく、前記バッファ532の記憶容量は前記バッファ531よりも小さく前記バッファ533よりも大きい。そして、前記複合機10では、前記CPU51が、前記ROM52に予め記憶されたログ対応情報D1に基づいて、前記ログ各々を複数の前記バッファ531〜533のうち前記ログの記録間隔に応じて割り当てられたバッファに記録する。
前記ログ対応情報D1は、前記バッファ531、532、及び533に記録するログのグループとして定められた第1グループ、第2グループ、及び第3グループと前記グループ各々に属するログの種類との対応関係を示す情報である。前記第1グループは、記録間隔が最も短いログのグループ、前記第2グループは、次に記録間隔が短いログのグループ、前記第3グループは、記録間隔が最も長いログのグループである。即ち、複数の前記バッファ531〜533のうち前記記録間隔が最も短いログの記録先である前記バッファ531は、前記記録間隔が長い前記ログの記録先である前記バッファ532及び前記バッファ533よりも記憶容量が大きい。また、前記バッファ532は前記バッファ533よりも記憶容量が大きい。
ここに、図3(A)は、前記ROM52に記憶された前記ログ対応情報D1の一例を示す図である。図3(A)に示すように、前記ログ対応情報D1では、前記第1グループにログA及びログBが対応付けられている。同じく、前記第2グループにログC及びログDが対応付けられ、前記第3グループにログE及びログFが対応付けられている。前記ログA及び前記ログBは、前記ログC、前記ログD、前記ログE、及び前記ログFに比べて記録間隔が短いログである。また、前記ログC及び前記ログBは、前記ログE及び前記ログFに比べて記録間隔が短いログである。なお、前記RAM53に確保されるバッファの数及び前記ログのグループ数は3つに限らず、少なくとも2つ以上であればよい。
なお、前記ログAは、例えば前記複合機10におけるエラーの発生の有無などに関するデバッグログであってその記録間隔は0.1秒である。前記ログBは、例えば前記複合機10においてシートを搬送する駆動系の動作に関する用紙搬送制御ログであってその記録間隔は0.2秒である。前記ログCは、例えば前記トナーコンテナ34Aから前記現像装置34へのトナー供給動作に関するトナー制御ログであってその記録間隔は0.25秒である。前記ログDは、例えば前記現像装置34の動作に関する現像制御ログであってその記録間隔は0.3秒である。前記ログEは、例えば前記制御部5などを含むシステムの暴走のような緊急事態の発生の有無などに関するエマージェンシーシステムログであってその記録間隔は0.4秒である。前記ログFは、例えば前記制御部5などを含むシステムの動作状態に関するシステムログであってその記録間隔は0.5秒である。
そして、前記CPU51は、前記ROM52から前記ログ対応情報D1を読み出して前記RAM53に展開し、前記ログ対応情報D1に基づいて前記ログ各々を複数の前記バッファ531〜533に振り分けて記録するログ記録処理を実行する。ここに、前記ログ記録処理を実行するときの前記CPU51がログ記録手段の一例である。
[ログ記録処理]
ここで、図4を参照しつつ、前記複合機10において前記CPU51によって実行される前記ログ記録処理の手順の一例について説明する。ここに、S11、S12、・・・は前記CPU51によって実行される処理手順(ステップ)番号を表している。
<ステップS11>
まず、ステップS11において、前記CPU51は、前記複合機10における各種のログのいずれかの記録タイミングを待ち受ける(S11のNo側)。具体的に、前記CPU21は、前記ログごとに予め設定された記録間隔に基づいて前記ログ各々の記録タイミングの到来を判断する。そして、前記ログの記録タイミングが到来したと判断すると(S11のYes側)、処理をステップS12に移行させる。
<ステップS12>
次に、ステップS12において、前記CPU51は、前記ステップS11で記録タイミングが到来したと判断された前記ログが前記第1グループに属するか否かを前記ログ対応情報D1に基づいて判断する。前記ログが前記第1グループに属する場合(S12のYes側)、前記CPU51は処理をステップS13に移行させ、前記ログが前記第1グループに属さないと判断した場合(S12のNo側)、前記CPU51は処理をステップS121に移行させる。
<ステップS13>
ステップS13において、前記CPU51は、前記ステップS11で記録タイミングが到来したと判断された前記ログを前記第1グループに対応する前記バッファ531に記録する。例えば、前記CPU51は、前記ログA又は前記ログBの記録タイミングの到来に応じて、図3(B)に示すように前記ログA又は前記ログBを前記バッファ531に記憶させる。このとき、前記CPU51は、前記バッファ531において前記ログを古い情報から順に上書きして記録する。
<ステップS121>
また、ステップS121において、前記CPU51は、前記ステップS11で記録タイミングが到来したと判断された前記ログが前記第2グループに属するか否かを前記ログ対応情報D1に基づいて判断する。前記ログが前記第2グループに属する場合(S121のYes側)、前記CPU51は処理をステップS122に移行させ、前記ログが前記第2グループに属さないと判断した場合(S121のNo側)、前記CPU51は処理をステップS123に移行させる。
<ステップS122>
そして、ステップS122において、前記CPU51は、前記ステップS11で記録タイミングが到来したと判断された前記ログを前記第2グループに対応する前記バッファ532に記録する。例えば、前記CPU51は、前記ログC又は前記ログDの記録タイミングの到来に応じて、図3(B)に示すように前記ログC又は前記ログDを前記バッファ532に記憶させる。このとき、前記CPU51は、前記バッファ532において前記ログを古い情報から順に上書きして記録する。
<ステップS123>
一方、ステップS123において、前記CPU51は、前記ステップS11で記録タイミングが到来したと判断された前記ログを前記第3グループに対応する前記バッファ533に記録する。例えば、前記CPU51は、前記ログE又は前記ログFの記録タイミングの到来に応じて、図3(B)に示すように前記ログE又は前記ログFを前記バッファ533に記憶させる。このとき、前記CPU51は、前記バッファ533において前記ログを古い情報から順に上書きして記録する。
このように前記複合機10では、前記CPU51によって前記ログ記録処理が実行されることにより、前記ログ各々が複数の前記バッファ531〜533のうち前記ログの記録間隔に応じて割り当てられたバッファに記録される。具体的に、記録される周期が最も短い前記第1グループに属するログは前記バッファ531に記録される。同じく、次に周期が短い前記第2グループに属するログは前記バッファ532に記録され、記録される周期が最も長い前記第3グループに属するログは前記バッファ533に記録される。従って、前記複合機10では、複数種別のログがその記録間隔に応じて異なるバッファに記録されるため、記録間隔の異なるログ各々の蓄積量を個別に確保することが可能となり、記録間隔の長いログの蓄積量だけが極端に少なくなることが防止される。
なお、前記CPU51が、前記RAM53の前記バッファ531〜533に記録されたログを前記操作表示部6又は外部のパーソナルコンピューター等の表示装置に表示させる際に、前記バッファ531〜533ごとに異なる表示画面を出力することも考えられる。これにより、前記操作表示部6又は前記表示装置の表示画面各々において記録期間の異なる前記ログ各々の表示量が個別に確保される。同じく、前記CPU51が、前記RAM53の前記バッファ531〜533に記録されたログを前記複合機10に設けられるハードディスクなどの記憶装置(不図示)又は外部のパーソナルコンピューター等の記憶装置に出力する際に、前記バッファ531〜533ごとに異なる記憶装置に出力することも考えられる。これにより、前記記憶装置各々において記録期間の異なる前記ログ各々の記憶量が個別に確保される。
ところで、前記複合機10では、予め設定された異常などの特定事象が発生した場合に、通常時には記録間隔の長いログの記録間隔を短縮して詳細なログが記録される構成が考えられる。この場合、前記ログ対応情報D1に基づいて前記ログ各々の記録先を制御する構成では、例えば前記ログCの記録間隔を短縮することにより前記ログDの蓄積量が極端に少なくなる。そこで、前記複合機10では、前記CPU51により後述の記録先変更処理が実行されることにより、前記特定事象が発生した場合には前記ログ各々の記憶先が適宜変更される。
[記録先変更処理]
以下、図5を参照しつつ、前記複合機10において前記CPU51によって実行される記録先変更処理の手順の一例について説明する。ここに、S21、S22、・・・は前記CPU51によって実行される処理手順(ステップ)番号を表している。なお、前記CPU51は、図4に示す前記ログ記録処理と図5に示す前記記録先変更処理とを並列して実行する。また、前記ログ記録処理及び前記記録先変更処理が異なる処理主体によって実行されることも他の実施形態として考えられる。
<ステップS21>
まず、ステップS21において、前記CPU51は、予め設定された前記特定事象が発生したか否かを判断する。前記特定事象は、例えば定着温度の異常、紙詰まり、トナー切れ、又は不正アクセスなどの発生である。ここで、前記CPU51は、前記特定事象が発生したと判断すると(S21のYes側)、処理をステップS22に移行させる。一方、前記特定事象の発生していなければ(S21のNo側)、前記CPU51は処理をステップS25に移行させる。
<ステップS22>
ステップS22において、前記CPU51は、前記特定事象に関連するログとして予め設定された一又は複数のログ(以下、「関連ログ」と称する)の記録先を変更する。なお、前記特定事象と前記関連ログとの対応関係は予め設定されて前記ROM52などに記憶されている。例えば定着温度の異常の発生には、前記定着温度を測定する温度センサーの検知結果のログが前記関連ログとして設定されており、紙詰まりの発生には、用紙搬送用のモーターの駆動状態及び用紙検知センサーの検知結果などのログが前記関連ログとして設定されている。
より具体的に、前記ステップS22において、前記CPU51は、発生した前記特定事象に関連する前記関連ログの記録先を前記関連ログの元の記録先であったバッファよりも記憶容量の多いバッファに変更する。例えば、前記関連ログが前記ログCである場合、前記CPU51は、図6(A)に示すように、前記ログ対応情報D1で設定された前記ログCが属するグループを前記第2グループから前記第1グループに変更する。これにより、前記ログCは、前記ログ記録処理において、前記第1グループに対応する前記バッファ531に記録されることになる(図6(B)参照)。また、前記関連ログが前記ログEである場合、前記CPU51は、前記ログ対応情報D1で設定された前記ログEが属するグループを前記第3グループから前記第1グループ又は前記第2グループに変更する。これにより、前記ログEは、前記ログ記録処理において、前記第1グループ又は前記第2グループに対応する前記バッファ531又は前記バッファ532に記録されることになる。
<ステップS23>
次に、ステップS23において、前記CPU51は、前記関連ログの記録間隔を前記関連ログごとに予め設定された短縮間隔に短縮する。例えば、前記特定事象の発生前における前記ログAの記録間隔が0.1秒であり、前記ログCの記録間隔が0.25秒である場合に、前記ログCの記録間隔が前記ログAと同様の0.1秒に短縮される。これにより、前記ログCは、前記ログ記録処理において、前記第1グループに対応する前記バッファ531に短周期で記録されることになる。
<ステップS24>
さらに、ステップS24において、前記CPU51は、前記ステップS22における変更後に前記関連ログの記録先となるバッファに記録されるログのうち前記特定事象に関連しないログの記録先を他のバッファに変更する。例えば、前記ログBが前記特定事象に関連しないログである場合、前記CPU51は、図6(A)に示すように、前記ログ対応情報D1で設定された前記ログBが属するグループを前記第1グループから前記第2グループに変更する。
これにより、前記ログBは、前記ログ記録処理において、前記第2グループに対応する前記バッファ532に記録される(図6(B)参照)。即ち、前記CPU51は、前記ステップS22及び前記ステップS24により前記ログBと前記ログCとの記録先のバッファを入れ替える。従って、前記バッファ531では、前記ログBが記録されない分だけ前記ログCの蓄積量を増加させることができる。
さらに、前記CPU51は、前記ログBの記録先を前記バッファ532に変更すると共に、前記ログBの記録間隔を予め設定された延長時間に延長することが考えられる。これにより、前記バッファ532において前記ログBの記録により前記ログDの蓄積量が減少しない。なお、前記バッファ531の記憶容量が十分に確保されている構成では、前記CPU51が、前記ステップS24の処理を省略することが考えられる。即ち、この場合には、前記ログA、前記ログB、及び前記ログCが前記バッファ531に記憶される。
また、前記バッファ531が記録先として設定された前記第1グループに属するログの種類ごとに、予め優先順位が設定されていることが考えられる。そして、前記ステップS24において、前記CPU51が、前記優先順位に応じて一又は複数のログを選択し、そのログ各々の記録先を他のバッファに変更することが考えられる。さらに、前記優先順位は、前記ステップS21で発生したと判断された前記特定事象の種類ごとに異なる値であってもよい。これにより、前記特定事象の内容に応じて優先して記録するログが変更される。また、前記特定事象に関連する前記関連ログが複数存在する場合には、前記CPU51は、前記ステップS22において、複数の前記関連ログの記録先をまとめて前記バッファ531に変更することが考えられる。
<ステップS25>
その後、ステップS25において、前記CPU51は、前記RAM53に記録された前記ログの外部出力が実行されたか否かを判断する。ここで、前記CPU51は、前記事象ログの外部出力が完了していると判断すると(S26のYes側)、処理をステップS27に移行させる。一方、前記事象ログの外部出力が完了していないと判断すると(S26のNo側)、前記CPU51は処理を前記ステップS26に待機させる。
具体的に、前記CPU51は、前記複合機10にUSBメモリーが装着され、前記操作表示部6に対してユーザーによる出力要求操作が行われた場合に、前記RAM53の前記ログ各々の情報を前記USBメモリーに出力することが考えられる。また、前記CPU51は、LAN又はインターネット等のネットワークを介して前記複合機10に接続されたパーソナルコンピューターなどの情報処理装置から出力要求信号を受信した場合に、前記ログを前記情報処理装置に出力することも考えられる。
<ステップS26>
前記RAM53内のログが外部出力されると前記特定事象の原因究明などの目的で必要となる前記ログが既に出力されていると考えられる。そこで、続くステップS26において、前記CPU51は、前記記録先変更処理における前記ログ各々の記録先の変更を解除する。具体的に、前記CPU51は、前記ステップS22又は前記ステップS24で変更された後の前記ログ対応情報D1(図6(A)参照)を消去し、前記ROM52から初期状態の前記ログ対応情報D1(図3(A)参照)を読み出して前記RAM53に展開する。そして、前記CPU51は、前記ログ記録処理において、前記RAM53に展開された初期状態の前記ログ対応情報D1に応じて前記ログ各々の記録先を制御する。
以上説明したように、前記複合機10では、前記CPU51によって前記記録先変更処理が実行されることにより、前記特定事象が発生した場合に前記特定事象に関する前記関連ログの蓄積量を増加させることができる。また、前記特定事象が発生していない場合には、前記ログ各々が記録間隔ごとに対応する前記バッファ531〜533に振り分けて記録されるため、異なる記録間隔のログ各々の蓄積量が個別に確保される。
1 :ADF
2 :画像読取部
3 :画像形成部
4 :給紙部
5 :制御部
51:CPU
52:ROM
53:RAM
531〜532:バッファ
6 :操作表示部
10:複合機

Claims (5)

  1. 記録間隔に応じて複数のグループにグループ分けされた複数種類のログが記録される複数のバッファと、
    前記ログ各々を複数の前記バッファのうち前記ログの属する前記グループに対応する前記バッファに記録するログ記録手段と、を備え、
    複数の前記バッファのうち前記記録間隔が短い前記ログの記録先である前記バッファが、前記記録間隔が長い前記ログの記録先である前記バッファよりも記憶容量が大きく、
    前記ログ記録手段が、予め設定された特定事象が発生した場合に、前記ログのうち前記特定事象に関連する一又は複数の関連ログの記録先を複数の前記バッファのうち前記関連ログの記録先として割り当てられた前記バッファより記憶容量の大きい他の前記バッファに変更すると共に、前記関連ログの前記記録間隔を前記関連ログの変更後の記録先の前記バッファに記録される一又は複数の前記ログのうち前記記録間隔が最短の前記ログと同一の前記記録間隔に短縮する複合機。
  2. 前記複数種類のログが、デバッグログ、用紙搬送制御ログ、トナー制御ログ、現像制御ログ、エマージェンシーシステムログ、及びシステムログを含む請求項1に記載の複合機
  3. 前記ログ記録手段が、変更後に前記関連ログの記録先となる前記バッファに記録される前記ログのうち前記特定事象に関連しない前記ログの記録先を他の前記バッファに変更する請求項1又は2に記載の複合機
  4. 前記ログ記録手段が、変更後に前記関連ログの記録先となる前記バッファに記録される前記ログのうち予め設定された優先度に応じて選択した一又は複数の前記ログの記録先を他の前記バッファに変更する請求項1〜3のいずれかに記載の複合機
  5. 前記ログ記録手段が、前記関連ログが前記バッファから出力された場合に前記ログ各々の記録先の変更を解除する請求項1〜4のいずれかに記載の複合機
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