JP5874399B2 - 処理装置 - Google Patents
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Description
従来、機能実行中にスタンバイ移行要求を受け付けた際に実行中のジョブが完了してからスタンバイに移行する旨を表示する処理装置(例えば、特許文献1参照)があった。
また、スタンバイ状態では不要なデバイスへの電力供給を止めることで消費電力を抑制しているため、何らかの機能の実行中にスタンバイに移行しようとすると不具合が発生してしまう可能性がある。
この発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、何らかの機能の実行中に省電力状態に移行してしまうことによる故障の防止と、省電力状態に移行中には新規の要求を受け付けずに素早く省電力状態に移行できるようにすることを目的とする。
図2は、この発明の一実施形態である投影システムの構成例を示す図である。
この投影システムは、処理装置の一例であるプロジェクタ1に、有線又は無線によるネットワーク3を介してパーソナルコンピュータ(PC)2を含む複数のPCが接続されており、プロジェクタ1とPC2は互いにデータ通信可能である。なお、PC2の他のPCの図示を省略している。
プロジェクタ1は、映像投影装置(「画像投影装置」ともいう)であり、PC2から入力された投影データに基づく映像をスクリーン等の投影面に投影する。
このように構成された投影システムは、PC2を含む複数のPCがプロジェクタ1を共有しており、プロジェクタ1に、PC2等の各PCがそれぞれ保有する映像を投影させることができる。
なお、図2の投影システムの構成例は一例であり、さらに他の映像出力装置、又は外部ストレージを接続するようにすることもできる。
プロジェクタ1の内部で何らかの処理を実行している最中に、プロジェクタ1の電力状態をオン状態からスタンバイ状態に移行しようとした場合に、実行途中の処理があるままスタンバイに移行してしまうと、次回起動時に不具合が発生してしまう可能性がある。
このプロジェクタ1のスタンバイ状態には、「アクティブスタンバイ」と「通常のスタンバイ」の2種類がある。これらについては後に詳述する。
そこで、この実施形態のプロジェクタ1は、スタンバイ状態に移行する前に実行途中の処理がある状態でスタンバイに移行してしまうことを避けるために下記の動作抑制を行うことが特徴である。
1.スタンバイ移行の要求が来るより前に来ていた要求に対しては処理を終了させる。
2.スタンバイ移行の要求よりも後にきた要求は実行しない。
したがって、この実施形態のプロジェクタ1は、スタンバイ移行の際、外部からの要求を受け付けるモジュールに対して動作抑制をかけることにより、実行途中の処理がある状態でスタンバイに移行してしまうことを避けることができる。
以降の説明ではどちらから来た要求でも受け付けられる場合で説明していくが、どちらか一方しか無い場合であっても適用可能である。
図1は、図2に示したプロジェクタ1の内部の構成例を示すブロック図である。
プロジェクタ1は、操作部4、制御部5、及び投影部6を備えている。
操作部4は、ユーザがプロジェクタ1に対して各種の操作情報を入力する部分であり、ユーザがプロジェクタ1に対して直接にスタンバイ要求も入力することができる。
投影部6は、PC2から送られる画像データ(「映像データ」ともいう)に基づく静止画、動画等の画像(「映像」ともいう)をスクリーン等の投影面に投影する。
なお、この実施形態では、機能実行部15〜17の3つの機能部の例を示したが、さらに多くの機能部を備えても後述の処理を実施することができる。
電力制御部11は、プロジェクタ1の電力源(図示を省略)から給電される電力を制御して電力状態の切り替えを行うモジュールである。この電力状態には、通常状態、スタンバイ状態等の複数種類の状態があり、それについては後に詳述する。
この電力制御部11は、プロジェクタ1を省電力状態に移行させる制御と省電力状態から復帰させる制御をする電力制御手段の機能を果たす。
ネットワーク通信部13は、PC2からネットワーク3経由で送られて来た要求を受け付けるモジュールである。ここで受けた要求に対する処理もユーザ操作受付部12で受けた要求と同様に機能実行部15〜17にて実行される。
また、ユーザ操作受付部12とネットワーク通信部13は、動作抑制制御部14から動作抑制の要求を受けた場合、その動作抑制の要求前に受け付けた処理を全て終了してから、動作抑制制御部14に動作抑制の応答を送る手段と、動作抑制制御部14から上述の所定の動作抑制の要求を受け付けた後の動作抑制状態においても予め指定された処理の要求を受け付ける手段の機能も果たす。
この機能実行部15〜17は、入力手段によって入力された処理要求に対応する処理を実行する複数の処理手段の機能を果たす。
図3は、図1に示したプロジェクタ1の電力状態と各状態の時に受け付けられる要求の各内容について示したテーブルの一例の図である。
図3に示したテーブルは、例えば、図1の動作抑制制御部14が記憶しており、プロジェクタ1の電力状態と各状態の時に受け付けられる要求の対応関係を示している。
電力状態「オン(ON)」というのは、プロジェクタ1の内部の全部に給電がされてプロジェクタ1が通常に動作している状態のことを表し、プロジェクタ1の全ての箇所に通電しているため、プロジェクタ1に入ってくる全ての要求を受け付ける事が可能である。
電力状態「オフ(OFF)」というのはプロジェクタ1の主電源が入っていない(コンセントが刺さっていない)状態のことである。この電力状態ではプロジェクタ1のどこにも通電していないためいずれの要求も受け付けることができない。
また、上記の3種類の電力状態以外に「アクティブスタンバイ」と呼ばれるような電力状態がある。
この電力状態ではスタンバイ状態よりも多くのデバイスに通電しているため、電源オン要求以外にもいくつかの要求に対して処理を行うことが可能である。
図4は、図1に示したプロジェクタ1が動作抑制をかけるときの処理を示すシーケンス図である。図4中では、ステップを「S」と記載する。
この処理では、図1の機能実行部15と16の各モジュールに対して動作抑制をかける場合について説明する。
図1のユーザ操作受付部12は、ユーザからのスタンバイ移行の要求を受けると、電力制御部11に対してスタンバイ移行要求を送る(図4のS1)。
次に、電力制御部11は、動作抑制制御部14に対してスタンバイ移行のための動作抑制要求を送る(S2)。
動作抑制制御部14は、動作抑制の必要なモジュールに対して動作抑制要求を送る。ここでは、機能実行部15と16にそれぞれ動作抑制要求を送る(S3)。その動作抑制要求を受けた機能実行部15と16の動きは後述する。
そして、動作抑制制御部14は、機能実行部15と16からそれぞれ動作抑制完了の応答を受け取ると、電力制御部11に対して動作抑制完了の応答を送る(S6)。本応答を受けた電力制御部11は電力状態をスタンバイに移行するための処理を実行する。
図5は、図1に示した動作抑制制御部14の動作抑制時の処理を示すフローチャート図である。この処理は、プロジェクタ1の電源オン状態のときに実行される。
ステップ(図中「S」で示す)11で、電力制御部11から動作抑制要求を受けるとステップ12へ進む。
ステップ12で、動作抑制の対象となる全てのモジュールに対して動作抑制要求を送り、ステップ13へ進む。この場合の全てのモジュールは、機能実行部15と16である。
ステップ13で、動作抑制要求を送った全てのモジュールからの動作抑制完了の応答を待ち、ステップ14へ進む。
ステップ15で、全ての動作抑制対象のモジュールからの応答を受けたか否かを判断し、全てのモジュールから応答を受けていない場合(Nの場合)は動作抑制完了の応答待ちの処理(S13)に戻り、全てのモジュールから応答を受けた場合(Yの場合)はステップ16へ進む。
ステップ16で、電力制御部11に対して動作抑制完了の応答を送り、この処理を終了する。
この処理では、動作抑制要求を受けたモジュールを機能実行部15と16にした場合を説明する。
図6は、図1に示した動作抑制制御部14から動作抑制要求を受けたモジュールの動作処理を示すフローチャート図である。
機能実行部15と16は、それぞれステップ21〜29の処理を実行する。
ステップ(図中「S」で示す)21で、動作抑制制御部14からの動作抑制要求を受け取ると、ステップ22へ進む。
ステップ23で、処理実行中の要求があるか否かを判断し、ある場合(Yの場合)はステップ24へ進み、ない場合(Nの場合)はステップ27へ進む。
ステップ24で、実行中の処理を完了させるか否かを判断し、完了させる場合(Yの場合)はステップ25へ進み、完了させない場合(Nの場合)はステップ28へ進む。
ステップ25で、実行中の処理を完了させて、ステップ26へ進む。
一方、ステップ28で、実行中の処理を中止して、ステップ26へ進む。
ステップ26で、動作抑制要求を受け取る前に受け取った全ての要求が完了しているか否かを判断し、完了している場合(Yの場合)はステップ27へ進み、完了していない場合(Nの場合)はステップ29へ進む。
ステップ27で、動作抑制制御部14に対して動作抑制完了の応答を送り、処理を終了する。
上記ステップ26の処理では、動作抑制要求を受け付ける前に自モジュールが受け取った要求を全て実行したかどうかを判断し、まだ未処理の要求が残っている場合は完了/中止した要求の次に来た要求の処理を実行する(ステップ29)。また、残っていない場合はステップ27へ進む。
図7は、図1に示したプロジェクタ1が動作抑制を解除するときの処理を示すシーケンス図である。図7中では、ステップを「S」と記載する。
この処理では、機能実行部15と16が動作抑制中の動作抑制解除について説明する。
図1のユーザ操作受付部12は、ユーザからの電源オン(ON)要求を受けると、電力制御部11に対して電源オン要求を送る(S31)。
次に、電力制御部11は、電力状態をオンに移行するための処理が完了した後に、動作抑制制御部14に対して動作抑制解除要求を送る(S32)。
動作抑制制御部14は、動作抑制をかけている全てのモジュールに対して動作抑制解除要求を送る(S33)。ここでは、機能実行部15と16にそれぞれ送る。
そして、動作抑制制御部14は、機能実行部15と16からそれぞれ動作抑制解除完了の応答を受け取ると、電力制御部11に対して動作抑制解除完了の応答を送る(S36)。
図8は、図1に示した動作抑制制御部14の動作抑制解除時の処理を示すフローチャート図である。この処理では、機能実行部15と16が動作抑制中の動作抑制解除について説明する。この処理は、プロジェクタ1の電源オン状態のときに実行される。
ステップ(図中「S」で示す)41で、電力制御部11から動作抑制解除要求を受けると、ステップ42へ進む。
ステップ43で、動作抑制解除要求を送った全てのモジュールからの動作抑制解除完了の応答を待ち、ステップ44へ進む。
ステップ44で、動作抑制解除要求を送ったモジュールから動作抑制解除完了の応答を受けると、ステップ45へ進む。
ステップ46で、電力制御部11に対して動作抑制解除完了の応答を送り、この処理を終了する。
図9は、図1に示したプロジェクタ1の状態を表す遷移図である。
動作抑制制御部14は、プロジェクタ1の状態について、図9に示す20〜23の各状態に変化したことの情報を保持する。
動作抑制制御部14は、電源オンの時に、プロジェクタ1は20で示す通常の状態とし、電力制御部11から動作抑制要求を受けると、プロジェクタ1の状態を21で示す動作抑制移行中の状態に変化させる。
次に、動作抑制制御部14は、プロジェクタ1が動作抑制中の時に、電力制御部11から動作抑制解除要求を受けると、プロジェクタ1の状態を23で示す動作抑制解除中の状態に変化させる。
そして、全ての動作抑制解除対象のモジュール(例えば、機能実行部15と16)からの動作抑制解除完了の応答を受けると、プロジェクタ1の状態を20で示す通常の状態に変化させる。
図10は、図1に示したプロジェクタ1の動作抑制対象のモジュールの状態を表す遷移図である。
ここでは、例えば、動作抑制対象のモジュールが機能実行部15と16の場合を説明する。
電源オンの状態で通常に動いている場合は30で示すオンの状態を保持し、動作抑制制御部14からスタンバイ移行時の動作抑制要求を受けると、31で示すスタンバイ中の状態に変化させる。また、スタンバイ中の状態のときに動作抑制制御部14から動作抑制解除要求を受けると、30で示すオンの状態に戻す。
図11は、図1に示したプロジェクタ1の動作抑制対象のモジュールが要求を受けた時の処理を示すフローチャート図である。この処理では、動作抑制対象のモジュールが機能実行部15と16の場合を説明する。
機能実行部15と16は、ステップ(図中「S」で示す)51で、処理要求を受けると、ステップ52で、オン状態であるか否かを判断し、オン状態の場合(Yの場合)はステップ53へ進み、オン状態でない場合(Nの場合)はこの処理を終了する。
ステップ52の処理では、自モジュールの状態がオン状態、すなわち「通常」である場合は要求に対する処理を実行する(ステップ53)。オン状態ではない場合、すなわち「動作抑制中」の場合は何もせず処理を終了する。
ここでは、機能実行部15〜17の動作抑制対象であるか否かについて説明する。
図12は、図1に示した動作抑制制御部14が保持する動作抑制対象であるか否かについて示したテーブルの一例の図である。
動作抑制制御部14は、図12に示すテーブルを予め記憶して保持することにより、そのテーブルを参照して機能実行部15〜17の各モジュールが動作抑制対象であるか否かを識別することができる。
これにより、動作抑制制御部14は、動作抑制対象である全てのモジュールに対して動作抑制要求を送ることができる。
図13は、図1に示したプロジェクタ1の動作抑制対象のモジュールが保持する動作抑制要求を受けた際に実行する処理内容について示したテーブルの一例の図である。
ここでは、例えば、機能実行部15が保持するテーブルを説明する。
また、自モジュールに対して動作抑制要求を受けたとき、図13のテーブルを参照し、機能Bを実行している場合はその実行中の機能Bを中止して、その後の要求を動作抑制を解除するまで実行しないように動作抑制する。
ここでは、ユーザ操作受付部12、ネットワーク通信部13、機能実行部15〜17の動作抑制対象であるか否かと動作抑制の順番と動作抑制解除の順番について説明する。
図14は、図1に示した動作抑制制御部14が保持する動作抑制対象であるか否かと動作抑制の順番と動作抑制解除の順番について示したテーブルの一例の図である。
動作抑制をかけるモジュール間に依存があり、あるモジュールに動作抑制をかけた後でないと動作抑制をかけられないモジュールが存在することも考えられる。
動作抑制制御部14は、「動作抑制の順番」の値が同じモジュールに対しては同時に動作抑制要求を送信し、送信した全てのモジュールから動作抑制完了の応答が返ってきたら、次の順番のモジュールに対して動作抑制を要求するものとする。
例えば、動作抑制制御部14は、図14のテーブル内の動作抑制の順番によれば、まず、ユーザ操作受付部12とネットワーク通信部13に対しては同時に動作抑制要求を送信し、ユーザ操作受付部12とネットワーク通信部13から動作抑制完了の応答が返ってきたら、次の順番の機能実行部15に対して動作抑制を要求する。
動作抑制制御部14は、「動作抑制解除の順番」の値が同じモジュールに対しては同時に動作抑制解除の要求を送信し、送信した全てのモジュールから動作抑制解除完了の応答が返ってきたら、次の順番のモジュールに対して動作抑制解除を要求するものとする。
図15は、図1に示したプロジェクタ1が図14のテーブルに基いて動作抑制をかけるときの処理を示すシーケンス図である。図15中では、ステップを「S」と記載する。
この処理は、プロジェクタ1の電源オン状態のときに実行される。
図1のユーザ操作受付部12は、ユーザからのスタンバイ移行の要求を受けると、電力制御部11に対してスタンバイ移行要求を送る(図15のS61)。
また、図15では図示を省略するが、図2のPC2がネットワーク3を経由してプロジェクタ1へスタンバイ移行要求を出した場合、ネットワーク通信部13から電力制御部11にスタンバイ移行要求を送る。
動作抑制制御部14は、図14のテーブルを参照し、動作抑制の必要なモジュールに対して動作抑制要求を送る。ここでは、ユーザ操作受付部12とネットワーク通信部13と機能実行部15にそれぞれ動作抑制要求を送るが、それぞれの動作抑制の順番に基いて、まず、ユーザ操作受付部12とネットワーク通信部13に同時に動作抑制要求を送る(S63)。
そして、動作抑制制御部14は、ユーザ操作受付部12とネットワーク通信部13からそれぞれ動作抑制完了の応答を受け取ると、次の動作抑制の順番に基いて、機能実行部15に動作抑制要求を送る(S66)。動作抑制要求を受け取った機能実行部15は自モジュールの動作抑制が完了すると、動作抑制制御部14へ動作抑制が完了したことを示す動作抑制完了を送る(S67)。
そして、本応答を受けた電力制御部11は電力状態をスタンバイに移行するための処理を実行する。
このようにして、各モジュールについて動作抑制をかけるのに順番を守る必要がある場合に、順番性を守ることができるようになる。
そこで、図1の動作抑制制御部14が保持する動作抑制対象の可否について示したテーブルについて、「アクティブスタンバイ」と「通常のスタンバイ」とを分けて保持するようにすれば、動作抑制制御部14は、動作抑制対象である全てのモジュールに対して動作抑制要求を送ることができる。
図16は、図1に示した動作抑制制御部14が保持する動作抑制対象であるか否かについてアクティブスタンバイと通常のスタンバイとで分けて保持する場合を示したテーブルの一例の図である。図16には、通常のスタンバイについて「スタンバイ」と記載する。
図16のテーブルには、アクティブスタンバイでは、機能実行部15は動作抑制対象であることを示す「イエス」の情報が、機能実行部16と17は動作抑制対象ではないことを示す「ノー」の情報がそれぞれ記録されている。
これにより、動作抑制制御部14は、アクティブスタンバイでも通常のスタンバイでも、動作抑制対象である全てのモジュールに対して動作抑制要求を送ることができる。
そして、動作抑制制御部14は、これらのどちらのスタンバイ状態に電力状態が移行しようとしているのかによってどのモジュールに対して動作抑制要求を送るか否かを変えることができる。
図17は、図1の動作抑制対象のモジュールが保持するアクティブスタンバイと通常のスタンバイとで実行可否の機能について示したテーブルの一例の図である。図17には、通常のスタンバイについて「スタンバイ」と記載する。
機能実行部15は、図17に示したテーブルを予め記憶して保持することにより、このテーブルを参照し、アクティブスタンバイのときは、機能A及び機能Bの実行は可能であり、機能C及び機能Dの実行は不可であると判断することができる。
また、通常のスタンバイのときは、機能A〜機能Dの実行は不可であると判断することができる。
図18は、図1に示したプロジェクタ1がアクティブスタンバイ時に動作抑制をかけるときの処理を示すシーケンス図である。図18中では、ステップを「S」と記載する。
この処理は、プロジェクタ1の電源オン状態のときに実行される。
この処理では、図1の機能実行部15のモジュールに対して動作抑制をかける場合について説明する。
図1のユーザ操作受付部12は、ユーザからのアクティブスタンバイ移行の要求を受けると、電力制御部11に対してスタンバイ移行要求を送る(図18のS71)。
なお、ユーザ操作受付部12から電力制御部11に対する要求は、電力制御部11にて設定値などを読むことによりどの電力状態に移行するかを判断しても良い。
また、図18では図示を省略するが、図2のPC2がネットワーク3を経由してプロジェクタ1へスタンバイ移行要求を出した場合、ネットワーク通信部13から電力制御部11にスタンバイ移行要求を送る。
動作抑制制御部14は、図16のテーブルを参照し、動作抑制の対象を判断する(S73)。
そして、動作抑制の必要なモジュールに対して動作抑制要求を送る。ここでは、機能実行部15に動作抑制要求を送る(S74)。
そして、動作抑制制御部14は、機能実行部15から動作抑制完了の応答を受け取ると、電力制御部11に対して動作抑制完了の応答を送る(S76)。本応答を受けた電力制御部11は電力状態をアクティブスタンバイに移行するための処理を実行する。
この場合、機能実行部15は、図17のテーブルを参照し、アクティブスタンバイでは、機能Aと機能Bが実行可能であり、機能Cと機能Dの実行が不可であることを判断できる。
図19は、図1に示したプロジェクタ1の動作抑制対象のモジュールが要求を受けた時の処理を示すフローチャート図である。この処理では、動作抑制対象のモジュールが機能実行部15と16の場合を説明する。
この処理は、プロジェクタ1の電源オン状態のときに実行される。
機能実行部15と16は、ステップ(図中「S」で示す)81で、処理要求を受けると、ステップ82で、実行可能な要求であるか否かを判断し、実行可能な要求の場合(Yの場合)はステップ83へ進み、実行可能な要求ではない場合(Nの場合)はこの処理を終了する。
ステップ82の処理では、現在の状態で自モジュールで実行可能な要求の場合は要求に対する処理を実行する(ステップ83)。一方、現在の状態で自モジュールで実行不可の要求の場合は何もせず処理を終了する。
図20は、図1に示したプロジェクタ1の動作抑制対象のモジュールが要求を受け付けた際の他の処理例を示すフローチャート図である。
この処理は、プロジェクタ1の電源オン状態のときに実行される。
ここでは、例えば、図1の機能実行部15の処理について説明する。
ステップ93では、要求を受けた処理を実行し、この処理を終了する。
ステップ94では、処理要求をキューに貯めて、この処理を終了する。
それを避けるために、図20に示した処理では、動作抑制対象のモジュールは「要求をキューに貯めておく」ということを実施する。
また、動作抑制対象のモジュールが各要求をどのように処理すべきかの判断方法と動作抑制解除時のキューに貯まった要求を処理するフローについては後述する。
どの機能に対する要求に対してどの対応方法を取るかは各モジュール毎にテーブル形式で保持するとよい。
図21は、図1に示したプロジェクタ1の動作抑制対象のモジュールの持つ動作抑制中に各要求をどのように処理するかを示すテーブルの一例の図である。
機能実行部15は、図21に示したテーブルを予め記憶して保持することにより、このテーブルを参照し、アクティブスタンバイのときは、機能Aは実行し、機能B及び機能Cは要求をキューに貯め、機能Dは実行要求を無視して実行しない。
また、通常のスタンバイのときは、機能A〜機能Dの実行要求を無視して実行しない。
図22は、図1に示したプロジェクタ1の動作抑制対象のモジュールにて動作抑制解除時に動作抑制中に受け付けた要求を全て実行する処理を示すフローチャート図である。
ここでは、例えば、機能実行部15の処理を説明する。
この処理は、プロジェクタ1の電源オン状態のときに実行される。
一方、ステップ104の判断で、動作抑制中にキューに貯めていた要求がない場合(Nの場合)はこの処理を終了する。
このようにして、動作抑制制御部14に対して応答を返した後でキューに貯まっていた処理を実行するので、処理要求を残さずに済む。
図23は、図1に示したプロジェクタ1の要求をキューに貯める際に同一の要求が来た場合には古い要求を取り除く処理を示すフローチャート図である。
ここでは、例えば、機能実行部15の処理を説明する。
この処理は、プロジェクタ1の電源オン状態のときに実行され、図20のステップ94に変えて実行される。
一方、ステップ111の判断で、キューの中に同一の要求がない場合(Nの場合)はステップ113で、今回の要求をキューに貯めて、この処理を終了する。
このようにして、同一のキューを重複して貯めずに済む。
また、スタンバイ移行が要求された後に要求された処理を実行せずに素早くスタンバイ状態に移行することができる。
さらに、スタンバイ移行要求よりも前に受けた要求に対する処理を実行してからスタンバイ状態に移行することができる。
さらに、依存関係のあるようなモジュール(例:図1のネットワーク通信部13と機能実行部15〜17)に対して、利用される側のモジュールから先に動作抑制を解除していくことができる。
また、必要最小限のモジュールに対してのみ動作抑制要求を出すことで素早く電力状態を移行することができる。
また、動作抑制中に、動作抑制解除後にユーザから再度要求してもらう必要がなくなる。
さらに、動作抑制中に貯めている要求と同一の要求が来た場合に、後から来た要求のみを実行するようにすることで、無駄に同一の処理を2回実行してしまうことで、貯まっている処理を実行するのにかかる時間を短くすることができる。
図24は、この発明の他の実施形態である投影システムの構成例を示す図である。
この投影システムは、処理装置の一例であるプロジェクタ40に、有線又は無線によるネットワーク42を介してパーソナルコンピュータ(PC)41を含む複数のPCが接続されており、プロジェクタ40とPC41は互いにデータ通信可能である。なお、PC41の他のPCの図示を省略している。
プロジェクタ40は、映像投影装置(「画像投影装置」ともいう)であり、PC41から入力された投影データに基づく映像をスクリーン等の投影面に投影する。
操作部43は、ハードキー、リモコン受光部などを備え、ユーザがプロジェクタ40に対して各種の操作情報を入力する部分である。
投影部44は、PC41から送られる画像データ(「映像データ」ともいう)に基づく静止画、動画等の画像(「映像」ともいう)をスクリーン等の投影面に投影する。
I/Oコントローラ46は、同じくCPU、ROM及びRAM等のマイクロコンピュータを備え、ネットワーク42との入出力処理を行う。
このアプリケーションコントローラ45とI/Oコントローラ46は、それぞれ異なる処理チップで実現され、それぞれ協調処理を行う。
PC41は、プロジェクタ40に映像データを送信する。
アプリケーションコントローラ45は、マイクロコンピュータによって実現される機能部である、グラフィックドライバ部50、操作制御部51、ユーザインタフェース(UI)画面制御部52、電力制御部53、画像デコーダ部54、画像ファイル取得部55、画像ファイル受付部56、設定制御部57、I/O制御部58、I/Oジョブ管理部59、コントローラ間接続制御部60を備えている。
グラフィックドライバ部50は、投影部44へ投影データを渡して投影させる。
UI画面制御部52は、操作制御部51からの入力に応じてUI画面を生成して表示させる。
電力制御部53は、UI操作に応じてアプリケーションコントローラ45の電源オンと電源オフを制御する。すなわち、電力制御部53は、アプリケーションコントローラ45の電力状態を制御する。
画像デコーダ部54は、画像データのデコードを行い、投影できるバイト列に変換する。
画像ファイル受付部56は、ネットワーク42に接続されたPC41などから送信されてきた画像ファイルを受け付ける。
設定制御部57は、プロジェクタ40における各種設定値の設定と取得を行う。
I/O制御部58は、画像ファイル取得部55、画像ファイル受付部56から依頼を受け、コントローラ間接続制御部60へメッセージを渡したり受け取ったりすることでI/Oコントローラ46への要求と応答を行う。
さらに、I/O制御部58は、電力制御部53から電源オフを指示された際、I/Oジョブ管理部59が管理するジョブについてキャンセルを行い、仕掛中のジョブが無くなった時点で電源オフに移行できるように制御もする。
さらに、I/O制御部58は、ネットワーク送受信に関する処理をキャンセル可能とし、それ以外をキャンセルせず処理完了を待機する制御もする。
また、I/O制御部58は、ジョブのキャンセルを行う際に、ジョブ情報に保持されている通信スレッドの情報をI/Oコントローラ46に送信する制御もする。
また、I/Oジョブ管理部59はジョブの種類毎にキャンセルの可否も保持している。
さらに、I/Oジョブ管理部59は、ジョブ情報として利用している通信スレッドの情報も保持している。
また、I/Oジョブ管理部59は、ジョブの種類毎にキャンセル可能な状態の情報を保持し、キャンセルを行う際にその時点でのジョブの状態と照らし合わせてキャンセル可否を判定する処理も行う。
コントローラ間接続制御部60は、I/Oコントローラ46とのメッセージ等のデータ送受信をする。
I/Oコントローラ46は、マイクロコンピュータによって実現される機能部である、コントローラ間接続制御部61、機能実行部62、通信制御部63、通信状態管理部64、ネットワーク接続制御部65を備えている。
コントローラ間接続制御部61は、図25のコントローラ間接続制御部60との間でアプリケーションコントローラ45とのメッセージ等のデータの送受信をする。
通信制御部63は、ネットワーク接続制御部65を用いてネットワーク42へのアクセスを行い、ネットワーク接続制御部65を介してネットワーク送受信を制御する。
また、通信制御部63は、その送信された通信スレッドの通信を対象としてキャンセル処理の制御もする。
通信状態管理部64は、通信制御部63が行っているネットワーク42との通信状態の情報を記憶して管理する。
また、通信状態管理部64は、ネットワーク通信に用いる通信スレッドの状態も記憶して管理している。その通信用に割り当てられているスレッドについては、各スレッドの通信状態がどのようになっているかを保持している。
ネットワーク接続制御部65は、図24に示すプロジェクタ40の外部のネットワーク42との接続を制御する。
また、図26の機能実行部62が、上述の処理手段の機能を果たす。
さらに、図25の電力制御部53が、上述の電力制御手段の機能を果たす。
さらにまた、図25のI/O制御部58が、上述の動作抑制制御手段の機能を果たす。
図27は、図25に示したI/Oジョブ管理部59が保持するメッセージ種類につきキャンセル可能か否かを示す情報を登録したテーブルの一例を示す図である。
I/Oジョブ管理部59は、図27に示したテーブルを予め記憶している。
このテーブルには、メッセージ種類毎のメッセージ内容とキャンセル可否を登録している。
また、メッセージ内容は、メッセージ種類毎にI/Oコントローラ46で行われる処理内容を示す情報である。
さらに、キャンセル可否は、メッセージが途中で処理を中断できるか否かを示す情報である。
I/Oジョブ管理部59は、このテーブルを参照することによって、ジョブが示すメッセージ種類毎にキャンセル可能か否かを判定することができる。
I/Oジョブ管理部59は、図28に示したテーブルも予め記憶している。
このテーブルには、メッセージ種類毎のスレッドIDとジョブ状態とレシーバを登録している。
メッセージ種類は、I/Oコントローラ46におけるメッセージ種類を示す識別情報(ID)である。
さらに、ジョブ状態は、ジョブが現在何の状態にあるか、例えば、I/Oコントローラ46に要求を送信中なのか、I/Oコントローラ46からの応答待ちなのか、といった内容を示す情報である。
さらにまた、レシーバは、ジョブの入出力先の機能部を示す情報である。
設定制御部57、画像ファイル取得部55、及び画像ファイル受付部56は、I/O制御部58を介してI/Oコントローラ46とそれぞれやり取りを行うことでアプリケーションとしての処理を進めていく。
図29は、図26に示した通信状態管理部64が保持するスレッド状態管理テーブルの一例を示す図である。
通信状態管理部64は、図29に示したテーブルを予め記憶している。
このテーブルには、スレッドID毎の用途と状態と利用者とを登録している。
通信状態管理部64は、このテーブルを参照することによってI/Oコントローラ46で動いているスレッドを識別することができる。
このテーブルでは、HTTPサーバ機能とHTTPクライアント機能を担当するものとしての内容を登録している。
状態は、スレッドの通信処理状態を示す情報である。
利用者は、ジョブの入出力先の機能部を示す情報である。
そのスレッドが処理しているセッションは、図28のテーブルに登録された図25の画像ファイル取得部55と画像ファイル受付部56のどちらと行っているものかを示す。
図29のテーブルの内容は、アプリケーションコントローラ45側に応答を返すときに用いる。
また、通信を開始する際は、スレッドを指定して通信処理を開始させる。
そして、通信状態管理部64は、キャンセル実行の際は、アプリケーションコントローラ45側からスレッドIDを指定してそのスレッドの処理を中断させる。
図30は、図24に示したプロジェクタ40のジョブ生成までの処理例を示すシーケンス図である。図30中では、ステップを「S」と記載する。
この処理では、図25の画像ファイル取得部55がネットワーク42の先の図示を省略したサーバに対して画像ファイルを取得するための要求を出すものとして説明する。
この処理は、プロジェクタ40の電源オン状態のときに実行される。
図30のステップ121で、画像ファイル取得部55は、I/O制御部58にネットワーク送信要求を送る。
また、ステップ123で、I/O制御部58はコントローラ間接続制御部60に対してネットワーク送信依頼のメッセージを送信する。
次に、ステップ124で、アプリケーションコントローラ45側のコントローラ間接続制御部60は、I/Oコントローラ46側のコントローラ間接続制御部61へメッセージを転送する。
次に、ステップ126で、通信制御部63は通信状態管理部64に対して、利用する通信スレッドの通信状態を送信中状態に更新する。
そして、ステップ127で、通信制御部63はネットワーク接続制御部65にネットワーク送信を実行させる。
図31は、図24に示したプロジェクタ40のジョブ削除までの処理例を示すシーケンス図である。図31中では、ステップを「S」と記載する。
この処理は、プロジェクタ40の電源オン状態のときに実行される。
この処理では、図30に示したシーケンスの処理の続きとして、図25の画像ファイル取得部55によるネットワーク送信の応答を返すケースを例として説明する。
図31のステップ131で、ネットワーク接続制御部65は、ネットワーク送信が完了したことを示すネットワーク送信の応答を通信制御部63に返す。
その後、ステップ133で、通信制御部63はネットワーク送信の応答を、図30の処理で受けたメッセージの応答として、コントローラ間接続制御部61にメッセージ応答を送信する。
次に、ステップ134で、I/Oコントローラ46側のコントローラ間接続制御部61からアプリケーションコントローラ45側のコントローラ間接続制御部60へメッセージを転送する。
すると、ステップ136で、I/O制御部58はネットワーク送信が完了したのでI/Oジョブ管理部59からジョブを削除する。
そして、ステップ137で、I/O制御部58は画像ファイル取得部55にネットワーク送信が完了したことを知らせる結果を送信する。
図32は、図24に示したプロジェクタ40がキャンセルによってジョブ削除するまでの処理例を示すシーケンス図である。図32中では、ステップを「S」と記載する。
この処理は、プロジェクタ40の電源オン状態のときに実行される。
この処理は、図30のシーケンスの続きとして、図31のシーケンスのように処理完了による終了ではなく、キャンセルを行った場合について説明する。
ステップ142で、I/O制御部58はI/Oジョブ管理部59にキャンセル要求されたジョブがあることを確認する。
ステップ143で、I/O制御部58はコントローラ間接続制御部60に対してキャンセル要求のメッセージを送る。
ステップ145で、I/Oコントローラ46側のコントローラ間接続制御部61は通信制御部63に対して受け取ったメッセージを送信する。
ステップ146で、通信制御部63は通信状態管理部64にキャンセル要求された通信の状態を確認する。
ステップ148で、通信制御部63は通信状態管理部64に対して通信状態を更新する。この場合、キャンセルした通信のスレッドの状態を待機中に更新する。
ステップ149で、通信制御部63はステップ145の応答としてコントローラ間接続制御部61にメッセージの応答を送信する。
ステップ151で、コントローラ間接続制御部60はI/O制御部58に対して受け取ったメッセージ応答を送信する。
ステップ152で、I/O制御部58はネットワーク送信がキャンセルされたのでI/Oジョブ管理部59からジョブを削除する。
ステップ153で、I/O制御部58は画像ファイル取得部55にキャンセル結果を送信し、キャンセルが完了したことを知らせる。
図33は、図25に示したI/O制御部58とI/Oジョブ管理部59における電源オフまでの処理を示すフローチャート図である。
この処理は、プロジェクタ40の電源オン状態のときに実行される。
ステップ(図中「S」で示す)161で、図25の電力制御部53から電源オフ移行の指示を受けると、ステップ162へ進む。上記電力制御部53へは、操作部43に対する電源スイッチ押下などの操作によって電源オフ移行が指示される。
ステップ162の判断でジョブがある場合(Yの場合)はステップ163へ進む。
ステップ163で、I/Oジョブ管理部59にキャンセルか待機かを判定していない未判定のジョブがあるか否かを判断し、ある場合(Yの場合)はステップ164へ進み、ない場合(Nの場合)、すなわち全てのジョブについて判定を行った場合はステップ166へ進む。
また、ステップ164の判断でキャンセル可能な場合(Yの場合)は、ステップ165でキャンセル要求を発行し、ステップ163へ戻って次のジョブの判定に移る。
一方、ステップ166では、各ジョブについてキャンセル完了したか、あるいは処理を最後まで完了したかのジョブの処理完了通知を受信し、ステップ167で、通知を受けたジョブをI/Oジョブ管理部59から削除し、ステップ168へ進む。
また、ステップ168の判断でジョブを全て削除した場合(Yの場合)、全てのジョブ削除が完了し、I/Oジョブ管理部59にジョブが無い状態になったら、ステップ169で電源オフに移行し、この処理を終了する。
図34は、図26に示した通信制御部63と通信状態管理部64におけるキャンセル処理を示すフローチャート図である。
この処理は、プロジェクタ40の電源オン状態のときに実行される。
ステップ(図中「S」で示す)171で、通信制御部63はアプリケーションコントローラ45側からキャンセル要求を受けると、通信状態管理部64に指示を送りステップ172へ進む。
また、ステップ172の判断でキャンセル要求に指定されているスレッドIDと一致しない場合(Nの場合)は、そのまま処理を終了する。
また、ステップ173の判断で指定されたスレッドの通信処理がキャンセルできる場合(Yの場合)は、ステップ174で、通信制御部63が通信処理をキャンセルし、この処理を終了する。
図35は、図25に示したI/Oジョブ管理部59が保持するジョブ状態におけるキャンセル可否を示すテーブルの一例の図である。
I/Oジョブ管理部59は、図35に示したテーブルを予め記憶している。
このテーブルには、メッセージ種類毎のジョブ状態とキャンセル可否の情報が登録されている。
ジョブ状態は、ジョブが現在何の状態にあるか、例えば、I/Oコントローラ46に要求を送信中なのか、I/Oコントローラ46からの応答待ちなのか、といった内容を示す情報である。
キャンセル可否は、ジョブがそのメッセージ種類・そのジョブ状態のときにキャンセルが可能か否かを示す情報である。
I/O制御部58は、図35のテーブルを参照し、メッセージ種類とジョブ状態に応じてジョブのキャンセル可否を判定する。
図36は、図26に示した通信制御部63が保持する通信スレッド用途と状態におけるキャンセル可否を示すテーブルの一例の図である。
通信制御部63は、図36に示したテーブルを予め記憶している。
このテーブルは、用途毎の状態とキャンセル可否の情報を登録している。
用途は、スレッドが何の通信を担当しているのかを示す情報である。
キャンセル可否は、通信スレッドがその用途・その状態のときにキャンセルが可能か否かを示す情報である。
通信制御部63は、図36のテーブルを参照し、通信制御部63がキャンセルを行う際には、通信スレッドの用途と状態に応じてキャンセル可否を判定する。
また、ネットワーク送受信に関するジョブをキャンセルすることにより、電源オフ処理の時間を短縮することができる。
さらに、ジョブの種類によって、そのジョブをキャンセルしない方が安全な場合、又はジョブをキャンセルしない方が時間短縮になる場合は、そのジョブをキャンセルせずに実行するので、電源オフ処理の安全性を向上させると共に、電源オフまでの時間を短縮することができる。
また、上述の実施形態では、この発明をプロジェクタ1,40に適用した例について説明した。
しかし、この発明は、電力状態をスタンバイ等の省電力状態に移行する機能を備えたものならば、ファクシミリ装置、スキャナ、プリンタ、複写機等の任意の処理装置に適用可能である。
また、以上説明してきた実施形態の構成は、相互に矛盾しない限り任意に組み合わせて実施可能であることは勿論である。
Claims (9)
- 入力手段によって入力された処理要求に対応する処理を実行する処理手段を備えた処理装置であって、
該処理装置を省電力状態に移行させる制御と省電力状態から復帰させる制御をする電力制御手段と、
該電力制御手段によって該処理装置を省電力状態に移行させる前に、前記処理手段に対して所定の動作抑制を要求し、前記電力制御手段によって該処理装置を省電力状態から復帰させた場合に前記処理手段に対して動作抑制の解除を要求する制御をする動作抑制制御手段とを有し、
前記動作抑制制御手段は、前記処理手段に対して前記所定の動作抑制の要求前に受け付けた処理は終了し、前記所定の動作抑制の要求の後に受け付けた処理は中止する動作抑制を要求する手段を有することを特徴とする処理装置。 - 前記処理手段は、前記動作抑制制御手段から動作抑制の要求を受けた場合、該動作抑制の要求前に受け付けた処理を全て終了してから、前記動作抑制制御手段に動作抑制の応答を送る手段をそれぞれ有することを特徴とする請求項1に記載の処理装置。
- 前記処理手段を複数備え、
前記動作抑制制御手段は、前記各処理手段に対して、予め記憶した順番で前記所定の動作抑制を要求する手段を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の処理装置。 - 前記処理手段を複数備え、
前記動作抑制制御手段は、前記各処理手段に対して、予め記憶した順番で前記所定の動作抑制の解除を要求する手段を有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の処理装置。 - 前記処理手段を複数備え、
前記動作抑制制御手段は、予め指定された前記処理手段に対して、前記所定の動作抑制を要求する手段を有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の処理装置。 - 前記処理手段は、前記動作抑制制御手段から前記所定の動作抑制の要求を受け付けた後の動作抑制状態においても予め指定された処理の要求を受け付ける手段を有することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の処理装置。
- 前記処理手段は、前記動作抑制制御手段から前記所定の動作抑制の要求を受け付けた後の動作抑制状態でも処理の要求を受け付け、該受け付けた処理の要求を蓄積し、前記動作抑制制御手段から動作抑制の解除の要求を受けたとき、前記蓄積された処理の要求に対応する処理を実行する手段を有することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の処理装置。
- 前記処理手段は、前記動作抑制状態のときに受け付けた処理の要求について、同一の処理要求を重複して蓄積しないように制御する手段をそれぞれ有することを特徴とする請求項7に記載の処理装置。
- 前記処理手段は、前記動作抑制制御手段から動作抑制の要求を受けた場合、該動作抑制の要求前に受け付けた処理についてキャンセルの可否を判断し、キャンセル可能と判断した処理をキャンセルする手段をそれぞれ有することを特徴とする請求項1に記載の処理装置。
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