JP5874290B2 - 耐延性亀裂進展特性に優れた溶接継手用鋼材およびその製造方法 - Google Patents

耐延性亀裂進展特性に優れた溶接継手用鋼材およびその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、耐延性亀裂進展特性に優れた溶接継手用鋼材およびその製造方法に関するものである。
近年、パイプラインのコストダウンを図るべく、例えば特許文献1〜3に開示されているように、API規格でX80やX100グレードの高強度鋼管が用いられている。一般的に鋼管は、高強度であることに加えて、不安定破壊特性としての脆性破壊特性や、延性的な不安定破壊特性である不安定延性破壊特性に対する耐久性に優れることが重要とされている。
ところで、近年、鋼構造建築物や天然ガスパイプラインの建設は、地震地帯や凍土地帯まで拡大している。これらの地域に建設される鋼構造建築物には、地盤変動により大きな外力、すなわち大きな塑性変形力が作用することから、溶接止端部のような応力集中部あるいは溶接部に潜在する欠陥からの延性亀裂の発生・進展が問題となっている。
上記問題の対策として、非特許文献1に、延性亀裂発生に対する構造物の使用限界評価方法が提案されている。
この非特許文献1は、高強度鋼管円周溶接部の延性破壊クライテリオンに関するもので、X80およびX100グレード高強度鋼管の母材および円周溶接継手の延性破壊挙動を切欠丸棒試験片と表面切欠付広幅試験片によって調査する技術が開示されている。母材および円周溶接継手に共通して、切欠丸棒試験片で得られた亀裂発生限界歪み(限界相当の塑性歪み)に、表面切欠付広幅試験片のノッチ先端歪が達したときに延性亀裂が発生することから、限界相当塑性歪が試験片サイズに依存しない破壊クライテリオンとして有効であることが述べられている。
また、特許文献4には、溶接部からの延性亀裂発生に対する抵抗性に優れた高張力鋼溶接継手が提案されている。
W02005/108636 特開2006−257499号公報 特許第3770106号公報 特開2009−041073号公報
石川信行、遠藤茂、伊木聡 「高強度ラインンパイプ円周溶接部の延性破壊クライテリオンと歪ベース設計」、溶接学会論文集 第23巻 第2号 p.311−318、2005年
前記非特許文献1に記載された技術は、延性破壊の初期段階である微小延性亀裂の発生に基づいた鋼構造物の使用限界予測手法である。ところで、一般的に、欠陥部などの応力集中部から延性亀裂が発生・進展する場合には、内圧がかかるような鋼構造物の使用限界は、延性亀裂が板厚を貫通しリークが発生するまでであると考えられる。従って、延性亀裂発生点を内圧がかかる構造物の使用限界として予測するのは、過度に安全サイドに立つと考えられ、鋼構造物の経済径の観点からは疑問が残る。
また、特許文献4に記載された技術は、延性破壊の初期段階である微小延性亀裂の発生の抵抗性を向上させようとする技術である。これは、ノッチのような比較的緩やかな応力集中からの延性亀裂発生の抵抗性を向上させる手段としては有効であるかも知れないが、実際の鋼構造物で問題となるのは鋭利な形状の溶接欠陥や先端半径の小さな疲労亀裂のような欠陥であり、すでに初期の延性亀裂が発生していると仮定できるような欠陥であることが多い。
従って、この技術は、実際に生じる延性破壊の対応策としてはやはり疑問が残る。
本発明は、上記の現状に鑑み開発されたもので、地震地帯や不連続凍土地帯などに建設される鋼構造建築物で用いられる溶接継手について、大きな変形を受けた際に生じる応力集中部や欠陥からの延性亀裂の進展を効果的に抑制することができる耐延性亀裂進展特性に優れた溶接継手用鋼材を、その有利な製造方法と共に提案することを目的とする。
さて、発明者等は、上記の問題を解決するために、種々の材料特性、中でも強度特性に優れた鋼材を用いて溶接継手を作製し、大変形を受けたときの溶接止端部での初期欠陥からの延性亀裂の発生・進展挙動について詳細に観察した。
その結果、溶接継手の溶接止端部欠陥からの延性亀裂は、欠陥最深部より発生し、板厚方向に進展し、最終的な亀裂が貫通することで破断に至るが、延性亀裂が進展する過程では亀裂とは反対側の板厚部位に局部的な材料くびれが発生し、この局所くびれにより板厚が減少することで、より亀裂の板厚貫通へと至り易い状況になっていることが判明した。
そこで、次に、かかる局所くびれの発生状況と継手鋼材の強度特性を詳細に比較したところ、鋼板の加工硬化特性のうち、3〜6%の塑性ひずみ領域での加工硬化率を大きくすることによって、この局所くびれの発生を抑制することができ、その結果、大きな変形を受けた際に生じる応力集中部や欠陥からの延性亀裂の進展を効果的に抑制できることの知見を得た。
本発明は、上記の知見に立脚するものである。
すなわち、本発明の要旨構成は以下のとおりである。
1.内圧がかかり、大きな変形を受けるラインパイプに用いられる鋼材であって、
質量%で、
C:0.03〜0.15%、
Si:0.01〜1%及び
Mn:0.5〜2%
を含有し、残部はFeおよび不可避的不純物からな、3〜6%の塑性ひずみ領域において、次式(1)で示される加工硬化率nが0.12以上を満足することを特徴とする耐延性亀裂進展特性に優れた溶接継手用鋼材。
σ=K・εn --- (1)
ここで、σ:真応力(MPa)
ε:真塑性ひずみ(−)
K:定数
n:加工硬化率(%)
2.前記鋼材が、質量%で、さらに
Nb:0.005〜0.1%、
V:0.005〜0.1%及び
Ti:0.005〜0.1%
の群から選択された1種または2種以上を含有することを特徴とする上記1に記載の耐延性亀裂進展特性に優れた溶接継手用鋼材。
3.前記鋼材が、質量%で、さらに
Cu:0.05〜0.5%、
Ni:0.05〜0.5%、
Cr:0.05〜0.5%及び
Mo:0.05〜0.5%
の群から選択された1種または2種以上を含有することを特徴とする上記1または2に記載の耐延性亀裂進展特性に優れた溶接継手用鋼材。
4.前記1〜3のいずれかに記載の溶接継手用鋼材の製造方法であって、
前記1〜3のいずれかに示す種々の成分組成になる鋼スラブを、1000〜1200℃に加熱し、未再結晶温度域での熱間圧延を行い、熱間圧延された鋼板をAr3〜(Ar3−80℃)の温度域から、5℃/秒以上の平均冷却速度で、500℃以下250℃以上の温度域まで冷却することを特徴とする耐延性亀裂進展特性に優れた溶接継手用鋼材の製造方法。
本発明によれば、大きな変形を受けた際に生じる応力集中部や欠陥からの延性亀裂の進展を効果的に抑制することができる溶接継手用鋼材を提供することができる。
従って、本発明によれば、鋼構造物が大きな外力(変形量)を受けた場合にも、応力集中部や欠陥からの延性亀裂の進展を効果的に抑制して、鋼構造物の機能維持を図ると共に、許容欠陥寸法(点検・補修に必要な欠陥寸法)を大きくすることが可能となるため、補修等のメンテナンスの長期化も達成でき、鋼構造物の長寿命化および維持コストの削減にも偉効を奏する。
有効開口変位(δeff)、延性亀裂長さ(Δa)および局所くびれ量(Ra)を説明するために、欠陥を付与した試験片に引張試験を行ったときの断面を模式的に示した図である。 有効開口変位(δeff)量と(Δa+Ra)/tとの関係を示した図である。 塑性ひずみが3〜6%のときのn値とRa/tとの関係を示した図である。
以下、本発明を具体的に説明する。
前述したとおり、溶接継手の溶接止端部欠陥からの延性亀裂は、欠陥最深部より発生し、この亀裂が板厚方向に進展して、最終的に板厚を貫通することで破断に至るが、この延性亀裂が進展する過程で亀裂とは反対側の板厚位置に局部的な材料くびれが発生する。
この現象を、図1に示す。
図1は、切欠(初期欠陥)を付与した小型試験片に対し引張試験を行ったときの断面の状態を模式的に示したもので、1が小型試験片であり、10で切欠(初期欠陥)、10aで切欠最深部、20で延性亀裂、30で局所くびれを示す。また、δeffは有効開口変位、a0は初期欠陥深さ、Δaは延性亀裂長さ、Raは局所くびれ量を表わす。
さて、本発明の特徴は、溶接継手に使用する鋼材の応力−ひずみ曲線における特定ひずみ域での加工率を所定に範囲に制限することにより、溶接止端部から発生し板厚方向へ伝播する延性亀裂の進展を抑制するところにある。
具体的は、3〜6%の塑性ひずみ領域において、次式(1)
σ=K・εn --- (1)
ここで、σ:真応力(MPa)
ε:真塑性ひずみ(−)
K:定数
n:加工硬化率(%)
で示される加工硬化率nを0.12以上に規定することである。
上記したように、式(1)で示される加工硬化率n、特に塑性ひずみが3〜6%の領域における加工硬化率nを0.12以上とすることにより、延性亀裂が進展していく際の亀裂発生側とは反対側の板厚位置における局部的な材料くびれの発生が効果的に抑制され、その結果、板厚方向へ伝播する延性亀裂の進展速度を低減することが可能になるのである。
図2に、有効開口変位(δeff)量と(Δa+Ra)/tとの関係について調べた結果を示す。ここに、tは、初期の板厚(T)と初期欠陥深さ(a0)との差(T−a0)である。
このデータは、溶接部止端部の表面欠陥から延性亀裂が進展するときの延性亀裂の開口変位と進展量の関係について考察したものである。
同図に示したとおり、(Δa+Ra)/tが大きくなると有効開口変位(δeff)量も次第に増大する。
また、図3に、塑性ひずみが3〜6%のときのn値とRa/tとの関係について調べた結果を示す。
同図に示したとおり、n値が大きくなるほどRa/t比すなわち局所くびれ量は小さくなり、延性亀裂の進展部の抵抗を高めることができる。特にn値が0.12以上になる場合は局所くびれ比(Ra/t)0.11以下となり、溶接継手の板厚に対してくびれ量が10%以下となる優れた値を得ることができた。
また、本発明において、加工硬化率nを規定すべき塑性ひずみの領域を3〜6%の範囲に制限した理由は、溶接継手の溶接止端部欠陥からの延性亀裂が進展する過程では亀裂とは反対側の板厚部位に局部的な材料くびれが発生するが、この局所くびれが発生するまでの3〜6%の塑性ひずみ領域での材料の加工硬化性能が当該部での均一なひずみ分布に影響を与えるからである。
次に、本発明の鋼材の好適成分組成について説明する。
本発明の溶接継手用鋼材は、490MPa以上の高強度材であることが好ましいので、成分組成もそれに見合う組成とする必要がある。なお、鋼材中の元素の含有量の単位は何れも「質量%」であるが、以下、特に断らない限り単に「%」で示す。
本発明では、基本成分として、C:0.03〜0.15%、Si:0.01〜1%及びMn:0.5〜2%を含有させる必要がある。
また、本発明では、その他にも、Nb:0.005〜0.1%、V:0.005〜0.1%及びTi:0.005〜0.1%の群から選択された1種または2種以上、さらにはCu:0.05〜0.5%、Ni:0.05〜0.5%、Cr:0.05〜0.5%及びMo:0.05〜0.5%の群から選択された1種または2種以上を適宜含有させることができる。
以下、上記した各成分の限定理由について説明する。
C:0.03〜0.15%
Cは、鋼材の強度を確保するとともに、島状マルテンサイトの生成を促進するために必要な元素である。しかしながら、含有量が0.03%未満では島状マルテンサイトの量が不足し、一方0.15%を超えて添加すると溶接性が劣化するので、C量は0.03〜0.15%とする。
Si:0.01〜1%
Siは、強度を高めるため、また製鋼工程における脱酸剤として添加する。しかしながら、含有量が0.01%未満ではその効果が十分でなく、一方1%を超えて添加すると溶接部の靭性が劣化するので、Si量は0.01〜1%とする。
Mn:0.5〜2%
Mnは、強度を高めるために添加する。しかしながら、含有量が0.5%未満では強度が不足し、一方2%を超えて添加すると母材と溶接部の靭性、さらには溶接性が劣化するので、Mn量は0.5〜2%とする。
Cu:0.05〜0.5%、Ni:0.05〜0.5%、Cr:0.05〜0.5%、Mo:0.05〜0.5%
Cu,Ni,Cr及びMoは、選択元素であり、強度を高める場合に1種または2種以上を添加する。しかしながら、いずれの元素も、含有量が0.05%未満では効果がなく、一方0.5%を超えると溶接性が劣化するので、これらの元素は単独添加または複合添加いずれの場合も0.05〜0.5%とする。
Nb:0.005〜0.1%、V:0.005〜0.1%、Ti:0.005〜0.1%
Nb,V及びTiは、選択元素であり、靭性および強度を高める場合に1種または2種以上を添加する。しかしながら、いずれの元素も、含有量が0.005%未満では効果がなく、一方0.1%を超えると溶接部の靭性が劣化するので、これらの元素は単独添加または複合添加いずれの場合も0.005〜0.1%とする。
本発明は、上記に規定した元素を含有していればその効果が得られ、不純物元素としてのP,S、脱酸剤として添加されるAl、及びその他の元素を含んでいても、その効果は何ら損なわれることはない。
次に、本発明鋼材の製造方法について説明する。
上記の好適成分組成に調整した溶鋼を、好ましくは連続鋳造によってスラブとする。ついで得られた鋼スラブを、1000〜1200℃に加熱する。加熱温度が1000℃に満たないと効率低下により製造コストが上昇することになり、一方1200℃を超えるとミクロ組織の粗大化の問題が生じる。上記のスラブ加熱後、未再結晶温度域において熱間圧延を行ったのち、Ar3〜(Ar3−80℃)の温度域から5℃/秒以上の平均冷却速度で500℃以下250℃以上の温度域まで冷却する。
ここに、熱間圧延温度を未再結晶温度域としたのは、最終的なミクロ組織微細化し強度と靱性を両立する理由による。なお、本発明の鋼種における未再結晶温度は概ね950℃〜Ar3の範囲である。また、冷却開始温度を、Ar3〜(Ar3−80℃)の温度域としたのは、冷却開始温度がAr3より高い場合、冷却前のフェライトの析出量が少なくn値を確保できなくなるからであり、一方(Ar3−80℃)より低くなるとパーライトが生成するようになり鋼材の強度が低くなるからである。上記の温度域からの平均冷却速度を5℃/秒以上としたのは、平均冷却速度が5℃/秒に満たないとパーライトが生成するようになり鋼材の所定の強度が確保できなくなるからである。さらに、上記の制御冷却停止温度を500℃以下250℃以上の範囲としたのは、制御冷却停止温度が500℃超ではフェライト主体の組織となりn値を確保するために必要な高強度組織の分率が低下するためであり、一方250℃未満では鋼材の延性が低下するからである。
上記したように、本発明に従う成分組成の鋼スラブを、再結晶温度域で熱間圧延したのち、Ar3〜(Ar3−80℃)の温度域から所定の温度まで制御冷却を行うことにより、3〜6%の塑性ひずみ領域における加工硬化率nが0.12以上の鋼材を得ることができる。
なお、本発明の鋼材は、溶接継手として使用されるものであるため、板厚は12〜50mm程度とするのが好適である。
以下、実施例により、本発明をさらに詳細にするが、 本発明は、以下の例に何ら限定されるものではない。
実施例1
表1に示す種々の成分組成になる鋼スラブを、加熱後、未再結晶温度域で熱間圧延したのち、Ar3〜(Ar3−80℃)の温度域から、種々の平均冷却速度で、500℃以下250℃以上の温度域まで冷却して鋼板を作製した。スラブ加熱温度、冷却開始温度、冷却速度および冷却停止温度を表2に示す。
得られた鋼板から、同じ溶接材料および溶接条件の下に溶接継手を作製した。この溶接継手の止端部に表面欠陥として長さ:30mm、深さ:4mmの予亀裂を導入し、大変形を与えたときの欠陥からの延性亀裂発生・進展に伴う、くびれの発生およびその成長の様子を観察した。
上記した延性亀裂発生・進展試験にて得られた結果を表2に併記する。
Figure 0005874290
Figure 0005874290
表2に示したとおり、発明例はいずれも、3〜6%の塑性ひずみ領域における加工硬化率n:0.12以上を満足し、その結果、局所くびれの発生量が少なく、局所くびれ比(Ra/t)は0.11以下という極めて低い値を呈していた。
1 小型試験片
10 切欠(初期欠陥)
10a 切欠最深部
20 延性亀裂
30 局所くびれ
0 初期欠陥深さ
Δa 延性亀裂長さ
a 局所くびれ量
t 初期の板厚と初期欠陥深さとの差
T 初期の板厚
δeff 有効開口変位

Claims (4)

  1. 内圧がかかり、大きな変形を受けるラインパイプに用いられる鋼材であって、
    質量%で、
    C:0.03〜0.15%、
    Si:0.01〜1%及び
    Mn:0.5〜2%
    を含有し、残部はFeおよび不可避的不純物からな、3〜6%の塑性ひずみ領域において、次式(1)で示される加工硬化率nが0.12以上を満足することを特徴とする耐延性亀裂進展特性に優れた溶接継手用鋼材。
    σ=K・εn --- (1)
    ここで、σ:真応力(MPa)
    ε:真塑性ひずみ(−)
    K:定数
    n:加工硬化率(%)
  2. 前記鋼材が、質量%で、さらに
    Nb:0.005〜0.1%、
    V:0.005〜0.1%及び
    Ti:0.005〜0.1%
    の群から選択された1種または2種以上を含有することを特徴とする請求項1に記載の耐延性亀裂進展特性に優れた溶接継手用鋼材。
  3. 前記鋼材が、質量%で、さらに
    Cu:0.05〜0.5%、
    Ni:0.05〜0.5%、
    Cr:0.05〜0.5%及び
    Mo:0.05〜0.5%
    の群から選択された1種または2種以上を含有することを特徴とする請求項1または2に記載の耐延性亀裂進展特性に優れた溶接継手用鋼材。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の溶接継手用鋼材の製造方法であって、
    請求項1〜3のいずれかに示す種々の成分組成になる鋼スラブを、1000〜1200℃に加熱し、未再結晶温度域での熱間圧延を行い、熱間圧延された鋼板をAr3〜(Ar3−80℃)の温度域から、5℃/秒以上の平均冷却速度で、500℃以下250℃以上の温度域まで冷却することを特徴とする耐延性亀裂進展特性に優れた溶接継手用鋼材の製造方法。
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