JP5874063B2 - 消泡剤 - Google Patents
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Description
本発明は発泡液中で容易に失活せず、エマルション粒子の合一、凝集を起こさない消泡剤(エマルション安定性に優れた消泡剤)を提供することを目的とする。
油相(B)が、変性ワックス、金属石鹸、油溶性ポリマー、ヒドロキシカルボン酸及びアミノ酸ゲル化剤からなる群より選ばれる少なくとも1種の油増稠剤(D)及び基油(E)を含んで構成され、
ずり速度1000/sにおける油相(B)の粘度(25℃)が0.1〜5Pa・sであり、
さらに水相(C)に親水性微粒子(H)を分散して含有し、親水性微粒子のメジアン径(d50、個数基準)が10〜300nmであり、水相(C)の重量に基づいて、親水性微粒子(H)の含有量が、0.01〜10重量%である点を要旨とする。
油相(B)に、水相(A)を乳化・分散し、W/Oエマルション(AB1)を得る乳化・分散工程(i)と、
W/Oエマルション(AB1)と水相(C)とを乳化・分散してW/O/W型エマルション消泡剤を得る乳化・分散工程(ii)を含む点を要旨とする。
「(メタ)アクリ・・・」は、「アクリ・・・」及び「メタクリ・・・」を意味する。
シリコーンオイルとしては、動粘度5〜10000(mm2/s、25℃)のポリジメチルシロキサン等が挙げられ、シクロオクタメチルテトラシロキサン等も含まれる。
変性シリコーンオイルとしては、上記のジメチルシロキサンのメチル基の一部を炭素数2〜6のアルキル基、炭素数2〜4のアルコキシル基、フェニル基、水素原子、ハロゲン(塩素及び臭素等)原子及び/又は炭素数2〜6のアミノアルキル基等に置き換えたもの等が含まれる。
市場から入手できる疎水性シリカとしては、商品名として、Nipsil SS−10、SS−40、SS−50及びSS−100(東ソー・シリカ株式会社、「Nipsil」は東ソー・シリカ株式会社 の登録商標である。)、AEROSIL R972、RX200及びRY200(日本アエロジル株式会社、「AEROSIL」はエボニック デグサ ゲーエムベーハーの登録商標である。 )、SIPERNAT D10、D13及びD17(デグサジャパン株式会社、「SIPERNAT」はエボニック デグサ ゲーエムベーハーの登録商標である。 )、(TS−530、TS−610、TS−720(キャボットカーボン社)、AEROSIL R202,R805及びR812(デグサジャパン株式会社)、REOLOSIL MT−10、DM−10及びDM−20S (株式会社トクヤマ、「REOLOSIL」は同社の登録商標である。)、並びにSYLOPHOBIC100、702、505及び603(富士シリシア化学株式会社、「SYLOPHOBIC」は同社の登録商標である。)等が挙げられる。
アルティフロー FS−7301(三洋化成工業(株)製、エチレン性不飽和モノマー共重合物のポリエーテル分散体、「アルティーフロー」は同社の登録商標である)、ダイミックビーズ UCN−8070CMクリヤー(大日精化工業(株)製、ポリウレタンビーズ、「ダイミックビーズ」は同社の登録商標である)、タフチック F−120、F−167(東洋紡(株)製、エチレン性不飽和モノマー共重合物の水分散体;「タフチック」は同社の登録商標である)
一方、油増粘剤(D)の含有量が少なくなる程、ずり速度1000/sにおける油相(B)の粘度は低くなる傾向があり、また、基油(E)の含有量が少なくなる程、ずり速度1000/sにおける油相(B)の粘度は高くなる傾向がある。
ヒュームド金属酸化物は、市場から容易に入手でき、たとえば、アエロジルシリーズ(130、200、300等、ヒュームドシリカ、日本アエロジル株式会社、「アエロジル」は登録商標である。)、乾式シリカHDKシリーズ(S13、V15、N20、T30等、ヒュームドシリカ、旭化成ワッカ-シリコーン株式会社、「HDK」は登録商標である。)、レオロシールシリーズ(QS−10、QS−30、QS−40、QS−102、ヒュームドシリカ、株式会社トクヤマ、「レオロシール」は登録商標である。)、CAB−O−SIL EH−5、CAB−O−SIL HS−5、CAB−O−SIL M−5(ヒュームドシリカ、キャボット コーポレーション、「CAB−O−SIL」は登録商標である。)、SpectrAlシリーズ(51、81、100等、ヒュームドアルミナ、キャボット コーポレーション、「SpectrAl」は登録商標である。)、アエロキシドAluシリーズ(C、65、130等、ヒュームドアルミナ、日本アエロジル株式会社、アエロキシドは登録商標である)、アエロキシドTiO2 P25(ヒュームド酸化チタン、日本アエロジル株式会社)、アエロジル MOX 80(ヒュームドシリカ・アルミナ混合酸化物、日本アエロジル株式会社)等が挙げられる。
コロイダル金属酸化物は、市場から容易に入手でき、たとえば、スノーテックスシリーズ(20L、XL、コロイダルシリカ、日産化学株式会社、「スノーテックス」は登録商標である。)、MT−150A(酸化チタン、テイカ株式会社)、MZ−500(酸化亜鉛、テイカ株式会社)等が挙げられる。
たとえば、レーザ回折/散乱式粒子径分布測定装置{Partica LA−950V2、フローセル式、分散質の屈折率=1.45、分散媒の屈折率=1.33、反復回数15、株式会社堀場製作所}を使用して、分散媒に水を用い、水をフローセルに入れて循環強度5で循環しながらブランク測定を行い、引き続き、このフローセルに測定試料を適量加えて測定を行い、この測定値からブランク測定の値を差し引いて算出する。
ただし、フローセルに入れる測定試料{親水性微粒子(H)を水相(C)に分散した分散液}の量は、青色LED光の透過率が88〜92%になるように調整し、測定試料の量が多いほど透過率が低くなるので、この範囲から外れている場合、測定試料又は分散媒の量により、範囲内に入るように調整する。
イオン交換水をフローセルに入れて循環(循環強度5)しながら、ブランク測定を行う。100mLガラスビーカーにイオン交換水を約10mL入れ、測定試料(W/O/W型エマルション消泡剤)を数滴加えて均一になるまで混合して分散液を作成する。この分散液をフローセルに少しずつ加えて、適切な透過光強度(青色LEDの透過光強度が80〜90%又は赤色LEDの透過光強度が70〜90%)に調整して測定を行う。
なお、測定値はブランク測定の値が差し引かれて算出される。
非イオン型界面活性剤としては、HLB3.5〜20のものが使用でき、好ましくはHLB3.6〜19.5のもの、さらに好ましくはHLB3.7〜19のもの、最も好ましくはHLB4〜18.5のものである。
塩としては特に制限されないが、アルカリ金属(ナトリウム、カリウム等)塩、アルカリ土類金属(カルシウム、マグネシウム等)塩、アンモニウム塩及び炭素数1〜18のアミン塩(トリエタノールアミン、トリメチルアミン、プロピルアミン等)等が含まれる(以下同じ)。
油相(B)に、水相(A)を乳化・分散し、W/Oエマルション(AB1)を得る乳化・分散工程(i)と、
W/Oエマルション(AB1)と水相(C)とを乳化・分散してW/O/W型エマルション消泡剤を得る乳化・分散工程(ii)を含む製造方法
基油(E)の残部を攪拌しながら、この残部に溶解液を投入して混合物を得る混合工程(dii)、並びに
混合物を均質化処理して脂肪酸アミド及び/又は変性ワックスの分散液を得る分散工程(diii)を含む方法。
また、基油(E)の残部の温度は、消泡性の観点等から、0〜60℃に保つことが好ましく、さらに好ましくは0〜50℃、特に好ましくは0〜45℃、最も好ましくは0〜40℃である。すなわち、0〜60℃に冷却した基油(E)の残部を攪拌しながら、この残部に0〜60℃を保ちながら溶解液を少量ずつ投入して混合物を得ることが好ましい。
油溶性ポリマーと基油(E)とを加熱攪拌しながら油溶性ポリマーを溶解して溶解液を得た後、冷却して油溶性ポリマーの溶解液を得る方法。
油溶性ポリマーと、基油(E)の一部とを加熱攪拌しながら、油溶性ポリマーを溶解させて溶解液を得る溶解工程(pi)、
基油(E)の残部を攪拌しながら、この残部と溶解液と攪拌混合して混合物を得る混合工程(pii)を含む方法。
なお、油溶性ポリマーの基油(E)溶解液として、市場から入手できるものを用いてもよい。
ヒドロキシカルボン酸及び/又はアミノ酸ゲル化剤と基油(E)とを加熱攪拌しながらヒドロキシカルボン酸及び/又はアミノ酸ゲル化剤を溶解して溶解液を得た後、冷却攪拌してヒドロキシカルボン酸及び/又はアミノ酸ゲル化剤の分散液を得る方法。
ヒドロキシカルボン酸及び/又はアミノ酸ゲル化剤と、基油(E)の一部とを加熱攪拌しながら、ヒドロキシカルボン酸及び/又はアミノ酸ゲル化剤を溶解させて溶解液を得る溶解工程(qi)、
基油(E)の残部を攪拌しながら、この残部に溶解液を投入して混合物を得る混合工程(qii)を含む方法。
これらのうち、塗料用消泡剤、排水処理用消泡剤として適しており、さらに水性塗料用消泡剤として好適であり、水性塗料(水性建築外装用塗料、建築内装用塗料、水性インキ及び紙塗工用塗料等)のうち、エマルション塗料用消泡剤として最適である。
加熱、攪拌、冷却の可能な容器内で油増稠剤(d1){ステアリン酸アルミニウム、SA−1500、堺化学工業(株)}40部、核剤(j21){エチレンビスステアリルアミド、アルフローH−50S、日油株式会社製}30部、、基油(e1){鉱物油、コスモピュアスピン G、コスモ石油ルブリカンツ(株)}300部、界面活性剤(f1){ドデシルベンゼンスルホン酸カルシウム70%メタノール溶液、テイカパワー BC−2070M、テイカ(株)、「テイカパワー」は同社の登録商標である。}20部及び界面活性剤(f2){ソルビタンモノオレート、イオネット S−80、三洋化成工業株式会社製、HLB=4.3}15部を加熱攪拌しながら145℃まで昇温し、この温度にてさらに15分間加熱攪拌を続けて{この加熱により界面活性剤溶液中のメタノールを留去した}溶解液(1)を得た。
溶解液(1)の成分を表1に記載した成分及び使用量に変更したこと、及び受け液(1)の成分を表2に記載した成分及び使用量に変更したこと以外、油相(b1)の作成例(1)と同様にして、油相(b2)〜(b5)を得た。なお、油相(bX)は、溶解液(X)と受け液(X)と{「X」は2〜5の数字であり、作成例、油相、溶解液、受け液のそれぞれが同じ数字となる。以下同じである。}を用いて作成したものである。
油増稠剤(d3):酸化ポリエチレンワックス、エポレンE−10、イーストマンケミカル社製
油増稠剤(d4):マレイン酸変性酸化ポリエチレンワックス、PED−136、日本精鑞(株)製
油増稠剤(d5):アルキルメタクリレート系重合物溶液(アルキルメタクリレート系重合物79%、鉱油21%)、アクルーブ812、三洋化成工業株式会社製
油増稠剤(d6):12−ヒドロキシステアリン酸、12−ヒドロ酸、小倉合成化学(株)
油増稠剤(d7):ステアリン酸カルシウム、カルシウムステアレート、日油株式会社製
基油(e5):鉱物油、スタノール40、エクソンモービルコーポレーション
基油(e6):ジメチルシリコーンオイル(動粘度50(mm2/s、25℃))、KF−96−50CS、信越化学工業株式会社製
基油(e7):食用菜種油、ニッコー製油株式会社製
界面活性剤(f4):アルキル(アルキルの炭素数10〜16)ベンゼンスルホン酸ナトリウム50%水溶液、ニューレックスR、日油株式会社製
界面活性剤(f5):ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ナロアクティー CL−40、三洋化成工業株式会社製、HLB=8.9
界面活性剤(f6):ポリオキシエチレンジオレート、イオネット DO−600、三洋化成工業株式会社製、HLB=10.4
核剤(j12):疎水性シリカ、ニップシール G−0251、東ソー・シリカ株式会社製
加熱、攪拌、冷却の可能な容器内で油増稠剤(d8){水添ポリジエンブロックとポリスチレンブロックとからなるブロックコポリマー、セプトン4099、株式会社クラレ製}9.1部、基油(e1)848.9部、基油(e8){ポリオキシエチレン(5モル)ポリオキシプロピレン(30モル)、ニューポールPE−61、三洋化成工業株式会社製、HLB=2.3}50部、界面活性剤(f1)10部、界面活性剤(f2)10部、界面活性剤(f5)15部、界面活性剤(f6)10部、核剤(j11)20部及び核剤(j12)30部を加熱攪拌しながら145℃まで昇温し、この温度にてさらに15分間加熱攪拌を続けて{この加熱により界面活性剤溶液中のメタノールを留去した}溶解液(6)を得た。
溶解液(6)の成分を表3に記載した成分及び使用量に変更したこと以外、油相(b6)の作成例(6)と同様にして、油相(b7)〜(b9)を得た。
油増稠剤(d10):液状ゴム、クラプレンLIR30、株式会社クラレ製
基油(e10):蔗糖ポリオキシプロピレン80モル付加物、HLB=1.4
基油(e11):ポリオキシエチレン(5モル)ポリオキシプロピレン(30モル)のステアリン酸ジエステル、HLB=1.8
加熱、攪拌、冷却の可能な容器内で油増稠剤(d11){N−ラウロイルグルタミン酸ジブチルアミド、GP−1、味の素(株)}19部、基油(e3)568部、基油(e4)100部、基油(e12){トリメチロールプロパンのエチレンオキシド(10モル)/プロピレンオキシド(68モル)ブロック付加体、ニューポールTL−4500N、三洋化成工業株式会社製、HLB=2.0}94部、界面活性剤(f1)20部、核剤(j11)24部及び核剤(j12)21部を加熱攪拌しながら145℃まで昇温し、この温度にてさらに15分間加熱攪拌を続けて{この加熱により界面活性剤溶液中のメタノールを留去した}溶解液(10)を得た。
攪拌の可能な容器内で、油相(b1)950部及び油増稠剤(d5)50部を30分攪拌混合し、油相(b11)を得た。
攪拌の可能な容器内で、水(k1){上水}969.9部を攪拌しながら、増粘剤(ga1){キサンタンガム、ケルザン、三晶株式会社製}20部、尿素40部、浸透圧調整剤(1){塩化ナトリウム}10部及び防腐剤(1){バイオキラーLS、ケイ・アイ化成株式会社製}0.1部を加え、4時間攪拌を続けて均一にし、水相(a1)を得た。水相(a1)の浸透圧は、0.4kPaだった。
水、増粘剤、浸透圧調整剤及び防腐剤を表5に記載した成分及び使用量に変更したこと以外、水相(a1)の作成例(1)と同様にして、水相(a2)〜(a4)を得た。水相(a2)〜(a4)の浸透圧は、表5の通りであった。
増粘剤(ga3):ポリエチレンオキシド、PEO−15Z、住友精化株式会社製
浸透圧調整剤(2):尿素
攪拌の可能な容器内で、水(k1)949.9部を攪拌しながら、親水性微粒子(h1){ヒュームドシリカ、AEROSIL 130、日本アエロジル株式会社製}30部を加え、超音波分散機UP400S{Hielscher Ultrasonic GmbH製}にて、1分間、強度20で処理し、続いて界面活性剤(f7){ポリオキシエチレンイソデシルエーテル、HLB=18}10部、増粘剤(gc1){キサンタンガム、ケルザン、三晶株式会社製}10部及び防腐剤(1)0.1部を加えて、さらに4時間攪拌して水相(c1)を得た。水相(c1)の浸透圧は、0.02kPaであった。
水、増粘剤、界面活性剤、親水性微粒子及び防腐剤を表6に記載した成分及び使用量に変更したこと以外、水相(c1)の作成例(1)と同様にして、水相(c2)〜(c4)を得た。水相(c2)〜(c4)の浸透圧は、表6の通りだった。
親水性微粒子(h3):ヒュームドアルミナ、SpectrAl 100、キャボット コーポレーション製
攪拌の可能な容器内で、水(k1)869.9部を攪拌しながら、親水性微粒子(h4){コロイダルシリカ20%水分散液、スノーテックス 20、日産化学株式会社}100部、界面活性剤(f8){ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ナロアクティー CL−400、三洋化成工業株式会社製、HLB=17.8}20部、増粘剤(gc1){キサンタンガム、ケルザン、三晶株式会社製}10部及び防腐剤(1)0.1部を加えて、さらに4時間攪拌して水相(c5)を得た。水相(c5)の浸透圧は、0.03kPaであった。
]は、表7に記載通りであった。
攪拌の可能な容器内で、油相(b1)200部を攪拌しながら、水相(a1)200部を加え、さらに15分間攪拌した後、ホモミキサーを用いて6000rpmで3分間処理し、W/O型エマルション(1)を得た。
水相(a1)、油相(b1)及び水相(c1)を、表8に記載した組み合わせに変更したこと、及びW/O/W型エマルション消泡剤を得るときのホモミキサーの処理回転数を表8に記載した処理回転数に変更したこと以外、実施例(1)と同様にして、W/O型エマルション(2)〜(7)を調製した後、本発明のW/O/W型エマルション消泡剤(2)〜(7)を得た。これらの消泡剤(2)〜(7)のエマルション粒子のメジアン径(d50、個数基準)(μm)は表8に記載した通りであった。また、各消泡剤がW/O/W型エマルションになっていることを光学顕微鏡で確認した。
加熱、攪拌、冷却の可能な容器内で、油相(b6)200部を攪拌しながら、90℃に加熱し、同温度を保ちながら水相(a1)200部を加え、さらに15分間攪拌した後、ホモミキサーを用いて6000rpmで3分間処理し、W/O型エマルション(8)を得た。
水相(a1)、油相(b6)及び水相(c1)を、表9に記載した組み合わせに変更したこと以外、実施例(8)と同様にして、W/O型エマルション(9)〜(12)を調製した後、本発明のW/O/W型エマルション消泡剤(9)〜(12)を得た。これらの消泡剤(9)〜(12)のエマルション粒子のメジアン径(d50、個数基準)(μm)は表9に記載した通りであった。また、各消泡剤がW/O/W型エマルションになっていることを光学顕微鏡で確認した。
加熱、攪拌、冷却の可能な容器内で、油相(b11)200部を攪拌しながら、水相(a1)200部を加え、さらに15分間攪拌した後、ホモミキサーを用いて6000rpmで3分間処理し、W/O型エマルション(13)を得た。
油増稠剤(d1)、(d2)を基油(e1)に変更したこと以外、油相の作成例(1)と同様にして、比較用の油相(bH1)を作成した。そして、油相(b1)を比較用の油相(bH1)に変えたこと以外は実施例1と同様にして、比較用のW/O/W型エマルション消泡剤(H1)を得た。ずり速度1000/sにおける油相(bH1)の粘度(25℃)は、0.03Pa・sであった。また、この消泡剤(H1)がW/O/W型エマルションになっていることを光学顕微鏡で確認した。
油増稠剤(d3)、(d4)を基油(e1)に変更したこと以外、油相の作成例(2)と同様にして、比較用の油相(bH2)を作成した。そして、油相(b2)を比較用の油相(bH2)に変えたこと以外は実施例3と同様にして、比較用のW/O/W型エマルション消泡剤(H2)を得た。ずり速度1000/sにおける油相(bH2)の粘度(25℃)は、0.03Pa・sであった。また、この消泡剤(H2)がW/O/W型エマルションになっていることを光学顕微鏡で確認した。
油増稠剤(d5)〜(d7)を基油(e1)に変更したこと以外、油相の作成例(3)と同様にして、比較用の油相(bH3)を作成した。そして、油相(b3)を比較用の油相(bH3)に変えたこと以外は実施例5と同様にして、比較用のW/O/W型エマルション消泡剤(H3)を得た。ずり速度1000/sにおける油相(bH3)の粘度(25℃)は、0.05Pa・sであった。また、この消泡剤(H3)がW/O/W型エマルションになっていることを光学顕微鏡で確認した。
油増稠剤(d8)、(d9)を基油(e1)に変更したこと以外、油相の作成例(4)と同様にして、比較用の油相(bH4)を作成した。そして、油相(b4)を比較用の油相(bH4)に変えたこと以外は実施例6と同様にして、比較用のW/O/W型エマルション消泡剤(H4)を得た。ずり速度1000/sにおける油相(bH4)の粘度(25℃)は、0.03Pa・sであった。また、この消泡剤(H4)がW/O/W型エマルションになっていることを光学顕微鏡で確認した。
W/O型エマルション(2)を、油相(b2)に変更したこと以外、実施例2と同様にして、比較用のO/W型エマルション消泡剤(H5)を得た。比較用の消泡剤(H5)はO/W型エマルションであることを光学顕微鏡で確認した。
W/O型エマルション(4)を、油相(b4)に変更したこと以外、実施例4と同様にして、比較用のO/W型エマルション消泡剤(H6)を得た。比較用の消泡剤(H6)はO/W型エマルションであることを光学顕微鏡で確認した。
W/O型エマルション(6)を、油相(b6)に変更したこと以外、実施例6と同様にして、比較用のO/W型エマルション消泡剤(H7)を得た。比較用の消泡剤(H7)はO/W型エマルションであることを光学顕微鏡で確認した。
W/O型エマルション(8)を、油相(b8)に変更したこと以外、実施例8と同様にして、比較用のO/W型エマルション消泡剤(H8)を得た。比較用の消泡剤(H8)はO/W型エマルションであることを光学顕微鏡で確認した。
実施例9〜11で作成したW/O型エマルション(9)〜(11)を、順に比較用のW/O型エマルション消泡剤(H9)〜(H11)とした。比較用の消泡剤(H9)〜(H11)はW/O型エマルションであることを光学顕微鏡で確認した。
特許文献1(特開2000−288308号公報)に記載された実施例1と同様にして、比較用の消泡剤(H12)を得た。比較用の消泡剤(H12)のメジアン径(d50、個数基準)は5.4μmであった。
実施例1〜13及び比較例1〜12で得た消泡剤(1)〜(13)及び(H1)〜(H12)を用いて、以下のようにして調製したエマルション塗料に対する消泡性を評価し、評価結果を表12に示した。
以下の原料組成にて、コーレス型羽根を装着したエクセルオートホモジナイザー(日本精器株式会社製、モデルED)を用いて、グラインディング及びレットダウンして塗料化してから、得られた塗料を、ストマー粘度計(JIS K5600−2−2)で80KU(25℃)になるように水で希釈して、エマルションベース塗料を得た。
注2:サンノプコ(株)製増粘剤
注3:信越化学工業(株)製増粘剤(ヒドロキシエチルセルロース)
注4:サンノプコ(株)製湿潤剤
注5:BASF社製クレー
注6:竹原化学工業(株)製炭酸カルシウム
注7:石原産業(株)製二酸化チタン
注8:BASF社製アクリルエマルション、「ACRONAL」は、ビ−エ−エスエフ アクチエンゲゼルシヤフトの登録商標である。
注9:イーストマンケミカル社製造膜調整剤、「テキサノール」は吉村化学株式会社の登録商標である。
注10:サンノプコ(株)製増粘剤
エマルションベース塗料に、評価試料(消泡剤)を、油相部分の添加量が0.15重量%(対エマルションベース塗料)となるように加えて、コーレス型羽根を装着したエクセルオートホモジナイザーにて25℃、4000rpm、3分間攪拌混合してエマルション塗料(1)〜(25)を得た。また、ブランク用として消泡剤を加えないこと以外、上記と同様にして、エマルション塗料(26)を得た。
エマルション塗料(1)〜(26)を攪拌混合して作成した直後から15秒後に(15秒間は静置)、泡を巻き込んだエマルション塗料(1)〜(26)の比重を50mlの比重カップにて測定した。比重が大きいほど(数字が大きいほど)巻き込んだ泡が破壊されており破泡・抑泡効果が優れているといえる。
エマルション塗料(1)〜(26)をそれぞれ密閉サンプル容器に入れて、50℃の雰囲気下に2週間静置保管した後、改めてコーレス型羽根を装着したエクセルオートホモジナイザーにて、25℃、4000rpm、3分間攪拌混合してエイジング評価用のエマルション塗料を得た後、破泡・抑泡効果の評価と同様にして比重を測定した。比重が大きいほど(数字が大きいほど)巻き込んだ泡が破壊されており、長期間に渡って破泡・抑泡効果が持続しており、消泡持続性が優れているといえる。
実施例及び比較例で得た消泡剤(1)〜(13)、(H1)〜(H4)及び(H12)を、密閉ガラス容器に入れて40℃の雰囲気下に1週間、静置した前後について、スライドガラス上におき、その上にカバーガラスを乗せてプレパラートを作成し、光学顕微鏡(オリンパス株式会社製BX−60、Cytoviva社製HRAナノイメージングアダプター使用、対物レンズ:UPlanAPO 100x/1.35 oil Iris、接眼レンズ:WH10x/22)にて乳化状態を観察し、以下の基準で評価した(乳化状態)。
これらの評価結果を表13に示した。
○:1週間前と変化なし。
×:エマルション状態が破壊されている。
○:外観は均一である。
×:下層に水が分離している。
Claims (9)
- 水相(A)を含有する油相(B)からなる粒子を、水相(C)中に乳化・分散してなり、
油相(B)が、変性ワックス、金属石鹸、油溶性ポリマー、ヒドロキシカルボン酸及びアミノ酸ゲル化剤からなる群より選ばれる少なくとも1種の油増稠剤(D)及び基油(E)を含んで構成され、
ずり速度1000/sにおける油相(B)の粘度(25℃)が0.1〜5Pa・sであり、
さらに水相(C)に親水性微粒子(H)を分散して含有し、親水性微粒子のメジアン径(d50、個数基準)が10〜300nmであり、水相(C)の重量に基づいて、親水性微粒子(H)の含有量が、0.01〜10重量%であることを特徴とするW/O/W型エマルション消泡剤。 - 油増稠剤(D)及び基油(E)の重量に基づいて、油増稠剤(D)の含有量が0.1〜30重量%、基油(E)の含有量が70〜99.9重量%である請求項1に記載のW/O/W型エマルション消泡剤。
- 水相(A)、油相(B)及び水相(C)の重量に基づいて、油相(B)の含有量が5〜50重量%、水相(A)及び水相(C)の含有量が50〜95重量%である請求項1又は2に記載のW/O/W型エマルション消泡剤。
- 水相(A)を含有する油相(B)からなるエマルション粒子のメジアン径(d50、個数基準)が0.1〜10μmである請求項1〜3のいずれかに記載のW/O/W型エマルション消泡剤。
- さらに界面活性剤(F)を含有してなり、界面活性剤(F)の含有量が、水相(A)、油相(B)及び水相(C)の重量に基づいて、0.01〜20重量%である請求項1〜4のいずれかに記載のW/O/W型エマルション消泡剤。
- さらに水相(A)に増粘剤(Ga)を含有してなり、増粘剤(Ga)の含有量が、水相(A)の重量に基づいて、0.01〜5重量%である請求項1〜5のいずれかに記載のW/O/W型エマルション消泡剤。
- さらに水相(C)に増粘剤(Gc)を含有してなり、増粘剤(Gc)の含有量が、水相(C)の重量に基づいて、0.01〜5重量%である請求項1〜6のいずれかに記載のW/O/W型エマルション消泡剤。
- さらに油相(B)に疎水性シリカ(J1)、脂肪酸アミド(J2)及び合成樹脂微粒子(J3)からなる群より選ばれる少なくとも1種の核剤(J)を分散して含有し、油増稠剤(D)及び基油(E)の重量に基づいて、核剤(J)の含有量が、0.01〜20重量%である請求項1〜7のいずれかに記載のW/O/W型エマルション消泡剤。
- 請求項1〜8のいずれかに記載されたW/O/W型エマルション消泡剤を製造する方法であって、
油相(B)に、水相(A)を乳化・分散し、W/Oエマルション(AB1)を得る乳化・分散工程(i)と、
W/Oエマルション(AB1)と水相(C)とを乳化・分散してW/O/W型エマルション消泡剤を得る乳化・分散工程(ii)を含むことを特徴とする製造方法。
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