JP5873660B2 - シンチレータパネル - Google Patents

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Description

本発明は、シンチレータパネルに関する。
従来のシンチレータパネルとしては、例えば特許文献1に記載されたものが知られている。このようなシンチレータパネルは、基板と、該基板の表面上においてシンチレータ材が気相堆積法により形成されたシンチレータ層と、を備えている。
特開2003-177180号公報
ここで、上述したようなシンチレータパネルにおいては、例えば医療用や工業用の分野への益々の普及及び用途拡大に伴い、その光出力を高めることが望まれている。この点、光出力を向上させるため、例えばシンチレータ層を厚くする場合があるが、この場合、解像度の大幅な低下を招くおそれがある。
そこで、本発明は、解像度を維持しつつ光出力を向上させることができるシンチレータパネルを提供することを課題とする。
上記課題を解決するため、本発明に係るシンチレータパネルは、複数の構造単位から成る微細周期構造を表面に有する基板と、基板の表面の微細周期構造上においてシンチレータ材が気相堆積法により形成され、複数の柱状結晶が纏まって成るシンチレータ層と、を備え、複数の構造単位は、基板の厚さ方向から見てシンチレータ層の発光波長よりも小さいピッチでアレイ状に配列されていると共に、基板の厚さ方向に凸形状とされ、シンチレータ層では、シンチレータ材が複数の構造単位それぞれに対応するように付着されていると共に、複数の構造単位に付着されたシンチレータ材が纏まることで柱状結晶が形成されていることを特徴とする。
この本発明のシンチレータパネルでは、基板の表面の微細周期構造上に気相堆積法によりシンチレータ層が形成されている。このとき、複数の構造単位それぞれに対応するようにシンチレータ材が付着され、当該複数の構造単位に付着されたシンチレータ材が纏まることで柱状結晶が形成され、そして、これら複数の柱状結晶が纏まることでシンチレータ層が形成されている。このようにシンチレータ層が構成されることにより、シンチレータ層における柱状結晶の結晶性を改善することができ、その結果、解像度を維持しつつ光出力を向上させることが可能となる。
また、上記作用効果を好適に奏する構成として、具体的には、複数の構造単位に付着されたシンチレータ材のピッチをa、シンチレータ材が纏まることで形成された柱状結晶の結晶径をb、シンチレータ層において基板とは反対側の表面における柱状結晶の結晶径をcとしたとき、a<b≦cを満たす構成が挙げられる。
また、基板は、樹脂により形成されていることが好ましい。この場合、光出力だけでなく解像度も向上されることとなる。
また、シンチレータ層では、当該シンチレータ層と基板との界面領域において、複数の構造単位に付着されたシンチレータ材が纏まっている場合がある。
また、シンチレータ層において基板とは反対側の表面上に形成された反射膜又は吸収膜をさらに備えたことが好ましい。この場合、光出力を一層向上させることが可能となる。
本発明によれば、解像度を維持しつつ光出力を向上させることが可能となる。
本発明の第1実施形態に係るシンチレータパネルを示す概略側断面図である。 (a)は基板の微細周期構造を示す概略拡大断面図、(b)は基板の微細周期構造を示す概略拡大平面図である。 (a)はシンチレータ層を説明するための概略拡大断面図、(b)は図3(a)の続きを示す概略拡大断面図である。 (a)は図3(b)の続きを示す概略拡大断面図、(b)は図4(a)の続きを示す概略拡大断面図である。 シンチレータ層を示す概略拡大断面図である。 本発明の第2実施形態に係るシンチレータパネルを示す概略側断面図である。 基板の微細周期構造の他の例を示す概略拡大平面図である。 解像度及び光出力の測定結果の一例を示す表である。 解像度及び光出力の測定結果の他の一例を示す表である。
以下、本発明の好適な実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、以下の説明において同一又は相当要素には同一符号を付し、重複する説明を省略する。
まず、本発明の第1実施形態について説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に係るシンチレータパネルを示す概略側断面図、図2は、基板の微細周期構造を示す概略拡大図である。図1に示すように、本実施形態のシンチレータパネル10は、入射したX線等の放射線Rをシンチレーション光に変換し検出するものであり、例えばマンモグラフィー装置、胸部検査装置、CT装置、歯科口内撮影装置、及び放射線カメラ等において放射線イメージング用のデバイスとして用いられる。
シンチレータパネル10は、基板2と、シンチレータ層3と、内側保護膜4と、反射膜5と、外側保護膜6と、を備え、これらがこの順に積層するよう設けられている。このシンチレータパネル10は、シンチレータ層3側から入射した放射線Rを、基板2側からシンチレーション光として取り出す。
基板2は、ガラスにより形成されたガラス基板とされている。この基板2は、その表面2aにおいて外縁部を除く所定部分に、ナノ構造としての微細周期構造21を有している。図2に示すように、微細周期構造21は、複数の構造単位22を含んで構成されている。構造単位22は、基板2の厚さ方向に凸形状とされている。具体的には、構造単位22は、厚さ方向を長辺方向とするアスペクト比が1以上の所定の形状とされている。
複数の構造単位22は、基板2の厚さ方向から見て、後述するシンチレータ層3の発光波長よりも小さいピッチ(例えば300nm)で、周期的なアレイ状に配列されている。換言すると、複数の構造単位22は、互いの間隔がシンチレータ層3の発光波長以下となるように、厚さ方向視においてマトリクス状に並設されている。これにより、基板2の表面2aは、ナノレベルの微細な凹凸面とされている。このように構成された微細周期構造21では、その屈折率が滑らかに変化する。
図1に戻り、シンチレータ層3は、入射した放射線Rをシンチレーション光に変換する蛍光体層であり、入射した放射線Rの線量に応じて発光する。このシンチレータ層3は、基板2の表面2aの少なくとも微細周期構造21上において、Tl(タリウム)ドープのCsI(ヨウ化セシウム)であるシンチレータ材31が気相堆積法により蒸着されて形成されている。ここでのシンチレータ層3にあっては、基板2の表面2a全域にシンチレータ材31が気相堆積法で堆積され、複数の柱状結晶(針状結晶)Kが林立されて纏まることで形成されている。このシンチレータ層3の発光波長は、550nm程度とされている。
内側保護膜4は、基板2及びシンチレータ層3を湿気等から保護するものである。内側保護膜4は、基板2の側面2bとシンチレータ層3の表面3a及び側面3bとを被覆するように、これらに密着形成されている。内側保護膜4としては、有機膜や無機膜を用いることができ、ここでは、好ましいとしてパリレン系樹脂、例えば、ポリパラキシリレン樹脂(スリーボンド社製、商品名パリレン)のうち、ポリパラクロロキシリレン(同社製、商品名パリレンC)が用いられている。パリレンによる保護膜は、水蒸気およびガスの透過がきわめて少なく、撥水性や耐薬品性が高いほかに、薄膜でも優れた電気絶縁性を有しており、放射線及び可視光線に対しても透明である。
反射膜5は、内側保護膜4の表面4a及び側面4bを被覆するように当該内側保護膜4に密着形成されている。この反射膜5は、シンチレータ層3で発生したシンチレーション光を反射してシンチレータ層3側へと返し、取り出す光量を増加させるという機能を有している。反射膜5は、例えば白色塗料により形成することができる。
外側保護膜6は、反射膜5を湿気等から保護するものであり、反射膜5の表面5a及び側面5bを被覆するように当該反射膜5に密着形成されている。この外側保護膜6としては、上記内側保護膜4と同様に、有機膜や無機膜を用いることができる。
次に、本実施形態においてシンチレータ層3を微細周期構造21上に気相堆積法により形成する場合の一例を説明する。図3,4は、シンチレータ層の根本側(基板側)を示す概略拡大断面図、図5は、シンチレータ層を示す概略断面図である。
図3(a)に示すように、シンチレータ層3を微細周期構造21上に形成する場合、まず、微細周期構造21における複数の構造単位22それぞれに対応するようにシンチレータ材31が付着する。具体的には、構造単位22間にシンチレータ材31が入り込み、構造単位22毎に当該構造単位22の周囲にシンチレータ材31が付着する。
続いて、図3(b)及び図4(a)に示すように、複数の構造単位22に付着したシンチレータ材31が面方向(図示左右方向)に繋がりつつ纏まりながら成長し、これにより、複数の柱状結晶Kが形成される。換言すると、隣接する複数(図中では3つ)の構造単位22に付着したシンチレータ材31が一つに纏まり、複数の構造単位22に応じて柱状結晶Kが形成される。そして、図4(b)に示すように、これら複数の柱状結晶Kが纏まることで、シンチレータ層3が形成されることとなる。
このように構成されたシンチレータ層3は、図3〜5に示すように、根本部分において、構造単位22の微細な凸形状に応じてシンチレータ材31が堆積されている。また、シンチレータ層3と基板2との界面領域Wにおいて、シンチレータ材31が纏まって柱状結晶Kが複数形成されている。さらに、界面領域Wから先端側の部分(所定の厚さ箇所)に至ると、複数の柱状結晶Kが一つに纏まっている。
このとき、好ましいとして、複数の構造単位22に付着されたシンチレータ材31のピッチ(つまり、構造単位22のピッチ)をa(図4(a)参照)とし、シンチレータ材31が纏まることで形成された柱状結晶Kの結晶径をb(図4(a)参照)とし、シンチレータ層3において基板2とは反対側の表面3aにおける柱状結晶Kの結晶径をc(図5参照)としたとき、a<b≦cの関係を満たしている。特に本実施形態では、シンチレータ材31のピッチaが300nm〜400nmとされ、シンチレータ材31が纏まることで形成された柱状結晶Kの結晶径bが約900nmとされ、シンチレータ層3の最も表面3a側の結晶径cが約2.7μm(3000nm〜4000nm)とされている。
なお、シンチレータパネル10を製造する場合、基板2の微細周期構造21上にシンチレータ層3を形成した後、基板2の表面2aとは反対側の裏面2c(図1参照)に保護テープを貼り付け、周囲全体が覆われるよう内側保護膜4、反射膜5及び外側保護膜6を順に形成し、保護テープを除去する。これにより、シンチレータパネル10が完成される。
以上、本実施形態では、基板2が微細周期構造21を有しており、この微細周期構造21上に気相堆積法によりシンチレータ層3が形成されている。そして、微細周期構造21における複数の構造単位22それぞれに対応するようシンチレータ材31が付着され、当該シンチレータ材31が微細周期構造21と同じピッチ(周期)で規則的に基板2の表面2aに堆積されている。また、複数の構造単位22に付着されたシンチレータ材31が纏まることで柱状結晶Kが形成され、これら複数の柱状結晶Kが纏まることでシンチレータ層3が形成されている。
従って、本実施形態によれば、シンチレータ層3における柱状結晶Kの結晶性を改善することができ、例えば、その結晶密度を高めると共に、結晶を直線的に成長させることが可能となる。その結果、解像度を維持しつつ光出力を向上させることが可能となる。
また、本実施形態では、上述したように、シンチレータ層3において基板2とは反対側の表面3a上に反射膜5が設けられているため、光出力を一層向上させることが可能となる。
なお、本実施形態は、上記反射膜5に代えて、シンチレーション光を吸収する吸収膜を備えていてもよい。吸収膜は、例えば黒色塗料により形成することができる。また、本実施形態は、反射膜5を備えない場合もある。ちなみに、基板2が有する微細周期構造21は、光出力を向上させる光散乱防止効果を有するともいえる。
次に、本発明の第2実施形態について説明する。本実施形態の説明では、上記第1実施形態と異なる点について主に説明する。
図6は、本発明の第2実施形態に係るシンチレータパネルを示す概略側断面図である。図6に示すように、本実施形態のシンチレータパネル20は、基板2’と、上記シンチレータ層3と、保護膜4’と、を備えている。このシンチレータパネル20は、基板2’側から入射した放射線Rを、シンチレータ層3側からシンチレーション光として取り出す。
基板2’は、例えばPET(ポリエチレンテレフタレート)やポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリイミド(PI)、パリレン系樹脂等の樹脂により形成されており、柔軟性(可撓性)を有する板状又はフィルム状の樹脂基板とされている。基板2’は、その表面2aにおいて外縁部を除く所定部分に直接形成された微細周期構造21を有している。
保護膜4’は、基板2’及びシンチレータ層3を湿気等から保護するものであり、シンチレータパネル20の外囲を構成する。この保護膜4’は、基板2’及びシンチレータ層3全体を被覆するようにこれらに密着形成されている。保護膜4’としては、上記保護膜4,6と同様に、有機膜や無機膜を用いることができる。
このように構成された本実施形態でも、上記作用効果、すなわち、シンチレータ層3の柱状結晶Kの結晶性を改善し、解像度を維持しつつ光出力を向上させるという作用効果が奏される。さらに、本実施形態では、上述したように、基板2’が樹脂により形成された樹脂基板とされている。この場合、光出力だけでなく解像度も向上されることとなる。
次に、本発明の第3実施形態について説明する。本実施形態の説明では、上記第2実施形態と異なる点について主に説明する。
本実施形態のシンチレータパネルは、転写によって表面2aに形成された微細周期構造21を有する樹脂基板から成る基板2’を備えている。具体的には、微細周期構造21を表面に有する転写用基板を用意し、この転写用基板の表面にパリレン等の樹脂を板状に設けた後、この樹脂を転写用基板から引き剥がすことにより、当該樹脂を基板2’として形成している。
このように構成された本実施形態でも、上記作用効果、すなわち、シンチレータ層3の柱状結晶Kの結晶性を改善し、解像度を維持しつつ光出力を向上させるという作用効果が奏される。さらに、本実施形態においても、上述したように、基板2’が樹脂により形成された樹脂基板とされているため、光出力だけでなく解像度も向上される。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限られるものではなく、各請求項に記載した要旨を変更しない範囲で変形し、又は他のものに適用してもよい。
例えば、上記実施形態では、シンチレータ層3としてCsI(Tl)を用いているが、これに限定されず、CsI(Na)、NaI(Tl)、LiI(Eu)、KI(Tl)等を用いてもよい。また、上記第2,3実施形態では、上記第1実施形態と同様に、反射膜5又は吸収膜が設けられていても勿論よい。
また、上記実施形態では、ガラス基板である基板2及び樹脂基板である基板2’を備えているが、本発明が適用できる基板はこれに限定されるものではく、例えば、Al(アルミニウム)、a−C(アモルファスカーボン)、FOP(ファイバオプティクプレート)、TFT(薄膜トランジスタ)、CMOS(相補型金属酸化膜半導体)等の基板を採用してもよい。なお、FOPとは、数ミクロンの光ファイバを束にして構成した光学素子であり、FOPとしては、例えば浜松ホトニクス社製の製品番号J5734等が挙げられる。
図7は、基板の微細周期構造の他の例を示す概略拡大平面図である。図7に示すように、微細周期構造21における複数の構造単位22の配置は、上記実施形態に限定されるものではなく、基板2の厚さ方向から見て、六方細密状に周期的に配列されている場合もある。
以下、実施例を説明する。
(実施例1)
上記第1実施形態と同様なシンチレータパネル10を用意し、そのシンチレータ層3側から放射線RとしてX線を入射させると共に、その基板2側に形成した光感応部でシンチレーション光を受光し、解像度(CTF:Contrast Transfer Function)及び光出力を測定した。なお、基板2の微細周期構造21における複数の構造単位22は、300nmピッチで周期的に配列した。シンチレータ層3は、厚さ300μmとした。
(実施例2)
反射膜5に代えて吸収膜を備えたシンチレータパネルを用いた以外は上記実施例1と同様にして、解像度及び光出力を測定した。
(実施例3)
内側保護膜4、反射膜5及び外側保護膜6を備えない以外は上記実施例1と同様にして、解像度及び光出力を測定した。
(比較例1)
基板2に代えて微細周期構造21を有さないガラス基板を用いた以外は上記実施例1と同様にして、解像度及び光出力を測定した。
(比較例2)
基板2に代えて微細周期構造21を有さないガラス基板を用いた以外は上記実施例2と同様にして、解像度及び光出力を測定した。
(比較例3)
基板2に代えて微細周期構造21を有さないガラス基板を用いた以外は上記実施例3と同様にして、解像度及び光出力を測定した。
図8は、解像度及び光出力の測定結果の一例を示す表である。図8(a)に示す測定結果の比較から、反射膜を備えた実施例1では、光出力を約30%向上でき、且つ解像度を維持できるのがわかる。また、図8(b)に示す測定結果の比較から、吸収膜を備えた実施例2では、光出力を約20%向上でき、且つ解像度を維持できるのがわかる。さらにまた、図8(c)に示す測定結果の比較から、反射膜を備えない実施例3では、光出力を約20%向上でき、且つ解像度を2%の低下(例えば3Lp/mmのとき)に収めることができるのがわかる。
これにより、解像度を維持しつつ光出力を向上させるという上記作用効果を確認することができた。また特に、シンチレータパネルが反射膜を備えた場合には、光出力の向上に大きな効果が見られ、有効性が高いことを確認することができた。
(実施例4)
上記第2実施形態と同様なシンチレータパネル20を用意し、その基板2’側から放射線RとしてX線を入射させると共に、そのシンチレータ層3側に形成した光感応部でシンチレーション光を受光した以外は上記実施例1と同様にして、解像度及び光出力を測定した。
(実施例5)
上記第3実施形態と同様なシンチレータパネルを用いた以外は上記実施例4と同様にして、解像度及び光出力を測定した。
(比較例4)
基板2’に代えて微細周期構造21を有さない樹脂基板を用いた以外は上記実施例4と同様にして、解像度及び光出力を測定した。
図9は、解像度及び光出力の測定結果の他の一例を示す表である。図9に示す測定結果の比較から、実施例4,5では、光出力を約5%向上でき、且つ解像度を約15%〜約20%向上できるのがわかる。
これにより、解像度を維持しつつ光出力を向上させるという上記作用効果を確認することができた。また特に、基板を樹脂で形成した場合には、解像度をも向上させることができ、有効性が高いことを確認することができた。なお、図中の実施例5では、1.5Lp/mmのとき解像度が1%向上にとどまっているが、これは、素材の弱さによる結晶の偏りに起因するものと考えられる。
2,2’…基板、2a…表面、3…シンチレータ層、3a…反対側の表面、31…シンチレータ材、5…反射膜、10,20…シンチレータパネル、21…微細周期構造、22…構造単位、K…柱状結晶、R…界面領域。

Claims (5)

  1. 複数の構造単位から成る微細周期構造を表面に有する基板と、
    前記基板の前記表面の微細周期構造上にシンチレータ材により形成され、複数の柱状結晶が纏まって成るシンチレータ層と、を備え、
    複数の前記構造単位は、前記基板の厚さ方向から見て前記シンチレータ層の発光波長よりも小さいピッチでアレイ状に配列されていると共に、前記基板の厚さ方向に凸形状とされ、
    前記シンチレータ層では、
    前記シンチレータ材が複数の前記構造単位それぞれに対応するように付着されていると共に、複数の前記構造単位に付着された前記シンチレータ材が繋がりつつ纏まることで前記柱状結晶が形成され、
    前記シンチレータ材は、複数の前記構造単位間に入り込み、前記構造単位毎に当該構造単位の周囲に付着されていることを特徴とするシンチレータパネル。
  2. 複数の前記構造単位に付着された前記シンチレータ材のピッチをa、前記シンチレータ材が纏まることで形成された柱状結晶の結晶径をb、前記シンチレータ層において前記基板とは反対側の表面における柱状結晶の結晶径をcとしたとき、
    a<b≦c
    を満たすことを特徴とする請求項1記載のシンチレータパネル。
  3. 前記基板は、樹脂により形成されていることを特徴とする請求項1又は2記載のシンチレータパネル。
  4. 前記シンチレータ層では、当該シンチレータ層と前記基板との界面領域において、複数の前記構造単位に付着された前記シンチレータ材が纏まっていることを特徴とする請求項1〜3の何れか一項記載のシンチレータパネル。
  5. 前記シンチレータ層において前記基板とは反対側の表面上に形成された反射膜又は吸収膜をさらに備えたことを特徴とする請求項1〜4の何れか一項記載のシンチレータパネル。
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