JP5873254B2 - 軽合金ホイール用チャック装置 - Google Patents

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Description

この発明は、アルミホイールやマグネシウムホイール等の軽合金ホイールを旋削加工する際に用いられる軽合金ホイール用チャック装置に関するものである。
アルミホイールやマグネシウムホイール等の軽合金ホイールの旋削加工は、通常、3乃至6つのフィンガージョウを備えるフィンガーチャック装置を用いて、複数の工程に分けて行っている。
すなわち、例えば、図10に示す一般的なフィンガーチャック装置、軽合金ホイール(以下、ワークWと称する)に基づいて説明すると、ワークWは、ディスク部Dの外周に環状のリム部材Aを備え、そのリム部材Aの幅方向両側にリムフランジ部B,Bを備えている。
また、ディスク部Dは、その中央にハブ取付部(ハブ孔)Cと、そのハブ取付部Cの周囲に、所定数、所定ピッチのボルト孔を備える。なお、リム部材Aは、ディスク部D側とその反対側とで二つ割に製作される場合もある。
例えば、旋削を二つの工程に分けて行う場合について説明すると、第一工程では、まず、図10(a)に示すように、一方のリムフランジ部Bを、チャック本体の前部に設けたクランプ座5に宛がって、そのリムフランジ部Bを、フィンガージョウ6とクランプ座5との間で挟んでクランプする。このとき、ディスク部Dのデザイン端面1は内向きになっているものとする。
この状態で、ハブ取付部C周囲のディスク部Dの内側面2や、リム部材Aの内周面4などを旋削し、さらに、リム部材Aの外周面3の一部、すなわち、フィンガージョウ6が干渉しない部分の旋削を行う。
このとき、フィンガーチャック装置には、通常、フィンガージョウ6とクランプ座5を用いたフィンガークランプ機構とは別に、心出機構が備えられている。
心出機構は、例えば、スプリングの弾性力で、チャック装置の前面に設けたプレートを前方へ押し出し、そのプレートの外縁に設けたテーパ部で、リム部材Aをその内側から心出しするものや、あるいは、スプリングの弾性力で、テーパコーンを前方へ押し出し、そのテーパコーンの外周テーパ面で、ハブ取付部Cの内側から心出しするものなどがある。
次に、第二工程では、第一工程で旋削できなかった部分の旋削を行う。第二工程では、図10(b)に示すように、ディスク部Dのデザイン端面1が外向きとなるように反転させ、先ほどの反対側のリムフランジ部Bを、フィンガージョウ6とクランプ座5との間で挟んでクランプする。心出しは、前述と同様の機構を用いて行う。
この状態で、ワークWのディスク部Cのデザイン端面1と、リム部材Aの外周面3の残り部分が旋削される(例えば、特許文献1、特許文献2、特許文献3参照)。
特開平9−66410号公報 特開平9−94709号公報 特開平7−68405号公報
従来の軽合金ホイール用チャック装置によると、上記のように、第一工程で、ハブ取付部Cのほかにリム部材Aの内径(内周面4)とリムの外径(外周面3)の一部の加工を行い、第二工程では、リム部材Aの外径(外周面3)の残り部分と、ディスク部Dの加工を行っている。
なお、第二工程に比べると、相対的に加工面積の大きい第一工程の方が、加工時間が長くなる場合があるので、その第一工程をさらに二つの工程に分けて、所要時間の近似する合計3つの工程に分けて行う場合もある。
このため、リム部材Aの外径(外周面3)加工が複数の工程に跨って行われ、加工に要する時間が長くなるという問題がある。
また、ワークWのリムフランジ部Bを、フィンガージョウ6とクランプ座5との間で挟んでクランプするフィンガークランプ機構を用いていることから、そのフィンガージョウ6は、ワークWのリムフランジ部Bをその外周から把握することとなる。
このため、高速回転で使用すると、遠心力によりフィンガージョウ6が外側に引張られ把握力が減衰するため、回転数に制限を受けるという問題がある。
さらに、そのフィンガージョウ6が把握するリムフランジ部Bは平面でなく、傾斜面や凹凸を含む複雑な形状になっている。
このため、フィンガージョウ6でワークWのリムフランジ部Bをクランプした後、ワークWの軸中心部(ハブ取付部C付近)や、リム部材Aの外周面3に押圧力を加えると、その押圧した部分が動くことがある。これは、リムフランジ部Bがフラット面ではないため、フィンガージョウ6のワークWに対する当たり面が変化するからである。
このため、チャック本体の軸心に対してワークWのズレが生じ、例えば、リム部材Aの半ばまでの加工の間でも心ズレが生じ、ホイールのアンバランスが大きくなるという問題がある。
そこで、この発明は、軽合金ホイールの旋削加工に要する時間を短縮するとともに、その加工中において心ズレの発生を抑制することを課題とする。
上記の課題を解決するために、この発明は、中央にハブ取付部を有するディスク部材の外周に環状のリム部材を備え、そのリム部材の幅方向両側にリムフランジ部を備えた軽合金ホイール用のワークを、少なくとも前記リム部材の内周面と前記ディスク部の内側面とを旋削した後、そのディスク部の内側面と前記ハブ取付部を基準としてクランプする次工程の旋盤に用いる軽合金ホイール用チャック装置において、前記旋盤の主軸中心と同心に固定するチャック本体に、そのチャック本体の中心軸に垂直な二つの断面の各円周に沿って、それぞれ少なくとも12個の直径の等しいシリンダ室を前記チャック本体の半径方向に等分方位に配置し、その各シリンダ室内に供給された圧力流体によって各ピストンが動作して、その各ピストンと一体に動作する各ロッドの先端で、前記リム部材の内周面を前記二つの断面の各円周に沿ってそれぞれコンペセイディング把握するフレキシブルパワーチャックと、前記ハブ取付部をセンタリングして把握した後、前記ディスク部の内側面を、前記チャック本体の基準面に引き込んで密着させる引込み式チャックとで構成され、前記リム部材の外周面の全域の加工を可能とした軽合金ホイール用チャック装置を採用した。
すなわち、旋削加工の第一工程である、少なくともリム部材の内周面とディスク部の内側面の旋削において、例えば、従来使用されているフィンガーチャック装置を用いてワークを把握して行い、その後の第二工程では、リム部材の外周面等(場合によってはディスク部のデザイン端面等)を旋削するために、本構成からなる軽合金ホイール用チャック装置を用いることができる。
この軽合金ホイール用チャック装置によれば、第二工程において、心出しのために把握することとなるハブ取付部を除き、リム部材の内周面を把握すれば足り、リム部材の外周面には支障物がなく、その外周面の全域の加工が可能である。したがって、第一工程でのリム部材の外周面の旋削も不要となり、旋削加工に要する時間を短縮することができる。
また、チャック本体の中心軸に垂直な二つの断面の各円周に沿って、すなわち、軸方向2箇所の円周上において、それぞれ多数のピストンとロッドでもって、リム部材の内周面をコンペセイディング(心補償)把握することから、その加工中における心ズレの発生を抑制することができる。このため、引込み式チャックによるセンタリングの心精度を、フレキシブルパワーチャックがずらす事がなく、優れたホイールバランスを実現できる。
なお、引込み式チャックの構成としては周知のものを援用することができる。
また、この構成によれば、第一工程に要する時間を短縮でき、ワークの種類や、旋削内容にもよるが、概ね第一工程と第二工程の加工時間を同程度にすることも可能である。
また、従来の方法では、第一工程と第二工程とで、(心ズレの影響で)加工のつなぎ目が目立つことがあったのに対し、この構成によれば、例えば、ワンチャッキングでリム部材の外周面の全体をバイト2本(主軸方向用と主軸反対方向用)で加工する場合においては、つなぎ目なく仕上げる事ができ、外観が綺麗で商品価値が高くなる。
また、この軽合金ホイール用チャック装置によれば、いわゆる内径把握なので、遠心力によって、むしろピストンとロッドによるリム部材の内周面を押付ける力が増すので、回転数に制限を受けないという利点もある。
また、従来のフィンガーチャック装置は、フィンガージョウが外径側に大きく突出するため、チャックの外径が大きくなるのに対し、この軽合金ホイール用チャック装置によれば、そのような突出物がなく、チャック外径が小さくなる。このため、同じ重量でも慣性モーメントを低くできる。
また、フィンガージョウは高速回転でまわすと空気抵抗により、大きな風切り音が出る(作業者に恐怖心を与える場合がある)とともに、空気抵抗が大きくモータ負荷を大きくするが、この軽合金ホイール用チャック装置によれば、外周に空気抵抗を与える突起部がなく、風切り音を低くでき、モータ負荷も小さくできるエコチャックである。
これらの構成において、前記フレキシブルパワーチャックは、前記二つの断面のうち相対的に後方に位置する前記断面の円周に沿う第一把持手段と、相対的に前方に位置する前記断面の円周に沿う第二把持手段とを備え、前記チャック本体の前記第一把持手段と第二把持手段との間に間隔材を配置することにより、前記第二把持手段の前記断面の位置を、前記第一把持手段の前記断面の位置に対して軸方向へ調整可能とした構成を採用することができる。
この構成によれば、ワークの形状や大きさに合わせて、特に、軸方向距離の異なるワークに対して、その把持位置を最適な部分に設定し得る。すなわち、間隔材の寸法を軸方向に長い(厚い)ものとすれば、第一把持手段と第二把持手段との軸方向への距離が長くなり、より軸方向距離の長いワークに対応できる。また、間隔材の寸法を軸方向に短い(薄い)ものとすれば、又は間隔材の配置を省略すれば、第一把持手段と第二把持手段との軸方向への距離が短くなり、より軸方向距離の短いワークに対応できる。
この構成において、前記第二把持手段の前記シリンダ室内に圧力流体を供給する油路は、前記間隔材を挟んで軸方向後方に位置するチャック本体の部材に設けられた油路から、前記間隔材内に設けられた油路を通過して、前記間隔材を挟んで軸方向前方に位置するチャック本体の部材に設けられた油路へと通じている構成を採用することができる。
この構成によれば、軸方向前方側に位置する第二把持手段への油路をチャック本体内に配置しやすい。すなわち、その間隔材に油路を設けて、その油路を間隔材の軸方向両端面へ開口させて、その開口位置を、間隔材を挟んで軸方向後方に位置する側のチャック本体の油路の開口と、軸方向前方側に位置するチャック本体の油路の開口と位置を合わせておく。これにより、チャック本体の第一把持手段と第二把持手段との間に間隔材を配置するだけで、第一把持手段と第二把持手段との間の距離の延伸に合わせて、その油路も延伸することができる。
また、この構成において、前記第一把持手段と前記第二把持手段の前記各ロッドは、それぞれ前記チャック本体が備える環状の外周部材に設けられた保持孔によって、そのチャック本体の半径方向へ摺動可能に保持され、前記第一把持手段及び前記第二把持手段の前記シリンダ室内に圧力流体を供給する油路の少なくとも一部は前記外周部材に設けられており、前記第一把持手段と前記第二把持手段は、それぞれ異なる長さの前記各ロッドに交換可能であり、前記外周部材は、前記各ロッドの長さに対応して異なる半径方向長さの保持孔を有するものに交換可能である構成を採用することができる。
この構成によれば、ワークの形状や大きさに合わせて、特に、半径方向距離の異なるワークに対して、その把持位置を最適な部分に設定し得る。すなわち、外周部材の寸法を半径方向に長い(厚い)ものとすれば、ロッド用の保持孔の半径方向への距離を長く確保できるので、より長いロッドを用いて径の大きいワークに対応できる。また、外周部材の寸法を半径方向に短い(薄い)ものとすれば、より短いロッドを用いて径の小さいワークに対応できる。
これらの各構成において、前記ロッドの先端を、前記シリンダ室の軸心と垂直な平面とし、その平面が、前記リム部材の内周面に当接する構成を採用することができる。
ロッドの先端が平面であれば、その平面の端縁が2箇所でリム部材の内周面に当接することになる。内周面の当たり部は、概ね円筒面となっているからである。このため、その2箇所に押圧力が集中してワークをしっかりと把握でき、また、ロッドの先端のワークに対する押圧力が集中することで、旋削加工中におけるロッドの軸周り回転も防止できる。
また、前記ロッドはその先端に着脱自在の把持部材を備え、前記平面は前記把握部材に設けられている構成を採用することができる。
把持部材が着脱自在であれば、ワークの形状や大きさに応じて、異なる形状や大きさの把持部材に適宜交換することができ、チャック装置の汎用性が高まる。
さらに、前記把持部材の前記平面を、前記シリンダ室内に入り込む部分の前記ロッドの外周面よりも外側に張り出させ、その張り出した部分の前記平面で、前記リム部材の内周面の前記ロッドが対面する部分よりも相対的に傾斜角の小さい部位を把握するようにした構成を採用することができる。
前記リム部材の内周面の把握箇所は、チャック本体の軸心を通る断面において、その軸心に対してできる限り傾斜していないことが望ましいが、仮に、そのリム部材の内周面がチャック本体の軸心に対して傾斜角が比較的大きい場合であっても、このように把持部材を張り出させることより、傾斜角のより小さい部位を把握部位とすることができる。
この発明は、軽合金ホイールの旋削加工に要する時間を短縮するとともに、その加工中において心ズレの発生を抑制することができる。
一実施形態を示し、(a)は側面断面図、(b)は正面図 図1(a)の要部拡大図 図1(b)の要部拡大図 同実施形態の斜視図 他の実施形態の要部拡大断面図 他の実施形態を示し、(a)は側面断面図、(b)は正面図 他の実施形態を示し、(a)は側面断面図、(b)は正面図 他の実施形態を示し、(a)は側面断面図、(b)は正面図 他の実施形態を示し、(a)は側面断面図、(b)は正面図 (a)(b)は、従来例の側面断面図
この発明の一実施形態を、図面に基づいて説明する。この実施形態の軽合金ホイール用チャック装置Mは旋盤、中央にハブ取付部Cを、また、そのハブ取付部Cの周囲にボルト孔を有するディスク部材Dと、そのディスク部材Dの外周に設けられた環状のリム部材Aを備え、そのリム部材Aの幅方向両側にリムフランジ部Bを備えたワンピースの軽合金ホイールのワークWを、その把握の対象とするものである。
軽合金ホイール用チャック装置Mは、その前段の第一工程において、少なくともリム部材Aの内周面4とディスク部Dの内側面2とを旋削した後、そのディスク部Dの内側面2とハブ取付部Cの内周面を基準としてクランプし、リム部材Aの外周面3全体と、ディスク部Dのデザイン端面1を旋削する第二工程に用いられるものである。
その構成は、旋盤の主軸中心と同心に固定するチャック本体10の外周に、ワークWのリム部材Aの内周面4を把握するフレキシブルパワーチャックを備え、また、そのチャック本体10の前部に、ワークWの引込み機能を備え、且つ、ワークWのチャック本体10の軸方向に対する位置を決めるストッパ9を配したセンタリング用の小型の引込み式チャックを備えている。
なお、図1(a)等において、符号11はバックプレート、符号12はアダプタプレート、符号13は本体部、符号17は中心部材、符号18は環状部材、符号19は外周部材である。これらの部材が、ボルト等によって一体化され、チャック本体10を構成している。
フレキシブルパワーチャックは、そのチャック本体10の軸心方向に沿って異なる位置に、第一把持手段20と第二把持手段30とを備えている。
第一把持手段20は、チャック本体10の中心軸方向に垂直な断面の円周に沿って、18個の直径の等しい第一シリンダ室21を、前記チャック本体10の半径方向に等分方位に備えている。
また、第二把持手段30も、チャック本体10の中心軸に垂直な断面の円周に沿って、18個の直径の等しい第二シリンダ室31を、前記チャック本体10の半径方向に等分方位に備えている。
これらの第一シリンダ室21、第二シリンダ室31の数は、ワークWの種別や旋盤の仕様によって、適宜増減できるが、以下に述べるコンペセイディング(心補償)把握のためには、それぞれ少なくとも12個以上必要とする。
第一把持手段20の各第一シリンダ室21内には、第一ピストン22が収容され、その第一ピストン22は、第一シリンダ室21の軸方向に沿って進退自在である。また、その第一ピストン22には、チャック本体10の半径方向外側に突出する第一ロッド23が一体に設けられている。第一ロッド23は、その先端に第一把持部(把持部材)24を、ネジを介して着脱自在に備えている。
この第一把持手段20のシリンダは複動式であり、各第一シリンダ室21の第一ピストン22を挟んで内径側と外径側にそれぞれ、共通の油路40,43が通じている。
内径側の油路40は、チャック本体10の軸心周りに設けた環状部材18と、さらにその外周に設けた本体部13との間に設けられた油路41を通じて、全ての第一シリンダ室21に通じている。環状部材18の外周全周に設けた凹部が、本体部13の内周面との間で前記油路41を構成している。したがって、共通の流体圧供給源から、全ての第一シリンダ室21に共通の流体圧が作用する。
外径側の油路43は、チャック本体10の外周に設けた外周部材19と、その内側の前記本体部13との間に設けられた油路42を通じて、全ての第一シリンダ室21に通じている。外周部材19の内周全周に設けた凹部が、本体部13の外周面との間で前記油路42を構成している。したがって、共通の流体圧供給源から、全ての第一シリンダ室21に共通の流体圧が作用する。
第二把持手段30の各第二シリンダ室31内には、第二ピストン32が収容され、その第二ピストン32は、第二シリンダ室31の軸方向に沿って進退自在である。また、その第二ピストン32には、チャック本体10の半径方向外側に突出する第二ロッド33が一体に設けられている。第二ロッド33は、その先端に第二把持部(把持部材)34を、ネジを介して着脱自在に備えている。
この第二把持手段30のシリンダも複動式であり、各第二シリンダ室31の第二ピストン32を挟んで内径側と外径側にそれぞれ、共通の油路40,43が通じている。
この実施形態では、第一把持手段20の内径側の油路40と、第二把持手段30の内径側の油路40とを共通とし、また、第一把持手段20の外径側の油路43と、第二把持手段30の外径側の油路43とを共通としているが、第一把持手段20の油路と第二把持手段30の油路を別々として、それぞれ独立した流体圧供給源に接続してもよい。
供給された圧力流体によって、第一ピストン22、第二ピストン32が動作して、その各ピストン22,32と一体に動作する第一ロッド23、第二ロッド33の先端で、前記リム部材Aの内周面4を、チャック本体10の中心軸方向に沿って異なる位置の前記二つの断面の各円周に沿って、それぞれコンペセイディング把握することができる。
なお、ワークW(軽合金ホイール)のリム部材Aの形状に従って、第二把持手段30の第二ロッド33の長さ、及びその外径方向への突出長さを相対的に短く、第一把持手段20の第一ロッド23の長さ、及びその外径方向への突出長さを相対的に長くしている。これにより、ワークWの把握時における第一ピストン22と第二ピストン32に進退量を同一としている。
なお、第一把持手段20の第一ロッド23、第二把持手段30の第二ロッド33の長さは、それぞれ、長さの異なる部品を用いることによって、適宜変更することができる。また、この実施形態では、第一シリンダ室21と第二シリンダ室31の断面積は同一であるが、これらの断面積に差異を設けることは可能である。
また、この実施形態では、第一把持手段20の第一ロッド23、第二把持手段30の第二ロッド33の先端は、それぞれ前記第一シリンダ室21、第二シリンダ室31の軸方向と垂直な面方向を有する平面23a,33aとなっている。その平面23a,33aが、前記リム部材Aの内周面4に当接するようになっている。
また、その平面23a,33aは、それぞれ着脱自在の前記第一把持部24、第二把持部34に設けられている。このため、ワークWに応じて、異なる面積の平面23a,33aを備えた第一把持部24、第二把持部34に交換することも可能である。
なお、この実施形態では、前記第一把持部24、第二把持部34に設けたネジ軸24a,34aが、第一ロッド23、第二ロッド33の先端にそのロッドの軸方向に沿って設けたネジ穴23b,33bにネジ込まれることで、固定されるようになっている。
この実施形態では、図2に示すように、第一把持部24の前記平面23aを、第一シリンダ室21内に入り込む部分の前記第一ロッド23の外周面よりも外側に張り出させている。さらには、第一シリンダ室21の内面の延長線よりも外側に張り出している。
このため、その張り出した部分の前記平面23aでもって、リム部材Aの内周面4の前記ロッド23が対面する部分よりも相対的に傾斜角の小さい、ややディスク部C寄りの部位を把握するようにしている。
つぎに、センタリング機能を備えた引込み式チャックについて説明すると、この引込み式チャックは、チャック本体10の前面中央部において、その中心軸周りに三つの把持部16cを備えている。
この把持部16cによって、ハブ取付部Cの内周面をセンタリングして把握した後、ディスク部Dの内側面2を、チャック本体10の基準面であるストッパ9に引き込んで密着させる機能を備えている。
バックプレート11とアダプタプレート12、及び中心部材17との間の空間内には、チャック本体10の軸心に沿って進退するアクチュエータ14が設けられている。このアクチュエータは、ドローバ15の動きによって軸方向に進退自在である。
中心部材17は、チャック本体10の軸心周りに3つの傾斜孔17aを等分方位に有している。各傾斜孔17aは、チャック本体10の軸心に対して傾斜する方向に伸びている。
この傾斜孔17aは、設置しようとする把持部16cと同数形成され、その各傾斜孔17a内に軸状のマスタージョウ16がぴったりと嵌められている。マスタージョウ16とアクチュエータ14とは、そのアクチュエータ14の接続部14aを介して接続されており、アクチュエータ14がチャック本体10の軸方向へ移動すれば、マスタージョウ16は、傾斜孔17a内をその傾斜孔17aの伸びる方向に沿って移動する。このとき、マスタージョウ16の外面の溝16aに、ピン16bが入り込んでその溝16a内を移動可能であるので、マスタージョウ16の軸周り回転が防止されている。
各マスタージョウ16の前端には、前記把持部16cが設けられているので、マスタージョウ16が傾斜孔17a内を移動することにより、把持部16cがチャック本体10の半径方向に移動し、前述のセンタリングと引込みを行う。
この軽合金ホイール用チャック装置を用いた旋削方法について説明すると、第一工程の加工(従来例の図5(a)参照)を終了したワークWを、図1(a)、図2に示すように反転させてチャック本体10に宛がう。
まず、引込み式チャックにより、ハブ取付部Cの内周面をセンタリングして、その引込み作用で、ディスク部Dの内側面2をストッパー9の前面に密着させて固定する。
続いて、内径側の油路40(第一ポート)から、第一把持手段20、第二把持手段30の各シリンダに圧力流体(この実施形態では作動油)を供給して、第一ロッド23、第二ロッド33をそれぞれ同一ストロークだけ押し出し、ワークWのリム部材Aの内周面4を固定する。このとき、油路43(第二ポート)の流体圧は開放しておく。フレキシブルパワーチャックは、リム部材Aの内周面4が偏心していても、コンペチャックと同様に、各第一ロッド23、第二ロッド33は、リム部材Aの内周面4を動かしたり変形させることはない。
この状態で、リム部材Aの外周面3の全域の旋削加工を行う。また、ディスク部Dのデザイナ端面1の旋削加工も行うことができる。
なお、油路43(第二ポート)から、第一把持手段20、第二把持手段30の各シリンダに圧力流体(この実施形態では作動油)を供給することにより、第一ロッド23、第二ロッド33をそれぞれ同一のストロークだけ押し戻すことができる。このとき、油路40(第一ポート)の流体圧は開放しておく。
一般に、小型の引込み式チャックは、把握トルクが小さく、切削抵抗により軽合金ホイールのワークWがスリップしたり飛び出したりすることがある。また、従来のようにフィンガージョウ6でリムフランジ部Bを把握する場合、リム部材Aの旋削箇所とクランプ箇所が軸方向に離れているので、ビビリが生じることがある。
しかし、この発明の軽合金ホイール用チャック装置では、そのような欠点を、フレキシブルパワーチャックの大きな把握トルクで補完している。すなわち、リム部材Aの内周面4を多数のシリンダを用いて把握するのである。
一方、フレキシブルパワーチャックにはセンタリング機能がなく、また、一般に軽合金ホイールのリム部材Aには傾斜角(チャック本体の軸方向に対する傾斜角)があるため、その傾斜角に沿って、ワークWを浮上させる方向(前方に向かう方向)に力が働くという欠点がある。
この点、この発明の軽合金ホイール用チャック装置では、引込み式チャックがワークWを引込むことで、その浮上りを防ぎ、そのような欠点を解消している。
この実施形態の軽合金ホイール用チャック装置は、第二工程において、軽合金ホイールのディスク部Dのデザイン端面1と、リム部材Aの外周面3全域を加工することを目的とするものであり、フレキシブルパワーチャックのシリンダストロークを、30ミリにしている。
このため、直径換算で60ミリ作動するので、例えば、14、15、16インチの3サイズの軽合金ホイールに対応することができる。フレキシブルパワーチャックのピストンストロークは、26ミリ(1インチ)以上とすることが望ましい。
また、フレキシブルパワーチャックの第一ロッド23、第二ロッド33は、その先端の端面が、各ロッド23,33の軸心に真直な平面23a,33aになっているものを採用することができる。
このとき、第一ロッド23と第二ロッド33の両方の先端を全て平面23a,33aとしてもよいし、第一ロッド23のみその先端を全て平面23aとするか、あるいは、第二ロッド33のみその先端を全て平面33aとしてもよい。図1乃至図4では、第一ロッド23の先端を全て平面23aとしている。その平面23aを有する把持部は超硬合金製である。また、第二ロッド23の先端も全て平面33aとしている。その平面33aを有する把持部はウレタン製である。
このように、ロッド23,33の先端が平面23a,33aであれば、その平面23a,33aの端縁が2箇所でリム部材Aの内周面4に当接することになる。このため、その2箇所に押圧力が集中してワークWをしっかりと把握でき、また、ロッド23,33の先端のワークWに対する押圧力が集中することで、旋削加工中におけるロッド23,33の軸周り回転も防止できる。なお、その平面23a,33aの端縁には、必要に応じて適宜の面取りを施すことができる。
さらに、第一ロッド23、第二ロッド33の組ごとに、等しい形状で、安全上設計上許容される任意の長さの延長ロッド25,35を、その第一ロッド23、第二ロッド33の先端に取付け、取り外し可能とすることができる。これにより、内径の異なるワークWにも対応できる。例えば、1インチ対応の延長ロッド25,35の使用により、各ロッド23,33を1インチ長いものとすると、2インチサイズ大きなワークW(軽合金ホイール)に適応することができる。
この延長ロッド25,35の取付け、取り外しに関し、例えば、ネジ式の固定構造を採用することができる。
例えば、図5に示すように、第一ロッド23、第二ロッド33の各平面23a,33aの中心、すなわち、第一ロッド23、第二ロッド33の各平面23a,33aと、その第一ロッド23、第二ロッド33の軸心の延長線との交点に、第一ロッド23、第二ロッド33の各軸方向(チャック本体1の半径方向)に向かってネジ穴23b,33bを加工しておき、ネジ軸25a,35aを備えたねじ込み式の延長ロッド25、35を、その第一ロッド23、第二ロッド33のネジ穴23b,33bにネジ込んで取付け、取り外し可能とすることができる。
なお、このネジ穴23b,33bは、第一ロッド23、第二ロッド33の先端に、前記第一把持部(把持部材)24、第二把持部(把持部材)34を取付けて使用する場合は、その取付け用のネジ軸24a,34aをネジ込むためのネジ穴23b,33bを共通で利用できる。
この延長ロッド25,35を用いることにより、リム部材Aの傾斜状態に応じて、ロッド23,33の全体または一部の径を大きくしたり、あるいは、ワークWに傷が付かないように先端部を球面にしたりすることもできる。また、このねじ込み式延長ロッド25,35は、例えば、その先端のワークWへの当接部に、プラスチックを埋め込んだものとすることができる。
なお、引込み式チャックの構成としては、この実施形態に限定されず、周知の他の構成を採用することができる。この点は、以下の実施形態でも同様である。
他の実施形態を図6乃至図10に示す。この実施形態は、主たる構成については前述の実施形態と共通であるのでその説明を省略し、前述の実施形態との差異点を中心に説明する。
この実施形態において、軽合金ホイール用チャック装置Mが備えるフレキシブルパワーチャックは、相対的にチャック本体10の軸方向後方に位置する第一把持手段20と、相対的に軸方向前方に位置する第二把持手段30とを備える点は同様である。
チャック本体10は、その第一把持手段20と第二把持手段30との間に、間隔材50を選択的に配置することができるようになっている。すなわち、間隔材50を配置すれば、第二把持手段30の位置を、第一把持手段20の位置に対して軸方向へ遠ざけたり近づけたり調整できるようになっている。
間隔材50は、チャック本体10のバックプレート11の前方において、アダプタプレート12と本体部13との間に配置されている。この実施形態では、前述の実施形態とは異なり、アダプタプレート12と本体部13とは別体の部材で構成される。また、間隔材50は、中心部材17の外周に嵌る環状の板状部材で構成される。
その本体部13と中心部材17との間には、二つの環状部材28,38が配置される。環状部材28,38は、中心部材17の外周に嵌る環状の板状部材で構成される。環状部材28,38は、それぞれ第一把持手段20と第二把持手段30に対応して設けられ、その環状部材28,38の間に前記間隔材50が入り込んだ状態である。
さらに、本体部13の外周には、二つの外周部材29,39が配置される。外周部材29,39は、それぞれ第一把持手段20と第二把持手段30に対応して設けられ、そのそれぞれに、第一把持手段20の第一ロッド23、第二把持手段30の第二ロッド33を摺動自在に保持する保持孔29a,39aが設けられている。
これらの部材が、ボルト等によって一体化され、チャック本体10を構成している。
このように間隔材50を配置したことにより、ワークWの形状や大きさに合わせて、特に、軸方向距離の異なるワークWに対して、その把持位置を最適な部分に設定し得る。
すなわち、間隔材50の寸法を軸方向に長い(厚い)ものとすれば、第一把持手段20と第二把持手段30との軸方向への距離が長くなり、より軸方向距離の長いワークWに対応できる。また、間隔材50の寸法を軸方向に短い(薄い)ものとすれば、又は間隔材50の配置を省略すれば、第一把持手段20と第二把持手段30との軸方向への距離が短くなり、より軸方向距離の短いワークWに対応できる。
図6(a)(b)は、チャック本体10の第一把持手段20と第二把持手段30との間に間隔材50を配置した一例である。図7(a)(b)は、その間隔材50を省略した一例である。図6の例に比べ、図7の例は、より軸方向距離の短いワークWに対応したものである。
さらに、図8の例は、図6の例よりも、より軸方向に長い(厚い)寸法の間隔材50を配置した一例である。この図8の例では、図6や図7の例よりも、第一把持手段20と第二把持手段30との軸方向への距離が長くなり、より軸方向距離の長いワークWに対応できる。
また、このように、間隔材50を配置可能とした構成において、第二把持手段30の第二シリンダ室31内に圧力流体を供給する内径側の油路40(第一ポート)は、それぞれ、間隔材50を挟んで軸方向後方に位置するチャック本体10の部材(環状部材28)に設けられた油路から、その間隔材50内に設けられた油路51を通過して、その間隔材50を挟んで軸方向前方に位置するチャック本体10の部材(環状部材38)に設けられた油路へと通じている。
また、第二把持手段30の第二シリンダ室31内に圧力流体を供給する外径側の油路43(第二ポート)は、間隔材50を挟んで軸方向後方に位置するチャック本体10の部材(アダプタプレート12)に設けられた油路から、その間隔材50内に設けられた油路52を通過して、その間隔材50を挟んで軸方向前方に位置するチャック本体10の部材(本体部13)に設けられた油路へと通じている。
間隔材50の油路51,52は、それぞれ、その間隔材50の軸方向両端面へ開口している。また、その開口位置は、間隔材50を挟んで軸方向後方に位置する側のチャック本体10の油路の開口と、軸方向前方側に位置するチャック本体10の油路の開口と、その位置が合致するようになっている。なお、このように、油路の開口同士の位置を合致させやすいように、間隔材50のチャック本体10に対する軸周り方位を決定できる位置合わせ手段を備えることもできる。
これにより、チャック本体10の第一把持手段20と第二把持手段30との間に間隔材50を配置するだけで、その第一把持手段20と第二把持手段30との間の距離の延伸に合わせて、その油路も延伸することができる。
また、図9は、より径の大きいワークWに対応するために、第一把持手段20の第一ロッド23、第二把持手段30の第二ロッド33を、図6〜8のものよりも長いものに交換したものである。この図9の例は、図8の例に長いロッド23,33を適用したものであるが、図6や図7の例にも適用可能である。
この構成において、前述の各実施形態と同様、第一把持手段20の第1ロッド23、第二把持手段30の第二ロッド33は、それぞれ、チャック本体10が備える環状の外周部材29,39に設けられた保持孔29a,39aによって、そのチャック本体10の半径方向へ摺動可能に保持されている。
第一把持手段20の第一ロッド23、第二把持手段30の第二ロッド33を,図8に示すものから図9に示すものへと交換する際には、一旦、外周部材29,39を取り外して、さらに、第一把持手段20の第一ロッド23と第二把持手段30の第二ロッド33をシリンダから抜き取るとともに、新たに取付ける長い第一ロッド23、第二ロッド33をシリンダ21,31内に挿入する。つぎに、その交換後の各ロッド23,33に対応して外周部材29,39を取付けてボルトで固定する。外周部材29,39は、新たに取付けた各ロッド23,33の長さに対応した長さの保持孔29a,29aを有するものとなっている。
なお、外周部材29,39の保持孔29a,29aに各ロッド23,33を挿入した状態で、その外周部材29,39をチャック本体10に取付けてもよい。
このとき、第一把持手段20及び第二把持手段30の各シリンダ室21,31内に圧力流体を供給する油路は、図8や図9等に示すように、その外周部材29,39の内面に形成された全周に亘る周溝と、本体部13の外周面との間にその一部が形成されるようになっているので、外周部材29,39をチャック本体10に固定すれば、それによって外径側の油路43が構成されるようになっている。
この構成によれば、ワークWの形状や大きさに合わせて、特に、径の異なるワークWに対して、その把持位置を最適な部分に設定し得る。すなわち、外周部材29,39の寸法を半径方向に長い(厚い)ものとすれば、ロッド用の保持孔29a,39aの半径方向への距離を長く確保できるので、より長いロッド23,33を用いて径の大きいワークWに対応できる。また、外周部材29,39の寸法を半径方向に短い(薄い)ものとすれば、より短いロッド23,33を用いて径の小さいワークWに対応できる。
1 デザイン端面
2 内側面
3 外周面
4 内周面
5 クランプ座
6 フィンガージョウ
9 ストッパ
10 チャック本体
11 バックプレート
12 アダプタプレート
13 本体部
14 アクチュエータ
14a 接続部
15 ドローバ
16 マスタージョウ
16a 溝
16b ピン
16c 把持部
17 中心部材
18 環状部材
19 外周部材
20 第一把持手段
21 第一シリンダ室
22 第一ピストン
23 第一ロッド
24 第一把持部
25,35 延長ロッド
28,38 環状部材
29,39 外周部材
29a,39a 保持孔
30 第二把持手段
31 第二シリンダ室
32 第二ピストン
33 第二ロッド
34 第二把持部
40,41,42,43 油路
50 間隔材
51,52 油路
A リム部材
B リムフランジ部
C ハブ取付部
D ディスク部
M 軽合金ホイール用チャック装置

Claims (6)

  1. 中央にハブ取付部(C)を有するディスク部材(D)の外周に環状のリム部材(A)を備え、そのリム部材(A)の幅方向両側にリムフランジ部(B)を備えた軽合金ホイール用のワーク(W)を、少なくとも前記リム部材(A)の内周面(4)と前記ディスク部(D)の内側面(2)とを旋削した後、そのディスク部(D)の内側面(2)と前記ハブ取付部(C)を基準としてクランプする次工程の旋盤に用いる軽合金ホイール用チャック装置において、
    前記旋盤の主軸中心と同心に固定するチャック本体(10)に、そのチャック本体(10)の中心軸に垂直な二つの断面の各円周に沿って、それぞれ少なくとも12個の直径の等しいシリンダ室(21,31)を前記チャック本体(10)の半径方向に等分方位に配置し、その各シリンダ室(21,31)内に共通の流体圧供給源から供給された圧力流体によって各ピストン(22,32)が動作して、その各ピストン(22,32)と一体に動作する各ロッド(23,33)の先端で、前記リム部材(A)の内周面(4)を前記二つの断面の各円周に沿ってそれぞれコンペセイディング把握するフレキシブルパワーチャックと、前記ハブ取付部(C)をセンタリングして把握した後、前記ディスク部(D)の内側面(2)を、チャック本体(10)の基準面に引き込んで密着させる引込み式チャックとで構成され、前記リム部材(A)の外周面(3)の全域の加工を可能とし、
    前記フレキシブルパワーチャックは、前記二つの断面のうち相対的に後方に位置する前記断面の円周に沿う第一把持手段(20)と、相対的に前方に位置する前記断面の円周に沿う第二把持手段(30)とを備え、前記チャック本体(10)の前記第一把持手段(20)と第二把持手段(30)との間に間隔材(50)を配置することにより、前記第二把持手段(30)の前記断面の位置を、前記第一把持手段(20)の前記断面の位置に対して軸方向へ調整可能としたことを特徴とす軽合金ホイール用チャック装置。
  2. 前記第二把持手段(30)の前記シリンダ室(31)内に圧力流体を供給する油路(40,43)は、前記間隔材(50)を挟んで軸方向後方に位置するチャック本体(10)の部材に設けられた油路から、前記間隔材(50)内に設けられた油路を通過して、前記間隔材(50)を挟んで軸方向前方に位置するチャック本体(10)の部材に設けられた油路へと通じていることを特徴とする請求項に記載の軽合金ホイール用チャック装置。
  3. 前記第一把持手段(20)と前記第二把持手段(30)の前記各ロッド(23,33)は、それぞれ前記チャック本体(10)が備える環状の外周部材(29,39)に設けられた保持孔(29a,39a)によって、そのチャック本体(10)の半径方向へ摺動可能に保持され、前記第一把持手段(20)及び前記第二把持手段(30)の前記シリンダ室(21,31)内に圧力流体を供給する油路(43)の少なくとも一部は前記外周部材(29,39)に設けられており、前記第一把持手段(20)と前記第二把持手段(30)は、それぞれ異なる長さの前記各ロッド(23,33)に交換可能であり、前記外周部材(29,39)は、前記各ロッド(23,33)の長さに対応して異なる半径方向長さの保持孔(29a,39a)を有するものに交換可能であることを特徴とする請求項1又は2に記載の軽合金ホイール用チャック装置。
  4. 前記ロッド(23,33)の先端を、前記シリンダ室(21,31)の軸心と垂直な平面(23a,33a)とし、その平面(23a,33a)が、前記リム部材(A)の内周面(4)に当接することを特徴とする請求項1乃至のいずれか一つに記載の軽合金ホイール用チャック装置。
  5. 前記ロッド(23,33)はその先端に着脱自在の把持部材(24,34)を備え、前記平面(23a,33a)は前記把部材(24,34)に設けられていることを特徴とする請求項に記載の軽合金ホイール用チャック装置。
  6. 前記把持部材(24,34)の前記平面(23a,33a)を、前記シリンダ室(21,31)内に入り込む部分の前記ロッド(23,33)の外周面よりも外側に張り出させ、その張り出した部分の前記平面(23a,33a)で、前記リム部材(A)の内周面(4)の前記ロッド(23,33)が対面する部分よりも相対的に傾斜角の小さい部位を把握するようにしたことを特徴とする請求項に記載の軽合金ホイール用チャック装置。
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