JP5869529B2 - 柱梁接合金物 - Google Patents

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Description

本発明は、接合柱と梁の延長線上の交差部に配置される柱梁接合金物に関する。
従来、四角筒状の柱と梁とから形成された躯体を有する軸組工法による建物の構築技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。この技術では、柱と梁とを、直方体状の柱梁接合金物や柱接合金物、梁接合金物等の仕口部材によって接合している。また、四角筒状の柱と梁は、当該柱および梁の断面における四隅にそれぞれ配置される木質の角材と、隣り合う角材間に配置されて、これら角材同士を連結する2枚重ねで4セットの構造用パネルとを備えて構成されている。
特開2013−011132号公報
特許文献1に記載の技術では、上述のような四角筒状の柱と梁とを採用することによって比較的規模の大きい建物を構築し得る。このような規模の大きい建物を構築する際には、四角筒状の柱を二本隣接させて構成された大型の接合柱が採用される。また、この接合柱の端部には、二つの柱梁接合金物が隣接して設けられている。規模の大きい建物を構築する分、これら柱梁接合金物もサイズの大きなものが用いられる。
ところで、二つの柱梁接合金物を単に隣接させただけの場合、上部構造等を支持する上で好ましくないため、溶接等により二つの柱梁接合金物を接合する必要がある。しかしながら、サイズが大きい分、これら柱梁接合金物を正確に接合することは容易ではないため、その接合作業や躯体の構築に手間取る場合がある。
本発明の課題は、躯体の構築に係る手間を軽減し、延いては、建物の施工性を向上させることが可能な柱梁接合金物を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、例えば図1〜図16に示すように、複数本の柱2,2を接合してなる接合柱3と梁4との延長線上の交差部に配置される略直方体フレーム状の柱梁接合金物40において、
八つの角部に配置される八つの角部材41と、
前記横方向に隣り合う角部材41,41間で、かつ前記接合柱3を構成する各柱2,2の接合面を跨ぐ位置に配置される複数の中間部材42と、
上下方向に隣り合う前記角部材41,41同士を連結する複数の縦部材43と、
横方向に隣り合う前記角部材41,41同士、および、横方向に隣り合う前記角部材41と前記中間部材42同士を連結する複数の横部材44と、
上下方向に隣り合う前記中間部材42,42同士を連結する複数の中間用縦部材45と、
横方向に隣り合う前記中間部材42,42同士を連結する複数の中間用横部材46と、を有し、
横方向に隣り合う前記角部材41と前記中間部材42との並び方向に沿う前記中間部材42の幅寸法は、前記角部材41よりも幅広に設定され、
横方向に隣り合う前記角部材41と前記中間部材42との並び方向に沿う前記中間用縦部材45の幅寸法は、前記縦部材43よりも幅広に設定されていることを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、前記複数の中間部材42が前記接合柱3を構成する各柱2,2の接合面を跨ぐ位置に配置され、前記複数の中間用縦部材45によって上下方向に隣り合う前記中間部材42,42同士が連結され、前記複数の中間用横部材46によって横方向に隣り合う前記中間部材42,42同士が連結されるので、前記複数本の柱2,2を接合してなる接合柱3に対応する柱梁接合金物40を形成するにあたり、前記接合柱3のうち互いに接合された一方の柱2側に配置される部位と、他方の柱2側に配置される部位との間が一体化されたものを形成することが可能となる。
これによって、従来とは異なり、複数の柱梁接合金物を接合する手間を省略することができるので、躯体の構築に係る手間を軽減でき、延いては、建物の施工性を向上させることが可能となる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の柱梁接合金物40において、
前記中間部材42の幅寸法は、前記角部材41,41二つ分の幅寸法と略等しく設定され、
前記中間用縦部材45の幅寸法は、前記縦部材43,43二本分の幅寸法と略等しく設定され、
前記中間部材42および前記中間用縦部材45の幅方向一方側は前記接合柱3のうち互いに接合された一方の柱2側に配置され、幅方向他方側は他方の柱2側に配置されていることを特徴とする。
請求項2に記載の発明によれば、前記角部材41,41二つ分の中間部材42および前記縦部材43,43二本分の中間用縦部材45の幅方向一方側が前記接合柱3のうち互いに接合された一方の柱2側に配置され、幅方向他方側が他方の柱2側に配置されているので、二つの角部材41,41分の大きさの前記中間部材42と、二本の縦部材43,43分の大きさの前記中間用縦部材45が、前記各柱2,2の境界部分に設けられることになる。これによって、前記各柱2,2の境界部分において柱梁接合金物40自体が、一方の柱2側と他方の柱2側とに分断されてずれてしまうようなことが無くなるので、例えば前記接合柱3を構成する柱2,2毎に対応して従来の複数の柱梁接合金物を設ける場合に比して、上部構造等に対する高い支持力を発揮できる。
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の柱梁接合金物40において、
前記複数の中間部材42のうち上方に位置する中間部材42,42同士、および、下方に位置する中間部材42,42同士を連結する前記複数の中間用横部材46,46はそれぞれ二本であり、
前記上方に位置する二本の中間用横部材46,46と、前記下方に位置する二本の中間用横部材46,46との間には中間板材47が設けられ、
当該中間板材47は、上端部が前記上方の二本の中間用横部材46,46間に挟み込まれるとともに接合され、下端部が前記下方の二本の中間用横部材46,46間に挟み込まれるとともに接合され、縦縁部が前記中間用縦部材45,45に接合されていることを特徴とする。
請求項3に記載の発明によれば、前記中間板材47は、上端部が前記上方の二本の中間用横部材46,46間に挟み込まれるとともに接合され、下端部が前記下方の二本の中間用横部材46,46間に挟み込まれるとともに接合され、縦縁部が前記中間用縦部材45,45に接合されているので、当該中間板材47によって、前記接合柱3のうち互いに接合された一方の柱2側に配置される部位と、他方の柱2側に配置される部位とを連結できる。このように連結された状態で前記中間板材47は、面方向に耐力を発揮することができるので、前記一方の柱2側に配置される部位と、前記他方の柱2側に配置される部位との間における変形が起きにくくなり、柱梁接合金物40そのものの剛性を向上させることが可能となる。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の柱梁接合金物において、
前記中間用横部材46は、前記横部材44と略等しい大きさに設定されていることを特徴とする。
請求項4に記載の発明によれば、前記中間用横部材46は、前記横部材44と略等しい大きさに設定されているので、前記上方に位置する二本の中間用横部材46,46と、前記下方に位置する二本の中間用横部材46,46の一本一本の中間用横部材46が、前記横部材44と同等の耐力を発揮することができる。これによって、前記一方の柱2側に配置される部位と、前記他方の柱2側に配置される部位それぞれの剛性を向上させることができ、延いては柱梁接合金物40そのものの剛性をより向上させることができる。
また、前記横部材44と前記中間用横部材46とで部材の共通化を図ることができるので、コストの削減を図ることができる。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれか一項に記載の柱梁接合金物40において、
隣り合う前記縦部材43,43間、および、隣り合う前記縦部材43と前記中間用縦部材45との間には、それぞれ板材48が設けられ、
当該板材48の縦縁部が前記縦部材43と前記中間用縦部材45にそれぞれ接合され、横縁部が前記横部材44,44に接合されていることを特徴とする。
請求項5に記載の発明によれば、前記板材48によって前記縦部材43と前記横部材44と前記中間用縦部材45とを連結できる。このように連結された状態で前記板材48は、面方向に耐力を発揮することができるので、前記縦部材43と前記横部材44と前記中間用縦部材45とで形成される枠状部分における変形が起きにくくなり、柱梁接合金物40そのものの剛性をより向上させることが可能となる。
本発明によれば、従来とは異なり、複数の柱梁接合金物を接合する手間を省略することができるので、躯体の構築に係る手間を軽減でき、延いては、建物の施工性を向上させることが可能となる。
本発明に係る柱梁接合金物を採用した建物の躯体を示す斜視図である。 (a)は建物の一階、(b)は建物の二階、(c)は建物の三階を示す平面図である。 柱の構造を説明する斜視図である。 梁の構造を説明する斜視図である。 柱梁の接合部付近を示す斜視図である。 柱梁接合金物を示す斜視図である。 柱梁接合金物を示す正面図である。 柱接合金物を示す斜視図である。 柱脚金物を示す斜視図である。 梁接合金物を示す斜視図である。 梁接合金物を示す正面図である。 本発明に係る柱梁接合金物を示す斜視図である。 本発明に係る柱梁接合金物を示す正面図である。 本発明に係る柱梁接合金物を示す断面図である。 柱梁の接合構造を説明する斜視図である。 柱梁の接合構造を説明する斜視図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
図1において符号1は建物を示す。この建物1は三階建ての建物であり、正面の幅(x軸方向)と奥行き(y軸方向)が30m程度の大規模な建物を想定している。また、図2(a)〜図2(c)に示すように、一階にはピロティ等があり、二階には会議室等があり、三階には事務室等がある。
そして、この建物1は、複数の柱2,3と梁4から形成された躯体を有する軸組み工法によって構築されている。すなわち、建物1の基礎1aに複数の柱2,3が固定され、前記複数の柱2,3のうち隣り合う柱2,2(柱2,3、柱3,3)の上端部間に前記梁4が架設され、柱2,3と梁4とが仕口部材10,11,12,40によって接合されている。また、前記基礎1aはべた基礎であり、柱2,3が固定される部分は、他の部分より高く設定され、それぞれ複数のアンカーボルト(図示せず)が突設されている。
柱2は四角筒状のものであり、図3に示すように、四隅に配置された4本の柱材2aと、左右前後に隣り合う柱材2a,2a間に2枚重ねて設けられた構造用パネル2b,2bとから構成されている。柱材2aは構造用集成材で形成されているが、無垢の角材によって形成してもよい。
また、柱材2aの上端部には、4本の連結ボルト5がその上端部を柱材2aの上端面から突出させるようにして挿入固定されている。柱材2aの上端部には、金属製の補強キャップ6が被されている。また、前記補強キャップ6は、図示はしないがビス等により前記柱材2aの上端部に固定されている。また、補強キャップ6を被せた状態において、前記連結ボルト5が、補強キャップ6に形成された穴に挿通され、当該穴から突出した状態となっている。
また、柱材2aの下端部にも、上端部と同様にして、4本の連結ボルト5、補強キャップ6等が設けられている。
なお、連結ボルト5は、柱材2aの端部に柱材2aの軸方向に延在し、かつ柱材2aの端面に開口する取付孔を形成し、この取付孔に接着剤を充填したうえで、連結ボルト5の基端部を挿入することによって、柱材2aにその端面から突出するようにして取り付けられている。
前記構造用パネル2bは框材を矩形枠状に組み立てて矩形枠を形成し、必要に応じてこの矩形枠内に補強桟材を組み付け、さらに矩形枠の両面に合板等の面材を貼着したものである。このような構造用パネル2b,2bは2枚重ねてビスによって接合されている。また、構造用パネル2b,2bの接合はビスに加えて接着剤を併用してもよい。
なお、構造用パネル2bと柱材2aとの接合は接着剤および釘打ちによってなされている。
柱3は、複数本の前記柱2を接合してなる大型の柱(以下、接合柱3)である。本実施の形態においては建物1のx軸方向に2本の柱2,2を接合してなる。これら2本の柱2,2は、一方の柱2の側面と他方の柱2の側面とが当接され、接着剤やビス止め等が行われることで接合されている。
また、この接合柱3には、x軸方向に延設する梁が一本、y軸方向に延設する梁が2本接合される。
この接合柱3は、建物1の正面視(y軸方向への視線)において、一階の左右中央の二箇所に左右に離間して配置されている。なお、一階の接合柱3,3の上方に位置する二階および三階の柱2,2は、接合柱3を構成する2本の柱2,2のうち建物1の正面視内側に位置する柱2の上方に位置する。
梁4は四角筒状のものであり、図4に示すように、四隅に配置された4本の梁材4aと、左右に隣り合う梁材4a,4a間に2枚重ねて設けられた構造用パネル4b,4bと、上下に隣り合う梁材4a,4a間に2枚重ねられて設けられた構造用パネル4c,4cとから構成されている。梁材4aは構造用集成材で形成されているが、無垢の角材によって形成してもよい。
また、本実施の形態の梁4は、長さの異なる複数の梁4A,4B,4Bを繋げることにより長尺に形成されている。隣接する梁4A,4B,4B同士は、梁接合金物12A,12Aによって接合されている。
また、構造用パネル4b,4cは、前記構造用パネル2bと同様に、それぞれ框材を矩形枠状に組み立てて矩形枠を形成し、必要に応じてこの矩形枠内に補強桟材を組み付け、さらに、この矩形枠の両面に合板等の面材を貼着したものである。このような構造用パネル4b,4bおよび構造用パネル4c,4cはそれぞれ2枚重ねてビスによって接合されている。また、構造用パネル4b,4bおよび4b,4cの接合はビスに加えて接着剤を併用してもよい。
なお、構造用パネル4b,4cと梁材4aとの接合は接着剤および釘打ちによってなされている。
また、梁材4aの両端部には、それぞれ4本の連結ボルト5がその一端部を梁材4aの端面から突出させるようにして挿入固定されている。さらに、梁材4aの端部には、柱材2aと同様に、金属製の補強キャップ6が被されている。
前記仕口部材は、図5〜図14に示すように、柱梁接合金物10と、柱接合金物11(柱脚金物20を含む)と、梁接合金物12と、接合柱3用の柱梁接合金物40と、梁接合金物12の縦方向の位置を位置決めする縦位置決め手段と、を備えて構成されている。
柱梁接合金物10は、柱2と梁4の延長上の交差部に配置される略直方体状の金物であり、図6に示すように、内部は空洞となっている。つまり、柱梁接合金物10は、略四角筒状に形成されている。
また、この柱梁接合金物10は、図6および図7等に示すように、その8つの角部にそれぞれ直方体状の受ブロック13を有しており、上下に離間する受ブロック13,13が四角筒状の縦部材14によって連結されており、前後左右にそれぞれ離間する受ブロック13,13が四角筒状の横部材15によってそれぞれ連結されている。また、隣り合う縦部材14,14間には略矩形状の板材16が設けられており、この板材16の縦縁部が縦部材14に接合され、横縁部が横部材15に接合されている。
なお、板材16の表面は縦部材14および横部材15の表面より内側に凹んでいる。また、受ブロック13は、平面視における大きさが前記縦部材14より大きくなっており、受ブロック13は、その4つの側面を、縦部材14の4つの側面とそれぞれ平行にして配置されている。さらに、受ブロック13の4つの側面は、平面視において、縦部材14の4つの側面より突出している。
上側の4つの受ブロック13の上面部13aと、外側を向く2つの側面部13b,13bとには、それぞれねじ穴13cがそれぞれ形成されており、下側の4つの受ブロック13の下面部13dと、外側を向く2つの側面部13b,13bとには、それぞれねじ穴13cが形成されている。
そして、柱梁接合金物10の下の4つの受ブロック13の下面部13dは、柱梁接合金物10の下端面の四隅部に設けられる受部13dを構成し、柱梁接合金物10の8個の受ブロック13の外側を向く側面部13bは、柱梁接合金物10の側面の四隅部に設けられる受部13bを構成している。
柱梁接合金物10の下端部側面には、複数の突出部材15a,15aが外側に突出するようにして設けられている。これら複数の突出部材15a,15aは、前記縦位置決め手段を構成するものである。
複数の突出部材15a,15aは、柱梁接合金物10の下側の4つの横部材15の外側面それぞれに一対ずつ設けられている。その形状は、上下左右の面と突出側面とを有する直方体状とされており、溶接等により接合されて横部材15と一体形成されている。
また、一対の突出部材15a,15aのそれぞれは、横部材15の長さ方向の一方の端部側と他方の端部側に間隔を空けて配置されている。すなわち、横部材15に対して比較的広い間隔を空けて配置された状態となっている。
なお、本実施の形態では、突出部材15aは一対としたが、これに限られるものではなく、一つでもよいし、三つ以上でもよい。
柱梁接合金物40は、図12〜図14に示すように、複数本の柱2を接合してなる接合柱3と梁4の延長上の交差部に配置される略直方体フレーム状の金物である。この柱梁接合金物40は、1本の柱2用の柱梁接合金物10を2つ並べた分の大きさと略等しい大きさに設定されている。
本実施の形態において、柱梁接合金物40は、八つの角部材41と、複数の中間部材42と、複数の縦部材43と、複数の横部材44と、複数の中間用縦部材45と、複数の中間用横部材46と、を有する。
角部材41は、柱梁接合金物40の8つの角部に配置されるものである。すなわち、前記接合柱3の上端面の四隅の上方に配置されている。
また、前記1本の柱2用の柱梁接合金物10の受ブロック13と同様の構成とされている。すなわち、角部材41は、直方体状に形成されており、上側の4つの角部材41の上面部41aと、外側を向く2つの側面部41b,41bとには、それぞれねじ穴41cが形成されており、下側の4つの角部材41の下面部と、外側を向く2つの側面部41b,41bとには、それぞれねじ穴41cが形成されている。
中間部材42は、直方体状に形成されており、前記横方向に隣り合う角部材41,41間で、かつ前記接合柱3を構成する各柱2,2の接合面を跨ぐ位置に配置されている。すなわち、この中間部材42は、柱梁接合金物10を2つ並べた分の長さの長手方向の中間部分に配置されている。
また、この中間部材42は、横方向に隣り合う角部材41と中間部材42との並び方向(柱梁接合金物40の長手方向)に沿う幅寸法が、角部材41よりも幅広に設定されている。具体的には、中間部材42の幅寸法は、角部材41二つ分の幅寸法と略等しく設定されている。すなわち、この中間部材42は、前記角部材41二つを一体形成した構成となっている。また、上下の長さや奥行き(柱梁接合金物40の短手方向)の長さは、角部材41と略等しく設定されている。
さらに、上側の中間部材42の上面部42aと、外側を向く側面部42bとには、2つのねじ穴42c,42cがそれぞれ形成されており、下側の中間部材42の下面部と、外側を向く側面部42bとには、2つのねじ穴41c,42cがそれぞれ形成されている。これら2つのねじ穴42c,42cは、前記角部材41を二つ並べた際の当該角部材41,41の各ねじ穴41c,41cの位置と略同様の位置に形成されているものとする。
そして、中間部材42の幅方向一方側は前記接合柱3のうち互いに接合された一方の柱2側に配置され、幅方向他方側は他方の柱2側に配置されている。
そして、柱梁接合金物40の下の4つの角部材41(受ブロックに相当)の下面部41dは、柱梁接合金物40の下端面の四隅部に設けられる受部41dを構成し、柱梁接合金物40の8個の角部材41(受ブロックに相当)の外側を向く側面部41bは、柱梁接合金物40の側面の四隅部に設けられる受部41bを構成している。
また、柱梁接合金物40の下の2つの中間部材42,42(受ブロックに相当)の下面部42dは、柱梁接合金物40の下端面の四隅部に設けられる受部42dを構成し、柱梁接合金物40の4個の中間部材42(受ブロックに相当)の外側を向く側面部42bは、柱梁接合金物40の側面の四隅部に設けられる受部42bを構成している。
縦部材43は、上下方向に隣り合う前記角部材41,41同士を連結するものであり、柱梁接合金物10の縦部材14と同様の構成とされている。すなわち、四角筒状に形成され、太さや長さ等のサイズも略等しく設定されている。
横部材44は、横方向に隣り合う角部材41,41同士、および、横方向に隣り合う角部材41と中間部材42同士を連結するものであり、柱梁接合金物10の横部材15と同様の構成とされている。すなわち、四角筒状に形成され、太さや長さ等のサイズも略等しく設定されている。
中間用縦部材45は、上下方向に隣り合う中間部材42,42同士を連結する四角筒状のものである。この中間用縦部材45も、前記中間部材42と同様に、横方向に隣り合う角部材41,41間で、かつ前記接合柱3を構成する各柱2,2の接合面を跨ぐ位置に配置されている。
また、この中間用縦部材45は、横方向に隣り合う角部材41と中間部材42との並び方向(柱梁接合金物40の長手方向)に沿う幅寸法が、縦部材43よりも幅広に設定されている。具体的には、中間用縦部材45の幅寸法は、縦部材43二本分の幅寸法と略等しく設定されている。また、上下方向の長さや厚みは、縦部材43と略等しく設定されている。
そして、中間用縦部材45の幅方向一方側は前記接合柱3のうち互いに接合された一方の柱2側に配置され、幅方向他方側は他方の柱2側に配置されている。
中間用横部材46は、横方向に隣り合う中間部材42,42同士を連結する四角筒状のものである。この中間用横部材46は、前記横部材44と略等しい大きさに設定され、当該横部材44と同様の構成とされている。
また、複数の中間部材42のうち上方に位置する中間部材42,42同士、および、下方に位置する中間部材42,42同士を連結する複数の中間用横部材46はそれぞれ二本である。換言すれば、上方に位置する中間部材42,42間には、一対の中間用横部材46,46が設けられ、下方に位置する中間部材42,42間には、一対の中間用横部材46,46が設けられている。
上下の一対の中間用横部材46,46のうち一方の中間用横部材46,46は、前記接合柱3のうち互いに接合された一方の柱2側に配置されている。また、上下の一対の中間用横部材46,46のうち他方の中間用横部材46,46は、前記接合柱3のうち互いに接合された他方の柱2側に配置されている。
上方に位置する二本の中間用横部材46,46と、下方に位置する二本の中間用横部材46,46との間には矩形状の中間板材47が設けられている。
当該中間板材47は、上端部が前記上方の二本の中間用横部材46,46間に挟み込まれるとともに接合され、下端部が前記下方の二本の中間用横部材46,46間に挟み込まれるとともに接合され、縦縁部が前記中間用縦部材45,45に接合されている。
すなわち、中間板材47は、柱梁接合金物40のうち、接合柱3の一方の柱2側に配置される部位と、他方の柱2側に配置される部位との中間に設けられることになる。
隣り合う縦部材43,43間には、略矩形状の板材48が設けられており、当該板材48の縦縁部は左右の縦部材43,43にそれぞれ接合され、横縁部は上下の横部材44,44に接合されている。
また、隣り合う縦部材43と中間用縦部材45との間にも板材48が設けられている。当該板材48の縦縁部は縦部材43と中間用縦部材45にそれぞれ接合され、横縁部は上下の横部材44,44に接合されている。
なお、板材48の表面は縦部材43と横部材44と中間用縦部材45の表面より内側に凹んでいる。すなわち、板材48は、柱梁接合金物40の外側面よりも内部側に引っ込んだ位置に配置されている。また、板材48の四つ角は、角部材41の角と干渉しないように斜めに切削されている。
また、このような柱梁接合金物40の下端部側面にも、前記柱梁接合金物10に設けられたものと同様の複数の突出部材15a,15aが外側に突出するようにして設けられている。これら複数の突出部材15a,15aは、前記縦位置決め手段を構成するものである。
より詳細に説明すると、これら複数の突出部材15a,15aは、柱梁接合金物40の下部に設けられる各横部材44の外側を向く面に設けられている。
前記柱接合金物11は、柱梁接合金物10の下端面に接合される金物であり、図8に示すように、前後左右に離間して配置された4つの柱接合用箱形金物17と、これら柱接合用箱形金物17,17どうしを連結する4つの連結部材18とによって四角形枠状に形成されている。
柱接合用箱形金物17は、四角筒状に形成された筒部材17aと、この筒部材17aの上下端面を塞ぐようにして当該筒部材17aの上下端にそれぞれ溶接等によって固定された矩形状の板部材17b,17bとによって構成されている。筒部材17aの1つの側面には矩形状の開口部17cが形成されている。また、上の板部材17bの略中央部には貫通孔17dが1つ形成されており、下の板部材17bの四隅部にはそれぞれ貫通孔17eが形成されている。
このような柱接合用箱形金物17は、図8に示すように、それぞれの開口部17cを外側に向けた状態で前後左右に離間して配置され、隣り合う柱接合用箱形金物17,17が連結部材18によって連結されている。
前記連結部材18は、ウエブと上下のフランジを有しており、上のフランジ18aの上面は柱接合用箱形金物17の上面と略面一か若干低くなっており、下のフランジ18bの下面は柱接合用箱形金物17の下面と面一になっている。下のフランジ18bは上のフランジ18aより幅が大きく形成されており、この下のフランジ18bの下面18cが前記柱2の上面に接合される接合面18cとなっている。
このような柱接合金物11は、図5等に示すように、柱2の上端面に以下のようにして接合されている。
すなわち、柱2の上端面の四隅部、言い換えると柱2の四隅部に位置する柱材2aの上端面から突出する4本の連結ボルト5が、柱接合金物11の柱接合用箱形金物17の下面に形成された4つの貫通孔17eにそれぞれ挿通されるとともに、柱材2aの補強キャップ6の平板部(柱材2aの端面側部分)が柱接合用箱形金物17の下面に当接されたうえで、連結ボルト5にナットが螺合されて締め付けられている。ナットは柱接合用箱形金物17の開口部17cから挿入され、当該開口部17cからレンチ等の工具を挿入し、この工具によって締め付けられている。
さらに、柱2の構造用パネル2bの上端面が前記連結部材18の下のフランジ18bの下面(接合面)18cに当接されたうえで、この下のフランジ18bに形成された多数の孔からビスが構造用パネル2bの上端面にねじ込まれている。
このようにして、柱材2aの上端面と構造用パネル2bの上端面とがそれぞれ柱接合用箱形金物17の下面と下のフランジ18bの接合面18cに接合され、これによって柱2の上端面が柱接合金物11の下面に接合されている。
また、このような柱接合金物11は、前記接合柱3に対しては、当該接合柱3を構成する一方の柱2と他方の柱2の上端面に同様の接合形態を採用して接合されている。すなわち、接合柱3の上端面において2つの柱接合金物11,11が隣接して設けられることになる。
また、柱2の下端部には柱脚金物20が接合されている。この柱脚金物20は図9に示すように、前後左右に離間して配置された4つの箱形金物17Aと、これら箱形金物17A,17Aどうしを連結する4つの連結部材18Aとを備えた金物である。
箱形金物17Aは、前記柱接合用箱形金物17と同様の構成であり、異なる点は柱接合用箱形金物17より上下の寸法が長い点である。
連結部材18Aは、前記連結部材18と同様の構成であり、異なる点は連結部材18より上下の寸法が長い点である。
なお、箱形金物17Aと箱形金物17とは上下の寸法を等しくしてもよく、連結部材18Aと連結部材18とは上下の寸法を等しくしてもよい。
このような柱脚金物20は、柱接合金物11と上下逆にして配置され、柱2の柱材2aの下端面から突出する4本の連結ボルト5が柱脚金物20の箱形金物17Aの上面に形成された4つの貫通孔17e(図9参照)にそれぞれ挿通されるとともに、柱材2aの補強キャップ6の平板部が箱形金物17Aの上面に当接されたうえで、連結ボルト5にナットが螺合されて締め付けられている。
さらに、柱2の構造用パネル2bの下端面が前記連結部材18Aの上のフランジ18bの上面に当接されたうえで、この上のフランジ18bに形成された多数の孔からビスが構造用パネル2bの下端面にねじ込まれるとともに、フランジ18bと構造用パネル2bの下端面とが接着剤で接着されている。
このようにして、柱材2aの下端面と構造用パネル2bの下端面とがそれぞれ箱形金物17Aの上面と上のフランジ18bの上面(接合面)18cに接合され、これによって、柱2の下端面が柱脚金物20の上面に接合されている。
また、このような柱脚金物20は、前記接合柱3に対しては、当該接合柱3を構成する一方の柱2と他方の柱2の下端面に同様の接合形態を採用して接合されている。すなわち、接合柱3の下端面において2つの柱脚金物20,20が隣接して設けられる。
また、柱脚金物20は、基礎1aの上面に設置されている。基礎1aは鉄筋コンクリートで形成されており、図示はしないが、この基礎1aに突設されたアンカーボルトが箱形金物17Aの下面の貫通孔に挿通され、この挿通されたアンカーボルトにナットが螺合されて締め付けられている。
このようにして、柱2の下端面が柱脚金物20を介して基礎1aの上面に接合されている。
また、柱2が接合された柱接合金物11は、以下のようして柱梁接合金物10に接合される。
すなわち、図5等に示すように、柱接合金物11は、各柱接合用箱形金物17の上端部壁(板部材)17bを、柱梁接合金物10の下端面の受部13dに当接したうえで、上端部壁17bと受部13dとをボルト接合することによって、柱梁接合金物10に接合される。
具体的には、柱接合用箱形金物17の側面に形成された開口部17cから連結ボルトが柱接合用箱形金物17の内部に挿入され、この連結ボルトが柱接合用箱形金物17の上端部壁17bの貫通孔17dを通して、受ブロック13の受部13dに形成されたねじ穴13cにねじ込まれるとによって、柱接合金物11が柱梁接合金物10に接合される。なお、連結ボルトの頭部と上端部壁17bとの間には、座金が介在されているものとする。
また、接合柱3が接合された2つの柱接合金物11,11も同様の接合形態を採用して柱梁接合金物40に接合される。
前記梁接合金物12は、柱梁接合金物10の側面に接合される金物であり、図10および図11に示すように、上下左右に離間して配置された4つの梁接合用箱形金物27と、これら梁接合用箱形金物27,27どうしを連結する4つの連結部材28,29とを備えている。
梁接合用箱形金物27は、前記柱接合用箱形金物17と略同様に、四角筒状に形成された筒部材27aと、この筒部材27aの左右端面を塞ぐようにして当該筒部材27aの左右端にそれぞれ溶接等によって固定された矩形状の板部材27b,27bとによって構成されている。筒部材27aの1つの側面には矩形状の開口部27cが形成されている。また、左の板部材27bの略中央部より上方位置には貫通孔27dが1つ形成されており、右の板部材27bの四隅部にはそれぞれ貫通孔27eが形成されている。
このような梁接合用箱形金物27は、それぞれの開口部27cを外側(上側と下側)に向けた状態で上下左右に離間して配置され、隣り合う梁接合用箱形金物27,27が連結部材28,29によって連結されている。
前記連結部材28は、水平に配置されるものであり、ウエブと左右(図10における左右)のフランジを有しており、右のフランジ28aの表面は梁接合用箱形金物27の右側面と略面一か若干低くなっており、左のフランジ28bの表面は梁接合用箱形金物27の左側面と面一になっている。左のフランジ28bは右のフランジ28aより幅が大きく形成されており、この左のフランジ28bの表面28cが前記梁4の端面に接合される接合面28cとなっている。
前記連結部材29は、鉛直に配置されるものであり、ウエブと左右のフランジを有しており、右のフランジ29aの表面は梁接合用箱形金物27の右側面と略面一か若干低くなっており、左のフランジ29bの表面は梁接合用箱形金物27の左側面と面一になっている。左のフランジ29bは右のフランジ29aより幅が大きく形成されており、この左のフランジ29bの表面29cが前記梁4の端面に接合される接合面29cとなっている。
なお、この梁接合金物12は、前記複数の梁4A,4B,4B同士を接合する前記梁接合金物12Aと同様の構成であり、異なる点は、梁接合用箱型金物27と連結部材28,29の厚み(梁4の長さ方向の寸法)が短い点である。
すなわち、複数の梁4A,4B,4B同士を接合する梁接合金物12Aの方が厚みがあり、その分、梁接合金物12A,12A同士を連結する連結ボルトの長さを長くできる。
また、梁接合金物12の四つの連結部材28,29のうち、水平に配置される連結部材28,28には、切欠凹部12a,12aがそれぞれ形成されている。これら切欠凹部12a,12aは、前記縦位置決め手段を構成するものである。
これら切欠凹部12a,12aは、前記柱梁接合金物10の前記突出部材15a,15aに上方から載せられるようにして係合するものである。より詳細に説明すると、これら切欠凹部12a,12aは、下方の連結部材28に対しては、前記フランジ28aのうち下方に突出する部分を、前記突出部材15aの形状および位置に合わせて切欠形成してなるものである。また、上方の連結部材28に対しては、前記フランジ28aのうち上方に突出する部分を、前記突出部材15aの形状および位置に合わせて切欠形成してなるものである。
なお、本実施の形態においては切欠凹部12a,12aは、上下の連結部材28,28の双方に形成されるものとしたが、少なくとも下方の連結部材28に切欠形成されていればよい。
切欠凹部12aは、前記突出部材15aに対して上方から係合可能に形成されていればよい。すなわち、本実施の形態の突出部材15aは横部材15に対して一対設けられているため、本実施の形態の切欠凹部12aも、前記フランジ28aに対して一対設けられている。これに限らず、一対の突出部材15a,15aの双方に対して同時に係合できる一つの幅広な切欠凹部としてもよい。
また、この切欠凹部12aは、前記突出部材15aの上面に当接する上縁部と、この上縁部の両端部から下方に向かって徐々に広がる傾斜縁部とを有する。
さらに、切欠凹部12a,12aの切欠深さ、すなわち、前記フランジ28aの下方(または上方)に突出する部分の突出方向端縁から前記上縁部(または下縁部)までの長さは、所定の長さに設定されている。所定の長さとは、切欠凹部12aを突出部材15aに載せるようにして係合させた時に、柱梁接合金物10(40)のねじ穴13cと、梁接合金物12の貫通孔27dとを対向させることを可能とする長さを指している。
また、切欠凹部12aの上縁部の長さと、前記突出部材15aの上面の幅寸法とが近似していれば、これら上縁部と突出部材15aとが当接した時に、梁接合金物12の横方向の位置決めも同時に行えるので好ましい。
また、梁接合金物12は、図15および図16に示すように、縦方向の位置決め後に、当該梁接合金物12の横方向の位置決めに用いられる横位置決め用孔部12b,12bを有する。これら横位置決め用孔部12b,12bは、梁接合金物12の四つの連結部材28,29のうち、水平に配置される連結部材28,28のそれぞれに形成されている。より詳細に説明すると、これら横位置決め用孔部12b,12bは、前記連結部材28,28のウエブに貫通形成されており、前記切欠凹部12a,12aが前記突出部材15a,15aに載せられるようにして係合した際に、前記突出部材15a,15aの上方に配置される。
これら横位置決め用孔部12b,12bは、前記縦位置決め手段によって梁接合金物12の縦方向の位置決めが完了した後に、棒状器具12cが挿し込まれる。そして、棒状器具12cによって、梃子の原理を利用して梁接合金物12の横方向の位置を位置決めできる。すなわち、横位置決め用孔部12bとの接触部分を作用点とし、前記突出部材15aを支点とする。
したがって、本実施の形態の仕口部材は、前記縦位置決め手段だけでなく、横位置決め手段も備えて構成されている。
なお、本実施の形態においては横位置決め用孔部12b,12bは、上下の連結部材28,28の双方に形成されるものとしたが、少なくとも下方の連結部材28に切欠形成されていればよい。また、横位置決め用孔部12bの数およびウエブ上の形成位置は、突出部材15aに対応する。また、棒状器具12cは、例えば作業員が所持する工具等が用いられるが、前記横位置決め用孔部12bに挿し込むことができ、梃子の原理を利用して梁接合金物12延いては梁4を位置調整できるものであれば特に限定されるものではない。
このような梁接合金物12は、梁4の端面に以下のようにして接合されている。
すなわち、梁4の端面の四隅部、言い換えると、梁4の四隅部に位置する梁材4aの端面から突出する4本の連結ボルト5が梁接合金物12の梁接合用箱形金物27の端面に形成された4つの貫通孔にそれぞれ挿通されるとともに、梁材4aの補強キャップ6の平板部(梁材4aの端面側部分)が梁接合用箱形金物27の端面に当接されたうえで、連結ボルト5にナットが螺合されて締め付けられている。ナットは梁接合用箱形金物27の開口部27cから挿入され、当該開口部27cからレンチ等の工具を挿入し、この工具によって締め付けられている。
さらに、梁4の構造用パネル4b,4cの端面が前記連結部材28,29の左のフランジ28b,29bの表面(接合面)28c,29cに当接されたうえで、この左のフランジ28b,29bに形成された多数の孔からビスが構造用パネル4b,4cの端面にねじ込まれている。
このようにして、梁材4aの端面と構造用パネル4b,4cの端面とがそれぞれ梁接合用箱形金物27の端面と左のフランジ28b,29bの接合面28c,29cに接合され、これによって、梁4の端面が梁接合金物12の側面に接合されている。
梁4が接合された梁接合金物12は、図15および図16に示すように、以下のようして柱梁接合金物10に接合される。
まず、梁4をクレーン等によって、隣り合う柱2,2の柱梁接合金物10,10間に吊り上げる。この時、柱梁接合金物10,10よりもやや上方に吊り上げるようにする。
続いて、梁4の位置を徐々に下げていき、梁接合金物12側の前記切欠凹部12a,12aを、柱梁接合金物10側の前記突出部材15a,15aに載せるようにして係合させる。この時、切欠凹部12a,12aの位置が前記突出部材15a,15aに対して僅かにずれていたとしても、切欠凹部12aの傾斜縁部と突出部材15aとが当接した状態であれば、そのまま梁4を下ろすだけで徐々に梁4の横方向の位置も真っ直ぐな状態となる。以上のようにして、梁接合金物12の縦方向の位置を位置決めすることができる。また、このような縦方向の位置決め作業は、梁4の両端部で同時に行われる。
その後、横方向の位置決めが必要となる場合は、横位置決め用孔部12bに棒状器具12cを挿し込んで、梃子の原理を利用して梁接合金物12の横方向の位置決め作業を行うようにする。また、このような縦方向の位置決め作業は、梁4の両端部で行われる。
そして、梁接合金物12は、各梁接合用箱形金物27の端部壁(板部材)27bを、柱梁接合金物10の側面の受部13bに当接したうえで、端部壁27bと受部13dとをボルト接合することによって、柱梁接合金物10に接合される。
具体的には、梁接合用箱形金物27の側面に形成された開口部27cから連結ボルトが梁接合用箱形金物27の内部に挿入され、この連結ボルトが梁接合用箱形金物27の端部壁27bの貫通孔27dを通して、受ブロック13の受部13bに形成されたねじ穴13cにねじ込まれるとによって、梁接合金物12が柱梁接合金物10に接合される。なお、連結ボルトの頭部と上端部壁17bとの間には、座金が介在されているものとする。
また、柱梁接合金物40に対しては、当該梁4が接合された梁接合金物12が2本並んだ状態で接合される。
前記柱2および梁4には、予め工場等において、柱接合金物11、柱脚金物20、梁接合金物12が取り付けられたうえで建築現場に搬入され、当該建築現場で、図5等に示すように、柱2と梁4とが柱梁接合金物10を介して接合されるとともに、柱2の下端部が柱脚金物20を介して基礎1aに接合される。
隣り合う柱2,2の上端部間に梁4が配置され、柱2の上端部と梁4の端部とが、柱梁接合金物10、柱接合金物11、梁接合金物12によって構成された仕口部材によって接合されて、ラーメン構造となっている。
梁4の上面には、床パネル30が設置されている。この床パネル30は框材を矩形枠状に組み立て、この矩形枠の内部に補強桟材を組み付け、さらに、矩形枠の上面に合板等からなる面材を貼り付けたものである。2,3階の床の外周には胴差30aが取り付けられている。
さらに、前記柱梁接合金物10の上面には、(上の)柱接合金物11が、柱梁接合金物10の下面に接合されている下の柱接合金物11と上下逆にして、かつ下の柱接合金物11と同様にして接合されている。
また、上の柱接合金物11には上階の柱2が、前記柱脚金物20に1階の柱2を接合した同様の構造によって接合されている。
また、隣り合う柱2,2と梁4とで囲まれる空間には、柱2,2や梁4に接合させるようにして耐力壁を設けることができる。
本実施の形態によれば、前記複数の中間部材42が前記接合柱3を構成する各柱2,2の接合面を跨ぐ位置に配置され、前記複数の中間用縦部材45によって上下方向に隣り合う前記中間部材42,42同士が連結され、前記複数の中間用横部材46によって横方向に隣り合う前記中間部材42,42同士が連結されるので、前記複数本の柱2,2を接合してなる接合柱3に対応する柱梁接合金物40を形成するにあたり、前記接合柱3のうち互いに接合された一方の柱2側に配置される部位と、他方の柱2側に配置される部位との間が一体化されたものを形成することが可能となる。
これによって、従来とは異なり、複数の柱梁接合金物を接合する手間を省略することができるので、躯体の構築に係る手間を軽減でき、延いては、建物の施工性を向上させることが可能となる。
また、前記角部材41,41二つ分の中間部材42および前記縦部材43,43二本分の中間用縦部材45の幅方向一方側が前記接合柱3のうち互いに接合された一方の柱2側に配置され、幅方向他方側が他方の柱2側に配置されているので、二つの角部材41,41分の大きさの前記中間部材42と、二本の縦部材43,43分の大きさの前記中間用縦部材45が、前記各柱2,2の境界部分に設けられることになる。これによって、前記各柱2,2の境界部分において柱梁接合金物40自体が、一方の柱2側と他方の柱2側とに分断されてずれてしまうようなことが無くなるので、例えば前記接合柱3を構成する柱2,2毎に対応して従来の複数の柱梁接合金物を設ける場合に比して、上部構造等に対する高い支持力を発揮できる。
また、前記中間板材47は、上端部が前記上方の二本の中間用横部材46,46間に挟み込まれるとともに接合され、下端部が前記下方の二本の中間用横部材46,46間に挟み込まれるとともに接合され、縦縁部が前記中間用縦部材45,45に接合されているので、当該中間板材47によって、前記接合柱3のうち互いに接合された一方の柱2側に配置される部位と、他方の柱2側に配置される部位とを連結できる。このように連結された状態で前記中間板材47は、面方向に耐力を発揮することができるので、前記一方の柱2側に配置される部位と、前記他方の柱2側に配置される部位との間における変形が起きにくくなり、柱梁接合金物40そのものの剛性を向上させることが可能となる。
また、前記中間用横部材46は、前記横部材44と略等しい大きさに設定されているので、前記上方に位置する二本の中間用横部材46,46と、前記下方に位置する二本の中間用横部材46,46の一本一本の中間用横部材46が、前記横部材44と同等の耐力を発揮することができる。これによって、前記一方の柱2側に配置される部位と、前記他方の柱2側に配置される部位それぞれの剛性を向上させることができ、延いては柱梁接合金物40そのものの剛性をより向上させることができる。
また、前記横部材44と前記中間用横部材46とで部材の共通化を図ることができるので、コストの削減を図ることができる。
また、前記板材48によって前記縦部材43と前記横部材44と前記中間用縦部材45とを連結できる。このように連結された状態で前記板材48は、面方向に耐力を発揮することができるので、前記縦部材43と前記横部材44と前記中間用縦部材45とで形成される枠状部分における変形が起きにくくなり、柱梁接合金物40そのものの剛性をより向上させることが可能となる。
1 建物
2 柱
3 柱(接合柱)
4 梁
10 柱梁接合金物
11 柱接合金物
12 梁接合金物
40 柱梁接合金物
41 角部材
42 中間部材
43 縦部材
44 横部材
45 中間用縦部材
46 中間用横部材

Claims (5)

  1. 複数本の柱を接合してなる接合柱と梁との延長線上の交差部に配置される略直方体フレーム状の柱梁接合金物において、
    八つの角部に配置される八つの角部材と、
    前記横方向に隣り合う角部材間で、かつ前記接合柱を構成する各柱の接合面を跨ぐ位置に配置される複数の中間部材と、
    上下方向に隣り合う前記角部材同士を連結する複数の縦部材と、
    横方向に隣り合う前記角部材同士、および、横方向に隣り合う前記角部材と前記中間部材同士を連結する複数の横部材と、
    上下方向に隣り合う前記中間部材同士を連結する複数の中間用縦部材と、
    横方向に隣り合う前記中間部材同士を連結する複数の中間用横部材と、を有し、
    横方向に隣り合う前記角部材と前記中間部材との並び方向に沿う前記中間部材の幅寸法は、前記角部材よりも幅広に設定され、
    横方向に隣り合う前記角部材と前記中間部材との並び方向に沿う前記中間用縦部材の幅寸法は、前記縦部材よりも幅広に設定されていることを特徴とする柱梁接合金物。
  2. 請求項1に記載の柱梁接合金物において、
    前記中間部材の幅寸法は、前記角部材二つ分の幅寸法と略等しく設定され、
    前記中間用縦部材の幅寸法は、前記縦部材二本分の幅寸法と略等しく設定され、
    前記中間部材および前記中間用縦部材の幅方向一方側は前記接合柱のうち互いに接合された一方の柱側に配置され、幅方向他方側は他方の柱側に配置されていることを特徴とする柱梁接合金物。
  3. 請求項1または2に記載の柱梁接合金物において、
    前記複数の中間部材のうち上方に位置する中間部材同士、および、下方に位置する中間部材同士を連結する前記複数の中間用横部材はそれぞれ二本であり、
    前記上方に位置する二本の中間用横部材と、前記下方に位置する二本の中間用横部材との間には中間板材が設けられ、
    当該中間板材は、上端部が前記上方の二本の中間用横部材間に挟み込まれるとともに接合され、下端部が前記下方の二本の中間用横部材間に挟み込まれるとともに接合され、縦縁部が前記中間用縦部材に接合されていることを特徴とする柱梁接合金物。
  4. 請求項3に記載の柱梁接合金物において、
    前記中間用横部材は、前記横部材と略等しい大きさに設定されていることを特徴とする柱梁接合金物。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の柱梁接合金物において、
    隣り合う前記縦部材間、および、隣り合う前記縦部材と前記中間用縦部材との間には、それぞれ板材が設けられ、
    当該板材の縦縁部が前記縦部材と前記中間用縦部材にそれぞれ接合され、横縁部が前記横部材に接合されていることを特徴とする柱梁接合金物。
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