JP5869415B2 - 固体酸化物形燃料電池および燃料電池セル本体 - Google Patents

固体酸化物形燃料電池および燃料電池セル本体 Download PDF

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Description

本発明は,固体電解質層を備えた固体酸化物形燃料電池及びこの固体酸化物形燃料電池に用いられる燃料電池セル本体に関する。
燃料電池として,固体電解質(固体酸化物)を用いた固体酸化物形燃料電池(以下,「SOFC」とも記す)が知られている。このSOFCは,例えば板状の固体電解質層の各面に燃料電極と空気電極とを備えた燃料電池セル本体(積層体)から構成される。燃料電極に燃料ガスを供給するとともに,空気電極に空気を供給し,固体電解質層を介して,燃料及び空気中の酸素を化学反応させることで,電力が発生する。
ここで,固体電解質層,燃料電極,空気電極間での膨張係数の相違等に起因して,製造時に燃料電池セル本体が反ることがある。このため,支持体の両面に固体電解質層を備えることで,燃料電池セル本体の反りを低減する技術が提案されている(特許文献1参照)。
特開2009−9738号公報
しかしながら,特許文献1の技術では,次に示すように,インターコネクタの変形容易性に異方性がある場合への対応が必ずしも十分とは言えない。
インターコネクタは,燃料電池セル本体との電気的接続のためのものであり,燃料電池セル本体と対向,接触して配置される。一方,燃料電池セル本体へのガス(燃料ガス,空気)の供給のために,燃料電池セル本体とインターコネクタの間にガス流路を確保する必要がある。このため,インターコネクタは,燃料電池セル本体と電気的に接続される複数の凸部を有し,これら複数の凸部の間の空間がガス流路となる。この結果,複数の凸部はこの流路の方向を反映した形状(例えば,流路の方向を長辺とする長方形状)をしているのが通例である。この凸部の形状等に起因し,インターコネクタは変形容易性に異方性を有する(XY方向で(曲がり)変形し易い方向が異なる)ことがある。
このように,インターコネクタの変形容易性に異方性を有すると,方向によって,燃料電池セル本体での反りに対する,インターコネクタの追従変形(曲がり)が困難となる可能性がある。即ち,ある方向では燃料電池セル本体での反りに対してインターコネクタが追従して変形しても,別の方向では燃料電池セル本体での反りに対してインターコネクタが追従して変形するのが困難となる可能性がある。
以上のように,インターコネクタの変形容易性に異方性があり,インターコネクタの追従変形が充分でない場合,次のような問題が生じる可能性がある。即ち,燃料電池セル本体とインターコネクタ間での電気的接続の確保が不十分になったり(接触面積の減少),これら間での部分的な接触による不均一な応力(圧力)により,燃料電池セル本体が破損したりする可能性がある。
本発明は,上述した課題を解決するためになされたものであり,インターコネクタの変形容易性の異方性に対応容易な固体酸化物形燃料電池及び燃料電池セル本体を提供することを目的とする。
A.本発明の一態様に係る固体酸化物形燃料電池は,空気電極層,固体電解質層,および燃料電極層を備え,発電機能を有する,第1の矩形の燃料電池セル本体と,前記空気電極層または前記燃料電極層の一方の電極層と電気的に接続される,第2の矩形のインターコネクタと,を具備する固体酸化物形燃料電池において,前記燃料電池セル本体が,前記一方の電極層上に,この一方の電極層より,膨張係数の小さな材料からなり,かつ前記第1の矩形の一辺に沿った第1の方向での反り抑制が,前記第1の矩形の他辺に沿った第2方向での反り抑制より,小さい,反り抑制層を有し,前記インターコネクタの,前記第2の矩形の一辺に沿った第3の方向での変形容易性が,前記インターコネクタの,前記矩形の他辺に沿った第4の方向での変形容易性より,大きく,前記第1の方向と前記第3の方向が略平行で,前記第2の方向と前記第4の方向が略平行である,ことを特徴とする。
「燃料電池セル本体が,前記一方の電極層上に,この一方の電極層より,膨張係数の小さな材料からなり,かつ前記第1の矩形の一辺に沿った第1の方向での反り抑制が,前記第1の矩形の他辺に沿った第2方向での反り抑制より,小さい,反り(選択的)抑制層を有する」ことで,燃料電池セル本体での第1の方向での反り抑制が,第2方向での反り抑制より,小さくなる(反り抑制が異方性を有する)。
また,「インターコネクタの,前記第2の矩形の一辺に沿った第3の方向での変形容易性が,前記インターコネクタの,前記矩形の他辺に沿った第4の方向での変形容易性より,大き」いことは,インターコネクタの変形容易性が異方性を有することを意味する。
そして,「前記第1の方向と前記第3の方向が略平行で,前記第2の方向と前記第4の方向が略平行である」ことで,燃料電池セル本体の反り抑制が,小さい方向(第1の方向)が,インターコネクタの変形容易性が大きい方向(第3の方向)が対応することになり,燃料電池セル本体の反り抑制の異方性と,インターコネクタの変形容易性の異方性とが適切に配置され,燃料電池セル本体の反り抑制とインターコネクタの変形容易性とがバランスして,インターコネクタとの関係において,燃料電池セル本体の反りが抑制されることになる。
前記反り抑制層が,互いに分断または結合された複数の帯状の領域に区分され,前記第1の方向での前記帯状の領域の幅の合計S1が,前記第2の方向での前記帯状の領域の幅の合計S2より,小さいことが好ましい。
「第1の方向での前記帯状の領域の幅の合計S1が,前記第2の方向での前記帯状の領域の幅の合計S2より,小さい」ことで,第1の方向での反り抑制が,第2方向での反り抑制より,小さくなる。
(2)前記複数の帯状の領域が,前記第1の方向に沿う帯状の領域と,前記第2の方向に沿う帯状の領域と,を有し,前記第1の方向に沿う帯状の領域が,前記第1の矩形の中心を通過するように配置されていることが好ましい。
「前記第1の方向に沿う帯状の領域が,前記第1の矩形の中心を通過するように配置」することで,反りによる応力をより抑制できる。
(3)前記帯状の領域が,前記第1の矩形の4辺のうち一対の辺にのみ沿って形成される帯状の領域を有することが好ましい。
「一対の辺にのみ沿って形成される帯状の領域を有する」ことで,反りによる応力をより抑制できる。
(4)前記インターコネクタが,平坦形状の平坦部と,前記平坦部の一方の面から突出して前記一方の電極層と電気的に接続される複数の凸部と,これら複数の凸部の間に形成され,前記第1および前記第2の方向にガスを流す,複数のガス流路と,を有しても良い。
インターコネクタが,複数の凸部と,前記第1および前記第2の方向にガスを流す,複数のガス流路を有することで,インターコネクタの変形容易性が異方性を有する可能性が大きくなり,この変形容易性の異方性への対応が必要となる。
(5)ここで,前記インターコネクタが,前記平坦部の他方の面から突出する複数の第2の凸部を有することがある。この場合,凸部と第2の凸部の関係が次のa〜eとなる可能性が有る。
a.前記凸部および前記第2の凸部が,前記第1または前記第2の方向に沿って伸びた形状を有する。
即ち,凸部および第2の凸部が伸びた方向で,インターコネクタの変形容易性が低下し,変形容易性の異方性が生じる。
b.前記凸部と前記第2の凸部が同一方向に沿って伸びた形状を有する。
この場合,凸部と第2の凸部の変形容易性の異方性が一致していることから,凸部と第2の凸部の一方のみの場合よりも,インターコネクタの変形容易性の異方性がより強くなる。
c.前記凸部と前記複数の第2の凸部が異なる方向に沿って伸びた形状を有する。
凸部と前記複数の第2の凸部が異なる方向に沿って伸びた場合でも,例えば,次の(i),(ii)の場合に,インターコネクタの変形容易性の異方性が生じ得る。
(i)複数の凸部の間隔と前記複数の第2の凸部の間隔が異なる。
凸部と第2の凸部の間隔の相違は,インターコネクタの変形容易性の異方性の原因となる。即ち,凸部と第2の凸部の幅および変形容易性が同一であっても,間隔が異なれば,インターコネクタの変形容易性の異方性が生じ得る。
(ii)凸部と前記第2の凸部の変形容易性が異なる。
凸部と第2の凸部の変形容易性の相違は,インターコネクタの変形容易性の異方性の原因となる。即ち,凸部と第2の凸部の幅および間隔が同一であっても,変形容易性が異なれば,インターコネクタの変形容易性の異方性が生じ得る。
B.燃料電池セル本体は,空気電極層,固体電解質層,および燃料電極層を備え,発電機能を有する,第1の矩形の燃料電池セル本体において,前記燃料電池セル本体が,前記一方の電極層上に,この一方の電極層より,膨張係数の小さな材料からなり,かつ前記第1の矩形の一辺に沿った第1の方向での反り抑制が,前記第1の矩形の他辺に沿った第2方向での反り抑制より,小さい,反り抑制層を有する,ことを特徴とする。
「燃料電池セル本体が,前記一方の電極層上に,この一方の電極層より,膨張係数の小さな材料からなり,かつ前記第1の矩形の一辺に沿った第1の方向での反り抑制が,前記第1の矩形の他辺に沿った第2方向での反り抑制より,小さい,反り(選択的)抑制層を有する」ことで,燃料電池セル本体での第1の方向での反り抑制が,前記第1の矩形の他辺に沿った第2方向での反り抑制より,小さくなる(反り抑制が異方性を有する)。この結果,インターコネクタの変形容易性の異方性に対応する,燃料電池セル本体の反りの低減が可能となる
(1)前記空気電極層または前記燃料電極層の一方の電極層と電気的に接続される,第2の矩形のインターコネクタであって,前記第2の矩形の一辺に沿った第3の方向での変形容易性が,前記矩形の他辺に沿った第4の方向での変形容易性より,大きいインターコネクタコネクタに対して,前記第1の方向と前記第3の方向が略平行で,前記第2の方向と前記第4の方向が略平行であるように,配置される,ことが好ましい。
本発明によれば,インターコネクタの変形容易性の異方性に対応容易な固体酸化物形燃料電池及び燃料電池セル本体を提供できる。
本発明の一実施形態に係る固体酸化物形燃料電池を表す斜視図である。 固体酸化物形燃料電池を図1のX軸方向に切断した状態を表す断面図である。 インターコネクタの正面図である。 燃料電池セル本体の正面図および断面図である。 比較例1,2に係る固体酸化物形燃料電池の燃料電池セル本体の正面図である。 変形例1〜3に係る固体酸化物形燃料電池の燃料電池セル本体の正面図である。 変形例4に係る固体酸化物形燃料電池のインターコネクタの正面図である。 変形例5に係る固体酸化物形燃料電池のインターコネクタの正面図である。 変形例6に係る固体酸化物形燃料電池のインターコネクタの正面図である。 変形例7に係る固体酸化物形燃料電池のインターコネクタの正面図である。 変形例8に係る固体酸化物形燃料電池のインターコネクタの正面図である。 変形例9に係る固体酸化物形燃料電池のインターコネクタの正面図である。 比較例3に係る固体酸化物形燃料電池のインターコネクタの正面図である。
以下,図面を参照して,本発明の実施の形態を詳細に説明する。
(実施形態)
図1は本発明の一実施形態に係る固体酸化物形燃料電池(固体酸化物形燃料電池スタック)10を表す斜視図である。図2は,固体酸化物形燃料電池10を図1のX軸方向に切断した状態を表す断面図である。
固体酸化物形燃料電池10は,略直方体形状をなし,上面11,底面12,支燃性ガス流路21,23,燃料ガス流路22,24,貫通孔25〜28を有し,連結部材(締結具であるボルト41〜48,ナット51〜58)が取り付けられる。
上面11に,支燃性ガス流路21,23,燃料ガス流路22,24と対応して,部材61,63,62,64が配置される。部材61,63,62,64はそれぞれ,支燃性ガス流路21,23,燃料ガス流路22,24と連通する貫通孔を有する。部材61〜64にボルト41〜44が挿通され,ナット51〜54がねじ込まれる。
部材61〜64の貫通孔の径より,ボルト41〜44の軸の径が小さいことで,部材61〜64の貫通孔とボルト41〜44の軸間をガス(支燃性ガス(空気),発電後の残余の燃料ガス,発電後の残余の支燃性ガス,燃料ガス)が通過する。即ち,支燃性ガス(空気),燃料ガスがそれぞれ部材61,62から固体酸化物形燃料電池10内に流入する。発電後の残余の支燃性ガス(空気),発電後の残余の燃料ガスが固体酸化物形燃料電池10から部材63,64へと流出する。
固体酸化物形燃料電池10は,発電単位である平板形の固体酸化物形燃料電池セル100が複数個積層されて構成される。複数個の固体酸化物形燃料電池セル100(100(1)〜100(3))が電気的に直列に接続される。なお,見易さのために,図2での固体酸化物形燃料電池セル100の個数を3としている。多くの場合,より多く(例えば,20個)の固体酸化物形燃料電池セル100が積層されて固体酸化物形燃料電池10が構成される。
固体酸化物形燃料電池セル100は,直方体形状をなし,燃料電極層111,固体電解質層112,空気電極層113,および反り抑制層114が,順次積層されてなる積層体(燃料電池セル本体)110を有する。
燃料電極層111は,還元剤となる燃料ガス(例えば水素)と接触し,固体酸化物形燃料電池セルにおける負電極として機能する。
燃料電極層111の材料としては,例えば,Ni及びFe等の金属と,Sc,Y等の希土類元素のうちの少なくとも1種により安定化されたジルコニア等のZrO系セラミック,CeO系セラミック及び酸化マンガン等のセラミックのうちの少なくとも1種との混合物などが挙げられる。また,Pt,Au,Ag,Pd,Ir,Ru,Rh,Ni及びFe等の金属が挙げられる。
これらの金属は1種のみでもよいし,2種以上の金属の合金でもよい。更に,これらの金属及び/又は合金と,上記セラミックの各々の少なくとも1種との混合物(サーメットを含む)が挙げられる。
また,Ni及びFe等の金属の酸化物と,上記セラミックの各々の少なくとも1種との混合物などが挙げられる。
固体電解質層112は,電池の作動時に燃料電極に導入される燃料ガス又は空気電極に導入される支燃性ガスのうちの一方の一部をイオンとして移動させることができるイオン伝導性を有する。このイオンとしては,例えば酸素イオン及び水素イオン等が挙げられる。
固体電解質層の材料としては,例えばZrO2系セラミック,LaGaO3系セラミック,BaCeO3系セラミック,SrCeO3系セラミック,SrZrO3系セラミック,及びCaZrO3系セラミック等が挙げられる。
空気電極層113は,酸化剤となる支燃性ガス(例えば空気(詳しくは空気中の酸素))に接触し,固体酸化物形燃料電池セルにおける正電極として機能する。
空気電極層113の材料としては,例えば,各種の金属,金属の酸化物,金属の複酸化物等を用いることができる。金属としては,Pt,Au,Ag,Pd,Ir,Ru及びRh等の金属又は2種以上の金属を含有する合金が挙げられる。更に,金属の酸化物としては,La,Sr,Ce,Co,Mn及びFe等の酸化物(La,SrO,Ce,Co,MnO及びFeO等)が挙げられる。また,複酸化物としては,少なくともLa,Pr,Sm,Sr,Ba,Co,Fe及びMn等を含有する複酸化物(La1−xSrCoO系複酸化物,La1−xSrFeO系複酸化物,La1−xSrCo1−yFe系複酸化物,La1−xSrMnO系複酸化物,Pr1−xBaCoO系複酸化物(LSCF(ランタンストロンチウムコバルト鉄酸化物))及びSm1−xSrCoO系複酸化物等)が挙げられる。
反り抑制層114は,空気電極層113より膨張係数の小さな材料から構成される,燃料電池セル本体110の反りを抑制するための層であり,帯状の領域に区分される。なお,この詳細は後述する。
燃料電池セル本体110を作成するには,例えば,燃料電極層111,固体電解質層112,空気電極層113,反り抑制層114の構成材料をそれぞれ含むシートを形成,積層し,焼成する。反り抑制層114は,帯状の領域に区分されるが(パターニング),このパターニングは種々の手法により実行できる。例えば,反り抑制層114の構成材料を含むシートを作成し,その後,打ち抜きによりパターニング後に,他のシートに積層し,焼成することができる。また,他の層上に印刷等で,反り抑制層114の構成材料を含む層をパターニングしても良い。
尚,本実施形態では,燃料電極層111が支持基体となるいわゆる支持膜式の固体酸化物形燃料電池セル100を例に挙げているが,それに限定されるものではない。
また,燃料電池セル本体110の側方の周囲には四角形の枠体150が設けられ,燃料電池セル本体110の上下方向には,インターコネクタ130,集電体140が設けられている。
前記枠体150は,マイカ(雲母)からなる絶縁性枠体151,152と,その間に配置された例えばSUS430からなる金属フレーム153,154,セル内セパレータ155とから構成されている。
このセル内セパレータ155は,固体電解質層112の上面の外周にて全周にわたって接合されたものである。セル内セパレータ155によって,固体酸化物形燃料電池セル100の内部の空間が,燃料ガスが供給される燃料室115と支燃性ガスが供給される空気室116とに分離されている。燃料室115内のY方向に燃料ガスが流通する。空気室116内のX方向に支燃性ガスが流通する。
枠体150には,枠体150を同図の上下方向に貫通する支燃性ガス流路21,23,燃料ガス流路22,24が設けられている。
図3は,インターコネクタ130の正面図である。
インターコネクタ130は,空気電極層113に接して電気的導通を得るように設けられたものである。インターコネクタ130は,外周部131,平坦部132,および凸部133を有し,例えば,Crofer22合金,またはZMG232L合金から一体的に構成される。
インターコネクタの材料としては,導電性及び耐熱性を有する,例えばステンレス鋼,ニッケル基合金,クロム基合金等の耐熱合金が挙げられる。尚,後述する金属フレームも同様である。
具体的には,ステンレス鋼としては,フェライト系ステンレス鋼,マルテンサイト系ステンレス鋼,オーステナイト系ステンレス鋼が挙げられる。フェライト系ステンレス鋼としては,SUS430,SUS434,SUS405,SUS444等が挙げられる。マルテンサイト系ステンレス鋼としては,SUS403,SUS410,SUS431等が挙げられる。オーステナイト系ステンレス鋼としては,SUS201,SUS301,SUS305等が挙げられる。
更に,ニッケル基合金としては,インコネル600,インコネル718,インコロイ802等が挙げられる。クロム基合金としては,Ducrlloy CRF(94Cr5Fe1Y)等が挙げられる。また,Crofer22合金,ZMG232Lなども挙げられる。
外周部131は,インターコネクタ130の外周に配置される。尚,外周部131には,X方向に支燃性ガス流路21,23が設けられ,Y方向に燃料ガス流路22,24が設けられており,外周部131にはボルト45〜48が貫通する貫通孔25〜28が設けられている。
平坦部132は,外周部131内に配置される,四角形の平坦な領域である。なお,平坦部132は,外周部131と共に一つの平面を構成している。即ち,平坦部132,外周部131は明確には区分されない。このため,外周部131と平坦部132の境界を破線で表している。
凸部133は,平坦部132から突出し,その先端が空気電極層113の表面に接触するドーム形状の領域である。
凸部133の間をX方向に支燃性ガスが流れ,支燃性ガス流路21,23が配置されるX方向での支燃性ガスの流路が確保される。このため,凸部133は,X−Y平面で見ると,支燃性ガスが流れるX方向を長辺とする略長方形状を有する。
図3に,X,Y方向でのインターコネクタ130の変形容易性Fx,Fyを示す。
平坦部132が凸部133よりも変形容易であることから,平坦部132と凸部133の配置と変更容易性が対応する。
インターコネクタ130(2),130(3)はそれぞれ,固体酸化物形燃料電池セル100(1),100(2),固体酸化物形燃料電池セル100(2),100(3)で共用される。
また,固体酸化物形燃料電池セル100(2)の燃料電極層111は,集電体140,インターコネクタ130により固体酸化物形燃料電池セル100(3)の空気電極層113に電気的に接続される。固体酸化物形燃料電池セル100(2)の空気電極層113は,インターコネクタ130,集電体140,により固体酸化物形燃料電池セル100(1)の燃料電極層111に電気的に接続されている。尚,固体酸化物形燃料電池セル100の個数が4以上でも,最上部,最下部の固体酸化物形燃料電池セル100を除き,接続関係は同様である。
集電体140は,ニッケル(Ni)等の金属から構成できる。
最上部の固体酸化物形燃料電池セル100(1)の空気電極層113は,正極となる金属エンドプレート121に,最下部の固体酸化物形燃料電池セル100(3)の燃料電極層111は,負極となる金属エンドプレート122に,それぞれ電気的に接続されている。
(反り抑制層114)
反り抑制層114は,燃料極層111より膨張係数の小さな材料,例えば,固体電解質層112と同様の材料(具体的には,ZrO2系セラミック,LaGaO3系セラミック,BaCeO3系セラミック,SrCeO3系セラミック,SrZrO3系セラミック,及びCaZrO3系セラミック等)を利用できる。反り抑制層114の膨張係数が,燃料極層111より小さいことで,燃料電池セル本体110の反りの抑制が可能となる。
なお,ここでいう膨張係数は,温度の変動に起因する熱膨張のみならず,酸化,還元に起因する膨張,収縮をも含むものとする。燃料電池セル本体110の構成要素(燃料電極層111,固体電解質層112,空気電極層113)は,温度変化のみならず,周囲の雰囲気(ガス)による酸化,還元によっても,膨張,収縮し,その膨張係数の相違によって,燃料電池セル本体110が反る可能性がある。
図4は,燃料電池セル本体110の正面図および断面図である。図4(A)は,燃料電池セル本体110の正面図であり,図4(B),(C)がそれぞれ,燃料電池セル本体110を(A)のX1−X1,Y1−Y1で切断した状態を表す断面図である。また,X,Y方向での燃料電池セル本体110の変形(反り)Dx,Dyを示す。
なお,図4(A)では,判り易さのために,燃料電池セル本体110の最外周(セル内セパレータ155と接続される領域)は記載を省略している。
反り抑制層114は,X方向に5本の帯状の領域Ax1〜Ax5,Y方向に3本の帯状の領域Ay1〜Ay3を有する。この帯状の領域Ax1〜Ax5,Ay1〜Ay3を有することで,反り抑制層114は,反り抑制に異方性を有する。具体的には,Y方向がX方向より反り抑制が小さい(変形(反り)Dyが変形(反り)Dxより大きい(Dy>Dx))。これは,反り抑制層114のパターンの異方性に起因する。即ち,反り抑制層114は帯状の領域Ax1〜Ax5,Ay1〜Ay3に区分され,Y方向での帯状の領域の幅Sy1〜Sy3の合計Syが,X方向での帯状の領域の幅Sx1〜Sx5の合計Sxよりも,小さいことによる(Sy<Sx)。
このように,インターコネクタ130の変形容易性が大きい(変形容易性Fが大きい)方向(Y方向)と反り抑制層114の反り抑制が小さい(変形(反り)Dが大きい)方向(Y方向)とが一致する(略平行である)ことで,燃料電池セル本体110への負担(局所的圧力)が低減され,破損が防止される。また,燃料電池セル本体110とインターコネクタ130間の接続(電気的導通)を燃料電池セル本体110の全面で確保し易くなる。
(比較例1)
本発明の比較例1を説明する。図5(A)は,比較例1に係る固体酸化物形燃料電池の燃料電池セル本体110xの正面模式図である。
燃料電池セル本体110xは,反り抑制層114を有しない。この結果,X,Y方向いずれにおいても,燃料電池セル本体110xの反りに対して,インターコネクタ130の追随変形が不十分となる。この結果,固体酸化物形燃料電池セル100xへの負担(局所的圧力)が増大し,破損し易くなる。また,燃料電池セル本体110xとインターコネクタ130間の接続(電気的導通)を燃料電池セル本体110xの全面で確保し難くなる。
(比較例2)
本発明の比較例2を説明する。図5(B)は,比較例2に係る固体酸化物形燃料電池の燃料電池セル本体110x1の正面模式図である。
燃料電池セル本体110x1は,X,Y方向のいずれにも,幅が同一の3本の帯状の領域を有する反り抑制層114x1を備える。インターコネクタ130のX方向での変形容易性Fxが比較的小さいことを考慮すれば,X方向において,燃料電池セル本体110xの反りに対して,インターコネクタ130の追随変形が不十分となる。この結果,固体酸化物形燃料電池セル100xへの負担(局所的圧力)が増大し,破損し易くなる。また,燃料電池セル本体110xとインターコネクタ130間の接続(電気的導通)を燃料電池セル本体110xの全面で確保し難くなる。
(変形例1〜3)
以下,変形例1〜3につき説明する。図6(A)は,変形例1に係る固体酸化物形燃料電池セル100aの燃料電池セル本体110aの正面模式図である。図6(A)は,図4(A)と同様,判り易さのために,燃料電池セル本体110の最外周(セル内セパレータ155と接続される領域)は記載を省略している。
なお,燃料電池セル本体110a以外は,実施形態に係る固体酸化物形燃料電池セル100と同様とする。
変形例1の燃料電池セル本体110aは,X方向に3本,Y方向に2本の帯状の領域を有する反り抑制層114aを備える。実施形態と同様,X方向,Y方向での帯状の領域の本数が異なることで,反り抑制の異方性を確保できる。この結果,インターコネクタ130の変形容易性の異方性に対応し,電気的導通の確保等が可能となる。
図6(B),(C)は,変形例2,3に係る固体酸化物形燃料電池セル100b,100cの燃料電池セル本体110b,110cの正面模式図である。燃料電池セル本体110b,110c以外は,実施形態に係る固体酸化物形燃料電池セル100と同様とする。
変形例2の燃料電池セル本体110bは,X方向に5本,Y方向に2本の帯状の領域を有する反り抑制層114bを備える。変形例3の燃料電池セル本体110cは,X方向に5本,Y方向に1本の帯状の領域を有する反り抑制層114cを備える。
変形例2,3においても,実施形態および変形例1と同様,X方向,Y方向での帯状の領域の本数が異なることで,反り抑制の異方性を確保できる。この結果,インターコネクタ130の変形容易性の異方性に対応し,電気的導通の確保等が可能となる。
以上のように,X方向,Y方向での反り抑制層114の帯状の領域の本数を異ならせることで,反り抑制の異方性を確保し,インターコネクタ130の変形容易性の異方性に対応できる。
(1)実施形態,変形例3では,反り抑制層114が,X方向に沿い,かつ燃料電池セル本体110の中心を通る帯状の領域を有する。
反り抑制層114が,Y方向の幅を有することで,Y方向での反りが抑制される。また,反り抑制層114がY方向の対称軸(中心)を通ることで,反り抑制層114が反りの拘束点として機能し,Y方向でのうねり状態が変化する。このうねり状態の変化も,Y方向での反りの抑制に寄与する。
反り抑制層114は,X方向に沿っていることで,X方向での反りの抑制にも寄与する。
(2)実施形態,変形例1〜3では,反り抑制層114が,Y方向に沿い,かつ燃料電池セル本体110の中心を通る帯状の領域を有する。
反り抑制層114が,X方向の幅を有することで,X方向での反りが抑制される。また,反り抑制層114がX方向の対称軸(中心)を通ることで,反り抑制層114が反りの拘束点として機能し,X方向でのうねり状態が変化する。このうねり状態の変化も,X方向での反りの抑制に寄与する。
反り抑制層114は,Y方向に沿っていることで,Y方向での反りの抑制にも寄与する。
(3)実施形態,変形例3では,反り抑制層114が,X方向に沿い,かつ燃料電池セル本体110の中心を通る帯状の領域およびY方向に沿い,かつ燃料電池セル本体110の中心を通る帯状の領域を有する。
反り抑制層114が,X,Y両方向の幅を有することで,X,Y両方向での反りが抑制される。また,反り抑制層114がX,Y両方向の対称軸(中心)を通ることで,反り抑制層114が反りの拘束点として機能し,X,Y両方向でのうねり状態が変化する。このうねり状態の変化も,X,Y両方向での反りの抑制に寄与する。
(4)実施形態,変形例1,2では,燃料電池セル本体110の外周近傍(既述のように,燃料電池セル本体110の最外周は記載を省略している)に反り抑制層114が配置されている。この結果,燃料電池セル本体110の外周近傍において,反りによる応力がより抑制される。
これに対して,変形例3に示すように,燃料電池セル本体110の外周近傍の対向する2辺に,反り抑制層114を配置しないことも可能である。変形例3ではY方向の対応する辺に,反り抑制層114を配置していないが,Y方向およびX,Y方向双方の対応する辺に,反り抑制層114を配置しないようにすることも可能である。
以上の変形例において,反り抑制層114の帯状の領域の幅は,X,Y方向いずれにおいても,同一としている。このようにすることで,燃料電池セル本体110の面上での反り抑制の均一性が確保され,燃料電池セル本体110のうねりを低減できる。
これに対して,X,Y方向において,反り抑制層114の帯状の領域の幅を異ならせることも可能である。このようにすると,X,Y方向での反り抑制層114の帯状の領域の本数が同一の場合でも,反り抑制の異方性を確保できる。
(変形例4〜9)
以下,変形例4〜9につき説明する。図7(A1),(A2)はそれぞれ,変形例4に係る固体酸化物形燃料電池セル100のインターコネクタ130aの正面および側面の模式図である。
なお,インターコネクタ130a以外は,実施形態に係る固体酸化物形燃料電池セル100と同様とする。
インターコネクタ130aは,平坦部132a上に,Y方向に5本(X方向に1本のみ)の凸部133aを有する。凸部133aの間をY方向にガス(支燃性ガス等)を流すことができる。
ここでは,板状の平坦部132a上に凸部133aはが形成され,その結果,凸部133aにおいて,インターコネクタ130aは,平坦部132aの厚さと,凸部133aの厚さを合計した厚さを有することになる。これに対して,図2に示されるように,凸部133aであるか否かに拘わらず,インターコネクタ130aの厚さがほぼ一定としても良い。以下の変形例5〜9においても,この点は同様である。
凸部133aがY方向の長手方向を有することから,実施形態のインターコネクタ130と同様,インターコネクタ130aは,X方向での変形(曲がり)容易性FxがY方向での変形(曲がり)容易性Fxより小さい(Fx<Fy)。
図8(B1),(B2)〜図12(F1,F2)はそれぞれ,変形例5〜9に係る固体酸化物形燃料電池セル100のインターコネクタ130b〜130fの正面および側面の模式図である。
なお,インターコネクタ130b〜130f以外は,実施形態に係る固体酸化物形燃料電池セル100と同様とする。
インターコネクタ130bは,Y方向に5本,X方向に2本の凸部133bを有する。凸部133bの間をY方向にガス(支燃性ガス等)を流すことができる。
凸部133bがY方向の長手方向を有することから,実施形態のインターコネクタ130と同様,インターコネクタ130bは,X方向での変形(曲がり)容易性FxがY方向での変形(曲がり)容易性Fxより小さい(Fx<Fy)。
インターコネクタ130cは,一面に,Y方向に5本(X方向に1本のみ)の凸部133cを,他面に,Y方向に4本(X方向に1本のみ)の凸部134cを有する。凸部133cの間をY方向にガス(支燃性ガス等)を流すことができる。また,凸部134cの間をY方向にガス(燃料ガス等)を流すことができる。
凸部133c,134cが共にY方向の長手方向を有することから,実施形態のインターコネクタ130と同様,インターコネクタ130cは,X方向での変形(曲がり)容易性FxがY方向での変形(曲がり)容易性Fxより小さい(Fx<Fy)。
インターコネクタ130dは,両面それぞれに,Y方向に5本(X方向に1本のみ)の凸部133d,134dを有する。凸部133dの間をY方向にガス(支燃性ガス等)を流すことができる。また,凸部134dの間をY方向にガス(燃料ガス等)を流すことができる。
凸部133d,134dが共にY方向の長手方向を有することから,実施形態のインターコネクタ130と同様,インターコネクタ130dは,X方向での変形(曲がり)容易性FxがY方向での変形(曲がり)容易性Fxより小さい(Fx<Fy)。
インターコネクタ130eは,一面に,Y方向に4本(X方向に1本のみ)の凸部133eを,他面に,X方向に5本(Y方向に1本のみ)の凸部134eを有する。凸部133eの間をY方向にガス(支燃性ガス等)を流すことができる。また,凸部134eの間をX方向にガス(燃料ガス等)を流すことができる。
凸部133e,134eの長手方向が異なるが,この本数が異なることで,インターコネクタ130eは,X方向での変形(曲がり)容易性FxがY方向での変形(曲がり)容易性Fxより小さい(Fx<Fy)。
インターコネクタ130fは,一面に,Y方向に5本(X方向に1本のみ)の凸部133fを,他面に,X方向に5本(Y方向に1本のみ)の凸部134fを有する。凸部133fの間をY方向にガス(支燃性ガス等)を流すことができる。また,凸部134fの間をX方向にガス(燃料ガス等)を流すことができる。
凸部133f,134fの長手方向が異なり,かつその本数が同一で有るが,凸部133f,134f自体の変形(曲がり)容易性が異なることで,インターコネクタ130fは,X方向での変形(曲がり)容易性FxがY方向での変形(曲がり)容易性Fxより小さい(Fx<Fy)。
以上に示したように,インターコネクタ130の変形容易性の異方性は種々の要因で生じ得る。インターコネクタ130が凸部133,134を有する場合,これを纏めると以下のようになる。
(1)変形例4〜9において,凸部133a〜133f,凸部134a〜134fそれぞれがガスの流れる方向(例えば,X方向またはY方向)に沿って伸びた形状を有する。この結果,凸部133a〜133f,凸部134a〜134fそれぞれに関し,インターコネクタ130a〜130fの変形容易性の異方性が生じ得る。
(2)変形例4〜7では,凸部133a〜133d,凸部134a〜134dが同一方向に沿って伸びた形状を有することで,インターコネクタ130a〜130dの変形容易性が異方性を有している。この場合,凸部133a〜133d,凸部134a〜134dの変形容易性の異方性が一致していることから,凸部133a〜133d,凸部134a〜134dの一方のみの場合よりも,インターコネクタ130a〜130dの変形容易性の異方性がより強くなる。
(3)変形例8,9では,凸部133e,133f,凸部134e,134fが異なる方向に沿って伸びた形状を有することで,凸部133e,133f,凸部134e,134fそれぞれに起因する変形容易性の異方性がうち消し合う可能性が生じる。しかし,次のa,bのような場合,インターコネクタ130e,130fの変形容易性が異方性を有することになる。
a.変形例8では,凸部133e,134eそれぞれの間隔が異なることで,インターコネクタ130eの変形容易性が異方性を有している。
b.変形例9では,凸部133f,134fの変形容易性が異なることで,インターコネクタ130fの変形容易性が異方性を有している。
(比較例3)
以下,比較例3につき説明する。図13(X1),(X2)はそれぞれ,比較例3に係る固体酸化物形燃料電池セル100のインターコネクタ130xの正面および側面の模式図である。
インターコネクタ130xは,一面に,Y方向に5本(X方向に1本のみ)の凸部133xを,他面に,X方向に5本(Y方向に1本のみ)の凸部134xを有する。凸部133xの間をY方向にガス(支燃性ガス等)を流すことができる。また,凸部134xの間をX方向にガス(燃料ガス等)を流すことができる。
凸部133x,134xの長手方向が異なり,かつその本数が同一で有り,凸部133x,134x自体の変形(曲がり)容易性が同一で有る。この結果,インターコネクタ130xは,X,Y方向での変形(曲がり)容易性Fx,Fyが一致する(Fx=Fy)。
このように,変形(曲がり)容易性に異方性を有しないインターコネクタ130xの場合,反り抑制層114の反り抑制の異方性を確保する必要性が乏しくなる。
(その他の実施形態)
本発明の実施形態は上記の実施形態に限られず拡張,変更可能であり,拡張,変更した実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
例えば,変形例1〜3と変形例4〜9を組み合わせることができる。変形例1〜3は,燃料電池セル本体110の形態が異なる。変形例4〜9は,インターコネクタ130の形態が異なる。このように,異なる形態の燃料電池セル本体110とインターコネクタ130を適宜に組み合わせて,固体酸化物形燃料電池(固体酸化物形燃料電池スタック)10を構成できる。
上記実施形態では,空気電極層113側に反り抑制層114を配置している。これに対して,燃料電極層111側に反り抑制層114を配置しても良い。この場合,燃料電池セル本体110が,燃料電極層111上に,燃料電極層111より,膨張係数の小さな材料からなる反り抑制層114を有することになる。
10 固体酸化物形燃料電池
11 上面
12 底面
21,23 支燃性ガス流路
22,24 燃料ガス流路
25-28 貫通孔
41-48 ボルト
51-58 ナット
61-64 部材
100 固体酸化物形燃料電池セル
110 燃料電池セル本体
111 燃料電極層
112 固体電解質層
113 空気電極層
114 反り抑制層
115 燃料室
116 空気室
121 金属エンドプレート
122 金属エンドプレート
130 インターコネクタ
131 外周部
132 平坦部
133 凸部
140 集電体
150 枠体
151,152 絶縁性枠体
153,154 金属フレーム
155 セル内セパレータ

Claims (6)

  1. 空気電極層,固体電解質層,および燃料電極層を備え,発電機能を有する,第1の矩形の燃料電池セル本体と,
    前記空気電極層または前記燃料電極層の一方の電極層と電気的に接続される,第2の矩形のインターコネクタと,
    を具備する固体酸化物形燃料電池において,
    前記燃料電池セル本体が,前記一方の電極層上に,この一方の電極層より,膨張係数の小さな材料からなり,かつ前記第1の矩形の一辺に沿った第1の方向での反り抑制が,前記第1の矩形の他辺に沿った第2方向での反り抑制より,小さい,反り抑制層を有し,
    前記インターコネクタの,前記第2の矩形の一辺に沿った第3の方向での変形容易性が,前記インターコネクタの,前記第2の矩形の他辺に沿った第4の方向での変形容易性より,大きく,
    前記第1の方向と前記第3の方向が略平行で,前記第2の方向と前記第4の方向が略平行である,
    ことを特徴とする固体酸化物形燃料電池。
  2. 前記反り抑制層が,互いに分断または結合された複数の帯状の領域に区分され,
    前記第1の方向での前記帯状の領域の幅の合計S1が,前記第2の方向での前記帯状の領域の幅の合計S2より,小さい,
    ことを特徴とする請求項1記載の固体酸化物形燃料電池。
  3. 前記複数の帯状の領域が,前記第1の方向に沿う帯状の領域と,前記第2の方向に沿う帯状の領域と,を有し,
    前記第1の方向に沿う帯状の領域が,前記第1の矩形の中心を通過するように配置されている
    ことを特徴とする請求項2に記載の固体酸化物形燃料電池。
  4. 前記帯状の領域が,前記第1の矩形の4辺のうち一対の辺にのみ沿って形成される帯状の領域を有する
    ことを特徴とする請求項2または3に記載の固体酸化物形燃料電池。
  5. 前記インターコネクタが,平坦形状の平坦部と,前記平坦部の一方の面から突出して前記一方の電極層と電気的に接続される複数の凸部と,これら複数の凸部の間に形成され,前記第1および前記第2の方向にガスを流す,複数のガス流路と,を有する,
    ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の固体酸化物形燃料電池。
  6. 空気電極層,固体電解質層,および燃料電極層を備え,発電機能を有する,第1の矩形の燃料電池セル本体において,
    前記燃料電池セル本体が,前記空気電極層または前記燃料電極層の一方の電極層上に,この一方の電極層より,膨張係数の小さな材料からなり,かつ前記第1の矩形の一辺に沿った第1の方向での反り抑制が,前記第1の矩形の他辺に沿った第2方向での反り抑制より,小さい,反り抑制層を有
    前記一方の電極層と電気的に接続される,第2の矩形のインターコネクタであって,前記第2の矩形の一辺に沿った第3の方向での変形容易性が,前記第2の矩形の他辺に沿った第4の方向での変形容易性より,大きいインターコネクタに対して,
    前記第1の方向と前記第3の方向が略平行で,前記第2の方向と前記第4の方向が略平行であるように,配置される,
    ことを特徴とする燃料電池セル本体。
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