JP5866764B2 - 電力変換装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電力変換装置に関する。
特許文献1にはインバータの制御方法が記載されている。特許文献1では指令値と三角波との比較に基づいてインバータが制御される。指令値は次のように補正される。即ち三角波の半周期における指令値の平均値(時間積)と、かかる半周期における出力の平均値(時間積)との差分を、次の半周期の指令値に加えている。
これによって、インバータ1は直流電圧を指令値に即した交流電圧に変換してこれを出力することができる。
なお本発明に関連する技術が特許文献2,3に記載されている。
特許第3233005号 特開2001−298992号公報 特開2004−23920号公報
しかしながら、特許文献1に記載の技術ではインバータの入力線を流れる直流電流については着目されていない。直流電流は所定周期において脈動するが、特許文献1に記載の技術では、各周期間における直流電流のばらつき(各周期間における直流電流のオフセット量の差)を抑制することはできない。
そこで、本発明は、各周期間における直流電流のばらつきを低減できる電力変換装置を提供することを目的とする。
本発明にかかる電力変換装置の第1の態様は、スイッチング素子(S1〜S6)を有し、入力線(P1,P2)の間の直流電圧をM(Mは自然数)相交流電圧に変換してこの交流電圧を出力線(Pu,Pv,Pw)へと出力し、前記入力線に流れる直流電流(idc)が前記交流電圧の基本波の周期の2M分の1倍の周期を有して脈動する電力変換装置(1)であって、前記各周期における前記スイッチング素子(S1〜S6)のスイッチングパターンに基づいて前記直流電流(idc)を検出する電流検出部(4)と、各周期に共通な基準に対する各周期でのスイッチングパターンにおける前記直流電流のオフセット量、同士の差が低減するように、各周期毎に、各周期でのスイッチングパターンに応じた相の前記交流電圧についての電圧指令を補正する電圧指令補正部(31)と、補正後の前記電圧指令に基づいて前記スイッチング素子を制御するスイッチング制御部(32)とを備え、前記電圧指令は矩形波であって、前記補正は、前記電圧指令の幅を変化させる補正であり、前記電圧指令補正部(31)は、所定の一周期における前記直流電流(idc)の最大値、最小値、平均値または各周期において同じタイミングでの前記直流電流の値たる比較値が、前記一周期以前のm(mは2以上の整数)周期のそれぞれにおける前記比較値の平均と異なるときに、前記補正を行う
本発明にかかる電力変換装置の第の態様は、スイッチング素子(S1〜S6)を有し、入力線(P1,P2)の間の直流電圧をM(Mは自然数)相交流電圧に変換してこの交流電圧を出力線(Pu,Pv,Pw)へと出力し、前記入力線に流れる直流電流(idc)が前記交流電圧の基本波の周期の2M分の1倍の周期を有して脈動する電力変換装置(1)であって、前記各周期における前記スイッチング素子(S1〜S6)のスイッチングパターンに基づいて前記直流電流(idc)を検出する電流検出部(4)と、各周期に共通な基準に対する各周期でのスイッチングパターンにおける前記直流電流のオフセット量、同士の差が低減するように、各周期毎に、各周期でのスイッチングパターンに応じた相の前記交流電圧についての電圧指令を補正する電圧指令補正部(31)と、補正後の前記電圧指令に基づいて前記スイッチング素子を制御するスイッチング制御部(32)とを備え、前記電圧指令は矩形波であって、前記補正は、前記電圧指令の幅を変化させる補正であり、前記電圧指令補正部(31)は、所定の一周期における前記直流電流(idc)の最大値、最小値、平均値または各周期において同じタイミングでの前記直流電流の値たる比較値が、前記一周期以前のm(mは2以上の整数)周期のそれぞれにおける前記比較値の中で最も大きい、又は最も小さいときに、前記補正を行う。
本発明にかかる電力変換装置の第の態様は、第1又は第2の態様にかかる電力変換装置であって、前記電圧指令補正部(31)は、所定の一周期における前記直流電流(idc)の最大値、最小値、平均値または各周期において同じタイミングでの前記直流電流の値たる比較値が、前記一周期よりも(2m−1)(ただしmは自然数)×M周期前の周期における前記比較値と異なるときに、前記補正を行う。
本発明にかかる電力変換装置の第の態様は、第1から第のいずれか一つの態様にかかる電力変換装置であって、前記電圧指令補正部(31)は、前記オフセット量の前記差が大きいほど前記補正において前記平均値を大きく変化させる。
本発明にかかる電力変換装置の第の態様は、第の態様にかかる電力変換装置であって、前記電力変換装置(1)は、高電位が印加される第1の前記入力線(P1)と低電位が印加される第2の前記入力線(P2)との間で相互に直列に接続される一対の前記スイッチング素子(S1〜S6)の複数を有し、前記電圧指令補正部(31)は、m(mは2以上の自然数)周期のそれぞれにおける前記直流電流(idc)の最大値、最小値、平均値または各周期において同じタイミングでの前記直流電流の値たる比較値(Ipk[n],Ipk[n-1],Ipk[n-2])の平均値を算出する平均値算出部(319)と、所定の一周期における前記比較値(Ipk[n])から前記平均値を減算して差分値(ΔIpk)を算出する減算部(315)と、前記一周期における前記スイッチングパターンにおいて前記第2の前記入力線に接続される前記スイッチング素子のうち一つのみが導通するときのみ前記差分値の極性を反転させた上で、前記差分値の極性と同じ極性を有する補正値(ΔW)を、前記第1及び前記第2の前記入力線のいずれかに接続される前記スイッチング素子のうち導通する一つのみのスイッチング素子が属する相と同じ相についての前記電圧指令の幅に減算する補正部(311〜313,316)とを備える。
本発明にかかる電力変換装置の第の態様は、第の態様にかかる電力変換装置であって、前記電力変換装置(1)は、高電位が印加される第1の前記入力線(P1)と低電位が印加される第2の前記入力線(P2)との間で相互に直列に接続される一対の前記スイッチング素子(S1〜S6)の複数を有し、前記電圧指令補正部(31)は、所定の三周期のそれぞれにおける前記直流電流(idc)の最大値、最小値、平均値または各周期において同じタイミングでの前記直流電流の値たる比較値のうち中間値を選択する中間値選択部(320)と、所定の一周期における前記比較値から前記中間値を減算して差分値を算出する減算部(315)と、前記一周期における前記スイッチングパターンにおいて前記第2の前記入力線に接続される前記スイッチング素子のうち一つのみが導通するときのみ前記差分値の極性を反転させた上で、前記差分値の極性と同じ極性を有する補正値(ΔW)を、前記第1及び前記第2の前記入力線のいずれかに接続される前記スイッチング素子のうち導通する一つのみのスイッチング素子が属する相と同じ相についての前記電圧指令の幅に減算する補正部(311〜313,316)とを備える。
本発明にかかる電力変換装置の第の態様は、第の態様にかかる電力変換装置であって、前記電力変換装置(1)は、高電位が印加される第1の前記入力線(P1)と低電位が印加される第2の前記入力線(P2)との間で相互に直列に接続される一対の前記スイッチング素子(S1〜S6)の複数を有し、前記電圧指令補正部(31)は、所定の一周期における前記直流電流(idc)の最大値、最小値、平均値または各周期において同じタイミングでの前記直流電流の値たる比較値(Ipk[n])から、前記一周期よりも(2m−1)(ただし、mは自然数)×M周期前の前記直流電流の前記比較値(Ipk[n-3])を減算して差分値(ΔIpk)を算出する減算部(315)と、前記一周期における前記スイッチングパターンにおいて前記第2の前記入力線に接続される前記スイッチング素子のうち一つのみが導通するときのみ前記差分値の極性を反転させた上で、前記差分値の極性と同じ極性を有する補正値(ΔW)を、前記第1及び前記第2の前記入力線のいずれかに接続される前記スイッチング素子のうち導通する一つのみのスイッチング素子が属する相と同じ相についての前記電圧指令の幅に減算する補正部(311〜313,316)とを備える。
本発明にかかる電力変換装置の第の態様は、第から第の何れか一つの態様にかかる電力変換装置であって、前記補正部(311〜313,316)は、前記差分値に正の所定値(K)を乗算して前記補正値(ΔW)を算出する。
本発明にかかる電力変換装置の第1および第5の態様によれば、各周期間における直流電流のばらつき(オフセット量の差)を低減することができる。ばらつきが低減されることに伴って直流電流が低減すれば、スイッチング素子を流れる電流が低減するので、スイッチング素子の導通損失を低減することができる。しかも、一周期における比較値と、m周期のそれぞれにおける比較値の平均値とを比較しているので、外乱ノイズの影響を抑制できる。
本発明にかかる電力変換装置の第の態様によれば、最もばらつく直流電流を優先的に補正できるので、早期にばらつきを許容値内に収めることができる。
本発明にかかる電力変換装置の第及び第の態様によれば、2つの周期における直流電流を比較しているので、処理が簡易である。
本発明にかかる電力変換装置の第及び第の態様によれば、直流電流の振幅のばらつきを速やかに抑制できる。
本発明にかかる電力変換装置の第の態様によれば、第の態様にかかる電力変換装置と同じ効果を奏する。しかも一周期における比較値から中間値を減算して求まる差分値の正負の極性によって、当該比較値が三周期のそれぞれにおける比較値のうちで最も大きいのか、最も小さいのかを求めることができる。換言すれば、処理を簡易にできる。
インバータの概念的な構成を例示する図である。 直流電流およびスイッチング素子のオン/オフの模式的な一例を示す図である。 第1電圧指令の模式的な一例を示す図である。 線電流、直流電流およびスイッチング素子のオン/オフの模式的な一例を示す図である。 第2電圧指令の模式的な一例を示す図である。 電圧指令補正部の内部構成の一部の一例を示す機能ブロック図である。 電圧指令補正部の内部構成の一部の一例を示す機能ブロック図である。 電圧指令補正部の内部構成の一部の一例を示す機能ブロック図である。 電圧指令補正部の内部構成の一部の一例を示す機能ブロック図である。
実施の形態.
図1に示すように、電力変換装置の一例たるインバータ1は入力線P1,P2及び出力線Pu,Pv,Pwと接続される。入力線P1,P2には直流電圧が印加される。ここでは入力線P2に印加される電位は入力線P1に印加される電位よりも低い。
インバータ1は直流電圧を交流電圧に変換し、この交流電圧を出力線Pu,Pv,Pwへと出力する。より詳細な構造の一例として、インバータ1はスイッチング素子S1〜S6とダイオードD1〜D6とを備えている。スイッチング素子S1〜S6は例えば絶縁ゲートバイポーラトランジスタ又は電界効果トランジスタなどである。各スイッチング素子S1〜S3は出力線Pu,Pv,Pwの各々と入力線P1との間に設けられている。以下では、各スイッチング素子S1〜S3を上側のスイッチング素子とも呼ぶ。ダイオードD1〜D3のアノードはそれぞれ出力線Pu,Pv,Pwに接続され、ダイオードD1〜D3はそれぞれスイッチング素子S1〜S3と並列に接続される。各スイッチング素子S4〜S6は出力線Pu,Pv,Pwの各々と入力線P2との間に設けられている。以下では各スイッチング素子S4〜S6を下側のスイッチング素子とも呼ぶ。ダイオードD4〜D6のアノードは入力線P2に接続され、ダイオードD4〜D6はそれぞれスイッチング素子S4〜S6と並列に接続される。なお、ダイオードD1〜D6はスイッチング素子S1〜S6の寄生ダイオードであってもよい。
かかるスイッチング素子S1〜S6には制御部3からそれぞれスイッチ信号が与えられる。かかるスイッチ信号により各スイッチング素子S1〜S6が導通する。制御部3が適切なタイミングでスイッチング素子S1〜S6へとそれぞれスイッチ信号を与えることにより、インバータ1は直流電圧を交流電圧に変換する。なお、制御部3の制御によって、スイッチング素子S1,S4は相互に排他的に導通し、スイッチング素子S2,S5は相互に排他的に導通し、スイッチング素子S3,S6は相互に排他的に導通する。これは、入力線P1,P2が短絡してスイッチング素子に大電流が流れることを防止するためである。
なお図1の例示ではインバータ1は3つの出力線Pu,Pv,Pwと接続されている。つまり三相交流電圧を出力する三相インバータ1が図1に示されている。しかしながら、インバータ1は三相インバータに限らず単相インバータであってもよく、三相以上のインバータであってもよい。以下ではインバータ1が三相インバータである場合を例に採って説明する。
インバータ1は例えば誘導性負荷2を駆動することができる。誘導性負荷2は出力線Pu,Pv,Pwに接続される。誘導性負荷2は例えばモータである。インバータ1によって誘導性負荷2に交流電圧を印加されれば、誘導性負荷2に略正弦波状の交流電流が流れる。かかる交流電流は理想的には出力線Pu,Pv,Pwにはそれぞれ正弦波状の線電流iu,iv,iwが流れる。これによって誘導性負荷2が駆動される。ここでは、線電流がインバータ1から誘導性負荷2へと流れるときに線電流は正の値を有し、線電流が誘導性負荷2からインバータ1へと流れるときに線電流は負の値を有すると仮定する。
図2には、スイッチング素子S1〜S3の導通/非導通と、入力線P1,P2を流れる直流電流idcとの一例が例示されている。直流電流idcは交流電圧の基本波の周期の6(=交流電圧の相数×2)分の1の周期を有して脈動する。
スイッチング素子S1〜S3は例えば次のように導通される。スイッチング素子S1〜S3を互いに120度位相をずらして導通し、スイッチング素子S1〜S3の導通期間をいずれも交流電圧の半周期とする。なお図2のスイッチング素子S1〜S3のオン/オフを示す波形は、それぞれ出力線P1〜P3に印加される相電圧Vu,Vv,Vwと見なすことができる。
また上記スイッチング動作によって、スイッチング素子S1〜S6のスイッチングパターンは電気角60度毎に変化する。かかるスイッチングパターンとして8種類のパターンが存在する。上側および下側のスイッチング素子が導通することをそれぞれ「1」「0」で示し、各相のスイッチングパターンを並べて表すと、スイッチング素子S1〜S6のスイッチングパターンは次の8種類である。即ち、スイッチングパターンは、(000)(001)(010)(011)(100)(101)(110)(111)である。例えば下側のスイッチング素子S4,S5が導通し、上側のスイッチング素子S3が導通するときにはスイッチングパターン(001)が採用される。
また、これらのスイッチングパターンによってインバータ1が出力する電圧のベクトルを、上記数字の並びを2進数の数字と把握しこれを10進数で表して、それぞれ電圧ベクトルV0〜V7と表す。図2ではスイッチングパターンに対応させてそれぞれ電圧ベクトルV1〜V6が示されている。なお、以下では電圧ベクトルV0,V7を採用しない態様について説明する。
さて、かかるスイッチング素子S1〜S6の制御は、インバータ1が出力する相電圧についての第1電圧指令V*と、例えばキャリアCとの比較に基づく制御によって実現される。第1電圧指令V*は図3に示すように例えば矩形波であり、時間の経過と共に最大値V1(例えば1)と最小値V2(例えば0)とを交互に採る。ここでは第1電圧指令V*が自身の電圧平均Vaveよりも大きい期間T21は第1電圧指令V*が電圧平均Vaveよりも小さい期間T22と等しい。なお図3の例示では第1電圧指令V*が矩形波であるので、期間T21において第1電圧指令V*は最大値V1を採り、期間T22において第1電圧指令V*は最小値V2を採る。また図1の例示ではインバータ1は三相インバータであるので、第1電圧指令V*は相電圧指令Vu*,Vv*,Vw*を含み、これらの位相は互いに120度ずつずれる。
キャリアCは一般的には三角波であり、所定周期を有している。図3に例示するように第1電圧指令V*の最大値はキャリアCの最大値以上であり、第1電圧指令V*の最小値はキャリアCの最小値以下である。
かかる第1電圧指令V*とキャリアCとの比較に基づいてスイッチング素子S1〜S6を制御する。例えば第1電圧指令V*がキャリアC以上となる期間において、対応する相の上側スイッチング素子を導通させる。これによって、図2に例示するようにスイッチング素子S1〜S6が導通する。なお、第1電圧指令V*がキャリアC以上となる期間においては第1電圧指令V*はキャリアC以上の任意の値を採っても良い。第1電圧指令値V*がキャリアC以上であればその値がどのような値であろうと、比較結果が互いに同じだからである。同様に第1電圧指令V*がキャリアC以下となる期間においては第1電圧指令V*はキャリアC以下の任意の値を採ってよい。
<第1電圧指令の補正方法>
さて、図2の例示では各周期における直流電流idcの形状は、他の周期における直流電流idcの形状と同一である。しかしながら、実際には各周期における直流電流idcは電流値軸において正又は負の方向に平行移動し、各周期における直流電流の脈動がばらつく(例えば図4も参照)。なお、図4では線電流iu,iv,iwも示している。ここでいう直流電流idcの各周期間のばらつきは、各周期間における直流電流idcのオフセット量の差と把握することができる。なお各周期における直流電流idcのオフセット量の基準は各周期に共通な値(例えば0)である。
そこで、本実施の形態では、直流電流idcを検出し、直流電流idcの各周期間におけるばらつき(オフセット量の差)を低減するように、周期毎に、各周期でのスイッチングパターンに応じた相の第1電圧指令V*を補正する。以下、より詳細な具体例について説明する。
制御部3には直流電流idcを検出する電流検出部4が接続されている。電流検出部4は例えば入力線P2を流れる直流電流idcを検出する。なお電流検出部4は入力線P1を流れる直流電流idcを検出しても良い。ただし、入力線P1には高電位が印加されることから、電流検出部4として絶縁性の高い検出部を採用する必要があり、製造コストの増大を招く。よって、電流検出部4は入力線P2を流れる直流電流idcを検出することが望ましい。
制御部3は、電圧指令補正部31とスイッチング制御部32とメモリ部33とを備えている。メモリ部33は電流検出部4から受け取る直流電流idcを保持し、これを電圧指令補正部31へと与えることができる。
電圧指令補正部31には、直流電流idcと、インバータ1が出力する相電圧(以下、出力電圧とも呼ぶ)についての第1電圧指令V*とが入力される。電圧指令補正部31は直流電流idcの各周期間のばらつき(オフセット量の差)を求めることができる。オフセット量の差の検出の具体例については後に詳述する。
電圧指令補正部31は、所定の一周期の直流電流idcのオフセット量と、他の少なくとも一周期の直流電流idcのオフセット量との差が低減するように、当該一周期のスイッチングパターンに応じた相の第1電圧指令V*に対してその平均値を増減させる補正を行う。より詳細には、表1のように補正を行う。
Figure 0005866764
表1において、「スイッチングパターン」の欄は当該一周期で採用されるスイッチングパターンを示している。「オフセットの大小」の欄は当該一周期における直流電流idcのオフセット量と、他の少なくとも一つの周期における直流電流idcのオフセット量との大小を示している。「オフセットの大小」の欄においては、当該一周期におけるオフセット量が大きいときに「大」を記している。「電圧指令」の欄はスイッチングパターンに応じた相の第1電圧指令V*、即ち補正の対象となる第1電圧指令V*を示している。「変化の方向」の欄は、第1電圧指令V*の平均値を変化させる方向を示している。「変化の方向」の欄において、第1電圧指令V*の平均値を増大させる場合は「正」、低減させる場合は「負」を記している。
一例として、図4を参照して周期Ti6における補正の内容を表1に則って説明する。周期Ti6においては電圧ベクトルV1が採用される。つまりスイッチングパターン(001)が採用される。よって表1から、補正の対象はw相の相電圧指令Vw*である。そして、当該周期Ti6における直流電流idcのオフセット量が、他の少なくとも一つの周期(例えば周期Ti5)における直流電流idcのオフセット量よりも小さいときには、相電圧指令Vw*の平均値を増大させる補正を行う。かかる補正は例えば相電圧指令Vw*がキャリアC以上となる期間(幅)を増大することによって実現される。例えば図5に示すように期間T21が増大される。なお、図5の例示では第1電圧指令V*は矩形波であるので、期間T21の変化量ΔTの分、期間T22を低減させることが望ましい。これによって出力電圧の周期は変更されない。この点は他の態様であっても同様であるので以下では繰り返しの説明を避ける。
一方、当該周期Ti6における直流電流idcのオフセット量が、他の少なくとも一つの周期における直流電流idcのオフセット量よりも大きいときには、相電圧指令Vw*の平均値を低減させる補正を行う。かかる補正は例えば相電圧指令Vw*がキャリアC以上となる期間(幅)を低減することによって実現される。
他の周期Ti1〜Ti5においても、表1に則って第1電圧指令V*が補正される。
ここで、上記補正について表現を変えて説明する。まず補正の対象となる第1電圧指令V*(以下、対象電圧指令とも呼ぶ)とスイッチングパターンとの関係について説明する。表1の各スイッチングパターンにおいては、入力線P1に接続される上側のスイッチング素子S1〜S3の一つのみが導通する状態、または入力線P2に接続される下側のスイッチング素子S4〜S6の一つのみが導通する状態が採用される。なお各スイッチングパターンにおいて「1」が一つのみであるときには上側のスイッチング素子S1〜S3のうち一つのみが導通する。例えばスイッチングパターン(100)では上側のスイッチング素子S1〜S3のうちスイッチング素子S1のみが導通する。一方「0」が一つのみであるときには、下側のスイッチング素子S4〜S6のうち一つのみが導通する。例えばスイッチングパターン(101)では下側のスイッチング素子S4〜S6のうちスイッチング素子S5のみが導通する。
対象電圧指令は、上側のスイッチング素子S1〜S3又は下側のスイッチング素子S4〜S6のうち導通する一つのみのスイッチング素子が属する相と同じ相の第1電圧指令V*である。例えばスイッチングパターン(100)或いはスイッチングパターン(011)では、相電圧指令Vu*が補正の対象となる。これは、表1の「スイッチングパターン」と「電圧指令」との対応から理解できる。
次に、対象電圧指令を補正する条件と補正の内容について表現を変えて説明する。ここでは、以下の4つの場合に分けて説明する。
第1に、上側のスイッチング素子S1〜S3のうち一つのみが導通しており、かつ所定の一周期におけるオフセット量が他の少なくとも一つの周期におけるオフセット量よりも大きいときには、対象電圧指令の平均値を低減させる。これは、表1において、スイッチングパターン(001)(010)(100)が採用されており、かつ「オフセットの大小」が「大」であるときには、「変化の方向」は「負」であることから理解できる。
第2に、下側のスイッチング素子S4〜S6のうち一つのみが導通しており、かつ所定の一周期におけるオフセット量が他の少なくとも一つの周期におけるオフセット量よりも小さいときには、対象電圧指令の平均値を低減させる。これは、表1において、スイッチングパターン(011)(101)(110)が採用されており、かつ「オフセットの大小」が「小」であるときには、「変化の方向」は「負」であることから理解できる。
第3に、上側のスイッチング素子S1〜S3のうち一つのみが導通しており、かつ所定の一周期におけるオフセット量が他の少なくとも一つの周期におけるオフセット量よりも小さいときには、対象電圧指令の平均値を増大させる。これは、表1において、スイッチングパターン(001)(010)(100)が採用されており、かつ「オフセットの大小」が「小」であるときには、「変化の方向」は「正」であることから理解できる。
第4に、下側のスイッチング素子S4〜S6のうち一つのみが導通しており、かつ所定の一周期におけるオフセット量が他の少なくとも一つの周期におけるオフセット量よりも大きいときには、対象電圧指令の平均値を増大させる。これは、表1において、スイッチングパターン(011)(101)(110)が採用されており、かつ「オフセットの大小」が「大」であるときには、「変化の方向」は「正」であることから理解できる。
電圧指令補正部31は上述したように第1電圧指令V*に対して補正を行い、この補正後の第1電圧指令V*(以下、第2電圧指令V**とも呼ぶ)をスイッチング制御部32に出力する。
スイッチング制御部32は第2電圧指令V**とキャリアCとの比較に基づいてスイッチング素子S1〜S6を制御する。なお、スイッチング制御部32は物理的に第2電圧指令V**とキャリアCとを比較する必要はなく、第2電圧指令V**と仮想的なキャリアCとの比較結果を演算により算出しても構わない。このスイッチング制御部32の動作によって例えば第2電圧指令V**と同形状の相電圧が出力線Pu,Pv,Pwから出力される。
上述した制御によって直流電流idcの各周期間におけるオフセット量の差を低減することができる。この理由は以下の通りである。
例えば図4を参照して、周期Ti6において相電圧指令Vw*の期間T21が増大すると、相電圧Vwが高電位を採る期間が増大する。これに伴って、線電流iwが正の領域において増大する。一方スイッチングパターン(001)が採用される周期Ti6においては、正の線電流iwが直流電流idcとして入力線P1,P2を流れるので、周期Ti6における直流電流idcが増大する。したがって、直流電流idcの各周期間におけるオフセット量の差が低減する。
他の周期Ti1〜Ti5についても同様である。なお当該補正によって、例えば周期Ti2における直流電流idcが増大、或いは低減したとしても、周期Ti2におけるオフセット量はその前後の周期Ti1,Ti3におけるオフセット量のいずれか一方のみに近づくだけで、全体としてはオフセット量の差が低減されないとの懸念が生じる。しかしながら、上述の補正を周期毎に行うことで、いずれは直流電流idcの各周期間のオフセット量の差が低減される。
次に、オフセット量の差を低減することに起因する効果について説明する。上述したように、各周期における直流電流idcが増大/低減してオフセット量の差が低減される。よって直流電流idcの最大値も低下し、これに伴ってスイッチング素子を流れる電流の最大値が低下する。よってスイッチング素子の導通損を低減することができる。
さらに各周期間における直流電流idcのオフセット量の差が低減することにより、各線電流iu,iv,iwのオフセットも抑制できる。これは、各周期における直流電流idcは線電流iu,iv,iwと対応するからである。例えば図4に示すように、線電流ivが正の方向にオフセットしていることを考慮する。スイッチングパターン(101)が採用される周期Ti1では直流電流idcは負の線電流ivの絶対値と一致する。よって、線電流ivの正のオフセットに伴って、周期Ti1における直流電流idcは負の方向にオフセットする。またスイッチングパターン(010)が採用される周期Ti4では直流電流idcは正の線電流ivと一致する。よって、線電流ivの正のオフセットに伴って周期Ti4における直流電流idcが正の方向にオフセットする。逆に、周期Ti1,Ti4の間における直流電流idcのオフセット量の差が低減すれば、線電流ivの最大値と、その最小値の絶対値との差が低減するので、線電流ivのオフセットが抑制される。これは他の線電流iu,iwについても同様である。
また本実施の形態では、直流電流idcを検出している。直流電流idcを検出することで、出力線Pu,Pv,Pwを流れる線電流を検出して線電流のオフセットを抑制する場合に比べて、以下に述べる有利な効果を招来する。
電流検出器は自身の特性により実際の電流よりも所定値だけ異なった電流値を検出する。かかる所定値を電流検出器の検出器オフセット量と呼ぶ。正確な電流値の検出のためには検出器オフセット量が零となるように電流検出器を調整することが望ましいものの、かかる検出器オフセット量は周囲温度によっても変化するため、インバータ1の動作中において比較的長い期間で検出器オフセット量は変動する。
さて、例えば電流検出器が出力線Puを流れる線電流iuを検出すると、実際には線電流iuの値Iu1と電流検出器自身の検出器オフセット量Ioとの加算値が検出値(Iu1+Io)として検出される。よって、例えば線電流iuのオフセットが零であったとしても、検出値(Iu+Io)は検出器オフセット量Ioだけオフセットする。そして、この検出値(Iu+Io)のオフセットを解消するように電圧指令を補正すれば、実際の線電流iuは検出器オフセット量Ioの分、オフセットすることとなる。
このような電流検出器による線電流のオフセットを解消しようとすれば、一旦、出力線Pu,Pv,Pwに流れる電流を零に制御し、このときの検出値が零になるように電流検出器を校正する必要がある。しかも、検出器オフセット量Ioは比較的長い期間で変動するので、この校正はインバータ1の動作中のいくつかの時点で行う必要がある。
一方、本実施の形態において、電流検出部4の検出値は、直流電流idcの値Idc1と電流検出部4の検出器オフセット量Io1との加算値となる。そして、本実施の形態によれば、この検出値(Idc1+Io1)の各周期間のオフセット量の差が低減される。さて、検出器オフセット量Io1は、交流電圧の周期(直流電流idcの周期の6倍)よりも十分に長い期間で変動するので、交流電圧の周期程度の期間では一定と見なすことができる。よって、検出値(Idc+Io1)の各周期間のオフセット量の差が低減すれば、検出値(Idc+Io1)から検出器オフセット量Io1を減算した直流電流Idcの各周期間のオフセット量の差も低減される。したがって、線電流iのオフセットも適切に低減することができる。
以上のように、本実施の形態によれば、電流検出部4の検出器オフセット量Io1の影響を受けずに直流電流idcの各周期間のオフセット量の差を低減でき、しかも線電流iのオフセットも適切に低減できる。換言すれば、電流検出部4の校正を行う必要がない。
<補正量>
第1電圧指令V*の平均値を変化させる量は、各周期間における直流電流idcのオフセット量の差が大きいほど大きいことが望ましい。より詳細な一例として補正によって変化する幅の変化量ΔT(図3参照)はオフセット量の差が大きいほど大きいことが望ましい。これによって速やかに周期間における直流電流idcのオフセット量の差を低減することができる。
<オフセット量の差の検出例1>
所定の一周期における直流電流idcと、当該一周期以前のm(mは2以上の自然数)周期のそれぞれにおける直流電流idcを比較して、直流電流idcのオフセット量の差を検出する。まず各周期における直流電流idcのオフセット量を表す指標を算出する。かかる指標は例えば各周期における直流電流idcの最大値、最小値または平均値である。また、かかる指標として、各周期において同じタイミングでの直流電流idcの値を採用してもよい。たとえば各周期の始期を0度とすれば各周期において48度であるときの直流電流idcの値を採用しても良い。換言すれば、周期Tin(nは整数)において(60n−12)度であるときの直流電流idcの値が指標として採用される。そして、一周期における直流電流idcの指標が、m周期のそれぞれにおける直流電流idcの指標の平均値と異なっているときに、上述した補正を実行する。
本制御によれば、一周期における直流電流idcの指標を、m周期の直流電流idcの指標の平均値と比較している。したがって例えば外乱ノイズなどの影響を抑制して補正を行うことができる。
図6はかかる補正を実行する電圧指令補正部31の内部構成の一部の概念的な一例を示す機能ブロック図である。電圧指令補正部31はメモリ部分317,318と、平均値算出部319と、符号選択部316と、補正値決定部311と、減算器312,315と、加算器313とを備えている。
メモリ部317,318には各周期における直流電流idcの指標が入力される。以下では指標として最大値を例示する。メモリ部317は入力された最大値Ipk[n](nは整数)これを少なくとも2周期に渡って保持し、2周期前の最大値Ipk[n−2]を平均値算出部319に出力する。メモリ部分318は最大値Ipk[n]を少なくとも1周期に渡って保持し、1周期前の最大値Ipk[n−1]を平均値算出部319に出力する。かかるメモリ部分317,318はメモリ33の機能によって実現される。
平均値算出部319には最大値Ipk[n],Ipk[n−1],Ipk[n−2]が入力される。なお平均値算出部319には必ずしも3周期分の最大値が入力される必要はなく、2周期分以上の最大値が入力されれば良い。平均値算出部319は入力された最大値Ipk[n],Ipk[n−1],Ipk[n−2]の平均値を算出し、この平均値を減算器315に出力する。
減算器315は最大値Ipk[n]から平均値を減算して差分値ΔIpkを算出し、差分値ΔIpkを符号選択部316に出力する。
符号選択部316にはスイッチングパターンも入力される。そして符号選択部316はスイッチングパターンにおいて、入力線P2に接続されるスイッチング素子S4〜S6のうち一つのみが導通するときには符号選択部316は差分値ΔIpkの極性を反転させて、反転後の差分値ΔIpkを補正値決定部311に出力する。かかる反転は、例えば差分値ΔIpkに−1を乗算することで実現される。これ以外のときには符号選択部316は入力された差分値ΔIpkをそのまま補正値決定部311に出力する。
なお、例えば補正値決定部311は相毎に設けられる。符号選択部316はスイッチングパターンから補正の対象となる第1電圧指令V*の相を例えば表1に基づいて認識することができ、その相についての補正値決定部311に差分値ΔIpkを出力する。図6においては一例としてu相の補正値決定部311が示されている。
補正値決定部311は入力された差分値ΔIpkの極性と同じ極性を有する補正値ΔWを、減算器312および加算器313に出力する。なお、例えば減算器312および加算器313は相毎に設けられる。図6においては一例としてu相の減算器312および加算器313が示されている。
減算器312には第1電圧指令V*の期間T21を表す値Wpと、補正値ΔWが入力される。なお、入力される値Wpは補正の対象となる第1電圧指令V*についての信号である。図6の例示では、補正の対象が相電圧指令Vu*である場合の構成が示されており、値Wpとして相電圧指令Vu*についての値Wupが減算器312に入力される。減算器312は値Wupから補正値ΔWを減算する。
加算器313には第1電圧指令V*の期間T22を表す値Wnと、補正値ΔWとが入力される。減算器312と同様に値Wnは補正の対象となる第1電圧指令V*についての信号である。図6の例示では、値Wnとして相電圧指令Vu*についての値Wunが加算器313に入力される。加算器313は値Wunに補正値ΔWを加算する。
かかる電圧指令補正部31において、値Wup,Wunは次のように変化する。即ち、上側のスイッチング素子S1〜S3のうち一つのみが導通しており、かつ差分値ΔIpk[n]が正であるとき、若しくは下側のスイッチング素子S4〜S6のうち一つのみが導通しており、かつ差分値ΔIpk[n]が負であるときに、値Wupが低減し、値Wunが増大する。これによって、第1電圧指令値V*の平均値を増大させる補正が実行される。一方で、上側のスイッチング素子S1〜S3のうち一つのみが導通しており、かつ差分値ΔIpk[n]が負であるとき、若しくは下側のスイッチング素子S4〜S6のうち一つのみが導通しており、かつ差分値ΔIpk[n]が正であるときには、値Wupが増大し、値Wunが低減する。これによって、第1電圧指令値V*の平均値を低減させる補正が実行される。
なお補正値決定部311は相毎に設けられなくてもよい。補正値決定部311は、符号選択部316から対象電圧指令の相の情報を受け取り、当該情報に基づいて補正値ΔWを、この相の減算器312及び加算器313へと出力してもよい。更に減算器312および加算器313も相毎に設けられなくてもよい。つまり、一つの補正値決定部311と一つの減算器312と一つの加算器313が設けられてもよい。この場合、対象電圧指令の値Wp,Wnが減算器312および加算器313にそれぞれ入力されればよい。
なお符号選択部316と補正値決定部311と減算器312と加算器313とからなる部分は、一周期におけるスイッチングパターンにおいて入力線P2に接続されるスイッチング素子のうち一つのみが導通するときのみ差分値ΔIpkの極性を反転させた上で、差分値ΔIpkの極性と同じ極性を有する補正値ΔWを、入力線P1,P2のいずれかに接続されるスイッチング素子のうち導通する一つのみのスイッチング素子が属する相と同じ相についての第1電圧指令V*の幅に減算する補正部と把握できる。
そして、電圧指令補正部31は減算器312と加算器313から出力される演算後の値Wp,Wnに基づいて第2電圧指令V**を生成し、この第2電圧指令V**をスイッチング制御部32へと出力する。
なお補正値決定部311は差分値ΔIpkに所定のゲインK(Kは正の値)を乗算して補正値ΔWを算出してもよい。この場合、差分値ΔIpkが大きいほど補正値ΔWは大きい値に決定される。つまり、直流電流idcのオフセット量の差が大きいほど補正値ΔWが大きくなる。これによって、周期間における直流電流idcのオフセット量の差を速やかに低減することができる。また差分値ΔIpkに所定のゲインKpを乗算した値と、当該差分値ΔIpkの積分値に所定のゲインKiを乗算した値とを加算して、補正値ΔWを算出してもよい。これによって当該差分値ΔIpkが大きいときには速やかに当該差分値ΔIpkを低減させることができ、当該差分値ΔIpkが小さいときには精細に当該差を調整できる。これらの補正値ΔWの算出方法は後述する他の態様であっても同様であるので、以下では繰り返しの説明を避ける。
図7は電圧指令補正部31の内部構成の一部の概念的な一例を示す機能ブロック図である。図6の電圧指令補正部31と比較して、メモリ部317,318及び平均値算出部320の代わりに、ローパスフィルタ321が設けられている。ローパスフィルタ321には直流電流idcが入力される。ローパスフィルタ321は直流電流idcを実質的に積分して減算器315へと出力する。
減算器315には、一周期における直流電流idcの平均値Iave[n]と、ローパスフィルタ321の出力とが入力される。減算器315は平均値Iave[n]からローパスフィルタ321の出力を減算した差分値ΔIaveを符号選択部316に出力する。
符号選択部316、補正値決定部311、減算器312及び加算器313は、上述した動作を差分値ΔIpk[n]を差分値ΔIave[n]に読み替えて実現される動作を行う。
かかる電圧指令補正部31によれば、上側のスイッチング素子S1〜S3のうち一つのみが導通しており、かつ平均値Iave[n]が直流電流idcの平均(ローパスフィルタ321の出力)よりも大きいとき、若しくは下側のスイッチング素子S4〜S6のうち一つのみが導通しており、かつ平均値Iave[n]が直流電流idcの平均よりも小さいときには、値Wupが低減し、値Wunが増大する。一方で、上側のスイッチング素子S1〜S3のうち一つのみが導通しており、かつ平均値Iave[n]が直流電流idcの平均よりも小さいとき、若しくは下側のスイッチング素子S4〜S6のうち一つのみが導通しており、かつ平均値Iave[n]が直流電流idcの平均よりも大きいときには、値Wupが増大し、値Wunが低減する。したがって、直流電流idcの周期間におけるオフセット量の差を低減できる。
なおローパスフィルタ321は直流電流idcの平均を出力することができることから、ローパスフィルタ321の出力は、各周期における直流電流idcの平均値の複数周期における平均であると把握することができる。
<オフセット量の差の検出例2>
所定の一周期における直流電流idcの指標が、m周期のそれぞれにおける直流電流idcの指標のうちで最も大きい又は最も小さいときに、上述の補正を実行する。以下、図4を参照しつつ、指標として最大値を採用した例について詳細に説明する。ここでは以下の4つの場合に応じて補正を行う。
第1に、上側のスイッチング素子S1〜S3のうち一つのみが導通しており、かつ所定の一周期における最大値(例えばIpk[k+3])が当該一周期以前のm周期における最大値(例えばIpk[k+1],Ipk[k+2],Ipk[k+3])のうちで最も大きいときに、対象電圧指令(例えば相電圧指令値Vv*)の平均値を低下させる補正を行う。
第2に、下側のスイッチング素子S4〜S6のうち一つのみが導通しており、かつ所定の一周期における最大値(例えばIpk[k+4])が当該一周期以前のm周期における最大値(例えばIpk[k+2],Ipk[k+3],Ipk[k+4])のうちで最も小さいときに、対象電圧指令(例えば相電圧指令値Vu*)の平均値を低下させる補正を行う。
第3に、上側のスイッチング素子S1〜S3のうち一つのみが導通しており、かつ所定の一周期における最大値(例えばIpk[k+5])が当該一周期以前のm周期における最大値(例えばIpk[k+3],Ipk[k+4],Ipk[k+5])のうちで最も小さいときに、対象電圧指令(例えば相電圧指令値Vw*)の平均値を増大させる補正を行う。
第4に、下側のスイッチング素子S4〜S6のうち一つのみが導通しており、かつ所定の一周期における最大値(例えばIpk[k+2])が当該一周期以前のm周期における最大値(例えばIpk[k],Ipk[k+1],Ipk[k+2])のうちで最も大きいときに、対象電圧指令(例えば相電圧指令値Vw*)の平均値を増大させる補正を行う。
かかる制御によって、直流電流idcの各周期間におけるオフセット量の差を低減できる。これによって各周期間における直流電流idcのばらつきが均一化される。ひいては線電流のオフセットを低減でき、しかも各線電流の間における振幅のばらつきも低減できる。さらには一周期における直流電流idcの指標が、m周期の直流電流idcの指標のうちで最も大きい、又は最も小さいときに補正を行っている。よって、各周期間において最もばらつく直流電流idcを優先的に補正できる。言い換えれば、所定の一周期における直流電流idcを変化させても、m周期の全体としては直流電流idcのオフセット量のばらつきが低減されないときには、補正が行われない。よって不要な処理を行わずに直流電流idcのばらつきを均一化することができる。
図8はかかる補正を実行する電圧指令補正部31の内部構成の一部の概念的な一例を示す機能ブロック図である。電圧指令補正部31は補正値決定部311と、減算器312,315と、加算器313と、符号選択部316と、メモリ部分317,318と、中間値算出部320とを備えている。
メモリ部317,318は図6に例示するメモリ部317,318と同様の機能を有するものの、これらの出力は中間値算出部320に与えられる。
中間値算出部320には3周期分の指標(たとえば最大値Ipk[n],Ipk[n−1],Ipk[n−2])が入力される。以下、指標として最大値を例示する。中間値算出部320は最大値Ipk[n],Ipk[n−1],Ipk[n−2]のうち、最大値でも最小値でもない中間の中間値を算出し、この中間値を減算器315に出力する。
減算器315は最大値Ipk[n]から中間値を減算して差分値ΔIpkを算出し、差分値ΔIpkを符号選択部316に出力する。この差分値ΔIpkが正の値であれば最大値Ipk[n]は最大値Ipk[n],Ipk[n−1],Ipk[n−2]の中で最も大きい。一方、この差分値ΔIpkが負の値であれば最大値Ipk[n]は最大値Ipk[n],Ipk[n−1],Ipk[n−2]の中で最も小さい。またこの差分値ΔIpkが零であれば最大値Ipk[n]は最大値Ipk[n],Ipk[n−1],Ipk[n−2]の中での中間値である。このように差分値ΔIpkの極性によって最大値Ipk[n]が最も大きいのか、最も小さいのかを判別することができる。なお、かかる判別は中間値が一つであるので行うことができる。言い換えれば、中間値算出部には三周期分の最大値が入力される必要がある。
符号選択部316、補正値決定部311、減算器312及び加算器313については図6に例示したものと同様であるので詳細な説明は省略する。
かかる電圧指令補正部31によれば、上側のスイッチング素子S1〜S3のうち一つのみが導通しており、かつ最大値Ipk[n]が最大値Ipk[n−2],Ipk[n−1],Ipk[n]の中で最も大きいとき、若しくは下側のスイッチング素子S4〜S6のうち一つのみが導通しており、かつ最大値Ipk[n]が最大値Ipk[n−2],Ipk[n−1],Ipk[n]の中で最も小さいときには、値Wupが低減し、値Wunが増大する。一方で、上側のスイッチング素子S1〜S3のうち一つのみが導通しており、かつ最大値Ipk[n]が最大値Ipk[n−2],Ipk[n−1],Ipk[n]の中で最も小さいとき、若しくは下側のスイッチング素子S4〜S6のうち一つのみが導通しており、かつ最大値Ipk[n]が最大値Ipk[n−2],Ipk[n−1],Ipk[n]の中で最も大きいときには、値Wupが増大し、値Wunが低減する。したがって、直流電流idcの各周期間におけるオフセット量の差を低減することができる。ひいては線電流のオフセットを低減できる。
<オフセット量の検出例3>
所定の一周期における直流電流idcと、当該一周期より(2m−1)×(交流電圧の相数)(=例えば3)周期前の周期における直流電流idcを比較して、直流電流idcのオフセット量の差を検出しても良い。まず各周期における直流電流idcの指標を求める。そして、一周期における直流電流idcの指標が、例えば3周期前の周期における指標よりも大きい又は小さいときに、上述した補正を実行する。以下、図4を参照しつつ、指標として最大値を採用した例について詳細に説明する。ここでは以下の4つの場合に応じて補正を行う。
第1に、上側のスイッチング素子S1〜S3のうち一つのみが導通しており、かつ所定の一周期における最大値(例えばIpk[k+3])が当該一周期よりも3周期前の周期における最大値(例えばIpk[k])よりも大きいときに、対象電圧指令(例えば相電圧指令値Vv*)の平均値を低下させる補正を行う。
第2に、下側のスイッチング素子S4〜S6のうち一つのみが導通しており、かつ所定の一周期における最大値(例えばIpk[k+4])が当該一周期よりも3周期前の周期における最大値(例えばIpk[k+1])よりも小さいときに、対象電圧指令(例えば相電圧指令値Vu*)の平均値を低下させる補正を行う。
第3に、上側のスイッチング素子S1〜S3のうち一つのみが導通しており、かつ所定の一周期における最大値(例えばIpk[k+5])が当該一周期よりも3周期前の周期における最大値(例えばIpk[k+2])よりも小さいときに、対象電圧指令(例えば相電圧指令値Vw*)の平均値を増大させる補正を行う。
第4に、下側のスイッチング素子S4〜S6のうち一つのみが導通しており、かつ所定の一周期における最大値(例えばIpk[k+2])が当該一周期よりも3周期前の周期における最大値よりも大きいときに、対象電圧指令(例えば相電圧指令値Vw*)の平均値を増大させる補正を行う。
かかる制御によって、直流電流idcの各周期間におけるオフセット量の差を低減できる。しかも当該一周期において直流電流idcと一致する線電流の相は、当該一周期よりも3周期前の周期において直流電流idcと一致する線電流の相と同じである。そして、この2つの周期の間における直流電流idcのオフセット量の差を低減できるので、この線電流のオフセットを低減することができる。
図9はかかる補正を実行する電圧指令補正部31の内部構成の一部の概念的な一例を示す機能ブロック図である。電圧指令補正部31はメモリ部分314と、符号選択部316と、補正値決定部311と、減算器312,315と、加算器313とを備えている。
メモリ部分314は、直流電流idcの指標(たとえば最大値Ipk[n])が入力されてこれを少なくとも直流電流idcの3周期に渡って保持する。以下では指標として最大値を例示する。そして、メモリ部分314は最大値Ipk[n]が検出される一周期よりも3周期前の最大値Ipk[n−3]を減算器315に出力する。かかるメモリ部分314はメモリ33に機能によって実現される。
減算器315は最大値Ipk[n]から最大値Ipk[n−3]を減算して差分値ΔIpkを算出し、差分値ΔIpkを符号選択部316に出力する。
符号選択部316、補正値決定部311、減算器312及び加算器313については図6に例示したものと同様であるので詳細な説明は省略する。
かかる電圧指令補正部31によれば、上側のスイッチング素子S1〜S3のうち一つのみが導通しており、かつ最大値Ipk[n]が最大値Ipk[n−3]よりも大きいとき、若しくは下側のスイッチング素子S4〜S6のうち一つのみが導通しており、かつ最大値Ipk[n]が最大値Ipk[n−3]よりも小さいときに、値Wupが低減し、値Wunが増大する。一方で、上側のスイッチング素子S1〜S3のうち一つのみが導通しており、かつ最大値Ipk[n]が最大値Ipk[n−3]よりも小さいとき、若しくは下側のスイッチング素子S4〜S6のうち一つのみが導通しており、かつ最大値Ipk[n]が最大値Ipk[n−3]よりも大きいときに、値Wupが増大し、値Wunが低減する。したがって、直流電流idcの各周期間におけるオフセット量の差を低減することができる。ひいては線電流のオフセットを低減できる。
1 インバータ
C キャリア
P1,P2 入力線
Pu,Pv,Pw 出力線
S1〜S6 スイッチング素子

Claims (8)

  1. スイッチング素子(S1〜S6)を有し、入力線(P1,P2)の間の直流電圧をM(Mは自然数)相交流電圧に変換してこの交流電圧を出力線(Pu,Pv,Pw)へと出力し、前記入力線に流れる直流電流(idc)が前記交流電圧の基本波の周期の2M分の1倍の周期を有して脈動する電力変換装置(1)であって、
    前記各周期における前記直流電流(idc)を検出する電流検出部(4)と、
    各周期での前記スイッチング素子(S1〜S6)のスイッチングパターンにおける前記直流電流のオフセット量、同士の差が低減するように、各周期でのスイッチングパターンに応じた相の前記交流電圧についての電圧指令を補正する電圧指令補正部(31)と、
    補正後の前記電圧指令に基づいて前記スイッチング素子を制御するスイッチング制御部(32)と
    を備え、前記電圧指令は矩形波であって、前記補正は、前記電圧指令の幅を変化させる補正であり、
    前記電圧指令補正部(31)は、所定の一周期における前記直流電流(idc)の最大値、最小値、平均値または各周期において同じタイミングでの前記直流電流の値たる比較値が、前記一周期以前のm(mは2以上の整数)周期のそれぞれにおける前記比較値の平均と異なるときに、前記補正を行う、電力変換装置。
  2. スイッチング素子(S1〜S6)を有し、入力線(P1,P2)の間の直流電圧をM(Mは自然数)相交流電圧に変換してこの交流電圧を出力線(Pu,Pv,Pw)へと出力し、前記入力線に流れる直流電流(idc)が前記交流電圧の基本波の周期の2M分の1倍の周期を有して脈動する電力変換装置(1)であって、
    前記各周期における前記直流電流(idc)を検出する電流検出部(4)と、
    各周期での前記スイッチング素子(S1〜S6)のスイッチングパターンにおける前記直流電流のオフセット量、同士の差が低減するように、各周期でのスイッチングパターンに応じた相の前記交流電圧についての電圧指令を補正する電圧指令補正部(31)と、
    補正後の前記電圧指令に基づいて前記スイッチング素子を制御するスイッチング制御部(32)と
    を備え、前記電圧指令は矩形波であって、前記補正は、前記電圧指令の幅を変化させる補正であり、
    前記電圧指令補正部(31)は、所定の一周期における前記直流電流(idc)の最大値、最小値、平均値または各周期において同じタイミングでの前記直流電流の値たる比較値が、前記一周期以前のm(mは2以上の整数)周期のそれぞれにおける前記比較値の中で最も大きい、又は最も小さいときに、前記補正を行う、電力変換装置。
  3. 前記電圧指令補正部(31)は、所定の一周期における前記直流電流(idc)の最大値、最小値、平均値または各周期において同じタイミングでの前記直流電流の値たる比較値が、前記一周期よりも(2m−1)(ただしmは自然数)×M周期前の周期における前記比較値と異なるときに、前記補正を行う、請求項1又は2に記載の電力変換装置。
  4. 前記電圧指令補正部(31)は、前記オフセット量の前記差が大きいほど前記補正において前記平均値を大きく変化させる、請求項1から3のいずれか一つに記載の電力変換装置。
  5. 前記電力変換装置(1)は、高電位が印加される第1の前記入力線(P1)と低電位が印加される第2の前記入力線(P2)との間で相互に直列に接続される一対の前記スイッチング素子(S1〜S6)の複数を有し、
    前記電圧指令補正部(31)は、
    m(mは2以上の自然数)周期のそれぞれにおける前記直流電流(idc)の最大値、最小値、平均値または各周期において同じタイミングでの前記直流電流の値たる比較値(Ipk[n],Ipk[n-1],Ipk[n-2])の平均値を算出する平均値算出部(319)と、
    所定の一周期における前記比較値(Ipk[n])から前記平均値を減算して差分値(ΔIpk)を算出する減算部(315)と、
    前記第1の前記入力線に接続される前記スイッチング素子のうち、または、前記第2の前記入力線に接続される前記スイッチング素子のうち、一つのみのスイッチング素子が導通した状態において、前記一つのみのスイッチング素子が属する相と同じ相についての前記電圧指令の幅から、補正値(ΔW)を減算する補正部(311〜313,316)と
    を備え、
    前記補正部は、前記一周期における前記スイッチングパターンにおいて前記第2の前記入力線に接続される前記スイッチング素子のうち一つのみが導通するときのみ前記差分値の極性を反転させる、請求項1に記載の電力変換装置。
  6. 前記電力変換装置(1)は、高電位が印加される第1の前記入力線(P1)と低電位が印加される第2の前記入力線(P2)との間で相互に直列に接続される一対の前記スイッチング素子(S1〜S6)の複数を有し、
    前記電圧指令補正部(31)は、
    所定の三周期のそれぞれにおける前記直流電流(idc)の最大値、最小値、平均値または各周期において同じタイミングでの前記直流電流の値たる比較値のうち中間値を選択する中間値選択部(320)と、
    所定の一周期における前記比較値から前記中間値を減算して差分値を算出する減算部(315)と、
    前記第1の前記入力線に接続される前記スイッチング素子のうち、または、前記第2の前記入力線に接続される前記スイッチング素子のうち、一つのみのスイッチング素子が導通した状態において、前記一つのみのスイッチング素子が属する相と同じ相についての前記電圧指令の幅から、補正値(ΔW)を減算する補正部(311〜313,316)と
    を備え、
    前記補正部は、前記一周期における前記スイッチングパターンにおいて前記第2の前記入力線に接続される前記スイッチング素子のうち一つのみが導通するときのみ前記差分値の極性を反転させる、請求項2に記載の電力変換装置。
  7. 前記電力変換装置(1)は、高電位が印加される第1の前記入力線(P1)と低電位が印加される第2の前記入力線(P2)との間で相互に直列に接続される一対の前記スイッチング素子(S1〜S6)の複数を有し、
    前記電圧指令補正部(31)は、
    所定の一周期における前記直流電流(idc)の最大値、最小値、平均値または各周期において同じタイミングでの前記直流電流の値たる比較値(Ipk[n])から、前記一周期よりも(2m−1)(ただし、mは自然数)×M周期前の前記直流電流の前記比較値(Ipk[n-3])を減算して差分値(ΔIpk)を算出する減算部(315)と、
    前記第1の前記入力線に接続される前記スイッチング素子のうち、または、前記第2の前記入力線に接続される前記スイッチング素子のうち、一つのみのスイッチング素子が導通した状態において、前記一つのみのスイッチング素子が属する相と同じ相についての前記電圧指令の幅から、補正値(ΔW)を減算する補正部(311〜313,316)と
    を備え、
    前記補正部は、前記一周期における前記スイッチングパターンにおいて前記第2の前記入力線に接続される前記スイッチング素子のうち一つのみが導通するときのみ前記差分値の極性を反転させる、請求項3に記載の電力変換装置。
  8. 前記補正部(311〜313,316)は、前記差分値に正の所定値(K)を乗算して前記補正値(ΔW)を算出する、請求項6から7の何れか一つに記載の電力変換装置。
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