JP5866669B2 - 乳がん発症感受性の判定方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ヒト染色体領域におけるDNAコピー数多型を検出することによる乳がん発症感受性を判定する方法や、判定用キットに関する。
我が国では死亡原因の第一位はがんであり、その対策は国民の健康という観点から最重要課題となっている。がんの死亡率を低下させる基本的な解決法は、がんに罹患しないことであり、「がんの発症予防及びがんの早期発見」が重要であるといわれているが、がん発症感受性(がんになりやすい体質)の判定方法が十分確立されていないため、がんの発症予防(一次予防)より早期発見(二次予防)に重点をおいた診断及び治療が行われているのが現状である。このため、各人の各種がん発症感受性が予め判定することができれば、「生活習慣や生活環境」等の改善を含めた効果的ながんの発症予防ができるだけでなく、現行のがん検診を効率的かつ効果的に実施することができ、受診率の向上にも繋がることが期待される。
乳がんについても、その進行度合いや発病の危険性の判定方法がいくつか提案されている。例えば、細胞や核の形態の観察だけでは見逃す可能性のある乳癌細胞の検出、手術のリンパ節の廓清の程度を決定する為のリンパ節における乳癌細胞の検出及び転移後の同様な判定と治療に用いることができる、生物学的試料中の内皮細胞特異的プロテインCレセプター(EPCR)の存否を確認し、該物質の存在により陽性と判断することを特徴とする乳癌の判定方法(特許文献1参照)や、被検者から核酸を得て、前記核酸中の多型部位のヌクレオチドを決定する段階を含む40歳以下または55歳以上の被検者の乳がん診断方法(特許文献2参照)や、対象における乳癌または乳癌を発症する素因を診断する方法であって、患者由来の生物試料における乳癌関連遺伝子の発現のレベルを決定する段階を含み、該試料の発現レベルが該遺伝子の正常対照レベルと比較して上昇または低下していることによって、該対象が乳癌に罹患しているまたは乳癌を発症するリスクを有すると判定する方法(特許文献3参照)が提案されている。
DNAコピー数多型(CNP;copy number polymorphism)は、特定の染色体領域において、DNAが約100kbに渡って増幅又は欠失する状態があるとして2004年に報告され、2008年にはヒトのゲノムにはDNAコピー数多型は約20,000カ所存在することが報告されている。DNAコピー数多型は、数千塩基対から数百万塩基対の配列のコピー数が、個人によって異なる現象である。遺伝子領域におけるDNAコピー数多型により、通常ヒトの遺伝子は父母それぞれのゲノムに由来するものを1コピーずつ、あわせて2コピー受け継がれるが、個人によっては1細胞あたり、遺伝子が1コピーのみ、あるいは3コピー以上存在することが知られている。様々な薬の効きやすさや副作用の違いといった個人の体質差を生み出す原因として、1塩基多型(SNP;Single Nucleotide Polymorphism)に代表される個人間の遺伝子の“塩基配列の違い”が広く知られていたが、最近DNAコピー数多型は遺伝子の“数の違い”の面から注目されてきている。
本発明者らは、DNAコピー数多型を指標とした子宮内膜がんや大腸がんの発症感受性の判定方法を報告している(特許文献4参照)。しかし、乳がん発症感受性を判定できるDNAコピー数多型についてはこれまで知られていなかった。
特開2003−43046号公報 特表2008−531041号公報 特開2008−92949号公報 特開2008−48668号公報
乳がんは生活習慣を正すことで発がんリスクが下がること、また、定期的な検診によって早期発見・早期治療が可能となりがん死亡率が減少することが知られている。このため、乳がん発症感受性を判定することができれば、乳がんの発症リスクを下げる行動(スポーツなどの身体活動を行う、太らない、飲酒を控える)に対する強い動機づけと実践、がん検診を積極的に受けるという意識向上が期待できる。その結果、がんの予防実現や、たとえがんを発症したとしても早期発見・早期治療を可能とし、がん死亡率を大幅に減少させうる。乳がんの中でも、遺伝性乳がんのリスク予測にはBRCA1やBRCA2遺伝子が知られているが、遺伝性乳がん以外の孤発性乳がんについては発がんリスクを高精度に予測可能なDNA領域はこれまで見つかっていなかった。本発明の課題は、乳がんに対する感受性に関連したDNAコピー数多型を同定し、該DNAコピー数多型の増減を基にした乳がん発症感受性の判定方法を提供することにある。
本発明者らは、末梢血由来DNAを用いたマイクロアレイ法により、乳がん患者に特徴的なDNAコピー数多型を世界で初めて同定した。続いて、DNAコピー数多型領域のコピー数増減から乳がん発症体質を高精度、簡便、安価に検証できないかと考え、定量PCR法による解析を行った。本発明者らは、定量PCR法では、マイクロアレイ法により同定した染色体領域のうち、特定の領域に絞って検出している。すなわち、マイクロアレイ法よりも狭い染色体領域を検出している。また、単独のCNP領域よりも、複数CNP領域の組み合わせにより、感度および特異度が向上する可能性があるため、複数CNPの組み合わせによる乳がん発症体質予測も試みた。
マイクロアレイ法に用いた検体数よりも6倍以上多い検体数を用いて定量PCR法を行い、乳がん発症体質との関連性を検証したところ、例えばプライマーセット(Hs03899300_cn)を用いて検出した染色体領域(15q26.3 [99,845,920−99,846,025])のDNAコピー数減少(コピー数1.5未満)の頻度は健常者群では25.9%であるのに対して、乳がん患者群では76.7%であり、オッズ比9.4であることがわかった。すなわち、この領域にDNAコピー数減少がある場合、乳がんになりやすいことを見出した。同様に、プライマーセット(Hs03908783_cn)を用いて検出した染色体領域(15q26.3 [99,847,947−99,848,043])のDNAコピー数減少(コピー数0.5未満)の頻度は健常者群では10.2%であるのに対して、乳がん患者群では23.8%であり、オッズ比2.8であることもわかった。すなわち、この領域にDNAコピー数減少がある場合、乳がんになりやすいことを見出した。さらに、かかる2つの領域の定量PCR法による結果を基にした判別分析を行うと、乳がん患者群の中で「乳がん」と判定されるのは83.9%(感度)であるのに対して、健常者群の中で「乳がんではない」と判定されるのは81.0%(特異度)であった。すなわち、乳がん発症感受性の高精度な判定方法を見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、(1ヒトから得られた試料において、以下の2箇所のヒト染色体領域のDNAコピー数の減少を検出することを特徴とする乳がん発症感受性の判定方法に関する。
配列番号3で示される塩基配列からなる、
15q26.3 (99,845,920−99,846,025)
配列番号4で示される塩基配列からなる、
15q26.3 (99,847,947−99,848,043
さらに本発明は、(2)DNAコピー数を定量PCR法によって検出することを特徴とする上記(1)記載の判定方法に関する。
本発明のその他の態様としては、乳がん発症感受性を判定するためのデータを収集する方法や、乳がん治療の予後を予測するためのデータを収集する方法を挙げることができる。
本発明はまた、()以下の2箇所のヒト染色体領域のDNAコピー数多型を検出するための、プライマーセット若しくはプローブ、又はそれらの標識物を備えることを特徴とする乳がん発症感受性の判定用キットに関する
列番号3で示される塩基配列からなる、
15q26.3 (99,845,920−99,846,025)
配列番号4で示される塩基配列からなる、
15q26.3 (99,847,947−99,848,043
本発明により、採取が容易な血液など正常な組織を材料にして、乳がんになりやすい体質(乳がん発症感受性[乳がん発症リスク])を判定することが可能になるため、発症予防や早期発見に必要な定期検診等のがんの検診者の増加が期待される他、早期がんの段階で診断・治療をうける検診者が増えることや、これまで予測不可能とされてきた孤発性乳がんの判定も可能となり、乳がんによる死亡率を下げることが期待される。
「NCBI;February 2009 human reference sequence(Build 37.1)」のヒト染色体位置情報に基づいた染色体1p36.12において、プライマーセット(Hs06535529_cn)を用いた定量PCR法により検出する乳がん発症感受性に関わるDNAコピー数多型の染色体領域を示す図である。 「NCBI;February 2009 human reference sequence(Build 37.1)」のヒト染色体位置情報に基づいた染色体3q26.1において、プライマーセット(Hs03103056_cn)を用いた定量PCR法により検出する乳がん発症感受性に関わるDNAコピー数多型の染色体領域を示す図である。 「NCBI;February 2009 human reference sequence(Build 37.1)」のヒト染色体位置情報に基づいた染色体15q26.3において、プライマーセット(Hs03899300_cn、Hs03908783_cn、又はHs03898338_cn)を用いた定量PCR法により検出する乳がん発症感受性に関わるDNAコピー数多型の染色体領域を示す図である。 「NCBI;February 2009 human reference sequence(Build 37.1)」のヒト染色体位置情報に基づいた染色体22q12.3において、プライマーセット(Hs04093415_cn又はHs04090898_cn)を用いた定量PCR法により検出する乳がん発症感受性に関わるDNAコピー数多型の染色体領域を示す図である。 健常者群(Control)と乳がん患者群(Breast cancer)において、プライマーセット(Hs06535529_cn)を用いた定量PCR法により検出したDNAコピー数多型の結果を示す図である。横棒はそれぞれの群での平均値を表す。点線は、カットオフ値を示す。○は各症例でのコピー数を示す。 健常者群(Control)と乳がん患者群(Breast cancer)において、プライマーセット(Hs03103056_cn)を用いた定量PCR法により検出したDNAコピー数多型の結果を示す図である。横棒はそれぞれの群での平均値を表す。点線は、カットオフ値を示す。○は各症例でのコピー数を示す。 健常者群(Control)と乳がん患者群(Breast cancer)において、プライマーセット(Hs03899300_cn)を用いた定量PCR法により検出したDNAコピー数多型の結果を示す図である。横棒はそれぞれの群での平均値を表す。点線は、カットオフ値を示す。○は各症例でのコピー数を示す。 健常者群(Control)と乳がん患者群(Breast cancer)において、プライマーセット(Hs03908783_cn)を用いた定量PCR法により検出したDNAコピー数多型の結果を示す図である。横棒はそれぞれの群での平均値を表す。点線は、カットオフ値を示す。○は各症例でのコピー数を示す。 健常者群(Control)と乳がん患者群(Breast cancer)において、プライマーセット(Hs03898338_cn)を用いた定量PCR法により検出したDNAコピー数多型の結果を示す図である。横棒はそれぞれの群での平均値を表す。点線は、カットオフ値を示す。○は各症例でのコピー数を示す。 健常者群(Control)と乳がん患者群(Breast cancer)において、プライマーセット(Hs04093415_cn)を用いた定量PCR法により検出したDNAコピー数多型の結果を示す図である。横棒はそれぞれの群での平均値を表す。点線は、カットオフ値を示す。○は各症例でのコピー数を示す。 健常者群(Control)と乳がん患者群(Breast cancer)において、プライマーセット(Hs04090898_cn)を用いた定量PCR法により検出したDNAコピー数多型の結果を示す図である。横棒はそれぞれの群での平均値を表す。点線は、カットオフ値を示す。○は各症例でのコピー数を示す。 図5及び10で得られた結果を基に、判別分析を行った結果を示す図である。 図5及び11で得られた結果を基に、判別分析を行った結果を示す図である。 図5及び7で得られた結果を基に、判別分析を行った結果を示す図である。 図5及び9で得られた結果を基に、判別分析を行った結果を示す図である。 図5及び6で得られた結果を基に、判別分析を行った結果を示す図である。 図5及び8で得られた結果を基に、判別分析を行った結果を示す図である。 図10及び11で得られた結果を基に、判別分析を行った結果を示す図である。 図7及び10で得られた結果を基に、判別分析を行った結果を示す図である。 図8及び10で得られた結果を基に、判別分析を行った結果を示す図である。 図9及び10で得られた結果を基に、判別分析を行った結果を示す図である。 図6及び10で得られた結果を基に、判別分析を行った結果を示す図である。 図7及び11で得られた結果を基に、判別分析を行った結果を示す図である。 図8及び11で得られた結果を基に、判別分析を行った結果を示す図である。 図9及び11で得られた結果を基に、判別分析を行った結果を示す図である。 図6及び11で得られた結果を基に、判別分析を行った結果を示す図である。 図7及び8で得られた結果を基に、判別分析を行った結果を示す図である。 図7及び9で得られた結果を基に、判別分析を行った結果を示す図である。 図6及び7で得られた結果を基に、判別分析を行った結果を示す図である。 図8及び9で得られた結果を基に、判別分析を行った結果を示す図である。 図6及び8で得られた結果を基に、判別分析を行った結果を示す図である。 図6及び9で得られた結果を基に、判別分析を行った結果を示す図である。
本発明の乳がん発症感受性の判定方法としては、上記[A群]におけるヒト染色体領域から少なくとも1つ以上のDNAコピー数多型を検出する方法や、上記[B群]におけるヒト染色体領域から少なくとも1つ以上のDNAコピー数の減少、及び/又は上記[C群]におけるヒト染色体領域から少なくとも1つ以上のDNAコピー数の増加を検出する方法(但し、医師による診断行為を除く。)であれば特に制限されず、また、本発明の乳がん発症感受性の判定用キットとしては、上記[A群]におけるヒト染色体領域から少なくとも1つ以上のDNAコピー数多型を検出するための、プライマーセット若しくはプローブ、又はそれらの標識物を備えるキットや、上記[B群]及び/又は[C群]におけるヒト染色体領域から少なくとも1つ以上のDNAコピー数多型を検出するための、プライマーセット若しくはプローブ、又はそれらの標識物を備えるキットであれば特に制限されず、ここで「DNAコピー数多型」とは、1細胞あたりのゲノムDNAコピー数が、染色体の特定の領域で2コピーよりコピー数が増加又は減少している状態のことをいい、「DNAコピー数多型を検出する」とは、DNAコピー数の増減の程度及びDNAコピー数多型の頻度を検出することをいい、「DNAコピー数多型」の中には「遺伝子コピー数多型」も含まれる。
上記[A群]、[B群]及び[C群]におけるヒト染色体領域は、「NCBI;March 2006 human reference sequence(Build 36.1)」のヒト染色体位置情報に基づいており、バージョンの更新等によりかかるヒト染色体位置情報に変更があった場合には、対応する染色体領域を適宜選択することができる。
上記[A群]におけるヒト染色体領域から1つの領域のDNAコピー数多型を検出することで乳がん発症感受性を判定することもできるが、判定の精度を高めるために、2つ以上の領域、好ましくは3つ以上の領域、より好ましくは5つ以上の領域のDNAコピー数多型を検出することもでき、これらのように複数の領域のDNAコピー数多型を検出する場合、ハイスループットで検出できるため、マイクロアレイ法を用いることが好ましい。また、DNAコピー数多型のコピー数の増減をより正確に検出するために、[A群]におけるヒト染色体領域から選ばれる特定の領域又はその近傍の領域である、[B群]や[C群]におけるヒト染色体領域を判定対象とすることが好ましい。[A群]におけるヒト染色体領域とその近傍の領域との差は、10kb(キロ塩基長)以内が好ましく、より好ましくは5kb以内、特に2kb以内を好適に例示することができる。
上記DNAコピー数多型を検出する方法としては、ヒト血液又はヒト組織を検出試料として用い、例えばマイクロアレイ法、定量PCR(Polymerase Chain Reaction)法、LAMP(Loop-Mediated Isothermal Amplification)法、FISH(Fluorescence in situ hybridization)法、SMAP(Smart Amplification Process)法等により検出する方法を挙げることができるが、ハイスループットで検出する場合、マイクロアレイ法が好ましく、DNAコピー数多型の増減を高精度に検出する場合、定量PCR法が好ましい。
上記マイクロアレイ法に用いられるマイクロアレイ(マイクロチップ)は、ヒト染色体断片からなるプローブが支持体上の定められた領域に固定されているマイクロアレイ(マイクロチップ)であり、マイクロアレイ(マイクロチップ)の支持体としては、ハイブリダイゼーションに使用可能なものであればよく、例えばガラス、シリコン、プラスチックなどの基板や、ニトロセルロース膜、ナイロン膜等を好適に用いることができる。かかるマイクロアレイ(マイクロチップ)は、当業者に公知の任意の方法で製造することができるが、市販品を用いることもできる。例えば、Roche社製の2.1M Array(登録商標)、Macrogen社製のMAC Array(登録商標)、SPECTRAL GENOMICS社製のSpectralChip(登録商標)等の市販品を挙げることができ、これらの中でもRoche社の2.1M Arrayを好適に例示することができる。
上記ハイブリダイゼーションとしては、例えばCy−3、Cy−5等の蛍光物質であらかじめ標識した染色体DNAと、マイクロアレイ(マイクロチップ)表面上に固定されたプローブとが、ハイブリダイゼーションできればよく、ハイブリダイゼーションの条件は、モレキュラー・クローニング ア・ラボラトリーマニュアル(Molecular cloning A laboratory manual)、第2版、第9.52−9.55頁(1989)等から適宜選択することができる。
上記定量PCR法としては、例えば競合的PCR法、リアルタイムPCR法等を挙げることができるが、汎用性に優れているため、リアルタイムPCR法が好ましい。リアルタイムPCR法における増幅されるDNAを検出する方法としては、蛍光色素を結合させたプローブ(TaqManプローブ)を用いたTaqMan法(特許第2825976号)や、SYBR(登録商標)Green Iなどのインターカレーターを用いたインターカレーター法等を挙げることができるが、プライマーによる特異性にプローブによる特異性が加わり特異性がより高いため、TaqMan法が好ましい。リアルタイムPCR法は、通常のサーマルサイクラー及び分光蛍光光度計が一体化されたリアルタイムPCR専用装置を用いて実施することができる。
本発明の乳がん発症感受性の判定方法において、DNAコピー数を定量PCR法によって検出するために用いるプライマーセットとしては、検出する染色体領域を増幅できるプライマーセットであれば、プライマー配列の長さ、ヒト染色体領域とアニーリングする部位等は、DNAの増幅効率や特異性を考慮して適宜選択することができる。上記[B群]及び[C群]における染色体領域を検出するために、例えば、Applied Biosystems社製のプライマーセットを、Applied Biosystems社のホームページ(http://www5.appliedbiosystems.com/tools/cnv/)等から製品番号を検索し、注文することにより入手することができ、「1p36.12 (21,375,430−21,375,511)(配列番号1)」を検出するプライマーセットとして「Hs06535529_cn」を、「3q26.1 (163,706,172−163,706,287)(配列番号2)」を検出するプライマーセットとして「Hs03103056_cn」を、「15q26.3 (99,845,920−99,846,025)(配列番号3)」を検出するプライマーセットとして「Hs03899300_cn」を、「15q26.3 (99,847,947−99,848,043)(配列番号4)」を検出するプライマーセットとして「Hs03908783_cn」を、「15q26.3 (99,848,547−99,848,623)(配列番号5)」を検出するプライマーセットとして「Hs03898338_cn」を、「22q12.3 (35,473,730−35,473,804)(配列番号6)」を検出するプライマーセットとして「Hs04093415_cn」を、「22q12.3 (35,475,937−35,476,043)(配列番号7)」を検出するプライマーセットとして「Hs04090898_cn」を、具体的に挙げることができる。
上記LAMP法としては、特定の遺伝子領域を増幅するための複数のプライマー、鋳型DNA、鎖置換型DNA合成酵素、dNTP等を混合し、一定温度(65℃付近)で一定時間反応させ、反応液の濁度により増幅を検出する方法を挙げることができる。
上記FISH法としては、染色体標本の標的とするゲノム領域に、ハイブリダイズ可能なDNA配列を有するプローブをFITC(Fluorescein isothiocyanate)、TRITC(Tetramethyl rhodamin isothiocyanate)、CyDye(登録商標)などの蛍光物質で標識したプローブDNAと、染色体領域とをハイブリダイゼーションさせ、それにより得られる蛍光シグナルの数量を蛍光顕微鏡下で計数する手法を挙げることができる。また、標的とする対象領域と同一染色体上に存在するDNAに対しては、プローブを異なる蛍光で標識し、同時にハイブリダイゼーションを行うと、コピー数異常をより正確に評価することが可能となる。
上記SMAP法としては、特定の遺伝子領域を増幅するための複数のプライマー、鋳型DNA、鎖置換型DNA合成酵素、dNTP等を混合し、一定温度(60℃付近)で一定時間反応させ、反応液の蛍光強度により増幅を検出する方法を挙げることができる。
乳がん発症感受性の判定方法の精度を高めるために、上記[B群]及び/又は[C群]から2つ以上の領域を選択し、判別分析を行うことが好ましく、費用対効果や作業効率を考慮した場合、2つの領域を選択して判別分析を行うことが好ましく、選択する2つの領域の組合せとしては、配列番号1で示される塩基配列からなる、1p36.12 (21,375,430−21,375,511)と、配列番号2で示される塩基配列からなる、3q26.1 (163,706,172−163,706,287)との組合せや、配列番号1で示される塩基配列からなる、1p36.12 (21,375,430−21,375,511)と、配列番号6で示される塩基配列からなる、22q12.3 (35,473,730−35,473,804)との組合せや、配列番号1で示される塩基配列からなる、1p36.12 (21,375,430−21,375,511)と、配列番号7で示される塩基配列からなる、22q12.3 (35,475,937−35,476,043)との組合せや、配列番号3で示される塩基配列からなる、15q26.3 (99,845,920−99,846,025)と、配列番号2で示される塩基配列からなる、3q26.1 (163,706,172−163,706,287)との組合せや、配列番号3で示される塩基配列からなる、15q26.3 (99,845,920−99,846,025)と、配列番号6で示される塩基配列からなる、22q12.3 (35,473,730−35,473,804)との組合せや、配列番号3で示される塩基配列からなる、15q26.3 (99,845,920−99,846,025)と、配列番号7で示される塩基配列からなる、22q12.3 (35,475,937−35,476,043)との組合せや、配列番号4で示される塩基配列からなる、15q26.3 (99,847,947−99,848,043)と、配列番号2で示される塩基配列からなる、3q26.1 (163,706,172−163,706,287)との組合せや、配列番号4で示される塩基配列からなる、15q26.3 (99,847,947−99,848,043)と、配列番号6で示される塩基配列からなる、22q12.3 (35,473,730−35,473,804)との組合せや、配列番号4で示される塩基配列からなる、15q26.3 (99,847,947−99,848,043)と、配列番号7で示される塩基配列からなる、22q12.3 (35,475,937−35,476,043)との組合せや、配列番号5で示される塩基配列からなる、15q26.3 (99,848,547−99,848,623)と、配列番号2で示される塩基配列からなる、3q26.1 (163,706,172−163,706,287)との組合せや、配列番号5で示される塩基配列からなる、15q26.3 (99,848,547−99,848,623)と、配列番号6で示される塩基配列からなる、22q12.3 (35,473,730−35,473,804)との組合せや、配列番号5で示される塩基配列からなる、15q26.3 (99,848,547−99,848,623)と、配列番号7で示される塩基配列からなる、22q12.3 (35,475,937−35,476,043)との組合せや、配列番号1で示される塩基配列からなる、1p36.12 (21,375,430−21,375,511)と、配列番号3で示される塩基配列からなる、15q26.3 (99,845,920−99,846,025)との組合せや、配列番号1で示される塩基配列からなる、1p36.12 (21,375,430−21,375,511)と、配列番号4で示される塩基配列からなる、15q26.3 (99,847,947−99,848,043)との組合せや、配列番号1で示される塩基配列からなる、1p36.12 (21,375,430−21,375,511)と、配列番号5で示される塩基配列からなる、15q26.3 (99,848,547−99,848,623)との組合せや、配列番号3で示される塩基配列からなる、15q26.3 (99,845,920−99,846,025)と、配列番号4で示される塩基配列からなる、15q26.3 (99,847,947−99,848,043)との組合せや、配列番号3で示される塩基配列からなる、15q26.3 (99,845,920−99,846,025)と、配列番号5で示される塩基配列からなる、15q26.3 (99,848,547−99,848,623)との組合せや、配列番号4で示される塩基配列からなる、15q26.3 (99,847,947−99,848,043)と、配列番号5で示される塩基配列からなる、15q26.3 (99,848,547−99,848,623)との組合せや、配列番号2で示される塩基配列からなる、3q26.1 (163,706,172−163,706,287)と、配列番号6で示される塩基配列からなる、22q12.3 (35,473,730−35,473,804)との組合せや、配列番号2で示される塩基配列からなる、3q26.1 (163,706,172−163,706,287)と、配列番号7で示される塩基配列からなる、22q12.3 (35,475,937−35,476,043)との組合せや、配列番号6で示される塩基配列からなる、22q12.3 (35,473,730−35,473,804)と、配列番号7で示される塩基配列からなる、22q12.3 (35,475,937−35,476,043)との組合せを挙げることができ、これらの中でも、配列番号3で示される塩基配列からなる、15q26.3 (99,845,920−99,846,025)と、配列番号4で示される塩基配列からなる、15q26.3 [99,847,947−99,848,043]との組合せが好ましい。
上記判別分析としては、あらかじめどのサンプル(検出試料)がどの群(健常者群又は乳がん患者群)に属すのかというデータをもとに、どの群に属すのかわからないサンプルがどの群に属すのかを判別する関数(判別関数)を求める手法であれば制限されず、判別関数のうち、線形判別関数として、例えば超平面・直線による判別関数等を挙げることができ、非線形判別関数として、例えば超曲面・曲線によるマハラノビス氾距離による判別関数等を挙げることができる。
上記[A群]に含まれる、以下の[A−1群]におけるヒト染色体領域から、少なくとも1つ以上選択して、判定対象と対照となる健常者のDNAコピー数多型をそれぞれ検出し、両DNAコピー数を比較して、判定対象にDNAコピー数の増加が有意に認められた場合、あるいは、上記[A群]に含まれる、以下の[A−2群]におけるヒト染色体領域から、少なくとも1つ以上選択して、判定対象と対照となる健常者のDNAコピー数多型をそれぞれ検出し、両DNAコピー数を比較して、判定対象にDNAコピー数の減少が有意に認められた場合、判定対象の乳がん発症感受性(乳がん発症リスク)が高いと判定することができる。
[A−1群]
1q44 (246,855,947−246,857,101)
1q44 (246,857,101−246,858,266)
22q12.3 (35,474,202−35,477,701)
[A−2群]
2p16.3 (52,603,488−52,605,502)
2p16.3 (52,605,502−52,606,645)
2p16.3 (52,606,645−52,625,528)
2p16.3 (52,625,528−52,634,972)
2p16.3 (52,636,079−52,636,901)
3q26.1 (163,698,399−163,714,957)
3q26.1 (163,714,957−163,716,880)
3q26.1 (163,716,880−163,718,292)
6p25.3 (256,364−307,220)
6p25.3 (307,220−324,877)
7p13 (43,968,813−43,969,989)
7p13 (43,969,989−43,973,917)
7p13 (44,033,292−44,046,944)
7p13 (44,965,401−44,966,288)
8p11.23−p11.22 (39,351,598−39,352,968)
8p11.23−p11.22 (39,352,968−39,505,316)
8p11.23−p11.22 (39,505,316−39,506,703)
15q25.2 (80,700,012−80,703,055)
15q25.2 (80,703,055−80,704,239)
16p13.3 (1,374,245−1,386,928)
16p13.3 (1,409,635−1,451,145)
16p13.3 (2,530,856−2,531,917)
16p13.3 (4,688,278−4,689,410)
17p11.2 (18,864,114−18,866,684)
17q12 (33,593,624−33,606,100)
22q11.21 (18,698,449−18,701,734)
22q11.21 (18,708,863−18,718,104)
22q11.21 (18,744,485−18,751,648)
22q11.21 (18,751,648−18,757,015)
22q11.21 (18,763,247−18,764,375)
22q11.21 (18,764,375−18,766,608)
22q11.21 (18,766,608−18,767,909)
22q11.21 (18,767,909−18,803,304)
22q11.21 (18,851,650−18,854,853)
22q11.21 (18,861,035−18,862,757)
22q11.21 (20,129,733−20,132,553)
22q11.21 (20,139,367−20,140,478)
22q11.21 (20,142,316−20,143,929)
22q11.21 (20,157,427−20,158,507)
22q11.21 (20,158,507−20,163,759)
22q11.21 (20,163,759−20,166,938)
22q11.21 (20,166,938−20,189,915)
22q11.21 (20,189,915−20,194,583)
22q11.21 (20,194,583−20,198,780)
22q11.21 (20,198,780−20,206,030)
22q11.21 (20,206,030−20,233,462)
22q11.21 (20,233,462−20,239,367)
22q11.21 (20,239,367−20,243,220)
22q11.21 (20,243,220−20,244,301)
Xq26.3 (134,686,768−134,710,721)
Xq26.3 (134,715,826−134,718,277)
また、上記[A群]に含まれる、以下の[A−3群]におけるヒト染色体領域から、少なくとも1つ以上選択して、判定対象と対照となる健常者のDNAコピー数多型をそれぞれ検出し、両DNAコピー数を比較して、判定対象にDNAコピー数の増加が有意に認められた場合、あるいは、上記[A群]に含まれる、以下の[A−4群]におけるヒト染色体領域から、少なくとも1つ以上選択して、判定対象と対照となる健常者のDNAコピー数多型をそれぞれ検出し、両DNAコピー数を比較して、判定対象にDNAコピー数の減少が有意に認められた場合、判定対象の乳がん発症感受性(乳がん発症リスク)が低いと判定することができる。
[A−3群]
2p16.3 (52,603,488−52,605,502)
2p16.3 (52,605,502−52,606,645)
2p16.3 (52,606,645−52,611,965)
2p16.3 (52,611,965−52,620,153)
2p16.3 (52,620,153−52,622,543)
2p16.3 (52,622,543−52,636,901)
2p16.3 (52,636,901−52,638,223)
2q24.3 (165,544,576−165,563,420)
3q26.1 (163,701,862−163,705,223)
7q31.1 (109,240,145−109,241,260)
9p11.2 (43,752,248−43,754,446)
9q12−q13 (69,950,626−70,000,416)
9q12−q13 (70,000,416−70,026,246)
15q11.2 (19,054,967−19,055,863)
15q11.2 (20,081,406−20,091,581)
15q11.2 (20,091,581−20,146,200)
22q11.1 (14,529,177−14,551,306)
[A−4群]
1p36.12 (21,373,559−21,374,437)
1p36.12 (21,374,437−21,376,929)
1p36.12 (21,376,929−21,378,068)
8p23.1 (7,331,151−7,366,894)
8p23.1 (7,384,482−7,385,717)
8p23.1 (7,385,717−7,675,644)
8p23.1 (7,675,644−7,677,003)
8p23.1 (7,729,310−7,756,222)
8p23.1 (7,766,308−7,785,964)
8p23.1 (7,789,316−7,796,881)
8p23.1 (7,796,881−7,804,843)
8p23.1 (7,804,843−7,812,725)
10p12.31 (22,644,992−22,646,132)
10p12.31 (22,646,132−22,647,050)
10p12.31 (22,648,356−22,654,917)
10p12.31 (22,654,917−22,656,057)
10q21.3 (66,977,059−66,982,379)
11q13.1 (64,298,883−64,299,791)
11q13.1 (64,299,791−64,300,705)
11q13.1 (64,300,705−64,303,775)
11q13.1 (64,303,775−64,305,075)
11q13.1 (64,305,075−64,309,752)
11q13.1 (64,309,752−64,310,507)
15q26.3 (99,847,229−99,848,361)
15q26.3 (99,848,361−99,851,910)
16p12.1 (22,587,790−22,590,317)
16p12.1 (22,602,200−22,605,904)
16p12.1 (22,605,904−22,610,525)
16p12.1 (22,612,746−22,614,711)
17q21.31 (39,786,143−39,789,781)
17q21.31 (39,789,781−39,791,475)
19q13.33 (55,769,626−55,774,306)
19q13.42 (60,579,276−60,581,130)
19q13.42 (60,581,130−60,582,666)
19q13.42 (60,582,666−60,588,237)
19q13.42 (60,588,237−60,589,160)
19q13.42 (60,589,160−60,589,969)
19q13.42 (60,597,122−60,598,638)
19q13.42 (60,598,638−60,599,772)
19q13.42 (60,599,772−60,601,009)
22q12.3 (35,472,904−35,474,202)
また、上記[B群]におけるヒト染色体領域から少なくとも1つ以上選択して、判定対象と対照となる健常者のDNAコピー数多型をそれぞれ検出し、両DNAコピー数を比較して、判定対象にDNAコピー数の減少が有意に認められた場合、あるいは、上記[C群]におけるヒト染色体領域から少なくとも1つ以上選択して、判定対象と対照となる健常者や乳がん患者のDNAコピー数多型をそれぞれ検出し、両DNAコピー数を比較して、判定対象にDNAコピー数の増加が有意に認められた場合、判定対象の乳がん発症感受性(乳がん発症リスク)が高いと判定することができる。なお、本発明における、乳がん発症感受性を判定するためのデータを収集する方法や乳がん治療の予後を予測するためのデータを収集する方法には、判定対象と対照となる健常者のDNAコピー数多型の検出結果をデータとして収集する工程が含まれる。
本発明の乳がん発症感受性の判定用キットにおけるプライマーセットとしては、[A群]におけるヒト染色体領域の上流及び下流の配列の一部とアニーリングしうる相補的なプライマーセットであれば、プライマー配列の長さ、該ヒト染色体領域とアニーリングする部位、増幅するDNAの長さ等は、DNAの増幅効率や特異性を考慮して適宜選択することができる。上記プライマーセットがアニーリングする染色体領域としては、[A群]におけるヒト染色体領域から選ばれる特定の領域又はその近傍の領域である、[B群]や[C群]におけるヒト染色体領域を判定対象とすることが好ましい。
本発明の乳がん発症感受性の判定用キットにおけるプローブとしては、[A群]におけるヒト染色体領域の全部又は一部がハイブリダイゼーションするプローブであればよい。上記プローブがハイブリダイゼーションする染色体領域としては、[A群]におけるヒト染色体領域から選ばれる特定の領域やその近傍の領域である、[B群]や[C群]を判定対象とすることが好ましい。上記プローブの標識としては、例えばビオチン、蛍光、32P等を挙げることができる。
以下、実施例により本発明を更に詳しく説明するが、本発明の技術的範囲はこれら実施例に限定されるものではない。
1.マイクロアレイによる乳がん発症感受性に関わるDNAコピー数多型領域の同定
1−1 材料
〔1〕30名の健常女性末梢血より抽出したDNA30検体(健常者群)
〔2〕30名の孤発性乳がん患者末梢血より抽出したDNA30検体(乳がん患者群)
〔3〕30名の健常女性末梢血より抽出したDNAを1本のチューブにまとめたプールDNA(リファレンスDNA)
1−2 方法
1−2−1 DNAの蛍光標識(Nimblegen Dual-Color DNA Labeling Kit[Roche社]を製品プルトコルに準拠し使用)
あらかじめ、Cy3-Random Nonamer及びCy5-Random Nonamer中に、それぞれRandom Primer Buffer998.25μl並びにβメルカプトエタノール1.75μlを入れて希釈する。
(1)テストDNAの標識
〔1〕2本の0.5mlチューブを用意し、各チューブ内に以下を入れる。
テストDNA1μg(乳がん患者あるいは健常女性末梢血由来DNA)
希釈済みCy-3-Random Nonamers 40μl
Nuclease-free水を加えて全量80μlとする。
〔2〕98℃10分インキュベーション後、氷上で2分インキュベーションする。
〔3〕各チューブに以下の試薬類を加える。
10mM dNTP Mix 10μl
Nuclease-free水 8μl
50U/μl Klenow Fragment 2μl
〔4〕37℃で一晩インキュベーション。
〔5〕各チューブにStop Solution(0.5M EDTA)10μlを加える。
〔6〕各チューブに5M NaCl11.5μlを加える。
〔7〕各チューブにイソプロパノール110μlを加える。
〔8〕2本のチューブ内容物を1本の1.5mlチューブ内にまとめる。
〔9〕よく混ぜた後、室温で10分間インキュベーション。
〔10〕12,000gで10分間遠心後、上澄みをピペットで吸って除去する。
〔11〕各チューブに冷やした80%エタノール500μlを加えて、12,000gで2分間遠心後、上澄みをピペットで吸って除去する。
〔12〕遮光下で自然乾燥させDNAをペレット化する。
〔13〕−20℃で保存。
(2)リファレンスDNAの標識
〔1〕2本の0.5mlチューブを用意し、各チューブ内に以下を入れる。
リファレンスDNA1μg(30名の健常女性末梢血由来プールDNA)
希釈済みCy-5-Random Nonamers40μl
Nuclease-free水を加えて全量80μlとする。
〔2〕98℃10分インキュベーション後、氷上で2分インキュベーション。
〔3〕各チューブに以下の試薬を加える。
10mM dNTP Mix 10μl
Nuclease-free水 8μl
50U/μl Klenow Fragment 2μl
〔4〕37℃で一晩インキュベーション。
〔5〕各チューブにStop Solution(0.5M EDTA)10μlを加える。
〔6〕各チューブに5M NaCl11.5μlを加える。
〔7〕各チューブにイソプロパノール110μlを加える。
〔8〕2本のチューブ内容物を1本の1.5mlチューブ内にまとめる。
〔9〕よく混ぜた後、室温で10分間インキュベーション。
〔10〕12,000gで10分間遠心後、上澄みをピペットで吸って除去する。
〔11〕各チューブに冷やした80%エタノール500μlを加えて、12,000gで2分間遠心後、上澄みをピペットで吸って除去する。
〔12〕遮光下で自然乾燥させDNAをペレット化する。
〔13〕−20℃で保存。
1−2−2 ハイブリダイゼーション
〔1〕各ペレットに20μlの精製水を加えて20分間静置後、ボルテックスをかける。
〔2〕DNA濃度を測定する。
〔3〕以下を0.5mlチューブ内に入れる。
蛍光標識されたテストDNA 34μg
蛍光標識されたリファレンスDNA 34μg
精製水を加えて全量を12.3μlとする。
〔4〕NimbleGen Hybridization Kit(Roche社製)の以下の試薬を0.5mlチューブ内に入れる。
2X Hybridization Buffer 29.5μl
Hybridization Component A 11.8μl
Alignment Oligo 1.2μl
〔5〕〔3〕の溶液中に、〔4〕の溶液31.7μlを加える。
〔6〕95℃5分インキュベーションの後、42℃で5分以上インキュベーションする。
〔7〕2.1M array(Roche社製)にNimblegen HX1 Mixer(Roche社製)をセットし、42℃のヒートブロック上に静置。
〔8〕〔5〕の溶液41μlを2.1M arrayに注入する。
〔9〕Nimblegen hybridization system(Roche社製)に2.1M arrayスライドをセットし、72時間ハイブリダイゼーションを行う。
1−2−3 洗浄(NimbleGen Wash Buffer Kit及びNimbleGen Array Processing Accessories(Roche社製)を使用)
〔1〕洗浄液1、2及び3を作製する。
1)洗浄液1(2セット)
水(VWR社製) 225ml
10X Wash Buffer I 25ml
1M DTT 25μl
2)洗浄液2(1セット)
水(VWR社製)225ml
10X Wash Buffer II 25ml
1M DTT 25μl
3)洗浄液3(1セット)
水(VWR社製) 225ml
10X Wash Buffer III 25ml
1M DTT 25μl
〔2〕40℃に温めた洗浄液1に2.1M arrayを浸し、Nimblegen HX1 Mixerを取り除く。
〔3〕2.1M arrayを洗浄液1中で10〜15秒間揺らして、hybridization bufferを除去する。
〔4〕2.1M arrayを洗浄液1(室温)中で2分間しっかり揺らして洗浄する。
〔5〕2.1M arrayを洗浄液2(室温)中で1分間しっかり揺らして洗浄する。
〔6〕2.1M arrayを洗浄液3(室温)中で15秒間しっかり揺らして洗浄する。
〔7〕遠心器にてスライドを乾燥させる。
1−2−4 アレイスライドのスキャニング及びデータ解析
〔1〕マイクロアレイスキャナGenePix 4000B(Axon instruments社製)に2.1M arrayをセットしアレイの蛍光スキャニングを行う。
〔2〕取得した蛍光画像ファイルをNimbleScan v2.5ソフトウェア(Roche社製)にて解析を行い、2.1M arrayにおける各プローブの蛍光強度情報を得る。
〔3〕Nexus copy numberソフトウェア(version5、BioDiscovery社製)にて健常者及び乳がん患者におけるコピー数多型領域を比較し、乳がん発症に関わるCNP領域を同定する。
2.定量PCRによる検証試験
マイクロアレイで得られたデータを基に、定量PCRにて1p36.12、3q26.1,15q26.3及び22q12.3領域のCNPを評価した。なお、コントロールとして、14番染色体のリボヌクレアーゼP(RNase P)(配列番号8)遺伝子領域のコピー数を定量した。
2−1 材料
〔1〕:健常女性末梢血より抽出したDNA216検体(健常者群)
〔2〕:乳がん患者(女性)末梢血より抽出したDNA193検体(乳がん患者群)
〔3〕:1−1〔3〕の30名の健常女性末梢血由来プールDNA(リファレンスDNA)
2−2 方法
〔1〕以下の試薬類を加える。
5ng/μl DNA 2μl
TaqMan Genotyping Master Mix(Applied Biopsystems社製) 5μl
TaqMan Copy Number Assayプローブ・プライマーセット(Applied Biopsystems社製) 0.5μl
TaqMan Copy Number Reference Assay RNase P(Applied Biopsystems社製) 0.5μl
精製水 2μl
PCRプライマー及びプローブはApplied Biosystems社のホームページ(http://www5.appliedbiosystems.com/tools/cnv/)からプレデザイン製品を検索し、使用した。用いたTaqMan Copy Number Assayプローブ・プライマーセットは以下の表1、図1、図2、図3及び図4に示す(Applied biosystems社ホームページ〔http://www5.appliedbiosystems.com/tools/cnv/〕参照)。なお、定量PCRにより増幅した染色体領域の塩基配列は、以下の「〔3〕定量PCR解析及びPCR増幅産物の塩基配列の同定」の項目で示す方法により同定した(表1、「PCR増幅領域の塩基配列」参照)。同定した塩基配列を基に、定量PCRにより増幅した染色体領域を、NCBI;March 2006 human reference sequence(Build 36.1)をベースとした位置情報として示した(表1、「染色体領域」参照)。
〔2〕定量PCR
7900HT FastリアルタイムPCRシステム(Applied Biopsystems社製)を用いて以下の表2に示すPCR反応を行った。
〔3〕定量PCR解析及びPCR増幅産物の塩基配列の同定
CopyCallerソフトウェア(Applied Biopsystems社製)にてTaqMan Copy Number Assayプローブ・プライマーセットのコピー数を解析した。リファレンスDNA(RNaseP、配列番号8)における当該TaqMan Copy Number Assayプローブ・プライマーセットのコピー数を2と仮設定し、テストサンプルにおける相対的コピー数を算出した。定量PCRにより増幅したPCR産物の塩基配列を同定するために、PCR産物をpGEM(登録商標)−T Easy vector(プロメガ社製)へクローニングした後、BigDye Terminator Cycle Sequencing Kit(Applied Biosystems社製)を用いて塩基配列検出用サンプルを調製し、DNAシークエンサー(Applied Biosystems社製)にてPCR産物の塩基配列を決定した。
3.結果
3−1 マイクロアレイ結果
乳がん患者群と健常者群において、〔1〕いずれかの群におけるコピー数変化の頻度が25%以上であり〔2〕両群間のコピー数変化頻度に統計学的有意差があった(Fisher検定でP値が0.05未満)CNP領域を以下の表3〜6に示す。
表中の「オッズ比」とは、要因(DNAコピー数多型)と結果(乳がん)との関連を示す指標であり、オッズ比は0〜無限大に分布する。オッズ比が1より小さい場合、DNAコピー数多型を有する者を乳がん発症感受性が低いと判定することができ、オッズ比が1より大きい場合、DNAコピー数多型を有する者を乳がん発症感受性が高いと判定することができる。表3中の一番上のデータを例に示すと、染色体座位1q44の246,855,947−246,857,101領域(1,154塩基長)のコピー数増加の頻度が健常者群では30例中8人(26.7%)、乳がん患者群では30人中17人(56.7%)であり、乳がん患者において当該領域コピー数増加が有意に高頻度に認められた(P=0.035、オッズ比3.6)。このように、個々のCNPの中に乳がん発症体質を予測できる領域が存在することが明らかとなった。
3−2 定量PCR結果
(1)定量PCR法
マイクロアレイ法より同定した表3〜6に示した染色体領域や、その近傍の領域を用いて、上記「2−2 方法」の項目で示した方法で定量PCR法を行った。具体的に用いた領域は、「1p36.12 21,375,430−21,375,511」、「3q26.1 163,706,172−163,706,287」、「15q26.3 99,845,920−99,846,025」、「15q26.3 99,847,947−99,848,043」、「15q26.3 99,848,547−99,848,623」、「22q12.3 35,473,730−35,473,804」、及び「22q12.3 35,475,937−35,476,043」の、計7領域である。
〔1〕図5及び表7(Hs06535529_cn):プライマーセット(Hs06535529_cn)で増幅される染色体領域(1p36.12 [21,375,430−21,375,511])の0.5未満のDNAコピー数は、健常者群では216例中36例(16.7%)であったのに対し、乳がん患者群では193例中107例(55.4%)と、乳がん患者群において0.5未満のDNAコピー数の頻度が有意に高かった(P<0.0001、オッズ比6.2、Fisher検定)。
〔2〕図6及び表7(Hs03103056_cn):プライマーセット(Hs03103056_cn)で増幅される染色体領域(3q26.1 [163,706,172−163,706,287])の3.5以上のDNAコピー数は、健常者群では216例中22例(10.2%)であったのに対し、乳がん患者群では193例中76例(39.4%)と、乳がん患者群において3.5以上のDNAコピー数の頻度が有意に高かった(P<0.0001、オッズ比5.7、Fisher検定)。
〔3〕図7及び表7(Hs03899300_cn):プライマーセット(Hs03899300_cn)で増幅される染色体領域(15q26.3 [99,845,920−99,846,025])の1.5未満のDNAコピー数は、健常者群では216例中56例(25.9%)であったのに対し、乳がん患者群では193例中148例(76.7%)と、乳がん患者群において1.5未満のDNAコピー数の頻度が有意に高かった(P<0.0001、オッズ比9.4、Fisher検定)。
〔4〕図8及び表7(Hs03908783_cn):プライマーセット(Hs03908783_cn)で増幅される染色体領域(15q26.3 [99,847,947−99,848,043])の0.5未満のDNAコピー数は、健常者群では216例中22例(10.2%)であったのに対し、乳がん患者群では193例中46例(23.8%)と、乳がん患者群において0.5未満のDNAコピー数の頻度が有意に高かった(P=0.0003、オッズ比2.8、Fisher検定)。
〔5〕図9及び表7(Hs03898338_cn):プライマーセット(Hs03898338_cn)で増幅される染色体領域(15q26.3 [99,848,547−99,848,623])の1.5未満のDNAコピー数は、健常者群では216例中64例(29.6%)であったのに対し、乳がん患者群では193例中161例(83.4%)と、乳がん患者群において1.5未満のDNAコピー数の頻度が有意に高かった(P<0.0001、オッズ比11.9、Fisher検定)。
〔6〕図10及び表7(Hs04093415_cn):プライマーセット(Hs04093415_cn)で増幅される染色体領域(22q12.3 [35,473,730−35,473,804])の9.0以上のDNAコピー数は、健常者群では216例中0例(0.0%)であったのに対し、乳がん患者群では193例中8例(4.1%)と、乳がん患者群において9.0以上のDNAコピー数頻度が有意に高かった(P=0.0023、オッズ比19.8、Fisher検定)。
〔7〕図11及び表7(Hs04090898_cn):プライマーセット(Hs04090898_cn)で増幅される染色体領域(22q12.3 [35,475,937−35,476,043])の12.0以上のDNAコピー数は、健常者群では216例中0例(0.0%)であったのに対し、乳がん患者群では193例中7例(3.6%)と、乳がん患者群において12.0以上のDNAコピー数の頻度が有意に高かった(P=0.0049、オッズ比17.4、Fisher検定)。
上述した〔1〕〜〔7〕の定量PCRによる解析結果から、カットオフ値(乳がん患者と健常者とを判定するために定める値)を設定することにより、健常者郡と比べ乳がん患者群の方が、陽性とする乳がん患者を有意に判定できた。この結果から、上記7つの領域において、DNAコピー数多型を有する者を乳がん発症感受性が高いと判定することができることが明らかとなった。
(2)判別分析
定量PCR法によりDNAコピー数を測定した上記7つの領域の中から様々な組合せパターンの2つの領域を選択し、判別分析を行った。結果を図12〜32及び表8に示す。
〔1〕図12及び表8(Hs06535529_cnとHs04093415_cnとの組合せ):図5及び図10で得られた結果を基に判別分析を行ったところ、線形判別式(Y=[Hs06535529_cnコピー数]×(−0.5695)+[Hs04093415_cnコピー数]×(0.0236)+(0.7142)を用いて、判別得点Yを求めることができる。判別得点0以上を乳がん発症感受性ありとし、判別得点0未満を乳がん発症感受性なしとした場合、真の乳がん患者193名中でこの判別式により「乳がん」と判定(判別得点が0点以上)されたのは159名(感度:82.4%)であるのに対し、真の健常者216名中で「乳がんではない」と判定(判別得点が0点未満)されたのは112名(特異度:51.9%)であった。なお、「Hs06535529_cnコピー数」とは、プライマーセット(Hs06535529_cn)で増幅される染色体領域のコピー数、すなわち「1p36.12 (21,375,430−21,375,511)」のコピー数のことをいい、「Hs04093415_cnコピー数」とは、プライマーセット(Hs04093415_cn)で増幅される染色体領域のコピー数、すなわち「22q12.3 (35,473,730−35,473,804)」のコピー数のことをいう。
〔2〕図13及び表8(Hs06535529_cnとHs04090898_cnとの組合せ):図5及び図11で得られた結果を基に判別分析を行ったところ、線形判別式(Y=[Hs06535529_cnコピー数]×(−0.5699)+[Hs04090898_cnコピー数]×(0.0252)+(0.697)を用いて、判別得点Yを求めることができる。判別得点0以上を乳がん発症感受性ありとし、判別得点0未満を乳がん発症感受性なしとした場合、真の乳がん患者193名中でこの判別式により「乳がん」と判定(判別得点が0点以上)されたのは158名(感度:81.9%)であるのに対し、真の健常者216名中で「乳がんではない」と判定(判別得点が0点未満)されたのは111名(特異度:51.4%)であった。なお、「Hs06535529_cnコピー数」とは、上述のとおりであり、「Hs04090898_cnコピー数」とは、プライマーセット(Hs04090898_cn)で増幅される染色体領域のコピー数、すなわち「22q12.3 (35,475,937−35,476,043)」のコピー数のことをいう。
〔3〕図14及び表8(Hs06535529_cnとHs03899300_cnとの組合せ):図5及び図7で得られた結果を基に判別分析を行ったところ、線形判別式(Y=[Hs06535529_cnコピー数]×(0.1403)+[Hs03899300_cnコピー数]×(−2.9466)+(4.2074)を用いて、判別得点Yを求めることができる。判別得点0以上を乳がん発症感受性ありとし、判別得点0未満を乳がん発症感受性なしとした場合、真の乳がん患者193名中でこの判別式により「乳がん」と判定(判別得点が0点以上)されたのは142名(感度:73.6%)であるのに対し、真の健常者216名中で「乳がんではない」と判定(判別得点が0点未満)されたのは163名(特異度:75.5%)であった。なお、「Hs06535529_cnコピー数」とは、上述のとおりであり、「Hs03899300_cnコピー数」とは、プライマーセット(Hs03899300_cn)で増幅される染色体領域のコピー数、すなわち「15q26.3 (99,845,920−99,846,025]」のコピー数のことをいう。
〔4〕図15及び表8(Hs06535529_cnとHs03898338_cnとの組合せ):図5及び図9で得られた結果を基に判別分析を行ったところ、線形判別式(Y=[Hs06535529_cnコピー数]×(0.1399)+[Hs03898338_cnコピー数]×(−3.7991)+(5.2721)を用いて、判別得点Yを求めることができる。判別得点0以上を乳がん発症感受性ありとし、判別得点0未満を乳がん発症感受性なしとした場合、真の乳がん患者193名中でこの判別式により「乳がん」と判定(判別得点が0点以上)されたのは152名(感度:78.8%)であるのに対し、真の健常者216名中で「乳がんではない」と判定(判別得点が0点未満)されたのは162名(特異度:75.0%)であった。なお、「Hs06535529_cnコピー数」とは、上述のとおりであり、「Hs03898338_cnコピー数」とは、プライマーセット(Hs03898338_cn)で増幅される染色体領域のコピー数、すなわち「15q26.3 (99,848,547−99,848,623)」のコピー数のことをいう。
〔5〕図16及び表8(Hs06535529_cnとHs03103056_cnとの組合せ):図5及び図6で得られた結果を基に判別分析を行ったところ、線形判別式(Y=[Hs06535529_cnコピー数]×(−0.6651)+[Hs03103056_cnコピー数]×(0.6624)+(−0.8498)を用いて、判別得点Yを求めることができる。判別得点0以上を乳がん発症感受性ありとし、判別得点0未満を乳がん発症感受性なしとした場合、真の乳がん患者193名中でこの判別式により「乳がん」と判定(判別得点が0点以上)されたのは145名(感度:75.1%)であるのに対し、真の健常者216名中で「乳がんではない」と判定(判別得点が0点未満)されたのは144名(特異度:66.7%)であった。なお、「Hs06535529_cnコピー数」とは、上述のとおりであり、「Hs03103056_cnコピー数」とは、プライマーセット(Hs03103056_cn)で増幅される染色体領域のコピー数、すなわち「3q26.1 (163,706,172−163,706,287)」のコピー数のことをいう。
〔6〕図17及び表8(Hs06535529_cnとHs03908783_cnとの組合せ):図5及び図8で得られた結果を基に判別分析を行ったところ、線形判別式(Y=[Hs06535529_cnコピー数]×(−0.3911)+[Hs03908783_cnコピー数]×(−0.3972)+(1.0298)を用いて、判別得点Yを求めることができる。判別得点0以上を乳がん発症感受性ありとし、判別得点0未満を乳がん発症感受性なしとした場合、真の乳がん患者193名中でこの判別式により「乳がん」と判定(判別得点が0点以上)されたのは154名(感度:79.8%)であるのに対し、真の健常者216名中で「乳がんではない」と判定(判別得点が0点未満)されたのは119名(特異度:55.1%)であった。なお、「Hs06535529_cnコピー数」とは、上述のとおりであり、「Hs03908783_cnコピー数」とは、プライマーセット(Hs03908783_cn)で増幅される染色体領域のコピー数、すなわち「15q26.3 (99,847,947−99,848,043)」のコピー数のことをいう。
〔7〕図18及び表8(Hs04093415_cnとHs04090898_cnとの組合せ):図10及び図11で得られた結果を基に判別分析を行ったところ、線形判別式(Y=[Hs04093415_cnコピー数]×(−0.2285)+[Hs04090898_cnコピー数]×(0.1834)+(−0.0272)を用いて、判別得点Yを求めることができる。判別得点0以上を乳がん発症感受性ありとし、判別得点0未満を乳がん発症感受性なしとした場合、真の乳がん患者193名中でこの判別式により「乳がん」と判定(判別得点が0点以上)されたのは35名(感度:18.1%)であるのに対し、真の健常者216名中で「乳がんではない」と判定(判別得点が0点未満)されたのは184名(特異度:85.2%)であった。なお、「Hs04093415_cnコピー数」とは、上述のとおりであり、「Hs04090898_cnコピー数」とは、上述のとおりである。
〔8〕図19及び表8(Hs04093415_cnとHs03899300_cnとの組合せ):図7及び図10で得られた結果を基に判別分析を行ったところ、線形判別式(Y=[Hs04093415_cnコピー数]×(0.0423)+[Hs03899300_cnコピー数]×(−2.6949)+(3.9423)を用いて、判別得点Yを求めることができる。判別得点0以上を乳がん発症感受性ありとし、判別得点0未満を乳がん発症感受性なしとした場合、真の乳がん患者193名中でこの判別式により「乳がん」と判定(判別得点が0点以上)されたのは147名(感度:76.2%)であるのに対し、真の健常者216名中で「乳がんではない」と判定(判別得点が0点未満)されたのは161名(特異度:74.5%)であった。なお、「Hs04093415_cnコピー数」とは、上述のとおりであり、「Hs03899300_cnコピー数」とは、上述のとおりである。
〔9〕図20及び表8(Hs04093415_cnとHs03908783_cnとの組合せ):図8及び図10で得られた結果を基に判別分析を行ったところ、線形判別式(Y=[Hs04093415_cnコピー数]×(0.0316)+[Hs03908783_cnコピー数]×(−0.9415)+(1.1523)を用いて、判別得点Yを求めることができる。判別得点0以上を乳がん発症感受性ありとし、判別得点0未満を乳がん発症感受性なしとした場合、真の乳がん患者193名中でこの判別式により「乳がん」と判定(判別得点が0点以上)されたのは138名(感度:71.5%)であるのに対し、真の健常者216名中で「乳がんではない」と判定(判別得点が0点未満)されたのは130名(特異度:60.2%)であった。なお、「Hs04093415_cnコピー数」とは、上述のとおりであり、「Hs03908783_cnコピー数」とは、上述のとおりである。
〔10〕図21及び表8(Hs04093415_cnとHs03898338_cnとの組合せ):図9及び図10で得られた結果を基に判別分析を行ったところ、線形判別式(Y=[Hs04093415_cnコピー数]×(0.0342)+[Hs03898338_cnコピー数]×(−3.5383)+(5.0218)を用いて、判別得点Yを求めることができる。判別得点0以上を乳がん発症感受性ありとし、判別得点0未満を乳がん発症感受性なしとした場合、真の乳がん患者193名中でこの判別式により「乳がん」と判定(判別得点が0点以上)されたのは152名(感度:78.8%)であるのに対し、真の健常者216名中で「乳がんではない」と判定(判別得点が0点未満)されたのは162名(特異度:75.0%)であった。なお、「Hs04093415_cnコピー数」とは、上述のとおりであり、「Hs03898338_cnコピー数」とは、上述のとおりである。
〔11〕図22及び表8(Hs04093415_cnとHs03103056_cnとの組合せ):図6及び図10で得られた結果を基に判別分析を行ったところ、線形判別式(Y=[Hs04093415_cnコピー数]×(0.005)+[Hs03103056_cnコピー数]×(0.5142)+(−1.3547)を用いて、判別得点Yを求めることができる。判別得点0以上を乳がん発症感受性ありとし、判別得点0未満を乳がん発症感受性なしとした場合、真の乳がん患者193名中でこの判別式により「乳がん」と判定(判別得点が0点以上)されたのは118名(感度:61.1%)であるのに対し、真の健常者216名中で「乳がんではない」と判定(判別得点が0点未満)されたのは113名(特異度:52.3%)であった。なお、「Hs04093415_cnコピー数」とは、上述のとおりであり、「Hs03103056_cnコピー数」とは、上述のとおりである。
〔12〕図23及び表8(Hs04090898_cnとHs03899300_cnとの組合せ):図7及び図11で得られた結果を基に判別分析を行ったところ、線形判別式(Y=[Hs04090898_cnコピー数]×(0.0385)+[Hs03899300_cnコピー数]×(−2.6967)+(3.9289)を用いて、判別得点Yを求めることができる。判別得点0以上を乳がん発症感受性ありとし、判別得点0未満を乳がん発症感受性なしとした場合、真の乳がん患者193名中でこの判別式により「乳がん」と判定(判別得点が0点以上)されたのは146名(感度:75.7%)であるのに対し、真の健常者216名中で「乳がんではない」と判定(判別得点が0点未満)されたのは161名(特異度:74.5%)であった。なお、「Hs04090898_cnコピー数」とは、上述のとおりであり、「Hs03899300_cnコピー数」とは、上述のとおりである。
〔13〕図24及び表8(Hs04090898_cnとHs03908783_cnとの組合せ):図8及び図11で得られた結果を基に判別分析を行ったところ、線形判別式(Y=[Hs04090898_cnコピー数]×(0.031)+[Hs03908783_cnコピー数]×(−0.943)+(1.137)を用いて、判別得点Yを求めることができる。判別得点0以上を乳がん発症感受性ありとし、判別得点0未満を乳がん発症感受性なしとした場合、真の乳がん患者193名中でこの判別式により「乳がん」と判定(判別得点が0点以上)されたのは139名(感度:72.0%)であるのに対し、真の健常者216名中で「乳がんではない」と判定(判別得点が0点未満)されたのは130名(特異度:60.2%)であった。なお、「Hs04090898_cnコピー数」とは、上述のとおりであり、「Hs03908783_cnコピー数」とは、上述のとおりである。
〔14〕図25及び表8(Hs04090898_cnとHs03898338_cnとの組合せ):図9及び図11で得られた結果を基に判別分析を行ったところ、線形判別式(Y=[Hs04090898_cnコピー数]×(0.0191)+[Hs03898338_cnコピー数]×(−3.5282)+(5.0233)を用いて、判別得点Yを求めることができる。判別得点0以上を乳がん発症感受性ありとし、判別得点0未満を乳がん発症感受性なしとした場合、真の乳がん患者193名中でこの判別式により「乳がん」と判定(判別得点が0点以上)されたのは152名(感度:78.8%)であるのに対し、真の健常者216名中で「乳がんではない」と判定(判別得点が0点未満)されたのは162名(特異度:75.0%)であった。なお、「Hs04090898_cnコピー数」とは、上述のとおりであり、「Hs03898338_cnコピー数」とは、上述のとおりである。
〔15〕図26及び表8(Hs04090898_cnとHs03103056_cnとの組合せ):図6及び図11で得られた結果を基に判別分析を行ったところ、線形判別式(Y=[Hs04090898_cnコピー数]×(0.0114)+[Hs03103056_cnコピー数]×(0.513)+(−1.3697)を用いて、判別得点Yを求めることができる。判別得点0以上を乳がん発症感受性ありとし、判別得点0未満を乳がん発症感受性なしとした場合、真の乳がん患者193名中でこの判別式により「乳がん」と判定(判別得点が0点以上)されたのは117名(感度:60.6%)であるのに対し、真の健常者216名中で「乳がんではない」と判定(判別得点が0点未満)されたのは115名(特異度:53.2%)であった。なお、「Hs04090898_cnコピー数」とは、上述のとおりであり、「Hs03103056_cnコピー数」とは、上述のとおりである。
〔16〕図27及び表8(Hs03899300_cnとHs03908783_cnとの組合せ):図7及び図8で得られた結果を基に判別分析を行ったところ、線形判別式(Y=Hs03899300_cnコピー数×(−6.7554)+Hs03908783_cnコピー数×(2.823)+(6.4471)を用いて、判別得点Yを求めることができる。判別得点0以上を乳がん発症感受性ありとし、判別得点0未満を乳がん発症感受性なしとした場合、真の乳がん患者193名中でこの判別式により「乳がん」と判定(判別得点が0点以上)されたのは162名(感度:83.9%)であるのに対し、真の健常者216名中で「乳がんではない」と判定(判別得点が0点未満)されたのは175名(特異度:81.0%)であった。なお、「Hs03899300_cnコピー数」とは、上述のとおりであり、「Hs03908783_cnコピー数」とは、上述のとおりである。
〔17〕図28及び表8(Hs03899300_cnとHs03898338_cnとの組合せ):図7及び図9で得られた結果を基に判別分析を行ったところ、線形判別式(Y=[Hs03899300_cnコピー数]×(−0.6719)+[Hs03898338_cnコピー数]×(−2.929)+(5.2098)を用いて、判別得点Yを求めることができる。判別得点0以上を乳がん発症感受性ありとし、判別得点0未満を乳がん発症感受性なしとした場合、真の乳がん患者193名中でこの判別式により「乳がん」と判定(判別得点が0点以上)されたのは154名(感度:79.8%)であるのに対し、真の健常者216名中で「乳がんではない」と判定(判別得点が0点未満)されたのは164名(特異度:75.9%)であった。なお、「Hs03899300_cnコピー数」とは、上述のとおりであり、「Hs03898338_cnコピー数」とは、上述のとおりである。
〔18〕図29及び表8(Hs03899300_cnとHs03103056_cnとの組合せ):図6及び図7で得られた結果を基に判別分析を行ったところ、線形判別式(Y=[Hs03899300_cnコピー数]×(−3.0532)+[Hs03103056_cnコピー数]×(0.7876)+(2.4915)を用いて、判別得点Yを求めることができる。判別得点0以上を乳がん発症感受性ありとし、判別得点0未満を乳がん発症感受性なしとした場合、真の乳がん患者193名中でこの判別式により「乳がん」と判定(判別得点が0点以上)されたのは153名(感度:79.3%)であるのに対し、真の健常者216名中で「乳がんではない」と判定(判別得点が0点未満)されたのは162名(特異度:75.0%)であった。なお、「Hs03899300_cnコピー数」とは、上述のとおりであり、「Hs03103056_cnコピー数」とは、上述のとおりである。
〔19〕図30及び表8(Hs03908783_cnとHs03898338_cnとの組合せ):図8及び図9で得られた結果を基に判別分析を行ったところ、線形判別式(Y=[Hs03908783_cnコピー数]×(0.7877)+[Hs03898338_cnコピー数]×(−4.5371)+(5.5065)を用いて、判別得点Yを求めることができる。判別得点0以上を乳がん発症感受性ありとし、判別得点0未満を乳がん発症感受性なしとした場合、真の乳がん患者193名中でこの判別式により「乳がん」と判定(判別得点が0点以上)されたのは163名(感度:84.5%)であるのに対し、真の健常者216名中で「乳がんではない」と判定(判別得点が0点未満)されたのは163名(特異度:75.5%)であった。なお、「Hs03908783_cnコピー数」とは、上述のとおりであり、「Hs03898338_cnコピー数」とは、上述のとおりである。
〔20〕図31及び表8(Hs03908783_cnとHs03103056_cnとの組合せ):図6及び図8で得られた結果を基に判別分析を行ったところ、線形判別式(Y=[Hs03908783_cnコピー数]×(−1.1372)+[Hs03103056_cnコピー数]×(0.6815)+(−0.3227)を用いて、判別得点Yを求めることができる。判別得点0以上を乳がん発症感受性ありとし、判別得点0未満を乳がん発症感受性なしとした場合、真の乳がん患者193名中でこの判別式により「乳がん」と判定(判別得点が0点以上)されたのは137名(感度:71.0%)であるのに対し、真の健常者216名中で「乳がんではない」と判定(判別得点が0点未満)されたのは144名(特異度:66.7%)であった。なお、「Hs03908783_cnコピー数」とは、上述のとおりであり、「Hs03103056_cnコピー数」とは、上述のとおりである。
〔21〕図32及び表8(Hs03898338_cnとHs03103056_cnとの組合せ):図6及び図9で得られた結果を基に判別分析を行ったところ、線形判別式(Y=[Hs03898338_cnコピー数]×(−3.4991)+[Hs03103056_cnコピー数]×(0.4852)+(3.7572)を用いて、判別得点Yを求めることができる。判別得点0以上を乳がん発症感受性ありとし、判別得点0未満を乳がん発症感受性なしとした場合、真の乳がん患者193名中でこの判別式により「乳がん」と判定(判別得点が0点以上)されたのは157名(感度:81.4%)であるのに対し、真の健常者216名中で「乳がんではない」と判定(判別得点が0点未満)されたのは160名(特異度:74.1%)であった。なお、「Hs03898338_cnコピー数」とは、上述のとおりであり、「Hs03103056_cnコピー数」とは、上述のとおりである。
上述の判別分析〔1〕〜〔21〕の結果から、感度及び特異度に着目した場合、〔16〕に示した判別分析、すなわちプライマーセット(Hs03899300_cn)で増幅される染色体領域(15q26.3 [99,845,920−99,846,025])と、プライマーセット(Hs03908783_cn)で増幅される染色体領域(15q26.3 [99,847,947−99,848,043])との組合せによる判別分析が、最も優れていることがわかった(感度:83.9%、特異度:81.0%)。さらに、7つの組合せ(Hs06535529_cn、Hs03103056_cn、Hs03899300_cn、Hs03908783_cn、Hs03898338_cn、Hs04093415_cn、及びHs04090898_cn)について、判別分析を行ったところ、線形判別式(Y=[Hs06535529_cnコピー数]×(−0.4128)+[Hs04093415_cnコピー数]×(0.02)+[Hs04090898_cnコピー数]×(−0.001)+[Hs03899300_cnコピー数]×(−5.6747)+[Hs03908783_cnコピー数]×(3.311)+[Hs03898338_cnコピー数]×(−1.8864)+[Hs03103056_cnコピー数]×(0.6107)+(5.8360)を用いて、判別得点Yを求めることができる。判別得点0以上を乳がん発症感受性ありとし、判別得点0未満を乳がん発症感受性なしとした場合、真の乳がん患者193名中でこの判別式により「乳がん」と判定(判別得点が0点以上)されたのは172名(感度:89.1%)であるのに対し、真の健常者216名中で「乳がんではない」と判定(判別得点が0点未満)されたのは171名(特異度:79.2%)であった。この結果は、上記7つの組合せにより、健常者と乳がん患者とを有意な差をもって判別することもできるが、上記〔16〕で示した2つの組合せで十分判別できることを示している。

Claims (3)

  1. ヒトから得られた試料において、以下の2箇所のヒト染色体領域のDNAコピー数の減少を検出することを特徴とする乳がん発症感受性の判定方法
    列番号3で示される塩基配列からなる、
    15q26.3 (99,845,920−99,846,025)
    配列番号4で示される塩基配列からなる、
    15q26.3 (99,847,947−99,848,043
  2. DNAコピー数を定量PCR法によって検出することを特徴とする請求項記載の判定方法。
  3. 以下の2箇所のヒト染色体領域のDNAコピー数多型を検出するための、プライマーセット若しくはプローブ、又はそれらの標識物を備えることを特徴とする乳がん発症感受性の判定用キット
    列番号3で示される塩基配列からなる、
    15q26.3 (99,845,920−99,846,025)
    配列番号4で示される塩基配列からなる、
    15q26.3 (99,847,947−99,848,043
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