JP5864358B2 - タイヤ用ゴム組成物及び空気入りタイヤ - Google Patents
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Description
本発明はまた、前記ゴム組成物を用いて作製した空気入りタイヤに関する。
なお、カーボンブラックのN2SAは、JIS K 6217−2:2001によって求められる。
なお、カーボンブラックのDBPは、JIS K 6217−4:2001に準拠して測定される。
3−ブロモプロピルアミン臭化水素酸塩:関東化学(株)製
チオ硫酸ナトリウム・五水和物:関東化学(株)製
フタルイミドカリウム:関東化学(株)製
ジメチルホルムアミド:関東化学(株)製
1,6−ジブロモヘキサン:関東化学(株)製
ヒドラジン・一水和物:関東化学(株)製
カーボンブラック:東海カーボン(株)製のシースト3(N2SA:79m2/g、DBP:101ml/100g)
β−ナフタレンスルフォン酸ホルマリン縮合物ナトリウム塩分散剤:花王製のデモールN
次亜塩素酸ナトリウム溶液:和光純薬製(有効塩素濃度5%)
窒素ガスで置換した反応容器に3−ブロモプロピルアミン臭化水素酸塩75g、チオ硫酸ナトリウム・五水和物85.26g、メタノール375ml、水375mlを加え、これらの混合物を70℃、5時間還流した。放冷した後、減圧下でメタノールを除去した。残渣に水酸化ナトリウム13.68gを加え、室温で1時間攪拌した後、減圧下で溶媒を除去した。得られた残渣にエタノール600mlを加えて1.5時間還流した。熱ろ過を行い、ろ液を減圧下で濃縮し結晶を得た。結晶をろ過により取り出し、エタノールで洗浄し、更にヘキサンでの洗浄を行った。得られた結晶を真空乾燥し、S−(3−アミノプロピル)チオ硫酸ナトリウムを得た。
窒素ガスで置換した反応容器にS−(3−アミノプロピル)チオ硫酸ナトリウム52g、水90ml、5mol/l塩酸を加え、得られた溶液を減圧下で濃縮し、ろ過により結晶を取り出した。得られた結晶を真空乾燥し、S−(3−アミノプロピル)チオ硫酸を得た。
反応容器に、フタルイミドカリウム99.2g及びジメチルホルムアミド480mlを加えた。この混合物に1,6−ジブロモヘキサン200gとジメチルホルムアミド200mlとの混合物を室温で滴下した。滴下終了後、得られた混合物を120℃まで昇温して5時間還流し、放冷後、反応混合物から溶媒を留去した。酢酸エチルと水とを加えて分液した後、有機層を濃縮した。得られた残渣にヘキサンと酢酸エチルを加え、結晶を析出させた。結晶を取り出し、真空乾燥して、N−(6−ブロモヘキシル)フタルイミドを得た。
反応容器に、N−(6−ブロモヘキシル)フタルイミド40g、チオ硫酸ナトリウム・五水和物32.0g、メタノール200ml、水200mlを加え、これらの混合物を5時間還流させ、放冷後、反応混合物から溶媒を留去した。得られた残渣に、エタノール200mlを加えて1.5時間還流した。熱ろ過を行い、ろ液を減圧下で濃縮し結晶を得た後、静置した。結晶をろ過により取り出し、エタノールで洗浄し、更にヘキサンでの洗浄を行った。得られた結晶を真空乾燥し、6−フタルイミドヘキシルチオ硫酸ナトリウム塩を得た。
窒素置換した反応容器に、6−フタルイミドヘキシルチオ硫酸のナトリウム塩20.0g(54.7mmol)及びエタノール200mlを仕込み、得られた混合物にヒドラジン・一水和物4.25g(84.8mmol)を滴下した。滴下終了後、得られた混合物を70℃で5時間攪拌した後、減圧下でエタノールを留去した。残渣にメタノール100mlを加えて1時間還流させた。熱ろ過により結晶を取得し、これをメタノールで洗浄し、真空乾燥することにより、S−(6−アミノヘキシル)チオ硫酸ナトリウム塩を得た。
窒素ガスで置換した反応容器に、S−(6−アミノヘキシル)チオ硫酸ナトリウム26g、水45ml、5mol/l塩酸を加え、得られた溶液を減圧下で濃縮し、ろ過により結晶を取り出した。得られた結晶を真空乾燥し、S−(6−アミノヘキシル)チオ硫酸を得た。
<測定操作>
両性化合物A〜Bを分散溶媒(トルエン)と分散剤(10質量%スルホこはく酸ジ−2−エチルヘキシルナトリウム/トルエン溶液)との混合溶液に室温で分散させ、得られた分散液に超音波を照射しながら、該分散液を5分間撹拌して試験液を得た。該試験液を回分セルに移し、1分後に測定した。(屈折率:1.70−0.20i)
カーボンブラック(A)10部、β−ナフタレンスルフォン酸ホルマリン縮合物ナトリウム塩分散剤0.5部と85部の脱イオン水を、0.6〜0.8mmのジルコンビーズとともに容器に仕込み、ペイントシェーカーにて1時間事前粉砕を行った。この事前粉砕液を反応容器に移し、1500部の脱イオン水を加え、撹拌を行いながら250部の次亜塩素酸ナトリウム溶液を徐々に加え、全量投入後100℃で2時間反応を行った。反応終了後、室温まで冷却し、カーボンブラックの沈降した反応液から、デカンテーションにより800部の上澄み液を除去した。残液に再度脱イオン水5000部を加え、限外濾過装置で液の電気伝導度が0.2mS/cm以下になるまで脱塩を行った後、カーボンブラック含有量20%まで濃縮した。濃縮液を6000rpmで30分間遠心分離機により粗大粒子等を除去し、保留粒子径1.0μmのメンブランフィルターで濾過して精製後、130℃で24時間乾燥させることでカーボンブラック(B)を得た。
製造例3のカーボンブラック(A)をカーボンブラック(C)に変更した以外は、同様の製法でカーボンブラック(D)を得た。
NR:TSR20
BR:宇部興産(株)製のウベポールBR150B
カーボンブラック(A):東海カーボン(株)製のシースト3(N2SA:79m2/g、DBP:101ml/100g)
カーボンブラック(B):製造例3で調製
カーボンブラック(C):東海カーボン(株)製のシースト6(N2SA:119m2/g、DBP:114ml/100g)
カーボンブラック(D):製造例4で調製
両性化合物(A):S−(3−アミノプロピル)チオ硫酸(製造例1で調製)
両性化合物(B):S−(6−アミノヘキシル)チオ硫酸(製造例2で調製)
オイル:(株)ジャパンエナジー製のプロセスX−140
酸化亜鉛:三井金属鉱業(株)製の亜鉛華1号
ステアリン酸:日油(株)製の椿
老化防止剤:大内新興化学工業(株)製のノクラック6C(N−(1,3−ジメチルブチル)−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン)
硫黄:鶴見化学工業(株)製の粉末硫黄
加硫促進剤:大内新興化学工業(株)製のノクセラーNS(N−tert−ブチル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド)
表1〜2に示す配合処方に従い、1.7Lバンバリーミキサーを用いて、硫黄及び加硫促進剤以外の材料を160℃の条件下で3分間混練りし、混練り物を得た。次に、得られた混練り物に硫黄及び加硫促進剤を添加し、2軸オープンロールを用いて、80℃の条件下で5分間練り込み、未加硫ゴム組成物を得た。得られた未加硫ゴム組成物を170℃で15分間プレス加硫し、加硫ゴム組成物を得た。
得られた未加硫ゴム組成物、加硫ゴム組成物について下記の評価を行った。結果を表1〜2に示した。
未加硫ゴム組成物について、JIS K 6300に準拠したムーニー粘度の測定方法に従い、130℃で測定した。比較例1のムーニー粘度(ML1+4)を100とし、各配合を指数表示した(ムーニー粘度指数)。指数が大きいほどムーニー粘度が低く、加工性に優れる。
粘弾性スペクトロメーターVES((株)岩本製作所製)を用いて、温度50℃、初期歪み10%、動歪み2%の条件下で各配合(加硫ゴム組成物)の損失正接(tanδ)を測定した。比較例1のtanδを100として、下記計算式により指数表示した(転がり抵抗指数)。指数が大きいほど転がり抵抗特性(低燃費性)が優れることを示す。
(転がり抵抗指数)=(比較例1のtanδ)/(各配合のtanδ)×100
加硫ゴム組成物について、ランボーン摩耗試験機を用いて、温度20℃,スリップ率20%及び試験時間2分間の条件下でランボーン摩耗量を測定した。更に、測定したランボーン摩耗量から容積損失量を計算し、比較例1の容積損失量を100とし、下記計算式により、各配合の容積損失量を指数表示した(ランボーン摩耗指数)。ランボーン摩耗指数が大きいほど、耐摩耗性に優れることを示す。
(ランボーン摩耗指数)=(比較例1の容積損失量)/(各配合の容積損失量)×100
Claims (5)
- 分散剤が存在する水中においてカーボンブラックに湿式粉砕処理を施す工程1、
前記工程1で得られた粉砕カーボンブラックに液相酸化処理を施すことにより、表面処理カーボンブラックを調製する工程2、並びに、
天然ゴム及びジエン系合成ゴムからなる群より選択される少なくとも1種と、酸性及び塩基性官能基を有する両性化合物と、前記工程2で得られた前記表面処理カーボンブラックとを混練する工程3を含むタイヤ用ゴム組成物の製造方法であって、
前記タイヤ用ゴム組成物は、前記表面処理カーボンブラックの含有量がゴム成分100質量部に対して10〜100質量部、前記両性化合物の含有量が前記表面処理カーボンブラック100質量部に対して0.01〜30質量部であるタイヤ用ゴム組成物の製造方法。 - 前記式(I−2)中のMr+で表される金属イオンは、リチウムイオン、ナトリウムイオン、カリウムイオン、セシウムイオン、コバルトイオン、銅イオン、又は亜鉛イオンである請求項3記載のタイヤ用ゴム組成物の製造方法。
- 請求項1〜4のいずれかに記載の製造方法により得られたタイヤ用ゴム組成物を用いて空気入りタイヤを製造する工程を含む空気入りタイヤの製造方法。
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