JP5862553B2 - 二次電池の発生ガス量の評価方法 - Google Patents

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Description

本発明は、二次電池の発生ガス量の評価方法に関する。さらに詳しくは、過充電等によって二次電池内で発生するガスの量を評価する評価方法に関する。
近年、携帯電話やノート型パソコンなどの携帯電子機器の普及に伴い、高いエネルギー密度を有する小型で軽量な非水系電解質二次電池の開発が強く望まれている。また、ハイブリット自動車を始めとする電気自動車用の電池として高出力の二次電池の開発が強く望まれている。このような要求を満たす二次電池として、リチウムイオン二次電池がある。
リチウムイオン二次電池は、4V級の高い電圧が得られるため、高いエネルギー密度を有する電池として実用化が進んでいる。
しかし、リチウムイオン二次電池は、従来の二次電池に比べて、充放電サイクルの実施によりガスが発生しやすいという性質がある。また、正極を高い電位となるまで充電して使用すると、高温保存時に正極活物質と電解液とが反応してガスが発生する可能性がある。そして、発生したガスが正負極間に留まった場合には、正負極間の対向状態が悪くなり、スムーズな充放電が阻害されるという問題もある。
かかるリチウムイオン二次電池におけるガス発生を抑えるために、電解液や負極活物質などの研究開発が進められている(例えば特許文献1、2)。
かかる研究開発において、新たに開発された電解液や負極活物質などによるガス発生抑制効果を把握する上では、開発された材料などを使用してリチウムイオン二次電池を形成し、形成されたリチウムイオン二次電池を充放電等させて、その際に発生したガスの量を測定することが必要である。
リチウムイオン二次電池におけるガス発生量を測定する試験が、特許文献5に開示されている。この特許文献5の試験では、既知の容積を持つ密閉空間中に二次電池のセルを収容し、その空間を真空にした時の圧力とその空間内でセルを解体した時に生じるガスによる圧力差を読み取り、その圧力差をガスの体積に換算して定量している。
また、特許文献5の試験よりも簡易にガス量を測定する方法として、ラミネートセルを使用することも行われている(特許文献2〜4参照)。
ラミネートセルは、正極集電箔に正極活物質層が形成された正極シートと、負極集電箔に負極活物質層が形成された負極シートとの間にセパレーターを介挿して積層シートを形成し、この積層シートを袋内に収容して電解液を注入し、その後袋を密封して製造されたものである。
そして、特許文献2〜4には、このラミネートセルを使用して、簡易的にガス発生量を測定する方法が開示されている。
特許文献2、3には、アルキメデスの原理を利用した方法(ラミネートセルを液中(例えばオイル)に浸漬し、その液量の増加分を測定し、体積を算出する方法)が記載されている。
また、特許文献4には、水上置換法を用いてラミネートセルから発生したガスを収集し、ガスクロマトグラフィーによりガス発生量を測定する方法が記載されている。
特開平11−45741号公報 特開2007−258102号公報 特開2005−166487号公報 特開2007−273259号公報 特開2001−332312号公報
上述したように、リチウム二次電池のセル内に発生したガスの量を測定するために、種々の方法が使用されているものの、上述したような方法では、以下のごとき問題がある。
まず、特許文献5の試験では、リチウム二次電池のセル内に発生したガスの体積を定量するためには、自ら設備の設計を行った上で分析装置を組み立てる必要があり、設備を保有するまでに時間がかかる。しかも、リチウム二次電池を解体しなければならないなど、試験に手間がかかるので、様々な条件で試作した試験品を簡易的に数多く評価することが困難な場合が多い。
特許文献2〜4に記載されている方法の場合、簡易に測定することができるという利点はあるものの、以下のような問題がある。
特許文献2、3の方法の場合には、微妙な液量の変化を容器の目盛で判断するので、読み取り誤差が生じやすいという問題がある。また、導電性の液体の場合感電する危険性があるので、液の種類が絶縁性のオイルなどに限定されてしまう。さらには、測定毎にセルから液分を拭き取る必要があり手間がかかってしまう。
また、特許文献4の方法では、発生ガス量の評価を行う毎に水上置換法とガスクロマトグラフィーによる測定を行わなければならない。このため、測定日数を要するだけでなく、分析コストもかかるので、様々な条件で試作した多数のセルのガス発生量を評価することには適さない。しかも、水に溶解し易いガスが発生した場合には、正しい評価が行えないという問題もある。
本発明は上記事情に鑑み、発生ガス量を簡単かつ迅速に、しかも、ある程度の精度で評価することができるリチウムイオン二次電池の発生ガス量の評価方法を提供することを目的とする。
第1発明の二次電池の発生ガス量の評価方法は、二次電池の発生ガス量を評価する方法であって、ガスを発生させたラミネートセルを、該ラミネートセルの一端縁近傍に非加圧部が形成されるように加圧し、加圧前後における該非加圧部の厚さの変化量を測定することを特徴とする。
第2発明の二次電池の発生ガス量の評価方法は、第1発明において、前記ラミネートセルを、互いに対向する一対の平坦面間に挟んで加圧することを特徴とする。
第3発明の二次電池の発生ガス量の評価方法は、第2発明おいて、前記一対の平坦面のうち、一方の平坦面と前記ラミネートセルとの間に滑り防止用部材を配置することを特徴とする。
第4発明の二次電池の発生ガス量の評価方法は、第1、第2または第3発明おいて、前記ラミネートセルを平坦面上に配置し、互いに平行な一対の平坦面を有する載置部材を、その一方の平坦面が該ラミネートセルにおける非加圧部上に接した状態となるように配置し、該ラミネートセルを加圧して、前記載置部材の他方の平坦面の移動を測定することを特徴とする。
第1発明によれば、発生したガスを非加圧部に集めて、加圧前後の非加圧部の厚さの変化量を測定するので、発生ガス量が少なくても、発生ガス量をある程度の精度で把握することができる。しかも、ラミネートセルを加圧して、非加圧部の厚さの変化量を測定するだけであるから、簡単かつ迅速に測定を行うことができる。
第2発明によれば、ラミネートセルをほぼ均等に加圧できるので、非加圧部にガスを集めやすくなる。
第3発明によれば、ラミネートセルをしっかりと加圧できるので、非加圧部にガスをより集めやすくなる。
第4発明によれば、一方の平坦面がラミネートセルの移動に追従して移動すると、他方の平坦面が同じ量だけ移動するので、他方の平坦面の移動量を測定すれば、非加圧部の厚さの変化量を測定することができる。しかも、載置部材の平坦面の移動を測定するので、測定が行いやすくなるし、測定精度も向上させることができる。
本実施形態の二次電池の発生ガス量の評価方法によって、ラミネートセル1を測定している状況の概略説明図であって、(A)は正面図であり、(B)は側面図である。 油圧プレス機OPの加圧軸PAによってラミネートセル1を加圧している状況の概略説明図であり、(A)は加圧前の状態であり、(B)は加圧後の状態である。 ラミネートセル1の作製方法の概略説明図である。 ラミネートセル1にガスを発生させている状況の概略説明図である。 実験結果を示した図である。
本発明の二次電池の発生ガス量の評価方法は、充電放電を繰り返す二次電池の内部で発生するガスの量を測定する方法であって、発生するガス量がそれほど多くなくても、発生するガス量を把握することができるようにした方法である。
本発明の二次電池の発生ガス量の評価方法の対象となる二次電池はとくに限定されず、ラミネートセルを形成することができる二次電池であればよい。例えば、リチウムイオン二次電池などの発生ガス量を測定することができる。
とくに、本発明の二次電池の発生ガス量の評価方法は、ある程度の量(例えば500mm程度)のガス量が発生するような場合に、発生ガス量を評価する方法として適している。例えば、ラミネートセルの大きさが、幅80〜100mm、縦50〜70mm、厚さ0.5〜1mmの場合であれば、後述するガス発生方法により発生するガス量が500mm程度となるような二次電池の評価に適している。
(ラミネートセル)
まず、本発明の評価方法では、図3(C)に示すような構造を有するラミネートセル1を使用して測定を行う。このラミネートセル1は、図3(A)〜(C)の手順で形成されたものである。
まず、正極集電箔に正極活物質層が形成された正極リード2aを有する正極シート2と、負極集電箔に負極活物質層が形成された負極リード3aを有する負極シート3との間にセパレーター4を介挿して、3枚のシートが積層した積層シートを形成する。この積層シートを、二つ折りにしたラミネートフィルム5(以下袋5という)の間に挟みに正極リード2aおよび負極リード3aが袋5の端縁から突出した状態になるように収容する。そして、袋5の2辺を熱融着などの方法で密封し、その後、残った辺の開口から袋5内を真空引きしたのち電解液を所定の量だけ注入して、その開口も熱融着などの方法で密封する。すると、測定に使用するラミネートセル1を形成することができる(図3(C))。
なお、ラミネートセル1の形成方法は上記の方法に限定されず、図3(C)に示すような構造を有するラミネートセル1を形成できるのであれば、とくに限定されない。
また、上記の方法でも、袋5は一枚のシートを折り曲げたものを使用したが、2枚のシートを重ねて2辺または3辺をシールすることによって形成された袋を使用してもよい。
(ガス発生方法)
ラミネートセル1内にガスを発生させる方法はとくに限定されない。例えば、ラミネートセル1を過充電することなどの方法によって、ガスを発生させることができる。
具体的には、図4に示すように、ラミネートセル1内において、両シート2,3とセパレーター4とが密着した状態となるように、一対の板状部材P,Pによってラミネートセル1を挟んで保持する。このようにラミネートセル1を一対の板状部材P,Pによって挟んで保持するのは、正極シート2と負極シート3との密着性を高めるとともに、両シート2,3間の距離の位置による差を少なくするためである。このとき、ラミネートセル1の一端縁、具体的には、袋5において始めから閉じられている端縁近傍(図4では右端部)が一対の板状部材P,Pから露出した露出部EPとなるようにする。
ついで、測定温度(つまり雰囲気温度)を25〜60℃の範囲に設定し、ラミネートセル1を過充電させる。例えば、リチウムイオン二次電池に使用される正極負極の材料と電解液を使用して製造したラミネートセル1であれば、正極の電位がリチウム基準で4.0〜5.5Vとなるまで充電させる。過充電状態となれば、正極と電解液との反応によって、ラミネートセル1内に水素や二酸化炭素等のガスを発生させることができる。
すると、ラミネートセル1内で発生したガスは、ラミネートセル1の露出部EPに集まって、この露出部EPは膨らんだ状態となる(図4(B)参照)。
(ガス発生量の評価方法)
つぎに、図1および図2に基づいて、ラミネートセル1に発生させたガス量を評価する方法を説明する。
(測定設備)
以下では、油圧プレス機OPを使用して、ラミネートセル1を加圧する場合を説明する。
また、油圧プレス機OPには、載置部材MPの鉛直方向への移動を測定する測定器具(例えばダイヤルゲージ等)が設けられるが、この測定器具は、テーブルTまでの距離が所定の距離となるように配設されている。例えば、測定器具がダイヤルゲージの場合であれば、テーブルTの上に何も載っていない状態では、測定子の先端がテーブルTの上面に接触した状態となるように配置される。
以下では、測定器具として、ダイヤルゲージGを使用した場合を説明する。
なお、測定器具は、油圧プレス機OPのフレームなどに固定部材によって固定するが、測定器具を固定する方法はとくに限定されない。後述するように載置部材MPが移動した際に測定器具が移動しないように固定することができればよい。
(評価方法)
まず、油圧プレス機OPのテーブルT上にラミネートセル1を配置する。なお、油圧プレス機OPのテーブルTの上面は平坦面に形成されている。
このラミネートセル1の上に、互いに平行な一対の平坦面を有する加圧部材PPを載せる。このとき、加圧部材PPの一方の平坦面がラミネートセル1の表面とほぼ面接触するように配置する。
このとき、ラミネートセル1の一端縁近傍(図2では右端部)が露出した状態となるように加圧部材PPを配置する。つまり、ラミネートセル1の一端縁近傍の部分に加圧部材PPが載せられていない領域が形成されるように、加圧部材PPを配置する。
なお、加圧部材PPが載せられていないラミネートセル1の一端縁近傍の部分が、特許請求の範囲にいう非加圧部となる。以下では、この部分を非加圧部UPAという。
ついで、ラミネートセル1の非加圧部UPA上に、互いに平行な一対の平坦面を有する載置部材MPを配置する。このとき、載置部材MPの一方の平坦面がラミネートセル1の非加圧部UPAの表面上に載った状態となるように配置する。具体的には、載置部材MPの一端部(図2では右側の端部)はラミネートセル1の非加圧部UPA上に位置し、載置部材MPの他端部(図2では左側の端部)はテーブルTの上面に載った状態となるように配置する。このように配置することにより、後述するように非加圧部UPAが膨らんできた場合でも、安定した状態で、載置部材MPの一端部をラミネートセル1の非加圧部UPA上に配置しておくことができる。
ラミネートセル1上に加圧部材PPおよび載置部材MPを配置すると、油圧プレス機OPの加圧軸PAを移動させて、加圧軸PAが加圧部材PPの上面に接触した状態とする。このときには、加圧軸PAから加圧部材PPに対して、ラミネートセル1や加圧部材PPが移動しない程度の力が加わるようにする。
そして、ダイヤルゲージGの測定子Gaの先端を載置部材MPの上面に載せた状態とすると、測定準備が完了する。
測定準備が完了すると、油圧プレス機OPの加圧軸PAを下方に移動させて加圧部材PPを加圧する。すると、ラミネートセル1は加圧部材PPの一方の平坦面とテーブルTの平坦な上面に挟まれて加圧されるので、非加圧部UPAを除いた部分がほほ均一に加圧される。
加圧によってラミネートセル1が圧縮されれば、ラミネートセル1内のガスは、加圧部材PPが配置されていない部分、つまり、非加圧部UPAに移動する。すると、非加圧部UPAはガスによって膨らみ、その厚さが厚くなるので、載置部材MPは、テーブルTの上面から離れるように移動する(図2(B))。正確に言えば、図2(B)に示すように、載置部材MPはその他端部を支点として一端部が上方に搖動するように移動する。すると、載置部材MPの移動量、つまり、非加圧部UPAのガスによる膨らみ(厚さの変化量)をダイヤルゲージGによって測定することができるのである。
この載置部材MPの移動量は、ラミネートセル1内で発生したガス量によって変動するので、この移動量が把握できれば、ラミネートセル1の集電箔の活物質層に使用した活物質やラミネートセル1内に注入した電解質と同等の材料を使用して形成された二次電池におけるガス発生量を評価することができるのである。
そして、上記の方法であれば、油圧プレス機OPのテーブルT上にラミネートセル1を配置してから、載置部材MPの移動量の測定が終了するまでの時間が数分程度となる。すると、数多くのラミネートセル1の発生ガス量を評価する場合でも、比較的短時間に精度良く評価できる。
また、この移動量と非加圧部UPAの面積を利用すれば、ラミネートセル1内に発生したガス量を推定することも可能となる。
さらに、ガスが集まって膨らんだラミネートセル1の非加圧部UPAに注射針を刺すなどすれば、非加圧部UPAに集まっているガスを採取することができる。すると、採取したガスをガスクロマトグラフィーにより分析すれば、発生したガスの成分を把握することも可能である。
(非加圧部UPA)
また、ラミネートセル1において、非加圧部UPAとする部分はとくに限定されないが、上述したガス発生方法において一対の板状部材P,Pから露出させていた露出部EPの部分が非加圧部UPAとなるようにすることが好ましい。しかも、非加圧部UPAの幅L1と露出部EPの幅L2とが同じ長さとなるようにすることが好ましい。このようにすれば、非加圧部UPAには、加圧する前からある程度のガスが集まった状態となっている。すると、ラミネートセル1を加圧した際に、非加圧部UPAにガスを集めやすくなるので、正確に発生ガスを評価することができる。
(加圧部材PPおよび載置部材MP)
なお、加圧部材PPおよび載置部材MPは、一対の互いに平行となった平坦面を有する部材であればとくに限定されないが、板状の部材を使用すれば、安定した状態で加圧や測定を実施することができるので、好ましい。
また、加圧部材PPや載置部材MPの大きさはとくに限定されない。加圧部材PPは、ラミネートセル1における非加圧部UPA以外の部分全体を覆うことができる大きさであればよい。載置部材MPの大きさは、一端部をラミネートセル1における非加圧部UPA上に載せたときに、テーブルTの上面とのなす角度があまり大きくならない程度の大きさであればよい。
(滑り防止用部材SPP)
また、加圧部材PPにおいて、ラミネートセル1側の平坦面とラミネートセル1との間に、両者間で滑りが発生することを防止する滑り防止用部材SPPを配置してもよい(図2(A)参照)。
この場合、加圧した際に、加圧部材PPからの加圧力を確実にラミネートセル1に加えることができる。つまり、ラミネートセル1をしっかりと加圧できるので、非加圧部UPAにガスをより集めやすくなる。
かかる滑り防止用部材SPPは、加圧部材PPおよびラミネートセル1との間の滑りが生じないものであればよく、とくに限定されない。例えば、ゴム板などを滑り防止用部材SPPとして使用することができる。
つぎに、本発明の発生ガス量の評価方法によって、ガス発生量を適切に評価できることを確認した。
実験では、異なる種類の正極活物質(A、B)を用いて作製したラミネートセルについて、それぞれラミネートセル内にガスを発生させた。そして、発生したガス量を比較することによって、本発明の方法によって、ガス発生量の相違を適切に評価できることを確認した。
(ラミネートセルの作製)
実験で使用したラミネートセルは、上述したラミネートセルの形成方法を使用して作製した。
まず、アルミニウム製集電箔(厚さ0.02mm)にリチウム金属酸化物層(正極活物質層)が形成された正極シートと、銅製集電箔(厚さ0.02mm)にカーボン層(負極活物質層)が形成された負極シートの間に、ポリプロピレン製微多孔膜(厚さ20.7μm、空孔率密度43.9%)からなるセパレーターを介挿して積層シートを形成した。そして、この積層シートを2枚のアルミラミネートシート(厚さ0.55mm)によって挟み、アルミラミネートシートの3辺を熱融着して密封し、図3(C)に示すような構成のラミネートセルを組み立てた。
その後、エチレンカーボネートとエチルメチルカーボネートとジメチルカーボネートとの混合溶媒(容量比3:3:4)にLiPF(1mol/L)とシクロヘキシルベンゼン(2wt%)を溶解した宇部興産製の電解液を260μl注入し、残りの一辺を熱融着して、図3(C)に示すようなラミネートセルを作製した。
なお、作成されたラミネートセルは、縦60mm、幅90mm、厚さ550μmとなった。
(ガス発生試験)
作製したラミネートセルを25℃に設定された日立アプライアンス製の恒温槽(コスモピア)に12時間保存した。
12時間保存した後、恒温槽内に収容した状態のまま、充放電装置(北斗電工製:HJ1001SD8)を用いて、3.0−4.3Vの範囲で、0.2Cの一定電流モードで3回充放電させた。
充放電の後に、4.6Vまで1Cの一定電流モードで充電したのち、恒温槽内に72時間放置して、ガスをラミネートセル内に発生させた。
なお、ガス発生試験の際には、図4に示すように、ラミネートセルは一対の板状部材(SUS製)の間に挟んで保持していた。このとき、一対の板状部材からラミネートセルの端から幅1cm分を露出させて露出部とした。
(発生したガス量の評価)
上記ガス発生試験を終えたラミネートセルを恒温槽から取り出して、ラミネートセルの端から幅1cm分の所に油性マジックでマーキングを行った。つまり、ガス発生試験で一対の板状部材に挟まれていた部分と露出部との境界にマーキングを行った。
その後、ラミネートセルを、手動油圧プレス機(エヌピーエーシステム製:型番TB−50H)のテーブル上に載せて、このラミネートセルの上に、その端から幅1cm分(マーキングした部分からラミネートセルの端までの部分、非加圧部)を残して、加圧部材となる直方体の押さえ板(SUS製)を置いた。また、非加圧部には、載置部材として直方体の測定板(SUS製)を配置し、測定板における一端部(つまり非加圧部に載せられている部分)の上面にダイヤルゲージ(CITIZEN製:2A−104)を設置した。
上記準備ができると、手動油圧プレス機によって4kNの圧力をかけて押さえ板をプレスした。すると、ラミネートセル内のガスが非加圧部に集められ、非加圧部が膨らみ、測定板における一端部が上方に移動した。
最後に、ダイヤルゲージの値を読んで、測定板の一端部の移動量を測定し、ガス発生試験前のセル厚みを差し引き、発生ガス量を評価した。
図5(A)に結果を示す。
図5(A)に示すように、異なる種類の正極活物質(A、B)を用いて作製した2つのラミネートセルでは、加圧したときの測定値(測定板の一端部の移動量、つまり、セルの膨れ度合い)に大きな差が見られている。このことから、ラミネートセル内に発生しているガス量自体はそれほど多くないものと考えられるが、正極活物質の相違に起因するガス発生量の差を把握できることが確認された。
(比較例)
一方、比較例として、上記実施例と同じ正極活物質を用いて、同じ手順により、ラミネートセルの作製とガス発生試験を行い、プレスによる加圧を行わない条件で、セルの厚さの増加量(つまりセルの膨れ度合い)を確認した。
具体的には、比較例では、プレスによる加圧を行わずにそのままの状態のラミネートセルの厚みをダイヤルゲージで測定し、ガス発生試験前のラミネートセル厚みを差し引いて、ラミネートセルの膨らみ厚さを算出した。
比較例の結果を図5(B)に結果を示す。
図5(B)に示すように、上記実施例と異なり、2つのラミネートセルの膨らみは非常に小さく、2つのラミネートセル間で厚さにはほとんど差が見られない。つまり、単純にラミネートセルの厚さを測定しても、正極活物質の相違に起因するガス発生量の差を認識することはできないことが確認された。これは、ラミネートセル内で発生したガスが、ラミネートセル全体に拡散したため、セルの厚みの増加量が減少したためである。
以上ように、本発明の方法を用いれば、リチウムイオン二次電池などの二次電池の発生ガス量の評価方法を簡単かつ迅速に、しかも精度よく行うことができることが確認された。
本発明の二次電池の発生ガス量の評価方法は、二次電池内で発生するガスの量を定量する方法として適している。
1 ラミネートセル
2 正極シート
3 負極シート
4 セパレーター
5 ラミネートフィルム
UPA 非加圧部
PP 加圧部材
MP 載置部材
SPP 滑り防止用部材

Claims (4)

  1. 二次電池の発生ガス量を評価する方法であって、
    ガスを発生させたラミネートセルを、該ラミネートセルの一端縁近傍に非加圧部が形成されるように加圧し、加圧前後における該非加圧部の厚さの変化量を測定する
    ことを特徴とする二次電池の発生ガス量の評価方法。
  2. 前記ラミネートセルを、互いに対向する一対の平坦面間に挟んで加圧する
    ことを特徴とする請求項1記載の二次電池の発生ガス量の評価方法。
  3. 前記一対の平坦面のうち、一方の平坦面と前記ラミネートセルとの間に滑り防止用部材を配置する
    ことを特徴とする請求項2記載の二次電池の発生ガス量の評価方法。
  4. 前記ラミネートセルを平坦面上に配置し、
    互いに平行な一対の平坦面を有する載置部材を、その一方の平坦面が該ラミネートセルにおける非加圧部上に接した状態となるように配置し、
    該ラミネートセルを加圧して、前記載置部材の他方の平坦面の移動を測定する
    ことを特徴とする請求項1、2または3記載の二次電池の発生ガス量の評価方法。
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