以下、図面を参照しながら、この発明の実施形態に係る後処理装置及び後処理方法について説明をする。図1に示すシートスタック装置100は後処理装置の一例を構成し、折りシート及び/又は非折りシートを含む複数のシート材を順次取り込んで整合する装置である。シート材には普通紙、厚紙、コート紙、薄紙、フィルム等が含まれ、紙種及び坪量の異なるシートP1やZ折りシートPzi等も含まれる。この例では、Z折り処理されていない非折りシートを、以下で通常シートPi(i=1〜n)といい、Z折り処理された折りシートをZ折りシートPzi(i=1〜n)という。
シートスタック装置100は、シート検知センサ12、搬送部材13、シート整合部20及び制御部50を有して構成される。搬送部材13は、取り込みローラ11及び搬送モータ33を有して構成される。取り込みローラ11は、通常シートPi及び/又はZ折りシートPziを含む複数のシート材を所定の方向、この例では、シートスタック装置100内へ搬送するために、当該シートスタック装置100の上流側に設けられる。
ここで上流側とはシート材を取り込む給紙側であり、例えば、画像形成装置から記録された通常シートPiや、Z折り機構からZ折り処理されたZ折りシートPzi等が給紙される側である。下流側とは通常シートPiや、Z折りシートPzi等をスタック処理(整合処理)された後のシート束を送出する排紙側であり、例えば、シート束がパンチや、ステープル等の後処理がなされる側である。
取り込みローラ11には搬送モータ33が接続される。搬送モータ33は、モータ制御信号S33に基づいて取り込みローラ11を回転駆動する。取り込みローラ11が回転駆動することで、通常シートPi及び/又はZ折りシートPziを含む複数のシート材をシートスタック装置100内へ搬送できるようになる。搬送モータ33には、例えば、ブラシレスモータ(誘導電動機)が使用される。
取り込みローラ11の上流側には検知部の一例を構成するシート検知センサ12が配置される。シート検知センサ12は、取り込みローラ11によって搬送されるシート材を検知して、制御部50にシート検知情報を出力する。シート検知センサ12は取り込みローラ11の上流側に配置される。例えば、シート検知センサ12は、シートスタック装置100で、通常シートPiや、Z折りシートPziの整合動作時の開始タイミングや、その整合速度を余裕を持って制御するために、取り込みローラ11の配設位置から、Z折りシートPziの最大のシート長さよりも上流側に離れた位置に配設される。
シート検知センサ12は通常シートPiの先端(取り込み)を検知してシート検知信号S12(シート検知情報)を発生する。シート検知信号S12は、例えば、通常シートPiの先端部を検知すると、ロー・レベルからハイ・レベルに立ち上がる(OFF→ONする)。Z折りシートPziについては、シート検知センサ12が、その後端を検知してシート検知信号S12(シート検知情報)を発生する。シート検知信号S12は、Z折りシートPziの後端部が検知されると、ハイ・レベルからロー・レベルに立ち下がる(ON→OFFする)。もちろん、シート検知センサ12の出力段にインバータ回路を接続して、出力論理を反転してもよい。シート検知センサ12には透過型や、反射型の光学センサが使用される。
Z折りシートPziで、その後端を検知するようにしたのは、一般に、Z折りシートPziが、Z折り部分を先頭にして搬送されてくるため、正確に先端検知ができないものである。Z折り部分を先頭搬送するのは、Z折り部分と反対側の非Z折り部分を先頭搬送すると、搬送ローラのニップに再現性良く保持されずに、折り部分が開いて搬送ローラ等に巻き付き、ジャムを引き起こす場合が多いためである。
この例で、取り込みローラ11の下方には、シート整合部20が配設される。シート整合部20は、通常シートPi及び/又はZ折りシートPziiを含む複数のシート材を順次取り込んで整合するために、プーリー21,22、搬送モータ23、ベルト24、整合部材25、突き当て部材26及び積載トレイ27を有して構成される。
積載トレイ27は上部が開放された長方形の皿状を成している。積載トレイ27は所定の大きさの積載面及びその下方に突き当て部材26を有しており、取り込みローラ11によって搬送されてくる複数のシート材を積載する。突き当て部材26は、スタック処理時、積載トレイ27の下方を遮断するようになされるが、スタック処理完了時には、積載トレイ27の下方を開放するように、所定の位置に退避される。この退避は次工程のステープル装置30等に、スタック処理完了後のシート束を引き渡すためである。
積載トレイ27の積載面のほぼ中央には、無終端状、かつ、所定の幅を有したベルト24を露出可能とする開口部が設けられる。ベルト24は、2つのプーリー21,22間を結ぶように装着される。
ベルト24の所定の位置には、所定の高さを有した長方形状の板部品から成る整合部材25が取り付けられる。整合部材25は、ベルト24が回転往復駆動されることで、積載トレイ27上に積載されたシート材の端部を突き当て部材26に当接するようになされる。シート整合部20の所定の位置には搬送モータ23が取り付けられ、2つのプーリー21,22間に取り付けられたベルト24に係合されて、当該ベルト4を所定の方向へ回転往復駆動する。搬送モータ23には、例えば、ステッピングモータが使用される。
この例では、整合部材25の待機位置HP、退避位置EP及び当接位置TPが規定されて、搬送モータ23の駆動制御がなされる。ここに待機位置HPとは、積載トレイ27の積載面の所定の位置に設定され、スタック処理時に、整合部材25を待機させる位置である。退避位置EPとは、積載トレイ27の積載面と反対側の裏面の所定の位置に設定され、シート材の自由落下時に、整合部材25を退避させる位置である。
当接位置TPとは、積載トレイ27に載置されたシート材の先端部に設定され、スタック処理時に、整合部材25を当該シート材の先端部に当接する位置である。当接位置TPは、整合部材25の押し込み量をαとしたとき、押し込み量αを設定する際の基準位置となる。押し込み量αがゼロである場合は、待機位置HPと当接位置TPとの間で整合部材25を往復動作させるようになる。押し込み量αがゼロでなくα1となる場合は、待機位置HPと、当接位置TPから突き当て部材26の側へ押し込み量α=α1だけ食い込んだ位置との間で整合部材25を往復動作させるようになる。
上述のシート検知センサ12、搬送モータ23,44には制御部50が接続される。制御部50は、シート整合部20に取り込まれる通常シートPi又はZ折りシートPziを識別するための後処理情報(以下後処理データD54という)を入力し、後処理データD54に基づいて通常シートPi及びZ折りシートPziに対応した整合動作の開始タイミング(開始時刻)を設定し、設定後の開始タイミングでシート整合部20を制御する。
制御部50は、例えば、基準クロック信号(以下CLK信号という)に基づいて動作する、A/D変換部51、カウンタ52、ROM(Read Only Memory)53、RAM(Random Access Memory)54、管理及び判断用の中央演算装置(Central Processing Unit:以下CPU55という)及びモータ制御部56を有して構成される。
制御部50には操作&表示部48が接続される。制御部50は、操作&表示部48の操作により、ROM53に記憶されているシステムプログラムDpや、各種処理プログラムを読み出してRAM54に展開し、展開されたシステムプログラムDpに従って、シートスタック装置の動作を集中制御する。例えば、CPU55は、展開されたプログラムに従って、シート整合部20におけるシート整合制御を実行する。
操作&表示部48は、タッチパネル及びLCD(Liquid Crystal Display)から構成され、例えば、後処理モードに関して、通常シート綴じモード、Z折りシート綴じモード、通常/Z折りシート混在綴じモードが選択できるようになっている。通常シート綴じモードでは、例えば、通常シートPiを設定枚数だけスタック処理した後に一端辺側をステープル処理して綴じる動作である。Z折りシート綴じモードでは、Z折りシートPziを設定枚数だけスタック処理した後に一端辺側をステープル処理して綴じる動作である。通常/Z折りシート混在綴じモードでは、例えば、Z折りシートPziを設定枚数だけスタック処理した後に、更に、1枚又は2枚以上の通常シートPiをスタック処理した後に、シート束の一端辺側をステープル処理して綴じる動作である。
操作&表示部48は、数字ボタン、スタートボタン等の各種操作ボタンを備え、当該ボタン操作による操作データD48を制御部50に出力する。操作データD48には、後処理データD54が含まれる。シートスタック装置100を上流側の図示しない画像形成装置とタンデムに使用する場合は、操作データD48は画像形成装置から供給すればよいので、操作&表示部48を省略してもよい。
A/D変換部51はその入力側がシート検知センサ12に接続され、その出力側は、カウンタ52及びシステムバス57に接続される。A/D変換部51はシート検知センサ12から先端検知時のシート検知信号S12を入力し、シート検知信号S12をアナログ・ディジタル変換して先端検知データD12をカウンタ52及びCPU55に出力する。また、A/D変換部51はシート検知センサ12から後端検知時のシート検知信号S12を入力し、シート検知信号S12をアナログ・ディジタル変換して後端検知データD12’をCPU55に出力する。
カウンタ52は、積載トレイ27に載置された通常シートPi及び/又はZ折りシートPzi等の枚数を計数する。例えば、カウンタ52はA/D変換部51から出力される先端検知データD12に基づく通常シートPiの枚数を計数してシート枚数データD52を出力する。シート枚数データD52はカウンタ52からCPU55に出力される。CPU55はカウンタ52から出力されるシート枚数データD52によって、積載トレイ27に載置された通常シートPiや、Z折りシートPzi等の枚数を認識できるようになる。
モータ制御部56は搬送モータ23,33に接続される。モータ制御部56はモータ駆動データD56に基づいて搬送モータ23,33を制御する。例えば、モータ制御部56はモータ駆動データD56をデコードしてモータ制御信号S23及びS33を生成する。
モータ駆動データD56は、通常シートPiやZ折りシートPzi等をシート整合部20へ取り込み、その後、積載トレイ27に載置された通常シートPiやZ折りシートPzi等を整合動作させるためのデータであって、CPU55からモータ制御部56へ出力される。
モータ制御信号S33は、通常シートPiやZ折りシートPzi等をシート整合部20へ取り込むための信号であって、モータ制御部56から搬送モータ33に出力される。モータ制御信号S23は、積載トレイ27に載置された通常シートPiやZ折りシートPzi等を整合動作させるための信号であって、モータ制御部56から搬送モータ23に出力される。
CPU55は、例えば、シート検知センサ12から得られるシート検知信号S12に基づいて通常シートPiに対応した整合動作の開始タイミングを演算したり、及び、シート検知信号S12に基づいてZ折りシートPziに対応した整合動作の開始タイミングを演算する。もちろん、通常シートPiに対応したデフォルト値を予め準備し、このデフォルト値を参照することで、通常シートPiに対応する演算を省略してもよい。
Z折りシートPziの整合動作時の開始タイミングの演算方法は、例えば、Z折りシートPziの後端を検知した時刻に、図示しないタイマーを起動し、タイマー出力値と通常シートPiに対応したデフォルト値とを比較し、その比較一致したタイマー出力値に待機時間等を加算した時間情報を求め、この時間情報をZ折りシートPziの整合動作時の開始時刻となされる。
このシートスタック装置100によれば、CPU55が、シート検知センサ12から得られるシート検知信号S12に基づいて通常シートPi及びZ折りシートPziに対応した整合動作の開始タイミングを演算するので、演算された開始タイミングで整合部材25を制御できるようになる。
シート整合部20では、取り込みローラ11によって搬送されてくる複数のシート材を積載トレイ27に積載し、シート材の端部を突き当て部材26に当接する際に、CPU55によって設定された開始タイミングで整合部材25を制御することができ、通常シートPi及びZ折りシートPziに対応した整合動作を再現性良く実行できるようになる。
ここで、図2〜図4を参照して、Z折りシートのスタック時の動作例(その1〜3)について説明する。この例では、Z折りシート綴じモードが設定されていて、当該モードに係るスタック処理を行う場合を前提とする。Z折りシート材を搬送する場合、通常、折り部分を先頭にして折りシート材が搬送される。この理由は、折りシート材が搬送ローラを通過する際に、折り部分が後端に有る場合、折られていない部位のシート材が円滑に搬送ローラを通過する。しかし、折られている部位が搬送ローラを通過する際に、折り部分が開いて、めくれ上がる現象が発生するためである。
図2Aに示すシート整合部20では、最初のZ折りシートPz1が積載トレイ27上に積載されると共に、シート整合動作がなされ、整合部材25が積載トレイ27の裏面側に退避した状態である。この状態で、次のZ折りシートPz2がシート検知センサ12により後端部が検知される。シート検知センサ12はシート検知信号S12を図1に示した制御部50に出力する。制御部50では、CPU55がZ折りシートPz2に対応する開示時刻(以下で開始タイミングという)を演算する。
例えば、CPU55は、シート検知センサ12がZ折りシートPziの後端を検知した時刻に、図示しないタイマーを起動し、タイマー出力値と通常シートPiに対応したデフォルト値とを比較し、その比較一致したタイマー出力値に、待機時間等を加算した時間情報を求める。
この時間情報をZ折りシートPziの整合動作時の開始タイミング(開始時刻)としてモータ制御部56に設定するようになされる。この待機時間は、通常シートPiの開始タイミングよりも制御を遅らせるための設定時間であって、シート搬送方向のシート長さによって異なるものである。
また、図2Aに示した取り込みローラ11がZ折りシートPz2を開放すると、図2Bに示すようにZ折りシートPz2が自由落下して、積載トレイ27上のZ折りシートPz1上に舞い降りるようになる。Z折りシートPz2の自由落下速度は、そのZ折り部が空気の抵抗を受けるために通常シートPiに比べ遅くなる。
この例では、整合部材25が開始タイミングの直前に、ベルト24を介して駆動され、当該整合部材25が図2Bに示した退避位置EPから、図3Aに示す待機位置HPに移動する。整合部材25は開始タイミング(開始時刻)になると、図3Bに示す待機位置HPから当接位置TPへ移動して、Z折りシートPz2の先端部を押し込み、Z折りシートPz2の後端部を突き当て部材26に当接する。この押し込み動作によって、少なくとも、シート搬送方向のZ折りシートPz1の先端部とZ折りシートPz2の先端部とが揃い、Z折りシートPz1の後端部とZ折りシートPz2の後端部とが揃うようになる。
シート搬送方向と直交するシート幅方向を揃えようとする場合は、シートの両側を揃える側部整合手段(サイドジョーガー)等を配置して、シート幅方向のZ折りシートPz1の両端部とZ折りシートPz2の両端部とを揃えるようにしてもよい。より一層、スタック性を向上できるようになる。
その後、図4Aに示す整合部材25は待機位置HPに戻る。更に整合部材25は、待機位置HPから退避位置EPへ退避する。この間にも、次のZ折りシートPz3がシート検知センサ12により後端部が検知される。シート検知センサ12はシート検知信号S12を図1に示した制御部50に出力する。制御部50では、CPU55がZ折りシートPz3に対応する開始タイミングを演算する。
その後、取り込みローラ11がZ折りシートPz3を開放すると、図4Bに示すようにZ折りシートPz2が自由落下して、積載トレイ27上のZ折りシートPz1上に舞い降りるようになる。
このように、整合部材25が開始タイミングの直前にベルト24を介して駆動される。これにより、整合部材25が図4Bに示した退避位置EPから、図3Aに示す待機位置HPに移動する。整合部材25は開始時刻になると、待機位置HPから当接位置TPへ移動してZ折りシートPz3の先端部を押し込み、Z折りシートPz3の後端部を突き当て部材26に当接するようになる。当接位置TPはシートの長さに応じて移動する。このシート整合動作を設定枚数だけ繰り返すと、Z折りシート綴じモードに係るスタック処理が終了する。
ここで、図5A〜Cを参照して、シート整合時の搬送モータ23の制御例について説明する。図5Aに示すCLK信号は、図1に示した制御部50を駆動する基準信号である。
図5Bに示すシート検知信号S12は、シート材を検知した際に得られる信号である。シート検知信号S12は、シート材を検知したシート検知センサ12から制御部50に出力される。
シート検知信号S12は、シート検知センサ12によって、例えば、通常シートPiの先端部が検知されると、ロー・レベルからハイ・レベルに立ち上がる(OFF→ONする)。その後端が検知されてハイ・レベルからロー・レベルに立ち下がる(ON→OFFする)。
Z折りシートPziについては、シート検知センサ12によって、その後端が検知されてシート検知信号S12(シート検知情報)を発生する。シート検知信号S12は、Z折りシートPziの後端部が検知されると、ハイ・レベルからロー・レベルに立ち下がる(ON→OFFする)。
図5Cに示すモータ制御信号S23は、搬送モータ23を制御する信号である。T0は退避時間であり、整合部材25がシート材を検知した時刻t1から移動開始時刻t2に至るまで、積載トレイ27の裏面側で待機している時間である。T1は移動時間であり、整合部材25が積載トレイ27の退避位置EPからその待機位置HPに移動する際の時間である。
T2は待機時間であり、整合部材25が待機位置HPで待機する時間である。T3は移動時間であり、シート整合時、整合部材25が待機位置HPと当接位置TPとの間を往復する時間である。T4は待機時間であり、シート整合終了時、整合部材25が待機位置HPで待機する時間である。この待機時間T4は省略してもよい。T5は移動時間であり、整合部材25が積載トレイ27の待機位置HPからその退避位置EPへ移動する際の時間である。
この例では、時刻t1でシート材が検知されると、退避時間T0後の移動開始時刻t2で、整合部材25の退避位置EPから待機位置HPへの移動が開始される。整合部材25の退避位置EPから待機位置HPへの移動時間T1を要してその移動が終了すると、時刻t3で待機時間T2に入る。移動時間T1には正極電位のモータ制御信号S23が搬送モータ23に出力される。
また、時刻t4でシート整合が開始され、移動時間T3を要して、時刻t5でシート整合を終了する。時刻t4は整合部材25の移動開始タイミングであり、通常シートPiや、Z折りシートPzi、観音折りシート、M折りシート等のシート材の種類、その長さに対応して設定するとよい。シート材が、デフォルト値が設定されるシート材よりも短い場合は、時刻t4を早めるように設定される。シート材が、デフォルト値が設定されるシート材よりも重い場合は、時刻t4を遅くするように設定される。
移動時間T3には、交番(正負極)電位のモータ制御信号S23が搬送モータ23に出力される。正極電位のモータ制御信号S23で整合部材25が突き当て部材26の側に移動し、ゼロ電位で整合部材25が停止し、負極電位のモータ制御信号S23で整合部材25が突き当て部材26の側から遠ざかる方向に移動する。
そして、待機時間T4を経た時刻t6で、整合部材25の待機位置HPから退避位置EPへの移動が開始される。移動時間T5を要して、時刻t7でその退避を完了する。移動時間T5には、負極電位のモータ制御信号S23が搬送モータ23に出力される。なお、退避時間T0、待機時間T2及びT4は搬送モータ23は停止した状態である。これらにより、シート検知信号S12に基づいて搬送モータ23を制御できるようになる。
ここで、図6A,Bを参照して、シート整合時の参照テーブルの内容例について説明する。図6Aに示すシート整合時の参照テーブルによれば、通常シートPiに対してデフォルト値が設定される。この例では、τ0は開始タイマー値であり、待機位置で待機する整合部材25をシート材に対して、その当接を開始する時刻である。Z折りシートPziに係る開始タイマー値τ1に関しては、通常シートPiのデフォルト値に基づいて、例えば、開始タイマー値τ1=τ0+τzが演算される。τzは待機時間である。
v0は整合速度値であり、待機位置で待機する整合部材25をシート材に対して当接する際の移動速度である。Z折りシートPziに係る整合速度値V1に関しては、通常シートPiのデフォルト値に基づいて、例えば、整合速度値V1=v0+vzが演算される。vzは速度増加分である。
n0は整合回数であり、待機位置で待機する整合部材25をシート材に対して当接する際の回数である。Z折りシートPziに係る整合回数N1に関しては、通常シートPiのデフォルト値に基づいて、例えば、整合回数N1=n0+Nzが演算される。Nzは回数の増加分である。
α0は押し込み量であり、待機位置で待機する整合部材25をシート材に対して当接する際の当接位置TPからはみ出す量である。Z折りシートPziに関しては、連続してZ折りシートPziが取り込まれる場合であって、その枚数に対応して複数の押し込み量α1、α2,α3・・・が設定される。
図6Bに示すシート整合時の参照テーブルによれば、Z折りシートPziに対してデフォルト値の押し込み量α0に対して折り連続枚数に対応してその押し込み量α1〜α3が設定される。この例では、Z折りシートPziが連続して3枚取り込まれる場合は押し込み量α1が設定される。Z折りシートPziが連続して4枚取り込まれる場合は押し込み量α2が設定される。Z折りシートPziが連続して5枚取り込まれる場合は押し込み量α3が設定される。
続いて、図7を参照して、本発明に係る後処理方法について、第1の実施例としてのシートスタック装置100の制御例について説明する。この例では、CPU55が、シート整合部20に取り込まれる通常シートPi又はZ折りシートPziを識別するための後処理データD54を入力し、後処理データD54に基づいて通常シートPi及びZ折りシートPziに対応した開始タイミング及び整合速度を設定し、設定後の開始タイミング及び整合速度でシート整合部20を制御する場合を前提とする。
また、スタック処理するシート材が通常シートPiである場合は、開始タイミング及び整合速度に関してデフォルト値が設定され、それがZ折りシートPziである場合は、当該デフォルト値を変更して対応する開始タイミング及び整合速度を設定する場合を例に挙げる。
これらを制御条件にして、図7に示すステップST1でCPU55は、シートスタック命令を待機する。シートスタック命令は、例えば、上位の画像形成装置の制御系から、当該シートスタック装置100に送信される。シートスタック命令を受信した場合は、積載トレイ27に通常シートPiやZ折りシートPzi等のシート材の受け入れを準備する。
ステップST2でCPU55は上位の画像形成装置又は操作&表示部48から後処理データD54を取得する。上位の画像形成装置から後処理データD54を取得する場合は、シートスタック命令に続いて転送されてくる後処理データD54を受信する。後処理データD54は、シート整合部20に取り込まれるシート材が通常シートPiであるのか、又は、Z折りシートPziであるのかを識別するために入力する。
ステップST3でCPU55は通常シートPiをシート整合する場合、及び、Z折りシートPziをシート整合する場合について制御を分岐する。通常シートPiをシート整合する場合は、ステップST4で、CPU55は整合部材25を退避位置EPから待機位置HPへ移動する。この例では、図5に示した時刻t1でシート材が検知されると、退避時間T0後の移動開始時刻t2で、整合部材25の退避位置EPから待機位置HPへの移動が開始される。整合部材25の移動時には、正極電位のモータ制御信号S23が搬送モータ23に出力される。整合部材25の移動が終了すると、時刻t3で待機時間T2に入る。
その後、ステップST5でCPU55は積載トレイ27へ通常シートPiを取り込むように搬送部材13を制御する。このとき、搬送部材13では、搬送モータ33が、モータ制御信号S33に基づいて取り込みローラ11を回転駆動する。取り込みローラ11が回転駆動することで、Z折りシートPziがシート整合部20内へ搬送される。
そして、ステップST6でCPU55は、デフォルト値でシート整合動作を実行するようにシート整合部20を制御する。シート整合部20では、開始タイマー値τ0及び整合速度値v0のデフォルト値がモータ制御部56に設定される。この例では、図5に示した時刻t4でシート整合が開始され、移動時間T3を要して、時刻t5でシート整合を終了する。
シート整合動作では、正負極電位のモータ制御信号S23が搬送モータ23に出力される。その後、待機時間T4を経た時刻t6で、整合部材25の待機位置HPから退避位置EPへの移動が開始される。時刻t7でその退避を完了する。これらにより、通常シートPiをシート整合処理できるようになる。
上述のステップST3でZ折りシートPziをシート整合する場合は、ステップST7でCPU55は、シート整合動作時の開始時刻(開始タイマー値τ0)を変更する。Z折りシートPziに係る開始タイマー値をτ1としたとき、通常シートPiのデフォルト値に基づいて、開始タイマー値τ1=τ0+τzが演算される。τzは待機時間である。シート整合動作時には、開始タイマー値τ0に代えて開始タイマー値τ1を設定するようになされる。
その後、ステップST8でCPU55は、シート整合動作時の整合速度(整合速度値v0)を変更する。Z折りシートPziに係る整合速度値をV1としたとき、通常シートPiのデフォルト値に基づいて、整合速度値V1=v0+vzが演算される。vzは速度増加分である。シート整合動作時には、整合速度値v0に代えて整合速度値V1を設定するようになされる。
そして、ステップST9で、CPU55は整合部材25を退避位置EPから待機位置HPへ移動する。整合部材25の退避位置EPから待機位置HPへの移動については、上述のステップST4を参照されたい。その後、ステップST10でCPU55は積載トレイ27へZ折りシートPziを取り込むように搬送部材13を制御する。搬送部材13の制御については、上述のステップST5を参照されたい。
そして、ステップST11でCPU55は、変更後の開始タイマー値τ1及び整合速度値v0でシート整合動作を実行するようにシート整合部20を制御する。シート整合部20では、変更後の開始タイマー値τ1及び変更後の整合速度値v1がモータ制御部56に設定される。
この例では、図5Cに示した移動時間T1が変更後の開始タイマー値τ1に置き換わり、図示せずも、時刻t4’(t4+τz)でシート整合が開始され、移動時間T3が変更後の整合速度値v1に基づく移動時間T3’(不図示)に置き換わって、移動時間T3’を要して、時刻t5でシート整合を終了する。
シート整合動作では、変更後の正負極電位のモータ制御信号S23’(不図示)が搬送モータ23に出力され、整合部材25をZ折りシートPziに対して当接する際の整合速度Vが速くなる。その後、待機時間T4を経た時刻t6で、整合部材25の待機位置HPから退避位置EPへの移動が開始される。時刻t7でその退避を完了する。図示せずも、スタック枚数が設定されている場合は、スタック枚数が終了するまで上述の制御を繰り返すようになされる。
このように第1の実施例に係るシートスタック装置100によれば、通常シートPi及び/又はZ折りシートPziを含む複数のシート材を順次取り込んで整合する場合に、CPU55が、シート整合部20に取り込まれる通常シートPi又はZ折りシートPziを識別するための後処理データD54を入力し、後処理データD54に基づいて通常シートPi及びZ折りシートPziに対応した整合動作の開始タイミング及び整合速度を設定し、設定後の開始タイミング及び整合速度でシート整合部20を制御するようになる。
この制御によって、設定後の開始タイミング及び整合速度で通常シートPi及びZ折りシートPziに対応した整合動作を再現性良く実行できるようになる。この結果、シート整合部20に落下しきれない内に整合処理を開始したり、シート材の折れによる端部の損傷等を防止できるようになる。これにより、通常シートPi及びZ折りシートPzi(後処理用紙)のシート整合性を向上できるようになる。
上述の実施例では、CPU55が、後処理データD54に基づいて通常シートPi及びZ折りシートPziに対応した開始タイミング及び整合速度を設定する場合について説明したが、これに限られることはない。通常シートPi及びZ折りシートPziに対応した開始タイミングを設定し、通常シートPi及びZ折りシートPziに対応した整合速度の設定を省略してもよい。設定後の開始タイミングだけでも、デフォルト値の整合速度で通常シートPi及びZ折りシートPziに対応した整合動作を再現性良く実行できるようになる。
続いて、図8を参照して、第2の実施例としてのシートスタック装置100の制御例について説明する。この実施例では、CPU55が、シート整合部20の積載トレイ27に取り込まれる通常シートPi及びZ折りシートPzi等の新規なシート材の長さ情報を入力し、新規なシート材の長さ情報に対応した整合動作を実行する、又は、当該整合動作を実行しないを決定するようにした。
そして、新たに積載トレイ27に搬送されるシート材の長さと、既に積載トレイ27に積載されたシート材の長さとを比較し、新たに積載トレイ27に搬送されるシート材の長さが、既に積載トレイ27に積載されたシート材の長さより短い場合は、新たに積載トレイ27に搬送されるシート材に対する整合動作を実行しないようにした。
これらを制御条件にして、図7に示すステップST21でCPU55は、シートスタック命令を待機する。シートスタック命令は、第1の実施例と同様にして、上位の画像形成装置の制御系から、当該シートスタック装置100に送信される。シートスタック命令を受信した場合は、積載トレイ27に新規なシート材の受け入れを準備する。
ステップST22でCPU55は上位の画像形成装置又は操作&表示部48から長さ情報を取得する。上位の画像形成装置から長さ情報を取得する場合は、シートスタック命令に続いて転送されてくるシート材の長さ情報を受信する。長さ情報は、シート整合部20に取り込まれるシート材のシート搬送方向のシート長である。シート材の長さ情報については、シート搬送路にシート長測定手段を配置し、シート整合部20に取り込まれるシート材のシート長をシート長測定手段によって測定して得たシート材の長さ情報を使用してもよい。
ここで、新たに積載トレイ27に搬送されるシート材の長さをLnewとし、既に積載トレイ27に積載されたシート材の長さをLoldとする。ステップST23では、CPU55が新たに積載トレイ27に搬送されるシート材の長さLnewと、既に積載トレイ27に積載されたシート材の長さLoldとを比較し、新規なシート材の長さ情報に対応した整合動作を実行する、又は、当該整合動作を実行しない旨を決定する。この新規なシート材の長さ情報に対応した整合動作を実行する、又は、当該整合動作を実行しない旨の決定結果によって制御を分岐する。
新たに積載トレイ27に搬送されるシート材の長さLnewが、既に積載トレイ27に積載されたシート材の長さLoldより長い場合(Lnew≧Lold)は、新規なシート材の長さ情報に対応した整合動作を実行する旨が決定されるために、ステップST24で、CPU55は整合部材25を退避位置EPから待機位置HPへ移動する。整合部材25の退避位置EPから待機位置HPへの移動については、第1の実施例で説明したステップST4を参照されたい。
その後、ステップST25でCPU55は積載トレイ27へ通常シートPiを取り込むように搬送部材13を制御する。搬送部材13の制御については、第1の実施例で説明したステップST5を参照されたい。そして、ステップST26でCPU55は、デフォルト値でシート整合動作を実行するようにシート整合部20を制御する。シート整合動作については、第1の実施例で説明したステップST6を参照されたい。
上述のステップST23で、新たに積載トレイ27に搬送されるシート材の長さLnewが、既に積載トレイ27に積載されたシート材の長さLoldより短い場合(Lnew<Lold)は、新規なシート材の長さ情報に対応した整合動作を実行しない旨が決定されるので、ステップST27でCPU55がシート材に対する整合動作を行なわないようにシート整合部20を制御する。図示せずも、スタック枚数が設定されている場合は、スタック枚数が終了するまで上述の制御を繰り返すようになされる。これらにより、新規なシート材の長さ情報に対応したシート整合処理が行われる。
このように、第2の実施例に係るシートスタック装置100によれば、CPU55が、新規なシート材の長さ情報に対応した整合動作を実行する、又は、当該整合動作を実行しないを決定する。その際に、新たに積載トレイ27に搬送されるシート材の長さLnewと、既に積載トレイ27に積載されたシート材の長さLoldとを比較し、新たに積載トレイ27に搬送されるシート材の長さLnewが、既に積載トレイ27に積載されたシート材の長さLoldより短い場合は、新たに積載トレイ27に搬送されるシート材に対する整合動作をパスするようにシート整合部20を制御する。
この制御によって、新たに積載トレイ27に搬送されるシート材の長さが、既に積載トレイ27に積載されたシート材の長さより短い場合は、新たに積載トレイ27に搬送されるシート材に対する整合動作を実行しないので、搬送モータ23を動作させない分の電力消費を削減でき、省電力化を図ることができる。
続いて、図9を参照して、第3の実施例としてのシートスタック装置100の制御例について説明する。この実施例では、新たに積載トレイ27に搬送されるシート材の直前の当該積載トレイ27に積載されたシート材がZ折りシートPziであるか否かを検出し、新たに積載トレイ27に搬送されるシート材の直前がZ折りシートPziである場合に、通常シートPiの整合回数に比べて当該Z折りシートPziの整合回数を増加するようにシート整合部20を制御するようにした。
これらを制御条件にして、図9に示すステップST31でCPU55は、シートスタック命令を待機する。シートスタック命令は、第1及び第2の実施例と同様にして、上位の画像形成装置の制御系から、当該シートスタック装置100に送信される。シートスタック命令を受信した場合は、積載トレイ27に通常シートPiやZ折りシートPzi等のシート材の受け入れを準備する。
ステップST32でCPU55は上位の画像形成装置又は操作&表示部48から後処理データD54を取得する。上位の画像形成装置から後処理データD54を取得する場合は、シートスタック命令に続いて転送されてくる後処理データD54を受信する。後処理データD54は、シート整合部20に取り込まれるシート材の何枚目が通常シートPiであるのか、又は、その何枚目がZ折りシートPziであるのかを識別するために入力する。
ステップST33でCPU55は新たに積載トレイ27に搬送されるN枚のシート材の直前のN−1枚目のシート材がZ折りシートPziであるか否かを検出し、当該検出結果に応じて制御を分岐する。新たに積載トレイ27に搬送されるN枚のシート材の直前のN−1枚目のシート材がZ折りシートPziでなく、通常シートPiである場合は、ステップST34で、CPU55は整合部材25を退避位置EPから待機位置HPへ移動する。整合部材25の退避位置EPから待機位置HPへの移動については、第1の実施例で説明したステップST4を参照されたい。
その後、ステップST35でCPU55は積載トレイ27へシート材を取り込むように搬送部材13を制御する。搬送部材13の制御については、第1の実施例で説明したステップST5を参照されたい。そして、ステップST36でCPU55は、デフォルト値でシート整合動作を実行するようにシート整合部20を制御する。シート整合動作については、第1の実施例で説明したステップST6を参照されたい。これらにより、通常シートPiをシート整合処理できるようになる。
上述のステップST33で、新たに積載トレイ27に搬送されるN枚のシート材の直前のN−1枚目のシート材がZ折りシートPziである場合は、ステップST37でCPU55は、シート整合動作時の整合回数Nを変更する。その際に、CPU55は、通常シートPiの整合回数n0(デフォルト値)に比べて当該Z折りシートPziの整合回数Nを増加するように当該整合回数Nを変更する。Z折りシートPziに係る整合回数N1に関しては、通常シートPiのデフォルト値に基づいて、例えば、整合回数N1=n0+Nzが演算される。Nzは回数の増加分であり、Nz=1,2,3・・・等である。
その後、ステップST38でCPU55は整合部材25を退避位置EPから待機位置HPへ移動する。整合部材25の退避位置EPから待機位置HPへの移動については、第1の実施例で説明したステップST4を参照されたい。そして、ステップST39でCPU55は積載トレイ27へ通常シートPiを取り込むように搬送部材13を制御する。搬送部材13の制御については、第1の実施例で説明したステップST5を参照されたい。
その後、ステップST310でCPU55は、変更後の整合回数N1でシート整合動作を実行するようにシート整合部20を制御する。このとき、待機位置HPで待機する整合部材25を、整合回数N1だけシート材に対して当接するようになる。図示せずも、スタック枚数が設定されている場合は、スタック枚数が終了するまで上述の制御を繰り返すようになされる。これらにより、通常シートPiやZ折りシートPzi等のシート材をシート整合処理できるようになる。
このように、第3の実施例としてのシートスタック装置100によれば、CPU55が、新たに積載トレイ27に搬送されるシート材の直前の当該積載トレイ27に積載されたシート材がZ折りシートPziであるか否かを検出し、新たに搬送されるシート材の直前がZ折りシートPziである場合に、通常シートPiの整合回数に比べて当該Z折りシートPziの整合回数を増加するようにした。このZ折りシートPziの整合回数の増加によって、Z折りシートPziのシート整合性を向上できるようになる。
続いて、図10を参照して、第4の実施例としてのシートスタック装置100の制御例について説明する。この実施例では、Z折りシートPziが連続して当該積載トレイ27に積載されるか否かを検出し、Z折りシートPziが連続して積載トレイ27に積載される場合は、整合部材25の押し込み量αを変更するようにシート整合部20を制御するようにした。
これらを制御条件にして、図10に示すステップST41でCPU55は、シートスタック命令を待機する。シートスタック命令は、第1〜第3の実施例と同様にして、上位の画像形成装置の制御系から、当該シートスタック装置100に送信される。シートスタック命令を受信した場合は、積載トレイ27に通常シートPiやZ折りシートPzi等のシート材の受け入れを準備する。
ステップST42でCPU55は上位の画像形成装置又は操作&表示部48から後処理データD54を取得する。上位の画像形成装置から後処理データD54を取得する場合は、シートスタック命令に続いて転送されてくる後処理データD54を受信する。後処理データD54は、シート整合部20に連続して取り込まれるシート材が通常シートPiであるのか、又は、それがZ折りシートPziであるのかを識別するために入力する。
ステップST43でCPU55はZ折りシートPziが連続して当該積載トレイ27に積載されるか否かを検出し、当該検出結果に応じて制御を分岐する。積載トレイ27に搬送されるシート材が連続して当該積載トレイ27に積載されるZ折りシートPziでなく通常シートPiである場合は、ステップST44で、CPU55は整合部材25を退避位置EPから待機位置HPへ移動する。整合部材25の退避位置EPから待機位置HPへの移動については、第1の実施例で説明したステップST4を参照されたい。
その後、ステップST45でCPU55は積載トレイ27へシート材を取り込むように搬送部材13を制御する。搬送部材13の制御については、第1の実施例で説明したステップST5を参照されたい。そして、ステップST46でCPU55は、デフォルト値でシート整合動作を実行するようにシート整合部20を制御する。シート整合動作については、第1の実施例で説明したステップST6を参照されたい。これらにより、通常シートPiをシート整合処理できるようになる。
上述のステップST43で積載トレイ27に搬送されるシート材が連続してN枚目のZ折りシートPziである場合、ステップST47でCPU55は、シート整合動作時の押し込み量α0を変更する。その際に、CPU55は、連続して取り込まれるZ折りシートPziの枚数に対応して押し込み量α1,α2,α3・・・が設定される。図6Bに示したシート整合時の参照テーブルによれば、Z折りシートPziが連続して3枚取り込まれる場合は、押し込み量α1が設定される。Z折りシートPziが連続して4枚取り込まれる場合は押し込み量α2が設定される。Z折りシートPziが連続して5枚取り込まれる場合は押し込み量α3が設定される。
その後、ステップST48でCPU55は整合部材25を退避位置EPから待機位置HPへ移動する。整合部材25の退避位置EPから待機位置HPへの移動については、第1の実施例で説明したステップST4を参照されたい。そして、ステップST49でCPU55は積載トレイ27へ通常シートPiを取り込むように搬送部材13を制御する。搬送部材13の制御については、第1の実施例で説明したステップST5を参照されたい。
その後、ステップST410でCPU55は、変更後の押し込み量α1等でシート整合動作を実行するようにシート整合部20を制御する。このとき、シート整合部20では、Z折りシートPziに対して、待機位置で待機する整合部材25を当接位置TPから押し込み量α1だけ、はみ出すように移動する。これにより、N枚のZ折りシートPziを整合できるようになる。図示せずも、スタック枚数が設定されている場合は、スタック枚数が終了するまで上述の制御を繰り返すようになされる。
このように、第4の実施例としてのシートスタック装置100によれば、CPU55が、Z折りシートPziが連続して積載トレイ27に積載される場合に、整合部材25の押し込み量α0を変更するので、シート整合動作時、Z折りシートPziのZ折り部の撓みを原因とする整合ずれを除去できるようになる。これにより、Z折りシートPziのシート整合性を向上できるようになる。