JP4581369B2 - シート処理装置 - Google Patents
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これを回避するためには、スリップ現象の発生に伴う到達タイミングのばらつきを加味して用紙の供給間隔を設定しなければならず、その結果、用紙供給間隔が広がってしまい、生産性の低下をきたしていた。
さらに他の目的は、シートによって既に揃えられたシートの整合が乱されるのを抑えることにある。
さらに、横揃え手段は、コンパイルトレイに供給されるシートのシート搬送方向に直交する方向に移動自在に配設され、コンパイルトレイに供給されるシートを揃えるタンパを有し、タンパは、コンパイルトレイに特定のシートが供給される場合には供給される特定のシートが乗る位置にあり、コンパイルトレイに特定のシート以外のシートが供給される場合には供給される特定のシート以外のシートより待避した位置にあることを特徴とすることができる。ここで、特定のシートは、折り処理が施されたシートおよび/または所定の厚さを有するシートであること、あるいは、異なる供給経路を経てコンパイルトレイに供給されたシートであることを特徴とすることができる。
―実施の形態1―
図1は本実施の形態が適用されるシート処理装置の全体構成を示した図である。 シート処理装置2は、例えば、電子写真方式によってカラー画像を形成するプリンタや複写機等の画像形成装置1に接続され、後処理装置として用いられる。このシート処理装置2は、画像形成装置1に接続されるトランスポートユニット3、このトランスポートユニット3にて取り込まれたシート(用紙)に対して折り処理を施す折りユニット4、この折りユニット4を通過したシートに対して所定の最終処理を施すフィニッシャ5、冊子の表紙などの合紙を供給するインターポーザ6、シート処理装置2の各機構部を制御する制御手段としての制御部7を備えている。尚、制御部7は、図1では、フィニッシャ5の筐体内に設けられているが、他のユニットの筐体内に設けることも可能である。また、画像形成装置1本体内に全ての制御機能を集約させるように構成することもできる。
図2は、ステープル機能部10を示した構成図である。ステープル機能部10は、搬送される用紙をガイドする搬送ガイド101,102、用紙を検知して各機構部の動作を制御するための信号を出力するコンパイルイクジットセンサ103、搬送ガイド101,102の間を通って搬送された用紙を排出(搬送)する搬送ローラ対104、搬送ローラ対104により排出された用紙を積載するコンパイルトレイ105を備えている。さらに、ステープル綴じされた冊子を排出する排出トレイ109が設けられている。コンパイルトレイ105には、縦方向揃え(用紙搬送方向揃え)の基準壁となる縦基準壁(後述するエンドウォール151)が用紙排出方向と反対方向に設けられている。また、コンパイルトレイ105には、横方向揃え(用紙搬送方向と直交する方向)の基準壁となる横基準壁(図示せず)が、例えば装置の手前側(フロント側)に設けられている。
縦方向揃え部110は、コンパイルトレイ105に順次、供給される用紙をエンドウォール151に押し当てるコンパイルパドル111、コンパイルパドル111を上下動(リトラクト/アドバンス動作)させるコンパイルパドルアップ/ダウンソレノイド112、コンパイルパドルアップ/ダウンソレノイド112に連動して回動やスライドをするリンク113,114、カールの強い用紙を押さえる等、用紙揃えを助けるための規制ガイド115,116を備えている。コンパイルパドル111は、例えばEPDMで形成され、1つのコンパイルパドル111に3本程度の羽根が取り付けられている。この羽根によって、コンパイルトレイ105に供給される用紙の後端をエンドウォール151に押し当てている。この押し当てによって、用紙の後端(縦方向)の揃えを実行している。
図2に示す縦揃え補助部120は、コンパイルトレイ105に供給される用紙をエンドウォール151に押し当てる動作を補助するサブパドル121、例えば、用紙枚数が所定枚数(50枚)になった時点でサブパドル121の位置を上昇させる等、サブパドル121を上下動(リトラクト/アドバンス動作)させるサブパドルアップ/ダウンソレノイド122、サブパドルアップ/ダウンソレノイド122に連動してサブパドル121を上下動させるリンク123,124を備えている。サブパドル121は、コンパイルパドル111と同様に、例えばEPDMで形成され、1つのサブパドル121に3本程度の羽根が取り付けられている。この羽根によって、コンパイルトレイ105に供給される用紙の縦揃えを補助している。
図2に示す用紙束支持・排出部130は、対向ロール139に押圧し、用紙の支持と用紙束の排出を行うイジェクトロール(保持排出部材、拘束部材)131、例えば、Z折りされた用紙の折部近傍を押さえ込む押さえ込みロール(押さえ部材、押圧部材)132を有している。この押さえ込みロール132は、イジェクトロール131よりもコンパイル方向側(用紙排出方向と反対側)に設けられ、例えばA3サイズの用紙(A3SEF)がZ形に折られてA4サイズとなったときおよびB4サイズの用紙(B4SEF)がZ型に折られてB5サイズとなったときの用紙の折部(山折部)近傍を押さえ込むことができるように構成されている。イジェクトロール131および押さえ込みロール132は、シャフト137を中心として回動する。
図2に示す横方向揃え部140は、用紙搬送方向と直交する方向にスライドし、コンパイルトレイ105に搬入される用紙について、例えば装置のリア側からフロント側に向けて、1枚ごとに横揃えを行うタンパ141、タンパ141を往復動させる駆動源であるタンパモータ142、タンパモータ142の駆動力をタンパ141に伝達するベルト143を備えている。
図7は、エンドウォール部150の各機構を説明するための斜視図である。エンドウォール部150は、縦方向揃えの基準となるエンドウォール151を備え、ステープル綴じの基準位置(縦方向)に用紙を整列させている。また、エンドウォール部150は、エンドウォール151を退避させる(開かせる)際の駆動源となるステッピングモータであるエンドウォールモータ152、エンドウォールモータ152の駆動力を伝達するベルト153、エンドウォール151の閉じた状態を検知するフォトセンサであるエンドウォールホームセンサ154、エンドウォール151の開いた状態を検知するフォトセンサであるエンドウォールオープンセンサ155、ベルト153からの駆動を受けてエンドウォール151の開閉を行う軸156、エンドウォール151の天井部151bの回動中心となる中心軸157、壁部151aに設けられ、開いた天井部151bを元の状態に戻すスプリング158を備えている。
図8は、ステープル機構部160を説明するための斜視図である。ステープル機構部160は、ステープル綴じを実際に行うステープルヘッド161、ステープルヘッド161を支えるベース162、このベース162上に形成され、ステープルヘッド161が動く経路を形成するレール163、ステープルヘッド161を移動させるステッピングモータであるステープルムーブモータ164、ステープルヘッド161のホーム位置を検知するステープルムーブホームセンサ165、ステープルヘッド161の中央位置を検知するステープルセンターポジションセンサ166を備えている。
図9は、シェルフ機構部170を説明するための斜視図である。シェルフ機構部170は、コンパイルトレイ105内の用紙を支えるガイドであるシェルフ171、このシェルフ171を駆動するステッピングモータであるシェルフモータ172、シェルフモータ172からの駆動力を受けてシェルフ171を図の(N)方向にスライドさせるラック&ピニオン機構173、シェルフ171のホーム位置を検出するフォトセンサであるシェルフホームセンサ174を備えている。
画像形成装置1より画像形成された用紙(シート)は、図2に示す搬送ガイド101,102の間を通り、搬送ローラ対104によりコンパイルトレイ105に供給される。供給された用紙は、縦揃え手段を構成する縦方向揃え部110のコンパイルパドル111および縦揃え補助部120のサブパドル121により、縦基準壁であるエンドウォール151に寄せられる。このとき、横揃え手段を構成する横方向揃え部140のタンパ141により、コンパイルトレイ105の例えばフロント側に設けられた横基準壁(図示せず)に寄せられる。この動作を繰り返すことによって、コンパイルトレイ105の上面にて用紙は整然と集積される。
上述したようなステープル機能部の構成によって、コンパイルトレイ105上に所定枚数の用紙を揃え、ステープル綴じを実行することが可能である。しかしながら、例えば、ステープル機構部160におけるステープル動作や横方向揃え部140の横揃え動作などのために、後処理の時間が多く必要となる場合があり、このままでは、コンパイルトレイ105からステープル綴じを行った後の用紙束が排出される前に、コンパイルトレイ105に対して次のコンパイルのための用紙が供給されてしまう。例えば、横方向揃え部140では、最後の用紙が供給された後、最後の横揃えに際して、タンパ141を2度動作、すなわち、一度進んだ後に一回戻してから再度叩くようにタンパ141を動かすことで、横揃えの品質を向上させている。かかる機能を採用したような場合には、横揃えに対する時間が多く必要となるが、全体の生産性を低くすることは好ましくない。そこで、本実施の形態では、コンパイルトレイ105に用紙を供給する前の搬送路に、用紙を重ねることで時間を稼ぐバッファ部を設けるように構成している。
T=t1+t2+t3
となる。このようにして時間Tを確保すると、3枚目の用紙が搬送されるまでの時間は、通常の用紙間隔に対応する時間t4よりも短いt5となる。そして、本実施の形態では、前述のように、用紙揃えに際して強制的な動きを追加することで、用紙揃えに要する時間を短縮している。
上述したようなステープル機能部の構成によって、コンパイルトレイ105上に所定枚数の用紙を揃え、ステープル綴じを実行することが可能である。しかしながら、例えば、通常一定間隔で供給される用紙がその紙質等によってスリップしたり、あるいは、搬送ローラ対104にてコンパイルトレイ105に排出された用紙がそのダウンカール等によってコンパイルトレイ105に設けられたエンドウォール151にその後端が到達するまでの時間に大きなばらつきが生じたりすると、コンパイルトレイ105に対する用紙の供給間隔が変動し、コンパイルトレイ105上に供給された用紙の横揃え動作を行っている最中にコンパイルトレイ105に対して次の用紙が供給されてしまうといった事態を招く。そこで、本実施の形態では、コンパイルトレイ105に対して供給された用紙の横揃え動作を、基本的には、この用紙の排出タイミング等ではなくこの用紙の次にコンパイルトレイ105に対して供給される用紙の搬送状態に基づいて制御している。
つまり、4枚目の用紙の場合には、この用紙束を構成する次の用紙がないことから、この用紙自身(4枚目の用紙)の搬送状態(検知タイミング)に基づいて、この用紙(4枚目の用紙)の横揃え動作が制御されるようになっている。これにより、横基準壁には、1〜4枚目の用紙が寄せられ、揃えられる。
D1≦D2
をなる位置で停止後、ステープルヘッド161のステープルモータの駆動によるステープル綴じ作業を行った後、サイズ位置へと戻る動作を実行する。
本実施の形態は、実施の形態1と同様であるが、例えば画像形成装置1、トランスポートユニット3、折りユニット4等で用紙のジャムが生じた場合や、画像形成装置1内に設けられた定着装置(図示せず)において温度低下が生じ、定着装置を加熱するために一時的に画像形成動作が停止される場合など、コンパイルトレイ105上で用紙束を形成している最中に一旦用紙排出が停止するような場合に、補助的な横揃え動作を実行させるようにしたものである。なお、本実施の形態において、実施の形態1と同様のものについては、同じ符号を付してその詳細な説明を省略する。
なお、この後の動作は実施の形態1と同じなので、説明を省略する。
本実施の形態は、実施の形態1と略同様であるが、例えば折りユニット4にて折り処理された用紙や、インターポーザ6から供給された厚紙など、こしのある用紙がコンパイルトレイ105に供給される場合に、異なる横揃え動作を行うようにしたものである。なお、本実施の形態において、実施の形態1と同様のものについては、同じ符号を付してその詳細な説明を省略する。
つまり、4枚目の用紙の場合には、この用紙束を構成する次の用紙がないことから、この用紙自身(4枚目の用紙)の搬送状態(検知タイミング)に基づいて、この用紙(4枚目の用紙)の横揃え動作が制御されるようになっている。これにより、横基準壁には、1〜4枚目の用紙が寄せられ、揃えられる。
なお、この後の動作は実施の形態1と同じなので、説明を省略する。
なお、本実施の形態では、インターポーザ6から用紙(厚紙)が供給される場合に、横揃え動作の開始タイミングを遅らせるようにしていたが、これに限られるものではなく、例えば、折りユニット4で外三つ折り処理(Z折り処理)が施された用紙などこしが強い用紙に対しては、同様の横揃え動作を行うことが好ましい。
Claims (8)
- 搬送されるシートを所定枚数、集積し、一つのシート束として整合するコンパイル機能を備えたシート処理装置であって、
順次、供給されるシートを集積して、一つのシート束を形成するコンパイルトレイと、
前記コンパイルトレイに供給されるシートのシート搬送方向に直交する方向の揃え処理を実行する横揃え手段と、
前記コンパイルトレイよりも前記シート搬送方向上流側で当該コンパイルトレイに向けて搬送されるシートを検知する検知手段と、
前記コンパイルトレイに新たに供給されるシートに対し、当該新たに供給されるシートに続いて当該コンパイルトレイに向けて搬送される次のシートの搬送方向先端を前記検知手段で検知したときから、当該新たに供給されるシートの搬送方向後端が前記コンパイルトレイに設けられたエンドウォールと接触する位置にほぼ到達したと想定される時間が経過した時点で、前記横揃え手段による当該新たに供給されるシートの横揃え動作を実行させる制御手段と
を備えるシート処理装置。 - 前記制御手段は、前記検知手段によって前記次のシートの搬送方向先端が所定時間検知されない場合に、前記横揃え手段による横揃え動作を実行させることを特徴とする請求項1記載のシート処理装置。
- 前記制御手段は、前記次のシートが存在しない場合に、前記新たに供給されるシートの搬送方向先端を前記検知手段で検知したときから、当該新たに供給されるシートの搬送方向後端が前記コンパイルトレイに設けられた前記エンドウォールと接触する位置にほぼ到達したと想定される時間が経過した時点で、前記横揃え手段による当該新たに供給されるシートの横揃え動作を実行させることを特徴とする請求項1記載のシート処理装置。
- 前記横揃え手段は、前記コンパイルトレイに供給されるシートのシート搬送方向に直交する方向に移動自在に配設され、当該コンパイルトレイに供給されるシートを揃えるタンパを有し、
前記タンパは、前記コンパイルトレイに特定のシートが供給される場合には供給される当該特定のシートが乗る位置にあり、当該コンパイルトレイに当該特定のシート以外のシートが供給される場合には供給される当該特定のシート以外のシートより待避した位置にあることを特徴とする請求項1記載のシート処理装置。 - 前記特定のシートは、折り処理が施されたシートおよび/または所定の厚さを有するシート、あるいは、異なる供給経路を経て前記コンパイルトレイに供給されたシートであることを特徴とする請求項4記載のシート処理装置。
- 搬送されるシートを所定枚数、集積し、一つのシート束として整合するコンパイル機能を備えたシート処理装置であって、
順次、供給されるシートを集積して、一つのシート束を形成するコンパイルトレイと、
前記コンパイルトレイに供給されるシートのシート搬送方向に直交する方向の揃え処理を実行する横揃え手段と、
前記コンパイルトレイよりも前記シート搬送方向上流側で当該コンパイルトレイに向けて搬送されるシートを検知する検知手段と、
前記コンパイルトレイに新たに供給されるシートが一つのシート束を構成する最後のシートでない場合には、当該新たに供給されるシートに続いて当該コンパイルトレイに向けて搬送される次のシートの搬送方向先端を前記検知手段で検知したときから、当該新たに供給されるシートの搬送方向後端が前記コンパイルトレイに設けられたエンドウォールと接触する位置にほぼ到達したと想定される時間が経過した時点で、前記横揃え手段による当該新たに供給されるシートの横揃え動作を実行させ、当該コンパイルトレイに新たに供給されるシートが一つのシート束を構成する最後のシートである場合には、当該新たに供給されるシートの搬送方向先端を当該検知手段で検知したときから、当該新たに供給されるシートの搬送方向後端が前記コンパイルトレイに設けられた前記エンドウォールと接触する位置にほぼ到達したと想定される時間が経過した時点で、当該横揃え手段による当該新たに供給されるシートの横揃え動作を実行させる制御手段と
を備えるシート処理装置。 - 前記コンパイルトレイに向けて1枚のシートまたは重ね合わされた複数枚のシートを搬送する搬送手段をさらに備え、
前記制御手段は、前記コンパイルトレイに前記1枚のシートまたは前記重ね合わされた複数枚のシートが供給される毎に前記横揃え手段による横揃え動作を実行させることを特徴とする請求項6記載のシート処理装置。 - 前記コンパイルトレイに供給されるシートのシート搬送方向の揃え処理を実行する縦揃え手段をさらに備え、
前記制御手段は、前記縦揃え手段による縦揃え動作により前記シートの縦揃えが完了するまでに前記横揃え手段による横揃え動作を開始させることを特徴とする請求項6記載のシート処理装置。
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