JP5860823B2 - 偽造防止用紙 - Google Patents

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Description

本発明は、偽造防止用紙に係り、特にアート紙やコート紙等の一般の印刷用紙と変わらない外観を有する偽造防止用紙に関する。
従前より、白色以外の色に着色された基紙の両面に顔料とバインダーとを含有する塗工層を設けることで、ある程度の遮光性を有しながらも通常のアート紙やコート紙等の印刷用紙と変わらない外観を有する用紙が知られている。このような構成の用紙は遮光紙として知られており、特開2004−232123号公報(特許文献1)には、光の透過率が1%以下である原紙の両面に白色塗工層を設けた遮光紙が示されている。また、特開2006−248525号公報(特許文献2)には、パルプを主成分とする基紙の両面に白色塗工層を積層し、光の透過率を1%以下とする遮光性包装材が示されている。
このような用紙は、外観は通常のアート紙やコート紙などの印刷用紙とほとんど変わらないが光透過率は通常の印刷用紙とは大きく異なるため、この光透過率の差異を用いることで当該用紙であるか否かの判別が可能である。また、当該用紙を破るなどして基紙を露出させてその色を確認することでも当該用紙であるか否かの判別が可能である。即ち、このような構成の用紙は、単に遮光紙として用いるだけではなく、用紙の真贋見極めが容易な偽造防止用紙として商品券等の金券、各種くじ券、投票用紙などに用いることも可能である。
特開2004−232123号公報 特開2006−248525号公報
さて、商品券等の金券、各種くじ券、投票用紙などの用途に用いる用紙には紙面に各種印刷を施す必要があるため、当該用紙を偽造防止目的でこれらの用途に使用する場合にも各種印刷適性を付与することが必要となる。商品券や各種くじ券の場合には、各券で共通する情報や絵柄はオフセット印刷方式で印刷され、券毎に異なる固有情報となる数字やバーコードなどの可変情報はレーザービームプリンタ方式(以下、LBP方式と表記する)で印刷されることが多いため、当該用紙にオフセット印刷適性とLBP印刷適正とを付与することは非常に重要である。しかしながら、特許文献1及び特許文献2に示された用紙は、必ずしもこれらの印刷適性を満足するものではなかった。
本発明はこのような問題点に着目してなされたものであり、その目的とするところは、通常のアート紙やコート紙などの印刷用紙とほとんど変わらない外観を有しながら、光透過率の差異等により当該用紙であるか否かの判定を容易に行うことができ、オフセット印刷適性及びLBP印刷適正を満足する偽造防止用紙を提供することにある。
本発明の他の目的並びに作用効果については、以下の記述を参照することにより、当業者であれば容易に理解されるであろう。
本発明に係る偽造防止用紙は、上記課題を解決することを目的としてなされたもので、JIS Z 8721に規定される表示方法で、明度Vが8.0以下である基紙の両面に、顔料とバインダーとを含有する塗工層を設けてなり、前記顔料は、二酸化チタンと炭酸カルシウムとカオリンの3種の顔料を含み、その含有比率が重量比で、二酸化チタン:炭酸カルシウム:カオリン=30〜40:30〜60:10〜30の範囲となるものである。
また、本発明に係る偽造防止用紙の他の実施形態においては、前記基紙として、JIS Z 8721に規定される表示方法で、色相Hが7.5Y〜2.5Y、明度Vが7.0〜9.0、彩度Cが2.0以上である基紙を用いる。
ここで、「JIS Z 8721に規定される表示方法で、明度Vが8.0以下である」とは、無彩色、有彩色に拘わらず明度が高くないものを意味しており、白色を除いた色で目視で判別できる程度に着色されたものを意味する。
また、「JIS Z 8721に規定される表示方法で、色相Hが7.5Y〜2.5Y、明度Vが7.0〜9.0、彩度Cが2.0以上である」とは、黄色以外の有彩色で目視で判別できる程度に着色されたものを意味し、5Y(黄色)を含まず、10B(青色)を含む。明度の範囲に上述の例よりも高い数値が含まれるのは、彩度と色相を限定したことにより、明度が高くても目視で判別できる程度の着色となったことによる。
これらの構成によれば、所定の色に着色された基紙が塗工層により十分に隠蔽されているために外観は通常のアート紙やコート紙とほとんど変わらないものとなり、しかも光透過率や破いたときに露出する基紙の色から当該用紙であるか否かを容易に判別することができる偽造防止用紙が得られる。加えて、オフセット印刷適性及びLBP印刷適正にも優れているため、商品券等の金券、各種くじ券、投票用紙などの用途にも使用することができる。
また、本発明においては、前記バインダーが合成ゴム系ラテックスであり、その含有量が、顔料100重量部に対し10〜20重量部の範囲であってもよい。このような構成とすることで、塗工層強度及びインキ着肉性が向上し、更にオフセット印刷適性及びLBP印刷適正に優れた偽造防止用紙とすることができる。
また、本発明においては、前記塗工層の塗工量が基紙の片面当たり固形分換算で10〜20g/m2の範囲であってもよい。このような構成によれば、塗工層の厚みが適切な範囲であるため、基紙の色が十分に隠蔽されつつも用紙の厚みは一般的な印刷用紙と大差なく、より違和感を感じない偽造防止用紙とすることができる。
また、本発明においては、前記基紙と塗工層の間には、基紙の片面当たり0.5〜4.0g/m2の範囲で水溶性樹脂層が設けられ、前記水溶性樹脂層は、各種澱粉、ポリアクリルアマイド、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロースのうち1種以上を含むようにしてもよい。このような構成によれば、水溶性樹脂層により基紙に強度が付与されて、より強度に優れた偽造防止用紙とすることができる。
また、本願発明は、偽造防止用紙の製造方法としても捉えることができる。本発明に係る偽造防止用紙の製造方法は、パルプ100重量部を水中に分散させたパルプスラリーに着色剤0.2〜5重量部を添加して混合し、得られた紙料を抄紙して基紙を得る基紙抄紙ステップと、顔料とバインダーを混合して塗工層用スラリーを調製する塗工層用スラリー調製ステップと、前記基紙抄紙ステップで得られた基紙に、前記塗工層用スラリー調製ステップで得られた塗工層用スラリーを塗工する塗工ステップと、を有し、前記基紙抄紙ステップで得られた基紙は、JIS Z 8721に規定される表示方法で、色相が7.5Y〜2.5Y、明度Vが7.0〜9.0、彩度Cが2.0以上であり、前記顔料は、二酸化チタンと炭酸カルシウムとカオリンの3種の顔料を含み、その含有比率が重量比で、二酸化チタン:炭酸カルシウム:カオリン=30〜40:30〜60:10〜30の範囲である、ことを特徴とするものである。
また、本発明の異なる実施形態においては、前記基紙抄紙ステップで得られた基紙は、JIS Z 8721に規定される表示方法で、明度Vが8.0以下であるものであってもよい。
このような構成によれば、外観は通常のアート紙やコート紙などの印刷用紙とほとんど変わらないものでありながら、光透過率や基紙の色等から容易に当該用紙の真贋判定を行うことができ、更に優れたオフセット印刷適性、及びLBP印刷適性を偽造防止用紙を製造することができる。
本発明によれば、外観は通常のアート紙やコート紙などの印刷用紙とほとんど変わらないものであるが、光透過率を測定することや用紙を破るなどして基紙を露出させ、基紙の色を確認することで当該用紙であるか否かの判定が可能であり、更には、オフセット印刷適性及びLBP印刷適正を満足する偽造防止用紙を提供することが可能である。
実施例1〜18により得られた偽装防止用紙の構成を示す図表である。 比較例1〜7により得られた偽装防止用紙の構成を示す図表である。 実施例1〜18により得られた偽装防止用紙の評価結果を示す図表である。 比較例1〜7により得られた偽装防止用紙の評価結果を示す図表である。
以下に、本発明に係る偽造防止用紙、及び偽造防止用紙の製造方法の好適な実施の形態を詳細に説明する。
先にも述べたように、本発明に係る偽造防止用紙は、所定の色合いで着色された基紙の両面に、顔料とバインダーとを含有する塗工層を設けてなり、前記顔料は、二酸化チタンと炭酸カルシウムとカオリンの3種の顔料を含み、その含有比率が重量比で、二酸化チタン:炭酸カルシウム:カオリン=30〜40:30〜60:10〜30の範囲であるという構成を有するものである。
本発明の偽造防止用紙において基紙に用いるパルプとしては、広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP)、針葉樹晒クラフトパルプ(NBKP)等の化学パルプ、グランドパルプ、加圧式砕木パルプ、リファイナー砕木パルプ、サーモメカニカルパルプ(TMP)、ケミメカニカルパルプ、ケミグランドパルプ等の機械パルプ、脱墨古紙パルプ等の古紙パルプ等の木材パルプを主材料として用いることができる。晒クラフトパルプを用いる場合には、環境面への影響を考慮して無塩素漂白パルプであるECF(Elemental Chlorine Free)パルプかTCF(Total Chlorine Free)パルプを用いることが望ましい。
本発明において用いる基紙は、前述の通り所定の色彩を有するものであるが、この基紙への着色は、抄紙前の紙料原料を任意の着色剤で着色することで行っても良いし、無着色の原紙に抄紙工程外で着色剤を含浸または、塗布させることで行っても良い。但し、前者の手段の方が工程動作を最短化できるため、生産効率を高くできる点で経済上好ましい。なお、ここで所定の色彩を有するとは、赤や青、黄、緑、黒などの白色以外の色に、その色を明らかに視認できる程度に着色されていることを意味しており、従来のアート紙やコート紙の基紙の色と判別不能な程度の着色は含まない。具体的には、JIS Z 8721に規定される表示方法で明度Vが8以下であるもの、若しくはJIS Z 8721に規定される表示方法で明度Vが7.0〜9.0且つ彩度Cが2.0以上、色相が7.5Y〜2.5Yとなるように着色することが好ましい。ここで2つめの構成において色相の範囲を7.5Y〜2.5Yとしたのは、認性に劣る黄色系の色を除外するためのものであり、上述の範囲には赤や青、緑、黒などの視認性に優れる色が含まれる。
従来のアート紙やコート紙等の印刷用紙は外観的に青白いものがおおいため、上述の視認性に優れる色彩の中でも最も好ましいのは青系(色相:2.5B〜7.5PB、明度:3〜7、彩度5〜10)の色彩である。青系に着色された基紙を用いることで、塗工層による基紙の隠蔽が十分でない場合であっても、従来のアート紙やコート紙と外観的な差異の少ない偽造防止用紙とすることができる。
本発明において、基紙に用いる着色剤としては、従前より公知の各種染料系着色剤、顔料系着色剤を適宜使用することができる。染料系の着色剤を用いる場合には、pH条件での発色性が異なったり、場合によっては、退色保存性が著しく劣るようになったりすることもあるので、中性紙か酸性紙かといった条件を加味し、適切に対応したものを選択することが好ましい。また、顔料系の着色剤は、染料系よりも分子量が高く粒子形態であるためパルプ繊維への定着の点で劣るが、その一方で退色保存性に優れた特性を有する。商品の設計思想に応じて、適宜目的に応じた着色剤を選んで使用することができる。
また、本発明においては、基紙に必要に応じて従前より公知の抄紙用副材料である填料、バインダー、サイズ剤、定着剤、歩留まり向上剤、紙力増強剤等の各種添加剤を、本発明の効果を損ねない範囲で1種以上用いてもよい。
本発明において基紙は、パルプを主とした抄紙原料から長網抄紙機、円網抄紙機、ツインワイヤー抄紙機等の各種抄紙機にて紙匹を形成し、その後乾燥させる後で得ることができる。ここで基紙の表面には、強度を付与するなどを目的に、水溶性樹脂を塗布しても良い。水溶性樹脂としては各種澱粉、ポリアクリルアマイド、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロースのいずれかを塗布しても良い。水溶性樹脂の塗布に用いる装置としては、サイズプレス、ゲートロール、サイザーなどの公知の装置を用いることができる。
本発明において塗工層には、従来のアート紙やコート紙と同様の印象を与えることができるように、高い白色度と基紙の色を十分に隠蔽する性能が求められる。更には、オフセット印刷適性及びLBP印刷適正を満足するために、塗工層強度やインク及びトナーの受理性能も求められる。
本願発明者等はこのような条件を満たす塗工層の構成について鋭意検討を行い、塗工層に二酸化チタンと炭酸カルシウムとカオリンの3種の顔料を含有させることで目的が達成されることを知見した。
塗工層に二酸化チタンを用いることで白色度及び隠蔽性に優れた塗工層とすることができ、特に、ルチル型の結晶構造を有する二酸化チタンを用いることで更に隠蔽性に優れた塗工層とすることができる。しかしながら、二酸化チタンは粒子径が細かく、多量に使用すると塗工層の強度を落とす原因となる。また、顔料としては比較的高価であるため、多く使用すると不経済になるという問題もある。
塗工層に炭酸カルシウムを用いることで白色度が高く、インク着肉性及びトナー受理性に優れた塗工層とすることができる。炭酸カルシウムは白色度を上げるには最適な顔料であるが、反面、多量に使用すると塗工層強度が低下してしまう。また、塗工層の面感もラフになるため、印刷光沢度が低下する虞もある。
また、偏平の顔料であるカオリンは、塗工層に配合することで塗工層を平滑にすることができ、印刷光沢や印刷画像の鮮明性などを向上させることができる。その一方で、カオリンを多量に使用すると塗工層の白色度が低下する傾向にあり、また、インキ乾燥性やインキ着肉性も低下する虞がある。
従って、これら3種の顔料を塗工層に含有させるにあたっては、それぞれ最適な含有量とする必要がある。このため本発明においては、塗工層に含有させるこれら3種の顔料の含有比率が、重量比で、二酸化チタン:炭酸カルシウム:カオリン=30〜40:30〜60:10〜30の範囲となるように配合する。このような含有比率とすることで、白色度が高く、隠蔽性や塗工層強度、インク及びトナーの受理性に優れたた塗工層とすることができ、オフセット印刷適性及びLBP印刷適正を満足することが可能な偽造防止用紙とすることが可能となる。
二酸化チタンの含有量が30重量部より少ないと、白色度及び隠蔽性に劣るおそれがあり、逆に40重量部より多いとコスト的に不利になるばかりか塗工層強度に劣る虞がある。
また、炭酸カルシウムの含有量が30重量部より少ないと、塗工層の白色度が低くなりやすく、インク着肉性及びトナー受理性を満足できない虞があり、逆に60重量部より多いと塗工層強度及び印刷光沢度が低下し、オフセット印刷適性やLBP印刷適正を満足できないおそれがある。
また、カオリンの含有量が10重量部より少ないと、印刷光沢や印刷画像の鮮明性が低下しやすく、オフセット印刷適性やLBP印刷適正を満足できないおそれがあり、30重量部より多いと、白色度が低くなりやすく、また、インキ乾燥性やインキ着肉性が低下してオフセット印刷適性を満足できない虞がある。
また、本発明においては、本発明の目的とする効果を損なわない範囲であれば、塗工層に二酸化チタン、炭酸カルシウム、カオリン以外の顔料を少量含有させてもよい。ここで用いることができるその他の顔料としては、焼成カオリン、アルミナ、水酸化アルミニウム、酸化亜鉛、硫酸バリウム等の公知の顔料が挙げられる。
本発明の塗工層にはバインダーを含有させるが、ここで用いるバインダーとしては、特に限定するものではなく、各種公知のバインダーを用いることができる。例えば、スチレン−ブタジエン系ラテックス、アクリロニトリル−ブタジエン系ラテックス、ポリクロロプレンラテックス、ポリイソプレンラテックス、ポリブタジエンラテックス、メチルメタクリレート−ブタジエン系ラテックス、天然ゴム、ポリエチレン酢酸ビニル、ウレタン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリビニルアルコール等を用いることができる。これらのバインダーのうちでも、印刷適性、耐刷力を考慮すると、結着能力に優れたスチレン−ブタジエン系ラテックス、アクリロニトリル−ブタジエン系ラテックス、ポリクロロプレンラテックス、ポリイソプレンラテックス、ポリブタジエンラテックス、メチルメタクリレート−ブタジエン系ラテックス等の合成ゴム系ラテックスを用いることが好ましい。
本発明において、塗工層中のバインダーの含有量については、顔料の結着性と、基紙へ塗工する際の塗工適性を考慮して決定すればよいが、前記合成ゴム系ラテックスをバインダーとして用いる場合には、塗工層強度やオフセット印刷適性、LBP印刷適正を考慮し、顔料100重量部に対しバインダーを10〜20重量部の範囲で含有させることが好ましく、更に好ましくは13〜17重量部の範囲である。バインダーの添加量が10重量部を下回ると、顔料の結着が不十分となり塗工層強度を満足できず、印刷時に塗工層中の顔料が脱落する虞がある。また、断裁時等の後加工において粉落ちが発生し、作業性を低下させる虞もある。逆に添加量が20重量部を超えると、塗工層強度は向上するもののオフセット印刷時のインキ着肉性が劣るようになり、印刷物での裏移りが発生するおそれがある。さらに、トラッピング(2次色以降のインキの受付)が悪化し、色再現性が乏しくなるおそれがある。
また、本発明における塗工層には、必要に応じて着色剤、分散剤、消泡剤、pH調整剤、湿潤剤、保水剤等の当該技術分野で用いられる公知の添加剤を適宜用いてもよい。
本発明において基紙に塗工層を設ける方法としては特に限定するものではなく、塗工層とする塗工液を、当該技術分野で用いられる公知の塗工機を用いて基紙に塗布することができる。このような塗工機としては、例えば、ブレードコーター、ロールコーター、エアーナイフコーター、ロッドコーター、カーテンコーター等が使用できる。また、塗工層の乾燥方式についても特に限定するものではなく、熱風乾燥、赤外乾燥、ドラム乾燥等の当該技術分野で用いられる公知の乾燥方式を採用することができる。
本発明の偽造防止用紙においては、塗工層の塗工量は基紙の片面あたり固形分換算で10〜20g/m2の範囲であることが好ましい。塗工量が10g/m2に満たない場合は、塗工層が基紙表面を完全に覆えず、塗工層の隠蔽性が不十分となり、基紙の色が塗工層表面に露出してしまう虞がある。すなわち、偽造防止用紙表面の視感色調が白色でなくなり、従来のアート紙やコート紙と外観的に異なるものとなる虞がある。一方、塗工量が20g/m2を超えると、塗工層強度が損なわれ、印刷時に塗工層中の顔料が脱落したり、断裁時等の後加工において粉落ちが発生し、作業性を低下させる虞がある。
本発明においては、基紙に塗工層を設けた後、キャレンダーに通紙するなどして塗工層の平坦化処理を行ってもよい。本発明の偽造防止用紙は、塗工層中に特定の顔料を特定の割合で用いていることから、塗工層の平坦化処理をおこなわずともある程度の平滑度と光沢度を有しているが、キャレンダーにより最表層の表面を擦りながら圧力をかけることで、更なる平滑性と光沢性を付与でき、LBP印刷適正の向上や印刷でのインキ受理を向上させることができる。また、塗工層を密にできる為、塗工層強度も強化できる。
以下に本発明に係る偽造防止用紙の実施例について具体的に説明するが、これによって本発明が限定されるものではない。なお、実施例中の部及び%は、特に断らない限り乾燥重量部及び重量%を示す。
<実施例1>
(基紙の作成)
LBKP100部(カナディアンスタンダードフリーネス:CSF=500ml)を水中に分散させたパルプスラリーに、カチオン澱粉(商品名:ネオタック40T/日本食品加工社製)1部、タルク(商品名:NTL/日本タルク社製)5部、酸性ロジンサイズ剤(商品名:AL1203/星光PMC社製)0.2部、硫酸アルミニウム1部、着色剤として青色染料(商品名:ダイレクトペーパーブルー4GL/日本化学工業所社製)1部をそれぞれ添加して混合し、調製した紙料を長網式抄紙機で抄紙して抄造体を得、この抄造体にサイズプレス装置にて水溶性樹脂として酸化澱粉(商品名:王子エースA/王子コンスターチ社製)6%液を抄造体の両面に、片面あたりの乾燥塗布量が1.5g/m2となるように塗布し、シリンダードライヤーで乾燥して基紙を得た。得られた基紙の坪量は80g/m2であった。
(塗工層の形成)
二酸化チタン(商品名:R−650/堺化学工業社製)30部と、炭酸カルシウム(商品名:TP−123、奥多摩工業社製)60部と、カオリン(商品名:HG−90/ケイミン社製)10部とを水中で混合し、コーレス分散機にて乾燥固形分濃度で60%の顔料分散スラリーを調製した。この顔料スラリーにバインダーとしてスチレン−ブタジエン共重合ラテックス(商品名:L−1432/旭化成社製)15部を添加し、更に水を添加して攪拌し、乾燥固形分濃度で40%の塗工液を得た。得られた塗工液を前記基紙の両面に、片面あたりの乾燥塗工量が15g/m2となるようにエアナイフコーターで塗工し、エアドライヤーで熱風乾燥することで基紙上に塗工層が設けられた、目的とする偽造防止用紙を得た。
(実施例2)
実施例1において、塗工層とする塗工液に添加する各顔料の添加量を、二酸化チタン(商品名:R−650/堺化学工業社製)40部、炭酸カルシウム(商品名:TP−123/奥多摩工業社製)40部、カオリン(商品名:HG−90/ケイミン社製)20部にそれぞれ変更した以外は、実施例1と同様にして偽造防止用紙を得た。
(実施例3)
実施例1において、塗工層とする塗工液に添加する各顔料の添加量を、二酸化チタン(商品名:R−650/堺化学工業社製)40部、炭酸カルシウム(商品名:TP−123/奥多摩工業社製)30部、カオリン(商品名:HG−90/ケイミン社製)30部にそれぞれ変更した以外は、実施例1と同様にして偽造防止用紙を得た。
(実施例4)
実施例1において、バインダーであるスチレン−ブタジエン共重合ラテックス(商品名:L−1432/旭化成社製)の添加量を10部に変更した以外は、実施例1と同様にして偽造防止用紙を得た。
(実施例5)
実施例1において、バインダーであるスチレン−ブタジエン共重合ラテックス(商品名:L−1432/旭化成社製)の添加量を25部に変更した以外は、実施例1と同様にして偽造防止用紙を得た。
(実施例6)
実施例1において、バインダーであるスチレン−ブタジエン共重合ラテックス(商品名:L−1432/旭化成社製)の添加量を5部に変更した以外は、実施例1と同様にして偽造防止用紙を得た。
(実施例7)
実施例1において、バインダーであるスチレン−ブタジエン共重合ラテックス(商品名:L−1432/旭化成社製)の添加量を20部に変更した以外は、実施例1と同様にして偽造防止用紙を得た。
(実施例8)
実施例1において、バインダーであるスチレン−ブタジエン共重合ラテックス(商品名:L−1432/旭化成社製)15部を、スチレン−ブタジエン共重合ラテックス(商品名:B−1230/旭化成社製)15部に変更した以外は、実施例1と同様にして偽造防止用紙を得た。
(実施例9)
実施例1において、バインダーであるスチレン−ブタジエン共重合ラテックス(商品名:L−1432/旭化成社製)15部を、カルボキシ変性スチレン−ブタジエン共重合ラテックス(商品名:SR−103/日本A&L社製)15部に変更した以外は、実施例1と同様にして偽造防止用紙を得た。
(実施例10)
実施例1において、パルプスラリーに添加する着色剤を、青色染料(商品名:ダイレクトペーパーブルー4GL/日本化学工業所社製)1部から赤色染料(商品名:ダイレクトペーパーレッド4BL/日本化学工業所社製)1部に変更した以外は、実施例1と同様にして偽造防止用紙を得た。
(実施例11)
実施例1において、パルプスラリーに添加する着色剤を、青色染料(商品名:ダイレクトペーパーブルー4GL/日本化学工業所社製)1部から、緑色顔料(商品名:TB−516グリーン/大日精化社製)1部に変更した以外は、実施例1と同様にして偽造防止用紙を得た。
(実施例12)
実施例1において、パルプスラリーに添加する着色剤を、青色染料(商品名:ダイレクトペーパーブルー4GL/日本化学工業所社製)1部から、黄色染料(商品名:ダイレクトペーパーイエロー2GL/日本化学工業所社製)1部に変更した以外は、実施例1と同様にして偽造防止用紙を得た。
(実施例13)
実施例1において、塗工層とする塗工液の乾燥塗工量を片面あたり20g/m2に変更した以外は、実施例1と同様にして偽造防止用紙を得た。
(実施例14)
実施例1において、塗工層とする塗工液の乾燥塗工量を片面あたり10g/m2に変更した以外は、実施例1と同様にして偽造防止用紙を得た。
(実施例15)
実施例1において、塗工層とする塗工液の乾燥塗工量を片面あたり25g/m2に変更した以外は、実施例1と同様にして偽造防止用紙を得た。
(実施例16)
実施例1において、塗工層とする塗工液の乾燥塗工量を片面あたり5g/m2に変更した以外は、実施例1と同様にして偽造防止用紙を得た。
(実施例17)
実施例1において、バインダーであるスチレン−ブタジエン共重合ラテックス(商品名:L−1432/旭化成社製)15部を、ポリビニルアルコール(商品名:PVA−117/クラレ社製)15部に変更した以外は、実施例1と同様にして偽造防止用紙を得た。
(実施例18)
実施例1において、バインダーであるスチレン−ブタジエン共重合ラテックス(商品名:L−1432/旭化成社製)15部を、エチレン酢酸ビニル系樹脂(商品名:スミカレックスS−401HQ/住化ケムテックス社製)15部に変更した以外は、実施例1と同様にして偽造防止用紙を得た。
(比較例1)
実施例1において、塗工層とする塗工液に添加する顔料を、炭酸カルシウム(商品名:TP−123/奥多摩工業社製)50部、カオリン(商品名:HG−90/ケイミン社製)50部に変更した以外は、実施例1と同様にして偽造防止用紙を得た。
(比較例2)
実施例1において、塗工層とする塗工液に添加する顔料を、二酸化チタン(商品名:R−650/堺化学工業社製)50部、カオリン(商品名:HG−90/ケイミン社製)50部に変更した以外は、実施例1と同様にして偽造防止用紙を得た。
(比較例3)
実施例1において、塗工層とする塗工液に添加する顔料を、合成シリカ(商品名:AZ−6A0/東ソー・シリカ社製)50部、二酸化チタン(商品名:R−650/堺化学工業社製)50部に変更した以外は、実施例1と同様にして偽造防止用紙を得た。
(比較例4)
実施例1において、塗工層とする塗工液に添加する顔料を、炭酸カルシウム(商品名:TP−123/奥多摩工業社製)100部に変更した以外は、実施例1と同様にして偽造防止用紙を得た。
(比較例5)
実施例1において、塗工層とする塗工液に添加する顔料を、カオリン(商品名:HG−90/ケイミン社製)100部に変更した以外は、実施例1と同様にして偽造防止用紙を得た。
(比較例6)
実施例1において、塗工層とする塗工液に添加する顔料を、二酸化チタン(商品名:R−650/堺化学工業社製)100部に変更した以外は、実施例1と同様にして偽造防止用紙を得た。
(比較例7)
実施例1において、パルプスラリーに添加する着色剤を添加しなかった以外は、実施例1と同様にして偽造防止用紙を得た。
各実施例及び比較例で得られた偽造防止用紙の構成が図1,2に、評価結果が図3,4に、それぞれ示されている。なお、図1,2の基紙色の測定及び図3,4中の評価方法については以下の方法で行った。
<基紙色の測定>
積分球分光光度計CE−7000A(X−Rite社製)を用いて、C光源、反射法、視野角2℃の条件で、JIS Z 8721に規定される表示方法の色相H、明度V、彩度Cを測定した。図1,2には、色相H/明度V/彩度Cとしてそれぞれの値を記載した。
<LBP印刷適正(1)>
レーザービームプリンタ(imagio MP C4000/リコー社製)を用い、単色の墨、紅、藍、黄のベタ印刷を行い、ベタ部の均一性を目視にて確認し、以下の3段階で評価した。
○:トナーの定着性が良好で塗工層のピッキングも無く実用範囲。
△:トナーの定着がやや劣る又は塗工層のピッキングがやや見られるが実用範囲。
×:トナーの定着に劣る、又は、塗工層のピッキングが見られ実用範囲外。
<LBP印刷適正(2)>
レーザービームプリンタ(imagio MP C4000/リコー社製)を用い、網点画像印刷を行い、ハーフトーン部での階調性と画像色調の再現性を目視にて確認し、以下の3段階で評価した。
○:階調性、画像色調の再現性が共に良く実用範囲。
△:階調性又は画像色調の再現性にやや劣るが、実用範囲。
×:階調性、画像色調の再現性が共に悪く、実用範囲外。
<塗工紙白色感、隠蔽性>
塗工層表面の白色感とその隠蔽性を目視にて確認し、以下の3段階で評価した。
○:白色感が高く、隠蔽性に優れており、実用範囲。
△:白色感にやや劣り、若干ではあるが原紙の色が透けて見え隠蔽性もやや劣るものの実用範囲。
×:白色感に劣り、原紙の色が透けて見えて隠蔽性にも劣る。実用範囲外。
<塗工層強度>
RIテスター(明製作所製)にて、塗工層強度を評価した。印刷条件は、ゴムロールの表面温度を30℃に保ち、23℃×50%r.h.の環境下で、プリンティングインキ墨(SMX TV15、東洋インキ社製)0.4ccをゴムロールにレベリングさせた。その後、60rpmの回転速度で2回刷りを行い、ゴムロールに付着した脱落物を観察することで塗工層強度を評価した。評価基準は以下の3段階とした。
○:塗工層の脱落がなく、実用範囲。
△:やや塗工層の脱落が見られるものの、実用範囲。
×:塗工層の脱落が顕著で実用範囲外。
<インキ着肉性>
RIテスター(明製作所製)にて、インキ着肉性を評価した。印刷条件は、ゴムロールの表面温度を30℃に保ち、23℃×50%r.h.の環境下で、プリンティングインキ墨(SMX TV10、東洋インキ社製)0.2ccをゴムロールにレベリングさせた。その後、30rpmの回転速度で1回刷りを行い、インキのベタ印刷部を観察することでインキ着肉を評価した。評価基準は以下の3段階とした。
○:インキが均一に着肉されており良好。実用範囲。
△:インキの着肉がやや不均一であるが、実用範囲。
×:インキの着肉が不均一で実用範囲外。
図3の結果からも明らかなように、実施例1〜18で得られた偽造防止用紙は、塗工層強度が高く、各LBP適正を満足し、インキ着肉性も良好であることからオフセット印刷適性を有するものであった。また、何れも白色感及び隠蔽性を満足し、従来のアート紙やコート紙と同様の外観を備えていた。なお、実施例1〜18で得られた偽造防止用紙は、破るなどして基紙を露出させることで基紙に特別な着色があることを確認できた。これにより当該用紙であるか否かの判定が可能であり、偽造防止用紙として用いることが可能なものであった。
これに対して比較例1で得られた偽造防止用紙は、塗工層中に二酸化チタンを配合しなかったため、白色感及び隠蔽性に劣り、従来のアート紙やコート紙と同様の外観を備えているとはいえないものであった。
また、比較例2で得られた偽造防止用紙は、塗工層中に炭酸カルシウムを配合しなかったため、インキ着肉性に劣り、オフセット印刷適性を満足しないものであった。
また、比較例3で得られた偽造防止用紙は、塗工層中に配合する顔料として二酸化チタンとシリカのみを使用したため、塗工層強度に劣るものであった。これによりオフセット印刷適性を満足しないばかりか、断裁時などで紙粉が発生し、作業効率に劣る虞がある。
また、比較例4で得られた偽造防止用紙は、塗工層中に配合する顔料を炭酸カルシウムのみとしたため、塗工層の隠蔽性に劣って基紙の色が透けて見えてしまい、従来のアート紙やコート紙と同様の外観を備えているとは言えないものであった。更には十分な塗工層強度が得られず、オフセット印刷適性についても満足できないものであった。
また、比較例5で得られた偽造防止用紙は、塗工層中に配合する顔料をカオリンのみとしたため、塗工層の隠蔽性に劣って基紙の色が透けて見えてしまい、従来のアート紙やコート紙と同様の外観を備えているとはいえないものであった。更にはインキ着肉性に劣り、オフセット印刷適性についても満足できないものであった。
また、比較例6で得られた偽造防止用紙は、塗工層中に配合する顔料を二酸化チタンのみとしたため、塗工層強度に劣り、LBP印刷適正、オフセット印刷適性ともに満足できないものであった。
また、比較例7で得られた偽造防止用紙は、基紙に着色剤を含有させなかったため、破るなどして基紙を露出させることで当該用紙であるか否かの判定ができず、偽造防止用紙として用いることができないものであった。
以上、本発明に係る偽造防止用紙は、アート紙やコート紙などの印刷用紙とほとんど変わらない外観を有しながらも、光透過率の差異や基紙の色によって当該用紙であるか否かを容易に判定することができ、しかも優れたオフセット印刷適性、及びLBP印刷適性を有するものであり、これにより、商品券等の金券、各種くじ券、投票用紙などの用途に好適に用いることができる。

Claims (7)

  1. JIS Z 8721に規定される表示方法で、明度Vが8.0以下である基紙の両面に、顔料とバインダーとを含有する塗工層を設けてなり、
    前記顔料は、二酸化チタンと炭酸カルシウムとカオリンの3種の顔料を含み、その含有比率が重量比で、二酸化チタン:炭酸カルシウム:カオリン=30〜40:30〜60:10〜30の範囲であることを特徴とする偽造防止用紙。
  2. JIS Z 8721に規定される表示方法で、色相Hが7.5Y〜2.5Y、明度Vが7.0〜9.0、彩度Cが2.0以上である基紙の両面に、顔料とバインダーとを含有する塗工層を設けてなり、
    前記顔料は、二酸化チタンと炭酸カルシウムとカオリンの3種の顔料を含み、その含有比率が重量比で、二酸化チタン:炭酸カルシウム:カオリン=30〜40:30〜60:10〜30の範囲であることを特徴とする偽造防止用紙。
  3. 前記バインダーが合成ゴム系ラテックスであり、その含有量が、顔料100重量部に対し10〜20重量部の範囲であることを特徴とする請求項1又は2に記載の偽造防止用紙。
  4. 前記塗工層の塗工量が基紙の片面当たり固形分換算で10〜20g/m2の範囲であることを特徴とする請求項1又は2に記載の偽造防止用紙。
  5. 前記基紙と塗工層の間には、基紙の片面当たり0.5〜4.0g/m2の範囲で水溶性樹脂層が設けられ、前記水溶性樹脂層は、各種澱粉、ポリアクリルアマイド、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロースのうち1種以上を含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の偽造防止用紙。
  6. パルプ100重量部を水中に分散させたパルプスラリーに着色剤0.2〜5重量部を添加して混合し、得られた紙料を抄紙して基紙を得る基紙抄紙ステップと、
    顔料とバインダーを混合して塗工層用スラリーを調製する塗工層用スラリー調製ステップと、
    前記基紙抄紙ステップで得られた基紙に、前記塗工層用スラリー調製ステップで得られた塗工層用スラリーを塗工する塗工ステップと、を有し、
    前記基紙抄紙ステップで得られた基紙は、JIS Z 8721に規定される表示方法で、明度Vが8.0以下であり、
    前記顔料は、二酸化チタンと炭酸カルシウムとカオリンの3種の顔料を含み、その含有比率が重量比で、二酸化チタン:炭酸カルシウム:カオリン=30〜40:30〜60:10〜30の範囲である、ことを特徴とする偽造防止用紙の製造方法。
  7. パルプ100重量部を水中に分散させたパルプスラリーに着色剤0.2〜5重量部を添加して混合し、得られた紙料を抄紙して基紙を得る基紙抄紙ステップと、
    顔料とバインダーを混合して塗工層用スラリーを調製する塗工層用スラリー調製ステップと、
    前記基紙抄紙ステップで得られた基紙に、前記塗工層用スラリー調製ステップで得られた塗工層用スラリーを塗工する塗工ステップと、を有し、
    前記基紙抄紙ステップで得られた基紙は、JIS Z 8721に規定される表示方法で、色相が7.5Y〜2.5Y、明度Vが7.0〜9.0、彩度Cが2.0以上であり、
    前記顔料は、二酸化チタンと炭酸カルシウムとカオリンの3種の顔料を含み、その含有比率が重量比で、二酸化チタン:炭酸カルシウム:カオリン=30〜40:30〜60:10〜30の範囲である、ことを特徴とする偽造防止用紙の製造方法。
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