JP5860536B2 - ステロール及び/又はその誘導体を含む汚損耐性組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、汚損(fouling)耐性組成物、水域環境における該汚損耐性組成物の使用、汚損を水域環境において阻止するための方法、及び、該汚損耐性組成物により被覆される基体に関する。
水に浸かる人工構造物、例えば、船の船体、ブイ、掘削プラットフォーム、乾ドック設備、石油生産リグ、養殖設備、並びに、網製品及びパイプなどは、水生生物(例えば、緑藻及び褐藻、フジツボ類並びにイガイ類など)による汚損を受けやすい。そのような構造物は一般に金属製であるが、他の構造材(例えば、コンクリートなど)もまた含む場合がある。この汚損は水中移動時の摩擦抵抗を増大させ、その結果が、低下した速度及び増大した燃料コストであるので、船の船体に関して面倒なものである。汚損は、静的構造物に関して、例えば、掘削プラットフォーム及び石油・ガス生産精製貯蔵リグの脚部などに関して面倒なものである。これは第1には、波及び流れに対する厚い汚損層の抵抗が、予測できない潜在的に危険な応力を構造体において生じさせ得るからであり、第2には、汚損は、構造体を欠陥(例えば、応力亀裂及び腐食など)について検査することを困難にするからである。汚損は、パイプにおいて、例えば、冷却水の取水口及び排出口などにおいて面倒なものである。これは、有効断面積が汚損によって減少し、その結果、流速が低下するからである。
汚損を阻止する商業的に最も成功した方法は、水性生物に対して毒性である物質(例えば、塩化トリブチルスズ又は酸化第一銅など)を含有する汚損防止被覆の使用を伴っている。しかしながら、そのような被覆は、そのような毒素が水域環境に放出されるならば、有し得る損傷影響のために、増大する不賛成とともに注視され続けている。従って、著しい毒性の物質を放出しない非汚損性被覆が求められている。
シリコーンゴム被覆が水生生物による汚損に耐えることが、例えば、英国特許第1,307,001号及び米国特許第3,702,778号に開示されているように、長年にわたって公知である。そのような被覆は、生物が容易に付着することができない表面を示すと考えられており、従って、そのような被覆は、汚損防止被覆ではなく、汚損遊離被覆又は汚損耐性被覆と呼ぶことができる。シリコーンゴム及びシリコーン化合物は一般に、非常に低い毒性を有する。船の船体に適用されたときのこの汚損防止システムの欠点は、海洋生物の蓄積が軽減されるにもかかわらず、比較的大きい船速が、すべての汚損種を除くために必要であるということである。従って、一部の場合には、そのようなポリマーにより処理されている船体からの効果的な遊離のためには、少なくとも14ノットの速度で航行することが必要であることが示されている。この理由から、シリコーンゴムは限定的な商業的成功を得ており、これらの環境的に優しい被覆の汚損防止特性及び汚損遊離特性の改善が求められている。
国際公開第02/074870号は、低い表面エネルギー及び好適なゴム状弾性を有する代替的な汚損耐性組成物を記載する。この汚損防止組成物は、硬化ポリマー又は架橋ポリマー(但し、このポリマーはペルフルオロポリエーテル成分を含まない)と、フッ素化されたアルキル含有又はアルコキシ含有のポリマー又はオリゴマーとを含む。この汚損耐性組成物は、汚損生物の定着及びそれらの接着強さにおける低下のために、他の公知の汚損耐性組成物よりも優れていることが見出された。
英国特許第1,307,001号明細書 米国特許第3,702,778号明細書 国際公開第02/074870号
今回、エラストマーと、ステロール及び/又はステロール誘導体を含む成分とを含む汚損耐性組成物であって、該成分が、アシル化ラノリン、アルコキシル化ラノリン、ラノリンオイル、或いは、少なくとも20重量%の1つ若しくはそれ以上のステロール、少なくとも20重量%の1つ若しくはそれ以上のC〜C12ステロールエステル、又は、少なくとも20重量%のアルコキシル化ステロールを含む組成物(但し、重量%は該成分の総重量に対する該ステロール又はステロール誘導体の百分率である)から選択される汚損耐性組成物は、優れた汚損耐性特性を有することが見出されている。
本発明の組成物は、国際公開第02/074870号における組成物よりも優れている汚損耐性特性を有することが見出されている。
汚損耐性特性を、汚損生物の定着量及びそれらの接着強さを測定することによって比較することができる。
非修飾ラノリンは、1つ又はそれ以上のステロール及びステロール誘導体を含む天然産物の一例であるが、本発明の汚損耐性組成物の成分ではない。これは、非修飾ラノリンはアシル化されておらず、また、アルコキシル化されておらず、又は、オイルでなく、かつ、非修飾ラノリンは、非修飾ラノリンの総重量に基づいて20重量%を超えるステロール、20重量%を超えるステロールC〜C12ステロールエステル、又は、20重量%を超えるステロールアルコキシル化ステロールを含んでいないからである。市販のラノリンは典型的には、97重量%前後の長鎖脂肪酸エステルを含む。これらのエステルの大部分(90%超)が、12個の炭素よりも長い脂肪族テールを有する。ラノリンにおけるステロール含有量は、最大でも5重量%前後で非修飾ラノリンに存在することが見出されている。非修飾ラノリンは、一層より少ないアルコキシル化ステロールを含有する。
本発明者らは、アシル化、アルコキシル化によって修飾されたラノリン、又は、ラノリンオイル(これはときには「液状ラノリン」と呼ばれる)をエラストマーとの組合せで含む汚損耐性組成物が、非修飾ラノリンが同じ組成物において使用される場合と比較して、優れた汚損耐性特性を有することを見出している。
優れた汚損耐性特性はまた、汚損耐性組成物が、エラストマーと、少なくとも20重量%のステロール、そのアシル化誘導体又はアルコキシル化誘導体を含む成分(但し、重量%は該成分の総重量に対するステロール又はステロール誘導体の百分率である)とを含むときにも見出される。従って、そのようなステロール又はステロール誘導体を修飾ラノリンから導くことは必要ないが、そのようなステロール又はステロール誘導体は、この量のステロール、そのアシル化誘導体又はアルコキシル化誘導体を含む他の供給源に由来することができる。
国際公開第2004/0588552号、韓国特許第2009068485号、米国特許第1960252号及び米国特許出願公開第2009/0197003号は、様々な汚損防止組成物を開示しており、また、ラノリン(非修飾)が多数の代替添加物の1つとして汚損防止組成物において使用され得ることを述べている。これらの文書はどれも、汚損防止組成物において使用する前にラノリンを修飾することは言うまでもなく、ラノリンを添加物のこれらの長いリストから選択することを読み手に教示しておらず、また、動機づけていない。
特開2005263975号は、ラノリン又はラノリン誘導体を含む防汚塗料組成物を開示する。特開2005263975号は、防汚塗料を調製するために使用されなければならない樹脂の長いリストを開示しているが、特定のラノリン誘導体が、汚損耐性被覆組成物を調製するためにエラストマーと組み合わされるときの汚損耐性に対する相乗効果を教示していない。実際、特開2005263975号は、より硬い非エラストマーポリマー、すなわち、アクリラート樹脂を含む汚損防止被覆組成物を調製することを読み手に仕向けている。さらに、特開2005263975号は、アクリラート樹脂がポリブテンと組み合わされなければならないことを教示する。このポリブテンは、塗膜の可塑性を高めるために添加される。
驚くべきことに、本発明者らは、「より柔軟な」エラストマーと、特定のラノリン誘導体とを含む本発明の汚損耐性組成物の被覆が、特開2005263975号において示唆及び例示される意図的に設計されたより硬い非エラストマー被覆と比較して、広範囲の様々な汚損(スライム汚損、海草汚損、軟質汚損及び硬質汚損)に対する優れた汚損耐性特性を有することを見出している。
特開201009026号は、ラノリン又はラノリン誘導体を含む殺生物剤非含有防汚塗料組成物を開示する。特開201009026号は、防汚塗料が熱可塑性樹脂を含まなければならないこと、及び、この熱可塑性樹脂が、塗料の硬度を強化するために要求されることを教示する。非常に多数の熱可塑性樹脂が開示されており、実施例の被覆組成物は熱可塑性石油樹脂を含む。従って、特開2005263975号と同様に、特開201009026号もまた、本発明の組成物によって要求されるような「より柔軟な」エラストマー樹脂の代わりに、「硬い」樹脂の使用を教示する。驚くべきことに、本発明の汚損耐性組成物は、特開201009026号において示唆及び例示される意図的に設計されたより硬い被覆と比較して、広範囲の様々な汚損(スライム汚損、海草汚損、軟質汚損及び硬質汚損)に対する優れた汚損耐性特性を有する被覆をもたらすことが見出されている。
本明細書中に開示される新しい汚損耐性組成物の1つの利点が、ラノリン/ステロール及びステロール誘導体が生分解性であるので、汚損耐性組成物におけるこれらの使用は、海洋環境及び水域環境に対する環境影響が(あったとしても)ほんの少しであることが予想されると思われることである。
驚くべきことに、本発明の汚損遊離被覆組成物は、汚損の効果的な遊離を低速度において、例えば、0ノット〜12ノットの間において有することが示されている。
本発明の1つの態様が、エラストマーと、ステロール及び/又はステロール誘導体を含む成分とを含む汚損耐性組成物であって、該成分が、アシル化ラノリン、アルコキシル化ラノリン、ラノリンオイル、或いは、少なくとも20重量%の1つ若しくはそれ以上のステロール、少なくとも20重量%の1つ若しくはそれ以上のC〜C12ステロールエステル、又は、少なくとも20重量%のアルコキシル化ステロールを含む組成物(但し、重量%は該成分の総重量に対する該ステロール又はステロール誘導体の百分率である)から選択される汚損耐性組成物に関する。
ステロール及びステロールエステルはトリテルペノイドであり、トリテルペン分子に由来する有機分子の1つの種類である。ステロール及びステロール誘導体は、図1に示されるような骨格炭素構造を有することが当分野では公知である。
図1に示されるステロール炭素骨格は完全に飽和している場合があり、又は、エチレン性不飽和二重結合を含有する場合がある。例えば、コレステロールはエチレン性不飽和二重結合を5位炭素と6位炭素との間に有する。ステロール骨格はまた、いくつかのキラル炭素を含有する;従って、ステロールの種々の異性形態が存在する。
ステロール及びステロール誘導体は自然界の供給源(例えば、動物及び植物)に由来する場合がある。ステロールの例には、コレステロール、ラノステロール、アグノステロール、7−デヒドロコレステロール、コレカルシフェロール、デスモステロール、ラトステロール、コレスタノール、コプラスタノール、カンペステロール、スチグマステロール、シトステロール、アベナステロール、スチグマステノール、ブラシカステロール、4−デスメチルステロール類(すなわち、これは置換基を炭素−4に有しない)、4α−モノメチルステロール類及び4,4−ジメチルステロール類、フィトスタノール類(完全飽和型)、エルゴステロール、アミリン並びにシクロアルテノールが含まれる。
ステロール及びステロール誘導体を含む種子油の例には、マツヨイグサ油、アボカド油、ナタネ油、カノーラ油、トウモロコシ油、ピーナッツ油、ヒマワリ油、ルリジサ油、オリーブ油、ゴマ油、ココナッツ油、綿実油、ベニバナ油、パーム油、クルミ油、ペカン油、アーモンド油及びダイズ油が含まれる。従って、汚損耐性組成物において使用される成分は種子油に由来する場合があり、例えば、上記の種子油に由来する場合がある。しかしながら、種子油が必要量のステロール、ステロールエステル又はアルコキシル化ステロールを含むためには、種子油を、組成物において(ステロールの量を増大させるために)加水分解によって、又は、(ステロールエステルの量を増大させるために)アシル化によって、又は、(アルコキシル化ステロールの量を増大させるために)アルコキシル化によって改変することが必要である場合がある。従って、上記成分は、加水分解、アシル化又はアルコキシル化が行われた種子油を含む場合がある。
本発明の1つの実施形態において、上記成分は、図1によって表されるステロール及び/又はステロール誘導体を含み、但し、図1において、Yは、−OH(ステロール)、−O−(CO)R(ステロールエステル)、又は、−O−R−(OROR(アルコキシル化ステロール)から選択され、式中、
は、1個〜12個の間の炭素原子を含む分岐アルキル又は直鎖アルキルであり、かつ
及びRは独立して、C2〜6アルキレンであり、
は、水素、或いは、C1〜4の第一級アルキル基又は第二級アルキル基であり、
Xは、1から100にまで及ぶ整数である。
YがR(CO)O−であり、かつ、Rが、1個〜12個の間の炭素原子を含むアルキル成分であるとき、ステロールエステルは、ここでは、C〜C12−アシル化ステロールエステルとして公知である。
好ましくは、Rは直鎖アルキル成分である。好ましくは、Rは、1個〜5個の間の炭素原子を含むアルキル基であり(この場合、本明細書中では「C〜Cアシル化ステロールエステル」として示される)、又は、1個〜3個の間の炭素原子を含むアルキル基である(この場合、本明細書中では「C〜Cアシル化ステロールエステル」として示される)。最も好ましくは、Rは1個の炭素原子を含み、CH−基である。RがCH−基であるならば、このステロールエステルは本明細書中ではアセチル化ステロールエステルとして示される。
好ましくは、R及びRはエチレンである。
好ましくは、Rは水素又はメチルである。
好ましくは、Xは、1から80にまで及ぶ整数であり、より好ましくは、1から50にまで及ぶ整数であり、一層より好ましくは、1から30にまで及ぶ整数であり、最も好ましくは、1から15にまで及ぶ整数である。
上記成分は1つ又はそれ以上のステロールを含む場合がある。1つ又はそれ以上のステロールを含む上記成分は、少なくとも30重量パーセント、少なくとも40重量パーセント、少なくとも50重量パーセント、少なくとも60重量パーセント、少なくとも70重量パーセント、少なくとも80重量パーセント、又は、少なくとも90重量パーセントの該1つ又はそれ以上のステロールを含む場合があり、但し、この場合、重量%は該成分の総重量に対する該ステロールの百分率である。
上記成分は1つ又はそれ以上のステロールエステルを含む場合がある。1つ又はそれ以上のステロールエステルを含む上記成分は、少なくとも30重量パーセント、少なくとも40重量パーセント、少なくとも50重量パーセント、少なくとも60重量パーセント、少なくとも70重量パーセント、少なくとも80重量パーセント、又は、少なくとも90重量パーセントの該1つ又はそれ以上のステロールエステルを含む場合があり、但し、この場合、重量%は該成分の総重量に対する該ステロールエステルの百分率である。
汚損耐性組成物の上記成分における1つ又はそれ以上のC〜C12ステロールエステルは、1つ又はそれ以上のC〜Cアシル化ステロールエステルである場合があり、一層より好ましくは、1つ又はそれ以上のC〜Cアシル化ステロールエステルである場合があり、最も好ましくは、アセチル化ステロールエステルである場合がある。
上記成分はアシル化ラノリンである場合がある。いくつかの実施形態において、アシル化ラノリンはC〜C12アシル化ラノリンである場合があり、例えば、C〜Cアシル化ラノリンである場合があり、最も好ましくはアセチル化ラノリンである場合がある。アセチル化ラノリンは、(例えば、分別結晶化によって)オイルの形態であるようにさらに改変される場合がある。
ステロール及び/又はステロール誘導体(例えば、ラノリンなど)を含む組成物は、汚損耐性組成物において使用するための成分を調製するためにアシル化される場合がある。このような組成物は、組成物をアシル化剤(酸又は酸塩化物/酸無水物)と混合することによって(1段階反応で)直接にアシル化される場合があり、又は、最初に加水分解される場合があり、その後、形成されたそれに続くアルコールをその後、アシル化剤によりアシル化することができる(2段階反応)。両方の反応において、組成物に存在するフリーのヒドロキシル基(例えば、ステロール上のヒドロキシル基)が部分的又は完全にアシルエステル基に変換されることになる。加えて、存在するエステル基(例えば、ラノリンに多量に存在する長鎖脂肪酸のステロールエステル)が部分的又は完全にアシル化剤の同じアシル基に変換されることになる。例えば、ラノリンがアセチルクロリド又はアセチルアンヒドリドによりアセチル化されるならば、フリーのステロールと、長鎖脂肪酸ステロールエステルの大部分との両方が、アセチル化ステロールエステルになる。
アシルエステルのアルキル鎖の長さは、使用されたアシル化剤に依存することが当業者には明らかである。例えば、5個の炭素を含むアシル基を有するアシル化剤(「Cアシル化剤」)を、Cアシル化ステロールエステルを調製するために使用することができる。
アセチル化ラノリンが商業的供給源から得られる場合がある:例えば、アセチル化ラノリン標準物(NK Chemicals)、Acylan(Croda)、Modulan(Lubrizol)、YOFCO AC−25(Nipon Fine Chemical Co.)、RolanACE(Rolex Lanolin Products Limited)、及び、アセチル化ラノリン(Wujiang Xinyi Chemical Co.)。
上記成分はアルコキシル化ステロールを含む場合がある。アルコキシル化ステロールを含む上記成分は、少なくとも30重量パーセント、少なくとも40重量パーセント、少なくとも50重量パーセント、少なくとも60重量パーセント、少なくとも70重量パーセント、少なくとも80重量パーセント、又は、少なくとも90重量パーセントの該1つ又はそれ以上のアルコキシル化ステロールを含む場合があり、但し、この場合、重量%は該成分の総重量に対する該ステロールの百分率である。
アルコキシル化ステロールはエトキシル化ステロールである場合がある。1つの実施形態において、エトキシル化ステロールは、Yが−O−R−(ORORであり、かつ、R及びRがともにエチレンである図1における構造を有する。好ましくは、R6は、水素、或いは、C1〜4の第一級アルキル基又は第二級アルキル基(例えば、メチルなど)である。
上記成分はアルコキシル化ラノリンである場合がある。好ましくは、ポリアルキレンオキシド鎖におけるアルキレンオキシドユニットの数が1〜100の間で変化し、例えば、1〜80の間で、より好ましくは1〜50の間で、より好ましくは1〜30の間で、最も好ましくは1〜15の間で変化する。アルコキシル化ラノリンは、ポリエチレンオキシド鎖を含むエトキシル化ラノリンである場合がある。エトキシル化ラノリンは、800ダルトン〜4500ダルトンの間の分子量(MW)を有する場合がある。
エトキシル化ラノリンは必要に応じて、水性媒体又は有機媒体(例えば、キシレン、トリメチルベンゼン、ブタノール、メチルイソブチルケトン及びメチルイソペンチルケトンなど)に溶解される場合がある。
エトキシル化ラノリンが商業的供給源から得られる場合があり、例えば、NK Chemicalsから得られる場合がある(PEG−30ラノリン)。
上記成分はラノリンオイル(「液状ラノリン」)である場合がある。ラノリンオイルを分別結晶化によって調製することができる。ラノリンが分別結晶化によって改変されるとき、より低分子量の成分が液体形態で集められる。より高分子量の成分は固体を形成する;これは総称して、ラノリンワックスとして公知である。液状分画物の平均分子量は、分別結晶化プロセスにおいて用いられる溶媒に依存している。例えば、イソプロパノールが抽出のために使用されるとき、平均分子量はおよそ360である。
液状(液体)によって、本発明者らは、ASTM(1996)D4359−90:物質が液体又は固体であるかどうかを決定するための標準的試験法と一致して定義される液状物質を意味し、但し、この場合、試験が、ASTM試験法において規定されるような38℃ではなく、15℃で行われる。1つ又はそれ以上のステロール及び/又はそのエステルを含む成分が であるかどうかを調べるために、試験を受けている該成分は密閉缶において15℃で保たれる。蓋が除かれ、缶を逆さにすることができる。缶からの該物質の流れが、該物質が固体又は液体であるかどうかを決定するために観察される。3分以内に合計で50mm又はそれ以下にわたって流れる物質が固体と見なされる。そうでない場合には液体と見なされる。
ラノリンオイルが商業的供給源から得られる場合がある:例えば、Fluilan(Croda)、EWALAN FL−50(H.Erhard Wagner GmbH)、Lanogene(Lubrizol)、YOFCO液状ラノリン(Nipon Fine Chemical Co.)、液状ラノリン標準物(NK Chemicals)、及び、RolanOIL(Rolex Lanolin Products Limited)。
上記成分は下記の1つ又はそれ以上を含む場合がある:コレステロール、ラノステロール、アグノステロール及びジヒドロラネステロール(dihydrolanesterol)、シクロアルテノール、カンポステロール(camposterol)、シグマステロール(sigmasterol)、シトステロール、アミリン、及び/或いは、それらのエステル又はアルコキシル化誘導体。好ましくは、上記成分は、コレステロール又はラノステロール、及び/或いは、それらのエステル又はアルコキシル化誘導体(例えば、コレステロールアセタート)を含む。
1つの実施形態において、上記成分は、純粋又は実質的に純粋なステロール或いはそのアシル化誘導体又はアルコキシル化誘導体を含む場合がある。上記成分は、純粋又は実質的に純粋なステロールエステル誘導体、或いは、純粋又は実質的に純粋なアルコキシル化ステロール誘導体である場合があり、例えば、下記ステロールの1つのステロールエステル/アルコキシル化ステロール誘導体である場合がある:コレステロール、ラノステロール、シクロアルテノール、カンペステロール、シトステロール、スチグマステロール、アミリン又はアグノステロール。ステロール又はその誘導体をラノリンから得ることは必須ではない。例えば、ステロール又はステロール誘導体は上記の種子油或いは他の植物性供給源又は動物性供給源に由来する場合がある。
実質的に純粋(な)というのは、上記成分の少なくとも70重量%が、好ましくは少なくとも80重量%が、より好ましくは少なくとも90重量%がステロール又はそのアシル化/アルコキシル化誘導体であること(但し、重量%は該成分の総重量に対する該ステロール/ステロール誘導体の百分率である)を意味する。
具体的には、本発明者らは、純粋及び実質的に純粋なステロールエステル、例えば、以下のステロール:コレステロール、ラノステロール、シクロアルテノール、カンペステロール、シトステロール、スチグマステロール、アミリン又はアグノステロールの1つのステロールエステル(及び特にステロールアセタート)を含む組成物が、汚損耐性被覆組成物における上記成分として使用されるとき、驚くべきことに、他の公知の汚損耐性組成物と比較して、優れた汚損遊離成績を有することを見出している。
上記成分がラノリンの修飾形態であるならば、上記成分は無水であることが好ましい。無水によって、本発明者らは、該ラノリンが、1重量%未満、0.5重量%未満又は0.2重量%未満の水を含有することを意味する。
本発明のすべての実施形態において、汚損耐性組成物における上記成分対ポリマーの重量比率は約1%〜30%である場合があり、好ましくは1%〜10%である場合がある。
本発明の被覆を調製するために使用される被覆組成物は、乾燥、硬化又は架橋したときに「エラストマー」を形成する1つ又はそれ以上のポリマーを含む場合がある。これらのポリマーは本明細書中では「エラストマー」として示される。
「エラストマー」によって、本発明者らは、乾燥可能、硬化可能又は架橋可能であるポリマーで、乾燥、硬化又は架橋したとき、ほとんどない可塑的流動、及び、引き伸ばす力からの迅速かつほぼ完全な回復を示すゴム様物質であるポリマーを意味する。室温(25℃)で試験されるとき、乾燥、硬化又は架橋したポリマーは、25%伸ばすことができ(歪み速度、30mm/分)、かつ、25%伸ばされ、5分間保持され、その後、解放された後においては、解放後5分以内にその元の長さの10%以内に縮むことができる。伸び測定を、ASTM D638−10に従ってZwick引張り試験装置及びレーザー伸び計を使用して行うことができる。試験のための無負荷フィルムは、ASTM D2370−98のセクション8.2.2に示される手順によって準備される90×15×0.5mmのサンプル寸法を有しなければならない。
すべての実施形態において、エラストマーは好ましくは、オルガノシロキサンポリマーの1つ又は混合物である。
オルガノシラン(これはときには、当分野ではオルガノシロキサン含有ポリマーとして示される)が、本発明の関連でのエラストマーである。
好ましくは、ポリオルガノシロキサンは、1つ又はそれ以上の、より好ましくは2つ又はそれ以上の反応性官能基(例えば、ヒドロキシル官能基、アルコキシ官能基、アセトキシ官能基、カルボキシル官能基、ヒドロシリル官能基、アミン官能基、エポキシ官能基、ビニル官能基又はオキシム官能基)を有する。
オルガノシロキサン含有ポリマーは、一般構造−[SiR−O]−の繰り返しユニット(式中、R及びRは独立して、水素、アルキル、アリール、アラルキル、及び、ビニル含有成分から選択される)を含む場合がある。好ましくは、R及びRは独立して、C〜Cアルキルから選択されるアルキル、フェニル、C〜Cアルキルフェニル、又は、C〜Cアルキレンから選択される。
及びRは独立して、メチル及びフェニルから選択される場合がある。代替において、オルガノシロキサン含有ポリマーは、R及びRがともにメチルであるポリマーである。
例えば、縮合硬化可能なポリジメチルシロキサン(これはジヒドロキシ官能性である)が使用され得る。これは、(ジブチルスズジラウラートにより触媒された)テトラエチルオルトシリケートにより架橋される。
好ましいポリマーが、骨格に炭素を実質的に含まないシロキサン基を含有する(例えば、ポリジメチルシロキサン)(この場合、炭素を実質的に含まないとは、1wt.%未満の炭素が存在することを意味する)。他の好適なポリマーが、国際公開第99/33927号に開示されるようなポリマー、特に、12頁23行〜31行に開示されるポリマー、すなわち、オルガノヒドロゲンポリシロキサン(organohydrogenpolysiloxane)又はポリジオルガノシロキサンである。ポリシロキサンは、例えば、ジオルガノシロキサンユニットの、オルガノヒドロゲンシロキサンユニット及び/又は他のジオルガノシロキサンユニットとのコポリマー、或いは、オルガノヒドロゲンシロキサンユニット又はジオルガノシロキサンユニットのホモポリマーを含む場合がある。
ヒドロシリル化反応によって架橋され得るポリシロキサンもまた使用することができる。そのようなポリマーは「ヒドリドシリコーン(hydride silicone)」として公知であり、例えば、欧州特許出願公開第874032号において3頁に開示されており、すなわち、式R’−(SiOR’)−SiR’のポリジオルガノシロキサンであり、但し、式において、それぞれのR’は独立して、炭化水素基又はフッ素化炭化水素基(この場合、分子あたり少なくとも2つのR’基が不飽和である)、又は、水素(この場合、分子あたり少なくとも2つのR’基が水素である)であり、かつ、mが、約10〜1,500の範囲における平均値を有する。上記式のポリジオルガノシロキサンに類似する環状ポリジオルガノシロキサンもまた用いられる場合がある。ヒドリドシリコーンは好ましくは、ヒドロゲンポリジメチルシロキサンである。
そのうえ、ポリオルガノシロキサンはまた、異なる粘性の2つ又はそれ以上のポリオルガノシロキサンを含む場合がある。
代替において、エラストマーは、国際公開第2008132196号に記載されるようなポリマーである場合があり、この場合、このポリマーは、PS−(A−PO−A−PS)nの形態のポリオルガノシロキサンポリオキシアルキレンブロックコポリマーであり、但し、式において、PSはポリオルガノシロキサンブロックを表し、POはポリオキシアルキレンブロックを表し、Aは二価成分を表し、nは少なくとも1の値を有する。
ポリマーは、分子あたり2つ又は3つの反応基Xをポリオルガノシロキサンブロックに有しており、これらの反応基は触媒の存在下又は非存在下で自己縮合し、架橋する場合があり、必要な場合には、該X基との反応性を有する2つ又はそれ以上の基Yを含有する別のオルガノシリコン架橋剤と架橋させることができる。
好ましくは、ポリオルガノシロキサンポリマーは、被覆組成物の総重量に基づいて30wt%〜90wt%の量で存在する。
好ましくは、ポリマーは架橋可能である。架橋可能なポリマーのタイプに依存して、被覆組成物は架橋剤を必要とする場合がある。
エラストマーはまた、非エラストマーであると見なされる樹脂を含む場合があり、但し、これは、エラストマー樹脂対非エラストマー樹脂の相対的割合が、乾燥、硬化又は架橋したとき、エラストマー樹脂及び非エラストマー樹脂の乾燥、硬化又は架橋した混合物が、上記試験に従って「エラストマー」であるための要件を満たすような割合である場合においてである。
非エラストマー樹脂及びエラストマー樹脂の例には、アクリロニトリルブタジエンスチレン、アクリル、メタクリル、アセタート、フルオロプラスチック、ポリアクリロニトリル、ポリアミド、ポリアリールエーテルケトン、ポリブタジエン、ポリブチレン、ポリテレフタラート、ポリカプロラクトン、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリカルボナート、ポリケトン、ポリエステル、ポリエチレン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルケトンケトン、ポリエーテルイミド、ポリエーテルスルホン、ポリイミド、ポリ乳酸、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリスルホン、ポリウレタン、ポリビニルアセタート、ポリビニルクロリド、ポリビニリデンクロリド、スチレン−アクリロニトリル、ポリイソプレン、ポリイソブチレン、ブチルゴム、ハロゲン化ブチルゴム、スチレン−ブタジエンゴム、ニトリルゴム、水素化ニトリルゴム、エチレン・プロピレンゴム、エチレン・プロピレン・ジエンゴム、オルガノポリシロキサン樹脂、フルオロシリコーン、フルオロエラストマー、ペルフルオロエラストマー、ポリエーテルブロックアミド、クロロスルホン化ポリエチレン又はエチレン−ビニルアセテート樹脂が含まれる。
被覆組成物はまた、フィラーを含む場合がある。
好適なフィラーの例が、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、炭酸カルシウム、シリカ又はケイ酸塩(例えば、タルク、長石及び白土など)(熱分解法シリカ、ベントナイト及び他の粘土を含む)、及び、固体シリコーン樹脂(これは一般には、縮合した分岐ポリシロキサンである)、例えば、式SiO4/2のQユニットと、式R SiO1/2のMユニットとを含むシリコーン樹脂(式中、R置換基は、1個〜6個の炭素原子を有するアルキル基から選択され、Mユニット対Qユニットの比率が0.4:1から1:1までの範囲である)などである。一部のフィラー(例えば、ヒュームドシリカなど)は、被覆組成物に対するチキソトロピー効果を有する場合がある。フィラーの割合は、被覆組成物の総重量に基づいて0〜25wt%の範囲である場合がある。好ましくは、粘土が、被覆組成物の総重量に基づいて0〜1wt%の量で存在し、好ましくは、チキソトロープが、被覆組成物の総重量に基づいて0〜5wt%の量で存在する。
被覆組成物は顔料を含む場合がある。
顔料の例には、黒色酸化鉄、赤色酸化鉄、黄色酸化鉄、二酸化チタン、酸化亜鉛、カーボンブラック、グラファイト、赤色モリブデン酸塩、黄色モリブデン酸塩、硫化亜鉛、酸化アンチモン、スルホケイ酸ナトリウムアルミニウム、キナクリドン類、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、黒色酸化鉄、インダントロンブルー、酸化コバルトアルミニウム、カルバゾールジオキサジン、酸化クロム、イソインドリンオレンジ、ビス−アセトアセト−トリジオール(bis-acetoaceto-tolidiole)、ベンゾイミダゾロン、キナフタロンイエロー、イソインドリンイエロー、テトラクロロイソインドリノン及びキノフタロンイエロー、金属フレーク材料(例えば、アルミニウムフレーク)、或いは、他のいわゆるバリア顔料又は防食性顔料(例えば、亜鉛末又は亜鉛合金など)が含まれる。顔料の体積濃度が好ましくは、0.5%〜25%の範囲である。顔料の割合は、被覆組成物の総重量に基づいて0〜25wt%の範囲である場合がある。
エラストマーが架橋可能である場合、組成物は触媒を含む場合がある。
使用され得る触媒の例には、様々な金属(例えば、スズ、亜鉛、鉄、鉛、バリウム及びジルコニウムなど)のカルボン酸塩が含まれる。これらの塩は好ましくは、長鎖カルボン酸の塩であり、例えば、ジブチルスズジラウラート、ジブチルスズジオクトアート、ステアリン酸鉄、オクタン酸スズ(II)及びオクタン酸鉛である。好適な触媒のさらなる例には、有機ビスマス化合物及び有機チタン化合物、並びに、オルガノホスファート、例えば、リン酸水素ビス(2−エチル−ヘキシル)などが含まれる。他の可能な触媒には、キレート(例えば、ジブチルスズアセトアセトナート)が含まれる。さらに、触媒は、酸基に対してα位にある炭素原子における少なくとも1個のハロゲン置換基、及び/又は、酸基に対してβ位にある炭素原子における少なくとも1個のハロゲン置換基を有するハロゲン化有機酸、或いは、そのような酸を縮合反応の条件のもとで形成するために加水分解可能である誘導体を含む場合がある。代替において、触媒は、下記の国際公開公報のいずれかに記載されるようなものである場合がある:
国際公開第2007122325号、国際公開第2008055985号、国際公開第2009106717号、国際公開第2009106718号、国際公開第2009106719号、国際公開第2009106720号、国際公開第2009106721号、国際公開第2009106722号、国際公開第2009106723号、国際公開第2009106724号、国際公開第2009103894号、国際公開第2009118307号、国際公開第2009133084号、国際公開第2009133085号、国際公開第2009156608号及び国際公開第2009156609号。
好ましくは、触媒が、被覆組成物の総重量に基づいて0.05wt%〜4wt%の量で存在する。
エラストマーが架橋可能である場合、組成物は架橋剤を含む場合がある。
必要に応じて存在する架橋剤は、機能的シラン、並びに/或いは、アセトキシ基、アルコキシ基、アミド基、アルケノキシ基及びオキシム基のいずれかの1つ又はそれ以上、好ましくは、1つ又はそれ以上のオキシム基を含む架橋剤が可能である。そのような架橋剤の例が国際公開第99/33927号に示される。異なる架橋剤の混合物もまた使用することができる。
汚損耐性被覆組成物における使用のための好適な溶媒には、芳香族炭化水素、アルコール、ケトン、エステル、及び、上記の相互の混合物又は脂肪族炭化水素との混合物が含まれる。好ましい溶媒には、ケトン(例えば、メチルイソペンチルケトンなど)及び/又はキシレンが含まれる。
好ましい実施形態において、本発明の汚損耐性組成物は殺生物剤を含まない場合があり、又は、実質的に含まない場合がある。驚くべきことに、本発明者らは、殺生物剤を含まない本発明の汚損耐性組成物が、国際公開第02/074870号に記載されるようなフルオロポリマーを含む商業的に主要な殺生物剤非含有の汚損耐性被覆組成物と比較して、優れた汚損防止性能を有することを見出している。
代替において、本発明の汚損耐性組成物は1つ又はそれ以上の殺生物剤を含む場合がある。
そのような殺生物剤は、海洋生物又は淡水生物のための無機系殺生物剤、有機金属系殺生物剤、金属有機系殺生物剤又は有機系殺生物剤の1つ又はそれ以上である場合がある。無機系殺生物剤の例には、銅塩、例えば、酸化銅、チオシアン酸銅、銅粉、炭酸銅、塩化銅、銅ニッケル合金など、及び、銀塩、例えば、塩化銀又は硝酸銀などが含まれる;有機金属系殺生物剤及び金属有機系殺生物剤には、亜鉛ピリチオン(2−ピリジンチオール−1−オキシドの亜鉛塩)、銅ピリチオン、ビス(N−シクロヘキシル−ジアゼニウムジオキシ)銅、亜鉛エチレン−ビス(ジチオカルバマート)(すなわち、ジネブ)、亜鉛ジメチルジチオカルバマート(ジラム)、及び、亜鉛塩と錯化されたマンガンエチレン−ビス(ジチオカルバマート)(すなわち、マンコゼブ)が含まれる;有機系殺生物剤には、ホルムアルデヒド、ドデシルグアニジン一塩酸塩、チアベンダゾール、N−トリハロメチルチオフタルイミド、トリハロメチルチオスルファミド、N−アリールマレイミド(例えば、N−(2,4,6−トリクロロフェニル)マレイミドなど)、3−(3,4−ジクロロフェニル)−1,1−ジメチルウレア(ジウロン)、2,3,5,6−テトラクロロ−4−(メチルスルホニル)ピリジン、2−メチルチオ−4−ブチルアミノ−6−シクロプロピルアミノ−s−トリアジン、3−ベンゾ[b]チエン−イル−5,6−ジヒドロ−1,4,2−オキサチアジン−4−オキシド、4,5−ジクロロ−2−(n−オクチル)−3(2H)−イソチアゾロン、2,4,5,6−テトラクロロイソフタロニトリル、トリルフルアニド、ジクロフルアニド、ジヨードメチル−p−トシルスルホン、カプシアシン(capsciacin)、N−シクロプロピル−N’−(1,1−ジメチルエチル)−6−(メチルチオ)−1,3,5−トリアジン−2,4−ジアミン、3−ヨード−2−プロピニルブチルカルバマート、メデトミジン、1,4−ジチアアントラキノン−2,3−ジカルボニトリル(ジチアノン)、ボラン系化合物(例えば、ピリジントリフェニルボランなど)、5位及び必要な場合には1位において置換される2−トリハロゲノメチル−3−ハロゲノ−4−シアノピロール誘導体(例えば、2−(p−クロロフェニル)−3−シアノ−4−ブロモ−5−トリフルオロメチルピロール(トラロピリル)など)、及び、フラノン系化合物(例えば、3−ブチル−5−(ジブロモメチリデン)−2(5H)−フラノンなど)、並びに、それらの混合物、大環状ラクトン、例えば、アベルメクチン類(例えば、アベルメクチンB1、イベルメクチン、ドラメクチン、アバメクチン、アマメクチン及びセラメクチンなど)など、並びに、第四級アンモニウム塩、例えば、ジデシルジメチルアンモニウム塩化物及びアルキルジメチルベンジルアンモニウム塩化物などが含まれる。
汚損耐性組成物が殺生物剤を含むならば、本発明者らは、該殺生物剤が、(該殺生物剤が、乾燥、硬化又は架橋の前の被覆組成物に混合されたという意味で)、乾燥、硬化又は架橋した被覆層の本体の中に存在することを意味する。
必要な場合には、汚損耐性組成物は、汚損耐性効果を有することが公知である他の物質を含み、例えば、国際公開第02/074870号に記載されるフッ素化されたアルキル含有又はアルコキシ含有のポリマー又はオリゴマーを含む。
被覆組成物は好ましくは、固形物含有量(これは被覆組成物における不揮発性物質の重量百分率として定義される)が35wt%であり、より好ましくは少なくとも50wt%であり、一層より好ましくは少なくとも70wt%である。固形物含有量は、80wt%にまで、90wt%にまで、95wt%にまで、好ましくは100wt%にまで及ぶことができる。固形物含有量はASTM法D2697に従って求められる場合がある。
被覆組成物は、通常の技術によって、例えば、ブラシ、ローラー又はスプレー(エアーレス型及び従来型)などによって適用することができる。基体への適切な接着を達成するためには、下塗りされた基体に汚損耐性被覆組成物を適用することが好ましい。
下塗り剤は、従来的な下塗り剤/シーラー被覆システムのどれもが可能である。良好な結果が、アクリルシロキシ官能ポリマー、溶媒、チオキソトープ剤、フィラー及び必要な場合には水分スカベンジャーを含む下塗り剤を使用したとき、特に接着に関して見出された。そのような下塗り剤が国際公開第99/33927号に開示される。本発明による被覆組成物を、経年変化した汚損防止被覆層を含有する基体に適用することもまた可能である。本発明による被覆組成物がそのような経年変化した層に適用される前には、この古い層が、どのような汚損であれ、汚損を除くために高圧水洗浄によって清浄化される。国際公開第99/33927号に開示される下塗り剤を、経年変化した被覆層と、本発明による被覆組成物との間におけるタイコートとして使用することができる。被覆の乾燥、硬化又は架橋を行った後で、被覆は直ちに浸けることができ、汚損防止及び汚損遊離による即座の保護をもたらす。上記で示されたように、本発明による被覆組成物は、非常に良好な汚損耐性特性及び汚損遊離特性を有する。このことが、これらの被覆組成物を、海洋用途及び養殖用途のための汚損防止被覆、非汚損性被覆又は汚損耐性被覆としての使用のために非常に好適にしている。そのような被覆は、水に浸かる動的構造物及び静的構造物の両方のために使用することができ、例えば、船舶&ボートの船体、ブイ、掘削プラットフォーム、石油生産リグ、浮体式生産貯蔵積出船(FPSO)、浮体式貯蔵再ガス化設備(FSRU)、発電所における冷却水取水口、漁網又は魚ケージ、及び、パイプなどのために使用することができる。
そのような被覆は、これらの構造体のために使用されるどのような基体の表面にも、例えば、金属、コンクリート、木材又は繊維強化樹脂などの表面に適用することができる。
1つの実施形態において、本発明は、本明細書中に記載されるような汚損耐性被覆組成物により被覆される基体又は構造体に関する。
本発明のさらなる実施形態が、本明細書中に記載され、また、主張される汚損耐性組成物を基体に適用し、その後、その基体を水域環境に置くことによって基体の汚損を水域環境において阻止するための方法に対するものである。
本発明のさらなる実施形態が、基体における汚損を水域環境において阻止するための、本明細書中に記載され、また、主張される汚損耐性組成物の使用に対するものである。
本発明が、下記の実施例を参照することにより説明される。
実施例1〜5
7つの異なる被覆組成物を、表1に示される成分を混合することによって調製した。
Figure 0005860536
表1
比較例
(1)E10−H(Solvay Solexis)(商標)
(2)アセチル化ラノリン標準物(NK Chemicals)(商標)
(3)無水ラノリンTG(NK Chemicals)(商標)
(4)Fluilan(Croda)。このラノリンオイルの粘度は、Sheen viscomasterコーン・プレート型粘度計を使用して25℃で26ポアズである。
(5)Argowax(Croda)(商標)
(6)コレステロール(Sigma−Aldrich)(商標)
(7)コレステロールアセタート(Sigma−Aldrich)(商標)
(8)3−0213ポリマー(Dow Corning)(商標)
(9)Aerosil R972(Evonik)(商標)
(10)Molsiv 5A(OMYA)(商標)
(11)Tioxide TR92(Huntsman)(商標)
(12)Bayferrox 318M(Lanxess)(商標)
汚損遊離試験(1)
実施例の被覆組成物を、好適なアンダーコート剤により下塗りされたガラス基体にブラシによって塗布した。被覆された基体を、海洋汚損生物が成育し得る環境に浸けた。7日の期間の後、汚損された基体をフロータンクに置いた。タンクにおける水流の速度を0ノットから19ノットにまで徐々に増大させた。被覆された基体の汚損範囲の程度を記録した。
Figure 0005860536
すべての場合において、流れ速度が増大するにつれ、汚損耐性組成物に関しては予想されるように、汚損範囲の程度が低下した。
フルオロポリマーを含む比較用の汚損耐性実施例を選んだ。これは、この実施例が、他の公知の組成物と比較して、優れた汚損耐性特性を有する汚損耐性組成物であると国際公開第02/074870号に記載されるからである。
これらの結果は、アセチル化ラノリン及びラノリンオイルを含む組成物(実施例2及び実施例4)が、非修飾ラノリン、ラノリンワックス又はフルオロポリマーを含む組成物と比較されたとき、すべての流れ速度において、優れた汚損耐性を有することを示す。
汚損遊離試験(2)
実施例1及び実施例2の被覆組成物を、Hartlepool Marina(英国)に位置する好適にアンダーコート処理された船の船体にローラーによって塗布した。このマリーナは、海草、スライム、硬体動物及び軟体動物によるその汚損のために知られている。10ヶ月後、船を検査した。実施例2により被覆された領域について認められる汚損の程度は、実施例1により被覆される領域よりも小さかった。
Figure 0005860536
これらの結果は、アセチル化ラノリンを含む組成物が、現役の遊覧船に塗布されたとき、非常に良好な汚損遊離成績を有することを示す。アセチル化ラノリンを含む組成物は、フルオロポリマーを含む屈指の商用組成物(標準物)よりも良好な全体的な総合汚損耐性成績を有する。
汚損遊離試験(3)
実施例の被覆組成物を、好適なアンダーコート剤により下塗りされた木材基体にブラシによって塗布した。被覆された基体を、海洋性汚損(スライム、海草、軟体動物及び硬体動物による汚損)が生じることが知られている2つの海洋環境において浸けた(Burnham−upon−Crouch(英国)及びChangi(シンガポール))。被覆された基体を定期的に評価し、汚損範囲の程度を記録した。
Figure 0005860536
Figure 0005860536
両方の場所において、数ヶ月後、3つのすべての被覆が、良好な汚損耐性を示した。結果は、被覆が、アセチル化されたステロールを含む成分を含有したとき(実施例1及び実施例7)、特に優れた汚損耐性を示す。
以下に本願発明の態様を示す。
[1]
エラストマーと、ステロール及び/又はステロール誘導体を含む成分とを含む汚損耐性組成物であって、前記成分が、アシル化ラノリン、アルコキシル化ラノリン、ラノリンオイル、或いは、少なくとも20重量%の1つ若しくはそれ以上のステロール、少なくとも20重量%の1つ若しくはそれ以上のC 〜C 12 ステロールエステル、又は、少なくとも20重量%のアルコキシル化ステロールを含む組成物(但し、重量%は前記成分の総重量に対する前記ステロール又はステロール誘導体の百分率である)から選択される汚損耐性組成物。
[2]
前記1つ若しくはそれ以上のステロールエステルが1つ若しくはそれ以上のC 〜C アシル化ステロールエステルであり、例えば、1つ若しくはそれ以上のアセチル化ステロールエステルである、上記[1]に記載の汚損耐性組成物。
[3]
前記成分が、少なくとも50重量%の1つ若しくはそれ以上のステロール、少なくとも50重量%の1つ若しくはそれ以上のC 〜C 12 ステロールエステル、又は、少なくとも50重量%のアルコキシル化ステロールを含み、但し、重量%は前記成分の総重量に対する前記ステロール又はステロール誘導体の百分率である、上記[1]又は[2]に記載の汚損耐性組成物。
[4]
前記アシル化ラノリンがC 〜C 12 アシル化ラノリンであり、例えば、アセチル化ラノリンである、上記[1]に記載の汚損耐性組成物。
[5]
前記ステロール及びステロール誘導体が、コレステロール、ラノステロール、アグノステロール、シクロアルテノール、カンペステロール、シトステロール、スチグマステロール、アミリン及びジヒドロラネステロール(dihydrolanesterol)並びに/又はそれらのアルコキシル化誘導体の1つ又はそれ以上を含む、上記[1]から[4]のいずれかに記載の汚損耐性組成物。
[6]
前記エラストマーに対する前記成分の重量比が約1%〜30%である、上記[1]から[5]のいずれか一項に記載の汚損耐性組成物。
[7]
前記エラストマーがオルガノシロキサンポリマーの1つ又は混合物である、上記[1]から[6]のいずれか一項に記載の汚損耐性組成物。
[8]
前記エラストマーが、一般構造−[SiR −O]−の繰り返し単位(但し、式中、R 及びR は独立して、水素、アルキル、アリール、アラルキル及びビニル基から選択される)を含むポリマーである、上記[1]から[7]のいずれか一項に記載の汚損耐性組成物。
[9]
及びR が独立して、メチル及びフェニルから選択され、好ましくは、R 及びR がメチルである、上記[8]に記載の汚損耐性組成物。
[10]
上記[1]から[9]のいずれか一項に記載される汚損耐性組成物を基体に適用し、その後、前記基体を水域環境に置くことによって基体の汚損を水域環境において阻止するための方法。
[11]
基体表面の汚損を水域環境において阻止するための、上記[1]から[9]のいずれか一項に規定されるような汚損耐性組成物の使用。
[12]
上記[1]から[9]のいずれかに規定されるような汚損耐性組成物により被覆される基体。
図1はステロール及びステロール誘導体の骨格炭素構造である。

Claims (9)

  1. エラストマーと、アシル化ラノリン、アルコキシル化ラノリン又はラノリンオイルから選択される成分とを含む汚損耐性組成物であって前記エラストマーがオルガノシロキサンポリマーの1つ又は混合物である、汚損耐性組成物。
  2. 前記アシル化ラノリンがC〜C12アシル化ラノリンである、請求項1に記載の汚損耐性組成物。
  3. 前記アシル化ラノリンがアセチル化ラノリンである、請求項1に記載の汚損耐性組成物。
  4. 前記エラストマーに対する前記成分の重量比が1%〜30%である、請求項1から3のいずれか一項に記載の汚損耐性組成物。
  5. 前記エラストマーが、一般構造−[SiR−O]−の繰り返し単位(但し、式中、R及びRは独立して、水素、アルキル、アリール、アラルキル及びビニル基から選択される)を含むポリマーである、請求項1からのいずれか一項に記載の汚損耐性組成物。
  6. 及びRが独立して、メチル及びフェニルから選択され、好ましくは、R及びRがメチルである、請求項に記載の汚損耐性組成物。
  7. 請求項1からのいずれか一項に記載される汚損耐性組成物を基体に適用し、その後、前記基体を水域環境に置くことによって基体の汚損を水域環境において阻止するための方法。
  8. 基体表面の汚損を水域環境において阻止するための、請求項1からのいずれか一項に規定されるような汚損耐性組成物の使用。
  9. 請求項1からのいずれかに規定されるような汚損耐性組成物により被覆される基体。
JP2014525438A 2011-08-18 2012-08-15 ステロール及び/又はその誘導体を含む汚損耐性組成物 Active JP5860536B2 (ja)

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