JP2011080009A - 防汚塗膜用洗浄液、防汚塗膜の洗浄方法及び塗膜の補修方法並びに水中構造物 - Google Patents

防汚塗膜用洗浄液、防汚塗膜の洗浄方法及び塗膜の補修方法並びに水中構造物 Download PDF

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Abstract

【課題】塗料の塗り替えや補修を行う際、塗工されていた塗膜表面を安全性に優れた洗浄液で洗浄することにより、補修用の塗料が、塗工されていた塗膜へ密着可能なように改善するための防汚塗膜用洗浄液、該洗浄液による防汚塗膜の洗浄方法、及び該洗浄方法により洗浄後、塗料を塗工する補修方法、並びに該方法により塗膜が塗工された水中構造物を提供する。
【解決手段】有機酸類、有機酸塩類、電解質類、アルコール類及び水からなる群から選ばれる二種類以上の成分を含有することを特徴とする防汚塗膜用洗浄液。
【選択図】なし

Description

本発明は、特に、船舶、港湾施設、ブイ、パイプライン、橋梁、海底基地、海底油田掘削設備、発電所の導水路管、養殖網、定置網等(以下、「水中構造物」という)に塗装して、これらの表面への水生生物の付着・生育を防止するために好適な防汚塗膜を与える水中生物付着防止塗料組成物等の防汚塗料塗膜が汚染された場合、該塗膜表面を洗浄する洗浄液、この洗浄液を用いた上記塗膜の洗浄方法、及び該洗浄方法により塗膜洗浄後、防汚塗料を塗工する補修方法及び該方法により塗膜が塗工された水中構造物に関する。
水中構造物が設置され又は就航すると、その飛沫部から没水部表面にわたって、海、河川等の水中に棲息しているフジツボ、ホヤ、セルプラ、ムラサキイガイ、カラスガイ、フサコケムシ、アオノリ、アオサ等の水生生物が付着・生育して種々の被害が発生する。
例えば、船体に生物が付着した場合、水との摩擦抵抗が増大し、航行速度の低下が生じ、一定の速度を維持するためには燃料消費量が増加し、経済的に不利である。また、港湾施設等の水中又は水面に固定させておく構造物に生物が付着すると、これらが有する個々の機能を十分に発揮することが困難となり、基材を侵食することもある。更に、養殖網、定置網等に生物が付着すると網目が閉塞して魚類が死亡してしまうことがある。
従来、水中構造物への水生生物の付着・生育の防止対策としては、有機錫化合物、亜酸化銅等の毒性防汚剤を配合した防汚塗料を構造物に塗装して対応していたが、水生生物の付着・生育はほぼ防止できたものの、毒性防汚剤を用いているために、塗料の製造や塗装時において環境安全衛生上好ましくなく、しかも水中において塗膜から毒性の防汚剤が徐々に溶出し、長期的にみれば水域を汚染するおそれがあることから、その使用が法的に禁止されることとなった。
このような背景から、毒性防汚剤を含有しない塗料の開発が進められ、塗膜の表面張力を低くして防汚性を付与させるものとして、室温硬化性シリコーンゴムに流動パラフィン又はペトロラタムを配合した無毒性防汚塗料が提案されている(特開昭58−13673号公報、特開昭62−84166号公報:特許文献1,2)。また、反応硬化型シリコーン樹脂の硬化に伴う体積収縮によって、相溶性が乏しく非反応性の極性基含有シリコーン樹脂が表面へにじみ出し、反応硬化型シリコーン樹脂のもつ低表面張力と相俟って防汚性を示す無毒性防汚塗料組成物(特許第2503986号公報、特許第2952375号公報:特許文献3,4)も提案されている。
近年では、更なる低表面張力を利用したフッ素化アルキル含有ポリマーを含む付着防止組成物(特表2004−531600号公報:特許文献5)や、硬化可能なフッ素化樹脂を含む防汚コーティング組成物(特表2003−535938号公報:特許文献6)等も提案されている。
毒性防汚剤を含有しない塗料は徐々に実用化されてきており、安全性の面から、従来塗工されていた毒性防汚剤を含有する塗料の塗り替えや補修が推進されている。
塗り替えや補修作業としては、塗工されていた塗膜を完全に除去してから作業する方法と、塗工されていた塗膜の表面を洗浄して、塗り替え、補修する場合とがある。明らかに後者が作業工数も少なく済むことから、コスト面で有利となっている。
水中構造物の場合、塗工されていた塗膜表面は生物の付着や海水からの汚れが付着していたり、紫外線、水、温度等の影響により劣化している場合が多く、このままの状態では、補修用の塗料を重ね塗りすることが困難であった。通常、洗浄はジェット水洗等を行っているが、塗工されていた塗膜との密着性は改善できないままであった。
特開昭58−13673号公報 特開昭62−84166号公報 特許第2503986号公報 特許第2952375号公報 特表2004−531600号公報 特表2003−535938号公報
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、塗料の塗り替えや補修を行う際、塗工されていた塗膜表面を安全性に優れた洗浄液で洗浄することにより、補修用の塗料が、塗工されていた塗膜へ密着可能なように改善するための防汚塗膜用洗浄液、該洗浄液による防汚塗膜の洗浄方法、及び該洗浄方法により洗浄後、塗料を塗工する補修方法、並びに該方法により塗膜が塗工された水中構造物を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成するために安全性に優れた洗浄液を鋭意検討した。その結果、食品添加物として指定された有機酸類、有機酸塩類、電解質類、アルコール類及び水からなる群から選ばれる二種類以上の成分を組み合わせた洗浄液を使用し、塗工されていた塗膜を洗浄することで、補修用塗料の密着性が大幅に改善できることを知見した。
即ち、使用する洗浄液は、食品添加物として指定された成分のみで構成されていることから高い安全性を示しているものであり、前記洗浄液で洗浄することにより、長期間、日光や海水等による劣化を受けた塗膜の表面状態を改善することができ、特には海水からの付着成分を除去するのに有効であることを見出した。
更に、上記洗浄液により洗浄した塗膜上に、補修用の塗料を塗工した場合、該塗料と塗工されていた塗膜との密着性が格段に向上することを知見し、本発明をなすに至った。
従って、本発明は、下記に示す防汚塗膜用洗浄液、防汚塗膜の洗浄方法及び塗膜の補修方法並びにこの方法により得られた水中構造物を提供する。
〔請求項1〕
有機酸類、有機酸塩類、電解質類、アルコール類及び水からなる群から選ばれる二種類以上の成分を含有することを特徴とする防汚塗膜用洗浄液。
〔請求項2〕
有機酸類、有機酸塩類及び電解質類から選ばれる一種類以上の成分、アルコール類及び水を含有することを特徴とする請求項1記載の防汚塗膜用洗浄液。
〔請求項3〕
有機酸類及び有機酸塩類が、酢酸、乳酸、クエン酸、リンゴ酸、酒石酸、コハク酸、フマル酸及びそれらの塩類からなる群から選ばれるものである請求項1又は2に記載の防汚塗膜用洗浄液。
〔請求項4〕
請求項1〜3のいずれか1項記載の防汚塗膜用洗浄液で汚染された防汚塗膜を洗浄することを特徴とする防汚塗膜の洗浄方法。
〔請求項5〕
前記防汚塗膜が水中生物付着防止塗料である請求項4記載の防汚塗膜の洗浄方法。
〔請求項6〕
請求項4又は5記載の方法により汚染された塗膜表面を洗浄し、次いで洗浄した箇所に補修用の防汚塗料を塗工することを特徴とする防汚塗膜の補修方法。
〔請求項7〕
補修用の防汚塗料が硬化性シリコーン樹脂系塗料である請求項6記載の防汚塗膜の補修方法。
〔請求項8〕
請求項6又は7記載の補修方法により防汚塗膜が塗工された水中構造物。
本発明の防汚塗膜用洗浄液を用いた防汚塗膜の洗浄方法は、水中構造物に塗装されている塗膜表面の付着成分を安全かつ簡便に除去できる。該洗浄後に塗料を塗工して得られた防汚塗膜は、塗装されていた防汚塗膜表面との密着性に優れることから、防汚塗料の塗り替え、補修に好適である。
本発明の防汚塗膜用洗浄液は、有機酸類、有機酸塩類、電解質類、アルコール類及び水からなる群から選ばれる二種類以上の成分を組み合わせて使用することを特徴とする。これら成分の二種類以上の相乗効果により十分な洗浄効果を示す。これらの成分は、異なる種類の物質、例えば有機酸類と電解質類、有機酸類とアルコール類等から選択してもよく、また同一の種類の物質、例えば有機酸類のみから選択してもよい。ただし、アルコール類、水の場合は、他の種類(即ち、有機酸類、有機酸塩類あるいは電解質類)と組み合わせて用いる。本発明においては、有機酸類、有機酸塩類及び電解質類から選ばれる一種類以上の成分、アルコール類及び水を含有する防汚塗膜用洗浄液であることが好ましい。
有機酸類としては、L−アスコルビン酸、クエン酸、酢酸、コハク酸、酒石酸、乳酸、プロピオン酸、酪酸、DL−リンゴ酸、L−リンゴ酸、フマル酸等が挙げられる。これらは食品添加物として指定されており、安全な物質である。これらのうち特に好ましいものは、クエン酸、酢酸、コハク酸、酒石酸、乳酸、DL−リンゴ酸、L−リンゴ酸、フマル酸であり、これらは塗膜に付着した海水成分の洗浄作用や、微生物類の除菌効果も示す。
また、有機酸塩類としては、上記有機酸類の食品添加物として許容される塩、例えばカリウム塩、ナトリウム塩等が挙げられ、特に好ましい例としては、クエン酸一カリウム、クエン酸三カリウム、クエン酸カルシウム、クエン酸三ナトリウム、コハク酸一ナトリウム、コハク酸二ナトリウム、DL−酒石酸水素カリウム、DL−酒石酸ナトリウム、L−酒石酸ナトリウム、乳酸カルシウム、プロピオン酸カリウム、プロピオン酸ナトリウム、リンゴ酸ナトリウム等が挙げられる。
これら有機酸類及び有機酸塩類を用いる場合、その配合量としては、防汚塗膜用洗浄液中、有機酸類及び有機酸塩類の合計の濃度で好ましくは0.2質量%以上、より好ましくは0.5質量%以上、更に好ましくは1質量%以上である。配合する場合、配合量が少なすぎると洗浄効果が低下する場合がある。なお、配合量の上限については、上記有機酸類及び有機酸塩類の使用量に制限はなく、濃度が高い方が洗浄効果に優れるが、コスト面から、20質量%以下、好ましくは10質量%以下で配合することが望ましい。
電解質類としては、食品添加物として指定を受けている成分を使用することができ、好ましい例としては、食塩、塩化カリウム、硫酸マグネシウム、塩化マグネシウム、塩化カルシウム等が挙げられ、特に好ましくは硫酸マグネシウム、食塩、塩化カリウム、塩化カルシウムである。
これら電解質類を用いる場合、その配合量としては、防汚塗膜用洗浄液中、好ましくは0.5質量%以上、より好ましくは1質量%以上の濃度である。配合する場合、配合量が少なすぎると洗浄効果が低下する場合がある。配合量の上限については、10質量%以下、好ましくは5質量%以下とすることがコスト面から望ましい。
アルコール類としては、安全性の面からエタノールを使用することが望ましい。本発明において、エタノール等のアルコール類を使用するのは、その他成分の塗膜表面への分散性を促進することを目的としている。
アルコール類を用いる場合、その配合量としては、防汚塗膜用洗浄液中、好ましくは0.5質量%以上、より好ましくは1質量%以上の濃度である。配合する場合、配合量が少なすぎると洗浄効果が低下する場合がある。配合量の上限については、50質量%以下、好ましくは30質量%以下とすることがコスト面から望ましい。
使用する水は電解水であることが好ましい。水を用いる場合、その配合量としては、防汚塗膜用洗浄液中、好ましくは10質量%以上、より好ましくは15質量%以上である。配合する場合、配合量が少なすぎると洗浄効果が低下する場合がある。なお、配合量の上限は、98質量%以下、特に97質量%以下であることが洗浄効果の面から好ましい。
本発明の防汚塗膜用洗浄液は、上記成分の二種類以上を組み合わせて用いるものであるが、特に、酢酸、乳酸、クエン酸、リンゴ酸、酒石酸、コハク酸、フマル酸及びそれらの塩類からなる群から選ばれる有機酸類及び/又は有機酸塩類、あるいは硫酸マグネシウム、食塩、塩化カリウム及び塩化カルシウムからなる群から選ばれる電解質類を含み、更にエタノールを含む防汚塗膜用洗浄液が好ましい。また、有機酸類及び有機酸塩類を0.2質量%以上、アルコール類を0.5質量%以上、水を10質量%以上の比率で含む防汚塗膜用洗浄液が好適に用いられる。
なお、本発明の防汚塗膜用洗浄液は、そのpHが5以下、特に4以下であることが好ましい。pHは、クエン酸、DL−リンゴ酸など有機酸類とその塩類、炭酸ナトリウムなどの炭酸塩類、リン酸などリン酸類等のpH調整可能な成分により調整することができる。
本発明の防汚塗膜用洗浄液は、各成分の作用、相乗効果から、塗膜表面に付着した海水成分の洗浄、微生物類の除菌ができ、飛躍的な洗浄効果が得られる。上記洗浄液としては、特開平8−289768号公報、特開平11−246312号公報、特開2006−304712号公報に例示された、上記特定の成分を配合するものも使用可能である。
本発明の防汚塗膜用洗浄液は、船舶、港湾施設、ブイ、パイプライン、橋梁、海底基地、海底油田掘削設備、発電所の導水路管、養殖網、定置網等の水中構造物にコーティングした防汚塗膜を好適に洗浄することができる。
ここで、上記防汚塗膜としては、特に制限されず、市販の防汚塗料の硬化皮膜、好ましくは水中生物付着防止塗料の硬化塗膜が挙げられる。具体的には、アクリル系やシリコーン系等の硬化性有機重合体系の防汚塗料が挙げられる。これらには、ブリードするシリコーンオイルや防汚剤等の防汚性向上成分を含んでもよい。
また、水中構造物等の基材と防汚塗膜との間に防食塗膜等の塗膜が形成されたものであってもよい。
硬化性有機重合体系の防汚塗料の硬化性有機重合体は、硬化して塗料塗膜を与える成分であり、具体的には、室温(約50℃未満)、加熱(約50℃以上)、紫外線(あるいは電子線)等によって硬化する有機重合体であればよく、例えば、塩化ビニル・酢酸ビニル共重合樹脂、塩化ビニル・酢酸ビニル・ビニルアルコール共重合樹脂、塩化ビニル・ビニルイソブチルエーテル共重合樹脂、塩化ビニル・プロピオン酸ビニル共重合樹脂などの塩化ビニル共重合樹脂、塩化ゴム樹脂、塩素化オレフィン樹脂、(メタ)アクリル酸エステル共重合樹脂、シリルエステル化されたシリル(メタ)アクリル樹脂などのアクリル樹脂、スチレン・ブタジエン共重合樹脂、アクリルウレタン樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリサルファイド樹脂、シリコーン樹脂が挙げられ、1成分、2成分、又は多成分であってもよい。これらの中で、作業性の観点から、室温で硬化するものが好ましい。
上記洗浄液による防汚塗膜の洗浄方法としては、たわしやポリッシャーブラシ、ウェスを使用した洗浄方法、高圧洗浄機を使用した洗浄方法等が挙げられる。
本発明においては、防汚塗膜の補修方法として、上記防汚塗膜用洗浄液による防汚塗膜洗浄後、その洗浄された箇所に補修用の防汚塗料を塗工する。
本発明で防汚塗膜洗浄後に使用される補修用の防汚塗料は、特に限定されるものではないが、水中生物付着防止塗料が好ましく、上記したような硬化性有機重合体系塗料と同様のものが例示され、中でも硬化性シリコーン樹脂系塗料が好ましい。硬化性シリコーン樹脂系塗料は何ら制限されるものではないが、具体的には、市販されている防汚塗料や前記特許文献1〜6に記載の硬化性組成物等が挙げられる。
硬化性シリコーン樹脂系塗料は、ベースポリマーであるオルガノポリシロキサンを含有する。該オルガノポリシロキサンは、硬化反応性基を有し、反応性基は水酸基、炭素数1〜8のアルコキシ基、ビニル基、(メタ)アクリル基等が挙げられる。また、水酸基以外の加水分解性基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基等のアルコキシ基;メトキシエトキシ基、エトキシエトキシ基、メトキシプロポキシ基等のアルコキシアルコキシ基;アセトキシ基、オクタノイルオキシ基、ベンゾイルオキシ基等のアシロキシ基;ビニロキシ基、イソプロペニルオキシ基、1−エチル−2−メチルビニルオキシ基等のアルケニルオキシ基;ジメチルケトオキシム基、メチルエチルケトオキシム基、ジエチルケトオキシム基等のケトオキシム基;ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ブチルアミノ基、シクロヘキシルアミノ基等のアミノ基;ジメチルアミノキシ基、ジエチルアミノキシ基等のアミノキシ基;N−メチルアセトアミド基、N−エチルアセトアミド基、N−メチルベンズアミド基等のアミド基等が挙げられる。
また、硬化反応性基以外の有機基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、オクタデシル基等のアルキル基;シクロペンチル基、シクロヘキシル基等のシクロアルキル基;ビニル基、アリル基、ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基等のアルケニル基;フェニル基、トリル基、キシリル基、α−,β−ナフチル基等のアリール基;ベンジル基、2−フェニルエチル基、3−フェニルプロピル基等のアラルキル基;また、これらの基の水素原子の一部又は全部が、F、Cl、Br等のハロゲン原子やシアノ基などで置換された基、例えば、3−クロロプロピル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基、2−シアノエチル基等を例示することができる。これらの中で、メチル基、エチル基、ビニル基、フェニル基が好ましく、メチル基が特に好ましい。
上記オルガノポリシロキサンは、23℃における粘度が20〜1,000,000mPa・s、好ましくは100〜500,000mPa・s、より好ましくは1,000〜50,000mPa・sであるような重合度のものがよい。前記粘度が20mPa・s(23℃)未満であると、物理的・機械的強度に優れたコーティング塗膜を得ることが困難となる場合があり、逆に1,000,000mPa・s(23℃)を超えると塗料の粘度が高くなりすぎて使用時における作業性が悪くなる場合がある。なお、本発明において、粘度は回転粘度計により測定することができる。
上記オルガノポリシロキサンに、シラン及び/又はその部分加水分解縮合物を架橋剤として用いることができる。このような化合物は、その分子中に加水分解可能な基を少なくとも2個有することが必須である他には特に制限はないが、好適には加水分解可能な基を3個以上有することが好ましく、また、ケイ素原子には加水分解可能な基以外の基が結合していてもよく、更に、その分子構造はシラン又はシロキサン構造のいずれであってもよい。特に、シロキサン構造のものにあっては直鎖状、分岐鎖状又は環状のいずれであってもよい。
加水分解可能な基以外の有機基は、非置換又は置換の炭素数1〜6の1価炭化水素基であり、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等のアルキル基;シクロペンチル基、シクロヘキシル基等のシクロアルキル基;フェニル基、トリル基等のアリール基;ベンジル基、2−フェニルエチル基等のアラルキル基;ビニル基、アリル基、ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基等のアルケニル基;3,3,3−トリフルオロプロピル基、3−クロロプロピル基等のハロゲン化アルキル基等が挙げられる。これらの中でも、メチル基、エチル基、フェニル基、ビニル基が好ましい。
シラン及び/又はその部分加水分解縮合物の具体例としては、例えば、エチルシリケート、プロピルシリケート、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、メチルトリス(メトキシエトキシ)シラン、ビニルトリス(メトキシエトキシ)シラン、メチルトリプロペノキシシラン、メチルトリアセトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、メチルトリ(メチルエチルケトキシム)シラン、ビニルトリ(メチルエチルケトキシム)シラン、フェニルトリ(メチルエチルケトキシム)シラン、プロピルトリ(メチルエチルケトキシム)シラン、テトラ(メチルエチルケトキシム)シラン、3,3,3−トリフルオロプロピルトリ(メチルエチルケトキシム)シラン、3−クロロプロピルトリ(メチルエチルケトキシム)シラン、メチルトリ(ジメチルケトキシム)シラン、メチルトリ(ジエチルケトキシム)シラン、メチルトリ(メチルイソプロピルケトキシム)シラン、トリ(シクロへキサノキシム)シラン等及びこれらの部分加水分解縮合物が挙げられる。これらは1種単独でも2種以上を組み合わせても使用することができる。
シラン及び/又はその部分加水分解縮合物の配合量は、オルガノポリシロキサン100質量部に対して0.5〜20質量部であることが好ましく、より好ましくは1〜10質量部である。前記配合量が0.5質量部未満であると架橋が不十分となる場合があり、また、逆に20質量部を超えると硬化物が硬くなりすぎ、経済的に不利となるという問題が発生する場合がある。
また、防汚塗料に、シリコーンオイルを添加することで防汚効果を向上させることができる。該シリコーンオイルは、塗膜表面にブリードして生物付着を防止する成分である。
シリコーンオイルとしては、全てがメチル基であるジメチルシリコーンオイル、これらのジメチルシリコーンオイルのメチル基の一部がフェニル基に置換されたメチルフェニルシリコーンオイル、モノアミン、ジアミン又はアミノ・ポリエーテル基に置換されたアミノ変性シリコーンオイル、エポキシ、脂環式エポキシ、エポキシ・ポリエーテル又はエポキシ・アラルキル基に置換されたエポキシ変性シリコーンオイル、カルビノール基に置換されたカルビノール変性シリコーンオイル、メルカプト基に置換されたメルカプト変性シリコーンオイル、カルボキシル基に置換されたカルボキシル変性シリコーンオイル、メタクリル基に置換されたメタクリル変性シリコーンオイル、ポリエーテルに置換されたポリエーテル変性シリコーンオイル、長鎖アルキル又は長鎖アルキル・アラルキル基に置換された長鎖アルキル変性シリコーンオイル、高級脂肪酸エステル基に置換された高級脂肪酸変性シリコーンオイル、フロロアルキル基に置換されたフロロアルキル変性シリコーンオイル等が挙げられ、中でもメチルフェニルシリコーンオイル、ポリエーテル変性シリコーンオイル、長鎖アルキル変性シリコーンオイル等を単独、あるいは併用して使用することができる。
このようなシリコーンオイルのうちのいずれか1種又は2種以上が、硬化性有機重合体100質量部に対して、合計で5〜150質量部、好ましくは10〜100質量部の量で含有されていることが望ましい。このシリコーンオイルの量が上記範囲にあると、防汚性、塗膜強度共に優れた防汚塗膜が得られる傾向があり、上記範囲より少ないと防汚性が低下し、また上記範囲より多いと塗膜強度が低下することがある。
また、防汚塗料には、防汚剤を併用してもよい。防汚剤は、無機系、有機系の何れであってもよく、無機系防汚剤としては、従来公知のものを使用でき、銅、無機銅化合物が好ましい。また、有機系防汚剤としても、従来公知のものを使用でき、例えば下記式(i)
Figure 2011080009

[式中、R1〜R4は、それぞれ独立に水素原子、アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン化アルキル基を示し、Mは、Cu、Zn、Na、Mg、Ca、Ba、Pb、Fe、Al等の金属を示し、nは価数を示す。]
で示される金属−ピリチオン類、テトラメチルチウラムジサルファイド、カーバメート系の化合物(例えば、ジンクジメチルジチオカーバメート、マンガン−2−エチレンビスジチオカーバメート)、2,4,5,6−テトラクロロイソフタロニトリル、N,N−ジメチルジクロロフェニル尿素、4,5−ジクロロ−2−n−オクチル−3(2H)イソチアゾリン、2,4,6−トリクロロフェニルマレイミド、2−メチルチオ−4−t−ブチルアミノ−6−シクロプロピル−s−トリアジン等が挙げられる。
上記有機系防汚剤では、銅ピリチオン(式(i)中、M=Cu)、ジンクピリチオン(式(i)中、M=Zn)、N,N−ジメチルジクロロフェニル尿素、2,4,6−トリクロロフェニルマレイミド、2−メチルチオ−4−t−ブチルアミノ−6−シクロプロピル−s−トリアジン、4,5−ジクロロ−2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オン、2,4,5,6−テトラクロロイソフタロニトリルが好ましい。
これらの有機系防汚剤は、金属−ピリチオン類及び/又は4,5−ジクロロ−2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オンが好ましく、更にはこれらを併用すると防汚性能が優れるので好ましく、特に銅ピリチオン及び/又は4,5−ジクロロ−2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オンを用いることが好ましく、これらを併用することが一層好ましい。
このような有機系防汚剤を配合する場合、防汚塗料中、0.1〜20質量%、好ましくは0.5〜10質量%の量を添加することが望ましい。また、無機系防汚剤を配合する場合、防汚塗料中、0.5〜50質量%、特に1〜20質量%の量を添加することが好ましい。
その他配合成分
本発明の防汚塗料には、硬化をより促進させるための触媒を添加してもよい。このような硬化用触媒としては、縮合硬化型の室温硬化性組成物に使用されている種々のものを使用することができ、具体例として、鉛−2−エチルオクトエート、ジメチルすずジオクトエート、ジメチルすずアセテート、ジメチルすずジラウレート、ジブチルすずジオクトエート、ジブチルすずアセテート、ジブチルすずジラウレート、ブチルすず−2−エチルヘキソエート、ジオクチルすずジオクトエート、ジオクチルすずアセテート、ジオクチルすずジラウレート、鉄−2−エチルヘキソエート、コバルト−2−エチルヘキソエート、マンガン−2−エチルヘキソエート、亜鉛−2−エチルヘキソエート、カプリル酸第1すず、ナフテン酸すず、オレイン酸すず、ブタン酸すず、ナフテン酸チタン、ナフテン酸亜鉛、ナフテン酸コバルト、ステアリン酸亜鉛等の有機カルボン酸の金属塩;テトラブチルチタネート、テトラ−2−エチルヘキシルチタネート、トリエタノールアミンチタネート、テトラ(イソプロペニルオキシ)チタネート等の有機チタン酸エステル;オルガノシロキシチタン、β−カルボニルチタン、ジイソプロポキシチタンビス(エチルアセトアセテート)、チタンテトラ(アセチルアセトナート)等の有機チタン化合物、有機チタンキレート;アルコキシアルミニウム化合物、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−(トリメトキシシリルプロピル)エチレンジアミン等のアミノアルキル基置換アルコキシシラン;ヘキシルアミン、リン酸ドデシルアミン等のアミン化合物及びその塩;酢酸カリウム、酢酸ナトリウム、臭酸リチウム等のアルカリ金属の低級脂肪酸塩;ジメチルヒドロキシルアミン、ジエチルヒドロキシルアミン等のジアルキルヒドロキシルアミン;下記式:
Figure 2011080009

で表されるグアニジル基含有シラン及びシロキサン等を挙げることができる。これらは単独でも2種以上を組み合わせても使用することができる。
上記硬化用触媒を用いる場合、その使用量は特に制限されず、触媒としての有効量でよいが、通常、オルガノポリシロキサン100質量部に対して0.01〜20質量部であることが好ましく、特に0.1〜10質量部であることが好ましい。この触媒を用いる場合、この触媒の含有量が上記範囲の下限未満の量であると、架橋剤の種類によっては得られる防汚塗料の硬化性が不十分となるおそれがあり、一方、上記範囲の上限を超えると、得られる防汚塗料の貯蔵安定性が低下するおそれがある。
また、補強又は増量の目的で充填剤を用いてもよい。このような充填剤としては、例えば、煙霧状シリカ、石英、けいそう土、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化鉛、酸化鉄、カーボンブラック、ベントナイト、グラファイト、炭酸カルシウム、マイカ、クレイ、ガラスビーズ、ガラスマイクロバルーン、シラスバルーン、ガラス繊維、ポリ塩化ビニルビーズ、ポリスチレンビーズ、アクリルビーズ等を挙げることができる。
上記充填剤を用いる場合、その使用量は特に制限されるものではないが、通常、オルガノポリシロキサン100質量部に対して1〜50質量部であることが好ましく、特に5〜30質量部であることが好ましい。これらの充填剤を用いる場合、この充填剤の含有量が上記範囲の下限未満の量であると、硬化後のゴム物性が低下するおそれがあり、一方、上記範囲の上限を超えると、防汚塗料の粘度が高くなりすぎて混合及び施工時の作業性が悪くなるおそれがある。
なお、必要に応じて可塑剤、顔料等の着色剤、難燃性付与剤、チキソトロピー剤、防菌・防バイ剤、アミノ基、エポキシ基、チオール基等を有する、いわゆるカーボンファンクショナルシラン(例えば、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシランやアミノプロピルトリエトキシシランなど)等の接着向上剤等の所定量を、目的を阻害しない範囲で適宜添加配合することは何ら差し支えない。
なお、上記防汚塗料は、23℃における粘度が50,000mPa・s以下、特に30,000mPa・s以下と、塗装に適した粘度であることが好ましい。
上記防汚塗料は、船舶、港湾施設、ブイ、パイプライン、橋梁、海底基地、海底油田掘削設備、発電所の導水路管、養殖網、定置網等の水中構造物にコーティングし、汚染された防汚塗膜を、上述した洗浄液により洗浄した後、塗工するものであり、該防汚塗料の硬化塗膜は、無毒であり、環境面において問題もなく、かつ、長期間にわたって水生生物の付着・生育を防止し、優れた防汚性を示すものとなり得る。
防汚塗料の塗工方法としては、刷毛塗り、スプレー、フローコート方法等が挙げられる。
上記防汚塗料の水中構造物へのコーティング量としては特に限定されるものではなく、用途、形状等によって適宜選択すればよいが、硬化膜厚が10〜1,000μm、特に50〜500μmとなる量とすることが好ましい。なお、室温(常温)で塗布、硬化させることが好ましい。
以下、調製例、実施例及び比較例を示して本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。なお、下記の例において部は質量部を示したものである。
[調製例1]
粘度が1,500mPa・sのα,ω−ジヒドロキシ−ジメチルポリシロキサン100部と、BET法による比表面積が110m2/gの煙霧状シリカ10部を均一に混合し、150℃で2時間加熱減圧混合した。これに、ビニルトリス(メチルエチルケトオキシム)シラン12部と、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン1部を減圧下で均一になるまで混合して組成物−1を調製した。
[調製例2]
調製例1の組成物に、粘度が300mPa・sのα,ω−トリメチルシロキシ−メチルフェニルポリシロキサン15部を添加し、減圧下で均一になるまで混合して組成物−2を調製した。
[調製例3]
塩化ビニルイソブチルエーテル共重合体(商品名:ラロフレックス、BASF JAPAN(株)製)100部、亜鉛華25部、BET法による比表面積が110m2/gの煙霧状シリカ5部、タルク25部、キシレン20部、メチルイソブチルケトン20部を均一になるまで混合して組成物−3を調製した。
[調製例4]
調製例3の組成物に、粘度が300mPa・sのα,ω−トリメチルシロキシ−メチルフェニルポリシロキサン15部を添加し、減圧下で均一になるまで混合して組成物−4を調製した。
[調製例5]
撹拌機、温度計、還流冷却器、N2ガス導入管及び滴下ロートを備えた四つ口フラスコに、キシレン40部を仕込み、N2ガスを導入しながら、90℃に昇温した後、以下の混合物(X)を滴下ロートにより3時間かけて滴下した。混合物(X)を滴下終了後、キシレン30部を滴下した。滴下終了後、90℃で4時間熟成させた後、冷却し、組成物−5を調製した。
混合物(X);
トリス(トリメチルシロキシ)−γ−メタクリロイルオキシプロピルシラン20部、メタクリル酸メチル50部、アクリル酸ブチル30部、アゾビスイソブチロニトリル1部
[調製例6]
調製例5の組成物に、粘度が300mPa・sのα,ω−トリメチルシロキシ−メチルフェニルポリシロキサン15部を添加し、減圧下で均一になるまで混合して組成物−6を調製した。
[実施例]
エポキシ系防食塗料を予め塗装した(膜厚150μm)被塗板に、組成物−1〜組成物−6を硬化膜厚が200μmになるように塗装して試験板とした。この試験板を、23℃,50%RHの条件で7日間かけて硬化させた。更に、硬化させた試験板を海水で6ヶ月及び12ヶ月間浸漬し、密着性確認試験板とした。
海水に浸漬させた密着性確認試験板を、下記に示す洗浄水−1又は洗浄水−2で高圧水洗洗浄し、組成物−1を200μmの厚さで塗装して23℃,50%RHの条件で7日間かけて硬化させ、該組成物−1の硬化皮膜の付着性を評価した。付着性に関しては、クロスカット法(JIS K 5600−5−6)に準じて確認を行った。
洗浄水−1
酢酸1質量%、クエン酸1質量%、エタノール1質量%、純水97質量%を混合して、pHを約2.5に調整した洗浄水を作製した。
洗浄水−2
クエン酸5質量%、エタノール20質量%、純水75質量%を混合して、pHを約2.5に調整した洗浄水を作製した。
[比較例]
洗浄水−1又は洗浄水−2を純水に変更した以外は実施例と同様に行った。
これらの結果を表1に示した。なお、結果の表記はクロスカット法(JIS K 5600−5−6)の試験結果の分類に準じている。
Figure 2011080009

Claims (8)

  1. 有機酸類、有機酸塩類、電解質類、アルコール類及び水からなる群から選ばれる二種類以上の成分を含有することを特徴とする防汚塗膜用洗浄液。
  2. 有機酸類、有機酸塩類及び電解質類から選ばれる一種類以上の成分、アルコール類及び水を含有することを特徴とする請求項1記載の防汚塗膜用洗浄液。
  3. 有機酸類及び有機酸塩類が、酢酸、乳酸、クエン酸、リンゴ酸、酒石酸、コハク酸、フマル酸及びそれらの塩類からなる群から選ばれるものである請求項1又は2に記載の防汚塗膜用洗浄液。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項記載の防汚塗膜用洗浄液で汚染された防汚塗膜を洗浄することを特徴とする防汚塗膜の洗浄方法。
  5. 前記防汚塗膜が水中生物付着防止塗料である請求項4記載の防汚塗膜の洗浄方法。
  6. 請求項4又は5記載の方法により汚染された塗膜表面を洗浄し、次いで洗浄した箇所に補修用の防汚塗料を塗工することを特徴とする防汚塗膜の補修方法。
  7. 補修用の防汚塗料が硬化性シリコーン樹脂系塗料である請求項6記載の防汚塗膜の補修方法。
  8. 請求項6又は7記載の補修方法により防汚塗膜が塗工された水中構造物。
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