JP5857635B2 - 後処理装置、画像形成装置および画像形成システム - Google Patents
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クリンチ状態(シート束PAを噛んだ状態)でスティプラが振動すると、スティプラの動きに合わせてシート束も振動する。その結果、図15に一例を示すようにシート束PAがシートの面方向に動いてしまうと、二箇所目の綴じ位置が浅くなるため、スティプラS1により狙いの綴じ位置に綴じ処理ができなくなり、綴じ位置精度(以下、単に「綴じ精度」ともいう)が安定しなくなってしまう。
請求項1記載の発明は、搬送されてくるシートを積載する積載手段と、前記積載手段に積載されるシートにおけるシート搬送方向の後端部を突き当てて前記シート搬送方向のシートの整合を行う後端部整合手段と、前記積載手段に積載されるシートを前記シート搬送方向と直交する幅方向に規制する前記幅方向の規制位置と、該規制位置から離間した非規制位置との間で移動可能な側端部整合手段と、前記側端部整合手段を移動させる移動手段と、前記後端部整合手段および前記側端部整合手段により整合されたシート束の複数箇所に綴じ処理を行うことが可能な綴じ手段と、を備え、前記綴じ手段によりシート束の複数箇所に綴じ処理を行う際には、一箇所目の綴じ動作後、前記移動手段によって、前記側端部整合手段の前記幅方向の間隔を前記規制位置よりも開き、その後再び、シート束を前記規制位置の間隔となるまで閉じるように移動させた後、二箇所目の綴じ動作を行う後処理装置であって、前記側端部整合手段は、二つの整合部材から構成されており、前記間隔を開いた後、綴じ処理を施された近傍の一方の前記整合部材は他方の前記整合部材側へ移動し、綴じ処理を施されていない近傍の他方の前記整合部材は前記非規制位置に待機し、シート束を前記幅方向に整合した後、前記二箇所目の綴じ動作を行うことを特徴とする。
請求項2記載の発明は、搬送されてくるシートを積載する積載手段と、前記積載手段に積載されるシートにおけるシート搬送方向の後端部を突き当てて前記シート搬送方向のシートの整合を行う後端部整合手段と、前記積載手段に積載されるシートを前記シート搬送方向と直交する幅方向に規制する前記幅方向の規制位置と、該規制位置から離間した非規制位置との間で移動可能な側端部整合手段と、前記側端部整合手段を移動させる移動手段と、前記後端部整合手段および前記側端部整合手段により整合されたシート束の複数箇所に綴じ処理を行うことが可能な綴じ手段と、を備え、前記綴じ手段によりシート束の複数箇所に綴じ処理を行う際には、一箇所目の綴じ動作後、前記移動手段によって、前記側端部整合手段の前記幅方向の間隔を前記規制位置よりも開き、その後再び、シート束を前記規制位置の間隔となるまで閉じるように移動させた後、二箇所目の綴じ動作を行う後処理装置であって、前記側端部整合手段は、二つの整合部材から構成されており、前記間隔を開いた後、綴じ処理を施された近傍の一方の前記整合部材は前記非規制位置に待機し、綴じ処理を施されていない近傍の他方の前記整合部材は前記一方の前記整合部材側へ移動し、シート束を前記幅方向に整合した後、前記二箇所目の綴じ動作を行うことを特徴とする。
請求項2記載の発明によれば、上記構成により、一箇所目の綴じ処理精度に拠らずシート束を整合するためシート幅方向に関して良好な綴じ位置精度が得られる。
図1を参照して、本発明の第1の実施形態として、画像形成装置PRに装着された後処理装置の一例としてのシート後処理装置PDの全体構成を説明する。図1は、本発明の第1の実施形態を示すシート後処理装置と画像形成装置とからなる画像形成システム全体の構成を示す構成図である。
画像形成装置PRとしては、複写機、プリンタ、インクジェット記録装置、孔版印刷機を含む印刷機等およびこれら少なくとも2つの機能を備えた複合機が挙げられるが、本願発明の主な構成の特徴が後処理装置であるシート後処理装置PD側にあるため、画像形成装置PR側の詳細な構成および動作を省略する。画像形成装置PRの一例としては、特開2011−057313号公報の図6等に示されている、シートに画像を形成する画像形成手段等を備えた複写機(1)が挙げられる。
本実施形態において、シート状記録媒体(以下、単に「シート」ともいう)としては、使用可能な薄紙から厚紙、用紙、はがき、封筒、あるいはOHPシート等まで画像形成可能な全ての記録媒体・シートを含むものである。
シート後処理装置PDは、画像形成装置PRの側部に取り付け・装着されており、画像形成装置PRの排紙ローラ500より排出された図示しない画像形成済みのシート(以下、単に「シート」ともいう)はシート後処理装置PDに導かれる。シート後処理装置PDが画像形成装置PRの装置本体PRFのシート排出口に装着される場合には、装置本体PRFの外側に配置される図示しない排紙トレイが取り外されることにより、シート後処理装置PDの装着・連結に支障が出ないようになっている。
搬送路Bは、搬送路Aを通り、上トレイ201へシートを導く搬送路であり、搬送路Cは、搬送路Aを通り、シフトトレイ202へシート導く搬送路Cである。搬送路Dは、搬送路Aを通り、整合およびスティプル綴じ等を行う端面綴じ処理トレイF(以下、単に「処理トレイF」ともいう)にシートを導く搬送路である。搬送路Aから搬送路B,C,Dへ導かれるシートは、それぞれ第1の分岐爪15および第2の分岐爪16によって振り分けられるように構成されている。
搬送路Bへシートを導く場合は図1の状態、すなわち、第1のソレノイドをオフ(OFF)(第1の分岐爪15は下向きが初期状態)状態のままとする。これにより、シートは搬送ローラ3から排紙ローラ4を経て上トレイ201に排出される。
また、図1において、処理トレイFの細部構成として符号35〜37,40,42などで示す構成部品(構成要素)は、特開2008−13341号公報の図6、図20、図21に記載されているものと同様のシート束偏向機構を構成するが、本発明の要部構成に余り関係ないため、その説明を省略する。同様に、中綴じ・中処理トレイG、排紙搬送路Hなどに記載されている構成部品(構成要素)に関して、本発明の要部構成に関係ないものは、適宜その説明を省略するが、細部構成およびその機能は上記特開2008−13341号公報の図6等に示されているものと同様である。
また、積載手段は、広義には上述したように端面綴じ処理トレイFを指す。
図2に示すように、複数の放出ローラ56が放出ベルト52におけるシート幅方向Yの中心に関して線対称に配置されている。これらの放出ローラ56は、装置本体PDFに固設された左右一対の側板64a,64bに駆動軸を介して回転可能に支持・配置されており、放出ローラ56の周速は放出ベルト52の周速より速くなるように設定されている。
また、必要に応じて放出ベルト52を逆回転させるように構成し、これからシート束を移動するように待機している放出爪52aと対向側の放出爪52aの背面とで、端面綴じ処理トレイFに収容されたシート束の搬送方向先端を揃えるようにすることもできる。
端面綴じスティプラS1は、図8の拡大図に示したように、一箇所だけの綴じ処理の場合等にはシートPの綴じ処理をすべきコーナ端部に所定の角度でスティプル針21で綴じることができるように、斜めに回転させる斜めモータ(図示せず)を備えた駆動機構によって所定の角度回転可能に構成されている。このような端面綴じスティプラS1の斜め綴じ機構としては、特開2008−13341号公報の図19に示されているものと同様の機構を採用している。
図12に示すように、シート後処理装置PDの制御装置350は、制御手段としてのCPU101、I/Oインターフェイス102等を有するマイクロコンピュータを搭載した制御回路を備えている。CPU101には、画像形成装置PR側の制御装置のCPUあるいは操作部としての操作パネル105の各スイッチ等、および図示しない各センサからの信号が通信インターフェイス103を介して入力され、CPU101は入力された信号に基づいて所定の制御を実行する。なお、同図において、符号106は、画像形成装置PR側の制御装置と操作パネル105とを送受信可能に電気的に接続するケーブルを示す。
上記各モータとしては、図12に示した各DCモータまたは各ステッピングモータの何れのモータとすることが可能である。
まず、図13を参照して、従来の比較例における二箇所綴じ処理時の動作の概要を説明する。なお、比較例の構成は、本実施形態の構成と比較して、ジョガーフェンス53a,53bをシート幅方向に移動させる移動機構が、特開2008−13341号公報の段落「0097」、図11に示されているものと同様で、単一のジョガーモータで駆動される点、図11および図14(b)に示す本実施形態のようなシート搬送方向整合部材57a,57bおよびその移動機構を有していない点(但し、類似のシート搬送方向整合部材およびその移動機構は有する)が主に相違する。
n部目の二箇所綴じ動作時は、図13(a)に示すように、シートの機械手前側(図の左側)をスティプラS1により一箇所目の綴じ処理を行い、その後、図13(a)に示す矢印方向にスティプラS1を移動させる。次いで、図13(b)に示すような所定の位置(機械奥側である図の右側)までスティプラS1を移動させた後、シート束PAに二箇所目の綴じ処理を行う。
図14〜図16を参照して、本実施形態の複数箇所綴じ処理時の動作について説明する。図14は、本実施形態における複数箇所綴じ処理時の動作の概要を説明する平面図、図15は、一箇所目の綴じ処理時において、スティプラのクリンチ動作時の振動、衝撃によりシート束が強制的に動く状態を説明する平面図、図16は、本実施形態における複数箇所綴じの一例として二箇所綴じ処理時の動作順序を示すフローチャートである。同フローチャートにおいて、例えばジョガーフェンスのことを「ジョガー」と簡略化して記載している。
また、各ジョガーフェンス53a,53bがシートPの両側端面に沿う位置へと移動することにより、ジョガーフェンス53a,53bは共に規制位置を占めることで、シートPはシート幅方向Yに整合される(ステップS2〜ステップ3)。
すなわち、図15に一例を示すように、クリンチ状態(シート束PAを噛んだ状態)でスティプラS1が振動すると、スティプラS1の動きに合わせてシート束PAも振動する。その結果、シート束PAが図中矢印で示すシートの面方向に動いてしまうと、二箇所目の綴じ位置が浅くなるため、狙いの綴じ位置に綴じ処理ができなくなり、綴じ精度が安定しなくなってしまう。この不具合は、ステップS7〜ステップS10までの本発明に特有の動作によって解消される。
この際、ジョガーフェンス53a,53bの間隔が開いたことにより、シート束PAの姿勢の傾きは元に戻り、シート後端側は後端基準フェンス51a,51bにより整合される。
これにより、シート束PAをさらに確実に後端基準フェンス51a,51bにより整合する(シート後端側に整合する)ことが可能となる。シート搬送方向整合部材57a,57bによる押し込み動作時は、スプリング61の付勢力を介してシート束PAの先端部を叩くことにより、シート束PAの後端部が後端基準フェンス51a,51bに適切な荷重で突き当たることでシートPないしシート束PAの整合が確実かつ良好に行われる。
次いで、図16のステップS13に進んで、設定された最終のシート束か否かがチェックされる。最終のシート束である場合は設定された所定のスティプルジョブが終了する(スティプルジョブエンド)。最終のシート束でない場合はステップS2〜ステップS13までの動作が繰り返される。
さらに、一箇所目の綴じ処理と二箇所目の綴じ処理との間に、シート搬送方向整合部材57a,57bによりシート束PAのシート搬送方向先端側を後端基準フェンス51a,51bに向けて押し込むことにより、シート束PAの後端を確実に整合した状態にすることができる。
図18(a)、図18(b)を参照して、第1の実施形態の変形例1の動作を説明する。変形例1の動作は、上述した第1の実施形態の構成および動作を参考にすれば、図18(a)、図18(b)に示す動作図に基づいて当業者であれば理解して実施できるので、フローチャートを省略している(後述する図19(a)、図19(b)に示す変形例2でも同じ)。
すなわち、本変形例1によれば、ある程度の綴じ位置精度を得ることができるとともに、シート束PAのシート幅方向Yの撓みを解除する効果を奏する。
図19(a)、図19(b)を参照して、第1の実施形態の変形例2の動作を説明する。
n部目の綴じ処理動作に関して説明する。機械手前側をスティプラS1にて一箇所目の綴じ処理動作後、ジョガーフェンス53a,53bの間隔を開く(ジョガーフェンス53a,53bが非規制位置を占める)。その後、図19(a)に示す矢印方向にスティプラS1と綴じ処理されてない側のジョガー、この場合はジョガーフェンス53bを移動する。この際、綴じ処理した側のジョガー、この場合ジョガーフェンス53aはその非規制位置のまま動作せず待機停止している。その後、ジョガーフェンス53bの移動により、シート束PAは図19(b)に示すようにシート中心Pc(もしくはシート束中心)が搬送中心Xcに対して手前側(図において左側)になる位置まで移動し、結果的にジョガーフェンス53a,53bが互いに規制位置を占めることにより、シート束PAのシート幅方向Yが整合される。その後、所定の二箇所目の綴じ位置(機械奥側)まで移動したスティプラS1により二箇所目の綴じ処理を行う。
52 放出ベルト(積載手段)
53 ジョガーフェンス(側端部整合手段)
53a ジョガーフェンス(第1または第2の整合手段)
53b ジョガーフェンス(第2または第1の整合手段)
54a,54b ジョガーフェンスHPセンサ(側端部整合手段ホームポジション検知手段)
57a,57b シート搬送方向整合部材(シート搬送方向整合手段)
63a,63b 積載トレイ(積載手段)
70 スティプルトレイ(積載手段)
158a,158b ジョガーモータ(移動手段の駆動手段)
159 スティプラ移動モータ(綴じ手段移動手段)
101 CPU(制御手段)
310 シート検知センサ(シート検知手段)
312 スティプラ移動HPセンサ(スティプラホームポジション検知手段)
313 シート搬送方向整合部材HPセンサ(シート搬送方向整合手段ホームポジション検知手段)
350 制御装置
A〜D 搬送路
F 端面綴じ処理トレイ(広義の積載手段)
P シート(シート状記録媒体)
PA シート束
PR 画像形成装置
PRF 画像形成装置の装置本体
PD シート後処理装置(後処理装置)
S1 端面綴じスティプラ(綴じ手段)
X シート搬送方向
Y シート幅方向
Claims (7)
- 搬送されてくるシートを積載する積載手段と、
前記積載手段に積載されるシートにおけるシート搬送方向の後端部を突き当てて前記シート搬送方向のシートの整合を行う後端部整合手段と、
前記積載手段に積載されるシートを前記シート搬送方向と直交する幅方向に規制する前記幅方向の規制位置と、該規制位置から離間した非規制位置との間で移動可能な側端部整合手段と、
前記側端部整合手段を移動させる移動手段と、
前記後端部整合手段および前記側端部整合手段により整合されたシート束の複数箇所に綴じ処理を行うことが可能な綴じ手段と、
を備え、
前記綴じ手段によりシート束の複数箇所に綴じ処理を行う際には、一箇所目の綴じ動作後、前記移動手段によって、前記側端部整合手段の前記幅方向の間隔を前記規制位置よりも開き、その後再び、シート束を前記規制位置の間隔となるまで閉じるように移動させた後、二箇所目の綴じ動作を行う後処理装置であって、
前記側端部整合手段は、二つの整合部材から構成されており、
前記間隔を開いた後、綴じ処理を施された近傍の一方の前記整合部材は他方の前記整合部材側へ移動し、綴じ処理を施されていない近傍の他方の前記整合部材は前記非規制位置に待機し、シート束を前記幅方向に整合した後、前記二箇所目の綴じ動作を行うことを特徴とする後処理装置。 - 搬送されてくるシートを積載する積載手段と、
前記積載手段に積載されるシートにおけるシート搬送方向の後端部を突き当てて前記シート搬送方向のシートの整合を行う後端部整合手段と、
前記積載手段に積載されるシートを前記シート搬送方向と直交する幅方向に規制する前記幅方向の規制位置と、該規制位置から離間した非規制位置との間で移動可能な側端部整合手段と、
前記側端部整合手段を移動させる移動手段と、
前記後端部整合手段および前記側端部整合手段により整合されたシート束の複数箇所に綴じ処理を行うことが可能な綴じ手段と、
を備え、
前記綴じ手段によりシート束の複数箇所に綴じ処理を行う際には、一箇所目の綴じ動作後、前記移動手段によって、前記側端部整合手段の前記幅方向の間隔を前記規制位置よりも開き、その後再び、シート束を前記規制位置の間隔となるまで閉じるように移動させた後、二箇所目の綴じ動作を行う後処理装置であって、
前記側端部整合手段は、二つの整合部材から構成されており、
前記間隔を開いた後、綴じ処理を施された近傍の一方の前記整合部材は前記非規制位置に待機し、綴じ処理を施されていない近傍の他方の前記整合部材は前記一方の前記整合部材側へ移動し、シート束を前記幅方向に整合した後、前記二箇所目の綴じ動作を行うことを特徴とする後処理装置。 - 請求項1または2記載の後処理装置において、
一箇所目の綴じ処理と二箇所目の綴じ処理との間に、シート束の前記シート搬送方向の後端部を、前記後端部整合手段に突き当てる向きに移動可能なシート搬送方向整合手段を備え、該シート搬送方向整合手段により、シート束の後端部を整合することを特徴とする後処理装置。 - 請求項1または2記載の後処理装置において、
前記側端部整合手段は、第1の整合部材と第2の整合部材の二つの整合部材から構成されており、
第1の整合部材および第2の整合部材は、シート束における前記幅方向の中心に関して線対称的に移動しながら、前記間隔を開き、その後、線対称的に前記規制位置となる間隔まで閉じることを特徴とする後処理装置。 - 請求項1ないし4の何れか一つに記載の後処理装置において、
シートサイズ、シート厚さおよびシート種類の少なくとも一つのパラメータにより、前記側端部整合手段の移動動作の何れか一つまたはその有無を選択可能とする選択手段を備えていることを特徴とする後処理装置。 - シートに画像を形成する画像形成手段と、該画像形成手段によって画像形成され搬送されてくるシートに対して後処理を施す後処理装置とを有する画像形成装置において、
前記後処理装置が、請求項1ないし5の何れか一つに記載の後処理装置であることを特徴とする画像形成装置。 - シートに画像を形成する画像形成手段と、該画像形成手段によって画像形成され搬送されてくるシートに対して後処理を施す後処理装置とを有する画像形成システムにおいて、
前記後処理装置が、請求項1ないし5の何れか一つに記載の後処理装置であることを特徴とする画像形成システム。
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